(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-01
(45)【発行日】2024-04-09
(54)【発明の名称】釣具識別装置及び釣具管理システム
(51)【国際特許分類】
A01K 97/00 20060101AFI20240402BHJP
A01K 89/01 20060101ALI20240402BHJP
A01K 89/015 20060101ALI20240402BHJP
A01K 87/00 20060101ALI20240402BHJP
A01K 85/00 20060101ALI20240402BHJP
A01K 95/00 20060101ALI20240402BHJP
A01K 93/02 20060101ALI20240402BHJP
A01K 83/00 20060101ALI20240402BHJP
A01K 97/02 20060101ALI20240402BHJP
A01K 91/053 20060101ALI20240402BHJP
【FI】
A01K97/00 Z
A01K89/01 A
A01K89/015 A
A01K87/00 640Z
A01K85/00 Z
A01K95/00 Z
A01K93/02 Z
A01K83/00 Z
A01K97/02 Z
A01K91/053
(21)【出願番号】P 2020143243
(22)【出願日】2020-08-27
【審査請求日】2022-10-03
(73)【特許権者】
【識別番号】000002495
【氏名又は名称】グローブライド株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100140822
【氏名又は名称】今村 光広
(72)【発明者】
【氏名】古川 素基
【審査官】小島 洋志
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0278360(US,A1)
【文献】特開2017-163886(JP,A)
【文献】国際公開第2019/082921(WO,A1)
【文献】特開2008-183001(JP,A)
【文献】特開2017-097820(JP,A)
【文献】国際公開第2018/073969(WO,A1)
【文献】特開2011-133941(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 97/00
A01K 89/01
A01K 89/015
A01K 87/00
A01K 85/00
A01K 95/00
A01K 93/02
A01K 83/00
A01K 97/02
A01K 91/053
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
釣具を識別するための識別タグを読取り可能なタグ識別部を備え、該識別タグはRFIDタグであり、該タグ識別部は該RFIDタグを読取り可能であ
り、
前記釣具の管理のため、前記タグ識別部による前記識別タグの読取りの際、読取られた識別タグの釣具の登録を行い該釣具のリストが作成されるものであり、
前記釣具は、魚釣用リール、釣竿、釣糸、又は仕掛けの少なくともいずれかを含むことを特徴とする釣具識別装置。
【請求項2】
表示部を備え、該表示部は、前記釣具の前記識別タグの情報を表示可能である、請求項1に記載の釣具識別装置。
【請求項3】
送信部を備え、該送信部は、前記釣具の前記識別タグの情報を外部装置へ送信可能である、請求項1又は2に記載の釣具識別装置。
【請求項4】
前記仕掛けは、ルアー、疑似餌、釣針、ウキ、錘、撒餌容器、餌、集魚板又は天秤の少なくともいずれかを含む、請求項
1に記載の釣具識別装置。
【請求項5】
請求項1から
4までのいずれか1項に記載の釣具識別装置と、該釣具識別装置から前記識別タグの情報を受信する受信部を備えた釣具管理装置と、を備えた、釣具管理システム。
【請求項6】
前記釣具管理装置は、表示部を備え、前記識別タグの情報を表示する、請求項
5に記載の釣具管理システム。
【請求項7】
前記釣具管理装置は、記憶部を備え、該記憶部に前記識別タグの情報の詳細情報を記憶する、請求項
5に記載の釣具管理システム。
【請求項8】
前記釣具管理装置は、送受信部を備え、外部から前記識別タグの情報の詳細情報を受信する、請求項
5又は
6に記載の釣具管理システム。
【請求項9】
前記外部は、外部にあるクラウドサーバを含む、請求項
8に記載の釣具管理システム。
【請求項10】
前記釣具管理装置は、表示部を備え、前記識別タグの情報と前記詳細情報とを表示する、請求項
7から
9までのいずれか1項に記載の釣具管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、釣具の管理のため、釣具を識別可能な釣具識別装置及びこれを備えた釣具管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、魚釣の際、魚釣用リール、釣竿、ルアーや錘等の様々な釣具から魚種や魚釣方法等に基づき適切と考える選択を行った上で、魚釣に携帯・使用することが行われている。各回毎に選択された釣具の組み合わせは膨大な数となり、こういった組み合わせは、必要に応じて、釣人が記憶したり、物理的に記載しておくことが行われてきた。
【0003】
ところで、近年、店舗における会計をスムーズに行うための会計システムが提案されている。このような会計システムは、各商品に付されたRFタグと、RFタグの情報を読み取るリーダライタと、リーダライタと通信可能に接続されたレジスターと、から構成されている。
【0004】
このようなシステムとして、例えば、特許文献1では、物品に付されたRFタグから情報を読み取る読取装置であって、前記RFタグと交信するための電波を放射するアンテナと、前記アンテナを収容し、前記物品よりも広い開口が形成されたシールド部と、を備え、前記シールド部が開口した状態で前記RFタグから情報を読み取る読取装置及び情報提供システムについて開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
各釣具には様々な種類があり、次回の魚釣の際に、前回までの経験から特定の組み合わせの釣具を選択して携帯・使用しようとしても、釣人の記憶に頼るか物理的に記載したものを随時参照するしか方法がなかった。また、これまでに、特許文献1に係るシステムを魚釣の分野に応用できるかの試み自体も存在しなかった。また、実際に応用するにしても、様々な釣具のそれぞれに付与したい情報は多岐に亘るため、単純に応用すればよいというものでもないという問題があった。
【0007】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、釣具の管理を行うことが可能な、釣具を識別可能な釣具識別装置及びこれを備えた釣具管理システムを提供することにある。本発明のこれら以外の目的は、本明細書全体を参照することにより明らかとなる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施形態に係る釣具識別装置は、釣具に取付け可能にされ、該釣具を識別するための識別タグを読取り可能なタグ識別部を備えるように構成される。
【0009】
本発明の一実施形態に係る釣具識別装置は、表示部を備え、該表示部は、前記釣具の前記識別タグの情報を表示可能であるように構成される。
【0010】
本発明の一実施形態に係る釣具識別装置は、送信部を備え、該送信部は、前記釣具の前記識別タグの情報を外部装置へ送信可能であるように構成される。
【0011】
本発明の一実施形態に係る釣具識別装置において、該釣具は、魚釣用リール、釣竿、釣糸、又は仕掛けの少なくともいずれかを含むように構成される。
【0012】
本発明の一実施形態に係る釣具識別装置において、該仕掛けは、ルアー、疑似餌、釣針、ウキ、錘、撒餌容器、餌、集魚板又は天秤の少なくともいずれかを含むように構成される。
【0013】
本発明の一実施形態に係る釣具識別装置において、該識別タグは、バーコード、QRコード(登録商標)又はRFIDタグのいずれかであるように構成される。また、本発明の一実施形態に係る釣具識別装置において、該タグ識別部は、バーコード、QRコード(登録商標)又はRFIDタグの少なくともいずれかを読取り可能であるように構成される。
【0014】
本発明の一実施形態に係る釣具識別装置において、釣具の画像を識別することが可能な釣具画像識別部を備えるように構成される。
【0015】
本発明の一実施形態に係る釣具識別装置において、該タグ識別部は、カメラであり、該カメラにより前記識別タグを画像認識するように構成される。
【0016】
本発明の一実施形態に係る釣具管理システムは、上記いずれかの釣具識別装置と、該釣具識別装置から前記識別タグの情報を受信する受信部を備えた釣具管理装置と、を備えるように構成される。また、本発明の一実施形態に係る釣具管理システムにおいて、該釣具管理装置は、記憶部を備え、該記憶部に該識別タグの情報の詳細情報を記憶するように構成される。
【0017】
本発明の一実施形態に係る釣具管理システムにおいて、該釣具管理装置は、表示部を備え、該識別タグの情報を表示するように構成される。
【0018】
本発明の一実施形態に係る釣具管理システムにおいて、該釣具管理装置は、送受信部を備え、外部から該識別タグの情報の詳細情報を受信するように構成される。また、本発明の一実施形態に係る釣具管理システムにおいて、該外部は、外部にあるクラウドサーバを含む。
【0019】
本発明の一実施形態に係る釣具管理システムにおいて、該釣具管理装置は、表示部を備え、該識別タグの情報と該詳細情報とを表示するように構成される。
【発明の効果】
【0020】
上記実施形態によれば、様々な釣具の管理を的確かつ確実に行うことが可能な、釣具を識別可能な釣具識別装置及びこれを備えた釣具管理システムを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の一実施形態に係る釣具管理システム1を示す図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る釣具識別装置10による管理方法を説明する図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係る釣具識別装置10による管理方法を説明する図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係る釣具識別装置10による管理方法を説明する図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係る釣具識別装置10による検索方法を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しながら具体的に説明する。複数の図面において共通する構素には当該複数の図面を通じて同一の参照符号が付されている。各図面は、説明の便宜上、必ずしも正確な縮尺で記載されているとは限らない点に留意されたい。
【0023】
まず、
図1を参照して、本発明の一実施形態に係る釣具管理システム1について説明する。本発明の一実施形態に係る釣具管理システム1は、釣具識別装置10と、該釣具識別装置10と接続された釣具管理装置20とを備える。図示の例では、釣具管理装置20と外部装置又はシステム(図示の例ではクラウド)30と接続されているが、外部装置又はシステム30が接続されない態様も考えられる。ここで、接続とは、有線若しくは無線により直接若しくはその他の装置やシステム介して接続されること等を指し、特定の接続方法に限定されるものではない。なお、釣具識別装置10と釣具管理装置20とが同じ装置により実現されるようにしてもよい。
【0024】
ここで、釣具(タックルともいうが用語の統一のため以下「釣具」という)とは、魚釣用リール2、釣竿3、仕掛け4、又は釣糸5の少なくもいずれかを含むものとする。また、仕掛け4とは、ルアー、疑似餌、釣針、ウキ、錘、撒餌容器、餌、集魚板又は天秤の少なくともいずれかを含むものとするが、これらに限定されるものではない(図示の例では、仕掛け4はルアー)。通常、仕掛け4は、釣糸5の一端にとりつけられ、魚に食い付かせるための釣針を持つ。狙う魚や釣法によって各種の仕掛けが用いられる。また、各釣具(図示の例ではルアー)には識別タグ(図示の例ではRFIDタグ)が取付けられる。また、仕掛け4が餌のような場合、識別タグは、当該餌を収容するパッケージに取り付けるようにすることができる。ここで、識別タグとして、その他、バーコード、QRコード(登録商標)等も考えられるが、その他に様々な態様が考えられ、特定の態様に限定されるものではない。
【0025】
次に、本発明の一実施形態に係る釣具識別装置10について説明する。本発明の一実施形態に係る釣具識別装置10は、釣具に取付け可能にされ、該釣具を識別するための識別タグ40を読取り可能なタグ識別部(リーダ部)11を備えるように構成される。また、釣具識別装置10は、魚釣用リール2や釣竿3、その他の釣具自体やルアーボックス自体等であってもよいが、その他様々なものが考えられる。
【0026】
本発明の一実施形態に係る釣具識別装置10により、各釣具を識別可能とし、様々な釣具の管理を的確かつ確実に行うことが可能となる。また、釣具の中でも、特に、ルアーやウキ、釣針等の仕掛けは、重量や密度、形状などの僅かな違いが、釣果に大きく影響し得ると考えられており、ユーザは多種類の仕掛けの中からそれらを選択することがある。しかしながら、様々な仕掛けを見た目で判別するのは難しいことが多いが、本発明の一実施形態に係る釣具識別装置10により、各釣具の識別タグを認識することにより、見た目では判別が困難な仕掛けを、容易に判別することが可能となる。また、釣りをしている間は、ユーザは状況変化に合わせて頻繁に仕掛けを交換することが多いが、本発明の一実施形態に係る釣具識別装置10により、ユーザは交換後の仕掛けをタグ情報識別部に近接させるという簡単な操作で仕掛けの変更を記録できるため、交換作業が頻繁になってもユーザの負担を増やすことなく記録することが可能となる。
【0027】
ID識別タグ(識別タグ)40には、各釣具を識別するためのID情報が付与されており、タグ識別部11により、ID情報を取得できる。本発明の一実施形態に係る釣具識別装置10では、ID識別タグ40としてパッシブ式のRFタグ、識別部11としてRFID用読み取り装置を用いることができる。これにより、ID識別タグ40への給電が不要で、非接触のID識別が可能となる。その他、アンテナ12、カメラ13、CPU16、記憶部(メモリ部)17、電源(図示しない)、制御回路(図示しない)を備える。アンテナ12は、RFIDタグの読み取りなどを行う。また、カメラ13は、QRコード(登録商標)等の読取りや釣具自体の画像の読み取りなどを行う。ここで、RFIDなどのパッシブ式のタグは、電源等の構成要素が不要であるため、小型化が容易、防水処理を行い易く、電池交換が不要などの利点がある。このため、小さなルアー等の仕掛けにつけても、水中での沈下スピードや流体抵抗に影響を与えないなど、本来の機能を極力損なわずに取り付けることができる。
【0028】
また、本発明の一実施形態に係る釣具識別装置10は、表示部14を備え、該表示部14は、具の識別タグ40の情報を表示可能であるように構成される。
【0029】
本発明の一実施形態に係る釣具識別装置10は、送信部(通信部)15を備え、該送信部10は、釣具の識別タグ40の情報を外部装置(例えば、釣具管理装置20など)へ送信可能であるように構成される。
【0030】
本発明の一実施形態に係る釣具識別装置10において、該釣具は、上述の通り、魚釣用リール、釣竿、釣糸、又は仕掛けの少なくともいずれかを含むように構成される。
【0031】
本発明の一実施形態に係る釣具識別装置10において、該仕掛け4は、上述の通り、ルアー、疑似餌、釣針、ウキ、錘、撒餌容器、餌、集魚板又は天秤の少なくともいずれかを含むように構成されるが、これらに限定されるものではない
【0032】
本発明の一実施形態に係る釣具識別装置10において、該識別タグ40は、バーコード、QRコード(登録商標)又はRFIDタグのいずれかであるように構成される。また、該識別タグ40は、これらに限定されず、例えば、該識別タグ40の代わりに釣具自体の画像等であってもよい。
【0033】
本発明の一実施形態に係る釣具識別装置10において、該タグ識別部11は、バーコード、QRコード(登録商標)又はRFIDタグの少なくともいずれかを読取り可能であるように構成される。また、該タグ識別部11は、これらに限定されず、例えば、該識別タグ40の代わりに釣具自体の画像等を読取り可能であるようにしてもよい。
【0034】
ここで、本発明の一実施形態に係る釣具識別装置10において、釣具の画像を識別することが可能な釣具画像識別部を備えるように構成してもよい。この場合、釣具画像識別部は、例えば、カメラであり、該カメラにより釣具自体を画像認識するように構成することができる。当該釣具画像識別部により釣具を認識する場合、タグ識別部が不要となる。また、例えば、携帯情報端末にカメラが付属している場合、当該カメラを利用することができ、また仕掛けにタグをつける必要がないため、コストを掛けずにシステムを構築することが可能となるという利点がある。
【0035】
本発明の一実施形態に係る釣具識別装置10において、該タグ識別部11は、カメラであり、該カメラにより前記識別タグを画像認識するように構成してもよい。
【0036】
既述の通り、本発明の一実施形態に係る釣具管理システム1は、上記の釣具識別装置10と、該釣具識別装置10から該識別タグ40の情報を受信する受信部(送信部)21を備えた釣具管理装置20と、を備えるように構成される。
【0037】
本発明の一実施形態に係る釣具管理システム1により、各釣具を識別可能とし、様々な釣具の管理を的確かつ確実に行うことが可能となる。
【0038】
また、本発明の一実施形態に係る釣具管理システム1において、該釣具管理装置20は、表示部23を備え、該識別タグ40の情報を表示するように構成される。
【0039】
本発明の一実施形態に係る釣具管理システム1において、該釣具管理装置20は、送受信部(通信部)22を備え、外部装置又はシステム(図示の例ではクラウド)30から該識別タグの情報(釣具自体を画像認識する場合は当該釣具の情報も含む(以下同様))の詳細情報を受信するように構成される。ここで、外部装置やシステムとして、外部にある、共用クラウド、専用クラウド又はクラウドサーバなどが考えられるが、その他種々様々な態様が考えられる。例えば、本発明の一実施形態に係る釣具管理システム1において、該釣具管理装置20は、記憶部24を備え、該記憶部24に該識別タグの情報の詳細情報を記憶するように構成してもよい。
【0040】
ここで、上記詳細情報は、釣具自体の画像で釣具を識別した場合において、外部装置やシステム(例えば、クラウド)に保存されている釣具特性情報が考えられます。情報の扱いは、RFIDやQRコード(登録商標)に保存されている情報と同じと考えています。また、上記詳細情報として、外部装置やシステム(例えば、クラウド)に保存され、管理装置や機器で釣具の詳細情報を表示させたい場合に使用する情報(通常、RFIDタグ等に保存しきれない付加的な情報を指す)が考えられる。また、上記詳細情報として、外部装置やシステム(例えば、クラウド)に保存され、管理装置や機器に保存されているが、その更新用の情報である場合も考えられる。
【0041】
また、本発明の一実施形態に係る釣具管理システム1において、該釣具管理装置20は、表示部23を備え、該識別タグ40の情報と該詳細情報とを表示するように構成される。
【0042】
ここで、釣具管理装置20は、記憶部(メモリ部)24を備え、上記識別タグ40の情報や該詳細情報を記憶することができる。また、釣具管理装置20は、処理部(CPU)21を備え、該識別タグ40の情報と該詳細情報とを表示するための処理等を行う。ここで、釣具管理装置20は、例えば、携帯端末やスマートフォンなどが考えられるが、これらに限られず、様々な態様が考えられる。
【0043】
次に、釣具識別方法が、QRコード(登録商標)の読取りである場合について説明する。ID識別タグ40として、バーコードやQRコード(登録商標)等の二次元コードを用い、識別装置(識別部)11としてバーコード読取り装置や、カメラ等の画像認識手段を用いることができる。防水や小型化等の理由により、釣具自体にID識別タグ40を付けるのが困難な場合は、別途釣具の写真とバーコードを印刷したリストを作成しておくようにしても構わない。これにより、釣具を認識する代わりに、そのリストから対象釣具と識別タグの組み合わせを選び、識別部11によってIDを取得するようにすることができる。この方法でも、上述の実施形態の例と同様の効果を得ることができる。
【0044】
次に、
図2を参照して、本発明の一実施形態に係る釣具識別装置10の活用方法(初期登録)について説明する。上述の通り、釣具識別装置10はそのタグ情報識別部11により、各釣具の識別タグを認識することができる。図示の例では、各釣具を購入した後に、魚釣用リール2、釣竿3、仕掛け4の各識別タグ40から各釣具の情報を読み取る。その後、釣具識別装置10において、各読み取られた釣具の登録を行うことで、購入した釣具のリストを作成を作成することができる。このようにして、ユーザが購入した釣具を釣具識別装置10で管理することができる。また、このようなリストは、釣具識別装置10から上述した釣具管理装置20へ送信し、該釣具管理装置20上で管理するようにすることもできる。
【0045】
次に、
図3を参照して、本発明の一実施形態に係る釣具識別装置10の活用方法(実釣使用時)について説明する。上述と同様、釣具識別装置10はそのタグ情報識別部11により、各釣具の識別タグを認識することができる。図示の例では、実際の釣に使用する各釣具、魚釣用リール2、釣竿3、仕掛け4の各識別タグ40から使用する釣具の情報を読み取る。その後、釣具識別装置10において、読み取られた各釣具の情報から使用履歴を作成することができる。このようにして、各釣具の使用履歴を管理することができ、ユーザが次回の実釣の際に、これまでの使用履歴から所望の釣具の組み合わせ等を確認できるようにすることで、釣人の魚釣への満足度を大幅に向上させることが可能となる。また、このような使用履歴は、釣具識別装置10から上述した釣具管理装置20へ送信し、該釣具管理装置20上で管理するようにすることもできる。
【0046】
次に、
図4を参照して、仕掛け4の使用履歴の管理方法について説明する。なお、図示の例では、仕掛け4を例に説明するがその他の釣具を用いてもよい。
図4は、実釣の最中に、仕掛け4を変更する場合の管理方法を示している。図示のように、最初の仕掛けを変更する場合、新たに使用する仕掛けを釣具識別装置10に認識させ、当該認識された情報を保存しておく(最初の仕掛けは、釣具識別装置10に既に情報として保存されている)。そして、さらに新しい仕掛け4に変更する場合も、該釣具識別装置10に認識させ、保存しておく。このようにして、実釣中の仕掛けの使用履歴を作成し、保存しておくことができる。
【0047】
仕掛け4の変更をそれぞれ認識・保存させるようにし、各釣具の使用履歴を管理することができ、ユーザが次回の実釣の際に、これまでの使用履歴から所望の釣具の組み合わせ等を確認できるようにすることで、釣人の魚釣への満足度を大幅に向上させることが可能となる。また、このような使用履歴は、釣具識別装置10から上述した釣具管理装置20へ送信し、該釣具管理装置20上で管理するようにすることもできる。
【0048】
また、このようにすることで、実釣の際に同じ日のこれまでの仕掛け4の使用履歴を参照することもできる。さらに、実釣以外において、ユーザが保有している仕掛け4を認識・保存させることで、保有している仕掛け4がいつ、どの場所で、どのような釣果があったのかといった情報と併せて保存しておくことで、ユーザが保有している仕掛け4の管理を行うことができる。
【0049】
次に、
図5を参照して、仕掛け4の検索方法について説明する。なお、図示の例では、仕掛け4を例に説明するがその他の釣具を用いてもよい。
図5は、ユーザが保有している仕掛けのリストの中の特定の仕掛けを、仕掛けが収容されている仕掛け収容ボックスから見つける場合の例を示すものである。図示のように、ユーザは、保有する仕掛けが登録・保存された釣具識別装置10に表示されたリストから対象となる仕掛けを選択する。すると釣具識別装置10は検索モードへ移行し、該釣具識別装置10を該仕掛け収容ボックスにかざすことで、該仕掛け収容ボックスの中に収容された、識別タグが取付けられた複数の仕掛けの中から、選択された仕掛けを簡易に見つけ出すことが可能となる。
【0050】
なお、釣具識別装置として、例えば、携帯端末装置、ウェアラブル端末、又は魚群探知機が考えられるが、これらに限定されるものではない。また、前述の通り、釣具識別装置は、魚釣用リール2又は釣竿3のいずれかであってもよいし、その他の装置であってもよい。
【0051】
本明細書で説明された各構成要素の寸法、材料、及び配置は、実施形態中で明示的に説明されたものに限定されず、この各構成要素は、本発明の範囲に含まれうる任意の寸法、材料、及び配置を有するように変形することができる。また、本明細書において明示的に説明していない構成要素を、説明した実施形態に付加することもできるし、各実施形態において説明した構成要素の一部を省略することもできる。
【符号の説明】
【0052】
1 釣具管理システム
2 魚釣用リール
3 釣竿
4 仕掛け
5 釣糸
10 釣具識別装置
11 識別装置(識別部)
12 アンテナ
13 カメラ
14 表示部
15 送信部(通信部)
20 釣具管理システム
21 処理部(CPU)
22 送受信部(通信部)
23 表示部
24 記憶部(メモリ部)
30 外部装置又はシステム(クラウド)