(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-01
(45)【発行日】2024-04-09
(54)【発明の名称】タイヤ滑り止め装置の接続機構
(51)【国際特許分類】
B60C 27/06 20060101AFI20240402BHJP
F16B 7/22 20060101ALI20240402BHJP
【FI】
B60C27/06 Q
F16B7/22
(21)【出願番号】P 2020153193
(22)【出願日】2020-09-11
【審査請求日】2023-07-19
(73)【特許権者】
【識別番号】391021226
【氏名又は名称】株式会社カーメイト
(74)【代理人】
【識別番号】100091306
【氏名又は名称】村上 友一
(74)【代理人】
【識別番号】100174609
【氏名又は名称】関 博
(72)【発明者】
【氏名】田辺 茂
【審査官】上谷 公治
(56)【参考文献】
【文献】実開昭58-146703(JP,U)
【文献】特開平07-257121(JP,A)
【文献】特開2010-167980(JP,A)
【文献】特開平08-282225(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60C 27/06
F16B 7/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用タイヤ滑り止め装置の長手方向に沿って配置され、タイヤへの装着状態において前記タイヤの内側位置または外側位置の少なくとも一方に位置するワイヤの端部を接続する機構であって、
一方の端部に前記ワイヤの一方の端部が係合される連結基部を有すると共に、他方の端部に挿入開口部を有する筒状の本体を備える連結部材と、
前記ワイヤの他方の端部が接続され、前記ワイヤの直径よりも大きく、かつ前記挿入開口部に介入可能な投影面を有する接続頭部と、
前記本体の内部に配置され、前記挿入開口部から挿入された前記接続頭部の後端、あるいは前記接続頭部に設けられた括れ部を挟み込む爪を有する
一対の挟持片から成る挟持手段と、を備
え、
前記爪には、一対の前記挟持片の間に前記接続頭部を介入させた状態で、一対の前記爪を閉塞させることを可能とする切欠きが設けられていることを特徴とするタイヤ滑り止め装置の接続機構。
【請求項2】
一対の前記挟持片は、押圧部と爪、及び前記押圧部と前記爪との間に位置する支点とを有
し、前記挟持手段は、一対の前記挟持片を、前記支点を軸にして組み合わせる事により構成され、
前記本体には、前記挟持手段を前記本体に収めた際、前記押圧部の配置位置に対応する側面に、一対の前記押圧部を近接させる方向に凹状を成す切欠き部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ滑り止め装置の接続機構。
【請求項3】
前記挟持手段には、一対の前記爪を近接させる方向に付勢力を生じさせる付勢手段が設けられていることを特徴とする請求項2に記載のタイヤ滑り止め装置の接続機構。
【請求項4】
前記付勢手段は、前記支点と前記爪との間に配置されていることを特徴とする請求項3に記載のタイヤ滑り止め装置の接続機構。
【請求項5】
前記付勢手段は、前記支点と前記押圧部との間に配置されていることを特徴とする請求項3に記載のタイヤ滑り止め装置の接続機構。
【請求項6】
前記ワイヤの一方の端部には、前記ワイヤの直径よりも大きな投影面を有する係合頭部を設け、
前記本体は、前記係合頭部を内部に収容すると共に、前記連結基部には、前記ワイヤの直径よりも大きく、前記係合頭部の投影面よりも小さな開口部を備えていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のタイヤ滑り止め装置の接続機構。
【請求項7】
前記本体に対する前記ワイヤの一方の端部の係合は、前記挟持手段を支持する支持ピンにより成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のタイヤ滑り止め装置の接続機構。
【請求項8】
前記挟持手段は、前記支点から前記爪の先端部までの間に、前記先端部が前記本体の内部へ潜り込む事を防止する突起を備えたことを特徴とする請求項2または請求項2を引用する請求項3乃至7のいずれか1項に記載のタイヤ滑り止め装置の接続機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤ滑り止め装置に係り、特に、タイヤ滑り止め装置に用いられるワイヤの接続機構に関する。
【背景技術】
【0002】
タイヤ滑り止め装置のワイヤを接続する機構は、種々検討されており、例えば特許文献1-3に開示されているようなものが知られている。特許文献1に開示されている接続機構は、一方のワイヤの端部にワイヤの直径よりも大きな投影面を有する鍔を備え、他方のワイヤの端部に、鍔を挿入可能な受容部を備える構成とされている。そして、鍔を受容部に挿入した後、鍔をワイヤの円周方向に回転させる事により、両者の抜け止めを図るという構成としている。
【0003】
特許文献2に開示されている接続機構は、一方のワイヤの端部にワイヤの直径よりも大きな投影面を有する接続頭部を備え、他方のワイヤの端部に接続頭部を収容可能な連結部材を備える構成としている。連結部材は、接続頭部を挿入する開口部と、接続頭部を固定する当接部材とを有する。開口部は、接続頭部が挿通可能な挿通穴と、挿通穴に連通し、ワイヤ、あるいは接続頭部後端の括れ部のみが挿通可能な切れ込みとから構成されている。また、当接部材は、挿通穴から連結部材に挿入された接続頭部を切れ込み側へ押圧するレバーである。
【0004】
特許文献3に開示されている接続機構も、特許文献1、2に開示されている接続機構と同様に、一方のワイヤの端部に接続頭部を備え、他方のワイヤの端部に連結部材が備えられている。特許文献3に開示されている接続機構は、連結部材に設けられたレバーの先端(ツメ)に、ワイヤが通る溝を設け、連結部材に挿入された接続頭部の後端側(細くなっている部分)に爪を当接させる事が可能なレバーを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開昭63-74705号公報
【文献】特許第5383221号公報
【文献】欧州特許出願公開第1180439号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に開示されている接続機構は、構造を簡単化する事が可能であり、小型化の実現に適している。しかし、係合と係合解除の確実性に問題があり、衝撃や振動により係合部に捻じれが生じた際には、係合状態が解除されてしまう虞がある。
【0007】
特許文献2に開示されている接続機構は、当接部材であるレバーの操作を行わない限り係合状態が解除されるという事は無い。一方で、連結には、接続頭部を連結部材に挿入し、レバーを用いて切れ込み側へ押圧するという操作が必要となるため、連結部材の形態が比較的大きくなってしまうといった問題がある。
【0008】
特許文献3に開示されている接続機構であれば、接続頭部を連結部材に挿入し、レバーの爪が接続頭部の後端に引っかけるだけで接続頭部の抜け止めを図ることができる。しかし、このような構成の接続機構であっても、レバーの稼働域を大きくするために、レバーの操作部を連結部材本体から突出させるなどの工夫が必要となり、連結部材を小型化する事が難しい。
【0009】
そこで本発明では、上記それぞれの問題を解決し、係合状態の確実性を確保しつつ、小型化を実現することのできるタイヤ滑り止め装置の接続機構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するための本発明に係るタイヤ滑り止め装置の接続機構は、車両用タイヤ滑り止め装置の長手方向に沿って配置され、タイヤへの装着状態において前記タイヤの内側位置または外側位置の少なくとも一方に位置するワイヤの端部を接続する機構であって、一方の端部に前記ワイヤの一方の端部が係合される連結基部を有すると共に、他方の端部に挿入開口部を有する筒状の本体を備える連結部材と、前記ワイヤの他方の端部が接続され、前記ワイヤの直径よりも大きく、かつ前記挿入開口部に介入可能な投影面を有する接続頭部と、前記本体の内部に配置され、前記挿入開口部から挿入された前記接続頭部の後端、あるいは前記接続頭部に設けられた括れ部を挟み込む爪を有する挟持手段と、を備えたことを特徴とする。
【0011】
また、上記特徴を有するタイヤ滑り止め装置の接続機構において前記挟持手段は、押圧部と爪、及び前記押圧部と前記爪との間に位置する支点とを有する挟持片を一対、前記支点を軸にして組み合わせる事により構成され、前記本体には、前記挟持手段を前記本体に収めた際、前記押圧部の配置位置に対応する側面に、一対の前記押圧部を近接させる方向に凹状を成す切欠き部が設けられているようにすると良い。このような特徴を有する事によれば、挟持手段が本体の外形に完全に収まる形態であっても、押圧部の操作が容易となる。
【0012】
また、上記特徴を有するタイヤ滑り止め装置の接続機構において前記挟持手段には、一対の前記爪を近接させる方向に付勢力を生じさせる付勢手段が設けられているようにすると良い。このような特徴を有する事によれば、爪により接続頭部を挟み込んだ後、高い抜け止め性を維持することが可能となる。
【0013】
また、上記特徴を有するタイヤ滑り止め装置の接続機構において前記付勢手段は、前記支点と前記爪との間に配置されているようにすると良い。このような特徴を有する事によれば、押圧部を操作する際に付勢手段が押圧部に緩衝する虞が無い。よって、付勢手段の形態の自由度が高い。
【0014】
また、上記特徴を有するタイヤ滑り止め装置の接続機構において前記付勢手段は、前記支点と前記押圧部との間に配置されているようにしても良い。このような特徴を有する事によれば、支点と爪との間の距離を短くする事ができる。よって、本体の長さを短くし、接続機構のコンパクト化を図ることができる。
【0015】
また、上記特徴を有するタイヤ滑り止め装置の接続機構において前記ワイヤの一方の端部には、前記ワイヤの直径よりも大きな投影面を有する係合頭部を設け、前記本体は、前記係合頭部を内部に収容すると共に、前記連結基部には、前記ワイヤの直径よりも大きく、前記係合頭部の投影面よりも小さな開口部を備えているようにすると良い。このような特徴を有する事によれば、本体をワイヤの軸線方向に対してラジアル方向に回転させることが可能となる。
【0016】
また、上記特徴を有するタイヤ滑り止め装置の接続機構において前記本体に対する前記ワイヤの一方の端部の係合は、前記挟持手段を支持する支持ピンにより成されているようにしても良い。このような特徴を有する事によれば、本体の長さを短くすることができ、接続機構のコンパクト化を図ることができる。
【0017】
さらに、上記特徴を有するタイヤ滑り止め装置の接続機構において前記挟持手段は、前記支点から前記爪の先端部までの間に、前記先端部が前記本体の内部へ潜り込む事を防止する突起を備えるようにすることが望ましい。このような特徴を有する事によれば、接続頭部を本体に介入させていない状態であっても、挟持手段の配置位置を安定させることができる。
【発明の効果】
【0018】
上記のような特徴を有するタイヤ滑り止め装置の接続機構によれば、係合状態の確実性を確保しつつ、小型化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】第1実施形態に係るタイヤ滑り止め装置の接続機構の外観構成を示す斜視図である。
【
図2】第1実施形態に係るタイヤ滑り止め装置の接続機構の構成を示す分解斜視図である。
【
図3】第1実施形態に係るタイヤ滑り止め装置の接続機構の構成を示す断面図である。
【
図4】挟持手段の概略構成を示す分解断面図である。
【
図5】挟持手段を先端側から見た構成を示す図である。
【
図8】実施形態に係るタイヤ滑り止め装置の接続機構によるワイヤ端部の接続、及び接続解除の動作を説明するための図である。
【
図9】第2実施形態に係るタイヤ滑り止め装置の接続機構の断面図である。
【
図10】第2実施形態に係るタイヤ滑り止め装置におけるワイヤの他方の端部に設けるアイエンドの構成を示す図である。
【
図11】第3実施形態に係るタイヤ滑り止め装置の接続機構の断面図である。
【
図12】第4実施形態に係るタイヤ滑り止め装置の接続機構の断面図であって、挟持手段を閉塞している状態を示す図である。
【
図13】第4実施形態に係るタイヤ滑り止め装置の接続機構の断面図であって、挟持手段を拡開させている状態を示す図である。
【
図14】付勢手段を板バネとする場合の変形例を示す図である。
【
図15】挟持手段を構成する挟持片の先端に突起を設ける場合の変形例を示す図である。
【
図16】変形例に係る爪と挿入開口部の構成を示す部分拡大断面図である。
【
図17】挟持片に傾斜面、本体に受け面を設ける場合の変形例を示す図である。
【
図18】本体の先端部を開放型とした場合の変形例を示す図である。
【
図19】接続頭部に括れ部を設ける場合の変形例を示す図である。
【
図20】タイヤ滑り止め装置をタイヤに装着した際のタイヤ内側の構成を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明のタイヤ滑り止め装置の接続機構に係る実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態における接続機構は
図20に示すように、車両用のタイヤ滑り止め装置50をタイヤ60の外周に、周方向に沿って被せた状態において、タイヤ60の内側位置に配置されると共に、タイヤ滑り止め装置50の幅方向端部に長手方向に沿って設けられているワイヤ52の両端部(一方の端部と他方の端部)を接続するために設けられることを基本として説明する。また、以下に示す実施の形態は、本発明を実施する上での好適な形態の一部であり、その効果を奏する限りにおいて、構成の一部に変更を加えた場合であっても、本発明の一部とみなすことができる。
【0021】
[第1実施形態]
まず、第1実施形態に係るタイヤ滑り止め装置の接続機構(以下、単に接続機構10と称す)について、
図1から
図7を参照して説明する。なお、図面において
図1は、第1実施形態に係る接続機構の外観構成を示す斜視図であり、
図2は、同分解斜視図である。また、
図3は第1実施形態に係る接続機構の断面構成を示す図である。また、
図4は、挟持手段の概略構成を示す断面図であり、
図5は、挟持手段を閉塞した際の爪を先端側から見た際の形態を示す図である。また、
図6は、接続頭部の構成を示す側面図であり、
図7は、接続頭部の構成を示す正面図(
図6を右側から見た際の構成)である。
【0022】
本実施形態に係る接続機構10は、連結部材12と、接続頭部22を基本として構成されている。連結部材12は、接続対象となるワイヤ52の一方の端部が係合され、詳細を後述する接続頭部22を挿入した状態で保持するための要素である。その構成は、本体14と、挟持手段16、および付勢手段18を基本とされている。本体14は、筒状体から成り、長手方向の一端に連結基部14a、他端に挿入開口部14bを備えると共に、側面には、挟持手段配置用開口部14cが備えられている。なお、筒状体の投影面の形状に関しては、三角形、四角形、五角形、六角形等、各種多角形であっても、楕円形であっても良いが、本実施形態では、本体14の形態を円筒状としている。このような形態とすることで、周囲に配置される部材に対する引っ掛かりを無くすことができると共に、小型化を図ることができるからである。また、本体14を構成する部材は、タイヤ滑り止め装置50をタイヤ60へ取り付けて使用した際の引っ張り荷重や衝撃等に耐え得る材質であれば、金属材料であっても、樹脂材料であっても良いが、耐候性が低い材質である場合には、保護膜を設けるなどの処理を施す事が望ましい。
【0023】
連結基部14aは、ワイヤ52の一方の端部を係合可能な構成とすれば良い。
図1から
図3に示す形態では、一端に設けられた開口部14a1の近傍側面に圧入孔14a2を設ける構成としている。そして、連結基部14aに係合されるワイヤ52の一方の端部には、係合端部に貫通孔20aが設けられたカシメ金具(いわゆるアイエンド20)を設けるようにしている。このような構成とした場合、アイエンド20を連結基部14aの開口部14a1から本体14の内部に挿入すると共に、側面に形成した圧入孔14a2とアイエンド20の貫通孔20aの双方を貫通するようにして抜け止めピン14a3を配置することで、連結部材12に対してワイヤ52の一方の端部が係合される。
【0024】
挿入開口部14bは、詳細を後述する接続頭部22を挿通可能な投影面を有する開口部とする。本実施形態では、本体14を構成する筒状体の開放端部の形状をそのまま挿入開口部14bとしている。
【0025】
挟持手段配置用開口部14cは、詳細を後述する挟持手段16を配置するための開口部である。その具体的構成は問うものでは無いが、本実施形態では、長孔14c1と、切欠き部14c2から成る構成として、本体14の側面対向位置に一対設けるようにしている。本実施形態に係る連結部材12では、長孔14c1を本体14の長手方向に沿って形成すると共に、挟持手段16を構成する挟持片16aの全体(外形)を嵌め込む事が可能な構成としている。このような構成とすることで、連結部材12に挟持手段16を配置した状態で、挟持手段16が本体14の外側にはみ出す事が無くなり、小型化を実現することが可能となるからである。また、切欠き部14c2は、長孔14c1を構成する一対の長辺に切欠きを設ける事により構成されており、長孔14c1の長手方向中心部よりも連結基部14a側に設けるようにしている。このような構成の切欠き部14c2を挟持手段配置用開口部14cに設ける事により、挟持手段16を本体14に配置した際、挟持手段16を構成する押圧部16a3の操作性を向上させることができる。なお、挟持手段配置用開口部14cを設けるにあたっては、切欠き部14c2は必須要素では無い。よって、挟持片16aの押圧部16a3の操作性を向上させる事ができれば、
図1、
図2に示すように長孔14c1に連続させるように設ける必要も無い。
【0026】
また、本体14における一対の挟持手段配置用開口部14cの間に位置する側面には、挟持手段16を支持する支持ピン14c4を配置するための圧入孔14c3が設けられている。本実施形態では圧入孔14c3を、長孔14c1の長手方向中心を基点として、やや切欠き部14c2側に位置する部位の側面に設けるようにしている。
【0027】
挟持手段16は、本体14の内部において、挿入開口部14bから挿入された接続頭部22を挟み込み、ワイヤ52における他方の端部の抜け止めを図り、ワイヤ52の接続状態を維持するための要素である。その構成は、一対の挟持片16aから成る。各挟持片16aは、概ね長方形に形成された板片を基本とし、支点16a1と爪16a2、及び押圧部16a3が設けられている。支点16a1は、板片の長手方向における中心部近傍に設けられている。
図3、
図4に示す形態における支点16a1は、板片の厚み方向に突出した突起であって、板片の幅方向に沿って貫通孔16a1aが設けられている。この貫通孔16a1aを重ね合わせるように一対の挟持片16aを対向配置して、支持ピン14c4により支点16a1を固定することで、各挟持片16aを、支点16a1を基点として回動させることができるようになる。
【0028】
爪16a2は、挿入開口部14b側に配置される挟持片16aの端部(以下、先端と称す)に設けられている。爪16a2は、板片の厚み方向であって、支点16a1と同じ方向に突出形成された突起である。
図4に示すように、爪16a2を側面から見た場合、傾斜部16a2aと反し部16a2bとを有することが判る。傾斜部16a2aは、先端側から後端側へ、突出方向に沿って弧を描くように形成されている。このような構成とすることで、傾斜部16a2aに対して連結部材12の長手方向に沿った方向(
図4中に矢印Aで示す方向)の力が加えられた際、爪16a2が連結部材12の中心から離間する方向(
図4中に矢印Bで示す方向)に持ち上げられることとなる。反し部16a2bは、爪16a2の後端を構成する辺であり、挟持片16aを構成する板片に対して垂直、あるいは板片を基点としてやや後端側に傾きを持つように構成されている。このような構成とすることで、反し部16a2bに係合した部材を保持し、抜け止めを図ることが可能となる。
【0029】
また、
図5に示すように、本実施形態に係る挟持片16aでは、爪16a2を正面視した際、爪16a2の先端側に切欠き16a2cを設けるように構成している。このような構成とすることで、接続頭部22を挿入した際、接続頭部22の後端に延設されるワイヤ52を避けることができる。よって、一対の挟持片16aの間に接続頭部22を介入させた状態で、一対の爪16a2を完全に閉塞させることができるようになる。なお、本実施形態に係る挟持片16aは、正面視における外観形状を本体14の外観形状に合わせて円弧状としている。このような形態とすることで、挟持手段16が本体14からはみ出す事が無く、連結部材12をコンパクトな構成とすることができるからである。
【0030】
押圧部16a3は、挟持片16aにおいて、支点16a1を介して爪16a2と反対側に位置する部位である。押圧部16a3に加えられた力は、梃子の原理により、支点16a1を介して反対方向に作用する力として爪16a2に作用する。このため、本体14に固定された挟持片16aの押圧部16a3を本体14に押し込むように押圧した場合、爪16a2には、これを本体14から離間させる方向の力として作用する。よって、一対の挟持片16aの押圧部16a3を挟み込むように押圧した場合、それぞれの挟持片16aは支点16a1を中心として回動し、一対の爪16a2が拡開する方向に動作することとなる。
【0031】
なお、押圧部16a3(後端)と支点16a1との距離と、支点16a1と爪16a2(先端)との距離との関係については限定されるものでは無いが、支点16a1と爪16a2との距離よりも、押圧部16a3と支点16a1との距離を短くする事で、押圧部16a3の押し込み量に対して爪16a2を大きく広げる事ができるようになる。また、挟持手段16を構成する部材も、本体14と同様に、使用上の強度が保たれる限りにおいて、金属材料であっても、樹脂材料であっても良い。
【0032】
本実施形態では、対を成す挟持片16aの間に付勢手段18としてのバネを設ける構成としている。バネは、爪16a2を閉塞する方向への付勢力を生じさせるものであれば良い。
図2、
図3に示す例では、付勢手段18としてねじりコイルバネを採用し、支点16a1と先端(爪16a2)との間に配置する構成としている。
【0033】
接続頭部22は、接続対象となるワイヤ52の他方の端部に設けられ、連結部材12の挿入開口部14bに挿入される要素である。その構成は、ワイヤ52の軸線方向からの矢視において(
図7参照)、ワイヤ52の直径よりも大きくかつ挿入開口部14bの開口に介入可能な投影面を有する。また、接続頭部22の側面には、後端側(ワイヤ突出側)に比べて先端側の投影面が小さくなるような傾斜面22aが設けられている。本実施形態では、接続頭部22の投影面の形態を円形とし、全体の形態が円錐台形を成すように構成している。よって、少なくとも大きな方の円の直径が、ワイヤの直径よりも大きく、挿入開口部14bの開口に介入可能な直径であれば良い。なお、
図6に示す形態では、接続頭部22の後端面22bを平坦面としているが、外周側から中心側(ワイヤ52配置側)に向けて、先端側に向かう傾斜面を設け、鏃のような形態としても良い。
【0034】
接続頭部22の先端側に傾斜面22aを設けることで、接続頭部22を連結部材12に挿入する際、傾斜面22aが挟持手段16の爪16a2に設けられた傾斜部16a2aに当接し、押圧力による爪16a2の拡開を介助することが可能となる。また、接続頭部22の後端面22bを平坦面、あるいは鏃のような形態とすることで、挟持手段16の爪16a2が引っ掛かりやすくなり、係合状態を維持することが可能となる。なお、接続頭部22の構成部材についても、上述した連結部材12の本体14や挟持手段16と同様に、使用上の強度が保たれる限りにおいて、金属材料であっても樹脂材料であっても良い。なお、金属材料で構成される場合には、ワイヤ52に対する接続(固定)は、圧着、樹脂材料で構成される場合には、溶着などの手法を採る事ができるが、芋ネジなどを用いたネジ止め等、他の既存の固定方法を採用しても良いことは言うまでもない。
【0035】
[作用]
次に、上記のような構成の接続機構10によるワイヤ52における端部の接続動作と、接続解除動作について
図8を参照して説明する。なお、接続機構10は上述したように、車両用のタイヤ滑り止め装置50をタイヤ60の外周に、周方向に沿って被せた状態において、タイヤ60の内側位置であって、タイヤ滑り止め装置50の幅方向端部に長手方向に沿って配置されているワイヤ52の一方の端部に連結部材12が備えられ、他方の端部に接続頭部22が備えられているものとする。
【0036】
まず、ワイヤ52の一方の端部、あるいは連結部材12を支持した状態で、ワイヤ52の他方の端部を持ち、接続頭部22を連結部材12の挿入開口部14bに挿入する(
図8(A)参照)。本体14の内部において、接続頭部22の傾斜面22aが爪16a2の傾斜部16a2aに接触した後、接続頭部22をさらに押し込むように力を加えることで、挟持手段16の爪16a2が拡開され、接続頭部22が対を成す挟持片16aの間に入り込む(
図8(B)参照)。爪16a2が拡開された後、さらに接続頭部22を押し込むことで爪16a2が接続頭部22を乗り越える。接続頭部22を乗り越えた爪16a2は、付勢手段18の付勢力の作用により閉塞するように接続頭部22の後端側に落ち込む。これにより、接続頭部22、すなわちワイヤ52の他方の端部の抜け止めが図られ、ワイヤ52の一方の端部と他方の端部の接続が完了する(
図8(C)参照)。
【0037】
次に、接続状態の解除について説明する。接続状態の解除では、挟持手段16の押圧部16a3を挟み込むように押し込む。この動作により、爪16a2には拡開方向の力が作用することとなり、爪16a2が拡開状態となる。爪16a2が拡開している状態において、接続頭部22を連結部材12から引き抜くことで、接続状態の解除が完了する(
図8(D)参照)。
【0038】
[効果]
上記のような接続機構10によれば、挟持手段16の爪16a2が接続頭部22の後端面22bに引っかかることで抜け止めが図られることとなる。このため、接続状態の確実性を確保することができる。また、連結部材12を接続頭部22よりも一回り大きな筒状体とし、この筒状体の内部に全ての機構を収める構成としたことにより、小型化を実現することができている。
【0039】
また、接続時には、連結部材12に対して接続頭部22を直線的に挿入すれば良く、接続解除時には、押圧部16a3を挟み込むように押し込む動作を行えば良い。よって、ワイヤ52の端部の接続、及び接続解除の動作を簡単化することができる。
【0040】
さらに、上記実施形態に係る接続機構10では、接続頭部22に係合する爪16a2を一対として、挟持片16aが両開きする構造としている。このため、個々の挟持片16aの動作が小さくても、接続頭部22を抜き差し可能な開口を確保することができる。
【0041】
また、上記実施形態に係る接続機構10では、いずれか一方の挟持片16aにおける押圧部16a3のみに予期せぬ力が加えられたことにより、一方の挟持片16aの爪16a2が拡開状態となった場合であっても、他方の挟持片16aの爪16a2が閉塞状態にある場合には、接続頭部22の抜け止めが図られる。
【0042】
つまり、上記実施形態に係る接続機構10は、一対の押圧部16a3を挟み込むという意図的な人為的行為によって接続状態の解除が可能となり、一方の押圧部16a3に押圧力を受ける等の偶発的な行為によっては接続状態が解除されないという高い安全性を確保することができる。
【0043】
[第2実施形態]
次に、
図9、
図10を参照して、第2実施形態に係るタイヤ滑り止め装置の接続機構について説明する。なお、本実施形態に係る接続機構10Aの殆どの構成は、上述した第1実施形態に係る接続機構10と同様である。よって、その機能を同一とする箇所については、図面に同一符号を付して、詳細な説明を省略することとする。
【0044】
本実施形態に係る接続機構10Aと第1実施形態に係る接続機構10との相違点は、ワイヤ52の一方の端部と、連結部材12との係合状態にある。具体的には、第1実施形態に係る接続機構10では、ワイヤ52の一方の端部にアイエンド20を設け、このアイエンド20を連結基部14aに挿入し、抜け止めピン14a3により係合するという構成としている。
【0045】
これに対して本実施形態に係る接続機構10Aでは、アイエンド20を第1実施形態よりも奥まで挿入し、アイエンド20の係合を、挟持手段16を支持する支持ピン14c4により行うようにしている。このような構成とすることにより、本体14の連結基部14aに、抜け止めピン14a3を配置するための圧入孔14a2を設ける必要が無くなる。よって、本体14の長さを短くすることができ、接続機構10Aの小型化を図ることができる。
【0046】
[効果]
このような構成の接続機構10Aであっても、第1実施形態に係る接続機構10と同様な効果を得ることができる。すなわち、接続状態の確実性を確保することができる。また、小型化を実現することができている。また、ワイヤ52における端部の接続、及び接続解除の動作を簡単化することができる。さらに、個々の挟持片16aの動作が小さくても、接続頭部22を抜き差し可能な開口を確保することができる。
【0047】
[第3実施形態]
次に、
図11を参照して、第3実施形態に係るタイヤ滑り止め装置の接続機構について説明する。なお、本実施形態に係る接続機構10Bの殆どの構成は、上述した第1、第2実施形態に係る接続機構10,10Aと同様である。よって、その機能を同一とする箇所については、図面に同一符号を付して、詳細な説明を省略することとする。
【0048】
第1実施形態に係る接続機構10を基礎とした場合、本実施形態に係る接続機構10Bと第1実施形態に係る接続機構10との相違点は、ワイヤ52の一方の端部と、連結部材12との係合状態にある。具体的には、第1実施形態に係る接続機構10では、ワイヤ52の一方の端部にアイエンド20を設け、このアイエンド20を連結基部14aに挿入し、抜け止めピン14a3により係合するという構成としている。
【0049】
これに対して本実施形態に係る接続機構10Bでは、ワイヤ52の一方の端部に係合頭部24を備え、この係合頭部24を介して連結部材12との係合を図るようにしている。係合頭部24は、ワイヤ52の軸線方向からの矢視において、ワイヤ52の直径、及び連結基部14aに設けられた開口部14a1よりも大きく、連結部材12を構成する本体14の内部に収容可能な投影面を有する。
【0050】
このような構成とすることで、係合頭部24は、連結基部14aにより抜け止めが図られると共に、本体14に対して軸線方向に対するラジアル方向の回転が可能となる。よって、ワイヤ52の一方の端部を基点とした場合には、連結部材12をラジアル方向に回転させることが可能となり、挟持手段16における押圧部16a3の操作性などを向上させることが可能となる。
【0051】
なお、係合頭部24は、接続頭部22と同様に、金属部材による圧着や、樹脂部材による溶着などの手法により接続、構成とすれば良い。また、本体14を金属により構成する場合には、係合頭部24を備えた一方の端部を連結基部14aに挿入した後、連結基部14aを絞り加工するなどして、開口部14a1を狭めるようにすれば良い。また、本体14を樹脂で構成するなど、開口部14a1を予め係合頭部24の投影面よりも小さく形成する場合には、係合頭部24を係合させていないワイヤ52の一方の端部を本体14に挿通させて挿入開口部14bから突出させる。そして、挿入開口部14bから突出させたワイヤ52の一方の端部に係合頭部24を備え付け、本体14の内部に収容すれば良い。
【0052】
[効果]
このような構成の接続機構であっても、第1、第2実施形態に係る接続機構10,10Aと同様な効果を得ることができる。すなわち、接続状態の確実性を確保することができる。また、小型化を実現することができている。また、ワイヤ52における端部の接続、及び接続解除の動作を簡単化することができる。さらに、個々の挟持片16aの動作が小さくても、接続頭部22を抜き差し可能な開口を確保することができる。
【0053】
[第4実施形態]
次に、
図12、
図13を参照して、第4実施形態に係るタイヤ滑り止め装置の接続機構について説明する。なお、本実施形態に係る接続機構10Cの殆どの構成は、上述した第1から第3実施形態に係る接続機構10,10A,10Bと同様である。よって、その機能を同一とする箇所については、図面に同一符号を付して、詳細な説明を省略することとする。
【0054】
第3実施形態に係る接続機構10Bを基礎とした場合、本実施形態に係る接続機構10Cと第3実施形態に係る接続機構10Bとの相違点は、付勢手段18としてのバネの形態と配置位置にある。具体的には、第3実施形態に係る接続機構10Bは、付勢手段18をねじりコイルバネとして、支点16a1と爪16a2の間に配置する構成としていた。
【0055】
これに対し、本実施形態に係る接続機構10Cでは、付勢手段18としてのバネをコイルバネとして、支点16a1と押圧部16a3との間に配置する構成とした。伸長方向に付勢力を生じさせるコイルバネを採用することで、圧縮力に対する反力を得る事ができる。よって、付勢手段18を支点16a1と押圧部16a3との間に配置する事が可能となる。これにより、支点16a1と爪16a2との間の距離を縮める事が可能となり、接続機構10Cの小型化を図ることが可能となる。なお、このような構成を採用する場合、支点16a1と爪16a2との間に、接続頭部22が支点16a1(第1から第3実施形態に係る接続機構10,10A,10Bに適用する場合には付勢手段18)に接触することを防止するストッパ16a6を設けるようにしても良い。
【0056】
[効果]
このような構成の接続機構10Cであっても、第1から第3実施形態に係る接続機構10,10A,10Bと同様な効果を得ることができる。すなわち、接続状態の確実性を確保することができる。また、小型化を実現することができている。また、ワイヤ52における端部の接続、及び接続解除の動作を簡単化することができる。さらに、個々の挟持片16aの動作が小さくても、接続頭部22を抜き差し可能な開口を確保することができる。
【0057】
[変形例]
上記実施形態ではいずれも、付勢手段18としてのバネをコイルバネ(ねじりコイルバネを含む)を採用するものとして説明した。しかしながら、付勢手段18は、所望する方向に付勢力を生じさせることができれば、その形態を問うものでは無い。よって、
図14に示すような板バネを付勢手段18として採用しても良い。
【0058】
また、上記実施形態ではいずれも、連結部材12における本体14に対する挟持手段16の支持は、支持ピン14c4のみで成されるように説明した。このような構成とした場合でも接続機構10(10A~10C)としての構成に何ら問題は無い。しかしながら、1つのピンのみでの支持の場合、接続頭部22が挿入されていない状態では、挟持手段16の配置位置が不安定となる場合がある。
【0059】
このため、
図15に詳細を示すように、支点16a1と先端(爪16a2)の間の少なくとも一部に突起16a4を設け、本体14には、この突起16a4を収容する凹部14c5を設けるようにすると良い。ここで、突起16a4の厚みは、本体14の外殻を構成する部材の厚みよりも薄いものとし、本体14に設ける凹部14c5は、厚み方向に底板を設けるように構成する。このような構成とすることで、挟持手段16を構成する挟持片16aは、接続頭部22が挿入されていない状態においても、支持ピン14c4と凹部14c5の底板の少なくとも2点で支持されることとなり、配置位置を安定させることができる。
【0060】
また、爪16a2を構成する傾斜部16a2aの先端側には、
図16に示すような反力受け部16a2dを設けるようにしても良い。反力受け部16a2dは、爪16a2の傾斜部16a2aの内周側から外周側に向けて挟持片16aの後端側に向かう傾斜角θを持つ傾斜面であれば良い。このような構成の反力受け部16a2dを設けることにより、接続頭部22に対して矢印Cで示す方向の力が加えられることで挟持片16aが矢印Cで示す方向に引っ張られた場合に、反力受け部16a2dが本体14における長孔14c1の短辺に当接する。これにより、支持ピン14c4や、爪16a2に掛かる負荷を軽減することができると共に、傾斜角θの作用により、爪16a2が本体14の内側に入り込む力を受け、接続頭部22の抜け止め効果を向上させることができる。
【0061】
なお、挟持手段16の位置決めのための要素は、必ずしも突起16a4とする必要は無く、爪16a2に対して本体14の内側へ潜り込もうとする力が加わった際、挟持片16aと本体14とが接触する点、あるいは面が設けられていれば良い。例えば
図17に示す例では、挟持片16aにおける支点16a1の近傍であって、押圧部16a3側に、当接面16a5が設けられている。そして、本体14には、挟持片16aの支点16a1近傍における挟持手段配置用開口部14cの幅を狭めるようにして、受け面14c6を備えた突起が形成されている(
図17に破線で示した枠中に、当接面16a5と受け面14c6の関係についてのイメージを示す)。
【0062】
また、上記実施形態ではいずれも、挿入開口部14bと挟持手段配置用開口部14cとは個別の開口部とし、両者の間には本体14の一部が介在するように示している。しかしながら、本発明に係る接続機構10(10A~10C)では
図18に示すように、挿入開口部14bと挟持手段配置用開口部14cとを連通させる構成としても良い。挟持手段16の爪16a2よりも先端側に位置する本体14の一部は、爪16a2の拡開を抑えたり、接続頭部22の抜け止めを図るための強度メンバとして機能しているものでは無い。よって、本体14の先端を短縮し、挿入開口部14bと挟持手段配置用開口部14cとを連通させるようにしても良い。このような構成とする事により、連結部材12の全長を短くし、接続機構10(10A~10C)の小型化を図ることができる。
【0063】
なお、上記実施形態において接続頭部22は、円錐台形状である旨説明した。しかしながら、
図19に示すように、側壁に括れ部22cを設け、この括れ部22cに爪16a2が掛かるようにしても良い。
【符号の説明】
【0064】
10,10A,10B,10C………接続機構、12………連結部材、14………本体、14a………連結基部、14a1………開口部、14a2………圧入孔、14a3………抜け止めピン、14b………挿入開口部、14c………挟持手段配置用開口部、14c1………長孔、14c2………切欠き部、14c3………圧入孔、14c4………支持ピン、14c5………凹部、14c6………受け面、16………挟持手段、16a………挟持片、16a1………支点、16a1a………貫通孔、16a2………爪、16a2a………傾斜部、16a2b………反し部、16a2c………切欠き、16a2d………反力受け部、16a3………押圧部、16a4………突起、16a5………当接面、16a6………ストッパ、18………付勢手段、20………アイエンド、20a………貫通孔、22………接続頭部、22a………傾斜面、22b………後端面、22c………括れ部、24………係合頭部、50………タイヤ滑り止め装置、52………ワイヤ、60………タイヤ。