(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-01
(45)【発行日】2024-04-09
(54)【発明の名称】折畳可能なシェルタベンチ
(51)【国際特許分類】
A47C 11/00 20060101AFI20240402BHJP
A47C 4/28 20060101ALI20240402BHJP
【FI】
A47C11/00
A47C4/28 A
(21)【出願番号】P 2021510958
(86)(22)【出願日】2019-08-28
(86)【国際出願番号】 GB2019052402
(87)【国際公開番号】W WO2020044038
(87)【国際公開日】2020-03-05
【審査請求日】2022-08-26
(32)【優先日】2018-08-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】518411822
【氏名又は名称】クイック プレイ スポート リミテッド
【氏名又は名称原語表記】QUICK PLAY SPORT LTD
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ホーランド、アレン キース
【審査官】望月 寛
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2006/099718(WO,A1)
【文献】実公昭50-011442(JP,Y2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47C 11/00
A47C 4/28
A47C 9/10
A47B 37/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の折畳構成及び第2の直立構成を有するように作動可能な折畳可能なシェルタベンチであって、前記シェルタベンチは座るための座面を含むベース部材を含み、前記シェルタベンチは、第1及び第2の天蓋支持部材並びにカバーを含む天蓋部材を更に含み、前記直立構成では前記第1及び第2の天蓋支持部材は、前記座面の第1の側面から前記座面の実質的に反対の第2の側面に前記座面の縦軸の両側に沿って延在し、前記第1及び第2の天蓋支持部材は、前記カバーが前記座面の少なくとも一部の上に延在するように前記カバーを支持し、前記第1及び第2の天蓋支持部材は、前記直立構成で縦方向張力及び横方向張力を受けて保持される、折畳可能なシェルタベンチ。
【請求項2】
第1の折畳構成及び第2の直立構成を有するように作動可能な折畳可能なシェルタベンチのための部品一式であって、前記部品一式は、座るための座面を含むベース部材を含み、前記部品一式は、第1及び第2の天蓋支持部材並びにカバーを含む天蓋部材を更に含み、前記天蓋部材は、前記ベース部材の前記座面の少なくとも一部の上にカバーを提供するなど、前記ベース部材と可逆的取付部を形成するように作動可能であり、前記直立構成では、前記第1及び第2の天蓋支持部材は、前記座面の第1の側面から前記座面の実質的に反対の第2の側面に前記座面の縦軸の両側に沿って延在し、前記第1及び第2の天蓋支持部材は、前記カバーが前記座面の少なくとも一部の上に延在するように前記カバーを支持し、前記第1及び第2の天蓋支持部材は、前記直立構成で縦方向張力及び横方向張力を受けて保持される、部品一式。
【請求項3】
前記ベース部材は、前記座面が座るために適した第1の開位置から、前記ベース部材が前記第1の開位置に比べて小型である第2の折畳位置に動くように作動可能な折畳可能なベース部材である、請求項1又は2に記載の折畳可能なシェルタベンチ又は部品一式。
【請求項4】
前記ベース部材は、複数の反復支持ユニットを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の折畳可能なシェルタベンチ又は部品一式。
【請求項5】
前記ベース部材は、複数の反復支持ユニットを含み、前記ベース部材の前記支持ユニットは、それぞれが少なくとも2対のベース支持部材を含み、各対の前記ベース支持部材は、各対のベース支持部材が、前記ベース部材の前記第1の開位置における離間した構成から、第2の小型位置における隣接した構成に動くように作動可能であるように、枢動可能に一緒に連結される、請求項
3に記載の折畳可能なシェルタベンチ又は部品一式。
【請求項6】
前記支持ユニットは、それぞれが前記座面に対してベース支持部材の第1の縦方向に延在する枢動可能に連結された対、及びベース支持部材の第1の横方向に延在する枢動可能に連結された対を含む、請求項4又は5に記載の折畳可能なシェルタベンチ又は部品一式。
【請求項7】
前記ベース部材は、支持ユニット内でベース支持部材の対を取り付け、任意選択的に隣接した支持ユニットも取り付けるように作動可能な接合部材を含み、適切には、前記接合部材は、縦方向に延在する対及び横方向に延在する対のそれぞれから前記ベース支持部材に対する枢動可能な連結部を含む、請求項4~6のいずれか一項に記載の折畳可能なシェルタベンチ又は部品一式。
【請求項8】
前記ベース部材は、接合部材の間に延在する垂直支持部材を更に含む、請求項7に記載の折畳可能なシェルタベンチ又は部品一式。
【請求項9】
前記座面は柔軟な座面である、請求項1~8のいずれか一項に記載の折畳可能なシェルタベンチ又は部品一式。
【請求項10】
第1及び/又は第2の天蓋支持部材は、前記直立構成で可能であるよりも線形の構成に向かう前記天蓋支持部材のバイアスに抵抗して前記天蓋支持部材を保持することにより、前記直立構成で縦方向張力を受けて保持される、請求項1~9のいずれか一項に記載の折畳可能なシェルタベンチ又は部品一式。
【請求項11】
前記第1及び第2の天蓋支持部材は、それらの縦方向長さに沿って前記天蓋支持部材の間が横方向により大きく分離するように向かう前記天蓋支持部材のバイアスに抵抗して前記天蓋支持部材を保持することにより、前記直立構成で横方向の張力を受けて保持される、請求項1~10のいずれか一項に記載の折畳可能なシェルタベンチ又は部品一式。
【請求項12】
前記ベース部材及び前記天蓋部材は、可逆的取付部を形成するように作動可能である、請求項1~11のいずれか一項に記載の折畳可能なシェルタベンチ又は部品一式。
【請求項13】
前記ベース部材は、前記直立構成で前記座面の互いに実質的に反対の側に配置された少なくとも2つの天蓋取付部材を含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の折畳可能なシェルタベンチ又は部品一式。
【請求項14】
前記ベース部材は、前記座面の第1の側面に第1及び第2の天蓋取付部材、並びに前記座面の第2の側面に第3及び第4の天蓋取付部材を含む、請求項1~13のいずれか一項に記載の折畳可能なシェルタベンチ又は部品一式。
【請求項15】
前記ベース部材の前記天蓋取付部材は、前記天蓋部材の突起を受領するように作動可能な穴を含む、請求項13または14に記載の折畳可能なシェルタベンチ又は部品一式。
【請求項16】
前記天蓋取付部材の前記穴の縦軸は、前記ベース部材が開構成にある時に傾斜する、請求項15に記載の折畳可能なシェルタベンチ又は部品一式。
【請求項17】
前記ベース部材の前記第1及び第2の天蓋取付部材、並びに/又は前記ベース部材の前記第3及び第4の天蓋取付部材は、その他のそれぞれの取付部材と実質的に同じ量だけ垂直面からずれる、請求項14に記載の折畳可能なシェルタベンチ又は部品一式。
【請求項18】
前記天蓋部材の前記第1及び/又は第2の天蓋支持部材は、それぞれが前記直立構成で前記ベース部材の天蓋取付部材と取付部を形成するように作動可能なベース部材取付部を含む、請求項13~17のいずれか一項に記載の折畳可能なシェルタベンチ又は部品一式。
【請求項19】
前記第1及び/又は第2の天蓋支持部材は、それらの縦方向長さに沿って折り畳むように作動可能である、請求項1~18のいずれか一項に記載の折畳可能なシェルタベンチ又は部品一式。
【請求項20】
前記天蓋部材の前記カバーは柔軟である、請求項1~19のいずれか一項に記載の折畳可能なシェルタベンチ又は部品一式。
【請求項21】
前記カバーは、前記直立構成で張力を受けて保持されるように作動可能である、請求項1~20のいずれか一項に記載の折畳可能なシェルタベンチ又は部品一式。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、折畳可能なシェルタベンチに関する。より詳細には、本発明は、取り外し可能な天蓋を有する折畳可能なシェルタベンチに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯用座席は、浸透性座席が実践的ではない、又は費用効果がない領域で使用する必要があることが多い。一例は、長時間にわたって座席の提供がない大きい競技場で行うことが多いスポーツ行事の間である。携帯用座席は、観客及び競技者が行事の間に座席を有することができ、座席は行事が終わり次第取り除くことができる。
【0003】
このような行事は屋外で行うことが多く、多くは冬期に行う。そのため携帯性を提供するだけでなく、携帯用座席は、風雨などの悪天候条件に対抗するある形のシェルタを提供することも望ましい。
【0004】
座席の上に延在する天蓋は、このようなシェルタを提供するために使用することができるが、携帯用座席に天蓋を追加することにより、重量及び嵩が著しく加わること、悪天候に曝されるように設計された天蓋の一体構造の信頼性、並びに費用の増加を含む、いくつかの問題が生じる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って改良した折畳可能なシェルタベンチが必要とされている。従って1つ若しくは複数の前述又は他の問題に対処することが本発明の態様の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様によれば、第1の折畳構成及び第2の直立構成を有するように作動可能な折畳可能なシェルタベンチが提供され、シェルタベンチは座るためのベンチ表面を含むベース部材、並びに第1及び第2の支持部材並びにカバーを含む天蓋部材を含み、直立構成では第1及び第2の支持部材は、座面の第1の側面から前記座面の実質的に反対の第2の側面に座面の縦軸の両側に沿って延在し、第1及び第2の支持部材は、カバーが座面の少なくとも一部の上に延在するようにカバーを支持する。
【0007】
シェルタベンチは、携帯用折畳可能なシェルタベンチであってもよい。好ましくは、シェルタベンチは、折畳可能なシェルタ・スポーツチーム・ベンチである。
【0008】
ベース部材は、座面が座るのに適している第1の開位置から、ベース部材が第1の位置に比べて小型である第2の折畳位置に動くように作動可能な折畳可能なベース部材であってもよい。好ましくは、ベース部材は、第1の位置から第2の位置に折り畳むように作動可能である。
【0009】
ベース部材は、複数の反復支持ユニットを含んでもよい。ベース部材の支持ユニットは、それぞれが少なくとも2対の支持部材を含んでもよく、各対の支持部材は、各対の支持部材がベース部材の第1の開位置における離間した構成から、第2の小型位置における隣接した構成に動くように作動可能であるように枢動可能に一緒に連結され、適切には各対の支持部材は、支持部材のほぼ中点で枢動可能に一緒に連結される。好ましくは、支持部材は第1の開位置で傾斜されるように作動可能であり、より好ましくは、垂直面から60°~30°ずれ、例えば垂直面から55°~35°ずれ、又は垂直面から50°~40°ずれて配向された縦軸を備える。支持部材は、第2の小型位置で実質的に垂直に配向されるように作動可能であってもよい。
【0010】
支持ユニットは、それぞれが座面に対して支持部材の第1の縦方向に延在する枢動可能に連結された対、及び支持部材の第1の横方向に延在する枢動可能に連結された対を含んでもよい。適切には、支持ユニットは、それぞれが適切には座面の前及び後に配置された、支持部材の第1及び第2の縦方向に延在する枢動可能に連結された対、並びに支持部材の第1の縦方向に延在する枢動可能に連結された対と支持部材の第2の縦方向に延在する枢動可能に連結された対との間に延在する、支持部材の第1及び第2の横方向に延在する枢動可能に連結された対を含む。好ましくは、隣接した支持ユニットは、支持部材の横方向に延在する枢動可能に連結された対の同じ対を共有する。
【0011】
ベース部材は、支持ユニット内で支持部材の対を取り付け、適切には隣接した支持ユニットも取り付ける接合部材を含んでもよい。適切には、接合部材は、縦方向に延在する対及び横方向に延在する対のそれぞれから支持部材に対する枢動可能な連結部を含み、好ましくは、接合部材は、追加として更に縦方向に延在する対から支持部材に対する枢動可能な連結部を有する。
【0012】
ベース部材は、接合部材の間に延在する垂直支持部材を更に含んでもよく、好ましくは、ベース部材は、座面の前に向かって配置された前垂直支持部材、及び座面の後に向かって配置された後垂直支持部材を含む。前垂直支持部材は伸縮自在であり、ベース部材が開位置にある時の収縮構成から、ベース部材が折畳位置にある時の収縮位置より縦方向長さが長い拡張構成に動くように作動可能であってもよい。前垂直支持部材は、接合部材に固定した非枢動連結部を有してもよい。後垂直支持部材は、適切には固定して好ましくは枢動せずに下端で接合部材に取り付けられ、上端に向かって接合部材に摺動可能に取り付けられてもよく、垂直支持部材は、背もたれ面支持部を提供するために上接合部材を通って上接合部材の上に延在する。適切には、背もたれ面支持部は、ベース部材が開位置にある時に、ベース部材が折畳位置にある時に比べてより長い縦方向長さを有するように作動可能である。
【0013】
ベース部材は、3~20個の支持ユニット、例えば4~15個の支持ユニット、又は5~12個の支持ユニット、好ましくは6~10個の支持ユニットを含んでもよい。
【0014】
ベース部材の座面は、適切には細長い表面であり、細長い表面は離間した座面から一体形成され、又は離間した座面から構成されてもよく、離間した座面は本発明の目的のために集合的に座面であると考えられてもよく、表面の最長長さに沿って延在する縦軸及び縦軸を垂直に横切って延在する横軸を有する。座面は、少なくとも1人が座る、例えば少なくとも2人、少なくとも3人、少なくとも4人、又は少なくとも5人が座るための空間を提供してもよい。
【0015】
座面は柔軟な座面であってもよい。好ましくは、座面は、ベース部材の第1の開位置では、ベース部材の第2の折畳位置に比べて比較的張りつめて保持するように作動可能であり、それによって座るために適した表面を提供する。
【0016】
座面は、座面をベース部材の少なくとも2つの接合部材に、好ましくは少なくとも4つの接合部材に、適切には固定して取り付けるために取付部を含んでもよい。好ましくは、座面は、前上接合部材に固定して取り付けられ、後垂直支持部材に摺動可能に取り付けられる。
【0017】
ベース部材は、開位置では背もたれ面を更に含んでもよい。適切には、背もたれ面は座面と一体形成される。背もたれ面は、表面を背もたれ面支持部に取り付けるように作動可能な取付部材を含んでもよい。
【0018】
ベース部材及び天蓋部材は、直立構成で可逆的取付部を形成するように作動可能であってもよい。ベース部材及び天蓋部材は、天蓋部材のカバーがベース部材の座面の少なくとも一部の上に延在するように、それぞれが直立構成でベース部材と天蓋部材との間に取付部を形成するように作動可能な取付部と協働することを含んでもよい。
【0019】
ベース部材は、直立構成では座面の互いに実質的に反対の側に配置された少なくとも2つの天蓋取付部材を含んでもよい。好ましくは、ベース部材は、座面の第1の側面に第1及び第2の天蓋取付部材、並びに座面の第2の側面に第3及び第4の天蓋取付部材を含む。天蓋取付部材は、天蓋取付部材が第1の折畳構成におけるベース部材から取り外されてもよいように、それ自体がベース部材と可逆的取付部を形成するように作動可能であってもよい。
【0020】
ベース部材の天蓋取付部材は、天蓋部材の突起を受領するように作動可能な、好ましくは、第1の及び/又は第2の天蓋支持部材の端部を受領するように作動可能な穴を含んでもよい。適切には、取付部材の穴は、天蓋部材の突起又は支持部材の端部を摺動可能に受領するように、例えば天蓋部材と取付部を形成するように作動可能である。
【0021】
天蓋取付部材の穴の縦軸は、ベース部材が開位置にある時に傾斜してもよい。好ましくは、取付部材の穴の縦軸は、縦軸が垂直面から5°~70°、好ましくは垂直面から20°~60°、より好ましくは垂直面から25°~55°、最も好ましくは垂直面から30°~50°の角度に配置されるように傾斜される。
【0022】
ベース部材の第1及び第2の天蓋取付部材、並びに/又はベース部材の第3及び第4の天蓋取付部材は、その他のそれぞれの取付部材と実質的に同じ量だけ垂直面からずれてもよく、好ましくは反対方向に実質的に同じ量だけ垂直面からずれてもよい。例えば第1の取付部材が垂直面から45°だけずれる場合は、第2の取付部材は垂直面から-45°だけずれてもよい。
【0023】
ベース部材の第1及び第2、並びに/又は第3及び第4の天蓋取付部材は、支持ユニットの開口型に横方向に延在する対のベース部材の支持部材であってもよい。適切には、末端が横方向に延在する対のベース部材の支持部材。好ましくは、天蓋取付部材を含む支持ユニットは、座面を含まない。
【0024】
天蓋部材の第1及び/又は第2の支持部材は、それぞれが直立構成でベース部材の天蓋取付部と取付部を形成するように作動可能なベース部材取付部を含んでもよい。好ましくは、第1及び第2の天蓋支持部材は、支持部材が直立構成で座面の互いに実質的に反対の側にベース部材と取付部を形成するように作動可能であるように、それぞれが2つの取付部を含む。より好ましくは、第1の支持部材は、直立構成でベース部材の第1の取付部材と取付部を形成するように作動可能な第1の取付部材、及びベース部材の第3の取付部材と取付部を形成するように作動可能な第2の支持部材を含み、第2の支持部材は、直立構成でベース部材の第2の取付部材と取付部を形成するように作動可能な第1の取付部材、及びベース部材の第4の取付部材と取付部を形成するように作動可能な第2の支持部材を含む。
【0025】
第1及び/又は第2の天蓋支持部材は、縦方向長さに沿って折畳可能であってもよい。適切には、支持部材は、支持部材が縦方向長さを有する第1の組立構成、及び支持部材が組立構成に比べて実質的に低減した縦方向長さを有する第2の折畳構成を形成するように作動可能である。第1及び/又は第2の天蓋支持部材が組立構成にあり、ベース部材に取り付けられていない時に、支持部材は、支持部材の端部に向かう第1及び第2の実質的に直線部、並びに第1の直線部と第2の直線部との間に配置された更に実質的な直線中間部を含んでもよく、中間部の縦軸は、第1及び第2の直線部の軸に対してずれている。
【0026】
第1及び/又は第2の天蓋支持部材は、プラスチック、適切には繊維ガラスなどの繊維強化プラスチックから形成されてもよい。
【0027】
第1及び/又は第2の天蓋支持部材がベース部材に取り付けられる時に、第1及び第2の天蓋支持部材は好ましくは弾性的に変形可能である。
【0028】
直立構成では、第1及び/又は第2の天蓋支持部材は、適切には直立構成で可能であるよりも線形の構成に向かう支持部材のバイアスに抵抗して支持部材を保持することにより、縦方向張力を受けて保持されてもよい。
【0029】
直立構成では、第1及び第2の天蓋支持部材は、適切にはそれらの縦方向長さに沿って支持部材の間が横方向により大きく分離するように向かう支持部材のバイアスに抵抗して支持部材を保持することにより、横方向張力を受けて保持されてもよい。
【0030】
直立構成では、天蓋のカバーは、座面の周りに少なくとも垂直に落ちる降雨から着座を守るように座面の少なくとも一部の上に延在する。好ましくは直立構成では、天蓋は、座面の周りに少なくとも垂直に落ちる降雨から着座を守るように座面の実質的に全ての上に延在する。天蓋部材のカバーは柔軟であってもよい。適切には、カバーは、カバーを通る水の経路を制限するように作動可能であり、例えば好ましくは、カバーは少なくとも耐水性であり、好ましくは実質的に防水である。
【0031】
直立構成では、カバーは引張を受けて保持されてもよく、より好ましくは実質的に張りつめて保持される。好ましくは、カバーは、第1及び第2の天蓋支持部材の横方向の引張により引張を受けて保持される。
【0032】
カバーは、天蓋部材及び/又はベース部材と可逆的取付部を形成するように作動可能であってもよい。第1及び/又は第2の支持部材などの天蓋部材、及び/又はカバー、及び/又はベース部材は、好ましくは可逆的にカバーを天蓋、及び/又は支持部材、及び/又はベース部材に取り付けるように作動可能な取付部材を含んでもよい。好ましくは、カバーは、カバーを第1の支持部材に取り付けるように、好ましくは可逆的に取り付けるように作動可能な取付部材を含む。カバーは、カバーをベース部材の後に取り付けるように作動可能な取付部材を含んでもよい。
【0033】
本発明の更なる態様によれば、本発明の第1の態様によるベース部材を含む折畳可能なシェルタベンチのための部品一式、及び本発明の第1の態様による天蓋部材が提供され、天蓋部材は、ベース部材の座面の少なくとも一部の上にカバーを提供するなど、ベース部材と可逆的取付部を形成するように作動可能である。
【0034】
好都合なことに、本発明の折畳可能なシェルタベンチは、改良した安定性と組み合わせた改良した携帯性を提供する。本発明の折畳可能なシェルタベンチは、費用効果もある。具体的には、シェルタベンチは、ベース部材に天蓋を取り付けることによって提供された改良した安定性と組み合わせて天蓋を横切って均等に分配された構造強度を提供する。シェルタテントの信頼性は、天蓋内で使用する構成要素及び可動部品がより少ないことに起因して更に改良される。シェルタベンチの構成要素が低減したことにより、より良好な携帯性のために小型性を改良し重量を低減することができる。加えて、本発明のシェルタベンチの構成は、シェルタの構造的一体性を妥協することなくベンチの前方に大きいシェルタを提供することができ、要素から改良した保護を提供する。
【0035】
本明細書に含有された全ての特徴は、あらゆる組合せで上のあらゆる態様と組み合わせてもよい。
【0036】
次に、本発明をより良く理解するため、且つ本発明の実施形態がどのように実施されるかを示すために、例として以下の図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【
図1】本発明による直立シェルタベンチの正面図を示す。
【
図2】
図1の直立シェルタベンチの斜視正面図を示す。
【
図3】折畳構成のベース部材及び天蓋部材を備えた、折畳構成の
図1のシェルタベンチを示す。
【
図4】
図3の折り畳んだベース部材の正面図を備えた、折畳構成の
図1のシェルタベンチの正面図を示す。
【
図6】
図5のベース部材の反復ベース部材支持ユニットの拡大正面図を示す。
【
図7】
図5のベース部材の天蓋取付部材の拡大側面図を示す。
【
図8】
図5のベース部材の天蓋取付部材の拡大正面図を示す。
【
図9】
図5のベース部材の側面斜視図、及び
図1の天蓋部材の組み立てた第1の支持部材を示す。
【
図10】
図1のシェルタベンチの開いたベース部材に取り付けた、天蓋の組み立てた第1の支持部材の側面斜視図を示す。
【
図11】
図5のベース部材及び
図1の天蓋部材の組み立てた第2の支持部材の側面斜視図を示す。
【
図12】
図1のシェルタベンチの開いたベース部材に取り付けた天蓋部材の組み立てた第1の支持部材及び天蓋部材の第2の支持部材の側面斜視図。
【
図13】
図1の直立シェルタベンチの側面斜視図を示す。
【
図14】
図1の直立シェルタベンチの拡大側面斜視図を示す。
【
図15】
図1の直立シェルタベンチの正面からの拡大図を示す。
【
図16】
図1の直立シェルタベンチの斜視背面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0038】
図1及び2は、本発明による直立シェルタベンチ100を示す。シェルタベンチ100は、折畳可能なベース部材102及び折畳可能な天蓋部材104から形成される。
【0039】
ベース部材102は、ベンチ座面106、ベンチ背もたれ面108、及び反復ベース部材支持ユニット110a-hから形成される。
【0040】
各ベース部材ユニット110a-hは、開いた底部立方形状を有し、その側壁は、複数の非可撓性金属の中空円筒支持部材及び接合部材から形成される。ベース部材ユニット110b-fのそれぞれは、立方形状の各垂直縁部上に1つが位置付けられる4つの垂直支持部材124、1対が立方形状の各垂直面に沿って延在する4対の枢動可能に取り付けられた支持部材112、114、116、117、及び1つの接合部材が立方形状の各頂点上に位置付けられる8つの接合部材120から形成される。支持部材の対112及び114は、座面の縦方向長さに対して縦方向に延在し、支持部材の対112は立方形状の前面を形成し、対114は立方形状の後面を形成する。支持部材の対116及び117は、座面の縦方向長さに対して横方向に延在し、支持部材の対116及び117は立方形状の側面に沿って延在する。反復ベース部材ユニット110b-fは、ベース部材支持部の対116、117が隣接したユニットの間で共有されるように連続して固定して取り付けられる。
【0041】
各対の支持部材112、114、116、117は、2つの支持部材から形成され、2つの支持部材は、部材が開構成又は小型構成のどちらも可能であるように各部材のほぼ中点で枢動可能に一緒に連結され、開構成である時に部材の終端は離間され、対は十字形構成であり、小型構成である時に部材の終端は比較的隣接し、支持部材は実質的に垂直に配向される。ベース部材が開構成にある時に、各対の支持部材112、114、116、117は、どちらも垂直面から45°ずれた傾斜位置にある。対の支持部材は、各支持部材の中点に集中したピン118を使用して枢動可能に連結される。
【0042】
ユニット110b-gの接合部材120は、それぞれが2対の縦方向に延在する支持部材の対のそれぞれから1つの支持部材の端部に、及び1つの横方向に延在する支持部材の対から1つの支持部材の端部に枢動可能に取り付けられる。このようにして、固定して取り付けられた各ユニット及び隣接したユニットの対が取り付けられる。
【0043】
垂直支持部材124、126は、ベース支持ユニット110b-gの上接合部材120と下の接合部材120との間に垂直に延在する。垂直支持部材は、各ユニットが座面の前側の2つの垂直支持部材124、及び座面の後側の2つの垂直支持部材126を有するように、ベース部材ユニット110b-gの立方形状の垂直縁部を形成する。隣接したベース部材ユニット110は、垂直支持部材124、126を共有する。
【0044】
前垂直支持部材124は、上及び下接合部材に枢動不能に固定される。前垂直支持部材124は伸縮自在であり、ベース部材ユニットが開構成にある時のより短い収縮位置から、ベース部材ユニットが折畳構成にある時のより長い拡張位置に動くことができる。
【0045】
後垂直支持部材126は伸縮自在ではなく、下端は下接合部材120bのみに固定して取り付けられる。後垂直支持部材の上端は、ベンチ背もたれ面108に背もたれ支持部を提供するために、上接合部材120aを通って、上接合部材120aの上に摺動可能に延在する。
【0046】
ベンチ座面106は柔軟な繊維から形成され、柔軟な繊維は中心の6つのベース部材ユニット110b-gにわたって延在し、1つのベース部材ユニットと同じ幅を有する。外部ベース部材ユニット110a、110hは、ベンチ座席領域106の終縁部の両側にあり、従って座面に覆われない。ベンチ座面106は、前上接合部材120aに固定して取り付けられる。ベンチ座面106は、後垂直支持部材に摺動可能に取り付けられる。
【0047】
ベンチ背もたれ面108は柔軟な繊維から形成され、柔軟な繊維は6つのベース部材ユニットと同じ長さであり、ベンチ座面と一体形成される。背もたれ面108は取付部材109から形成され、取付部材109は、上接合部材の上に突出する後垂直支持部材126の一部によって形成された背もたれ支持部127に背もたれ面を取り付ける。
【0048】
外部ベース部材ユニット110a、110hは、4つの垂直縁部の全てに垂直支持部材を含有するのではなく、内部ベース部材ユニット110b及び110gのそれぞれと連結する縁部のみを含有することを除いて、ベース部材ユニット110b-gと同じである。更に、ユニット110a及び110hの外部横方向に配向された傾斜支持部材の対は、上接合部材の上に延在し、天蓋取付部材128として機能するように作動可能な開口端穴130を提供するために開口端にされる。その上、ユニット110a及び110hの外部接合部材は、1つの縦方向に延在する支持部材の端部のみに取り付けられる。従ってベース部材102は、4つの天蓋取付部材128を有し、2つずつが座面106の両端にある。開位置では、天蓋取付部材128は垂直面から反対方向に45°ずれる。傾斜穴130a-dは、それぞれが天蓋134、136の支持部材の端部を受領することができる。
【0049】
2つの天蓋支持部材134、136及びカバー148の形の天蓋部材104。
【0050】
天蓋支持部材134、136は、それらの縦方向長さに沿って折畳可能である。分解した構成では、天蓋支持部材134、136の長さは、組立構成に比べて著しく低減した縦方向長さを有する。支持部材134及び136は、それぞれが実質的に同じ長さである複数の硬い線形のフレキシガラス部142a-gからそれぞれが形成される。部分142a-gは継手140を使用して連続して可逆的に取り付け可能であり、各継手は、部分142a-gの端部を受領するように作動可能な第1の開口端及び第2の開口端を有する。部分142a-gの各端部は、部分142a及び142gのそれぞれの一端を除いて、それぞれの継手140の一端に弾性的に取り付けられる。折畳構成では、各部分142b-fの一端は、支持部材が縦方向長さに沿って折り畳むことができるように継手から取り除かれる。組立構成だがベース部材に取り付けられていない時、天蓋支持部材134、136は、3つの線形部、すなわち2つの線形端部137及び1つの線形中間部139を形成する。部分140a及び140gの一端のそれぞれに1つが提供された2つの湾曲した継手は、線形端部の縦軸が線形中間部の縦軸に対してずれて配置される、組み立てた支持部材を提供する。
【0051】
天蓋部材104がベース部材102に取り付けられた時、天蓋支持部材134、136の両端は、それぞれが穴130a及び130c、並びに130b及び130dのそれぞれの中に挿入される。天蓋支持部材134は、2つの傾斜穴130a及び130cに取り付けられ、天蓋支持部材136は、天蓋支持部材135及び136が座面の第1の側面から座面の縦軸の両側に沿って前記座面の実質的に反対の第2の側面に延在するように、2つの傾斜穴130b及び130dに取り付けられる。組み立てた時に天蓋支持部材は、傾斜穴の中に嵌合するために小さい縦方向の変形を必要とし、それに応じてベース部材に取り付けた時に支持部材の縦方向長さに沿って張力を受けて保持される。
【0052】
天蓋支持部材134は、カバー取付部材150を使用して直立構成における支持部材の実質的に全ての中間部に沿ってカバー148に可逆的に取り付けられる。カバー148は、ベース取付部材クリップ152を使用してベース部材102にも可逆的に取り付けられる。直立構成では、カバー148は、支持部材134から支持部材136にわたって延在し、ベース部材102の後にクリップで留められる。この構成では、カバーは、座面の前縁部を超えたところから座面の後縁部を超えたところまで座面の上に延在し、張力を受けて保持される。天蓋部材104をベース部材102に取り付けるために必要な横方向張力により、天蓋支持部材134、136の端部は天蓋取付部材128の穴の縦軸に比べてずれる。比較してずれた角度は、
図14にシータとして示されている。従って直立構成では、天蓋支持部材は、それらの縦方向長さに沿って支持部材の間が横方向により大きく分離するように向かう支持部材のバイアスに抵抗して支持部材を保持することにより、横方向張力を受けて保持される。カバーも、張力を受けて天蓋取付部材130a、bから座面を超えて取付部材130c、dに延在する。
【0053】
図3~16に示されたように、
図3に示された折り畳んだシェルタベンチ装置は、ベース部材102を開構成の中に折り畳み(
図5)、天蓋支持部材134及び136を組み立てた後に、縦方向張力を受けて支持部を置くために、支持部材の端部をベース部材のそれぞれの天蓋取付部材の中に挿入することにより(
図9~12)、直立構成に組み立てられてもよい。天蓋部材のカバー148は、次いで支持部材136の上に配置し、カバーを適位置に固定して横方向張力を受けて支持部材を置き、それによって張力を受けて座面の上にカバーを保持するために、ベース部材の後に取り付けることができる(
図12~16)。
【0054】
本出願に関して本明細書と同時に又はそれ以前に出願され、本明細書と共に公開閲覧された、全ての書類及び文書、並びに参照によって本明細書に組み込まれる全てのこのような書類及び文書の内容に注意は向けられる。
【0055】
本明細書(あらゆる添付の特許請求の範囲、要約書及び図面を含む)に開示された全ての特徴、及び/又はそのように開示されたあらゆる方法若しくは工程の全てのステップは、このような特徴及び/又はステップの少なくとも一部が相互に排他的である場合の組合せを除いて、あらゆる組合せに組み合わされてもよい。
【0056】
本明細書(あらゆる添付の特許請求の範囲、要約書及び図面を含む)に開示された各特徴は、別段の明記がない限り、同じ、等価の、又は類似の目的を果たす代替の特徴に交換されてもよい。従って別段の明記がない限り、開示された各特徴は、一般的な一連の等価物又は類似の特徴の一例に過ぎない。
【0057】
本発明は、前記の実施形態の詳細に限定されない。本発明は、本明細書(あらゆる添付の特許請求の範囲、要約書及び図面を含む)に開示された特徴のあらゆる新規の特徴若しくはあらゆる新規の組合せ、又はそのように開示されたあらゆる方法若しくは工程のステップのあらゆる新規の特徴若しくはあらゆる新規の組合せに及ぶ。