(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-01
(45)【発行日】2024-04-09
(54)【発明の名称】復調用参照信号シーケンス生成方法および装置
(51)【国際特許分類】
H04W 72/20 20230101AFI20240402BHJP
H04W 72/044 20230101ALI20240402BHJP
H04L 27/26 20060101ALI20240402BHJP
【FI】
H04W72/20
H04W72/044
H04L27/26 114
(21)【出願番号】P 2021523606
(86)(22)【出願日】2019-10-29
(86)【国際出願番号】 CN2019114044
(87)【国際公開番号】W WO2020088462
(87)【国際公開日】2020-05-07
【審査請求日】2021-06-29
(31)【優先権主張番号】PCT/CN2018/113612
(32)【優先日】2018-11-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100161470
【氏名又は名称】冨樫 義孝
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【氏名又は名称】石岡 利康
(74)【代理人】
【識別番号】100194320
【氏名又は名称】藤井 亮
(74)【代理人】
【識別番号】100150670
【氏名又は名称】小梶 晴美
(72)【発明者】
【氏名】リン, シホウ
(72)【発明者】
【氏名】バルデメイレ, ロベルト
(72)【発明者】
【氏名】パルクヴァル, ステファン
(72)【発明者】
【氏名】チャン, チエンウェイ
(72)【発明者】
【氏名】ハリソン, ロバート マーク
【審査官】中元 淳二
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第02975783(EP,A1)
【文献】国際公開第2018/143395(WO,A1)
【文献】3rd Generation Partnership Project;,Technical specification Group Radio Access Network; NR; Physical channels and modulation (Release 15),3GPP TS 38.211 V15.3.0 (2018-09),2018年09月27日,58,59ページ
【文献】Ericsson,DMRS design for NoMA[online],3GPP TSG RAN WG1 #94b R1-1811181,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_94b/Docs/R1-1811181.zip>,2018年09月29日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B7/24-7/26
H04W4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
変換プリコーディングが送信において有効にされるとき、無線ネットワークにおけるチャネル推定および復調のための復調用参照信号(DM-RS)シーケンスを生成するための方法(700)であって、
基本シーケンスの巡回シフトのための巡回シフト値を決定すること(701)と、
前記巡回シフト値に基づいて、対応する復調用参照信号(DM-RS)シーケンスを生成すること(702)と
を含み、
前記巡回シフト値が、RRCまたはDCI情報の1つまたは複数の設定パラメータの関数として決定され、
前記巡回シフト値αが、式、α=mod(nPUSCH-Identity,N)*PI/N、またはα=mod(nPUSCH-Identity,N)*2PI/Nによって決定され、ここで、Nが、あらかじめ定義されたまたは設定された値であり、nPUSCH-Identityが、RRC情報エレメントの設定パラメータであり、mod()がモジュロ関数を表し、PIがπである、方法(700)。
【請求項2】
前記巡回シフト値が送信ごとに異なる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
各送信についてまたは送信のグループについて、無線リソース制御(RRC)シグナリングまたはダウンリンク制御情報(DCI)における前記巡回シフト値を設定することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
Nが、異なる巡回シフト値の数である、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記巡回シフト値が、初期送信と再送信との間で異なるように決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記巡回シフト値が、再送信の間で異なるように決定される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記巡回シフト値が、繰返しによる送信について異なるように決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記決定することが、2つ以上の巡回シフト候補値からユーザ機器(UE)によって前記巡回シフト値をランダムに選択することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記方法が、設定されたグラントベースのPUSCH送信に適用される、請求項1から
8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記方法が、動的グラントベースの物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)送信に適用される、請求項1から
8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
無線ネットワークにおけるチャネル推定および復調のための復調用参照信号(DM-RS)シーケンス生成装置(800)であって、
1つまたは複数のプロセッサ(801)と、
前記1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、前記DM-RSシーケンス生成装置に、請求項1から
10における方法のいずれかを実行させるように設定されたコンピュータプログラムを備える1つまたは複数のメモリ(802)と
を備える、復調用参照信号(DM-RS)シーケンス生成装置(800)。
【請求項12】
無線ネットワークにおけるチャネル推定および復調のための復調用参照信号(DM-RS)シーケンス生成装置(800’)であって、
変換プリコーディングが送信において有効にされるとき、基本シーケンスの巡回シフトのための巡回シフト値を決定するように設定された決定モジュール(810)と、
前記巡回シフト値に基づいて、対応する復調用参照信号(DM-RS)シーケンスを生成するように設定された生成モジュール(820)と
を備え、
前記巡回シフト値が、RRCまたはDCI情報の1つまたは複数の設定パラメータの関数として決定され、
前記巡回シフト値αが、式、α=mod(nPUSCH-Identity,N)*PI/N、またはα=mod(nPUSCH-Identity,N)*2PI/Nによって決定され、ここで、Nが、あらかじめ定義されたまたは設定された値であり、nPUSCH-Identityが、RRC情報エレメントの設定パラメータであり、mod()がモジュロ関数を表し、PIがπである、復調用参照信号(DM-RS)シーケンス生成装置(800’)。
【請求項13】
請求項
11または
12に記載のDM-RSシーケンス生成装置を備える、ユーザ機器(900)。
【請求項14】
請求項
11または
12に記載のDM-RSシーケンス生成装置を備える、基地局(910)。
【請求項15】
コンピュータプログラムを記憶したコンピュータ可読媒体であって、前記コンピュータプログラムが、請求項1から
10のいずれか一項に記載の方法を実施するためのコードを含む、コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、無線通信ネットワークに関し、より詳細には、復調用参照信号(DM-RS)シーケンス生成方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
5G通信ネットワークとも呼ばれる新無線(New Radio:NR)ネットワークは、より高いデータレートを達成し、より様々なサービス要件を満たすために、より高い周波数帯域(たとえば、60GHz)において実装されると見なされる。
【0003】
復調用参照信号(DM-RS)は、概して、データストリームを復調し、チャネルを推定するために使用される。新無線通信システムでは、復調用参照信号(DM-RS)設計は、現在、異なる態様にカテゴリー分類される。
【0004】
たとえば、
図1に示されているように、DM-RSは、シングルシンボル(single symbol)ベースのDM-RS、またはダブルシンボル(double-symbol)ベースのDM-RSのいずれかであり得る。一例として示されているように、黒色のブロックが、物理リソースブロック(PRB)中の直交周波数分割多重(OFDM)シンボルなどを表す。
【0005】
図2は、2つのタイプのマッピングが定義される、DM-RSの周波数マッピングを示す概略図を示す。タイプ1は、2つの符号分割多重化(CDM)グループをもつコムベースのマッピングを表し、タイプ2は、3つのCDMグループをもつ非コムベースのマッピングを表す。
【0006】
図3は、2つのタイプのマッピングが定義される、DM-RSのOFDMシンボルマッピングを示す概略図を示す。タイプAは、DM-RSがスロット境界からシンボル3または4において開始するスロットベースのスケジューリングを表し、タイプBは、DM-RSがPxSCHシンボル1において開始するノンスロットベースのスケジューリングを表す。追加のDM-RSシンボルが、タイプAとタイプBの両方において設定され得る。
【0007】
図4は、それぞれ、シングルシンボルDM-RSおよびダブルシンボルDM-RSについて、最大4つまたは8つのDM-RSポートがタイプ1 DM-RSで多重化され得、最大6つまたは12個のポートがタイプ2 DM-RSで多重化され得る、DM-RSポート多重化を示す。破線ブロックが、直交カバーコード(OCC)グループを表す。OCCは、シングルシンボルDM-RSについて、周波数ドメインにおけるOCC(FD-OCC)のみであるものとし、2シンボルDM-RSのためのDM-RSポートの多重化について、FDD-OCCと時間ドメインにおけるOCC(TD-OCC)の両方であるものとする。
【0008】
図5は、FD-OCCとTD-OCCの両方をもつダブルシンボルタイプ1 DM-RSポート多重化の一例を提供し、ここで、r(i)は、DM-RSシーケンスの1つのサンプルであり、1つのPRBが、DM-RSを伴う2つのOFDMシンボルに関して示される。
図5に見られるように、周波数ドメインにおける2つのOCCコード、時間ドメインにおける2つのOCCコード、および2つのCDMグループが、8つのDM-RSポートを提供する。
【0009】
DM-RSは、他のDM-RSによって占有されないリソースエレメント(RE)においてDM-RSを送信すること、または同じREを占有するDM-RSとは異なる直交カバーコード(OCC)を使用することによって、直交様式で送信され得る。直交DM-RSの数は、DM-RSが占有するREの数によって制限されるので、非直交DM-RSをもサポートすることが望ましい。NRにおけるDM-RS生成は、直交DM-RS生成と非直交DM-RS生成の両方をサポートする。
【0010】
変換プリコーディングが無効にされるとき、シーケンス生成は、以下のように提供される。
【0011】
物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)のための変換プリコーディングが有効にされない場合、シーケンスr(n)は、
に従って生成されるものとし、
ここで、擬似ランダムシーケンスc(i)は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)における関係部分において定義される。擬似ランダムシーケンス生成器は、
で初期化されるものとし、
ここで、lはスロット内のOFDMシンボル番号であり、
はフレーム内のスロット番号であり、
はスロットごとのシンボルの数を表し、
-
は、PUSCHが、ダウンリンク制御情報(DCI)フォーマット0_1によって、または設定されたグラントを伴うタイプ1 PUSCH送信によってスケジュールされる場合、これらが提供される場合、それぞれ、DMRS-UplinkConfig情報エレメント(IE)中の上位レイヤパラメータscramblingID0およびscramblingID1によって与えられ、
-
は、PUSCHが、セル無線ネットワーク一時識別子(C-RNTI)、変調符号化方式セルRNTI(MCS-C-RNTI)、または設定されたスケジューリング無線ネットワーク一時識別子(CS-RNTI)によってスクランブルされた巡回冗長検査(CRC)を伴って、DCIフォーマット0_0によってスケジュールされる場合、これが提供される場合、DMRS-UplinkConfig IE中の上位レイヤパラメータscramblingID0によって与えられ、
- 他の場合、
である。
【0012】
数量nSCID∈{0,1}は、DCIフォーマット0_1が使用される場合、PUSCH送信に関連するDCI中にDM-RS初期化フィールドが存在する場合にこのフィールドによって指示され、他の場合、nSCID=0である。Mod()はモジュロ関数を表す。
【0013】
変換プリコーディングが有効にされるとき、シーケンス生成は、以下のように提供される。
【0014】
PUSCHのための変換プリコーディングが有効にされる場合、参照信号シーケンスr(n)は、
に従って生成されるものとし、
ここで、
は、DCIによって動的にスケジュールされるPUSCH送信について、δ=1およびa=1で与えられ、
は、サブキャリアの数として表される、アップリンク送信のためのスケジュールされた帯域幅を表す。
【0015】
シーケンスグループ
であり、ここで、
は、
-
が、DMRS-UplinkConfig IE中の上位レイヤパラメータnPUSCH-Identityによって設定され、PUSCHが、3GPPにおける関係部分によるmsg3 PUSCHでない場合、
、
- 他の場合、
によって与えられ、
ここで、f
ghおよびシーケンス番号vは、
- グループホッピングもシーケンスホッピングも使用されないものとする場合、
f
gh=0
v=0
- グループホッピングは使用されるが、シーケンスホッピングは使用されないものとする場合、
によって与えられ、
ここで、擬似ランダムシーケンスc(i)は、3GPPにおける関係部分において定義され、各無線フレームの始まりにおいて
で初期化されるものとし、
- シーケンスホッピングは使用されるが、グループホッピングは使用されないものとする場合、
であり、
ここで、擬似ランダムシーケンスc(i)は、3GPPにおける関係部分において定義され、各無線フレームの始まりにおいて
で初期化されるものとする。M
zcはZCシーケンスの長さを表し、
は、リソースブロックごとのサブキャリアの数を表す。
【0016】
上記の数量lは、ダブルシンボルDM-RSの場合を除いて、OFDMシンボル番号であり、ダブルシンボルDM-RSの場合、lは、ダブルシンボルDM-RSの第1のシンボルのOFDMシンボル番号である。
【0017】
PUSCH送信のためのDM-RS生成のためのいくつかのパラメータが、IE PUSCH-Configと(設定されたグラント送信のための)IE ConfiguredGrantConfigの両方において含まれ得る、IE DMRS-UplinkConfigにおいて、RRCシグナリングにおいて提供される。
【0018】
3GPPにおけるNRシステムでは、同じ時間周波数リソース上で多重化された複数の送信による送信方式が、以下のように説明される。
【0019】
知られているように、同じTFリソースにおいて共同スケジュールされるUEによる方式の1つのタイプは、マルチユーザ多入力多出力(MU-MIMO)であり、ここで、2つ以上のUEが、同じ割り当てられた時間および周波数リソースにおいて、ただし、各UEについて異なるDM-RSポートで、データを送信する。
【0020】
MU-MIMOのほかに、同じTFリソースにおいて共同スケジュールされるUEによる別のタイプの送信方式は、非直交多元接続(NOMA)である。
【0021】
3GPPにおける新無線(NR)のリリース15規格化では、(1つまたは複数の)非直交多元接続(NOMA)方式に関して、評価し、さらに推奨を提供するための、研究アイテムが承認された。
【0022】
NOMA方式は、概して、インターリービング方法、スクランブリング方法、または拡散方法と、複数のユーザの間で共有されるリソース上にユーザデータをマッピングすることとに基づく。NOMAでは、ユーザ機器(UE)送信は、周波数において情報シンボルを拡散するために、適切に設計されたシーケンス/ベクトルを使用することによって、共有される時間および周波数リソース上で重複している。NOMAパラダイムの背後のアイデアは、拡散ベクトルの巧妙な設計が、重畳UE送信のジョイント検出/復調を改善するために、最小平均2乗誤差(MMSE:minimum-mean squared-error)検出器または最大事後(MAP:maximum a posteriori)検出器など、高度マルチユーザ検出器(MUD)の実装を容易にすることができることである。システムは、その場合、NOMA対応UEが時間/周波数リソースを共有しており、効果的なMUDソリューションが、それらのデータ信号を分離するために使用されるとき、総レートおよび/またはサポートされるUEの数に関して、向上した性能を達成することができる。
【0023】
旧来、セルラネットワークにおける複数のUEへのまたは複数のUEからの信号送信は、好ましくは、送信される信号リソースの直交時間、周波数、コード、または空間割り当てを介して、従来の直交多元接続(COMA)による送信信号の直交性を確実にすること、または少なくとも確実にすることを試みることによって行われる。さらに、そのような割り当てにおける、または伝搬チャネルにおける欠陥を考慮するために、直交性を復元することが、たとえば、拡散OFDM(S-OFDM)またはMIMO送信のための、等化器、干渉除去合成(IRC:Interference Rejection Combining)のような受信機および他のMMSEのような受信機、また、そのような受信機の非線形変形態を使用する、受信機プロシージャのねらいである。
【0024】
いくつかのシナリオでは、ネットワークは、たとえば、利用可能な自由度(DoF)が、サーブされるべきユーザの数よりも少ないとき、OMA手法に従って可能にされるであろうよりも多数のユーザを所与のリソース上でハンドリングする能力を優先させる。複数のユーザは、その場合、ユーザの信号が受信機において実質的に直交しないという内在する認識とともに、NOMA手法に従って、同じリソースにおいてスケジュールされ得る。むしろ、受信機によってハンドリングされる必要がある残留ユーザ間干渉が存在する。NoMA送信の性質によって、複数の信号は非直交に受信され、重複する信号は、概して、復号より前に受信機によって分離されなければならない。そのハンドリングを支援するために、個々のUEの信号にUE固有シグネチャシーケンスを課することは、知られている技法であり、受信機は、その場合、個々のユーザの信号を抽出することを容易にするためにシグネチャシーケンスの存在を使用することができる。別の等価な考え方は、シグネチャシーケンスを呼び出すことが、効果的なエンドツーエンドチャネルを対角に近づけることを可能にすることである。
【0025】
NOMAまたはMU-MIMOにおける過負荷ファクタが、同じTFリソースにおいて共同スケジュールされるUEの数として定義され得る。
【0026】
上記から知られるように、変換プリコーディングが有効にされるとき(すなわち、離散フーリエ変換拡散OFDM(DFT-OFDM)波形が使用されるとき)、動的グラントベースの送信のためのDM-RSシーケンス設計のみが指定される。したがって、変換プリコーディングが有効にされるとき、設定されたグラントベースの送信(たとえば、PUSCH送信)のためのDM-RSシーケンス生成方法を指定または定義することが必要である。
【発明の概要】
【0027】
上記に鑑みて、変換プリコーディングが有効にされるとき、設定されたグラントベースの送信(たとえば、PUSCH送信)のための、新無線ネットワークにおける復調およびチャネル推定のためのDM-RSシーケンス生成方法および装置を提供することが目的である。それは、変換プリコーディングが有効にされるとき、動的グラントベースの送信にも適用可能である。
【0028】
本開示の一態様によれば、変換プリコーディングが送信において有効にされるとき、無線ネットワーク、特に新無線ネットワークにおけるチャネル推定および復調のための復調用参照信号(DM-RS)シーケンスを生成するための方法であって、基本シーケンスの巡回シフトのための巡回シフト値を決定することと、巡回シフト値に基づいて、対応する復調用参照信号(DM-RS)シーケンスを生成することとを含む、方法が提供される。
【0029】
一実施形態では、巡回シフト値は送信ごとに異なる。
【0030】
一実施形態では、本方法は、各送信についてまたは送信のグループについて、無線リソース制御(RRC)シグナリングまたはダウンリンク制御情報(DCI)における巡回シフト値を設定することをさらに含み得る。
【0031】
一実施形態では、巡回シフト値は、RRCまたはDCI情報の1つまたは複数の設定パラメータの関数として決定される。
【0032】
一実施形態では、巡回シフト値は、セルIDまたは固定値の関数として決定される。
【0033】
一実施形態では、巡回シフト値αは、式、α=mod(nPUSCH-Identity,N)*PI/Nによって決定され、ここで、Nは、あらかじめ定義されたまたは設定された値であり、nPUSCH-Identityは、RRC情報エレメントの設定パラメータであり、mod()はモジュロ関数を表し、PIはπ値である。
【0034】
代替的に、巡回シフト値αは、式、α=mod(nPUSCH-Identity,N)*2PI/Nによって決定され、ここで、Nは、あらかじめ定義されたまたは設定された値であり、nPUSCH-Identityは、RRC情報エレメントの設定パラメータであり、mod()はモジュロ関数を表し、PIはπ値である。
【0035】
一実施形態では、Nは、異なる巡回シフト値の数である。
【0036】
一実施形態では、巡回シフト値は、初期送信と再送信との間で異なるように決定される。
【0037】
一実施形態では、巡回シフト値は、再送信の間で異なるように決定される。
【0038】
一実施形態では、巡回シフト値は、繰返しによる送信について異なるように決定される。
【0039】
一実施形態では、巡回シフト値は、無線ネットワーク一時識別子(RNTI:Radio Network Temporary Identity)値に基づいて決定される。
【0040】
一実施形態では、巡回シフト値は、非直交多元接続(NoMA)送信の場合、シグネチャIDに基づいて決定される。
【0041】
一実施形態では、巡回シフト値αは、式、α=シグネチャID mod Nによって決定され、ここで、Nは、あらかじめ定義された値である。
【0042】
一実施形態では、Nは、利用可能な巡回シフト値の数である。
【0043】
一実施形態では、巡回シフト値は、送信の時間または周波数設定または割り当てに基づいて決定される。
【0044】
一実施形態では、巡回シフト値は、送信において使用されるスロット番号、シンボル番号、リソースブロック(RB)番号、および送信におけるあらかじめ設定されたリソースのうちの少なくとも1つに基づいて決定される。
【0045】
一実施形態では、あらかじめ設定されたリソースは、設定パラメータConfiguredGrantConfigにおける周期性である。
【0046】
一実施形態では、決定することは、2つ以上の巡回シフト候補値からユーザ機器(UE)によって巡回シフト値をランダムに選択することを含む。
【0047】
一実施形態では、巡回シフト値は、ファクタ、すなわち、過負荷ファクタ、変調符号化方式(MCS)値、UE測定パラメータ、ネットワーク測定パラメータ、ACK/NACK指示、時間周波数リソース利用可能性、および時間送信間隔(TTI)要件のうちの少なくとも1つに基づいて決定される。
【0048】
一実施形態では、UE測定パラメータは、参照信号受信電力(RSRP)と参照信号受信品質(RSRQ)とを含む。
【0049】
一実施形態では、ネットワーク測定パラメータは、UEからの送信に基づく、信号対雑音比(SNR)と、信号電力と、タイミングオフセットと、周波数オフセットとを含む。
【0050】
一実施形態では、本方法は、設定されたグラントベースのPUSCH送信に適用される。
【0051】
一実施形態では、本方法は、動的グラントベースのPUSCH送信に適用される。
【0052】
本開示の別の態様によれば、無線ネットワーク、特に新無線ネットワークにおけるチャネル推定および復調のための復調用参照信号(DM-RS)シーケンス生成装置であって、1つまたは複数のプロセッサと、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、DM-RSシーケンス生成装置に、実施形態における方法のいずれかを実行させるように設定されたコンピュータプログラムを備える1つまたは複数のメモリとを備える、復調用参照信号(DM-RS)シーケンス生成装置が提供される。
【0053】
本開示の別の態様によれば、無線ネットワーク、特に新無線ネットワークにおけるチャネル推定および復調のための復調用参照信号(DM-RS)シーケンス生成装置であって、変換プリコーディングが送信において有効にされるとき、基本シーケンスの巡回シフトのための巡回シフト値を決定するように設定された決定モジュールと、巡回シフト値に基づいて、対応する復調用参照信号(DM-RS)シーケンスを生成するように設定された生成モジュールとを備える、復調用参照信号(DM-RS)シーケンス生成装置が提供される。
【0054】
本開示の別の態様によれば、本開示の実施形態によるDM-RSシーケンス生成装置を備えるユーザ機器が提供される。
【0055】
本開示の別の態様によれば、本開示の実施形態によるDM-RSシーケンス生成装置を備える基地局が提供される。
【0056】
本開示の別の態様によれば、コンピュータプログラムを記憶したコンピュータ可読媒体であって、コンピュータプログラムが、本開示の実施形態による方法を実施するためのコードを含む、コンピュータ可読媒体が提供される。
【0057】
本開示の実施形態によれば、変換プリコーディングが有効にされるとき、設定されたグラントベースの送信(たとえば、PUSCH送信)のためのDM-RSシーケンス生成方法が指定または定義される。動的グラントベースの送信のためのDM-RSシーケンス生成方法は、補完され、向上する。これは、特に、(たとえば、NOMAまたはMU-MIMOにおいて)同じタイミング周波数リソースにおいて共同スケジュールされる異なるUEについて、または異なるセルにおけるUEについて、チャネル推定精度および復調性能を改善することができる。
【0058】
上記および他の目的、特徴および利点は、添付の図面を参照する実施形態の以下の説明からより明らかになろう。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【
図1】新無線(NR)ネットワークにおいて使用される、シングルシンボルまたはダブルシンボルベースのDM-RSを示す概略図である。
【
図2】NRネットワークにおいて使用される、DM-RSの周波数マッピングを示す概略図である。
【
図3】NRネットワークにおいて使用される、DM-RSのOFDMシンボルマッピングを示す概略図である。
【
図4】NRネットワークにおいて使用される、DM-RSポート多重化を示す概略図である。
【
図5】NRネットワークにおいて使用される、FD-OCCとTD-OCCの両方をもつ、ダブルシンボル、タイプ1 DM-RSポート多重化を示す概略図である。
【
図6】本開示において適用可能なネットワークアーキテクチャを示す概略図である。
【
図7】本開示の一実施形態による、NR送信におけるDM-RSシーケンス生成方法を示すフローチャート図である。
【
図8A】本開示の一実施形態による、DM-RS生成装置を表す概略ブロック図である。
【
図8B】本開示の一実施形態による、DM-RS生成装置を表す概略ブロック図である。
【
図9A】本開示の一実施形態による、DM-RS生成装置を含むUEを表す概略ブロック図である。
【
図9B】本開示の一実施形態による、DM-RS生成装置を含む基地局を表す概略ブロック図である。
【
図10】中間ネットワークを介してホストコンピュータに接続された通信ネットワークを概略的に示す図である。
【
図11】部分的無線接続上でホストコンピュータが基地局を介してユーザ機器と通信することの一般化されたブロック図である。
【
図12】ホストコンピュータと基地局とユーザ機器とを含む通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。
【
図13】ホストコンピュータと基地局とユーザ機器とを含む通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。
【
図14】ホストコンピュータと基地局とユーザ機器とを含む通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。
【
図15】ホストコンピュータと基地局とユーザ機器とを含む通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0060】
添付の図面を参照しながら、本開示の以下の実施形態が詳細に説明される。これらの実施形態は、本開示の範囲に対する限定を示唆するのではなく、当業者が、本開示をより良く理解し、したがって実装することを可能にする目的で論じられるにすぎないことを理解されよう。
【0061】
コンテキストでは、「基地局」という用語は、本開示の実施形態が適用され得る無線通信ネットワークにおける任意のネットワークデバイスを指し得る。概して、基地局は、ユーザ機器(UE)がそれを介してネットワークにアクセスし得、ネットワークからサービスを受信する、ネットワークデバイスを指す。概して、基地局は、たとえば、ノードB(ノードBまたはNB)、エボルブドノードB(eノードBまたはeNB)、またはgノードB(gNB)、リモートラジオユニット(RRU)、無線ヘッダ(RH)、リモート無線ヘッド(RRH)、リレー、フェムト、ピコなどの低電力ノードなどであり得る。ネットワークデバイスのまたさらなる例は、マルチスタンダード無線(MSR)BSなどのMSR機器、無線ネットワークコントローラ(RNC)または基地局コントローラ(BSC)などのネットワークコントローラ、基地トランシーバ局(BTS)、送信ポイント、送信ノードを含み得る。より一般的には、ネットワークデバイスは、無線通信ネットワークへのUEアクセスを可能にし、および/または提供し、あるいは、無線通信ネットワークにアクセスしたUEに何らかのサービスを提供することが可能な、そうするように設定された、構成された、および/または動作可能な任意の好適なデバイス(またはデバイスのグループ)を表し得る。
【0062】
「ユーザ機器」または「UE」という用語は、本開示の実施形態が適用され得る無線通信ネットワークにおける任意の端末デバイスを指し得る。概して、UEは、無線通信ネットワークにアクセスし、無線通信ネットワークからサービスを受信することができる、任意の端末デバイスを指す。限定ではなく例として、UEは、モバイル端末または他の好適なユーザデバイスを指し得る。UEは、たとえば、加入者局(SS)、ポータブル加入者局、移動局(MS)、またはアクセス端末(AT)であり得る。UEは、限定はしないが、ポータブルコンピュータ、デジタルカメラなどの画像キャプチャ端末デバイス、ゲーミング端末デバイス、音楽記憶および再生アプライアンス、モバイルフォン、セルラフォン、スマートフォン、ボイスオーバーIP(VoIP)フォン、無線ローカルループ電話、タブレット、ウェアラブルデバイス、携帯情報端末(PDA)、ポータブルコンピュータ、デスクトップコンピュータ、デジタルカメラなどの画像キャプチャ端末デバイス、ゲーミング端末デバイス、音楽記憶および再生アプライアンス、ウェアラブル端末デバイス、車載型無線端末デバイス、無線エンドポイント、移動局、ラップトップ組込み機器(LEE)、ラップトップ搭載機器(LME)、USBドングル、スマートデバイス、無線顧客構内機器(CPE)などを含み得る。以下の説明では、「端末デバイス」、「端末」、「ユーザ機器」および「UE」という用語は、互換的に使用され得る。一例として、端末デバイスは、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)のGSM、UMTS、LTE、および/または5G規格など、3GPPによって公表された1つまたは複数の通信規格による通信のために設定されたUEを表し得る。本明細書で使用される「ユーザ機器」または「UE」は、必ずしも、関連のあるデバイスを所有し、および/または動作させる人間のユーザという意味における「ユーザ」を有するとは限らない。いくつかの実施形態では、UEは、直接人間対話なしに情報を送信および/または受信するように設定され得る。たとえば、UEは、内部または外部イベントによってトリガされたとき、あるいは、無線通信ネットワークからの要求に応答して、所定のスケジュールでネットワークデバイスに情報を送信するように設計され得る。代わりに、UEは、人間のユーザへの販売、または人間のユーザによる動作を意図されるが、特定の人間のユーザに初めに関連しないことがあるデバイスを表し得る。
【0063】
本開示のコンテキストでは、「無線通信ネットワーク」という用語は、新無線(NR)、Long Term Evolution(LTE)、LTEアドバンスト(LTE-A)、広帯域符号分割多元接続(WCDMA)、高速パケットアクセス(HSPA)など、任意の好適な通信規格に従うネットワーク、および開発されることになる任意のさらなる好適なネットワークを指す。さらに、無線通信ネットワークにおける端末デバイスとネットワークデバイスとの間の通信は、限定はしないが、汎欧州デジタル移動電話方式(GSM)、Universal Mobile Telecommunications System(UMTS)、Long Term Evolution(LTE)、および/または他の好適な1G(第1世代)、2G(第2世代)、2.5G、2.75G、3G(第3世代)、4G(第4世代)、4.5G、5G(第5世代)通信プロトコル、IEEE802.11規格などの無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)規格を含む、任意の好適な世代の通信プロトコル、ならびに/あるいはマイクロ波アクセスのための世界的相互運用性(WiMAX)、Bluetooth、および/またはZigbee規格などの任意の他の適切な無線通信規格、ならびに/あるいは現在知られているかまたは将来において開発されることになるかのいずれかの任意の他のプロトコルに従って実施され得る。
【0064】
本明細書で使用されるダウンリンク(DL)送信は、基地局からUE/端末デバイスへの送信を指し、アップリンク(UL)送信は、反対方向における送信を指す。
【0065】
概して、UEは、たとえば、PUCCH上で基地局にスケジューリング要求シグナリングを送信し得る。基地局は、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)上でUEに、割り振られたリソースを伴うスケジューリンググラントを返送し得る。次いで、UEは、ネットワークデバイスからスケジューリンググラントを取得する。コンテキストでは、UEからのスケジューリング要求に応答して基地局からUEに送られた、割り振られた送信リソースを伴うスケジューリンググラントは、一般に、動的グラントと呼ばれる。動的グラントによって割り振られたリソースによる送信は、動的グラントベースの送信と呼ばれる。基地局によってUEに事前設定された送信リソースを含んでいることを伴うスケジューリンググラント(UEからのスケジューリング要求は必要とされない)は、一般に、設定されたグラントと呼ばれる。設定されたグラントによる事前設定されたリソースによる送信は、設定されたグラントベースの送信と呼ばれる。
【0066】
設定されたグラントは、半永続スケジューリングとも呼ばれ、これは、ダウンリンクとアップリンクの両方において使用され得る。DL SPSの場合、DL割り振りが、PDCCHによって提供され、SPSアクティブ化または非アクティブ化を指示するL1シグナリングに基づいて、記憶またはクリアされる。
【0067】
動的グラントなしの2つのタイプの送信がある。
- アップリンクグラントが、RRCによって提供され、設定されたアップリンクグラントとして記憶される、設定されたグラントタイプ1、
- アップリンクグラントが、PDCCHによって提供され、設定されたアップリンクグラントアクティブ化または非アクティブ化を指示するL1シグナリングに基づいて、設定されたアップリンクグラントとして記憶またはクリアされる、設定されたグラントタイプ2。
【0068】
図6は、本開示において適用可能な概略ネットワークアーキテクチャ600を示す図である。概略ネットワークアーキテクチャは、たとえば、基地局(たとえば、gNB)601と、ネットワークサービスにアクセスするために基地局に接続され得るUE602、603、604とを含み得る。たとえば、基地局は、DM-RSシーケンスを生成し、対応する時間周波数リソース上にDM-RSシーケンスをマッピングすることによって、UEに送り、UEは、DM-RSシーケンスを受信し、また、復調およびチャネル推定のためのローカルDM-RSシーケンスを生成する。
【0069】
特に、NRネットワークなどの無線通信ネットワークでは、空間リソースを十分に利用するために、ネットワークデバイスは、多入力多出力(MIMO)技術を使用することによってデータを送信するために、複数のアンテナを装備することができ、すなわち、ネットワークデバイスは、同じ時間周波数リソースにおいて複数のデータストリームを送信することができる。各データストリームは、別個の空間レイヤ上で送信され、各空間レイヤにおいて送信されるデータは、送信のための異なるアンテナポートにマッピングされ得る。端末に対する異なるアンテナポートのチャネル係数が異なるので、各アンテナポートと端末デバイスとの間のチャネル係数は、チャネル推定を実施するとき、推定される必要がある。したがって、ネットワークデバイスは、各アンテナポートまたは各送信について、異なるDM-RSシーケンスを設定し、復調およびチャネル推定のために、各アンテナポートまたは各送信に対応するDM-RSをUEに送る。さらに、たとえば、アップリンクの場合、MU-MIMOでは、複数のUEが、同じタイミング周波数リソース上で、ただし、割り当てられた異なるDMRSポートで、異なるデータストリームを送り得る。
【0070】
DM-RSシーケンス生成について、異なる巡回シフトされた基本シーケンスを使用することは、DM-RS衝突およびDM-RS干渉を緩和して、特に、(たとえば、NOMAまたはMU-MIMOにおいて)同じタイミング周波数リソースにおいて共同スケジュールされる異なるUEについて、または異なるセルにおけるUEについて、チャネル推定精度および復調性能を改善することができる。
【0071】
図7は、本開示の一実施形態による、送信におけるDM-RSシーケンス生成方法700を示すフローチャート図である。
【0072】
方法700は、特に、変換プリコーディングが有効にされる場合、新無線ネットワークにおける、設定されたグラントまたは動的グラントによる送信(たとえば、PUSCH送信)において適用可能であり得る。例示的であり、限定されないものとして、方法は、任意の無線通信ネットワーク、およびその方法が適用され得るシナリオに適用可能であり得る。
【0073】
方法700は、変換プリコーディングが送信において有効にされるとき、新無線ネットワークにおけるチャネル推定および復調のためのDM-RSシーケンスを生成するように適応される。
【0074】
方法700は、ステップ701とステップ702とを含む。ステップ701において、基本シーケンスの巡回シフトのための巡回シフト値が決定される。ステップ702において、巡回シフト値に基づいて、対応する復調用参照信号(DM-RS)シーケンスが生成される。巡回シフト値は、固定される(たとえば、α=0)か、または、必要とされるとき、たとえば、巡回シフト値が送信ごとに異なり得るとき、変更され得る。
【0075】
一実施形態では、たとえばPUSCHのための変換プリコーディングが有効にされるとき、DM-RS参照信号シーケンスr(n)は、たとえば、
に従って生成され得、
ここで、
は、
の巡回シフトαによって、
に従って定義され得、
ここで、
はシーケンスの長さである。δは、物理リソースブロックにおけるDM-RSのスパース度を制御するために使用され、たとえば、δ=1である。変換プリコーディングが有効にされる場合、新無線ネットワークにおける、設定されたグラントによる送信(たとえば、PUSCH送信)について、αおよびδの異なる値を通して、複数のシーケンスが単一の基本シーケンスから生成され得る。
【0076】
は、各グループが、
、1/2≦m/2
δ≦5の1つの基本シーケンス(v=0)と、
、6≦m/2
δの2つの基本シーケンス(v=0、1)とを含んでいるように、グループに分割され、ここで、u∈{0,1,...,29}はグループ番号であり、vはグループ内の基本シーケンス番号である。
の定義は、シーケンス長M
ZCに依存する。
【0077】
DM-RSシーケンスは、変換プリコーディングが使用されるとき、たとえば、可変巡回シフト値αで、異なって巡回シフトされた基本シーケンスに基づくZCシーケンスであり得る。
【0078】
一例として、巡回シフト値αは、各送信についてまたは送信のグループについて、無線リソース制御(RRC)シグナリングまたはダウンリンク制御情報(DCI)によって明示的に指示されるか、あるいはRRCシグナリングまたはDCI中に含まれ得る。
【0079】
代替的に、巡回シフト値αは、あらかじめ定義されるか、または暗黙的に決定され得る。
【0080】
一実施形態では、巡回シフト値αは、RRCまたはDCI情報の1つまたは複数の設定パラメータの関数として、あるいは、設定パラメータが利用不可能であるとき、セルIDまたは固定値の関数として、決定され得る。一例として、αは、RRC情報エレメントDMRS-UplinkConfigにおいて提供される設定パラメータnPUSCH-Identityの関数で設定され得る。nPUSCH-Identityが利用可能でないとき、αは、セルidまたは固定値(たとえば0)で設定され得る。
【0081】
nPUSCH-Identityが利用可能であるとき、一例として、αは、α=mod(nPUSCH-Identity,N)*PI/Nとして決定され、Nは、あらかじめ定義されたまたは設定された値であり得、たとえば、Nは、異なるα値の数であり得る。Mod()はモジュロ関数であり、PIはπ値である。
【0082】
別の例として、αは、α=mod(nPUSCH-Identity,N)*2PI/Nとして決定され、Nは、あらかじめ定義されたまたは設定された値であり得、たとえば、Nは、異なるα値の数であり得る。Mod()はモジュロ関数であり、PIはπ値である。
【0083】
一実施形態では、巡回シフト値αは、初期送信と再送信との間で異なるように設定され得る。さらに、巡回シフト値αは、異なる送信の間で異なるように設定され得るか、または、巡回シフト値αは、繰返しによる送信について異なるように設定され得る。
【0084】
たとえば、初期送信使用について、巡回シフト値αは0にセットされ得、再送信について、αはPI/2にセットされ得る。より多くの値、たとえば、PI/3およびPI/4が、異なる再送信のために使用され得る。
【0085】
一実施形態では、巡回シフト値αは、無線ネットワーク一時識別子(RNTI)値に基づいて決定され得る。
【0086】
たとえば、奇数RNTI値について、巡回シフト値αは0にセットされ得、偶数RNTI値について、巡回シフト値αはPI/2にセットされ得る。
【0087】
別の例として、設定されたスケジューリング無線ネットワーク一時識別子(CS-RNTI)の場合、巡回シフト値αは、(たとえば、設定されたグラントについて)PI/2にセットされ得、セル無線ネットワーク一時識別子(C-RNTI)の場合、巡回シフト値αは、(たとえば、動的グラントについて、またはDM-RSのブラインド検出が可能にされるとき)0にセットされ得る。
【0088】
一実施形態では、巡回シフト値は、非直交多元接続(NoMA)送信の場合、シグネチャIDに基づいて決定され得る。
【0089】
一例として、α=シグネチャid mod Nであり、ここで、Nは、あらかじめ定義された値であり得る。たとえば、Nは、利用可能な巡回シフト値の数であり得る。
【0090】
一実施形態では、巡回シフト値は、送信の時間および周波数設定または割り当てに基づいて決定され得る。
【0091】
たとえば、巡回シフト値は、送信において使用されるスロット番号、シンボル番号、リソースブロック(RB)番号、および送信におけるあらかじめ設定されたリソースのうちの少なくとも1つに基づいて決定され得る。たとえば、あらかじめ設定されたリソースは、TS 3GPPにおいて定義されている設定パラメータConfiguredGrantConfigにおける周期性であり得る。
【0092】
一実施形態では、巡回シフト値は、2つ以上の巡回シフト候補値からユーザ機器(UE)によってランダムに選択され得る。これは、ネットワークがブラインド検出を行う必要があるが、UE間のDMRSの衝突をランダム化することができることを意味する。
【0093】
一実施形態では、巡回シフト値は、ファクタ、すなわち、過負荷ファクタ、変調符号化方式(MCS)値、UE測定パラメータ、ネットワーク測定パラメータ、ACK/NACK指示、時間周波数リソース利用可能性、および時間送信間隔(TTI)要件のうちの少なくとも1つに基づいて決定され得る。
【0094】
一例として、UE測定パラメータは、参照信号受信電力(RSRP)と参照信号受信品質(RSRQ)とを含み得る。ネットワーク測定パラメータは、UEからの送信に基づく、信号対雑音比(SNR)と、信号電力と、タイミングオフセットと、周波数オフセットとを含み得る。
【0095】
別の例では、巡回シフト値は、上記のファクタのうちの少なくとも1つに基づいて、0とは異なる値であるように決定され得る。
【0096】
方法700の上記の実施形態によれば、変換プリコーディングが有効にされる場合、異なる巡回シフトされた基本シーケンス(すなわち、αの異なる値に依存する)が、新無線ネットワークにおける送信におけるDM-RSシーケンス生成のために利用される。これは、DM-RS衝突およびDM-RS干渉を緩和して、特に、(たとえば、NOMAまたはMU-MIMOにおいて)同じタイミング周波数リソースにおいて共同スケジュールされる異なるUEの場合、または異なるセルにおけるUEについて、チャネル推定精度および復調性能を改善することができる。
【0097】
図8Aおよび
図8Bは、本開示の一実施形態による、DM-RS生成装置を表す概略ブロック図である。
【0098】
図8Aおよび
図8Bに示されているDM-RS生成装置800または800’は、新無線ネットワークにおけるチャネル推定および復調のためのDM-RSシーケンスを生成し得る。一例として、
図8A中のDM-RS生成装置800は、1つまたは複数のプロセッサ801と、1つまたは複数のメモリ802とを含み得る。メモリは、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、DM-RSシーケンス生成装置に、実施形態によるDM-RSシーケンスを生成させるように設定されたコンピュータプログラムを含み得る。
【0099】
別の例として、
図8B中のDM-RS生成装置800’は、決定モジュール810と生成モジュール820とを含み得る。決定モジュール810は、変換プリコーディングが送信において有効にされるとき、基本シーケンスの巡回シフトのための巡回シフト値を決定し得、生成モジュール820は、巡回シフト値に基づいて、対応するDM-RSシーケンスを生成し得る。巡回シフト値は、固定または変動され得、これは、上記で説明された様式で決定され得、ここでは繰り返されない。
【0100】
図9Aは、本開示の一実施形態によるUE900を表す概略ブロック図である。UE900は、変換プリコーディングが送信において有効にされるとき、新無線ネットワークにおけるチャネル推定および復調のために、基本シーケンスの巡回シフトのための巡回シフト値の選択に基づいてDM-RSシーケンスを生成するDM-RS生成装置を含み得る。
【0101】
図9Bは、本開示の一実施形態による基地局910を表す概略ブロック図である。基地局910は、変換プリコーディングが送信において有効にされるとき、新無線ネットワークにおけるチャネル推定および復調のために、基本シーケンスの巡回シフトのための巡回シフト値の選択に基づいてDM-RSシーケンスを生成するDM-RS生成装置を含み得る。
【0102】
コンテキストにおけるDM-RSシーケンス生成方法および装置は、変換プリコーディングが有効にされるときの、設定されたグラントベースの送信(たとえば、PUSCH送信)にだけでなく、変換プリコーディングが有効にされるときの、動的グラントベースの送信(たとえば、PUSCH送信)にも適用可能であり得ることに留意されたい。
【0103】
本開示は、コンピュータプログラムを記憶したコンピュータ可読媒体であって、コンピュータプログラムが、本開示の実施形態によるUE側におけるまたはネットワークデバイス側における方法を実施するためのコードを含む、コンピュータ可読媒体をも提供する。
【0104】
図10は、中間ネットワークを介してホストコンピュータに接続された通信ネットワークを概略的に示す。
【0105】
図10を参照すると、一実施形態によれば、通信システムが、無線アクセスネットワークなどのアクセスネットワーク1011とコアネットワーク1014とを備える、3GPPタイプセルラネットワークなどの通信ネットワーク1010を含む。アクセスネットワーク1011は、NB、eNB、gNBまたは他のタイプの無線アクセスポイントなど、複数の基地局1012a、1012b、1012cを備え、各々が、対応するカバレッジエリア1013a、1013b、1013cを定義する。各基地局1012a、1012b、1012cは、有線接続または無線接続1015を介してコアネットワーク1014に接続可能である。カバレッジエリア1013c中に位置する第1のユーザ機器(UE)1091は、対応する基地局1012cに無線で接続するか、または対応する基地局1012cによってページングされるように設定される。カバレッジエリア1013a中の第2のUE1092が、対応する基地局1012aに無線で接続可能である。この例では複数のUE1091、1092が示されているが、開示される実施形態は、唯一のUEがカバレッジエリア中にある状況、または唯一のUEが、対応する基地局1012に接続している状況に等しく適用可能である。
【0106】
通信ネットワーク1010は、それ自体、ホストコンピュータ1030に接続され、ホストコンピュータ1030は、スタンドアロンサーバ、クラウド実装サーバ、分散サーバのハードウェアおよび/またはソフトウェアにおいて、あるいはサーバファーム中の処理リソースとして具現され得る。ホストコンピュータ1030は、サービスプロバイダの所有または制御下にあり得るか、あるいはサービスプロバイダによってまたはサービスプロバイダの代わりに動作され得る。通信ネットワーク1010とホストコンピュータ1030との間の接続1021、1022が、コアネットワーク1014からホストコンピュータ1030まで直接延び得るか、または随意の中間ネットワーク1020を介して進み得る。中間ネットワーク1020は、公衆ネットワーク、プライベートネットワークまたはホストされたネットワークのうちの1つ、あるいはそれらのうちの2つ以上の組合せであり得、中間ネットワーク1020は、もしあれば、バックボーンネットワークまたはインターネットであり得、特に、中間ネットワーク1020は、2つまたはそれ以上のサブネットワーク(図示せず)を備え得る。
【0107】
図10の通信システムは、全体として、接続されたUE1091、1092のうちの1つとホストコンピュータ1030との間のコネクティビティを可能にする。コネクティビティは、オーバーザトップ(OTT)接続1050として説明され得る。ホストコンピュータ1030および接続されたUE1091、1092は、アクセスネットワーク1011、コアネットワーク1014、任意の中間ネットワーク1020および可能なさらなるインフラストラクチャ(図示せず)を媒介として使用して、OTT接続1050を介して、データおよび/またはシグナリングを通信するように設定される。OTT接続1050は、OTT接続1050が通過する、参加する通信デバイスが、アップリンクおよびダウンリンク通信のルーティングに気づいていないという意味で、透過的であり得る。たとえば、基地局1012は、接続されたUE1091にフォワーディング(たとえば、ハンドオーバ)されるべき、ホストコンピュータ1030から発生したデータを伴う着信ダウンリンク通信の過去のルーティングについて、知らされないことがあるかまたは知らされる必要がない。同様に、基地局1012は、UE1091から発生してホストコンピュータ1030に向かう発信アップリンク通信の将来ルーティングに気づいている必要がない。
【0108】
図11は、部分的無線接続上でホストコンピュータが基地局を介してユーザ機器と通信することの一般化されたブロック図である。
【0109】
次に、一実施形態による、前の段落において説明されたUE、基地局およびホストコンピュータの例示的な実装形態が、
図11を参照しながら説明される。通信システム1100では、ホストコンピュータ1110が、通信システム1100の異なる通信デバイスのインターフェースとの有線接続または無線接続をセットアップおよび維持するように設定された通信インターフェース1116を含む、ハードウェア1115を備える。ホストコンピュータ1110は、記憶能力および/または処理能力を有し得る、処理回路1118をさらに備える。特に、処理回路1118は、命令を実行するように適応された、1つまたは複数のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、またはこれらの組合せ(図示せず)を備え得る。ホストコンピュータ1110は、ホストコンピュータ1110に記憶されるかまたはホストコンピュータ1110によってアクセス可能であり、処理回路1118によって実行可能である、ソフトウェア1111をさらに備える。ソフトウェア1111は、ホストアプリケーション1112を含む。ホストアプリケーション1112は、UE1130およびホストコンピュータ1110において終端するOTT接続1150を介して接続するUE1130など、リモートユーザにサービスを提供するように動作可能であり得る。リモートユーザにサービスを提供する際に、ホストアプリケーション1112は、OTT接続1150を使用して送信されるユーザデータを提供し得る。
【0110】
通信システム1100は、通信システム中に提供される基地局1120をさらに含み、基地局1120は、基地局1120がホストコンピュータ1110およびUE1130と通信することを可能にするハードウェア1125を備える。ハードウェア1125は、通信システム1100の異なる通信デバイスのインターフェースとの有線接続または無線接続をセットアップおよび維持するための通信インターフェース1126、ならびに基地局1120によってサーブされるカバレッジエリア(
図11に図示せず)中に位置するUE1130との少なくとも無線接続1170をセットアップおよび維持するための無線インターフェース1127を含み得る。通信インターフェース1126は、ホストコンピュータ1110への接続1160を容易にするように設定され得る。接続1160は直接であり得るか、あるいは接続1160は、通信システムのコアネットワーク(
図11に図示せず)を、および/または通信システムの外部の1つまたは複数の中間ネットワークを通過し得る。図示の実施形態では、基地局1120のハードウェア1125は、処理回路1128をさらに含み、処理回路1128は、命令を実行するように適応された、1つまたは複数のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、またはこれらの組合せ(図示せず)を備え得る。基地局1120は、内部的に記憶されるかまたは外部接続を介してアクセス可能なソフトウェア1121をさらに有する。
【0111】
通信システム1100は、すでに言及されたUE1130をさらに含む。UE1130のハードウェア1135は、UE1130が現在位置するカバレッジエリアをサーブする基地局との無線接続1170をセットアップおよび維持するように設定された、無線インターフェース1137を含み得る。UE1130のハードウェア1135は、処理回路1138をさらに含み、処理回路1138は、命令を実行するように適応された、1つまたは複数のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、またはこれらの組合せ(図示せず)を備え得る。UE1130は、UE1130に記憶されるかまたはUE1130によってアクセス可能であり、処理回路1138によって実行可能である、ソフトウェア1131をさらに備える。ソフトウェア1131は、クライアントアプリケーション1132を含む。クライアントアプリケーション1132は、ホストコンピュータ1110のサポートを伴って、UE1130を介して人間のまたは人間でないユーザにサービスを提供するように動作可能であり得る。ホストコンピュータ1110では、実行しているホストアプリケーション1112は、UE1130およびホストコンピュータ1110において終端するOTT接続1150を介して、実行しているクライアントアプリケーション1132と通信し得る。ユーザにサービスを提供する際に、クライアントアプリケーション1132は、ホストアプリケーション1112から要求データを受信し、要求データに応答してユーザデータを提供し得る。OTT接続1150は、要求データとユーザデータの両方を転送し得る。クライアントアプリケーション1132は、クライアントアプリケーション1132が提供するユーザデータを生成するためにユーザと対話し得る。
【0112】
図11に示されているホストコンピュータ1110、基地局1120およびUE1130は、それぞれ、
図32のホストコンピュータ3230、基地局3212a、3212b、3212cのうちの1つ、およびUE3291、3292のうちの1つと同等であり得ることに留意されたい。つまり、これらのエンティティの内部の働きは、
図11に示されているようなものであり得、別個に、周囲のネットワークトポロジーは、
図32のものであり得る。
【0113】
図11では、OTT接続1150は、仲介デバイスとこれらのデバイスを介したメッセージの正確なルーティングとへの明示的言及なしに、基地局1120を介したホストコンピュータ1110とユーザ機器1130との間の通信を示すために抽象的に描かれている。ネットワークインフラストラクチャが、ルーティングを決定し得、ネットワークインフラストラクチャは、UE1130からまたはホストコンピュータ1110を動作させるサービスプロバイダから、またはその両方からルーティングを隠すように設定され得る。OTT接続1150がアクティブである間、ネットワークインフラストラクチャは、さらに、ネットワークインフラストラクチャが、(たとえば、ネットワークの負荷分散考慮または再設定に基づいて)ルーティングを動的に変更する判断を行い得る。
【0114】
UE1130と基地局1120との間の無線接続1170は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従う。様々な実施形態のうちの1つまたは複数は、無線接続1170が最後のセグメントを形成するOTT接続1150を使用して、UE1130に提供されるOTTサービスの性能を改善する。より正確には、これらの実施形態の教示は、レイテンシを改善し、それにより、低減されたユーザ待ち時間、より良い応答性、延長されたバッテリー寿命などの利益を提供し得る。
【0115】
1つまたは複数の実施形態が改善する、データレート、レイテンシおよび他のファクタを監視する目的での、測定プロシージャが提供され得る。測定結果の変動に応答して、ホストコンピュータ1110とUE1130との間のOTT接続1150を再設定するための随意のネットワーク機能がさらにあり得る。測定プロシージャおよび/またはOTT接続1150を再設定するためのネットワーク機能は、ホストコンピュータ1110のソフトウェア1111においてまたはUE1130のソフトウェア1131において、またはその両方において実装され得る。実施形態では、OTT接続1150が通過する通信デバイスにおいて、またはその通信デバイスに関連して、センサー(図示せず)が展開され得、センサーは、上記で例示された監視された量の値を供給すること、またはソフトウェア1111、1131が監視された量を算出または推定し得る他の物理量の値を供給することによって、測定プロシージャに参加し得る。OTT接続1150の再設定は、メッセージフォーマット、再送信セッティング、好ましいルーティングなどを含み得、再設定は、基地局1120に影響を及ぼす必要がなく、再設定は、基地局1120に知られていないかまたは知覚不可能であり得る。そのようなプロシージャおよび機能は、当技術分野において知られ、実践され得る。いくつかの実施形態では、測定は、スループット、伝搬時間、レイテンシなどのホストコンピュータ1110の測定を容易にするプロプライエタリUEシグナリングを伴い得る。測定は、ソフトウェア1111、1131が、伝搬時間、エラーなどを監視しながら、ソフトウェア1111、1131が、OTT接続1150を使用して、メッセージ、特に、空のまたは「ダミー」メッセージを送信させるという点で実装され得る。
【0116】
図12は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。通信システムは、
図10および
図11を参照しながら説明されたものであり得る、ホストコンピュータと基地局とUEとを含む。本開示の簡単のために、
図12への図面参照のみがこのセクションに含まれる。方法の第1のステップ1210において、ホストコンピュータはユーザデータを提供する。第1のステップ1210の随意のサブステップ1211において、ホストコンピュータは、ホストアプリケーションを実行することによって、ユーザデータを提供する。第2のステップ1220において、ホストコンピュータは、UEにユーザデータを搬送する送信を始動する。随意の第3のステップ1230において、基地局は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、ホストコンピュータが始動した送信において搬送されたユーザデータをUEに送信する。随意の第4のステップ1240において、UEは、ホストコンピュータによって実行されたホストアプリケーションに関連するクライアントアプリケーションを実行する。
【0117】
図13は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。通信システムは、
図10および
図11を参照しながら説明されたものであり得る、ホストコンピュータと基地局とUEとを含む。本開示の簡単のために、
図13への図面参照のみがこのセクションに含まれる。方法の第1のステップ1310において、ホストコンピュータはユーザデータを提供する。随意のサブステップ(図示せず)において、ホストコンピュータは、ホストアプリケーションを実行することによって、ユーザデータを提供する。第2のステップ1320において、ホストコンピュータは、UEにユーザデータを搬送する送信を始動する。送信は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、基地局を介して進み得る。随意の第3のステップ1330において、UEは、送信において搬送されたユーザデータを受信する。
【0118】
図14は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。通信システムは、
図10および
図11を参照しながら説明されたものであり得る、ホストコンピュータと基地局とUEとを含む。本開示の簡単のために、
図14への図面参照のみがこのセクションに含まれる。方法の随意の第1のステップ1410において、UEは、ホストコンピュータによって提供された入力データを受信する。追加または代替として、随意の第2のステップ1420において、UEはユーザデータを提供する。第2のステップ1420の随意のサブステップ1421において、UEは、クライアントアプリケーションを実行することによって、ユーザデータを提供する。第1のステップ1410のさらなる随意のサブステップ1411において、UEは、ホストコンピュータによって提供された受信された入力データに反応してユーザデータを提供する、クライアントアプリケーションを実行する。ユーザデータを提供する際に、実行されたクライアントアプリケーションは、ユーザから受信されたユーザ入力をさらに考慮し得る。ユーザデータが提供された特定の様式にかかわらず、UEは、随意の第3のサブステップ1430において、ホストコンピュータへのユーザデータの送信を始動する。方法の第4のステップ1440において、ホストコンピュータは、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、UEから送信されたユーザデータを受信する。
【0119】
図15は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。通信システムは、
図10および
図11を参照しながら説明されたものであり得る、ホストコンピュータと基地局とUEとを含む。本開示の簡単のために、
図15への図面参照のみがこのセクションに含まれる。方法の随意の第1のステップ1510において、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、基地局は、UEからユーザデータを受信する。随意の第2のステップ1520において、基地局は、ホストコンピュータへの、受信されたユーザデータの送信を始動する。第3のステップ1530において、ホストコンピュータは、基地局によって始動された送信において搬送されたユーザデータを受信する。
【0120】
概して、様々な例示的な実施形態は、ハードウェアまたは専用チップ、回路、ソフトウェア、論理あるいはそれらの任意の組合せで実装され得る。たとえば、いくつかの態様は、ハードウェアで実装され得、他の態様は、コントローラ、マイクロプロセッサまたは他のコンピューティングデバイスによって実行され得るファームウェアまたはソフトウェアで実装され得るが、本開示はそれに限定されない。本開示の例示的な実施形態の様々な態様は、ブロック図、フローチャートとして、または何らかの他の図式表現を使用して、例示および説明され得るが、本明細書で説明されるこれらのブロック、装置、システム、技法または方法は、非限定的な例として、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、専用回路または論理、汎用ハードウェアまたはコントローラまたは他のコンピューティングデバイス、あるいはそれらの何らかの組合せで実装され得ることを十分に理解されたい。
【0121】
「一実施形態(one embodiment)」、「一実施形態(an embodiment)」、「例示的な実施形態」などへの本明細書における言及は、説明される実施形態が、特定の特徴、構造、または特性を含み得ることを指示するが、あらゆる実施形態が、必ずしも、特定の特徴、構造、または特性を含むとは限らない。その上、そのような句は必ずしも同じ実施形態を指しているとは限らない。さらに、特定の特徴、構造、または特性が実施形態に関して説明されるとき、明示的に説明されるか否かにかかわらず、他の実施形態に関してそのような特徴、構造、または特性に影響を及ぼすことは当業者の知識内にあることが具申される。
【0122】
様々なエレメントについて説明するために、「第1の」および「第2の」などの用語が本明細書で使用され得るが、これらのエレメントは、これらの用語によって限定されるべきでないことを理解されよう。これらの用語は、あるエレメントを別のエレメントと区別するために使用されるにすぎない。たとえば、例示的な実施形態の範囲から逸脱することなく、第1のエレメントは第2のエレメントと呼ばれることがあり、同様に、第2のエレメントは第1のエレメントと呼ばれることがある。本明細書で使用される「および/または」という用語は、関連する列挙された用語のうちの1つまたは複数のいずれかのおよびすべての組合せを含む。
【0123】
本明細書で使用される専門用語は、特定の実施形態を説明するためのものにすぎず、例示的な実施形態を限定するものではない。本明細書で使用される単数形「a」、「an」および「the」は、文脈が別段に明確に指示するのでなければ、複数形をも含むものとする。本明細書で使用される「備える、含む(comprises)」、「備える、含む(comprising)」、「有する(has)」、「有する(having)」、「含む(includes)」および/または「含む(including)」という用語は、述べられた特徴、エレメント、および/または構成要素などの存在を指定するが、1つまたは複数の他の特徴、エレメント、構成要素および/またはそれらの組合せの存在または追加を排除しないことをさらに理解されよう。
【0124】
本開示は、明示的に本明細書で開示される特徴の任意の新規の特徴または組合せあるいはその任意の一般化のいずれかを含む。本開示の上記の例示的な実施形態への様々な修正および適応は、添付の図面とともに読まれるとき、上記の説明に鑑みて、当業者に明らかになり得る。しかしながら、任意のおよびすべての修正が、依然として、本開示の非限定的なおよび例示的な実施形態の範囲内に入る。