(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-01
(45)【発行日】2024-04-09
(54)【発明の名称】フィルターアセンブリ
(51)【国際特許分類】
A61M 16/16 20060101AFI20240402BHJP
A61B 17/94 20060101ALI20240402BHJP
【FI】
A61M16/16 Z
A61B17/94
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022123596
(22)【出願日】2022-08-02
(62)【分割の表示】P 2019530660の分割
【原出願日】2017-12-08
【審査請求日】2022-08-15
(32)【優先日】2016-12-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513259285
【氏名又は名称】フィッシャー アンド ペイケル ヘルスケア リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100164688
【氏名又は名称】金川 良樹
(72)【発明者】
【氏名】リチャード、ジョン、ボーイズ
(72)【発明者】
【氏名】クリスチャン、フランシス、フィッシャー
(72)【発明者】
【氏名】アリ、ガーリブ、アブドゥル、ラーマン、ガーリブ
(72)【発明者】
【氏名】ジェシカ、クリステン、チャン
(72)【発明者】
【氏名】モニカ、バウマン
(72)【発明者】
【氏名】バーナード、ツー、ロン、アイピー
【審査官】小野田 達志
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第05411474(US,A)
【文献】特表2004-511309(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2004/0254524(US,A1)
【文献】特表平8-509883(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 16/16
A61B 17/94
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
吹送システムにおいて使用するためのフィルターアセンブリであって、
患者に送供するための医療用ガスをろ過するように動作するろ過材;
吸気口、排気口および前記ろ過材を含むハウジングであって、前記ろ過材を通るガス流路を前記吸気口と前記排気口との間に画成
し、使用中、加湿装置と前記患者との間に配置されるハウジング;および
前記ハウジング内に位置決めされ、かつ前記ろ過材を加熱するように構成される少なくとも1つの加熱素子を含み、
前記少なくとも1つの加熱素子は、前記ガス流路内に配置され、前記ろ過材および前記ハウジングの内面から離間され
、前記ハウジングの前記吸気口は前記加湿装置の排気口に接続されるように構成される、フィルターアセンブリ。
【請求項2】
前記少なくとも1つの加熱素子は、1つ以上のヒーター線を含む、請求項1に記載のフィルターアセンブリ。
【請求項3】
前記ハウジングの前記排気口は、患者導管に結合するように動作し、選択的に、前記患者導管は、前記フィルターアセンブリを通過する前記医療用ガスを患者に送給するように構成される、請求項1又は2に記載のフィルターアセンブリ。
【請求項4】
前記患者導管は、前記排気口に永久的に取り付けられる、請求項3に記載のフィルターアセンブリ。
【請求項5】
前記患者導管は、前記排気口に取り外し可能に取り付けられる、請求項3に記載のフィルターアセンブリ。
【請求項6】
前記少なくとも1つの加熱素子は、
前記ハウジングを通過するように延在し、且つ前記患者導管の長さに沿って延在するように構成される、請求項3乃至5のいずれか一項に記載のフィルターアセンブリ。
【請求項7】
前記患者導管は、前記患者導管を通して流れるガスを加熱するように構成される電熱線を含む、請求項3乃至6のいずれか一項に記載のフィルターアセンブリ。
【請求項8】
前記電熱線は、前記フィルターアセンブリの前記少なくとも1つの加熱素子に取り付けられるか、または前記少なくとも1つの加熱素子を含む、請求項7に記載のフィルターアセンブリ。
【請求項9】
前記少なくとも1つの加熱素子に電力を供給するための電力源連結部をさらに含む、請求項1乃至8のいずれか一項に記載のフィルターアセンブリ。
【請求項10】
滅菌である、請求項1乃至9のいずれか一項に記載のフィルターアセンブリ。
【請求項11】
前記ろ過材は、膜、ガラスベースの材料、親水性材料、紙およびプリーツ状材料の1つ以上を含み、選択的に、前記ろ過材は、平行なプリーツを含む、請求項1乃至10のいずれか一項に記載のフィルターアセンブリ。
【請求項12】
前記ハウジングの前記吸気口と前記排気口との間の前記ガス流路に位置決めされる少なくとも1つのセンサーをさらに含み、前記センサーは、前記ガスの流れの温度、湿度、圧力、および流量の1つ以上に関連するデータを測定する、請求項1乃至11のいずれか一項に記載のフィルターアセンブリ。
【請求項13】
前記ハウジングの前記吸気口は、
前記加湿装置の加湿チャンバ
の排気口に結合されるように動作する、請求項1乃至12のいずれか一項に記載のフィルターアセンブリ。
【請求項14】
前記フィルターアセンブリは、使用中、前記加湿チャンバに隣接して位置決めされる、請求項1乃至13のいずれか一項に記載のフィルターアセンブリ。
【請求項15】
前記ハウジングは、前記少なくとも1つの加熱素子への電気接続を提供する電気コネクタを含む、請求項1乃至14のいずれか一項に記載のフィルターアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、医療機器のためのフィルターに関する。より具体的には、本発明は、吹送システムにおいて使用するためのフィルターアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
手術において、様々な目的のために吹送ガスが使用され得る。開口手術では、ガスは、心臓手術におけるように脱気のために体腔内に吹送され得る。腹腔鏡手術では、ガスを使用して腹壁を拡張させて、器具の挿入および組織剥離のための余裕をもたらし得る。これらの外科的処置を施すために使用される吹送システムは、一般的に、ガス源、フィルター、ガス送給回路および加湿器を含む。加湿器は、一般に、ある量の水を保持する加湿チャンバを含む。加湿器は、一般的に、水を加熱して水蒸気を生じる加熱板を含み、この水蒸気が流入ガスに伝えられてガスを加湿する。ガスは、水蒸気によって加湿器から運ばれ得る。加湿チャンバは、加湿チャンバが流入ガスを適切に加湿できるようにするために最低限の水を必要とする。従って、吹送システムを使用する医療従事者または人は、加湿チャンバ内の水レベルを確認し続け、かつ必要に応じて水を追加する必要がある。
【0003】
開業医は、一般的に、システムの滅菌部分と非滅菌部分との間の境界線にフィルターがあると考える。そのため、水の補充または追加は、フィルターがシステムの「乾燥側」(すなわちガス源と加湿器との間)に位置決めされる従来の吹送システムで問題となり得る。なぜなら、これにより、システムの滅菌部分の完全性を妨げるためである。他方では、フィルターを「湿潤側」(すなわち加湿器と患者との間)に動かすことは、加湿ガスを原因としたフィルターでの結露の増加という新しい問題をもたらす。結露は、フィルターを詰まらせ、それによりフィルターを通るガス流量を減少させる可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、少なくとも部分的にこれらの問題を克服することを促進するか、または少なくとも公衆に有用な代替策を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の態様では、本発明は、吹送システムにおいて使用するためのフィルターアセンブリであって、医療用ガスをろ過するように動作するろ過材;吸気口、排気口およびろ過材を含むハウジングであって、ろ過材を通るガス流路を吸気口と排気口との間に画成するハウジング;およびハウジング内に位置決めされ、かつろ過材を加熱するように構成される少なくとも1つの加熱素子を含み、少なくとも1つの加熱素子は、ろ過材およびハウジングの内面から離間される、フィルターアセンブリを含む。
【0006】
一実施形態では、吹送システムは、患者に送給するための医療用ガスを加湿するように動作する加湿装置を含み得、およびフィルターアセンブリは、使用中、加湿装置と患者との間に位置決めされ得る。前記フィルターアセンブリは、使用中、加湿装置の加湿チャンバに隣接して位置決めされ得る。少なくとも1つの加熱素子は、ハウジングの吸気口と排気口との間のガス流路内に位置決めされ得る。少なくとも1つの加熱素子は、1つ以上のヒーター線を含み得る。ハウジングは、患者導管に結合されるように動作し得、患者導管は、フィルターアセンブリを通過する加湿ガスを患者に送給するように構成される。少なくとも1つの加熱素子は、患者導管に沿って延在し得る。
【0007】
別の実施形態では、フィルターアセンブリは、ハウジングの吸気口と排気口との間のガス流路内に位置決めされる少なくとも1つのセンサーをさらに含み得る。センサーは、以下:ガスの流れの温度;湿度;圧力;および流量の1つ以上に関連するデータを測定するように動作し得る。データは、ワイヤまたはフライングリードを介して加湿装置またはリモート装置に送信され得る。データは、無線で加湿装置またはリモート装置に送信され得る。データは、無線認証またはWi-Fiによって送信され得る。
【0008】
さらなる実施形態では、ハウジングの吸気口および/または排気口は、患者導管に結合されるように動作し得る。フィルターアセンブリは、吸気口および/または排気口を患者導管に結合するように動作するルアーコネクタをさらに含み得る。患者導管は、患者導管を通して流れるガスを加熱するように構成される電熱線を含み得る。電熱線は、フィルターアセンブリの少なくとも1つの加熱素子に取り付けられ得るか、またはそれを含み得る。
【0009】
一実施形態では、ろ過材は、以下:膜;ガラスベースの材料、疎水性材料;紙;およびプリーツ状材料の1つ以上を含み得る。
【0010】
第2の態様では、本発明は、吹送システムにおいて使用するためのフィルターアセンブリであって、加湿ガスをろ過するように動作するろ過材;吸気口、排気口およびろ過材を含むハウジングであって、ろ過材を通るガス流路を吸気口と排気口との間に画成するハウジング;およびハウジング内に位置決めされ、かつガス流路を通して流れる加湿ガスを加熱するように構成される少なくとも1つの加熱素子を含み、少なくとも1つの加熱素子は、ろ過材から下流のガス流路に位置決めされる、フィルターアセンブリを含む。
【0011】
一実施形態では、少なくとも1つの加熱素子は、ろ過材およびハウジングの内面から離間される。
【0012】
別の実施形態では、少なくとも1つの加熱素子は、1つ以上のヒーター線を含み得る。
【0013】
さらなる実施形態では、ハウジングの排気口は、患者導管に結合されるように動作し得る。患者導管は、排気口に永久的にまたは取り外し可能に取り付けられ得る。少なくとも1つの加熱素子は、患者導管の長さに沿って延在するように構成され得る。
【0014】
一実施形態では、フィルターアセンブリは、少なくとも1つの加熱素子に電力を供給するための電力源連結部をさらに含み得る。
【0015】
別の実施形態では、フィルターアセンブリは、滅菌であり得る。
【0016】
さらなる実施形態では、ろ過材は、以下:膜;ガラスベースの材料、親水性材料;紙;およびプリーツ状材料の1つ以上を含み得る。ろ過材は、平行なプリーツを含み得る。ろ過材は、少なくとも部分的にガラスで構成される材料を含み得る。
【0017】
一実施形態では、フィルターアセンブリは、ハウジングの吸気口と排気口との間の前記ガス流路に位置決めされる少なくとも1つのセンサーをさらに含み得る。センサーは、以下:ガスの流れの温度;湿度;圧力;および流量の1つ以上に関連するデータを測定するように動作し得る。データは、ワイヤまたはフライングリードを介して加湿装置またはリモート装置に送信され得る。データは、無線で加湿装置またはリモート装置に送信され得る。データは、無線認証またはWi-Fiによって送信され得る。
【0018】
第3の態様では、本発明は、吹送システムにおいて使用するためのエルボフィルターであって、加湿ガスをろ過するように動作するろ過材;吸気口、排気口およびろ過材を含むハウジングであって、ろ過材を通るガス流路を吸気口と排気口との間に画成するハウジングを含み、ろ過材は、ハウジング内に位置決めされて吸気口に広がり、吸気口および排気口は、ハウジングがエルボを形成するような向きにされる、エルボフィルターを含む。
【0019】
一実施形態では、吸気口は、加湿装置の排気ポートに結合されるように動作し得、排気ポートは、加湿装置の加湿チャンバから実質的に垂直に延在する。ハウジングの吸気口は、ろ過材の下面に形成される結露が加湿チャンバに流れ込んで戻るように構成され得る。
【0020】
別の実施形態では、ハウジングの排気口は、患者導管に結合されるように動作し得、患者導管は、加湿ガスを患者に送給するように構成される。排気口は、エルボフィルターのハウジングから実質的に水平に延在し得る。患者導管は、前記排気口に永久的にまたは取り外し可能に取り付けられ得る。
【0021】
さらなる実施形態では、ハウジングは、ろ過材の下流のガス流路内に少なくとも1つの加熱素子をさらに含み得る。少なくとも1つの加熱素子は、ろ過材およびハウジングの内面から離間され得る。少なくとも1つの加熱素子は、1つ以上のヒーター線を含み得る。少なくとも1つの素子は、患者導管に沿って延在するように構成され得る。エルボフィルターは、少なくとも1つの加熱素子に電力を供給するための電力源連結部をさらに含み得る。
【0022】
一実施形態では、エルボフィルターは、滅菌であり得る。
【0023】
別の実施形態では、ろ過材は、以下:膜;ガラスベースの材料、疎水性材料;紙;およびプリーツ状材料の1つ以上を含み得る。ろ過材は、平行なプリーツを含み得る。ろ過材は、少なくとも部分的にガラスで構成される材料を含み得る。
【0024】
さらなる実施形態では、フィルターアセンブリは、ハウジングの吸気口と排気口との間のガス流路内に位置決めされる少なくとも1つのセンサーをさらに含み得る。センサーは、以下:ガスの流れの温度;湿度;圧力;および流量の1つ以上に関連するデータを測定するように動作し得る。データは、ワイヤまたはフライングリードを介して加湿装置またはリモート装置に送信され得る。データは、無線で加湿装置またはリモート装置に送信され得る。データは、無線認証またはWi-Fiによって送信され得る。
【0025】
第4の態様では、本発明は、組立式吹送システムのための部品のキットであって、ガス源と患者インターフェースとの間にガス流路を画成するように構成される送給導管と;フィルターアセンブリであって、医療用ガスをろ過するように動作するろ過材;吸気口、排気口およびろ過材を含むハウジングであって、ろ過材を通るガス流路を吸気口と排気口との間に画成するハウジング;および前記ハウジング内に位置決めされ、かつろ過材を加熱するように構成される少なくとも1つの加熱素子を含むフィルターアセンブリとを含み、少なくとも1つの加熱素子は、ろ過材およびハウジングの内面から離間される、キットを含む。
【0026】
一実施形態では、組立式吹送システムは、ガス源と送給導管との間のガス流路内に置かれるように構成される加湿装置をさらに含み得る。加湿装置は、ある量の液体を保持するように構成される加湿チャンバを含み得る。
【0027】
別の実施形態では、組立式吹送システムは、ガス源と加湿装置との間にガス流路を画成する供給導管をさらに含み得る。
【0028】
さらなる実施形態では、フィルターアセンブリは、送給チューブのガス源端部に送給チューブコネクタを含み得る。
【0029】
一実施形態では、フィルターアセンブリは、送給チューブの患者インターフェース端部に送給チューブコネクタを含み得る。
【0030】
第5の態様では、本発明は、組立式吹送システムのための部品のキットであって、ガス源と患者インターフェースとの間にガス流路を画成するように構成される送給導管と;フィルターアセンブリであって、加湿ガスをろ過するように動作するろ過材;吸気口、排気口およびろ過材を含むハウジングであって、ろ過材を通るガス流路を吸気口と排気口との間に画成するハウジング;およびハウジング内に位置決めされ、かつガス流路を通して流れる加湿ガスを加熱するように構成される少なくとも1つの加熱素子を含むフィルターアセンブリとを含み、少なくとも1つの加熱素子は、ろ過材から下流のガス流路に位置決めされる、キットを含む。
【0031】
一実施形態では、組立式吹送システムは、ガス源と加湿装置との間にガス流路を画成する供給導管をさらに含み得る。
【0032】
別の実施形態では、フィルターアセンブリは、送給チューブのガス源端部に送給チューブコネクタを含み得る。
【0033】
さらなる実施形態では、フィルターアセンブリは、送給チューブの患者インターフェース端部に送給チューブコネクタを含み得る。
【0034】
第6の態様では、本発明は、組立式吹送システムのための部品のキットであって、ガス源と患者インターフェースとの間にガス流路を画成するように構成される送給導管と;エルボフィルターであって、加湿ガスをろ過するように動作するろ過材;吸気口、排気口およびろ過材を含むハウジングであって、ろ過材を通るガス流路を吸気口と排気口との間に画成するハウジングを含むエルボフィルターとを含み、ろ過材は、ハウジング内に位置決めされて吸気口に広がり、吸気口および排気口は、ハウジングがエルボを形成するような向きにされる、キットを含む。
【0035】
一実施形態では、組立式吹送システムは、ガス源と加湿装置との間にガス流路を画成する供給導管をさらに含み得る。
【0036】
別の実施形態では、フィルターアセンブリは、送給チューブのガス源端部に送給チューブコネクタを含み得る。
【0037】
さらなる実施形態では、フィルターアセンブリは、送給チューブの患者インターフェース端部に送給チューブコネクタを含み得る。
【0038】
第7の態様では、本発明は、吹送システムであって、ガス源と;患者インターフェースと;ガス源と患者インターフェースとの間にガス流路を画成するように構成される送給導管と;ガス流路の一部を形成するフィルターアセンブリであって、医療用ガスをろ過するように動作するろ過材;吸気口、排気口およびろ過材を含むハウジングであって、ろ過材を通るガス流路を吸気口と排気口との間に画成するハウジング;およびハウジング内に位置決めされ、かつろ過材を加熱するように構成される少なくとも1つの加熱素子を含むフィルターアセンブリとを含み、少なくとも1つの加熱素子は、ろ過材およびハウジングの内面から離間される、吹送システムを含む。
【0039】
一実施形態では、吹送システムは、ガス源と患者インターフェースとの間のガス流路内に置かれるように構成される加湿装置であって、送給導管が加湿装置と患者インターフェースとの間にガス流路を画成するようにする加湿装置をさらに含み得る。加湿装置は、ある量の液体を保持するように構成される加湿チャンバを含み得る。
【0040】
別の実施形態では、供給チューブは、ガス源と加湿装置との間にガス流路を画成し得る。
【0041】
さらなる実施形態では、フィルターアセンブリは、患者インターフェースに隣接し得るかまたはその内部にあり得る。送給チューブは、患者インターフェース端部にフィルターアセンブリを含み得る。
【0042】
一実施形態では、フィルターアセンブリは、加湿装置に隣接し得るかまたはその内部にあり得る。送給チューブは、ガス源端部にフィルターアセンブリを含み得る。
【0043】
別の実施形態では、少なくとも1つの加熱素子は、送給チューブを通して延在し得る。
【0044】
さらなる実施形態では、患者インターフェースは、腹腔鏡手術のためのトロカールまたはカニューレを含み得る。
【0045】
一実施形態では、患者インターフェースは、開口手術において使用するためのディフューザを含み得る。
【0046】
別の実施形態では、ガス源は、二酸化炭素供給部を含み得る。
【0047】
第8の態様では、本発明は、吹送システムであって、ガス源と;患者インターフェースと;ガス源と患者インターフェースとの間にガス流路を画成するように構成される送給導管と;ガス流路の一部を形成するフィルターアセンブリであって、加湿ガスをろ過するように動作するろ過材;吸気口、排気口およびろ過材を含むハウジングであって、ろ過材を通るガス流路を吸気口と排気口との間に画成するハウジング;およびハウジング内に位置決めされ、かつガス流路を通して流れる加湿ガスを加熱するように構成される少なくとも1つの加熱素子を含むフィルターアセンブリとを含み、少なくとも1つの加熱素子は、ろ過材から下流のガス流路に位置決めされる、吹送システムを含む。
【0048】
一実施形態では、吹送システムは、ガス源と患者インターフェースとの間のガス流路内に置かれるように構成される加湿装置であって、送給導管が加湿装置と患者インターフェースとの間にガス流路を画成するようにする加湿装置をさらに含み得る。加湿装置は、ある量の液体を保持するように構成される加湿チャンバを含み得る。
【0049】
別の実施形態では、供給チューブは、ガス源と加湿装置との間にガス流路を画成し得る。
【0050】
さらなる実施形態では、フィルターアセンブリは、患者インターフェースに隣接し得るかまたはその内部にあり得る。送給チューブは、患者インターフェース端部にフィルターアセンブリを含み得る。
【0051】
一実施形態では、フィルターアセンブリは、加湿装置に隣接し得るかまたはその内部にあり得る。送給チューブは、ガス源端部にフィルターアセンブリを含み得る。
【0052】
別の実施形態では、少なくとも1つの加熱素子は、送給チューブを通して延在し得る。
【0053】
さらなる実施形態では、患者インターフェースは、腹腔鏡手術のためのトロカールまたはカニューレを含み得る。
【0054】
一実施形態では、患者インターフェースは、開口手術において使用するためのディフューザを含み得る。
【0055】
別の実施形態では、ガス源は、二酸化炭素供給部を含み得る。
【0056】
第9の態様では、本発明は、吹送システムであって、ガス源と;患者インターフェースと;ガス源と患者インターフェースとの間にガス流路を画成するように構成される送給導管と;ガス流路の一部を形成するエルボフィルターであって、加湿ガスをろ過するように動作するろ過材;吸気口、排気口およびろ過材を含むハウジングであって、ろ過材を通るガス流路を吸気口と排気口との間に画成するハウジングを含むエルボフィルターとを含み、前記ろ過材は、ハウジング内に位置決めされて前記吸気口に広がり、吸気口および排気口は、ハウジングがエルボを形成するような向きにされる、吹送システムを含む。
【0057】
一実施形態では、吹送システムは、ガス源と患者インターフェースとの間のガス流路内に置かれるように構成される加湿装置であって、送給導管が加湿装置と患者インターフェースとの間にガス流路を画成するようにする加湿装置をさらに含み得る。加湿装置は、ある量の液体を保持するように構成される加湿チャンバを含み得る。
【0058】
別の実施形態では、供給チューブは、ガス源と加湿装置との間にガス流路を画成し得る。
【0059】
さらなる実施形態では、エルボフィルターは、患者インターフェースに隣接し得るかまたはその内部にあり得る。送給チューブは、患者インターフェース端部にエルボフィルターを含み得る。
【0060】
一実施形態では、エルボフィルターは、加湿装置に隣接し得るかまたはその内部にあり得る。送給チューブは、ガス源端部にエルボフィルターを含み得る。
【0061】
さらなる実施形態では、少なくとも1つの加熱素子は、送給チューブを通して延在し得る。
【0062】
一実施形態では、患者インターフェースは、腹腔鏡手術のためのトロカールまたはカニューレを含み得る。
【0063】
別の実施形態では、患者インターフェースは、開口手術において使用するためのディフューザを含み得る。
【0064】
さらなる実施形態では、ガス源は、二酸化炭素供給部を含み得る。
【0065】
第10の態様では、本発明は呼吸システムであって、ガス源と;患者インターフェースと;ガス源と患者インターフェースとの間にガス流路を画成するように構成される送給導管と;ガス流路の一部を形成するフィルターアセンブリであって、医療用ガスをろ過するように動作するろ過材;吸気口、排気口およびろ過材を含むハウジングであって、ろ過材を通るガス流路を吸気口と排気口との間に画成するハウジング;およびハウジング内に位置決めされ、かつろ過材を加熱するように構成される少なくとも1つの加熱素子を含むフィルターアセンブリとを含み、少なくとも1つの加熱素子は、ろ過材およびハウジングの内面から離間される、呼吸システムを含む。
【0066】
一実施形態では、呼吸システムは、気道陽圧装置、高流量装置、ガスの壁面源または人工呼吸器を含み得る。
【0067】
別の実施形態では、患者インターフェースは、鼻カニューレ、フルフェイスマスク、鼻マスク、鼻枕インターフェース、気管切開インターフェースまたは気管内チューブを含み得る。
【0068】
第11の態様では、本発明は、吹送システムであって、ガス源と;患者インターフェースと;ガス源と患者インターフェースとの間にガス流路を画成するように構成される送給導管と;ガス流路の一部を形成するフィルターアセンブリであって、加湿ガスをろ過するように動作するろ過材;吸気口、排気口およびろ過材を含むハウジングであって、ろ過材を通るガス流路を吸気口と排気口との間に画成するハウジング;およびハウジング内に位置決めされ、かつガス流路を通して流れる加湿ガスを加熱するように構成される少なくとも1つの加熱素子を含むフィルターアセンブリとを含み、少なくとも1つの加熱素子は、ろ過材から下流のガス流路に位置決めされる、吹送システムを含む。
【0069】
一実施形態では、呼吸システムは、気道陽圧装置、高流量装置、ガスの壁面源または人工呼吸器を含み得る。
【0070】
別の実施形態では、患者インターフェースは、鼻カニューレ、フルフェイスマスク、鼻マスク、鼻枕インターフェース、気管切開インターフェースまたは気管内チューブを含み得る。
【0071】
第12の態様では、本発明は、吹送システムであって、ガス源と;患者インターフェースと;ガス源と患者インターフェースとの間にガス流路を画成するように構成される送給導管と;ガス流路の一部を形成するエルボフィルターであって、加湿ガスをろ過するように動作するろ過材;吸気口、排気口およびろ過材を含むハウジングであって、ろ過材を通るガス流路を吸気口と排気口との間に画成するハウジングを含むエルボフィルターとを含み、前記ろ過材は、ハウジング内に位置決めされて前記吸気口に広がり、吸気口および排気口は、ハウジングがエルボを形成するような向きにされる、吹送システムを含む。
【0072】
一実施形態では、呼吸システムは、気道陽圧装置、高流量装置、ガスの壁面源または人工呼吸器を含み得る。
【0073】
別の実施形態では、患者インターフェースは、鼻カニューレ、フルフェイスマスク、鼻マスク、鼻枕インターフェース、気管切開インターフェースまたは気管内チューブを含み得る。
【0074】
第13の態様では、本発明は、吹送システムにおいて使用するためのフィルターアセンブリであって、医療用ガスをろ過するように動作するろ過材;吸気口、排気口およびろ過材を含むハウジングであって、ろ過材を通るガス流路を吸気口と排気口との間に画成するハウジング;およびハウジング内に位置決めされ、かつろ過材を加熱するように構成される少なくとも1つの加熱素子を含み、少なくとも1つの加熱素子は、ろ過材およびハウジングの内面から離間される、フィルターアセンブリを含む。
【0075】
一実施形態では、少なくとも1つの加熱素子は、1つ以上のヒーター線を含み得る。
【0076】
別の実施形態では、ハウジングの排気口は、患者導管に結合されるように動作し得、任意選択的に、患者導管は、フィルターアセンブリを通過する加湿ガスを患者に送給するように構成され得る。患者導管は、排気口に永久的にまたは取り外し可能に取り付けられ得る。少なくとも1つの加熱素子は、患者導管の長さに沿って延在するように構成され得る。患者導管は、患者導管を通して流れるガスを加熱するように構成される電熱線を含み得る。
【0077】
さらなる実施形態では、電熱線は、フィルターアセンブリの少なくとも1つの加熱素子に取り付けられ得るか、またはそれを含み得る。
【0078】
一実施形態では、フィルターアセンブリは、少なくとも1つの加熱素子に電力を供給するための電力源連結部をさらに含み得る。
【0079】
別の実施形態では、フィルターアセンブリは、滅菌であり得る。
【0080】
さらなる実施形態では、ろ過材は、以下:膜;ガラスベースの材料、親水性材料;紙;およびプリーツ状材料の1つ以上を含み得、任意選択的に、ろ過材は、平行なプリーツを含み得る。
【0081】
一実施形態では、フィルターアセンブリは、ハウジングの吸気口と排気口との間のガス流路内に位置決めされる少なくとも1つのセンサーをさらに含み得、任意選択的に、センサーは、以下:ガスの流れの温度;湿度;圧力;および流量の1つ以上に関連するデータを測定するように動作し得る。
【0082】
別の実施形態では、ハウジングの吸気口は、加湿チャンバに結合されるように動作し得る。
【0083】
さらなる実施形態では、ハウジングは、少なくとも1つの加熱素子への電気接続を提供する電気コネクタを含み得る。
【0084】
一実施形態では、吹送システムは、患者に送給するための医療用ガスを加湿するように動作する加湿装置を含み得、およびフィルターアセンブリは、使用中、加湿装置と患者との間に位置決めされ得る。フィルターアセンブリは、使用中、加湿装置の加湿チャンバに隣接して位置決めされ得る。
【0085】
さらなる実施形態では、少なくとも1つの加熱素子は、ハウジングの吸気口と排気口との間のガス流路内に位置決めされ得る。
【0086】
第14の態様では、本発明は、吹送システムにおいて使用するためのフィルターアセンブリであって、加湿ガスをろ過するように動作するろ過材;吸気口、排気口およびろ過材を含むハウジングであって、ろ過材を通るガス流路を吸気口と排気口との間に画成するハウジング;およびハウジング内に位置決めされ、かつガス流路を通して流れる加湿ガスを加熱するように構成される少なくとも1つの加熱素子を含み、少なくとも1つの加熱素子は、ろ過材から下流のガス流路に位置決めされる、フィルターアセンブリを含む。
【0087】
一実施形態では、少なくとも1つの加熱素子は、1つ以上のヒーター線を含み得る。
【0088】
別の実施形態では、ハウジングの排気口は、患者導管に結合されるように動作し得、任意選択的に、患者導管は、フィルターアセンブリを通過する加湿ガスを患者に送給するように構成され得る。患者導管は、排気口に永久的にまたは取り外し可能に取り付けられ得る。少なくとも1つの加熱素子は、患者導管の長さに沿って延在するように構成され得る。患者導管は、患者導管を通して流れるガスを加熱するように構成される電熱線を含み得る。
【0089】
さらなる実施形態では、電熱線は、フィルターアセンブリの少なくとも1つの加熱素子に取り付けられ得るか、またはそれを含み得る。
【0090】
一実施形態では、フィルターアセンブリは、少なくとも1つの加熱素子に電力を供給するための電力源連結部をさらに含み得る。
【0091】
別の実施形態では、フィルターアセンブリは、滅菌であり得る。
【0092】
さらなる実施形態では、ろ過材は、以下:膜;ガラスベースの材料、親水性材料;紙;およびプリーツ状材料の1つ以上を含み得、任意選択的に、ろ過材は、平行なプリーツを含み得る。
【0093】
一実施形態では、フィルターアセンブリは、ハウジングの吸気口と排気口との間のガス流路内に位置決めされる少なくとも1つのセンサーをさらに含み得、任意選択的に、センサーは、以下:ガスの流れの温度;湿度;圧力;および流量の1つ以上に関連するデータを測定するように動作し得る。
【0094】
別の実施形態では、ハウジングの吸気口は、加湿チャンバに結合されるように動作し得る。
【0095】
さらなる実施形態では、ハウジングは、少なくとも1つの加熱素子への電気接続を提供する電気コネクタを含み得る。
【0096】
一実施形態では、吹送システムは、患者に送給するための医療用ガスを加湿するように動作する加湿装置を含み得、およびフィルターアセンブリは、使用中、加湿装置と患者との間に位置決めされ得る。フィルターアセンブリは、使用中、加湿装置の加湿チャンバに隣接して位置決めされ得る。
【0097】
さらなる実施形態では、少なくとも1つの加熱素子は、ハウジングの吸気口と排気口との間のガス流路内に位置決めされ得る。
【0098】
第15の態様では、本発明は、吹送システムであって、フィルターアセンブリであって、加湿ガスをろ過するように動作するろ過材;吸気口、排気口およびろ過材を含むハウジングであって、ろ過材を通るガス流路を吸気口と排気口との間に画成するハウジング;およびガス流路を通して流れる加湿ガスを加熱するように構成される少なくとも1つの加熱素子を含むフィルターアセンブリと;ハウジングの排気口に接続される患者導管とを含み、少なくとも1つの加熱素子は、患者導管の長さの少なくとも一部に沿って延在する、吹送システムを含む。
【0099】
一実施形態では、少なくとも1つの加熱素子は、1つ以上のヒーター線を含み得る。
【0100】
別の実施形態では、ハウジングの排気口は、患者導管に結合されるように動作し得、任意選択的に、患者導管は、フィルターアセンブリを通過する加湿ガスを患者に送給するように構成され得る。患者導管は、排気口に永久的にまたは取り外し可能に取り付けられ得る。少なくとも1つの加熱素子は、患者導管の長さのかなりの部分に沿って延在する構成され得る。患者導管は、患者導管を通して流れるガスを加熱するように構成される電熱線を含み得る。
【0101】
さらなる実施形態では、電熱線は、フィルターアセンブリの少なくとも1つの加熱素子に取り付けられ得るか、またはそれを含み得る。
【0102】
一実施形態では、フィルターアセンブリは、少なくとも1つの加熱素子に電力を供給するための電力源連結部をさらに含み得る。
【0103】
別の実施形態では、フィルターアセンブリは、滅菌であり得る。
【0104】
さらなる実施形態では、ろ過材は、以下:膜;ガラスベースの材料、親水性材料;紙;およびプリーツ状材料の1つ以上を含み得、任意選択的に、ろ過材は、平行なプリーツを含み得る。
【0105】
一実施形態では、フィルターアセンブリは、ハウジングの吸気口と排気口との間のガス流路内に位置決めされる少なくとも1つのセンサーをさらに含み得、任意選択的に、センサーは、以下:ガスの流れの温度;湿度;圧力;および流量の1つ以上に関連するデータを測定するように動作し得る。
【0106】
別の実施形態では、ハウジングの吸気口は、加湿チャンバに結合されるように動作し得る。
【0107】
さらなる実施形態では、ハウジングは、少なくとも1つの加熱素子への電気接続を提供する電気コネクタを含み得る。
【0108】
一実施形態では、吹送システムは、患者に送給するための医療用ガスを加湿するように動作する加湿装置を含み得、およびフィルターアセンブリは、使用中、加湿装置と患者との間に位置決めされ得る。フィルターアセンブリは、使用中、加湿装置の加湿チャンバに隣接して位置決めされ得る。
【0109】
さらなる実施形態では、少なくとも1つの加熱素子は、ハウジングの吸気口と排気口との間のガス流路内に位置決めされ得る。
【0110】
一実施形態では、少なくとも1つの加熱素子は、ろ過材から下流のガス流路内に位置決めされ得る。少なくとも1つの加熱素子は、ハウジング内に位置決めされ得る。少なくとも1つの加熱素子は、ハウジングの周囲にまたはその近くに位置決めされ得る。
【0111】
本発明に関連する技術分野の当業者にとって、構成における多くの変更形態ならびに本発明の非常に異なる実施形態および適用例は、添付の特許請求の範囲に定義されるような本発明の範囲から逸脱せずにそれら自体を暗示する。本開示および本明細書の説明は、純粋に説明であり、決して限定を意図しない。
【0112】
ここで、添付図面を参照して本発明の1つの好ましい形態を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0113】
【
図1】本発明の実施形態に従って構成されかつ動作する、フィルターアセンブリを含む吹送システムの概略図である。
【
図2】本発明の別の実施形態に従って構成されかつ動作する、加湿装置に隣接してフィルターアセンブリを含む吹送システム概略図である。
【
図3A】本発明の実施形態に従って構成されかつ動作する、
図2のフィルターアセンブリの断面図である。
【
図3B-3C】
図3Aのフィルターアセンブリの等角図である。
【
図4A】本発明の別の実施形態に従って構成されかつ動作する、
図2のフィルターアセンブリの断面図である。
【
図5】本発明のさらなる実施形態に従って構成されかつ動作する、
図2のフィルターアセンブリの断面図である。
【
図6A】本発明の実施形態に従って構成されかつ動作する、
図2のフィルターアセンブリの等角図である。
【
図7A】本発明の別の実施形態に従って構成されかつ動作する、
図2のフィルターアセンブリの等角図である。
【
図8】本発明のさらなる実施形態に従って構成されかつ動作する、加湿装置に埋め込まれたフィルターアセンブリを含む吹送システムの概略図である。
【
図9A-9B】本発明の実施形態に従って構成されかつ動作する、
図8のフィルターアセンブリの断面図である。
【
図10A-10B】本発明の他の実施形態に従って構成されかつ動作する、
図8のフィルターアセンブリ断面図である。
【
図11】本発明のさらなる実施形態に従って構成されかつ動作する、
図8のフィルターアセンブリの断面図である。
【
図12】本発明の実施形態に従って構成されかつ動作する、患者インターフェースに位置決めされたフィルターアセンブリを含む吹送システムの概略図である。
【
図13】本発明の別の実施形態に従って構成されかつ動作する、
図12のフィルターアセンブリの断面図である。
【
図14】本発明のさらなる実施形態に従って構成されかつ動作する、
図12のフィルターアセンブリの断面図である。
【
図15】本発明の実施形態に従って構成されかつ動作する、
図12のフィルターアセンブリの断面図である。
【
図16】本発明の別の実施形態に従って構成されかつ動作する、
図12のフィルターアセンブリの断面図である。
【
図17A-17B】本発明のさらなる実施形態によって構成されかつ動作する、
図12のフィルターアセンブリの断面図である。
【
図18】本発明の実施形態に従って構成されかつ動作する、
図12のフィルターアセンブリの断面図である。
【
図19】本発明の別の実施形態に従って構成されかつ動作する、フィルターアセンブリの断面図である。
【
図20A】本発明のさらなる実施形態に従って構成されかつ動作する、フィルターアセンブリの断面図である。
【
図21】本発明の実施形態に従って構成されかつ動作する、フィルターアセンブリの断面図である。
【
図22A-22C】本発明のさらなる実施形態によって構成されかつ動作する、センサーを含むフィルターアセンブリの断面図である。
【
図23A-23B】本発明の実施形態に従って構成されかつ動作する、フィルターアセンブリの断面図である。
【
図24】本発明の別の実施形態に従って構成されかつ動作する、フィルターアセンブリの断面図である。
【
図25】本発明のさらなる実施形態に従って構成されかつ動作する、水トラップを含むフィルターアセンブリの断面図である。
【
図26】本発明の実施形態に従って構成されかつ動作する、フィルターアセンブリの断面図である。
【
図27】本発明の別の実施形態に従って構成されかつ動作する、フィルターアセンブリの等角図である。
【発明を実施するための形態】
【0114】
下記の説明では、本発明の様々な原理の十分な理解をもたらすために多数の具体的な詳細について説明する。しかしながら、当業者は、これらの詳細の全てが必ずしも本発明の実施に常に必要ではないことを理解する。
【0115】
本発明の原理は、本明細書において、大部分、腹腔鏡手術または開口手術の処置に関して説明されるが、これは、提示の利便性のために選択された例であり、限定ではない。本明細書で説明するフィルターアセンブリは、任意の好適な医療処置に対して、および呼吸ガスを送給するためのガス送給システムなどのガス送給回路を含む任意の好適な医療システムにおいて使用され得る。
【0116】
ここで、
図1を参照すると、本発明の実施形態に従って構成されかつ動作する、フィルターアセンブリを含む吹送システムの概略図が示されている。
【0117】
図1は、温度および湿度が制御されたガスを患者102に送給するための吹送システム100を示し、吹送システム100は、加湿器制御システム106を組み込んでいる加湿装置または加湿器104を有する。加湿器104は、吸気導管110を通してガス源108に接続される。加湿器104は、患者導管112を通して加湿ガスを患者102に送給する。導管110、112は、軟質プラスチックチューブ製であり得る。
【0118】
加湿器104は、ガス源108から吸気導管110を通してガスを受け取る。ガスは、効率的に水槽またはパスオーバー式加湿器である加湿チャンバ116を通過するときに加湿され、およびガスは、加湿器排気口118を通して患者導管112内に流れ出る。ガスは、フィルターアセンブリ140を通してろ過され、かつ患者導管112、ルアーコネクタ111および患者インターフェース136を通して患者102に送給され得る。患者インターフェース136は、例えば、限定されるものではないが、腹腔鏡手術のためのトロカールもしくはカニューレまたは開口手術のためのディフューザであり得る。実施形態によれば、システムは、吹送ガスではなく呼吸ガスを送給するためのものであり得、およびこの実施形態では、患者インターフェースは、例えば、鼻カニューレ、フルフェイスマスク、鼻マスク、鼻枕インターフェース、気管切開インターフェースまたは気管内チューブであり得る。
【0119】
加湿器104は、加湿チャンバ116と取り外し可能に係合可能な本体124を含む。加湿チャンバ116は、金属ベース121を有し、かつある量の水120を保持するように適合され、この水は、加熱板122によって加熱され得る。加熱板122は、加湿チャンバ116の金属ベース121と熱接触し得る。加熱板122に電力を供給することにより、加熱板122から金属ベース121を通して水120に熱を流し得る。加湿チャンバ116内の水120が加熱されると、水が蒸発し、および蒸発した水は、ガス源108から加湿チャンバ116を通して流れるガスと混合され得る。従って、加湿ガスは、加湿チャンバ116から排気口118を経由して出て、および患者導管112、フィルターアセンブリ140、ルアーコネクタ111、患者インターフェース136を経由して患者102および手術部位内に移動し、例えば手術部位に吹送しおよび/または体腔を膨張させる。
【0120】
加湿器104は、患者102に送給中のガスの温度および/または湿度を制御するように構成された加湿器制御システム106を含む。加湿器制御システム106は、ヒーターベース122に供給される電力を制御することにより、ガスに供給される湿度の量を調整するように構成され得る。加湿器制御システム106は、ソフトウェア中の命令セットに従っておよびシステム入力に応答して加湿システム104の動作を制御し得る。システム入力は、加熱板センサー126、排気口チャンバ温度センサー128およびチャンバ排気口流量センサー130を含み得る。例えば、加湿器制御システム106は、加熱板センサー126から温度情報を受信し得、これを、加熱板122の電力または温度設定点を制御するために使用される制御モジュールへの入力として使用し得る。加湿器制御システム106は、ガスの温度および/または流量の入力が提供され得る。例えば、チャンバ排気口温度センサー128は、加湿チャンバ116の排気口118を出るときの加湿ガスの温度を示すために加湿器制御システム106に提供され得る。チャンバから流出するガスの温度は、ワイヤベースの温度センサーなどの任意の好適な温度センサー128を使用して測定され得る。チャンバ排気口流量センサー130は、加湿ガスの流量を示すために加湿器制御システム106に提供され得る。チャンバ116を通るガスの流量は、熱線風速計などの任意の好適な流量センサー130を使用して測定され得る。いくつかの実施形態では、温度センサー128および流量センサー130は、同じセンサーハウジング内にある。温度センサー128および流量センサー130は、コネクタ132を介して加湿器104に接続され得る。例えば、患者導管112の患者側端部のパラメータを感知するために追加的なセンサーが吹送システム100に組み込まれ得る。
【0121】
加湿器制御システム106は、加熱板122と通信して、加湿器制御システム106が加熱板122に送給される電力を制御できるようにおよび/または加熱板122の温度設定点を制御できるようにし得る。加湿器制御システム106は、少なくとも一部には流動状態、動作モード、流量読取値、排気口温度読取値、加熱板センサー読取値またはこれらのもしくは他の因子の任意の組み合わせに基づいて、加熱板122に送給するための電力量または加熱板設定点を決定し得る。
【0122】
吹送システム100は、患者導管112に沿って移動するガスに熱を提供するように構成された導管電熱線134を含み得る。加湿チャンバ116の排気口118を出るガスは、高相対湿度(例えば、約100%)を有し得る。ガスが患者導管112に沿って移動するとき、水蒸気が導管壁上に結露し、ガスの含水量を減少させる可能性がある。導管内のガスの結露を減少させるために、導管電熱線134は、患者導管112内に、その全体にわたって、および/またはその周りに設けられ得る。電力は、加湿器104から導管電熱線134に供給され得、および加湿器制御システム106によって制御され得る。いくつかの実施形態では、電熱線134は、患者導管112を通して流れるガスの温度を維持するように構成される。いくつかの実施形態では、導管電熱線134は、ガスに追加的な熱を提供してガス温度を上昇させ、加湿器104内の加熱された水槽によって発生される湿度を維持するように構成され得る。
【0123】
フィルターアセンブリ140は、加湿チャンバ116から出る加湿ガスをろ過して、ろ過された加湿ガスを、患者導管112、ルアーコネクタ111および患者インターフェース136を通して患者102に送給するように構成され得る。
図1では、ルアーコネクタ111/患者インターフェース136と加湿器104との間の患者導管112の中央ゾーンに位置決めされているとしてフィルターアセンブリ140が示されている。しかしながら、当業者は、この構成が例として提供されているに過ぎず、限定ではないことを理解する。フィルターアセンブリ140は、吹送システム100の湿潤側、すなわち加湿器104と患者インターフェース136との間の任意の好適な位置に位置決めされ得る。例えば、限定されるものではないが、フィルターアセンブリ140は、加湿器104に隣接して、加湿チャンバ116内に、ルアーコネクタ111/患者インターフェース136に隣接しておよび/またはその内部に位置決めされ得る。
【0124】
フィルターアセンブリ140は、ハウジング、ろ過材および加熱手段を含み得る。ハウジングは、吸気口および排気口を含み、かつろ過材を受け入れるように構成され得る。そのため、加湿ガスは、ハウジング吸気口によってフィルターアセンブリに入り、ろ過材を通過し、かつハウジング排気口によってフィルターアセンブリから出ることができる。ろ過材の非限定的な例は、膜、ガラスベースまたは疎水性の材料、紙、プリーツ状材料(例えば、好ましくは線形の平行なプリーツ)などであり得る。加熱手段は、フィルターアセンブリ140を能動的または受動的に加熱して、ろ過材を詰まらせる結露を防止するように適合された任意の好適な手段であり得る。能動的加熱手段は、例えば、限定されるものではないが、ろ過材上の加熱したメッシュ、加熱した伝導性プラスチックハウジング、ヒーター線(例えば、ハウジングによって画成されるが、ハウジングから離間しているか、またはハウジングに取り付けられておりかつ/または埋め込まれているガス流路内の)、加湿器104に電気的にまたは熱的に結合された加熱素子などを含み得る。受動的加熱手段は、例えば、限定されるものではないが、加熱されたガス流が向きを変えられ、かつフィルターアセンブリ140を加熱するために加湿チャンバ116からの熱損失を使用して、ろ過材の通過前または後にフィルターアセンブリ140を加熱するために使用されるように、吹送システム100およびフィルターアセンブリ140を設計することなどを含み得る。
【0125】
ここで、本発明の実施形態に従って構成されかつ動作するフィルターアセンブリの概略図である
図2を参照して説明する。
【0126】
図2は、使用中、加湿チャンバと患者導管212との間で吹送システム200の加湿器204に隣接して位置決めされるフィルターアセンブリ240を示す。フィルターアセンブリ240は、例えば、加湿チャンバの排気口を患者導管212に接続するように構成されたコネクタ(例えば、エルボコネクタ)の一部として設けられ得る。このコネクタは、患者導管212と一体であるか、または患者導管212とは別個の構成要素として設けられ得る。別の例では、フィルターアセンブリ240は、加湿チャンバに取り外し可能に結合されるように動作する別個のユニットとして設けられ得る。フィルターアセンブリ240は、加湿チャンバ排気口のシリンダー状壁に結合されるように配置された接続部分を含み得る。さらなる例では、フィルターアセンブリ240は、溶接、オーバーモールド、スナップ嵌め接続の使用などにより、加湿チャンバ排気口に永久的に結合され得る。加湿器240に隣接してフィルターアセンブリを含む本発明のさらなる実施形態について、
図3A~7Bに関連してさらに説明する。
【0127】
フィルターアセンブリ240は、ろ過材およびフィルターハウジング上の結露を減少させるように構成された加熱手段も含み得る。加熱手段は、露点温度を上回ってガス温度を維持するように動作する任意の好適な加熱素子であり得る。下記で明らかになるように、熱は、加熱素子によってろ過材またはフィルターハウジングに直接加えられ得る。
【0128】
ここで、本発明の実施形態に従って構成されかつ動作する、
図2のフィルターアセンブリの図である
図3A~3Cを参照して説明する。
【0129】
図3Aは、ハウジング341、ろ過材342および加熱素子343、344を含むフィルターアセンブリ340を示す。ハウジング341は、加湿チャンバの排気口に結合されるように動作する吸気口と、患者導管に結合されるように動作する排気口とを含む。ハウジング341は、使用中、ハウジング341の吸気口と排気口との間に配置されるろ過材342をさらに含んで、吸気口においてハウジング341に入る加湿ガスが排気口においてハウジング341から出る前にろ過材342を通過するようにする。フィルターアセンブリ340は、電源装置344に接続されるように動作する加熱素子343も含む。例えば、加熱素子343は、加湿器ヒーターベースの電源または任意の他の好適な電源に接続される電線によって加熱され得る熱伝導性プラスチックであり得る。
図3Bおよび
図3Cから明らかであるように、加熱素子343は、ろ過材342で満たされた孔を含み得る。そのため、加熱素子343が加熱されると、充填された媒体342は、加熱されて、フィルターアセンブリ340内の結露を減少させ得る。
【0130】
ここで、本発明の別の実施形態に従って構成されかつ動作する、
図2のフィルターアセンブリの図である
図4Aおよび
図4Bを参照して説明する。
【0131】
図4Aは、
図3Aのフィルターアセンブリ340と同様のフィルターアセンブリ440を示す。フィルターアセンブリ440は、ハウジング441、ろ過材442および加熱素子443、444も含む。しかしながら、本発明のこの例示的な実施形態では、電源装置444に接続された加熱素子443は、使用中、ろ過材442の外面に配置された抵抗ワイヤメッシュインサートとして設けられる。そのため、加熱素子443が加熱されると、ろ過材442は、加熱されて、フィルターアセンブリ440内の結露を減少させる。
【0132】
ここで、本発明のさらなる実施形態に従って構成されかつ動作する、
図2のフィルターアセンブリの断面図である
図5を参照して説明する。
【0133】
図5は、上述したフィルターアセンブリ340および440と同様のフィルターアセンブリ540を示す。しかしながら、フィルターアセンブリ540は、別個の加熱素子を含まない。ハウジング541は、好ましくは、任意の好適な電源によって加熱され得る熱伝導性プラスチック材料製であり得る。そのため、ハウジング541は、加熱素子でありかつ/またはその機能を果たして、ろ過材542を加熱し、かつフィルターアセンブリ540内の結露を減少させる。
【0134】
ここで、本発明の実施形態に従って構成されかつ動作する、
図2のフィルターアセンブリの図である
図6Aおよび
図6Bを参照して説明する。
【0135】
図6Aは、使用中、加湿チャンバ616の排気口と患者導管612との間で加湿器に隣接して位置決めされるフィルターアセンブリ640を示す。フィルターアセンブリ640は、ハウジング641、ろ過材642および加熱素子643、644を含む。ハウジング641は、加湿チャンバの排気口に結合されるように動作する吸気口と、患者導管612に結合されるように動作する排気口とを含む。ハウジング641は、使用中、ハウジング641の吸気口と排気口との間に配置されたろ過材642をさらに含んで、吸気口においてハウジング641に入る加湿ガスが排気口においてハウジング641から出る前にろ過材642を通過するようにする。
【0136】
図6Bは、フィルターアセンブリ640の断面図であり、およびハウジング641の上方領域に位置決めされているが、内側上面から離間している加熱素子643を示す。加熱素子643は、好ましくは、ハウジング641を通して延在して電源装置644に接続される患者導管612のヒーター線である。そのため、加熱素子643が加熱されると、ろ過材642は、加熱されて、フィルターアセンブリ640内の結露を減少させる。
【0137】
ここで、本発明の別の実施形態に従って構成されかつ動作する、
図2のフィルターアセンブリの図である
図7Aおよび
図7Bを参照して説明する。
【0138】
図7Aおよび
図7Bは、
図6Aおよび
図6Bのフィルターアセンブリ640と同様のフィルターアセンブリ740を示す。フィルターアセンブリ740は、ハウジング741、ろ過材742および加熱素子743も含む。しかしながら、この例示的な実施形態では、電源装置744に接続される加熱素子743は、ハウジング741の上面にオーバーモールドされたプリント回路基板ヒーターとして設けられる。そのため、加熱素子743が加熱されると、ろ過材742は、加熱されて、フィルターアセンブリ740内の結露を減少させる。
【0139】
ここで、本発明の別の実施形態に従って構成されかつ動作する、フィルターアセンブリの概略図である
図8を参照して説明する。
【0140】
図8は、使用中、加湿チャンバの吸気口と排気口との間で吹送システム800の加湿器804内に位置決めされるフィルターアセンブリ840を示す。フィルターアセンブリ840は、例えば、加湿チャンバの排気口を患者導管812に接続するように構成される医療用テーパの一部として設けられ得る。別の例では、フィルターアセンブリ840は加湿チャンバ内に位置決めされ得る。加湿器チャンバ内にフィルターアセンブリを含む本発明のさらなる実施形態について、
図9~11に関連して説明する。
【0141】
図8のフィルターアセンブリ840は、ろ過材およびフィルターハウジング上の結露を減少させるように構成された加熱手段も含み得る。加熱手段は、加湿チャンバ内でのその位置に起因して、ろ過材を特定の温度(すなわち、ガス温度は、露点温度を上回っている)に維持するように動作する任意の好適な加熱素子であり得る。
【0142】
ここで、本発明の実施形態に従って構成されかつ動作する、
図8のフィルターアセンブリの断面図である
図9Aおよび
図9Bを参照して説明する。
【0143】
図9Aは、ハウジング941、ろ過材942および加熱素子943を含むフィルターアセンブリ940を示す。ハウジング941は、プラスチック材料製であり得、および加湿チャンバ916の排気口に押込嵌めして加湿チャンバ916を患者導管912に接続するように構成された医療用テーパの一部分に対応し得る。
図9Aは、押込嵌めインサートとして設けられているろ過材942も示し、押込嵌めインサートは、加湿チャンバ916の排気口から突出して、ハウジング941がろ過材942との摩擦嵌合によって加湿チャンバ916に取り付けられるようにする。使用中、ハウジング941の吸気口において入る加湿ガスは、排気口においてハウジング941から出る前にろ過材942を通過する。ろ過材942は、加熱素子943によって加熱され得、この加熱素子は、患者導管912のヒーター線に対応し、かつハウジング941の上方領域を通して延在するが、それから離間している。加えておよび/または代わりに、加熱素子943は、加湿チャンバ916内に存在する水を加熱するように構成され得る加湿器の加熱板922を含み得る。熱は、加湿チャンバ916に充満して、ろ過材942を特定の温度に加熱および/または維持し得るため、フィルターアセンブリ940内の結露が減少され得る。
【0144】
図9Bは、
図9Aに関連して説明したものと同様のフィルターアセンブリ940を示す。しかしながら、ろ過材942は、加湿チャンバ916の排気口に完全に挿入される押込嵌めインサートとして設けられる。本発明のそのような実施形態では、ハウジング941は、摩擦嵌合によって加湿チャンバ916の排気口に接続され得る。
【0145】
ここで、本発明の他の実施形態に従って構成されかつ動作する、
図8のフィルターアセンブリの断面図である
図10Aおよび
図10Bを参照して説明する。
【0146】
図10Aは、
図9Aのフィルターアセンブリ940と同様のフィルターアセンブリ1040を示す。フィルターアセンブリ1040は、ハウジング1041、ろ過材1042および加熱素子1043も含む。しかしながら、この例示的な実施形態では、加湿チャンバ1016は、熱伝導性プラスチック要素1017によって少なくとも部分的にオーバーモールドされ得る。さらに、熱伝導性プラスチック要素1045は、ろ過材1042の周りにも設けられ得る。ろ過材1042は、患者導管1012のヒーター線に対応しかつハウジング1041の上方領域を通して延在するが、それから離間している加熱素子1043によって加熱され得る。加えておよび/または代わりに、フィルターアセンブリ1040の加熱素子は、加熱板1022、加湿チャンバ1016の熱伝導性プラスチック要素1017およびろ過材1042を取り囲む熱伝導性プラスチック要素1045を含み得る。加熱板1022が、加湿チャンバ1016内に存在する水を加熱すると、熱は、熱伝導性プラスチック要素1017および1045を介してハウジング1041に伝導されてろ過材1042を加熱し、フィルターアセンブリ1040内の結露を減少させる。
【0147】
図10Bは、
図9Bおよび
図10Aに示すものと同様のフィルターアセンブリを示す。そのような例示的な実施形態では、ろ過材1042およびその周囲の熱伝導性プラスチック要素1045は、加湿チャンバ1016の排気口に完全に挿入される押込嵌めインサートとして設けられる。
【0148】
ここで、本発明のさらなる実施形態に従って構成されかつ動作する、
図8のフィルターアセンブリの断面図である
図11を参照して説明する。
【0149】
図11は、加湿チャンバ排気口に押込嵌めされる医療用テーパを介して患者導管1112に接続された加湿チャンバ1116を示す。加湿チャンバ1116の内部は、チャンバを出る加湿ガスの流路にろ過材1142を配置できるように構成され得る。そのような実施形態では、フィルターアセンブリ1140のハウジングは、加湿チャンバ1116の一部分を含み得る。さらに、加湿器の加熱板1122は、フィルターアセンブリ1140の加熱素子としての役目を果たして、ろ過材1132を加熱し、かつフィルターアセンブリ1140内の結露を減少させる。
【0150】
ここで、本発明の実施形態に従って構成されかつ動作する、フィルターアセンブリの概略図である
図12を参照して説明する。
【0151】
図12は、使用中、吹送システム1200の患者インターフェース1236に隣接して位置決めされるフィルターアセンブリ1240を示す。フィルターアセンブリ1240は、例えば、患者導管1212を患者インターフェース1236に接続するように構成されたルアーコネクタ1211の一部として設けられ得る。あるいは、フィルターアセンブリ1240は、使用中、患者導管1212またはルアーコネクタ1211と患者インターフェース1236との間に位置決めされたスタンドアロンユニットとして設けられ得る。別の例では、フィルターアセンブリ1240は、患者インターフェース1236と一体であり得、かつ使用中、患者インターフェース1236のハウジング内に配置され得る。患者インターフェース1236に隣接してフィルターアセンブリを含む本発明のさらなる例示的な実施形態について、
図13~18に関連して説明する。
【0152】
図12のフィルターアセンブリ1240は、ハウジング、ろ過材および加熱手段を含み得る。加熱手段は、ろ過材およびフィルターハウジング上の結露を減少させるように構成され得る。加熱手段は、ガス温度を露点温度超に維持するように動作する任意の好適な加熱素子であり得る。
【0153】
ここで、本発明の実施形態に従って構成されかつ動作する、
図12のフィルターアセンブリの断面図である
図13を参照して説明する。
【0154】
図13は、患者導管1312およびルアーコネクタ1311を示す。ルアーコネクタ1311は、一般に、患者導管1312を患者インターフェース(図示せず)に接続するように構成される。ルアーコネクタ1311のチューブ端部(すなわち患者導管1312に接続するルアーコネクタ端部)は、プラスチック材料製のインサートであり得る。このプラスチック製インサートは、ろ過材1342を受け入れて、フィルターアセンブリ1340のハウジングの機能を果たすように構成され得る。例えば、ろ過材1342は、プラスチック製インサートにオーバーモールドされ得るかまたはそれに接着され得る。当業者には、患者導管1312を通して流れる加湿ガスが患者インターフェースに送給される前にフィルターアセンブリ1340のろ過材1342を通過する限り、ろ過材1342は、任意の好適な手段によってルアーコネクタ1311に結合され得ることが明らかである。
【0155】
患者導管1312は、例えば、限定されるものではないが、電熱線1343などの加熱素子を含み得る。そのため、患者導管1312のチューブに組み込まれた電熱線1343は、ろ過材1342を加熱し得るため、ガスは、フィルターアセンブリ1340にわたって結露を防止する状態に調節される。患者導管1312を出るガスは、露点温度よりも高い温度に加熱されて、フィルターアセンブリ1340/ルアーコネクタ1311および患者インターフェースの加熱されない複数の部分に関連する熱損失を補償し得る。患者導管1312内のガスを、露点よりも高い温度または患者において望まれる温度よりも高い温度に加熱することにより、ガスは、フィルターアセンブリ1340に入るときに100%未満の相対湿度を有し、および温度は、患者において望まれる温度よりも高い。その後、ガスは、フィルターアセンブリ1340/ルアーコネクタ1311および患者インターフェースの加熱されない複数の部分を通過するときに冷えて、最適な湿度および/または温度で患者に送給される。
【0156】
本発明の別の例示的な実施形態では、ルアーコネクタ1311のインサートは、熱伝導性プラスチック材料製であり得、および患者導管1312の電熱線は、インサートにはんだ付けされ得る。そのような実施形態では、電熱線1343によってもたらされた熱は、熱伝導性プラスチックインサートに伝導され、これは、次にろ過材1342を直接加熱して、フィルターアセンブリ1340内の結露を減少させる。
【0157】
ここで、本発明の他の実施形態に従って構成されかつ動作する、
図12のフィルターアセンブリの断面図である
図14、
図15および
図16を参照して説明する。
【0158】
図14および
図15は、
図13に示すものと同様の異なるフィルターアセンブリ1440および1540を示す。しかしながら、
図14の例示的な実施形態では、ろ過材1442は、ルアーコネクタ1411から突出しない。
図15の例示的な実施形態では、ろ過材1542は、ルアーコネクタ1511の一部として設けられ得、および部分的に患者導管1512内にある。
【0159】
図16は、ろ過材1642が患者導管1612の加湿器端部に取り付けられかつ患者導管1612内にあるフィルターアセンブリ1640を示す。そのような構成では、加湿器から流れるガスは、ろ過材1642に入り、およびろ過材1642を通過することによって患者導管1612のルーメンを通過するのみである。
【0160】
ここで、本発明のさらなる実施形態に従って構成されかつ動作する、
図12のフィルターアセンブリの異なる図である
図17A~17Cを参照して説明する。
【0161】
図17A~17Cは、患者インターフェース1736内に統合されたフィルターアセンブリ1740を示す。
図17Aは、本体と、本体の開口部に嵌められるように構成されたカバー1741とを含む患者インターフェース1736を示す。
図17Bは、カバー1741が本体に結合される状況にある同じ患者インターフェース1736を示す。この例示的な実施形態では、カバー1741は、ろ過材1742を受け入れるように構成され得る。
【0162】
患者インターフェース1736は、患者導管および/またはルアーコネクタに接続され得る。そのような実施形態では、患者導管は、加湿ガスを加熱するように構成された加熱素子(例えば、ヒーター線)を含む。加湿ガスは、露点温度よりも高い温度に加熱され得る。換言すると、加湿ガスは、ルアーコネクタおよび患者インターフェースの加熱されない複数の部分に関連する熱損失を補償する状態に調節され、そのためフィルターアセンブリ1740内の結露が防止される。
【0163】
ここで、本発明の実施形態に従って構成されかつ動作する、
図12のフィルターアセンブリの断面図である
図18を参照して説明する。
【0164】
図18は、
図17A~17Cに関連して説明したものと同様のフィルターアセンブリ1840を示す。患者インターフェース1836は、本体と、ろ過材1842を受け入れるように配置されたカバー1841とを含み得る。患者インターフェース1836は、ルアーコネクタ1811を介して患者導管1812に結合されるように構成された患者インターフェース取付部品1837をさらに含み得る。患者導管1812は、加湿器から導管を通して流れる加湿ガスを加熱し、かつまた患者インターフェース1836およびろ過材1842に輻射熱をもたらすように適合された加熱素子1843(例えば、ヒーター線)を含み得る。
【0165】
そのような実施形態では、本体の少なくとも一部分および/またはカバー1841の少なくとも一部分は、熱伝導性プラスチック材料製であり得る。同様に、ルアーコネクタの少なくとも一部分は、熱伝導性材料製であり得る。患者導管1812の加熱素子1843は、ルアーコネクタ1811および患者インターフェース1836を介してろ過材1842に熱が伝導されるように配置されて、フィルターアセンブリ1840内の結露を防止しかつ/または減少させるようにし得る。
【0166】
ここで、本発明の別の実施形態に従って構成されかつ動作する、フィルターアセンブリの断面図である
図19を参照して説明する。
【0167】
図19は、単一ユニットとして設けられるハウジング1941および加湿器1904を含むフィルターアセンブリ1940を示す。水は、間隙1905を通して入り、およびろ過材1942に隣接して位置決めされる親水性材料を使用して広げられる。アセンブリ全体(すなわちフィルターアセンブリ1940および加湿器1904)は、ろ過材1942および親水性材料を取り囲みかつ加熱用電源装置1944に接続される熱伝導性プラスチック要素1943を使用して加熱され得る。熱伝導性プラスチック要素1943内の間隙は、ガスがアセンブリ全体を通して流れ、およびプロセス中に調節されることができるようにする。フィルターアセンブリ1940および加湿器1904のこの特定の構成は、エネルギーが親水性材料上の水の小規模の層を加熱するためにほとんど使用されず、および調節されたガスがフィルターアセンブリ1940を通過するとき、ろ過材1943が熱伝導性プラスチック材料要素1943によって加熱されるため、調節されたガスによってエネルギーがほとんど失われない点で効率的である。
【0168】
ここで、本発明のさらなる実施形態に従って構成されかつ動作する、フィルターアセンブリの異なる図である
図20Aおよび
図20Bを参照して説明する。
【0169】
図20Aおよび
図20Bは、患者導管2012を加湿チャンバ2016の排気口に結合するように構成されたエルボコネクタの一部として設けられるフィルターアセンブリ2040を示す。この例示的な実施形態は、
図9および
図10に関連して説明したものと同様である。しかしながら、ろ過材2042は、エルボコネクタに結合され - ハウジング2041内にあるようにまたはそれから突出するように -、かつ加湿チャンバ2016の排気口に直接挿入されるように構成される。
【0170】
ここで、本発明の実施形態によって構成されかつ動作する、フィルターアセンブリの断面図である
図21を参照して説明する。
【0171】
図21は、使用中、加湿チャンバ2116と患者導管2112との間に配置されたフィルターアセンブリ2140を示す。フィルターアセンブリ2140は、ろ過材2142を取り囲む空隙2147からなるハウジング2141を含む。ハウジング2141および/または空隙2147は、加湿器チャンバ2116から受け取った加湿ガスが、ろ過材2142が位置決めされる空隙2149の前に空隙2147に入るように構成される。そのような構成では、空隙2149は、空隙2147を通して流れる加湿ガスによって断熱され得るため、熱伝達は、ろ過材2142の方向におけるものであり得る。
【0172】
ここで、本発明のさらなる実施形態に従って構成されかつ動作する、センサーを含むフィルターアセンブリの断面図である
図22A~22Cを参照して説明する。
【0173】
図22A~22Cは、センサー2245を含み得るフィルターアセンブリ2240を示す。センサー2245は、任意の好適な箇所でガス流路内に位置決めされ得る。
図22Aは、センサー2245が吸気ポートに位置決めされる、
図7A~7Bのフィルターアセンブリを示す。同様に、
図22Bは、センサー2245が吸気ポート内に位置決めされる、
図5のフィルターアセンブリを示す。最後に、
図22Cは、センサー2245がカバーの側面に位置決めされる、
図17A~17Cのフィルターアセンブリを示す。センサー2245は、例えば、限定されるものではないが、ガスの温度、圧力、湿度および/または流量など、ガスの流れに関連する1つ以上の動作パラメータを測定するように構成され得る。あるいは、複数のセンサーがガス流路内およびフィルターアセンブリ2240内に設けられ得、かつ配置され得る。
【0174】
センサー2245は、測定されたデータを例えば加湿器および/または吹送システムの任意の他のローカルまたはリモートの構成要素に送信するようにさらに構成され得る。測定されたデータは、例えば、限定されるものではないが、患者導管に関連付けられたワイヤで(例えば、内側チューブ内の、内側チューブと外側チューブとの間の、外側チューブの外部の、または内側または外側チューブのいずれかに埋め込まれた)、フライングリードで、またはRFID(無線認証)もしくはWi-Fi技術などを使用して無線式でなど、任意の好適な手段によって送信され得る。どのようにデータが使用され得るかの非限定的な例は、加湿器の閉ループ制御において、測定された温度および/または湿度データを使用すること;ガス源から患者インターフェースまでの実際の圧力低下を表示するために、測定された流量および/または圧力データを使用すること;ガス源の閉ループ制御において、そのような制御入力が利用可能である場合、測定された流量および/または圧力データを使用することなどを含む。
【0175】
図22A~22Cは、
図5、
図7A~7Bおよび
図17A~17Cに示すフィルターアセンブリを示すが、当業者は、センサー2245が、
図1~21に関連して上述したフィルターアセンブリのいずれかと一緒に使用され得ることを理解する。
【0176】
ここで、本発明の実施形態に従って構成されかつ動作する、フィルターアセンブリの断面図である
図23Aおよび
図23Bを参照して説明する。
【0177】
図23Aおよび
図23Bは、ハウジング2341のフィルターアセンブリ取付部品2346を含むフィルターアセンブリ2340を示す。フィルターアセンブリ取付部品2346は、患者導管2312に結合されるように構成され得る。
図23A~23Bから明らかであるように、ルアーコネクタ2321は、フィルターアセンブリ取付部品2346を患者導管2312に結合するために設けられ得る。当業者は、そのようなルアーコネクタが、例えば、限定されるものではないが、
図1~7Bに示すフィルターアセンブリなど、上述した任意の好適なフィルターアセンブリと一緒に使用され得ることを理解する。
【0178】
図23Aのルアーコネクタ2321は、フィルターアセンブリ2340に隣接して変形可能端部を含み得る。フィルターアセンブリ2340を患者導管2312に接続するために、フィルターアセンブリ取付部品2346は、ルアーコネクタ2321の変形可能端部に圧入される。フィルターアセンブリ取付部品2346がルアーコネクタ2321内に挿入されるとき、フィルターアセンブリ取付部品2346の外面上のネジ山は、ルアーコネクタ2321の変形可能端部の内面に設けられたネジ山を確実に掴んで、ルアーコネクタ2321とフィルターアセンブリ2340との間の接続を固定および封止するように構成される。ルアーコネクタ2321のチューブ端部にはバーブおよびボスコネクタが設けられて、二重チューブ患者導管2312をルアーコネクタ2321に結合し得る。
【0179】
図23Bは、
図23Aに示すものと同様のフィルターアセンブリ2340を示す。ルアーコネクタ2321は、異なるが、ルアーコネクタ2321とフィルターアセンブリ2340との間の接続を固定して封止するように同様に動作する。ルアーコネクタ2321のチューブ端部では、患者導管2312は、例えば、オーバーモールドによってルアーコネクタ2321に結合され得る。
【0180】
ここで、本発明の別の実施形態によって構成されかつ動作する、フィルターアセンブリの断面図である
図24を参照して説明する。
【0181】
図24のフィルターアセンブリ2440は、ハウジング2441、ろ過材2442および加熱素子2443を含む。ハウジング2441は、加湿チャンバ2416の排気ポート2418に結合されるように動作する吸気口を含む。フィルターアセンブリ2440は、加湿チャンバ2416から出る加湿ガスが吸気口においてフィルターアセンブリ2440に入り、ろ過材2442を通過し、かつ排気口2446においてフィルターアセンブリ2440から出て、患者導管2412に入るように構成される。
図24から明らかであるように、加湿ガスは、ろ過材2442の後で方向を変えて、排気口2446においてフィルターアセンブリ2440から出る。ろ過材2442は、使用中、加湿チャンバ2416の排気ポートの上方に位置決めされる。そのような構成は、加湿チャンバ2416に対面するろ過材2442の表面上に形成される結露が加湿チャンバ2416内に流れ込んで戻り得るため、フィルターアセンブリ2440の結露の減少を改善する。さらに、そのような構成は、加熱素子2443と加湿チャンバ2416内に存在する液体の表面との間の距離(すなわち加湿ガスが加熱されていない間のシステムの部分)を最小にし、そのためフィルターアセンブリ2440内の結露を最小にする。
【0182】
ここで、本発明のさらなる実施形態に従って構成されかつ動作する、水トラップを含むフィルターアセンブリの断面図である
図25を参照して説明する。
【0183】
図25は、
図5に示すものと同様のフィルターアセンブリ2540を示す。フィルターアセンブリ2540は、水トラップ2547をさらに含み得る。水トラップ2647は、ろ過材2542の下方に位置決めされるため、ろ過材2542の表面上に形成される結露は、水トラップ2547に流れ込んで戻り得る。当業者は、水トラップ2547が任意の好適な箇所に位置決めされ得、かつ/または任意の好適な要素に結合され得、ろ過材2542の表面上に形成される結露が水トラップ2547に受け入れられ得ることを理解する。
【0184】
さらに、当業者は、水トラップ2547が、
図1~24に関連して上述した任意の好適なフィルターアセンブリと一緒に使用され得ることを理解する。
【0185】
ここで、本発明の実施形態に従って構成されかつ動作する、フィルターアセンブリの断面図である
図26を参照して説明する。
【0186】
図26のフィルターアセンブリ2640は、2つのルーメンを含み得る。フィルターアセンブリ2640のハウジング2641は、複数のルーメンを含み得、各ルーメンは、吸気ポート、排気ポートおよび使用中ガス流路内に位置決めされるろ過材2642a、2642bを含む。当業者は、フィルターアセンブリ2640が任意の好適な数のルーメンを含み得、および
図1~25に関連して上述した任意の好適なフィルターアセンブリと一緒に使用され得ることを理解する。
【0187】
ここで、本発明の別の実施形態によって構成されかつ動作する、フィルターアセンブリの等角図および断面図である
図27および
図28を参照して説明する。
図27および
図28は、使用中、加湿チャンバ2816の排気口と患者導管2712、2812との間で加湿器に隣接して位置決めされるフィルターアセンブリ2740、2840を示す。フィルターアセンブリ2740、2840は、ハウジング2741a、2741b、2841a、2841b、ろ過材2842および加熱素子2843、2844を含む。ハウジングは、上部2741a、2841aおよび下部2741b、2841bを含み得る。下部2741b、2841bは、加湿チャンバ2816の排気口に結合されるように構成された吸気口を含み得る一方、上部2741aおよび2841aは、患者導管2712、2812に結合されるように構成された排気口2746、2846を含み得る。さらに、ろ過材2842は、使用中、吸気口と排気口2746、2846との間で上部2741a、2841aに配置され得るため、吸気口においてハウジングの下部2841a、2841bに入る加湿ガスは、排気口2746、2846においてハウジングの上部2741a、2841aから出る前にろ過材2842を通過する。
【0188】
図28は、加熱素子2843、2844をかなり詳細に示す。加熱素子は、ハウジングの上部2841aの上方領域に位置決めされるが内側上面から離間しているヒーター線2843を含み得る。ヒーター線2843は、患者導管2842のヒーター線であるか、または患者導管2842の少なくとも一部分を通して延在しかつ追加的に加熱するように構成された別個のヒーター線であり得る。さらに、ヒーター線2843は、ハウジングの上部2841aを通して延在し、かつヒーター線2843に電力をもたらす電気コネクタ2844に結合されるように構成される。電気コネクタ2844から電力を受け取ることによってヒーター線2843が加熱されるとき、フィルターアセンブリ2840および患者導管2812内のガスは、従って、加熱される。
【0189】
図28から明らかであるように、加湿ガスは、ろ過材2842の後で方向を変えて、排気口2846においてフィルターアセンブリ2840から出る。ろ過材2842は、使用中、加湿チャンバ2816の排気ポートの上方に位置決めされる。そのような構成は、加湿チャンバ2816に対面するろ過材2842の表面上に形成されるいずれの結露も加湿チャンバ2816に流れ込んで戻り得るため、フィルターアセンブリ2840内の結露の減少を改善する。さらに、そのような構成は、ヒーター線2843と加湿チャンバ2816内に存在する液体の表面との間の距離(すなわち加湿ガスが加熱されていない間のシステムの部分)を最小にし、そのためフィルターアセンブリ2840内の結露を最小にする。
【0190】
図27および
図28は、一方の端部でフィルターアセンブリ2740、2840の上部2741a、2841aの排気口2746、2846に結合され、および別の端部でルアーロックコネクタ2711、2811に結合される患者導管2712、2812を示す。ルアーコネクタ2711、2811およびフィルターアセンブリ2740、2840の排気口2746、2846は、任意の好適なデュアルチューブ導管または任意の好適なタイプの単一チューブ導管、例えば、限定されるものではないが、米国特許出願公開第2013/0098360号明細書(Fisher&Paykel Limited)に開示されているような環状波形を有する導管;ヘリカルクレスト波形(helical crested corrugation)を有する導管;米国特許出願公開第2013/0233318号明細書(Fisher&Paykel Limited)に開示されているようなヘリカル波形を有する導管;PCT特許出願の国際公開第2015/142192号パンフレット(Fisher&Paykel Limited)に開示されているようなヘリカルビードおよびバブルを有する導管;およびPCT特許出願の国際公開第2016/048172号パンフレット(Fisher&Paykel Limited)に開示されているようなヘリカルビードおよびフィルムを有する導管などに取り付けられ得る。患者導管2712、2812は、内側チューブおよび外側チューブを有し得る。内側チューブは、ルーメンまたはガス経路を提供し、ガスがチューブに沿ってそれを通して通過できるようにする。内側チューブは、ルアーロックコネクタ2711、2811の第1の端部に設けられたバーブ部分および/またはフィルターアセンブリ270、2840の上部2741a、2841aの排気口2746、2846と気密封止し得る。内側チューブとバーブ部分との間の封止は、バーブ部分の周りでの内側チューブの変形、または接着剤、またはオーバーモールドの1つ以上によって形成され得る。外側チューブは、内側チューブの外方にまたはその外部に置かれる。外側チューブは、ルアーロックコネクタ2711、2811の第1の端部に設けられたボス部分および/またはフィルターアセンブリ270、2840の上部2741a、2841aの排気口2746、2846と気密封止し得る。外側チューブとボス部分との間の封止は、バーブ部分の周りでの内側チューブの変形、または接着剤、またはオーバーモールドの1つ以上によって形成され得る。いくつかの実施形態では、バーブ部分は、内側チューブの端部と係合する停止部または表面の機能を果たし、内側チューブ内へのバーブ部分の挿入し過ぎを防止し得る。同様に、いくつかの実施形態では、ルアーロックコネクタ2711、2811の一部および/またはフィルターアセンブリ270、2840の上部2741a、2841aの排気口2746、2846の一部は、外側チューブのための停止部(例えば、外側チューブの端部にあるカフ)の機能を果たし得る。
【0191】
内側チューブおよび外側チューブは、それらの間に空間を設け得る。空間は、断熱層を画成し得る。断熱層は、空隙を含み、周囲環境に対して内側チューブを断熱し得る。患者導管2712、2812は、導管2712、2812内のガスを加熱するように構成されたヒーター線も含み得る。ヒーター線は、内側チューブのルーメン内に置かれ得(例えば、ヒーター線2843はまた、フィルターアセンブリ2841のろ過材2842および/または別個のヒーター線を加熱するように構成される)、かつ/または内側チューブ内またはその壁に置かれ得る。
【0192】
図27および
図28は、ルアーロックコネクタ2711、2811に結合される患者導管2712、2812も示す。ルアーロックコネクタは、吹送/加湿ガスが流れることができるようにするガス流通路を画成する内部領域を有する本体を含み得る。本体は、患者インターフェース(例えば、
図1の患者インターフェース136)の取付部品に取り外し可能に接続される第1の端部と、患者導管2712、2812のチューブに永久的に取り付けられる第2の端部とを含み得る。ルアーロックコネクタ2711、2811は、当技術分野の従来のルアーコネクタよりもガス流に対して抵抗性が劣り、特定の封止および保持特徴をもたらす高流量ルアーロックコネクタであり得ることが理解される。そのような高流量ルアーロックコネクタ2711、2811の実施形態は、例えば、国際特許出願PCT/ニュージーランド特許出願公開第2017/050149号明細書(Fisher&Paykel Limited)に説明されており、その全体が参照により本明細書に援用される。
【0193】
本明細書では、フィルターアセンブリのいくつかの実施形態が説明されかつ図示された。本発明の特定の実施形態を説明したが、本発明は、範囲が当技術分野で許されるような広さであること、および本明細書は、そのように読まれることを意図するため、本発明は、それらに限定されるものではない。そのため、特定のタイプのハウジング、加熱素子およびろ過材が開示されたが、これらの任意の好適な組み合わせを使用してフィルターアセンブリを提供し得ることが理解される。さらに、特定のタイプの材料、センサー、コネクタ、チューブ、水トラップおよびルーメンを開示したが、他のタイプが使用され得ることが理解される。そのため、当業者により、特許請求されるようなその趣旨および範囲から逸脱せずに、提供された本発明に対するさらに他の修正形態がなされ得ることが理解される。