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特許7464739フォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤
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  • 特許-フォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-01
(45)【発行日】2024-04-09
(54)【発明の名称】フォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤
(51)【国際特許分類】
   G02C 7/04 20060101AFI20240402BHJP
   G02C 7/10 20060101ALI20240402BHJP
   G02B 1/04 20060101ALI20240402BHJP
   C08G 77/04 20060101ALI20240402BHJP
   C08F 290/06 20060101ALI20240402BHJP
【FI】
G02C7/04
G02C7/10
G02B1/04
C08G77/04
C08F290/06
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2022553605
(86)(22)【出願日】2021-03-11
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-21
(86)【国際出願番号】 IB2021052059
(87)【国際公開番号】W WO2021181341
(87)【国際公開日】2021-09-16
【審査請求日】2022-10-12
(31)【優先権主張番号】62/987,925
(32)【優先日】2020-03-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】520000722
【氏名又は名称】アルコン インク.
(74)【代理人】
【識別番号】110001508
【氏名又は名称】弁理士法人 津国
(72)【発明者】
【氏名】チャン,ユアン
(72)【発明者】
【氏名】グゥー,ジュンハオ
(72)【発明者】
【氏名】チャン,スティーブ・ユン
(72)【発明者】
【氏名】ラン,ウェイホン
【審査官】中村 説志
(56)【参考文献】
【文献】特許第6307209(JP,B1)
【文献】特開2005-199683(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02C 7/04
G02C 7/10
G02B 5/23
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤であって、
(1)ジメチルシロキサン単位と、1つのメチル置換基及び少なくとも1つのフォトクロミック部位を有する1つのフォトクロミック有機置換基を有する少なくとも1つのフォトクロミックシロキサン単位とを含むポリジオルガノシロキサンセグメントと、
(2)2つの末端エチレン性不飽和基と
を含み、
前記ポリジオルガノシロキサンセグメントは、3~500のジメチルシロキサン単位を含み、前記ポリジオルガノシロキサンセグメントは、1~80のフォトクロミックシロキサン単位を含み、
前記フォトクロミックシロキサン単位対前記ジメチルシロキサン単位のモル比は、0.002~0.50であり、 式(1)
【化1】

(式中、
υ1は、3~500の整数であり、及びω1は、1~80の整数であり、
は、
【化2】

の1価ラジカルであり、
は、水素又メチルであり、
a1は、ゼロ又は1であり、
は、O又はNR N1 であり、
N1 は、水素又はC ~C 15 アルキルであり、
は、C ~C アルキレン2価ラジカル、又は
【化3】

の2価ラジカルであり、
’は、ゼロ又は1つのヒドロキシル基を有するC ~C アルキレン2価ラジカルであり、
’’は、ゼロ又は1つのヒドロキシル基を有するC ~C アルキレン2価ラジカルであり、
は、-O-、-NR N1 -、-NHCOO-、-OCONH-、-CONR N1 -又は-NR N1 CO-であり、
’は、O又はNR N1 であり、
q1は、1~20の整数であり、
q2は、0~20の整数であり、
PC は、
【化4】

の1価ラジカルであり、
は、
【化5】

の2価ラジカルであり、
a2は、ゼロ又は1であり、
a3は、ゼロ又は1~3の整数であり、
は、直鎖状又は分岐状C ~C 10 アルキレン2価ラジカルであり、
は、直鎖状又は分岐状C ~C 10 アルキレン2価ラジカルであり、
は、直接結合又は直鎖状若しくは分岐状C ~C アルキレン2価ラジカルであり、
PC 及び各X は、他から独立して、
【化6】

の共有結合であり、
N2 は、水素、直鎖状若しくは分岐状C ~C 15 アルキル、シクロヘキシル、シクロペンチル、置換若しくは非置換フェニル又は置換若しくは非置換フェニル-C ~C アルキルであり、
各L は、独立して、1つ以上のヒドロキシル若しくはC ~C -アルコキシ基又はC ~C -アシルアミノ基、
【化7】

を任意選択的に有する直鎖状若しくは分岐状C ~C 24 アルキレン2価ラジカル又は1つ以上のヒドロキシル若しくはC ~C -アルコキシ基を任意選択的に有する2価ラジカルであり、且つ20までの炭素原子を有する炭化水素の2つの異なる原子から2つの水素原子を除去することによって得られ、且つシクロアルキレンラジカル、置換シクロアルキレンラジカル、フェニレンラジカル、置換フェニレンラジカル、シクロヘテロアルキレンラジカル及び置換シクロヘテロアルキレンラジカルからなる群から選択される少なくとも1つの2価ラジカルを含み、
各R 、R 及びR は、互いに独立して、ゼロ又は1つのヒドロキシル基を有する直鎖状又は分岐状C ~C 15 アルキレン2価ラジカルであり、及び
PCは、フォトクロミック基である)
によって定義される、フォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤。
【請求項2】
PCは、1つの無色又は淡色形態と、1つの着色形態とを有し、且つUV照射又はHEV光への曝露時に前記無色又は淡色形態から前記着色形態への可逆的変化を受け得、及び反応性官能基を有する少なくとも1つの反応性フォトクロミック化合物から直接誘導される1価の有機ラジカルであり、前記反応性官能基は、「EPC」として表され、
【化8】

、ケトン、
【化9】

からなる群から選択され、前記EPCは、XPCの共有結合を形成するための共反応性官能基とのカップリング反応に関与している、請求項に記載のフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤。
【請求項3】
前記少なくとも1つの反応性フォトクロミック化合物は、ナフトピラン、インデノ縮合ナフトピラン、複素環縮合ナフトピラン、ベンゾピラン、フェナントロピラン、キノピラン、キノリノピラン、フルオロアンテノピラン、アントラセン縮合ピラン、テトラセン縮合ピラン、スピロ(ベンズインドリン)ナフトピラン、スピロ(インドリン)ナフトピラン、スピロ(インドリン)ベンゾピラン、スピロ(インドリン)キノピラン、スピロ(インドリン)ピラン、ナフトオキサジン、スピロベンゾピラン、スピロベンゾチオピラン、ナフタセンジオン、ベンゾオキサジン、スピロオキサジン、ナフトオキサジン、スピロ(ベンズインドリン)ナフトオキサジン、スピロ(インドリン)ナフトオキサジン、スピロ(インドリン)ピリド-ベンゾオキサジン、スピロ(インドリン)ベンゾオキサジン、スピロ(ベンズインドリン)ベンゾオキサジン、スピロ(ベンズインドリン)ピリドベンゾオキサジン、スピロ(インドリン)フルオランテノキサジン、スピロ(インドリン)-キノキサジン、スピロピペリジン-ナフトピラン、ピロ(インドリン)ピロベンゾオキサジノン、ベンゾスピロピラン、ナフトスピロピラン、スピロベンゾオキサジン-ピロロピリジン、スピロナフトオキサジン-ピロロピリジン、スピロ-オキサゼピン-ベンゾオキサジン、スピロ-オキサゼピン-ナフトオキサジン、スピロ(インドリン)ベンゾチアゾロオキサジン、スピロ(インドリン)ベンゾピロロオキサジン、スピロ(インドリン)キナゾリノ-オキサジン、スピロ(インドリン)-アントラセベンゾオキサジン、ベンゾフロベンゾピラン、ベンゾチエノベンゾピラン、ナフトフロベンゾピラン、ベンゾピラノ縮合ナフトピラン、スピロ(イソインドリン)-ナフトオキサジン、スピロ(イソインドリン)ベンゾオキサジン又はこれらの混合物である、請求項に記載のフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤。
【請求項4】
前記少なくとも1つの反応性フォトクロミック化合物は、3,3-ビス(4-メトキシフェニル)-6,11-ジメチル-13-ヒドロキシエトキシ-13-フェニル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ビス(4-メトキシフェニル)-6,11-ジメチル-13-(2-ヒドロキシカルボニルエチル)カルボキシエトキシ-13-フェニル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ビス(4-メトキシフェニル)-6,11-ジメチル-13-ヒドロキシ-13-フェニル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ビス(4-メトキシフェニル)-6,11-ジメチル-13-(2-ヒドロキシカルボニルエチル)カルボキシ-13-フェニル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ビス(4-メトキシフェニル)-6,11-ジメチル-13-ヒドロキシ-13-プロピル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ビス(4-メトキシフェニル)-6,11-ジメチル-13-(2-ヒドロキシカルボニルエチル)カルボキシ-13-プロピル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-10,11-ジメトキシ-13-ヒドロキシ-13-エチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-10,11-ジメトキシ-13-(2-ヒドロキシカルボニルエチル)カルボキシ-13-エチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ビス(4-メトキシフェニル)-7-メトキシ-11-フェニル-13-ヒドロキシメチル-13-メチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ビス(4-メトキシフェニル)-7-メトキシ-11-フェニル-13-(2-ヒドロキシカルボニルエチル)カルボキシメチル-13-メチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ビス(4-メトキシフェニル)-7-メトキシ-11-フェニル-13-ヒドロキシ-13-メチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ビス(4-メトキシフェニル)-7-メトキシ-11-フェニル-13-(2-ヒドロキシカルボニルエチル)カルボキシ-13-メチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ビス(4-メトキシフェニル)-11-フェニル-13-ヒドロキシ-13-メチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ビス(4-メトキシフェニル)-11-フェニル-13-(2-ヒドロキシカルボニルエチル)カルボキシ-13-メチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-6,7,10,11-テトラメトキシ-13-ヒドロキシ-13-エチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ビス(4-メトキシフェニル)-6,7,10,11-テトラメチル-13-(2-ヒドロキシカルボニルエチル)カルボキシ-13-メチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-6,7-ジメトキシ-13-ヒドロキシ-13-エチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ビス(4-メトキシフェニル)-11-(4-(4,5-ジフェニル-1H-イミダゾール-2-イル)フェニル-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-6-メトキシ-7-(3-ヒドロキシメチレンピペリジン-1-イル)-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1.2-b]ピラン、3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-6-メトキシ-7-(3-(2-ヒドロキシカルボニルエチル)-カルボキシメチレンピペリジン-1-イル)-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1.2-b]ピラン、3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-6,7-ジメトキシ-13-ヒドロキシ-13-ブチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-6,11,13-トリメチル-13-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)-エトキシ)-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-6,11,13-トリメチル-13-(2-(2-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ジフェニル-13-ヒドロキシ-13-(2-オキソ-2-エトキシエチル)-1H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-6,11-ジメチル-13-ヒドロキシ-13-(2-オキソ-2-エトキシエチル)-1H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-6,11-ジメチル-13-ブチル-13-ヒドロキシ-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-7-メトキシ-11-フェニル-13,13-ジエチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-7-メトキシ-11-フェニル-13,13-ジプロピル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-7-メトキシ-11-フェニル-13-カルボメトキシ-13-メチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ジフェニル-6,7-ジメトキシ-13-メチル-13-メチル-13-ヒドロキシエトキシ-エトキシエトキシ-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ジフェニル-6,7,10,11-テトラメトキシ-13-エチル-13-メチル-13-ヒドロキシエトキシエトキシ-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、6,7-ジメトキシ-2,2-ジフェニル-13-ヒドロキシ-13-ブチル-2H,13H-インデノ[1’,2’:4,3]ナフト[1,2-b]ピラン、6,7-ジメトキシ-2,2-ジフェニル-13-ヒドロキシ-13-メチル-2H,13H-インデノ[1’,2’:4,3]ナフト[1,2-b]ピラン、6,7-ジメトキシ-2,2-ジフェニル-13-ヒドロキシ-2H,13H-インデノ[1’,2’:4,3]ナフト[1,2-b]ピラン、3-(4-アリルオキシフェニル)-3-(4-モルホリノフェニル)-7-メトキシ-11-フェニル-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-(4-フルオロフェニル)-3-(4-ブトキシフェニル)-10-(ピペラジン-1-イル)-6-トリフルオロメチル-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3:4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-(4-フルオロフェニル)-3-(4-ブトキシフェニル)-10-(4-ヒドロキシベンズアミド)-6-トリフルオロメチル-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3:4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-(4-フルオロフェニル)-3-(4-ブトキシフェニル)-10-ビニル-6-トリフルオロメチル-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3:4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-(4-フルオロフェニル)-3-(4-ブトキシフェニル)-10-(カルボン酸)-6-トリフルオロメチル-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3:4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-(4-フルオロフェニル)-3-(4-メトキシフェニル)-6-メトキシ-7-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-(4-フルオロフェニル)-3-(4-メトキシフェニル)-6-メトキシ-7-(4-(2-ヒドロキシカルボニルエチル)カルボキシピペリジン-1-イル)-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-(4-フルオロフェニル)-3-(4-モルホリノフェニル)-6-メトキシ-7-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1.2-b]ピラン、3-(4-フルオロフェニル)-3-(4-モルホリノフェニル)-6-メトキシ-7-(4-(2-ヒドロキシカルボニルエチル)カルボキシピペリジン-1-イル)-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1.2-b]ピラン、3-(4-ヒドロキシエトキシフェニル)-3-(4-メトキシフェニル)-11-(4-(N,N-ジメチルアミノ)フェニル)-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-(4-メトキシフェニル)-3-(2,4-ジメトキシフェニル)-フェニル-6,11-ジメトキシ-13-メチル-13-メチル-13-ヒドロキシエトキシエトキシエトキシ-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-(4-メトキシフェニル)-3-(3-メチル-4-メトキシフェニル)-13-ヒドロキシ-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、3-(4-メトキシフェニル)-3-(4-モルホリノフェニル)-6,7,10,11-テトラメトキシ-13-ヒドロキシ-13-エチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、3-(4-メトキシフェニル)-3-(4-モルホリノフェニル)-6,7,10,11-テトラメトキシ-13-ヒドロキシ-13-ブチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、3-(4-メトキシフェニル)-3-(4-モルホリノフェニル)-6,7-ジメトキシ-13-ヒドロキシ-13-エチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、3-(4-メトキシフェニル)-3-(4-モルホリノフェニル)-6,7-ジメトキシ-13-ヒドロキシ-13-メチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、3-(4-メトキシフェニル)-3-(4-モルホリノフェニル)-13-オキソ-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、3-(4-メトキシフェニル)-3-フェニル-6-メトキシ-7-モルホリノ-13-メチル-13-メチル-13-ヒドロキシエトキシエトキシエトキシ-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-(4-メトキシフェニル)-3-フェニル-6,11-ジメトキシ-13-メチル-13-メチル-13-ヒドロキシエトキシエトキシ-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、2-(4-メトキシフェニル)-2-(4-モルホリノフェニル)-5-ヒドロキシ-6-カルボエトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、
3-(4-モルホリノフェニル)-3-フェニル-6,7-ジメトキシ-13-ヒドロキシ-13-エチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、3-(4-モルホリノフェニル)-3-フェニル-6,7-ジメトキシ-13-ヒドロキシ-13-ブチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、3-(4-モルホリノフェニル)-3-フェニル-6,7-ジメトキシ-13-オキソ-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-ヒドロキシエトキシフェニル)-6-メトキシ-7-モルホリノ-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-(2-ヒドロキシカルボニルエチル)カルボキシエトキシフェニル)-6-メトキシ-7-モルホリノ-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-6-メトキシ-7-ピペリジノ-13,13-ジメチル-3H,13H-インデン[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-(2-(2-ヒドロキシカルボニルエチル)-カルボキシエトキシ)フェニル)-6-メトキシ-7-ピペリジノ-13,13-ジメチル-3H,13H-インデン[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-ヒドロキシフェニル)-6,7-ジメトキシ-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[I,2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-6,7-ジメトキシ-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-(2-ヒドロキシカルボニルエチル)カルボキシエトキシ)フェニル)-6,7-ジメトキシ-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-(2-ヒドロキシカルボニルエチル)カルボキシ-フェニル)-6,7-ジメトキシ-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[I,2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-(4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル)フェニル)-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-(4-(2-(2-ヒドロキシカルボニルエチル)-カルボキシエチル)ピペラジン-1-イル)フェニル)-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト-[1,2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-メトキシフェニル)-6-メトキシ-7-ピペラジニル-13,13-ジメチル-3H,13H-インデン[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-メトキシフェニル)-6-メトキシ-7-(3-ヒドロキシメチレンピペリジン-1-イル)-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’’:3.4]ナフト[1.2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-メトキシフェニル)-6-メトキシ-7-(3-(2-ヒドロキシカルボニルエチル)カルボキシメチレンピペリジン-1-イル)-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’’:3.4]ナフト[1.2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-メトキシフェニル)-6-メトキシ-7-(4-ヒドロキシピペジン-1-イル)-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-メトキシフェニル)-6-メトキシ-7-(4-(2-ヒドロキシカルボニルエチル)カルボキシピペジン-1-イル)-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、
3-フェニル-3-(4-(4-メトキシフェニル-ピペラジン-1-イル)フェニル)-13,13-ジメチル-6-メトキシ-7-ヒドロキシ-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-(4-メトキシフェニルピペラジン-1-イル)フェニル)-13,13-ジメチル-6-メトキシ-7-(2-ヒドロキシ-2-メチル-3-ブチン-4-イル)-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-モルホリノフェニル)-6-メトキシ-7-(3-ヒドロキシメチレン-ピペリジン-1-イル)-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-モルホリノフェニル)-6-メトキシ-7-(3-(2-ヒドロキシカルボニルエチル)カルボキシメチレン-ピペリジン-1-イル)-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’、3’:3.4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-モルホリノフェニル)-6-メトキシ-7-(3-(2-ヒドロキシカルボニルエチル)カルボキシメチレン-ピペリジン-1-イル)-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’、3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-モルホリノフェニル)-6-メトキシ-7-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1.2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-モルホリノフェニル)-6-メトキシ-7-(4-(2-ヒドロキシカルボニルエチル)カルボキシピペリジン-1-イル)-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1.2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-モルホリノフェニル)-6-メトキシ-7-ピペラジニル-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1.2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-モルホリノフェニル)-6,11-ジメチル-13-ヒドロキシ-13-(1-オキソ-メトキシプロパ-2-イル)-1H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-(4-フェニルピペラジノ)-フェニル)-6-メトキシ-7-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1.2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-(4-フェニルピペラジノ)フェニル)-6-メトキシ-7-(4-(2-ヒドロキシカルボニルエチル)カルボキシピペリジン-1-イル)-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1.2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-ピペラジニルフェニル)-6,11-ジメトキシ-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-ピペラジニルフェニル)-6-メトキシ-7-ピペリジニル-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-(3-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)-6-メトキシ-7-(デカヒドロイソキノリン-2-イル)-11-tert-ブチル-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-(4-メトキシフェニル)-3-(4-モルホリノフェニル)-16-(エトキシカルボニル)メチル-16-ヒドロキシ-3,16-ジヒドロベンゾフロ[2’,3’:7,8]インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-メトキシフェニル)-16-(エトキシカルボニル)-メチル-16-ヒドロキシ-3,16-ジヒドロベンゾフロ[2’’,3’’:6’,7’]インデノ[3’,2’:4,3]ナフト[1,2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-モルホリノフェニル)-16-(エトキシカルボニル)メチル-16-ヒドロキシ-3,16-ジヒドロベンゾフロ[2’’,3’’:6’,7’]インデノ[3’,2’:4,3]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-16-(エトキシカルボニル)メチル-16-ヒドロキシ-3,16-ジヒドロ-ベンゾフロ[2’,3’:7,8]インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-16-ヒドロキシ-16-エチル-16H-ベンゾフロ[2’,3’:7,8]インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-16-ヒドロキシ-16H-ベンゾフロ[2’’,3’’:6,7]インデノ[3’,2’:4,3]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-16-ヒドロキシ-16-エチル-16H-ベンゾフロ[2’’,3’’:6,7]インデノ[3’,2’:4,3]ナフト[1,2-b]ピラン、3-(4-メトキシフェニル)-3-(2,3-ジドロベンゾフル-5-イル)-13-ヒドロキシ-13-メチル-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、3-(4-メトキシフェニル)-3-(2,3-ジヒドロベンゾフル-5-イル)-6,11-ジフルオロ-13-ヒドロキシ-13-(1-オキソ-メトキシプロパ-2-イル)-1H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン又はこれらの混合物を含む、請求項に記載のフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤。
【請求項5】
前記少なくとも1つの反応性フォトクロミック化合物は、2,2-ジ(4-フルオロフェニル)-5-ヒドロキシカルボニル-6-フェニル-9-メトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ビス(4-メチルフェニル)-5-メトキシカルボニル-6-ヒドロキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-メトキシカルボニル-6-ヒドロキシ-[2H]-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-メトキシエトキシカルボニル-6-メチル-8-ビニル-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-メトキシエトキシカルボニル-6-メチル-8-ヒドロキシカルボニル-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-メトキシカルボニル-6-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ-[2H]-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-メトキシカルボニル-6-フェニル-9-(2-ヒドロキシエトキシ)-[2H]-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-メトキシ-カルボニル-6-(4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-[2H]-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-ジフェニルメチロール-6-ヒドロキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-ジフェニルメチロール-6-メトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-(2-ヒドロキシエトキシルカルボニル)-6-フェニル-[2H]-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシカルボニル)-6-フェニル-[2H]-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-(2-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ)-エトキシカルボニル)-6-フェニル-[2H]-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-(2-(2-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)-エトキシカルボニル)-6-フェニル-[2H]-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-ヒドロキシメチル-6-メチル-9-メトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-ヒドロキシメチル-6-フェニル-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-ヒドロキシメチル-6-メトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-メトキシカルボニル-6-(3-アミノフェニル)-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-2,5,7-トリヒドロ-7-メチリジン-5-オキソ-フロ-[3’,4’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-フェニルチオ-6-ヒドロキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-13-ヒドロキシ-13-メチル-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-9-メトキシカルボニル-8-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ-[3H]-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ジフェニル-5-ヒドロキシカルボニル-9-メトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ジフェニル-5-ヒドロキシカルボニル-8,9-ジメトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ジフェニル-5-ヒドロキシ-6-カルボエトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ジフェニル-5-ヒドロキシ-6-モルホリノカルボニル-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ジフェニル-5-ヒドロキシ-6-カルボエトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ジフェニル-5-ヒドロキシ-6-カルボメトキシ-9-メトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ジフェニル-5-ヒドロキシ-6-モルホリノカルボニル-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ジフェニル-5-メチロール-6-(3-ジメチルアミノプロピル)メチルアミノ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ジフェニル-2,5,7-トリヒドロ-7-メチリデン-5-オキソフロ-[3’,4’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-スピロダマンチレン-5-フェニルチオ-6-ヒドロキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ジフェニル)-5-メトキシカルボニル-6-ヒドロキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-スピロ-アドマンチレン-5-メトキシカルボニル-6-ヒドロキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ジフェニル-8-ヒドロキシ-9-カルボプロポキシ-3H-ナフト[2,1-b]ピラン、2,2,5-トリフェニル-6-カルボエトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2,6-トリフェニル-5-(2-(2-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ)-エトキシ)エトキシ)カルボニル-[2H]-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2,6-トリフェニル-5-(2-(2-(2-オキシラン-2-イルメトキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシカルボニル)-[2H]-ナフト[1,2-b]ピラン、2-(4-メトキシフェニル)-2-(4-モルホリノフェニル)-5-ヒドロキシ-6-カルボエトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2-(4-メトキシフェニル)-2-tert-ブチル-5-メトキシ-カルボニル-6-ヒドロキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2-(4-メトキシフェニル)-2-フェニル-5-メトキシカルボニル-6-ヒドロキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2-(4-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ)-エトキシフェニル)-2-フェニル-5-メトキシカルボニル-6-メチル-9-メトキシ-[2H]-ナフト[1,2-b]ピラン、2-(4-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ)フェニル)-2-フェニル-5-メトキシカルボニル-6-(2-(2-メチルプロパ-2-エノキシルオキシ)エトキシ)-[2H]-ナフト[1,2-b]ピラン、3-(4-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)-エトキシ)エトキシフェニル)-3-フェニル-9-メトキシカルボニル-8-メトキシ-[3H]-ナフト[1,2-b]ピラン、2-(4-モルホリノフェニル)-2-フェニル-5-メトキシカルボニル-6-ヒドロキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2-(9-エチルカルバゾール-2-イル)-2-フェニル-5-メトキシカルボニル-6-ヒドロキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2-(9-フェニルカルバゾール-2-イル)-2-フェニル-5-メトキシカルボニル-6-ヒドロキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2-(4-ジメチルアミノフェニル)-2-フェニル-5-メトキシカルボニル-6-ヒドロキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、3-(2-フルオロフェニル)-3-(4-メトキシフェニル-8-ヒドロキシ-9-カルボプロポキシ-3H-ナフト[2,1-b]ピラン、3-(2-フルオロフェニル)-3-(4-メトキシフェニル-8-ヒドロキシ-9-カルボメトキシ-3H-ナフト[2,1-b]ピラン、3-(2,4-ジメトキシフェニル)-3-(4-メトキシフェニル-8-ヒドロキシ-9-カルボメトキシ-3H-ナフト[2,1-b]ピラン、3-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-3-(2,4,6-トリメトキシ-1-ナフチル)-8-アセチル-9-カルボニロイル-3H-ナフト[2,1-b]ピラン、3-(4-メトキシフェニル)-3-(2-メチル-2,3-ジヒドロベンゾフル-5-イル)-6-メトキシ-12-ヒドロキシメチル-11-フェニル-3H-フェナントロ[1,2-b]ピラン、5,5-ビス(4-メトキシフェニル)-8-メチロール-5H-フルオランテノ[3,2-b]ピラン又はこれらの混合物を含む、請求項又はに記載のフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤。
【請求項6】
前記少なくとも1つの反応性フォトクロミック化合物は、1-ヒドロキシエチル-3,3-ジメチルスピロ[インドリン-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン]、1-ヒドロキシプロピル-3,3-ジメチルスピロ[インドリン-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン]、1-アミノエチル-3,3-ジメチル-5-クロロスピロ[インドリン-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン]、1-ヒドロキシエチル-3,3-ジメチル-8’-メトキシスピロ[インドリン-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン]、1-(p-ビニルフェニル)-3,3-ジメチル-5,6-ジクロロスピロ[インドリン-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン]、1,3,3-トリメチル-9’-ヒドロキシスピロ[インドリン-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン]、1,3,3-トリメチル-5’-ヒドロキシメチルスピロ[インドリン-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン]、1,3,3-トリメチル-9’-アミノスピロ[インドリン-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン]、1,3,3-トリメチル-5-クロロ-8’-ヒドロキシスピロ[インドリン-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン]、1-ベンジル-3,3-ジメチル-9’-ビニルベンゾイルオキシスピロ[インドリン-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン]、1-ベンジル-3,3-ジメチル-5’-ヒドロキシメチルピペリジノスピロナフトオキサジン、1,3,3-トリメチル-9’-ヒドロキシスピロ[インドリン-2,3’-[3H]-ピリド-[2,1-b][1,4]ベンゾオキサジン]、5-ヒドロキシ-6’-シアノ-1,3,3-トリメチル-スピロ-[インドリン-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン]、5-ヒドロキシ-6’-フェニルスルホニル-1,3,3-トリメチル-スピロ-[インドリン-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン]、5’ホルミル-1,3,3-トリメチルスピロ[インドリン-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン、1,3-ジヒドロ-6’-ピペラジノ-1,3,3-トリメチルスピロ[2Hインドール-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン、1,3-ジヒドロ-6’-(4-ヒドロキシエチル)ピペラジノ-1,3,3-トリメチルスピロ[2Hインドール-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン、1,3-ジヒドロ-9’-ヒドロキシ-1,3,3-トリメチルスピロ92Hインドール-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン、1,3,3,4,5-ペンタメチル-9’-メトキシカルボニル-8’-ヒドロキシ-スピロ[インドリン-2,3’-[3H]ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン、1,3,3,5,6-ペンタメチル-9’-メトキシカルボニル-8’-ヒドロキシ-スピロ[インドリン-2,3’-[3H]ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン、1-プロピル-3,3,4,5-テトラメチル-9’-メトキシカルボニル-8’-ヒドロキシ-スピロ[インドリン-2,3’-[3H]ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン、1-プロピル-3,3,5,6-テトラメチル-9’-メトキシカルボニル-8’-ヒドロキシ-スピロ[インドリン-2,3’-[3H]ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン、1-メトキシエチル-3,3-ジメチル-9’-アリルオキシカルボニル-8’-クロロアトキシ-スピロ[インドリン-2,3’-[3H]ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン、1-アリル-3,3-スピロシクロヘキシル-9’-ベンジルオキシカルボニル-8’-クロロアトキシ-スピロ[インドリン-2,3’-[3H]ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン、5-アミノ-1,3,3-トリメチル-スピロ[インドリン-2,3’-[3H]-ピリド[3,4-f][1,4]ベンゾオキサジン、6-ヒドロキシ-1’,3’,3’,4’,5’-ペンタメチルスピロ[2H-1,4-ベンゾオキサジン-2,2’-インドリン]、6-ヒドロキシ-1’,3’,3’,5’,6’-ペンタメチルスピロ[2H-1,4-ベンゾオキサジン-2,2’-インドリン]、5,7-ジメトキシ-1’-ヒドロキシ-カルボニルエチル-3’,3’-ジメチルスピロ[2H-1,4-ベゾキサジン-2,2’-インドリン]、7-メトキシ-1’-ヒドロキシ-エチル-3’,3’-ジメチルスピロ[2H-1,4-ベゾキサジン-2,2’-インドリン]、9’-ヒドロキシ-1-メチルスピロ[インドリン-2,3’-(3H)-ナフト(2,1-b)-1,4-オキサジン]、5-クロロ-9’-ヒドロキシ-1-メチルスピロ[インドリン-2,3’-(3H)-ナフト(2,1-b)-1,4-オキサジン]、8’-ヒドロキシ-1-メチルスピロ[インドリン-2,3’-(3H)-ナフト(2,1-b)-1,4-オキサジン]、8’-ヒドロキシ-5-メトキシ-1-メチルスピロ[インドリン-2,3’-(3H)-ナフト(2,1-b)-1,4-オキサジン]、8’-ヒドロキシ-1,4,5-トリメチルスピロ[インドリン-2,3’-(3H)-ナフト(2,1-b)-1,4-オキサジン]、9’-ヒドロキシ-1-イソプロピルスピロ[インドリン-2,3’-(3H)-ナフト(2,1-b)-1,4-オキサジン]、9’-ヒドロキシ-1-ヘキサデシル-スピロ[インドリン-2,3’-(3H)-ナフト(2,1-b)-1,4-オキサジン]、9’-ヒドロキシ-1-オクタデシルスピロ[インドリン-2,3’-(3H)-ナフト(2,1-b)-1,4-オキサジン]、1,1’’-(1,5-ペンタンジイル)ビス[3,3-ジメチル]-9’-ヒドロキシ-スピロ[インドリン-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン]、1,1’’-[1,4-フェニレンビス(メチレン)]ビス[3,3-ジメチル]-5’-ヒドロキシメチルスピロ[インドリン-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン]、1,1’’-(1,4-ブタンジイル)ビス[5,6-ジクロロ-3,3-ジメチル]-8’-ヒドロキシスピロ[インドリン-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン]、1,3,3-トリメチル-9’-ヒドロキシピペリジノスピロナフトオキサジン、3-カルボキシエチル-1,1-ジメチル-9’-メトキシスピロ[ベンズ[e]-インドリン-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン]、1-カルボキシエチル-3,3-ジメチル-9’-メトキシスピロ[ベンズ[g]-インドリン-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン]、1,1-ジメチル-3-ヒドロキシエチル-9’-メトキシスピロ[ベンズ[e]-インドリン-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン]、3,3-ジメチル-1-ヒドロキシエチル-9’-メトキシスピロ[ベンズ[g]-インドリン-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン]、3-カルボキシエチル-1,1-ジメチル-9’-メトキシスピロ[ベンズ[e]-インドリン-2,3’-[3H]-ピリド[2,1-b][1,4]ベンゾオキサジン]、1-カルボキシエチル-3,3-ジメチル-9’-メトキシスピロ[ベンズ[g]-インドリン-2,3’-[3H]-ピリド[2,1-b][1,4]ベンゾオキサジン]、1,1-ジメチル-3-ヒドロキシエチル-9’-メトキシスピロ[ベンズ[e]-インドリン-2,3’-[3H]-ピリド[2,1-b][1,4]ベンゾオキサジン]、3,3-ジメチル-1-ヒドロキシエチル-9’-メトキシスピロ[ベンズ[g]-インドリン-2,3’-[3H]-ピリド[2,1-b][1,4]ベンゾオキサジン]、5-アミノ-5’-(2-ベンズチアゾリル)-1,3,3-トリメチルスピロ[インドリン-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン]、5-アミノ-5’-(5’-(2-ヒドロキシフェニル)-2-オキサジアゾリル)-1-イソプロピル-3,3-ジメチルスピロ[インドリン-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン]、5-アミノ-5’-(5’-フェニル-2-オキサジアゾリル)-1,3,3-トリメチルスピロ[インドリン-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン]又はこれらの混合物を含む、請求項3~5のいずれか一項に記載のフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤。
【請求項7】
前記少なくとも1つの反応性フォトクロミック化合物は、3,3-ビス(4-メトキシフェニル)-6,11-ジメチル-13-ヒドロキシエトキシ-13-フェニル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ビス(4-メトキシフェニル)-6,11-ジメチル-13-(2-ヒドロキシカルボニルエチル)カルボキシエトキシ-13-フェニル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ビス(4-メトキシフェニル)-6,11-ジメチル-13-ヒドロキシ-13-フェニル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン又はこれらの混合物を含む、請求項3~6のいずれか一項に記載のフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤。
【請求項8】
請求項3~7のいずれか一項に記載のフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤の単位を含む架橋されたポリマー材料を含むソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【請求項9】
バルク材料としてシリコーンハイドロゲル材料を含むフォトクロミックシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズであり、前記フォトクロミックシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズは、完全に水和されたとき、少なくとも40バーラーの酸素透過性(Dk)、15重量%~70重量%の含水率、0.20MPa~1.8MPaの弾性率を有する、請求項に記載のソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【請求項10】
前記シリコーンハイドロゲル材料は、式(M1)又は(M2)
【化10】

(式中、aM1は、ゼロ又は1であり、RM0は、H又はメチルであり、XM0は、O又はNRM1であり、LM1は、C~Cアルキレン2価ラジカル、又は
【化11】

の2価ラジカルであり、LM1’は、ゼロ又は1つのヒドロキシル基を有するC~Cアルキレン2価ラジカルであり、LM1’’は、ゼロ又は1つのヒドロキシル基を有するC~Cアルキレン2価ラジカルであり、XM1は、O、NRM1、NHCOO、OCONH、CONRM1又はNRM1COであり、RM1は、H又は0~2つのヒドロキシル基を有するC~Cアルキルであり、Rt1及びRt2は、互いに独立して、C~Cアルキルであり、XM1’は、O又はNRであり、v1は、1~30の整数であり、m2は、0~30の整数であり、n1は、3~40の整数であり、及びr1は、2又は3の整数である)
の、(i)少なくとも1つのポリシロキサンビニル架橋剤の繰り返し単位、及び/又は(ii)少なくとも1つのシリコーン含有ビニルモノマーの繰り返し単位を含む、請求項に記載のソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【請求項11】
前記少なくとも1つのポリシロキサンビニル架橋剤は、式(I)
【化12】

(式中、
d2/d1が0.035~0.15であることを条件として、d1は、30~500の整数であり、及びd2は、1~75の整数であり、
01は、O又はNRINであり、RINは、水素又はC~C10-アルキルであり、
I0は、水素又はメチルであり、
I1及びRI2は、互いに独立して、置換若しくは非置換C~C10アルキレン2価ラジカル又は-RI4-O-RI5-の2価ラジカルであり、RI4及びRI5は、互いに独立して、置換又は非置換C~C10アルキレン2価ラジカルであり、
I3は、式(Ia)~(Ie)
【化13】

のいずれか1つの1価ラジカルであり、
k1は、ゼロ又は1であり、m1は、2~4の整数であり、m2は、1~5の整数であり、m3は、3~6の整数であり、m4は、2~5の整数であり、
I6は、水素又はメチルであり、
I7は、(m2+1)の価数を有するC~C炭化水素ラジカルであり、
I8は、(m4+1)の価数を有するC~C炭化水素ラジカルであり、
I9は、エチル又はヒドロキシメチルであり、
I10は、メチル又はヒドロメチルであり、
I11は、ヒドロキシル又はメトキシであり、
I1は、-S-の硫黄結合又は-NRI12-の3級アミノ結合であり、RI12は、C~Cアルキル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル又は2,3-ジヒドロキシプロピルであり、及び
I2は、
【化14】

のアミド結合であり、RI13は、水素又はC~C10アルキルである)
のビニル架橋剤を含む、請求項10に記載のソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【請求項12】
前記少なくとも1つのポリシロキサンビニル架橋剤は、(1)1つの唯一のポリジオルガノシロキサンセグメントと、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリロイルアミノ基、ビニルカーボネート基、ビニルカルバメート基からなる群から選択される2つの末端エチレン性不飽和基とを含むビニル架橋剤、並びに/又は(2)少なくとも2つのポリジオルガノシロキサンセグメント、及びポリジオルガノシロキサンセグメントの各対と、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリロイルアミノ基、ビニルカーボネート基、ビニルカルバメート基からなる群から選択される2つの末端エチレン性不飽和基との間の共有結合リンカーを含む鎖延長型ポリシロキサンビニル架橋剤を含む、請求項10又は11に記載のソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【請求項13】
前記少なくとも1つのポリシロキサンビニル架橋剤は、α,ω-ビス[3-(メタ)アクリルアミドプロピル]-末端ポリジメチルシロキサン、α,ω-ビス[3-(メタ)アクリルオキシプロピル]-末端ポリジメチルシロキサン、α,ω-ビス[3-(メタ)アクリルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシプロピル]-末端ポリジメチルシロキサン、α,ω-ビス[3-(メタ)アクリルオキシエトキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシプロピル]-末端ポリジメチルシロキサン、α,ω-ビス[3-(メタ)アクリルオキシプロピルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシプロピル]-末端ポリジメチルシロキサン、α,ω-ビス[3-(メタ)アクリルオキシ-イソプロピルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシプロピル]-末端ポリジメチルシロキサン、α,ω-ビス[3-(メタ)アクリルオキシブチルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシプロピル]-末端ポリジメチルシロキサン、α,ω-ビス[3-(メタ)アクリルアミドエトキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシプロピル]-末端ポリジメチルシロキサン、α,ω-ビス[3-(メタ)アクリルアミドプロピルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシプロピル]-末端ポリジメチルシロキサン、α,ω-ビス[3-(メタ)アクリルアミドイソプロピルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシプロピル]-末端ポリジメチルシロキサン、α,ω-ビス[3-(メタ)アクリルアミドブチルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシプロピル]-末端ポリジメチルシロキサン、α,ω-ビス[3-(メタ)アクリルオキシエチルアミノ-2-ヒドロキシプロピルオキシプロピル]-末端ポリジメチルシロキサン、α,ω-ビス[3-(メタ)アクリルオキシプロピルアミノ-2-ヒドロキシプロピルオキシプロピル]-末端ポリジメチルシロキサン、α,ω-ビス[3-(メタ)アクリルオキシブチルアミノ-2-ヒドロキシプロピルオキシプロピル]-末端ポリジメチルシロキサン、α,ω-ビス[(メタ)アクリルアミドエチルアミノ-2-ヒドロキシプロピルオキシ-プロピル]-末端ポリジメチルシロキサン、α,ω-ビス[3-(メタ)アクリルアミドプロピルアミノ-2-ヒドロキシプロピルオキシプロピル]-末端ポリジメチルシロキサン、α,ω-ビス[3-(メタ)アクリルアミド-ブチルアミノ-2-ヒドロキシプロピルオキシプロピル]-末端ポリジメチルシロキサン、α,ω-ビス[(メタ)アクリルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ-エトキシプロピル]-末端ポリジメチルシロキサン、α,ω-ビス[(メタ)アクリルオキシ-2-ヒドロキシプロピル-N-エチルアミノプロピル]-末端ポリジメチルシロキサン、α,ω-ビス[(メタ)アクリルオキシ-2-ヒドロキシプロピル-アミノプロピル]-ポリジメチルシロキサン、α,ω-ビス[(メタ)アクリルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ-(ポリエチレンオキシ)プロピル]-末端ポリジメチルシロキサン、α,ω-ビス[(メタ)アクリルオキシエチルアミノ-カルボニルオキシ-エトキシプロピル]-末端ポリジメチルシロキサン、α,ω-ビス[(メタ)アクリルオキシエチルアミノ-カルボニルオキシ-(ポリエチレンオキシ)プロピル]-末端ポリジメチルシロキサン又はこれらの組み合わせを含む、請求項10~12のいずれか一項に記載のソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【請求項14】
前記シリコーンハイドロゲル材料は、(a)少なくとも1つの親水性ビニルモノマーの繰り返し単位、及び/又は(b)少なくとも1つの非シリコーンビニル架橋剤の繰り返し単位を含み、
前記少なくとも1つの親水性ビニルモノマーは、(1)(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N-エチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド、N-プロピル(メタ)アクリルアミド、N-イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N-3-メトキシプロピル(メタ)アクリルアミド及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるアルキル(メタ)アクリルアミド、(2)N-2-ヒドロキシルエチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ビス(ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N-3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N-2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N-2,3-ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N-トリス(ヒドロキシメチル)メチル(メタ)アクリルアミド、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセロールメタクリレート、ジ(エチレングリコール)(メタ)アクリレート、トリ(エチレングリコール)(メタ)アクリレート、テトラ(エチレングリコール)(メタ)アクリレート、1500までの数平均分子量を有するポリ(エチレングリコール)(メタ)アクリレート、1500までの数平均分子量を有するポリ(エチレングリコール)エチル(メタ)アクリルアミド及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるヒドロキシル含有アクリルモノマー、(3)2-(メタ)アクリルアミドグリコール酸、(メタ)アクリル酸、エチルアクリル酸、3-(メタ)アクリルアミドプロピオン酸、5-(メタ)アクリルアミドペンタン酸、4-(メタ)アクリルアミドブタン酸、3-(メタ)アクリルアミド-2-メチルブタン酸、3-(メタ)アクリルアミド-3-メチルブタン酸、2-(メタ)アクリルアミド-2メチル-3,3-ジメチルブタン酸、3-(メタ)アクリルアミドヘキサン酸、4-(メタ)アクリルアミド-3,3-ジメチルヘキサン酸及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるカルボキシル含有アクリルモノマー、(4)N-2-アミノエチル(メタ)アクリルアミド、N-2-メチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N-2-エチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N-2-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N-3-アミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N-3-メチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N-3-ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、2-アミノエチル(メタ)アクリレート、2-メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2-エチルアミノエチル(メタ)アクリレート、3-アミノプロピル(メタ)アクリレート、3-メチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、3-エチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、3-アミノ-2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、トリメチルアンモニウム2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート塩酸塩、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ含有アクリルモノマー、(5)N-ビニルピロリドン、N-ビニル-3-メチル-2-ピロリドン、N-ビニル-4-メチル-2-ピロリドン、N-ビニル-5-メチル-2-ピロリドン、N-ビニル-6-メチル-2-ピロリドン、N-ビニル-3-エチル-2-ピロリドン、N-ビニル-4,5-ジメチル-2-ピロリドン、N-ビニル-5,5-ジメチル-2-ピロリドン、N-ビニル-3,3,5-トリメチル-2-ピロリドン、N-ビニルピペリドン、N-ビニル-3-メチル-2-ピペリドン、N-ビニル-4-メチル-2-ピペリドン、N-ビニル-5-メチル-2-ピペリドン、N-ビニル-6-メチル-2-ピペリドン、N-ビニル-6-エチル-2-ピペリドン、N-ビニル-3,5-ジメチル-2-ピペリドン、N-ビニル-4,4-ジメチル-2-ピペリドン、N-ビニルカプロラクタム、N-ビニル-3-メチル-2-カプロラクタム、N-ビニル-4-メチル-2-カプロラクタム、N-ビニル-7-メチル-2-カプロラクタム、N-ビニル-7-エチル-2-カプロラクタム、N-ビニル-3,5-ジメチル-2-カプロラクタム、N-ビニル-4,6-ジメチル-2-カプロラクタム、N-ビニル-3,5,7-トリメチル-2-カプロラクタム、N-ビニル-N-メチルアセトアミド、N-ビニルホルムアミド、N-ビニルアセトアミド、N-ビニルイソプロピルアミド、N-ビニル-N-エチルアセトアミド、N-ビニル-N-エチルホルムアミド及びこれらの混合物からなる群から選択されるN-ビニルアミドモノマー、(6)1-メチル-3-メチレン-2-ピロリドン、1-エチル-3-メチレン-2-ピロリドン、1-メチル-5-メチレン-2-ピロリドン、1-エチル-5-メチレン-2-ピロリドン、5-メチル-3-メチレン-2-ピロリドン、5-エチル-3-メチレン-2-ピロリドン、1-n-プロピル-3-メチレン-2-ピロリドン、1-n-プロピル-5-メチレン-2-ピロリドン、1-イソプロピル-3-メチレン-2-ピロリドン、1-イソプロピル-5-メチレン-2-ピロリドン、1-n-ブチル-3-メチレン-2-ピロリドン、1-tert-ブチル-3-メチレン-2-ピロリドン及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるメチレン含有ピロリドンモノマー、(7)C~Cアルコキシエトキシ基を有し、且つエチレングリコールメチルエーテル(メタ)アクリレート、ジ(エチレングリコール)メチルエーテル(メタ)アクリレート、トリ(エチレングリコール)メチルエーテル(メタ)アクリレート、テトラ(エチレングリコール)メチルエーテル(メタ)アクリレート、1500までの数平均分子量を有するC~C-アルコキシポリ(エチレングリコール)(メタ)アクリレート、1500までの数平均分子量を有するメトキシ-ポリ(エチレングリコール)エチル(メタ)アクリルアミド及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるアクリルモノマー、(8)エチレングリコールモノビニルエーテル、ジ(エチレングリコール)モノビニルエーテル、トリ(エチレングリコール)モノビニルエーテル、テトラ(エチレングリコール)モノビニルエーテル、ポリ(エチレングリコール)モノビニルエーテル、エチレングリコールメチルビニルエーテル、ジ(エチレングリコール)メチルビニルエーテル、トリ(エチレングリコール)メチルビニルエーテル、テトラ(エチレングリコール)メチルビニルエーテル、ポリ(エチレングリコール)メチルビニルエーテル及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるビニルエーテルモノマー、(9)エチレングリコールモノアリルエーテル、ジ(エチレングリコール)モノアリルエーテル、トリ(エチレングリコール)モノアリルエーテル、テトラ(エチレングリコール)モノアリルエーテル、ポリ(エチレングリコール)モノアリルエーテル、エチレングリコールメチルアリルエーテル、ジ(エチレングリコール)メチルアリルエーテル、トリ(エチレングリコール)メチルアリルエーテル、テトラ(エチレングリコール)メチルアリルエーテル、ポリ(エチレングリコール)メチルアリルエーテル及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるアリルエーテルモノマー、(10)(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリン、(メタ)アクリロイルオキシプロピルホスホリルコリン、4-((メタ)アクリロイルオキシ)ブチル-2’-(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2-[(メタ)アクリロイルアミノ]エチル-2’-(トリメチルアンモニオ)-エチルホスフェート、3-[(メタ)アクリロイルアミノ]プロピル-2’-(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、4-[(メタ)アクリロイルアミノ]ブチル-2’-(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、5-((メタ)アクリロイルオキシ)ペンチル-2’-(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、6-((メタ)アクリロイルオキシ)ヘキシル-2’-(トリメチルアンモニオ)-エチルホスフェート、2-((メタ)アクリロイルオキシ)エチル-2’-(トリエチルアンモニオ)エチルホスフェート、2-((メタ)アクリロイルオキシ)エチル-2’-(トリプロピルアンモニオ)エチルホスフェート、2-((メタ)アクリロイルオキシ)エチル-2’-(トリブチルアンモニオ)エチルホスフェート、2-((メタ)アクリロイルオキシ)プロピル-2’-(トリメチルアンモニオ)-エチルホスフェート、2-((メタ)アクリロイルオキシ)ブチル-2’-(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2-((メタ)アクリロイルオキシ)ペンチル-2’-(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2-((メタ)アクリロイルオキシ)ヘキシル-2’-(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2-(ビニルオキシ)エチル-2’-(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2-(アリルオキシ)エチル-2’-(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2-(ビニルオキシカルボニル)エチル-2’-(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2-(アリルオキシカルボニル)エチル-2’-(トリメチルアンモニオ)-エチルホスフェート、2-(ビニルカルボニルアミノ)エチル-2’-(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2-(アリルオキシカルボニルアミノ)エチル-2’-(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2-(ブテノイルオキシ)エチル-2’-(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート及びこれらの組合せからなる群から選択されるホスホリルコリン含有ビニルモノマー、(11)アリルアルコール、(12)N-2-ヒドロキシエチルビニルカルバメート、(13)N-カルボキシビニル-β-アラニン、(14)N-カルボキシビニル-α-アラニン、(15)又はこれらの組み合わせを含み、
前記少なくとも1つの非シリコーンビニル架橋剤は、エチレングリコールジ-(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ-(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ-(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ-(メタ)アクリレート、グリセロールジ-(メタ)アクリレート、1,3-プロパンジオールジ-(メタ)アクリレート、1,3-ブタンジオールジ-(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ-(メタ)アクリレート、グリセロール1,3-ジグリセロレートジ-(メタ)アクリレート、エチレンビス[オキシ(2-ヒドロキシプロパン-1,3-ジイル)]ジ-(メタ)アクリレート、ビス[2-(メタ)アクリルオキシエチル]ホスフェート、トリメチロールプロパンジ-(メタ)アクリレート及び3,4-ビス[(メタ)アクリロイル]テトラヒドロフラン、ジアクリルアミド、ジメタクリルアミド、N,N-ジ(メタ)アクリロイル-N-メチルアミン、N,N-ジ(メタ)アクリロイル-N-エチルアミン、N,N’-メチレンビス(メタ)アクリルアミド、N,N’-エチレンビス(メタ)アクリルアミド、N,N’-ジヒドロキシエチレンビス(メタ)アクリルアミド、N,N’-プロピレンビス(メタ)アクリルアミド、N,N’-2-ヒドロキシプロピレンビス(メタ)アクリルアミド、N,N’-2,3-ジヒドロキシブチレンビス(メタ)アクリルアミド、1,3-ビス(メタ)アクリルアミドプロパン-2-イルリン酸二水素塩、ピペラジンジアクリルアミド、テトラエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、トリメチロプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ビスフェノールAジメタクリレート、アリルメタクリレート、アリルアクリレート、N-アリル-メタアクリルアミド、N-アリル-アクリルアミド又はこれらの組み合わせを含む、請求項9~13のいずれか一項に記載のソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【請求項15】
前記シリコーンハイドロゲル材料は、少なくとも1つのブレンドビニルモノマーの繰り返し単位を含む、請求項9~14のいずれか一項に記載のソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【請求項16】
前記少なくとも1つのブレンドビニルモノマーは、C~C10アルキル(メタ)アクリレート、シクロペンチルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、スチレン、4,6-トリメチルスチレン(TMS)、t-ブチルスチレン(TBS)、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロ-イソプロピル(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロブチル(メタ)アクリレート又はこれらの組み合わせを含む、請求項15に記載のソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【請求項17】
前記シリコーンハイドロゲル材料は、少なくとも1つのUV吸収ビニルモノマーの繰り返し単位及び/又は少なくとも1つのUV/HEVL吸収ビニルモノマーの繰り返し単位を含む、請求項9~16のいずれか一項に記載のソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1つのメチル置換基及びUV照射又は高エネルギー紫外線(HEVL)への曝露時に可逆的な色変化を受けることができる1つのフォトクロミック基を有する1つの有機置換基を有する1つ以上のフォトクロミックシロキサン単位をそれぞれ有するフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤と、フォトクロミック眼科機器、特にフォトクロミックシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズの作製におけるその使用とに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、UV照射から眼を保護するために、UV吸収化合物をコンタクトレンズに組み込んでUV吸収コンタクトレンズが作製されている。近年、UV照射から眼を保護するための様々なフォトクロミックコンタクトレンズが提案されている(例えば、米国特許第4681412号明細書、同第6017121号明細書、同第6174464号明細書、同第6224945号明細書、同第7261844号明細書、同第7368072号明細書、同第7556750号明細書、同第7560056号明細書、同第7584630号明細書、同第7641337号明細書、同第7999989号明細書、同第8158037号明細書、同第8697770号明細書、同第8741188号明細書、同第9052438号明細書、同第9097916号明細書、同第9377569号明細書、同第9465234号明細書、同第9904074号明細書、同第10197707号明細書を参照されたい)。これらの提案されたフォトクロミックコンタクトレンズは、UV照射への曝露時、例えば「透明」から青色又は他の色などへの可逆的な色変化を受けることができるフォトクロミック化合物を含む。
【0003】
典型的には、フォトクロミックコンタクトレンズは、コンタクトレンズを形成するための重合性組成物(即ちレンズ配合物)中に重合性フォトクロミック化合物を添加し、次いで従来のキャスト成形レンズ製造プロセスに従い、コンタクトレンズ鋳型内で重合性組成物を硬化することにより得ることができる。
【0004】
しかしながら、公知の重合性フォトクロミック化合物は、その非常に嵩高い疎水性構造のため、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズを作製するためのレンズ配合物中の重合性成分、特に重合性親水性成分との相溶性が限定的である。このような限定された相溶性は、光学的に透明なフォトクロミックシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズを作製するためのレンズ配合物を処方するうえで大きい課題となっている。
【0005】
更に、公知の重合性フォトクロミック化合物は、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズのポリマーマトリックスに化学的に組み込まれるが、特にシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズにおいて水を含む親水性の微視的領域に位置する場合、依然として加水分解を受けやすい。ゆっくりとした加水分解は、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズのフォトクロミック性能/特性をゆっくりと低下させる可能性がある。
【0006】
更に、UV照射又はHEVL照射に曝露されると、コンタクトレンズが迅速に可逆的な色変化を受けることができるように、コンタクトレンズのフォトクロミック部位の活性化及び非活性化速度が比較的高いことが望ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、レンズ配合物の重合性成分との相溶性がより良好であり、フォトクロミック特性を長期間持続させることができ、UV照射又はHEVL照射への曝露時に迅速に可逆的な色変化を受けることができるフォトクロミックシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズを作製するのに適した重合性フォトクロミック化合物の必要性が依然として存在する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、一態様では、フォトクロミックポリシロキサンビニル架橋剤を提供する。本発明のフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤は、(1)ジメチルシロキサン単位と、1つのメチル置換基及びフォトクロミック基を有する1つの有機置換基を有するフォトクロミックシロキサン単位とを含むポリジオルガノシロキサンセグメントと、(2)2つの末端エチレン性不飽和基とを含む。
【0009】
別の態様では、本発明は、本発明のフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤の単位を含む架橋されたポリマー材料を含むソフトコンタクトレンズを提供する(前述)。
【0010】
本発明は、前述の特徴及び他の特徴を提供し、本発明の利点は、添付の図と併せて読まれる、現在好ましい実施形態の以下の詳細な説明から更に明らかになるであろう。詳細な説明及び図は、単に本発明を例示するものであり、添付の特許請求の範囲及びその均等物によって定義される本発明の範囲を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】フォトクロミックSiHyコンタクトレンズのUV-Vis透過スペクトルを示す:パネルA-非活性化(即ち「オフ」状態)、パネルB-活性化(即ち「オン」状態)。
【発明を実施するための形態】
【0012】
特に定義しない限り、本明細書で用いられる全ての技術的及び科学的用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。一般に、本明細書で用いられる命名法及び実験手順は、周知であり、当技術分野において一般的に用いられている。当技術分野及び様々な一般参考文献において提供されるものなどの従来の方法がこれらの手順のために用いられる。用語が単数で与えられている場合、本発明者らは、その用語の複数形も想定している。本明細書で用いられる命名法及び以下で記載される実験手順は、当技術分野において公知であり、一般的に用いられているものである。
【0013】
本出願において、本明細書で使用される場合、「約」という用語は、「約」として言及された数が、記載されている数プラス又はマイナス記載されている数の1~10%を含むことを意味する。
【0014】
本明細書で使用される場合、「眼科機器」は、眼球又は眼球の近傍若しくは周辺に使用されるコンタクトレンズ(ハード又はソフト)、眼内レンズ、角膜アンレー、他の眼科機器(例えば、ステント、緑内障シャントなど)を指す。
【0015】
「コンタクトレンズ」は、装着者の眼上又は内に配置することができる構造体を指す。コンタクトレンズは、使用者の視力を矯正、改善又は変更することができるものの、そうである必要はない。コンタクトレンズは、当技術分野で知られているか又は後に開発される任意の適切な材料であり得、ソフトレンズ、ハードレンズ又はハイブリッドレンズであり得る。「シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ」は、シリコーンハイドロゲル材料を含むコンタクトレンズを指す。
【0016】
「ハイドロゲル」又は「ハイドロゲル材料」は、3次元ポリマーネットワーク(即ちポリマーマトリックス)を有し、水に不溶であるが、完全に水和した(又は平衡した)ときに少なくとも10重量%の水をそのポリマーマトリックスに保持できる架橋されたポリマー材料を指す。
【0017】
「シリコーンハイドロゲル」は、少なくとも1つのシリコーン含有モノマー、又は少なくとも1つのシリコーン含有マクロマー、又は少なくとも1つの架橋性シリコーン含有プレポリマーを含む重合性組成物の共重合によって得られるシリコーン含有ハイドロゲルを指す。
【0018】
シロキサンは、多くの場合、シリコーンとも記載され、各Si原子が、2つの有機基を置換基として有する-Si-O-Si-部位を少なくとも1つ有する分子を指す。
【0019】
本出願で使用される場合、「非シリコーンハイドロゲル」という用語は、理論上、ケイ素を含まないハイドロゲルを指す。
【0020】
本明細書で使用される場合、「親水性」は、脂質よりも水と会合し易い材料又はその一部を表す。
【0021】
「ビニルモノマー」は、1つの唯一のエチレン性不飽和基を有し、溶媒に可溶であり、化学的又は熱的に重合することができる化合物を指す。
【0022】
溶媒中における化合物又は材料に関して、「可溶性」という用語は、化合物又は材料が溶媒に溶解して、室温(即ち約21C~約27Cの温度)で少なくとも約0.5重量%の濃度の溶液をもたらし得ることを意味する。
【0023】
溶媒中における化合物又は材料に関して、「不溶性」という用語は、化合物又は材料が溶媒に溶解して、室温(上に定義)で約0.01重量%未満の濃度の溶液をもたらし得ることを意味する。
【0024】
「エチレン系不飽和基」という用語は、本明細書では広い意味で用いられ、少なくとも1つの>C=C<基を含む任意の基を包含することが意図されている。例示的なエチレン性不飽和基には、限定されないが、(メタ)アクリロイル
【化1】

、アリル、ビニル、スチレニル又は他のC=C含有基が含まれる。
【0025】
本明細書で使用される場合、重合性組成物、プレポリマー又は材料の硬化、架橋又は重合に関して、「化学的」とは、硬化(例えば、架橋及び/又は重合)が例えばUV照射、電離放射線(例えば、ガンマ線又はX線照射)、マイクロ波照射などの化学線照射によって行われることを意味する。熱硬化又は化学硬化の方法は、当業者に周知である。
【0026】
「アクリルモノマー」は、1つの唯一の(メタ)アクリロイル基を有するビニルモノマーを指す。アクリルモノマーの例としては、(メタ)アクリロイルオキシ[又は(メタ)アクリロイルオキシ]モノマー及び(メタ)アクリルアミドモノマーが挙げられる。
【0027】
「(メタ)アクリルオキシモノマー」又は「(メタ)アクリロイルオキシモノマー」は、
【化2】

の1つの唯一の基を有するビニルモノマーを指す。
【0028】
「(メタ)アクリルアミドモノマー」は、
【化3】

の1つの唯一の基を有するビニルモノマーを指し、式中、Rは、H又はC~Cアルキルである。
【0029】
「(メタ)アクリルアミド」という用語は、メタクリルアミド及び/又はアクリルアミドを指す。
【0030】
「(メタ)アクリレート」という用語は、メタクリレート及び/又はアクリレートを指す。
【0031】
「N-ビニルアミドモノマー」は、アミド基の窒素原子に直接結合したビニル基(-CH=CH)を有するアミド化合物を指す。
【0032】
「エン基」という用語は、酸素原子又は窒素原子又はカルボニル基に共有結合していないCH=CH-又はCH=CCH-の1価ラジカルを指す。
【0033】
「エンモノマー」という用語は、1つの唯一のエン基を有するビニルモノマーを指す。
【0034】
本明細書で使用される場合、「親水性ビニルモノマー」、「親水性アクリルモノマー」、「親水性(メタ)アクリルオキシモノマー」又は「親水性(メタ)アクリルアミドモノマー」は、それぞれビニルモノマー、アクリルモノマー、(メタ)アクリルオキシモノマー又は(メタ)アクリルアミドモノマーを指し、典型的には水溶性の又は少なくとも10重量パーセントの水を吸収できるホモポリマーが生成される。
【0035】
本明細書で使用される場合、「疎水性ビニルモノマー」、「疎水性アクリルモノマー」、「疎水性(メタ)アクリルオキシモノマー」又は「疎水性(メタ)アクリルアミドモノマー」は、それぞれビニルモノマー、アクリルモノマー、(メタ)アクリルオキシモノマー又は(メタ)アクリルアミドモノマーを指し、典型的には水に不溶であり、10重量%未満の水分を吸収することができるホモポリマーが生成される。
【0036】
本出願で使用される場合、「ビニル架橋剤」という用語は、少なくとも2つのエチレン性不飽和基を有する有機化合物を指す。「ビニル架橋剤」は、700ダルトン以下の分子量を有するビニル架橋剤を指す。
【0037】
「ポリシロキサンセグメント」又は「ポリジオルガノシロキサンセグメント」は、
【化4】

のポリマー鎖セグメント(即ち2価ラジカル)を交換可能に指し、式中、SNは、3以上の整数であり、RS1及びRS2のそれぞれは、互いに独立して、以下からなる群から選択される:C~C10アルキル、フェニル、C~C-アルキル置換フェニル、C~C-アルコキシ置換フェニル、フェニル-C~C-アルキル、C~C10フルオロアルキル、C~C10フルオロエーテル、アリール、アリールC~C18アルキル、-alk-(OCγ1-OR(式中、alkは、C~Cアルキレンジラジカルであり、Rは、H又はC~Cアルキルであり、γ1は、1~10の整数である)、ヒドロキシル基(-OH)、カルボキシル基(-COOH)、アミノ基(-NRN1N1’)、-NRN1-のアミノ結合、-CONRN1-のアミド結合、-CONRN1N1’のアミド、-OCONH-のウレタン結合及びC~Cアルコキシ基からなる群から選択される少なくとも1つの官能基を有するC~C40有機基又は直鎖状親水性ポリマー鎖(式中、RN1及びRN1’は、互いに独立して、水素又はC~C15アルキルである)並びにフォトクロミック基を有するフォトクロミック有機ラジカル。
【0038】
「ポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤」又は「ポリシロキサンビニル架橋剤」は、少なくとも1つのポリシロキサンセグメントと、少なくとも2つのエチレン性不飽和基とを含む化合物を交換可能に指す。
【0039】
「直鎖状ポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤」又は「直鎖状ポリシロキサンビニル架橋剤」は、少なくとも1つのポリシロキサンセグメントを含む主鎖を含む化合物を交換可能に指し、主鎖の2つの端のそれぞれで1つのエチレン性不飽和基で終端されている。
【0040】
「鎖延長型ポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤」又は「鎖延長型ポリシロキサンビニル架橋剤」は、少なくとも2つのエチレン性不飽和基と、その各対が1つの2価ラジカルによって結合されている少なくとも2つのポリシロキサンセグメントとを含む化合物を交換可能に指す。
【0041】
「アズラクトン」という用語は、
【化5】

の1価ラジカルを指し、式中、pは、0又は1であり、T及びTは、互いに独立して、H又はC~Cアルキル(好ましくはメチル)である。
【0042】
「フォトクロミック基」という用語は、1つの無色(又は淡色)形態と1つの着色形態とを有し、UV照射又はHEV光への曝露時に無色形態(又は淡色形態)から着色形態への可逆的変化を受け得る1価の有機ラジカルを指す。本発明によると、フォトクロミック基は、別の化合物又は材料の共反応性官能基とのカップリング反応に関与しており、フォトクロミック基と別の化合物又は材料との間に共有結合を形成する、反応性官能基(例えば、ヒドロキシル基、カルボキシル基、1級アミノ基、2級アミノ基、イソシアネート基、エポキシ基、アジリジン基、チオール基、-CHO、ケトン基、エン基、ビニル、ビニルスルホニル、アクリロイル、メタクリロイル等)を有するフォトクロミック化合物から直接誘導される。
【0043】
本明細書で使用される場合、「流体」という用語は、材料が液体のように流れ得ることを表す。
【0044】
本出願で使用される場合、重合性組成物に関して、「透明」という用語は、重合性組成物が400~700nmの範囲において85%以上(好ましくは90%以上)の光透過性を有する透明溶液又は液体混合物であることを意味する。
【0045】
本出願で使用される場合、「ポリマー」という用語は、1つ以上のモノマー、若しくはマクロマー、若しくはプレポリマー又はこれらの組み合わせを重合/架橋させることにより形成される物質を意味する。
【0046】
「マクロマー」又は「プレポリマー」は、エチレン性不飽和基を含み、且つ700ダルトンを超える数平均分子量を有する化合物又はポリマーを指す。
【0047】
本出願で使用される場合、ポリマー材料(モノマー材料又はマクロマー材料を含む)の「分子量」という用語は、別段の明記がない限り又は別の試験条件が示されていない限り、数平均分子量を指す。当業者は、公知の方法、例えば屈折率検出器、低角レーザー光散乱検出器、マルチアングルレーザー光散乱検出器、示差粘度測定検出器、UV検出器及び赤外線(IR)検出器の1つ以上を備えたGPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)、MALDI-TOF MS(マトリックス支援脱離/イオン化飛行時間型質量分析)、H NMR(プロトン核磁気共鳴)分光法などに従ってポリマーの分子量を決定する方法を認識している。
【0048】
「1価ラジカル」という用語は、有機化合物から水素原子を除去することによって得られ、有機化合物中の1つの他の基と1つの結合を形成する有機ラジカルを指す。例としては、限定されないが、アルキル(アルカンからの水素原子の除去による)、アルコキシ(又はアルコキシル)(アルキルアルコールのヒドロキシル基からの1つの水素原子の除去による)、チイル(アルキルチオールのチオール基からの1つの水素原子の除去による)、シクロアルキル(シクロアルカンからの水素原子の除去による)、シクロヘテロアルキル(シクロヘテロアルカンからの水素原子の除去による)、アリール(芳香族炭化水素の芳香環からの水素原子の除去による)、ヘテロアリール(任意の環原子からの水素原子の除去による)、アミノ(アミンからの1つの水素原子の除去による)等が挙げられる。
【0049】
「2価ラジカル」という用語は、有機化合物から2つの水素原子を除去することによって得られ、有機化合物中の他の2つの基と2つの結合を形成する有機ラジカルを指す。例えば、アルキレン2価ラジカル(即ちアルキレニル)は、アルカンから2つの水素原子を除去することによって得られ、シクロアルキレン2価ラジカル(即ちシクロアルキレニル)は、環状環から2つの水素原子を除去することによって得られる。
【0050】
本出願において、アルキル又はアルキレニルに関して、「置換された」という用語は、アルキル又はアルキレニルがアルキル又はアルキレニルの1つの水素原子を置換し、以下からなる群から選択される少なくとも1つの置換基を含むことを意味する:ヒドロキシ(-OH)、カルボキシ(-COOH)、-NH、スルフヒドリル(-SH)、C~Cアルキル、C~Cアルコキシ、C~Cアルキルチオ(アルキルスルフィド)、C~Cアシルアミノ、C~Cアルキルアミノ、ジ-C~Cアルキルアミノ及びこれらの組み合わせ。
【0051】
「末端エチレン性不飽和基」という用語は、当業者に知られているように、有機化合物の主鎖(又は骨格)の2つの端の一方にある1つのエチレン性不飽和基を指す。
【0052】
「ブレンドビニルモノマー」は、重合性組成物の親水性と疎水性との両方の成分を溶解して溶液を形成することができるビニルモノマーを指す。
【0053】
フリーラジカル開始剤は、光開始剤又は熱開始剤のいずれかであり得る。「光開始剤」は、光を使用することによりフリーラジカル架橋/重合反応を開始する化学物質を指す。「熱開始剤」は、熱エネルギーを使用することによりラジカル架橋/重合反応を開始する化学物質を指す。
【0054】
シリコーンハイドロゲルバルク材料又はSiHyコンタクトレンズに関して、「硬化後表面処理」は、SiHyレンズ配合物を硬化(即ち熱的又は化学的重合)することによりシリコーンハイドロゲルバルク材料又はSiHyコンタクトレンズを形成した後に行われる表面処理プロセスを意味する。
【0055】
「シリコーンハイドロゲルレンズ配合物」又は「SiHyレンズ配合物」という用語は、当業者によく知られているように、シリコーンハイドロゲル(SiHy)コンタクトレンズ又はSiHyレンズバルク材料を作製するための全ての必要な重合性成分を含む重合性組成物を交換可能に指す。
【0056】
一般に、本発明は、それぞれ(1)ジメチルシロキサン単位と、1つのメチル置換基及びフォトクロミック部位を有する1つの有機置換基を有するフォトクロミックシロキサン単位とを含むポリジオルガノシロキサンポリマー鎖と、(2)2つの末端エチレン性不飽和基とを含むフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤の部類に関する。
【0057】
フォトクロミックコンタクトレンズ、特にフォトクロミックシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズの作製における、本発明の親水化されたポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤の使用に関連するいくつかの潜在的な特異的特徴が存在する。
【0058】
第一に、本発明のフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤は、コンタクトレンズを作製するための典型的な重合性組成物(即ちレンズ配合物)中の他の重合性成分との相溶性がより高く、これは、非常に嵩高い疎水性のフォトクロミック部位がポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤の各フォトクロミックシロキサン単位の2つの置換基の一方として組み込まれているためである。それは、様々な溶媒含有又は無溶媒のレンズ配合物の調製に適している。
【0059】
第二に、本発明のフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤は、レンズ形成材料として二重の機能を有することができる。本発明のフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤は、依然として、ジメチルシロキサン単位を含むポリジオルガノシロキサンであるため、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズの作製に現在使用されている他のポリジメチルシロキサンビニル架橋剤のように、得られるコンタクトレンズに比較的高い酸素透過性を与えることが可能である。より高い酸素透過性を実現するために、ポリジオルガノシロキサンは、少なくとも5つのジメチルシロキサン単位を連続的に有する必要があると考えられる。本発明のフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤におけるジメチルシロキサン単位に対するフォトクロミックシロキサン単位の比を十分に低く制御することにより、得られるポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤は、5つを超える連続するジメチルシロキサン単位からなる十分なシロキサンセグメントを有し得ることを確認することができる。このようなポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤を用いて、他の重合性成分との相溶性に悪影響を及ぼすことなく、1シロキサン単位当たり比較的高い酸素透過性を効率的に付与することができる。更に、本発明のフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤は、UV又はHEVL照射への曝露時に可逆的な色変化を受けることができるフォトクロミック部位を含むため、得られるシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズにフォトクロミック性能/特性を付与することも可能である。
【0060】
第三に、シリコーンハイドロゲルレンズ配合物に本発明のフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤を使用することにより、レンズ配合物から得られるシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズは、長期間のフォトクロミック特性を有することができ、これは、フォトクロミック部位がポリジオルガノシロキサンの不可欠部分であり、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズにおいて疎水性の微視的領域(即ち微視的シリコーン領域)に位置するからである。安定な骨格の水への曝露を回避するか又は最小限にすることにより、フォトクロミック部位は、加水分解を受けにくくなるであろう。得られるシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズは、長期間のフォトクロミック特性を有することができる。
【0061】
第四に、本発明のフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤をシリコーンハイドロゲルレンズ配合物に用いることにより、レンズ配合物から得られるシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズは、活性化及び非活性化速度を改善することができる。フォトクロメイトの活性化及び非活性化速度は、その構造による影響の他に、微小環境にも密接に関係している。フォトクロメイトの活性化は、開環プロセスであり、これは、体積膨張プロセスであるため、立体障害が非常に重要な役割を担っている。ポリジオルガノシロキサン鎖は、非常に良好な柔軟性を有する。ポリジオルガノシロキサン鎖に囲まれたフォトクロメイトは、活性化されるために克服するべきエネルギー障壁が著しく低くなるはずである。反応活性化エネルギーの観点から、同じ論理的根拠が反転のプロセスに適用され、従って非活性化速度も改善されるであろう。
【0062】
本発明は、一態様において、フォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤を提供する。本発明のフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤は、(1)ジメチルシロキサン単位と、1つのメチル置換基及び少なくとも1つのフォトクロミック部位を有する1つのフォトクロミック有機置換基を有する少なくとも1つのフォトクロミックシロキサン単位とを含むポリジオルガノシロキサンセグメントと、(2)2つの末端エチレン性不飽和基(好ましくは(メタ)アクリロイル基)とを含む。
【0063】
好ましい実施形態では、ポリジオルガノシロキサンセグメントは、3~500(好ましくは5~450、より好ましくは10~400、更により好ましくは20~350)のジメチルシロキサン単位と、1~80(好ましくは2~70、より好ましくは3~60、更により好ましくは3~50)のフォトクロミックシロキサン単位とを含む。
【0064】
好ましい実施形態では、フォトクロミックシロキサン単位対ジメチルシロキサン単位のモル比は、約0.002~約0.50(好ましくは約0.002~約0.20、より好ましくは約0.004~約0.1、更により好ましくは約0.004~約0.05)である。
【0065】
別の好ましい実施形態では、本発明のフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤は、少なくとも1000ダルトン(好ましくは1500ダルトン~80000ダルトン、より好ましくは2000~50000ダルトン、更により好ましくは2500~25000ダルトン)の数平均分子量を有することができる。
【0066】
本発明によると、フォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤は、好ましくは、式(1)
【化6】

(式中、
υ1は、3~500(好ましくは5~450、より好ましくは10~400、更により好ましくは20~350)の整数であり、及びω1は、1~80(好ましくは2~70、より好ましくは3~60、更により好ましくは3~50)の整数であり、
は、
【化7】

の1価ラジカルであり、
は、水素又はメチルであり、
a1は、ゼロ又は1であり、
は、O又はNRN1であり、
N1は、水素又はC~C15アルキルであり、
は、C~Cアルキレン2価ラジカル、又は
【化8】

の2価ラジカルであり、
’は、ゼロ又は1つのヒドロキシル基を有するC~Cアルキレン2価ラジカルであり、
’’は、ゼロ又は1つのヒドロキシル基を有するC~Cアルキレン2価ラジカルであり、
は、-O-、-NRN1-、-NHCOO-、-OCONH-、-CONRN1-又は-NRN1CO-であり、
’は、O又はNRN1であり、
q1は、1~20の整数であり、
q2は、0~20の整数であり、
PCは、
【化9】

の1価ラジカルであり、
は、
【化10】

の2価ラジカルであり、
a2は、ゼロ又は1であり、
a3は、ゼロ又は1~3の整数であり、
は、直鎖状又は分岐状C~C10アルキレン2価ラジカルであり、
は、直鎖状又は分岐状C~C10アルキレン2価ラジカルであり、
は、直接結合又は直鎖状若しくは分岐状C~Cアルキレン2価ラジカルであり、
PC及び各Xは、他から独立して、
【化11】

の共有結合であり、
N2は、水素、直鎖状又は分岐状C~C15アルキル、シクロヘキシル、シクロペンチル、置換若しくは非置換フェニル又は置換若しくは非置換フェニル-C~Cアルキルであり、
各Lは、独立して、1つ以上のヒドロキシル若しくはC~C-アルコキシ基又はC~C-アシルアミノ基、
【化12】

を任意選択的に有する直鎖状若しくは分岐状C~C24アルキレン2価ラジカル又は1つ以上のヒドロキシル若しくはC~C-アルコキシ基を任意選択的に有する2価ラジカルであり、且つ20までの炭素原子を有する炭化水素の2つの異なる原子から2つの水素原子を除去することによって得られ、且つシクロアルキレンラジカル、置換シクロアルキレンラジカル、フェニレンラジカル、置換フェニレンラジカル、シクロヘテロアルキレンラジカル及び置換シクロヘテロアルキレンラジカルからなる群から選択される少なくとも1つの2価ラジカルを含み、
各R、R及びRは、互いに独立して、ゼロ又は1つのヒドロキシル基を有する直鎖状又は分岐状C~C15アルキレン2価ラジカルであり、及び
PCは、フォトクロミック基である)
によって定義される。
【0067】
好ましい実施形態では、式(1)において、a1は、ゼロであり、Eは、
【化13】

の1価ラジカルである。
【0068】
別の好ましい実施形態では、ω1/υ1は、約0.002~約0.50(好ましくは約0.002~約0.20、より好ましくは約0.004~約0.1、更により好ましくは約0.004~約0.05)である。
【0069】
別の好ましい実施形態では、フォトクロミック基(PC基)は、1つの無色又は淡色形態と、1つの着色形態とを有し、且つUV照射又はHEV光への曝露時に無色又は淡色形態から着色形態への可逆的変化を受け得、及び反応性官能基を有する反応性フォトクロミック化合物から直接誘導される1価の有機ラジカルであり、反応性官能基は、「EPC」として表され、
【化14】

、ケトン、
【化15】

からなる群から選択され、EPCは、XPCの共有結合を形成するための共反応性官能基とのカップリング反応に関与している。
【0070】
式(1)のフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤は、2段階のプロセスで調製することができる。
【0071】
第1の工程では、式(2)のヒドロシロキサン含有ポリジオルガノシロキサンを、当業者に公知の白金触媒によるヒドロシリル化反応において反応性官能基()を含むエンモノマーと反応させ、式(3)
【化16】

(式中、E、υ1、ω1及びLは、式(1)において上で定義したとおりであり、Eは、
【化17】

、エポキシ基
【化18】

及びアジリジニル
【化19】

基からなる群から選択される第1の反応性官能基である)
で表されるペンダント型反応性官能基を有するポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤を形成する。
【0072】
式(2)のヒドロシロキサン含有ポリジオルガノシロキサンは、当業者に知られている任意の方法に従って調製することができる。例示的な例として、式(2)のヒドロシロキサン含有ポリジオルガノシロキサンは、鎖端ブロックとして、触媒の存在下において、1,3-ビス(E1基)末端テトラメチルジシロキサン(例えば、1,3-ビス[3-(メタ)アクリルオキシプロピル]テトラメチルジシロキサン、1,3-ビス[3-(メタ)アクリルアミドプロピル]テトラメチルジシロキサンなど)の存在下でオクタメチルシクロテトラシロキサン(D4)と1,3,5,7-テトラメチルシクロテトラシロキサン(H4)の混合物の重合から調製することができる。D4とH4とのモル比を制御することにより、所望の値υ1/ω1を得ることができる。1,3-ビス(E1基)末端テトラメチルジシロキサンは、1,3-ビス(ヒドロキシアルキル)テトラメチルジスロキサン(例えば、1,3-ビス(ヒドロキシプロピル)テトラメチルジスロキサン)又は1,3-ビス(アミノアルキル)テトラメチルジスロキサン(例えば、1,3-ビス(アミノプロピル)テトラメチルジスロキサン)から調製できることが理解される。
【0073】
式(3)のポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤の調製には、任意のエンモノマーが反応性官能基
【化20】

を含む限り、任意のエンモノマーを使用することができる。反応性官能基を有する種々のエンモノマーは、商業的供給元から入手することができるか、又は公知の方法に従って調製することができる。
【0074】
市販のカルボキシル含有エンモノマーの例としては、限定されないが、3-ブテノイン酸、4-ペンテノイン酸、5-ヘキセン酸及び6-ヘプテンイン酸、2,2-ジメチル-4-ペンタン酸、2-メチル-4-ペンタン酸、2-プロピル-4-ペンタン酸、3-メチル-4-ペンタン酸、4-ビニルシクロヘキサンカルボン酸、2-[4-(4-ペンテニル)シクロヘキシル]酢酸、4-プロペニルシクロヘキサンカルボン酸、3-[2-(2-ペンチル)シクロヘキシル]プロパン酸、2-(4-エチエニルシクロヘキシル)酢酸、4-[4-(2-プロペニル)シクロヘキシル]ブタン酸、2-エテニルシクロヘキサベ-1-カルボン酸、2-、3-又は4-ビニル安息香酸、4-(2-プロペニル)安息香酸、2-アリル安息香酸、(4-ビニルフェニル)酢酸及び2-メチル-2-(4-ビニルフェニル)プロパン酸が挙げられる。
【0075】
1級又は2級アミノ基を有する市販のエンモノマーの例としては、限定されないが、アリルアミン、3-ブテニルアミン、4-ペンテニルアミン、1,1-ジメチルアリルアミン、1-メチル-4-ペンテニルアミン、5-ヘキセニルアミン、5-ヘプテニルアミン、6-ヘプテニルアミン、N-エチル-2-メチルアリルアミン、N-エチルアリルアミン、N-アリルメチルアミン、N-アリル-1-ペンタンアミン、N-アリル-2-メチル-1-ペンタンアミン、N-アリル-2,3-ジメチル-1-ペンタンアミン、N-アリル-1-ヘキサンアミン、N-アリル-2-メチル-1-ヘキサンアミン、N-アリル-1-オクタナミン、N-アリル-1-エカナミン、N-アリル-1-ドデカナミン、N-アリル-1-ヘプタナミン、N-アリル-エチレンジアミン、N-アリル-シクロ-ヘキサンアミン、N-3-ブテニルシクロヘキサンアミン、N-4-ペンテニルシクロヘキサナミン、N-5-ヘキセニルシクロヘキサナミン、1-アミノ-4-ビニル-シクロヘキサン、1-アリル-2,5-ジメチルピペラジン、1-アリル-ピペラジン、4-ビニルアニリン、N-アリルアニリン、N-アリル-ベンジルアミン、N-アリル-α-メチルベンジルアニリン、4-ビニルピペリジン、3-ビニルピペリジン、2-アリルピロリジン、3-ビニルピロリジン等が挙げられる。
【0076】
イソシアネート基を有する市販のエンモノマーの例としては、限定されないが、アリルイソシアネート、4-イソシアネート-1-ブテン、3-イソシアネート2-メチルプロペン、3-イソシアネート-1-ブテン、3-イソシアネート-3-メチル-1-ブテン、3-イソシアネート-2,3-ジメチル-1-ブテン、4-イソシアネート-2-メチル-1-ブテン、4-イソシアネート-3,3-ジメチル-1-ブテン、3-イソシアネート-3-メチル-1-ペンテン、4-イソシアネート-4-メチル-1-ペンテン、5-イソシアネート-1-ペンテン、3-イソシアネート-1-ヘキセン、3-イソシアネート-5,5-ジメチル-1-ヘキセン、1-イソシアネート-2-ヘプテン等が挙げられる。
【0077】
市販のヒドロキシル含有エンモノマーの例としては、限定されないが、アリルアルコール、2-メチル-2-プロペン-1-オール、3-ブテン-1-オール、3-ブテン-2-オール、3-メチル-3-ブテン-1-オール、2-メチル-3-ブテン-2-オール、2-メチル-3-ブテン-1-オール、1-ペンテン-3-オール、4-ペンテン-1-オール、4-ペンテン-2-オール、1-ヘキセン-3-オール、5-ヘキセン-1-オール、5-ヘキセン-2-オール、3-メチル-1-ヘキセン-3-オール、5-メチル-1-ヘキセン-3-コール、1-ヘプテン-3-オール、アリロキシエタノール、ジ(エチレングリコール)モノアリルエーテル、ポリ(エチレングリコール)モノアリルエーテル、ポリ(プロピレングリコール)モノアリルエーテル、アリロキシプロパノール、1-アリロキシ-2-プロパノール、4-アリロキシ-1-ブタノール、1-ビニルシクロヘキサノール、2-ビニルシクロヘキサノール、4-ビニルシクロヘキサノール、1-アリルシクロヘキサノール、2-アリルシクロヘキサノール、4-アリルシクロヘキサノール、4-ビニルフェノール、(4-ビニルフェニル)メタノール、(4-ビニルフェニル)エタノール、3-(4-ビニルフェニル)-1-プロパノール、1-(4-ビニルフェニル)-2-メチル-2プロパノール等が挙げられる。
【0078】
市販のチオール含有エンモノマーの例としては、限定されないが、アリルメルカプタン、3-ブテン-1-チオール、3-メチル-3-ブテン-1-チオール、2-メチル-3-ブテン-1-チオール、2-メチル-3-ブテン-2-チオール、4-ペンテン-1-チオール等が挙げられる。
【0079】
アルデヒド基を有する市販のエンモノマーの例としては、限定されないが、3-ブテナール、4-ペンタナール、5-ヘキセナール、2,2-ジメチル-4-ペンテナール、2-メチル-4-ペンテナール等が挙げられる。
【0080】
市販のエポキシ含有エンモノマーの例としては、限定されないが、3,4-エポキシ-1-ブテン、2-メチル-2-ビニルオキシラン、3,4-エポキシ-1-ペンテン、4,5-エポキシ-1-ペンテン、1,2-エポキシ-5-ヘキセン、1,2-エポキシ-6-ヘプテン、1,2-エポキシ-7-オクテン、1,2-エポキシ-8-ノネン、1,2-エポキシ-9-デセン、アリロキシグリシジルエーテル及び2-メチル-2-ビニルオキシラン、4-ビニル-1-シクロヘキセン-1,2-エポキシド等が挙げられる。
【0081】
アジリジニル基を有する市販のエンモノマーの例としては、限定されないが、2-ビニルアジリジン、1-アリアジリジン、N-アリル-2-メチルアジリジン等が挙げられる。
【0082】
本発明では、上述した市販のエンモノマーを全て使用することができる。代わりに、反応性官能基を有するエンモノマーは、2つのエン基を有する化合物を、当技術分野で知られているチオール-エン「クリック」反応に基づいて反応性官能基(例えば、ヒドロキシル、1級アミノ、2級アミノ、カルボキシル又はケトン基)を有するメルカプタンと反応させることによって調製することができる。
【0083】
第2の工程では、式(3)のポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤を、カップリング剤の非存在下又は存在下(即ち上記の反応性官能基の2つを有する)、よく知られているカップリング反応条件下において、
【化21】

からなる群から選択される第2の反応性官能基(「EPC」として表される)を有するフォトクロミック化合物と反応させて、式(1)のフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤を形成する。
【0084】
1級基、2級アミノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、酸無水物基、アルデヒド基、イソシアネート基、エポキシ基、アジリジン基、アズラクトン基及びチオール基から好ましくはなる群から選択される適合する共反応性官能基の対間の、種々の反応条件下でのカップリング反応の非限定的な例を例示の目的のために以下に挙げる。1級/2級アミノ基は、アルデヒド又はケトン基と反応して、更にアミン結合に還元され得るシッフ塩基を形成し、1級/2級アミノ基-NHR(この場合、Rは、水素又はC~Cアルキルである)は、酸の塩化物基又は臭化物基又は酸無水物基と反応してアミド結合(-CO-NR-)を形成し、アミノ基-NHRは、N-ヒドロキシスクシンイミドエステル基と反応してアミド結合を形成し、アミノ基-NHRは、カップリング剤-カルボジイミド(例えば、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)、N,N’-ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1-シクロヘキシル-3-(2-モルホリノエチル)カルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド又はこれらの混合物)及びN-ヒドロキシスクシンイミドの存在下でカルボン酸基と反応して、アミド結合を形成し、アミノ基-NHRは、アズラクトン基と反応(開環)して、アルキレン-ジアミド結合(-CONH-CT-(CHp1-CONH-)を形成し、アミノ基-NHRは、イソシアネート基と反応して、尿素結合(上で定義されたRを有する-NR-C(O)-NH-)を形成し、アミノ基-NHRは、エポキシ基又はアジリジン基と反応してアミン結合(-C-NR-)を形成し、ヒドロキシルは、イソシアネートと反応してウレタン結合を形成し、ヒドロキシルは、エポキシ又はアジリジンと反応してエーテル結合(-O-)を形成し、ヒドロキシルは、酸の塩化物基又は臭化物基又は酸無水物基と反応してエステル結合を形成し、カルボキシル基は、エポキシ基と反応してエステル結合を形成し、チオール基(-SH)は、イソシアネートと反応して、チオカルバメート結合(-N-C(O)-S-)を形成し、チオール基は、エポキシ又はアジリジンと反応して、チオエーテル結合(-S-)を形成し、チオール基は、酸の塩化物基又は臭化物基又は酸無水物基と反応して、チオエステル結合を形成し、チオール基は触媒の存在下でアズラクトン基と反応して、結合(-CONH-CT-(CHp1-CO-S-)を形成し、チオール基は、チオール-エン反応条件下でのチオール-エン「クリック」反応に基づいてエン基又はビニルスルホニル基と反応してチオエーテル結合(-S-)を形成し、チオール基は、適切な反応条件下でマイケル付加に基づいて(メタ)アクリロイル基と反応してチオエーテル結合を形成する。
【0085】
上述したカップリング反応の反応条件は、教科書に教示されており、当業者によく知られている。
【0086】
本発明によると、そのそれぞれが2つの反応性官能基を有するカップリング剤をカップリング反応に使用することができる。2つの反応性官能基を有するカップリング剤は、以下であり得る:ジイソシアネート化合物、ジ酸ハライド化合物、ジカルボン酸化合物、ジカルボン酸無水物化合物、ジアミン化合物、ジオール化合物、ジエポキシ化合物、ジアジリジン化合物、ジアズラクトン化合物、ジエン化合物、ジビニルスルホン化合物、ジチオール化合物、チオラクトン化合物、アミノ酸化合物、ヒドロキシ含有アミン化合物、1つのヒドロキシル基又はケトン基を有するアミン化合物、ヒドロキシ含有カルボン酸化合物、ヒドロキシル基、カルボキシル基又はアミノ基を有するメルカプタン。
【0087】
例えば、それらが異なるか又は同一であり、ヒドロキシル基、1級アミノ基、2級アミノ基及びチオール基からなる群から選択される場合、ジイソシアネート、ジカルボン酸(好ましくはジカルボン酸無水物)、ジアジリジン、ジエポキシ又はジアズラクトン化合物がEとEPCとのカップリングに使用され得、それらが異なるか又は同一であり、イソシアネート基、エポキシ基、アジリジン基及びカルボン酸基からなる群から選択される場合、ジアミン、ジヒドロキシル、ジチオール、ヒドロキシ含有アミン又はヒドロキシ含有チオール化合物がEとEPCとのカップリングに使用され得、それらが共にカルボン酸基である場合、ジエポキシ化合物がEとEPCとのカップリングに使用され得、それらが共にアルデヒド基である場合、ジアミン化合物がEとEPCとのカップリングに使用され得、それらが共にチオール基である場合、ジビニルスルホン化合物がEとEPCとのカップリングに使用され得、それが1級又は2級アミノ基である場合、チオラクトン化合物が、EとEPCのいずれかへの結合を介してチオール基を共有結合させるために使用され得、それがエン基又は(メタ)アクリロイル基である場合、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基又はケトン基を有するメルカプタンが、EPCへの結合を介してヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基又はケトン基を共有結合させるために使用され得る。当業者は、EとEPCとを結合して、本発明のフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤を形成するために、所定の官能基の選択性及び/又は微分反応度に基づいて1つ以上のカップリング剤を選択する方法をよく知っている。
【0088】
市販のジカルボン酸無水物の例としては、限定されないが、コハク酸無水物、メチルコハク酸無水物、2,2-ジメチルコハク酸無水物、2,3-ジメチルコハク酸、グルタル酸無水物、3,3-ジメチルグルタル酸無水物、2,2-ジメチルグルタル酸無水物、3-メチルグルタル酸無水物、3,3-テトラメチルグルタル酸無水物、ジグリコール酸無水物、アジピン酸無水物等が挙げられる。
【0089】
本発明では、任意の適切なC~C24ジカルボン酸化合物を使用することができる。好ましいジカルボン酸化合物の例としては、限定されないが、直鎖状又は分岐状C~C24脂肪族ジカルボン酸、C~C24脂環式又は脂肪族-脂環式ジカルボン酸、C~C24芳香族又は芳香脂肪族ジカルボン酸、アミノ基又はイミド基又はN-ヘテロ環を含むジカルボン酸及びこれらの組み合わせが挙げられる。適切な脂肪族ジカルボン酸は、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、ジメチルマロン酸、オクタデシルコハク酸、トリメチルアジピン酸及びダイマー酸(不飽和脂肪族カルボン酸のダイマー化生成物、例えばオレイン酸)である。適切な脂環式ジカルボン酸の例は、1,3-シクロブタンジカルボン酸、1,3-シクロペンタンジカルボン酸、1,3-及び1,4-シクロヘキサンジカルボン酸、1,3-及び1,4-ジカルボキシルメチルシクロヘキサン、4,4’-ジシクロヘキシルジカルボン酸である。適切な芳香族ジカルボン酸の例は、テレフタル酸、イソフタル酸、o-フタル酸、1,3-、1,4-、2,6-又は2,7-ナフタレンジカルボン酸、4,4’-ビフェニルジカルボン酸、2,2’-ビフェニルジカルボン酸、4,4’-ジフェニルスルホン-ジカルボン酸、1,1,3-トリメチル-5-カルボキシル-3-(p-カルボキシフェニル)-インダン、4,4’-ジフェニルエーテル-ジカルボン酸、ビス-p-(カルボキシルフェニル)-メタンである。
【0090】
本発明では、任意の適切な二酸ハロゲン化物を使用することができる。好ましい二酸ハライドの例としては、限定されないが、塩化フマリル、塩化スベロイル、塩化スクシニル、塩化フタロイル、塩化イソフタロイル、塩化テレフタロイル、塩化セバコイル、塩化アジポイル、塩化トリメチルアジポイル、塩化アゼロイル、塩化ドデカン二酸、塩化スクシニル、塩化グルタール、塩化オキサリル、塩化ダイマー酸及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0091】
本発明では、任意の適切なジアミンを使用することができる。有機ジアミンは、直鎖状若しくは分岐状C~C24脂肪族ジアミン、C~C24脂環式若しくは脂肪族-脂環式ジアミン又はC~C24芳香族若しくはアルキル-芳香族ジアミンであり得る。好ましい有機ジアミンは、N,N’-ビス(ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N,N’-ジメチルエチレンジアミン、エチレンジアミン、N,N’-ジメチル-1,3-プロパンジアミン、N,N’-ジエチル-1,3-プロパンジアミン、N-メチル-1,3-ジアミノプロパン、N-メチルエチレンジアミン、N-エチルエチレンジアミン、N-イソプロピル-1,3-プロパンジアミン、N-プロピル-1,3-プロパンジアミン、N-ブチルエチレンジアミン、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジアミン、1,4-ブタンジアミン、1,5-ペンタンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、2-メチル-1,5-ペンタンジアミン、1,6-ヘキサメチレンジアミン、N,N’-ジメチル-1,6-ヘキサメチレンジアミン、2,2,4(2,4,4)-トリメチル-1,6-ヘキサンジアミン、1,3-ジアミノ-2-プロパノール、1,2-ジアミノエタン-1,2-ジオール、1,1-ジアミノエタン-1,2-ジオール、1,4-ジアミノ-2,3-ブタンジオール、1,3-シクロペンタンジアミン、1,4-ジアミノシクロヘキサン、1,3-ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、4,4’-ジアミノジシクロヘキシルメタン、4,4’-メチレンビス(2-メチルシクロヘキシルアミン)、イソホロンジアミン(3-アミノメチル-3,5,5-トリメチルシクロヘキシルアミン)、m-キシリレンジアミン、p-キシリレンジアミン、ピペラジン、1-(2-アミノエチル)ピペラジン、1,4-ビス(3-アミノプロピル)ピペラジン、2-ピペラジノエチルアミン、1-Boc-ピペラジン、4-(2-アミノエチル)-1-Boc-ピペラジン、1-(2-N-Boc-アミノエチル)ピペラジン、4-(2-アミノエチル)-1-Boc-ピペラジン、4-アミノピペリジン、3-アミノピペリジン、4-アミノメチルピペリジン、2-アミノメチルピペリジン、1-Boc-ピペリジン-4-カルボキシアルデヒド、1-Boc-ピペリジン-4-アセトアルデヒド等である。
【0092】
本発明では、任意の適切なC~C24ジイソシアネートを使用することができる。好ましいジイソシアネートの例としては、限定されないが、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ヘプタメチレンジイソシアネート、1,6-ジイソシアネート-2,2,4-トリメチルヘキサン、オクタメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、1,3-ビス-(4,4’-イソシアントメチル)シクロヘキサン、イソホロンジイソシアネート、4,4’-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、4,4’-ジフェニルジイソシアネート、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、p-フェニレンジイソシアネート等が挙げられる。
【0093】
本発明では、任意の適切なジエポキシ化合物を使用することができる。好ましいジエポキシ化合物の例は、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,3-ブタジエンジオキサイド、1,4-ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,2,7,8-ジエポキシオクタン、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル-3,4-エポキシシクロヘキサン、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル-3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビニルシクロヘキセンジオキサイド、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセロールジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ジプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ビス[4-(グリシジルオキシ)フェニル]メタン、ビスフェノールAジグリシジルエーテル(2,2-ビス[4-(グリシジルオキシ)フェニル]プロパン)、ビスフェノールAプロポキシレートジグリシジルエーテル及びこれらの組合せである。
【0094】
本発明では、任意の適切なC~C24ジオール(即ち2つのヒドロキシル基を有する化合物)を使用することができる。好ましいジオールの例としては、限定されないが、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、種々のペンタンジオール、種々のヘキサンジオール、種々のシクロヘキサンジオール、1,4-ビス(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン及びこれらの組合せが挙げられる。
【0095】
2~24の炭素原子を有する任意のジメルカプタンは、本発明のプレポリマーを調製するために本発明で使用され得る。ジメルカプタンの例としては、限定されないが、C~C12アルキルジメルカプタン(例えば、エチルジメルカプタン、プロピルジメルカプタン、ブチルジメルカプタン、ペンタメチレンジメルカプタン、ヘキサメチレンジメルカプタン、ヘプタメチレンジメルカプタン、オクタメチレンジメルカプタン、ノナメチレンジメルカプタン、デカメチレンジメルカプタン、3-エチルシクロヘキサン-1,2-ジチオール、3-(2-スルファニルエチル)シクロヘキサン-1-チオール、3-(1-スルファニルエチル)シクロヘキサン-1-チオール、2-メチル-5-(2-スルファニルプロピル)シクロヘキサン-1-チオール、2-プロピルシクロヘキサン-1,4-ジチオール、ベンゼンジチオール、メチル置換ベンゼンジチオール、ベンゼンジメタンチオール、1,1-ビフェニル-4,4’-ジメタンチオール、ビフェニル-4,4-ジチオール、エチルエーテルジメルカプタン、トリグリコールジメルカプタン、テトラグリコールジメルカプタン、ジメルカプロール、2,3-ジメルカプトプロパノール、ジチオスレイトール等が挙げられる。
【0096】
本発明では、任意のアミノ酸を使用することができる。アミノ酸の例としては、限定されないが、グリシン、プロリン、アラニン、バリン、イソロイシン、ロイシン、2-アミノ酪酸、4-アミノ酪酸、3-アミノイソ酪酸、3-アミノ酪酸、β-アラニン、1-アミノ-3-シクロペンタンカルボン酸、3-アミノシクロヘキサンカルボン酸、ピロリジン-3-カルボン酸、4-ピペリジンカルボン酸、3-ピペリジンカルボン酸、1-ピペラジン酢酸等が挙げられる。
【0097】
1つのアミノ基と1つのヒドロキシル基又はアルデヒド基(又はケトン基)を有する化合物の例としては、限定されないが、1-ピペラジンプロパノール、2-[2-(1-ピペラジニル)エトキシ]エタノール、4-アミノ-1-ピペラジンエタノール、4-ピペリジンメタノール、1-Boc-ピペリジン-4-カルボキシアルデヒド、4-ホルミルピペリジン、N-Boc-4-ピペリジンアセトアルデヒド等が挙げられる。
【0098】
好ましい市販のチオラクトンの例としては、限定されないが、4-ブチロチオラクトン(又はジヒドロ-2(3H)-チオフェノン)、3-メチルジヒドロ-2(3H)-チオフェノン、3-エチルジヒドロ-2(3H)-チオフェノン、3-(1-メチルエチル)ジヒドロ-2(3H)-チオフェノン、3,3-ジメチルジヒドロ-2(3H)-チオフェノン、3-エチル-3-メチルジヒドロ-2(3H)-チオフェノン、3-アセチルジヒドロ-2(3H)-チオフェノン、N-アセチルホモシステインチオラクトン、N-プロピオニルホモシステインチオラクトン、N-ブチリルホモシステインチオラクトン及びN-カルボキシブチリルホモシステインチオラクトン(又は4-オキソ-4-[(テトラヒドロ-2-オキソ-3-チエニル)アミノ]-ブタン酸)が挙げられる。
【0099】
本発明では、任意のジビニルスルホン化合物を使用することができる。好ましいジビニルスルホン化合物の例としては、限定されないが、ジビニルスルホン、ビス(ビニルスルホニル)C~Cアルカン、1,3-ビス(ビニルスルホニル)-2-プロパノール、1,1-ビス(ビニルスルホニル)-1-プロパノール、1,5-ビス(ビニルスルホニル)-3-ペンタノール、1,1-ビス(ビニルスルホニル)-3-メトキシプロパン、1,5-ビス(ビニルスルホニル)-2,4-ジメチルベンゼン及び1,4-ビス(ビニルスルホニル)-2,3,5,6-テトラフルオロベンゼンが挙げられる。
【0100】
好ましい1級及び2級アミノ含有連鎖移動剤の例としては、限定されないが、2-メルカプトエチルアミン、2-メルカプトプロピルアミン、3-メルカプトプロピルアミン、2-メルカプトブチルアミン、3-メルカプトブチルアミン、4-メルカプトブチルアミン、5-メルカプトペンチルアミン、6-メルカプトヘキシルアミン、N-メチルアミノエタンチオール、N-エチルアミノエタンチオール、N-メチルアミノプロパンチオール、N-エチルアミノプロパンチオール、N-メチルアミノブタンチオール、N-エチルアミノブタンチオール、2-アミノチオールフェノール、3-アミノチオールフェノール、4-アミノチオールフェノール等が挙げられる。
【0101】
カルボキシル基を有するメルカプタンの例としては、限定されないが、チオグリコール酸、2-メルカプトプロピン酸、3-メルカプトプロピオン酸、4-メルカプト酪酸、2-メチル-3-スルファニルプロパン酸、2-メルカプトイソ酪酸、6-メルカプトヘキサン酸、8-メルカプトオクタン酸、4-メルカプト安息香酸、3-メルカプト安息香酸、4-メルカプトフェニル酢酸、2-メルカプト-2-フェニル酢酸等が挙げられる。
【0102】
好ましいヒドロキシル含有メルカプタンの例としては、限定されないが、2-メルカプトエタノール、3-メルカプトンプロパノール、1-メルカプト-2-プロパノール、2-メルカプト-1-プロパノール、4-メルカプト-1-ブタノール、2-メルカプト-3-ブタノール、3-メルカプト-3-メチル1-ブタノール、4-メルカプト-4-メチル-1-ペンタノール、4-メルカプト-4-メチル-2-ペンタノール、6-メルカプト-1-ヘキサノール、3-メルカプト-1-ヘキサノール、8-マルカプト-1-オクタノール、9-メルカプト-1-ノナノール、2-メルカプトフェノール、3-メルカプトフェノール、4-メルカプトフェノール、2-メルカプトベンジルアルコール、4-(6-メルカプトへキシロキシ)ベンジルアルコール等が挙げられる。
【0103】
メチルカルボニル基(-COCH)を有する好ましいメルカプタンの例としては、限定されないが、4-メチル-4-メルカプトペンタン-2-オン、3-メルカプト-2-ブタノン等が挙げられる。
【0104】
フォトクロミック化合物の1つの第1の反応性官能基Eと第2の官能基EPCとの間の共有結合の長さを長くし、且つ/又は1つ以上のカップリング剤(即ち上述したものなどのいずれか1つ)を用いてE及びEPCの一方を他の基(例えば、上記式(1)において、a3が1~3の整数である場合)と反応する異なる反応性官能基に変換することが望ましい。
【0105】
本発明のフォトクロミックポリジオルガノシロキサン架橋剤の調製には、反応性官能基、例えばヒドロキシル基、カルボキシル基、1級アミノ基、2級アミノ基、イソシアネート基、エポキシ基、アジリジン基、チオール基、ケトン基又はエチレン性不飽和基(例えば、エン基、ビニル、ビニルスルホニル基、アクリロイル基及びメタクリロイル基)などを含む限り、任意のフォトクロミック化合物を使用することができる。
【0106】
様々な反応性フォトクロミック化合物が特許に開示されており、市販品から入手することができるか、又は特許及び文献に記載の手順に従って調製することができる。本発明のポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤のフォトクロミック基が由来する、好ましい反応性フォトクロミック化合物の例としては、限定されないが、ナフトピラン、インデノ縮合ナフトピラン(即ちインデノ-ナフトピラン)、複素環縮合ナフトピラン、ベンゾピラン、フェナントロピラン、キノピラン、キノリノピラン、フルオロアンテノピラン、アントラセン縮合ピラン、テトラセン縮合ピラン、スピロ(ベンズインドリン)ナフトピラン、スピロ(インドリン)ナフトピラン、スピロ(インドリン)ベンゾピラン、スピロ(インドリン)キノピラン、スピロ(インドリン)ピラン、ナフトオキサジン、スピロベンゾピラン、スピロベンゾチオピラン、ナフタセンジオン、ベンゾオキサジン、スピロオキサジン、ナフトオキサジン、スピロ(ベンズインドリン)ナフトオキサジン、スピロ(インドリン)ナフトオキサジン、スピロ(インドリン)ピリドベンゾオキサジン、スピロ(インドリン)ベンゾオキサジン、スピロ(ベンズインドリン)ベンゾオキサジン、スピロ(ベンズインドリン)ピリドベンゾオキサジン、スピロ(インドリン)フルオランテノキサジン、スピロ(インドリン)-キノキサジン、スピロピペリジン-ナフトピラン、ピロ(インドリン)ピロノベンゾキサジノン、ベンゾスピロピラン、ナフトスピロピラン、スピロベンゾオキサジン-ピロロピリジン、スピロナフトオキサジン-ピロロピリジン、スピロ-オキサゼピン-ベンゾオキサジン、スピロ-オキサゼピン-ナフトオキサジン、スピロ(インドリン)ベンゾチアゾロキサジン、スピロ(インドリン)ベンゾピロロオキサジン、スピロ(インドリン)キナゾリノ-オキサジン、スピロ(インドリン)-アントラノセンベンゾオキサジン、ベンゾフロベンゾピラン、ベンゾチエノベンゾピラン、ナフトフロベンゾピラン、ベンゾピラノ融合ナフトピラン、スピロ(イソインドリン)-ナフトオキサジン、スピロ(イソインドリン)ベンゾオキサジン等が挙げられる。このような反応性フォトクロミック化合物は、米国特許第3100778号明細書、同第3562172号明細書、同第3567605号明細書、同第3578602号明細書、同第3671543号明細書、同第4215010号明細書、同第4342668号明細書、同第4440672号明細書、同第4634767号明細書、同第4636561号明細書、同第4637698号明細書、同第4699473号明細書、同第4719296号明細書、同第4720547号明細書、同第4772700号明細書、同第4784474号明細書、同第4785097号明細書、同第4816584号明細書、同第4818096号明細書、同第4826977号明細書、同第4831142号明細書、同第4880667号明細書、同第4929693号明細書、同第4931219号明細書、同第4931221号明細書、同第4959471号明細書、同第4980089号明細書、同第4986934号明細書、同第5055576号明細書、同第5066818号明細書、同第5110922号明細書、同第5114621号明細書、同第5139707号明細書、同第5166345号明細書、同第5171636号明細書、同第5180524号明細書、同第5186867号明細書、同第5200116号明細書、同第5238931号明細書、同第5238981号明細書、同第5244602号明細書、同第5274132号明細書、同第5340857号明細書、同第5369158号明細書、同第5384077号明細書、同第5395567号明細書、同第5399687号明細書、同第5405958号明細書、同第5411679号明細書、同第5429774号明細書、同第5451344号明細書、同第5458814号明細書、同第5458815号明細書、同第5464567号明細書、同第5466398号明細書、同第5514817号明細書、同第5520853号明細書、同第5552090号明細書、同第5552091号明細書、同第5565147号明細書、同第5573712号明細書、同第5578252号明細書、同第5585042号明細書、同第5623005号明細書、同第5637262号明細書、同第5637709号明細書、同第5645767号明細書、同第5650098号明細書、同第5651923号明細書、同第5656206号明細書、同第5658500号明細書、同第5658501号明細書、同第5674432号明細書、同第5698141号明細書、同第5723072号明細書、同第5728758号明細書、同第5730908号明細書、同第5744070号明細書、同第5759450号明細書、同第5783116号明細書、同第5801243号明細書、同第5808063号明細書、同第5811034号明細書、同第5831090号明細書、同第5833885号明細書、同第5869658号明細書、同第5879592号明細書、同第5891368号明細書、同第5955520号明細書、同第5961892号明細書、同第5981634号明細書、同第5998520号明細書、同第6004486号明細書、同第6017121号明細書、同第6018059号明細書、同第6019914号明細書、同第6022495号明細書、同第6022497号明細書、同第6030555号明細書、同第6034193号明細書、同第6065836号明細書、同第6106744号明細書、同第6106744号明細書、同第6107395号明細書、同第6113814号明細書、同第6146554号明細書、同第6149841号明細書、同第6153126号明細書、同第6221284号明細書、同第6248264号明細書、同第6296785号明細書、同第6315928号明細書、同第6342459号明細書、同第6348604号明細書、同第6353102号明細書、同第6414057号明細書、同第6478988号明細書、同第6630597号明細書、同第7556750号明細書、同第7584630号明細書、同第7999989号明細書、同第8158037号明細書、同第8697770号明細書、同第8698117号明細書、同第8741188号明細書、同第9029532号明細書、同第9028728号明細書、同第9052438号明細書、同第9097916号明細書、同第9465234号明細書、同第9487499号明細書、同第9904074号明細書、同第10197707号明細書、同第10501446号明細書、同第10532997号明細書及び同第10502998号明細書に開示されており、且つ又教科書Techniques in Chemistry,Volume III.“Photochromism”,Chapter 3(Glenn H.Brown,Editor,John Wiley and Sons,Inc.,New York,1971)及び“Chromic Phenomena:Technological Applications of Colour Chemistry”(P.Bamfield,RSC Books(2001))に記述されている。様々な置換基を含むこれらの化合物の誘導体は、当業者によってこの教示から合成され得る。
【0107】
反応性フォトクロミック化合物は、反応性官能基を有するメルカプタン(上記のもののいずれか1つ)と重合性フォトクロミック化合物(即ちエチレン性不飽和基を有するもの)とをマイケル付加反応に従って反応させることによっても得ることができることが理解されるであろう。好ましいフォトクロミックビニルモノマーの例としては、重合性ナフトピラン、重合性ベンゾピラン、重合性インデノナフトピラン、重合性フェナントロピラン、重合性スピロ(ベンズインドリン)-ナフトピラン、重合性スピロ(インドリン)ベンゾピラン、重合性スピロ(インドリン)-ナフトピラン、重合性スピロ(インドリン)キノピラン、重合性スピロ(インドリン)-ピラン、重合性ナフトオキサジン、重合性スピロベンゾピラン。重合性スピロベンゾピラン、重合性スピロベンゾチオピラン、重合性ナフタセンジオン、重合性スピロオキサジン、重合性スピロ(インドリン)ナフトオキサジン、重合性スピロ(インドリン)ピリドベンゾオキサジン、重合性スピロ(ベンズインドリン)ピリドベンゾオキサジン、重合性スピロ(ベンズインドリン)ナフトオキサジン、重合性スピロ(インドリン)-ベンゾオキサジン、重合性ジアリールエテン及びこれらの組み合わせが挙げられ、米国特許第4929693号明細書、同第5166345号、同第6017121号明細書、同第7556750号明細書、同第7584630号明細書、同第7999989号明細書、同第8158037号明細書、同第8697770号明細書、同第8741188号明細書、同第9052438号明細書、同第9097916号明細書、9465234号明細書、9904074号明細書、10197707号明細書、同第6019914号明細書、同第6113814号明細書、同第6149841号明細書、同第6296785号明細書及び同第6348604号明細書に開示されている。
【0108】
好ましい反応性フォトクロミック化合物の例としては、限定されないが、本出願で後述する化合物が挙げられ、商業的供給元から入手することができるか、又は上述の特許及び上述の教科書に記載されている手順に従って調製することができる。
【0109】
本発明のフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤(上で定義された式(1))は、ポリマー、好ましくはシリコーンハイドロゲルポリマー材料の調製において特に使用を見出すことができ、これは、本発明の別の態様である。当業者は、任意の公知の重合機構に従い、重合性組成物からポリマー又はシリコーンハイドロゲルポリマー材料を調製する方法を認知している。
【0110】
別の態様では、本発明は、本発明のフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤の単位(上述された通り)を含む架橋されたポリマー材料を含むソフトフォトクロミックコンタクトレンズを提供する。
【0111】
好ましい実施形態では、ソフトフォトクロミックコンタクトレンズは、フォトクロミックシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズである。好ましくは、本発明のフォトクロミックシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズは、完全に水和されたとき、少なくとも約40バーラー(好ましくは少なくとも約60バーラー、より好ましくは少なくとも約70バーラー、更により好ましくは少なくとも約80バーラー)の酸素透過性(Dk)、約15重量%~約70重量%(好ましくは約20重量%~約70重量%、より好ましくは約25%~約65%、更により好ましくは約30重量%~60%)の含水率、約0.20MPa~約1.8MPa(好ましくは約0.25MPa~約1.5MPa、より好ましくは約0.3MPa~約1.2MPa、更により好ましくは約0.4MPa~約1.0MPa)の弾性率を有する。
【0112】
当業者は、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズの酸素透過性、酸素透過性、含水率及び弾性率を測定する方法をよく知っている。これらのレンズ特性は、全ての製造業者によってそのシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズ製品について報告されている。
【0113】
本発明のフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤(上記で定義)の様々な実施形態は、本発明のこの態様に組み込まれるべきである。
【0114】
本発明のフォトクロミックシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズはまた、少なくとも1つのシリコーン含有重合性成分の単位と、少なくとも1つの親水性ビニルモノマーの単位とを含む。
【0115】
本発明によると、本発明の有彩色のポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤以外のシリコーン含有重合性成分は、シリコーン含有ビニルモノマー、ポリシロキサンビニル架橋剤、1つ以上のシリコーン含有プレポリマー、1つ以上のポリシロキサンビニル架橋剤、1つ以上のシリコーン含有プレポリマー又はこれらの組み合わせであり得る。
【0116】
本発明によれば、シリコーン含有ビニルモノマーは、当業者に公知の任意のシリコーン含有ビニルモノマーであり得る。好ましいシリコーン含有ビニルモノマーの例としては、限定されないが、ビス(トリアルキルシリルオキシ)アルキルシリル基又はトリス(トリアルキルシリルオキシ)シリル基をそれぞれ有するビニルモノマー、ポリシロキサンビニルモノマー、3-メタクリロキシプロピルペンタメチルジシロキサン、t-ブチルジメチル-シロキシエチルビニルカーボネート、トリメチルシリルエチルビニルカーボネート及びトリメチルシリルメチルビニルカーボネート並びにこれらの組み合わせが挙げられる。
【0117】
式(M1)のものを含む好ましいポリシロキサンビニルモノマーは、本出願で後述されており、商業的供給元(例えば、Shin-Etsu、Gelestなど)から入手することができ、例えば、米国特許第5070215号明細書、同第6166236号明細書、同第6867245号明細書、同第8415405号明細書、同第8475529号明細書、同第8614261号明細書及び同第9217813号明細書に記載の手順に従って調製することができ、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、又は(メタ)アクリルアミド、又は(メタ)アクリルオキシポリエチレングリコールをモノエポキシプロピルオキシプロピル末端ポリジメチルシロキサンと反応させることによって調製することができ、グリシジル(メタ)アクリレートをモノカルビノール末端ポリジメチルシロキサン、モノアミノプロピル末端ポリジメチルシロキサン又はモノエチルアミノプロピル末端ポリジメチルシロキサンと反応させることによって調製することができるか、又は当業者に周知のカップリング反応に従い、イソシアネートエチル(メタ)アクリレートをモノカルビノール末端ポリジメチルシロキサンと反応させることによって調製することができる。
【0118】
式(M2)のものを含む、ビス(トリアルキルシリルオキシ)アルキルシリル基又はトリス(トリアルキルシリルオキシ)シリル基をそれぞれ有する好ましいシリコーン含有ビニルモノマーは、本出願で後述されており、商業的供給元(例えば、Shin-Etsu、Gelestなど)から入手することができるか、又は米国特許第5070215号明細書、同第6166236号明細書、同第7214809号明細書、同第8475529号明細書、同第8658748号明細書、同第9097840号明細書、同第9103965号明細書及び同第9475827号明細書に記載の手順に従って調製することができる。
【0119】
本発明では、任意の適切なポリシロキサンビニル架橋剤を使用することができる。好ましいポリシロキサンビニル架橋剤の例は、ジ-(メタ)アクリロイル末端ポリジメチルシロキサン、ジビニルカーボネート末端ポリジメチルシロキサン、ジビニルカルバメート末端ポリジメチルシロキサン、N,N,N’,N’-テトラキス(3-メタクリロキシ-2-ヒドロキシプロピル)-アルファ,オメガ-ビス-3-アミノプロピル-ポリジメチルシロキサン、米国特許第5,760,100号明細書に記載されているマクロマーA、マクロマーB、マクロマーC及びマクロマーDからなる群から選択されるポリシロキサン含有マクロマー、米国特許第4136250号明細書、同第4153641号明細書、同第4182822号明細書、同第4189546号明細書、同第4343927号明細書、同第4254248号明細書、同第4355147号明細書、同第4276402号明細書、同第4327203号明細書、同第4341889号明細書、同第4486577号明細書、同第4543398号明細書、同第4605712号明細書、同第4661575号明細書、同第4684538号明細書、同第4703097号明細書、同第4833218号明細書、同第4837289号明細書、同第4954586号明細書、同第4954587号明細書、同第5010141号明細書、同第5034461号明細書、同第5070170号明細書、同第5079319号明細書、同第5039761号明細書、同第5346946号明細書、同第5358995号明細書、同第5387632号明細書、同第5416132号明細書、同第5451617号明細書、同第5486579号明細書、同第5962548号明細書、同第5981675号明細書、同第6039913号明細書及び同6762264号明細書に開示されているポリシロキサン含有マクロマー、米国特許第4259467号明細書、同第4260725号明細書及び同第4261875号明細書に記載されているポリシロキサン含有マクロマーである。
【0120】
好ましいポリシロキサンビニル架橋剤の1つの部類は、ジメチルシロキサン単位と、1つのメチル置換基及び2~6つのヒドロキシル基を有する1つの1価C~C40有機ラジカル置換基とをそれぞれ有する親水化シロキサン単位とをそれぞれ有するジ-(メタ)アクリロイルオキシ末端ポリシロキサンビニル架橋剤であり、より好ましくは式(I)のポリシロキサンビニル架橋剤であり、これらは、本出願で後述されており、米国特許第10081697号明細書に開示されている手順に従って調製することができる。
【0121】
好ましいポリシロキサンビニル架橋剤の別の部類は、そのそれぞれが1つの唯一のポリジオルガノシロキサンセグメント及び2つの末端(メタ)アクリロイル基を含むビニル架橋剤であり、これらは、商業的供給元から入手できるか、グリシジル(メタ)アクリレート(メタ)アクリロイルクロリドをジアミノ末端ポリジメチルシロキサン又はジヒドロキシル末端ポリジメチルシロキサンと反応させることによって調製され得るか、イソシアントエチル(メタ)アクリレートを、カップリング剤(カルボジイミド)の存在下でアミノ含有アクリルモノマーとジカルボキシル終端ポリジメチルシロキサンを反応させることによって調製したジヒドロキシル終端ポリジメチルシロキサンと反応させることによって調製され得るか、カルボキシル含有アクリルモノマーをカップリング剤(カルボジイミド)の存在下でジアミノ末端ポリジメチルシロキサンと反応させることによって調製され得るか、又はヒドロキシル含有アクリルモノマーをジイソシアネート又はジエポキシカップリング剤の存在下でジヒドロキシ末端ポリジシロキサンと反応させることによって調製され得る。
【0122】
好ましいポリシロキサンビニル架橋剤の他の部類は、そのそれぞれが、ポリジオルガノシロキサンセグメントの各対と、2つの末端エチレン性不飽和基との間のリンカーによって結合された少なくとも2つのポリジオルガノシロキサンセグメントを有する鎖延長型ポリシロキサンビニル架橋剤であり、これらは、米国特許第5034461号明細書、同第5416132号明細書、同第5449729号明細書、同第5760100号明細書、同第7423074号明細書、同第8529057号明細書、同第8835525号明細書、同第8993651号明細書、同第10301451号明細書及び同第10465047号明細書に記載されている手順に従って調製することができる。
【0123】
本発明では、任意の親水性ビニルモノマーを使用することができる。好ましい親水性ビニルモノマーの例は、アルキル(メタ)アクリルアミド(本出願で後述)、ヒドロキシル含有アクリルモノマー(本出願で後述)、アミノ含有アクリルモノマー(本出願で後述)、カルボキシル含有アクリルモノマー(本出願で後述)、N-ビニルアミドモノマー(本出願で後述)、メチレン含有ピロリドンモノマー(即ち3又は5位でピロリドン環に結合したメチレン基をそれぞれ有するピロリドン誘導体)(本出願で後述)、C~Cアルコキシエトキシ基を有するアクリルモノマー(本出願で後述)、ビニルエーテルモノマー(本出願で後述)、アリルエーテルモノマー(本出願で後述)、ホスホリルコリン含有ビニルモノマー(本出願で後述)、N-2-ヒドロキシエチルビニルカルバメート、N-カルボキシビニル-β-アラニン(VINAL)、N-カルボキシビニル-α-アラニン及びこれらの組み合わせである。
【0124】
本発明のフォトクロミックシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズは、少なくとも1つの疎水性ビニルモノマー、少なくとも1つの非シリコーンビニル架橋剤又はこれらの組み合わせの単位を更に含むこともできる。
【0125】
本発明によれば、任意の疎水性ビニルモノマーを本発明に含めることができる。好ましい疎水性ビニルモノマーの例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、吉草酸ビニル、スチレン、クロロプレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、(メタ)アクリロニトリル、1-ブテン、ブタジエン、ビニルトルエン、ビニルエチルエーテル、パーフルオロヘキシルエチル-チオ-カルボニル-アミノエチル-メタクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロイソプロピル(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロブチル(メタ)アクリレート及びこれらの組み合わせが挙げられる。
【0126】
本発明によれば、任意の非シリコーンビニル架橋剤を本発明に含めることができる。好ましい非シリコーンビニル架橋剤の例は、本出願で後述される。
【0127】
本発明によれば、本発明のフォトクロミックシリコーンハイドロゲル(SiHy)コンタクトレンズは、任意のレンズ製造プロセスに従って作製することができる。当業者は、SiHyコンタクトレンズを作製する方法を非常によく認知している。例えば、SiHyコンタクトレンズは、例えば、米国特許第3408429号明細書に記載されているような従来の「スピンキャスト成形」において又は米国特許第4347198号明細書、同第5508317号明細書、同第5583463号明細書、同第5789464号明細書及び同第5849810号明細書に記載されている静的形態での完全キャスト成形プロセス又はカスタマイズされたコンタクトレンズの作製に使用されるポリマー材料ボタンの旋盤切削によって作製することができる。キャスト成形では、重合性組成物(即ちSiHyレンズ配合物)は、典型的には、鋳型に分配され、SiHyコンタクトレンズを作製するために鋳型内で硬化(即ち重合及び/又は架橋)される。
【0128】
SiHyコンタクトレンズなどのコンタクトレンズを作製するためのレンズ鋳型は、当業者に周知であり、例えばキャスト成形又はスピンキャストに使用される。例えば、鋳型(キャスト鋳型用)は、通常、少なくとも2つの鋳型片(又は部分)又は鋳型半体、即ち第1及び第2の鋳型半体を含む。第1の鋳型半体は、第1の成形(又は光学)面を画定し、第2の鋳型半体は、第2の成形(又は光学)面を画定する。第1及び第2の鋳型半体は、第1の成形面と第2の成形面との間にレンズ形成キャビティが形成されるように、互いに受け入れられるように構成される。鋳型半体の成形面は、鋳型のキャビティ形成面であり、重合性組成物と直接接触する。
【0129】
コンタクトレンズをキャスト成形するための鋳型片を製造する方法は、一般的に当業者に周知である。本発明のプロセスは、鋳型を形成する任意の特定の方法に限定されない。実際、本発明では、鋳型を形成する任意の方法を使用することができる。第1及び第2の鋳型半体は、射出成形又は旋盤などの様々な手法により形成することができる。鋳型半体を形成するための適切なプロセスの例は、米国特許第4444711号明細書、同第4460534号明細書、同第5843346号明細書及び同第5894002号明細書に開示されている。
【0130】
コンタクトレンズを作製するための鋳型を作製するために、鋳型を作製するための当技術分野で知られている事実上全ての材料を使用することができる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、PMMA、Topas(登録商標)COCグレード8007-S10(Frankfurt,Germany and Summit,New JerseyのTicona GmbHのエチレンとノルボルネンとの透明なアモルファスコポリマー)などのポリマー材料を使用することができる。石英ガラス及びサファイアなど、UV光の透過を可能にする他の材料を使用することもできる。
【0131】
好ましい実施形態では、再利用可能な鋳型が使用され、レンズ形成組成物は、化学線の空間的制限下で化学的に硬化されて、コンタクトレンズを形成する。好ましい再利用可能な鋳型の例は、米国特許第6627124号明細書、同第6800225号明細書、同第7384590号明細書及び同第7387759号明細書に開示されているものである。再利用可能な鋳型は、石英、ガラス、サファイア、CaF、環状オレフィンコポリマー(例えば、Frankfurt,Germany及びSummit,New JerseyのTicona GmbHのTopas(登録商標)COCグレード8007-S10(エチレンとノルボルネンとの透明なアモルファスコポリマー)、Zeon Chemicals LP,Louisville,KYのZeonex(登録商標)及びZeonor(登録商標))、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、DuPont(Delrin)のポリオキシメチレン、G.E.PlasticsのUltem(登録商標)(ポリエーテルイミド)、PrimoSpire(登録商標)などで作製することができる。
【0132】
本発明によれば、重合性組成物は、任意の公知の方法に従い、鋳型によって形成されたキャビティに導入(分配)することができる。
【0133】
重合性組成物を鋳型に分配した後、重合してフォトクロミックSiHyコンタクトレンズを作製する。架橋は、熱的又は化学的に、好ましくは、鋳型内の重合性組成物を化学線の空間的制限に曝して重合性組成物中の重合性成分を架橋することによって開始することができる。
【0134】
成形されたフォトクロミックSiHyコンタクトレンズを鋳型から取り外すことができるように鋳型を開けることは、それ自体公知の方法で行うことができる。
【0135】
成形されたフォトクロミックSiHyコンタクトレンズは、未重合の重合性成分及び形成されたオリゴマーを除去するために、液体抽出媒体を用いたレンズ抽出に施され得る。本発明によると、抽出液体媒体は、乾燥したコンタクトレンズ中の有機溶媒、未重合の重合性材料及びオリゴマーを溶解することができる任意の溶媒である。本発明では、水、当業者に知られている任意の有機溶媒又はこれらの混合物を使用することができる。好ましくは、抽出液体媒体として使用される有機溶媒は、水、緩衝生理食塩水、C~Cアルキルアルコール、1,2-プロピレングリコール、約400ダルトン以下の数平均分子量を有するポリエチレングリコール、C~Cアルキルアルコール又はこれらの組合せである。
【0136】
抽出後、フォトクロミックシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズは、当業者に知られている任意の方法に従い、液体抽出媒体を置き換えるために水又は水溶液中で水和させることができる。
【0137】
水和されたフォトクロミックシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズは、例えば、表面処理、当業者によく知られているパッケージング溶液を用いたレンズパッケージにおけるパッケージング、118~124℃で少なくとも約30分間のオートクレーブなどの滅菌などの更なるプロセスに施され得る。
【0138】
レンズパッケージ(又は容器)は、ソフトコンタクトレンズをオートクレーブ滅菌して保存するために、当業者によく知られている。本発明では、任意のレンズパッケージを使用することができる。好ましくは、レンズパッケージは、ベースとカバーとを含むブリスターパッケージであり、カバーは、ベースに取り外し可能に密封され、ベースは、滅菌パッケージング溶液とコンタクトレンズとを受け入れるためのキャビティを含む。
【0139】
レンズは、個別のパッケージにパッケージングされ、密封され、使用者に分配される前に滅菌される(例えば、約120℃以上のオートクレーブにより、加圧下で少なくとも30分間)。当業者は、レンズパッケージの密封及び滅菌の方法をよく理解するであろう。
【0140】
本発明のフォトクロミックSiHyコンタクトレンズは、市販のSiHyコンタクトレンズを作製するための任意のSiHyレンズ配合物に、少なくとも1つのフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤を所望量加えることによって調製される重合性組成物から得ることもできる。
【0141】
SiHyコンタクトレンズ配合物は、当業者に知られている他の必要な成分、例えば当業者に知られているようなフリーラジカル開始剤(例えば、熱重合開始剤、光開始剤)、UV吸収ビニルモノマー、高エネルギー紫外線(「HEVL」)吸収ビニルモノマー、可視性着色剤(例えば、反応染料、重合性染料、顔料、抗菌剤(例えば、好ましくは銀ナノ粒子)、生物活性剤、浸出性ポリマー湿潤剤(例えば、非重合性親水性ポリマーなど)、浸出性涙安定剤(例えば、リン脂質、モノグリセリド、ジグリセリド、トリグリセリド、糖脂質、グリセログリコール脂質、スフィンゴ糖脂質など)及びこれらの混合物などを含むこともできる。
【0142】
本発明では、任意の熱重合開始剤を使用することができる。適切な熱重合開始剤は、当業者に公知であり、例えば、ペルオキシド、ヒドロペルオキシド、アゾ-ビス(アルキル-又はシクロアルキルニトリル)、過硫酸塩、過炭酸塩又はこれらの混合物を含む。好ましい熱重合開始剤の例としては、限定されないが、過酸化ベンゾイル、過酸化t-ブチル、t-アミルペルオキシベンゾエート、2,2-ビス(tert-ブチルパーオキシ)ブタン、1,1-ビス(tert-ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,5-ビス(tert-ブチルペルオキシ)-2,5-ジメチルヘキサン、2,5-ビス(tert-ブチルペルオキシ)-2,5-ジメチルヘキサン、ビス(1-(tert-ブチルペルオキシ)-1-メチルエチル)ベンゼン、1,1-ビス(tert-ブチルパーオキシ)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、ジ-t-ブチル-ジペロキシフタレート、t-ブチルヒドロパーオキサイド、t-ブチルパーアセテート、t-ブチルパーオキシベンゾエート、t-ブチルパーオキシイソプロピルカーボネイト、過酸化アセチル、過酸化ラウロイル、過酸化デカノイル、ペルオキシ二炭酸ジセチル、ジ(4-t-ブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカルボネート(Perkadox 16S)、ジ(2-エチルヘキシル)ペルオキシジカルボネート、t-ブチルペルオキシピバレート(Lupersol 11)、t-ブチルペルオキシ-2-エチルヘキサノエート(Trigonox 21-C50)、2,4-ペンタンジオンパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、過酢酸、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、2,2’-アゾビス(4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロニトリル)(VAZO33)、2,2’-アゾビス[2-(2-イミダゾリン-2-イル)プロパン]ジヒドロクロライド(VAZO44)、2,2’-アゾビス(2-アミジノプロパン)二塩酸塩(VAZO50)、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)(VAZO52)、2.2’-アゾビス(イソブチロニトリル)(VAZO64又はAIBN)、2,2’-アゾビス-2-メチルブチロニトリル(VAZO67)、1,1-アゾビス(1-シクロヘキサンカルボニトリル)(VAZO88)、2,2’-アゾビス(2-シクロプロピルプロピオニトリル)、2,2’-アゾビス(メチルイソブチレート)、4,4’-アゾビス(4-シアノ吉草酸)及びこれらの組合せが挙げられる。好ましくは、熱開始剤は、2,2’-アゾビス(イソブチロニトリル)(AIBN又はVAZO64)である。
【0143】
適切な光開始剤は、ベンゾインメチルエーテル、ジエトキシアセトフェノン、ベンゾイルホスフィンオキシド、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン並びにDarocur及びIrgacurタイプ、好ましくはDarocur1173(登録商標)及びDarocur2959(登録商標)、ゲルマニウム系ノリッシュI型光開始剤(例えば、米国特許第7,605,190号明細書に記載されているもの)である。ベンゾイルホスフィン開始剤の例としては、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス-(2,6-ジクロロベンゾイル)-4-N-プロピルフェニルホスフィンオキシド及びビス-(2,6-ジクロロベンゾイル)-4-N-ブチルフェニルホスフィンオキシドが挙げられる。例えば、マクロマーに組み込むことができる反応性光開始剤又は特殊なモノマーとして使用することができる反応性光開始剤も適している。反応性光開始剤の例は、欧州特許第632329号明細書に開示されているものである。好ましくは、フォトクロミックSiHyコンタクトレンズを作製するためのSiHyレンズ配合物は、可視光によって開始され得る少なくとも1つの光開始剤、例えば、ベンゾイルホスフィンオキシド光開始剤、ゲルマニウム系ノリッシュI型光開始剤又はこれらの組み合わせを含む。
【0144】
重合性組成物(SiHyレンズ配合物)は、当業者に知られているように、全ての重合性成分と他の必要な成分とを混合することによって調製される無溶媒の透明な液体であり得るか、又は水と、水と混和性の1つ以上の溶媒との混合物、有機溶媒若しくは1つ以上の有機溶媒の混合物などの任意の適切な溶媒中に所望の成分の全てを溶解することによって調製される溶液であり得る。「溶媒」という用語は、フリーラジカル重合反応に関与できない化学物質を指す。
【0145】
無溶媒のレンズSiHyレンズ配合物は、典型的には、無溶媒のSiHyレンズ配合物の他の全ての重合性成分を溶解するための反応性溶媒として少なくとも1つのブレンドビニルモノマーを含む。好ましいブレンドビニルモノマーの例は、本出願で後述されている。好ましくは、無溶媒のSiHyレンズ配合物の調製におけるブレンドビニルモノマーとしてメチルメタクリレートが使用される。
【0146】
本発明では、任意の溶媒を使用することができる。好ましい有機溶媒の例としては、限定されないが、テトラヒドロフラン、トリプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールn-ブチルエーテル、ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトンなど)、ジエチレングリコールn-ブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールn-プロピルエーテル、ジプロピレングリコールn-プロピルエーテル、トリプロピレングリコールn-ブチルエーテル、プロピレングリコールn-ブチルエーテル、ジプロピレングリコールn-ブチルエーテル、トリプロピレングリコールn-ブチルエーテル、プロピレングリコールフェニルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸i-プロピル、塩化メチレン、2-ブタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、メントール、シクロヘキサノール、シクロペンタノール及びエキソノルボルネオール、2-ペンタノール、3-ペンタノール、2-ヘキサノール、3-ヘキサノール、3-メチル-2-ブタノール、2-ヘプタノール、2-オクタノール、2-ノナノール、2-デカノール、3-オクタノール、ノルボルネオール、tert-ブタノール、tert-アミルアルコール、2-メチル-2-ペンタノール、2,3-ジメチル-2-ブタノール、3-メチル-3-ペンタノール、1-メチルシクロヘキサノール、2-メチル-2-ヘキサノール、3,7-ジメチル-3-オクタノール、1-クロロ-2-メチル-2-プロパノール、2-メチル-2-ヘプタノール、2-メチル-2-オクタノール、2-2-メチル-2-ノナノール、2-メチル-2-デカノール、3-メチル-3-ヘキサノール、3-メチル-3-ヘプタノール、4-メチル-4-ヘプタノール、3-メチル-3-オクタノール、4-メチル-4-オクタノール、3-メチル-3-ノナノール、4-メチル-4-ノナノール、3-メチル-3-オクタノール、3-エチル-3-ヘキサノール、3-メチル-3-ヘプタノール、4-エチル-4-ヘプタノール、4-プロピル-4-ヘプタノール、4-イソプロピル-4-ヘプタノール、2,4-ジメチル-2-ペンタノール、1-メチルシクロペンタノール、1-エチルシクロペンタノール、1-エチルシクロペンタノール、3-ヒドロキシ-3-メチル-1-ブテン、4-ヒドロキシ-4-メチル-1-シクロペンタノール、2-フェニル-2-プロパノール、2-メトキシ-2-メチル-2-プロパノール、2,3,4-トリメチル-3-ペンタノール、3,7-ジメチル-3-オクタノール、2-フェニル-2-ブタノール、2-メチル-1-フェニル-2-プロパノール及び3-エチル-3-ペンタノール、1-エトキシ-2-プロパノール、1-メチル-2-ピロリドン、N,N-ジメチルプロピオンアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルプロピオンアミド、N-メチルピロリドン並びにこれらの混合物が挙げられる。
【0147】
多数のSiHyレンズ配合物が、本出願の出願日までに公開された多数の特許及び特許出願に記載されており、市販のSiHyコンタクトレンズの製造において使用されてきた。市販のSiHyコンタクトレンズの例としては、限定されないが、アスモフィルコンA、バラフィルコンA、コンフィルコンA、デレフィルコンA、エフロフィルコンA、エンフィルコンA、ファンフィルコンA、ガリフィルコンA、ロトラフィルコンA、ロトラフィルコンB、ナラフィルコンA、ナラフィルコンB、セノフィルコンA、セノフィルコンB、セノフィルコンC、スマフィルコンA、ソモフィルコンA及びステンフィルコンAが挙げられる。
【0148】
SiHyレンズ配合物(即ち重合性組成物)は、当業者に知られているように、好ましくはコンタクトレンズのキャスト成形用鋳型内で熱的又は化学的に硬化(重合)することができる。
【0149】
熱重合は、例えば、25~120℃、好ましくは40~100℃の温度で都合よく行われる。反応時間は、広い範囲内で変動し得るが、例えば1~24時間又は好ましくは2~12時間が好都合である。重合反応に使用される成分及び溶媒を予め脱気し、不活性雰囲気下、例えば窒素又はアルゴンの雰囲気下で前記共重合反応を行うことが有利である。
【0150】
その後、化学線重合は、化学線、例えば光、特に適切な波長のUV光又は可視光によって引き起こすことができる。必要に応じて、適切な光増感剤を添加することにより、スペクトル要件を適宜制御することができる。
【0151】
特定の用語、デバイス及び方法を使用して本発明の種々の実施形態が記載されたが、そのような記載は、例証目的のみのためのものである。使用される用語は、限定のための用語ではなく説明のための用語である。以下の特許請求の範囲において明示される本発明の趣旨又は範囲から逸脱することなく、当業者により変更及び変動がされ得ることが理解されるであろう。加えて、以下に示すように、種々の実施形態の態様は、全体的若しくは部分的に交換され得るか、又はいずれかの様式で組み合わされ得、且つ/若しくは一緒に使用され得ることが理解されるべきである。
【0152】
1.フォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤であって、
(1)ジメチルシロキサン単位と、1つのメチル置換基及び少なくとも1つのフォトクロミック部位を有する1つのフォトクロミック有機置換基を有する少なくとも1つのフォトクロミックシロキサン単位とを含むポリジオルガノシロキサンセグメントと、
(2)2つの末端エチレン性不飽和基と
を含むフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤。
【0153】
2.ポリジオルガノシロキサンセグメントは、3~500のジメチルシロキサン単位を含む、実施形態1のフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤。
【0154】
3.ポリジオルガノシロキサンセグメントは、5~450のジメチルシロキサン単位を含む、実施形態1に記載のフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤。
【0155】
4.ポリジオルガノシロキサンセグメントは、10~400のジメチルシロキサン単位を含む、実施形態1のフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤。
【0156】
5.ポリジオルガノシロキサンセグメントは、20~350のジメチルシロキサン単位を含む、実施形態1のフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤。
【0157】
6.ポリジオルガノシロキサンセグメントは、1~80のフォトクロミックシロキサン単位を含む、実施形態1~5のいずれか1つのフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤。
【0158】
7.ポリジオルガノシロキサンセグメントは、2~70のフォトクロミックシロキサン単位を含む、実施形態1~5のいずれか1つのフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤。
【0159】
8.ポリジオルガノシロキサンセグメントは、3~60のフォトクロミックシロキサン単位を含む、実施形態1~5のいずれか1つのフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤。
【0160】
9.ポリジオルガノシロキサンセグメントは、3~50のフォトクロミックシロキサン単位を含む、実施形態1~5のいずれか1つのフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤。
【0161】
10.2つの末端エチレン性不飽和基は、(メタ)アクリロイル基である、実施形態1~9のいずれか1つのフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤。
【0162】
11.フォトクロミックシロキサン単位対ジメチルシロキサン単位のモル比は、約0.002~約0.50である、実施形態1~10のいずれか1つのフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤。
【0163】
12.フォトクロミックシロキサン単位対ジメチルシロキサン単位のモル比は、約0.002~約0.20である、実施形態1~10のいずれか1つのフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤。13.フォトクロミックシロキサン単位対ジメチルシロキサン単位のモル比は、約0.004~約0.1である、実施形態1~10のいずれか1つのフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤。
【0164】
13.フォトクロミックシロキサン単位対ジメチルシロキサン単位のモル比は、約0.004~約0.05である、実施形態1~10のいずれか1つのフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤。
【0165】
14.フォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤は、少なくとも1000ダルトンの数平均分子量を有する、実施形態1~13のいずれか1つのフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤。
【0166】
15.フォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤は、1500ダルトン~80000ダルトンの数平均分子量を有する、実施形態1~13のいずれか1つのフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤。
【0167】
16.フォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤は、2000~50000ダルトンの数平均分子量を有する、実施形態1~13のいずれか1つのフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤。
【0168】
17.フォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤は、2500~25000ダルトンの数平均分子量を有する、実施形態1~13のいずれか1つのフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤。
【0169】
18.フォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤は、式(1)
【化22】

(式中、
υ1は、3~500の整数であり、及びω1は、1~80の整数であり、
は、
【化23】

の1価ラジカルであり、
は、水素又はメチルであり、
a1は、ゼロ又は1であり、
は、O又はNRN1であり、
N1は、水素又はC~C15アルキルであり、
は、C~Cアルキレン2価ラジカル、又は
【化24】

の2価ラジカルであり、
’は、ゼロ又は1つのヒドロキシル基を有するC~Cアルキレン2価ラジカルであり、
’’は、ゼロ又は1つのヒドロキシル基を有するC~Cアルキレン2価ラジカルであり、
は、-O-、-NRN1-、-NHCOO-、-OCONH-、-CONRN1-又は-NRN1CO-であり、
’は、O又はNRN1であり、
q1は、1~20の整数であり、
q2は、0~20の整数であり、
PCは、
【化25】

の1価ラジカルであり、
は、
【化26】

の2価ラジカルであり、
a2は、ゼロ又は1であり、
a3は、ゼロ又は1~3の整数であり、
は、直鎖状又は分岐状C~C10アルキレン2価ラジカルであり、
は、直鎖状又は分岐状C~C10アルキレン2価ラジカルであり、
は、直接結合又は直鎖状若しくは分岐状C~Cアルキレン2価ラジカルであり、
PC及び各Xは、他から独立して、
【化27】

の共有結合であり、
N2は、水素、直鎖状又は分岐状C~C15アルキル、シクロヘキシル、シクロペンチル、置換若しくは非置換フェニル又は置換若しくは非置換フェニル-C~Cアルキルであり、
各Lは、独立して、1つ以上のヒドロキシル若しくはC~C-アルコキシ基、又はC~C-アシルアミノ基、
【化28】

を任意選択的に有する直鎖状若しくは分岐状C~C24アルキレン2価ラジカル又は1つ以上のヒドロキシル若しくはC~C-アルコキシ基を任意選択的に有する2価ラジカルであり、且つ20までの炭素原子を有する炭化水素の2つの異なる原子から2つの水素原子を除去することによって得られ、且つシクロアルキレンラジカル、置換シクロアルキレンラジカル、フェニレンラジカル、置換フェニレンラジカル、シクロヘテロアルキレンラジカル及び置換シクロヘテロアルキレンラジカルからなる群から選択される少なくとも1つの2価ラジカルを含み、
各R、R及びRは、互いに独立して、ゼロ又は1つのヒドロキシル基を有する直鎖状又は分岐状C~C15アルキレン2価ラジカルであり、及び
PCは、フォトクロミック基である)
によって定義される、実施形態1~17のいずれか1つのフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤。
【0170】
19.式(1)では、υ1は、5~450の整数である、実施形態18のフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤。
【0171】
20.式(1)では、υ1は、10~400の整数である、実施形態18に記載のフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤。
【0172】
21.式(1)では、υ1は、20~350の整数である、実施形態18のフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤。
【0173】
22.式(1)では、ω1は、2~70の整数である、実施形態18~21のいずれか1つのフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤。
【0174】
23.式(1)では、ω1は、3~60の整数である、実施形態18~21のいずれか1つのフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤。
【0175】
24.式(1)では、ω1は、3~50の整数である、実施形態18~21のいずれか1つのフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤。
【0176】
25.PCは、1つの無色又は淡色形態と、1つの着色形態とを有し、且つUV照射又はHEV光への曝露時に無色又は淡色形態から着色形態への可逆的変化を受け得、及び反応性官能基を有する少なくとも1つの反応性フォトクロミック化合物から直接誘導される1価の有機ラジカルであり、反応性官能基は、「EPC」として表され、
【化29】

、ケトン、
【化30】

からなる群から選択され、EPCは、XPCの共有結合を形成するための共反応性官能基とのカップリング反応に関与している、実施形態18~24のいずれか1つのフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤。
【0177】
26.前記少なくとも1つの反応性フォトクロミック化合物は、ナフトピラン、インデノ縮合ナフトピラン(即ちインデノ-ナフトピラン)、複素環縮合ナフトピラン、ベンゾピラン、フェナントロピラン、キノピラン、キノリノピラン、フルオロアンテノピラン、アントラセン縮合ピラン、テトラセン縮合ピラン、スピロ(ベンズインドリン)ナフトピラン、スピロ(インドリン)ナフトピラン、スピロ(インドリン)ベンゾピラン、スピロ(インドリン)キノピラン、スピロ(インドリン)ピラン、ナフトオキサジン、スピロベンゾピラン、スピロベンゾチオピラン、ナフタセンジオン、ベンゾオキサジン、スピロオキサジン、ナフトオキサジン、スピロ(ベンズインドリン)ナフトオキサジン、スピロ(インドリン)ナフトオキサジン、スピロ(インドリン)ピリド-ベンゾオキサジン、スピロ(インドリン)ベンゾオキサジン、スピロ(ベンズインドリン)ベンゾオキサジン、スピロ(ベンズインドリン)ピリドベンゾオキサジン、スピロ(インドリン)フルオランテノキサジン、スピロ(インドリン)-キノキサジン、スピロピペリジン-ナフトピラン、ピロ(インドリン)ピロベンゾオキサジノン、ベンゾスピロピラン、ナフトスピロピラン、スピロベンゾオキサジン-ピロロピリジン、スピロナフトオキサジン-ピロロピリジン、スピロ-オキサゼピン-ベンゾオキサジン、スピロ-オキサゼピン-ナフトオキサジン、スピロ(インドリン)ベンゾチアゾロオキサジン、スピロ(インドリン)ベンゾピロロオキサジン、スピロ(インドリン)キナゾリノ-オキサジン、スピロ(インドリン)-アントラセベンゾオキサジン、ベンゾフロベンゾピラン、ベンゾチエノベンゾピラン、ナフトフロベンゾピラン、ベンゾピラノ縮合ナフトピラン、スピロ(イソインドリン)-ナフトオキサジン、スピロ(イソインドリン)ベンゾオキサジン又はこれらの混合物である、実施形態18~25のいずれか1つのフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤。
【0178】
27.前記少なくとも1つの反応性フォトクロミック化合物は、3,3-ビス(4-メトキシフェニル)-6,11-ジメチル-13-ヒドロキシエトキシ-13-フェニル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ビス(4-メトキシフェニル)-6,11-ジメチル-13-(2-ヒドロキシカルボニルエチル)カルボキシエトキシ-13-フェニル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ビス(4-メトキシフェニル)-6,11-ジメチル-13-ヒドロキシ-13-フェニル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ビス(4-メトキシフェニル)-6,11-ジメチル-13-(2-ヒドロキシカルボニルエチル)カルボキシ-13-フェニル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、
3,3-ビス(4-メトキシフェニル)-6,11-ジメチル-13-ヒドロキシ-13-プロピル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ビス(4-メトキシフェニル)-6,11-ジメチル-13-(2-ヒドロキシカルボニルエチル)カルボキシ-13-プロピル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-10,11-ジメトキシ-13-ヒドロキシ-13-エチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-10,11-ジメトキシ-13-(2-ヒドロキシカルボニルエチル)カルボキシ-13-エチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ビス(4-メトキシフェニル)-7-メトキシ-11-フェニル-13-ヒドロキシメチル-13-メチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ビス(4-メトキシフェニル)-7-メトキシ-11-フェニル-13-(2-ヒドロキシカルボニルエチル)カルボキシメチル-13-メチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ビス(4-メトキシフェニル)-7-メトキシ-11-フェニル-13-ヒドロキシ-13-メチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ビス(4-メトキシフェニル)-7-メトキシ-11-フェニル-13-(2-ヒドロキシカルボニルエチル)カルボキシ-13-メチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ビス(4-メトキシフェニル)-11-フェニル-13-ヒドロキシ-13-メチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ビス(4-メトキシフェニル)-11-フェニル-13-(2-ヒドロキシカルボニルエチル)カルボキシ-13-メチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-6,7,10,11-テトラメトキシ-13-ヒドロキシ-13-エチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ビス(4-メトキシフェニル)-6,7,10,11-テトラメチル-13-(2-ヒドロキシカルボニルエチル)カルボキシ-13-メチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-6,7-ジメトキシ-13-ヒドロキシ-13-エチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ビス(4-メトキシフェニル)-11-(4-(4,5-ジフェニル-1H-イミダゾール-2-イル)フェニル-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-6-メトキシ-7-(3-ヒドロキシメチレンピペリジン-1-イル)-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1.2-b]ピラン、3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-6-メトキシ-7-(3-(2-ヒドロキシカルボニルエチル)-カルボキシメチレンピペリジン-1-イル)-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1.2-b]ピラン、3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-6,7-ジメトキシ-13-ヒドロキシ-13-ブチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-6,11,13-トリメチル-13-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)-エトキシ)-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-6,11,13-トリメチル-13-(2-(2-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシ)-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ジフェニル-13-ヒドロキシ-13-(2-オキソ-2-エトキシエチル)-1H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-6,11-ジメチル-13-ヒドロキシ-13-(2-オキソ-2-エトキシエチル)-1H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-6,11-ジメチル-13-ブチル-13-ヒドロキシ-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-7-メトキシ-11-フェニル-13,13-ジエチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-7-メトキシ-11-フェニル-13,13-ジプロピル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-7-メトキシ-11-フェニル-13-カルボメトキシ-13-メチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ジフェニル-6,7-ジメトキシ-13-メチル-13-メチル-13-ヒドロキシエトキシ-エトキシエトキシ-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ジフェニル-6,7,10,11-テトラメトキシ-13-エチル-13-メチル-13-ヒドロキシエトキシエトキシ-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、6,7-ジメトキシ-2,2-ジフェニル-13-ヒドロキシ-13-ブチル-2H,13H-インデノ[1’,2’:4,3]ナフト[1,2-b]ピラン、6,7-ジメトキシ-2,2-ジフェニル-13-ヒドロキシ-13-メチル-2H,13H-インデノ[1’,2’:4,3]ナフト[1,2-b]ピラン、6,7-ジメトキシ-2,2-ジフェニル-13-ヒドロキシ-2H,13H-インデノ[1’,2’:4,3]ナフト[1,2-b]ピラン、3-(4-アリルオキシフェニル)-3-(4-モルホリノフェニル)-7-メトキシ-11-フェニル-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、
3-(4-フルオロフェニル)-3-(4-ブトキシフェニル)-10-(ピペラジン-1-イル)-6-トリフルオロメチル-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3:4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-(4-フルオロフェニル)-3-(4-ブトキシフェニル)-10-(4-ヒドロキシベンズアミド)-6-トリフルオロメチル-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3:4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-(4-フルオロフェニル)-3-(4-ブトキシフェニル)-10-ビニル-6-トリフルオロメチル-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3:4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-(4-フルオロフェニル)-3-(4-ブトキシフェニル)-10-(カルボン酸)-6-トリフルオロメチル-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3:4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-(4-フルオロフェニル)-3-(4-メトキシフェニル)-6-メトキシ-7-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-(4-フルオロフェニル)-3-(4-メトキシフェニル)-6-メトキシ-7-(4-(2-ヒドロキシカルボニルエチル)カルボキシピペリジン-1-イル)-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-(4-フルオロフェニル)-3-(4-モルホリノフェニル)-6-メトキシ-7-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1.2-b]ピラン、3-(4-フルオロフェニル)-3-(4-モルホリノフェニル)-6-メトキシ-7-(4-(2-ヒドロキシカルボニルエチル)カルボキシピペリジン-1-イル)-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1.2-b]ピラン、3-(4-ヒドロキシエトキシフェニル)-3-(4-メトキシフェニル)-11-(4-(N,N-ジメチルアミノ)フェニル)-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-(4-メトキシフェニル)-3-(2,4-ジメトキシフェニル)-フェニル-6,11-ジメトキシ-13-メチル-13-メチル-13-ヒドロキシエトキシエトキシエトキシ-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-(4-メトキシフェニル)-3-(3-メチル-4-メトキシフェニル)-13-ヒドロキシ-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、3-(4-メトキシフェニル)-3-(4-モルホリノフェニル)-6,7,10,11-テトラメトキシ-13-ヒドロキシ-13-エチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、3-(4-メトキシフェニル)-3-(4-モルホリノフェニル)-6,7,10,11-テトラメトキシ-13-ヒドロキシ-13-ブチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、
3-(4-メトキシフェニル)-3-(4-モルホリノフェニル)-6,7-ジメトキシ-13-ヒドロキシ-13-エチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、3-(4-メトキシフェニル)-3-(4-モルホリノフェニル)-6,7-ジメトキシ-13-ヒドロキシ-13-メチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、3-(4-メトキシフェニル)-3-(4-モルホリノフェニル)-13-オキソ-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、3-(4-メトキシフェニル)-3-フェニル-6-メトキシ-7-モルホリノ-13-メチル-13-メチル-13-ヒドロキシエトキシエトキシエトキシ-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-(4-メトキシフェニル)-3-フェニル-6,11-ジメトキシ-13-メチル-13-メチル-13-ヒドロキシエトキシエトキシ-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、2-(4-メトキシフェニル)-2-(4-モルホリノフェニル)-5-ヒドロキシ-6-カルボエトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、3-(4-モルホリノフェニル)-3-フェニル-6,7-ジメトキシ-13-ヒドロキシ-13-エチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、3-(4-モルホリノフェニル)-3-フェニル-6,7-ジメトキシ-13-ヒドロキシ-13-ブチル-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、3-(4-モルホリノフェニル)-3-フェニル-6,7-ジメトキシ-13-オキソ-3H,13H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-ヒドロキシエトキシフェニル)-6-メトキシ-7-モルホリノ-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-(2-ヒドロキシカルボニルエチル)カルボキシエトキシフェニル)-6-メトキシ-7-モルホリノ-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-6-メトキシ-7-ピペリジノ-13,13-ジメチル-3H,13H-インデン[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-(2-(2-ヒドロキシカルボニルエチル)-カルボキシエトキシ)フェニル)-6-メトキシ-7-ピペリジノ-13,13-ジメチル-3H,13H-インデン[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-ヒドロキシフェニル)-6,7-ジメトキシ-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[I,2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-6,7-ジメトキシ-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-(2-ヒドロキシカルボニルエチル)カルボキシエトキシ)フェニル)-6,7-ジメトキシ-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-(2-ヒドロキシカルボニルエチル)カルボキシ-フェニル)-6,7-ジメトキシ-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[I,2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-(4-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-1-イル)フェニル)-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-(4-(2-(2-ヒドロキシカルボニルエチル)-カルボキシエチル)ピペラジン-1-イル)フェニル)-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト-[1,2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-メトキシフェニル)-6-メトキシ-7-ピペラジニル-13,13-ジメチル-3H,13H-インデン[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-メトキシフェニル)-6-メトキシ-7-(3-ヒドロキシメチレンピペリジン-1-イル)-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’’:3.4]ナフト[1.2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-メトキシフェニル)-6-メトキシ-7-(3-(2-ヒドロキシカルボニルエチル)カルボキシメチレンピペリジン-1-イル)-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’’:3.4]ナフト[1.2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-メトキシフェニル)-6-メトキシ-7-(4-ヒドロキシピペジン-1-イル)-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-メトキシフェニル)-6-メトキシ-7-(4-(2-ヒドロキシカルボニルエチル)カルボキシピペジン-1-イル)-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-(4-メトキシフェニル-ピペラジン-1-イル)フェニル)-13,13-ジメチル-6-メトキシ-7-ヒドロキシ-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-(4-メトキシフェニルピペラジン-1-イル)フェニル)-13,13-ジメチル-6-メトキシ-7-(2-ヒドロキシ-2-メチル-3-ブチン-4-イル)-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-モルホリノフェニル)-6-メトキシ-7-(3-ヒドロキシメチレン-ピペリジン-1-イル)-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-モルホリノフェニル)-6-メトキシ-7-(3-(2-ヒドロキシカルボニルエチル)カルボキシメチレン-ピペリジン-1-イル)-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’、3’:3.4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-モルホリノフェニル)-6-メトキシ-7-(3-(2-ヒドロキシカルボニルエチル)カルボキシメチレン-ピペリジン-1-イル)-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’、3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-モルホリノフェニル)-6-メトキシ-7-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1.2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-モルホリノフェニル)-6-メトキシ-7-(4-(2-ヒドロキシカルボニルエチル)カルボキシピペリジン-1-イル)-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1.2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-モルホリノフェニル)-6-メトキシ-7-ピペラジニル-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1.2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-モルホリノフェニル)-6,11-ジメチル-13-ヒドロキシ-13-(1-オキソ-メトキシプロパ-2-イル)-1H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-(4-フェニルピペラジノ)-フェニル)-6-メトキシ-7-(4-ヒドロキシピペリジン-1-イル)-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1.2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-(4-フェニルピペラジノ)フェニル)-6-メトキシ-7-(4-(2-ヒドロキシカルボニルエチル)カルボキシピペリジン-1-イル)-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1.2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-ピペラジニルフェニル)-6,11-ジメトキシ-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-ピペラジニルフェニル)-6-メトキシ-7-ピペリジニル-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-(3-メチルピペラジン-1-イル)フェニル)-6-メトキシ-7-(デカヒドロイソキノリン-2-イル)-11-tert-ブチル-13,13-ジメチル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-(4-メトキシフェニル)-3-(4-モルホリノフェニル)-16-(エトキシカルボニル)メチル-16-ヒドロキシ-3,16-ジヒドロベンゾフロ[2’,3’:7,8]インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-メトキシフェニル)-16-(エトキシカルボニル)-メチル-16-ヒドロキシ-3,16-ジヒドロベンゾフロ[2’’,3’’:6’,7’]インデノ[3’,2’:4,3]ナフト[1,2-b]ピラン、3-フェニル-3-(4-モルホリノフェニル)-16-(エトキシカルボニル)メチル-16-ヒドロキシ-3,16-ジヒドロベンゾフロ[2’’,3’’:6’,7’]インデノ[3’,2’:4,3]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-16-(エトキシカルボニル)メチル-16-ヒドロキシ-3,16-ジヒドロ-ベンゾフロ[2’,3’:7,8]インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-16-ヒドロキシ-16-エチル-16H-ベンゾフロ[2’,3’:7,8]インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-16-ヒドロキシ-16H-ベンゾフロ[2’’,3’’:6,7]インデノ[3’,2’:4,3]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-16-ヒドロキシ-16-エチル-16H-ベンゾフロ[2’’,3’’:6,7]インデノ[3’,2’:4,3]ナフト[1,2-b]ピラン、3-(4-メトキシフェニル)-3-(2,3-ジドロベンゾフル-5-イル)-13-ヒドロキシ-13-メチル-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、3-(4-メトキシフェニル)-3-(2,3-ジヒドロベンゾフル-5-イル)-6,11-ジフルオロ-13-ヒドロキシ-13-(1-オキソ-メトキシプロパ-2-イル)-1H-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン又はこれらの混合物を含む、実施形態26のフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤。
【0179】
28.前記少なくとも1つの反応性フォトクロミック化合物は、2,2-ジ(4-フルオロフェニル)-5-ヒドロキシカルボニル-6-フェニル-9-メトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ビス(4-メチルフェニル)-5-メトキシカルボニル-6-ヒドロキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-メトキシカルボニル-6-ヒドロキシ-[2H]-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-メトキシエトキシカルボニル-6-メチル-8-ビニル-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-メトキシエトキシカルボニル-6-メチル-8-ヒドロキシカルボニル-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-メトキシカルボニル-6-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ-[2H]-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-メトキシカルボニル-6-フェニル-9-(2-ヒドロキシエトキシ)-[2H]-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-メトキシ-カルボニル-6-(4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)-[2H]-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-ジフェニルメチロール-6-ヒドロキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-ジフェニルメチロール-6-メトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-(2-ヒドロキシエトキシルカルボニル)-6-フェニル-[2H]-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシカルボニル)-6-フェニル-[2H]-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-(2-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ)-エトキシカルボニル)-6-フェニル-[2H]-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-(2-(2-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エトキシ)-エトキシカルボニル)-6-フェニル-[2H]-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-ヒドロキシメチル-6-メチル-9-メトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-ヒドロキシメチル-6-フェニル-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-ヒドロキシメチル-6-メトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-メトキシカルボニル-6-(3-アミノフェニル)-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-2,5,7-トリヒドロ-7-メチリジン-5-オキソ-フロ-[3’,4’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ビス(4-メトキシフェニル)-5-フェニルチオ-6-ヒドロキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-13-ヒドロキシ-13-メチル-インデノ[2,1-f]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ジ(4-メトキシフェニル)-9-メトキシカルボニル-8-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ-[3H]-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ジフェニル-5-ヒドロキシカルボニル-9-メトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ジフェニル-5-ヒドロキシカルボニル-8,9-ジメトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ジフェニル-5-ヒドロキシ-6-カルボエトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ジフェニル-5-ヒドロキシ-6-モルホリノカルボニル-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ジフェニル-5-ヒドロキシ-6-カルボエトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ジフェニル-5-ヒドロキシ-6-カルボメトキシ-9-メトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ジフェニル-5-ヒドロキシ-6-モルホリノカルボニル-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ジフェニル-5-メチロール-6-(3-ジメチルアミノプロピル)メチルアミノ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ジフェニル-2,5,7-トリヒドロ-7-メチリデン-5-オキソフロ-[3’,4’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-スピロダマンチレン-5-フェニルチオ-6-ヒドロキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-ジフェニル)-5-メトキシカルボニル-6-ヒドロキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2-スピロ-アドマンチレン-5-メトキシカルボニル-6-ヒドロキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ジフェニル-8-ヒドロキシ-9-カルボプロポキシ-3H-ナフト[2,1-b]ピラン、2,2,5-トリフェニル-6-カルボエトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2,6-トリフェニル-5-(2-(2-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ)-エトキシ)エトキシ)カルボニル-[2H]-ナフト[1,2-b]ピラン、2,2,6-トリフェニル-5-(2-(2-(2-オキシラン-2-イルメトキシ)エトキシ)エトキシ)エトキシカルボニル)-[2H]-ナフト[1,2-b]ピラン、2-(4-メトキシフェニル)-2-(4-モルホリノフェニル)-5-ヒドロキシ-6-カルボエトキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2-(4-メトキシフェニル)-2-tert-ブチル-5-メトキシ-カルボニル-6-ヒドロキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2-(4-メトキシフェニル)-2-フェニル-5-メトキシカルボニル-6-ヒドロキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2-(4-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ)-エトキシフェニル)-2-フェニル-5-メトキシカルボニル-6-メチル-9-メトキシ-[2H]-ナフト[1,2-b]ピラン、2-(4-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)エトキシ)フェニル)-2-フェニル-5-メトキシカルボニル-6-(2-(2-メチルプロパ-2-エノキシルオキシ)エトキシ)-[2H]-ナフト[1,2-b]ピラン、3-(4-(2-(2-ヒドロキシエトキシ)-エトキシ)エトキシフェニル)-3-フェニル-9-メトキシカルボニル-8-メトキシ-[3H]-ナフト[1,2-b]ピラン、2-(4-モルホリノフェニル)-2-フェニル-5-メトキシカルボニル-6-ヒドロキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2-(9-エチルカルバゾール-2-イル)-2-フェニル-5-メトキシカルボニル-6-ヒドロキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2-(9-フェニルカルバゾール-2-イル)-2-フェニル-5-メトキシカルボニル-6-ヒドロキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、2-(4-ジメチルアミノフェニル)-2-フェニル-5-メトキシカルボニル-6-ヒドロキシ-2H-ナフト[1,2-b]ピラン、3-(2-フルオロフェニル)-3-(4-メトキシフェニル-8-ヒドロキシ-9-カルボプロポキシ-3H-ナフト[2,1-b]ピラン、3-(2-フルオロフェニル)-3-(4-メトキシフェニル-8-ヒドロキシ-9-カルボメトキシ-3H-ナフト[2,1-b]ピラン、3-(2,4-ジメトキシフェニル)-3-(4-メトキシフェニル-8-ヒドロキシ-9-カルボメトキシ-3H-ナフト[2,1-b]ピラン、3-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-3-(2,4,6-トリメトキシ-1-ナフチル)-8-アセチル-9-カルボニロイル-3H-ナフト[2,1-b]ピラン、3-(4-メトキシフェニル)-3-(2-メチル-2,3-ジヒドロベンゾフル-5-イル)-6-メトキシ-12-ヒドロキシメチル-11-フェニル-3H-フェナントロ[1,2-b]ピラン、5,5-ビス(4-メトキシフェニル)-8-メチロール-5H-フルオランテノ[3,2-b]ピラン又はこれらの混合物を含む、実施形態26又は27のフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤。
【0180】
29.前記少なくとも1つの反応性フォトクロミック化合物は、1-ヒドロキシエチル-3,3-ジメチルスピロ[インドリン-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン]、1-ヒドロキシプロピル-3,3-ジメチルスピロ[インドリン-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン]、1-アミノエチル-3,3-ジメチル-5-クロロスピロ[インドリン-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン]、1-ヒドロキシエチル-3,3-ジメチル-8’-メトキシスピロ[インドリン-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン]、1-(p-ビニルフェニル)-3,3-ジメチル-5,6-ジクロロスピロ[インドリン-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン]、1,3,3-トリメチル-9’-ヒドロキシスピロ[インドリン-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン]、1,3,3-トリメチル-5’-ヒドロキシメチルスピロ[インドリン-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン]、1,3,3-トリメチル-9’-アミノスピロ[インドリン-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン]、1,3,3-トリメチル-5-クロロ-8’-ヒドロキシスピロ[インドリン-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン]、1-ベンジル-3,3-ジメチル-9’-ビニルベンゾイルオキシスピロ[インドリン-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン]、1-ベンジル-3,3-ジメチル-5’-ヒドロキシメチルピペリジノスピロナフトオキサジン、1,3,3-トリメチル-9’-ヒドロキシスピロ[インドリン-2,3’-[3H]-ピリド-[2,1-b][1,4]ベンゾオキサジン]、5-ヒドロキシ-6’-シアノ-1,3,3-トリメチル-スピロ-[インドリン-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン]、5-ヒドロキシ-6’-フェニルスルホニル-1,3,3-トリメチル-スピロ-[インドリン-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン]、5’ホルミル-1,3,3-トリメチルスピロ[インドリン-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン、1,3-ジヒドロ-6’-ピペラジノ-1,3,3-トリメチルスピロ[2Hインドール-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン、1,3-ジヒドロ-6’-(4-ヒドロキシエチル)ピペラジノ-1,3,3-トリメチルスピロ[2Hインドール-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン、1,3-ジヒドロ-9’-ヒドロキシ-1,3,3-トリメチルスピロ92Hインドール-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン、1,3,3,4,5-ペンタメチル-9’-メトキシカルボニル-8’-ヒドロキシ-スピロ[インドリン-2,3’-[3H]ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン、1,3,3,5,6-ペンタメチル-9’-メトキシカルボニル-8’-ヒドロキシ-スピロ[インドリン-2,3’-[3H]ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン、1-プロピル-3,3,4,5-テトラメチル-9’-メトキシカルボニル-8’-ヒドロキシ-スピロ[インドリン-2,3’-[3H]ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン、1-プロピル-3,3,5,6-テトラメチル-9’-メトキシカルボニル-8’-ヒドロキシ-スピロ[インドリン-2,3’-[3H]ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン、1-メトキシエチル-3,3-ジメチル-9’-アリルオキシカルボニル-8’-クロロアトキシ-スピロ[インドリン-2,3’-[3H]ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン、1-アリル-3,3-スピロシクロヘキシル-9’-ベンジルオキシカルボニル-8’-クロロアトキシ-スピロ[インドリン-2,3’-[3H]ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン、5-アミノ-1,3,3-トリメチル-スピロ[インドリン-2,3’-[3H]-ピリド[3,4-f][1,4]ベンゾオキサジン、6-ヒドロキシ-1’,3’,3’,4’,5’-ペンタメチルスピロ[2H-1,4-ベンゾオキサジン-2,2’-インドリン]、6-ヒドロキシ-1’,3’,3’,5’,6’-ペンタメチルスピロ[2H-1,4-ベンゾオキサジン-2,2’-インドリン]、5,7-ジメトキシ-1’-ヒドロキシ-カルボニルエチル-3’,3’-ジメチルスピロ[2H-1,4-ベゾキサジン-2,2’-インドリン]、7-メトキシ-1’-ヒドロキシ-エチル-3’,3’-ジメチルスピロ[2H-1,4-ベゾキサジン-2,2’-インドリン]、9’-ヒドロキシ-1-メチルスピロ[インドリン-2,3’-(3H)-ナフト(2,1-b)-1,4-オキサジン]、5-クロロ-9’-ヒドロキシ-1-メチルスピロ[インドリン-2,3’-(3H)-ナフト(2,1-b)-1,4-オキサジン]、8’-ヒドロキシ-1-メチルスピロ[インドリン-2,3’-(3H)-ナフト(2,1-b)-1,4-オキサジン]、8’-ヒドロキシ-5-メトキシ-1-メチルスピロ[インドリン-2,3’-(3H)-ナフト(2,1-b)-1,4-オキサジン]、8’-ヒドロキシ-1,4,5-トリメチルスピロ[インドリン-2,3’-(3H)-ナフト(2,1-b)-1,4-オキサジン]、9’-ヒドロキシ-1-イソプロピルスピロ[インドリン-2,3’-(3H)-ナフト(2,1-b)-1,4-オキサジン]、9’-ヒドロキシ-1-ヘキサデシル-スピロ[インドリン-2,3’-(3H)-ナフト(2,1-b)-1,4-オキサジン]、9’-ヒドロキシ-1-オクタデシルスピロ[インドリン-2,3’-(3H)-ナフト(2,1-b)-1,4-オキサジン]、1,1’’-(1,5-ペンタンジイル)ビス[3,3-ジメチル]-9’-ヒドロキシ-スピロ[インドリン-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン]、1,1’’-[1,4-フェニレンビス(メチレン)]ビス[3,3-ジメチル]-5’-ヒドロキシメチルスピロ[インドリン-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン]、1,1’’-(1,4-ブタンジイル)ビス[5,6-ジクロロ-3,3-ジメチル]-8’-ヒドロキシスピロ[インドリン-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン]、1,3,3-トリメチル-9’-ヒドロキシピペリジノスピロナフトオキサジン、3-カルボキシエチル-1,1-ジメチル-9’-メトキシスピロ[ベンズ[e]-インドリン-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン]、1-カルボキシエチル-3,3-ジメチル-9’-メトキシスピロ[ベンズ[g]-インドリン-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン]、1,1-ジメチル-3-ヒドロキシエチル-9’-メトキシスピロ[ベンズ[e]-インドリン-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン]、3,3-ジメチル-1-ヒドロキシエチル-9’-メトキシスピロ[ベンズ[g]-インドリン-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン]、3-カルボキシエチル-1,1-ジメチル-9’-メトキシスピロ[ベンズ[e]-インドリン-2,3’-[3H]-ピリド[2,1-b][1,4]ベンゾオキサジン]、1-カルボキシエチル-3,3-ジメチル-9’-メトキシスピロ[ベンズ[g]-インドリン-2,3’-[3H]-ピリド[2,1-b][1,4]ベンゾオキサジン]、1,1-ジメチル-3-ヒドロキシエチル-9’-メトキシスピロ[ベンズ[e]-インドリン-2,3’-[3H]-ピリド[2,1-b][1,4]ベンゾオキサジン]、3,3-ジメチル-1-ヒドロキシエチル-9’-メトキシスピロ[ベンズ[g]-インドリン-2,3’-[3H]-ピリド[2,1-b][1,4]ベンゾオキサジン]、5-アミノ-5’-(2-ベンズチアゾリル)-1,3,3-トリメチルスピロ[インドリン-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン]、5-アミノ-5’-(5’-(2-ヒドロキシフェニル)-2-オキサジアゾリル)-1-イソプロピル-3,3-ジメチルスピロ[インドリン-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン]、5-アミノ-5’-(5’-フェニル-2-オキサジアゾリル)-1,3,3-トリメチルスピロ[インドリン-2,3’-[3H]-ナフト[2,1-b][1,4]オキサジン]又はこれらの混合物を含む、実施形態26~28のいずれか1つのフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤。
【0181】
30.前記少なくとも1つの反応性フォトクロミック化合物は、3,3-ビス(4-メトキシフェニル)-6,11-ジメチル-13-ヒドロキシエトキシ-13-フェニル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ビス(4-メトキシフェニル)-6,11-ジメチル-13-(2-ヒドロキシカルボニルエチル)カルボキシエトキシ-13-フェニル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン、3,3-ビス(4-メトキシフェニル)-6,11-ジメチル-13-ヒドロキシ-13-フェニル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン又はこれらの混合物を含む、実施形態26~29のいずれか1つのフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤。
【0182】
31.実施形態1~30のいずれか1つのフォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤の単位を含む架橋されたポリマー材料を含むソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【0183】
32.バルク材料としてシリコーンハイドロゲル材料を含むフォトクロミックシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズである、実施形態31のソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【0184】
33.フォトクロミックシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズは、完全に水和されたとき、少なくとも約40バーラーの酸素透過性(Dk)、約15重量%~約70重量%の含水率、約0.20MPa~約1.8MPaの弾性率を有する、実施形態32のソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【0185】
34.フォトクロミックシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズは、完全に水和されたとき、少なくとも約60バーラーの酸素透過性(Dk)を有する、実施形態32又は33のソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【0186】
35.フォトクロミックシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズは、完全に水和されたとき、少なくとも約70バーラーの酸素透過性(Dk)を有する、実施形態32又は33のソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【0187】
36.フォトクロミックシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズは、完全に水和されたとき、少なくとも約80バーラーの酸素透過性(Dk)を有する、実施形態32又は33のソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【0188】
37.フォトクロミックシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズは、完全に水和されたとき、約20重量%~約70重量%の含水率を有する、実施形態32~36のいずれか1つのソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【0189】
38.フォトクロミックシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズは、完全に水和されたとき、約25重量%~約65重量%の含水率を有する、実施形態32~36のいずれか1つのソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【0190】
39.フォトクロミックシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズは、完全に水和されたとき、約30重量%~約60重量%の含水率を有する、実施形態32~36のいずれか1つのソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【0191】
40.フォトクロミックシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズは、完全に水和されたとき、約0.25MPa~約1.5MPaの弾性率を有する、実施形態32~39のいずれか1つのソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【0192】
41.フォトクロミックシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズは、完全に水和されたとき、約0.3MPa~約1.2MPaの弾性率を有する、実施形態32~39のいずれか1つのソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【0193】
42.フォトクロミックシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズは、完全に水和されたとき、約0.4MPa~約1.0MPaの弾性率を有する、実施形態32~39のいずれか1つのソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【0194】
43.フォトクロミックシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズは、少なくとも1つのシリコーン含有重合性成分の単位と、少なくとも1つの親水性ビニルモノマーの単位とを含む、実施形態32~42のいずれか1つのソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【0195】
44.シリコーンハイドロゲルコンタクト材料は、ビス(トリアルキルシリルオキシ)アルキルシリル基を有するビニルモノマー、トリス(トリアルキルシリルオキシ)シリル基を有するビニルモノマー、ポリシロキサンビニルモノマー、3-メタクリルオキシプロピルペンタメチルジシロキサン、t-ブチルジメチル-シロキシエチルビニルカーボネート、トリメチルシリルエチルビニルカーボネート及びトリメチルシリルメチルビニルカーボネート並びにこれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つのシリコーン含有ビニルモノマーの繰り返し単位を含む、実施形態32~43のいずれか1つのソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【0196】
45.シリコーンハイドロゲルコンタクト材料は、式(M1)又は(M2)
【化31】

(式中、aM1は、ゼロ又は1であり、RM0は、H又はメチルであり、XM0は、O又はNRM1であり、LM1は、C~Cアルキレン2価ラジカル、又は
【化32】

の2価ラジカルであり、LM1’は、ゼロ又は1つのヒドロキシル基を有するC~Cアルキレン2価ラジカルであり、LM1’’は、ゼロ又は1つのヒドロキシル基を有するC~Cアルキレン2価ラジカルであり、XM1は、O、NNRM1、NHCOO、OCONH、CONRM1又はNRM1COであり、RM1は、H又は0~2つのヒドロキシル基を有するC~Cアルキルであり、Rt1及びRt2は、互いに独立して、C~Cアルキルであり、XM1’は、O又はNRであり、v1は、1~30の整数であり、m2は、0~30の整数であり、n1は、3~40の整数であり、及びr1は、2又は3の整数である)
の、少なくとも1つのシリコーン含有ビニルモノマーの繰り返し単位を含む、実施形態32~43のいずれか1つのソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【0197】
46.前記少なくとも1つのシリコーン含有ビニルモノマーは、トリス(トリメチルシリルオキシ)シリルプロピル(メタ)アクリレート、[3-(メタ)アクリルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ]プロピルビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン、[3-(メタ)アクリルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ]プロピルビス(トリメチルシロキシ)ブチルシラン、3-(メタ)アクリルオキシ-2-(2-ヒドロキシエトキシ)-プロピルオキシ)プロピルビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン、3-(メタ)アクリルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ)プロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、N-[トリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピル]-(メタ)アクリルアミド、N-(2-ヒドロキシ-3-(3-(ビス(トリメチルシリルオキシ)メチルシリル)プロピルオキシ)プロピル)-2-メチル(メタ)アクリルアミド、N-(2-ヒドロキシ-3-(3-(ビス(トリメチルシリルオキシ)メチルシリル)プロピルオキシ)-プロピル)(メタ)アクリルアミド、N-(2-ヒドロキシ-3-(3-(トリス(トリメチルシリルオキシ)シリル)プロピルオキシ)プロピル)-2-メチルアクリルアミド、N-(2-ヒドロキシ-3-(3-(トリス(トリメチルシリルオキシ)シリル)プロピルオキシ)プロピル)(メタ)アクリルアミド、N-[トリス(ジメチルプロピルシロキシ)シリルプロピル]-(メタ)アクリルアミド、N-[トリス(ジメチルフェニルシロキシ)-シリルプロピル](メタ)アクリルアミド、N-[トリス(ジメチルエチルシロキシ)-シリルプロピル](メタ)アクリルアミド、N,N-ビス[2-ヒドロキシ-3-(3-(ビス(トリメチルシリルオキシ)メチルシリル)-プロピルオキシ)プロピル]-2-メチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ビス[2-ヒドロキシ-3-(3-(ビス(トリメチルシリルオキシ)メチルシリル)プロピルオキシ)-プロピル](メタ)アクリルアミド、N,N-ビス[2-ヒドロキシ-3-(3-(トリス(トリメチルシリルオキシ)シリル)プロピルオキシ)プロピル]-2-メチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ビス[2-ヒドロキシ-3-(3-(トリス(トリメチルシリルオキシ)シリル)-プロピルオキシ)プロピル](メタ)アクリルアミド、N-[2-ヒドロキシ-3-(3-(t-ブチルジメチルシリル)プロピルオキシ)-プロピル]-2-メチル(メタ)アクリルアミド、N-[2-ヒドロキシ-3-(3-(t-ブチルジメチルシリル)-プロピルオキシ)プロピル](メタ)アクリルアミド、N,N-ビス[2-ヒドロキシ-3-(3-(t-ブチルジメチルシリル)プロピルオキシ)プロピル]-2-メチル(メタ)アクリルアミド、N-2-(メタ)アクリルオキシエチル-O-(メチル-ビス-トリメチルシロキシ-3-プロピル)シリルカルバメート、3-(トリメチルシリル)プロピルビニルカーボネート、3-(ビニルオキシカルボニルチオ)-プロピル-トリス(トリメチル-シロキシ)シラン、3-[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカルバメート、3-[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルアリルカルバメート、3-[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカーボネート又はこれらの組み合わせを含む、実施形態44又は45のソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【0198】
47.前記少なくとも1つのシリコーン含有ビニルモノマーは、α-(メタ)アクリルオキシプロピル末端ω-C~C-アルキル末端ポリジメチルシロキサン、α-(メタ)アクリルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシプロピル末端ω-C~C-アルキル末端ポリジメチルシロキサン、α-(2-ヒドロキシル-メタクリルオキシプロピルオキシプロピル)-ω-C~C-アルキル-デカメチルペンタシロキサン、α-[3-(メタ)アクリルオキシエトキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシプロピル]末端ω-C~C-アルキル末端ポリジメチルシロキサン、α-[3-(メタ)アクリルオキシ-プロピルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシプロピル]末端ω-C~C-アルキル末端ポリジメチルシロキサン、α-[3-(メタ)アクリルオキシイソプロピルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシプロピル]末端ω-C~C-アルキル末端ポリジメチルシロキサン、α-[3-(メタ)アクリルオキシブチルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシプロピル]末端ω-C~C-アルキル末端ポリジメチルシロキサン、α-[3-(メタ)アクリルオキシエチルアミノ-2-ヒドロキシプロピルオキシプロピル]末端ω-C~C-アルキル末端ポリジメチルシロキサン、α-[3-(メタ)アクリルオキシプロピルアミノ-2-ヒドロキシプロピルオキシプロピル]末端ω-C~C-アルキル末端ポリジメチルシロキサン、α-[3-(メタ)アクリルオキシ-ブチルアミノ-2-ヒドロキシプロピルオキシプロピル]末端ω-C~C-アルキル末端ポリジメチルシロキサン、α-(メタ)アクリルオキシ(ポリエチレンオキシ)-2-ヒドロキシプロピルオキシプロピル]末端ω-C~C-アルキル末端ポリジメチルシロキサン、α-[(メタ)アクリルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ-エトキシプロピル]末端ω-C~C-アルキル末端ポリジメチルシロキサン、α-[(メタ)アクリルオキシ-2-ヒドロキシプロピル-N-エチルアミノプロピル]末端ω-C~C-アルキル末端ポリジメチルシロキサン、α-[(メタ)アクリルオキシ-2-ヒドロキシプロピル-アミノプロピル]末端ω-C~C-アルキル末端ポリジメチルシロキサン、α-[(メタ)アクリルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ-(ポリエチレンオキシ)プロピル]-末端ω-C~C-アルキル末端ポリジメチルシロキサン、α-(メタ)アクリロイルアミドプロピルオキシプロピル末端ω-C~C-アルキル末端ポリジメチルシロキサン、α-N-メチル-(メタ)アクリロイルアミドプロピルオキシプロピル末端ω-C~C-アルキル末端ポリジメチルシロキサン、α-[3-(メタ)アクリルアミドエトキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ-プロピル]-末端ω-C~C-アルキルポリジメチルシロキサン、α-[3-(メタ)アクリルアミドプロピルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシプロピル]末端ω-C~C-アルキル末端ポリジメチルシロキサン、α-[3-(メタ)アクリルアミドイソプロピルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシプロピル]末端ω-C~C-アルキル末端ポリジメチルシロキサン、α-[3-(メタ)アクリルアミドブチルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシプロピル]末端ω-C~C-アルキル末端ポリジメチルシロキサン、α-[3-(メタ)アクリロイルアミド-2-ヒドロキシプロピルオキシプロピル]末端ω-C~C-アルキルポリジメチルシロキサン、α-[3-[N-メチル-(メタ)アクリロイルアミド]-2-ヒドロキシプロピルオキシプロピル]末端ω-C~C-アルキル末端ポリジメチルシロキサン、N-メチル-N’-(プロピルテトラ(ジメチルシロキシ)ジメチルブチルシラン)(メタ)アクリルアミド、N-(2,3-ジヒドロキシプロパン)-N’-(プロピルテトラ(ジメチルシロキシ)ジメチルブチルシラン)(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロイルアミドプロピルテトラ(ジメチルシロキシ)ジメチルブチルシラン、α-ビニルカーボネート末端ω-C~C-アルキル末端ポリジメチルシロキサン、α-ビニルカルバメート末端ω-C~C-アルキル末端ポリジメチルシロキサン又はこれらの混合物を含む、実施形態44~46のいずれか1つのソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【0199】
48.シリコーンハイドロゲル材料は、少なくとも1つのポリシロキサンビニル架橋剤の繰り返し単位を含む、実施形態32~47のいずれか1つのソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【0200】
49.前記少なくとも1つのポリシロキサンビニル架橋剤は、ジ(メタ)アクリロイル末端ポリジメチルシロキサン、ジビニルカーボネート末端ポリジメチルシロキサン、ジビニルカルバメート末端ポリジメチルシロキサン、N,N,N’,N’-テトラキス(3-メタクリロキシ-2-ヒドロキシプロピル)-α,ω-ビス-3-アミノプロピル-ポリジメチルシロキサン又はこれらの組み合わせを含む、実施形態48のソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【0201】
50.前記少なくとも1つのポリシロキサンビニル架橋剤は、式(I)
【化33】

(式中、
d2/d1が約0.035~約0.15(好ましくは約0.040~約0.12、更により好ましくは約0.045~約0.10)であることを条件として、d1は、30~500の整数であり、及びd2は、1~75の整数であり、
01は、O又はNRINであり、RINは、水素又はC~C10-アルキルであり、
I0は、水素又はメチルであり、
I1及びRI2は、互いに独立して、置換若しくは非置換C~C10アルキレン2価ラジカル又は-RI4-O-RI5-の2価ラジカルであり、RI4及びRI5は、互いに独立して、置換又は非置換C~C10アルキレン2価ラジカルであり、
I3は、式(Ia)~(Ie)
【化34】

のいずれか1つの1価ラジカルであり、
k1は、ゼロ又は1であり、m1は、2~4の整数であり、m2は、1~5の整数であり、m3は、3~6の整数であり、m4は、2~5の整数であり、
I6は、水素又はメチルであり、
I7は、(m2+1)の価数を有するC~C炭化水素ラジカルであり、
I8は、(m4+1)の価数を有するC~C炭化水素ラジカルであり、
I9は、エチル又はヒドロキシメチルであり、
I10は、メチル又はヒドロメチルであり、
I11は、ヒドロキシル又はメトキシであり、
I1は、-S-の硫黄結合又は-NRI12-の3級アミノ結合であり、RI12は、C~Cアルキル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル又は2,3-ジヒドロキシプロピルであり、及び
I2は、
【化35】

のアミド結合であり、RI13は、水素又はC~C10アルキルである)
のビニル架橋剤を含む、実施形態48又は49のソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【0202】
51.前記少なくとも1つのポリシロキサンビニル架橋剤は、(1)1つの唯一のポリジオルガノシロキサンセグメントと、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリロイルアミノ基、ビニルカーボネート基、ビニルカルバメート基からなる群から選択される2つの末端エチレン性不飽和基とを含むビニル架橋剤、並びに/又は(2)少なくとも2つのポリジオルガノシロキサンセグメント、及びポリジオルガノシロキサンセグメントの各対と、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリロイルアミノ基、ビニルカーボネート基、ビニルカルバメート基からなる群から選択される2つの末端エチレン性不飽和基との間の共有結合リンカーを含む鎖延長型ポリシロキサンビニル架橋剤を含む、実施形態48~50のいずれか1つのソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【0203】
52.前記少なくとも1つのポリシロキサンビニル架橋剤は、α,ω-ビス[3-(メタ)アクリルアミドプロピル]-末端ポリジメチルシロキサン、α,ω-ビス[3-(メタ)アクリルオキシプロピル]-末端ポリジメチルシロキサン、α,ω-ビス[3-(メタ)アクリルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシプロピル]-末端ポリジメチルシロキサン、α,ω-ビス[3-(メタ)アクリルオキシエトキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシプロピル]-末端ポリジメチルシロキサン、α,ω-ビス[3-(メタ)アクリルオキシプロピルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシプロピル]-末端ポリジメチルシロキサン、α,ω-ビス[3-(メタ)アクリルオキシ-イソプロピルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシプロピル]-末端ポリジメチルシロキサン、α,ω-ビス[3-(メタ)アクリルオキシブチルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシプロピル]-末端ポリジメチルシロキサン、α,ω-ビス[3-(メタ)アクリルアミドエトキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシプロピル]-末端ポリジメチルシロキサン、α,ω-ビス[3-(メタ)アクリルアミドプロピルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシプロピル]-末端ポリジメチルシロキサン、α,ω-ビス[3-(メタ)アクリルアミドイソプロピルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシプロピル]-末端ポリジメチルシロキサン、α,ω-ビス[3-(メタ)アクリルアミドブチルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシプロピル]-末端ポリジメチルシロキサン、α,ω-ビス[3-(メタ)アクリルオキシエチルアミノ-2-ヒドロキシプロピルオキシプロピル]-末端ポリジメチルシロキサン、α,ω-ビス[3-(メタ)アクリルオキシプロピルアミノ-2-ヒドロキシプロピルオキシプロピル]-末端ポリジメチルシロキサン、α,ω-ビス[3-(メタ)アクリルオキシブチルアミノ-2-ヒドロキシプロピルオキシプロピル]-末端ポリジメチルシロキサン、α,ω-ビス[(メタ)アクリルアミドエチルアミノ-2-ヒドロキシプロピルオキシ-プロピル]-末端ポリジメチルシロキサン、α,ω-ビス[3-(メタ)アクリルアミドプロピルアミノ-2-ヒドロキシプロピルオキシプロピル]-末端ポリジメチルシロキサン、α,ω-ビス[3-(メタ)アクリルアミド-ブチルアミノ-2-ヒドロキシプロピルオキシプロピル]-末端ポリジメチルシロキサン、α,ω-ビス[(メタ)アクリルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ-エトキシプロピル]-末端ポリジメチルシロキサン、α,ω-ビス[(メタ)アクリルオキシ-2-ヒドロキシプロピル-N-エチルアミノプロピル]-末端ポリジメチルシロキサン、α,ω-ビス[(メタ)アクリルオキシ-2-ヒドロキシプロピル-アミノプロピル]-ポリジメチルシロキサン、α,ω-ビス[(メタ)アクリルオキシ-2-ヒドロキシプロピルオキシ-(ポリエチレンオキシ)プロピル]-末端ポリジメチルシロキサン、α,ω-ビス[(メタ)アクリルオキシエチルアミノ-カルボニルオキシ-エトキシプロピル]-末端ポリジメチルシロキサン、α,ω-ビス[(メタ)アクリルオキシエチルアミノ-カルボニルオキシ-(ポリエチレンオキシ)プロピル]-末端ポリジメチルシロキサン又はこれらの組み合わせを含む、実施形態48~51のいずれか1つのソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【0204】
53.シリコーンハイドロゲル材料は、少なくとも1つの親水性ビニルモノマーの繰り返し単位を含む、実施形態32~52のいずれか1つのソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【0205】
54.前記少なくとも1つの親水性ビニルモノマーは、(1)(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N-エチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミド、N-プロピル(メタ)アクリルアミド、N-イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N-3-メトキシプロピル(メタ)アクリルアミド及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるアルキル(メタ)アクリルアミド、(2)N-2-ヒドロキシルエチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ビス(ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N-3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N-2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N-2,3-ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N-トリス(ヒドロキシメチル)メチル(メタ)アクリルアミド、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセロールメタクリレート(GMA)、ジ(エチレングリコール)(メタ)アクリレート、トリ(エチレングリコール)(メタ)アクリレート、テトラ(エチレングリコール)(メタ)アクリレート、1500までの数平均分子量を有するポリ(エチレングリコール)(メタ)アクリレート、1500までの数平均分子量を有するポリ(エチレングリコール)エチル(メタ)アクリルアミド及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるヒドロキシル含有アクリルモノマー、(3)2-(メタ)アクリルアミドグリコール酸、(メタ)アクリル酸、エチルアクリル酸、3-(メタ)アクリルアミドプロピオン酸、5-(メタ)アクリルアミドペンタン酸、4-(メタ)アクリルアミドブタン酸、3-(メタ)アクリルアミド-2-メチルブタン酸、3-(メタ)アクリルアミド-3-メチルブタン酸、2-(メタ)アクリルアミド-2メチル-3,3-ジメチルブタン酸、3-(メタ)アクリルアミドヘキサン酸、4-(メタ)アクリルアミド-3,3-ジメチルヘキサン酸及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるカルボキシル含有アクリルモノマー、(4)N-2-アミノエチル(メタ)アクリルアミド、N-2-メチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N-2-エチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N-2-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N-3-アミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N-3-メチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N-3-ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、2-アミノエチル(メタ)アクリレート、2-メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2-エチルアミノエチル(メタ)アクリレート、3-アミノプロピル(メタ)アクリレート、3-メチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、3-エチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、3-アミノ-2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、トリメチルアンモニウム2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート塩酸塩、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるアミノ含有アクリルモノマー、(5)N-ビニルピロリドン(別名、N-ビニル-2-ピロリドン)、N-ビニル-3-メチル-2-ピロリドン、N-ビニル-4-メチル-2-ピロリドン、N-ビニル-5-メチル-2-ピロリドン、N-ビニル-6-メチル-2-ピロリドン、N-ビニル-3-エチル-2-ピロリドン、N-ビニル-4,5-ジメチル-2-ピロリドン、N-ビニル-5,5-ジメチル-2-ピロリドン、N-ビニル-3,3,5-トリメチル-2-ピロリドン、N-ビニルピペリドン(別名、N-ビニル-2-ピペリドン)、N-ビニル-3-メチル-2-ピペリドン、N-ビニル-4-メチル-2-ピペリドン、N-ビニル-5-メチル-2-ピペリドン、N-ビニル-6-メチル-2-ピペリドン、N-ビニル-6-エチル-2-ピペリドン、N-ビニル-3,5-ジメチル-2-ピペリドン、N-ビニル-4,4-ジメチル-2-ピペリドン、N-ビニルカプロラクタム(別名、N-ビニル-2-カプロラクタム)、N-ビニル-3-メチル-2-カプロラクタム、N-ビニル-4-メチル-2-カプロラクタム、N-ビニル-7-メチル-2-カプロラクタム、N-ビニル-7-エチル-2-カプロラクタム、N-ビニル-3,5-ジメチル-2-カプロラクタム、N-ビニル-4,6-ジメチル-2-カプロラクタム、N-ビニル-3,5,7-トリメチル-2-カプロラクタム、N-ビニル-N-メチルアセトアミド、N-ビニルホルムアミド、N-ビニルアセトアミド、N-ビニルイソプロピルアミド、N-ビニル-N-エチルアセトアミド、N-ビニル-N-エチルホルムアミド及びこれらの混合物からなる群から選択されるN-ビニルアミドモノマー、(6)1-メチル-3-メチレン-2-ピロリドン、1-エチル-3-メチレン-2-ピロリドン、1-メチル-5-メチレン-2-ピロリドン、1-エチル-5-メチレン-2-ピロリドン、5-メチル-3-メチレン-2-ピロリドン、5-エチル-3-メチレン-2-ピロリドン、1-n-プロピル-3-メチレン-2-ピロリドン、1-n-プロピル-5-メチレン-2-ピロリドン、1-イソプロピル-3-メチレン-2-ピロリドン、1-イソプロピル-5-メチレン-2-ピロリドン、1-n-ブチル-3-メチレン-2-ピロリドン、1-tert-ブチル-3-メチレン-2-ピロリドン及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるメチレン含有ピロリドンモノマー、(7)C~Cアルコキシエトキシ基を有し、且つエチレングリコールメチルエーテル(メタ)アクリレート、ジ(エチレングリコール)メチルエーテル(メタ)アクリレート、トリ(エチレングリコール)メチルエーテル(メタ)アクリレート、テトラ(エチレングリコール)メチルエーテル(メタ)アクリレート、1500までの数平均分子量を有するC~C-アルコキシポリ(エチレングリコール)(メタ)アクリレート、1500までの数平均分子量を有するメトキシ-ポリ(エチレングリコール)エチル(メタ)アクリルアミド及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるアクリルモノマー、(8)エチレングリコールモノビニルエーテル、ジ(エチレングリコール)モノビニルエーテル、トリ(エチレングリコール)モノビニルエーテル、テトラ(エチレングリコール)モノビニルエーテル、ポリ(エチレングリコール)モノビニルエーテル、エチレングリコールメチルビニルエーテル、ジ(エチレングリコール)メチルビニルエーテル、トリ(エチレングリコール)メチルビニルエーテル、テトラ(エチレングリコール)メチルビニルエーテル、ポリ(エチレングリコール)メチルビニルエーテル及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるビニルエーテルモノマー、(9)エチレングリコールモノアリルエーテル、ジ(エチレングリコール)モノアリルエーテル、トリ(エチレングリコール)モノアリルエーテル、テトラ(エチレングリコール)モノアリルエーテル、ポリ(エチレングリコール)モノアリルエーテル、エチレングリコールメチルアリルエーテル、ジ(エチレングリコール)メチルアリルエーテル、トリ(エチレングリコール)メチルアリルエーテル、テトラ(エチレングリコール)メチルアリルエーテル、ポリ(エチレングリコール)メチルアリルエーテル及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるアリルエーテルモノマー、(10)(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリン、(メタ)アクリロイルオキシプロピルホスホリルコリン、4-((メタ)アクリロイルオキシ)ブチル-2’-(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2-[(メタ)アクリロイルアミノ]エチル-2’-(トリメチルアンモニオ)-エチルホスフェート、3-[(メタ)アクリロイルアミノ]プロピル-2’-(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、4-[(メタ)アクリロイルアミノ]ブチル-2’-(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、5-((メタ)アクリロイルオキシ)ペンチル-2’-(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、6-((メタ)アクリロイルオキシ)ヘキシル-2’-(トリメチルアンモニオ)-エチルホスフェート、2-((メタ)アクリロイルオキシ)エチル-2’-(トリエチルアンモニオ)エチルホスフェート、2-((メタ)アクリロイルオキシ)エチル-2’-(トリプロピルアンモニオ)エチルホスフェート、2-((メタ)アクリロイルオキシ)エチル-2’-(トリブチルアンモニオ)エチルホスフェート、2-((メタ)アクリロイルオキシ)プロピル-2’-(トリメチルアンモニオ)-エチルホスフェート、2-((メタ)アクリロイルオキシ)ブチル-2’-(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2-((メタ)アクリロイルオキシ)ペンチル-2’-(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2-((メタ)アクリロイルオキシ)ヘキシル-2’-(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2-(ビニルオキシ)エチル-2’-(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2-(アリルオキシ)エチル-2’-(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2-(ビニルオキシカルボニル)エチル-2’-(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2-(アリルオキシカルボニル)エチル-2’-(トリメチルアンモニオ)-エチルホスフェート、2-(ビニルカルボニルアミノ)エチル-2’-(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2-(アリルオキシカルボニルアミノ)エチル-2’-(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2-(ブテノイルオキシ)エチル-2’-(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート及びこれらの組合せからなる群から選択されるホスホリルコリン含有ビニルモノマー、(11)アリルアルコール、(12)N-2-ヒドロキシエチルビニルカルバメート、(13)N-カルボキシビニル-β-アラニン(VINAL)、(14)N-カルボキシビニル-α-アラニン、(15)又はこれらの組み合わせを含む、実施形態53のソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【0206】
55.前記少なくとも1つの親水性ビニルモノマーは、N-ビニルピロリドン、N-ビニル-N-メチルアセトアミド又はこれらの組み合わせを含む、実施形態53又は54のソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【0207】
56.前記少なくとも1つの親水性ビニルモノマーは、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミドを含む、実施形態53~55のいずれか1つのソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【0208】
57.前記少なくとも1つの親水性ビニルモノマーは、N-2-ヒドロキシルエチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ビス(ヒドロキシエチル)(メタ)アクリルアミド、N-3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N-2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N-2,3-ジヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N-トリス(ヒドロキシメチル)メチル(メタ)アクリルアミド、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセロールメタクリレート(GMA)、ジ(エチレングリコール)(メタ)アクリレート、トリ(エチレングリコール)(メタ)アクリレート、テトラ(エチレングリコール)(メタ)アクリレート、1500までの数平均分子量を有するポリ(エチレングリコール)(メタ)アクリレート、1500までの数平均分子量を有するポリ(エチレングリコール)エチル(メタ)アクリルアミド又はこれらの組み合わせを含む、実施形態53~56のいずれか1つのソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【0209】
58.シリコーンハイドロゲル材料は、少なくとも1つの非シリコーンビニル架橋剤の繰り返し単位を含む、実施形態32~57のいずれか1つのソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【0210】
59.前記少なくとも1つの非シリコーンビニル架橋剤は、エチレングリコールジ-(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ-(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ-(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ-(メタ)アクリレート、グリセロールジ-(メタ)アクリレート、1,3-プロパンジオールジ-(メタ)アクリレート、1,3-ブタンジオールジ-(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ-(メタ)アクリレート、グリセロール1,3-ジグリセロレートジ-(メタ)アクリレート、エチレンビス[オキシ(2-ヒドロキシプロパン-1,3-ジイル)]ジ-(メタ)アクリレート、ビス[2-(メタ)アクリルオキシエチル]ホスフェート、トリメチロールプロパンジ-(メタ)アクリレート及び3,4-ビス[(メタ)アクリロイル]テトラヒドロフラン、ジアクリルアミド、ジメタクリルアミド、N,N-ジ(メタ)アクリロイル-N-メチルアミン、N,N-ジ(メタ)アクリロイル-N-エチルアミン、N,N’-メチレンビス(メタ)アクリルアミド、N,N’-エチレンビス(メタ)アクリルアミド、N,N’-ジヒドロキシエチレンビス(メタ)アクリルアミド、N,N’-プロピレンビス(メタ)アクリルアミド、N,N’-2-ヒドロキシプロピレンビス(メタ)アクリルアミド、N,N’-2,3-ジヒドロキシブチレンビス(メタ)アクリルアミド、1,3-ビス(メタ)アクリルアミドプロパン-2-イルリン酸二水素塩、ピペラジンジアクリルアミド、テトラエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、トリメチロプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ビスフェノールAジメタクリレート、アリルメタクリレート、アリルアクリレート、N-アリル-メタアクリルアミド、N-アリル-アクリルアミド又はこれらの組み合わせを含む、実施形態58のソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【0211】
60.シリコーンハイドロゲル材料は、少なくとも1つのブレンドビニルモノマーの繰り返し単位を含む、実施形態32~59のいずれか1つのソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【0212】
61.前記少なくとも1つのブレンドビニルモノマーは、C~C10アルキル(メタ)アクリレート、シクロペンチルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、スチレン、4,6-トリメチルスチレン(TMS)、t-ブチルスチレン(TBS)、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロ-イソプロピル(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロブチル(メタ)アクリレート又はこれらの組み合わせを含む、実施形態60のソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【0213】
62.前記少なくとも1つのブレンドビニルモノマーは、メチルメタクリレートを含む、実施形態60又は61のソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【0214】
63.シリコーンハイドロゲル材料は、少なくとも1つのUV吸収ビニルモノマーの繰り返し単位及び/又は少なくとも1つのUV/HEVL吸収ビニルモノマーの繰り返し単位を含む、実施形態32~62のいずれか1つのソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【0215】
64.シリコーンハイドロゲル材料は、2-[2’-ヒドロキシ-5’-(2-メタクリルオキシエチル)フェニル)]-2H-ベンゾトリアゾール(Norbloc)の繰り返し単位と、2-{2’-ヒドロキシ-3’-tert-ブチル-5’-[3’-メタクリロイルオキシプロポキシ]フェニル}-2H-ベンゾトリアゾール、2-{2’-ヒドロキシ-3’-tert-ブチル-5’-[3’-メタクリロイルオキシプロポキシ]フェニル}-5-メトキシ-2H-ベンゾトリアゾール(UV13)、2-{2’-ヒドロキシ-3’-tert-ブチル-5’-[3’-メタクリロイルオキシプロポキシ]フェニル}-5-クロロ-2H-ベンゾトリアゾール(UV28)、2-[2’-ヒドロキシ-3’-tert-ブチル-5’-(3’-アクリロイルオキシプロポキシ)フェニル]-5-トリフルオロメチル-2H-ベンゾトリアゾール(UV23)又はそれらの組み合わせである少なくとも1つのUV/HEVL吸収ビニルモノマーの繰り返し単位とを含む、実施形態32~62のいずれか1つのソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【0216】
65.容易に使用可能なシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズは、280~315ナノメートルで約10%以下のUVB透過率、315~380ナノメートルで約30%以下のUVA透過率及び380nm~440nmで、約70%以下、好ましくは約60%以下、より好ましくは約50%以下、更により好ましくは約40%以下の紫外透過率を有する、実施形態32~64のいずれか1つのソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【0217】
66.容易に使用可能なシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズは、280~315ナノメートルで約5%以下のUVB透過率を有する、実施形態65のソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【0218】
67.容易に使用可能なシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズは、280~315ナノメートルで約2.5%以下のUVB透過率を有する、実施形態65のソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【0219】
68.容易に使用可能なシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズは、280~315ナノメートルで約1%以下のUVB透過率を有する、実施形態65のソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【0220】
69.容易に使用可能なシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズは、315~380ナノメートルで約20%以下のUVA透過率を有する、実施形態65~68のいずれか1つのソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【0221】
70.容易に使用可能なシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズは、315~380ナノメートルで約10%以下のUVA透過率を有する、実施形態65~68のいずれか1つのソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【0222】
71.容易に使用可能なシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズは、315~380ナノメートルで約5%以下のUVA透過率を有する、実施形態65~68のいずれか1つのソフトフォトクロミックコンタクトレンズ。
【0223】
72.容易に使用可能なシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズは、380nm~440nmで約60%以下の紫外透過率を有する、実施形態65~71のいずれか1つの眼科製品。
【0224】
73.容易に使用可能なシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズは、380nm~440nmで約50%以下の紫外透過率を有する、実施形態65~71のいずれか1つの眼科製品。
【0225】
74.容易に使用可能なシリコーンハイドロゲルコンタクトレンズは、380nm~440nmで約40%以下の紫外透過率を有する、実施形態65~71のいずれか1つの眼科製品。
【0226】
上記本開示により、当業者が本発明を実施することが可能となる。本明細書に記載される種々の実施形態に対する種々の修正形態、変更形態及び組み合わせがなされ得る。読者が特定の実施形態及びその利点を理解することをよりよく可能にするために、以下の実施例の参照が提案される。本明細書及び実施例は、例示的であると考えられることが意図される。
【実施例
【0227】
実施例1
酸素透過性の測定
指定がない限り、酸素透過性(Dk/t)、レンズ及びレンズ材料の固有の(又はエッジ補正された)酸素透過性(Dk又はDkc)は、ISO 18369-4に記載の手順に従って決定する。
【0228】
平衡含水率
コンタクトレンズの平衡含水率(EWC)は、以下の通りに決定する。
【0229】
生理食塩水で完全に平衡化された水和ハイドロゲルコンタクトレンズ中に存在する水の量(重量パーセントで表される)は、室温で測定する。レンズを迅速に積み重ね、レンズを布で拭った後、レンズのスタックを分析天びんのアルミパンに移す。各試料パンのレンズの数は、典型的には、5つである。パン+レンズの水和重量を記録する。パンをアルミニウムホイルで被う。パンを100±2℃の実験室用オーブンの中に入れ、16~18時間乾燥させる。パン+レンズをオーブンから取り出し、デシケーター内で少なくとも30分間冷却する。デシケーターから1つのパンを取り出し、アルミニウムホイルを捨てる。分析天びんでパン+乾燥レンズ試料を秤量する。全てのパンについて繰り返す。レンズ試料の湿潤重量及び乾燥重量は、空の秤量パンの重量を差し引くことで計算することができる。
【0230】
弾性率
コンタクトレンズの弾性率は、MTSインサイト装置を使用して決定する。コンタクトレンズを、最初にPrecision Conceptの2ステージカッターを使用して幅3.12mmのストリップにカットする。6.5mm以内のゲージ長で5つの厚さの値を測定する。ストリップを装置のグリップに取り付け、21±2℃に制御された温度でPBS(リン酸緩衝生理食塩水)中に沈める。典型的には、5Nのロードセルが試験に使用される。試料が破損するまで、一定の力及び速度を試料に加える。力及び変位のデータをTestWorksソフトウェアによって収集する。弾性率の値は、TestWorksソフトウェアによって計算され、これは、弾性変形領域における、ゼロの伸び近傍での応力対ひずみ曲線の傾き又は接線である。
【0231】
透過率
コンタクトレンズを、眼の上に乗せたときと同じようにレンズの形状を維持できる特別に製造された試料ホルダーなどに手作業で配置する。次いで、このホルダーを、参照としてリン酸緩衝生理食塩水(PBS、pH約7.0~7.4)が入っている1cmの光路長の石英セルの中に浸漬する。この測定では、LabSphere DRA-CA-302ビームスプリッターなどを備えたVarian Cary 3E UV-Visible分光光度計などのUV/可視分光光度計を使用することができる。パーセント透過スペクトルは、250~800nmの波長範囲で収集され、%T値は0.5nm間隔で収集される。このデータはExcelスプレッドシートに移され、レンズがクラス1のUV吸光度に一致しているか否かを判断するために使用される。透過率は、以下の式を使用して計算される:
UVA%T=315nm~380nmの平均%透過率×100
UVB%T=280nm~315nmの平均%透過率×100
紫外%T=380nm~440nmの平均%透過率×100。
【0232】
化学物質
以下の実施例では、以下の略語が使用される:DMAは、N,N-ジメチルアクリルアミドを表し、MMAはメチルメタクリレートを表し、TEGDMAは、トリエチレングリコールジメタクリレートを表し、EGMAは、エチレングリコールメチルエーテルメタクリレートを表し、D6は、モノブチル末端モノメタクリルオキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン(Mw約750g/モルg/モル、Shin-Etsuより)を表し、Vazo-64は、2,2’-ジメチル-2,2’アゾジプロピオノニトリルを表し、Noblocは、Aldrichの2-[3-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-ヒドロキシフェニル]エチルメタクリレートを表し、TAAは、tert-アミルアルコールを表し、PrOHは、1-プロパノールを表し、IPAは、イソプロパノールを表し、PBSは、25Cで7.2±0.2のpHを有し、約0.044重量%のNaHPO・HO、約0.388重量%のNaHPO・2HO及び約0.79重量%のNaClを含むリン酸緩衝生理食塩水を表し、重量%は、重量パーセントを表す。
【0233】
実施例2
ペンダント型反応性官能基(例えば、1級アミノ基)を有するポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤は、スキーム1に示される手順に従って調製される。
【化36】

スキーム1
【0234】
前駆体の合成
275.9gのオクタメチルシクロテトラシロキサン(M.W.296.62)、12.0gの1,3,5,7-テトラメチルシクロテトラシロキサン(M.W.240.51)、15.3gの1,3-ビス(3-メタクリルオキシプロピル)テトラメチルジシロキサン(M.W.386.63)及び0.9gのトリフルオロメタンスルホン酸(分子量150.08)を500mLの丸底フラスコに量り入れる。35℃で24時間反応させた後、170mLの0.5%炭酸水素ナトリウムを加える。収集した有機部分を、脱イオン水で更に5回抽出する(1サイクル当たり170mL)。収集した有機溶液に無水MgSOを加え、続いて約350mLの更なるCHClを加え、次いで溶液を一晩攪拌する。濾過後、Rotovap、続いて高真空により溶媒を除去する。102gの最終生成物(前駆体)が得られる。
【0235】
アリルアミンによるヒドロシリル化反応
小さい反応器は、ヒーターと、乾燥管付き空気凝縮器に接続される。21gのトルエン、15gの上記前駆体及び2.17gのアリルアミンを反応器に加える。溶液温度が30℃で安定した後、152μLのKarstedt触媒(キシレン中2白金(Pt)%)を加える。2時間後、IRに基づいて100%のSi-Hの変換が達成される。次いで溶液をフラスコに移し、Rotovopを使用して濃縮し、続いてアセトニトリル/水混合物(75/25)中で3回沈殿させる。Rotovopによる溶媒の除去、その後の高真空の後、10gの濁った液体が得られる。分子量は、HNMR分光法によって決定される。
【0236】
実施例3
フォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤は、スキーム2に示される手順に従って調製される。
【化37】

スキーム2
【0237】
4.87gのペンダント型アミノプロピル基を有するポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤(1当量アミン)、2.33gの3,3-ビス(4-メトキシフェニル)-6,11-ジメチル-13-(2-ヒドロキシカルボニルエチル)カルボキシエトキシ-13-フェニル-3H,13H-インデノ[2’,3’:3,4]ナフト[1,2-b]ピラン(5当量)、0.96gの1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)、0.76gのN,N-ジメチルアミノピリジン(DMAP)、50mLのジクロロメタン(DCM)を500mLの丸底フラスコに加える。
【0238】
実施例4
フォトクロミックポリジオルガノシロキサンビニル架橋剤は、スキーム3に示される手順に従って調製される。
【化38】

スキーム3
【0239】
化合物4は、米国特許第10081697号明細書に記載される手順に従って調製することができる。
【0240】
実施例5
重合性組成物
実施例4で調製したフォトクロミックポリシロキサンビニル架橋剤(PC-PDMS)を、シリコーンハイドロゲルコンタクトレンズを形成するための重合性組成物の調製に使用し、その組成を表1に報告する。
【0241】
【表1】
【0242】
中央のフォトクロミックゾーンを有するSiHyコンタクトレンズの作製
上記で調製したレンズ配合物を、室温で30~35分間、窒素でパージする。Nパージしたレンズ配合物をポリプロピレン製鋳型内に入れ、以下の硬化条件下で熱硬化させる:約7℃/分の昇温速度で室温から55℃まで昇温、55℃で約30分間保持、約7℃/分の昇温速度で55℃から80℃まで昇温、55℃で約30分間保持、約7℃/分の昇温速度で80℃から100℃まで昇温、100℃で約30分間保持。鋳型が開けられ、成形されたSiHyコンタクトレンズがそれぞれ、雌鋳型又は雄鋳型の半分の一方に接着される。次いで、成形されたSiHyレンズを、室温の脱イオン水中に浮かせ、ピンセットで取り除く。
【0243】
鋳型から取り出しレンズを取り除いた後、キャスト成形されたSiHyコンタクトレンズは、プロパノールにおけるポリアクリル酸(PAA、約0.44重量%、pH約2)(Mn:約450kDa、Polysciences,Inc.より)の溶液において30分間浸漬コーティングされ、次いでPBSにて15分間洗浄される。得られたフォトクロミックSiHyコンタクトレンズは、ブラックライトランプを2分間使用することによって活性化される(365nmでピーク、5mW/cmの総放射照度)。UV光を取り除くと、SiHyレンズは、徐々に「オフ」状態に戻った。図1は、活性化の前と後の、フォトクロミックSiHyコンタクトレンズ(「オン」状態及び「オフ」状態)のUV/可視透過スペクトル(Lambda850分光計を使用)を示している。
【0244】
上記で本明細書において引用された全ての刊行物、特許及び特許出願刊行物は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
図1