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特許7464963可視光応答型酸化チタン担持材料、有機物の分解方法、及び可視光応答型酸化チタン担持材料の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-02
(45)【発行日】2024-04-10
(54)【発明の名称】可視光応答型酸化チタン担持材料、有機物の分解方法、及び可視光応答型酸化チタン担持材料の製造方法
(51)【国際特許分類】
   B01J 27/24 20060101AFI20240403BHJP
   A61L 9/00 20060101ALI20240403BHJP
   A61L 9/18 20060101ALI20240403BHJP
   B01J 35/39 20240101ALI20240403BHJP
   B01J 37/04 20060101ALI20240403BHJP
   B01J 37/08 20060101ALI20240403BHJP
   B01J 37/34 20060101ALI20240403BHJP
   C02F 1/30 20230101ALI20240403BHJP
   C02F 1/72 20230101ALI20240403BHJP
【FI】
B01J27/24 M
A61L9/00 C
A61L9/18
B01J35/39
B01J37/04 101
B01J37/08
B01J37/34
C02F1/30
C02F1/72 101
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2019218242
(22)【出願日】2019-12-02
(65)【公開番号】P2021087902
(43)【公開日】2021-06-10
【審査請求日】2022-10-07
(73)【特許権者】
【識別番号】505089614
【氏名又は名称】国立大学法人福島大学
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100181722
【弁理士】
【氏名又は名称】春田 洋孝
(72)【発明者】
【氏名】浅田 隆志
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 夏希
【審査官】森坂 英昭
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-163858(JP,A)
【文献】特開平11-290697(JP,A)
【文献】特開2012-200698(JP,A)
【文献】ZHANG Wei et al.,A novel charge-driven self-assembly method to prepare visible-light sensitive TiO2/activated carbon composites for dissolved organic compound removal,Chemical Engineering Journal,Vol. 168,No. 1,p.485-492,DOI: 10.1016/j.cej.2011.01.061
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01J 21/00 - 38/74
A61L 9/00
A61L 9/18
C02F 1/30
C02F 1/72
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
担体の表面に、可視光応答型酸化チタン微粒子が担持され、
前記担体は、ミクロ孔及びメソ孔のいずれか一方又は両方を有し、
前記可視光応答型酸化チタン微粒子は、前記担体のうち、前記ミクロ孔と前記メソ孔とのいずれにも該当しない領域の表面に嵌入しており、
前記担体は、炭素材料であり、
前記可視光応答型酸化チタン微粒子の平均粒子径は、50nm超5000nm以下である、可視光応答型酸化チタン担持材料。
【請求項2】
前記ミクロ孔及びメソ孔の内径が、前記担体の表面に担持されている可視光応答型酸化チタン微粒子の粒子径よりも小さい、請求項1に記載の可視光応答型酸化チタン担持材料。
【請求項3】
前記炭素材料がスギおが屑由来物である、請求項1に記載の可視光応答型酸化チタン担持材料。
【請求項4】
前記可視光応答型酸化チタン微粒子が、非金属元素がドープされた酸化チタン微粒子である、請求項1~3のいずれか一項に記載の可視光応答型酸化チタン担持材料。
【請求項5】
前記非金属元素が、窒素又は硫黄である、請求項4に記載の可視光応答型酸化チタン担持材料。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか一項に記載の可視光応答型酸化チタン担持材料に有機物を担持させて可視光を照射し、前記有機物を分解する、有機物の分解方法。
【請求項7】
可視光応答型酸化チタン微粒子を担体原料に担持させる担持工程と、
前記担持工程で可視光応答型酸化チタン微粒子が担持された担体原料を加熱処理する工程と、
を有する、可視光応答型酸化チタン担持材料の製造方法であって、
前記担持工程は、ボールミル装置内に前記担体原料と前記可視光応答型酸化チタン微粒子を投入して行われるものであり、
前記担体原料は、炭素前駆体である、可視光応答型酸化チタン担持材料の製造方法。
【請求項8】
前記炭素前駆体がスギおが屑である、請求項7に記載の製造方法。
【請求項9】
前記担持工程の前に、酸化チタン微粒子に非金属元素をドープさせて前記可視光応答型酸化チタン微粒子を得るドーピング工程を含む、請求項7又は8に記載の製造方法。
【請求項10】
前記ドーピング工程は、ボールミル装置内に酸化チタン微粒子と非金属元素又は非金属元素を含む化合物を投入して行われるものである、請求項9に記載の製造方法。
【請求項11】
前記非金属元素が、窒素又は硫黄である、請求項10に記載の製造方法。
【請求項12】
前記ドーピング工程と前記担持工程の間に、前記可視光応答型酸化チタン微粒子を400℃未満の温度で加熱処理するか、又は加熱処理をしない、請求項9~11のいずれか一項に記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、可視光応答型酸化チタン担持材料、有機物の分解方法、及び可視光応答型酸化チタン担持材料の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、木炭や活性炭等を活用した空気・水浄化材等が利用されているが、木炭や活性炭等は、吸着飽和に達すると空気・水浄化能が急激に低下するという問題があった。そこで、酸化チタン等の光触媒を担持させた空気・水浄化材等が提案されている。
【0003】
しかしながら、酸化チタン等の光触媒は、紫外光によってのみ、有機物の酸化分解等の光触媒活性を発揮するため、効率が悪いという問題があった。
【0004】
そこで、近年は、可視光応答型の酸化チタンが開発されている。非特許文献1には、図6に示されるように、チタン(IV)n-ブトキシドを所要の液中で混合し、窒素源であるトリエチルアミンを添加して撹拌し、酸化チタン懸濁液を形成した後、活性炭を添加して撹拌し、濾過後真空乾燥し、焼成することにより、可視光応答型酸化チタン担持活性炭を製造する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【文献】Wei Zhang et al., Chemical Engineering Journal 168(2011)485-492.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、非特許文献1の方法は操作が比較的煩雑であり、原料のチタン(IV)n-ブトキシドが高価であるという問題があった。また、光が到達しにくい、活性炭の孔(例えば、ミクロ孔やメソ孔)の中に酸化チタンが入り込んでしまうために、光を利用することに向いていないという問題もあった。更に、活性炭の孔に入りきらなかったり等で吸着しなかった酸化チタンは、活性炭に担持できずに溶液中に残ったまま濾過工程で廃棄しているという実情もあった。また、活性炭は、その孔等によって比表面積が大きくなることで、有機物を大量に吸着できるものであるのに、非特許文献1の方法では、活性炭の孔に既に酸化チタンが担持され、比表面積を減少させるため、分解しようとする有機物を活性炭に大量に吸着させるのが困難であるという問題もあった。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、優れた有機物保持能及び分解能を有する可視光応答型酸化チタン担持材料を提供することを目的とする。また、本発明は、前記可視光応答型酸化チタン担持材料を、より簡便な工程で製造する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、以下の態様を含む。
[1]担体の表面に、可視光応答型酸化チタン微粒子が担持され、前記担体は、ミクロ孔及びメソ孔のいずれか一方又は両方を有し、前記可視光応答型酸化チタン微粒子は、前記担体のうち、前記ミクロ孔と前記メソ孔とのいずれにも該当しない領域の表面に担持されている、可視光応答型酸化チタン担持材料。
[2]前記可視光応答型酸化チタン微粒子の粒子径が、前記ミクロ孔及びメソ孔の内径よりも大きい、[1]に記載の可視光応答型酸化チタン担持材料。
[3]前記担体が炭素材料である、[1]又は[2]に記載の可視光応答型酸化チタン担持材料。
[4]前記炭素材料がスギおが屑由来物である、[3]に記載の可視光応答型酸化チタン担持材料。
[5]前記可視光応答型酸化チタン微粒子が、非金属元素がドープされた酸化チタン微粒子である、[1]~[4]のいずれか一つに記載の可視光応答型酸化チタン担持材料。
[6]前記非金属元素が、窒素又は硫黄である、[5]に記載の可視光応答型酸化チタン担持材料。
[7][1]~[6]のいずれか一つに記載の可視光応答型酸化チタン担持材料に有機物を保持させて可視光を照射し、前記有機物を分解する、有機物の分解方法。
【0009】
[8]可視光応答型酸化チタン微粒子を担体原料に担持させる担持工程と、前記担持工程で可視光応答型酸化チタン微粒子が担持された担体原料を加熱処理する工程と、を有する、可視光応答型酸化チタン担持材料の製造方法。
[9]前記担持工程は、ボールミル装置内に前記担体原料と前記可視光応答型酸化チタン微粒子を投入して行われるものである、[8]に記載の製造方法。
[10]前記担体原料が炭素前駆体である、[8]又は[9]に記載の製造方法。
[11]前記炭素前駆体がスギおが屑である、[10]に記載の製造方法。
[12]前記担持工程の前に、酸化チタン微粒子に非金属元素をドープさせて前記可視光応答型酸化チタン微粒子を得るドーピング工程を含む、[8]~[11]のいずれか一つに記載の製造方法。
[13]前記ドーピング工程は、ボールミル装置内に酸化チタン微粒子と非金属元素又は非金属元素を含む化合物を投入して行われるものである、[12]に記載の製造方法。
[14]前記非金属元素が、窒素又は硫黄である、[13]に記載の製造方法。
[15]前記ドーピング工程と前記担持工程の間に、前記可視光応答型酸化チタン微粒子を400℃未満の温度で加熱処理するか、又は加熱処理をしない、[12]~[14]のいずれか一つに記載の製造方法。
[16][8]~[15]のいずれか一つに記載の方法によって製造された可視光応答型酸化チタン担持材料。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、優れた有機物保持能及び分解能を有する可視光応答型酸化チタン担持材料を提供することができる。また、本発明は、前記可視光応答型酸化チタン担持材料を、より簡便な工程で製造する方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本実施形態に係る可視光応答型酸化チタン担持材料を示す概略図である。
図2図2は、本実施形態に係る可視光応答型酸化チタン担持材料の製造方法を示す概略図である。
図3図3は、本実施形態に係る有機物の分解方法を示す概略図である。
図4図4は、本実施形態に係る可視光応答型酸化チタン担持材料を、走査電子顕微鏡(SEM)で観察した写真である。(a)は走査電子顕微鏡(SEM)の倍率を1000倍としたもの、(b)は20000倍としたものである。
図5図5は、本実施形態に係る可視光応答型酸化チタン担持材料を用いてメチレンブルー分解試験を行った結果を示すグラフである。
図6図6は、従来の可視光応答型酸化チタン担持活性炭の製造方法を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[可視光応答型酸化チタン担持材料]
以下、本実施形態に係る可視光応答型酸化チタン担持材料について説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の形状や寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
【0013】
図1は、本実施形態に係る可視光応答型酸化チタン担持材料1を示す概略図である。
【0014】
可視光応答型酸化チタン担持材料1は、担体3’の表面に、可視光応答型酸化チタン微粒子2が担持され、担体3’は、ミクロ孔及びメソ孔のいずれか一方又は両方(以下、ミクロ孔等31と呼ぶことがある。)を有し、可視光応答型酸化チタン微粒子2は、担体3’のうち、前記ミクロ孔と前記メソ孔とのいずれにも該当しない領域の表面に担持されている。
【0015】
本明細書において、「ミクロ孔」とは、内径0nm超2nm未満の細孔を指し、「メソ孔」とは、内径2nm以上50nm以下の細孔を指す。
【0016】
担体3’は、ミクロ孔等31を有している。ミクロ孔等31は、分解しようとする有機物4を効率良く保持することができる。有機物4は、ミクロ孔等31にどのような形式で保持されていてもよいが、具体的には、例えば、有機物4がミクロ孔等31に吸着していてもよいし、有機物4がミクロ孔等31に結合していてもよい。
【0017】
担体3’のミクロ孔等31には、可視光応答型酸化チタン微粒子2が担持されていないことが好ましい。これにより、より多くの有機物4をミクロ孔等31に保持することができる。
【0018】
可視光応答型酸化チタン微粒子2は、担体3’のうち、前記ミクロ孔と前記メソ孔とのいずれにも該当しない領域の表面に担持されている。これにより、ミクロ孔等31の中に可視光応答型酸化チタン微粒子2が入り込んでいる場合よりも効率良く光を利用することができる。
【0019】
可視光応答型酸化チタン担持材料1中の、可視光応答型酸化チタン微粒子2の担持量は、可視光応答型酸化チタン担持材料1の量を基準として、10.0~25.0質量%であることが好ましく、12.0~22.0質量%であることがより好ましく、15.0~20.0質量%であることがさらに好ましい。
【0020】
可視光応答型酸化チタン担持材料1中の、可視光応答型酸化チタン微粒子2の担持量を上記下限値以上とすることで、有機物分解能をより向上させることができる。また、可視光応答型酸化チタン担持材料1中の、可視光応答型酸化チタン微粒子2の担持量を上記上限値以下とすることで、有機物分解能をより向上させるとともに、有機物保持量をより向上させることができる。
【0021】
可視光応答型酸化チタン微粒子2は、担体3’に直接的に担持されていてもよいし、他の物質又はリンカーを介して、担体3’に間接的に担持されていてもよい。
【0022】
可視光応答型酸化チタン担持材料1を、より簡便な工程で製造する観点から、可視光応答型酸化チタン微粒子2は、担体3’に直接的に担持されていることが好ましい。
【0023】
可視光応答型酸化チタン微粒子2は、どのような形式で担体3’に担持されていてもよいが、具体的には、例えば、嵌入、溶着、吸着、共有結合、イオン結合、金属結合、分子間力による結合等が挙げられる。
【0024】
可視光応答型酸化チタン微粒子2が、担体3’に直接的に担持されている例としては、担体3’が、前記ミクロ孔と前記メソ孔とのいずれにも該当しない領域の表面にマクロ孔32を有しており、マクロ孔32に可視光応答型酸化チタン微粒子2が嵌入している場合等が挙げられる。
【0025】
本明細書において、「マクロ孔」とは、内径50nm超の細孔を指す。
【0026】
担体3’に形成されている、ミクロ孔及びメソ孔の容積の合計は、可視光応答型酸化チタン担持材料1の単位質量あたり、0.01~0.70cm/gであることが好ましく、0.02~0.50cm/gであることがより好ましく、0.05~0.40cm/gであることがさらに好ましい。
【0027】
担体3’の表面に担持されている可視光応答型酸化チタン微粒子2の粒子径は、ミクロ孔等31の内径よりも大きい(換言すると、ミクロ孔等31の内径が、担体3’の表面に担持されている可視光応答型酸化チタン微粒子2の粒子径よりも小さい)ことが好ましい。可視光応答型酸化チタン微粒子2の粒子径がミクロ孔等31の内径よりも大きいことにより、可視光応答型酸化チタン微粒子2がミクロ孔等31に入り込まず、より多くの有機物4をミクロ孔等31に保持させることができる。
【0028】
可視光応答型酸化チタン微粒子2の平均粒子径は、具体的には、例えば、50nm超5000nm以下であることが好ましく、60nm以上1000nm以下であることがより好ましく、70nm以上500nm以下であることがさらに好ましい。
【0029】
可視光応答型酸化チタン微粒子2の平均粒子径が上記下限値以上であることで、可視光応答型酸化チタン微粒子2がミクロ孔等31に入り込まず、より多くの有機物4をミクロ孔等31に保持させることができる。一方、可視光応答型酸化チタン微粒子2の平均粒子径が上記上限値以下であることで、有機物の分解効率をより向上させることができる。
【0030】
担体3’は、担体原料3由来物であることが好ましい。担体原料3由来物とは、担体原料3に対して何らかの化学的処理を行うことによって得られた処理物をいう。由来物の例としては、加熱処理物が挙げられ、加熱処理物の例としては、焼成物が挙げられる。
【0031】
担体3’は、ミクロ孔等31を有していれば、どのような物質であってもよいが、担体3’の製造原料である担体原料(例えば、後述する担体原料3)を加熱処理することによりミクロ孔等31を有する担体3’を製造し易い点で、炭素材料、アルミナ、シリカ等であることが好ましい。
【0032】
担体3’が炭素材料である場合、担体原料3として用いる炭素前駆体は、とりわけクッション性を有する軟らかい物質が好ましい。クッション性を有する軟らかい物質を使用することにより、可視光応答型酸化チタン微粒子2を担体原料3(ひいては担体3’)に容易に担持することができる。このような炭素前駆体の例としては、スギ、クヌギ、マツ、ヒノキ等の木材のおが屑、タケ、もみ殻等が挙げられる。
【0033】
酸化チタンは、いわゆる“光触媒”の典型的な物質である。光触媒の原理は、物質にそのバンドギャップ以上のエネルギーを持つ光を照射することにより、電荷分離を生じさせ、生成した電子と正孔が固体表面で酸化・還元反応を引き起こし、有機物等を分解することができる。
【0034】
可視光応答型酸化チタン微粒子2としては、具体的には、例えば、鉄がドープされた酸化チタン微粒子21、非金属元素22がドープされた酸化チタン微粒子21等が挙げられる。
【0035】
酸化チタン微粒子21自体はバンドギャップが大きく、紫外光にしか応答しないが、鉄や非金属元素22をドープすることにより新たなエネルギー準位を生成させ、バンド構造を変化させることができ、可視光領域に吸収を持つ可視光応答型酸化チタン微粒子2が形成される。これにより、太陽エネルギー等、光の利用率を向上させることができる。
【0036】
酸化チタン微粒子21のバンドギャップを低下させるための非金属元素22としては、具体的には、例えば、窒素ドープ、硫黄ドープ、ヨウ素と窒素の共ドープ、又はフッ素と窒素の共ドープなどが挙げられ、これらのうち窒素ドープが好ましい。酸化チタン微粒子21の酸素サイトを窒素又は硫黄で置換すると黄色を呈する酸化チタン微粒子が得られ、バンドギャップが小さくなって、可視光照射により光触媒活性を示す。
【0037】
可視光応答型酸化チタン担持材料1の比表面積は、10~1000m/gであることが好ましく、50~800m/gであることがより好ましく、100~700m/gであることがさらに好ましい。
【0038】
可視光応答型酸化チタン担持材料1の比表面積が上記範囲内であることにより、有機物保持能をより向上させることができる。なお、比表面積は、BET法により求めることができる。
【0039】
[可視光応答型酸化チタン担持材料の製造方法]
次に、可視光応答型酸化チタン担持材料1の製造方法について説明する。図2は、可視光応答型酸化チタン担持材料1の製造方法を示す概略図である。
【0040】
(ドーピング工程)
可視光応答型酸化チタン担持材料1の製造方法では、図2(a)及び(b)に示されるドーピング工程を行うことが好ましい。ドーピング工程では、酸化チタン微粒子21に非金属元素22をドープさせて可視光応答型酸化チタン微粒子2を得る。
【0041】
ドーピング工程は、ボールミル装置内に酸化チタン微粒子21と、非金属元素22又は非金属元素22を含む化合物とを投入して行われることが好ましい。
【0042】
ドーピング工程におけるボールミル装置の回転数は、特に限定されないが、100~800rpmであることが好ましく、200~700rpmであることがより好ましく、300~600rpmであることがさらに好ましい。また、ドーピング工程におけるボールミル装置の回転時間は、0.1~5時間であることが好ましく、0.3~4時間であることがより好ましく、0.5~3時間であることがさらに好ましい。
【0043】
ドーピング工程におけるボールミル装置の回転数及び回転時間を上記下限値以上とすることで、酸化チタン微粒子21により充分な量の非金属元素22をドープすることができる。一方、ドーピング工程におけるボールミル装置の回転数を上記上限値以下とすることで、酸化チタン微粒子21の粒子径が過度に小さくなることをより抑制することができる。
【0044】
ボールの1個あたりの質量や、使用個数は特に限定されないが、例えば、250ccのボールミル容器(ポット)を用いる場合、ドーピング工程におけるボールミル装置で使用するボール1個あたりの質量は、1~3gであることが好ましい。また、ドーピング工程におけるボールミル装置で使用するボールの個数は、40~60個であることが好ましい。ボールとボールミル容器(ポット)の材質は特に限定されないが、例えば、アルミナ製、ステンレス製、ジルコニア製などを使用することができる。
【0045】
ドーピング工程で非金属元素22を使用する場合、酸化チタン微粒子21と、非金属元素22との使用量は、特に限定されるものではなく、希望するドープ量にあわせて設定すればよいが、酸化チタン微粒子21の100質量部に対して、非金属元素22を、0.1~20質量部使用することが好ましく、0.5~10質量部使用することがより好ましく、1~5質量部使用することがさらに好ましい。
【0046】
ドーピング工程で非金属元素22を含む化合物を使用する場合、酸化チタン微粒子21と、非金属元素22を含む化合物との使用量は、特に限定されるものではなく、希望するドープ量にあわせて設定すればよいが、酸化チタン微粒子21の100質量部に対して、非金属元素22を含む化合物を、その化合物に含まれる非金属元素22の量が、0.1~20質量部となるように使用することが好ましく、0.5~10質量部となるように使用することがより好ましく、1~5質量部となるように使用することがさらに好ましい。
【0047】
ボールミル装置に投入する酸化チタン微粒子21の平均粒子径は、具体的には、例えば、50nm超5000nm以下であることが好ましく、60nm以上1000nm以下であることがより好ましく、70nm以上500nm以下であることがさらに好ましい。
【0048】
非金属元素22は、窒素又は硫黄であることが好ましく、窒素であることがより好ましい。
【0049】
非金属元素22が窒素である場合、ドーピング工程は、ボールミル装置内に酸化チタン微粒子21と、窒素含有化合物を投入して行われることが好ましい。窒素含有化合物とは、構成原子として窒素原子を有する化合物であり、その具体例としては、アンモニア、尿素、炭酸アンモニウム、トリエチルアミン等が挙げられる。
【0050】
非金属元素22が硫黄である場合、ドーピング工程は、ボールミル装置内に酸化チタン微粒子21と、硫黄又は硫黄含有化合物とを投入して行われることが好ましい。硫黄含有化合物とは、構成原子として硫黄原子を有する化合物である。
【0051】
(担持工程)
可視光応答型酸化チタン担持材料1の製造方法では、図2(b)及び(c)に示される担持工程を行う。担持工程では、可視光応答型酸化チタン微粒子2を担体原料3に担持させる。
【0052】
担体原料3は、担体3’を製造可能であれば、どのような物質であってもよいが、加熱処理によりミクロ孔等31を形成し易い点で、炭素前駆体、アルミナ、シリカ等であることが好ましい。
【0053】
担体原料3として用いる炭素前駆体は、とりわけクッション性を有する軟らかい物質が好ましい。クッション性を有する軟らかい物質を使用することにより、可視光応答型酸化チタン微粒子2を担体原料3(ひいては担体3’)に容易に担持することができる。このような炭素前駆体の例としては、スギ、クヌギ、マツ、ヒノキ等の木材のおが屑、タケ、もみ殻等が挙げられる。
【0054】
担持工程は、どのような方法で行ってもよいが、ボールミル装置内に担体原料3と可視光応答型酸化チタン微粒子2を投入して行われることが好ましい。
【0055】
担持工程におけるボールミル装置の回転数は、特に限定されないが、50~500rpmであることが好ましく、70~400rpmであることがより好ましく、100~300rpmであることがさらに好ましい。また、担持工程におけるボールミル装置の回転時間は、5~120分であることが好ましく、10~60分であることがより好ましく、10~30分であることがさらに好ましい。
【0056】
担持工程におけるボールミル装置の回転数及び回転時間を上記下限値以上とすることで、可視光応答型酸化チタン微粒子2を担体原料3に強固に担持することができる。一方、担持工程におけるボールミル装置の回転数を上記上限値以下とすることで、担体原料3の過度な粉砕等を抑制することができる。
【0057】
ボールの1個あたりの質量や、使用個数は特に限定されないが、例えば、250ccのボールミル容器(ポット)を用いる場合、担持工程におけるボールミル装置で使用するボール1個あたりの質量は、1~3gであることが好ましい。また、担持工程におけるボールミル装置で使用するボールの個数は、40~60個であることが好ましい。ボールとボールミル容器(ポット)の材質は特に限定されないが、例えば、アルミナ製、ステンレス製、ジルコニア製などを使用することができる。
【0058】
担持工程における、可視光応答型酸化チタン微粒子2と、担体原料3との使用量は、特に限定されるものではなく、希望する可視光応答型酸化チタン微粒子の担体3‘への担持量にあわせて設定すればよいが、両者の使用量のバランスを取る観点等から、可視光応答型酸化チタン微粒子2の100質量部に対して、担体原料3を100~5000質量部使用することが好ましく、200~4000質量部使用することがより好ましく、300~3000質量部使用することがさらに好ましい。
【0059】
(前段加熱処理工程)
可視光応答型酸化チタン担持材料1の製造方法においては、ドーピング工程と担持工程の間に、可視光応答型酸化チタン微粒子2を加熱処理してもよい。これにより、酸化チタン微粒子21にドープされなかった非金属元素22を取り除くことができる。
【0060】
加熱温度は、0℃超500℃未満であることが好ましく、100~450℃であることがより好ましく、200~400℃であることがさらに好ましい。また、加熱時間は、0.1~5時間であることが好ましく、0.2~3時間であることがより好ましく、0.5~2時間であることがさらに好ましい。
【0061】
加熱温度及び加熱時間を上記下限値以上とすることで、酸化チタン微粒子21にドープされなかった非金属元素22をより効率よく取り除くことができる。一方、加熱処理の温度及び加熱時間を上記上限値以下とすることで、ドープされた非金属元素22が酸化チタン微粒子21から外れることをより抑制することができる。
【0062】
ドーピング工程と担持工程の間には、上述のように可視光応答型酸化チタン微粒子2を加熱処理してもよいし、加熱処理しなくてもよいが、可視光応答型酸化チタン微粒子2を400℃未満の温度で加熱処理するか、又は加熱処理をしないことが好ましい。
【0063】
可視光応答型酸化チタン微粒子2を400℃未満の温度で加熱処理するか、又は加熱処理をしないことにより、可視光応答型酸化チタン担持材料1の有機物保持能及び分解能をより向上させることができる。
【0064】
(加熱処理工程)
可視光応答型酸化チタン担持材料1の製造方法では、図2(c)及び(d)に示される加熱処理工程を行う。加熱処理工程では、担持工程で可視光応答型酸化チタン微粒子2が担持された担体原料を加熱処理する。これにより、担体原料3はミクロ孔等31が形成された担体3’となり、可視光応答型酸化チタン担持材料1が形成される。
【0065】
加熱処理により、担体原料3にミクロ孔等31が形成されることを、具体例を挙げて説明する。例えば、担体原料3が炭素前駆体である場合、炭素前駆体をるつぼに入れ、空気が入らないように蓋をして加熱処理(以降、焼成ということもある。)すると、炭素前駆体が熱分解して炭素化し、ミクロ孔等31が形成し発達した炭が形成される。
【0066】
担体原料3が炭素前駆体である場合、焼成温度は、400~1000℃であることが好ましく、400~800℃であることがより好ましく、400~700℃であることがさらに好ましい。
【0067】
また、焼成時間は、0.1~5時間であることが好ましく、0.2~3時間であることがより好ましく、0.5~2時間であることがさらに好ましい。
【0068】
焼成温度及び焼成時間を上記下限値以上とすることで、担体3’に十分な量のミクロ孔等31を形成することができる。一方、焼成温度及び焼成時間を上記上限値以下とすることで、ドープされた非金属元素22が酸化チタン微粒子21から外れることをより抑制することができる。
【0069】
可視光応答型酸化チタン担持材料1は、担持工程によって可視光応答型酸化チタン微粒子2が担体原料3に担持された後、加熱処理工程によってミクロ孔等31が担体原料3に形成されて担体3’となるため、加熱処理工程直後のミクロ孔等31には、可視光応答型酸化チタン微粒子2が担持されていない。
【0070】
ミクロ孔等31に可視光応答型酸化チタン微粒子2が担持されていないことにより、より多くの有機物4をミクロ孔等31に保持させることができる。
【0071】
[有機物の分解方法]
本実施形態に係る有機物の分解方法について説明する。図3は、本実施形態に係る有機物の分解方法を示す概略図である。
【0072】
本実施形態に係る有機物の分解方法は、可視光応答型酸化チタン担持材料1に有機物4を保持させて可視光を照射し、有機物4を分解する。
【0073】
有機物4は、可視光応答型酸化チタン担持材料1のうち、ミクロ孔等31に保持されていてもよいし、ミクロ孔とメソ孔とのいずれにも該当しない領域の表面に保持されていてもよいが、ミクロ孔等31にはより多くの有機物4を保持することができる。
【0074】
有機物4は、可視光応答型酸化チタン担持材料1にどのような形式で保持されていてもよいが、具体的には、例えば、有機物4が可視光応答型酸化チタン担持材料1の表面の官能基(例えば、カルボキシル基やフェノール性水酸基等)に吸着または結合している場合等が挙げられる。
【0075】
図3(a)に示されるように、可視光応答型酸化チタン担持材料1に有機物4を保持させる。保持方法としては、例えば、気体状態の有機物4が含まれる空間に、可視光応答型酸化チタン担持材料1を配置する方法、有機物4を溶媒に溶解させた溶液に、可視光応答型酸化チタン担持材料1を添加する方法等が挙げられる。有機物4を溶解させる溶媒としては、水、メタノール、エタノール等が挙げられる。
【0076】
本実施形態に係る有機物の分解方法における、可視光応答型酸化チタン担持材料1と、有機物4との使用量は、特に限定されるものではないが、両者の使用量のバランスを取る観点から、可視光応答型酸化チタン担持材料1の100質量部に対して、有機物4を、0~20質量部使用することが好ましく、0~10質量部使用することがより好ましく、0~5質量部使用することがさらに好ましい。
【0077】
有機物4は、可視光応答型酸化チタン担持材料1で分解できる有機物であればどのような物質であってもよい。可視光応答型酸化チタン担持材料1の性能を評価する際には、酸化チタン微粒子による有機物の分解試験で通常用いられる有機物、例えば、メチレンブルー(青色色素)、メチルオレンジ、ローダミンB等を使用することができる。
【0078】
次に、図3(b)に示されるように、有機物4を保持させた可視光応答型酸化チタン担持材料1に可視光Lを照射することにより、ラジカル種や活性酸素種(以下、ラジカル種等と呼ぶことがある。)Rを発生させ、有機物4を分解する。
【0079】
可視光Lの波長領域は、350~700nmであることが好ましく、350~600nmであることがより好ましく、350~550nmであることがさらに好ましい。
【実施例
【0080】
以下、本発明の効果を実施例及び比較例を用いて詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
【0081】
[可視光応答型酸化チタン担持材料の作製]
以下に示すようにして、可視光応答型酸化チタン担持材料を作製した。
【0082】
(実施例1)
[ドーピング工程]
酸化チタン微粒子(アナターゼ型、平均粒径0.3~0.4μm、純正化学社製)5.4g、炭酸アンモニウム0.6gを、直径10mm、2gのアルミナ製粉砕ボールを50個装填した遊星ボールミル装置(FRITSCH社製、P-6、ボールミルポット:アルミナ製)に投入し、500rpmで2時間回転させて、酸化チタン微粒子に窒素をドープした可視光応答型酸化チタン微粒子(平均粒径0.1~0.2μm)を作製した。酸化チタン微粒子は、ドーピング工程によって白色から黄色に変色した。
【0083】
[担持工程]
ドーピング工程後の装置内にスギおが屑25gを投入し、200rpmで20分間回転させて、可視光応答型酸化チタン微粒子をスギおが屑に担持させた。得られた微粒子をふるい分けして、粒子径が106μm超の微粒子を回収した。
【0084】
[焼成工程]
担持工程で得られた、すぎおが屑に可視光応答型酸化チタン微粒子が担持された粒子径が106μm超の微粒子をるつぼに入れ、空気が入らないように蓋をし、5℃/分で400℃まで昇温した。その後、400℃で1時間焼成(炭素化)して、可視光応答型酸化チタン担持材料を作製した。
【0085】
(実施例2)
担持工程で得られた、すぎおが屑に可視光応答型酸化チタン微粒子が担持された粒子径が106μm超の微粒子をるつぼに入れ、空気が入らないように蓋をし、5℃/分で700℃まで昇温し、その後、700℃で1時間焼成(炭素化)したことを除いては、実施例1と同様にして、実施例2の可視光応答型酸化チタン担持材料を作製した。
【0086】
実施例2で得られた可視光応答型酸化チタン担持材料を、走査電子顕微鏡(SEM)(日本電子社製、JSM-6380LANV)で観察した写真を図4に示す。
【0087】
図4(a)は走査電子顕微鏡(SEM)の倍率を1000倍としたものであり、スギの道管に可視光応答型酸化チタン微粒子が担持していることが確認できた。図4(b)は走査電子顕微鏡(SEM)の倍率を20000倍としたものであり、スギの道管に担持している可視光応答型酸化チタン微粒子の粒径が約100~200nmであることが確認できた。
【0088】
(実施例3)
ドーピング工程で得られた可視光応答型酸化チタン微粒子をるつぼに入れ、空気が入らないように蓋をし、5℃/分で400℃まで昇温し、その後、400℃で1時間加熱処理してから担持工程を行ったことを除いては、実施例1と同様にして、実施例3の可視光応答型酸化チタン担持材料を作製した。
【0089】
[メチレンブルー分解試験]
メチレンブルー(シグマアルドリッチ社製)を純水に溶解させて、所定の濃度(実施例1及び3:80μmol/L、実施例2:180μmol/L)のメチレンブルー溶液(50mL)を調製した。
【0090】
このメチレンブルー溶液に、実施例1~3の可視光応答型酸化チタン担持材料0.1gを添加し、暗室内で、空気(100mL/分)を吹き込みながら20℃で20~24時間撹拌すると、メチレンブルー溶液の濃度が平衡状態に達し、約10μmol/L(=C)となった。なお、メチレンブルー溶液の濃度は、波長664nmにおける吸光度測定の方法により測定した。
【0091】
フィルタをかけたLEDランプの光を照射することにより、上記のメチレンブルー溶液に10万ルクスの照射条件下で、可視光(350~700nm、中心波長450nm)を照射して、再度、メチレンブルー溶液の濃度(=C[μmol/L])を経時的に測定した。
【0092】
縦軸をC/C、横軸を時間(分)として得られたグラフを図5に示す。なお、「ブランク」は、可視光応答型酸化チタン担持材料を添加せずに、上記のメチレンブルー分解試験を行った場合を表す。
【0093】
図5に示すように、可視光応答型酸化チタン担持材料を添加しないと、メチレンブルーはほとんど分解しなかった。これに対し、実施例1~3の可視光応答型酸化チタン担持材料を添加すると、メチレンブルーが効率良く分解されることが確認された。
【0094】
更に、ドーピング工程と担持工程の間に、可視光応答型酸化チタン微粒子を加熱処理しなかった場合(実施例1及び2)の方が、400℃で加熱処理した場合(実施例3)よりも優れた有機物保持能及び分解能を有していることが確認された。
【0095】
以上のとおり、本発明の可視光応答型酸化チタン担持材料は、優れた有機物保持能及び分解能を有する。また、本発明の可視光応答型酸化チタン担持材料の製造方法は、前記可視光応答型酸化チタン担持材料を、より簡便な工程で製造することができる。
【産業上の利用可能性】
【0096】
本発明の可視光応答型酸化チタン担持材料は、空気・水浄化材、脱臭材、浄水器材料等として好適に用いることができる。
【符号の説明】
【0097】
1…可視光応答型酸化チタン担持材料
2…可視光応答型酸化チタン微粒子
21…酸化チタン微粒子
22…非金属元素
3…担体原料
3’…担体
31…ミクロ孔等
32…マクロ孔
4…有機物
L…可視光
R…ラジカル種等
図1
図2
図3
図4
図5
図6