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  • 特許-往復動圧縮機用電気的接地組立体装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-02
(45)【発行日】2024-04-10
(54)【発明の名称】往復動圧縮機用電気的接地組立体装置
(51)【国際特許分類】
   F04B 39/00 20060101AFI20240403BHJP
【FI】
F04B39/00 106A
【請求項の数】 3
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019214973
(22)【出願日】2019-11-28
(65)【公開番号】P2020084987
(43)【公開日】2020-06-04
【審査請求日】2022-11-21
(31)【優先権主張番号】10 2018 074738 0
(32)【優先日】2018-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】BR
(73)【特許権者】
【識別番号】519115130
【氏名又は名称】エンブラコ インドゥストリア デ コンプレッソレス エー ソリューションズ エン レフリジラサン リミターダ
(74)【代理人】
【識別番号】100109380
【弁理士】
【氏名又は名称】小西 恵
(74)【代理人】
【識別番号】100109036
【弁理士】
【氏名又は名称】永岡 重幸
(72)【発明者】
【氏名】バギネル・ホベルト・マロン
(72)【発明者】
【氏名】マルセロ・アレッサンドロ・サントス
(72)【発明者】
【氏名】ハファエル・ブルグ・レッキ
【審査官】岸 智章
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-324903(JP,A)
【文献】特開2009-247066(JP,A)
【文献】特開2002-364536(JP,A)
【文献】特開2011-001869(JP,A)
【文献】国際公開第2017/076465(WO,A1)
【文献】特開2014-121260(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04B 39/00
H02K 5/00
H05K 7/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
往復動圧縮機用の電気的接地組立体装置において、
少なくとも1つの周波数インバータをその内部に収容することができる少なくとも1つのケーシング(1)と、
往復動圧縮機ハウジング(2)の外面に配置された少なくとも1つの電気的接地接続部(21)と、を備え、
往復動圧縮機用の前記電気的接地組立体装置が
ケーシング(1)が、外側部分(12)および内側部分(13)によって一体化された少なくとも1つの電気的接地バスを備え、
電気的接地バスの前記外側部分(12)が、固定用金属要素(3)によってハウジング(2)の電気的接地接続部(21)と協働するように成されており、
電気的接地バスの前記内側部分(13)が、相補的な電気的接地回路と協働するように成され且つ電力供給ネットワークの接地にリンクされ、
前記固定用金属要素(3)が、電気的接地バスの外側部分(12)とハウジング(2)の電気的接地接続部(21)とを電気的に接続するように構成されると同時に、電気的接地バスの外側部分(12)とハウジング(2)の電気的接地接続部(21)との間の物理的ロックによって往復動圧縮機ハウジング(2)にケーシング(1)を機械的に固定することを特徴とする、電気的接地組立体装置。
【請求項2】
ケーシング(1)の維持が、固定用金属要素(3)によって行われる往復動圧縮機ハウジング(2)への固定であることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
ケーシング(1)が、固定された置に電気的接地バスを保持することができる構造を備えることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、往復動圧縮機のハウジングに結合された少なくとも1つの外部周波数インバータを備える前記往復動圧縮機に特に適した、往復動圧縮機用の電気的接地組立体装置に関する。
【0002】
一般的に言えば、本明細書に開示された往復動圧縮機用の電気的接地組立体装置は、電気的接地接続の組立体を最適化し、その迅速な目視検査を可能にするとともに、問題の発明に照らして存在しない導電体の節約を提供する。
【背景技術】
【0003】
当業者にとってよく知られているように、全てが密閉ハウジング内に配置された電気モータの作動によって動作する可変速度往復動圧縮機は、複数の構成要素および機能システムのうち、前記往復動圧縮機のハウジングに固定可能なケーシングに特別に取り付けられた少なくとも1つの外部周波数インバータと、往復動圧縮機のハウジングの外部領域に配置された少なくとも1つの接地点と、を備える。通常、外部周波数インバータが接続されている接地点および電気端子は、近接して配置される。
【0004】
純粋に従来のシナリオでは、電気的接地手段および外部周波数インバータは、相互に関連付けられておらず、最終的には、圧縮機ハウジングの接地点および電源の接地点に電気的に関連付けられている電気的接地導電体はまた、外部周波数インバータが収容されるケーシングの内部に、周波数インバータ回路(通常はプリント回路)へのいかなる種類の電気的接続も無しに配置されることができる。
【0005】
いずれの場合でも、外部周波数インバータおよび圧縮機接地の組み立ては、通常、少なくとも4つの純粋に手動のステップから行われる。第1のステップにおいて、オペレータは、外部周波数インバータの電気端子を(密閉圧縮機ハウジング内に配置された電気モータ端子の単なる延長部である)圧縮機ハウジングの電気端子に接続する。第2のステップにおいて、オペレータは、(通常は外部周波数インバータケーシングから設計される)接地導電体の電気端子を往復動圧縮機ハウジングの外側に配置された接地点に結合する。第3のステップにおいて、オペレータは、接続および端子が人間の接触にさらされないようにケーシングを圧縮機ハウジングに結合する。第4のステップにおいて、オペレータは、ケーシングの特定の構造点と圧縮機ハウジングの特定の構造点との間で機械的な固定を行う。
【0006】
この種の動作では、オペレータが第2のステップの実行を忘れることは珍しくなく、これは、最終的には、往復動圧縮機の電気的な非接地をもたらす。さらに、第2のステップの非実行が確認される場合、その実行が、予備的な方法で、ケーシングと圧縮機ハウジングとの間の機械的分離を必要とすることが観察される。
【0007】
対照的に、現在の最新技術は、外部周波数インバータを収容するハウジング自体が接地端子を備える解決策によって統合されている。これらの解決策では、外部周波数インバータの電気端子と圧縮機ハウジングの電気端子との間の電気的接続、および接地端子と往復動圧縮機ハウジングの外部領域に配置された接地点との間の電気的接続は、同じ組み立てステップにおいて同時に行われる。これらの解決策の例は、特許文献である中国特許第1254798号明細書、欧州特許第0793068号明細書および中国実用新案第203594576号明細書に見ることができる。
【0008】
しかしながら、これらの特許文献で説明および図示された解決策は、圧縮機の電気的接地手段の追加の組み立ての必要性に対処しているが、それらが電気的接続組み立てステップ、およびその後の機械的固定を依然として必要とすることが確認される。すなわち、2つの異なるステップが依然として必要であり、これは、製造上の欠点として解釈される可能性がある。
【0009】
問題の本発明が生じるのは、このシナリオに基づいている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【文献】中国特許第1254798号明細書
【文献】欧州特許第0793068号明細書
【文献】中国実用新案第203594576号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
したがって、本発明は、その主な目的として、電気的接続(接地端子と圧縮機ハウジングの外部領域の接地点との間)と機械的固定(外部周波数インバータを収容するケーシングと圧縮機ハウジングとの間)が同時に行われる、外部周波数インバータを収容するケーシングに完全に連結された、往復動圧縮機用の電気的接地組立体装置を提示することを有する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
さらに、問題の本発明の目的はまた、その電気的接地自体が導電体ケーブルによってではなく、外部周波数インバータを収容するハウジングに既に組み込まれている金属バスによって行われる、往復動圧縮機用の電気的接地組立体装置を提供することでもある。
【0013】
問題の本発明の好ましい実施形態は、列挙された図に基づいて詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】周波数インバータを収容するケーシングの可能な実施形態を斜視図で示している。
図2図1の詳細を拡大して示している。
図3】周波数インバータを収容するケーシングと往復動圧縮機ハウジングとの間の結合を概略的な詳細で示している。
図4】周波数インバータを収容するケーシングと往復動圧縮機ハウジングとの間の結合を概略的な詳細で示している。
図5】周波数インバータを収容するケーシングと往復動圧縮機ハウジングとの間の結合を概略的な詳細で示している。
図6】周波数インバータを収容するケーシングと往復動圧縮機ハウジングとの間の結合を概略的な詳細で示している。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図に示されているように、電気的接地用のいかなる種類の導電体ケーブルも廃止するために特別に開発されるとともに、電気的接地接続によって両方の間に固定される、周波数インバータを収容するケーシングの往復動圧縮機ハウジングへの組み立ておよび固定を最適化する、往復動圧縮機用の電気的接地組立体装置が開示されている。
【0016】
図1および図2は、周波数インバータを収容するケーシング1の可能な実施形態を示している。
【0017】
現在の最新技術に属する対応するケーシングによって生じるように、前記ケーシング1は、その内部に、往復動圧縮機ハウジング2内に配置された電気モータ(図示せず)の制御および電力供給を目的とする周波数インバータ(図示せず)を収容するように特に構成される。この意味で、基本的に自明な方法で、前記ケーシング1は、それを介して周波数インバータが、往復動圧縮機ハウジング2の外部領域に配置されて往復動圧縮機ハウジング2の内部に配置された前述の電気モータとの電気的接続を有する電気端子(特に図示せず)に電気的に接続される開口部11を備える。
【0018】
さらに、最新技術でも見られるように、往復動圧縮機は、ハウジング2の外面に配置された電気的接地接続部21を備える。好ましくは、これに限定されるものではないが、電気的接地接続部21は、圧縮機ハウジングの外面に溶接されてケーシング1の収容専用である金属板と機械的且つ電気的に関連付けられている。
【0019】
現在の最新技術とは異なり、ケーシング1は、固定された安定位置に電気的接地バスを保持することができる構造を備える。この位置では、図4および図5に最もよく示されているように、ケーシング1内に保持された前記電気的接地バスは、外側部分12および内側部分13によって一体化され、電気的接地バスの外側部分12は、固定用金属要素3によるハウジング2の電気的接地接続部21と協働するように特に構成され、電気的接地バスの内側部分13は、電力供給ネットワーク(図示せず)の接地媒体に電気的に接続される、圧縮機が設置される機器(例えば、冷媒接地電気回路)の電気的接地回路(図示せず)と協働するように特に構成されている。
【0020】
好ましくは、接地バスの外側部分12およびハウジング2の接地電気的接続部21は、同様の寸法および形状の金属板を備え、接地バスの外側部分12およびハウジング2の電気的接地接続部21は、両方共、固定用金属要素3を受け入れることができる少なくとも1つの貫通孔を備える。
【0021】
これに関連して、問題の本発明によれば、固定用金属要素3、好ましくはネジまたは均等物は、電気的接地バスの外側部分12とハウジング2の電気的接地接続部21とを電気的に接続するように構成されると同時に、電気的接地バスの外側部分12およびハウジング2の電気的接地接続部21を物理的にロックすることにより、ケーシング1を往復動圧縮機ハウジング2に機械的に固定する。
【0022】
これは、往復動圧縮機ハウジング2内のケーシング1の固定維持が、固定用金属要素3によって維持されることを意味する。したがって、問題の本発明の全ての目的が達成される。
【0023】
上記の説明は、問題の本発明の特定の実施形態を例示的に説明することのみを意図していることを強調することが重要である。したがって、同じ結果を達成するために、実質的に同じ方法で同じ機能を遂行する要素の変更、変形および構成的な組み合わせが、添付の特許請求の範囲によって定められる保護の範囲内にあることは明らかである。
【符号の説明】
【0024】
1 ケーシング
2 往復動圧縮機ハウジング
3 固定用金属要素
11 開口部
12 外側部分
13 内側部分
21 電気的接地接続部
図1
図2
図3
図4
図5
図6