(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-02
(45)【発行日】2024-04-10
(54)【発明の名称】捕獲器、及び飛翔昆虫を昆虫捕獲器に誘引する方法
(51)【国際特許分類】
A01M 1/02 20060101AFI20240403BHJP
A01M 1/14 20060101ALI20240403BHJP
【FI】
A01M1/02 T
A01M1/14 S
(21)【出願番号】P 2020542699
(86)(22)【出願日】2018-10-22
(86)【国際出願番号】 IB2018058199
(87)【国際公開番号】W WO2019082051
(87)【国際公開日】2019-05-02
【審査請求日】2021-10-12
(32)【優先日】2017-10-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】523311915
【氏名又は名称】ペルシス・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100117640
【氏名又は名称】小野 達己
(72)【発明者】
【氏名】ケイ,マシュー・ヴァーギーズ
(72)【発明者】
【氏名】バプティスタ,カール
【審査官】竹中 靖典
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/196215(WO,A1)
【文献】特表2011-519555(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2016-0028318(KR,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0006847(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01M 1/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
昆虫を捕獲または殺虫するための捕獲器(10)において、
a.後部ハウジング(12)と、
b.前記後部ハウジング(12)の前に配置された昆虫捕獲または殺虫手段(100)と、
c.360nm以上370nm以下の波長を有する紫外線(UV)を放射する発光ダイオード(LED)を備えた昆虫を誘引する光源(22)と、
d.昆虫が前記捕獲器に入るのを可能にし、昆虫を誘引する光が分散される開口(18)を備え、前記後部ハウジング(12)の前に配置された、カバー(16)とを備え、
平面(X-X)が前記後部ハウジング(12)、前記昆虫捕獲または殺虫手段(100)、およびカバー(16)に平行であり、前記光源(22)は前記カバー(16)と前記昆虫捕獲または殺虫手段(100)との間に配置され、前記LEDは前記後部ハウジング及び前記昆虫捕獲または殺虫手段(100)の前、かつ前記カバー(16)の後ろで、マウントに取り付けられ、
前記光源(22)は、プラスまたはマイナス45度の範囲で内側に向けられて、前記昆虫捕獲または殺虫手段(100)に向けられ、前記カバー(16)を通して外側に向けられないようになっている、または、
前記光源(22)は、前記LEDの自然の構成、または、昆虫を誘引する前記光を所望の方向に導くガイドやバッフルによって、前記平面(X-X)に対してプラス60度からマイナス60度までの広がりを有して前記平面(X-X)に平行に、かつ、前記カバー(16)と前記後部ハウジング(12)との間を通る周囲から離れるように前記捕獲器の中心に向けられており、
0度は、前記光源(22)が前記平面(X-X)に対して平行に導かれることを示
し、
前記LED(22)は、支持部材(24)内に格納され、
前記支持部材(24)は、放射された前記光が平行に向けられて前記後部ハウジング及び昆虫捕獲または殺虫手段(100)の平面(X-X)に広がるように形成された、捕獲器(10)。
【請求項2】
請求項
1に記載の捕獲器(10)において、放射された前記光は、前記昆虫捕獲または殺虫手段及び/または前記カバーに向けて最大で30度である、請求項3に記載の捕獲器(10)。
【請求項3】
請求項1に記載の捕獲器(10)において、前記マウント(14)は、前記後部ハウジングの周囲(20)に配置され、または前記後部ハウジングの前記周囲(20)から挿入され、1つまたは2つの対(24a,24b)の対向するLED支持部材(24)を備え、対向する前記LED支持部材(24)は、光を前記捕獲器の中心(26)に向けるように配置されている、捕獲器(10)。
【請求項4】
請求項
3に記載の捕獲器(10)において、前記LED支持部材(24)は、U字形である、捕獲器(10)。
【請求項5】
請求項1乃至
4のいずれか1項に記載の捕獲器(10)において、前記昆虫捕獲または殺虫手段(100)の前に、及び前記光源(22)の後ろまたは前に設置されたリフレクタ(44)をさらに備えた、捕獲器(10)。
【請求項6】
請求項1乃至
5のいずれか1項に記載の捕獲器(10)において、30個以上40個以下のLEDを備えた、捕獲器。
【請求項7】
飛翔昆虫を昆虫捕獲器(10)に誘引する方法において、
360nm以上370nm以下のピーク波長を有する紫外線(UV)
を放射する発光ダイオード(LED)によって放射された拡散光を備え、前記LED
は後部ハウジング及び昆虫捕獲または殺虫手段(100)の前、か
つカバー(16)の後ろで、マウントに取り付けられ、前記拡散光は、
前記LEDの自然の構成、または、昆虫を誘引する前記光を前記昆虫捕獲または殺虫手段(100)に導くガイドやバッフルによって、前記光は前記カバー(16)を通して外側に向けられないようになっており、前記後部ハウジングに平行な平面(X-X)に対して垂直に、前記昆虫捕獲または殺虫手段(100)に向けて、内側に向けられている、または、入射角が前記入射角
を中心にプラス45度からマイナス45度の範囲で広がるように制御されて、前記平面(X-X)に対して45度で直接的に前記昆虫捕獲または殺虫手段(100)上に内側に広がっている、または、
前記LEDの自然の構成、または、昆虫を誘引する前記光を所望の方向に導くガイドやバッフルによって、前記平面(X-X)に平行に前記平面(X-X)に対してプラス60度からマイナス60度までの広がりを有して、かつ、前記カバー(16)と前記後部ハウジング(12)との間を通る周囲から離れるように前記捕獲器の中心に向けられている、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、昆虫捕獲器に関し、より具体的には、後部ハウジングと、それを通して光を透過させることのできるカバーと、紫外線(UV)光を放出する発光ダイオード(以下、LED)を備えた光源とを備えた昆虫捕獲器に関する。
【背景技術】
【0002】
様々な種類の昆虫捕獲器がよく知られている。特に飛翔昆虫のための、特に一般的な捕獲器の種類は、例えば、蛍光UV光源等の昆虫誘引手段と、例えば、粘着板または紙または電子ハエ取り器等の昆虫捕獲または殺虫手段とを備えており、ハウジングに格納されている。飛翔昆虫は捕獲器に誘引され、開口を通ってハウジングに入り、捕獲手段に捕獲され、または虫取り器に当たって殺される。捕獲(または殺虫)の効率を維持するために、粘着板または紙は定期的に交換される、及び/または、捕獲器は清掃される必要がある。粘着する板または紙も検査され、記録が保持される必要がある。昆虫は電球に「溶着」してしまうため、照明も清掃される必要があり、いずれにしても照明の寿命は限られている。
【0003】
接着剤板を有するこの種の典型的な基本的捕獲器は、EP1457111に開示されており、捕獲器からのUV放射を最大化させるのを助ける最も内側の面を有する半透明カバーを備えており、これにより捕獲効率が向上される。
【0004】
関連する対応出願であるEP0947134は、昆虫捕獲手段が、かなりの程度まで、カバーを通して容易に見えないことを確実にするように適合された、そのような捕獲器のさらなる態様について出願している。このため、特に好ましい実施形態では、カバーは、後部ハウジングの平面に対して実質的に垂直に見たときに接着剤板が見えないように傾斜したルーバ開口を備えている。より好ましい配置は、ルーバ開口が中心点の周りで対になって、それぞれ下向き及び上向きの屈曲を提供するものである。このような配置は、捕獲器の下部に空気を引き込むことを助ける。
【0005】
しかしながら、従来のUV蛍光管は、運用するのが高価であり、定期的に交換される必要があった。
KR20160028318は、460~550nmの波長範囲で動作するLED電球を使用した光捕獲器を開示している。
【0006】
KR20170017186は、350~370nmの波長範囲で動作するLED管を使用した光捕獲器を開示している。
WO2016310905は、2つの機能を有するLEDユニットを開示している。それは、380~410(UV)及び700~1500(IR)の2つの波長で光を放射する。前者は殺菌機能を提供し、後者は乾燥機能を提供し、このユニットはミバエを殺虫するのに使用される。
【0007】
WO2009131340は、蛍光灯の代替となるLEDを開示している。
KR2017000393は、従来の装置の内に取り付ける際の極性の問題に対処するために管に2つのLEDを含むUVLED電球を開示している。
【0008】
これらのすべての技術から明らかなことは、それが従来技術に基づいており、LEDが伝統的なUV電球と同様の態様で取り付けられなければならないと想定していることである。
【0009】
出願人は、これは事実ではなく、代替的な構成及び捕獲器設計が可能であり、その結果、捕獲器設計を単純化されてより高い捕獲効率を得ることができることに気付いた。
本発明の目的は、製造及び/または保守の観点から、より単純またはより安価な捕獲器を提供することにある。
【0010】
捕獲効率を改善することは、代替的なさらなる目的である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の第1の態様によれば、昆虫を捕獲または殺虫捕獲器において、
a.後部ハウジングと、
b.昆虫捕獲または殺虫手段と、
c.昆虫を誘引する光源と、
d.カバーであって、昆虫が捕獲器に入るのを可能にする開口を備え、それを通して昆虫を誘引する光が分散される、カバーと
を備え、光源は、紫外線(UV)放射を放出する発光ダイオード(LED)を備えた、捕獲器が提供される。
【0012】
有利には、LEDは、放射された光が直接的に外側に伝達されないように、前記後部ハウジングとカバーとの間に取り付けられている。
好ましくは、光は捕獲器内に向けられ、より好ましくは、後部ハウジングの平面に実質的に平行に向けられている(外側に90度(ハウジングの外側)または内側に90度(後部ハウジングに向かって)とは反対に、180度と呼ぶ)。
【0013】
使用したLEDの仕様は次のとおりである。
【0014】
【0015】
従って、一実施形態では、光は、プラス60度からマイナス60度(広がり)までの間、プラス45度からマイナス45度(広がり)までの間、プラス30度からマイナス30度(広がり)までの間、及びプラス15度からマイナス15度(広がり)まででの間、で放射されて平面全体に向けられていてもよい。これは、LEDの自然の構成、または、例えば、光を所望の方向に導く、U字形またはその他の遮蔽形状の部材である、ガイドやバッフルを使用することで実現することができる。
【0016】
光を実質的にこの平面内に向けることにより、(従来の蛍光UV管の方向に従って、捕獲器の外側に光を導く場合と比較して)捕獲効率が大幅に向上した。
これを容易にするために、LEDライトのアレイは、後部ハウジングと昆虫捕獲または殺虫手段との前、かつカバーの後ろで、マウントに取り付けられ、光は捕獲器内に向けられるか、または導かれる。
【0017】
好ましくは、マウントは、後部ハウジングの周囲に配置され、または後部ハウジングの周囲から挿入され、1つまたは2つの対の対向するLED支持部材を備え、または実質的に円形の構成であり、LEDは、光を前記捕獲器の中心に向けるように対向する関係で配向されている。
【0018】
好ましくは、LED支持部材は、光がカバーを通して、すぐ外側に、またはすぐ内側の昆虫捕獲手段上に、向けられないようにするために実質的にU字形である、すなわち、入射角は、例えば、プラス/マイナス45度、プラス/マイナス30度からプラス/マイナス15度に制御される。
【0019】
LEDの使用はまた、本発明の捕獲器にはない、バラストの必要性を除外する。
好ましくは、捕獲器は、360nm以上370nm以下のピーク波長を有する30個以上40個以下のLEDを備えている。
【0020】
好ましくは、捕獲器は、スマート・インターネット対応の捕獲器である。
本発明の第2の態様によると、半透明カバーを通して紫外線(UV)を放射する発光ダイオード(LED)によって放出された光を拡散して昆虫をそこに誘引することを含む、飛翔昆虫を捕虫器に誘引する方法が提供される。
【0021】
当然のことながら、本発明の捕獲器は、例えば、WO2009/133372及びEP2651214に開示されているものなど、従来の捕獲器の他のすべての特徴を含んでいてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本発明の様々な態様は、例として、以下の図を参照してさらに説明される。
【
図1】典型的な従来技術による捕虫器の分解斜視図であり、カバーが取り外され、フレームが従来のUV蛍光管でわずかに開いている様子を示す。
【
図2】カバーが取り付けられた本発明の捕獲器を示す。
【
図3】後部ハウジング、昆虫捕獲手段、リフレクタ、及びLEDを含むマウントを示すためにカバーが取り外された、本発明の捕獲器を示す。
【
図4】従来の蛍光灯(上側)を有する昆虫捕虫器とLED(下側)を有するものとを示す比較写真を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1は、典型的な従来技術による捕虫器(10)を示している。それは、後部ハウジング(12)、蛍光の形態の光源、UV発光管(22)、昆虫捕獲手段(100)、及びカバー(16)であるいくつかの基本的な構成要素を備えている。この図は、後部ハウジングにヒンジ固定されたフレームに支持された蛍光管を示している。後部ハウジングの平面、及び昆虫捕獲手段は、X-X方向に延在している。
【0024】
対照的に、
図2、3、及び4(下側)に示すように、本発明(10)の昆虫捕獲器は、LEDを見えないように隠すカバー(16)を備えている。(消灯しているときに)カバー開口(18)を通して視認することのできるものの全ては、接着剤板(100)の一部、LEDを支持するマウント(14)の一部、及びリフレクタ(44)の一部である。
【0025】
図3を参照すると、マウント(14)は後部ハウジング(12)から突出するように後部ハウジング(12)に取り付けられており、後部ハウジングの周囲(20)から差し込まれている2対の向かい合うLED支持部材(24a,24b)を備えている。このような構成は、昆虫捕獲を大幅に改善することが実験(以下を参照)で示されている。
【0026】
これはまた、例えば、実質的に円形の構成は、光を捕獲器の中心(26)に向けるために、LEDを対向する関係に向ける。
捕獲効率を最大化するさらに重要な特徴は、後部ハウジング(12)に平行な平面(X-X)に光を向けるためにLEDを遮蔽することである。これは、光がカバー(16)を通ってすぐ外側に向けられる、または、昆虫捕獲手段(100)にすぐ内側に向けられないようにする、例えば、実質的にU字形のLED支持部材(24)(この図ではLEDは見えない)内にLEDを格納することによって実現されることができる。
【0027】
カバー(16)は、半透明材料で作成され、EP1457111に記載されているようにUV光の透過を最大にするように成形または粗面化された最も内側の面を有している。昆虫が捕獲器に入ることを可能にする開口(18)は、後部ハウジング(12)の垂直面(X-X)に対して実質的に垂直に見たときに光(22)が見えないように形成されている。捕獲器の快適な外観を維持するための一般的な原理は、EP0947134に記載されている。
【0028】
請求された発明を裏付けるデータは、以下の実施例に示されている。
例
方法
1.試験手順 1時間のハエ捕獲試験(単一捕獲器試験)
1.1. イエバエは標準的な飼育手順で飼育された。実験では、生後3~4日の雌雄の混ざったハエを使用した。
【0029】
1.2. 200匹のハエが各複製に使用された。
1.3. 試験を開始する前に、ハエ試験室から以前の試験で残ったハエを取り除いた。壁及び床は、水に入れた弱い洗浄剤を使用してモップがけされた。
【0030】
1.4. 試験室の寸法は、6メートル(長さ)x3メートル(幅)x3メートル(高さ)である。
1.5. 試験室は、8x40ワットの蛍光管が等間隔に離れて天井に取り付けられた。
【0031】
1.6. 各管の長さは4mであり、「クールホワイト」色である。
1.7. ハエが部屋に放たれる直前に、環境UVAと部屋の蛍光灯の可視光強度を測定した。
【0032】
1.8. 各試験の開始直後、環境UVA及び可視光は、部屋の中心から、定点で測定された。地面から1.5メートルの距離にある、天井に平行なセンサ面で読み取り値を取得した。
【0033】
1.9. 温度は25±3℃に維持され、ハエが部屋に放たれる直前に温度と相対湿度が記録された。
1.10. 捕獲器は、床から捕獲器の下側まで1.8mの位置に、長い壁のいずれかの中央に配置された。
【0034】
1.11. 捕獲器のUV出力は、捕獲器の中央のUV面で、その面から1メートルの距離にある、校正済みのUVA試験器具で測定した。
1.12. 200匹(200x)の雌雄の混ざったハエが、ドアから最も遠い端であって、捕獲器から最も遠い隅で、部屋の中に移され、捕獲器をオフにして、新しい部屋の環境に30分間慣れさせた。
【0035】
1.13. 30分間慣れさせた後、捕獲器をオンにして、環境パラメータを記録し、捕獲器を作動させた。その後、ハエは放たれ、捕獲されたハエの数は、30分毎に合計60分間記録された。
【0036】
結果
逐次試験の結果を以下の表に示す。
試験1
40個のLEDアレイ(外向き及び内向きのLEDの比較)
【0037】
【0038】
驚くべきことに、この試験は、蛍光管とは異なり、最も効率的な捕獲を得るために、光を直接的に外側に透過させることは望ましくないことを示唆した。
試験2
28個のLEDアレイを指向性試験し、及び半透明カバーの効果を試験した。
【0039】
【0040】
この試験は、従来の蛍光管と同様に、半透明カバーが依然として昆虫を引き付けるのに重要な効果を果たしていること、及び捕獲器の「内部照明」が重要であることを示した。
試験3
30個のLEDアレイ-ガイドまたはバッフルを使用した方向制御の追加効果で、光の透過方向及びさらには半透明カバーの効果を制限する。
【0041】
【0042】
結果は、放射方向を制御するためのガイドの使用が漁獲を最大にし、カバーの半透明性が重要であることを示した。
試験4
30LEDアレイ-別の同等の設計のUV蛍光捕獲器とUV LED捕獲器との比較研究。
【0043】
【0044】
【0045】
結果は、60分の間に捕獲率が統計的に有意に改善されていることを示している(20%改善)。
【0046】
【0047】
統計的に有意な0.05であるp値は、60分間作動させた後、従来の蛍光管捕獲器よりもLED捕獲器の捕獲効率が高いことを示している。
最後に、
図4は、写真により、2つの捕獲器の外観の違いを示しており、LED(下側)と蛍光(上側)との比較である。
(項目1)
昆虫を捕獲または殺虫するための捕獲器(10)において、
a.後部ハウジング(12)と、
b.昆虫捕獲または殺虫手段(100)と、
c.紫外線(UV)を放射する発光ダイオード(LED)を備えた昆虫を誘引する光源(22)と、
d.昆虫が前記捕獲器に入るのを可能にし、昆虫を誘引する光が分散される開口(18)を備えた、カバー(16)とを備え、
前記光源(22)は、前記昆虫捕獲または殺虫手段(100)に向けられている、捕獲器(10)。
(項目2)
項目1に記載の捕獲器において、前記光源(22)は、前記カバー(16)を通してすぐ外側に向けられないようになっている、捕獲器。
(項目3)
項目1または2に記載の捕獲器において、前記LEDは、支持部材(24)内に格納された、捕獲器。
(項目4)
項目3に記載の捕獲器において、前記支持部材(24)は、放射された前記光が実質的に平行に向けられて前記後部ハウジング及び前記昆虫捕獲手段の平面(X-X)に広がるように形成された、捕獲器。
(項目5)
項目3に記載の捕獲器において、前記広がりは、前記昆虫捕獲または殺虫手段及び/または前記カバーに向けて最大で45度である、捕獲器。
(項目6)
項目5に記載の捕獲器において、前記広がりは、前記昆虫捕獲または殺虫手段に向けて最大で45度である、捕獲器。
(項目7)
項目1乃至6のいずれか1項に記載の捕獲器において、実施例の制御された条件下で試験した場合、捕獲効率は1時間で70%を超える、捕獲器。
(項目8)
項目1乃至7のいずれか1項に記載の捕獲器において、LED(22)のアレイが前記後部ハウジング(12)及び前記昆虫捕獲手段(100)の前、かつ前記カバー(16)の後ろで、マウント(14)上に取り付けられた、捕獲器。
(項目9)
項目8に記載の捕獲器において、前記マウント(14)は、前記後部ハウジングの周囲(20)に配置され、または前記後部ハウジングの前記周囲(20)から挿入され、1つまたは2つの対(24a,24b)の対向するLED支持部材(24)を備え、または実質的に円形または他の構成からなり、前記LEDは、光を前記捕獲器の中心(26)に向けるように対向する関係で配向されている、捕獲器。
(項目10)
項目9に記載の捕獲器において、前記LED支持部材(24)は、光が前記カバー(16)を通ってすぐ外側に向けられないように、または前記昆虫捕獲手段(100)上にすぐ内側に向けられないように実質的にU字形である、捕獲器。
(項目11)
項目1乃至10のいずれか1項に記載の捕獲器において、バラストを有さない、捕獲器。
(項目12)
項目1乃至11のいずれか1項に記載の捕獲器において、前記昆虫捕獲手段の前に、及び前記照明手段の後ろまたは前に設置されたリフレクタ(44)をさらに備えた、捕獲器。
(項目13)
項目1乃至12のいずれか1項に記載の捕獲器において、30個以上40個以下のLEDを備えた、捕獲器。
(項目14)
項目1乃至13のいずれか1項に記載の捕獲器において、スマート・インターネット対応である、捕獲器。
(項目15)
飛翔昆虫を昆虫捕獲器に誘引する方法において、紫外線(UV)を放射する発光ダイオード(LED)によって放射された拡散光を備え、前記光源(22)は、前記昆虫捕獲または殺虫手段(100)に向いた、昆虫を捕獲器に誘引する方法。
(項目16)
項目15に記載の方法において、前記光源(22)は、カバー(16)を介してすぐ外側に向けられないようにした、方法。
(項目17)
項目15または16に記載の方法において、放射された前記光は、実質的に平行に向けられ、前記昆虫捕獲または殺虫手段(100)が取り付けられた後部ハウジングの平面(X-X)に広がる、項目15または16に記載の方法。
(項目18)
項目16に従属する場合の項目17に記載の方法において、前記広がりは、前記昆虫捕獲または殺虫手段及び/またはカバーに向けて最大で45度である、方法。
(項目19)
項目17に記載の方法において、前記広がりは、前記昆虫捕獲または殺虫手段に向けて最大で45度である、方法。