(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-02
(45)【発行日】2024-04-10
(54)【発明の名称】ポリアルコキシル化アルコールを使用する難溶性農薬の水溶液
(51)【国際特許分類】
A01N 25/00 20060101AFI20240403BHJP
A01N 25/02 20060101ALI20240403BHJP
A01N 43/20 20060101ALI20240403BHJP
A01N 43/653 20060101ALI20240403BHJP
A01N 47/24 20060101ALI20240403BHJP
A01N 61/00 20060101ALI20240403BHJP
A01P 3/00 20060101ALI20240403BHJP
【FI】
A01N25/00 101
A01N25/02
A01N43/20
A01N43/653 G
A01N47/24 G
A01N61/00 D
A01P3/00
(21)【出願番号】P 2021530063
(86)(22)【出願日】2019-11-25
(86)【国際出願番号】 US2019062951
(87)【国際公開番号】W WO2020123130
(87)【国際公開日】2020-06-18
【審査請求日】2022-11-11
(32)【優先日】2018-12-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502141050
【氏名又は名称】ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100128495
【氏名又は名称】出野 知
(74)【代理人】
【識別番号】100208225
【氏名又は名称】青木 修二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100144417
【氏名又は名称】堂垣 泰雄
(72)【発明者】
【氏名】カランター、トーマス エイチ.
(72)【発明者】
【氏名】テート、マイケル ピー.
(72)【発明者】
【氏名】チャオ、ミン
(72)【発明者】
【氏名】アレンカー マルケス、ユリ
(72)【発明者】
【氏名】トルチンスキー、マイケル エル.
(72)【発明者】
【氏名】シオン、アダム エイチ.
【審査官】阿久津 江梨子
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-159485(JP,A)
【文献】特表2010-533683(JP,A)
【文献】特表2007-527425(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0015028(US,A1)
【文献】独国特許出願公開第102013003655(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01N 25/00
A01N 25/02
A01N 43/20
A01N 43/653
A01N 47/24
A01N 61/00
A01P 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水溶液である組成物であって、
水不溶性または水難溶性である農業用活性成分と、
式R-O(AO)-H(式中、Rは、1~25個の炭素を有す
るアリール、アラルキル、または
ミルテニルであり、AOは、4~10個の炭素原子を有する「m」個のオキシアルキレン基(HAO)および「n」個のオキシエチレン(EO)基を有するポリオキシアルキレン鎖であり、mは、少なくとも1であり、nは、少なくとも2であり、m+nは、200以下である)を有するポリアルコキシル化アルコールと、
水と
、
少なくとも部分的に水と混和性である溶媒と、
を含
んでなり、前記組成物の総重量に基づいて、前記水が70~99.9重量パーセントの量で存在し、かつ、前記溶媒が0.01~30重量パーセントの量で存在する、組成物。
【請求項2】
HAOが、オキシブチレン(BO)である、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
mが、2~10であり、nが、10~35である、請求項1~2のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項4】
AOが、ブロックコポリマーである、請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
前記AOは、EOが豊富なブロックであって、前記ブロックにおいて少なくとも55
%の基が、EO基である、EOが豊富なブロックと、BOが豊富なブロックであって、前記ブロックにおいて少なくとも55
%の基が、オキシブチレン基である、BOが豊富なブロックとを有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
前記溶媒が、水と混和性である、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
前記農業用活性成分および前記ポリアルコキシル化アルコールが、一緒になって、10ppm~
10pphの範囲の量で存在する、請求項1~6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
前記ポリアルコキシル化アルコールおよび前記農業用活性成分が、0.5:1~100:1の範囲の重量比で存在する、請求項1~7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
R
が7~9個の炭素原子のアラルキルである、請求項1~8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
R
が9個の炭素原子の非置換アラルキルである、請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
nが、15~35である、請求項1~10のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項12】
スプレーすることによって害虫を防ぐために、請求項1~11のいずれか一項に記載の組成物を、エリアに適用することを含む方法。
【請求項13】
スプレーする前に、前記組成物を、水で希釈する、請求項12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年12月11日に出願された米国出願第62/777,820号の利益を主張し、その全体は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明の分野は、ポリアルコキシル化(polyalkyoxylated)アルコールを使用する難溶性活性農薬の水溶液および害虫駆除におけるそれらの使用である。
【背景技術】
【0003】
多くの難溶性農薬は、害虫駆除が所望されるエリア、-例えば、農地、果樹園などに適用するための水溶液の調製が困難である。これは、次の1つ以上が原因であり得る:水中で安定した溶液、分散液、またはエマルジョンを形成することができる溶媒系における溶解性の欠如;水において部分的に混和性であるが、適用のために水で希釈すると、スプレーノズルを塞ぐ場合があるか、または貯蔵タンクもしくはスプレータンクの底に急速に沈殿する場合がある沈殿物を形成する極性溶媒における溶解性;長期保管時間における不安定性;および農業分野への適用時における有効性が限定される可能性。
【0004】
様々な安定な農薬製剤を得るために様々なアプローチが提案されてきた(例えば、U.S.6,451,731、US9,204,643、US2016/0235071、U.S.7,977,278、US7,407,667、U.S.7,655,599、およびUS2008/0312290を参照されたい)。典型的には水溶液では分配されないが、加工性を高めるために医薬活性物質を可溶化するための様々なアプローチも提案されている(例えば、U.S.7,776,360、U.S.9,592,294、Novel Excipient Solubilizers for Poorly Soluble Drugs,Kalantar et.al.Controlled Release Society,July 13-16,2017を参照されたい)。
【0005】
それにもかかわらず、貯蔵中の長期安定性を高め、噴霧装置の詰まりまたは沈殿した活性成分の沈降を防ぐために、難水溶性農薬の沈殿を制御する効果的な手段のニーズがまだある。
【発明の概要】
【0006】
本明細書に開示されるのは、難水溶性の農業用活性成分を可溶化するためのポリアルコキシル化アルコールの使用である。具体的には、水不溶性または水難溶性である農業用活性成分と、式R-O(AO)-Hを有するポリアルコキシル化アルコール(式中、Rは、1~25個の炭素を有するアルキル、アルケニル、アリール、アラルキル、または複素環式基であり、AOは、4~10個の炭素原子を有するアルキレンの「m」個のオキシアルキレン基および「n」個のオキシエチレン(EO)基を有するポリオキシアルキレン鎖であり、mは、少なくとも1であり、nは、少なくとも2であり、m+nは、200以下である)と、水、少なくとも部分的に水と混和性である溶媒、またはその両方のいずれかと、を含む液体製剤を開示する。
【0007】
本明細書で使用されるとき、水と少なくとも部分的に混和性であるということは、任意の量で混和性である(完全に混和性である)か、または、水と溶媒の総重量に基づいて、溶媒が、0.5重量%~、もしくは1重量%~、もしくは2重量%~、もしくは3重量%~、もしくは4重量%~、もしくは5重量%~、もしくは10重量%~最高30重量%、もしくは最高20重量%の量の水に可溶性であることを意味する。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書に開示されるように、水または水性媒体に難溶性である活性成分を可溶化するためのポリアルコキシル化アルコールの使用は、水不溶性または難溶性の農業用活性成分に有用であり得る。本明細書で使用される場合、農業用活性成分とは、真菌および細菌性植物病原体、雑草、昆虫、ダニ、藻類、線虫などの望ましくない生物から作物、植物、構造物、動物、およびヒトを保護するための農業、園芸、および害虫管理で使用される化学化合物を意味する。具体的には、これらの目的に使用される活性成分としては、殺真菌剤、殺菌剤、除草剤、殺虫剤、殺ダニ剤、殺藻剤、殺線虫剤、および燻蒸剤が挙げられる。「農業用活性成分」という用語には、防虫剤および誘引剤およびフェロモン、植物の生理学または構造の調整剤、遊走子誘引剤、および除草剤解毒剤も含まれる。
【0009】
本明細書で使用されるとき、農業用活性成分または化合物は、使用が所望される濃度でそれらが沈殿または結晶化する場合、難溶性であると見なされる。例えば、化合物が50mg/Lの濃度または用量で最も有用であるが、20mg/Lで有意な沈殿が発生する場合、その化合物は難溶性であると見なされる。したがって、農業用活性化合物は、最大1000、最大700、最大500、最大300、最大200、最大100、最大50、最大40、最大30、最大20、または最大10ppmの水または水性媒体への溶解度を有することができる。代替的に、農業用活性化合物は、水性媒体または水に最大50、または最大20、または最大10、または最大1mg/Lの溶解度を有することができる。水性媒体中の農業用活性化合物の溶解度は、例えば、以下の例に示した濁度によって、または高圧液体クロマトグラフィによって、定量的に判定することができる。例えば、後者の方法では、固体の農業用活性物質(場合によっては固体の賦形剤を有する)を、水性媒体に入れ、一定時間撹拌した後、サンプルを、適切なカラムを有するHPLCシステムに注入し、既知の濃度の活性物質の対照サンプルに基づく予想保持時間の面積を評価する。
【0010】
ポリアルコキシル化アルコールの使用は、農地、果樹園などへのスプレー用途での難水溶性の農業用活性成分の使用を支援することができる。例えば、ポリアルコキシル化アルコールを使用すると、溶媒ベースの製剤を水で希釈する場合に発生するフラッシュ沈殿を抑制し、または固体活性物質の溶解度を高めることができる。ポリアルコキシル化アルコールの使用は、例えば、1)ポリアルコキシル化アルコールを含有しない系と比較して、水性農業用活性系の安定性が向上する、2)農業用活性成分の沈殿を制御し、制御された微細な粒径分布を発生させる、3)ノズルを塞がず、ポリアルコキシル化を含有しない系と比較してより遅い沈降速度を提示する水性系において、より微細な農業用活性成分粒子、液滴、または沈殿物を生成する、かつ/または4)スプレー用途に関して問題を発生させる大きな沈殿の形成を妨害および/または遅延させる、という利点の1つ以上を提供することができる。さらに、例えば、作用機序が、植物または動物による農業用活性成分の取り込みを含み、その取り込みが溶液中の活性物質のより高い濃度によって増強される場合、または粒子によって達成できるよりも均一な分布が必要とされる場合、溶解度の増強は効力を増強し得る。
【0011】
ポリアルコキシル化アルコールは、式R-O-(AO)-Hを有する。Rは、1~、または2~、または3~、または4~、または5~、または6~、または8~20、または18まで、または16まで、または14まで、または12まで、または10個までの炭素原子のアルキルから選択することができる(818までまたは12個までの炭素原子の環状アルキルを含む)。Rは、2~、または3~、または4~、または5~、または6~、または8~18、または12まで、または10個までの炭素原子のアルケニルであり得る(8~18または12個までの炭素原子の環状アルケニルを含む)。Rは、6~18または12個までの炭素原子のアリールであり得る。Rは、7~12個の炭素原子のアラルキルであり得る。Rは、8~18または~14個の炭素原子のアリールアルケニルであり得る。Rは、1~25個の炭素を有する複素環式基であり得る。アルキル、アルケニル、アリール、アラルキル、および/またはアリールアルケニルは、非置換であり得る。Rは、8~15個、例えば、8個の炭素原子の非置換アルキル、例えば、エチルヘキシル;10個の炭素原子の非置換アルキル、例えば、ミルテニル、またはネロールから誘導された非置換アルキル;12個の炭素原子の非置換アルキル、例えば、ドデシル;15個の炭素原子の非置換アルキル、例えば、ファルネソールから誘導された非置換アルキルであり得る。アラルキルは、例えば、シンナミルなどの9個の炭素原子を有する非置換基であり得る。アルキル、アルケニル、アリール、アラルキル、アリールアルケニルは、置換することができる。本明細書で使用される「置換」は、追加のペンダントアルキルまたはアリール基、および/またはアルコキシ基もしくはシアノ基などのアルキル化に悪影響を及ぼさない基を含む。アルコキシル化を妨げる可能性のある基は避けるべきである。AOは、4~10個の炭素原子を有するアルキレンの「m」個のオキシアルキレン基、および「n」個のオキシエチレン(EO)基(例えば、-C2H4O-)を有するポリオキシアルキレン鎖であり、mは、少なくとも1であり、nは、少なくとも2であり、m+nは、200以下である。4~10個の炭素原子を有するアルキレンのオキシアルキレン基は、本明細書では、高級オキシアルキレン(またはHAO)と称される。HAOは、4~8個または4~6個の炭素原子を有することができる。HAOは、4個の炭素原子を有することができる(すなわち、オキシブチレン、例えば、-CH2CH(C2H5)O-であり、本明細書ではBOと称する)。
【0012】
AOは、EOが豊富なブロックと、好ましくはBOであるHAOが豊富なブロックとを有する点でブロック状であり得る。EOが豊富なブロックとは、ブロック中の基の少なくとも55、少なくとも60、少なくとも65、少なくとも70、少なくとも75、少なくとも80、少なくとも85、少なくとも90、または少なくとも95パーセントが、EO基である。EOが豊富なブロックは、良好な水溶性を確保するのに有用である。同様に、HAOが豊富なブロックの場合、そのブロックは、HAOに基づくmer単位が豊富であり、その結果、少なくとも55、少なくとも60、少なくとも65、少なくとも70、少なくとも75、少なくとも80、少なくとも85、少なくとも90、または少なくとも95%の基が、HAOである。例えば、BOが豊富なブロックとは、ブロック中の基の少なくとも55、少なくとも60、少なくとも65、少なくとも70、少なくとも75、少なくとも80、少なくとも85、少なくとも90、または少なくとも95パーセントが、BO基である。代替的に、AO基は、別個のEOブロックおよびAO(例えば、BO)ブロックを有するブロックコポリマーであり得る。
【0013】
「m」は、少なくとも2、または少なくとも3、または少なくとも4であり得、最大40、または最大30、または最大20、または最大15、または最大10であり得る。「n」は、少なくとも3、または少なくとも5、または少なくとも10、または少なくとも15~最大100、または最大80、または最大50、または最大40、または最大35であり得る。「m/n」は、0.1~、または0.15~、または0.2~、最大1、または最大0.7、または最大0.6、または最大0.5であり得る。
【0014】
ポリアルコキシル化アルコールの数平均分子量(Mn)は、少なくとも500、または少なくとも750、または少なくとも1000g/molであり得、4000g/mol以下または3500g/mol以下であり得る。ポリアルコキシル化アルコールの重量平均分子量(Mn)は、少なくとも1000、または少なくとも1250、または少なくとも1500g/molであり得、5000g/mol以下、または4500g/mol以下、または4000g/mol以下であり得る。分子量はゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)で測定され得る。
【0015】
好適な水混和性溶媒としては、N-メチル-2-ピロリドン、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチルラクテート、ガンマ-ブチロラクトン、プロピレングリコール、プロピレングリコールメチルエーテル、テトラヒドロフルフリルアルコール、2-エトキシエタノール、ジメチルスルホキシド、1-メトキシ-2-プロパノール、2-ブトキシエタノール、ジプロピレングリコールメチルエーテル、n-プロパノール、アセトンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0016】
好適な水溶性溶媒(すなわち、部分的に水混和性の溶媒)としては、アセトフェノン、ブチルラクテート、シクロヘキサノン、プロピレンカーボネート、メチルイソブチルケトン、n-ブタノール、エチレングリコールn-ブチルアセテート、エチレングリコールフェニルエーテルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0017】
水混和性溶媒と、水溶性溶媒の互いとの組み合わせ、および/または難水溶性共溶媒、例えば、脂肪酸メチルエステル、2-エチルヘキサノール、2,2,4-トリメチル-1,3-ペンタンジオールモノイソブチレートとの組み合わせを使用することができる。
【0018】
ポリアルコキシル化アルコールの量は、ポリアルコキシル化アルコールと農薬との総モル数に基づいて、少なくとも50、少なくとも51、少なくとも52、少なくとも53、少なくとも54、少なくとも55、少なくとも60、または少なくとも65モルパーセント、または80モルパーセント以下、または75モルパーセント以下であり得る。代替的に、ポリアルコキシル化アルコールの量は、ポリアルコキシル化アルコールと農業用活性物質の総重量に基づいて、少なくとも20、または少なくとも30、または少なくとも40、または少なくとも50、または少なくとも60、または少なくとも70重量%~最高95、最高94、最高93、最高92、最高91、または最高90重量パーセントであり得る。
【0019】
ポリアルコキシル化アルコールの濃度は、製剤の総重量に基づいて、少なくとも0.5、または少なくとも1.5、または少なくとも5重量%であり得る。ポリアルコキシル化アルコールの濃度は、製剤の総重量に基づいて、最大50、または最大40、または最大30、または最大20、または最大10重量パーセントであり得る。より濃縮された製剤は、保管および輸送に適している場合があり、適用前に水で所望の用量に希釈することができる。
【0020】
水の量は、製剤の総重量に基づいて、0重量パーセント(溶媒が存在する場合)であり得るか、または少なくとも0.01、少なくとも0.1、少なくとも1、少なくとも5、少なくとも10、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも25、少なくとも30、少なくとも35、少なくとも40、少なくとも50、少なくとも60、少なくとも70、少なくとも80もしくは90重量パーセントであり得る。水の量は、製剤の総重量に基づいて、最大99.99、または最大99.9、または最大99、または最大95、または最大90重量パーセントであり得る。水の量がより少ないと、輸送および保管に有用である。水の量がより多いと、害虫駆除が所望されるエリアへの適用に有用であり得る。
【0021】
溶媒の量は、製剤の総重量に基づいて、0重量パーセント(水が存在する場合)であり得、または少なくとも0.01、少なくとも0.1、少なくとも1、少なくとも5、少なくとも10、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも25、または少なくとも30重量%であり得、最大90、最大80、最大70、または最大60重量パーセントであり得る。
【0022】
農業用活性物質とポリアルコキシル化アルコールとの組み合わせは、製剤の総重量に基づいて、溶媒または水性媒体(溶媒を含まない水を含む)において、少なくとも10、少なくとも50、少なくとも100、少なくとも200重量パーツパーミリオン(ppm)であり得、最大100、最大50、最大10、最大5、または最大1重量パーツパーハンドレッド(pph)であり得る。
【0023】
例えば、農業用途では、製剤はまた、部分的または完全に水混和性溶媒も含み得る。「in-can」用途である用途は、多くの場合、溶剤を含む。この製剤は、水をさらに含み得るか、または農業の能動的保護が所望される対象エリアに適用する前に、水で希釈することができる。ポリアルコキシル化アルコールが存在しない場合、水で希釈すると難溶性の活性物質が沈殿する可能性がある。
【0024】
代替的に、農業用活性成分およびポリアルコキシル化アルコールは、農業用活性成分による保護が所望される場所(例えば、畑または倉庫)に適用する前に、水を入れたタンクに添加される固体粒子で提供され得る。この実施形態は、ポリアルコキシル化アルコールと農業用活性成分を一緒に混合することによって、例えば、一般的な溶媒中に溶解してその溶媒を除去することによって、または一緒にスプレー乾燥することによって、または作物もしくは畑に適用するためにタンクにおいて希釈することができる固体または半固体の組成物を作製する他の手段によって、形成され得る。
【0025】
活性物質およびポリアルコキシル化アルコールを含む水溶液は、スプレーすることによって適用することができる。
【0026】
農業用活性成分、ポリアルコキシル化アルコール、ならびに溶媒および/または水に加えて、本明細書に開示される製剤は、追加の活性材料、および追加の不活性材料を含み得る。
【0027】
殺虫剤の例としては、抗生物質殺虫剤、例えば、アロサミジンおよびチューリンゲンシン、大環状ラクトン殺虫剤、例えば、スピノサド、スピネトラム、および21-ブテニルスピノシン;アベルメクチン殺虫剤、例えば、アバメクチン、ドラメクチン、エマメクチン、エプリノメクチン、イベルメクチン、およびセラメクチン;ミルベマイシン殺虫剤、例えば、レピメクチン、ミルベメクチン、ミルベマイシンオキシム、およびモキシデクチン;植物性殺虫剤、例えば、アナバシン、アザジラクチン、d-リモネン、ニコチン、ピレトリン、シネリン、シネリンI、シネリンII、ジャスモリンI、ジャスモリンII、ピレトリンI、ピレトリンII、クアシア、ロテノン、リアニア、およびサバディラ;カルバメート殺虫剤、例えば、ベンジオカルブおよびカルバリル;ベンゾフラニルメチルカルバメート殺虫剤、例えば、ベンフラカルブ、カルボフラン、カルボスルファン、デカルボフラン、およびフラチオカルブ;ジメチルカルバメート殺虫剤、ジミタン、ジメチラン、ハイキンカルブ、およびピリミカルブ;オキシムカルバメート殺虫剤、例えば、アラニカルブ、アルジカルブ、アルドキシカルブ、ブトカルボキシム、ブトキシカルボキシム、メソミル、ニトリラカルブ、オキサミル、タジムカルブ、チオカルボキシム、チオジカルブ、およびチオファノックス;フェニルメチルカルバメート殺虫剤、例えば、アリルキシカルブ、アミノカルブ、ブフェンカルブ、ブタカルブ、カルバノレート、クロエトカルブ、ジクレシル、ジオキサカルブ、EMPC、エチオフェンカルブ、フェネサカルブ、フェノブカルブ、イソプロカルブ、メチオカルブ、メトルカルブ、メキサカルベート、プロマシル、プロメカルブ、プロポクサー、トリメタカルブ、XMC、およびキシリルカルブ;ジニトロフェノール殺虫剤、例えば、ジネキス、ジノプロプ、ジノサム、およびDNOC;フッ素殺虫剤、例えば、バリウムヘキサフルオロシリケート、氷晶石、フッ化ナトリウム、ヘキサフルオロケイ酸ナトリウム、およびスルフルルアミド;ホルムアミジン殺虫剤、アミトラズ、クロルジメホルム、ホルメタネート、およびホルムパラネート;燻蒸剤殺虫剤、例えば、アクリロニトリル、二硫化炭素、四塩化炭素、クロロホルム、クロロピクリン、パラ-ジクロロベンゼン、1,2-ジクロロプロパン、エチルホルメート、エチレンジブロミド、エチレンジクロリド、エチレンオキシド、シアン化水素、ヨードメタン、メチルブロミド、メチルクロロホルム、メチレンクロリド、ナフタレン、ホスフィン、フッ化スルフリル、およびテトラクロロエタン;無機殺虫剤、例えば、ホウ砂、多硫化カルシウム、オレイン酸銅、塩化第一水銀、チオシアン酸カリウム、およびチオシアン酸ナトリウム;キチン合成阻害剤、例えば、ビストリフルロン、ブプロフェジン、クロルフルアズロン、シロマジン、ジフルベンズロン、フルシクロクスロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバロン、ノビフルムロン、ペンフルロン、テフルベンズロン、およびトリフルムロン;幼若ホルモン模倣物、例えば、エポフェノナン、フェノキシカルブ、ヒドロプレン、キノプレン、メトプレン、ピリプロキシフェン、およびトリプレン;幼若ホルモン、例えば、幼若ホルモンI、幼若ホルモンII、および幼若ホルモンIII;脱皮ホルモンアゴニスト、例えば、クロマフェノジド、ハロフェノジド、メトキシフェノジド、およびテブフェノジド;脱皮ホルモン、例えば、a-エクジソンおよびエクジステロン;脱皮阻害剤、例えば、ジオフェノラン;プレコセン、例えば、プレコセンI、プレコセンII、およびプレコセンIII;未分類の昆虫成長調節剤、例えば、ジシクラニル;ネレイストキシン類似殺虫剤、例えば、ベンスルタップ、カルタップ、チオシクラム、およびチオスルタップ;ニコチノイド殺虫剤、例えば、フロニカミド;ニトログアニジン殺虫剤、例えば、クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、およびチアメトキサム;ニトロメチレン殺虫剤、例えば、ニテンピラムおよびニチアジン;ピリジルメチルアミン殺虫剤、例えば、アセタミプリド、イミダクロプリド、ニテンピラム、およびチアクロプリド;有機塩素系殺虫剤、例えば、ブロモ-DDT、カンフェクロル、DDT、pp’-DDT、エチル-DDD、HCH、ガンマ-HCH、リンデン、メトキシクロル、ペンタクロロフェノール、およびTDE;シクロジエン殺虫剤、例えば、アルドリン、ブロモサイクレン、クロルビシクレン、クロルデン、クロルデコン、ディルドリン、ディロール、エンドスルファン、エンドリン、HEOD、ヘプタクロル、HHDN、イソベンザン、イソドリン、ケレバン、およびマイレックス;有機リン酸系殺虫剤、例えば、ブロムフェンビンフォス、クロルフェンビンホス、クロトキシホス、ジクロルボス、ジクロトホス、ジメチルビンホス、ホスピレート、ヘプテノホス、メトクロトホス、メビンホス、モノクロトホス、ナレド、ナフタロホス、ホスファミドン、プロパホス、TEPP、およびテトラクロルビンホス;有機チオリン酸系殺虫剤、例えば、ジオキサベンゾホス、フォスメチラン、およびフェントエート;脂肪族有機チオリン酸系殺虫剤、例えば、アセチオン、アミトン、カドゥサフォス、クロルエトキシホス、クロルメホス、デメフィオン、デメフィオン-O、デメフィオン-S、デメトン、デメトン-O、デメトン-S、デメトン-メチル、デメトン-O-メチル、デメトン-S-メチル、デメトン-S-メチルスルホン、ジスルホトン、エチオン、エトプロホス、IPSP、イソチオエート、マラチオン、メタクリホス、オキシデメトン-メチル、オキシデプロホス、オキシジスルホトン、フォレート、スルホテップ、テルブフォス、およびチオメトン;脂肪族アミド有機チオホスフェート殺虫剤、例えば、アミジチオン、シアントエート、ジメトエート、エトエート-メチル、フォルモシオン、メカルバム、オメトエート、プロトエート、ソファミド、およびバミドチオン;オキシム有機チオリン酸系殺虫剤、例えば、クロルフォキシム、フォキシム、およびフォキシム-メチル;複素環式有機チオホスフェート殺虫剤、例えば、アザメチホス、クマホス、クミトエート、ジオキサチオン、エンドチオン、メナゾン、モルホチオン、ホサロン、ピラクロホス、ピリダフェンチオン、およびキノチオン;ベンゾチオピラン有機チオホスフェート;ジチクロフォスおよびチクロフォスなどの殺虫剤;ベンゾトリアジン有機チオホスフェート殺虫剤、例えば、アジンホス-エチルおよびアジンホス-メチル;イソインドール有機チオホスフェート殺虫剤、例えば、ジアリホスおよびホスメット;イソオキサゾール有機チオホスフェート殺虫剤、例えば、イソキサチオンおよびゾラプロホス;ピラゾロピリミジン有機チオホスフェート殺虫剤、例えば、クロルプラゾホスおよびピラゾホス;ピリジン有機チオホスフェート殺虫剤、例えば、クロルピリホスおよびクロルピリホス-メチル;ピリミジン有機チオホスフェート殺虫剤、例えば、ブタチオフォス、ダイアジノン、エトリムフォス、リリンフォス、ピリミホス-エチル、ピリミホス-メチル、プリミドホス、ピリミテート、およびテブピリムホス;キノキサリン有機チオホスフェート殺虫剤、例えば、キナルフォスおよびキナルフォス-メチル;チアジアゾール有機チオホスフェート殺虫剤、例えば、アチダチオン、リチダチオン、メチダチオン、およびプロチダチオン;トリアゾール有機チオホスフェート殺虫剤、例えば、イザゾホスおよびトリアゾホス;フェニル有機チオホスフェート殺虫剤、例えば、アゾトエート、ブロモホス、ブロモホス-エチル、カルボフェノチオン、クロルチオホス、シアノホス、シチオエート、ジカプトン、ジクロフェンチオン、エタホス、ファンファー、フェンクロルホス、フェニトロチオン、フェンスルホチオン、フェンチオン、フェンチオン-エチル、ヘテロホス、ジョドフェンホス、メスルフェンホス、パラチオン、パラチオン-メチル、フェンカプトン、ホスニクロル、プロフェノホス、プロチオホス、スルプロホス、テメフォス、トリクロルメタホス-3、およびトリフェノホス;ホスホネート殺虫剤、例えば、ブトネートおよびトリクロルフォン;ホスホノチオエート殺虫剤、例えば、イミシアホスおよびメカルホン;フェニルエチルホスホノチオエート殺虫剤、例えば、ホノホスおよびトリクロロナト;フェニルフェニルホスホノチオエート殺虫剤、例えば、シアノフェンホス、EPN、およびレプトフォス;ホスホルアミデート殺虫剤、例えば、クルフォメート、フェナミホス、フォスチエタン、メホスフォラン、ホスフォラン、およびピリメタホス;ホスホルアミドチオエート殺虫剤、例えば、アセフェート、イソカルボフォス、イソフェンホス、メタミドホス、およびプロペタンフォス;ホスホロジアミド殺虫剤、例えば、ジメホキス、マジドキス、ミパホキス、スクラダン;オキサジアジン殺虫剤、例えば、インドキサカルブ;フタルイミド殺虫剤、例えば、ジアリホス、ホスメット、およびテトラメトリン;ピラゾール殺虫剤、例えば、アセトプロール、エチプロール、フィプロニル、ピラフルプロール、ピリプロール、テブフェンピラド、トルフェンピラド、およびバニリプロール;ピレスロイドエステル殺虫剤、例えば、アクリナトリン、アレトリン、ビオアレトリン、バースリン、ビフェントリン、イオエタノメトリン、シクレトリン、シクロプロトリン、シフルトリン、ベータシフルトリン、シハロトリン、ガンマ-シハロトリン、ラムダ-シハロトリン、シペルメトリン、アルファシペルメトリン、ベータ-シペルメトリン、シータ-シペルメトリン、ゼータ-シペルメトリン、シフェノトリン、デルタメトリン、ジメフルトリン、ジメトリン、エンペントリン、フェンフルトリン、フェンピリトリン、フェンプロパトリン、フェンバレレート、エスフェンバレレート、フルシスリネート、フルバリネート、タウ-フルバリネート、フレトリン、イミプロトリン、メトフルトリン、ペルメトリン、ビオペルメトリン、トランスペルメトリン、フェノトリン、プラレトリン、プロフルトリン、ピレスメトリン、レスメトリン、ビオレスメトリン、シスメトリン、テフルトリン、テラレスリン、テトラメトリン、トラロメトリン、およびトランスフルトリン;ピレスロイドエーテル殺虫剤、例えば、エトフェンプロックス、フルフェンプロックス、ハーフエンプロックス、プロトリフェンビュート、およびシラフルオフェン;ピリミジンアミン殺虫剤、例えば、フルフェネリムおよびピリミジフェン;ピロール殺虫剤、例えば、クロルフェナピル;リアノジン受容体殺虫剤、例えば、フルベンジアミド、クロラントラニリプロール(リナキシピル)、およびシアントラニリポール;テトロン酸殺虫剤、例えば、スピロジクロフェン、スピロメシフェン、およびスピロテトラマット;チオ尿素殺虫剤、例えば、ジアフェンチウロン;尿素殺虫剤、例えば、フルコフロンおよびスルコフロン;スルホキシミン殺虫剤、例えば、スルホキサフロール、および未分類の殺虫剤、例えば、クロサンテル、クロタミトン、EXD、フェナザフロール、フェナザキン、フェノキサクリム、フェンピロキシメート、フルベンジアミド、ヒドラメチルノン、イソプロチオラン、マロノベン、メタフルミゾン、メトキサジアゾン、ニフルリジド、ピリダベン、ピリダリル、ピリフルキナゾン、ラフォキサニド、トリアラテン、およびトリアザメートが挙げられる。殺虫剤は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる農薬マニュアル第14版(ISBN 1-901396-14-2)などの概論に公開されている水溶性に基づいて選択することができる。農薬マニュアルの将来版は、本明細書に開示されるように、ポリアルコキシル化アルコールと共に使用することから利益を得る可能性のある殺虫剤を選択するのにも有用であろう。
【0028】
殺真菌剤の例としては、アメトクトラジン、アミスルブロム2-(チオシアナトメチルチオ)-ベンゾチアゾール、2-フェニルフェノール、8-ヒドロキシキノリンスルフェート、アンチマイシン、アザコナゾール、アゾキシストロビン、ベナラキシル、ベノミル、ベンチアバリカルブ-イソプロピル、ベンジルアミノベンゼン-スルホネート(BABS)塩、バイカーボネート、ビフェニル、ビスメルチアゾール、ビテルタノール、ビキサフェン、ブラストサイジン-S、ホウ砂、Bordeaux混合物、ボスカリド、ブロムコナゾール、ブピリメート、BYF 1047、ポリ硫化カルシウム、カプタホール、キャプタン、カルベンダジム、カルボキシン、カルプロパミド、カルボン、クロロネブ、クロロタロニル、クロゾリネート、水酸化銅、オクタン酸銅、オキシ塩化銅、硫酸銅、硫酸銅(三塩基性)、酸化第一銅、シアゾファミド、シフルフェナミド、シモキサニル、シプロコナゾール、シプロジニル、クマリン、ダゾメット、デバカルブ、ジアンモニウムエチレンビス-(ジチオカルバメート)、ジクロロフルアニド、ジクロロフェン、ジクロシメット、ジクロメジン、ジクロラン、ジエトフェンカルブ、ジフェノコナゾール、ジフェンゾクアットイオン、ジフルメトリム、ジメトモルフ、ジモキシストロビン、ジニコナゾール、ジニコナゾール-M、ジノブトン、ジノキャップ、メプチルジノキャップ、ジフェニルアミン、ジチアノン、ドデモルフ、ドデモルフアセテート、ドジン、ドジン遊離塩基、エジフェンホス、エネストロビン、エポキシコナゾール、エサボクサム、エトキシキン、エトリジアゾール、ファモキサドン、フェナミドン、フェナリモール、フェンブコナゾール、フェンフラム、フェンヘキサミド、フェノキサニル、フェンピクロニル、フェンプロピジン、フェンプロピモルフ、フェンピラザミン、フェンチン、フェチンアセテート、水酸化フェンチン、フェルバム、フェリムゾン、フルアジナム、フルジオキソニル、フルモルフ、フルオピコリド、フルオピラム、フルオロイミド、フルオキサストロビン、フルキンコナゾール、フルシラゾール、フルスルファミド、フルトラニル、フルトリアフォール、フラクサピラド、フォルペット、ホルムアルデヒド、フォセチル、フォセチル-アルミニウム、ウベリダゾール、フララキシル、フラメトピル、グアザチン、グアザチンアセテート、GY-81、ヘキサクロロベンゼン、ヘキサコナゾール、ヒメキサゾール、イマザリル、イマザリルスルフェート、イミベンコナゾール、ミンオクタジン、イミンオクタジン、トリアセテート、イミノオクタジントリス(アルベシレート)、イプコナゾール、イプロベンホス、イプロジオン、イプロバリカルブ、イソプロチオラン、イソピラザム、イソチアニル、カスガマイシン、カスガマイシンヒドロクロリド水和物、クレソキシム-メチル、マン銅、マンコゼブ、マンジプロパミド、マネブ、メパニピリム、メプロニル、メプチルジノキャップ、塩化第二水銀、酸化水銀、塩化第一水銀、メタラキシル、メフェノキサム、メタラキシル-M、メタム、メタム-アンモニウム、メタム-カリウム、メタム-ナトリウム、メトコナゾール、メタスルホカルブ、ヨウ化メチル、イソチオシアン酸メチル、メチラム、メトミノストロビン、メトラフェノン、ミルジオマイシン、ミクロブタニル、ナバム、ニトロタール-イソプロピル、ヌアリモール、オクチリノン、オフラス、オレイン酸(脂肪酸)、オリサストロビン、オキサジキシル、オキシン-銅、オキスポコナゾールフマレート、オキシカルボキシン、ペンフルフェン、ペフラゾエート、ペンコナゾール、ペンシクロン、ペンタクロロフェノール、ペンタクロロフェニルラウレート、ペンチオピラド、酢酸フェニル水銀、ホスホン酸、フタリド、ピコキシストロビン、ポリオキシンB、ポリオキシン、ポリオキソリム、カリウムバイカーボネート、カリウムヒドロキシキノリンスルフェート、プロベナゾール、プロクロラズ、プロシミドン、プロパモカルブ、プロパモカルブヒドロクロリド、プロピコナゾール、プロピネブ、プロキナジド、プロチオコナゾール、ピラクロストロビン、ピラキソストロビン、ピラゾホス、ピリベンカルブ、ピリブチカルブ、ピリフェノックス、ピリメタニル、ピリオフェノン、ピロメトストロビン、ピロキロン、キノクラミン、キノキシフェン、キントゼン、オオイタドリ(Reynoutria sachalinensis)抽出物、セダキサン、シルチオファム、シメコナゾール、ナトリウム2-フェニルフェノキシド、ナトリウムバイカーボネート、ナトリウムペンタクロロフェノキシド、スピロキサミン、硫黄、SYP-Z071、SYP-048、SYP-Z048、タール油、テブコナゾール、テブフロキン、テクナゼン、テトラコナゾール、チアベンダゾール、チフルザミド、チオファネート-メチル、チラム、チアジニル、トルクロホス-メチル、トリルフルアニド、トリアジメフォン、トリアジメノール、トリアゾロピリミジン、トリアゾキシド、トリシクラゾール、トリデモルフ、トリフロキシストロビン、トリフルミゾール、トリフォリン、トリチコナゾール、バリダマイシン、バリフェナール、バリフェネート、ビンクロゾリン、ジネブ、ジラム、ゾキサミド、(RS)-N-(3,5-ジクロロフェニル)-2-(メトキシメチル)-スクシンイミド、1,2-ジクロロプロパン、1,3-ジクロロ-1,1,3,3-テトラフルオロアセトン水和物、1-クロロ-2,4-ジニトロナフタレン、1-クロロ-2-ニトロプロパン、2-(2-ヘプタデシル-2-イミダゾリン-1-イル)エタノール、2,3-ジヒドロ-5-フェニル-1,4-ジチ-イン1,1,4,4-テトラオキシド、2-メトキシエチル水銀アセテート、2-メトキシエチル水銀クロリド、2-メトキシエチル水銀シリケート、3-(4-クロロフェニル)-5-メチルローダニン、4-(2-ニトロプロプ-1-エニル)フェニルチオシアナテム:アンプロピルホス、アニラジン、アジチラム、多硫化バリウム、Bayer 32394、ベノダニル、ベンキノックス、ベンタルロン、ベンザマクリル;ベンザマクリル-イソブチル、ベンザモルフ、ビナパクリル、ブチオベート、カドミウムカルシウム銅亜鉛クロメートスルフェート、カルバモルフ、CECA、クロベンチアゾン、クロラニホルメタン、クロルフェナゾール、クロルキノックス、クライマゾール、銅ビス(3-フェニルサリチラート)、銅亜鉛クロメート、クフラネブ、硫酸ヒドラジニウム第二銅、キュプロバム、シクラフラミド、シペンダゾール、シプロフラム、デカフェンチン、ジクロン、ジクロゾリン、ジクロブタゾール、ジメチリモール、ジノクトン、ジノスルホン、ジノテルボン、ジピリチオン、ジタリンホス、ドジシン、ドラゾキソロン、EBP、ESBP、エタコナゾール、エテム、エチリム、フェナミノスルフ、フェナパニル、フェニトロパン、フルオトリマゾール、ウルカルバニル、フルコナゾール、フルコナゾール-シス、フルメシクロックス、フロファネート、グリオジン、グリセオフルビン、グリセオフルビン、ハラクリネート、Hercules 3944、ヘキシルチオホス、ICIA0858、イソパンホス、イソバレジオン、メベニル、メカルビンジド、メタゾキソロン、メトフロキサム、メチル水銀ジシアンジアミド、メトスルホバキス、ミルネブ、ムコクロル酸無水物、ミクロゾリン、N-3,5-ジクロロフェニル-スクシンイミド、N-3-ニトロフェニルイタコンイミド、ナタマイシン、N-エチルメルクリオ-4-トルエンスルホンアニリド、ニッケルビス(ジメチルジチオカルバメート)、OCH、フェニル水銀ジメチルジチオカルバメート、ホスジフェン、プロチオカルブ;プロチオカルブヒドロクロリド、ピラカルボリド、ピリジニトリル、ピロキシクロル、ピロキシフル、キナセトール;キナセトールスルフェート、キナザミド、キンコナゾール、アベンザゾール、サリチルアニリド、SSF-109、スルトロペン、テコラム、チアジフルオル、チシオフェン、チオクロルフェンフィム、チオファネート、チオキノックス、チオキシミド、トリアミホス、トリアリモール、トリアズブチル、トリクラミド、UK-2A、UK-2Aの誘導体、例えば、(3S,6S,7R,8R)-8-ベンジル-3-(3-(イソブチリルオキシメトキシ)-4-メトキシピコリンアミド)-6-メチル-4,9-ジオキソ-1,5-ジオキソナン-7-イルイソブチレート(CAS登録番号328255-92-1を有し、本明細書では328255-92-1として称する)、ウルバシド、XRD-563、ザリルアミド、IK-1140、プロパルギルアミドが挙げられる。殺真菌剤は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる農薬マニュアル第14版、ISBN 1-901396-14-2などの概論に公開されている水溶性に基づいて選択することができる。農薬マニュアルの将来版は、本明細書に開示されるように、アルキオキシル化アルコールと組み合わせる殺真菌剤を選択するのにも有用であろう。
【0029】
除草剤の例としては、アミド除草剤、例えば、アリドクロル、ベフルブタミド、ベンザドックス、ベンジプラム、ブロモブチド、カフェンストロール、CDEA、クロルチアミド、シプラゾール、ジメテナミド、ジメテナミド-P、ジフェナミド、エプロナズ、エトニプロミド、フェントラザミド、フルポキサム、フォメサフェン、ハロサフェン、イソカルバミド、イソキサベン、ナプロパミド、ナプタラム、ペトキサミド、プロピザミド、キノンアミド、およびテブタム;アニリド除草剤、例えば、クロラノクリル、シサニリド、クロメプロップ、シプロミド、ジフルフェニカン、エトベンザニド、フェナスラム、フルフェナセット、フルフェニカン、メフェナセット、メフルイジド、メタミホップ、モナリド、ナプロアニリド、ペンタノクロル、ピコリナフェン、およびプロパニル;アリールアラニン除草剤、例えば、ベンゾイルプロップ、フラムプロップ、およびフラムプロップ-M;クロロアセトアニリド除草剤、例えば、アセトクロル、アラクロル、ブタクロル、ブテナクロル、デラクロル、ジエタチル、ジメタクロル、メタザクロル、メトラクロル、S-メトラクロル、プレチラクロル、プロパクロル、プロピソクロル、プリナクロル、テルブクロル、テニルクロル、およびキシラクロル;スルホンアニリド系除草剤、例えば、ベンゾフルオル、ペルフルイドン、ピリミスルファン、およびプロフルアゾール;スルホンアミド系除草剤、例えば、アシュラム、カルバスラム、フェナスラム、およびオリザリン;抗生物質除草剤、例えば、ビラナホス;安息香酸除草剤、例えば、クロランベン、ディカンバ、2,3,6-TBA、およびトリカンバ;ピリミジニルオキシ安息香酸除草剤、例えば、ビスピリバックおよびピリミノバック;ピリミジニルチオ安息香酸除草剤、例えば、ピリチオバック;フタル酸除草剤、例えば、クロルタール;ピコリン酸除草剤、例えば、アミノピラリド、クロピラリド、およびピクロラム;キノリンカルボン酸除草剤、例えば、キンクロラクおよびキンメラク;ヒ素除草剤、例えば、カコジル酸、CMA、DSMA、ヘキサフルラート、MAA、MAMA、MSMA、亜ヒ酸カリウム、および亜ヒ酸ナトリウム;ベンゾイルシクロヘキサンジオン除草剤、例えば、メソトリオン、スルコトリオン、テフリルトリオン、およびテンボトリオン;ベンゾフラニルアルキルスルホネート除草剤、例えば、ベンフレセートおよびエトフメセート;カルバメート除草剤、例えば、アシュラム、カルボキサゾールクロルプロカルブ、ジクロルメート、フェナスラム、カルブチレート、およびテルブカルブ;カルバニル酸除草剤、例えば、バーバン、BCPC、カルバスラム、カルベタミド、CEPC、クロルブファム、クロルプロファム、CPPC、デスメディファム、フェニソファム、フェンメディファム、フェンメディファム-エチル、プロファム、およびスウェプ;シクロヘキセンオキシム除草剤、例えば、アロキシジム、ブトロキシジム、クレトジム、クロプロキシジム、シクロキシジム、プロフォキシジム、セトキシジム、テプラロキシジム、およびトラルコキシジム;シクロプロピルイソキサゾール除草剤、例えば、イソキサクロルトールおよびイソキサフルトール;ジカルボキシイミド除草剤、例えば、ベンズフェンジゾン、シニドン-エチル、フルメジン、フルミクロラック、フルミオキサジン、およびフルミプロピン;ジニトロアニリン系除草剤、例えば、ベンフルラリン、ブトラリン、ジニトラミン、エタールフルラリン、フルクロラリン、イソプロパリン、メタルプロパリン、ニトラリン、オリザリン、ペンジメタリン、プロジアミン、プロフルラリン、およびトリフルラリン;ジニトロフェノール除草剤、例えば、ジノフェネート、ジノプロップ、ジノサム、ジノセブ、ジノテルブ、DNOC、エチノフェン、メディノテルブ;ジフェニルエーテル除草剤、例えば、エトキシフェン;ニトロフェニルエーテル除草剤、例えば、アシフルオルフェン、アクロニフェン、ビフェノックス、クロメトキシフェン、クロルニトロフェン、エトニプロミド、フルオロジフェン、フルオログリコフェン、フルオロニトロフェン、フォメサフェン、フリルオキシフェン、ハロサフェン、ラクトフェン、ニトロフェン、ニトロフルオルフェン、およびオキシフルオルフェン;ジチオカルバメート除草剤、例えば、ダゾメットおよびメタム;ハロゲン化脂肪族除草剤、例えば、アロラック、クロロポン、ダラポン、フルプロパネート、ヘキサクロロアセトン、ヨードメタン、臭化メチル、モノクロロ酢酸、SMAおよびTCA;イミダゾリノン除草剤、例えば、イマザメタベンズ、イマザモックス、イマザピック、イマザピル、イマザキン、およびイマゼタピル;ニトリル除草剤、例えば、ブロモボニル、ブロモキシニル、クロロキシニル、ジクロベニル、ヨードボニル、アイオキシニル、およびピラクロニル;有機リン除草剤、例えば、アミプロホス-メチル、アニロホス、ベンスリド、ビラナホス、ブタミホス、2,4-DEP、DMPA、EBEP、フォサミン、グルホシネート、グリホサート、およびピペロホス;フェノキシ除草剤、例えば、ブロモフェノキシム、クロメプロップ、2,4-DEB、2,4-DEP、ジフェノペンテン、ジスル、エルボン、エトニプロミド、フェンテラコール、およびトリフォプシム;フェノキシ酢酸除草剤、例えば、4-CPA、2,4-D、3,4-DA、MCPA、MCPA-チオエチル、および2,4,5-T;フェノキシ酪酸除草剤、例えば、4-CPB、2,4-DB、3,4-DB、MCPB、および2,4,5-TB;フェノキシプロピオン除草剤、例えば、クロプロップ、4-CPP、ジクロルプロップ、ジクロルプロップ-P、3,4-DP、フェノプロップ、メコプロップ、およびメコプロップ-P;アリロキシフェノキシプロピオン除草剤、例えば、クロラジホップ、クロジナホップ、クロホップ、シハロホップ、ジクロホップ、フェノキサプロップ、フェノキサプロップ-P、フェンチアプロップ、フルアジホップ、フルアジホップ-P、ハロキシホップ、ハロキシホップ-P、イソキサピリホップ、メタミホップ、プロパキザホップ、キザロホップ、キザロホップ-P、およびトリホップ;フェニレンジアミン除草剤、例えば、ジニトラミンおよびプロジアミン;ピラゾリル除草剤、例えば、ベンゾフェナップ、ピラゾリネート、ピラスルホトール、ピラゾキシフェン、ピロキサスルホン、およびトプラメゾン;ピラゾリルフェニル除草剤、例えば、フルアゾレートおよびピラフルフェン;ピリダジン除草剤、例えば、クレダジン、ピリダフォール、およびピリデート;ピリダジノン除草剤、例えば、ブロムピラゾン、クロリダゾン、ジミダゾン、フルフェンピル、メトフルラゾン、ノルフルラゾン、オキサピラゾン、およびピダノン;ピリジン除草剤、例えば、アミノピラリド、クリオジネート、クロピラリド、ジチオピル、フルロキシピル、フルロキシピル-メプチル、ハロキシジン、ピクロラム、ピコリナフェン、ピリクロール、チアゾピル、およびトリクロピル;ピリミジンジアミン除草剤、例えば、イプリミダムおよびチオクロリム;第四級アンモニウム除草剤、例えば、シペルクアット、ジエタムクアット、ジフェンゾクアット、ジクアット、モルファムクアット、およびパラクアット;チオカルバメート除草剤、例えば、ブチレート、シクロエート、ジ-アレート(di-allate);EPTC、エスプロカルブ、エチオレート、イソポリネート、メチオベンカルブ、モリネート、オルベンカルブ、ペブレート、プロスルホカルブ、ピリブチカルブ、スルファレート、チオベンカルブ、チオカルバジル、トリアレート、およびベルノレート;チオカーボネート除草剤、例えば、ジメキサノ、EXD、およびプロキサン;チオ尿素除草剤、例えば、メチウロン;トリアジン除草剤、例えば、ジプロペトリン、トリアジフラム、およびトリヒドロキシトリアジン;クロロトリアジン除草剤、例えば、アトラジン、クロラジン、シアナジン、シプラジン、エグリナジン、イパジン、メソプラジン、プロシアジン、プログリナジン、プロパジン、セブチラジン、シマジン、テルブチラジン、およびトリエタジン;メトキシトリアジン除草剤、例えば、アトラトン、メトメトン、プロメトン、セクブメトン、シメトン、およびテルブメトン;メチルチオトリアジン除草剤、例えば、アメトリン、アジプロトリン、シアナトリン、デスメトリン、ジメタメトリン、メトプロトリン、プロメトリン、シメトリン、およびテルブトリン;トリアジノン除草剤、例えば、アメトリジオン、アミブジン、ヘキサジノン、イソメチオジン、メタミトロン、およびメトリブジン;トリアゾール除草剤、例えば、アミトロール、カフェンストロール、エプロナズ、およびフルポキサム;トリアゾロン除草剤、例えば、アミカルバゾン、ベンカルバゾン、カルフェントラゾン、フルカルバゾン、プロポキシカルバゾン、スルフェントラゾン、およびチエンカルバゾン-メチル;トリアゾロピリミジン除草剤、例えば、クロランスラム、ジクロスラム、フロラスラム、フルメツスラム、メトスラム、ペノキスラム、およびピロキスラム;ウラシル除草剤、例えば、ブタフェナシル、ブロマシル、フルプロパシル、イソシル、レナシル、およびテルバシル;3-フェニルウラシル;尿素除草剤、例えば、ベンツチアズロン、クミルロン、シクルロン、ジクロラル尿素、ジフルフェンゾピル、イソノルロン、イソウロン、メタベンズチアズロン、モニソウロン、およびノルロン;フェニル尿素除草剤、例えば、アニスロン、ブツロン、クロルブロムロン、クロレツロン、クロロトルロン、クロロクスロン、ダイムロン、ジフェノクスロン、ジメフロン、ジウロン、フェヌロン、フルオメツロン、フルオチウロン、イソプロツロン、リヌロン、メチウロン、メチルダイムロン、メトベンズロン、メトブロムロン、メトクスロン、モノリヌロン、モヌロン、ネブロン、パラフルロン、フェノベンズロン、シデュロン、テトラフルロン、およびチジアズロン;ピリミジニルスルホニル尿素除草剤、例えば、アミドスルフロン、アジムスルフロン、ベンスルフロン、クロリムロン、シクロスルファムロン、エトキシスルフロン、フラザスルフロン、フルセトスルフロン、フルピルスルフロン、ホラムスルフロン、ハロスルフロン、イマゾスルフロン、メソスルフロン、ニコスルフロン、オルトスルファムロン、オキサスルフロン、プリミスルフロン、ピラゾスルフロン、リムスルフロン、スルホメツロン、スルホスルフロン、およびトリフロキシスルフロン;トリアジニルスルホニル尿素除草剤、例えば、クロルスルフロン、シノスルフロン、エタメトスルフロン、ヨードスルフロン、メトスルフロン、プロスルフロン、チフェンスルフロン、トリアスルフロン、トリベヌロン、トリフルスルフロン、およびトリトスルフロン;チアジアゾリル尿素除草剤、例えば、ブチウロン、エチジムロン、テブチウロン、チアザフルロン、およびチジアズロン;未分類の除草剤、例えば、アクロレイン、アリルアルコール、アザフェニジン、ベナゾリン、ベンタゾン、ベンゾビサイクロン、ブチダゾール、カルシウムシアナミド、カンベンジクロル、クロルフェナク、クロルフェンプロップ、クロルフルラゾール、クロルフルレノール、シンメチリン、クロマゾン、CPMF、クレゾール、オルト-ジクロロベンゼン、ジメピペレート、エンドタール、フルオロミジン、フルリドン、フルロクロリドン、フルルタモン、フルチアセット、インダノファン、メタゾール、メチルイソチオシアネート、ニピラクロフェン、OCH、オキサジアルギル、オキサジアゾン、オキサジクロメフォン、ペンタクロロフェノール、ペントキサゾン、フェニル水銀アセテート、ピノキサデン、プロスルファリン、ピリベンゾキシム、ピリフタリド、キノクラミン、ロデサニル、スルグリカピン、チジアジン、トリジファン、トリメツロン、トリプロピンダン、およびトリタックが挙げられる。除草剤は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる農薬マニュアル第14版、ISBN 1-901396-14-2などの概論に公開されている水溶性に基づいて選択することができる。農薬マニュアルの将来版は、ア
ルキオキシル化アルコールと組み合わせるための除草剤を選択するのにも有用であろう。
【0030】
植物の生理学または構造の調整剤の例としては、アンシミドール、アミノエトキシビニルグリシン、6-ベンジルアミノプリン、カルボン、クロルフルレノール-メチル、クロルメクアットクロリド、クロキシホナック、4-CPA、シクラニリド、サイトカイニン、ダミノジド、ジケグラク、エセフォン、フルレノール、フルプリミドール、フォルクロルフェヌロン、ジベレリン酸、ジベレリン、インドール-3-イル酢酸、4-インドール-3イル酪酸、マレイン酸ヒドラジド、メピクアットクロリド、1-メチルシクロプロペン、2-(1-ナフチル)アセトアミド、1-ナフチル酢酸、2-ナフチルオキシ酢酸、ニトロフェノレート、パクロブトラゾール、Nフェニルフタルアミド酸、プロヘキサジオン-カルシウム、n-プロピルジヒドロジャスモネート、チジアズロン、トリブホス、トリネキセパック-エチル、およびウニコナゾールが挙げられる。調整剤は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる農薬マニュアル第14版、ISBN 1-901396-14-2などの概論に公開されている水溶性に基づいて選択することができる。農薬マニュアルの将来版は、アルコキシル化アルコールと組み合わせるための植物生理学または構造の調整剤を選択するのにも有用であろう。
【0031】
除草剤解毒剤の例としては、例えば、ベノキサコール、ベンチオカルブ、ブラシノライド、クロキントセット(メキシル)、シオメトリニル、シプロスルファミド、ダイムロン、ジクロルミド、ジシクロノン、ジメピペレート、ジスルホトン、フェンクロラゾール-エチル、フェンクロリム、フルラゾール、フルキソフェニム、フリラゾール、イソキサジフェン-エチル、メフェンピル-ジエチル、MG 191、MON 4660、無水ナフタル酸(NA)、オキサベトリニル、R29148、およびN-フェニルスルホニル安息香酸アミドが挙げられる。
【0032】
農薬または除草剤製剤中の他の潜在的な成分は、分散剤、増粘剤、展着剤、フィルム形成剤、緩衝剤、乳化剤、凍結防止剤、染料、安定剤、固体担体などの非活性または不活性成分であり得る。それらの追加の成分は、組成物の総重量に基づいて、個別にかつ累積的に、0~、または0.1~、または0.5~最大10、最大8、最大5、最大3、最大2、または最大1重量パーセントの量で存在することができる。
【実施例】
【0033】
ポリアルコキシル化アルコールの合成
アルコキシル化反応は、ガラスインサートを有し、かつ機械的撹拌のための取り外し可能なポリ(エーテルエーテルケトン)(PEEK)パドルを備える48個の小さな反応器セル(各々8個のセルを有する6個のモジュール)を含有する並列圧力反応器(PPR)セットアップにおいて2段階で行われた。
【0034】
最初の段階では、表1に列記されるタイプR-O-(BO)m-Hの中間体A~Hを、対応する前駆体アルコールR-OHのブトキシル化によって、各々、3つのモジュールを使用して、すなわち、PPRセットアップの合計24セルにおいて3つ調製した。各セルについて、ガラスインサートおよび取り外し可能なPEEK撹拌パドルを、125℃の真空オーブンで一晩乾燥させた。出発溶液は、各々、アルコールの重量に基づいて約1重量%の量でカリウムをその中に溶解することによって、すべてSigma-Aldrichから購入した、前駆体アルコールR-OH(A、B:1-ドデカノール、98+%(A.C.S.試薬))と、C、D:2-エチル-1-ヘキサノール、99.6%;E:ファルネソール、95%(異性体の混合物)と、F:ネロール、97%と、G:シンナミルアルコール、98%と、H:(1R)-(-)-ミルテノール(ミルテニルアルコールとも称される)、95%と、から調製した。本明細書では、1-ドデカノールおよびシンナミルアルコールを、それらをそれぞれの融点(それぞれ22~26℃または33~35℃)よりわずかに高い温度まで加熱して、それらを液体状態に維持した。アルコールの目標量6~10ミリモル(mmol)に対応するそれぞれのスターター溶液のアリコートを、窒素下でそれぞれの反応セルのためのガラスインサートにピペットを使用して手動で各々充填し、各インサートにおける各出発材料の質量を記録した。次いで、対応する24個の反応器セルに、前駆体アルコールのブトキシル化反応でブチレンオキシドは完全に消費されると仮定している(BO)mブロックの目標長に対応する計算量の1,2-ブチレンオキシド(99+%、Sigma-Aldrichから購入)を各々手動で充填した。ガラスインサートを、対応するPPRウェルに装填し、撹拌パドルを取り付けた。続いて、反応器セルを、密封し、120℃まで加熱し、反応混合物を、その温度で20時間撹拌した。次いで、反応器を冷却し、セルをベントし、窒素でパージして、残留ブチレンオキシドを除去した。次いで、ガラスインサートを反応器から取り外し、表1に列記したように、各目標にする中間体タイプについて3回の反復実験から得られた材料を組み合わせた。このようにして、中間体A~Hに対応する8つのサンプルが得られた。これらのサンプルの各々の一部分を、以下に記載されるように、中間体の分子量分析のために取っておいた。
【0035】
調製された中間体の残量は、表1に列記するように、24個の目標ポリアルコキシル化アルコールA1~H3を合成するための調製プロセスの第2段階におけるエトキシル化のための出発材料として使用した。表1のポリアルコキシル化アルコールの各々を2回合成し、すなわち、目標化合物A1~H3に対応するサンプルのセットをモジュール1~3で調製し、同じ目標組成を有するサンプルの第2のセット(図示せず)を、PPRセットアップのモジュール4~6で調製した。したがって、第1段階で調製された8つのR-O-(BO)m-H中間体の各々の残量を、6つのガラスインサートに配置された同等の質量の6つの部分に分割して、合計48の充填ガラスインサートを得た。各インサート中の材料の質量を記録した。次に、インサートを、所定のPPRウェルに装填し、撹拌パドルを取り付けた。続いて、反応器セルを、密封し、60℃まで加熱し、窒素で345kPa(50psi)の圧力まで加圧した。次いで、ARC Specialty Productsから購入したエチレンオキシド(99.99%)を、Symyx PPRセットアップに接続されたロボット制御の針および圧縮ガスマイクロバルブを備えるIscoシリンジポンプを介して、48個のセルの各々に送達した。添加されるエチレンオキシドの量は、中間体のエトキシル化反応におけるエチレンオキシドのほぼ完全な消費を仮定して、表1に列記したそれぞれの目標最終ポリアルコキシル化アルコールの(EO)nブロックの所望の長さに対応するように各々計算した。エチレンオキシドの添加後、温度を140℃まで上昇させ、その反応混合物を、その温度で4時間撹拌した。上記した第1の段階のように冷却およびベントした後、得られた生成物がはめ込まれている各ガラスの質量を測定して、各エチレンオキシドの効果的に添加された量を判定した。得られたポリアルコキシル化アルコールR-O-(BO)m-(EO)n-Hのサンプルを、以下に記載するように、分子量分析および医薬組成物の調製のために、さらに精製することなく使用した。
【0036】
分子量判定
調製された中間体R-O-(BO)m-Hの分子量分布は、陽イオン(PI)モードでの正確な質量液体クロマトグラフィ/エレクトロスプレーイオン化-質量分析(LC/ESI-MS)によって判定された。この目的のために、調製されたままの中間体を各々32mg/mLの量でメタノールTHFに溶解した。これらの溶液の2μLのアリコートを、Agilent 6520 QTOF質量分析計に接続されたWaters Alliance 2795三元勾配Agilent 1200高速液体クロマトグラフ(HPLC)に注入した。Micromass LCT_premier、SN #KD-184、PIモードで作動するMicromass Z-スプレーエレクトロスプレー(ESI)インターフェースを介した飛行時間型MSシステム。以下の分析条件を使用した。
【0037】
Phenomenex Kinetax C18(2.8μm、3×150mm)、移動相(A)水中の0.1%蟻酸;(B)THF。非フローインジェクション移動相:メタノール中の0.03M酢酸アンモニウム流量:1.00.75、注入量2.0μL、カラム温度(℃):40、波長210~600nmmL/分(スプリット2:1)ESI条件:ソースブロック:110℃;脱溶媒和:250℃;キャピラリ:2.5kV;コーン:100VMS条件:MCP:2,300V;モード:+TOFMS;連続体;分解能10,000(+)スキャン:50~2,800amu(+);率:1.0秒/スキャンロックスプレー:-10μL/分、(556.2713amu(+))-(YGGFL)。
【0038】
検出されたイオンは、アンモニウムイオンを有するそれぞれの中間体の付加物であったため、実験の分子量データは、中間体自体の代表的な値を得るために、アンモニウムイオン、M(NH4+):18amuの分子量を減算することによって集計した。表1は、調製された中間体に対して得られた実験の分子量分布から、それに応じて計算された数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)、および多分散指数(Mw/Mn)を示す。表1は、各調製された中間体に対する、分子1個当たりのBO単位の平均数、mをさらに含み、それらは、中間体のMnから、それぞれの前駆体アルコール、M(R-OH)の分子量を減算することによって計算された。質量スペクトルは、+/-3mDa以内の正確な質量情報を生成させるために外部較正にかけた。外部較正後に、正確な質量予測ソフトウェアを利用して、MSおよびフラグメントイオンの実験式を生成させた。予測された実験式および各親イオンの解離挙動の両方を利用して、各成分の提案構造が提供された。
最終ポリマーに関する分子量判定は、GPCによって判定された。
【0039】
GPCサンプルは、各サンプルの約10mgを、事前に計量したバイアルに量り入れて調製され、次いで、正確な重量を判定した。THFを添加して1.0mg/mLの溶液を調製した。サンプルを振盪して固形物を溶解し、0.2μmのRTFE膜を備えるAcrodisc(登録商標)CR13mmシリンジフィルタを使用して、GPC分析のためにバイアルに濾過した。分析は、35℃に維持した1つのPLgel 3μm×50mm×7.5mmガードカラムおよび2つのPLgel 3μm×50mm× 7.5m混合Eカラムを備えるAgilent 1260 Infinityで実行した。サンプルは、1.77mL/分の流速でTHFを使用し、屈折率検出器(RID)を使用して、溶出させた。分子量較正曲線は、AgilentのPS-1およびPS-2ポリスチレン標準を使用して、分子量50,000超のポイントを除いて作成した。
【表1-1】
【表1-2】
【0040】
実施例1~144
表1の合成ポリアルコキシル化アルコールを、ジフェノコナゾール(20℃での水溶性<15mg/L)およびピラクロストロビン(20℃での水溶性<1.9mg/L)の2つの異なる農業活性物質との混合物における溶解度向上添加剤として評価した。濃縮液体混合物を、1重量%の活性物質を水混和性溶媒、すなわちメタノール中に手動で溶解することによって調製した。ポリアルコキシル化アルコールは、表2に指定された質量比で活性物質/溶媒混合物に添加される。次いで、活性物質/溶媒/ポリアルコキシル化アルコール混合物のアリコートを、脱イオン水で希釈して、500ppmの活性溶液を作製する。直ちに、サンプルに蓋をして、濁度を20時間測定するためにTurbiscan機器に移す。
【0041】
表2は、透過率データ(%T)の要約、およびTurbiscanから収集された対応目視観測を含む。透過率データは、各時間間隔(0時間(時間)、1時間、2時間、4時間、8時間、12時間、16時間、および20時間)で、バイアルの底からメニスカスまでのサンプルの高さについて平均化する。透過率データは、ポリマー対5000ppmの活性物質10:1に相当するポリマー濃度において、ポリマーのみの対照の平均透過率(76%)を使用して正規化した。ポリマーのみの対照は、20時間の試験にわたって目視で透明であった。
【0042】
目視観察は、0時間および24時間の時刻単位で報告される。これらの定性的記述は、以下の定義で、最も透明なものから最も濁ったものの順になっている:
明澄-完全に透明、観察可能な混濁なし
やや濁っている-明澄と濁りとの間にあることが観察される
濁っている-混濁は観察できるが、光はなおサンプルを通過する
やや曇っている-明澄と曇りの間であることが観察される
曇っている-完全に不透明、光はサンプルを通過しない
【0043】
【0044】
【0045】
比較例1~3、CE1~3
実施例1~144に記載される調製および特性評価手順に従って、活性物質のみのサンプルを、脱イオン水中の500ppmで調製し、Turbiscanを使用して分析した。表2は、これらのサンプルからの透過率の概要および目視観察を示す。サンプルの透明化および透過率の増加は、サンプルの全体的な不良による活性物質が原因の沈降によるものである。
【表2-1】
【表2-2】
【表2-3】
【表2-4】
【表2-5】
【0046】
比較例4~13(CE4~CE13)
上記の実施例で説明した調製および特性評価手順に従って、Ax-(PO)m-(EO)n-Hの形態のポリアルコキシル化アルコールと、活性物質とのサンプルを、500ppmの活性物質で調製した。ポリマー:活性物質の質量比は3:1である。これらのサンプルのアリコートを、活性物質濃度が500ppmになるように脱イオン水で希釈し、Turbiscanを使用して直ちに分析した。表3には、サンプル名、ポリマー組成、活性物質、およびポリマー:活性物質の比を示し、表4には、透過率の結果および経時的な目視観察を示した。
【0047】
実験の後の段階中の透過率の増加によって測定されるサンプルの透明化は、サンプルの不良による活性物質が原因の沈降によるものである。
【表3】
【表4】
【0048】
組成物および方法は、代替的に、本明細書に開示される任意の適切な材料、ステップ、もしくは成分を含むか、それらからなるか、またはそれらから本質的になることができる。組成物、方法、および物品は、追加的または代替的に、組成物、方法、および物品の機能または目的を達成するために必要ではない任意の材料(または種)、ステップ、または成分を含まない、または実質的に含まないように、製剤化することができる。
【0049】
範囲については、記載される上限および下限を組み合わせて範囲を形成することができる(例えば、「少なくとも1または少なくとも2重量パーセント」および「最大10または5重量パーセント」は、「1~10重量パーセント」、または「1~5重量パーセント」、または「2~10重量パーセント」、または「2~5重量パーセント」の範囲として組み合わせることができる)。「第1」、「第2」などの用語は、順序、数量、または重要性を示すのではなく、ある要素を別の要素と区別するために使用される。「a」および「an」および「the」という用語は、本明細書中で指示がない限り、または文脈と明らかに矛盾しない限りは、単数形および複数形の両方を包含するものと解釈されるべきである。「または」は、特に明記されない限り「および/または」を意味する。
【0050】
本明細書で特に明記されない限り、すべての試験規格は、本出願の出願日時点で、または優先権が主張される場合は、試験規格が記載される最も早い優先権出願の出願日の時点で、効力を有する最新の規格である。
【0051】
「アルキル」という用語は、分岐鎖または直鎖の不飽和脂肪族炭化水素基、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、s-ブチル、t-ブチル、n-ペンチル、s-ペンチル、ならびにn-およびs-ヘキシル、またはシクロアルキル、例えば、シクロヘキシル、または環状基と直鎖もしくは分岐鎖とを含むアルキルを意味する。「アルケニル」は、少なくとも1つの炭素-炭素二重結合を有する直鎖または分岐鎖の一価炭化水素基(例えば、エテニル(-HC=CH2)を意味する。「アルコキシ」は、酸素を介して連結されているアルキル基(すなわち、アルキル-O-)、例えば、メトキシ、エトキシ、およびsec-ブチルオキシ基を意味する。「アリール」は、フェニル、トロポン、インダニル、またはナフチルなど、特定の数の炭素原子を含有する芳香族炭化水素基を意味する。接頭辞「ヘテロ」は、化合物または基が、ヘテロ原子(例えば、1、2、または3個のヘテロ原子)である少なくとも1つの環メンバーを含み、そのヘテロ原子は、各々独立して、N、O、S、Si、またはPである、ことを意味する。基において明示される炭素原子の数には、置換基は含まれない。例えば、-CH2CH2CNは、ニトリルで置換されたC2アルキル基である。