(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-02
(45)【発行日】2024-04-10
(54)【発明の名称】車両制御方法、モジュール、システム、デバイス及び媒体
(51)【国際特許分類】
B60L 53/80 20190101AFI20240403BHJP
B60L 53/66 20190101ALI20240403BHJP
B60L 53/65 20190101ALI20240403BHJP
【FI】
B60L53/80
B60L53/66
B60L53/65
(21)【出願番号】P 2021558708
(86)(22)【出願日】2021-08-31
(86)【国際出願番号】 CN2021115742
(87)【国際公開番号】W WO2023028852
(87)【国際公開日】2023-03-09
【審査請求日】2021-09-30
(73)【特許権者】
【識別番号】513196256
【氏名又は名称】寧徳時代新能源科技股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Contemporary Amperex Technology Co., Limited
【住所又は居所原語表記】No.2,Xingang Road,Zhangwan Town,Jiaocheng District,Ningde City,Fujian Province,P.R.China 352100
(74)【代理人】
【識別番号】100167689
【氏名又は名称】松本 征二
(72)【発明者】
【氏名】李占良
(72)【発明者】
【氏名】但志敏
(72)【発明者】
【氏名】▲顔▼▲ユー▼
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼苗苗
【審査官】篠原 将之
(56)【参考文献】
【文献】特表2022-526110(JP,A)
【文献】特開2019-180226(JP,A)
【文献】国際公開第2021/035298(WO,A1)
【文献】国際公開第2020/156771(WO,A1)
【文献】国際公開第2021/149488(WO,A1)
【文献】国際公開第2021/149468(WO,A1)
【文献】国際公開第2021/149467(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第109552106(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60L 53/80
B60L 53/66
B60L 53/65
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に設置された制御モジュールに用いられる車両制御方法であって、
前記車両に電池交換ステーションから提供された対象電池を交換
したと特定した場合、前記対象電池の第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスを取得することと、
前記第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスに基づいて、
前記車両に設置された制御モジュールと前記第1の電池管理モジュールとの無線通信接続を確立するように要求することと、
前記車両に設置された制御モジュールと前記第1の電池管理モジュールとの無線通信接続
の確立に成
功した場合、前記車両が電池交換領域から出ることを許可する関連操作を実行するように対象物体
に指示するために用いられる第1の提示信号を、対象物体に送信することと、
を含む車両制御方法。
【請求項2】
前記車両内に遠隔情報処理モジュールが設置されていて、
前記ネットワークアドレスは、前記遠隔情報処理モジュールが前記第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスを受信した後に、前記制御モジュールに転送される、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記
車両に設置された制御モジュールと前記第1の電池管理モジュールとの無線通信接続
の確立に成
功した場合、前記第1の提示信号を対象物体に送信することは、
前記
車両に設置された制御モジュールと前記第1の電池管理モジュールとの無線通信接続
の確立に成
功した場合、前記対象電池の電池検出結果を取得することと、
前記電池検出結果が前記対象電池が正常な状態にあることを示す場合、前記電池交換ステーションに前記第1の提示信号を送信することと、を含む、
請求項1又は2に記載の方法。
【請求項5】
前記対象物体は、前記電池交換ステーションの制御モジュールを含み、
前記関連操作は、バリアゲートが第1の状態にあるように制御するための操作を含み、
前記第1の状態は、車両を通過させるために用いられる
、
請求項1乃至
4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記対象物体は、前記車両の車両全体コントローラを含み、
前記関連操作は、前記車両全体コントローラが前記車両のモータコントローラMCUに、前記MCUが前記車両のモータの起動を制御するように許可するために用いられる第1の制御命令を送信するための操作を含
む、
請求項1乃至
5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記
車両に設置された制御モジュールは、車両全体コントローラ及び/又は第2の電池管理モジュールを備える、
請求項1乃至
6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスは、ブルートゥース通信アドレスであり、
前記無線通信接続は、ブルートゥース通信接続である、
請求項1乃至
7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
車両に電池交換ステーションから提供された対象電池を交換したと特定する場合、前記対象電池の第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスを取得するために用いられるアドレス取得ユニットと、
前記対象電池の第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスに基づいて、
前記車両に設置された制御モジュールと前記第1の電池管理モジュールとの無線通信接続を確立するように要求するために用いられる接続確立ユニットと、
前記車両に設置された制御モジュールと前記第1の電池管理モジュールとの無線通信接続
の確立に成
功した場合、前記車両が電池交換領域から出ることを許可する関連操作を実行するように対象物体
に指示するために用いられる第1の提示信号を、対象物体に送信するために用いられる信号送信ユニットと、を備える、
車両の制御モジュール。
【請求項10】
第1の電池管理モジュールと、
請求項
9に記載の制御モジュールと、を備える、
車両制御システム。
【請求項11】
プロセッサと、コンピュータプログラム命令を記憶しているメモリと、を備え、
前記プロセッサは、前記コンピュータプログラム命令を読み取って実行することで、請求項1乃至
8のいずれか1項に記載の車両制御方法を実現する
、
車両制御デバイス。
【請求項12】
コンピュータ記憶媒体にはコンピュータプログラム命令が記憶されていて、前記コンピュータプログラム命令がプロセッサにより実行される場合、請求項1乃至
8のいずれか1項に記載の車両制御方法を実現する、コンピュータ記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、電池交換の技術分野に属し、特に、車両制御方法、モジュール、システム、デバイス及び媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
電気自動車の発展に伴い、車両の電池交換技術は電池技術の発展方式の一つとなっている。電池交換技術において、電池交換ステーションに入った車両の電池を取り外し、かつ電池交換ステーションから電池を取り出して車両へ交換することができる。
【0003】
現在、電池が電池交換ステーションと異なる車両との間に循環しているため、電池のすり替え又は電池の誤交換などの異常行動に対して効果的に監視することが困難であるので、電池交換フローの信頼性に影響を与える。
【0004】
したがって、電池交換フローの信頼性を向上させる車両制御技術案を必要とする。
【発明の概要】
【0005】
本出願の実施例は、車両制御方法、モジュール、システム、デバイス及び媒体を提供し、電池交換フローの信頼性を向上させる。
【0006】
第1の態様において、本出願の実施例は、車両制御方法を提供し、
電池交換ステーションから提供された対象電池を車両に交換したと特定する場合、対象電池の第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスを取得することと、
対象電池の第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスに基づいて、制御モジュールと第1の電池管理モジュールとの無線通信接続を確立するように要求することと、
制御モジュールと第1の電池管理モジュールとの無線通信接続を成功に確立した場合、車両が電池交換領域から出ることを許可する関連操作を実行するように対象物体に提示するために用いられる第1の提示信号を、対象物体に送信することと、
を含む。
【0007】
本出願の実施例による車両制御方法において、車両へ対象電池を交換した後、車両の制御モジュールは、対象電池のネットワークアドレスに基づいて、対象電池の第1の電池管理モジュールとの接続を確立することができる。各電池の第1の電池管理モジュールは唯一のネットワークアドレスを有するため、対象電池が車両に成功に交換された場合、車両の制御モジュールが対象電池の第1の電池管理モジュールとの接続を成功に確立することができ、かつ車両が電池交換ステーションから出るように制御することを対象物体に提示する。それにより、電池のすり替え又は電池の誤交換などの異常行動が発生された場合、車両の制御モジュールは、対象電池の第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスに基づいて通信接続を成功に確立できず、車両が電池交換ステーションから出ることができないので、電池交換過程の信頼性を向上させる。
【0008】
1つの選択可能な実施形態において、前記車両内に遠隔情報処理モジュールが設置されていて、
前記ネットワークアドレスは、前記遠隔情報処理モジュールが前記第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスを受信した後に、前記制御モジュールに転送される。
【0009】
本実施例によれば、車両の既存の遠隔情報処理モジュールを用いてネットワークアドレスを取得することができ、通信モジュールを開発するコストを節約する。
【0010】
1つの選択可能な実施形態において、制御モジュールと第1の電池管理モジュールとの無線通信接続を成功に確立した場合、第1の提示信号を対象物体に送信することは、
制御モジュールと第1の電池管理モジュールとの無線通信接続を成功に確立した場合、対象電池の電池検出結果を取得することと、
電池検出結果が対象電池が正常な状態にあることを示す場合、電池交換ステーションに第1の提示信号を送信することと、を含む、
【0011】
本実施例によれば、状態の検出に基づいて対象電池が安全性を有すると特定された場合、車両が電池交換領域から出るように第1の提示信号を送信して、電池交換過程の安全性を向上させる。
【0012】
1つの選択可能な実施形態において、方法は、
制御モジュールと第1の電池管理モジュールとの無線通信接続を成功に確立した場合、車両とネットワークアドレスとのバインディング関係が電池交換ステーションの制御モジュールによって確立されるように、電池交換ステーションの制御モジュールにネットワークアドレスを送信することと、又は、ネットワークアドレスに基づいて車両とネットワークアドレスとのバインディング関係がクラウドサーバによって確立されるように、クラウドサーバにネットワークアドレスを送信することと、を更に含む、
【0013】
本実施例によれば、車両と対象電池の第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスとのバインディング関係を確立することにより、車両の次回の電池交換の場合、該バインディング関係に基づいて、車両から取り外した電池の第1の管理モジュールのネットワークアドレスが対象電池の第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスと同じであるか否かを検証し、同じではない場合、交換された電池が対象電池ではないとを示し、すなわち、対象電池が電池交換ステーション以外の使用過程においてすり替えられ、この場合の制御モジュールは、車両に電池交換サービスを提供し続けることを拒否することができるので、すり替えられた粗悪な電池が電池交換ステーションに流入することを防止し、電池交換過程の信頼性を保証する。
【0014】
1つの選択可能な実施形態において、対象物体は、電池交換ステーションの制御モジュールを含み、
関連操作は、電池検出結果が対象電池が正常な状態にあることを示すか否かを検出するための検出操作を含む。
【0015】
本実施例によれば、対象電池の状態を再検出することができるので、状態の検出に基づいて対象電池が安全性を有すると特定された場合、車両が電池交換領域から出るように第1の提示信号を送信して、電池交換過程の安全性を向上させる。
【0016】
1つの選択可能な実施形態において、対象物体は、前記電池交換ステーションの制御モジュールを含み、
関連操作は、電池交換組立体が初期位置に移動するように制御するための操作を含む。
【0017】
本実施例によれば、電池交換組立体が電池交換位置から初期位置に移動するように制御することで、電池交換組立体が車両の走行路線上にあることによる安全上の問題を避ける。
【0018】
1つの選択可能な実施形態において、対象物体は、電池交換ステーションの制御モジュールを含み、
関連操作は、バリアゲートが第1の状態にあるように制御するための操作を含み、
ここで、第1の状態は、車両を通過させるために用いられる。
【0019】
本実施例によれば、対象電池のすり替え又は電池の誤交換を発生する場合、異常な車両の通行を阻止することにより、車両走行の安全性、電池交換ステーションの信頼性、電池サプライヤー経済、電池交換ステーション内の電池品質等が確保できる。
【0020】
1つの選択可能な実施形態において、対象物体は、車両の車両全体コントローラを含み、
関連操作は、車両全体コントローラが車両のモータコントローラMCUに第1の制御命令を送信するための操作を含み、
第1の制御命令は、MCUが車両のモータの起動を制御するように許可するために用いられる。
【0021】
本実施例によれば、対象電池のすり替え又は電池の誤交換を発生する場合、車両の起動を禁止して、車両が電池交換領域から出ることができないことを生じて、車両走行の安全性、電池交換ステーションの信頼性、電池サプライヤー経済、電池交換ステーション内の電池品質等が確保できる。
【0022】
1つの選択可能な実施形態において、第1の制御モジュールは、車両コントローラ及び/又は第2の電池管理モジュールを備える。
【0023】
本実施例によれば、車両の既存の制御モジュールを用いて車両を制御し、コストを節約する。
【0024】
1つの選択可能な実施形態において、ネットワークアドレスは、ブルートゥース(登録商標)通信アドレスであり、無線通信接続は、ブルートゥース通信接続である。
【0025】
第2の態様において、本出願の実施例は、
【0026】
電池交換ステーションから提供された対象電池を車両に交換したと特定する場合、対象電池の第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスを取得するために用いられるアドレス取得ユニットと、
対象電池の第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスに基づいて、制御モジュールと第1の電池管理モジュールとの無線通信接続を確立するように要求するために用いられる接続確立ユニットと、
制御モジュールと第1の電池管理モジュールとの無線通信接続を成功に確立した場合、車両が電池交換領域から出ることを許可する関連操作を実行するように対象物体へ提示するために用いられる第1の提示信号を、対象物体に送信するために用いられる信号送信ユニットと、を備える車両制御モジュールを提供する。
【0027】
本出願の実施例による車両制御モジュールにおいて、車両に対象電池を交換した後、車両の制御モジュールは、対象電池のネットワークアドレスに基づいて、対象電池の第1の電池管理モジュールとの接続を確立することができる。各電池の第1の電池管理モジュールは唯一のネットワークアドレスを有するため、対象電池が車両に成功に交換されたのみ場合に、車両の制御モジュールが対象電池の第1の電池管理モジュールとの接続を成功に確立することができ、かつ車両が電池交換ステーションから出るように制御することを対象物体に提示する。それにより、電池のすり替え又は電池の誤交換などの異常行動が発生された場合、車両の制御モジュールは、対象電池の第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスに基づいて通信接続を成功に確立できず、車両が電池交換ステーションから出ることができないので、電池交換過程の信頼性を向上させる。
【0028】
1つの選択可能な実施形態において、車両内に遠隔情報処理モジュールが設置され、
アドレス取得ユニットは、第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスを取得するために用いられ、ここで、ネットワークアドレスは、遠隔情報処理モジュールが第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスを受信した後に制御モジュールに転送される。
【0029】
1つの選択可能な実施形態において、信号送信ユニットは、
制御モジュールと第1の電池管理モジュールとの無線通信接続を成功に確立した場合、対象電池の電池検出結果を取得するために用いられる第1の検出サブユニットと、
電池検出結果が対象電池が正常な状態にあることを示す場合、電池交換ステーションに第1の提示信号を送信するために用いられる信号送信サブユニットと、を備える。
【0030】
1つの選択可能な実施形態において、車両制御モジュールは、アドレス送信ユニットを更に備え、
【0031】
該アドレス送信ユニットは、制御モジュールと第1の電池管理モジュールとの無線通信接続を成功に確立した場合、車両とネットワークアドレスとのバインディング関係が電池交換ステーションの制御モジュールによって確立されるために、電池交換ステーションの制御モジュールにネットワークアドレスを送信するために用いられ、又は、ネットワークアドレスに基づいて車両とネットワークアドレスとのバインディング関係がクラウドサーバによって確立されるために、クラウドサーバにネットワークアドレスを送信するために用いられる。
【0032】
1つの選択可能な実施形態において、対象物体は、電池交換ステーションの制御モジュールを含み、
関連操作は、電池検出結果が対象電池が正常な状態にあることを示すか否かを検出するための検出操作を含む。
【0033】
1つの選択可能な実施形態において、対象物体は、電池交換ステーションの制御モジュールを含み、
関連操作は、電池交換組立体が初期位置に移動するように制御するための操作を含む。
【0034】
1つの選択可能な実施形態において、対象物体は、電池交換ステーションの制御モジュールを含み、
関連操作は、バリアゲートが第1の状態にあるように制御するための操作を含み、
第1の状態は、車両を通過するために用いられる。
【0035】
1つの選択可能な実施形態において、対象物体は、車両の車両全体コントローラを含み、
関連操作は、車両全体コントローラが車両のモータコントローラMCUに第1の制御命令を送信するための操作を含み、
第1の制御命令は、MCUが車両のモータの起動を制御することを許可するために用いられる。
【0036】
1つの選択可能な実施形態において、第1の制御モジュールは、車両コントローラ及び/又は第2の電池管理モジュールを備える。
【0037】
1つの選択可能な実施形態において、ネットワークアドレスは、ブルートゥース通信アドレスであり、無線通信接続は、ブルートゥース通信接続である。
【0038】
第3の態様において、車両制御システムを提供し、
対象電池の第1の電池管理モジュールと、
第2の態様又は第2の態様のいずれかの選択可能な実施形態に提供された制御モジュールと、を備える。
【0039】
本出願の実施例による車両制御システムにおいて、車両に対象電池を交換した後、車両の制御モジュールは、対象電池のネットワークアドレスに基づいて、対象電池の第1の電池管理モジュールとの接続を確立することができる。各電池の第1の電池管理モジュールは唯一のネットワークアドレスを有するため、対象電池が車両に成功に交換されたのみ場合に、車両の制御モジュールが対象電池の第1の電池管理モジュールとの接続を成功に確立することができ、かつ車両が電池交換ステーションから出るように制御することを対象物体に提示する。それにより、電池のすり替え又は電池の誤交換などの異常行動を発生した場合、車両の制御モジュールは、対象電池の第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスに基づいて通信接続を成功に確立できず、車両が電池交換ステーションから出ることができないので、電池交換過程の信頼性を向上させる。
【0040】
第4の態様において、
プロセッサと、コンピュータプログラム命令を記憶するメモリと、を備え、
第1の態様又は第1の態様のいずれかの選択可能な実施形態に提供された車両制御方法を実現するために、プロセッサがコンピュータプログラム命令を読み取って実行する
車両制御デバイスを提供する。
【0041】
本出願の実施例による車両制御デバイスにおいて、車両に対象電池を交換した後、車両の制御モジュールは、対象電池のネットワークアドレスに基づいて、対象電池の第1の電池管理モジュールとの接続を確立することができる。各電池の第1の電池管理モジュールは唯一のネットワークアドレスを有するため、対象電池が車両に成功に交換されたのみ場合に、車両の制御モジュールが対象電池の第1の電池管理モジュールとの接続を成功に確立することができ、かつ車両が電池交換ステーションから出るように制御することを対象物体に提示する。それにより、電池のすり替え又は電池の誤交換などの異常行動を発生した場合、車両の制御モジュールは、対象電池の第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスに基づいて、通信接続を成功に確立できず、車両が電池交換ステーションから出ることができないので、電池交換過程の信頼性を向上させる。
【0042】
第5の態様において、
コンピュータ記憶媒体にはコンピュータプログラム命令が記憶され、
コンピュータプログラム命令がプロセッサにより実行される場合、第1の態様又は第1の態様のいずれかの選択可能な実施形態に提供された車両制御方法を実現するコンピュータ記憶媒体を提供する。
【0043】
本出願の実施例によるコンピュータ記憶媒体において、車両に対象電池を交換した後、車両の制御モジュールは、対象電池のネットワークアドレスに基づいて、対象電池の第1の電池管理モジュールとの接続を確立することができる。各電池の第1の電池管理モジュールは唯一のネットワークアドレスを有するため、対象電池が車両に成功に交換されたのみ場合に、車両の制御モジュールが対象電池の第1の電池管理モジュールとの接続を成功に確立することができ、かつ車両が電池交換ステーションから出るように制御することを対象物体に提示する。それにより、電池のすり替え又は電池の誤交換などの異常行動を発生した場合、車両の制御モジュールは、対象電池の第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスに基づいて通信接続を成功に確立できず、車両が電池交換ステーションから出ることができないので、電池交換過程の信頼性を向上させる。
【0044】
本願の実施例の技術案をより明確に説明するために、以下に本願の実施例に必要な図面を簡単に説明し、明らかに、以下に記載された図面は本願のいくつかの実施例に過ぎず、当業者であれば、創造的労働を要らない前提で、さらに図面に基づいて他の図面を取得することができる
【図面の簡単な説明】
【0045】
【
図1】本出願の実施例による例示的な電池交換シーンの模式図である。
【
図2】本出願の実施例による車両制御方法のフローチャートである。
【
図3】本出願の実施例による別の車両制御方法のフローチャートである。
【
図4】本出願の実施例による別の車両制御方法のフローチャートである。
【
図5】本出願の実施例による別の車両制御方法のフローチャートである。
【
図6】本出願の実施例による制御モジュールの構造模式図である。
【
図7】本出願の実施例による例示的な車両制御システムのフレーム図である。
【
図8】本出願の実施例による車両制御デバイスのハードウェアを示す構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
以下、本出願の各態様の特徴及び例示的な実施例を詳細に説明する。以下、本出願の目的、技術案及び利点をより明確に理解させるために、図面及び実施例と組み合わせて、本出願をさらに詳細に説明する。なお、ここに記載された具体的な実施例は本出願を解釈するためのみであり、本出願を限定するものではないと理解すべきである。本出願がこれらの具体的な詳細の一部を要せずに実施できることは、当業者にとって自明である。下記に記載された実施例は、本出願を例示することによって本出願をより良く理解させるためのみである。
【0047】
なお、本願において、第1及び第2のような関係用語は、一のエンティティ又は動作と他のエンティティ又は動作とを区別することにのみ用いられ、これらのエンティティ又は動作の間にこのような実際的な関係又は順序が存在するとは限られない。また、「備える」、「含む」、又はその他の変形のような用語は、非排他的な包含関係を意図し、一連の要素を含むプロセス、方法、物品、又はデバイスがそれらの要素だけでなく、明示的に列挙されていない他の要素を含んでもよく、或いは、このようなプロセス、方法、物品又はデバイスにおける固有の要素を含んでもよい。より多くの制限がない限り、「…を備える」のような語句で限定される要素は、上記要素を含むプロセス、方法、物品又はデバイスがさらに他の同一な要素を有することを排除するものではない。
【0048】
新エネルギー技術の急速な発展に伴い、新エネルギーサービスをサポートする各項の技術も大幅に改善される。充電しにくく、充電速度が遅く、電池の航続能力の制限などを考慮し、新エネルギー自動車に対する電池交換技術が生まれる。
【0049】
電池交換技術は、「車両と電池の分離」という方式を利用し、電池交換ステーションを利用して車両に電池交換サービスを提供することができる。
【0050】
しかしながら、電池は、異なる電池交換ステーションと異なる車両との間に循環している。電池の監視管理に対する有効なポリシーがなければ、電池のすり替えや電池の誤交換などの異常行動の発生を引き起こし、電池交換フローの信頼性に影響を与える。
【0051】
これにより、本出願の実施例は車両制御方法、システム、装置、デバイス及び媒体を提供し、新エネルギー車両の電池交換応用シーンに用いられる。上記関連技術に比べて、電池交換フローの信頼性を向上させる。
【0052】
本出願をよりよく理解するために、具体的には、本出願の実施例により、先に本出願に係る車両、電池、電池交換ステーション等の概念を順に詳細に説明する。
【0053】
車両であって、本出願の実施例による車両は、電池と取り外し可能に接続されている。いくつかの実施例において、車両は、自動車、トラックなどの電池を動力源とする車両であってもよい。
【0054】
電池であって、本出願の実施例による電池は、リチウムイオン電池、リチウム金属電池、鉛酸電池、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、リチウム硫黄電池、リチウム空気電池又はナトリウムイオン電池等であってもよく、ここで限定されない。電池は電気自動車内に用いられ、電気自動車の動力源とするだけではなく、電気自動車における他の電気装置に給電することができ、例えば、車内エアコン、車両用プレーヤなどに電力を供給できる。規模から見ると、本出願の実施例による電池は、無線通信機能を有する電池セルであってもよく、電池モジュール又は電池パックであってもよく、ここで限定されない。
【0055】
電池交換ステーションであって、本出願の実施例において、電池交換ステーションは、車両に電池交換サービスを提供する場所である。例えば、固定の場所であってもよく、又は移動式の電池交換用車両などの移動場所であってもよく、本出願の実施例には、ここで限定されない。
【0056】
上記概念を説明した後、簡単に理解するために、本出願の実施例による動力電池の充電技術を詳しく説明する前に、本出願の実施例の下記内容には、先に1つの例示的な電池交換シーンを詳しく説明する。
【0057】
図1は、本出願の実施例による例示的な電池交換シーンの模式図である。
図1に示すように、電池交換ステーション20は、電池交換キャビネット21を備える。ここで、電池交換キャビネット21は、複数の充電室22を備える。
【0058】
電池P1が取り付けられた車両が電池交換ステーション20に入ると、電池交換ステーション20は、電池交換装置を利用して電池P1を車両10から取り外し、かつ充電室22から電池P2を取り出し、電池P2を車両10に取り付けた後、電池P2が取り付けられた車両10が電池交換ステーション20から出ることができる。
【0059】
また、取り外された電池P1は、空いている充電室22内に入れられて充電されることで、電池交換ステーション20が他の車両に電池交換サービスを提供し続けるために用いられる。
【0060】
電池交換システムを十分に説明した後、本出願の実施例による車両制御方法、装置、システム、デバイス及び媒体を詳しく説明する。なお、これらの実施例は本出願に開示されている保護範囲を限定するものではない。本出願の実施例により、車両制御方法を詳しく説明する。
【0061】
本出願のいくつかの実施例において、車両制御方法を提供する。
図2は、本出願の実施例による車両制御方法のフローチャートである。
図2における各ステップを実行する主体は、車両の制御モジュールであってもよい。
【0062】
図2に示すように、車両制御方法200は、S210~S230を含んでもよい。
【0063】
S210において、電池交換ステーションから提供された対象電池を車両に交換したと特定する場合、対象電池の第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスを取得する。
【0064】
S220において、対象電池の第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスに基づいて、対象電池の第1の電池管理モジュールとの無線通信接続を確立するように要求する。
【0065】
S230において、対象電池の第1の電池管理モジュールとの無線通信接続を成功に確立した場合、対象物体に第1の提示信号を送信する。
【0066】
電気エネルギースケジューリング方法200の具体的なステップS210~S230を簡単に説明した後、S210~S230に係る技術用語を詳しく説明する。
【0067】
車両の制御モジュールは、車両の全体又は一部を制御するために用いられる。いくつかの実施例において、車両の制御モジュールは、車両本体内に設置され、制御機能を有するモジュール又は装置であってもよい。いくつかの実施例において、車両の制御モジュールは、車両全体コントローラ(Vehicle Control Unit:VCU)又は第2の電池管理モジュールであってもよい。好ましくは、第2の電池管理モジュールは、車両本体と取り外し可能に接続された電池を管理するために用いられ、車両本体内に設置されている。
【0068】
いくつかの実施例において、車両本体内に第2の電池管理モジュールが設置され、対象電池内に第1の電池管理モジュールが設置されている場合、第2の電池管理モジュールは、マスター電池管理モジュール(Master Battery Management Unit:MBMU)と呼ばれる。第2の電池管理モジュールは、第1の電池管理モジュールにより、車両に接続された1つ又は複数の電池を管理することができる。一例として、1つの第2の電池管理モジュールは、1つ又は複数の電池の第1の電池管理モジュールを管理することができる。1つの実施例において、第2の電池管理モジュールは、電池交換ステーションとブルートゥースで通信する時にスレーブノードとし、第1の電池管理モジュールと通信する時にマスターノードに切り替えることができる。従って、制御モジュールの通信の柔軟性を実現し、電池交換システムにおける各モジュール又はデバイスのインタラクティブ能力を向上させる。別の実施例において、第2の電池管理モジュールは、常にマスタノードであってもよく、それにより、通信モジュールの開発過程を簡略化する。
【0069】
対象電池は、電池交換ステーションから選択され、車両へ既に交換した又は交換する1つ又は複数の電池である。いくつかの実施例において、車両の接続可能な電池の数がNであれば、対象電池の数は、N以下の正の整数であってもよい。ここで、Nは正の整数である。例えば、車両に3つの電池を接続すると、対象電池の数は、3つ、2つ又は1つであってもよい。なお、対象電池の詳細は、本出願の実施例の上記関連説明を参照してもよく、ここで、説明を省略すると理解される。
【0070】
第1の電池管理モジュールは、対象電池を管理するために用いられる。第1の電池管理モジュールは、対象電池内に設置されてもよく、又は、対象電池の外部に設置されてもよい。例示的に、第1の電池管理モジュールは、スレーブ電池管理モジュール(Slaver Battery Management Unit、SBMU)と呼ばれる。
【0071】
車両の制御モジュールと第1の電池管理モジュールとの無線通信接続は、ブルートゥース、ジグビー(zigbee)、WiFi等の近距離無線通信技術を利用して確立された無線通信接続であってもよい。1つの実施例において、車両の制御モジュールと第1の電池管理モジュールとの無線通信接続は、ブルートゥース通信接続であってもよい。
【0072】
第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスは、第1の電池管理モジュールの無線通信アドレスであってもよく、異なる電池の第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスが異なることとしてもよい。すなわち、異なる電池は、異なる第1の電池管理モジュールを有し、異なる第1の電池管理モジュールは、異なるネットワークアドレスを有する。一例として、車両には2つの対象電池である電池Aと電池Bが取り付けられる必要があると、さらに電池Cと電池Dを有する。電池Aの第1の電池管理モジュールのネットワークアドレス、電池Bの第1の電池管理モジュールのネットワークアドレス、電池Cの第1の電池管理モジュールのネットワークアドレス、電池Dの第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスはいずれも異なる。1つの実施例において、車両の制御モジュールと第1の電池管理モジュールとの間にブルートゥースで接続される場合、第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスは、ブルートゥース通信アドレスであり、例えば第1の電池管理モジュールのメディアアクセス制御(Media Access Control、MAC)アドレスである。
【0073】
いくつかの実施例において、対象電池の第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスは、電池交換ステーションから車両の管理モジュールに送信されてもよい。又は、対象電池の第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスは、クラウドサーバから車両の管理モジュールに送信されてもよく、又は、クラウドサーバから電池交換ステーションにより車両の管理モジュールに送信されてもよい。
【0074】
第1の提示信号は、車両が電池交換領域から出ることを許可する関連操作を実行するように対象物体に提示するために用いられる。ここで、電池交換領域は、電池交換ステーション全体であってもよく、又は、車両が電池を交換する時の駐車の指定領域であってもよく、本出願の実施例は、ここで限定されない。ここで、対象物体は、車両が電池交換領域から出ることを許可する関連操作を実行する対象であってもよい。対象物体は、電池交換ステーション内又は車両本体内に設置されてもよい。いくつかの例において、対象物体は、電池交換ステーションの制御モジュールであってもよく、又は、車両のVCU(車両制御ユニット)であってもよい。なお、S210~S230の実行主体及び対象物体がいずれも車両のVCUである場合、S210~S230の実行主体と対象物体は、VCUの異なる機能モジュールであってもよい。
【0075】
S220では、いくつかの実施例において、制御モジュールが無線通信接続の状態にある場合、制御モジュールと第1の電池管理モジュールとの無線通信接続を確立する。一例として、車両が電池交換ステーションに入った後、車両全体が高電圧をオフすることを検出した後、制御モジュールと第1の電池の第1の電池管理モジュールとの無線通信接続を切断する。また、対象電池の第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスを受信した後、制御モジュールと対象電池の第1の電池管理モジュールとの無線通信接続を確立することができる。
【0076】
S220における無線通信接続の確立時間について、以下のように説明する。
【0077】
一例として、車両の制御モジュールは、電池交換ステーション又はクラウドサーバから送信された電池交換成功という提示情報を受信した後、車両の制御モジュールと対象電池の第1の電池管理モジュールとの無線通信接続を確立するように要求する。ここで、クラウドサーバは、物理サーバ又は仮想サーバであってもよく、本出願の実施例がここで限定されない。
【0078】
別の例において、制御モジュールは、電池搬送装置が対象電池を充電室から取り出した後、電池搬送過程又は電池交換過程において、制御モジュールと対象電池の第1の電池管理モジュールとの無線通信接続を確立するように要求する。
【0079】
S230において、車両の制御モジュールにより取得された対象電池の第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスが正確であれば、車両の制御モジュールは、対象電池の第1の電池管理モジュールとの無線通信接続を成功に確立できる。それに応じて、車両の制御モジュールが対象物体に第1の提示信号を送信した後、対象物体は、車両が電池交換領域から出ることを許可する関連操作を実行した後、車両が電池交換ステーションから出る。同様に、関係者が電池交換ステーションから提供された対象電池を他の電池に交換し、又は、電池交換ステーションから他の電池に誤って交換されると、両方の無線通信接続を成功に確立することができず、車両の制御モジュールが対象物体に第1の提示情報を送信することができないので、車両が電池交換領域から出ることを許可する関連操作を実行できないことにより、車両が電池交換領域から出ることができない。
【0080】
いくつかの実施例において、車両を成功に制御するために、車両の制御モジュールと対象電池の第1の電池管理モジュールとの無線通信接続を成功に確立したと特定した後、第1の提示信号を送信することができる。例えば、制御モジュールと対象電池の第1の電池管理モジュールに3回のハンドシェイク通信を行ったと特定した後、第1の提示信号を送信することができる。
【0081】
上記ステップS210~S230に示す車両制御方法200により、車両に対象電池を交換した後、車両は、対象電池の第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスに基づいて、対象電池との接続を確立することができる。各第1の電池管理モジュールは唯一のネットワークアドレスを有するため、対象電池が車両に成功に交換された場合、車両の制御モジュールが対象電池の第1の電池管理モジュールとの接続を成功に確立することができ、かつ車両が電池交換ステーションから出るように制御することを対象物体に提示する。従って、電池のすり替えや電池の誤交換などの異常行動が発生された場合、車両は、対象電池の第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスに基づいて通信接続を成功に確立できず、車両が電池交換ステーションから出ることができないので、電池交換過程の信頼性を向上させる。
【0082】
具体的なシーンにおいて、対象電池を粗悪な電池に交換すると、粗悪な電池が車両の間に循環し、通常に、粗悪な電池の安全上のリスクが高い。本出願の実施例により、電池のすり替えを発生したと、車両が電池交換領域から出ることができないことを生じるので、粗悪な電池の安全リスクを避けて、電池交換の信頼性を向上させる。
【0083】
別の具体的なシーンにおいて、対象電池を他の電池に誤って交換すると、他の電池と車両の残った電池との電圧差値が大きすぎると、給電線路上の継電器を焼損する安全リスクがあり、又は、他の電池の耐用年数と車両の残った電池の耐用年数との差異が大きすぎると、使用過程における充放電の差異を引き起こし、電力消費量を加速するおそれがある。本実施例により、電池を誤って交換すると、車両が電池交換領域から出ることができないので、電池の使用安全性を確保し、電力消費量の損失を防止する。
【0084】
本出願のいくつかの実施例によれば、好ましくは、車両に遠隔情報処理モジュールが設置される。
【0085】
第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスは、遠隔情報処理モジュールが第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスを受信した後、車両の制御モジュールに転送される。
【0086】
遠隔情報処理モジュールは、車両用ネットワークに用いられる。遠隔情報処理モジュールは、車両内に設置されてもよい。いくつかの実施例において、遠隔情報処理モジュールは、遠隔情報処理プロセッサ(Telematics BOX:TBOX)又はRDB(車両用ネットワークデバイス)等のデバイスであってもよい。一例として、遠隔情報処理モジュールは、情報を電池交換ステーションの通信モジュールに伝送することができる。具体的には、遠隔情報処理モジュールと電池交換ステーションの通信モジュールとの間は、グローバル移動通信システム(Global System for Mobile Communications:GSM)ネットワーク、第四世代移動通信技術(the 4th generation mobile communication technology:4G)などのデータ伝送ネットワークを利用して通信することができる。本実施例により、車両の既存の遠隔情報処理モジュールを利用すれば電池交換ステーションと通信することができ、他の通信モジュールを追加して設置する必要がなく、コストを節約する。
【0087】
一例として、電池交換ステーションは、第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスを取得した後、該ネットワークアドレスをクラウドサーバに送信し、クラウドサーバを介して遠隔情報処理モジュールに送信し、遠隔情報モジュールを介して車両の制御モジュールに送信することができる。
【0088】
別の例において、クラウドサーバは、第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスを取得した後、該ネットワークアドレスを遠隔情報処理モジュールに送信し、遠隔情報モジュールを介して車両の制御モジュールに送信する。ここで、クラウドサーバ及び電池交換ステーションが第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスを取得する詳細な方法は、本出願の実施例の上記関連内容を参照することができ、ここで限定されない。
【0089】
本実施例により、車両の既存の遠隔情報処理モジュールを使用してネットワークアドレスを取得することができ、通信モジュールの開発コストを節約する。
【0090】
本出願のいくつかの実施例によれば、対象電池の第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスは、電池交換ステーションの制御モジュールによりブルートゥース通信方式で車両の制御モジュールに送信することが好ましい。
【0091】
車両の制御モジュールがブルートゥース通信機能を有する場合、該制御モジュールにより該ネットワークアドレスを直接に取得することができる。又は、車両のブルートゥース通信ユニットにより該ネットワークアドレスを取得してから、該ブルートゥース通信ユニットにより制御モジュールに伝送することができる。
【0092】
電池交換ステーションの制御モジュールは、電池交換ステーションの全体又は一部の機能を制御することができ、例えば、電池交換ステーションの電池交換フローを制御する。電池交換ステーションの制御モジュールはが電池交換ステーション内に設けられてもよい。好ましくは、電池交換ステーションの制御モジュールは、電池交換ステーションのコンピュータ(PCと略称する)、サーバ又は電池交換ステーションの電池管理モジュール(Tube Battery Management Unit、TBMU)などであってもよい。
【0093】
ここで、電池交換ステーションの制御モジュールと車両の制御モジュールとの間のブルートゥース通信リンクは、車両が電池交換ステーションのブルートゥース通信領域に到着した後に確立することができる。
【0094】
一つの実施例において、車両の制御モジュールは、電池交換ステーションのネットワークアドレスに基づいて電池交換ステーションの制御モジュールと車両の制御モジュールとのブルートゥース通信リンクを確立することができる。
【0095】
別の実施例において、電池交換ステーションの制御モジュールは、車両の制御モジュールのネットワークアドレスに基づいて、電池交換ステーションの制御モジュールと車両の制御モジュールとのブルートゥース通信リンクを確立することができる。
【0096】
一例として、車両の制御モジュールのネットワークアドレスは、電池交換ステーションの制御モジュールが情報読取装置により車両に設置された情報記憶装置から読み取られてもよい。1つの詳細な例において、情報記憶装置及び情報読取装置の具体的なタイプ対して、情報記憶装置は、情報記憶機能及び情報読取装置により情報が読み取られる機能を備えるデバイスであってもよい。例えば、情報記憶装置は、無線周波数識別(Radio Frequency Identification:RFID)タグであってもよく、それに応じて、情報読取装置はRFIDリーダであってもよい。なお、情報記憶装置及び情報読取装置は、情報を読取る及び情報が読み取られる機能を備える他の付帯デバイスであってもよく、例えばチップなどであり、ここで具体的に限定されない。1つの具体的な例において、情報読取装置の使用方式について説明する。情報読取装置が電池搬送装置に設けられてもよく、それにより、情報読取装置は、動力電池が電池交換室に搬送される過程で該物理アドレスを読み取ることができる。例示的には、車両が指定領域に到着した後、情報読取装置により該物理アドレスを取得することができる。例えば、電池交換ステーションの入口に情報読取装置を設置し、又は車両が指定された電池交換領域に到着した後、情報読取装置により該物理アドレスを読み取ることができる。
【0097】
別の例において、電池交換ステーションの制御モジュールは、車両識別子と予め記憶された車両識別子とネットワークアドレスとのバインディング関係に基づいて、車両識別子に対応するネットワークアドレスを特定することができる。ここで、車両識別子は、例えば、ナンバープレート、車両番号等の車両を唯一に識別するために用いられる。例示的には、車両識別子は、電池交換ステーションが予約電池交換情報から取得してもよく、又は、情報読取装置により読み取られてもよい。1つの詳細な例において、情報読取装置は、上記RFID等の情報記憶装置と組み合わせて使用する装置であってもよい。情報読取装置の具体的な内容は、本出願の実施例の上記関連内容を参照すればよく、ここで説明を省略する。別の具体的な例において、情報読取装置は、画像取得装置であってもよい。具体的には、電池交換ステーションは、車両が指定領域に到着した後、画像取得装置により車両のナンバープレート情報を取得してもよい。ここで、画像取得装置は、撮影装置、モニタ、カメラなどの画像取得機能を有するデバイス又はモジュールであってもよく、ここで特に限定されない。例示的には、画像取得装置は、電池交換ステーションの入口にある車両のナンバープレート情報を撮影できるところに対応する位置に設置されてもよく、それにより、車両が電池交換ステーションに入る時、例えば、車両がバリアゲートの開放を待つ時に、車両のナンバープレート情報を撮影して取得する。
【0098】
別の例において、クラウドサーバは、車両から送信された電池交換の予約情報又は車両から送信された車両識別子を受信した後、車両識別子基づいて予め記憶された車両識別子とネットワークアドレスとのバインディング関係から車両識別子に対応するネットワークアドレスを特定し、電池交換ステーションの制御モジュールに送信する。
【0099】
なお、電池交換ステーションの制御モジュールは、他の方式により車両のネットワークアドレスを取得してもよく、ここで特に限定されない。
【0100】
また、電池交換ステーションは、他の無線通信方式により、車両の制御モジュールに第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスを直接に送信してもよく、本出願の実施例はここで特に限定されない。
【0101】
本出願のいくつかの実施例によれば、好ましくは、電池交換の信頼性を向上させるために、
図3は本出願の実施例による他の車両制御方法のフローチャートであり、
図3と
図2との相違点は、S530の詳細な方法にはS531及びS532が含まれることである。
【0102】
S531において、車両の制御モジュールが第1の電池管理モジュールとの無線通信接続を成功に確立した場合、対象電池の電池検出結果を取得する。
【0103】
S532において、電池検出結果が対象電池が正常な状態にあることを示す場合、電池交換ステーションに第1の提示信号を送信する。
【0104】
いくつかの実施例において、対象電池の電池検出結果は、対象電池の状態を検出した後に得られた検出結果であってもよい。対象電池状態の検出は、対象電池の電気的性能のパラメータを検出してもよい。一例として、対象電池の使用中に、車両の動力機構に高電圧を出力する必要があるため、対象電池から高電圧が出力されることを保証するために、すなわち、対象電池の高電圧がオンした後の安全性を保証するために、状態の検出は、対象電池が高電圧のオンの条件に合致するか否かを検出するために用いられる。例えば、対象電池の絶縁特性、対象電池に含まれる複数のコア間の電圧差、対象電池又は対象電池に含まれるコアの電圧及び温度などのパラメータのうちの少なくとも1つが正常であるか否かを検出してもよい。例えば、対象電池が複数であれば、複数の対象電池間の電圧差が正常であるか否かを検出してもよい。例示的には、対象電池の正極接地絶縁抵抗及び対象電池の負極接地絶縁抵抗が予め設定された所定抵抗値の範囲にあるか否かを検出することで対象電池の絶縁特性が正常であるか否かを判断してもよい。別の例示的には、対象電池が複数であれば、対象電池間の電圧差及び/又は対象電池に含まれた複数のコア間の電圧差が予め設定された電圧差の範囲にあるか否かを検出することで、対象電池が正常であるか否かを判断してもよい。別の例示的には、対象電池又は対象電池に含まれたコアの電圧が予め設定された電圧値の範囲にあるか否かを検出することで、対象電池が正常であるか否かを判断してもよい。別の例示的には、対象電池又は対象電池に含まれたコアの温度値が予め設定された温度の範囲にあるか否かを検出することで、対象電池が正常であるか否かを判断してもよい。
【0105】
本実施例により、状態の検出により対象電池が安全性を有すると特定した後、車両が電池交換領域から出るように第1の提示信号を送信することで、電池交換過程の安全性を向上させることができる。
【0106】
本出願のいくつかの実施例によれば、好ましくは、
図4は本出願の実施例による別の車両制御方法のフローチャートである。
図4と
図2の相違点は、S230の後に、車両制御方法200にS240が更に含まれることである。
【0107】
S240において、車両の制御モジュールと第1の電池管理モジュールとの無線通信接続を成功に確立した場合、電池交換ステーションの制御モジュールに対象電池の第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスを送信して、電池交換ステーションの制御モジュールにより車両とネットワークアドレスとのバインディング関係が確立される。
【0108】
いくつかの実施例において、車両とネットワークアドレスとのバインディング関係は、車両1と電池A1~A3との対応関係、や車両2と電池B1~B3との対応関係等を含んでもよい。
【0109】
好ましくは、車両と電池とのバインディング関係を便利に管理するために、電池交換ステーションの制御モジュールは、車両とネットワークアドレスとのバインディング関係を確立した後、該バインディング関係を他の電池交換ステーションに同期させてもよい。ここで、電池交換ステーションの制御モジュールは、クラウドサーバにより該バインディング関係を他の電池交換ステーションの制御モジュールに同期させてもよく、又は、電池交換ステーションが他の電池交換ステーションと直接に通信してもよく、それにより、該バインディング関係を他の電池交換ステーションに同期させ、本出願の実施例がここで限定されない。
【0110】
本実施例によれば、車両が対象電池の第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスとのバインディング関係を確立することにより、車両の次回の電池交換過程の場合、該バインディング関係に基づいて、車両から取り外した電池の第1の管理モジュールのネットワークアドレスが対象電池の第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスと同じであるか否かを検証し、両者が同じではない場合、取り外された電池が対象電池ではないとを示し、すなわち、対象電池が電池交換ステーション以外の使用過程ですり替えられ、この場合、制御モジュールは、車両に電池交換サービスを提供し続けることを拒否することができるので、すり替えられた粗悪な電池が電池交換ステーションに流入することを防止し、電池交換過程の信頼性を保証する。
【0111】
本出願のいくつかの実施例によれば、好ましくは、
図5は、本出願の実施例による別の車両制御方法のフローチャートである。
図5と
図2の相違点は、S230の後に、車両制御方法200にS250を更に含まれることである。
【0112】
クラウドサーバに第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスを送信することにより、クラウドサーバはネットワークアドレスに基づいて車両とネットワークアドレスとのバインディング関係を確立する。
【0113】
なお、S250とS240の相違点は、バインディング関係を確立する実行主体であり、すなわち、S240におけるバインディング関係がクラウドサーバにより確立され、S250におけるバインディング関係が電池交換ステーションの制御モジュールにより確立される。また、S250の他の内容は、S240と類似し、ここでは説明を省略する。
【0114】
本実施例によれば、車両と対象電池の第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスとのバインディング関係を確立することにより、車両の次回の電池交換の場合、該バインディング関係に基づいて、車両から取り外した電池の第1の管理モジュールのネットワークアドレスが対象電池の第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスと同じであるか否かを検証し、同じではない場合、取り外された電池が対象電池ではないとを示し、すなわち、対象電池が電池交換ステーション以外の使用過程ですり替えられ、この場合、制御モジュールは、車両に電池交換サービスを提供し続けることを拒否することができるので、すり替えられた粗悪な電池が電池交換ステーションに流入することを防止し、電池交換過程の信頼性を保証する。
【0115】
本出願のいくつかの実施例によれば、好ましくは、電池交換フローの信頼性を向上させるために、車両が電池交換領域から出る前に、第2の電池の対象電池の状態を再検出することができる。
【0116】
それに応じて、対象物体は、電池交換ステーションの制御モジュールを含む。
【0117】
関連操作は、電池検出結果が対象電池が正常な状態にあることを示すか否かを検出するための検出操作を含む。
【0118】
本実施例により、対象電池の状態を再検出することができるので、状態の検出により対象電池が安全性を有すると特定した時に、車両が電池交換領域から出るように第1の提示信号を再度に送信する。従って、電池交換過程の安全性を向上させる。
【0119】
本出願のいくつかの実施例によれば、好ましくは、車両が電池交換領域から出る時、電池交換組立体が車両の走行路線にあることによる安全上の問題を避けるように、電池交換組立体が電池交換位置から初期位置に移動する必要がある。
【0120】
それに応じて、対象物体は、電池交換ステーションの制御モジュールを含み、関連操作は、電池交換組立体が初期位置に移動するように制御するための操作を含む。
【0121】
ここで、初期位置は、電池交換組立体の電池交換作業を実行しない時の放置位置であってもよい。ここで、電池交換組立体は、電池を交換するデバイス又は構造であってもよく、例えば、電池交換ロボット、自動ナビゲーショントロリー(Guided Vehicle:AGV)などであってもよく、ここで限定されない。
【0122】
本実施例により、電池交換組立体が電池交換位置から初期位置に移動するように制御されることで、電池交換組立体が車両の走行路線にあることによる安全上の問題を避る。
【0123】
本出願のいくつかの実施例によれば、好ましくは、電池の誤交換又は電池のすり替えの異常な車両の車両走行安全性、電池交換ステーションの信頼性、電池サプライヤー経済、電池交換ステーション内の電池品質等を保証するために、車両に正確な対象電池を取り付けたことを特定した後に、出ると許可される。
【0124】
それに応じて、対象物体は、電池交換ステーションの制御モジュールを含み、関連操作は、車両を通過するために用いられる第1の状態にあるようにバリアゲートを制御するための操作を含む。
【0125】
バリアゲートは、車両を阻止する又は車両を通過する機能を有するデバイスであってもよい。バリアゲートが電池交換領域の出口に設けられていてもよい。いくつかの例において、バリアゲートは、ストレートロッド、伸縮ゲート、昇降式道路杭などであってもよい。
【0126】
次に、本出願の実施例には、具体的なバリアゲートを結合して、関連操作を詳しく説明する。
【0127】
一例として、バリアゲートは、ストレートロッドであってもよい。車両が出ても良い場合、ストレートロッドを持ち上げるように制御することで車両が通過する。車両が出た後に、ストレートロッドを下げるように制御し、例えば、ストレートロッドが水平方向にあり、車両を阻止する。
【0128】
別の例において、バリアゲートは、伸縮ゲートであってもよい。車両が出ることを阻止する場合、伸縮ゲートの一端と伸縮ゲートの他端は互いが反対方向に移動する。車両が出てもよい場合、伸縮ゲートの一端と伸縮ゲートの他端は互いが対向方向に移動する。
【0129】
別の例において、バリアゲートは、昇降式道路杭であってもよい。車両が出てもよい場合、道路杭を降下させ、地下に引き込まれる。車両が出ることを阻止する場合、道路杭を上昇させ、道路杭を地上に上昇させる。
【0130】
いくつかの実施例において、電池交換ステーションと協力して車両を管理するために、関連操作は、さらに車両が電池交換ステーションから出ると特定した後、車両の通行を阻止するための第2の状態にあるようにバリアゲートを制御する操作を含む。
【0131】
本実施例によれば、対象電池のすり替え又は電池の誤交換が発生する場合、異常な車両が出ることを阻止することにより、車両走行の安全性、電池交換ステーションの信頼性、電池サプライヤー経済、電池交換ステーション内の電池品質等が保証できる。
【0132】
本出願のいくつかの実施例によれば、好ましくは、対象物体は、車両の車両全体コントローラを含む。
【0133】
関連操作は、車両コントローラが車両のモータコントローラMCUに、MCUが車両のモータの起動を制御することを許可するための第1の制御命令を送信するための操作を含む。
【0134】
すなわち、車両に対象電池を交換し、MCUが車両全体コントローラから送信された第1の制御命令を受信しない場合、モータの起動を禁止する。この場合、車両はモータを起動することができない。MCUは車両コントローラの第1の制御命令を受信すると、モータの起動権限を開放し、この時、車両がモータを起動することができる。
【0135】
本実施例により、対象電池のすり替え又は電池の誤交換が発生した場合に、車両の起動を禁止して車両が電池変換領域から出ることができず、車両の走行安全性、電池交換ステーションの信頼性、電池プロバイダの経済、電池交換ステーション内の電池の品質を保証することができる。
【0136】
なお、電池交換ステーションの信頼性を保証するために、第1の提示信号を受信した後、1つ又は複数の対象物体が上記関連操作のいずれか1つ又は複数を実行するように制御できる。本出願の実施例は、ここで特に限定されない。
【0137】
同様の出願思想に基づいて、本出願の実施例は、車両制御方法の提供を除き、車両制御方法に対応する車両制御装置を更に提供する。
【0138】
以下、図面を参照して本出願の実施例に係る車両制御装置を詳しく説明する。
【0139】
図6は、本出願の実施例による制御モジュールの構造模式図である。
図6に示すように、車両の制御モジュール11は、
車両に電池交換ステーションから提供された対象電池を交換したと特定する場合、対象電池の第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスを取得するために用いられるアドレス取得ユニット110と
対象電池の第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスに基づいて、第1の電池管理モジュールとの無線通信接続を確立するように要求するために用いられる接続確立ユニット120と
第1の電池管理モジュールとの無線通信接続を成功に確立した場合、車両が電池交換領域から出ることを許可する関連操作を実行するように対象物体を提示するために用いられる第1の提示信号を、対象物体に送信するために用いられる信号送信ユニット130と、を備える。
【0140】
本出願のいくつかの実施例において、車両内に遠隔情報処理モジュールが設置され、
前記ネットワークアドレスは、前記遠隔情報処理モジュールが前記第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスを受信した後に前記制御モジュールに転送される。本出願のいくつかの実施例において、信号送信ユニット130は、
制御モジュールが第1の電池管理モジュールとの無線通信接続を成功に確立した場合、対象電池の電池検出結果を取得するために用いられる第1の検出サブユニットと、
電池検出結果が対象電池が正常な状態にあることを示す場合、電池交換ステーションに第1の提示信号を送信するために用いられる信号送信サブユニットと、を備える。
【0141】
本出願のいくつかの実施例において、車両制御モジュール11は、アドレス送信ユニットを更に備え、該アドレス送信ユニットは、
制御モジュールと第1の電池管理モジュールとの無線通信接続を成功に確立した場合、車両とネットワークアドレスとのバインディング関係が電池交換ステーションの制御モジュールによって確立されるように、電池交換ステーションの制御モジュールに対象電池の第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスを送信するために用いられ、又は、
制御モジュールと第1の電池管理モジュールとの無線通信接続を成功に確立した場合、車両と対象電池とのバインディング関係がクラウドサーバによって確立されるように、クラウドサーバに対象電池の第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスを送信するために用いられる。
【0142】
本出願のいくつかの実施例において、対象物体は、電池交換ステーションの制御モジュールを含み、関連操作は、電池検出結果が対象電池が正常な状態にあることを示すか否かを検出するための検出操作を含む。
【0143】
本出願のいくつかの実施例において、対象物体は、電池交換ステーションの制御モジュールを含み、関連操作は、電池交換組立体が初期位置に移動するように制御するための操作を含む。
【0144】
本出願のいくつかの実施例において、対象物体は、電池交換ステーションの制御モジュールを含み、関連操作は、車両を通過するために用いられる第1の状態にあるようにバリアゲートを制御するための操作を含む。
【0145】
本出願のいくつかの実施例において、対象物体は、車両の車両全体コントローラを含み、関連操作は、車両全体コントローラが車両のモータコントローラMCUに第1の制御命令を送信するための操作を含み、前記第1の制御命令は、MCUが車両のモータの起動を制御することを許可するために用いられる。
【0146】
本出願のいくつかの実施例において、車両の制御モジュール11は、車両全体コントローラ及び/又は第2の電池管理モジュールを備える。
【0147】
本出願のいくつかの実施例において、ネットワークアドレスは、ブルートゥース通信アドレスであり、無線通信接続は、ブルートゥース通信接続である。
【0148】
本出願の実施例の制御モジュールによれば、車両と対象電池の第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスとのバインディング関係を確立することにより、車両の次回の電池交換の場合、該バインディング関係に基づいて、車両から取り外した電池の第1の管理モジュールのネットワークアドレスが対象電池の第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスと同じであるか否かを検証し、同じではない場合、取り外された電池が対象電池ではないとを示し、すなわち、対象電池が電池交換ステーション以外の使用過程ですり替えられ、この場合の制御モジュールは、車両に電池交換サービスを提供し続けることを拒否することができるので、すり替えられた粗悪な電池が電池交換ステーションに流入することを防止し、電池交換過程の信頼性を保証する。
【0149】
本出願の実施例に係る車両制御装置の他の詳細は、
図2乃至
図5を参照して説明した車両制御方法と類似し、かつ相応な技術的効果を達成することができ、簡略化するために、ここでは説明を省略する。
【0150】
同様の出願思想に基づいて、本出願の実施例は、車両の制御モジュールを除き、車両制御モジュールに対応する車両制御システムを更に提供する。
【0151】
以下、図面を参照して、本出願の実施例に係る車両制御システム10を詳しく説明する。
【0152】
車両制御システムは、対象電池の第1の電池管理モジュール12と、
上記実施例のいずれかの1つの車両の制御モジュール11と、を備える。
【0153】
本実施例による車両制御システムによれば、車両と対象電池の第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスとのバインディング関係を確立することにより、車両の次回の電池交換の場合、該バインディング関係に基づいて、車両から取り外した電池の第1の管理モジュールのネットワークアドレスが対象電池の第1の電池管理モジュールのネットワークアドレスと同じであるか否かを検証し、同じではない場合、取り外された電池が対象電池ではないことを示し、すなわち、対象電池が電池交換ステーション以外の使用過程ですり替えられ、この場合の制御モジュールは、車両に電池交換サービスを提供し続けることを拒否することができるので、すり替えられた粗悪な電池が電池交換ステーションに流入することを防止し、電池交換過程の信頼性を保証する。
【0154】
本出願の実施例に係る車両制御システムの他の詳細は、
図2乃至
図6を参照して説明した車両制御方法及びモジュールと類似し、且つ相応な技術的効果を達成することができ、簡略化するために、ここでは説明を省略する。
【0155】
図8は、本発明の実施例による車両制御デバイスのハードウェアの構造模式図である。
【0156】
車両制御デバイスは、プロセッサ801と、コンピュータプログラム命令が記憶されているメモリ802と、を備える。
【0157】
具体的には、上記プロセッサ801は、中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)、又は特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)を含んでもよく、又は、本発明の実施例を実行するための1つ又は複数の集積回路に配置されてもよい。
【0158】
メモリ802は、データや命令を記憶するための大容量のメモリを含んでもよい。例えば、メモリ802は、ハードディスクドライブ(Hard Disk Drive:HDD)、フロッピードライブ、フラッシュメモリ、光ディスク、光磁気ディスク、磁気テープ、ユニバーサルシリアルバス(Universal Serial Bus:USB)ドライブ、又は、2つ以上のこれらの組み合わせを含むが、ここで限定されない。いくつかの実施例において、メモリ802は、取り外し可能又は取り外し不可能(又は固定)の媒体を含んでもよく、又は、メモリ802は、不揮発性固体メモリである。いくつかの実施例において、メモリ802は、車両制御デバイスの内部又は外部に位置してもよい。
【0159】
いくつかの実施例において、メモリ802は、リードオンリメモリ(Read Only Memory:ROM)であってもよい。一実施例において、該ROMは、マスクプログラマブルのROM、プログラマブルROM(PROM)、消去可能PROM(EPROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM)、電気的書換可能ROM(EAROM)、又は、フラッシュメモリ、又は、2つ以上のこれらの組み合わせであってもよい。
【0160】
メモリ802は、リードオンリメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体装置、光記憶媒体装置、フラッシュメモリデバイス、電気、光学又は他の物理/有形のメモリ記憶装置を含むことができる。したがって、一般的に、メモリは、コンピュータ実行可能な命令を含む一つ以上のソフトウェアをコードしている有形(非一時的)のコンピュータ読取可能な記憶媒体(例えば、メモリデバイス)を含み、かつ該ソフトウェアが実行された(例えば、1つ又は複数のプロセッサである)場合、本発明の一態様に係る方法で説明された操作により実行してもよい。
【0161】
プロセッサ801は、メモリ802に記憶されたコンピュータプログラム命令を読み出して実行することにより、
図5乃至
図8に示す実施例の方法/ステップを実現し、かつ
図5乃至
図8に示す実施例の方法/ステップを実行して相応な技術的効果を達成し、簡略化するために、ここでは説明を省略する。
【0162】
一例として、車両制御デバイスは、通信インタフェース803とバス810を更に備える。ここで、
図8に示すように、プロセッサ801、メモリ802、通信インタフェース803は、バス810により接続されて相互の通信を完了する。
【0163】
通信インタフェース803は、主に本発明の実施例の各モジュール、装置、ユニット及び/又はデバイスの間の通信を実現するために用いられる。
【0164】
バス810は、ハードウェア、ソフトウェア又は両者を含み、オンラインデータ流量課金デバイスの部品を互いに結合する。例えば非制限であり、バスはアクセラブルグラフィーポート(Acerated Graphics Port、AGP)又は他のグラフィックスバス、拡張業界標準アーキテクチャ(Extended Enginestry Standard Architecture、EISA)バス、フロントサイドバス(Front Side Bus、FSB)、ハイパートランスポート(Hyper Transport、HT)相互接続、業界標準アーキテクチャ(Nstry Standard Architecture、ISA)バス、無限帯域幅相互接続、低ピンイン数(LPC)バス、メモリバス、マイクロチャネルアーキテクチャ(MCA)バス、周辺機器コンポーネント相互接続(PCI)バス、PCI-Express(PCI-X)バス、シリアル高度な技術アクセサリ(SATA)バス、ビデオ電子工学標準連合(VLB)バス又は他の適切なバス又は二つ以上のこれらの組み合わせを含むことができるが、ここで限定されない。適切な状況で、バス810は、一つ又は複数のバスを含むことができる。本発明の実施例は、特定のバスを説明して示したが、本発明は任意の適切なバス又は相互接続を考慮する。
【0165】
該車両制御デバイスは、本発明の実施例による車両制御方法を実行することができるので、
図2乃至
図6を参照して説明した車両制御方法及び装置を実現する。
【0166】
また、上記実施例による車両制御方法を組み合わせて、本発明の実施例は、コンピュータ記憶媒体を提供することで実現することができる。該コンピュータ記憶媒体にはコンピュータプログラム命令が記憶され、該コンピュータプログラム命令がプロセッサにより実行される場合に上記実施例のいずれかの車両制御方法を実現する。
【0167】
なお、本発明は、上述説明及び図に示した特定の構成及び処理に限定されない。簡単に説明するために、ここで、既知の方法技術の詳細な説明を省略した。上記実施例において、いくつかの詳細なステップを例として説明して示す。しかしながら、本発明の方法と過程は、上述に示した特定のステップ及び構造に限定されるものではない。当業者は、本発明の実施例の精神を理解した上で、様な変更、修正および追加、またはステップ間の順番変更を行うことができる。
【0168】
上述の構成ブロック図に示す機能モジュールは、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアまたはそれらの組み合わせとして実現できる。ハードウェアで実現される場合、例えば、電子回路、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit,ASIC)、適切なファームウェア、プラグイン、機能カードなどであってもよい。ソフトウェアで実現される場合、本発明の要素は、所望のタスクを実行するために使用されるプログラムまたはコードセグメントである。プログラムまたはコードセグメントは、機器読取可能な媒体に記憶されてもよいし、搬送波に乗せられたデータ信号によって伝送媒体または通信リンク上で伝送されてもよい。「機器読取可能な媒体」は、情報を記憶または伝送することができる任意の媒体を含むことができる。機器読み取り可能な媒体は、例えば、電子回路、半導体メモリ装置、ROM、フラッシュメモリ、消去可能ROM(EROM)、フロッピーディスク、CD-ROM、光ディスク、ハードディスク、光ファイバ媒体、無線周波数(Radio Frequency:RF)リンク等を含む。コードセグメントは、インターネット、イントラネット等のコンピュータネットワークを介してダウンロードされてもよい。
【0169】
なお、本出願で言及された例示的な実施例は、一連のステップ又は装置に基づいていくつかの方法又はシステムを説明する。しかしながら、本発明は上記ステップの順序に限定されず、即ち、実施例に言及された順序でステップを実行してもよく、実施例における順序と異なる順序で実行してもよく、又は複数のステップを同時に実行してもよい。
【0170】
上記本出願の実施例に係る方法、装置、デバイス及びコンピュータプログラム製品のフローチャート及び/又はブロック図を参照して本出願の各態様を説明する。なお、理解すべきことは、フローチャート及び/又はブロック図における各ブロック、及びフローチャート及び/又はブロック図における各ブロックの組み合わせはコンピュータプログラム命令によって実現されてもよい。これらのコンピュータプログラム命令は汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は他のプログラマブルなデータ処理装置のプロセッサに提供され、それにより機器を生成することにより、コンピュータ又は他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサにより実行されたこれらの命令はフローチャート及び/又はブロック図の一つ又は複数のブロックに指定された機能/動作の実現をイネーブルする。このようなプロセッサは、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、特殊アプリケーションプロセッサ又はフィールドプログラマブルロジック回路であってもよいが、それらに限定されない。理解されるように、ブロック図及び/又はフローチャートにおける各ブロック、及びブロック図及び/又はフローチャートにおけるブロックの組み合わせは、指定された機能又は動作を実行する専用ハードウェアで実現されてもよく、又は専用ハードウェアとコンピュータ命令の組み合わせで実現されてもよい。
【0171】
以上、本出願の具体的な実施形態について説明したが、当業者であれば、簡単に説明するために、上記示したシステム、モジュールとユニットの詳細な動作過程について、前述の方法実施例における対応な過程を参照してもよく、ここで説明を省略する。本出願の保護範囲はこれに限定されるものではなく、当業者であれば、本出願に開示の技術的範囲内において、様な等価な修正又は置換が容易に考えられ、これらの修正又は置換は、本出願の範囲内に含まれるべきである。