(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-02
(45)【発行日】2024-04-10
(54)【発明の名称】制御装置
(51)【国際特許分類】
A01G 7/00 20060101AFI20240403BHJP
H04Q 9/00 20060101ALI20240403BHJP
【FI】
A01G7/00 603
H04Q9/00 311J
(21)【出願番号】P 2022527596
(86)(22)【出願日】2021-04-23
(86)【国際出願番号】 JP2021016444
(87)【国際公開番号】W WO2021241093
(87)【国際公開日】2021-12-02
【審査請求日】2022-11-24
(31)【優先権主張番号】P 2020094832
(32)【優先日】2020-05-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】110003177
【氏名又は名称】弁理士法人旺知国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森部 智也
(72)【発明者】
【氏名】山中 豪
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 誠
(72)【発明者】
【氏名】松岡 久司
(72)【発明者】
【氏名】岡野 由樹
【審査官】坂田 誠
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-207674(JP,A)
【文献】特開2017-108294(JP,A)
【文献】特開2019-33369(JP,A)
【文献】特開2013-135437(JP,A)
【文献】米国特許第4755942(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01G 7/00
H04Q 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
作物が育成される環境に関する複数の指標であって前記複数の指標の各々が複数のセンサのうち1以上のセンサによって検出される前記複数の指標の各々ごとに、当該指標の変化に関連する事象が発生したか否かを判定する判定部と、
前記複数のセンサのうち前記判定部
が発生したと判定した事象に関連して変化する指標を検出するセンサを少なくとも1つ含み前記複数のセンサの数よりも少ない数の複数の対象センサを
、前記複数のセンサの中から特定する特定部と、
前記複数の対象センサの各々に検出結果の送信を指示する送信指示部と、
を含む制御装置。
【請求項2】
前記複数の指標は、前記環境に関する第1指標と、前記環境に関する第2指標と、を含み、
前記第1指標は、前記第2指標よりも前記作物の育成に影響し、
前記特定部は、前記第1指標の変化に関連する第1事象と前記第2指標の変化に関連する第2事象との両方が発生したと前記判定部が判定する場合、又は、前記第1指標の変化と前記第2指標の変化との両方に関連する事象が発生したと前記判定部が判定する場合、前記複数のセンサの中から、前記第1指標を検出するセンサを、前記第2指標を検出するセンサよりも優先的に、前記対象センサとして特定する、
請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記判定部は、
前記複数の指標のうち一の指標の変化と、前記複数の指標のうち前記一の指標とは異なる少なくとも1つの指標の変化と、に関連する事象が発生した場合、
前
記一の指標の変化に関連する事象が発生したと
判定し、
さらに、前
記少なくとも1つの指標の変化に関連する事象が発生した
と判定する、
請求項1に記載の制御装置。
【請求項4】
前記複数の指標は、前記環境に関する
環境指標を含み、
前記判定部は、前記
環境指標の変化に関連す
る事象の存在に関する事象データを受信し、前記事象データに基づいて、前記
環境指標の変化に関連する事象が発生したか否かを判定する、
請求項1に記載の制御装置。
【請求項5】
前記複数の指標は、前記環境に関する第1の環境指標と、前記環境に関する第2の環境指標と、を含み、
前記判定部は、前記第1の環境指標を調節する調節装置であって前記第1の環境指標の調節に伴い前記第2の環境指標を変化させる前記調節装置の動作状態に基づいて、前記第2の環境指標の変化に関連する事象が発生したか否かを判定する、
請求項1に記載の制御装置。
【請求項6】
前記特定部は、前記複数の対象センサから検出結果を受信する通信装置の通信能力に基づいて、前記複数の対象センサの最大許容数を決定し、前記複数の対象センサの数を前記最大許容数以下に設定する、
請求項1から5のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項7】
前記送信指示部は、前記作物の育成段階に基づいて前記検出結果の送信タイミングを決定し、前記複数の対象センサに前記検出結果の送信タイミングを通知する、
請求項1から6のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項8】
前記送信指示部は、前記対象センサごとに、今回の検出結果と前回の検出結果との差分に基づいて、次回の検出結果の送信タイミングを決定し、前記対象センサごとに、当該対象センサに対応する前記次回の検出結果の送信タイミングを通知する、
請求項1から6のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項9】
前記送信指示部は、前記対象センサごとに、前記差分と閾値との関係に基づいて前記次回の検出結果の送信タイミングを決定する、
請求項8に記載の制御装置。
【請求項10】
前記送信指示部は、前記対象センサごとに、前記検出結果の推移に基づいて、次回の検出結果の送信タイミングを決定し、前記対象センサごとに、当該対象センサに対応する前記次回の検出結果の送信タイミングを通知する、
請求項1から6のいずれか1項に記載の制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、農地の含水率を調節する灌水装置を自動的に制御するシステムを開示する。このシステムは、複数のセンサと、ゲートウェイと、サーバとを含む。複数のセンサの各々は、農地の含水率を検出する。複数のセンサの各々は、検出結果を送信する。サーバは、ゲートウェイを介して各センサの検出結果を受信する。サーバは、各センサの検出結果に基づいて、灌水装置を制御する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のシステムのように複数のセンサの各々が検出結果を送信するシステムにおいては、あるセンサから送信された検出結果が他のセンサから送信された検出結果と衝突するおそれがある。
【0005】
本発明の目的は、あるセンサから送信された検出結果が他のセンサから送信された検出結果と衝突することを抑制可能な技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る制御装置は、作物が育成される環境に関する複数の指標であって前記複数の指標の各々が複数のセンサのうち1以上のセンサによって検出される前記複数の指標の各々ごとに、当該指標の変化に関連する事象が発生したか否かを判定する判定部と、前記判定部が行う判定の結果に基づいて、前記複数のセンサの中から前記複数のセンサの数よりも少ない数の複数の対象センサを特定する特定部と、前記複数の対象センサの各々に検出結果の送信を指示する送信指示部と、を含む。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、あるセンサから送信された検出結果が他のセンサから送信された検出結果と衝突することを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】環境管理システム1000の動作を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<A:第1実施形態>
<A1:環境管理システム1000>
図1は、環境管理システム1000を示す図である。環境管理システム1000は、農業ハウスA1内の環境(例えば、温度及び湿度)を作物の育成に適した環境に調節する。
【0010】
農業ハウスA1は、作物を育成するために使用される。作物は、例えば、野菜、果物又は穀物である。農業ハウスA1の少なくとも一部は、光を通す。農業ハウスA1は光を通さなくてもよい。農業ハウスA1は、エアコン(エアコンディショナ)B1と、窓C1と、窓開閉装置D1と、ドアE1と、カメラF1と、を備える。
【0011】
エアコンB1は、農業ハウスA1内の大気の温度(以下「気温」とも称する)を調節する。窓C1は、農業ハウスA1の天井に位置する。窓C1は、農業ハウスA1の側壁に位置してもよい。窓C1は、農業ハウスA1内の大気の湿度を調節するために使用される。窓開閉装置D1は、窓C1を開閉するアクチュエータを含む。ドアE1は、人が農業ハウスA1に出入りするために使用される。カメラF1は、ドアE1を撮像することによって撮像データを生成する。撮像データは、ドアE1の開閉状態を示す。
【0012】
ドアE1が開くと、農業ハウスA1において気温の変化が生じる可能性が高い。このため、ドアE1が開くという事象は、気温の変化に関連する。ドアE1の開閉状態を示す撮像データは、気温の変化に関連する事象(ドアE1が開くという事象)の存在に関する事象データの一例である。カメラF1は、事象データを生成するデータ生成装置の一例である。
【0013】
ドアE1が開くと、農業ハウスA1において湿度の変化が生じる可能性が高い。このため、ドアE1が開くという事象は、湿度の変化に関連する。ドアE1の開閉状態を示す撮像データは、湿度の変化に関連する事象(ドアE1が開くという事象)の存在に関する事象データの一例である。
【0014】
環境管理システム1000は、気温センサ101及び102と、雨センサ201及び202と、湿度センサ301及び302と、ゲートウェイ400と、制御装置500と、を含む。
【0015】
気温センサ101及び102は、農業ハウスA1内の気温を検出する。気温は、作物の成長に影響する。気温は、作物が育成される環境に関する第1指標の一例である。2つの気温センサではなく、1つ又は3つ以上の気温センサが用いられてもよい。
【0016】
雨センサ201及び202は、雨の有無に関する雨情報を検出する。雨情報は、例えば、降水量を表す。窓C1が開いている状況において雨が農業ハウスA1に入る場合、雨は作物の成長に影響する。雨情報は、作物が育成される環境に関する第2指標の一例である。2つの雨センサではなく、1つ又は3つ以上の雨センサが用いられてもよい。
【0017】
湿度センサ301及び302は、農業ハウスA1内の大気の湿度を検出する。湿度は、作物の成長に影響する。湿度は、作物が育成される環境に関する第3指標の一例である。2つの湿度センサではなく、1つ又は3つ以上の湿度センサが用いられてもよい。
【0018】
気温及び湿度は、農業ハウスA1の内部の環境、すなわち、農業ハウスA1において作物が育成される環境を示す。
雨情報は、農業ハウスA1の外部の環境を示す。よって、農業ハウスA1の窓C1が閉まっている場合、雨情報は、農業ハウスA1内の作物が育成される環境にさほど影響しない。
このため、気温及び湿度は、雨情報よりも、作物の育成に影響する。
【0019】
気温と雨情報と湿度は、複数の指標の一例である。気温センサ101及び102と、雨センサ201及び202と、湿度センサ301及び302は、複数のセンサのグループを構成する。複数のセンサの各々は、複数の指標のいずれかを検出する。複数の指標の各々は、複数のセンサのうち少なくとも1つのセンサ(複数のセンサのうち1以上のセンサ)によって検出される。
【0020】
ゲートウェイ400は、気温センサ101及び102と、雨センサ201及び202と、湿度センサ301及び302と、無線によって通信する。
【0021】
制御装置500は、気温センサ101及び102と、雨センサ201及び202と、湿度センサ301及び302とを、ゲートウェイ400を介して制御することによって、農業ハウスA1の環境を検出する。
【0022】
制御装置500は、エアコンB1と、窓開閉装置D1と、を制御することによって、農業ハウスA1内の環境を制御する。制御装置500は、気温センサ101及び102のうち少なくとも1つのセンサの検出結果に基づいて、エアコンB1を制御する。例えば、制御装置500は、気温センサ101の検出結果又は気温センサ102の検出結果に基づいて、エアコンB1を制御する。制御装置500は、気温センサ101の検出結果と気温センサ102の検出結果との両方に基づいて、エアコンB1を制御してもよい。制御装置500は、雨センサ201及び202と湿度センサ301及び302とうち少なくとも1つのセンサの検出結果に基づいて、窓開閉装置D1を制御する。例えば、制御装置500は、雨センサ201の検出結果、雨センサ202の検出結果、湿度センサ301の検出結果、又は、湿度センサ302の検出結果に基づいて、窓開閉装置D1を制御する。制御装置500は、雨センサ201の検出結果、雨センサ202の検出結果、湿度センサ301の検出結果、及び、湿度センサ302の検出結果に基づいて、窓開閉装置D1を制御してもよい。制御装置500は、雨センサ201の検出結果、雨センサ202の検出結果、湿度センサ301の検出結果、及び、湿度センサ302の検出結果を含む4つの検出結果のうち、2つの検出結果に基づいて、窓開閉装置D1を制御してもよい。制御装置500は、雨センサ201の検出結果、雨センサ202の検出結果、湿度センサ301の検出結果、及び、湿度センサ302の検出結果を含む4つの検出結果のうち、3つの検出結果に基づいて、窓開閉装置D1を制御してもよい。
【0023】
制御装置500が、気温センサ101及び102と、雨センサ201及び202と、湿度センサ301及び302とから、同時又は略同時に、ゲートウェイ400を介して検出結果を受信する場合、検出結果同士が衝突するおそれがある。
【0024】
このため、制御装置500は、気温センサ101及び102と、雨センサ201及び202と、湿度センサ301及び302との中から、必要な指標を検出するセンサを、対象センサとして特定する。
【0025】
必要な指標とは、変化が生じる可能性が高い指標である。指標(温度、雨情報及び湿度の各々)は、作物の成長に影響する。制御装置500は、農業ハウスA1内の環境を、作物の育成に適した環境に調節するために、指標の変化に合わせて、エアコンB1の動作及び窓開閉装置D1の動作を調節する。このため、変化が生じる可能性が高い指標が、エアコンB1の制御及び窓開閉装置D1の制御にとって重要な指標、すなわち、必要な指標である。
【0026】
制御装置500は、変化が生じる可能性が高い指標を検出するセンサ、すなわち、対象センサを、例えば撮像データと天気予報情報とに基づいて特定する。
【0027】
制御装置500は、カメラF1から撮像データを受信する。撮像データは、ドアE1の開閉状態を示す。ドアE1の開閉状態は、農業ハウスA1において、温度の変化及び湿度の変化に影響する。制御装置500は、撮像データが示すドアE1の開閉状態に基づいて、気温センサ101及び102と、湿度センサ301及び302とを、対象センサとして特定するか否かを決定する。
【0028】
制御装置500は、天気予報サーバ600から、天気予報を示す天気予報情報を受信する。天気予報は、農業ハウスA1において、温度の変化、湿度の変化及び雨の有無の変化に影響する。制御装置500は、例えば、天気予報情報に基づいて、気温センサ101及び102と、雨センサ201及び202と、湿度センサ301及び302と、の各々について、対象センサとして特定するか否かを決定する。
【0029】
エアコンB1は、気温センサ101及び102のうち少なくとも1つのセンサの検出結果に基づいて制御される。エアコンB1の動作状態は、農業ハウスA1において、温度の変化だけでなく、湿度の変化にも影響する。このため、制御装置500は、エアコンB1の動作状態に基づいて、湿度センサ301及び302を、対象センサとして特定するか否かを決定する。気温は、第1の環境指標の一例である。湿度は、第2の環境指標の一例である。エアコンB1は、調節装置の一例である。
【0030】
窓開閉装置D1は、雨センサ201及び202と湿度センサ301及び302とうち少なくとも1つのセンサの検出結果に基づいて制御される。窓開閉装置D1の動作状態は、農業ハウスA1において、湿度の変化だけでなく、温度の変化にも影響する。このため、制御装置500は、窓開閉装置D1の動作状態に基づいて、気温センサ101及び102を、対象センサとして特定するか否かを決定する。湿度は、第1の環境指標の他の例である。温度は、第2の環境指標の他の例である。窓開閉装置D1は、調節装置の他の例である。
【0031】
制御装置500は、処理装置510と、記憶装置520と、を含む。
【0032】
記憶装置520は、処理装置510が読み取り可能な記録媒体である。記憶装置520は、例えば、不揮発性メモリーと、揮発性メモリーと、を含む。不揮発性メモリーは、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)及びEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)である。揮発性メモリーは、例えば、RAM(Random Access Memory)である。記憶装置520は、プログラムを記憶する。
【0033】
処理装置510は、例えば、1又は2以上のプロセッサを含む。一例を挙げると、処理装置510は、1又は2以上のCPU(Central Processing Unit)を含む。処理装置510が有する機能の一部又は全部は、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の回路によって実現されてもよい。
【0034】
処理装置510は、記憶装置520からプログラムを読み取る。処理装置510は、当該プログラムを実行することによって、判定部511と、特定部512と、送信指示部513と、動作制御部514と、を実現する。
【0035】
判定部511は、気温と雨情報と湿度とによって構成される複数の指標の各々ごとに、指標の変化に関連する事象である関連事象が発生したか否かを判定する。
【0036】
例えば、判定部511は、気温の変化に関連する事象である気温関連事象が発生したか否かを判定する。
【0037】
気温関連事象は、「ドアE1が開く」という事象を含む。「ドアE1が開く」という事象は、気温の変化を引き起こしやすい。
【0038】
気温関連事象は、「ドアE1が開く」という事象に加えて、「窓C1が開く」という事象を含む。「窓C1が開く」という事象は、「ドアE1が開く」という事象と同様に、気温の変化を引き起こしやすい。
【0039】
気温関連事象は、さらに「天気予報情報が気温の変化を示す」という事象を含む。「天気予報情報が気温の変化を示す」という事象は、気温の変化との関連性が高い。
【0040】
「ドアE1が開く」という事象と、「窓C1が開く」という事象と、「天気予報情報が気温の変化を示す」という事象と、の各々は、気温関連事象の一例である。
【0041】
気温関連事象は、「ドアE1が開く」という事象と、「窓C1が開く」という事象と、「天気予報情報が気温の変化を示す」という事象とのうち、少なくともいずれか1つの事象を含めばよい。例えば、気温関連事象は、「ドアE1が開く」という事象、「窓C1が開く」という事象、又は、「天気予報情報が気温の変化を示す」という事象を含めばよい。気温関連事象は、「ドアE1が開く」という事象、「窓C1が開く」という事象、及び、「天気予報情報が気温の変化を示す」という事象を含んでもよい。気温関連事象は、「ドアE1が開く」という事象、「窓C1が開く」という事象、及び、「天気予報情報が気温の変化を示す」という事象を含む3つの事象のうち、2つの事象を含んでもよい。
【0042】
気温関連事象は、「ドアE1が開く」という事象と、「窓C1が開く」という事象と、「天気予報情報が気温の変化を示す」という事象とのいずれとも異なる事象を含んでもよい。
【0043】
気温関連事象は、第1事象の一例である。
【0044】
判定部511は、撮像データに基づいて、「ドアE1が開く」という事象が発生したか否かを判定する。
【0045】
判定部511は、窓開閉装置D1の動作状態に基づいて、「窓C1が開く」という事象が発生したか否かを判定する。
【0046】
判定部511は、天気予報情報に基づいて、「天気予報情報が気温の変化を示す」という事象が発生したか否かを判定する。
【0047】
判定部511は、雨情報の変化に関連する事象である雨関連事象が発生したか否かを判定する。
【0048】
雨関連事象は、「天気予報情報が雨の予報を示す」という事象である。「天気予報情報が雨の予報を示す」という事象は、雨情報の変化との関連性が高い。
【0049】
雨関連事象は、「天気予報情報が雨の予報を示す」という事象とは異なる事象を含んでもよい。雨関連事象は、「天気予報情報が雨の予報を示す」という事象を含まずに「天気予報情報が雨の予報を示す」という事象とは異なる事象を含んでもよい。
【0050】
判定部511は、天気予報情報に基づいて、雨関連事象が発生したか否かを判定する。雨関連事象は、第2事象の一例である。
【0051】
判定部511は、湿度の変化に関連する事象である湿度関連事象が発生したか否かを判定する。
【0052】
湿度関連事象は、「天気予報情報が雨の予報を示す」という事象である。「天気予報情報が雨の予報を示す」という事象は、湿度の変化との関連性が高い。
【0053】
湿度関連事象は、「天気予報情報が雨の予報を示す」に加えて、「ドアE1が開く」という事象を含む。「ドアE1が開く」という事象は、湿度の変化を引き起こしやすい。
【0054】
湿度関連事象は、さらに「エアコンB1が動作する」という事象を含む。「エアコンB1が動作する」という事象は、湿度の変化を引き起こしやすい。
【0055】
「天気予報情報が雨の予報を示す」という事象と、「ドアE1が開く」という事象と、「エアコンB1が動作する」という事象と、の各々は、湿度関連事象の一例である。
【0056】
湿度関連事象は、「天気予報情報が雨の予報を示す」という事象と、「ドアE1が開く」という事象と、「エアコンB1が動作する」という事象とのうち、少なくともいずれか1つの事象を含めばよい。例えば、湿度関連事象は、「天気予報情報が雨の予報を示す」という事象、「ドアE1が開く」という事象、又は、「エアコンB1が動作する」という事象を含めばよい。湿度関連事象は、「天気予報情報が雨の予報を示す」という事象、「ドアE1が開く」という事象、及び、「エアコンB1が動作する」という事象を含んでもよい。湿度関連事象は、「天気予報情報が雨の予報を示す」という事象、「ドアE1が開く」という事象、及び、「エアコンB1が動作する」という事象を含む3つの事象のうち、2つの事象を含んでもよい。
【0057】
湿度関連事象は、「天気予報情報が雨の予報を示す」という事象と、「ドアE1が開く」という事象と、「エアコンB1が動作する」という事象とのいずれとも異なる事象を含んでもよい。
【0058】
判定部511は、天気予報情報、ドアE1の開閉状態を示す撮像データ、及び、エアコンB1の動作状態に基づいて、湿度関連事象が発生したか否かを判定する。
【0059】
湿度関連事象は、第3事象の一例である。
【0060】
判定部511は、判定部511と同様の機能を有する判定回路によって構成されてもよい。
【0061】
特定部512は、判定部511が行う判定の結果に基づいて、気温センサ101及び102と、雨センサ201及び202と、湿度センサ301及び302の中から、複数の対象センサを特定する。
【0062】
気温センサ101と、気温センサ102と、雨センサ201と、雨センサ202と、湿度センサ301と、湿度センサ302は、複数の指標のいずれかを検出する個々のセンサの一例である。このため、特定部512は、複数の指標のいずれかを検出する個々のセンサによって構成される複数のセンサから、複数の対象センサを、判定部511が行う判定の結果に基づいて特定する。
複数の対象センサの数は、複数のセンサの数よりも少ない。複数の対象センサのうち少なくとも1つの対象センサは、関連事象が発生した指標を検出するセンサである。
【0063】
特定部512は、特定部512と同様の機能を有する特定回路によって構成されてもよい。
【0064】
送信指示部513は、複数の対象センサに、検出結果の送信を、ゲートウェイ400を介して指示する。送信指示部513は、送信指示部513と同様の機能を有する指示回路によって構成されてもよい。
【0065】
動作制御部514は、気温センサ101及び102の各々の検出結果と、雨センサ201及び202の各々の検出結果と、湿度センサ301及び302の各々の検出結果とを、ゲートウェイ400を介して受信する。
【0066】
動作制御部514は、気温センサ101及び102の各々の検出結果に基づいて、エアコンB1を制御する。
【0067】
動作制御部514は、雨センサ201及び202の各々の検出結果と、湿度センサ301及び302の各々の検出結果と、に基づいて、窓開閉装置D1を制御する。
【0068】
動作制御部514は、動作制御部514と同様の機能を有する1又は2以上の動作コントローラ、又は、動作制御部514と同様の機能を有する動作制御回路によって構成されてもよい。
【0069】
<A2:動作の説明>
図2は、環境管理システム1000の動作を説明するためのフローチャートである。環境管理システム1000は、
図2に示す動作を繰り返す。
【0070】
ステップS101において判定部511は、温度関連事象が発生したか否かを判定する。
【0071】
例えば、判定部511は、まず、カメラF1から撮像データを取得する。続いて、判定部511は、撮像データが「ドアE1が開く」という事象を示すか否かを判定する。撮像データが「ドアE1が開く」という事象を示す場合、判定部511は、温度関連事象が発生したと判定する。
【0072】
判定部511は、窓開閉装置D1の動作状態に基づいて、窓C1が窓開閉装置D1の動作によって開いているか否かを判定する。窓C1が窓開閉装置D1の動作によって開いている場合、判定部511は、「窓C1が開く」という事象、すなわち、温度関連事象が発生したと判定する。
【0073】
判定部511は、天気予報サーバ600から天気予報情報を取得する。続いて、判定部511は、「天気予報情報が気温の変化を示す」という事象が発生したか否かを判定する。「天気予報情報が気温の変化を示す」という事象が発生した場合、判定部511は、温度関連事象が発生したと判定する。
【0074】
撮像データが「ドアE1が開く」という事象を示さずに窓C1が窓開閉装置D1の動作によって閉じている状況において、天気予報情報が気温の変化を示さない場合、判定部511は、温度関連事象が発生していないと判定する。
【0075】
続いて、ステップS102において判定部511は、雨関連事象が発生したか否かを判定する。
【0076】
例えば、判定部511は、「天気予報情報が雨の予報を示す」という雨関連事象が発生したか否かを判定する。
【0077】
天気予報情報が雨の予報を示す場合、判定部511は、雨関連事象が発生したと判定する。天気予報情報が雨の予報を示さない場合、判定部511は、雨関連事象が発生していないと判定する。
【0078】
続いて、ステップS103において判定部511は、湿度関連事象が発生したか否かを判定する。
【0079】
例えば、判定部511は、「天気予報情報が雨の予報を示す」という湿度関連事象が発生したか否かを判定する。天気予報情報が雨の予報を示す場合、判定部511は、湿度関連事象が発生したと判定する。
【0080】
判定部511は、撮像データが「ドアE1が開く」という事象を示すか否かを判定する。撮像データが「ドアE1が開く」という事象を示す場合、判定部511は、湿度関連事象が発生したと判定する。
【0081】
判定部511は、エアコンB1の動作状態に基づいて、エアコンB1が動作しているか否かを判定する。エアコンB1が動作している場合、判定部511は、湿度関連事象が発生したと判定する。
【0082】
撮像データが「ドアE1が開く」という事象を示さずに天気予報情報が雨の予報を示さない状況において、エアコンB1が動作していない場合、判定部511は、湿度関連事象が発生していないと判定する。
【0083】
続いて、ステップS104において特定部512は、判定部511が行う判定の結果に基づいて、気温センサ101及び102と、雨センサ201及び202と、湿度センサ301及び302の中から、複数の対象センサを特定する。
【0084】
一例を挙げると、特定部512は、
図3に示す判定テーブル520aを用いることによって、複数の対象センサを特定する。判定テーブル520aにおいて、「〇」の記号は関連事象の発生を意味し、「×」の記号は関連事象の非発生を意味する。
【0085】
例えば、温度関連事象が発生する状況において雨関連事象及び湿度関連事象が発生しない場合、特定部512は、判定テーブル520aに基づいて、気温センサ101及び102を、複数の対象センサとして特定する。
【0086】
また、上述の通り、気温及び湿度は、雨情報よりも作物の育成に影響する。このため、特定部512は、気温センサ101及び102と、湿度センサ301及び302とを、雨センサ201及び202よりも優先的に、複数の対象センサとして特定する。
【0087】
例えば、温度関連事象、雨関連事象及び湿度関連事象が発生する場合、特定部512は、雨センサ201及び202を対象センサとして特定せずに、気温センサ101及び102と、湿度センサ301及び302とを、複数の対象センサとして特定する。
【0088】
特定部512は、判定テーブル520aを用いることなく、プログラムに基づいて上述のように対象センサを特定してもよい。
【0089】
続いて、ステップS105において送信指示部513は、ゲートウェイ400を介して、対象センサに、検出結果の送信を指示する。
【0090】
対象センサは、検出結果の送信の指示に応じて検出を実行する。対象センサは、検出結果をゲートウェイ400に無線送信する。
【0091】
動作制御部514は、ゲートウェイ400を介して、対象センサの検出結果を受信する。動作制御部514は、対象センサの検出結果に基づいて、エアコンB1及び窓開閉装置D1を制御する。
【0092】
例えば、気温センサ101及び102の少なくとも一方が、予め設定された作物育成用の温度範囲の上限値よりも高い気温を検出した場合、動作制御部514は、農業ハウスA1内の温度を下げる動作をエアコンB1に実行させる。
【0093】
気温センサ101及び102の少なくとも一方が、作物育成用の温度範囲の下限値よりも低い気温を検出した場合、動作制御部514は、農業ハウスA1内の温度を上げる動作をエアコンB1に実行させる。
【0094】
湿度センサ301及び302の少なくとも一方が、予め設定された作物育成用の湿度範囲の上限値よりも高い湿度を検出した場合、動作制御部514は、窓C1を開ける動作を窓開閉装置D1に実行させる。
【0095】
窓C1が開いている状況において、湿度センサ301及び302の少なくとも一方が、作物育成用の湿度範囲の上限値よりも高い湿度を検出した場合には、動作制御部514は、窓開閉装置D1を動作させない。
【0096】
湿度センサ301及び302の少なくとも一方が、作物育成用の湿度範囲の下限値よりも低い湿度を検出した場合、動作制御部514は、窓C1を閉める動作を窓開閉装置D1に実行させる。
【0097】
窓C1が閉じている状況において、湿度センサ301及び302の少なくとも一方が、作物育成用の湿度範囲の下限値よりも低い湿度を検出した場合には、動作制御部514は、窓開閉装置D1を動作させない。
【0098】
雨センサ201及び202の少なくとも一方が、雨が降っている状態を示す雨情報を検出した場合、動作制御部514は、湿度センサ301及び302の検出結果に拘わらず、窓C1を閉める動作を窓開閉装置D1に実行させる。
【0099】
<A3:第1実施形態のまとめ>
第1実施形態によれば、気温センサ101及び102と雨センサ201及び202と湿度センサ301及び302が同時に検出結果を送信することを抑制できる。このため、気温センサ101及び102と雨センサ201及び202と湿度センサ301及び302が同時に検出結果を送信する構成よりも、検出結果同士の衝突を抑制可能である。
【0100】
<B:変形例>
上述の実施形態における変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2個以上の態様を、相互に矛盾しない範囲において適宜に併合してもよい。
【0101】
<B1:第1変形例>
特定部512は、対象センサの最大許容数を、ゲートウェイ400の通信能力に基づいて決定してもよい。この場合、特定部512は、対象センサの数を最大許容数以下に設定する。
【0102】
一例を挙げると、特定部512は、ゲートウェイ400と対象センサとの通信に要する時間と、ゲートウェイ400が利用可能な通信チャネル数と、に基づいて、対象センサの最大許容数を決定する。
【0103】
例えば、以下の状況を想定する。環境管理システム1000が、150個の気温センサと、100個の雨センサと、120個の湿度センサと、を含む。ゲートウェイ400と対象センサとの通信時間が、2秒(上りと下りが各1秒)である。衝突を回避するためにゲートウェイ400が通信を控える時間が、1秒である。ゲートウェイ400が利用可能な通信チャネル数が、「8」である。
この状況では、ゲートウェイ400は、1分間に最大160個のセンサから検出結果を収集できる。したがって、特定部512は、対象センサの最大許容数として「160」を決定する。
【0104】
特定部512は、対象センサの最大許容数を決定すると、対象センサの候補を決定する。
【0105】
特定部512は、温度関連事象が発生した場合、150個の気温センサを対象センサの候補として決定する。
特定部512は、雨関連事象が発生した場合、100個の雨センサを対象センサの候補として決定する。
特定部512は、湿度連事象が発生した場合、120個の湿度センサを対象センサの候補として決定する。
【0106】
このため、温度関連事象と雨関連事象と湿度連事象が発生すると、特定部512は、150個の気温センサと、100個の雨センサと、120個の湿度センサとを、対象センサの候補として決定する。この場合、370個の対象センサの候補が決定される。
【0107】
特定部512は、対象センサの候補の数(例えば、370)が対象センサの最大許容数(例えば、160)よりも多い場合、対象センサの候補の数を、対象センサの最大許容数以下である数まで絞り込む。
【0108】
例えば、特定部512は、予め設定された1又は2以上の選定条件を用いることによって、対象センサの候補の数を、対象センサの最大許容数以下である数まで絞り込む。以下では、特定部512が第1選定条件から第4選定条件という4つの選定条件を用いる例を説明する。
【0109】
まず、特定部512は、複数の指標のうち作物の育成に対して相対的に大きい影響を有する指標を検出するセンサを優先するという第1選定条件を用いる。
150個の気温センサと100個の雨センサと120個の湿度センサが、対象センサの候補である場合、特定部512は、第1選定条件を用いることによって、対象センサの候補を、150個の気温センサと120個の湿度センサに絞り込む。
【0110】
第1選定条件を用いて絞り込まれた対象センサの候補の数が、対象センサの最大許容数よりも多い場合、特定部512は、複数の指標のうち相対的に長い調節時間を有する指標を検出するセンサを優先するという第2選定条件を用いる。
【0111】
例えば、エアコンB1が気温(指標)を第1所定値だけ調節するために必要な気温調節時間が、窓開閉装置D1が窓C1を開けることによって湿度(指標)を第2所定値だけ調節するために必要な湿度調節時間よりも長いとする。この場合、特定部512は、対象センサの候補を、150個の気温センサと120個の湿度センサとの中から、150個の気温センサに絞り込む。
【0112】
気温調節時間が湿度調節時間と等しい場合、特定部512は、150個の気温センサと120個の湿度センサとを対象センサの候補として維持する。
【0113】
なお、気温調節時間と湿度調節時間とを示す調節時間情報が、記憶装置520に予め記憶されている。特定部512は、調節時間情報を記憶装置520から読み取ることによって、気温調節時間と湿度調節時間を認識する。
【0114】
第2選定条件を用いて絞り込まれた対象センサの候補の数が、対象センサの最大許容数よりも多い場合、特定部512は、前回の検出結果の収集時から経過した期間が長いセンサを優先するという第3選定条件を用いる。
【0115】
特定部512は、第2選定条件を用いて絞り込まれた対象センサの候補のうち、前回の検出結果の収集時から経過した期間が相対的に長いセンサを、優先的に対象センサの候補として残す。
【0116】
なお、第2選定条件を用いて絞り込まれた対象センサのうち最長の経過期間を有するセンサの数が、対象センサの最大許容数よりも多い場合、特定部512は、環境変化が予想される空間内のセンサを優先するという第4選定条件を用いる。
【0117】
環境変化が予想される空間は、例えば、農業ハウスA1内の空間のうち、窓C1の周囲の空間及びドアE1の周囲の空間である。
窓C1の周囲の空間は、例えば、窓C1からの距離が2m以内である空間である。2mという距離は適宜変更可能である。
ドアE1の周囲の空間は、例えば、ドアE1からの距離が3m以内である空間である。3mという距離は適宜変更可能である。
【0118】
第3選定条件を用いて絞り込まれた対象センサの候補の数が、対象センサの最大許容数よりも多い場合、特定部512は、当該対象センサの候補のうち、環境変化が予想されるエリア内のセンサを、対象センサの候補として残す。
【0119】
第4選定条件を用いて絞り込まれた対象センサの候補の数が、対象センサの最大許容数よりも多い場合、特定部512は、対象センサの候補の中からランダムに選定された最大許容数のセンサを、対象センサの候補として残す。
【0120】
特定部512は、最大許容数以下の数となった対象センサの候補を、対象センサとして特定する。
【0121】
気温センサの数、雨センサの数、湿度センサの数、ゲートウェイ400と対象センサとの通信時間、ゲートウェイ400が通信を控える時間、及び、ゲートウェイ400が利用可能な通信チャネル数は、上記に限らず、適宜変更可能である。
【0122】
第1変形例によれば、特定部512は、ゲートウェイ400の通信能力に基づいて対象センサの数を制限する。このため、ゲートウェイ400の通信能力を超える通信が実行されることを抑制でき、通信品質の低下を抑えられる。
【0123】
<B2:第2変形例>
送信指示部513は、作物の育成段階に基づいて、検出結果の送信タイミングを決定してもよい。この場合、送信指示部513は、複数の対象センサに当該送信タイミングを通知する。
【0124】
作物の育成段階は、作物が育成される環境を非常にこまめに制御する必要がある段階と、作物が育成される環境を非常にこまめに制御する必要がない段階と、を含む。例えば、作物が発芽する段階では、作物が育成される環境を非常にこまめに制御する必要がある。しかしながら、作物がある程度成長した段階では、作物が育成される環境を非常にこまめに制御する必要はない。
【0125】
送信指示部513は、作物が育成される環境を非常にこまめに制御する必要がある段階での送信タイミングの第1間隔を、作物が育成される環境を非常にこまめに制御する必要がない段階での送信タイミングの第2間隔よりも短くする。このため、動作制御部514は、センサの検出結果に基づいて、作物が育成される環境を適切なタイミングにおいて制御できる。
【0126】
送信指示部513は、作物の育成段階を、例えば、作物を撮像するカメラが生成する撮像データに基づいて決定する。
なお、作物の種類によって、発芽の時期及び収穫の時期は、おおよそ決まっている。すなわち、作物の育成段階は、時期に依存する。このため、送信指示部513は、作物の育成段階を、時期に基づいて決定してもよい。
【0127】
送信指示部513は、送信タイミングとして、送信周期を用いてもよい。
送信タイミングは、センサにおける検出タイミング又はセンサにおける検出周期として兼用されてもよい。
【0128】
第2変形例によれば、送信指示部513は、作物の育成段階に基づいて、検出結果の送信タイミングを決定する。このため、制御装置500は、センサの検出結果に基づいて、作物の育成環境を適切なタイミングにおいて制御できる。
【0129】
<B3:第3変形例>
送信指示部513は、対象センサごとに、当該対象センサの今回の検出結果と当該対象センサの前回の検出結果との差分に基づいて、次回の検出結果の送信タイミングを決定してもよい。この場合、送信指示部513は、対象センサごとに、当該対象センサに対応する次回の検出結果の送信タイミングを通知する。
【0130】
例えば、送信指示部513は、対象センサごとに、当該対象センサの今回の検出結果と当該対象センサの前回の検出結果との差分と、閾値と、の関係に基づいて、次回の検出結果の送信タイミングを決定する。
【0131】
今回の検出結果と前回の検出結果との差分を「検出結果差分」と称する。前回の検出結果の送信タイミングから今回の検出結果の送信タイミングまでの期間を「第1期間」と称する。今回の検出結果の送信タイミングから次回の検出結果の送信タイミングまでの期間を「第2期間」と称する。
【0132】
検出結果差分が閾値よりも大きい場合、検出対象の指標において変化は大きい。当該指標を、作物の育成環境に適した範囲内に収めるためには、当該指標がこまめに検出され、動作制御部514が、当該指標の変化に合わせてエアコンB1又は窓開閉装置D1をこまめに制御する必要がある。このため、検出結果差分が閾値よりも大きい場合、送信指示部513は、次回の検出結果の送信タイミングとして、第2期間を第1期間よりも短くする送信タイミングを決定する。
【0133】
また、送信指示部513は、対象センサごとに、検出結果差分の推移に基づいて、対象センサが検出する指標の安定度を判定してもよい。
例えば、送信指示部513は、指標の安定度を判定するための期間である第1判定期間において検出結果差分が閾値を超える回数に基づいて、指標の安定度を判定する。一例を挙げると、送信指示部513は、第1判定期間において検出結果差分が閾値を超える回数の逆数を安定度として算出する。
【0134】
送信指示部513は、安定度に基づいて、送信タイミングを決定してもよい。例えば、送信指示部513は、安定度が高いほど、第2期間を長くする。送信指示部513は、安定度の上昇に応じて、第2期間を段階的に長くしてもよい。送信指示部513は、安定度の低下に応じて、第2期間を段階的に短くしてもよい。
【0135】
第3変形例によれば、送信指示部513は、検出結果差分に基づいて、次回の検出結果の送信タイミングを決定する。このため、指標を、作物の育成環境に適した範囲内に収めやすくなる。
【0136】
<B4:第4変形例>
送信指示部513は、対象センサごとに、当該対象センサの所定時間帯における検出結果の推移に基づいて、次回の検出結果の送信タイミングを決定してもよい。この場合、送信指示部513は、対象センサごとに、当該対象センサに対応する次回の検出結果の送信タイミングを通知する。
【0137】
例えば、送信指示部513は、所定時間帯における検出結果の推移が許容範囲から外れているか否かに基づいて送信タイミングを決定する。
【0138】
所定時間帯における検出結果の推移が許容範囲から外れている場合、送信指示部513は、第2期間を規定期間よりも短くする。所定時間帯における検出結果の推移が許容範囲内である場合、送信指示部513は、第2期間を規定期間以上にする。所定時間帯は、例えば、午前0時00分から午後11時59分までの時間帯である。所定時間帯は、上述の時間帯に限らず適宜変更可能である。
【0139】
第4変形例によれば、送信指示部513は、対象センサの所定時間帯における検出結果の推移に基づいて、次回の検出結果の送信タイミングを決定する。このため、所定時間帯における指標の変化に合わせて、送信タイミングを決定できる。
【0140】
<B5:第5変形例>
複数の指標の1つとして、CO2濃度が用いられてもよい。
【0141】
複数の指標の1つとしてCO
2濃度が用いられる場合、
図4に示すように、複数のセンサのグループは、農業ハウスA1内のCO
2濃度を検出するCO
2センサ701及び702をさらに有する。複数のセンサのグループは、2つのCO
2センサではなく、1つ又は3つ以上のCO
2センサをさらに有してもよい。
【0142】
複数の指標の1つとしてCO2濃度が用いられる場合、農業ハウスA1は、農業ハウスA1内のCO2濃度を調節するためのCO2発生器G1を備えることが望ましい。
【0143】
農業ハウスA1内のCO2濃度の変化は、「ドアE1が開く」という事象によって引き起こされやすい。農業ハウスA1内のCO2濃度の変化は、「窓C1が開く」という事象によって引き起こされやすい。このため、「ドアE1が開く」という事象と「窓C1が開く」という事象との各々は、CO2濃度の変化に関連する事象であるCO2濃度関連事象の一例である。
【0144】
判定部511は、CO2濃度関連事象が発生したか否かを、さらに判定する。特定部512は、判定部511が行う判定の結果に基づいて、複数の対象センサを特定する。特定部512は、CO2濃度関連事象が発生したと判定部511が判定する場合、CO2センサ701及び702を対象センサとして決定してもよい。
【0145】
複数の対象センサのグループが、CO2センサ701及び702を含む場合、送信指示部513は、ゲートウェイ400を介して、CO2センサ701及び702に検出結果の送信を指示する。
【0146】
CO2センサ701及び702は、検出結果の送信を指示されると、農業ハウスA1内のCO2濃度を検出する。CO2センサ701及び702は、農業ハウスA1内のCO2濃度の検出結果を、ゲートウェイ400に送信する。
【0147】
ゲートウェイ400は、農業ハウスA1内のCO2濃度の検出結果を受信すると、農業ハウスA1内のCO2濃度の検出結果を、制御装置500に送信する。
【0148】
制御装置500内の動作制御部514は、農業ハウスA1内のCO2濃度の検出結果に基づいて、CO2発生器G1を制御する。例えば、農業ハウスA1内のCO2濃度の検出結果が参照濃度よりも低いCO2濃度を示す場合、動作制御部514は、CO2発生器G1にCO2を発生させる。
【0149】
第5変形例によれば、制御装置500は、検出結果同士の衝突を抑制しつつ、農業ハウスA1内のCO2濃度を調節できる。
【0150】
<B6:第6変形例>
農業ハウスA1の少なくとも一部が光を通す場合、複数の指標の1つとして、日射量が用いられてもよい。
【0151】
複数の指標の1つとして日射量が用いられる場合、
図5に示すように、複数のセンサのグループは、日射量を検出する日射センサ801をさらに有する。複数のセンサのグループは、1つの日射センサではなく、2つ以上の日射センサをさらに有してもよい。
【0152】
複数の指標の1つとして日射量が用いられる場合、農業ハウスA1には、農業ハウスA1内への日射量を調節するためのカーテンH1と、カーテンH1を開閉するカーテン開閉装置J1とが備えられる。カーテンH1は、農業ハウスA1のうち光を通す部分を覆うことが可能である。カーテン開閉装置J1は、カーテンH1を開閉するアクチュエータを含む。
【0153】
日射量の変化は、「天気予報情報が天気の変化を示す」という事象との関連性が高い。「天気予報情報が天気の変化を示す」という事象は、日射量の変化に関連する事象である日射量関連事象の一例である。
【0154】
判定部511は、日射量関連事象が発生したか否かを、さらに判定する。特定部512は、判定部511が行う判定の結果に基づいて、複数の対象センサを特定する。特定部512は、日射量関連事象が発生したと判定部511が判定する場合、日射センサ801を対象センサとして決定してもよい。
【0155】
複数の対象センサのグループが、日射センサ801を含む場合、送信指示部513は、ゲートウェイ400を介して、日射センサ801に検出結果の送信を指示する。
【0156】
日射センサ801は、検出結果の送信を指示されると、日射量を検出する。日射センサ801は、日射量の検出結果を、ゲートウェイ400に送信する。
【0157】
ゲートウェイ400は、日射量の検出結果を受信すると、日射量の検出結果を、制御装置500に送信する。
【0158】
制御装置500内の動作制御部514は、日射量の検出結果に基づいて、カーテン開閉装置J1を制御する。例えば、日射量の検出結果が参照日射量よりも多い日射量を示す場合、動作制御部514は、カーテン開閉装置J1にカーテンH1を閉めさせる。日射量の検出結果が、参照日射量よりも少ない日射量を示す場合、動作制御部514は、カーテン開閉装置J1にカーテンH1を開けさせる。
【0159】
「カーテン開閉装置J1がカーテンH1を開ける」という事象、及び、「カーテン開閉装置J1がカーテンH1を閉める」という事象は、気温の変化を引き起こしやすい。「カーテン開閉装置J1がカーテンH1を開ける」という事象、及び、「カーテン開閉装置J1がカーテンH1を閉める」という事象は、気温関連事象の一例である。
【0160】
判定部511は、「カーテン開閉装置J1がカーテンH1を開ける」という事象が発生したか否かを、さらに判定してもよい。判定部511は、「カーテン開閉装置J1がカーテンH1を閉める」という事象が発生したか否かを、さらに判定してもよい。
【0161】
特定部512は、「カーテン開閉装置J1がカーテンH1を開ける」という事象が発生したと判定部511が判定する場合、気温センサ101及び102を、対象センサとして決定してもよい。特定部512は、「カーテン開閉装置J1がカーテンH1を閉める」という事象が発生したと判定部511が判定する場合、気温センサ101及び102を、対象センサとして決定してもよい。
【0162】
第6変形例によれば、制御装置500は、検出結果同士の衝突を抑制しつつ、農業ハウスA1内への日射量を調節できる。
【0163】
<B7:第7変形例>
複数の指標の1つとして、農業ハウスA1において作物が植えられる土壌の温度(以下「地温」と称する)が用いられてもよい。
【0164】
複数の指標の1つとして地温が用いられる場合、
図6に示すように、複数のセンサのグループは、地温を検出する地温センサ901を有する。複数のセンサのグループは、1つの地温センサではなく、2つ以上の地温センサを有してもよい。
【0165】
地温の変化は、「エアコンB1が動作する」という事象、「カーテン開閉装置J1がカーテンH1を開ける」という事象、及び「カーテン開閉装置J1がカーテンH1を閉める」という事象の各々によって引き起こされやすい。「エアコンB1が動作する」という事象と、「カーテン開閉装置J1がカーテンH1を開ける」という事象と、「カーテン開閉装置J1がカーテンH1を閉める」という事象は、それぞれ、地温の変化に関連する事象である地温関連事象の一例である。
【0166】
判定部511は、地温関連事象が発生したか否かを、さらに判定する。特定部512は、判定部511が行う判定の結果に基づいて、複数の対象センサを特定する。特定部512は、地温関連事象が発生したと判定部511が判定する場合、地温センサ901を対象センサとして決定してもよい。
【0167】
複数の対象センサのグループが、地温センサ901を含む場合、送信指示部513は、ゲートウェイ400を介して、地温センサ901に検出結果の送信を指示する。
【0168】
地温センサ901は、検出結果の送信を指示されると、地温を検出する。地温センサ901は、地温の検出結果を、ゲートウェイ400に送信する。
【0169】
ゲートウェイ400は、地温の検出結果を受信すると、地温の検出結果を、制御装置500に送信する。
【0170】
制御装置500内の動作制御部514は、地温の検出結果に基づいて、エアコンB1を制御する。
【0171】
例えば、地温の検出結果が、参照地温範囲の上限値よりも高い地温を示す場合、動作制御部514は、地温の温度を下げる動作をエアコンB1に実行させる。
気温センサ101及び102のいずれかが作物育成用の温度範囲の下限値より低い気温を検出した状況において地温の検出結果が参照地温範囲の上限値より高い地温を示す場合、動作制御部514は、エアコンB1に、農業ハウスA1内の温度を上げさせてもよい。
【0172】
地温の検出結果が、参照地温範囲の下限値よりも低い地温を示す場合、動作制御部514は、地温の温度を上げる動作をエアコンB1に実行させる。
気温センサ101及び102のいずれかが作物育成用の温度範囲の上限値より高い気温を検出した状況において地温の検出結果が参照地温範囲の下限値より低い地温を示す場合、動作制御部514は、エアコンB1に、農業ハウスA1内の温度を下げさせてもよい。
【0173】
第7変形例によれば、制御装置500は、検出結果同士の衝突を抑制しつつ、農業ハウスA1内への地温を調節できる。
【0174】
<B8:第8変形例>
農業ハウスA1は、
図7に示すように散水器K1を備えてもよい。散水器K1は、農業ハウスA1内の湿度を調節するために用いられる。
【0175】
動作制御部514は、湿度センサ301及び302の少なくとも一方が、作物育成用の湿度範囲の下限値よりも低い湿度を検出した場合、散水器K1に水を散水させる。
【0176】
「散水器K1が水を散水する」という事象は、気温の変化と地温の変化とを引き起こしやすい。「散水器K1が水を散水する」という事象は、気温関連事象の一例であり、地温関連事象の一例である。
【0177】
判定部511は、「散水器K1が水を散水する」という事象が発生したか否かを、さらに判定してもよい。
【0178】
特定部512は、「散水器K1が水を散水する」という事象が発生したと判定部511が判定する場合、気温センサ101及び102と、地温センサ901とを、対象センサとして決定してもよい。
【0179】
第8変形例によれば、制御装置500は、検出結果同士の衝突を抑制しつつ、農業ハウスA1内の湿度を散水器K1がない構成に比べて高い精度において調節できる。
【0180】
<B9:第9変形例>
複数のセンサのグループに含まれるセンサは、作物が育成される環境に関する指標を検出するセンサであれば、上述のセンサに限らない。
作物が育成される環境を調節する機器は、エアコンB1、窓開閉装置D1、カーテン開閉装置J1及び散水器K1に限らない。
【0181】
<C:その他>
(1)第1実施形態及び第1変形例~第9変形例の各々においては、記憶装置520は、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(例えば、カード、スティック、キードライブ)、CD-ROM(Compact Disc-ROM)、レジスタ、リムーバブルディスク、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップ、データベース、サーバその他の適切な記憶媒体を含んでもよい。また、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されてもよい。
【0182】
(2)第1実施形態及び第1変形例~第9変形例の各々は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G、5G、FRA(Future Radio Access)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、LoRa(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
【0183】
(3)第1実施形態及び第1変形例~第9変形例の各々において説明した情報などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、情報などは、電圧、電流、電磁波、磁界、磁性粒子、光場、光子、又はこれらの任意の組み合わせにて表されてもよい。
なお、本明細書において説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語は、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えられてもよい。
【0184】
(4)第1実施形態及び第1変形例~第9変形例の各々において、入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルによって管理されてもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
【0185】
(5)第1実施形態及び第1変形例~第9変形例の各々において、判定は、1ビットによって表される値(0か1か)に基づいて行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)に基づいて行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)に基づいて行われてもよい。
【0186】
(6)第1実施形態及び第1変形例~第9変形例の各々において例示した処理手順、シーケンス、又はフローチャート等は、矛盾のない限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書において説明した方法については、例示的な順序において様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0187】
(7)
図1及び
図4から
図7に例示された各機能は、ハードウェア及びソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能は、単体の装置によって実現されてもよいし、相互に別体にて構成された2個以上の装置によって実現されてもよい。
【0188】
(8)第1実施形態及び第1変形例~第9変形例の各々において例示したプログラムは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード又はハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称によって呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順又は機能等を意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、又は命令などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア及びデジタル加入者回線(DSL)などの有線技術及び/又は赤外線、無線及びマイクロ波などの無線技術を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0189】
(9)第1実施形態及び第1変形例~第9変形例の各々において、「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
【0190】
(10)第1実施形態及び第1変形例~第9変形例の各々において、制御装置500は、移動局でもよい。移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、又はいくつかの他の適切な用語を用いて称される場合もある。
【0191】
(11)第1実施形態及び第1変形例~第9変形例の各々において、「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0192】
(12)本明細書において使用する「第1」及び「第2」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本明細書において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素への参照は、2つの要素のみが採用され得ること又は何らかの形において第1要素が第2要素に先行しなければならないことを意味しない。
【0193】
(13)第1実施形態及び第1変形例~第9変形例の各々において「含む(including)」、「含んでいる(comprising)」、及びそれらの変形が、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている限り、これら用語は、用語「備える」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0194】
(14)本願の全体において、例えば、英語におけるa、an及びtheのように、翻訳によって冠詞が追加された場合、これらの冠詞は、文脈から明らかにそうではないことが示されていなければ、複数を含む。
【0195】
(15)本明細書において、「装置」という用語は、回路、デバイス又はユニット等の他の用語に読み替えられてもよい。
【0196】
(16)本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されないことは当業者にとって明白である。本発明は、特許請求の範囲の記載に基づいて定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施できる。従って、本明細書の記載は、例示的な説明を目的とし、本発明に対して何ら制限的な意味を有さない。また、本明細書に例示した態様から選択された複数の態様を組み合わせてもよい。
【0197】
<D:上述の形態又は変形例から把握される態様>
上述の形態又は変形例の少なくとも1つから以下の態様が把握される。
【0198】
<D1:第1態様>
第1態様に係る制御装置は、作物が育成される環境に関する複数の指標であって前記複数の指標の各々が複数のセンサのうち1以上のセンサによって検出される前記複数の指標の各々ごとに、当該指標の変化に関連する関連事象が発生したか否かを判定する判定部と、前記判定部が行う判定の結果に基づいて、前記複数のセンサの中から前記複数のセンサの数よりも少ない数の複数の対象センサを特定する特定部と、前記複数の対象センサの各々に検出結果の送信を指示する送信指示部と、を含む。この態様によれば、あるセンサから送信された検出結果が他のセンサから送信された検出結果と衝突することを抑制できる。
【0199】
<D2:第2態様>
第1形態の例(第2形態)において、前記複数の指標は、前記環境に関する第1指標と、前記環境に関する第2指標と、を含み、前記第1指標は、前記第2指標よりも前記作物の育成に影響し、前記特定部は、前記第1指標の変化に関連する第1事象と前記第2指標の変化に関連する第2事象との両方が発生したと前記判定部が判定する場合、又は、前記第1指標の変化と前記第2指標の変化との両方に関連する事象が発生したと前記判定部が判定する場合、前記複数のセンサの中から、前記第1指標を検出するセンサを、前記第2指標を検出するセンサよりも優先的に、前記対象センサとして特定する。第1指標の変化と第2指標の変化とに関連する事象は、例えば、「天気予報情報が雨の予報を示す」という雨関連事象であり、この場合、第1指標の一例は「湿度」であり、第2指標の一例は「雨情報」である。この態様によれば、作物の育成に影響が大きい指標を検出するセンサを、優先的に対象センサとして特定できる。
【0200】
<D3:第3態様>
第1形態の例(第3形態)において、前記判定部は、前記複数の指標のうち一の指標の変化に関連する事象が発生したか否かの判定、及び、前記複数の指標のうち前記一の指標とは異なる少なくとも1つの指標の変化に関連する事象が発生したか否かの判定として、前記一の指標の変化と前記少なくとも1つの指標の変化とに関連する事象(所定関連事象)が発生したか否かを判定する。所定関連事象の一例は、「天気予報情報が雨の予報を示す」という雨関連事象であり、この場合、一の指標の一例は「湿度」であり、少なくとも1つの指標の一例は「雨情報」である。この態様によれば、判定に必要な事象の数を実質的に削減できる。このため、判定部の判定が容易である。
【0201】
<D4:第4態様>
第1形態の例(第4形態)において、前記複数の指標は、前記環境に関する第1指標を含み、前記判定部は、前記第1指標の変化に関連する第1事象の存在に関する事象データを受信し、前記事象データに基づいて、前記第1事象が発生したか否かを判定する。この態様によれば、事象データに基づいて、第1事象が発生したか否かを判定できる。
【0202】
<D5:第5態様>
第1態様の例(第5態様)において、前記複数の指標は、前記環境に関する第1の環境指標と、前記環境に関する第2の環境指標と、を含み、前記判定部は、前記第1の環境指標を調節する調節装置であって前記第1の環境指標の調節に伴い前記第2の環境指標を変化させる前記調節装置の動作状態に基づいて、前記第2の環境指標の変化に関連する事象が発生したか否かを判定する。第1の環境指標の一例は、湿度であり、第2の環境指標の一例は、温度である。調節装置の一例は、窓開閉装置である。この態様によれば、調節装置の動作状態に基づいて、第2の環境指標の変化に関連する事象が発生したか否かを判定できる。
【0203】
<D6:第6態様>
第1態様から第5態様のいずれかの例(第6態様)において、前記特定部は、前記複数の対象センサから検出結果を受信する通信装置の通信能力に基づいて、前記複数の対象センサの最大許容数を決定し、前記複数の対象センサの数を前記最大許容数以下に設定する。この態様によれば、通信装置の通信能力に基づいて、複数の対象センサの数を調節できる。
【0204】
<D7:第7態様>
第1態様から第6態様のいずれかの例(第7態様)において、前記送信指示部は、前記作物の育成段階に基づいて前記検出結果の送信タイミングを決定し、前記複数の対象センサに前記検出結果の送信タイミングを通知する。この態様によれば、作物の育成段階に応じて、指標の取得する頻度を調節できる。
【0205】
<D8:第8態様>
第1態様から第6態様のいずれかの例(第8態様)において、前記送信指示部は、前記対象センサごとに、今回の検出結果と前回の検出結果との差分に基づいて、次回の検出結果の送信タイミングを決定し、前記対象センサごとに、当該対象センサに対応する前記次回の検出結果の送信タイミングを通知する。この態様によれば、今回の検出結果と前回の検出結果との差分の大きさに基づいて、次回の検出結果の送信タイミングを決定できる。
【0206】
<D9:第9態様>
第8態様の例(第9態様)において、前記送信指示部は、前記対象センサごとに、前記差分と閾値との関係に基づいて前記次回の検出結果の送信タイミングを決定する。この態様によれば、上述の差分と閾値との差に基づいて次回の検出結果の送信タイミングを決定できる。
【0207】
<D10:第10態様>
第1態様から第6態様のいずれかの例(第8態様)において、前記送信指示部は、前記対象センサごとに、前記検出結果の推移に基づいて、次回の検出結果の送信タイミングを決定し、前記対象センサごとに、当該対象センサに対応する前記次回の検出結果の送信タイミングを通知する。この態様によれば、検出結果の推移に基づいて、次回の検出結果の送信タイミングを決定できる。
【符号の説明】
【0208】
101,102…気温センサ、201,202…雨センサ、301,303…湿度センサ、400…ゲートウェイ、500…制御装置、510…処理装置、511…判定部、512…特定部、513…送信指示部、514…動作制御部、520…記憶装置、520a…判定テーブル、600…天気予報サーバ、701,702…CO2センサ、801…日射センサ、901…地温センサ、1000…環境管理システム、A1…農業ハウス、B1…エアコン、C1…窓、D1…窓開閉装置、E1…ドア、F1…カメラ、G1…CO2発生器、H1…カーテン、J1…カーテン開閉装置、K1…散水器。