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特許7465384エネルギー事業者のデータを決定するシステム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-02
(45)【発行日】2024-04-10
(54)【発明の名称】エネルギー事業者のデータを決定するシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/06 20240101AFI20240403BHJP
【FI】
G06Q50/06
【請求項の数】 11
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023044852
(22)【出願日】2023-03-22
(65)【公開番号】P2023143833
(43)【公開日】2023-10-06
【審査請求日】2023-05-17
(31)【優先権主張番号】17/701791
(32)【優先日】2022-03-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521117355
【氏名又は名称】アーカディア パワー インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100107515
【弁理士】
【氏名又は名称】廣田 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・タッカー
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル・ロプーチ
【審査官】佐藤 敬介
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-002082(JP,A)
【文献】特開2016-081073(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2021/0125197(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2010/0274695(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバで、エネルギー事業者のユーザーの事業者請求書の合計請求金額、前記事業者請求書における開始日と終了日を含む請求期間、及び前記ユーザーの郵便番号を受信する工程と;
前記サーバで、前記サーバと通信接続されたデータベースシステムを用いて受信した郵便番号に基づき、及び前記ユーザーの顧客クラスに基づき、前記ユーザーのための1以上の適格な料金を決定する工程と;
前記サーバで、前記1以上の適格な料金のそれぞれの1以上の料金オプションを生成し、前記1以上の料金オプション及び前記1以上の適格な料金の各組合せは料金シナリオを含む工程と;
前記サーバの計算エンジンで、前記請求期間の前記開始日及び前記終了日及びエネルギー使用量の間隔データに基づき、前記エネルギー事業者のための前記料金シナリオのそれぞれの合計コストを決定する工程と;
前記サーバで、受信した合計請求金額を、前記1以上の料金シナリオのそれぞれについて決定された前記合計コストと比較する工程と;
前記1以上の料金シナリオの決定された合計コストの1つが受信した合計請求金額の所定の範囲内にある場合、前記サーバで1つの決定された合計コストに関連した前記料金シナリオの料金及び料金オプションを決定する工程と;
前記サーバと通信接続されたデータベースシステムで、前記ユーザーのための前記料金シナリオの決定された料金及び料金オプションを保存する工程、
とを含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記所定の範囲が、受信した合計請求金額の20%、10%、5%、2%、1%、0.1%、及び0.01%からなる群から選択される少なくとも1つの値以下である請求項1に記載の方法。
【請求項3】
2以上の料金シナリオが、受信した合計請求金額の前記所定の範囲内である場合、前記サーバでユーザーのデバイスに通知を送信する工程を更に含む請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記サーバで、前記2以上の料金シナリオの1つの選択を受信する工程と;
前記サーバと通信接続されたデータベースシステムで、選択された料金シナリオの決定された料金及び料金オプションを保存する工程と、
を更に含む請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記通知が、受信した合計請求金額の所定の範囲内にある前記2以上の料金シナリオの順序付きリストを含む場合、前記方法は、
前記サーバで、順序付きの2以上の料金シナリオの1つの選択を受信する工程と;
前記サーバと通信接続されたデータベースシステムで、選択された料金シナリオの決定された料金及び料金オプションを保存する工程と、
を更に含む請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記2以上の料金シナリオのリストが、受信した合計請求金額に対する一致率に基づいて順序付けられる請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記2以上の料金シナリオのリストが、料金シナリオ算出合計に基づいて順序付けられる請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記顧客クラスが、居住用顧客クラスと商用顧客クラスからなる群から選択される少なくとも1つを含み、
前記居住用顧客クラス及び前記商用顧客クラスでは、前記適格な料金が異なる請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記サーバで、前記サーバと通信接続されたデータベースシステムから前記間隔データを受信する工程を更に含む請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記サーバで、前記ユーザーの1以上のメータから前記間隔データを受信する工程を更に含む請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記事業者請求書の合計請求金額を受信する工程が、
前記サーバで、前記エネルギー事業者のための前記ユーザーのログインクレデンシャル情報を受信する工程と;
前記サーバで、前記エネルギー事業者のための受信したユーザーのログインクレデンシャル情報を用いて、前記エネルギー事業者から、前記事業者請求書、前記事業者請求書における前記開始日及び前記終了日を含む前記請求期間、エネルギー使用量、過去の請求情報、前記間隔データ、スマートメータのデータ、料金情報、過去の請求金額、及びエネルギーコストからなる群から選択される少なくとも1つの情報に定期的にアクセスする工程と;
前記サーバと通信接続されたデータベースシステムに、定期的にアクセスされる情報を保存する工程と、
を含む請求項1に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
現在、エネルギー事業者(energy utilities)は、電力やその他のエネルギーを顧客に提供している。顧客によるエネルギー使用量に関する情報は、エネルギー事業者の代理によって読み取られたり、エネルギー事業者に送信したりできるインターバルメータを使用して記録される。記録されたエネルギー使用量は、エネルギーのレートやコスト、適用される料金等の他の情報と共に、顧客のエネルギー請求書を生成するために使用されることができる。請求の誤りは、エネルギー事業者によって、及び/又は不正確な間隔データ(interval data)によって、誤ったエネルギーレート及び/又は料金が適用されることから発生することがある。
【発明の概要】
【0002】
開示された主題の実装によれば、サーバで、エネルギー事業者のユーザーの事業者請求書(utility bill)の合計請求金額、前記事業者請求書における開始日と終了日を含む請求期間、及び前記ユーザーの郵便番号を受信する方法を提供することができる。前記サーバは、前記サーバと通信接続されたデータベースシステムを用いて受信した郵便番号に基づき、及び前記ユーザーの顧客クラスに基づき、前記ユーザーのための1以上の適格な料金を決定することができる。前記サーバは、前記1以上の適格な料金のそれぞれの1以上の料金オプションを生成することができ、前記1以上の料金オプション及び前記1以上の適格な料金の各組合せは料金シナリオを含む。前記サーバの計算エンジンは、前記請求期間の前記開始日及び前記終了日並びにエネルギー使用量の間隔データに基づき、前記エネルギー事業者の前記料金シナリオのそれぞれの合計コストを決定することができる。前記サーバは、受信した合計請求金額を前記1以上の料金シナリオのそれぞれについて決定された前記合計コストと比較することができる。前記1以上の料金シナリオの決定された合計コストの1つが受信した合計請求金額の所定の範囲内にある場合、前記サーバは、1つの決定された合計コストに関連した前記料金シナリオの料金及び料金オプションを決定することができる。前記ユーザーのための前記料金シナリオの決定された料金及び料金オプションは、前記サーバと通信接続されたデータベースシステムで保存されることができる。
【0003】
開示された主題の追加の特徴、利点、及び実装は、以下の詳細な説明、図面、及び特許請求の範囲を考慮して、規定又は明らかにすることができる。更に、上記の概要及び以下の詳細な説明はいずれも例示的なものであり、特許請求の範囲を制限することなく、更なる説明を提供することを意図していることを理解する必要がある。
【図面の簡単な説明】
【0004】
開示された主題の更なる理解を提供するために含まれる添付図面は、本明細書に組み込まれ、その一部を構成する。図面はまた、開示された主題の実装を図示し、詳細な説明と共に、開示された主題の実装の原理を説明する役割を果たす。開示された主題及びそれが実施される様々な方法を基本的に理解するために必要である以上に、詳細な構造的詳細を示す試みはなされていない。
【0005】
図1図1は、開示された主題の実装に従って、エネルギー料金の正確性を含む、エネルギー事業者のデータの正確性を決定する例示的方法を示す。
【0006】
図2A図2Aは、開示された主題の実装に従って、図1の例示的方法の任意の追加操作を示す。
図2B図2Bは、開示された主題の実装に従って、図1の例示的方法の任意の追加操作を示す。
図2C図2Cは、開示された主題の実装に従って、図1の例示的方法の任意の追加操作を示す。
図3図3は、開示された主題の実装に従って、図1の例示的方法の任意の追加操作を示す。
【0007】
図4図4は、開示された主題の実装に従って、エネルギー生成システム、サーバ、データベース、及び顧客デバイスのネットワーク配置を示す。
【0008】
図5図5は、開示された主題の実装に従って、図4に示されるネットワーク配置とインターフェースで接続することができるデバイスを示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
開示された主題の実装は、独立して、エネルギー事業者のデータを決定することができる。例えば、開示された主題のシステム及び方法は、エネルギー事業者によってユーザーに割り当てられた料金、並びにユーザーの場所、電気料金の日付範囲、電気料金の金額、及び間隔データ(例えば、エネルギー使用量を示すメータの読み値)を与えられた料金オプション(即ち、全体を通して使用される料金シナリオ)を決定することができる。開示された主題の実装は、ユーザーの場所及び/又はユーザーの間隔データに基づき、1以上の料金シナリオのためのユーザーのコストを決定することができる。前記1以上の料金オプションと前記1以上の適格な料金との組合せは、それぞれ、料金シナリオであることができる。各料金シナリオの決定されたコストは、ユーザーの料金シナリオを決定するために、ユーザーの事業者請求書の金額と比較することができる。このようなデータは、エネルギー事業者がユーザーの事業者請求書を生成する際に使用することができる。
【0010】
開示された主題の実装は、ユーザーがそれを知らない場合であっても及び/又はエネルギー事業者がそれを開示しない場合であっても、ユーザーの料金シナリオ及びその他のデータを決定することができる。エネルギー事業者に関連する決定されたデータは、ユーザーのエネルギー事業者のエネルギー使用量及び/又はコスト分析を行うために使用することができる。
【0011】
現在のシステムは、ユーザーがリストから料金シナリオを特定すること、及び/又は料金シナリオを特定するための1つ以上の質問への回答を提供することを可能にするだけである。
【0012】
開示された主題の実装は、ユーザーがその料金シナリオを知らない場合に、ユーザーの料金シナリオを決定することができる。幾つかの電力会社は、殆ど料金オプションを提供していないが、料金及び料金オプションの数は過去10年間で大幅に増加している。例えば、Pacific Gas & Electric社の居住用顧客は、料金及び料金オプションの50万を超える独自の組合せの1つを有することができる。ユーザーの料金選択の複雑さが増すにつれて、ユーザーの料金シナリオや、エネルギー使用量及び請求に関連するその他のデータを決定する能力が有用性を高めている。
【0013】
開示された主題の実装は、ユーザーの料金シナリオのデータを決定するために使用することができる。データは、エネルギー事業者から取得することができるが、多くの場合、エネルギー事業者は、及び/又はユーザーに発行される請求書は、ユーザーの料金(例えば、Arizona Public Service for Time of Useの顧客は、料金を提供することができない)又は料金オプション(例えば、Air Conditioning Cycling Credits for the Southern California Edisonのエネルギー事業者は、料金オプションを提供しないことがある)を示さない。エネルギー事業者によってこの情報が提供されていない場合、開示された主題の実装を使用して、料金シナリオ、エネルギー使用量、及び/又は他のエネルギー事業者データ等のデータを決定することができる。
【0014】
図1は、開示された主題の実装に従って、エネルギー料金の正確性を含む、エネルギー事業者のデータの正確性を決定する例示的方法100を示す。
【0015】
操作110で、サーバは、エネルギー事業者のためのユーザーの事業者請求書の合計請求金額、事業者請求書における開始日と終了日を含む請求期間、及びユーザーの郵便番号を受信することができる。サーバは、図4に示され、以下に説明されるサーバ50であることができる。図4に示されるように、事業者30の電気事業者顧客ポータル32から、通信ネットワーク7を介して、サーバ50が事業者請求書を受信することができる。事業者請求書は、総額(即ち、請求金額又はコスト)を含むことができる。幾つかの実装では、事業者請求書は、顧客のデバイス20から受信されることができる。エネルギー事業者は、図4に示される事業者30であることができる。請求期間(開始日及び終了日を含む)及び郵便番号は、取得された事業者請求書から決定されることができる。幾つかの実装では、請求期間及び/又は郵便番号は、ユーザーのログイン情報を使用して、電気事業者顧客ポータル32からサーバ50によって取得されることができる。
【0016】
操作110での事業者請求書の合計請求金額の受信は、図3に示される操作を任意に含むことができる。操作111で、サーバは、エネルギー事業者のユーザーのログインクレデンシャル情報を受信することができる。例えば、サーバ50は、ユーザー(例えば、デバイス20から通信ネットワーク7を介して)のログインクレデンシャル情報を受信し、事業者30の電気事業者顧客ポータル32で情報にアクセスすることができる。操作112で、サーバは、エネルギー事業者のための受信したユーザーのログインクレデンシャル情報を用いて、エネルギー事業者から、事業者請求書、事業者請求書における開始日及び終了日を含む請求期間、エネルギー使用量、過去の請求情報、間隔データ、スマートメータのデータ、料金情報、過去の請求金額、エネルギーコスト、及び/又は他のデータに定期的にアクセスすることができる。操作113で、サーバは、サーバと通信接続されたデータベースシステムに、定期的にアクセスされる情報を保存することができる。例えば、定期的にアクセスされる情報は、図4に関連して後述するように、料金モデル58、スクレイピングされた請求データ60、及び/又はスクレイピングされた間隔データ62に保存されることができる。
【0017】
即ち、開示された主題の実装では、ユーザーは、図4に示される事業者30の電気事業者顧客ポータル32及びサーバ50で、事業者ログインクレデンシャル情報を共有することができる。サーバ50は、電気事業者顧客ポータル32を介して、事業者30が公開するデータにアクセスすることができ、そのデータは、料金モデル58、スクレイピングされた請求データ60、及び/又はスクレイピングされた間隔データ62に取得される及び保存されることができる。例えば、サーバ50は、エネルギー事業者30によってユーザーへ請求される料金の概要を取得することができ、これは、スクレイピングされた請求データ60に保存されることができるユーザーの最新の請求書及び過去の請求情報を有する1以上のドキュメント及び/又はデータを含むことができる。
【0018】
サーバ50は、ユーザーのログインクレデンシャル情報を使用して、電気事業者顧客ポータル32を介して事業者30でユーザーのアカウントにアクセスすることができる。ユーザーのアカウントデータは、サーバ50にダウンロードされることができ、スクレイピングされた請求データ60に保存されることができる。取得されたデータの少なくとも一部は、1つ以上の用途で使用するために正規化され、保存されることができる(例えば、料金モデル58、スクレイピングされた請求データ60、及び/又はスクレイピングされた間隔データ62)。
【0019】
例えば、ユーザーの請求書は、間隔データ、ユーザーの光熱費、過去の支払額等と共にサーバ50によって取得されることができ、スクレイピングされた請求データ60及び/又はスクレイピングされた間隔データ62で保存されることができる。間隔データを抽出及び/又は取得する場合、サーバ50は、スクレイピングされた間隔データ62でデータを保存する前に、世界標準時のデータに正規化することができ、それによってデータが事業者(例えば、事業者30及びその他のエネルギー事業者)間で一貫した形式になる。新しい事業者請求書及び間隔データが事業者30の電気事業者顧客ポータル32で利用可能になるときに、それらを取得するために、データの取得を定期的に実行することができる。幾つかの実装では、ユーザーに割り当てられた料金は、サーバ50によって取得され、料金モデル58で保存されることができる。
【0020】
操作120で、サーバは、サーバと通信接続されたデータベースシステムを用いて受信した郵便番号に基づき、及びユーザーの顧客クラスに基づき、ユーザーに1以上の適格な料金を決定することができる。前記料金は、エネルギーの料金レート額であることができ、地理的な地域、季節、使用時間、需要の決定、オプションプログラム、ネットメータリングポリシー、各料金の資格要件等に基づき、決定されることができる。料金を保存するデータベースシステムは、図4に示される料金モデル58の一部であることができる。顧客クラスは、居住用顧客クラス、商用顧客クラス等であることができる。適格な料金は、居住用顧客クラス及び商用顧客クラスで異なることができる。
【0021】
操作130で、サーバは、1以上の適格な料金のそれぞれの1以上の料金オプションを生成することができる。1以上の料金オプションと1以上の適格な料金との各組合せを料金シナリオと呼ぶことができる。
【0022】
操作140で、サーバの計算エンジンは、請求期間の開始日及び終了日並びにエネルギー使用量の間隔データに基づき、エネルギー事業者の料金シナリオのそれぞれの合計コストを決定することができる。計算エンジンは、ハードウェア及び/又はソフトウェアであることができ、図4に示され、以下に記載される計算エンジン56であることができる。
【0023】
幾つかの実装では、サーバは、サーバに通信接続されたデータベースシステム(例えば、図4に示されるスクレイピングされた間隔データ62)及び/又はユーザーの1つ以上のメータ(例えば、インターバルメータ36)から、間隔データを受信することができる。幾つかの実装では、サーバは、事業者30の電気事業者顧客ポータル32から間隔データを受信することができ、事業者30は、インターバルメータ36から間隔データを受信することができる。受信した間隔データは、サーバによって、スクレイピングされた間隔データ62で保存されることができる。
【0024】
幾つかの実装では、サーバの計算エンジン(例えば、計算エンジン56)は、アプリケーションプログラムインターフェース(API)を提供し、複数の様々なエネルギー事業者にわたってコストを計算することができる。他の企業、サーバ、及び/又はデバイスは、APIを使用して、料金モデル58、スクレイピングされた請求データ60、及び/又はスクレイピングされた間隔データ62で保存されることができるユーザーの事業者データにアクセスすることができる。
【0025】
幾つかの実装では、サーバによって提供されるアプリケーションプログラムインターフェース(API)を介して呼び出しを行うことができる。呼び出しは、計算エンジン(例えば、計算エンジン56)からの光熱費計算のための1以上の要求を含むことができる。呼び出しは、間隔データ、料金シナリオ、開始日、終了日等のパラメータを含むことができる。例えば、API呼び出しを使用して、渡された各料金シナリオのためのエネルギー事業者によって実行された計算を「ミラーリング」することができる計算を返すことができる。
【0026】
操作150で、サーバは、受信した合計請求金額を、1以上の料金シナリオのそれぞれについて決定された合計コストと比較することができる。
【0027】
1以上の料金シナリオの決定された合計コストの1つが、受信した合計請求金額の所定の範囲内にある場合、サーバは、オペレーション160で1つの決定された合計コストに関連する料金シナリオの料金及び料金オプションを決定することができる。例えば、所定の範囲は、受信した合計請求金額の20%、10%、5%、2%、1%、0.1%、0.01%、又はその他の任意の範囲以下であることができる。幾つかの実装では、1以上の料金シナリオの決定された合計コストが所定の範囲内であると判断された場合、サーバは、料金シナリオがユーザーの本当の料金及び/又は料金オプションを反映していると判断することができる。
【0028】
操作170で、ユーザーの料金シナリオの決定された料金及び料金オプションは、サーバに通信接続されることができるものに保存されることができる。
【0029】
図2A図3は、開示された主題の実装に従って、図1の例示的方法の任意の追加操作を示す。図2Aは、操作180を示し、2つ以上の料金シナリオが受信した合計請求金額の所定の範囲内にある場合、サーバは、ユーザーのデバイスに通知を送信することができる。例えば、通知は、通信ネットワーク7を介してデバイス20に送信され、図4及び5に示されるようにディスプレイ22に表示されることができる。即ち、2以上の料金シナリオが受信した合計請求金額の所定の範囲内にある場合、図2Bに示され、後述されるように、2以上の料金シナリオをユーザーに提示し、料金シナリオの1つを選択することができる。
【0030】
図2Bでは、サーバは、操作182で2以上の料金シナリオの1つの選択を受信することができる。サーバは、通信ネットワーク7を介してデバイス20から選択を受信することができる。デバイス20は、ユーザー入力26を介して、ユーザーから選択を受信することができる。データベースシステム(例えば、図4に示される料金モデル58)は、操作184で選択された料金シナリオの決定された料金及び料金オプションを保存することができる。
【0031】
通知が受信した合計請求金額の所定の範囲内にある2以上の料金シナリオの順序付きリストを含む場合、図2Cの操作は、図2Aにおける操作180の後に実行することができる。図2Cに示される操作186で、サーバは、順序付きの2以上の料金シナリオの1つの選択を受信することができる。操作188で、サーバに通信接続されたデータベースシステム(例えば、図4に示される料金モデル58)は、選択された料金シナリオの決定された料金及び料金オプションを保存することができる。幾つかの実装では、受信した合計請求金額に対する一致率に基づいて、2以上の料金シナリオのリストを順序付けることができる。幾つかの実装では、2以上の料金シナリオのリストは、料金シナリオ算出合計に基づき順序付けられる。
【0032】
図4は、開示された主題の実装に従って、エネルギー生成システム、サーバ、データベース、及び/又はデバイスのネットワーク配置を示す。事業者30(即ち、電気事業者)は、パワーグリッドを介して一人以上の顧客に提供される電気を生成することができる。事業者30は、電気事業者顧客ポータル32を提供するサーバを含むことができ、顧客が事業者30でアカウント情報にアクセスすることを可能にすることがある。アカウント情報は、例えば、事業者請求書、支払い情報、使用エネルギー量、住所、及び連絡先情報等を含むことができる。事業者30のサーバは、1つ以上のハードウェアサーバ及び/又はクラウドサーバであることができる。電気事業者顧客ポータル32を提供する事業者30のサーバは、電気事業者データベース34に通信接続されていることができ、とりわけ、一人以上の顧客の過去の事業者請求書明細書、間隔データ、料金データ等を保存することができる。事業者30は、通信ネットワーク7を介してサーバ50に通信接続されることができる。
【0033】
サーバ50は、計算エンジン56、料金モデル58、スクレイピングされた請求データ60、及び/又はスクレイピングされた間隔データ62を含む、及び/又はそれらに通信接続されることができる、1以上のハードウェアサーバ、クラウドサーバ等であることができる。
【0034】
計算エンジン56は、図1~3に関連して上述されたように、エネルギー事業者のデータを決定することができるハードウェア及び/又はソフトウェアであることができる。料金モデル58は、ハードウェア、ソフトウェア、及び/又は料金(即ち、料金レート)、及び/又は料金適用用の規則を含むことができるデータベースであることができる。幾つかの実装では、計算エンジン56がモデル請求書を決定することができ、事業者30による事業者請求書の計算を「ミラーリング」することができる。例えば、料金モデル58は、料金データ、日付範囲の開始日、日付範囲の終了日、利用可能な間隔データ、及び/又はエネルギー使用量に基づいてモデル請求書を決定するために、計算エンジン56によって使用されることができる。
【0035】
スクレイピングされた請求データ60は、ハードウェア、ソフトウェア、及び/又はデータベースであることができ、料金、日付範囲の開始日と終了日、請求情報、エネルギー使用量データ、その他のデータ等を保存することができる1以上のハードウェア記憶装置を含むことができる。スクレイピングされた間隔データ62は、ハードウェア、ソフトウェア、及び/又はデータベースであることができ、事業者請求書、インターバルメータ36等からスクレイピングされることができる間隔データを保存することができる1以上のハードウェア記憶装置を含むことができる。
【0036】
事業者30、サーバ50、及びデバイス20(図5に関連して後述される)は、通信ネットワーク7を介して通信接続されることができる。ネットワーク7は、ローカルネットワーク、広域ネットワーク、インターネット、又は任意の他の適切な通信ネットワーク又は複数のネットワークであることができ、有線及び/又は無線ネットワークを含む任意の適切なプラットフォームに実装されることができる。
【0037】
現在開示されている主題の実施形態は、様々な構成要素及びネットワークアーキテクチャで実装及び使用できる。図5は、デスクトップ又はラップトップコンピュータ、又はスマートフォン、タブレット等のモバイルコンピューティングデバイスであることができる例示的デバイス20である。幾つかの実装では、デバイス20を使用して、事業者30でアカウントを管理し、サーバ50等から通知及び/又は決定されたデータ情報等を受信することができる。デバイス20は、デバイス20の主要構成要素を相互接続するバス21を含むことができ、主要構成要素は、中央プロセッサ24、ランダムアクセスメモリー(RAM)、リードオンリーメモリー(ROM)、フラッシュRAM等のメモリ27、ディスプレイスクリーン等のユーザーディスプレイ22、キーボード、マウス、タッチスクリーン等の1以上のコントローラ及び関連するユーザー入力デバイスを含むことができるユーザー入力インターフェース26、ハードドライブ、フラッシュストレージ等の固定記憶装置23、光ディスク、フラッシュドライブ等を制御及び受信するために動作するリムーバブル媒体構成要素25、及び適切なネットワーク接続を介して1以上の遠隔装置と通信するために動作するネットワークインターフェース29が挙げられる。
【0038】
バス21は、前に記載されたように、中央プロセッサ24とRAM、ROM、及びその他のメモリを含むことができる1以上のメモリ構成要素との間のデータ通信を可能にする。通常、RAMは、オペレーティングシステムとアプリケーションプログラムがロードされるメインメモリである。ROM又はフラッシュメモリの構成要素には、他のコードの中に、周辺構成要素との相互作用等の基本的なハードウェア動作を制御する基本入出力システム(BIOS)を含むことができる。デバイス20に常駐するアプリケーションは、一般に、ハードディスクドライブ(例えば、固定記憶装置23)、光学ドライブ、フロッピーディスク、又はその他の記憶媒体等のコンピュータが読み取り可能な媒体に保存され、それを介してアクセスされる。
【0039】
固定記憶装置23は、デバイス20と一体になることもできるが、分離されて他のインターフェースを介してアクセスされることもできる。ネットワークインターフェース29は、有線又は無線接続を介して遠隔サーバへの直接接続を提供することができる。ネットワークインターフェース29は、デジタル携帯電話、WiFi、Bluetooth(R)、近距離無線通信等を含む、当業者によって容易に理解される任意の適切な技術及びプロトコルを用いて、このような接続を提供することができる。例えば、ネットワークインターフェース29は、以下で更に詳細に説明されるように、コンピュータが一つ以上のローカル、広域、又は他の通信ネットワークを介して他のコンピュータと通信することを可能にすることがある。
【0040】
他の多くのデバイス又は構成要素(示されず)が同様の方法で接続されることができる(例えば、センサー、エネルギー使用モニター等)。逆に、図5に示された構成要素の全ては、本開示を実践するために存在する必要はない。構成要素は、示されたものとは異なる方法で相互接続されることがある。図5に示されるようなデバイス20の操作は、当技術分野では容易に知られており、本出願では詳細には議論していない。本開示を実装するコードは、メモリ27、固定記憶装置23、リムーバブル媒体25の1以上等のコンピュータが読み取り可能な記憶媒体に、又は遠隔の記憶場所に保存されることができる。
【0041】
より一般的には、現在開示されている主題の様々な実装は、コンピュータが実装したプロセス及びそれらのプロセスを実施するための装置の形態で含まれる、又は具体化されることができる。フロッピーディスク、CD-ROM、ハードドライブ、USB(ユニバーサルシリアルバス)ドライブ、又はその他の任意の機械読み取り可能な記憶媒体等の非一時的及び/又は有形の媒体に具体化された命令を含むコンピュータプログラムコードを有するコンピュータプログラム製品の形態で、実装を具体化することもでき、それによって、コンピュータプログラムコードがコンピュータにロードされて実行されると、コンピュータは開示された主題の実装を実行するための装置となる。例えば、記憶媒体に保存される、コンピュータにロードされる及び/又はコンピュータによって実行される、又は電気配線やケーブルで、光ファイバーを介して、又は電磁放射を介して等何らかの伝送媒体を介して、伝送されるかにかかわらず、実装をコンピュータプログラムコードの形態で具体化することもでき、それによって、コンピュータプログラムコードがコンピュータにロードされて実行されると、コンピュータは開示された主題の実装を実行するための装置となる。汎用マイクロプロセッサに実装される場合、コンピュータプログラムコードセグメントは、特定の論理回路を作成するようにマイクロプロセッサを構成する。
【0042】
幾つかの構成では、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に保存されたコンピュータが読み取り可能な命令のセットが、汎用プロセッサによって実装されることができ、汎用プロセッサ又は汎用プロセッサを含むデバイスを、命令を実装又は実行するように構成された特別な目的のデバイスに変換することができる。実装は、ハードウェア及び/又はファームウェアにおける開示された主題の実装に従って、技術の全部又は一部を具体化する汎用マイクロプロセッサ及び/又は特定用途向け集積回路(ASIC)等のプロセッサを含むことができるハードウェアを使用して実装されることができる。プロセッサは、RAM、ROM、フラッシュメモリ、ハードディスク、又は電子情報を保存し得るその他のデバイス等のメモリに接続されることができる。メモリは、開示された主題の実装に従って技術を実行するためにプロセッサによって実行されるように適応された命令を保存することができる。
【0043】
前述の説明は、説明の目的で、特定の実装を参照して記載されている。しかしながら、上記の説明的な議論は、網羅的であることや、開示された主題の実装を開示された正確な形式に限定することを意図するものではない。上記の教示を考慮すると、多くの修正や変更が可能である。これらの実装は、開示された主題の実装の原理とその実用的な用途を説明するために選択及び記載され、それによって当業者が、それらの実装を利用できるようにするだけでなく、意図された特定の用途に適した様々な修正を加えた様々な実装を利用可能にする。
図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4
図5