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特許7465419画像キャプチャモジュールを較正するためのシステム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-03
(45)【発行日】2024-04-11
(54)【発明の名称】画像キャプチャモジュールを較正するためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   G06T 7/80 20170101AFI20240404BHJP
【FI】
G06T7/80
【請求項の数】 23
(21)【出願番号】P 2022554718
(86)(22)【出願日】2021-02-25
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-27
(86)【国際出願番号】 US2021019503
(87)【国際公開番号】W WO2021183289
(87)【国際公開日】2021-09-16
【審査請求日】2022-10-24
(31)【優先権主張番号】16/816,525
(32)【優先日】2020-03-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505220284
【氏名又は名称】ビーエヌエスエフ レイルウェイ カンパニー
【住所又は居所原語表記】2500 Lou Menk Drive, Fort Worth, Texas 76131 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100221729
【弁理士】
【氏名又は名称】中尾 圭介
(72)【発明者】
【氏名】クルーガー、 ダレル、 アール
(72)【発明者】
【氏名】スミトレー、 ガレット
【審査官】笠田 和宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-190889(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第108765494(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第106023213(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 7/80
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像キャプチャモジュールのカメラによって、ターゲットの第1画像をキャプチャするステップであって、前記画像キャプチャモジュールとドラムが固定具に取り付けられ、前記ターゲットがドラムに取り付けられているステップと、
前記ターゲットの前記画像の横方向ピッチ距離における横方向ピクセルの数を決定するステップと、
前記横方向ピクセルの数に基づいて横方向オブジェクトのピクセルサイズを決定するステップと、
前記横方向オブジェクトのピクセルサイズに基づいてドラムエンコーダレートを決定するステップであって、前記ドラムエンコーダレートは、前記ドラムに取り付けられたドラムエンコーダにプログラミングされるステップと、
前記ドラムの軸を中心に前記ターゲットが回転する間に、前記画像キャプチャモジュールの前記カメラによって前記ターゲットの第2画像をキャプチャするステップと、
前記第2画像の縦方向ピッチ距離における縦方向ピクセルの数を決定するステップと、
前記横方向ピクセルの数を前記縦方向ピクセルの数と比較するステップと、
を含む
方法。
【請求項2】
前記横方向ピクセルの数を前記縦方向ピクセルの数と比較することに応答して、前記
横方向ピクセルの数が前記縦方向ピクセルの数と一致することを決定するステップと、
前記ドラムエンコーダレートに基づいて車両エンコーダレートを算出するステップと、
を含む
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記車両エンコーダレートを車両の車輪に取り付けられた車両エンコーダにプログラミングするステップと、
前記画像キャプチャモジュールの前記カメラによって第2ターゲットの画像をキャプチャするステップであって、前記画像キャプチャモジュールは、前記車両に取り付けられ、前記第2ターゲットは、車道に取り付けられているステップと、
を含む
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記横方向ピクセルの数を前記縦方向ピクセルの数と比較することに応答して、前記横方向ピクセルの数が前記縦方向ピクセルの数と異なることを決定するステップと、
前記ドラムエンコーダレートを調整されたドラムエンコーダレートに調整するステップと、
前記調整されたドラムエンコーダレートを前記ドラムエンコーダにプログラミングするステップと、
前記画像キャプチャモジュールの前記カメラによって、前記ドラムの軸を中心に前記ターゲットが回転する間に、前記ターゲットの第3画像をキャプチャするステップと、
前記第3画像の縦方向ピッチ距離における縦方向ピクセルの数を決定するステップと、
前記第3画像の前記縦方向ピッチ距離における前記縦方向ピクセルの数と前記横方向ピクセルの数を比較するステップと、
をさらに含む
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
一定の照明条件下で、前記画像キャプチャモジュールの前記カメラを前記ターゲットにフォーカスを合わせるステップと、
前記ターゲットの明るい部分と暗い部分の境界を識別する2つのピクセルの間の最大コントラストを取得するステップと、
をさらに含む
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ドラムエンコーダレートは、前記ドラムエンコーダのシャフトの1回転において前記ドラムエンコーダによって生成される電気パルスの数であり、
前記ドラムエンコーダレートは、前記ドラムの円周と前記横方向オブジェクトのピクセルサイズを使用して算出される、
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ターゲットは、複数の黒と白の正方形を含む市松模様であり、
前記横方向ピッチ距離は、前記複数の正方形のうち1つの正方形の幅を示し、
前記縦方向ピッチ距離は、前記複数の正方形のうち1つの正方形の長さを示す、
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
システムであって、
固定具、
前記固定具に取り付けられたドラム、
前記ドラムに取り付けられたターゲット、
前記ドラムに取り付けられたドラムエンコーダ、及び
前記固定具に取り付けられた画像キャプチャモジュールであって、前記画像キャプチャモジュールは、カメラを備える画像キャプチャモジュール、
を含み、
前記カメラは、
前記ターゲットの第1画像をキャプチャし、
前記ドラムの軸を中心に前記ターゲットが回転する間に、前記ターゲットの第2画像をキャプチャするように動作し、
前記ドラムエンコーダ及び前記カメラに通信可能に接続された1つ以上のコントローラであって、
前記1つ以上のコントローラは、
前記ターゲットの前記画像の横方向ピッチ距離における横方向ピクセルの数を決定する工程と、
前記横方向ピクセルの数に基づいて横方向オブジェクトのピクセルサイズを決定する工程と、
前記横方向オブジェクトのピクセルサイズに基づいてドラムエンコーダレートを決定する工程であって、前記ドラムエンコーダレートは、前記ドラムに取り付けられた前記ドラムエンコーダにプログラミングされる工程と、
前記第2画像の縦方向ピッチ距離における縦方向ピクセルの数を決定する工程と、
前記横方向ピクセルの数を前記縦方向ピクセルの数と比較する工程と、
を実行するよう動作する、
システム。
【請求項9】
前記1つ以上のコントローラはさらに、
前記横方向ピクセルの数を前記縦方向ピクセルの数と比較することに応答して、前記横方向ピクセルの数が前記縦方向ピクセルの数と一致することを決定し、
前記ドラムエンコーダレートに基づいて車両エンコーダレートを算出するように動作する、
請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記1つ以上のコントローラはさらに、前記車両エンコーダレートを車両の車輪に取り付けられた車両エンコーダにプログラミングするように動作し、
前記画像キャプチャモジュールの前記カメラは、第2ターゲットの画像をキャプチャするように動作し、前記画像キャプチャモジュールは前記車両に取り付けられ、前記第2ターゲットは車道に取り付けられている、
請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記1つ以上のコントローラは、
前記横方向ピクセルの数を前記縦方向ピクセルの数と比較することに応答して、前記横方向ピクセルの数が前記縦方向ピクセルの数と異なることを決定し、
前記ドラムエンコーダレートを調整されたドラムエンコーダレートに調整し、
前記調整されたドラムエンコーダレートを前記ドラムエンコーダにプログラミングし、
前記画像キャプチャモジュールの前記カメラによって、前記ドラムの軸を中心に前記ターゲットが回転する間に、キャプチャされた第3画像の縦方向ピッチ距離における縦方向ピクセルの数を決定し、
前記第3画像の前記縦方向ピッチ距離における前記縦方向ピクセルの数と前記横方向ピクセルの数を比較するようにさらに動作する、
請求項8に記載のシステム。
【請求項12】
前記画像キャプチャモジュールの前記カメラは、前記ターゲットの明るい部分と暗い部分の境界を識別する2つのピクセルの間の最大コントラストを取得するために、一定の照明条件下でターゲットに対するフォーカスを調整するようにさらに動作する、請求項8に記載のシステム。
【請求項13】
前記ドラムエンコーダレートは、前記ドラムエンコーダのシャフトの1回転において前記ドラムエンコーダによって生成される電気パルスの数であり、
前記ドラムエンコーダレートは、前記ドラムの円周と前記横方向オブジェクトのピクセルサイズを使用して算出される、
請求項8に記載のシステム。
【請求項14】
前記ターゲットは、複数の黒と白の正方形を含む市松模様であり、
前記横方向ピッチ距離は、前記複数の正方形のうち1つの正方形の幅を示し、
前記縦方向ピッチ距離は、前記複数の正方形のうち1つの正方形の長さを示す、
請求項8に記載のシステム。
【請求項15】
命令を具体化する1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体であって、
前記命令は、プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、
画像キャプチャモジュールのカメラがターゲットの第1画像をキャプチャする工程であって、前記画像キャプチャモジュールとドラムが固定具に取り付けられ、前記ターゲットがドラムに取り付けられる工程と、
前記ターゲットの前記画像の横方向ピッチ距離における横方向ピクセルの数を決定する工程と、
前記横方向ピクセルの数に基づいて横方向オブジェクトのピクセルサイズを決定する工程と、
前記横方向オブジェクトのピクセルサイズに基づいてドラムエンコーダレートを決定する工程であって、前記ドラムエンコーダレートは、前記ドラムに取り付けられたドラムエンコーダにプログラミングされる工程と、
前記ドラムの軸を中心に前記ターゲットが回転する間に、前記画像キャプチャモジュールの前記カメラによって前記ターゲットの第2画像をキャプチャする工程と、
前記第2画像の縦方向ピッチ距離における縦方向ピクセルの数を決定する工程と、
前記横方向ピクセルの数を前記縦方向ピクセルの数と比較する工程と、
を含む動作を実行させる、
1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項16】
前記動作は、
前記横方向ピクセルの数を前記縦方向ピクセルの数と比較することに応答して、前記横方向ピクセルの数が前記縦方向ピクセルの数と一致することを決定する工程と、
前記ドラムエンコーダレートに基づいて車両エンコーダレートを算出する工程と、
をさらに含む、
請求項15に記載の1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項17】
前記動作は、
前記車両エンコーダレートを車両の車輪に取り付けられた車両エンコーダにプログラミングする工程と、
前記画像キャプチャモジュールの前記カメラによって第2ターゲットの画像をキャプチャする工程であって、前記画像キャプチャモジュールは前記車両に取り付けられ、前記第2ターゲットは車道に取り付けられている工程と、
をさらに含む、
請求項16に記載の1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項18】
前記動作は、
前記横方向ピクセルの数を前記縦方向ピクセルの数と比較することに応答して、前記横方向ピクセルの数が前記縦方向ピクセルの数と異なることを決定する工程と、
前記ドラムエンコーダレートを調整されたドラムエンコーダレートに調整する工程と、
前記調整されたドラムエンコーダレートを前記ドラムエンコーダにプログラミングする工程と、
前記画像キャプチャモジュールのカメラによって、前記ドラムの軸を中心にターゲットが回転する間に、前記ターゲットの第3画像をキャプチャする工程と、
前記第3画像の縦方向ピッチ距離における縦方向ピクセルの数を決定する工程と、
前記第3画像の前記縦方向ピッチ距離における前記縦方向ピクセルの数と前記横方向ピクセルの数を比較する工程と、
をさらに含む
請求項15に記載の1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項19】
前記動作は、前記ターゲットの明るい部分と暗い部分の境界を識別する2つのピクセルの間の最大コントラストを取得するために、一定の照明条件下で、前記画像キャプチャモジュールの前記カメラを前記ターゲットにフォーカスを合わせる工程をさらに含む、
請求項15に記載の1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項20】
前記ドラムエンコーダレートは、前記ドラムエンコーダのシャフトの1回転において前記ドラムエンコーダによって生成される電気パルスの数であり、
前記ドラムエンコーダレートは、前記ドラムの円周と前記横方向オブジェクトのピクセルサイズを使用して算出される、
請求項15に記載の1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項21】
ターゲットの第1画像をキャプチャするための手段であって、前記手段とドラムが固定具に取り付けられ、前記ターゲットがドラムに取り付けられている手段と、
前記ターゲットの前記画像の横方向ピッチ距離における横方向ピクセルの数を決定するための手段と、
前記横方向ピクセルの数に基づいて横方向オブジェクトのピクセルサイズを決定するための手段と、
前記横方向オブジェクトのピクセルサイズに基づいてドラムエンコーダレートを決定するための手段であって、前記ドラムエンコーダレートは、前記ドラムに取り付けられたドラムエンコーダにプログラミングされる手段と、
前記ドラムの軸を中心に前記ターゲットが回転する間に、前記ターゲットの第2画像をキャプチャするための手段と、
前記第2画像の縦方向ピッチ距離における縦方向ピクセルの数を決定するための手段と、
前記横方向ピクセルの数を前記縦方向ピクセルの数と比較する手段と、
を含む
装置。
【請求項22】
請求項2から請求項7のいずれかに記載の方法を実施するための手段をさらに含む、
請求項21に記載の装置。
【請求項23】
コンピュータ可読媒体に格納されたコンピュータプログラムであって、
コンピュータによって実行されると、前記コンピュータに、請求項1から請求項7のいずれかの一項の方法のステップを実行させる命令を含む、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に画像キャプチャモジュールに関連し、より具体的には、画像キャプチャモジュールを較正(calibrating)するためのシステム及び方法に関連する。
【背景技術】
【0002】
カメラを使用して、車両周囲の環境内のオブジェクトの画像をキャプチャする車両がある。これらの画像は、周囲の環境内のオブジェクトを識別及び/又は特定するために使用され得る。しかし、車両が動いている間に車両からキャプチャされた画像は、ぼやけたり歪んだりする可能性があり、その結果、オブジェクトの識別及び/又は位置が不正確になる可能性がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明の態様は独立項に記載されており、好ましい特徴は従属項に提示されている。一態様の特徴は、単独で又は他の態様と組み合わせて任意の態様に適用され得る。
【0004】
一実施形態によれば、方法は、画像キャプチャモジュールのカメラによって、ターゲットの第1画像をキャプチャするステップを含む。前記画像キャプチャモジュールとドラムが固定具に取り付けられ、前記ターゲットが前記ドラムに取り付けられている。前記方法はまた、前記ターゲットの画像の横方向ピッチ距離における横方向ピクセルの数を決定するステップと、前記横方向ピクセルの数に基づいて横方向オブジェクトのピクセルサイズを決定するステップと、前記横方向オブジェクトのピクセルサイズに基づいてドラムエンコーダレート(drum encoder rate)を決定するステップとを含む。前記ドラムエンコーダレートは、前記ドラムに取り付けられたドラムエンコーダにプログラミングされる。前記方法はさらに、前記ドラムの軸を中心に前記ターゲットが回転する間に、前記画像キャプチャモジュールの前記カメラによって前記ターゲットの第2画像をキャプチャするステップと、前記第2画像の1つの縦方向ピッチ距離における縦方向ピクセルの数を決定するステップと、前記横方向ピクセルの数を前記縦方向ピクセルの数と比較するステップとを含む。
【0005】
特定の実施形態では、前記ドラムエンコーダレートは、前記ドラムエンコーダのシャフトの1回転においてドラムエンコーダによって生成される電気パルスの数である。いくつかの実施形態では、前記ドラムエンコーダレートは、前記ドラムの円周及び前記横方向オブジェクトのピクセルサイズを使用して算出される。前記ターゲットは、複数の黒と白の正方形を含む市松模様であり、前記横方向ピッチ距離は、前記複数の正方形のうち1つの正方形の幅を示すことができ、前記縦方向ピッチ距離は、前記複数の正方形のうち1つの正方形の長さを示すことができる。
【0006】
特定の実施形態では、前記方法は、前記横方向ピクセルの数を前記縦方向ピクセルの数と比較することに応答して、前記横方向ピクセルの数が前記縦方向ピクセルの数と一致することを決定するステップと、前記ドラムエンコーダレートに基づいて車両エンコーダレート(vehicle encoder rate)を算出するステップとを含む。いくつかの実施形態では、前記方法は、前記車両エンコーダレートを車両の車輪に取り付けられた車両エンコーダにプログラミングするステップと、前記画像キャプチャモジュールの前記カメラによって第2ターゲットの画像をキャプチャするステップとをさらに含む。前記画像キャプチャモジュールは、前記車両に取り付けられ、前記第2ターゲットは、車道に取り付けられている。
【0007】
特定の実施形態では、前記方法は、前記横方向ピクセルの数を前記縦方向ピクセルの数と比較することに応答して、前記横方向ピクセルの数が前記縦方向ピクセルの数と異なることを決定するステップと、前記ドラムエンコーダレートを調整されたドラムエンコーダレートに調整するステップと、前記調整されたドラムエンコーダレートを前記ドラムエンコーダにプログラミングするステップとを含む。前記方法は、前記画像キャプチャモジュールの前記カメラによって、前記ドラムの軸を中心に前記ターゲットが回転する間に、前記ターゲットの第3画像をキャプチャするステップと、前記第3画像の1つの縦方向ピッチ距離における縦方向ピクセルの数を決定するステップと、前記第3画像の前記1つの縦方向ピッチ距離における縦方向ピクセルの数と横方向ピクセルの数を比較するステップとをさらに含む。いくつかの実施形態では、前記方法は、一定の照明条件下で、前記画像キャプチャモジュールの前記カメラを前記ターゲットにフォーカスを合わせるステップと、前記ターゲットの明るい部分と暗い部分の境界を識別する2つのピクセルの間の最大コントラストを取得するステップとを含む。
【0008】
他の実施形態によれば、システムは、固定具、前記固定具に取り付けられたドラム、前記ドラムに取り付けられたターゲット、前記ドラムに取り付けられたドラムエンコーダ、及び前記固定具に取り付けられた画像キャプチャモジュールを含む。前記画像キャプチャモジュールは、前記ターゲットの第1画像をキャプチャし、前記ドラムの軸を中心にターゲットが回転する間に、前記ターゲットの第2画像をキャプチャするカメラを備える。前記システムは、前記ドラムエンコーダ及び前記カメラに通信可能に接続された1つ以上のコントローラをさらに含む。前記1つ以上のコントローラは、前記ターゲットの前記画像の横方向ピッチ距離における横方向ピクセルの数を決定し、前記横方向ピクセルの数に基づいて横方向オブジェクトのピクセルサイズを決定し、前記横方向オブジェクトのピクセルサイズに基づいてドラムエンコーダレートを決定し、前記ドラムエンコーダレートは、前記ドラムに取り付けられたドラムエンコーダにプログラミングされる。前記1つ以上のコントローラは、さらに前記第2画像の1つの縦方向ピッチ距離における縦方向ピクセルの数を決定し、前記横方向ピクセルの数を前記縦方向ピクセルの数と比較する。
【0009】
また他の実施形態によれば、1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体は、プロセッサによって実行されると、画像キャプチャモジュールのカメラによって、ターゲットの第1画像をキャプチャすることを含む動作をプロセッサに実行させる命令を具体化する。前記画像キャプチャモジュールとドラムが固定具に取り付けられ、前記ターゲットが前記ドラムに取り付けられている。前記動作はまた、前記ターゲットの前記画像の横方向ピッチ距離における横方向ピクセルの数を決定する工程と、前記横方向ピクセルの数に基づいて横方向オブジェクトのピクセルサイズを決定する工程と、横方向オブジェクトのピクセルサイズに基づいてドラムエンコーダレートを決定する工程とを含み、前記ドラムエンコーダレートは、前記ドラムに取り付けられた前記ドラムエンコーダにプログラミングされる。前記動作は、前記ドラムの軸を中心に前記ターゲットが回転する間に、前記画像キャプチャモジュールの前記カメラによって前記ターゲットの第2画像をキャプチャする工程と、前記第2画像の1つの縦方向ピッチ距離における縦方向ピクセルの数を決定する工程と、前記横方向ピクセルの数を前記縦方向ピクセルの数と比較する工程とをさらに含む。
【0010】
本開示の特定の実施形態の技術的利点は、以下のうちの1つ以上を含み得る。本開示は、画像キャプチャモジュールを現場較正(field calibrate)するために必要な時間及び/又は人員を低減し得る画像キャプチャモジュールをベンチ較正(bench calibrating)するためのシステム及び方法を説明する。本開示の特定の実施形態は、試験室に配置された回転ドラムを使用して、移動する車道をシミュレーションし、これにより、オペレータ(例えば、コンピュータプログラマー)は、ライブ画像を用いて最大速度で較正システムをテストすることを可能にする。このように、画像キャプチャモジュールをベンチ較正するための本明細書に記載のシステム及び方法は、人員が危険な条件下(例えば、車道及び重装備下での作業)における現場で画像キャプチャモジュールを較正するのに費やす時間が減少し、現場人員の数が削減され、高価な現場試験の費用が最小限に抑えられるため、現場較正の安全性と効率性を改善することができる。本開示で説明されたシステム及び方法は、鉄道、道路、及び水路を含む、異なる運送インフラストラクチャに一般化され得る。
【0011】
他の技術的利点は、以下の図、説明、及び特許請求の範囲から当業者には容易に明らかになるであろう。さらに、特定の利点が上に列挙されたが、様々な実施形態は、列挙された利点の全て又は一部を含む、又は全く含まないこともできる。
【0012】
本開示の理解を容易にするために、添付図面と併せて以下の説明を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】画像キャプチャモジュール及び車両エンコーダを現場較正するための例示的なシステムを示す。
図2図1のシステムによって使用され得る例示的な画像キャプチャモジュールを示す。
図3】画像キャプチャモジュールをベンチ較正するための例示的なシステムを示す。
図4】画像キャプチャモジュールを現場較正するための例示的な方法を示す。
図5】画像キャプチャモジュールをベンチ較正するための例示的な方法を示す。
図6】本明細書で説明されるシステム及び方法によって使用され得る例示的なコンピュータシステムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
特定の車両は、車両が動いている間に画像をキャプチャする画像撮影システムを含む。これらの画像は、マシンビジョンモデルが車両周辺の環境内のオブジェクトを検出及び/又は特定するために使用され得る。本開示の実施形態は、これらのシステムによって使用される画像キャプチャモジュール及び/又はロータリエンコーダを較正するためのシステム及び方法を説明する。これらの較正手順により、本システムで使用される画像キャプチャモジュールとロータリエンコーダが同期化し、鮮明で高コントラストの均整のとれた画像を提供することを保障し得る。
【0015】
図1図6は、画像キャプチャモジュールを較正するための例示的なシステム及び方法を示す。図1は、画像キャプチャモジュールを現場較正するための例示的なシステムを示す。図2は、図1のシステムによって使用され得る例示的な画像キャプチャモジュールを示す。図3は、画像キャプチャモジュールをベンチ較正するための例示的なシステムを示す。図4は、画像キャプチャモジュールを現場較正するための例示的な方法を示す。図5は、画像キャプチャモジュール及びドラムエンコーダをベンチ較正するための例示的な方法を示す。図6は、本明細書に記載のシステム及び方法によって使用され得る例示的なコンピュータシステムを示す。
【0016】
図1は、画像キャプチャモジュール140を現場較正するための例示的なシステム100を示す。システム100又はその一部は、組織(entity)に関連することができ、画像キャプチャモジュール140を現場で較正する企業、会社(例えば、鉄道会社、運送会社など)、又は政府機関(例えば、運輸局、公安局など)のような任意の組織を含み得る。システム100の要素は、ハードウェア、ファームウェア、及びソフトウェアの任意の適切な組み合わせを使用して実現され得る。例えば、システム100の要素は、図6のコンピュータシステムの1つ以上の構成要素を使用して実現されてもよい。
【0017】
システム100は、車両110、車両エンコーダ120、ビーム130、1つ以上の画像キャプチャモジュール140、コンピュータ150、ネットワーク160、及びターゲット170を含む。システム100の車両110は、自動移動が可能な任意の機械である。車両110は、自動車、機関車、トラック、バス、航空機、又は移動に適した他の任意の機械であり得る。車両110は、ビーム130の1つ以上の構成要素(例えば、センサ、カメラなど)が画像をキャプチャすることを可能にする任意の速度で動作することができる。例えば、車両110は、時速65マイル(mph)で移動するレールバウンド(rail bound)車両であってもよい。システム100の車道112は、車両110を収容する任意の経路である。例えば、車両110は、車道112に沿って移動してもよい。車道112は、道路、高速道路、鉄道線路、水路などを含み得る。
【0018】
システム100の車両エンコーダ120は、ロータリエンコーダ又は車軸の回転を測定するために使用される他のタイミング装置である。車両エンコーダ120は、車軸が回転する回数を測定し得る。車両エンコーダ120は、車両110の車軸に取り付けられ得る。車両エンコーダ120は、システム100の1つ以上の構成要素に物理的及び/又は論理的に接続され得る。例えば、車両エンコーダ120は、画像キャプチャモジュール140の1つ以上のカメラ及び/又はセンサに物理的及び/又は論理的に接続されてもよい。別の例として、車両エンコーダ120は、コンピュータ150に物理的及び/又は論理的に接続されてもよい。
【0019】
車両エンコーダ120は、カメラが車両110の移動速度に関係なく同じ遠近(perspective)及び比率(proportion)の画像をキャプチャすることを保障するために、コントローラを介して画像キャプチャモジュール140のカメラと通信し得る。例えば、車両エンコーダ120は、全てのカメラが同時に画像を撮影することを保障するために、画像キャプチャモジュール140の複数のカメラと同期化されてもよい。別の例として、車両エンコーダ120は、第1速度(例えば、時速10マイル)で車両110と共に移動するカメラが、第2速度(例えば、時速65マイル)で車両110と共に移動するカメラと同じ遠近及び比率の画像をキャプチャすることを保障するために、画像キャプチャモジュール140のカメラと同期化されてもよい。
【0020】
システム100のビーム130は、画像をキャプチャするために使用される構成要素(例えば、画像キャプチャモジュール140)を含み、方向付けする構造である。特定の実施形態では、ビーム130は、静止している物理的オブジェクトの画像をキャプチャする間、ビーム130が動いていることを除いて、フラットベッドドキュメントスキャナと同様に動作する。ビーム130は、車両110と係合する。例えば、ビーム130は、車両110に取り付けられたサブフレームにボルトで固定されてもよい。図1に示す実施形態では、ビーム130は、2つの端部(endsections)及び中央部(center section)を含む3つの部分(section)を有する。ビーム130は、中央部がビーム130の中心に向かって内側に曲がるガルウィング構成を有する。ガルウィング構成は、ビーム130内の画像キャプチャモジュール140の画像キャプチャ構成要素(例えば、センサ、カメラなど)がキャプチャされる物理的オブジェクトに対して適切に配向されることを可能にする。特定の実施形態では、ビーム130の中央部は省略され、各端部は車両110に接続される。ビーム130は、金属(例えば、鋼鉄又はアルミニウム)、プラスチック、又はビーム130の構成要素を収容し、ビーム130を車両110に取り付けるのに適した任意の材料で作られ得る。
【0021】
ビーム130は、1つ以上の開口部を含み得る。開口部は、ビーム130内に画像キャプチャモジュール140を配置することを提供し得る。開口部は、画像キャプチャモジュール140の設置、調整、及び保守を可能にし得る。ビーム130が特定のサイズ及び形状を有するものとして図1に示されているが、ビーム130は、画像キャプチャモジュール140を収容及び方向付けるのに適した任意のサイズ及び形状を有し得る。ビーム130の設計に寄与し得る他の要因には、耐衝撃性、耐振動性、耐候性の考慮事項、耐久性、保守の容易さ、較正の考慮事項、及び設置の容易さが含まれる。
【0022】
システム100の画像キャプチャモジュール140は、車両110が動いている間に画像をキャプチャするために使用される。各画像キャプチャモジュール140は、1つ以上のセンサ、1つ以上のカメラなどを含み得る。1つ以上の画像キャプチャモジュール140は、画像キャプチャモジュール140が車両110を取り巻く環境の画像をキャプチャすることを可能にする任意の位置で車両110に取り付けられ得る。図1に示す実施形態では、画像キャプチャモジュール140は、ビーム130内に位置する。
【0023】
特定の実施形態では、ビーム130の各端部は、1つ以上の画像キャプチャモジュール140を収容する。例えば、ビーム130の第1端部は、レールの枕木及びバラストの領域の画像をキャプチャする2つの下向きのカメラを含む画像キャプチャモジュール140を収容してもよい。ビーム130の第1端部は、レールに対して実質的に水平である第1端部の部分に2つの下向きのカメラを収容し得る。第1端部の反対側のビーム130の第2端部は、レール及びレール固定システムの両側の画像をキャプチャする2つのアングルカメラ(angled camera)を各々含む2つの画像キャプチャモジュール140を収容し得る。ビーム130の第2端部は、レールに対する角度(例えば、45度の角度)にある第2端部の部分に4つのアングルカメラを収容し得る。
【0024】
画像キャプチャモジュール140は、検出及び/又は測定要求に応じて、様々なタイプのセンサを含み得る。画像キャプチャモジュール140に収容されるセンサは、光学センサ(例えば、可視光線(モノ及びカラー)、赤外線、紫外線、及び/又は熱性のカメラ)、モーションセンサ(例えば、ジャイロスコープ及び加速度計)、光検出および測距(LIDAR)センサ、ハイパースペクトルセンサ、全地球測位システム(GPS)センサなどを含み得る。光学センサとレーザは、偏向(deflection)又はプロファイル(profile)を測定するレーザ三角測量(laser triangulation)のために併用され得る。LIDARセンサは、三次元(3D)点群データを生成するために使用され得る。ハイパースペクトルセンサは、特定の波長応答のために使用され得る。例示的な画像キャプチャモジュール140は、以下の図2に説明される。
【0025】
システム100のコンピュータ150は、システム100に関する情報を処理するために使用され得る任意の適切なコンピューティング構成要素を示す。コンピュータ150は、システム100の1つ以上の構成要素を調整し得る。コンピュータ150は、画像キャプチャモジュール140及び/又は車両エンコーダ120からデータを受信し得る。コンピュータ150は、画像キャプチャモジュール140及び/又は車両エンコーダ120の入力及び/又は出力を監視し得る。コンピュータ150は、ユーザ(例えば、技術者)がシステム100に直接従事することを可能にする通信機能を含み得る。例えば、ユーザは、コンピュータ150のインターフェース(例えば、スクリーン、グラフィクユーザインターフェース(GUI)、又はパネル)を介してコンピュータ150にアクセスしてもよい。コンピュータ150は、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、スマートフォン、タブレット、携帯情報端末(PDA)、ウェアラブルコンピュータなどであり得る。コンピュータ150は、車両110内部又は外部に配置され得る。コンピュータ150は、ネットワーク160を介してシステム100の1つ以上の構成要素と通信し得る。
【0026】
システム100のネットワーク160は、システム100の構成要素間の伝達を容易にする任意のタイプのネットワークであり得る。ネットワーク110の1つ以上の一部は、アドホックネットワーク、イントラネット、エクストラネット、仮想私設網(VPN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、無線LAN(WLAN)、広域ネットワーク(WAN)、無線WAN(WWAN)、大都市圏ネットワーク(MAN)、インターネットの一部、公衆交換電話網(PSTN)の一部、携帯電話網、3Gネットワーク、4Gネットワーク、5Gネットワーク、LTE(Long Term Evolution)セルラ通信網、これらの2つ以上の組み合わせ、又はその他の適切なタイプのネットワークを含み得る。ネットワーク110の1つ以上の一部は、1つ以上のアクセス(例えば、モバイルアクセス)、コア及び/又はエッジネットワークを含み得る。ネットワーク160は、私設網(private network)、公衆網(public network)、インターネットを介した接続、モバイルネットワーク、WI-FIネットワーク、ブルートゥース(登録商標)ネットワークなどの任意の通信網であり得る。システム100の1つ以上の構成要素は、ネットワーク160を介して伝達し得る。例えば、コンピュータ150は、画像キャプチャモジュール140及び/又は車両エンコーダ120から情報を受信することを含めてネットワーク160を介して伝達してもよい。
【0027】
システム100のターゲット170は、画像キャプチャモジュール140及び/又は車両エンコーダ120を較正するために使用されるオブジェクトである。特定の実施形態では、ターゲット170は、画像キャプチャモジュール140の鮮明な視野に配置される。例えば、ターゲット170は、画像キャプチャモジュール140のカメラの鮮明な視野において、車道112(例えば、鉄道線路)に固定されてもよい。ターゲット170は、較正パターンを含む。較正パターンは、任意の適切なサイズ、形状、及び/又はデザインであり得る。較正パターンのデザインは、市松模様、チェス盤パターン、円形格子パターン、キャリブレーションボードパターン(ChArUcoboard pattern)などを含み得る。例えば、較正パターンは、複数の黒と白の正方形を含む印刷された黒と白の市松模様であってもよい。較正パターンは、0.375インチから2.0インチの間(例えば、0.5インチ、1.0インチなど)のピッチを有し得る。ピッチは、市松模様の1つの正方形の長さ/幅を示す。特定の実施形態では、較正パターンは、幅の長さの比率が等しくないユニット(unit)を含み得る。例えば、各ユニットの長さは、各ユニットの幅の2倍であってもよい。
【0028】
動作中、車両エンコーダレートは、車両エンコーダ120にプログラミングされる。車両エンコーダレートは、車両エンコーダ120のシャフトの1回転において車両エンコーダ120によって生成される電気パルスの数である。車両エンコーダレートは、以下の図3及び図5に説明されるように、ベンチ較正手順中の以前に生成された較正データから決定され得る。ベンチ較正データが利用できない場合、車両エンコーダレートの任意の初期値を車両エンコーダ120にプログラミングしてもよい。特定の実施形態では、車両エンコーダ120にプログラミングされる車両エンコーダレートは整数である。特定の実施形態では、オペレータは、車両エンコーダレートを車両エンコーダ120にプログラミングする。
【0029】
システム100の車両エンコーダ120及び画像キャプチャモジュール140は、車両110に固定されている。システム100のターゲット170は、較正される画像キャプチャモジュール140のカメラを考慮して車道112に固定される。ターゲット170は、画像キャプチャモジュール140のカメラの軸に垂直に位置する。画像キャプチャモジュール140のカメラが活性化し、オペレータは一定の照明条件下でカメラの現在のフォーカスを観測する。ターゲット170の明るい部分と暗い部分の境界を識別する2つのピクセルの間のコントラストが、得られる最大コントラストより小さい(又はベンチ較正手順中に観測されるより小さい)場合、オペレータは、カメラのフォーカス機構のロックを解除し、最大コントラストが達成されるまでフォーカスを調整する。その後、フォーカス機構がロックされる。
【0030】
画像キャプチャモジュール140は、ネットワーク160を介してコンピュータ150に接続される。コンピュータ150は、画像キャプチャソフトウェアを含む。画像キャプチャモジュール140は、コンピュータ150に表示されるターゲット170の第1画像をキャプチャする。オペレータは、ターゲット170の第1画像の横方向ピッチ距離における横方向(例えば、クロスウェブ)ピクセルの数を決定し、ターゲット170のピッチをピッチ領域の横方向ピクセルの数で割ることによって、横方向オブジェクトのピクセルサイズ(OPS)を決定する。次に、試験車両エンコーダレートは、車両110の車輪の円周を横方向OPSで割ることによって決定される。試験車両エンコーダレートが車両エンコーダ120にプログラミングされた初期車両エンコーダレートと異なる場合、試験車両エンコーダレートは、車両エンコーダ120にプログラミングされる。コンピュータ150の画像キャプチャソフトウェアは、車両エンコーダ120からトリガー(trigger off)され、車両110は、ターゲット170上を前方又は後方に移動する。
【0031】
画像キャプチャ装置140は、車両110がターゲット170上を移動している間に、ターゲット170の第2画像をキャプチャする。コンピュータ150のオペレータは、第2画像のそれぞれの1つの縦方向ピッチ距離における明るい又は暗い縦方向(例えば、ダウンウェブ)ピクセルの数を決定(例えば、カウント)し、横方向ピクセルの数を縦方向ピクセルの数と比較する。横方向ピクセルの数が縦方向ピクセルの数と一致する場合、画像キャプチャモジュール140及び車両エンコーダ120が較正される。横方向ピクセルの数が縦方向ピクセルの数と異なる場合、横方向ピクセルの数が縦方向ピクセルの数と一致するまで、車両エンコーダレートが調整される。このように、システム100は、車両110を取り巻く環境内のオブジェクトを正確に識別するために使用され得るシステム100によって、十分な画像がキャプチャされることを保障するために、画像キャプチャモジュール140及び車両エンコーダ120を較正するのに使用され得る。
【0032】
図1は、車両110、車両エンコーダ120、ビーム130、画像キャプチャモジュール140、コンピュータ150、ネットワーク160、及びターゲット170の特定の配列を示しているが、本開示は、車両110、車両エンコーダ120、ビーム130、画像キャプチャモジュール140、コンピュータ150、ネットワーク160、及びターゲット170の任意の適切な配列を企図する。例えば、コンピュータ150は、車両110の内部に配置されてもよい。車両110、車両エンコーダ120、ビーム130、画像キャプチャモジュール140、及びコンピュータ150は、全体的又は部分的に互いに物理的又は論理的に同じ位置に配置され得る。
【0033】
図1は、特定の数の車両110、車両エンコーダ120、ビーム130、画像キャプチャモジュール140、コンピュータ150、ネットワーク160、及びターゲット170を示しているが、本開示は、任意の適切な数の車両110、車両エンコーダ120、ビーム130、画像キャプチャモジュール140、コンピュータ150、ネットワーク160、及びターゲット170を企図する。例えば、システム100は、車両110の前端に第1ビーム130を含み、車両110の後端に第2ビーム130を含んでもよい。別の例として、システム100は、複数のコンピュータ150を含んでもよい。システム100の1つ以上の構成要素は、図6のコンピュータシステムの1つ以上の構成要素を使用して実現され得る。
【0034】
図2は、図1のシステム100によって使用され得る例示的な画像キャプチャモジュール140を示す。画像キャプチャモジュール140は、カメラ210、レンズ220、トッププレート230、ベースプレート240、カバープレート250、ボルト260、及び開口部270を含む。カメラ210は、画像をキャプチャする任意の装置である。例えば、カメラ210は、図1のターゲット170の画像をキャプチャしてもよい。別の例として、カメラ210は、レール構成要素(例えば、レールジョイント、スイッチ、轍叉(frog)、締結具(fastener)、バラスト、レールヘッド、及び/又はレールの枕木)の画像をキャプチャしてもよい。特定の実施形態では、カメラ210は、1つ以上のセンサを含む。
【0035】
1つ以上のカメラ210は、異なる角度で画像をキャプチャし得る。例えば、1つ以上のカメラ210は、任意の所与の位置にある鉄道システムの両方のレールの画像をキャプチャしてもよい。各ビーム(例えば、図1のビーム130)は、複数のカメラ210を含み得る。ビームは、ターゲット(例えば、図1のターゲット170)、物理的オブジェクトなどのオーバーヘッド画像をキャプチャするために直下に向けられた第1カメラ210を含み得る。ビームは、ターゲット、物理的オブジェクトなどのアングル画像(angled image)をキャプチャするために、下方及び外側に向けられた第2カメラ210を含み得る。
【0036】
カメラ210は、ラインスキャンカメラであり得る。ラインスキャンカメラは、1行のピクセルを含む。カメラ210は、デュアルラインスキャンカメラであり得る。デュアルラインスキャンカメラは、同時にキャプチャ及び/又は処理できる2行のピクセルを含む。カメラ210が物理的オブジェクト上を移動するとき、カメラ210は、物理的オブジェクトの完全な画像をソフトウェアで行ごとに再構成できるように画像をキャプチャし得る。カメラ210は、最大140kHzのキャプチャレートを有し得る。カメラ210は、少なくとも1/16インチのサイズの物理的オブジェクトを検出するための光学系及び解像度を有し得る。特定の実施形態では、カメラ210は、カメラ210のセンサに入射光をフォーカス及び指向させるレンズ220を含む。レンズ220は、一片のガラス又は他の透明な物質であり得る。レンズ220は、任意の適切な材料(例えば、鋼鉄、アルミニウム、ガラス、プラスチック、又はこれらの組み合わせ)で作られ得る。
【0037】
トッププレート230及びベースプレート240は、画像キャプチャモジュール140(例えば、カメラ210又はセンサ)の1つ以上の構成要素を配置、支持、及び/又は安定化するために使用される構造要素である。トッププレート230及びボトムプレート540は、任意の適切な材料(例えば、鋼鉄、アルミニウム、プラスチック、ガラスなど)で作られ得る。トッププレート230は、1つ以上のボルト260でベースプレート240に接続されてもよい。ボルト260(例えば、ジャッキボルト)は、カメラ210のピッチ及び/又はロールの向きを変更するのに使用され得る。例えば、ボルト260は、トッププレート230とベースプレート240との間の有効高さを変更するのに使用されてもよい。トッププレート230及び/又はベースプレート240は、画像キャプチャモジュール140の振動及び/又は衝撃を低減するように調整し得る。トッププレート230及び/又はベースプレート240は、カメラ210及びレンズ220が寒い天候の中で動作するように、暖かい環境を提供するための抵抗性加熱要素を含み得る。
【0038】
カバープレート250は、ベースプレート240をカバーするプレートである。カバープレート250は、適切な材料(例えば、ガラス、鋼鉄、アルミニウムなど)で作られ得る。カバープレート250は、開口部270を含む。開口部270は、カメラ210のレンズが物理的オブジェクトを見る孔として機能し得る。開口部270は、周囲の環境から検知された信号の送信がカメラ210のセンサに到達することを可能にする。開口部270は、カメラ210の視野を収容するために任意の適切なサイズ(例えば、楕円形、長方形など)であり得る。カメラ210のレンズ220は、開口部270の真上に配置され得る。
【0039】
図2は、カメラ210、レンズ220、トッププレート230、ベースプレート240、カバープレート250、ボルト260、及び開口部270の特定の配列を示しているが、本開示は、カメラ210、レンズ220、トッププレート230、ベースプレート240、カバープレート250、ボルト260、及び開口部270の任意の適切な配列を企図する。図2は、特定の数のカメラ210、レンズ220、トッププレート230、ベースプレート240、カバープレート250、ボルト260、及び開口部270を示しているが、本開示は、任意の適切な数のカメラ210、レンズ220、トッププレート230、ベースプレート240、カバープレート250、ボルト260、及び開口部270を企図する。例えば、画像キャプチャモジュール140は、複数のカメラ210を含んでもよい。別の例として、特定の実施形態では、画像キャプチャモジュール140は、図2に示される特定の構成要素(例えば、ベースプレート240)を含まなくてもよい。画像キャプチャモジュール140の1つ以上の構成要素は、図6のコンピュータシステムの1つ以上の要素を使用して実現され得る。
【0040】
図3は、画像キャプチャモジュール140をベンチ較正するための例示的なシステム300を示す。ベンチ較正は、実際のプロセス自体を使用して現場で画像キャプチャモジュール140を較正するのではなく、プロセスをシミュレーションするために較正装置を使用してベンチで画像キャプチャモジュール140を較正する較正手順を含む。システム300は、画像キャプチャモジュール140の下を移動する車道(例えば、図1の車道112)をシミュレーションする。システム300又はその一部は、画像キャプチャモジュール140をベンチ較正する政府機関(例えば、運輸局、公安局など)、企業又は会社(例えば、鉄道会社、運送会社など)のような任意の組織を含むことができ、組織に関連し得る。システム300の要素は、ハードウェア、ファームウェア、及びソフトウェアの任意の適切な組み合わせを使用して実現され得る。例えば、システム300の要素は、図6のコンピュータシステムの1つ以上の構成要素を使用して実現されてもよい。
【0041】
図3のシステム300は、画像キャプチャモジュール140、コンピュータ150、ネットワーク160、固定具310、ドラム320、モータ330、モータコントローラ340、及びドラムエンコーダ350を含む。システム300の固定具310は、システム300の1つ以上の構成要素を支持するために使用される任意の構造である。固定具310は、1つ以上のフレーム、パネル、支柱(brace)、締結具(例えば、ねじ、ボルトなど)などを含み得る。システム300の1つ以上の構成要素は、固定具300に設置され得る。図3に示す実施形態では、画像キャプチャモジュール140、ドラム320、モータ330、モータコントローラ340、及びドラムエンコーダ350が固定具310に設置される。
【0042】
画像キャプチャモジュール140は、画像キャプチャモジュール140とターゲット322との間の固定された作動距離で固定具310に設置される。この作動距離は、公称作動距離であり画像キャプチャモジュール140を利用する異なる車両(例えば、図1の車両110)の間でわずかに異なる場合がある。特定の実施形態では、画像キャプチャモジュール140と図3のターゲット322との間の固定された作動距離は、図1の車両110に設置された画像キャプチャモジュール140と図1の車道112に固定されたターゲット170との間の固定された作動距離に実質的(例えば、5%以内)に等しい。画像キャプチャモジュール140は、システム300の1つ以上の構成要素に物理的及び/又は論理的に接続され得る。例えば、画像キャプチャモジュール140は、ドラムエンコーダ350に物理的及び/又は論理的に接続され得る。別の例として、画像キャプチャモジュール140は、コンピュータ150に物理的に(例えば、有線接続を介して)及び/又は論理的に(例えば、ネットワーク160を介して)接続されてもよい。
【0043】
システム300のドラム320は、軸360を中心に回転するオブジェクトである。ドラム320は、画像キャプチャモジュール140の下を移動する車道(例えば、図1の車道112)をシミュレーションするために使用される。ドラム320は、軸360を中心に回転することを可能にする任意の適切な形状又はサイズであり得る。図3に示す実施形態では、ドラム320は、円筒形である。特定の実施形態では、軸360はドラム320の中心を通過する。ドラム320は、軸360に沿って配置されたシャフトを中心に回転し得る。例えば、円筒形のシャフトは、ドラム320のコアの長さ(又はその一部)に沿って配置されてもよく、ドラム320は、シャフトの間で回転してもよい。ドラム320は、任意の適切な材料(例えば、プラスチック、金属、木材、布、これらの組み合わせなど)であり得る。例えば、ドラム320は、各端部に金属キャップを備えた中空のプラスチックシリンダであってもよい。ドラム320のシャフトは、各金属キャップの中心を通過し得る。
【0044】
システム100のターゲット322は、カメラ120及び/又はドラムエンコーダ320を較正するために使用されるオブジェクトである。システム300のターゲット322は、ドラム320に取り付けられている。ターゲット322は、ドラムエンコーダ350と同軸に配置され、同期化される。ターゲット322は、任意の適切な材料(例えば、紙、布、プラスチック、インク、それらの組み合わせなど)であり得る。特定の実施形態では、ターゲット322は、1つ以上の締結具(例えば、接着剤、ねじ、ピン、釘など)を使用してドラム320に固定され得る。例えば、ターゲット322は、ドラム320の外面又は内面に接着されてもよい。特定の実施形態では、ドラム322は、中空の透明な管であり、ターゲット322は、ターゲット322がドラム322の外部から見えるように中空の透明な管の内面に配置される。いくつかの実施形態では、ターゲット322は、ドラム320の一部である。例えば、ターゲット322は、ドラム320に直接印刷されてもよい。
【0045】
ターゲット322は、較正パターン324を含む。較正パターン324は、任意の適切なサイズ、形状及び/又はデザインであり得る。較正パターン324のデザインは、市松模様、チェス盤パターン、円形格子パターン、キャリブレーションボードパターン(ChArUcoboard pattern)などを含み得る。例えば、較正パターン324は、0.375インチから2.0インチの間(例えば、0.5インチ、1インチなど)のピッチを有する印刷された黒と白の市松模様であってもよい。ピッチは、市松模様の1つの正方形の長さ/幅を示す。特定の実施形態では、較正パターン324は、幅の長さの比率が等しくないユニットを含み得る。例えば、各ユニットの長さは、各ユニットの幅の2倍であってもよい。ターゲット322の較正パターン324は、図1のターゲット170の較正パターンと同一である。特定の実施形態では、ターゲット322と図1のターゲット170は、同じターゲットである。
【0046】
システム300のモータ330は、ドラム320の回転を開始する任意の機械である。モータ330は、交流(AC)モータ、直流(DC)モータ、単相モータ(例えば、115/230ボルト)、三相モータ(例えば、230/460ボルト)などであり得る。モータは、1000~8000(例えば、1700~1800)の1分当たりの回転数(RPM)の範囲を有し得る。モータ330は、物理的又は論理的にドラム320に接続され得る。例えば、ベルト370は、モータ330をドラム320の軸360を通過するロッドに接続するために使用されてもよい。ベルト370は、駆動力をモータ330からドラム320に伝達するために使用される。モータ330は、任意の適切な位置で固定具310に取り付けられ得る。図3に示す実施形態では、モータ330は、固定具310のベースに取り付けられている。
【0047】
システム300のモータコントローラ340は、モータ330の動作を制御する。例えば、モータコントローラ340は、モータ330の回転を開始し、モータ330の速度を調整するためなどに使用されてもよい。特定の実施形態では、モータコントローラ340は、1人以上のユーザによって手動で操作される。モータコントローラ340は、1人以上のユーザ(例えば、オペレータ、技術者など)が情報を入力することを可能にする1つ以上のボタン、スイッチ、ディスプレイ、タッチセンサ、GUIなどを含み得る。例えば、モータコントローラ340は、ユーザがモータをオン及び/又はオフすることを可能にするオン/オフスイッチ、ユーザがモータの速度を増加/減少することを可能にするアップ/ダウンボタンなどを含んでもよい。いくつかの実施形態では、モータコントローラ340は、ネットワーク160を介してコンピュータ150に接続されてもよく、これにより、モータコントローラ340の遠隔操作を可能にする。モータ330及びモータコントローラ340は、ユーザ選択が可能な速度(例えば、時速10~70マイル)でドラム320を駆動する。特定の実施形態では、ドラム320は、図1の車両110の最大速度(例えば、65又は70mph)に比例して駆動される。
【0048】
システム300のドラムエンコーダ350は、車軸回転を測定するために使用されるロータリエンコーダ又は他のタイミング装置である。ドラムエンコーダ350は、図1のシステム100で使用される車両エンコーダ120と同一である(例えば、同じ製造元及びモデル)。ドラムエンコーダ350は、車軸が回転する回数を測定し得る。ドラムエンコーダ350は、システム300の1つ以上の構成要素に物理的及び/又は論理的に接続され得る。例えば、ドラムエンコーダ350は、ドラム320に物理的に取り付けられてもよい。別の例として、ドラムエンコーダ350は、画像キャプチャモジュール140に物理的及び/又は論理的に接続されてもよい。また別の例として、ドラムエンコーダ350は、コンピュータ150に物理的に(例えば、有線接続を介して)及び/又は論理的に(例えば、ネットワーク160を介して)接続されてもよい。
【0049】
動作中、ユーザ(例えば、オペレータ)は、画像キャプチャモジュール140(又は図2のカメラ210などのその一部)を固定具310に設置し、画像キャプチャモジュール140(例えば、図2のカメラ210)の1つ以上の構成要素をコンピュータ150(例えば、コンピュータ)に接続する。コンピュータ150は、画像キャプチャソフトウェアを含む。ユーザは、画像キャプチャモジュール140の電源をオンにする(例えば、スイッチを入れる)。ユーザは、画像キャプチャモジュール140のフォーカスロック機構のロックを解除し、一定の照明条件下で画像キャプチャモジュール140のカメラをターゲット322にフォーカスする。ターゲット322の較正パターン324(例えば、市松模様)の明るい部分と暗い部分の境界を識別する2つのピクセルの間で最大コントラストを取得するとき、成功したフォーカスが達成される。次に、ユーザは、画像キャプチャモジュール140のフォーカス機構をロックする。コンピュータ150に表示された画像から、ユーザは、画像キャプチャモジュール140のカメラの視野380の中央にあるターゲット322上の黒又は白の領域を観測する。視野380は、画像キャプチャモジュール140のカメラが電磁放射線を拾う角度を示し得る。視野380は、コンピュータ150上に表示される画像の領域によって限定され得る。コンピュータ150のオペレータは、ターゲット322の横方向ピッチ距離について、方向Xの明るいピクセル又は暗いピクセルの数をカウントする。図3に示す実施形態では、方向Xは、軸360に平行である。横方向オブジェクトのピクセルサイズ(OPS)は、ターゲット322の横方向ピッチ距離を横方向ピッチ距離のピクセル数で割ることによって算出される。例えば、ターゲット322の横方向ピッチ距離が1インチに等しく、ターゲット322の1インチのピッチ距離のピクセル数が52である場合、OPSは、1インチを52で割った値に等しく、これは、ピクセル当たり0.01923インチに相当する。OPSは、所定の作動距離(例えば、画像キャプチャモジュール140のカメラとターゲット322との間の距離)で1つのピクセルによって表される実際の物理的寸法を示す。
【0050】
OPSを測定及び較正することにより、画像キャプチャモジュール140によってキャプチャされた画像に示されたオブジェクトが適切に比例し、画像キャプチャモジュール140が現場動作中にピクセル間でデータが失われないことが保障される。特定の実施形態では、ピクセルは、正方形又はほぼ正方形(例えば、2%の許容範囲内で等しい長さ及び幅を有する)である。許容値は、画像キャプチャモジュール140及び/又はドラムエンコーダ350のカメラの制限によって許容され得る。
【0051】
ドラムエンコーダ350に対するエンコーダレートは、OPSに基づいて決定される。ドラムエンコーダレートは、ドラムエンコーダ350のシャフトの1回転においてドラムエンコーダ350によって生成される電気パルスの数である。ドラムエンコーダレートは、ドラム320の円周を横方向OPSで割ったものに等しい。例えば、直径10.5インチのドラムのドラム円周が32.9867インチで、横方向OPSが0.01923インチの場合、ドラムエンコーダレートは、1回転当たり32.9867インチを0.01923インチで割ったものであり、これは、1回転当たり1715.31パルス(ピクセル)に相当する。
【0052】
特定の実施形態では、ドラムエンコーダレートは、整数値としてドラムエンコーダ350にプログラミングされる。例えば、ドラムエンコーダ350は、1回転当たり1715又は1716パルスでプログラミングされてもよい。ユーザは、ドラム320を低速で回転させるようにモータコントローラ340を設定してもよい。低速は、5~20mph(例えば、10mph)の範囲内であり得る。画像キャプチャモジュール140は、ドラム320が低速で回転している間に画像を収集し、収集された画像をコンピュータ150に通信する。コンピュータ150のオペレータは、ターゲット322上の1つのピッチ距離における方向Yの明るい又は暗いピクセルの数を決定(例えば、カウント)する。図3に示す実施形態では、方向Yは、軸360に垂直である。
【0053】
次に、ユーザは、高速でドラム320を回転させるようにモータコントローラ340を設定する。高速は、時速50~80マイル(mph)の範囲内(例えば、65mph)であり得る。高速は、図1の車両110の最高速度を示すことができる。画像キャプチャモジュール140は、ドラム320が高速で回転している間に画像を収集し、収集された画像をコンピュータ150に通信する。コンピュータ150のオペレータは、縦方向Yのターゲット322上の1ピッチ距離における明るい又は暗いピクセルの数を決定(例えば、カウント)する。高速及び低速の縦方向ピクセル数を横方向ピクセル数と比較して、カメラのピクセルが横方向と縦方向に等しく物理的空間を示しているかを決定する。縦方向ピクセルの数が横方向ピクセルの数と異なる場合、異なるドラムエンコーダレートをドラムエンコーダ350にプログラミングすることができ、上記のプロセスを横方向及び縦方向へのピクセルの数に対する新しいドラムエンコーダレートの影響を比較するために繰り返すことができる。
【0054】
次に、最も近い正方形のピクセルを生成するドラムエンコーダレートが記録され、画像キャプチャモジュール140に割り当てられる。図1の車両110の車両直径が既知である場合、車両110に対する車両エンコーダレートを算出することができる。車両エンコーダレートは、車両エンコーダ120のシャフトの1回転において車両エンコーダ120によって生成される電気パルスの数である。車両エンコーダレートは、図1の車両110の車輪の円周をドラム320のドラムの円周で割ったものにドラムエンコーダレートを掛けたものに等しい。例えば、車両110の車輪の円周が113.097インチ、ドラム320のドラムの円周が32.9867インチ、ドラムエンコーダレートが1回転当たり32.9867インチの場合、車両エンコーダレートは、133.097インチを32.9867インチで割り、1回転当たり1715パルスで掛けたものである1回転当たり5881パルスと同一である。ユーザは、車両エンコーダレートを図1のシステム100の車両エンコーダ120にプログラミングすることができ、これは、画像キャプチャモジュール140を現場較正するために必要な時間及び/又はリソースを削減することができる。
【0055】
図3は、画像キャプチャモジュール140、コンピュータ150、ネットワーク160、固定具310、ドラム320、モータ330、モータコントローラ340、及びドラムエンコーダ350の特定の配列を示しているが、本開示は、画像キャプチャモジュール140、コンピュータ150、ネットワーク160、固定具310、ドラム320、モータ330、モータコントローラ340、及びドラムエンコーダ350の任意の適切な配列を企図する。例えば、モータ330及びモータコントローラ340は、単一の構成要素であってもよい。画像キャプチャモジュール140、コンピュータ150、固定具310、ドラム320、モータ330、モータコントローラ340、及びドラムエンコーダ350は、全体的に又は部分的に互いに物理的又は論理的に同じ位置に配置され得る。
【0056】
図3は、特定の数の画像キャプチャモジュール140、コンピュータ150、ネットワーク160、固定具310、ドラム320、モータ330、モータコントローラ340、及びドラムエンコーダ350を示しているが、本開示は、画像キャプチャモジュール140、コンピュータ150、ネットワーク160、固定具310、ドラム320、モータ330、モータコントローラ340、及びドラムエンコーダ350の任意の適切な数を企図する。例えば、システム300は、画像キャプチャモジュール140に通信可能に結合された第1コンピュータ150と、ドラムエンコーダ350に通信可能に結合された第2コンピュータ150とを含んでもよい。システム100の1つ以上の構成要素は、図6のコンピュータシステムの1つ以上の構成要素を使用して実現され得る。
【0057】
図4は、画像キャプチャモジュールを現場較正するための例示的な方法400を示す。方法400は、ステップ405で開始する。ステップ410において、画像キャプチャモジュールのカメラ(例えば、図2の画像キャプチャモジュール140のカメラ210)は、ターゲット(例えば、図1のターゲット170)の第1画像をキャプチャする。画像キャプチャモジュールは、車両(例えば、図1の車両110)に固定されてもよく、ターゲットは、車道(例えば、図1の車道112)に固定されてもよい。ターゲットは、画像キャプチャモジュールのカメラの軸に垂直である。次に、方法400は、ステップ410からステップ415に移動する。画像キャプチャモジュールのカメラによってキャプチャされた画像は、画像キャプチャモジュールに通信可能に接続されたコンピュータ(例えば、図1のコンピュータ150)に表示され得る。
【0058】
方法400のステップ415において、オペレータは、ターゲットの画像の横方向ピッチ距離における横方向ピクセルの数を決定する。例えば、オペレータは、一定の照明条件下でカメラの現在のフォーカスを観測してもよい。フォーカスターゲットの明るい部分と暗い部分の境界を識別する2つのピクセル間のコントラストがベンチテストで観測されたものより小さい場合、オペレータは、フォーカス機構のロックを解除し、満足のいく結果が得られるまでフォーカスを調整できる。その後、フォーカス機構がロックされる。次に、オペレータは、カメラの視野の中心にあるターゲットの横方向ピッチ距離にある明るいピクセル又は暗いピクセルの数をカウントできる。その後、方法400は、ステップ415からステップ420に移動する。
【0059】
方法400のステップ420において、横方向OPSは、横方向ピクセルの決定された数を使用して決定される。例えば、オペレータは、ターゲット322のピッチ(例えば、1インチ)をピッチ領域内の横方向ピクセルの数で割ることによって、横方向OPSを算出してもよい。次に、方法400は、ステップ420からステップ425に移動し、ここで、車両エンコーダレートが、横方向OPSに基づいて決定される。車両(例えば、図1の車両110)のエンコーダ(例えば、図1の車両エンコーダ120)にプログラミングされている。車両エンコーダレートは、図1の車両110の車輪の円周を横方向OPSで割ったものに等しい。車両エンコーダは、ベンチ較正手順中に決定された又は任意に決定された初期車両エンコーダレートに設定される。算出された車両エンコーダレートが、以前に車両エンコーダにプログラミングされた初期車両エンコーダレートと異なる場合、算出されたエンコーダレートは車両エンコーダにプログラミングされる。その後、方法400は、ステップ425からステップ430に移動する。
【0060】
ステップ430において、画像キャプチャモジュールのカメラは、車両がターゲット上を前方又は後方に移動する間に、ターゲットの第2画像をキャプチャする。例えば、列車の運転士は、列車に取り付けられた画像キャプチャモジュールが鉄道線路に固定されたターゲット上を通過するように、鉄道線路に沿って列車(例えば、機関車)の1つ以上の部分を移動させることができる。その後、方法400は、ステップ430からステップ435に移動する。
【0061】
方法400のステップ435において、オペレータは、ターゲットの第2画像の1つの縦方向ピッチ距離における縦方向ピクセルの数を決定する。次に、方法400は、ステップ440からステップ445で移動し、オペレータは、第1画像の横方向ピクセルの数が第2画像の縦方向ピクセルの数と一致するか否かを決定する。第1画像の横方向ピクセルの数が第2画像の縦方向ピクセルの数と一致する場合、方法400は、ステップ440からステップ445に移動し、オペレータは、比較に基づいて画像キャプチャモジュールが較正されていると決定する。
【0062】
ステップ440において、オペレータが第1画像の横方向ピクセルの数が第2画像の縦方向ピクセルの数と異なると決定すると、方法400は、ステップ440からステップ425に戻り、そこで、オペレータは、不一致を処理(account for)するために、車両エンコーダレートを調整して新しい車両エンコーダレートを車両エンコーダにプログラミングする。ステップ425からステップ440は、第1画像の横方向ピクセルの数が第3画像(又は必要に応じて第4画像など)の縦方向ピクセルの数と一致するまで繰り返される。横方向及び縦方向ピクセルの数が一致するとき、方法400は、ステップ440からステップ445に移動し、オペレータは、比較に基づいて画像キャプチャモジュールが較正されていると決定する。次に、方法400は、ステップ445からステップ450に移動し、方法400は終了する。
【0063】
図4に示された方法400に対して、修正、追加、又は省略を行うことができる。方法400は、より多くの、より少ない、又は他のステップを含み得る。例えば、方法400は、初期車両エンコーダレートを車両エンコーダにプログラミングするステップを含んでもよい。別の例として、方法400は、画像キャプチャモジュールのカメラを活性化するステップを含んでもよい。ステップは、並行して、又は任意の適切な順序で実行され得る。方法400のステップを完了する特定の構成要素として論じられているが、任意の適切な構成要素は、方法400の任意のステップを実行し得る。
【0064】
図5は、画像キャプチャモジュールをベンチ較正するための例示的な方法500を示す。方法500は、ステップ505で開始する。ステップ510において、画像キャプチャモジュールのカメラ(例えば、図2の画像キャプチャモジュール140のカメラ210)、ドラム(例えば、図3のドラム320)、及びモータ(例えば、図3のモータ330)は、固定具(例えば、図3の固定具310)に取り付けられる。次に、方法500は、ステップ510からステップ515で移動し、そこで、ターゲット(例えば、図3のターゲット322)は、ドラムに固定される。ターゲットは、ドラムエンコーダ(例えば、図3のドラムエンコーダ350)と同軸に配置され、同期化される。画像キャプチャモジュールは、カメラとターゲットの間の作動距離が固定された状態で固定具に取り付けられる。この作動距離は、公称作動距離であり、画像キャプチャモジュール140を利用する異なる車両の間でわずかに異なる場合がある。次に、方法500は、ステップ515からステップ520に移動する。
【0065】
ステップ520において、カメラは、ターゲットの第1画像をキャプチャする。カメラは、画像キャプチャソフトウェアを含むコンピュータ(例えば、図3のコンピュータ150)に接続され得る。第1画像は、オペレータがコンピュータを使用して観測する場合のカメラの視野の中央にある画像であり得る。次に、方法500は、ステップ520からステップ525に移動し、ターゲットの画像の横方向ピッチ距離における横方向ピクセルの数が決定される。例えば、オペレータは、コンピュータに表示された第1画像を使用して、カメラの視野の中心にあるターゲットの横方向ピッチ距離にある明るいピクセル又は暗いピクセルの数をカウントしてもよい。次に、方法400は、ステップ525からステップ530に移動する。
【0066】
方法500のステップ530において、、横方向OPSは、決定された数の横方向ピクセルを使用して決定される。横方向OPSは、ターゲット322のピッチ(例えば、1インチ)をピッチ領域の横方向ピクセルの数で割ることによって算出される。次に、方法500は、ステップ530からステップ535に移動し、そこで、ドラムエンコーダレートがドラムのドラムエンコーダ(例えば、図3のドラムエンコーダ350)にプログラミングされる。ドラムエンコーダレートは、ドラム320の円周を横方向OPSで割ったものに等しい。次に、方法500は、ステップ535からステップ540に移動し、そこで、ドラムエンコーダレートがドラムエンコーダにプログラミングされる。特定の実施形態では、ドラムエンコーダは、ドラムエンコーダレートを示す整数値でプログラミングされる。次に、方法500は、ステップ540からステップ545に移動する。
【0067】
方法500のステップ545において、モータコントローラは、ドラムを低速(例えば、10mph)で回転させるように設定される。次に、方法500は、ステップ545からステップ550に移動し、画像キャプチャモジュールのカメラは、ドラムが低速で回転する間に、ターゲットの1つ以上の画像をキャプチャする。次に、方法500は、ステップ550からステップ555に移動し、各画像の1つの縦方向ピッチ距離における縦方向ピクセルの数が決定される。例えば、各画像は、コンピュータに表示されてもよく、オペレータは、各画像の縦方向部分にける1つのピッチ距離にある暗いピクセル又は明るいピクセルの数をカウントしてもよい。次に、方法500は、ステップ555からステップ560に移動する。
【0068】
ステップ560において、モータコントローラは、ドラムを高速(例えば、65mph)で回転させるように設定される。次に、方法500は、ステップ560からステップ565に移動し、画像キャプチャモジュールのカメラは、ドラムが高速で回転する間に、ターゲットの1つ以上の画像をキャプチャする。次に、方法500は、ステップ565からステップ570に移動し、ドラムが高速で回転する間に、キャプチャされる各画像の1つの縦方向ピッチ距離における縦方向ピクセルの数が決定される。例えば、各画像は、コンピュータ上に表示されてもよく、オペレータは、各画像の縦方向部分における1つのピッチ距離にある暗いピクセル又は明るいピクセルの数をカウントしてもよい。次に、方法500は、ステップ570からステップ575に移動する。
【0069】
ステップ575において、オペレータは、第1画像の横方向ピクセルの数とドラムが低速及び高速で回転する間にキャプチャされた画像の縦方向ピクセルの数が一致するか否かを決定する。第1画像の横方向ピクセルの数が低速/高速画像の縦方向ピクセルの数と一致する場合、方法500は、ステップ575からステップ580に移動し、ここで、車両エンコーダレートは、ドラムエンコーダレートを使用して算出される。車両エンコーダレートは、図1の車両110の車輪の円周を図3のドラム320のドラムの円周で割った後、ドラムエンコーダレートを掛けたものに等しい。次に、方法500は、ステップ580からステップ585に移動し、方法500は終了する。
【0070】
ステップ575において、第1画像の横方向ピクセルの数が低速/高速画像の縦方向ピクセルの数と異なる場合、方法500は、ステップ575からステップ540に戻り、そこでドラムエンコーダレートは、不一致を処理するために調整される。調整されたドラムエンコーダレートは、ドラムエンコーダにプログラミングされる。ステップ540~575は、第1画像の横方向ピクセルの数が低速/高速画像の縦方向ピクセルの数と一致するまで繰り返される。横方向及び縦方向ピクセルの数が一致するとき、方法500は、ステップ575からステップ580に移動し、車両エンコーダレートは、調整されたドラムエンコーダレートを使用して算出される。次に、方法500は、ステップ580からステップ585に移動し、方法500は終了する。
【0071】
図5に示された方法400に対して、修正、追加、又は省略を行うことができる。方法500は、より多くの、より少ない、又は他のステップを含み得る。例えば、方法500は、画像キャプチャモジュールのカメラを活性化するステップを含んでもよい。ステップは、並行して、又は任意の適切な順序で実行し得る。方法500のステップを完了する特定の構成要素として論じられているが、任意の適切な構成要素は、方法500の任意のステップを実行し得る。例えば、方法500の1つ以上のステップは、自動化することができる(例えば、図3のコンピュータ150によって実行される)。
【0072】
図6は、本明細書に記載のシステム及び方法によって使用され得る例示的なコンピュータシステムを示す。例えば、図1のシステム100の1つ以上の構成要素(例えば、コンピュータ150)及び/又は図3のシステム300は、1つ以上のインターフェース610、処理回路620、メモリ630、及び/又は他の適切な要素を含んでもよい。インターフェース610は、入力を受信し、出力を送信し、入力及び/又は出力を処理して、及び/又は他の適切な動作を実行する。インターフェース610は、ハードウェア及び/又はソフトウェアを含み得る。
【0073】
処理回路620は、構成要素の動作を実行又は管理する。処理回路620は、ハードウェア及び/又はソフトウェアを含み得る。処理回路の例は、1つ以上のコンピュータ、1つ以上のマイクロプロセッサ、1つ以上のアプリケーションなどを含む。特定の実施形態では、処理回路620は、入力から出力を生成するようなアクション(例えば、動作)を実行するめのロジック(例えば、命令)を実行する。処理回路620によって実行されるロジックは1つ以上の有形の非一時的なコンピュータ可読媒体(例えば、メモリ630)に符号化され得る。例えば、ロジックは、コンピュータプログラム、ソフトウェア、コンピュータ実行可能命令、及び/又はコンピュータによって実行可能である命令を含んでもよい。特定の実施形態では、実施形態の動作は、コンピュータプログラムを格納、実現及び/又は符号化、及び/又は格納及び/又は符号化されたコンピュータプログラムを有する1つ以上のコンピュータ可読媒体によって実行されてもよい。
【0074】
メモリ630(又はメモリユニット)は、情報を格納する。メモリ630は、1つ以上の非一時的、有形、コンピュータ可読、及び/又はコンピュータ実行可能記憶媒体を含んでもよい。メモリ630の例は、コンピュータメモリ(例えば、RAM又はROM)、大容量記憶媒体(例えば、ハードディスク)、リムーバブル記憶媒体(例えば、コンパクトディスク(CD)又はデジタルビデオディスク(DVD))、データベース及び/又はネットワークストレージ(例えば、サーバ)、及び/又は他のコンピュータ可読媒体を含む。
【0075】
本開示の実施形態は、画像キャプチャモジュールのカメラによって、ターゲットの第1画像をキャプチャするためのシステム及び方法に関する。画像キャプチャモジュールとドラムが固定具に取り付けられ、ターゲットがドラムに取り付けられている。この方法はまた、ターゲットの画像の横方向ピッチ距離における横方向ピクセルの数を決定するステップと、横方向ピクセルの数に基づいて横方向オブジェクトのピクセルサイズを決定するステップと、横方向オブジェクトのピクセルサイズに基づいてドラムエンコーダレートを決定するステップとを含む。ドラムエンコーダレートは、ドラムに取り付けられたドラムエンコーダにプログラミングされる。この方法は、ドラムの軸を中心にターゲットが回転する間に、画像キャプチャモジュールのカメラによってターゲットの第2画像をキャプチャするステップと、第2画像の1つの縦方向ピッチ距離における縦方向ピクセルの数を決定するステップと、横方向ピクセルの数を縦方向ピクセルの数と比較するステップとをさらに含む。
【0076】
本明細書では、コンピュータ可読非一時的記憶媒体又は媒体は、1つ以上の半導体ベース又は他の集積回路(IC)(例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)又は特定用途向け集積回路(ASIC))、ハードディスクドライブ(HDD)、ハイブリッドハードドライブ(HHD)、光ディスク、光ディスクドライブ(ODD)、光磁気ディスク、光磁気ドライブ、フロッピーディスク、フロッピーディスクドライブ(FDD)、磁気テープ、ソリッドステートドライブ(SSD)、RAMドライブ、SD(SECURE DIGITAL)カード又はドライブ、その他の適切なコンピュータ可読の非一時的記憶媒体、又は必要に応じてこれらの2以上の適切な組み合わせを含み得る。コンピュータ可読非一時的記憶媒体は、必要に応じて、揮発性、不揮発性、又は揮発性と不揮発性の組み合わせであり得る。
【0077】
本明細書において、「又は」は、明示的に別段の指示がない限り、又は文脈によって別段の指示がない限り、包括的であって排他的ではない。従って、本明細書において、「A又はB」は、明示的に別段の指示がない限り、又は文脈によって別段の指示がない限り、「A、B、又はその両方」を意味する。また、「及び」は、明示的に別段の指示がない限り、又は文脈によって別段の指示がない限り、共同及び複数を意味する。従って、本明細書において、「A及びB」は、明示的に別段の指示がない限り、又は文脈によって別段の指示がない限り、「A及びB、共同、又は個別」を意味する。
【0078】
本開示の範囲は、当業者が理解することのできる本明細書に記載又は図示された例示的な実施形態に対する全ての変更、置換、変形、変更、及び修正を含む。本開示の範囲は、本明細書に記載又は図示された例示的な実施形態に限定されない。さらに、本開示は、特定の構成要素、要素、特徴、機能、動作、又はステップを含むものとして本明細書のそれぞれの実施形態を説明及び例示しているが、これらの実施形態のいずれも、当業者が理解し得る本明細書のどこかに記載又は図示された構成要素、要素、特徴、機能、動作、又はステップのうちの任意の組み合わせ又は順列を含み得る。さらに、添付の特許請求の範囲において、特定の機能を実行するように適合、配置、可能、構成、有効、動作可能、又は動作可能である装置又はシステムの構成要素への言及は、その装置、システム、又は構成要素がそのように適合、配置、可能、構成、有効、動作可能、又は動作可能である限り、その装置、システム、構成要素、又は特定の機能が活性化、オン、又はロック解除されているか否かに関係なく、その装置、システム、構成要素を含む。さらに、本開示は、特定の利点を提供するものとして特定の実施形態を説明又は図示しているが、特定の実施形態は、これらの利点のいずれも提供しないか、一部を提供、又は全てを提供し得る。

図1
図2
図3
図4
図5
図6