(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-03
(45)【発行日】2024-04-11
(54)【発明の名称】デジタル印鑑システム、デジタル印鑑システムのプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/04842 20220101AFI20240404BHJP
G06F 3/04817 20220101ALI20240404BHJP
B41K 1/02 20060101ALI20240404BHJP
【FI】
G06F3/04842
G06F3/04817
B41K1/02 Z
(21)【出願番号】P 2020144192
(22)【出願日】2020-08-28
【審査請求日】2023-07-10
(73)【特許権者】
【識別番号】516346218
【氏名又は名称】株式会社サテライトオフィス
(74)【代理人】
【識別番号】100168538
【氏名又は名称】加藤 来
(72)【発明者】
【氏名】原口 豊
【審査官】星野 裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-337875(JP,A)
【文献】特開2009-129410(JP,A)
【文献】特開2012-089074(JP,A)
【文献】特開2006-099330(JP,A)
【文献】特開2007-179533(JP,A)
【文献】特開2011-076461(JP,A)
【文献】特開2004-214792(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/0484
B41K 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザー端末とサーバとを備えてデジタル印鑑で押印するデジタル印鑑システムであって、
前記ユーザー端末またはサーバが、前記ユーザー端末において表示されるデジタルページまたはデジタルファイルに対する押印操作の有無を判定し、
押印操作ありのとき、
ユーザー端末のユーザー名情報またはユーザーのデジタル印鑑データ、および、ユーザー端末に表示されているデジタルページもしくはデジタルファイルへのアクセス先情報、または、デジタルページもしくはデジタルファイルの内容についての情報が、前記ユーザー端末からサーバへ送信され、
前記サーバが、前記ユーザー端末から受信したユーザー端末のユーザー名情報またはユーザーのデジタル印鑑データ、および、ユーザー端末に表示されているデジタルページもしくはデジタルファイルへのアクセス先情報、または、デジタルページもしくはデジタルファイルの内容についての情報に基づいて2次元コードまたは1次元コードを生成し、
固有識別情報を付加して、生成した2次元コードまたは1次元コードと、
付加した固有識別情報と、ユーザー端末のユーザー名情報またはユーザーのデジタル印鑑データとをセットにして名前・コード付画像データを生成する構成であることを特徴とするデジタル印鑑システム。
【請求項2】
前記押印操作ありのとき、前記ユーザー端末またはサーバが、前記名前・コード付画像データを生成し、生成した名前・コード付画像データをユーザー端末において表示されるデジタルページまたはデジタルファイルに印鑑として付加する構成であることを特徴とする請求項
1に記載のデジタル印鑑システム。
【請求項3】
前記押印操作ありのとき、前記サーバが、前記ユーザー端末からユーザー名情報、アクセス先情報、内容についての情報、ユーザー端末のネットワーク上の識別情報、および、ユーザー端末の機器固有情報の少なくとも1つを受信し、日時情報とともにデータベースに記録する構成であることを特徴とする請求項1
または請求項2に記載のデジタル印鑑システム。
【請求項4】
ユーザー端末とサーバとを備えてデジタル印鑑で押印するデジタル印鑑システムのプログラムであって、
前記ユーザー端末またはサーバが、前記ユーザー端末において表示されるデジタルページまたはデジタルファイルに対する押印操作の有無を判定する押印操作判定ステップと、
押印操作ありのとき、
前記ユーザー端末が、ユーザー端末のユーザー名情報またはユーザーのデジタル印鑑データ、および、ユーザー端末に表示されているデジタルページもしくはデジタルファイルへのアクセス先情報、または、デジタルページもしくはデジタルファイルの内容についての情報をサーバへ送信する送信ステップと、
前記サーバが、前記ユーザー端末から受信したユーザー端末のユーザー名情報またはユーザーのデジタル印鑑データ、および、ユーザー端末に表示されているデジタルページもしくはデジタルファイルへのアクセス先情報、または、デジタルページもしくはデジタルファイルの内容についての情報に基づいて2次元コードまたは1次元コードを生成するコード生成ステップと、
前
記サーバが、
固有識別情報を付加して、前記生成した2次元コードまたは1次元コードと、
付加した固有識別情報と、ユーザー端末のユーザー名情報またはユーザーのデジタル印鑑データとをセットにして名前・コード付画像データを生成する画像データ生成ステップとを具備していることを特徴とするデジタル印鑑システムのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザー端末とサーバとを備えてデジタル印鑑で押印するデジタル印鑑システム、および、そのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、文書内での電子印鑑の押印可能なワークフローの情報処理装置が知られている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来の情報処理装置は、文章修正手段や編集手段を有して、文書を電子印鑑で承認した後に文書の内容を編集可能な構成であったため、承認した内容が事後的に修正・編集されてしまった場合に承認者がどんな内容に押印(承認)したのかを確認することが困難であるという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、前述したような従来技術の問題を解決するものであって、すなわち、本発明の目的は、ユーザーは誰が何について押印したのかを簡単に確認することができるデジタル印鑑システム、および、そのプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本請求項1に係る発明は、ユーザー端末とサーバとを備えてデジタル印鑑で押印するデジタル印鑑システムであって、前記ユーザー端末またはサーバが、前記ユーザー端末において表示されるデジタルページまたはデジタルファイルに対する押印操作の有無を判定し、押印操作ありのとき、ユーザー端末のユーザー名情報またはユーザーのデジタル印鑑データ、および、ユーザー端末に表示されているデジタルページもしくはデジタルファイルへのアクセス先情報、または、デジタルページもしくはデジタルファイルの内容についての情報が、前記ユーザー端末からサーバへ送信され、前記サーバが、前記ユーザー端末から受信したユーザー端末のユーザー名情報またはユーザーのデジタル印鑑データ、および、ユーザー端末に表示されているデジタルページもしくはデジタルファイルへのアクセス先情報、または、デジタルページもしくはデジタルファイルの内容についての情報に基づいて2次元コードまたは1次元コードを生成し、固有識別情報を付加して、生成した2次元コードまたは1次元コードと、付加した固有識別情報と、ユーザー端末のユーザー名情報またはユーザーのデジタル印鑑データとをセットにして名前・コード付画像データを生成する構成であることにより、前述した課題を解決するものである。
【0008】
本請求項2に係る発明は、請求項1に記載されたデジタル印鑑システムの構成に加えて、前記押印操作ありのとき、前記ユーザー端末またはサーバが、前記名前・コード付画像データを生成し、生成した名前・コード付画像データをユーザー端末において表示されるデジタルページまたはデジタルファイルに印鑑として付加する構成であることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
【0009】
本請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載されたデジタル印鑑システムの構成に加えて、前記押印操作ありのとき、前記サーバが、前記ユーザー端末からユーザー名情報、アクセス先情報、内容についての情報、ユーザー端末のネットワーク上の識別情報、および、ユーザー端末の機器固有情報の少なくとも1つを受信し、日時情報とともにデータベースに記録する構成であることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
【0010】
本請求項4に係る発明は、ユーザー端末とサーバとを備えてデジタル印鑑で押印するデジタル印鑑システムのプログラムであって、前記ユーザー端末またはサーバが、前記ユーザー端末において表示されるデジタルページまたはデジタルファイルに対する押印操作の有無を判定する押印操作判定ステップと、押印操作ありのとき、前記ユーザー端末が、ユーザー端末のユーザー名情報またはユーザーのデジタル印鑑データ、および、ユーザー端末に表示されているデジタルページもしくはデジタルファイルへのアクセス先情報、または、デジタルページもしくはデジタルファイルの内容についての情報をサーバへ送信する送信ステップと、前記サーバが、前記ユーザー端末から受信したユーザー端末のユーザー名情報またはユーザーのデジタル印鑑データ、および、ユーザー端末に表示されているデジタルページもしくはデジタルファイルへのアクセス先情報、または、デジタルページもしくはデジタルファイルの内容についての情報に基づいて2次元コードまたは1次元コードを生成するコード生成ステップと、前記サーバが、固有識別情報を付加して、前記生成した2次元コードまたは1次元コードと、付加した固有識別情報と、ユーザー端末のユーザー名情報またはユーザーのデジタル印鑑データとをセットにして名前・コード付画像データを生成する画像データ生成ステップとを具備していることにより、前述した課題を解決するものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明のデジタル印鑑システムは、ユーザー端末とサーバとを備えていることにより、ユーザー端末とサーバとの間でデータのやりとりをすることができるばかりでなく、以下のような特有の効果を奏することができる。
【0012】
本請求項1に係る発明のデジタル印鑑システムによれば、名前・コード付画像データに押印したユーザー名情報またはユーザーのデジタル印鑑が表示されるとともに、2次元コードまたは1次元コードをスキャンすることによって何について押印したのかが特定されるため、ユーザーや他のユーザーは名前・コード付画像データをスキャンするだけで誰が何について押印したのかを簡単に確認することができる。
さらに、ユーザー名情報またはユーザーのデジタル印鑑と押印対象情報とがセットになるため、ユーザー名情報またはユーザーのデジタル印鑑のみが不正にコピーされて使用されてしまうことを回避することができる。
また、名前・コード付画像データに固有識別情報が表示されるため、ユーザーや他のユーザーは押印された対象が同じか否かを簡単に確認することができる。
つまり、押印が同じものか否かを簡単に確認することができる。
【0014】
本請求項2に係る発明のデジタル印鑑システムによれば、請求項1に係る発明が奏する効果に加えて、ユーザーや他のユーザーが名前・コード付画像データの2次元コードまたは1次元コードをスキャンすることによって押印操作の対象が特定されて目の前のデジタルページまたはデジタルファイルの内容と比較自在になるため、ユーザーや他のユーザーは改ざんの有無を簡単に確認することができる。
さらに、押印操作した対象が異なれば生成された名前・コード付画像データが異なるため、名前・コード付画像データが不正にコピーされて使用されてしまうことを回避することができる。
【0015】
本請求項3に係る発明のデジタル印鑑システムによれば、請求項1または請求項2に係る発明が奏する効果に加えて、押印操作があると、所謂、ログがデータベースに記録されるため、不正をより確実に回避することができる。
【0016】
本請求項4に係る発明のデジタル印鑑システムのプログラムによれば、請求項1に係る発明が奏する効果と同様、名前・コード付画像データに押印したユーザー名情報またはユーザーのデジタル印鑑が表示されるとともに、2次元コードまたは1次元コードをスキャンすることによって何について押印したのかが特定されるため、ユーザーや他のユーザーは名前・コード付画像データをスキャンするだけで誰が何について押印したのかを簡単に確認することができる。
さらに、ユーザー名情報またはユーザーのデジタル印鑑と押印対象情報とがセットになるため、ユーザー名情報またはユーザーのデジタル印鑑のみが不正にコピーされて使用されてしまうことを回避することができる。
また、名前・コード付画像データに固有識別情報が表示されるため、ユーザーや他のユーザーは押印された対象が同じか否かを簡単に確認することができる。
つまり、押印が同じものか否かを簡単に確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の実施例であるデジタル印鑑システムの概念を示す図。
【
図2】本発明の実施例であるデジタル印鑑システムの動作例を示すチャート図。
【
図3】本発明の実施例であるデジタル印鑑システムのワークフロー申請ウェブページの例を示す図。
【
図4】(A)~(D)は本発明の実施例であるデジタル印鑑システムの名前・コード付画像データの例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明のデジタル印鑑システムは、ユーザー端末とサーバとを備え、ユーザー端末またはサーバが、ユーザー端末において表示されるデジタルページまたはデジタルファイルに対する押印操作の有無を判定し、押印操作ありのとき、デジタルページもしくはデジタルファイルへのアクセス先情報、または、デジタルページもしくはデジタルファイルの内容についての情報に基づいて2次元コードまたは1次元コードを生成し、生成した2次元コードまたは1次元コードと、ユーザー端末のユーザー名情報またはユーザーのデジタル印鑑データとをセットにして名前・コード付画像データを生成する構成であることにより、ユーザーや他のユーザーは名前・コード付画像データをスキャンするだけで誰が何について押印したのかを簡単に確認することができ、ユーザー名情報またはユーザーのデジタル印鑑のみが不正にコピーされて使用されてしまうことを回避することができるものであれば、その具体的な実施態様は、如何なるものであっても構わない。
また、本発明のデジタル印鑑システムのプログラムは、ユーザー端末またはサーバが、ユーザー端末において表示されるデジタルページまたはデジタルファイルに対する押印操作の有無を判定する押印操作判定ステップと、押印操作ありのとき、ユーザー端末またはサーバが、デジタルページもしくはデジタルファイルへのアクセス先情報、または、デジタルページもしくはデジタルファイルの内容についての情報に基づいて2次元コードまたは1次元コードを生成するコード生成ステップと、ユーザー端末またはサーバが、生成した2次元コードまたは1次元コードと、ユーザー端末のユーザー名情報またはユーザーのデジタル印鑑データとをセットにして名前・コード付画像データを生成する画像データ生成ステップとを具備していることにより、ユーザーや他のユーザーは名前・コード付画像データをスキャンするだけで誰が何について押印したのかを簡単に確認することができ、ユーザー名情報またはユーザーのデジタル印鑑のみが不正にコピーされて使用されてしまうことを回避することができるものであれば、その具体的な実施態様は、如何なるものであっても構わない。
【0019】
例えば、ユーザー端末は、デスクトップ型パーソナルコンピュータ端末、ノート型パーソナルコンピュータ端末、スマートフォン端末、タブレット端末、腕時計型端末、眼鏡型端末など表示部と操作部とを備えて情報を送受信するものであって、所謂インターネットである広域ネットワーク、ローカルネットワーク、電話回線などを含む通信ネットワークによりサーバと接続自在なものであれば如何なるものであっても構わない。
また、サーバは、1つのサーバやクラウド上の複数のサーバでもよい。
さらに、ユーザー名情報またはデジタル印鑑データを含む名前・コード付画像データは、ユーザー名情報またはデジタル印鑑データによって誰が何について押印したのかを特定できればよく、その「誰」かについては、個人でもよいし、区役所や市役所などの自治体や会社などの法人でもよく、個人・団体の区別なく両者含まれる。
【実施例】
【0020】
以下に、本発明の実施例であるデジタル印鑑システム100について、
図1乃至
図4(D)に基づいて説明する。
ここで、
図1は、本発明の実施例であるデジタル印鑑システム100の概念を示す図であり、
図2は、本発明の実施例であるデジタル印鑑システム100の動作例を示すチャート図であり、
図3は、本発明の実施例であるデジタル印鑑システム100のワークフロー申請ウェブページDPの例を示す図であり、
図4(A)~
図4(D)は、本発明の実施例であるデジタル印鑑システム100の名前・コード付画像データSTの例を示す図である。
【0021】
本発明の実施例であるデジタル印鑑システム100は、
図1に示すように、ユーザー端末110と、サーバ120とを備えている。
そして、ユーザー端末110においてデジタル印鑑で押印するように設けられている。
具体的には、ユーザー端末110またはサーバ120が、ユーザー端末110のブラウザ111において表示されるデジタルページまたはデジタルファイルの一例であるワークフロー申請ウェブページDPに対する押印操作の有無を判定する。
ユーザー端末110が判定する場合、ユーザー端末110のブラウザ111における押印操作に基づいて判定する。
他方、サーバ120が判定する場合、ユーザー端末110のブラウザ111における押印操作に基づいて生じるユーザー端末110からサーバ120へのhttpリクエストによってサーバ120が押印操作の有無を判定する。
【0022】
そして、押印操作ありのとき、ユーザー端末110またはサーバ120が、ワークフロー申請ウェブページDPへのアクセス先情報、または、ワークフロー申請ウェブページDPの内容についての情報に基づいて2次元コードCDまたは1次元コードの一例として2次元コードCDを生成する。
すると、ユーザー端末110またはサーバ120が、生成した2次元コードCDと、ユーザー端末110のユーザー名情報UNまたはユーザーのデジタル印鑑データDSとをセットにして名前・コード付画像データSTを生成するように構成されている。
つまり、生成した2次元コードCDと、ユーザー端末110のユーザー名情報UNまたはユーザーのデジタル印鑑データDSとを含めて名前・コード付画像データSTを生成する。
【0023】
これにより、名前・コード付画像データSTに押印したユーザー名情報UNまたはユーザーのデジタル印鑑が表示されるとともに、2次元コードCDをスキャンすることによって何について押印したのかが特定される。
その結果、ユーザーや他のユーザーは名前・コード付画像データSTをスキャンするだけで誰が何について押印したのかを簡単に確認することができる。
さらに、ユーザー名情報UNまたはユーザーのデジタル印鑑と押印対象情報とがセットになる。
その結果、ユーザー名情報UNまたはユーザーのデジタル印鑑のみが不正にコピーされて使用されてしまうことを回避することができる。
【0024】
続いて、デジタル印鑑システム100の動作例について、より詳しく説明する。
図2に示すように、ステップS1では、押印操作判定ステップとして、ユーザー端末110またはサーバ120が、ユーザー端末110において表示されるデジタルページまたはデジタルファイルの一例であるワークフロー申請ウェブページDPに対する押印操作の有無を判定する。
より具体的には、
図3に示すように、押印操作の一例としてユーザー端末110のブラウザ111に設けられた承認ボタンDP1の操作の有無を判定する。
承認ボタンDP1の操作ありと判定した場合はステップS2へ進み、他方、まだないと判定した場合はステップS1を繰り返す。
【0025】
ステップS2では、コード生成ステップとして、ユーザー端末110またはサーバ120が、ワークフロー申請ウェブページDPへのアクセス先情報、または、ワークフロー申請ウェブページDPの内容についての情報に基づいて2次元コードCDを生成する。
例えば、アクセス先情報の一例としてサーバ120が提供しているワークフロー申請ウェブページDPのURL情報に基づいて2次元コードCDを生成してもよい。
また、内容についての情報の一例としてサーバ120が提供しているワークフロー申請ウェブページDPのHTMLデータの一部または全部のデータに基づいて2次元コードCDを生成してもよい。
【0026】
ステップS3では、画像データ生成ステップとして、ユーザー端末110またはサーバ120が、コード生成ステップS2において生成した2次元コードCDと、ユーザー端末110のユーザー名情報UNまたはユーザーのデジタル印鑑データDSとをセットにして名前・コード付画像データSTを生成する。
名前・コード付画像データSTは、
図4(A)に示すように、一例として、2次元コードCDの中にユーザーのデジタル印鑑データDSを配置したものでもよい。
【0027】
また、
図4(B)に示すように、2次元コードCDとユーザーのデジタル印鑑データDSとを縦や横に並べて配置したものでもよい。
ユーザーのデジタル印鑑データDSの中に2次元コードCDを配置したものでもよく、技術的思想としては、名前・コード付画像データSTの中に少なくとも、ユーザーの名前がわかるユーザーのデジタル印鑑データDSまたはユーザー端末110のユーザー名情報UNと、コード生成ステップS2において生成した2次元コードCDとが含まれていればよい。
また、ユーザーのデジタル印鑑データDSについては、ユーザーの実際の印鑑を紙に押印した印影をユーザー端末110のカメラで撮影してデジタルデータ化したものをユーザー端末110またはサーバ120にユーザー名情報と関連付けて予め登録して用いてもよい。
【0028】
これにより、前述したように、名前・コード付画像データSTに押印したユーザー名情報UNまたはユーザーのデジタル印鑑が表示されるとともに、2次元コードCDをスキャンすることによって何について押印したのかが特定される。
その結果、ユーザーや他のユーザーは名前・コード付画像データSTをスキャンするだけで誰が何について押印したのかを簡単に確認することができる。
さらに、ユーザー名情報UNまたはユーザーのデジタル印鑑のみが不正にコピーされて使用されてしまうことを回避することができる。
【0029】
さらに、本実施例では、押印操作ありのとき、ユーザー端末110のユーザー名情報UNまたはユーザーのデジタル印鑑データDS、および、ユーザー端末110に表示されているワークフロー申請ウェブページDPの情報が、ユーザー端末110からサーバ120へ送信される。
そして、サーバ120が、ユーザー端末110から受信したユーザー端末110のユーザー名情報UNまたはユーザーのデジタル印鑑データDS、および、ユーザー端末110に表示されているワークフロー申請ウェブページDPの情報に基づいて2次元コードCDを生成する。
【0030】
さらに、
図4(C)および
図4(D)に示すように、サーバ120が、固有識別情報IDを付加して、生成した2次元コードCDと、付加した固有識別情報IDと、ユーザー端末110のユーザー名情報UNまたはユーザーのデジタル印鑑データDSとをセットにして名前・コード付画像データSTを生成するように構成されている。
これにより、名前・コード付画像データSTに固有識別情報IDが表示される。
その結果、ユーザーや他のユーザーは押印された対象が同じか否かを簡単に確認することができる。
つまり、押印である名前・コード付画像データSTが同じものか否かを簡単に確認することができる。
【0031】
さらに、本実施例では、
図3に示すように、押印操作ありのとき、ユーザー端末110またはサーバ120が、生成した名前・コード付画像データSTをユーザー端末110のブラウザ111に表示されるワークフロー申請ウェブページDPに印鑑として付加するように構成されている。
これにより、ユーザーや他のユーザーが名前・コード付画像データSTの2次元コードCDをスキャンすることによって押印操作の対象が特定されて目の前のワークフロー申請ウェブページDPの内容と比較自在になる。
【0032】
その結果、ユーザーや他のユーザーは改ざんの有無を簡単に確認することができる。
つまり、押印操作の対象となった押印操作の直前の内容と、現在、目の前のワークフロー申請ウェブページDPの内容とを比べて、改ざんの有無を簡単に確認することができる。
さらに、もし、押印操作した対象が異なれば生成された名前・コード付画像データSTが異なる。
その結果、名前・コード付画像データSTが不正にコピーされて使用されてしまうことを回避することができる。
【0033】
なお、生成した名前・コード付画像データSTをユーザー端末110のブラウザ111に表示されるワークフロー申請ウェブページDPに印鑑として付加する構成について説明したが、本発明の上位概念としては、押印操作によって、付加されるのは、名前・コード付画像データSTでもよいし、デジタル印鑑データDSでもよい。
また、押印操作の一例としてブラウザ111の承認ボタンDP1の操作を説明した。
図3、
図4(C)および
図4(D)に示すように、承認ボタンDP1を操作した場合、名前・コード付画像データSTに「承認」の文字が入るように構成してもよい。
また、押印操作の一例として申請ボタンを操作した場合、名前・コード付画像データSTに「申請」の文字が入るように構成してもよい。
つまり、押印操作があったとき、名前・コード付画像データSTに押印の目的を表す文字が入るように構成してもよい。
さらに、押印操作があったとき、その日付情報が名前・コード付画像データSTに入るように構成してもよい。
【0034】
また、本実施例では、押印操作ありのとき、サーバ120が、ユーザー端末110からユーザー名情報UN、アクセス先情報、内容についての情報、ユーザー端末110のネットワーク上の識別情報である所謂、IPアドレス情報、および、ユーザー端末110の機器固有情報である所謂、MAC情報の少なくとも1つを受信し、日時情報とともにデータベース121に記録するように構成されている。
これにより、押印操作があると、所謂、ログがデータベース121に記録される。
その結果、不正をより確実に回避することができる。
さらに、ログとして記録する際、ユーザー端末110の例えば、ブラウザCookieなどのブラウザ111の識別子をデータベース121に記録するように構成してもよい。
また、ログとして記録する際、電子証明書としてユーザー端末110にインストールされたクライアント証明書の情報をデータベース121に記録するように構成してもよい。
【0035】
なお、名前・コード付画像データSTが生成されたときに、ワークフロー申請ウェブページDPであれば、決裁ルートに登録されている他のユーザーのユーザー端末110へ名前・コード付画像データSTが送信されるように構成してもよい。
また、デジタルページまたはデジタルファイルの一例としてワークフロー申請ウェブページDPを挙げて説明したが、押印対象は、ワークフロー申請書ファイルなど、編集用アプリケーションソフトウェアで編集されるデジタルファイルのドキュメントでもよい。
【0036】
さらに、押印操作の際、ユーザー端末110における所定センサーをオンにして所定センサーから入力されたユーザーの生体情報が、予め登録されたユーザーの生体情報と同じか否かを、ユーザー端末110またはサーバ120が判定し、同じであるとき、名前・コード付画像データSTを生成するように構成してもよい。
ユーザーの生体情報として、画像センサーから入力されたユーザーの顔画像データが、予め登録されたユーザーの顔写真データに映っている顔と同一人物か否かを判定してもよい。
また、静電容量式センサー、光学式センサーおよび超音波式センサーのいずれかから入力されたユーザーの指の指紋検出データが、予め登録されたユーザーの指紋データに映っている指紋と同じ人物の指紋か否かを判定してもよい。
さらに、近赤外線透過光方式センサーであり、近赤外線透過光方式センサーから入力されたユーザーの静脈検出データが、予め登録されたユーザーの静脈データに映っている静脈と同じ人物の静脈か否かを判定してもよい。
また、本実施例では、2次元コードCDを例に挙げて説明したが、1次元コードである所謂、バーコードでもよい。
【0037】
このようにして得られた本発明の実施例であるデジタル印鑑システム100は、ユーザー端末110とサーバ120とを備え、ユーザー端末110またはサーバ120が、ユーザー端末110において表示されるデジタルページまたはデジタルファイルの一例であるワークフロー申請ウェブページDPに対する押印操作の有無を判定し、押印操作ありのとき、ワークフロー申請ウェブページDPへのアクセス先情報、または、ワークフロー申請ウェブページDPの内容についての情報に基づいて2次元コードCDまたは1次元コードを生成し、生成した2次元コードCDまたは1次元コードと、ユーザー端末110のユーザー名情報UNまたはユーザーのデジタル印鑑データDSとをセットにして名前・コード付画像データSTを生成する構成であることにより、ユーザーや他のユーザーは名前・コード付画像データSTをスキャンするだけで誰が何について押印したのかを簡単に確認することができ、ユーザー名情報UNまたはユーザーのデジタル印鑑のみが不正にコピーされて使用されてしまうことを回避することができる。
【0038】
さらに、押印操作ありのとき、ユーザー端末110のユーザー名情報UNまたはユーザーのデジタル印鑑データDS、および、ユーザー端末110に表示されているワークフロー申請ウェブページDPの情報が、ユーザー端末110からサーバ120へ送信され、サーバ120が、ユーザー端末110から受信したユーザー端末110のユーザー名情報UNまたはユーザーのデジタル印鑑データDS、および、ユーザー端末110に表示されているワークフロー申請ウェブページDPの情報に基づいて2次元コードCDまたは1次元コードを生成し、固有識別情報IDを付加して、生成した2次元コードCDまたは1次元コードと、付加した固有識別情報IDと、ユーザー端末110のユーザー名情報UNまたはユーザーのデジタル印鑑データDSとをセットにして名前・コード付画像データSTを生成する構成であることにより、ユーザーや他のユーザーは押印された対象が同じか否かを簡単に確認することができ、押印が同じものか否かを簡単に確認することができる。
【0039】
また、押印操作ありのとき、ユーザー端末110またはサーバ120が、名前・コード付画像データSTを生成し、生成した名前・コード付画像データSTをユーザー端末110において表示されるワークフロー申請ウェブページDPに印鑑として付加する構成であることにより、ユーザーや他のユーザーは改ざんの有無を簡単に確認することができ、名前・コード付画像データSTが不正にコピーされて使用されてしまうことを回避することができる。
【0040】
さらに、押印操作ありのとき、サーバ120が、ユーザー端末110からユーザー名情報UN、アクセス先情報、内容についての情報、ユーザー端末110のネットワーク上の識別情報であるIPアドレス情報、および、ユーザー端末110の機器固有情報であるMAC情報の少なくとも1つを受信し、日時情報とともにデータベース121に記録する構成であることにより、不正をより確実に回避することができる。
【0041】
また、本発明の実施例であるデジタル印鑑システム100のプログラムは、ユーザー端末110またはサーバ120が、ユーザー端末110において表示されるワークフロー申請ウェブページDPに対する押印操作の有無を判定する押印操作判定ステップS1と、押印操作ありのとき、ユーザー端末110またはサーバ120が、ワークフロー申請ウェブページDPへのアクセス先情報、または、ワークフロー申請ウェブページDPの内容についての情報に基づいて2次元コードCDまたは1次元コードを生成するコード生成ステップS2と、ユーザー端末110またはサーバ120が、生成した2次元コードCDまたは1次元コードと、ユーザー端末110のユーザー名情報UNまたはユーザーのデジタル印鑑データDSとをセットにして名前・コード付画像データSTを生成する画像データ生成ステップS3とを具備していることにより、ユーザーや他のユーザーは名前・コード付画像データSTをスキャンするだけで誰が何について押印したのかを簡単に確認することができ、ユーザー名情報UNまたはユーザーのデジタル印鑑のみが不正にコピーされて使用されてしまうことを回避することができるなど、その効果は甚大である。
【符号の説明】
【0042】
100 ・・・ デジタル印鑑システム
110 ・・・ ユーザー端末
111 ・・・ ブラウザ
120 ・・・ サーバ
121 ・・・ データベース
DP ・・・ ワークフロー申請ウェブページ(デジタルページ、デジタルファイル)
DP1 ・・・ (ブラウザの)承認ボタン
ST ・・・ 名前・コード付画像データ
CD ・・・ 2次元コード
DS ・・・ デジタル印鑑データ
UN ・・・ (承認操作を行った)ユーザー名情報
ID ・・・ 固有識別情報