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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-03
(45)【発行日】2024-04-11
(54)【発明の名称】骨伝導補聴器
(51)【国際特許分類】
   H04R 25/00 20060101AFI20240404BHJP
   H04R 1/00 20060101ALI20240404BHJP
   A61F 11/00 20220101ALI20240404BHJP
【FI】
H04R25/00 F
H04R25/00 B
H04R25/00 J
H04R25/00 Z
H04R1/00 317
A61F11/00 300
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2022072697
(22)【出願日】2022-04-10
(65)【公開番号】P2023155101
(43)【公開日】2023-10-20
【審査請求日】2022-11-02
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522167537
【氏名又は名称】合同会社Medical EMW systems
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 宣広
【審査官】佐久 聖子
(56)【参考文献】
【文献】実開昭62-159099(JP,U)
【文献】特表2010-540168(JP,A)
【文献】中国実用新案第204145750(CN,U)
【文献】実開昭56-026490(JP,U)
【文献】特開2013-211915(JP,A)
【文献】特開2021-016477(JP,A)
【文献】特開2021-142242(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04R 25/00-25/04
H04R 1/00
A61F 9/00-11/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
骨の振動を利用した骨伝導補聴器であって、
口腔外にあって、音を集音する集音部と、
前記集音部で集音した音を信号として増幅調整する増幅調整部と、
前記増幅調整部で増幅された音を無線信号として発信する送信部と、
口腔内に設置され、前記送信部からの無線信号を受信して、歯根、または人工歯根を介して骨を振動させ音声振動を伝える振動部と、
を有し、
上記振動部は、上記歯根内に挿入されるコアの内部、またはインプラント体に挿入されるアバットメントの内部に埋め込まれていることを特徴とする骨伝導補聴器。
【請求項2】
前記振動部は口腔内に複数配置されている
ことを特徴とする請求項1に記載の骨伝導補聴器。
【請求項3】
前記増幅調整部は、前記信号の周波数を自在に変化させることができる
ことを特徴とする請求項1から請求項2のいずれか一項に記載の骨伝導補聴器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、骨伝導を利用した補聴器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
難聴の種類には、外耳や中耳に異常がある伝音性難聴、内耳、蝸牛又は脳に異常がある感音性難聴、伝音性難聴と感音性難聴が混在した混合性難聴、又は老化現象や遺伝的要因によって引き起こされる低音域の音は聞こえても高音域が聴こえない高音域難聴などがある。
【0003】
そこで、難聴者に対する補聴器としては、種々のものが市販されている。例えば鼓膜などの音を聴覚神経までに伝達する間の障害で聴こえない伝音性難聴には、頭骨を経由して音を伝える骨伝導補聴器が有効である。骨伝導補聴器は、通常の補聴器が装着できない耳介、外耳の奇形に伴う難聴の症例をはじめとして種々の難聴者に用いられている。骨伝導補聴器は、通常の補聴器のように外耳道から音を入れるのではなく、耳介後部の皮膚などに圧定した骨伝導スピーカ(骨導端子)から音を入れて、音が骨を伝わって内耳感覚細胞に伝わるように構成されている。従来からある骨伝導補聴器は、皮膚に圧定する方法としてヘアバンド式、眼鏡式の装具を必要としていた。
【0004】
そして、上述の例えば、ヘアバンド式の骨伝導補聴器は圧定部位が頭の動きでずれることがあり、聞こえが不安定になる欠点があった。また、ヘアバンド式や眼鏡式の骨伝導補聴器は、常に一定の強さで側頭部が圧迫されるためにばねの強い眼鏡を装着した時と同じような不快感があり、長時間の着用は成人でもかなり苦痛を伴うもので、特に幼少児の場合に着用を嫌がることが多かった。
【0005】
そこで、上述の問題点を解決するために、特許文献1に示すような、皮膚外に露出しない状態で頭骨に埋め込まれる、着磁された若しくは着磁されていない磁性体、磁石による磁路内に配置されたボイスコイルを備えた骨伝導スピーカー本体が、磁石の磁力で磁性体に固着させるように構成された骨伝導スピーカーと、この骨伝導スピーカーに接続されるマイクロホン及び増幅部を含む集音装置と、を備えた補聴器が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2007-184722号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載の補聴器は、着磁された若しくは着磁されていない磁性体を体の一部である頭骨に埋め込むため、難聴者にとって常に心理的不安が付きまとうもので、精神衛生上好ましいものとは言えなかった。つまり、難聴者の脳の周辺に異物が埋め込まれることになるため、脳を傷つけないかという難聴者の不安を解消することができない。また、頭骨に磁性体を埋め込む際に手術の失敗やミスにより、難聴者の頭骨周辺に局所感染等の身体的悪影響を及ぼす可能性があった。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、使用者の口腔内に設置されている振動部(例えば金属片、インプラントなど)を利用するようにした骨伝導補聴器を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る骨伝導補聴器は、
骨の振動を利用した骨伝導補聴器であって、
口腔外にあって、音を集音する集音部と、
前記集音部で集音した音を信号として増幅調整する増幅調整部と、
前記増幅調整部で増幅された音を無線信号として発信する送信部と、
口腔内に設置され、前記送信部からの無線信号を受信して歯根や人工歯根、歯肉を介して骨を振動させ音声信号を伝える振動部と、
を有する、ものである。
【0010】
このような構成によれば、難聴者の体の一部(頭骨等)に外部から異物を埋め込むことなく、難聴者が安心及び安全を感じ、補聴器を装着する際に心理的ハードルが下がり、精神衛生上好ましい生活を送ることができる。また皮膚に局所感染等を発生させることのない補聴器を提供することができる。
【0011】
本発明に係る骨伝導補聴器は、
振動部が、歯に形成した空洞内に詰め込まれているものである。
このような構成にすれば、口腔内の骨の振動を確実に骨に振動させることができ、難聴者にとって、聞き取りやすい補聴器を提供できる。
【0012】
本発明に係る骨伝導補聴器は、
振動部が、口腔内に設置されているインプラントの一部としたものである。
このような構成にすることでインプラントに内装された振動部から信号を受信する骨へと確実に振動が送信され、難聴者が聞き逃すことのない補聴器を得ることができる。また、スマートフォン、携帯電話、テレビ及びパソコンをはじめとするオーディオ機器などの音声を直接補聴器から聴くことができる。
【0013】
本発明に係る骨伝導補聴器は、
振動部が、口腔内に設置されている義歯内に内装されたものである。
このような構成にすることで義歯に内装された振動部から信号を受信する骨へと確実に振動が送信され、難聴者が聞き逃すことのない補聴器を得ることができる。また、スマートフォン、携帯電話、テレビ及びパソコンをはじめとするオーディオ機器などの音声を直接補聴器から聴くことができる。
【0014】
本発明に係る骨伝導補聴器は、口腔内に振動部が複数配置されているものである。
このような構成にすることで、1つの振動部に故障などの不具合が生じても他の振動部が、補完して信頼性の高い補聴器を得ることができる。例えば、振動部を左右に配置することで、音源の方向がわかる。
【0015】
本発明に係る骨伝導補聴器の増幅調整部は、信号の周波数を自在に変化させることができる。
このような構成にすることで、音の周波数を変化させることで、難聴者400(使用者)の聞き取りやすい音にフォーカスすることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、使用者の口腔内に設置されている振動部(例えば金属片、インプラントの一部、義歯の位置、義歯そのものなど)を利用するようにしている。
そのため、本発明によれば、脳の近くに振動部を埋め込む必要もなく、また眼鏡やイヤホンなどの装備も不要になる。
また、本発明によれば、難聴者が補聴器を着装しても精神的安定性を保ちつつ、皮膚に局所感染等を発生させることのない骨伝導補聴器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の実施の形態1に係る骨伝導補聴器を説明するためのイメージ図である。
図2】本発明の実施の形態1に係る骨伝導補聴器の一構成としてインプラントを利用した場合の概略図である。
図3】本発明の実施の形態1に係る骨伝導補聴器のインプラントに振動部を内装した状態を表す概略図である。
図4】本発明の実施の形態1に係る骨伝導補聴器を使用する使用者の歯に形成した空洞内に詰めた金属片を振動部であることを表す図である。
図5】本発明の実施の形態1に係る骨伝導補聴器の構成を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
<実施の形態1>
図1は、本発明の実施の形態1に係る骨伝導補聴器(以下、補聴器100と称する)を説明するためのイメージ図である。図2は、補聴器100の一構成としてインプラント200を利用した場合の概略図である。補聴器100は、骨伝導を利用した骨伝導補聴器である。補聴器100は、使用者(難聴者)400の口腔内に設置される振動部40を有している。図1では、補聴器100を使用する使用者400を概略的に示している。
【0019】
最初に、一般的なインプラントについて説明する。インプラントとは、体内に埋め込む医療機器や材料の総称である。さらに詳述すると、心臓のペースメーカー、人工関節、美容成形の目的で体内に埋め込むシリコン材料等は、いずれもインプラントである。ちなみに、インプラントは英語で「Implant」と綴り、和訳すると「植え付ける」、「吹き込む」、「差し込む」、「移植する」となる。歯科以外でもインプラントという単語は使用されており、心臓のペースメーカーや美容整形で用いるシリコンなどもインプラントの一つである。一般的に定義すると、歯科領域では、あごの骨に埋め込む人工歯根をインプラント、正しくは「歯科インプラント」と呼ぶ。インプラントは歯科で扱う機会が他の科と比べて多いことから、「インプラント=歯科インプラント」と認識されていることが多い。実施の形態1においても、単にインプラントと称する場合は歯科インプラントを意味しているものとする。
【0020】
次に、補聴器100の一構成例としてインプラント200を利用した場合について説明する。
インプラント200は、歯茎4に埋め込まれたインプラント体(フィクスチャー)3と、クラウン1とインプラント体3との間にスクリューで固定されたアバットメント2から構成されている。インプラント体3は、上顎の骨5または下顎の骨5の中に埋め込まれている。インプラント体3は、主に金属のチタンまたはチタン合金が使用されている。金属のチタンまたはチタン合金がインプラント体3として用いられる理由は、金属のチタンまたはチタン合金を骨の中に埋めると骨5と結合する特性があるからである。
【0021】
インプラント体3は、上述したように主に金属のチタンまたはチタン合金で構成されている。アバットメント2は、インプラント体3とクラウン1とを接続するものである。アバットメント2は、インプラント体3と同様に主に金属のチタンまたはチタン合金で構成されている。そのため、実施の形態1では、補聴器100の一構成である振動部としてアバットメント2を利用するようにした。インプラント200は、使用者400の口腔内に設置されるものであり、クラウン1とインプラント体3とを接続するアバットメント2を振動部として利用することで、補聴器100の一部を構成する振動部を別に設置する必要がなくなる。
【0022】
ただし、振動部は口腔内に設置されていればよく、上顎の骨5または下顎の骨5に振動が伝達できる位置に振動部が配置されていればよい。たとえば、図3に示すようにインプラント体3に挿入されるアバットメント2の内部に埋め込んだ金属片を振動部40としてもよく、図4に示すように、使用者400の歯1Aに形成した空洞内6に詰めた金属片を振動部40としてもよい。いずれの場合であっても、チタンまたはチタン合金などで振動部40を形成するとよい。なお、振動部40は金属で構成されていなくてもよく、将来的な開発によりガラスや樹脂、鉱物などで振動部40を構成してもよい。また、義歯(いわゆる入れ歯)に振動部40を内装してもよいし、義歯自体を振動部40としてもよい。また、アバットメント2ではなく、インプラント体3に振動部40を設置してもよい。
【0023】
図3は、本発明の実施の形態1に係る補聴器100のインプラント200に振動部40を内装した状態を表す概略図である。
図3に示されるように、インプラント体3の内部には振動部40が内装されている。振動部40は、難聴者400の周囲または難聴者400自身が発した音を拾い、骨5に音の振動を伝達する。そして例えば、骨5に伝達された振動が体内の「蝸牛」や「内耳感覚細胞」などに届き、難聴者400は音を聞くことができる。
【0024】
図4は、本発明の実施の形態1に係る補聴器100を使用する使用者400の歯1Aに形成した空洞6の内部に詰めた金属片を振動部40としたことを表す図である。図4に示されるように、歯根に挿入されるコアにおける歯1Aの空洞6の内部に振動部40を直接詰め込めば、骨5に直接振動を与えることができる。
【0025】
図5は、本発明の実施の形態1に係る補聴器100の電気的な構成を示す機能ブロック図である。図5に示されるように、補聴器100は、集音部10、増幅調整部20、バッテリー13及び送信部30、口腔内に設置されている振動部40を有している。集音部10、増幅調整部20、及び、送信部30は、使用者400の口腔外に設置されている。
【0026】
集音部10は、難聴者400の周囲の音または難聴者自身が発した音を増幅調整部12(アンプ)に送る。ここで、増幅調整部12は、単純に音を拡大するだけでなく、入ってきた音の強さ、高低、方向性といった要素を考慮しながら増幅を行う。また、入力音を増幅する際に、必要に応じて不要な雑音をカットし語音を強調させるようにすることで、より快適な聞こえを提供できるように構成されている。また、増幅調整部12は、音の周波数を変化させることで、難聴者400(使用者)の聞き取りたい音を、難聴者400が聞き取れる音に変調して、難聴者400に聞き取りやすくできる。
【0027】
難聴者400によって聞き取りにくい音は異なる。そのため、補聴器100では、増幅調整部40の構成を難聴者400の操作に応じて、聞き取れる音の周波数帯域を変化可能にしている。このような構成にすれば、会話が聞き取りにくい難聴者400には会話の周波数帯域に調整したり、外部の騒音が聞き取りにくいときは外部の騒音に周波数帯域を調整したりできる。また、補聴器100は、危険な音(例えば車が発する音、踏切の音、信号の音)に対しては危険信号を発することを可能に構成しておくとよい。こうすることにより、交通事故等から難聴者400の安全を守ることができる。さらに、増幅調整部20と送信部30は、信号を発して周囲の環境(例えば道路の近く、踏切の近く、信号の近く)に補聴器100の存在を伝達可能に構成しておくとよい。こうすることにより、周囲の環境(例えば車)に安全運転を促すことができるシステム等を提供できる。
【0028】
また、バッテリー13は、補聴器100の各構成部分(増幅調整部20、振動部40等)が電気的に動作するために備えられている。
【0029】
振動部40は、送信部30から送信された信号(無線信号)で振動し、難聴者400の上顎又は下顎の骨5を振動させる。振動部40は、受信部と発振部を有している。受信部で送信部30から送信された信号を受信する。そして、受信した信号に基づいて発振部が振動し、震動部40は振動するようになっている。また、振動部40はバッテリーを有している。バッテリーは、非接触で充電できる無線充電式のもので構成するとよい。さらに、口腔内の温度、湿度から保護するために、振動部40を断熱材で覆うようにするとよい。断熱材としては、例えばセラミックや樹脂等の耐熱性を持った素材であればよい。このようにすることで、難聴者400にとって心地よい音質及び音量で周囲の音を、難聴者400に提供できる。
【0030】
例えば、複数の振動部40を左右に配置することで音源の方向がわかるようになるので、例えば車が発する音や、踏切の音、信号の音、話し相手の方向が容易にわかり、より使用者の精神的な負担を軽減できる。
また、振動部40が1つの場合であっても、増幅調整部20によって音の周波数帯域を変調することで、左右の聞き方をそれぞれに調整することも可能になる。
【0031】
以上のように、実施の形態1に係る補聴器100は、骨5の振動を利用したものであって、音を集音する集音部10と、集音部10で集音した音を増幅する増幅調整部20と、増幅調整部20で増幅された音を信号として発信する送信部30と、口腔内に設置され、送信部30からの信号で骨5を振動させる振動部40と、を有している。
【0032】
このような構成によれば、口腔内に振動部40を配置することで、難聴者の体の一部(頭骨等)に外部から異物を埋め込むことなく、難聴者が安心及び安全を感じ、補聴器100を装着する際に心理的ハードルが下がり、精神衛生上好ましい生活を送ることができる。また皮膚に局所感染等を発生させることのない補聴器を提供することができる。
【0033】
補聴器100の振動部40は、歯1Aに形成した空洞内6に詰め込まれている金属片である。
このような構成にすれば、インプラント200内に限らず、歯1Aの空洞内6を利用した汎用性の高い補聴器を得ることができる。
【0034】
補聴器100の振動部40は、口腔内に設置されているインプラント200である。
このような構成にすることでインプラント200に内装された振動部40から振動を受信する骨5へと確実に振動が送信され、難聴者400が聞き逃すことのない補聴器を得ることができる。また、スマートフォン、携帯電話、テレビ及びパソコンをはじめとするオーディオ機器などの音声を直接補聴器100から聴くことができる。
【0035】
補聴器100は、口腔内に振動部40が複数配置されているものである。
このような構成にすることで、1つの振動部40に故障などの不具合が生じても他の振動部40が、補完して信頼性の高い補聴器100を得ることができる。
【0036】
補聴器100の振動部40は、信号の周波数を自在に変化させることができる。
このような構成にすることで、音の周波数を変化させることで、難聴者400(使用者)の聞き取りたい音にフォーカスすることができる。また、周波数を変化させることで、使用者(難聴者、健常者)が不安を引き起こす音をノイズキャンセリングすることもできる。
【0037】
補聴器100の、集音部10、増幅調整部20、及び送信部30は、口腔外に配置されている。
このような構成にすることで、補聴器100の保守点検およびバッテリー13の充電または電池交換等を容易に行うことができ、製品の信頼性、耐久性および利便性に優れた補聴器100を使用者(難聴者)400に提供することができる。
なお、補聴器100が難聴者に使用される場合を例に説明したが、健常者が補聴器100を使用することで、例えば車に乗っている健常者に対しても安全運転を促すことができる。また、振動部40をマウスピースに埋め込むようにしてもよい。また、補聴器100を骨伝導イヤホンとして適用することもできる。
【符号の説明】
【0038】
1 :クラウン
1A :歯
2 :アバットメント
3 :インプラント体
4 :歯茎
5 :骨
6 :空洞内
10 :集音部
13 :バッテリー
20 :増幅調整部
30 :送信部
40 :振動部
100:骨伝導補聴器(補聴器)
200:インプラント
400:使用者(難聴者)
図1
図2
図3
図4
図5