(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-03
(45)【発行日】2024-04-11
(54)【発明の名称】回転子、および回転子のバランス調整方法
(51)【国際特許分類】
H02K 15/16 20060101AFI20240404BHJP
【FI】
H02K15/16
(21)【出願番号】P 2020051696
(22)【出願日】2020-03-23
【審査請求日】2023-01-06
(73)【特許権者】
【識別番号】513296958
【氏名又は名称】東芝産業機器システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】弁理士法人サトー
(72)【発明者】
【氏名】新居 健太郎
【審査官】中島 亮
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-234502(JP,A)
【文献】特開2003-088066(JP,A)
【文献】特開平09-149570(JP,A)
【文献】国際公開第2020/032061(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 15/00- 15/02
H02K 15/04- 15/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロータ本体と、
前記ロータ本体の軸方向の少なくとも一方の端部に設けられている端板部材と、
前記端板部材の周方向へ複数設けられているセル部と、
前記セル部に充填され、前記ロータ本体のバランスを調整するための樹脂部材と、
を備え
、
前記端板部材は、前記ロータ本体の軸方向で対向して配置され円環状の空間を形成する一対の板部材と、前記板部材が形成する前記空間を周方向へ複数の前記セル部に分割する隔壁部と、を有するとともに、
前記隔壁部は、径方向の途中に周方向へ突出する少なくとも1つ以上の突起部を有し、
前記樹脂部材は、径方向において最も内周側に位置する前記突起部よりも外周側まで充填され、前記突起部と噛み合っている回転子。
【請求項2】
前記板部材は光を透過する透明な材料で形成され、
前記樹脂部材は、光硬化性樹脂である請求項1記載の回転子。
【請求項3】
請求項1または2記載の回転子のバランス調整方法であって、
軸方向の一方の端部に端板部材を有するロータ本体の回転バランスを測定する測定工程と、
測定した前記ロータ本体の回転バランスに基づいて、前記端板部材の周方向に複数設けられているセル部に、硬化前の樹脂を注入する注入工程と、
前記セル部に注入された前記樹脂を硬化して、前記セル部に樹脂部材を充填する硬化工程と、
前記樹脂部材を有する前記ロータ本体の回転バランスを測定する調整後測定工程と、を含み、
前記ロータ本体の回転バランスが予め設定した設定値となるまで前記注入工程、前記硬化工程および前記調整後測定工程を繰り返す回転子のバランス調整方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施形態は、回転子、および回転子のバランス調整方法に関する。
【背景技術】
【0002】
モータや発電機に用いられる回転子は、安定した回転およびトルク特性を得るために、回転バランスが調整される。従来、回転バランスは、ロータ本体の軸方向の端部に設けられている端板部材を切削することにより調整されている(特許文献1参照)。すなわち、回転バランスの調整は、組み上げた回転子を回転することにより回転バランスを測定し、この測定値に基づいて専用の加工機により端板部材を切削する。このように、回転バランスの測定および端板部材の切削を繰り返すことにより、回転子の回転バランスは調整される。
【0003】
しかしながら、回転バランスを調整するとき、回転バランスの測定と端板部材の切削とは複数回繰り返される。そのため、回転子は、回転バランスの調整の際に、回転バランスを測定する測定器と端板部材を切削する加工機との間の往復、および加工機による加工が必要となる。その結果、現場での作業が困難になるとともに、作業工数の増大を招くという問題がある。また、切削のような減量による回転バランスの調整は、過剰な切削が生じると、あらためて調整が必要となり、作業者の熟練度によっては工数が増大するという問題がある。
【0004】
一方、特許文献2は、ロータ本体に孔を形成し、この孔に樹脂を充填することにより、回転バランスを調整することを開示している。特許文献2の場合、回転バランスを調整するとき、回転バランスの測定し、測定した回転バランスに基づいて樹脂の充填量が決定される。しかし、特許文献2は、回転バランスの再調整が考慮されておらず、回転バランスに高い精度が要求される場合、対応が困難であるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2005-218293号公報
【文献】特開2012-100499号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、複雑な作業および工数の増大を招くことなく、回転バランスの調整が容易で精度の高い回転子を提供することを目的とする。
また、熟練度にかかわらず回転バランスの調整精度が高められる回転子のバランス調整方法を提供することを他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本実施形態の回転子は、ロータ本体、端板部材、セル部および樹脂部材を備える。端板部材は、前記ロータ本体の軸方向の少なくとも一方の端部に設けられている。セル部は、前記端板部材の周方向へ複数設けられている。樹脂部材は、前記セル部に充填され、前記ロータ本体のバランスを調整する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】第1実施形態による回転子の端板部材を
図2の矢印II方向から見た概略図
【
図2】第1実施形態による回転子の構成を示す模式図
【
図3】第1実施形態による回転子の端板部材の要部を示す模式図であり、
図1のIII-III線で切断した断面図
【
図4】第2実施形態による回転子の要部を拡大した概略図
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、回転子の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、複数の実施形態において実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
(第1実施形態)
図2に示すように回転子10は、ロータ本体11、回転軸部材12、端板部材13および端板部材14を備えている。回転子10は、モータや発電機などに適用される。ロータ本体11は、回転軸部材12の径方向外側に設けられている。ロータ本体11は、例えば回転軸部材12に巻かれているコイル、または回転軸部材12の径方向外側に取り付けられている永久磁石などを有している。ロータ本体11は、回転軸部材12を軸として回転する。回転軸部材12は、回転子10の軸方向へ伸びている。
【0010】
端板部材13および端板部材14は、回転軸部材12の軸方向において、ロータ本体11の端部に設けられている。
図2に示す例の場合、回転子10は、ロータ本体11の両方の端部にそれぞれ端板部材13および端板部材14を有している。すなわち、回転子10は、軸方向の一方の端部に端板部材13を備えるとともに、他方の端部に端板部材14を備える。端板部材13および端板部材14は、いずれも円板状に形成されており、ロータ本体11とともに回転軸部材12の径方向外側に設けられている。回転子10は、軸方向の少なくとも一方の端部に端板部材13を有していればよい。
【0011】
端板部材13は、
図2および
図3に示すように一対の板部材21および板部材22を有している。板部材21および板部材22は、いずれも円板状に形成されている。板部材21と板部材22とは、回転子10の軸方向で対向して配置されている。これにより、板部材21と板部材22とは、互いの間に回転軸部材12の径方向外側を包囲する円環状の空間23を形成している。つまり、板部材21と板部材22とは、軸方向へほぼ平行に配置され、互いの間に空間23を形成している。また、端板部材13は、
図1に示すように隔壁部24を有している。隔壁部24は、端板部材13の径方向へ放射状に設けられている。隔壁部24は、板部材21と板部材22とが形成する空間23を端板部材13の周方向へ分割する。これにより、端板部材13は、空間23が周方向へ複数のセル部25に分割されている。つまり、端板部材13の板部材21と板部材22とが形成する空間23は、隔壁部24によって、周方向へ等間隔の円弧環柱状の複数のセル部25に分割されている。このように、端板部材13は、放射状に径方向へ伸びて円環状の空間23を複数のセル部25に分割する隔壁部24を有している。これにより、回転子10は、端板部材13に、周方向へ分割された複数のセル部25を有している。
【0012】
隔壁部24は、板部材21または板部材22のいずれか一方または双方のいずれの形式で設けてもよい。また、端板部材13は、板部材21、板部材22および隔壁部24を樹脂で一体成形してもよい。さらに、端板部材13に限らず端板部材14も、端板部材13と同様の構成にしてもよい。端板部材13において径方向へ伸びる隔壁部24は、径方向の途中に周方向へ突出する突起部26を有している。第1実施形態の場合、隔壁部24は、径方向の途中に1ヶ所の突起部26を有している。
【0013】
回転子10は、
図1および
図3に示すように樹脂部材31を備えている。樹脂部材31は、端板部材13のセル部25に充填されている。樹脂部材31は、端板部材13に設けられている複数のセル部25のうち1つまたは2つ以上に充填されている。樹脂部材31は、セル部25に充填することにより、端板部材13の質量およびそのバランスに変化を与える。つまり、端板部材13は、樹脂部材31が充填されたセル部25において質量が増加する。樹脂部材31は、セル部25に注入する際には液状であり、硬化することにより固体状となる樹脂が好ましい。樹脂部材31は、例えばエポキシ樹脂や光硬化性樹脂などを用いることができる。また、樹脂部材31は、溶剤に溶融しており、溶剤を気化させることにより硬化する樹脂であってもよい。樹脂部材31は、セル部25の全体を満たす程度に充填してもよく、セル部25の一部を満たす程度に充填してもよい。
【0014】
本実施形態の場合、端板部材13を構成する板部材21および板部材22は、少なくとも一方が光を透過する透明な材料で形成されている。端板部材13を構成する透明な材料は、例えばガラスや樹脂など、光を透過するものであれば任意の材料とすることができる。端板部材13は、板部材21および板部材22のうち少なくともロータ本体11と反対側に配置される板部材21が透明であること好ましい。また、本実施形態の場合、樹脂部材31は、光硬化性樹脂が用いられている。このように、端板部材13の少なくとも一部を透明な材料で形成し、樹脂部材31として光硬化性樹脂を用いることにより、端板部材13に充填される樹脂部材31は、硬化前の樹脂が端板部材13に注入された後、光を照射することで硬化する。すなわち、本実施形態の場合、樹脂部材31は、組み上げられた回転子10において端板部材13のセル部25に、硬化前の樹脂として注入される。注入された樹脂は、少なくとも一部が透明な端板部材13を通して例えば紫外線などの光が照射され、照射された光によって硬化する。これにより、回転子10は、端板部材13のセル部25に硬化した樹脂部材31を備えることとなる。
【0015】
本実施形態では、端板部材13の隔壁部24は、径方向の途中に突起部26を有している。セル部25は、上述のように板部材21、板部材22および隔壁部24によって区画されている。そして、樹脂部材31は、この区画されたセル部25に充填されている。そのため、セル部25において硬化した樹脂部材31は、隔壁部24から突出する突起部26と噛み合った状態となる。つまり、端板部材13と樹脂部材31とは、互いの凹凸によって噛み合った状態となる。端板部材13は、ロータ本体11とともに回転軸部材12を中心に回転する。そのため、端板部材13に充填されている樹脂部材31は、回転子10の回転によって遠心力を受ける。端板部材13と樹脂部材31とが隔壁部24の突起部26において噛み合うことにより、遠心力が加わった際にも樹脂部材31の脱落は防止される。
【0016】
次に、上記の構成による回転子10のバランス調整方法について説明する。
(測定工程)
回転子10は、バランス調整に先立って、回転軸部材12にロータ本体11、端板部材13および端板部材14が取り付けられる。ロータ本体11は、例えば巻き付けや圧入などによって回転軸部材12に取り付けられる。ロータ本体11は、これらに限らず、例えばねじ止めなど、任意の方法で回転軸部材12に取り付けることができる。同様に、端板部材13および端板部材14は、圧入やねじ止めなどによってロータ本体11および回転軸部材12に取り付けられる。これらにより、バランスが調整される前の回転子10が組み付けられる。組み付けられた回転子10は、回転バランスが測定される。回転子10の回転バランスは、図示しないバランス測定装置によって測定される。回転子10の回転バランスは、例えば回転子10を予め設定された回転数で回転させることにより測定される。この場合、回転子10は、例えば質量の偏り、回転軸部材12の軸心のぶれなどが回転バランスとして測定される。
【0017】
(注入工程)
回転子10は、測定工程で回転バランスが測定されると、端板部材13のセル部25に樹脂部材31となる樹脂が注入される。樹脂部材31となる樹脂は、測定工程で測定された回転バランスに基づいて、取り付けるセル部25の位置および注入量が決定される。すなわち、測定工程では、回転子10の回転バランスを測定することにより、質量の偏りや軸心のぶれを解消して回転バランスを確立するために必要な樹脂部材31の位置および質量が決定される。樹脂部材31となる樹脂は、測定工程で算出されたセル部25の位置および樹脂部材31の質量に基づいて、この質量に対応する容積が所望のセル部25に注入される。
【0018】
(硬化工程)
回転子10のセル部25に樹脂が注入されると、この注入された樹脂は硬化される。すなわち、樹脂が注入された端板部材13は、注入された樹脂に応じた条件で硬化が促される。例えば樹脂として光硬化性樹脂を用いる場合、端板部材13の透明な部分から例えば紫外線などの光が照射される。これにより、セル部25に注入された樹脂は、硬化して樹脂部材31となる。その結果、端板部材13のセル部25には、硬化した樹脂部材31が充填される。
【0019】
(調整後測定工程)
樹脂が硬化して樹脂部材31が形成されると、端板部材13に樹脂部材31が充填された回転子10は回転バランスが再び測定される。回転子10は、端板部材13のセル部25に樹脂部材31を充填することにより、回転バランスが調整され、質量の偏りおよび軸心のぶれが低減される。このように質量の偏りおよび軸心のぶれが低減された回転子10
は、調整後測定工程において確認のために回転バランスが再び測定される。
【0020】
この調整後測定工程において回転バランスが予め設定した設定値であれば、回転子10の調整は終了する。一方、調整後測定工程において回転バランスが予め設定した設定値でなければ、回転子10は、再び注入工程および硬化工程で樹脂の注入および硬化を行ない、あらためて調整後測定工程において回転バランスが測定される。回転子10は、回転バランスが設定値となるまで、注入工程、硬化工程および調整後測定工程を繰り返す。この場合、設定値は、回転子10に求められる性能に応じて設定されている。設定値は、特定の値であってもよく、特定の範囲の値であってもよい。
【0021】
以上説明したように、第1実施形態の回転子10は、端板部材13にセル部25を備えている。そして、回転子10は、このセル部25に充填されている樹脂部材31を備えている。樹脂部材31は、樹脂の硬化によって形成されるため、測定した回転バランスに応じてセル部25および充填量が選択される。そのため、例えば切削などによる調整と異なり、過剰な調整を生じることがなく、回転子10の回転バランスが調整される。したがって、複雑な作業および工数の増大を招くことなく回転バランスの調整を容易にすることができる。
【0022】
また、第1実施形態では、端板部材13の一部を透明にするとともに、樹脂部材31として光硬化性樹脂を用いることにより、セル部25に注入される樹脂部材31となる樹脂は、端板部材13の外部からの光の照射によって硬化される。そのため、回転子10のバランスを調整する場合、例えば回転子10は測定機器に搭載したまま光を照射するなど、回転子10の大きな移動をともなうことなく、その場での調整が容易である。特に、大型の回転子10の場合、現場での調整作業が容易になる。したがって、複雑な作業および工数の増大を招くことなく回転バランスの調整を容易にすることができる。
【0023】
第1実施形態では、隔壁部24は突起部26を有している。そのため、セル部25において硬化した樹脂部材31は、隔壁部24から突出する突起部26と互いに噛み合った状態となる。これにより、端板部材13が回転軸部材12を中心とする回転によって遠心力を受ける場合でも、樹脂部材31は突起部26によって径方向外側への移動が制限される。したがって、端板部材13からの樹脂部材31の脱落を防止することができる。
【0024】
第1実施形態では、組み上げられた回転子10は、測定工程で回転バランスが測定された後、注入工程、硬化工程および調整後測定工程により、回転バランスが調整される。この場合、最初の測定工程で樹脂部材31となる樹脂を注入するセル部25の位置およびその量が決定される。そして、回転子10の回転バランスは、樹脂部材31が充填されたセル部25の位置およびその量によって概ね調整される。このとき、樹脂部材31となる樹脂の注入量を調整することにより、例えば切削などによる回転バランスの調整と比較して、過剰な調整は生じにくい。第1実施形態の場合、セル部25へのさらなる樹脂の注入および硬化によって、回転バランスが微調整される。そのため、回転バランスの調整は、熟練度を必要としない。したがって、熟練度にかかわらず回転バランスの調整精度を高めることができる。
【0025】
(第2実施形態)
第2実施形態による回転子の要部を
図4に示す。
図4に示す第2実施形態による回転子10の端板部材13は、隔壁部24に複数の突起部26を有している。すなわち、セル部25を区画する隔壁部24は、径方向に2ヶ所以上の突起部26を有している。突起部26は、硬化した樹脂部材31と噛み合うことにより、回転子10の回転にともなう遠心力による樹脂部材31の脱落を防止する。
【0026】
回転バランスによっては、セル部25に充填される樹脂部材が少なく、硬化した樹脂部材31が突起部26と噛み合わないおそれもある。そこで、本実施形態のように、隔壁部24に複数の突起部26を設けることにより、樹脂部材31は、セル部25へ充填される量にかかわらず少なくとも1ヶ所で突起部26と噛み合う。
【0027】
第2実施形態では、隔壁部24に複数の突起部26を有している。これにより、硬化した樹脂部材31は、セル部25への充填量に依存することなく、突起部26との噛み合い構造を形成する。したがって、回転バランスのより微細な調整が可能になるとともに、端板部材13から樹脂部材31の脱落をより確実に防止することができる。
【0028】
また、複数の突起部26を目印としてセル部25へ注入する樹脂の量を設定することも可能である。これにより、測定した回転バランスに応じて、樹脂部材31の量がより簡単かつ精密に調整される。したがって、熟練度にかかわらず回転バランスの調整精度を高めることができる。
【0029】
以上、本発明の複数の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0030】
図面中、10は回転子、11はロータ本体、13、14は端板部材、21、22は板部材、24は隔壁部、25はセル部、26は突起部、31は樹脂部材を示す。