(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-03
(45)【発行日】2024-04-11
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G03G 21/08 20060101AFI20240404BHJP
G03G 15/01 20060101ALI20240404BHJP
G03G 21/16 20060101ALI20240404BHJP
【FI】
G03G21/08
G03G15/01 M
G03G21/16 104
(21)【出願番号】P 2020088066
(22)【出願日】2020-05-20
【審査請求日】2023-03-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001634
【氏名又は名称】弁理士法人志賀国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】瀧 裕之
【審査官】市川 勝
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-033091(JP,A)
【文献】特開平09-016054(JP,A)
【文献】特開2017-227704(JP,A)
【文献】特開2014-137572(JP,A)
【文献】特開2009-075222(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 21/08
G03G 15/01
G03G 21/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
現像剤の画像を担持する第1像担持体と、
前記第1像担持体の画像が転写され、第1方向に移動する被転写体と、
前記第1像担持体に光を照射して除電する光源と、
前記被転写体と前記光源との間に配置され、前記第1方向とは反対の第2方向における前記光源から先端までの長さが2.5mm以上である遮蔽板と、を有
し、
前記光源は、除電ユニットに装着され、
前記除電ユニットは、前記被転写体と前記光源との間に、前記遮蔽板の厚さより厚い頭部を有し、
前記頭部の前記第2方向の先端は、前記光源より前記第2方向に配置され、
前記遮蔽板は、前記頭部の前記第2方向の先端から前記第2方向に伸びる、
画像形成装置。
【請求項2】
前記第2方向における前記光源から前記遮蔽板の先端までの長さが、4.0mm以上である、
請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記第1方向において前記第1像担持体の下流側に配置され、現像剤の画像を担持し、前記被転写体に画像を転写する第2像担持体をさらに備え、
前記光源および前記遮蔽板は、前記第1方向において前記第1像担持体と前記第2像担持体との間に配置される、
請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記被転写体を支持するハウジングをさらに有し、
前記第1像担持体は、前記ハウジングに対して着脱可能であり、
前記光源および前記遮蔽板は、前記ハウジングに対して固定される、
請求項1から3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記光源は、除電ユニットに装着され、
前記除電ユニットは、前記第1像担持体の着脱をガイドするガイドレールを有する、
請求項4に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
シートに画像を形成する画像形成装置が利用されている。画像形成装置は、感光体ドラムと、除電用の光源と、を有する。感光体ドラムは、現像剤の画像を担持する。光源は、感光体ドラムに光を照射して、感光体ドラムを除電する。飛散した現像剤により光源が汚染されると、除電性能が低下する。除電性能の低下を抑制することができる画像形成装置が求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、除電性能の低下を抑制することができる画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の画像形成装置は、第1像担持体と、被転写体と、光源と、遮蔽板と、を持つ。第1像担持体は、現像剤の画像を担持する。被転写体は、第1像担持体の画像が転写され、第1方向に移動する。光源は、第1像担持体に光を照射して除電する。遮蔽板は、被転写体と光源との間に配置される。第1方向とは反対の第2方向における光源から遮蔽板の先端までの長さが2.5mm以上である。光源は、除電ユニットに装着される。除電ユニットは、被転写体と光源との間に、遮蔽板の厚さより厚い頭部を有する。頭部の第2方向の先端は、光源より第2方向に配置される。遮蔽板は、頭部の第2方向の先端から第2方向に伸びる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態の画像形成装置を、図面を参照して説明する。
図1は、実施形態の画像処理装置の概略構成図である。画像形成装置は、シートに画像を形成する処理を行う。画像形成装置1は、ハウジング1aと、スキャナ部2と、画像形成部3と、シート供給部4と、搬送部5と、反転ユニット6と、排紙トレイ7と、コントロールパネル8と、制御部9と、を有する。
【0008】
ハウジング1aは、画像形成装置1の外形を形成する。ハウジング1aは、画像形成装置1の構成部材を内部に収容して支持する。
スキャナ部2は、複写対象物の画像情報を光の明暗として読み取り、画像信号を生成する。スキャナ部2は、生成した画像信号を画像形成部3に出力する。
【0009】
画像形成部3は、スキャナ部2から受信した画像信号または外部から受信した画像信号に基づいて、トナー等を含む現像剤により画像(以下、トナー像という)を形成する。画像形成部3は、トナー像をシートSの表面上に転写する。画像形成部3は、トナー像をシートSに定着させる。すなわち画像形成部3は、シートに画像形成処理を施す。画像形成部3の構成は後述される。
【0010】
シート供給部4は、画像形成部3がトナー像を形成するタイミングに応じて、シートSを1枚ずつ搬送部5に供給する。シート供給部4は、カセット12と、ピックアップローラ14と、を有する。カセット12は、所定のサイズおよび種類のシートSを収納する。ピックアップローラ14は、カセット12からシートSを1枚ずつ取り出す。ピックアップローラ14は、取り出したシートSを搬送部5へ供給する。
【0011】
搬送部5は、シート供給部4から供給されるシートSを画像形成部3に搬送する。搬送部5は、搬送ローラ16と、レジストローラ18と、を有する。搬送ローラ16は、ピックアップローラ14から供給されるシートSをレジストローラ18へ搬送する。搬送ローラ16は、シートSの搬送方向の先端をレジストローラ18のニップNに突き当てる。レジストローラ18は、ニップNにおいてシートSを撓ませることにより、シートSの搬送方向の先端の位置を整える。レジストローラ18は、画像形成部3がトナー像をシートSに転写するタイミングに応じてシートSを搬送する。
【0012】
画像形成部3の構成について説明する。
画像形成部3は、複数の電子写真プロセスユニット(Electrophotographic Process Unit;以下、EPUと言う。)20と、トナーカートリッジ28と、露光器24と、中間転写ベルト(被転写体)30と、除電ユニット40と、2次転写部32と、定着器34と、を有する。
【0013】
EPU20は、スキャナ部2または外部からの画像信号に応じたトナー像を感光体ドラム22に形成する。複数のEPU20Y,20M,20C,20Kは、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナーによるトナー像を形成する。EPU20は、ハウジング1aに対して着脱可能である。
【0014】
図2は、EPUおよび除電ユニットの正面断面図である。EPU20は、感光体ドラム(第1像担持体、第2像担持体)22と、帯電器23と、現像装置26と、クリーニング部29と、を有する。
感光体ドラム22は、露光により帯電状態が変化する感光層を外周面に有する。感光体ドラム22は、中心軸の周りを回転可能である。帯電器23は、感光体ドラム22の感光層を帯電させる。露光器24は、LED光源またはレーザ光源などの光により感光体ドラム22を露光する。露光器24は、画像信号に応じた静電潜像を感光体ドラム22に形成する。現像装置26は、トナーを含む現像剤を収容する。現像装置26は、感光体ドラム22の静電潜像をトナーで現像し、感光体ドラム22にトナー像を形成する。感光体ドラム22は、トナー像を担持する。トナーカートリッジ28(
図1参照)は、トナーを収容し、現像装置26にトナーを補充する。除電ユニット40は、感光体ドラム22に光を照射して感光体ドラム22を除電する。除電ユニット40については後に詳述される。クリーニング部29は、感光体ドラム22に残留するトナーを除去する。
【0015】
中間転写ベルト30は、周回移動する無端ベルトである。中間転写ベルト30は、複数のEPU20Y,20M,20C,20Kに跨って配置される。感光体ドラム22と中間転写ベルト30との接触部分である1次転写部28において、感光体ドラム22のトナー像が中間転写ベルト30に1次転写される。
図1に示されるように、2次転写部32は、中間転写ベルト30に1次転写されたトナー像を、シートSの表面上に2次転写する。
定着器34は、シートSに熱および圧力を加えて、トナー像をシートSに定着させる。
【0016】
反転ユニット6は、シートSの裏面に画像を形成するためにシートSを反転させる。反転ユニット6は、定着器34から排出されるシートSを、スイッチバックにより表裏反転させる。反転ユニット6は、反転したシートSをレジストローラ18に向けて搬送する。
排紙トレイ7は、排紙ローラ36により排出されたシートSを載置する。排紙ローラ36は、画像形成部3において画像が形成されたシートSを排紙トレイ7に排出する。
コントロールパネル8は、操作者が画像形成装置1を操作するための情報を入力する入力部の一部である。コントロールパネル8は、タッチパネルや各種ハードキーを有する。
制御部9は、画像形成装置1の各部の制御を行う。
【0017】
除電ユニットについて詳細に説明する。
本願において、X方向、Y方向およびZ方向が以下のように定義される。X方向は、複数のEPU20の配列方向である。+X方向(第1方向)は、複数のEPU20との接触部分における中間転写ベルト30の移動方向である。-X方向(第2方向)は、+X方向の反対方向である。Y方向は、中間転写ベルト30の幅方向である。Z方向は、複数のEPU20との接触部分における中間転写ベルト30の厚さ方向である。
複数のEPU20は、上下方向の位置をわずかにずらして配置される。X方向は、概ね水平方向である。複数のEPU20は、+X方向のEPU20ほど下方向に配置される。+Z方向は、概ね上方向である。
【0018】
除電ユニット40は、樹脂材料等により形成される。除電ユニット40は、ハウジング1aに固定される。
図2に示されるように、除電ユニット40は、感光体ドラム22の回転方向において、1次転写部27とクリーニング部29との間に配置される。
【0019】
図3は、除電ユニットの斜視図である。
図4は、
図3のIV-IV線(XZ面)における除電ユニットの正面断面図である。
図3に示されるように、除電ユニット40はY方向に長い。
図4に示されるように、除電ユニット40は略T字状である。除電ユニット40は、胴部41と、頭部44と、を有する。
図4において、胴部41はZ方向に長く、頭部44はX方向に長い。頭部44はX方向に略平行である。頭部44のX方向の中央部が、胴部41の+Z方向の端部に配置される。
【0020】
除電ユニット40は、ガイドレール48と、基板42と、光源LSと、遮蔽板45と、を有する。
ガイドレール48は、胴部41のZ方向の中央部より-Z方向に形成される。胴部41のZ方向の中央部から-X方向に第1リブ46が立設される。胴部41の-Z方向の端部から-X方向に第2リブ47が立設される。第1リブ46、第2リブ47および胴部41により形成される溝部がガイドレール48である。ガイドレール48には、EPU20の第3リブ21が挿入される。ガイドレール48は、EPU20のY方向の着脱に伴う第3リブ21の移動をガイドする。
【0021】
図3に示されるように、ガイドレール48はY方向に長い。ガイドレール48を有する除電ユニット40は、ハウジング1a(
図1参照)に固定される。EPU20は、ハウジング1aに対してY方向に着脱可能である。ガイドレール48は、EPU20のY方向の着脱をガイドする。
【0022】
基板42は、
図4に示されるように、胴部41のZ方向の中央部より+Z方向であって、胴部41の-X方向の表面に装着される。
図3に示されるように、基板42はY方向に長い。基板42のY方向の長さは、中間転写ベルト30のY方向の幅以上である。
【0023】
光源LSは、LED(Light Emitting Diode)等である。光源LSは、基板42の-X方向の表面に配置される。複数の光源LSが、Y方向に等間隔で並んで配置される。
図3の例では、10個の光源L1-L10が配置されている。光源LSは、感光体ドラム22に向かって光を照射する。
図4に示されるように、光源LSの光軸LXは、-X方向から+Z方向に傾斜する。
【0024】
遮蔽板45は、平板状であり、X方向と平行に配置される。遮蔽板45は、頭部44の-X方向に隣接して配置される。遮蔽板45は、頭部44と一体に形成される。遮蔽板45は、頭部44と別体に形成されて頭部44に接続されてもよい。遮蔽板45は、中間転写ベルト30(
図5参照)と光源LSとの間に配置される。遮蔽板45の-X方向の先端は、光源LSの-X方向の先端より、-X方向に配置される。光源LSの-X方向の先端から遮蔽板45の-X方向の先端までの、-X方向に沿う長さEは、2.5mm以上である。長さEは、4.0mm以上であることが望ましい。長さEは、6.5mm以上であることがより望ましい。長さEは、光源LSから照射された光を遮蔽板45が遮ることになる長さ16mm以下である。長さEは、遮蔽板45が感光体ドラム22の表面に接触する長さ28mm以下である。
【0025】
光源LSおよび遮蔽板45は共に除電ユニット40の一部であり、両者の相対位置は固定される。遮蔽板45の長さEが16mm以下であれば、光源LSから照射された光を遮蔽板45が遮らない。
前述されたように、除電ユニット40はハウジング1a(
図1参照)に固定される。EPU20は、ハウジング1aに対してY方向に着脱可能である。除電ユニット40のガイドレール48は、EPU20の着脱に伴う移動をガイドする。光源LSとEPU20の感光体ドラム22との相対位置の変化が抑制されるので、感光体ドラム22の受光量の変化が抑制される。
【0026】
図5は、遮蔽板の遮蔽作用の説明図である。
図5には、EPU20Mの感光体ドラム(第1像担持体、第1感光体ドラム)22を除電する除電ユニット40の遮蔽板45が例として記載されている。前述されたように、EPU20Mの1次転写部27において、感光体ドラム22から中間転写ベルト30にトナー像が1次転写される。一部のトナーTが、中間転写ベルト30に付着せずに飛散する場合がある。中間転写ベルト30は1次転写部27から+X方向に移動するので、中間転写ベルト30の表面に沿って+X方向への気流が発生する。飛散したトナーTは、気流に乗って+X方向に移動する。
【0027】
+X方向におけるEPU20Mの下流側には、EPU20Cが配置されている。気流に乗って+X方向に移動したトナーTは、EPU20Cの感光体ドラム(第2像担持体、第2感光体ドラム)22に衝突する。トナーTは、移動方向を反転させて、-X方向に移動する。トナーTは、中間転写ベルト30と除電ユニット40との間を通って、-X方向に移動する。トナーTは、EPU20MとEPU20Cとの間に滞留する。
【0028】
前述されたように、遮蔽板45は、中間転写ベルト30と光源LSとの間に配置される。遮蔽板45は、滞留するトナーTが光源LSの近くに侵入するのを抑制する。遮蔽板45の-X方向の先端は、光源LSの-X方向の先端より、-X方向に配置される。トナーTは、遮蔽板45に案内されて、光源LSの-X方向に移動する。遮蔽板45は、トナーTによる光源LSの汚染を抑制する。これにより、光源LSから感光体ドラム22に照射される光量の低下が抑制される。
【0029】
前述されたように、EPU20Mの感光体ドラム22を除電する除電ユニット40は遮蔽板45を有する。遮蔽板45は、滞留するトナーTによる光源LSの汚染を抑制する作用効果を有する。この作用効果は、EPU20Mの+X方向の下流側に他のEPU20Cが配置されている場合に顕著である。
図1に示される画像形成装置1の場合には、EPU20Y、EPU20MおよびEPU20Cの+X方向の下流側に、他のEPUが配置される。EPU20Y、EPU20MおよびEPU20Cの除電ユニット40に、遮蔽板45を採用することが望ましい。
【0030】
図6は、光源の光量の変化を示すグラフである。光源LSが配置される基板42の表面から、光源LSの光軸方向に24mm離れた位置に、1mm×1mmのスリットを置いて、そのスリットを通る光量を測定した。スリットの位置は、感光体ドラム22の近くである。測定される光量は、感光体ドラム22の単位面積当たりの受光量に相当する。光源L1-L10のそれぞれに対応するスリットを設定して光量を測定した。画像形成装置1で70万枚のシートSを印刷し、光源LSがトナーで汚染された状態での光量を、印刷前の初期状態での光量と比較した。長さEが2.5mm、4.0mmおよび6.5mmの3種類の遮蔽板45を使用して、所定枚数印刷後の光量を比較した。
【0031】
遮蔽板45の長さEが2.5mmの場合には、印刷後の光量の最低値が、初期状態での光量の最低値から低下した。ただし、この印刷後の光量は、感光体ドラム22の除電に必要な光量(必要光量)と同等である。長さEが2.5mmであれば、所定枚数印刷後にも必要な除電性能が得られる。遮蔽板45の長さEが4.0mmの場合には、所定枚数印刷後の光量の最低値が、初期状態での光量の最低値から少しだけ低下した。この場合には、所定枚数印刷後にも除電に十分な光量が得られる。遮蔽板45の長さEが6.5mmの場合には、所定枚数印刷後の光量の最低値が、初期状態での光量の最低値と同等であった。この場合には、初期状態から所定枚数印刷後にかけて光量がほとんど低下しない。これらの遮蔽板45が、画像形成装置1の除電性能の低下を抑制する。
【0032】
以上に詳述されたように、実施形態の画像形成装置1は、感光体ドラム22と、中間転写ベルト30と、光源LSと、遮蔽板45と、を持つ。感光体ドラム22は、トナー像を担持する。中間転写ベルト30は、感光体ドラム22の画像が転写され、+X方向に移動する。光源LSは、感光体ドラム22に光を照射して除電する。遮蔽板45は、中間転写ベルト30と光源LSとの間に配置される。-X方向における光源LSから遮蔽板45の先端までの長さEが2.5mm以上である。
-X方向における光源LSから遮蔽板45の先端までの長さEは、4.0mm以上であることが望ましい。
【0033】
遮蔽板45は、トナーTの侵入による光源LSの汚染を抑制する。光源LSから感光体ドラム22に照射される光量の低下が抑制される。遮蔽板45の長さEが2.5mm以上であれば、所定枚数印刷後にも感光体ドラム22の除電に必要な光量が得られる。長さEが4.0mm以上であれば、所定枚数印刷後にも感光体ドラム22の除電に十分な光量が得られる。このような画像形成装置1の構造が、除電性能の低下を抑制する。
【0034】
画像形成装置1は、第2感光体ドラム22をさらに備える。第2感光体ドラム22は、+X方向において第1感光体ドラム22の下流側に配置される。第2感光体ドラム22は、トナー像を担持し、中間転写ベルト30に画像を転写する。光源LSおよび遮蔽板45は、+X方向において第1感光体ドラム22と第2感光体ドラム22との間に配置される。
【0035】
第1感光体ドラム22から飛散したトナーTは、第1感光体ドラム22と第2感光体ドラム22との間に滞留する。第1感光体ドラム22と第2感光体ドラム22との間に遮蔽板45が配置されることで、トナーTの侵入による光源LSの汚染が抑制される。このような画像形成装置1の構造が、除電性能の低下を抑制する。
【0036】
画像形成装置1は、中間転写ベルト30を支持するハウジング1aをさらに有する。感光体ドラム22は、ハウジング1aに対して着脱可能である。光源LSおよび遮蔽板45は、ハウジング1aに対して固定される。
光源LSと遮蔽板45との相対位置が固定されるので、光源LSから照射された光を遮蔽板45が遮らない。このような画像形成装置1の構造が、除電性能の低下を抑制する。
【0037】
光源LSは、除電ユニット40に装着される。除電ユニット40は、感光体ドラム22の着脱をガイドするガイドレール48を有する。
光源LSと感光体ドラム22との相対位置の変化が抑制されるので、感光体ドラム22の受光量の変化が抑制される。このような画像形成装置1の構造が、除電性能の低下を抑制する。
【0038】
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、-X方向における光源LSから遮蔽板45の先端までの長さEが2.5mm以上である遮蔽板45を持つ。これにより、除電性能の低下を抑制することができる。
【0039】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0040】
E…長さ、LS…光源、+X…第1方向、-X…第2方向、1…画像形成装置、1a…ハウジング、22…感光体ドラム(第1像担持体、第2像担持体)、30…中間転写ベルト(被転写体)、40…除電ユニット、45…遮蔽板、48…ガイドレール。