IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ レズメド ピーティーワイ リミテッドの特許一覧

特許7465896外部デバイスを有する埋め込み型刺激装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-03
(45)【発行日】2024-04-11
(54)【発明の名称】外部デバイスを有する埋め込み型刺激装置
(51)【国際特許分類】
   A61N 1/36 20060101AFI20240404BHJP
   A61B 5/08 20060101ALI20240404BHJP
   A61N 1/372 20060101ALI20240404BHJP
   A61N 1/378 20060101ALI20240404BHJP
【FI】
A61N1/36
A61B5/08
A61N1/372
A61N1/378
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2021571483
(86)(22)【出願日】2020-05-28
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-10
(86)【国際出願番号】 IB2020055091
(87)【国際公開番号】W WO2020240480
(87)【国際公開日】2020-12-03
【審査請求日】2023-05-26
(31)【優先権主張番号】62/855,487
(32)【優先日】2019-05-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521504913
【氏名又は名称】レズメド ピーティーワイ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ダソス、ピーター
(72)【発明者】
【氏名】ジョンストン、ベンジャミン、ピーター
(72)【発明者】
【氏名】リウ、ネイサン
(72)【発明者】
【氏名】デ ソウザ、サキーナ
(72)【発明者】
【氏名】フィリップス、マーク、ニール
(72)【発明者】
【氏名】マダフィグリオ、ジェネヴィーヴ、クレア
【審査官】滝沢 和雄
(56)【参考文献】
【文献】特表2019-503722(JP,A)
【文献】特表2015-522387(JP,A)
【文献】特表2016-515904(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61N 1/36
A61B 5/08
A61N 1/372
A61N 1/378
A61N 1/05
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザを支援するためのシステムであって、
前記ユーザの気道に隣接して前記ユーザに位置付けられるように構成されたハウジングと、
前記ハウジングに連結された刺激装置と、
前記ハウジングに連結された受信器と、
前記ユーザの首周りに着用されるように構成された首輪と、
前記刺激装置に、(i)前記気道に隣接する前記ユーザの1つ以上の筋肉、(ii)前記1つ以上の筋肉と関連付けられた1本以上の神経、または(iii)(i)および(ii)の両方への電気刺激を選択的に与えさせるために、前記首輪に連結され、前記受信器と通信するように構成された送信器と、
前記ユーザの気道と関連付けられたデータを生成するように構成されたセンサと、
機械可読命令を記憶するメモリと、
(i)前記ユーザが無呼吸事象を経験しているかどうか、(ii)前記ユーザが無呼吸事象を経験する寸前であるかどうか、(iii)前記ユーザがもはや無呼吸事象を経験していないかどうか、(iv)またはそれらの任意の組み合わせを判定するために、生成されたデータを分析し、
前記ユーザが無呼吸事象を経験しているか、前記ユーザが無呼吸事象を経験する寸前であるという判定を受け、前記刺激装置が前記電気刺激を与えて前記無呼吸事象の停止または防止を支援するように、前記送信器に前記受信器と通信させる、目的で前記機械可読命令を実行するように構成された1つ以上のプロセッサを含む制御システムと、
を含む、ユーザを支援するためのシステム。
【請求項2】
前記ユーザの睡眠状態、前記1つ以上の筋肉の緊張、またはその両方を判定するために、前記生成されたデータを分析する目的で前記制御システムが前記機械可読命令を実行するようにさらに構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記制御システムが、前記電気刺激の1つ以上のパラメータを変化させるために前記機械可読命令を実行するようにさらに構成されており、前記電気刺激の前記1つ以上のパラメータが、周波数、強度、持続時間、滞留時間、パルスの立ち上がり時間、オフタイムに対するオンタイムの比、またはそれらの任意の組み合わせを含み、前記電気刺激の前記1つ以上のパラメータが、前記電気刺激に対する前記1つ以上の筋肉の被測定反応に基づいて変化する、請求項1または請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記刺激装置が前記電気刺激を与えるときに、前記電気刺激の強度を自動的に上げるために、かつ、前記電気刺激の前記自動的に上げられた強度の現在のレベルが前記1つ以上の筋肉を収縮させたかどうかを判定するために、前記生成されたデータを分析する目的で、前記制御システムが前記機械可読命令を実行するようにさらに構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記制御システムが、
前記現在のレベルが前記1つ以上の筋肉を収縮させていないという判定を受けて、前記電気刺激の前記強度を前記現在のレベルよりも自動的に上げ続け、
前記現在のレベルが前記1つ以上の筋肉を収縮させたという判定を受けて、前記電気刺激の前記強度を自動的に上げることを前記現在のレベルで停止する、
目的で前記機械可読命令を実行するようにさらに構成されている、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記刺激装置が、前記ハウジングから少なくとも部分的に突出する2本以上のリード線を含み、前記2本以上のリード線の第1の1本が、第1の周波数で前記電気刺激を与えるように構成され、前記2本以上のリード線の第2の1本が、前記第1の周波数とは異なる第2の周波数で前記電気刺激を与えるように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記センサが、前記気道の動きを検出するように構成されたモーションセンサである、請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
前記センサが光電式容積脈波記録法(PPG)センサであり、前記データが、前記気道に隣接する前記ユーザの血流、前記気道に隣接する前記ユーザの血中酸素濃度、前記ユーザの心拍数、前記ユーザが現在経験している無呼吸事象、前記ユーザが将来経験する可能性のある無呼吸事象、またはそれらの任意の組み合わせを示す、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記センサがマイクロフォンであり、前記データが、いびき、窒息、無呼吸事象、またはそれらの任意の組み合わせを示す音声データである、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記センサが、モーションセンサ、光電式容積脈波記録法(PPG)センサ、血中酸素センサ、血流センサ、マイクロフォン、皮膚伝導度センサ、パルスセンサ、呼吸センサ、EKGセンサ、EMGセンサ、エアフローセンサ、またはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記ハウジングに連結され、前記刺激装置に電力を供給するように構成されたバッテリをさらに備え、前記首輪が、前記バッテリを無線で充電するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
ユーザを支援するためのシステムであって、
前記ユーザの気道に隣接して前記ユーザに位置付けられるように構成された刺激装置と、
前記ユーザの前記気道と関連付けられたデータを生成するように構成されたセンサと、
前記刺激装置に無線で給電するように構成されている外部デバイスと、
機械可読命令を記憶するメモリと、
前記ユーザが無呼吸事象を現在経験していると、前記生成されたデータの分析に少なくとも基づいて判定し、
前記ユーザが無呼吸事象を現在経験していると判定したことを受け、前記気道に隣接する前記ユーザの1つ以上の筋肉への電気刺激を第1の強度レベルで前記刺激装置に与えさせて前記無呼吸事象の停止を支援する、
目的で前記機械可読命令を実行するように構成された1つ以上のプロセッサを含む制御システムと、
を含む、ユーザを支援するためのシステム。
【請求項13】
前記制御システムが、前記電気刺激の前記第1の強度レベルが前記1つ以上の筋肉を収縮させたかどうかを判定するために、前記生成されたデータを分析する目的で前記機械可読命令を実行するようにさらに構成されている、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記制御システムが、
前記第1の強度レベルが前記1つ以上の筋肉を収縮させていないという判定を受けて、前記電気刺激の強度を前記第1の強度レベルよりも自動的に上げ、
第2の強度レベルが前記1つ以上の筋肉を収縮させたという判定を受けて、前記電気刺激の前記強度を自動的に上げることを前記第2の強度レベルで停止する、
目的で前記機械可読命令を実行するようにさらに構成されている、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記刺激装置が、導電体であり、約1ミリメートルから約10ミリメートルの間の長さを有し、かつ、約0.1ミリメートルから約2ミリメートルの間の直径を有する、請求項12に記載のシステム。
【請求項16】
前記外部デバイスが磁場発生器を含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項17】
前記外部デバイスが、前記ユーザの首周りに着用されるように構成された首輪を含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項18】
前記外部デバイスが、前記ユーザの胸周りに着用されるように構成されたバンドを含み、前記センサが、歪みゲージ、加速度計、またはその両方を含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項19】
前記外部デバイスが、前記ユーザの皮膚に着用されるように構成されたパッチを含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項20】
前記ユーザの前記気道に隣接して前記ユーザの体内に位置付けられるように構成されたハウジングをさらに備え、前記刺激装置、前記センサ、前記メモリ、および前記制御システムが、前記センサ、前記メモリ、および前記制御システムも前記ユーザの体内に位置付けられるように前記ハウジングに連結されている、請求項12に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本出願は、2019年5月31日に出願された米国仮特許出願第62/855,487号の恩恵と優先権を主張する。本明細書中、同文献全体が本明細書に参照により組み込まれる。
【0002】
本開示は、呼吸器関連障害の治療に関するものであり、より具体的には、1つ以上のタイプの無呼吸事象に対処するための埋め込み型刺激装置および対応する外部デバイスを有するシステムおよび方法に関するものである。
【背景技術】
【0003】
睡眠時無呼吸症候群および関連呼吸器疾患に罹患しているユーザを支援するための様々なシステムは、種々存在する。かかるシステムの中には、ユーザの気道に加圧空気を供給するのを支援するマスクをユーザが着用することに頼ったものもある。一部のユーザは、かかるシステムを、不快、使いにくい、高価、見た目が悪い、などと感じている。
【発明の概要】
【0004】
そのため、睡眠時無呼吸症候群および関連呼吸器疾患に対処するための代替システムおよび方法に対するニーズが存在する。本開示は、これらの問題を解決し、他のニーズに対処することを目的とする。
【0005】
本開示のいくつかの実装形態によれば、ユーザを支援するための方法は、ユーザの気道と関連付けられたデータを1つ以上のセンサから受信することを含む。この方法は、ユーザが無呼吸事象を経験しているかどうか、ユーザが無呼吸事象を経験する寸前であるかどうか、ユーザがもはや無呼吸事象を経験していないかどうか、またはそれらの任意の組み合わせ、を判定するためにデータを分析することも含む。この方法は、ユーザが無呼吸事象を経験しているか、ユーザが無呼吸事象を経験する寸前であるという判定を受け、ユーザの一部分への電気刺激を刺激装置に与えさせて無呼吸事象の停止または防止を支援すること、をさらに含む。
【0006】
本開示のいくつかの実装形態によれば、ユーザを支援するためのシステムは、ハウジングと、刺激装置と、受信器と、首輪と、送信器と、センサと、メモリと、制御システムと、を含む。ハウジングは、ユーザの体内でそのユーザの気道に隣接して位置付けられるように構成されている。刺激装置は、ハウジングに連結されている。受信器は、ハウジングに連結されている。首輪は、ユーザの首周りに着用するように構成されている。送信機は、首輪に連結されており、刺激装置に、(i)気道に隣接するユーザの1つ以上の筋肉、(ii)1つ以上の筋肉と関連付けられた1本以上の神経、または(iii)(i)および(ii)の両方、に電気刺激を選択的に与えさせるために受信機と通信するように構成されている。センサは、ユーザの気道と関連付けられたデータを生成するように構成されている。メモリは、機械可読命令を記憶する。制御システムは、生成されたデータを分析するために機械可読命令を実行するように構成された1つ以上のプロセッサを含む。このデータの解析は、(i)ユーザが無呼吸事象を経験しているかどうか、(ii)ユーザが無呼吸事象を経験する寸前であるかどうか、(iii)ユーザがもはや無呼吸事象を経験していないかどうか、(iv)またはそれらの任意の組み合わせを判定することを目的としている。(i)ユーザが無呼吸事象を経験しているか、(ii)ユーザが無呼吸事象を経験する寸前であるという判定を受け、制御システムは、刺激装置が電気刺激を与えて無呼吸事象の停止または防止を支援するように、送信器に受信器と通信させる。
【0007】
本開示のいくつかの実装形態によれば、方法は、ユーザの気道と関連付けられたデータを1つ以上のセンサから受信することを含む。この方法は、ユーザが無呼吸事象を現在経験していると、受信データに少なくとも部分的に基づいて判定することも含む。この方法は、ユーザが無呼吸事象を現在経験していると判定したことを受け、気道に隣接するユーザの1つ以上の筋肉への電気刺激を第1の強度レベルで刺激装置に与えさせて無呼吸事象の停止を支援することをさらに含む。
【0008】
本開示のいくつかの実装形態によれば、ユーザを支援するためのシステムは、刺激装置と、センサと、メモリと、制御システムと、を含む。この刺激装置は、ユーザの体内でそのユーザの気道に隣接して位置付けられるように構成されている。センサは、ユーザの気道と関連付けられたデータを生成するように構成されている。メモリは、機械可読命令を記憶する。この制御システムは、ユーザが現在無呼吸事象を経験していると、生成されたデータの分析に少なくとも部分的に基づいて判定するためにそれらの機械可読命令を実行するように構成された1つ以上のプロセッサを含む。ユーザが無呼吸事象を現在経験しているという判定を受け、制御システムは、気道に隣接するそのユーザの1つ以上の筋肉への電気刺激を第1の強度レベルで刺激装置に提供させて無呼吸事象の停止を支援する。
【0009】
本開示のいくつかの実装形態によれば、方法は、ユーザと関連付けられたデータを1つ以上のセンサから受信することを含む。この方法は、ユーザが第1のタイプの無呼吸事象を現在経験しているかどうかを判定するためにデータを分析することと、ユーザが、第1のタイプの無呼吸事象とは異なる第2のタイプの無呼吸事象を現在経験しているかどうかを判定するためにデータを分析することと、も含む。この方法は、ユーザが第1のタイプの無呼吸事象を現在経験していると判定したことを受け、そのユーザの喉に隣接する1つ以上の筋肉への電気刺激を第1の刺激装置に与えさせて、第1のタイプの無呼吸事象の停止を支援することをさらに含む。この方法は、ユーザが第2のタイプの無呼吸事象を現在経験していると判定したことを受け、そのユーザの横隔膜への電気刺激を第2の刺激装置に与えさせて、第2のタイプの無呼吸事象の停止を支援することをさらに含む。
【0010】
本開示のいくつかの実装形態によれば、ユーザの睡眠中の呼吸を支援するシステムが、第1の刺激装置と、第2の刺激装置と、1つ以上のセンサと、メモリと、制御システムと、を含む。第1の刺激装置は、ユーザの体内でそのユーザの喉に隣接して位置付けられるように構成されている。第2の刺激装置は、ユーザの体内でそのユーザの横隔膜に隣接して位置付けられるように構成されている。この1つ以上のセンサは、データを生成するように構成されている。メモリは、機械可読命令を記憶する。制御システムは、ユーザが第1のタイプの無呼吸事象を現在経験しているかどうかを判定するために、生成されたデータを分析する目的でこれらの機械可読命令を実行するように構成された1つ以上のプロセッサを含む。制御システムは、ユーザが、第1のタイプの無呼吸事象とは異なる第2のタイプの無呼吸事象を現在経験しているかどうかを判定するために、生成されたデータをさらに分析する。ユーザが第1のタイプの無呼吸事象を現在経験していると判定したことを受け、制御システムは、そのユーザの喉に隣接する1つ以上の筋肉への電気刺激を第1の刺激装置に与えさせて、第1のタイプの無呼吸事象の停止を支援する。ユーザが第2のタイプの無呼吸事象を現在経験していると判定したことを受け、制御システムは、そのユーザの横隔膜への電気刺激を第2の刺激装置に与えさせて、第2のタイプの無呼吸事象の停止を支援する。
【0011】
本開示の上述および追加の態様および実装形態は、様々な実施形態および/または実装形態についての詳細な説明を、図面を参照しながら鑑みることにより、当業者にとって明らかになるであろう。それらの図面の簡単な説明を次に示す。
【0012】
本開示の上記および他の利点は、以下の詳細な説明を読み、図面を参照すれば明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1A】ユーザの呼吸器系の概要を表す図である。
図1B図1Aのユーザの上気道を表す図である。
図2】本開示のいくつかの実装形態に係る、ユーザを(例えば、睡眠中の呼吸において)支援するためのシステムのブロック図である。
図3A】本開示のいくつかの実装形態に係る、(ユーザの体内に位置付けられた)刺激装置と、ユーザを(例えば、睡眠中の呼吸において)支援するための首輪形態の(展開された)外部デバイスと、を有するシステムの透視図である。
図3B】外部デバイスがユーザに着用/装着されている図3Aのシステムの透視図である。
図4A】本開示のいくつかの実装形態に係る、ユーザを(例えば、睡眠中の呼吸において)支援するための、(ユーザの体内に位置付けられた)2つの刺激装置と、一方の外部デバイスが首輪形態であり、他方の外部デバイスがバンド/ベルト形態である2つの外部デバイスと、を有するシステムをユーザが着用している様子を表す透視図である。
図4B】本開示のいくつかの実装形態に係る、ユーザにおける2つの刺激装置の位置付けをより良好に表すための、ユーザの断面斜視図に対する図4Aのシステムを表す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本開示は、様々な変更および代替形態が可能であるが、具体的な実施形態が図面に例として示されており、本明細書中において詳述される。ただし本開示は、開示された特定の形態に限定されることを意図してはいないものと理解すべきであり、本開示はむしろ、添付の特許請求の範囲によって定義された本開示の精神および範囲内にあるすべての変形、均等物、および代替物を網羅するものである。
【0015】
図1Aを参照すると、ユーザ10(例えば、患者)の呼吸器系12の概略が示されており、この呼吸器系は、鼻腔と、口腔と、喉頭と、声帯と、食道と、気管と、気管支と、肺と、肺胞嚢と、心臓と、横隔膜と、を概して含む。ユーザ10は、ユーザ10の呼吸器系12の領域(複数可)を概してユーザ10の首部位に含む喉20を有するのが、より一般的である。ユーザ10の横隔膜は、ユーザ10の胸郭の底部に延在するシート状の筋肉である。横隔膜は、心臓、肺、および肋骨を格納するユーザ10の胸腔30を、ユーザ10の腹腔40から概して分け隔てる。横隔膜が収縮すると、胸腔30の容量が増加し、肺中に空気が引き込まれる。
【0016】
以下に詳述するとおり、本開示の1つ以上の刺激装置は、(例えば、手術によって埋め込まれたり、注射器を介して注入したりして、)ユーザ10の内部に配置して、ユーザ10の睡眠中の呼吸などを支援することができる。例えば、1つ以上の刺激装置を、ユーザ10の喉20に(例えば、ユーザ10の首/喉の筋肉、横隔膜、もしくはその両方に分布する1本以上の神経に隣接して、および/または首/喉20の1つ以上の筋肉に接触させて)、胸腔30および/または腹腔40に(例えば、ユーザ10の横隔膜に隣接、接触、または隣接して接触させて)、またはそれらの組み合わせに、配置することができる。
【0017】
図1Bを参照すると、ユーザ10の上気道14の図が示されており、鼻腔と、鼻骨と、外側鼻軟骨と、大鼻翼軟骨と、鼻孔(片方を図示)と、上唇と、下唇と、喉頭と、硬口蓋と、軟口蓋と、口腔咽頭と、舌と、喉頭蓋と、声帯と、食道と、気管と、を含む。
【0018】
ユーザ10の呼吸器系12は、ガス交換を促す。ユーザ10の鼻50および口60は、ユーザ10の気道の入り口を形成する。図1Aに最も良好に示すとおり、気道は一連の分岐管を含み、これらの管はユーザ10の肺の中に深く入り込むにつれて、より狭く、より短く、より数が多くなる。肺の主要な機能はガス交換であり、空気から酸素を静脈血中へ取り入れさせ、二酸化炭素を退出させる。気管は、右および左の主気管支に分かれ、これらの主気管支はさらに分かれて、最終的に終末細気管支となる。気管支は、伝導のための気道を構成するものであり、ガス交換には関与しない。気道がさらに分割されると呼吸細気管支となり、最終的には肺胞となる。肺の肺胞領域においてガス交換が行われ、この領域を呼吸領域と呼ぶ。
【0019】
ユーザ10に影響し得る呼吸器疾患は種々存在する。ある疾患は、特定の事象(例えば、無呼吸、低呼吸、過呼吸、またはそれらの任意の組み合わせなど)によって特徴付けられる。呼吸器疾患の例には、閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)、チェーン・ストークス呼吸(CSR)、呼吸不全、肥満過換気症候群(OHS)、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、神経筋疾患(NMD)および胸壁疾患が含まれる。
【0020】
閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)は、睡眠呼吸障害(SDB)の一形態であり、睡眠時の上気道の閉鎖および/または閉塞などの事象によって特徴付けられる。OSAは異常に小さい上気道と、睡眠時の舌、軟口蓋および後口咽頭壁の領域の筋緊張の正常損失との組み合わせの結果である。このような状態に起因して、罹患患者の呼吸停止が典型的には30~120秒にわたり、ときには一晩に200~300回も呼吸が停止する。その結果、日中の眠気が過度になり、心血管疾患および脳損傷の原因になり得る。この症候群は一般的な疾患であり、特に中年の過体重の男性に多いが、患者に自覚症状は無い。
【0021】
チェーン・ストークス呼吸(CSR)は、別の形態の睡眠呼吸障害である。CSRは、ユーザの呼吸調節器の疾患であり、CSRサイクルとして知られる換気の漸増および漸減が交互に周期的に続く。CSRは、動脈血の脱酸素および再曝気の繰り返しによって特徴付けられる。反復低酸素症のため、CSRは有害であり得る。ユーザによっては、CSRは、重症不眠、交感神経活動の増加、および後負荷の増加の原因となる、反復性睡眠覚醒を随伴する。
【0022】
呼吸不全(respiratory failure)とは、呼吸器障害の総称であり、ユーザの需要を満たすための充分な酸素吸気または充分なCO呼気を肺が行うことができていないことを指す。呼吸不全は、以下の疾患のうちいくつかまたは全てを包含し得る。
【0023】
呼吸不全(respiratory insufficiency)(一種の呼吸不全)のユーザは、運動時に異常な息切れを経験することがある。
【0024】
肥満過換気症候群(OHS)は、低換気の原因が他に明確に無い状態における、重症肥満および覚醒時慢性高炭酸ガス血症の組み合わせである。症状には、呼吸困難、起床時の頭痛と過剰な日中の眠気が含まれる。
【0025】
慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、特定の共通する特性を有する下気道疾患のグループのうちのいずれも包含する。これには空気の動きに対する抵抗の増加、呼吸の呼気相の延長および肺における正常な弾性の減少が含まれる。COPDの例として、肺気腫および慢性気管支炎がある。COPDの原因としては、慢性喫煙(第一危険因子)、職業被ばく、空気汚染および遺伝因子がある。症状を挙げると、労作時の呼吸困難、慢性咳および痰生成がある。
【0026】
神経筋疾患(NMD)は、内在筋病理を直接介してまたは神経病理を間接的に介して筋肉機能を損なう多数の疾病および病気を包含する広範な用語である。NMDを罹患しているユーザの一部には、進行性の筋肉障害によって特徴付けられる者もあり、結果的に歩行不可能、車椅子への束縛、嚥下困難、呼吸筋力低下に繋がり、最終的には呼吸不全による死亡に繋がる。神経筋肉障害は、以下の急速進行性と緩徐進行性とに区分され得る。(i)急速進行性障害:数ヶ月かけて悪化する筋肉障害によって特徴付けられ、数年内に死亡に繋がる(例えば、ティーンエージャーにおける筋萎縮性側索硬化症(ALS)およびデュシェンヌ筋ジストロフィー(DMD))、(ii)可変性または緩徐進行性障害:数年かけて悪化する筋肉障害によって特徴付けられ、平均余命が若干低減するだけである(例えば、肢帯、顔面肩甲上腕型および筋強直性筋ジストロフィー)。NMDにおける呼吸不全症状としては、全身衰弱の増加、嚥下障害、労作および安静時の呼吸困難、疲労、眠気、起床時の頭痛、および集中や気分転換の困難が挙げられる。
【0027】
胸壁障害は、胸郭変形の1つのグループであり、呼吸筋肉と胸郭との間の連結の無効性の原因となる。これらの障害は、拘束性障害によって主に特徴付けられ、長期の炭酸過剰性呼吸不全の可能性を共有する。脊柱側弯症および/または脊柱後側弯症は、重篤な呼吸不全を発症することがある。呼吸不全の症状としては、労作時の呼吸困難、末梢浮腫、起座呼吸、反復性胸部感染症、起床時の頭痛、疲労、睡眠の質の低下、および食欲不振が挙げられる。
【0028】
本開示のいくつかの実装形態によれば、睡眠中に呼吸事象(例えば、無呼吸事象)を経験するユーザ(例えば、患者)を支援するためのシステム(例えば、システム100、200、300)が提供される。無呼吸は、ユーザの空気流れが所定の閾値を一定時間(例えば10秒)にわたって下回った場合に生じるのが典型的である。第1のタイプの無呼吸事象は、閉塞性無呼吸と呼ばれる。閉塞性無呼吸症候群は、ユーザが呼吸をしようと努力しても、気道に何らかの障害物があるために空気が流れない場合に生じるのが典型的である。第2のタイプの無呼吸事象は、中枢性無呼吸と呼ばれる。中枢性無呼吸は、気道が広がっている(例えば、開いている)にもかかわらず、呼吸努力の減少、すなわち呼吸努力の不在が原因で無呼吸が検出された場合に生じるのが典型的である。第3のタイプの無呼吸事象は、混合無呼吸と呼ばれる。混合無呼吸は、典型的には、呼吸努力の低下または不在が気道閉塞と同時発生する。
【0029】
図2を参照すると、ユーザ(例えば、図1Aおよび図1Bのユーザ10)を支援するためのシステム100のブロック図が示されている。システム100は、ユーザ10の(i)睡眠中の呼吸、(ii)覚醒中の呼吸、(iii)ユーザの気道の開放、(iv)呼吸機能の開始または増大(例えば、横隔膜の収縮)、(v)またはそれらの任意の組み合わせを支援することができる。いくつかの実装形態においては、システム100が、(i)ユーザ10の気道を開く、(ii)ユーザ10に空気を吸入させる(例えば、呼吸努力)、または(iii)その両方を行う、ためにユーザ10の1つ以上の筋肉を収縮させることによってユーザ10を支援する。
【0030】
システム100は、ハウジング102、刺激装置104、受信器108、送信器110、モーションセンサ112、磁場発生器114、マイクフォロン116、伝導度センサ118、心拍数センサ120、エアフローセンサ122、光電式容積脈波記録法(PPG)センサ124、1つ以上の他のセンサ126(例えば、EKGセンサ、EEGセンサ、EMGセンサ、血流センサ、呼吸センサ、脈拍センサなど)、メモリ128、制御システム130、バッテリ132、外部デバイス150、またはそれらの任意の組み合わせ、のうちの1つ以上を含む。すなわち、システム100は、これらの要素の任意の部分および任意の組み合わせ(複数可)を含むことができ、これらの要素は、(例えば、物理的および/または無線などの)様々な異なる配置構成および/またはハウジングで組み合わせることができる。
【0031】
システム100の要素の中には、ユーザ10の体内に位置付けられ(例えば、ユーザ10に埋め込まれ)るものがあり、他に、ユーザ10の体外に位置付けられる(例えば、ユーザ10によって着用/装着される)ものもある。ユーザ10の体内に位置付けられるシステム100の要素のうちの1つ以上は、例えば、皮下注射針が取り付けられた注射器を使用してユーザ10の体内に注入されることによってそのように位置付けることができる。代替または追加として、ユーザ10の体内に位置付けられるシステム100の要素のうちの1つ以上は、外科手術によってその場所に配置する(例えば、皮膚を切開して、それらの要素(複数可)をその場所に位置付け、皮膚を縫合して閉じる)ことによってそのように位置付けることができる。
【0032】
刺激装置104は、刺激装置104の1本以上のリード線105が、ユーザ10の1つ以上の筋肉および/またはユーザ10の1つ以上の筋肉に接続されているユーザ10の1本以上の神経に隣接して位置付けられるようにユーザ10の体内に位置付けられている。いくつかの実装形態においては、1本以上のリード線105が、1つ以上の筋肉の第1の1つ、および/または1本以上の神経の第1の1本を刺激するように位置付けられている第1のリード線105を含む。同様に、第2のリード線105が、1つ以上の筋肉の第2の1つ、および/または、1本以上の神経の第2の1本を刺激するように位置付けられている。いくつかの実装形態においては、第1のリード線105が、第1の周波数で電気刺激を与え、第2のリード線105が、第1の周波数とは異なる第2の周波数で電気刺激を与える。いくつかの実装形態においては、第1のリード線105が、第1の強度で電気刺激を与え、第2のリード線105が、第1の強度とは異なる第2の強度で電気刺激を与える。代替として、刺激装置104はリードレスであり得、この場合、刺激装置本体が導電性であり、本体の端部が電極の働きをする。
【0033】
刺激装置104は、ユーザ10の体内に位置付けられると、電気刺激および/または磁気刺激をユーザ10に届けて、ユーザ10の1つ以上の筋肉を収縮させるのを支援することができる。ユーザ10の1つ以上の筋肉の収縮は、ユーザ10の気道を開くことを支援し得る。この収縮は、代替または追加として、ユーザ10に呼吸努力をさせる(例えば、横隔膜に空気を引き込ませる/吸入させる)ことを支援し得る。
【0034】
この電気刺激は、ユーザ10の1つ以上の筋肉(例えば、ユーザ10の喉20の筋肉、ユーザ10の気道を包囲および/もしくは気道に隣接する筋肉、ユーザ10の横隔膜など、またはそれらの任意の組み合わせ)に直接印加することができ、および/または1つ以上の筋肉に接続されている1本以上の神経に直接印加することができる。この電気刺激を(1つ以上の筋肉に直接与えるのではなく)1本以上の神経に向けることにより、(1本以上の神経に接続された)1つ以上の筋肉を収縮させる目的で印加される電気刺激(例えば、電圧、アンペアなど、またはそれらの任意の組み合わせ)を比較的低い強度にすることが可能となる。
【0035】
刺激装置104は、導電体(例えば、一部分が電気的に絶縁されているか否かを問わない1本以上の導電性ワイヤ)を含むか、導電体である。刺激装置104は、ユーザ10の1つ以上の筋肉および/または1本以上の神経に電流を運び、かつ/または流して届けることのできる1本以上のリード線105を含む。この電流は、刺激装置104に直接的かつ物理的に接続されているバッテリ132または他の電源によって供給することができる。バッテリ132は、再充電可能であり得る。いくつかの実装形態においては、バッテリ132が、磁場発生器114および/または外部デバイス150によって再充電することができる。バッテリ132を含む刺激装置104の代替として、いくつかの実装形態においては、この電流が、(外部デバイス150に含まれ得る)磁場発生器114によって導電体(複数可)に無線で直接供給される。
【0036】
いくつかの実装形態においては、刺激装置104が、一部分が電気的に絶縁されているか否かを問わず、1本以上の導電性ワイヤだけを含む。いくつかのかかる実装形態においては、刺激装置104/ワイヤが、約1ミリメートルから約100センチメートルの間の長さ、約1ミリメートルから約100ミリメートルの間の長さ、約1ミリメートルから約10ミリメートルの間の長さ、またはそれらの間の任意の長さを有する。さらに、いくつかのかかる実装形態においては、刺激装置104/ワイヤが、約0.01ミリメートルから約5ミリメートルの間の直径、約0.1ミリメートルから約2ミリメートルの間の直径、約0.1ミリメートルから約1ミリメートルの間の直径、またはそれらの間の任意の直径を有する。刺激装置104のサイズおよび形状は、付属の皮下注射針を有する注射器を介して、刺激装置104をユーザ10に注入できるように選択することができる。
【0037】
いくつかの実装形態においては、刺激装置104が、ユーザ10の体内に直接位置付けられている。かかる実装形態においては、ハウジング102が必要とされない。代替として、刺激装置104またはその一部分がハウジング102に連結され(例えば、少なくとも部分的にその中に位置付けられ)、(刺激装置104が連結された)ハウジング102がユーザ10の体内に位置付けられる。ハウジング102は、例えば、皮下注射針を取り付けた注射器を使用してユーザ10の体内に注入されるのを促す細長い錠剤の形状(または他の形状)を有し得る。いくつかの実装形態においては、ハウジング102が、刺激装置104の少なくとも一部分(例えば、1本以上のリード線105または導電性端部を除く刺激装置104全体)を、ユーザ10の周囲組織から電気的に絶縁する。
【0038】
刺激装置104がハウジング102に連結できることに加え、他にもシステム100のいくつかの要素をハウジング102に連結し、ユーザ10の体内に配置することができる。例えば、いくつかの実装形態においては、受信器108、モーションセンサ112、マイクロフォン116、伝導度センサ118、心拍数センサ120、エアフローセンサ122、光電式容積脈波記録法(PPG)センサ124、他のセンサ(複数可)126、メモリ128、制御システム130、バッテリ132、またはそれらの任意の組み合わせを、ハウジング102に連結し、刺激装置104とともにユーザ10の体内に位置付けることができる。ハウジング102に連結されるというのは、ハウジング102に連結された要素が、ハウジング102内に完全に収められていること、ハウジング102の外面に取り付けられていること、ハウジング102の1つ以上の開口部から部分的に突出していること、ハウジング102に直接または間接的に取り付けられていること、またはそれらの任意の組み合わせであることを意味する。
【0039】
例えば、刺激装置104と受信器108は、ハウジング102に連結され、ユーザ10に位置付けられている。別例として、刺激装置104、受信器108、およびPPGセンサ124は、ハウジング102に連結され、ユーザ10の体内に位置付けられている。さらなる別例として、刺激装置104、受信器108、PPGセンサ124、メモリ128、および制御システム130は、ハウジング102に連結され、ユーザ10に位置付けられている。ハウジング102に連結され、ユーザ10に位置付けられている要素の様々な組み合わせが他にも考えられる。
【0040】
いくつかの実装形態においては、受信器108が、ハウジング102および/または刺激装置104に連結されている。受信器108は、送信器110からの通信情報(例えば、信号)を受信することができる。送信器110は、外部デバイス150に連結すること、および/または外部デバイス150内に配置することができる。受信器108によって受信された通信情報は、刺激装置104に、ユーザ10の1つ以上の筋肉および/またはユーザ10の1本以上の神経への電気刺激を与えさせることができる。いくつかの実装形態においては、受信器108および送信器110が、刺激装置104と外部デバイス150との間での無線通信を可能にする。いくつかの実装形態においては、この通信情報が、刺激装置104に電気刺激を届けさせるための命令を示している。いくつかの実装形態においては、受信器108および/または送信器110が、無線制御素子(例えば、無線制御素子235)と称される。
【0041】
システム100には、刺激装置104を介してユーザ10に印加される電気刺激の印加および/または停止に関して、情報の判定、決定、またはその両方を行うために、制御システム130および/または1つ以上の他のシステム(例えば、携帯電話、コンピュータ、サーバ、クラウドベースのデバイスなど)によって分析できるデータを生成するための様々なセンサを含めることができる。
【0042】
いくつかのかかる実装形態においては、システム100がモーションセンサ112を含む。モーションセンサ112は、1つ以上の加速度計、1つ以上のジャイロスコープ、またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる。モーションセンサ112は、ユーザ10による呼吸または呼吸の欠如を示すモーションデータを生成するのに使用することができる。
【0043】
いくつかの実装形態においては、モーションセンサ112を、ハウジング102に連結し、ユーザ10の体内に位置付けることができる。代替として、モーションセンサ112は、ハウジング102および/または刺激装置104とは別にしてユーザ10の体内に位置付けることができる。モーションセンサ112がユーザ10の体内に位置付けられるかかる実装形態においては、呼吸または呼吸の欠如を示す気道の動きまたは動きの欠如と関連付けられたデータを生成するために、モーションセンサ112をユーザ10の気道に隣接して位置付けることができる。モーションセンサ112の位置付けは、ユーザ10の喉20(図1Aおよび図1B)、胸腔30、腹腔40、またはそれらの任意の組み合わせにおいて行うことができる。
【0044】
いくつかの他の実装形態においては、モーションセンサ112を、外部デバイス150(例えば、首輪、バンド/ベルトなど、またはそれらの任意の組み合わせ)に連結し、ユーザ10が着用することができる。外部デバイス150が、ユーザ10の首および/または喉20の周りに着用/装着されるように構成されている首輪である実装形態においては、外部デバイス150がユーザ10の首/喉20の周りに着用/装着されたときに、モーションセンサ112がユーザ10の気道の一部分に隣接して位置付けられるようにモーションセンサ112を外部デバイス150に連結することができる。このように、モーションセンサ112は、ユーザ10による呼吸または呼吸の欠如を示すモーションデータ(例えば、気道に隣接する首/喉20の移動、拡大、収縮などは、呼吸を示す)を生成するように位置付けられている。
【0045】
同様に、外部デバイス150が、ユーザ10の胸部および/または腹部の周りに着用/装着されるように構成されているバンドおよび/またはベルトである実装形態においては、外部デバイス150がユーザ10によって着用/装着されたときに、モーションセンサ112がユーザ10の胸部および/または腹部に隣接して位置付けられるようにモーションセンサ112を外部デバイス150に連結することができる。このように、モーションセンサ112は、ユーザ10による呼吸または呼吸の欠如を示すモーションデータ(例えば、胸部および/または腹部の移動、拡大、収縮などは、呼吸を示す)を生成するように位置付けられている。
【0046】
モーションセンサ112に加えて、または代えて、システム100は、マイクロフォン116、伝導度センサ118、心拍数センサ120、エアフローセンサ122、PPGセンサ124、他のセンサ(複数可)126、またはそれらの任意の組み合わせを含むことができ、かかるセンサまたはその一部分は、モーションセンサ112について上述したのと同一または同様の方法でユーザ10の体内にあり、かつ/または外部デバイス150に連結されている。
【0047】
例えば、いくつかの実装形態においては、システム100が、外部デバイス150が首輪としてユーザ10に着用/装着されているときに、PPGセンサ124が喉20に隣接して位置付けられるか、ユーザ10の首に位置付けられるように、外部デバイス150に連結されたPPGセンサ124を含む。かかる実装形態においては、PPGセンサ124が、気道に隣接するユーザの血流、気道に隣接するユーザの血中酸素濃度、ユーザの心拍数、ユーザが現在経験している無呼吸事象、ユーザが将来経験する可能性のある無呼吸事象、またはそれらの任意の組み合わせを示すデータを生成することができる。
【0048】
別例として、いくつかの実装形態においては、システム100が、外部デバイス150が首輪としてユーザ10に装着されているときに、マイクロフォン116がユーザ10の喉20および/または首に隣接して位置付けられるように外部デバイス150に連結されたマイクロフォン116を含む。かかる実装形態においては、マイクロフォン116が、いびき、窒息、ユーザが現在経験している無呼吸事象、ユーザが将来経験する可能性のある無呼吸事象、またはそれらの任意の組み合わせを示すデータ(例えば、音データ)を生成することができる。
【0049】
別例として、いくつかの実装形態においては、システム100が、外部デバイス150に連結されたスピーカ117を含む。かかる実装形態においては、例えば、参照により全体が本明細書に組み込まれるWO2018/050913に記載のとおり、マイクロフォン116およびスピーカ117を、音響センサに組み入れることができる。かかる実装形態においては、スピーカ117が、所定の間隔で音波を生成または放出し、マイクロフォン116が、スピーカ117から放出された音波の反射を検出する。スピーカ117が生成または放出する音波は、ユーザ10または同床者の睡眠を妨げないように、人間の耳には聞こえない周波数(例えば、20Hz未満または約18kHz超)を有する。マイクロフォン116および/またはスピーカ117からのデータに少なくとも部分的に基づき、制御システム130は、本明細書に記載のとおり、ユーザ10の動きを判断すること、および/またはユーザが無呼吸を経験しているか、これから経験するかを判定することができる。
【0050】
別例として、いくつかの実装形態においては、システム100が、外部デバイス150がバンド/ベルトとしてユーザ10に着用されているときに、心拍センサ120がユーザ10の胸部に隣接して位置付けられるように外部デバイス150に連結された心拍センサ120を含む。かかる実装形態においては、心拍センサ120が、ユーザ10の心拍数および/または脈拍を示すデータを生成することができる。
【0051】
別例として、いくつかの実装形態においては、システム100が、ハウジング102がユーザ10の体内に位置付けられたときに、エアフローセンサ122が、ユーザ10の気道に隣接して位置付けられ、かつ/またはユーザ10の気道内に少なくとも部分的に位置付けられるようにハウジング102に連結されたエアフローセンサ122を含む。かかる実装形態においては、エアフローセンサ122が、ユーザ10の気道内の気流を示すデータを生成することができる。
【0052】
システム100に含まれ、ユーザ10に位置付けされ、かつ/または外部デバイス150に連結することのできる他のセンサ(複数可)126としては、例えば、血中酸素センサ、血流センサ、パルスセンサ、呼吸センサ、EKGセンサ、EMGセンサ、EEGセンサ、歪みゲージ、加速度計、静電容量式センサ、歪みゲージセンサ、アナライトセンサ、湿度センサ、カメラ、赤外線(IR)センサ、超音波酸素センサ、電気的酸素センサ、化学的酸素センサ、光学的酸素センサ、血圧計センサ、オキシメトリセンサ、電気皮膚反応(GSR)センサ、またはそれらの任意の組み合わせが挙げられる。かかる他のセンサ126のそれぞれが、刺激装置104を介してユーザ10に印加される電気刺激の印加および/または停止に関して、情報の判定、決定、またはその両方を行うために、制御システム130および/または1つ以上の他のシステムによって分析可能なデータを生成することができる。
【0053】
メモリ128は、1つ以上のメモリデバイスがハウジング102および/または外部デバイス150に連結できるように、1つ以上の物理的に別々のメモリデバイスを含むことができる。メモリ128は、制御システム130および/または1つ以上の他のシステムによって実行可能な機械可読命令が記憶されている非一時的コンピュータ可読記憶媒体の働きをする。メモリ128は、システム100のセンサによって生成されたデータを(一時的および/または永続的に)記憶することができる。いくつかの実装形態においては、メモリ128が、不揮発性メモリ、バッテリ駆動型スタティックRAM、揮発性RAM、EEPROMメモリ、NANDフラッシュメモリ、またはそれらの任意の組み合わせを含む。いくつかの実装形態においては、メモリ128が、取り外し可能な形態のメモリ128(例えば、メモリカード)である。
【0054】
メモリ128と同様、制御システム130は、ハウジング102および/または外部デバイス150に連結することができる。制御システム130は、メモリ128に記憶された機械可読命令を実行するように構成されるように、メモリ128に連結されている。制御システム130は、1つ以上のプロセッサ131および/または1つ以上のコントローラを含む。いくつかの実装形態においては、1つ以上のプロセッサ131として、1つ以上のx86インテルプロセッサ、STマイクロエレクトロニック社のSTM32シリーズマイクロコントローラなど、ARMホールディングス社のARM(登録商標) Cortex(登録商標)-Mプロセッサをベースとする1つ以上のプロセッサ、またはそれらの任意の組み合わせが挙げられる。いくつかの実装形態においては、1つ以上のプロセッサ131として、STマイクロエレクトロニクス社のSTR9シリーズマイクロコントローラなどの32ビットRISC CPU、またはテキサスインスツルメンツ社製のMSP430マイクロコントローラファミリーのプロセッサなどの16ビットRISC CPUが挙げられる。
【0055】
いくつかの実装形態においては、制御システム130が、専用電子回路である。いくつかの実装形態においては、制御システム130が、特定用途向け集積回路である。いくつかの実装形態においては、制御システム130が、離散的な電子部品を含む。
【0056】
制御システム130は、システム100の他の要素(例えば、センサなど)のいずれかから入力情報(複数可)(例えば、信号、生成されたデータ、命令など)を受信することができる。制御システム130は、システム100内で1つ以上の動作を発生させるために(例えば、刺激装置104にユーザ10への電気刺激を与えさせたりするために)、出力信号(複数可)を(例えば、送信器110、磁場発生器114、外部デバイス150などを介して)提供することができる。
【0057】
制御システム130は、(i)ユーザ10が無呼吸事象を経験しているかどうか、(ii)ユーザが無呼吸事象を経験する寸前であるかどうか、(iii)ユーザがもはや無呼吸事象を経験していないかどうか、(iv)ユーザ10の現在の睡眠状態、(v)ユーザ10の1つ以上の筋肉の緊張、(vi)またはそれらの任意の組み合わせを判定するために、システム100のセンサのいずれかによって生成されたデータを分析することができる。
【0058】
かかる判定のうちの1つ以上に基づいて、制御システム130は、ユーザ10への電気刺激および/または磁気刺激を刺激装置104に与えさせて、(i)ユーザ10が現在経験している無呼吸事象の停止を支援すること、および/または(ii)ユーザ10が経験する寸前である無呼吸事象の防止を支援することができる。いくつかのかかる実装形態においては、制御システム130が、ユーザ10の1つ以上の筋肉の電気刺激を起こすために、受信器108への信号を送信器110に送信させる。いくつかの他の実装形態においては、制御システム130が、ユーザ10の1つ以上の筋肉および/または1本以上の神経に電気刺激を与えるために、外部デバイス150および/または磁場発生器114に刺激装置104へと無線給電させる。
【0059】
刺激装置104に電気刺激および/または磁気刺激を与えさせることに加え、制御システム130は、刺激装置104によって提供された電気刺激の1つ以上のパラメータを変化させることができる。この刺激の1つ以上のパラメータとしては、周波数、強度、持続時間、滞留時間、パルスの立ち上がり時間、オフタイムに対するオンタイムの比、またはそれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0060】
いくつかの実装形態においては、この刺激の1つ以上のパラメータが、(例えば、システム100の1つ以上のセンサを使用して)測定された、この刺激に対する1つ以上の筋肉の反応に基づいて変化する。いくつかの実装形態においては、これらのパラメータに対する修正が、システム100のセンサ(例えば、モーションセンサ112、エアフローセンサ122、PPGセンサ124など、またはそれらの任意の組み合わせ)のうちの1つ以上によって生成されたデータを制御システム130が分析し続けることによる継続的なフィードバックループに基づき得る。そのため、制御システム130は、継続的な分析に基づいて、(例えば、ユーザが同じ無呼吸事象を経験している間にリアルタイムで、ユーザが無呼吸事象を経験した後で、ユーザが別の無呼吸事象を経験する前に)パラメータのうちの1つ以上を修正することができる。
【0061】
例えば、システム100の1つ以上のセンサからの生成データの継続的な分析により、この刺激が存在する状況でユーザ10が無呼吸事象をまだ経験していることが示された場合には、制御システム130が、刺激装置104に、ユーザ10へと印加された刺激の強度を上げさせることができる。別例として、継続的な分析により、ユーザ10が刺激後に無呼吸事象を経験しなくなったことが示された場合には、制御システム130が、刺激装置104に、ユーザ10へのシミュレーションの提供を停止させることができる。そのため、ユーザ10は、(ユーザが無呼吸事象を経験していないときでも)継続的に刺激を印加するシステムと比較して、時間の経過とともに刺激に鈍感になる可能性が低い。
【0062】
いくつかの実装形態においては、制御システム130が、刺激装置104に、ユーザ10へと印加された刺激の強度を自動的に上げさせる。そのため、刺激の開始時から強度を人為的に高く設定しなくても、強度が、ユーザ10の1つ以上の筋肉を収縮させるレベルに達する可能性が高い。
【0063】
上記のとおり、制御システム130は、自動的に上げられた刺激の強度の現在レベルがユーザ10の1つ以上の筋肉を収縮させたかどうかを判定するために、生成されたデータを継続的に監視することができる。制御システム130は、現在のレベルがユーザ10の1つ以上の筋肉を収縮させていないと判定すると、刺激装置104に、刺激の強度を現在のレベルよりも自動的に上げ続けさせ、かつ/または刺激装置104が、刺激の強度を現在のレベルよりも自動的に上げ続けられるようにする。同様に、制御システム130は、現在のレベルがユーザ10の1つ以上の筋肉を収縮させたと判定すると、刺激装置104に、刺激の強度を自動的に上げるのを現在のレベルで停止させる。そのため、ユーザ10にとっての刺激が、(例えば、痛みを伴うような人為的に高い強度ではない)適切な強度に達する。
【0064】
上記のとおり、外部デバイス150は、首輪、バンド、ベルトなどの形態、またはそれらの任意の組み合わせとすることができ、ユーザ10が着用/装着することができる。いくつかのかかる実装形態においては、外部デバイス150が、着用時に外部デバイス150を少なくとも部分的にはユーザ10の皮膚の近くに保持できるように、伸縮可能な材料から全体的または少なくとも部分的に作られたハウジングを含む。例えば、首輪(例えば、外部デバイス150)は、その首輪が(ユーザ10を窒息させることなく)ユーザ10の首周りにぴったり合うように、伸縮可能な材料を含むことができる。そのため、首輪(例えば、外部デバイス150)にPPGセンサ124が含まれていると、PPGセンサ124をユーザ10の首の近くに保持することができ、より正確なデータをPPGセンサ124から提供するのを支援することができる。
【0065】
外部デバイス150の首輪、バンド、およびベルトの形態要因に対する追加または代替として、外部デバイス150は、ユーザ10の皮膚に貼り付け可能なパッチを含み得、かつ/またはそのようなパッチの形態であり得る。外部デバイス150は、ユーザ10の頭部付近で着用されるように構成されたヘッドギアを含み得、かつ/または、そのようなヘッドギアであり得る。外部デバイス150の他の形態要因も考えられる。例えば、外部デバイス150は、スカーフ、シャツ、パンツ、携帯電話、タブレット、コンピュータ、またはそれらの任意の組み合わせを含み、かつ/またはそのような形態である。
【0066】
外部デバイス150は、システム100の要素を任意の数だけ含むことができる。例えば、いくつかの実装形態においては、送信器110、モーションセンサ112、磁場発生器114、マイクロフォン116、伝導度センサ118、心拍数センサ120、光電式容積脈波記録法(PPG)センサ124、その他のセンサ(複数可)126、メモリ128、制御システム130、バッテリ132、またはそれらの任意の組み合わせが、外部デバイス150に連結され、かつ/または外部デバイス150内に位置付けられている。いくつかの実装形態においては、外部デバイス150が、システム100のセンサ、磁場発生器114、メモリ128、制御システム130、およびバッテリ132のうちの1つ以上を少なくとも含む。いくつかの実装形態においては、外部デバイス150が、送信器110と、メモリ128と、制御システム130と、バッテリ132と、を少なくとも含む。いくつかの実装形態においては、外部デバイス150が、外部デバイス150にバッテリ132が不要となるように、電源(例えば、壁のコンセント)に直接差し込まれている。
【0067】
上記のとおり、制御システム130は、ユーザが1つ以上のタイプの無呼吸を経験しているか、経験する寸前であるかを判定することができ、その判定を受けて1つ以上の行動をとることができる。加えて、制御システム130は、ユーザが1つ以上の他の呼吸事象および/または呼吸関連疾患を経験しているか、経験する寸前であるかを判定することができ、その判定を受けて1つ以上の行動をとることができる。本明細書で論じられているかかる他の呼吸事象および/または呼吸関連疾患としては、例えば、低呼吸、過呼吸、睡眠障害呼吸、チェイン・ストークス呼吸、呼吸不全、肥満過換気症候群、慢性閉塞性肺疾患、神経筋疾患、胸壁障害、またはそれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0068】
制御システム130は、呼吸事象(例えば、無呼吸、低呼吸、過呼吸など)の存在を判定するための呼吸事象判定アルゴリズムを実行する。いくつかの実装形態においては、この呼吸事象判定アルゴリズムが、システム100のセンサのうちの1つ以上から生成されたデータの少なくとも一部分を入力情報として受け取り、呼吸事象(例えば、無呼吸、低呼吸など)が検出されたことを示すフラグを出力情報として提供する。いくつかの実装形態においては、この呼吸事象判定アルゴリズムが、システム100の1つ以上のセンサから生成されたデータの少なくとも一部分を入力情報として受け取り、ユーザ10に電気刺激を与えるために刺激装置104を作動させる命令を出力情報として提供する。いくつかのかかる実装形態においては、この命令が、刺激装置104によって与えられる電気刺激の1つ以上のパラメータの少なくとも一部分を設定するための命令を含む。
【0069】
システム100のいくつかの実装形態においては、(例えば、エアフローセンサ122を少なくとも部分的に使用して判定された)呼吸流量の関数が所定の期間にわたって流量閾値を下回ると、無呼吸という呼吸事象が検出される。この関数は、ピーク流量、比較的短期間の平均流量、または比較的短期間の平均流量およびピーク流量の流量中間値を決定し得る(例えば、RMS流量)。流量閾値は、流量の比較的長期間の測定値であり得る。
【0070】
システム100のいくつかの実装形態においては、(例えば、エアフローセンサ122を少なくとも部分的に使用して判定された)呼吸流量の関数が所定の期間にわたって第2の流量閾値を下回ると、低呼吸という呼吸事象が検出される。この関数は、ピーク流量、比較的短期間の平均流量、または比較的短期間の平均流量およびピーク流量の流量中間値を決定し得る(例えば、RMS流量)。第2の流量閾値は、無呼吸の検出に用いられる流量閾値よりも高い。
【0071】
システム100のいくつかの実装形態においては、(例えば、PPGセンサ124を少なくとも部分的に使用して判定された)血液流量の関数が所定の期間にわたって流量閾値を下回ると、無呼吸という呼吸事象が検出される。この関数は、ピーク流量、比較的短期間の平均流量、または比較的短期間の平均流量およびピーク流量の流量中間値を決定し得る。流量閾値は、流量の比較的長期間の測定値であり得る。
【0072】
制御システム130は、いびき関連事象(例えば、いびき、窒息など)の存在を判定するためのいびき事象判定アルゴリズムを実行する。いくつかの実装形態においては、このいびき事象判定アルゴリズムが、システム100のセンサ(例えば、マイクロフォン116、モーションセンサ112など)のうちの1つ以上から生成されたデータの少なくとも一部分を入力情報として受け取り、(i)いびき事象(例えば、無呼吸、低呼吸など)が検出されたことを示すフラグ、(ii)いびきが存在する度合いの指標値(metric)、または(iii)(i)および(ii)の両方を出力情報として提供する。
【0073】
システム100のいくつかの実装形態においては、いびき事象判定アルゴリズムが、30~300Hzの範囲の流量信号の強度を判定し得る。さらに、いびき事象判定アルゴリズムは、背景ノイズを低減するために呼吸流量信号をフィルタリングし得る。
【0074】
制御システム130は、ユーザの気道の開通性(例えば、開放性)を判定するために、気道開通性アルゴリズムを実行する。いくつかの実装形態においては、この気道開通性アルゴリズムが、(例えば、エアフローセンサ122を少なくとも部分的に使用して判定された)呼吸流量信号を入力情報として受け取り、約0.75Hzから約3Hzの周波数範囲の信号の強さを判定する。この周波数帯にピークが存在すれば、気道が開いているということになる。この周波数帯にピークが存在しなければ、気道が閉じているということになる。いくつかの実装形態においては、この気道開通性アルゴリズムが、呼吸流量信号を入力情報として受け取り、心原性信号の有無を判定する。心原性信号が存在しなければ、気道が閉じているということになる。
【0075】
制御システム130は、刺激装置104のパラメータ(例えば、強度、周波数、持続時間など)のうちの1つ以上を決定するための治療パラメータアルゴリズムを実行する。いくつかのかかる実装形態においては、この治療パラメータアルゴリズムが、本明細書に記載された1つ以上の他のアルゴリズムの出力情報(複数可)を入力情報として受け取り、刺激装置104によって与えられた電気刺激の1つ以上のパラメータ(例えば、強度、周波数、持続時間など)の1つ以上の値を出力する。
【0076】
システム100は、1つの刺激装置104と、1つの外部デバイス150と、1つのバッテリ132と、を含むものとして示されているが、システム100は、任意の数(例えば、1個、2個、3個、5個、10個、50個など)の刺激装置104を含むことができ、システム100は、任意の数(例えば、1個、2個、3個、5個、10個、50個など)の外部デバイスを含むことができ、システム100は、任意の数(例えば、1個、2個、3個、5個、10個など)のバッテリ132を含むことができるものと企図される。刺激装置と外部デバイスとの比は、1対1または異なる比であり得る。例えば、いくつかの実装形態においては、2つ以上の刺激装置104が、1つの外部デバイス150によって制御され、かつ/または1つの外部デバイス150と通信することができる。
【0077】
次に、無呼吸事象を経験する際にユーザ10を支援する目的でシステム100を使用する方法について説明する。(外部デバイス150内またはハウジング102内にある)制御システム130が、ユーザ10の呼吸事象の存在を判定するための呼吸事象判定アルゴリズムを実行する。いくつかのかかる実装形態においては、この呼吸事象判定アルゴリズムが、メモリ128に命令として記憶されている。
【0078】
制御システム130は、ユーザ10が無呼吸事象(例えば、閉塞性無呼吸事象)を現在経験しているかどうかを判定するために、外部デバイス150に含まれるシステム100のセンサ(例えば、モーションセンサ112、PPGセンサ124など)のうちの1つ以上によって生成されたデータを分析する。制御システム130は、ユーザ10が無呼吸事象を現在経験していると判定した場合、刺激装置104に刺激を与えさせる。この刺激は、ユーザ10の喉20に隣接するユーザ10の1つ以上の筋肉および/または1本以上の神経に与えることができる。この刺激は、(例えば、喉20の1つ以上の筋肉を収縮させ、ユーザ10の気道を開くことにより、)無呼吸事象の停止を支援することができる。
【0079】
図3Aおよび図3Bを参照すると、システム200がユーザ10Bを基準に示されており、(首輪の形態の)外部デバイス250が、図3Bではユーザ10Bが着用しており、図3Aでは、外部デバイス250の構成要素をより良好に表すために、ユーザ10Bから取り外されている。システム200は、システム100と同一または同様である。システム200は、(i)ユーザ10Bの喉20Bに位置付けられた刺激装置204と(ii)外部デバイス250とを含む。
【0080】
刺激装置204は、本明細書において図2と関連付けて説明されている刺激装置104と同一または同様である。刺激装置204は、ユーザ10Bの1つ以上の筋肉に隣接する2本のリード線205を有して示されているが、(例えば、1本のリード線、3本のリード線、5本のリード線、10本のリード線など、)任意の数のリード線205が企図されている。同様に、刺激装置はリードレスであり得、この場合には、刺激装置カプセルの端部が、刺激を届けるための電極の働きをする。
【0081】
刺激装置204は、図示のしやすさを理由にハウジングなしで示されているが、刺激装置104と同様、刺激装置204は、ハウジングおよび/または本明細書に記載されている任意の他の要素(例えば、受信器、センサ、バッテリ、無線制御素子235)に連結することができる。刺激装置204は、ユーザ10Bの喉20Bおよび/または首の1つ以上の筋肉に電気刺激を与えるように、概ねユーザ10Bの喉20Bに位置付けられている。そのため、刺激装置204は、ユーザ10Bの気道を開くのを支援することができる。
【0082】
外部デバイス250は、ユーザ10Bの喉20A/首周りにユーザ10Bが着用できる首輪の形態になっている。外部デバイス250は、人体(例えば、首)に着用されるのに適した任意のタイプの材料(複数可)(例えば、1つ以上のタイプのプラスチック、1つ以上のタイプの金属、ナイロン、1つ以上のタイプの布地、伸縮可能な布地など、またはそれらの任意の組み合わせ)で製作することができる。
【0083】
外部デバイス250は、ユーザ10Bの首および/または喉20Bの周りに外部デバイス250を取り付けるのを支援するために、任意のタイプの連結機構260(図3A)を含むことができる。例えば、連結機構260としては、面ファスナ、磁性クラスプ、スナップ接続、ボールクラスプ、ビーズクラスプ、バレルクラスプ、釣り針クラスプ、プッシュボタン式クラスプ、バネクラスプ、ロブスタークラスプ、フックアンドループクラスプなど、またはそれらの任意の組み合わせを挙げることができる。
【0084】
いくつかの実装形態においては、連結機構260が、外部デバイス250の一端にループを含み、その中に外部デバイス250の反対側の端部が入り込んで折り返すようになっており、例えば面ファスナを使用して外部デバイス250の外面に固定する。他にも、外部デバイス250をユーザ10Bの周りに固定する様々な方法が考えられる。いくつかの実装形態においては、連結機構260が、外部デバイス250をユーザ10Bにぴったり固定するのを支援する。代替として、連結機構260は、外部デバイス250をユーザ10Bにゆったりと固定するのを支援する。
【0085】
図3Aに最も良好に示すとおり、外部デバイス250は、センサ275と、メモリ228と、制御システム230と、バッテリ232と、を含む。センサ275は、モーションセンサ112、マイクロフォン116、伝導度センサ118、心拍数センサ120、PPGセンサ124、他のセンサ(複数可)126、またはそれらの任意の組み合わせと同一または同様である。メモリ228は、本明細書において図2と関連付けて説明されているメモリ128と同一または同様である。制御システム230は、本明細書において図2と関連付けて説明されている制御システム130と同一または同様である。バッテリ232は、本明細書において図2と関連付けて説明されているバッテリ132と同一または同様である。
【0086】
外部デバイス250(および/または刺激装置204)は、外部デバイス250および刺激装置204が刺激装置204と無線通信および/または無線給電できるように、1つ以上の無線制御素子235を含むこともできる。1つ以上の無線制御素子235は、制御システム230に埋設させる/含めることができ、かつ/またはそこから分離させることができる。例えば、外部システム250は、送信器110と同一または同様である送信器、磁場発生器114、無線制御モジュール、またはそれらの任意の組み合わせを含むことができる(そして、刺激装置204は、受信器108と同一または同様の受信器を含むことができる)。いくつかの実装形態においては、刺激装置204自体(例えば、刺激装置204の少なくとも一部分を形成する導電性ワイヤ)が、他の構成要素を一切必要とせずに無線受信器として機能する。いくつかの実装形態においては、刺激装置204の無線制御素子235が、受信器(例えば、受信器108)であるか、または受信器を含み、外部デバイス250の無線制御素子235が、送信器(例えば、送信器110)であるか、または送信器を含む。
【0087】
図3Bに示すとおり、ユーザ10Bがユーザ10Bの喉20B/首周りに外部デバイス250を着用したとき、外部デバイス250またはその一部分が、刺激装置204に直接隣接する。そのため、いくつかの実装形態においては、外部デバイス250と刺激装置204との間の無線通信および/または無線充電/給電が可能となる。加えて、外部デバイス250のかかる位置付けにより、センサ275がユーザ10Bの気道に隣接して位置付けられる。
【0088】
いくつかの実装形態においては、外部デバイス250にマークを入れて、ユーザ10Bが外部デバイス250をユーザ10Bの解剖学的構造の1つ以上の部分と整合させるのを支援することができる。そのため、センサ275をユーザ10Bに対して適切に配置することができる。例えば、外部デバイス250の外面に垂直線状のマーク280を入れる(例えば、印刷する)ことができる。垂直線状のマーク280は、ユーザの解剖学的構造(例えば、喉20Bの正中線)と整合させる(外部デバイス250に埋設および/またはその他の方法で隠蔽可能な)センサ275の箇所をユーザ10Bに示すことができる。
【0089】
別例として、外部デバイス250は、外部デバイス250を装着する際に、ユーザ10Bが外部デバイス250を整合させるのを支援するための他の特徴を含むことができる。例えば、外部デバイス250における(例えば、円形状、正方形状、三角形状、多角形状など、またはそれらの任意の組み合わせを有する)切り抜き285が、例えば、センサ275がユーザ10Bに対して適切に配置されるように、そのユーザの解剖学的構造の具体的な部位(例えば、喉20Bの正中線)と整合すべき外部デバイス250の箇所を示すことができる。
【0090】
適切に配置されるというのは、センサ275が、ユーザ10Bに対し、信頼できるデータおよび/または使用可能なデータを生成できる位置に位置付けられていることを意味する。いくつかのかかる実装形態においては、センサ275の位置が、センサ275に含まれるセンサ(複数可)のタイプに依存する。例えば、センサ275がモーションセンサである場合には、センサ275の適切な位置が第1の位置であり得、センサ275がPPGセンサである場合には、センサ275の適切な位置が、第1の位置と同じまたは異なる第2の位置であり得る。
【0091】
図4Aを参照すると、システム300がユーザ10Cを基準に示されている。システム300は、システム100、200と同一または同様である。システム300は、ユーザ10Cの喉20C付近に着用される第1の外部デバイス350Aと、ユーザ10Cの胸30C付近に着用される第2の外部デバイス350Bと、を含む。第1の外部デバイス350Aは首輪と称され得、第2の外部デバイスは胸バンドと称され得る。システム300は、ユーザ10Cの喉20Cまたは首に位置付けられた第1の刺激装置304Aと、ユーザ10Cの腹腔または胸腔に位置付けられた第2の刺激装置304Bと、も含む。
【0092】
刺激装置304Aおよび304Bはともに、本明細書において図2図3A、および図3Bと関連付けて説明されている刺激装置104、204と同一または同様である。外部デバイス350A、350Bは、図2図3A、および図3Bと関連付けて説明されている外部デバイス150、250と同一または同様である。システム300は、ユーザ10Cを支援するために協働する2つの刺激装置と2つの外部デバイスとを含む点が主に異なる。
【0093】
図4Bを参照すると、システム300は、ユーザ10Cにおける刺激装置304A、304Bの位置関係をより良好に表すために、ユーザ10Cの断面斜視図を基準に示されている。また、外部デバイス350a、350Bの詳細も示されている。上記のとおり、第1および第2の外部デバイス350A、350Bは、外部デバイス150、250と同一または同様である。具体的には、外部デバイス350A、350Bのそれぞれが、センサ375と、メモリ328と、制御システム330と、バッテリ332と、連結機構360と、無線制御素子335と、を含み、これらは、図3Aおよび図3Bと関連付けて説明されているシステム200のセンサ275、メモリ228、制御システム230、バッテリ232、連結機構260、および無線制御素子235と同一または同様である。第2の外部デバイス350Bは、主にそのサイズが、第1の外部デバイス350Aおよび外部デバイス250と異なる。すなわち、第2の外部デバイス350Bは、ユーザ10Cの胸部付近に着用可能であるように、より大きい。
【0094】
いくつかの実装形態においては、第1の外部デバイス350Aおよび第1の刺激装置304Aが、第2の外部デバイス350Bおよび第2の刺激装置304Bから独立して動作する。かかる実装形態においては、第1の外部デバイス350Aおよび第1の刺激装置304Aが、例えば、気道を開くために喉20C内の筋肉を収縮させることにより、ユーザ10Cが第1のタイプの無呼吸事象(例えば、閉塞性無呼吸)に対処するのを支援するシステム300の第1のサブシステムを形成する。同様に、かかる実装形態においては、第2の外部デバイス350Bおよび第2の刺激装置304Bが、例えば、ユーザ10Cの横隔膜を収縮させてユーザ10Cの呼吸努力を支援することにより、ユーザ10Cが第2のタイプの無呼吸事象(例えば、中心性無呼吸)に対処するのを支援するシステム300の第2のサブシステムを形成する。かかる実装形態においては、第1の外部デバイス350A(首輪)および第2の外部デバイス350B(胸バンド)の両方が、それぞれのメモリ328とそれぞれの制御システム330とを含む。
【0095】
いくつかの他の実装形態においては、第1および第2の外部デバイス350A、350Bが協働して、(例えば、無線および/または有線で)互いに連結される。いくつかのかかる実装形態においては、第1および第2の外部デバイス350A、350Bのうちの一方だけが、メモリ328と制御システム330とを含む。すなわち、例えば、第2の外部デバイス350B(胸バンド)は、メモリ328と、制御システム330と、センサ375と、バッテリ332と、を含み、第1の外部デバイス350A(首輪)は、センサ375とバッテリ332とを含む。別例として、第1の外部デバイス350A(首輪)は、メモリ328と、制御システム330と、センサ375と、バッテリ332と、を含み、第2の外部デバイス350B(胸バンド)は、センサ375とバッテリ332とを含む。
【0096】
第1の外部デバイス350A内のセンサ375および第2の外部デバイス350B内のセンサ375は、同じタイプのセンサ(複数可)または異なるセンサ(複数可)であり得るものと理解すべきである。例えば、いくつかの実装形態においては、第1の外部デバイス350A(首輪)のセンサ375がPPGセンサ(例えば、PPGセンサ124など)であり、第2の外部デバイス350B(胸バンド)のセンサ375がモーションセンサ(例えば、モーションセンサ112など)である。
【0097】
第1および第2の刺激装置304A、304Bは、2つの分離した別個の刺激装置であるものとして示されているが、第1および第2の刺激装置304A、304Bは、物理的および/または電気的に連結可能であるものと企図されている。例えば、共通のハウジング(非図示)をユーザ10Cに(例えば、ユーザ10Cの胸腔内に)埋め込むことができる。この共通のハウジングから、第1の刺激装置304Aの1本以上のリード線が、ユーザ10Cの首の1つ以上の筋肉および/または1本以上の神経に隣接するようにユーザ10Cの首の中へと延在し得る。さらには、この共通のハウジングから、第2の刺激装置304Bの1本以上のリード線が、ユーザ10Cの横隔膜に隣接するようにユーザ10Cの腹腔および/または胸腔内へと延在し得る。いくつかのかかる実装形態においては、第1および第2の刺激装置304A、304Bに電流を供給するための1つ以上のバッテリを共通のハウジングに連結することができる。
【0098】
次に、1つ以上のタイプの無呼吸事象を経験しているときにシステム300を使用してユーザ10Cを支援する方法について説明する。制御システム330(第1の外部デバイス350A内、第2の外部デバイス350B内、またはそれらの組み合わせ)が、ユーザ10Cの呼吸事象の存在を判定するための呼吸事象判定アルゴリズムを実行する。いくつかのかかる実装形態においては、この呼吸事象判定アルゴリズムが、メモリ328に命令として記憶されている。
【0099】
制御システム330は、ユーザ10Cが第1のタイプの無呼吸事象(例えば、閉塞性無呼吸事象)を現在経験しているかどうかを判定するために、第1の外部デバイス350A内のセンサ375によって生成されたデータを分析する。制御システム330は、ユーザ10Cが第2のタイプの無呼吸事象(例えば、中枢性無呼吸事象)を現在経験しているかどうかを判定するために、第2の外部デバイス350B内のセンサ375によって生成されたデータも分析する。
【0100】
制御システム330は、ユーザ10Cが第1のタイプの無呼吸事象を現在経験していると判定した場合、第1の刺激装置304Aに電気刺激を与えさせる。この電気刺激は、ユーザ10Cの喉20Cに隣接するユーザ10Cの1つ以上の筋肉および/または1本以上の神経に与えることができる。この電気刺激は、(例えば、喉20Cの1つ以上の筋肉を収縮させ、ユーザ10Cの気道を開くことにより、)第1のタイプの無呼吸事象の停止を支援することができる。
【0101】
制御システム330は、ユーザ10Cが第2のタイプの無呼吸事象を現在経験していると判定した場合、第2の刺激装置304Bに電気刺激を与えさせる。この電気刺激は、ユーザ10Cの横隔膜および/または横隔膜に接続された1本以上の神経に与えることができる。この電気刺激は、(例えば、横隔膜を収縮させ、ユーザ10Cに呼吸システムに空気を吸い込ませる/吸入させることにより、)第2のタイプの無呼吸事象の停止を支援することができる。
【0102】
さらに、制御システム330は、ユーザ10Cが第1のタイプの無呼吸事象と第2のタイプの無呼吸事象とを現在同時に経験していると判定した場合、(i)第1の刺激装置304Aに、ユーザ10Cの喉20Cに隣接するユーザ10Cの1つ以上の筋肉および/または1本以上の神経への電気刺激を与えさせ、(ii)第2の刺激装置304Bに、ユーザ10Cの横隔膜および/または横隔膜に接続された1本以上の神経への電気刺激を与えさせる。
【0103】
以下の請求項1~75のうちいずれかの1つ以上からの1つ以上の要素または態様またはステップあるいはその一部(単数または複数)を、その他の請求項1~75のいずれかの1つ以上あるいはその組み合わせからの1つ以上の要素または態様またはステップあるいはその一部(単数または複数)と組み合わせることにより、本開示の1つ以上のさらなる実装形態および/または請求項を形成することができ得る。
【0104】
本開示について1つ以上の特定の実施形態および実装形態を参照して説明してきたが、当業者であれば、本開示の意図および範囲から逸脱すること無く多数の変更が可能であり得ることを認識する。これらの実施形態および実装形態、ならびにそれらの明らかな変形のそれぞれが、以下の特許請求の範囲に記載されている本開示の精神および範囲内に収まるものと考察される。
図1A
図1B
図2
図3A
図3B
図4A
図4B