(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-03
(45)【発行日】2024-04-11
(54)【発明の名称】薄膜トランジスタ、その製造方法およびそれを含む表示装置
(51)【国際特許分類】
H01L 29/786 20060101AFI20240404BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20240404BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20240404BHJP
H05B 33/02 20060101ALI20240404BHJP
H05B 33/10 20060101ALI20240404BHJP
H10K 50/10 20230101ALI20240404BHJP
H10K 59/00 20230101ALI20240404BHJP
G02F 1/1368 20060101ALN20240404BHJP
【FI】
H01L29/78 616S
G09F9/00 338
G09F9/30 338
H01L29/78 616V
H01L29/78 618B
H01L29/78 618C
H01L29/78 618E
H05B33/02
H05B33/10
H05B33/14 A
H10K59/00
G02F1/1368
(21)【出願番号】P 2022135539
(22)【出願日】2022-08-29
【審査請求日】2022-08-30
(31)【優先権主張番号】10-2021-0117950
(32)【優先日】2021-09-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0194206
(32)【優先日】2021-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】パク, ジョンウ
【審査官】高橋 優斗
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-197708(JP,A)
【文献】特開2015-144271(JP,A)
【文献】国際公開第2019/186331(WO,A1)
【文献】特開2019-091794(JP,A)
【文献】特開2021-068866(JP,A)
【文献】特開2018-098504(JP,A)
【文献】国際公開第2018/051860(WO,A1)
【文献】特開2015-038895(JP,A)
【文献】国際公開第2020/003047(WO,A1)
【文献】特開2014-225652(JP,A)
【文献】特開2021-055049(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/1368
G09F 9/00
G09F 9/30
H01L 21/336
H01L 29/786
H05B 33/02
H05B 33/10
H10K 50/10
H10K 59/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに離隔したソース電極およびドレイン電極、
前記ソース電極と前記ドレイン電極との間の第1アクティブ層、および
前記第1アクティブ層と重畳するゲート電極、を含み、
前記第1アクティブ層が、前記ソース電極の側面および前記ドレイン電極の側面と接触し、
前記ソース電極、前記ドレイン電極、および前記第1アクティブ層と重畳する第2アクティブ層をさらに含み、
前記第1アクティブ層が、前記ゲート電極と前記第2アクティブ層の間に配置されており、
前記第2アクティブ層が、前記第1アクティブ層よりも低い移動度を有する、薄膜トランジスタ。
【請求項2】
互いに離隔したソース電極およびドレイン電極、
前記ソース電極と前記ドレイン電極との間の第1アクティブ層、および
前記第1アクティブ層と重畳するゲート電極、を含み、
前記第1アクティブ層が、前記ソース電極の側面および前記ドレイン電極の側面と接触し、
前記ソース電極、前記ドレイン電極、および前記第1アクティブ層と重畳する第2アクティブ層をさらに含み、
前記第1アクティブ層が、前記ゲート電極と前記第2アクティブ層の間に配置されており、
前記第1アクティブ層が、第1酸化物半導体層および第2酸化物半導体層を含み、
前記第1酸化物半導体層は、前記第2アクティブ層と接触し、
前記第1酸化物半導体層が、前記第2アクティブ層よりも高い移動度を有する、薄膜トランジスタ。
【請求項3】
互いに離隔したソース電極およびドレイン電極、
前記ソース電極と前記ドレイン電極との間の第1アクティブ層、および
前記第1アクティブ層と重畳するゲート電極、を含み、
前記第1アクティブ層が、前記ソース電極の側面および前記ドレイン電極の側面と接触し、
前記ソース電極、前記ドレイン電極、および前記第1アクティブ層と重畳する第2アクティブ層をさらに含み、
前記第1アクティブ層が、前記ゲート電極と前記第2アクティブ層の間に配置されており、
前記第1アクティブ層が、第1酸化物半導体層および第2酸化物半導体層を含み、
前記第1酸化物半導体層は、前記第2アクティブ層と接触し、
前記第2アクティブ層が、前記第2酸化物半導体層よりも低い移動度を有する、薄膜トランジスタ。
【請求項4】
前記第1アクティブ層が、前記ソース電極の上面および下面と接触せず、かつ前記ドレイン電極の上面および下面と接触しない、請求項1~3のいずれか一項に記載の薄膜トランジスタ。
【請求項5】
前記第1アクティブ層が、前記ソース電極と同一または前記ソース電極よりも薄い厚さを有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の薄膜トランジスタ。
【請求項6】
前記第1アクティブ層の全体が、前記ゲート電極と重畳する、請求項1~3のいずれか一項に記載の薄膜トランジスタ。
【請求項7】
前記ソース電極および前記ドレイン電極が、前記第1アクティブ層よりも小さいエッチングレートを有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の薄膜トランジスタ。
【請求項8】
前記ソース電極および前記ドレイン電極が、それぞれチタン(Ti)を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の薄膜トランジスタ。
【請求項9】
前記第1アクティブ層が、第1酸化物半導体層および第2酸化物半導体層を含む、請求項
1に記載の薄膜トランジスタ。
【請求項10】
前記第1酸化物半導体層が、前記第2酸化物半導体層よりも高い移動度を有する、請求項9に記載の薄膜トランジスタ。
【請求項11】
前記第1酸化物半導体層が、前記第2酸化物半導体層の側面と下面を覆う、請求項9に記載の薄膜トランジスタ。
【請求項12】
前記第2酸化物半導体層が、前記ソース電極および前記ドレイン電極と接触しない、請求項9に記載の薄膜トランジスタ。
【請求項13】
前記第2酸化物半導体層が、前記第1酸化物半導体層の側面と下面を覆う、請求項9に記載の薄膜トランジスタ。
【請求項14】
前記第1酸化物半導体層が、前記ソース電極および前記ドレイン電極と接触しない、請求項9に記載の薄膜トランジスタ。
【請求項15】
前記第2アクティブ層が、前記ソース電極の下面および前記ドレイン電極の下面と接触する、請求項1~3のいずれか一項に記載の薄膜トランジスタ。
【請求項16】
前記第1酸化物半導体層が、前記第2酸化物半導体層よりも高い移動度を有する、請求項2または3に記載の薄膜トランジスタ。
【請求項17】
前記第1酸化物半導体層が、前記第2酸化物半導体層の側面と下面を覆う、請求項2または3に記載の薄膜トランジスタ。
【請求項18】
前記第2酸化物半導体層が、前記ソース電極、前記ドレイン電極および前記第2アクティブ層と接触しない、請求項17に記載の薄膜トランジスタ。
【請求項19】
請求項1~3のいずれか一項に記載の薄膜トランジスタを含む表示装置。
【請求項20】
基板上に第2アクティブ物質層を形成すること、
前記第2アクティブ物質層上にソース電極およびドレイン電極を形成すること、
前記第2アクティブ物質層、前記ソース電極および前記ドレイン電極上に第1アクティブ物質層を形成すること、および
前記第1アクティブ物質層および前記第2アクティブ物質層をパターニングして、第1アクティブ層および第2アクティブ層を形成すること、を含み、
前記第1アクティブ層が、前記ソース電極と前記ドレイン電極との間に配置され、前記第2アクティブ層と接触し、
前記ソース電極、前記ドレイン電極、および前記第1アクティブ層と重畳する第2アクティブ層をさらに含み、
前記第1アクティブ層が、ゲート電極と前記第2アクティブ層の間に配置されており、
前記第2アクティブ層が、前記第1アクティブ層よりも低い移動度を有する、薄膜トランジスタの製造方法。
【請求項21】
基板上に第2アクティブ物質層を形成すること、
前記第2アクティブ物質層上にソース電極およびドレイン電極を形成すること、
前記第2アクティブ物質層、前記ソース電極および前記ドレイン電極上に第1アクティブ物質層を形成すること、および
前記第1アクティブ物質層および前記第2アクティブ物質層をパターニングして、第1アクティブ層および第2アクティブ層を形成すること、を含み、
前記第1アクティブ層が、前記ソース電極と前記ドレイン電極との間に配置され、前記第2アクティブ層と接触し、
前記ソース電極、前記ドレイン電極、および前記第1アクティブ層と重畳する第2アクティブ層をさらに含み、
前記第1アクティブ層が、ゲート電極と前記第2アクティブ層の間に配置されており、
前記第1アクティブ層が、第1酸化物半導体層および第2酸化物半導体層を含み、
前記第1酸化物半導体層は、前記第2アクティブ層と接触し、
前記第1酸化物半導体層が、前記第2アクティブ層よりも高い移動度を有する、薄膜トランジスタの製造方法。
【請求項22】
基板上に第2アクティブ物質層を形成すること、
前記第2アクティブ物質層上にソース電極およびドレイン電極を形成すること、
前記第2アクティブ物質層、前記ソース電極および前記ドレイン電極上に第1アクティブ物質層を形成すること、および
前記第1アクティブ物質層および前記第2アクティブ物質層をパターニングして、第1アクティブ層および第2アクティブ層を形成すること、を含み、
前記第1アクティブ層が、前記ソース電極と前記ドレイン電極との間に配置され、前記第2アクティブ層と接触し、
前記ソース電極、前記ドレイン電極、および前記第1アクティブ層と重畳する第2アクティブ層をさらに含み、
前記第1アクティブ層が、ゲート電極と前記第2アクティブ層の間に配置されており、
前記第1アクティブ層が、第1酸化物半導体層および第2酸化物半導体層を含み、
前記第1酸化物半導体層は、前記第2アクティブ層と接触し、
前記第2アクティブ層が、前記第2酸化物半導体層よりも低い移動度を有する、薄膜トランジスタの製造方法。
【請求項23】
前記第1アクティブ物質層および前記第2アクティブ物質層が、一緒にパターニングされる、請求項20~22のいずれか一項に記載の薄膜トランジスタの製造方法。
【請求項24】
前記第1アクティブ物質層を形成することが、第1酸化物半導体物質層を形成すること、および第2酸化物半導体物質層を形成することを含む、請求項20~22のいずれか一項に記載の薄膜トランジスタの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、薄膜トランジスタ、薄膜トランジスタの製造方法、およびそのような薄膜トランジスタを含む表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
薄膜トランジスタは、ガラス基板やプラスチック基板210上に製造することができるため、液晶表示装置または有機発光装置などの表示装置のスイッチング素子または駆動素子として広く利用されている。
【0003】
薄膜トランジスタは、アクティブ層を構成する物質を基準として、アモルファスシリコンがアクティブ層として用いられるアモルファスシリコン薄膜トランジスタ、多結晶シリコンがアクティブ層として用いられる多結晶シリコン薄膜トランジスタ、および酸化物半導体がアクティブ層として用いられる酸化物半導体薄膜トランジスタに区分することができる。
【0004】
酸素の含有量によって大きな抵抗変化を有する酸化物半導体薄膜トランジスタ(Oxide semiconductor TFT)は、所望の物性を容易に得ることができるという利点を有している。また、酸化物半導体薄膜トランジスタの製造過程で比較的低い温度でアクティブ層を構成する酸化物を成膜することができるため、製造コストが安価である。酸化物の特性上、酸化物半導体は透明であるため、透明表示装置を具現するのにも有利である。
【0005】
酸化物半導体薄膜トランジスタの場合、酸化物半導体と他の構成要素の電気的接触のために導体化が必要であり得る。ところで、酸化物半導体に対する導体化過程で工程誤差が発生し得る。
【0006】
また、酸化物半導体薄膜トランジスタの駆動特性向上のためオン(ON)電流が向上し、オフ(OFF)状態では漏れ電流が発生しないことがよい。
【0007】
このような事項を考慮して、酸化物半導体薄膜トランジスタの駆動特性を向上させるための研究が進められている。
【発明の概要】
【0008】
本発明の一実施例は、優れたオン(ON)電流特性を有し、オフ(OFF)状態での漏れ電流を防止することができる薄膜トランジスタを提供する。
【0009】
本発明の一実施例では、ソース電極とドレイン電極の間にアクティブ層が配置され、整列誤差(アライメントエラー)の発生を防止し、アクティブ層と他の構成要素との接続のためのコンタクトホールの数を減らすことができる薄膜トランジスタを提供する。
【0010】
本発明の一実施例は、メインチャネルの役割をするメインアクティブ層を効果的に保護することができる薄膜トランジスタを提供する。
【0011】
ソース電極とドレイン電極の下部に配置されたアクティブ層を含み、漏れ電流を効果的に防止することができる薄膜トランジスタを提供する。
【0012】
本発明の他の実施例は、ソース電極とドレイン電極の間に配置されたアクティブ層を含む薄膜トランジスタの製造方法を提供する。
【0013】
本発明のまた他の実施例は、前記薄膜トランジスタを含む表示装置を提供する。
【0014】
上述した技術的課題を達成するための本発明の一実施例は、互いに離隔したソース電極およびドレイン電極、前記ソース電極と前記ドレイン電極との間の第1アクティブ層、および前記第1アクティブ層と重畳するゲート電極を含み、前記第1アクティブ層は、前記ソース電極の側面および前記ドレイン電極の側面と接触する薄膜トランジスタを提供する。
【0015】
前記第1アクティブ層は、前記ソース電極の上面および下面と接触しなくてもよく、また、ドレイン電極の上面および下面と接触しなくてもよい。
【0016】
前記第1アクティブ層は、前記ソース電極と同じかまたは前記ソース電極よりも薄い厚さを有することができる。
【0017】
前記第1アクティブ層全体が、前記ゲート電極と重畳することができる。
【0018】
前記ソース電極および前記ドレイン電極は、前記第1アクティブ層よりも小さいエッチングレートを有することができる。
【0019】
前記ソース電極および前記ドレイン電極は、それぞれチタン(Ti)を含むことができる。
【0020】
前記第1アクティブ層は、前記第1酸化物半導体層および第2酸化物半導体層を含むことができる。
【0021】
前記第1酸化物半導体層は、前記第2酸化物半導体層よりも高い移動度を有することができる。
【0022】
前記第1酸化物半導体層は、前記第2酸化物半導体層の側面と下面を覆うことができる。
【0023】
前記第2酸化物半導体層は、前記ソース電極および前記ドレイン電極と接触しなくてもよい。
【0024】
前記第2酸化物半導体層は、前記第1酸化物半導体層の側面と下面を覆うことができる。
【0025】
前記第1酸化物半導体層は、前記ソース電極および前記ドレイン電極と接触しなくてもよい。
【0026】
本発明の他の一実施例によれば、前記薄膜トランジスタは、前記ソース電極、前記ドレイン電極、および前記第1アクティブ層と重畳する第2アクティブ層をさらに含み、前記第1アクティブ層は、前記ゲート電極と、前記第2アクティブ層の間に配置することができる。
【0027】
前記第2アクティブ層は、前記ソース電極の下面および前記ドレイン電極の下面と接触することができる。
【0028】
前記第2アクティブ層は、前記第1アクティブ層よりも低い移動度を有することができる。
【0029】
前記第1アクティブ層は、第1酸化物半導体層および第2酸化物半導体層を含むことができ、前記第1酸化物半導体層は、前記第2アクティブ層と接触することができる。
【0030】
前記第1酸化物半導体層は、前記第2酸化物半導体層よりも高い移動度を有することができる。
【0031】
前記第1酸化物半導体層は、前記第2アクティブ層よりも高い移動度を有することができる。
【0032】
前記第1酸化物半導体層は、前記第2酸化物半導体層の側面と下面を覆うことができる。
【0033】
前記第2酸化物半導体層は、前記ソース電極、前記ドレイン電極および前記第2アクティブ層と接触しなくてもよい。
【0034】
本発明の他の一実施例は、上記の薄膜トランジスタを含む表示装置を提供する。
【0035】
本発明のまた別の一実施例は、基板上に第2アクティブ物質層を形成すること、前記第2アクティブ物質層上にソース電極およびドレイン電極を形成すること、前記第2アクティブ物質層、前記ソース電極および前記ドレイン電極上に第1アクティブ物質層を形成すること、および前記第1アクティブ物質層および前記第2アクティブ物質層をパターニングして第1アクティブ層と前記第2アクティブ層を形成することを含み、前記第1アクティブ層は、前記ソース電極と前記ドレイン電極の間に配置され、前記第2アクティブ層と接触する、薄膜トランジスタの製造方法を提供する。
【0036】
前記第1アクティブ物質層および第2アクティブ物質層を一緒にパターニングすることができる。第1アクティブ物質層を形成することは、第1酸化物半導体物質層を形成することと、第2酸化物半導体物質層を形成することを含むことができる。
【0037】
本発明の一実施例によれば、ソース電極とドレイン電極の間にアクティブ層が配置され、薄膜トランジスタのオン(ON)電流特性を向上させることができ、薄膜トランジスタの製造工程中の整列誤差を防止することができる。また、別個のコンタクトホールなしでアクティブ層をソース電極およびドレイン電極と電気的に接続することができるので、コンタクトホールの数を減らすことができる。
【0038】
本発明の一実施例によれば、ソース電極とドレイン電極の下部に配置され、メインチャネルの役割をする第1アクティブ層と接触する第2アクティブ層が具備され、薄膜トランジスタの漏れ電流を効果的に防止することができる。
【0039】
本発明の一実施例によれば、メインチャネルの役割をするメインアクティブ層の上部と下部にアクティブ層をさらに配置することで、メインアクティブ層を効果的に保護することができる。
【0040】
上記の薄膜トランジスタを用いた本発明の一実施例による表示装置は、安定で優れた表示品質を有することができる。
【0041】
上で言及した効果に加えて、本発明の他の特徴および利点は、以下に記載されるか、またはそのような記載および説明から本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者に明確に理解され得るだろう。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【
図1】本発明の一実施例による薄膜トランジスタの断面図である。
【
図2A】本発明の他の一実施例による薄膜トランジスタの断面図である。
【
図2B】本発明の他の一実施例による薄膜トランジスタの断面図である。
【
図3】本発明のまた他の一実施例による薄膜トランジスタの断面図である。
【
図4】本発明のまた他の一実施例による薄膜トランジスタの断面図である。
【
図5】本発明のまた他の一実施例による薄膜トランジスタの断面図である。
【
図6】本発明のまた他の一実施例による薄膜トランジスタの断面図である。
【
図7A】比較例に係る薄膜トランジスタのオン(ON)電流経路を表示する概略図である。
【
図7B】比較例に係る薄膜トランジスタのオン(ON)電流経路を表示する概略図である。
【
図8】本発明のまた他の一実施例による薄膜トランジスタのオン(ON)電流経路を示す概略図である。
【
図9A】薄膜トランジスタの漏れ電流経路を示す概略図である。
【
図9B】薄膜トランジスタの漏れ電流経路を示す概略図である。
【
図10A】本発明の一実施例による薄膜トランジスタの製造工程図である。
【
図10B】本発明の一実施例による薄膜トランジスタの製造工程図である。
【
図10C】本発明の一実施例による薄膜トランジスタの製造工程図である。
【
図10D】本発明の一実施例による薄膜トランジスタの製造工程図である。
【
図10E】本発明の一実施例による薄膜トランジスタの製造工程図である。
【
図10F】本発明の一実施例による薄膜トランジスタの製造工程図である。
【
図10G】本発明の一実施例による薄膜トランジスタの製造工程図である。
【
図11】本発明のまた他の一実施例による表示装置の概略図である。
【
図15】本発明のまた他の一実施例による表示装置の画素の回路図である。
【
図16】本発明のまた他の一実施例による表示装置の画素の回路図である。
【
図17】本発明のまた他の一実施例による表示装置の画素の回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
本発明の利点および特徴、ならびにそれらを達成する方法は、添付の図と共に詳細に後述される実施例を参照することによって明らかになるであろう。しかしながら、本発明は、以下に開示される実施例に限定されるものではなく、様々な形態で具現されるものであり、本発明の開示が完全になるように、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を知らせるために提供されるものである。本発明は、特許請求の範囲によってのみ定義される。
【0044】
本発明の実施例を説明するための図に開示された形状、大きさ、比率、角度、個数などは例示的なものであるため、本発明が図に示された事項に限定されるものではない。本明細書を通じて、同じ構成要素は同じ参照番号と付与することができる。なお、本発明の説明において、関連する公知技術の詳細な説明が、本発明の要旨を不必要に曖昧にし得ると判断される場合、その詳細な説明は省略する。
【0045】
本明細書で言及される「含む」、「有する」、「からなる」などが使用される場合、「~のみ」という表現が使用されない限り、他の部分を追加することができる。構成要素が単数で表される場合、特に明示的な記載がない限り複数を含む。
【0046】
構成要素を解釈する際には、別途明示的な記載がなくても誤差範囲を含むものと解釈する。
【0047】
例えば、「~上に」、「~上部に」、「~下部に」、「~横に」などで2つの部分の位置関係が説明される場合、「すぐ」または「直接」という表現が使用されていない場合は、2つの部分の間に1つ以上の他の部分が位置することができる。
【0048】
空間的に相対的な用語である「下(below, beneath)」、「下部(lower)」、「上(above)」、「上部(upper)」などは、図に示される、1つまたは複数の要素と、1つまたは複数の他の要素との相関を容易に説明するために使用することができる。空間的に相対的な用語は、図に示されている方向に加えて、使用中または動作中の要素の異なる方向を含む用語として理解されなければならない。例えば、図に示されている要素を反転する場合、他の要素の「下(below)」または「下(beneath)と記載された要素は、他の要素の「上」に置くことができる。したがって、例示的な用語「下」は、下方向と上方向の両方を含み得る。同様に、例示的な用語「上」または「上方」は、上下の方向の両方を含むことができる。
【0049】
時間関係の説明である場合、例えば、「~後に」、「~に続き」、「~次に」、「~前に」などで時間的先後関係が説明される場合、「すぐ」または「直接」という表現が使用されない限り、連続的でない場合も含むことができる。
【0050】
第1、第2などは様々な構成要素を説明するために使用されるが、これらの構成要素はこれらの用語によって限定されない。これらの用語は、1つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用されるだけである。したがって、以下で言及される第1構成要素は、本発明の技術的思想内で第2構成要素であり得る。
【0051】
「少なくとも1つ」という用語は、1つ以上の関連項目から提示可能なすべての組み合わせを含むことを理解しなければならない。例えば、「第1項目、第2項目および第3項目のうち少なくとも1つ」の意味は、第1項目、第2項目または第3項目のそれぞれ、ならびに第1項目、第2項目および第3項目の中の2つ以上から提示できるすべての項目の組み合わせを意味することができる。
【0052】
本発明の様々な実施例のそれぞれの特徴は、部分的または全体的に互いに結合または組み合わせ可能であり、技術的に様々な連動および駆動が可能であり、各実施例は互いに独立して実施可能であり、関連して一緒に実施することもできる。
【0053】
本発明の実施例を説明する各図の構成要素に参照符号を追加するにあたり、同一の構成要素については、他の図に表示されていても可能な限り同一の符号を付与することができる。
【0054】
本発明の実施例において、ソース電極とドレイン電極は、説明の便宜上、区別されたものであり、ソース電極とドレイン電極は互いに入れ替えることができる。ソース電極がドレイン電極となり、ドレイン電極がソース電極となり得る。また、いずれかの実施例のソース電極は、他の実施例ではドレイン電極とすることができ、一つの実施例のドレイン電極は、他の実施例ではソース電極となり得る。
【0055】
本発明のいくつかの実施例では、説明の便宜上、ソース領域とソース電極とを区別し、ドレイン領域とドレイン電極とを区別することができるが、本発明の実施例はこれに限定されない。ソース領域をソース電極とすることができ、ドレイン領域をドレイン電極とすることができる。また、ソース領域がドレイン電極であってもよく、ドレイン領域がソース電極であってもよい。
【0056】
図1は、本発明の一実施例による薄膜トランジスタ100の断面図である。
【0057】
図1を参照すると、本発明の一実施例による薄膜トランジスタ100は、互いに離隔したソース電極151とドレイン電極152、ソース電極151とドレイン電極の間の第1アクティブ層130および第1アクティブ層130と重畳するゲート電極160を含む。
【0058】
薄膜トランジスタ100のソース電極151、ドレイン電極152および第1アクティブ層130は、基板110上に配置され得る。
【0059】
基板110は、ガラスおよび高分子樹脂の中の少なくとも1つを含むことができる。例えば、基板110として、ガラス基板または高分子樹脂基板を用いることができる。高分子樹脂基板として、プラスチック基板が挙げられる。プラスチック基板は、フレキシブル特性を有する透明高分子樹脂であるポリイミド(PI)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレン(PE)、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート(PET)およびポリスチレン(PS)のうち少なくとも一つを含むことができる。
【0060】
図1を参照すると、基板110上に光遮断層120を配置することができる。光遮断層120は、光を遮断する特性を有することができる。光遮断層120は、基板110から入射する光を遮断して、第1アクティブ層130を保護することができる。
【0061】
光遮断層120は、金属を含むことができる。光遮断層120は、単一層からもなり得、多層構造を有することもできる。光遮断層120は、電気導電性を有することができ、ソース電極151と連結することもでき、ドレイン電極152と連結することもできる。光遮断層120は、ゲート電極160と連結することもできる。光遮断層120が、ゲート電極160に連結する場合、ダブルゲート構造を成すことができる。
【0062】
光遮断層120上にバッファ層125を配置することができる。バッファ層125は、光遮断層120の上面を覆う。バッファ層125は、絶縁性を有し、第1アクティブ層130を保護する。バッファ層125を保護層または絶縁層ともいう。
【0063】
バッファ層125は、絶縁性を有する酸化シリコン(SiOx)、窒化シリコン(SiNx)、酸化ハフニウム(HfOx)、酸化アルミニウム(AlOx)、酸化ジルコニウム(ZrOx)、ケイ酸ハフニウム(Hf-SiOx)およびケイ酸ジルコニウム(Zr-SiOx)の中の少なくとも1つを含むことができる。バッファ層125は、単一膜構造からもなり得、多層膜構造からもなり得る。バッファ層125は、誘電体層を含むことができる。
【0064】
図1を参照すると、バッファ層125上にソース電極151およびドレイン電極152を配置することができる。ソース電極151とドレイン電極152は、互いに離隔して配置される。
【0065】
ソース電極151およびドレイン電極152は、それぞれモリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、金(Au)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、ネオジウム(Nd)、銅(Cu)、およびそれらの合金の中の少なくとも1つを含むことができる。ソース電極151およびドレイン電極152は、それぞれ金属または金属の合金からなる単一層からもなり得、2層以上の多層からもなり得る。
【0066】
本発明の一実施例によれば、ソース電極151およびドレイン電極152は、第1アクティブ層130よりも小さいエッチングレートを有することができる。より詳細には、ソース電極151およびドレイン電極152は、第1アクティブ層130をエッチングするためのエッチング液に対して、第1アクティブ層130よりも小さいエッチングレートを有することができる。
【0067】
例えば、ソース電極151およびドレイン電極152は、第1アクティブ層130よりも小さいエッチングレートの金属の中の少なくとも1つを含むことができる。
【0068】
本発明の一実施例によれば、ソース電極151およびドレイン電極152は、それぞれチタン(Ti)を含むことができる。チタン(Ti)は、第1アクティブ層130のエッチングのためのエッチング液に対して優れた耐性を有することができる。したがって、ソース電極151およびドレイン電極152がチタン(Ti)を含む場合、第1アクティブ層130のエッチング過程で、ソース電極151およびドレイン電極152が損傷されず、形状を維持することができる。
【0069】
例えば、ソース電極151およびドレイン電極152は、チタン(Ti)からなる単一膜構造を有することができる。また、ソース電極151およびドレイン電極152は、チタン(Ti)からなる層を含む多層膜構造を有することができる。
【0070】
ソース電極151およびドレイン電極152が、チタン(Ti)からなる層を含む多層膜構造を有する場合、チタン(Ti)からなる層は、ソース電極151およびドレイン電極152の最上層に配置することができる。チタン(Ti)からなる層は、ソース電極151およびドレイン電極152の最上層に配置され、第1アクティブ層130のエッチング過程でソース電極151およびドレイン電極152を保護することができる。
【0071】
ソース電極151およびドレイン電極152は、それぞれ第1アクティブ層130用エッチング液に対して耐性を有する、チタン(Ti)以外の他の金属を含むこともできる。
【0072】
第1アクティブ層130は、バッファ層125上に配置することができる。第1アクティブ層130は、光遮断層120と重畳することができる。
【0073】
第1アクティブ層130は、酸化物半導体物質を含むことができる。本発明の一実施例によれば、第1アクティブ層130は、例えば、酸化物半導体物質からなる酸化物半導体層であり得る。
【0074】
図1を参照すると、第1アクティブ層130は、ソース電極151とドレイン電極152の間に配置され得る。詳細には、ソース電極151、ドレイン電極152およびバッファ層125によって定義される空間に、第1アクティブ層130を配置することができる。
【0075】
本発明の一実施例によれば、第1アクティブ層130は、ソース電極151の側面151cおよびドレイン電極152の側面152cと接触することができる。
【0076】
第1アクティブ層130が、ソース電極151の側面151cおよびドレイン電極152の側面152cと接触することにより、ソース電極151とドレイン電極152の間で最短の電荷移動経路を確保することができる。その結果、ゲート電極160にゲート電圧が印加されて薄膜トランジスタ100がオン(ON)されると、最短距離に電流が流れ得る。このように、経路上の損失なしにソース電極151とドレイン電極152の間に電流が流れることによって、薄膜トランジスタ100のオン(ON)電流特性を向上させることができる。
【0077】
第1アクティブ層130は、ソース電極151の上面151aおよび下面151bと接触せず、また、ドレイン電極152の上面152aおよび下面152bと接触しないことがあり得る。
【0078】
本発明の一実施例によれば、各層において基板110に面する面を下面といい、基板110の反対側の面を上面とする。また、上面と下面の間の面を側面とする。
【0079】
ゲート電極160にゲート電圧が印加されると、第1アクティブ層130のうち、ゲート電極160に近い方の経路を介して電流が流れ得る。本発明の一実施例によれば、ゲート電極160が、第1アクティブ層130の上部に配置される。したがって、ゲート電極160にゲート電圧が印加されると、主に第1アクティブ層130の上部領域を介して電流が流れ得る。
【0080】
この場合、万一第1アクティブ層130がソース電極151の上面151aおよびドレイン電極152の上面152aにも配置されると、ソース電極151の上面151aおよびドレイン電極152の上面152aに配置された第1アクティブ層130を経て流れる電流経路が生じ得る(
図7B参照)。ソース電極151の上面151aおよびドレイン電極152の上面152aに配置された第1アクティブ層130を経て流れる電流経路が発生すると、電流の経路が長くなり電流経路上の抵抗が増加し、薄膜トランジスタ100のオン(ON)電流特性が低下し得る。
【0081】
本発明の一実施例によれば、第1アクティブ層130が、ソース電極151の上面151aおよび下面151bと接触せずに、ソース電極151とドレイン電極152の間の空間にのみ配置されるため、経路上の損失なしにソース電極151とドレイン電極152の間で最短の経路に電流が流れ得る。その結果、薄膜トランジスタ100のオン(ON)電流特性を向上させることができる。
【0082】
第1アクティブ層130は、ソース電極151と同じ厚さを有するか、ソース電極151よりも薄い厚さを有することができる。第1アクティブ層130が、ソース電極151と同じ厚さを有するか、またはソース電極151よりも薄い場合、第1アクティブ層130は、ソース電極151とドレイン電極152の間の空間に安定的に配置することができる。
【0083】
本発明の一実施例によれば、ソース電極151とドレイン電極152は、実質的に同じ厚さを有することができる。したがって、第1アクティブ層130は、ドレイン電極152と同じか、ドレイン電極152よりも薄い厚さを有することができる。
【0084】
電流特性を向上させるために、第1アクティブ層130は、高移動度特性を有することができる。例えば、第1アクティブ層130は、高移動度酸化物半導体物質によって作ることができる。
【0085】
本発明の一実施例によれば、第1アクティブ層130は、高移動度特性を有することが知られているIGZO(InGaZnO)系酸化物半導体物質、IZO(InZnO)系酸化物半導体物質、IGZTO(InGaZnSnO)系酸化物半導体物質、ITZO(InSnZnO)系酸化物半導体物質、FIZO(FeInZnO)系酸化物半導体物質、ZnO系酸化物半導体物質、SIZO(SiInZnO)系酸化物半導体物質およびZnON(Zn-Oxynitride)系酸化物半導体物質の中の少なくとも一つを含むことができる。
【0086】
ガリウム(Ga)は、酸化物半導体の移動度を低下させ得る。したがって、第1アクティブ層130を構成するインジウム(In)系酸化物半導体が、ガリウム(Ga)を含む場合、インジウム(In)の濃度をガリウム(Ga)の濃度より大きく設定することができる[In濃度>Ga濃度]。
【0087】
第1アクティブ層130上にゲート絶縁膜165が配置される。ゲート絶縁膜165は、酸化シリコン(SiOx)、窒化シリコン(SiNx)、酸化ハフニウム(HfOx)、酸化アルミニウム(AlOx)、酸化ジルコニウム(ZrOx)、ケイ酸ハフニウム(Hf-SiOx)、ケイ酸ジルコニウム(Zr-SiOx)の中の少なくとも1つを含むこともできる。ゲート絶縁膜165は、単一膜構造を有することもでき、多層膜構造を有することもできる。
【0088】
ゲート絶縁膜165上にゲート電極160が配置される。ゲート電極160は、第1アクティブ層130と離隔し、第1アクティブ層130と少なくとも一部重畳する。
【0089】
ゲート電極160は、アルミニウム(Al)やアルミニウム合金などのアルミニウム系の金属、銀(Ag)や銀合金などの銀系列の金属、銅(Cu)や銅合金などの銅系列の金属、モリブデン(Mo)またはモリブデン合金などのモリブデン系列の金属、クロム(Cr)、タンタル(Ta)、ネオジウム(Nd)およびチタン(Ti)のうちの少なくとも一つを含むことができる。ゲート電極160は、物理特性が異なる少なくとも2つの導電膜を含む多層膜構造を有することもできる。
【0090】
本発明の一実施例によれば、ソース電極151とドレイン電極152の間の空間において、第1アクティブ層130全体がチャネル部の役割をすることができる。第1アクティブ層130がチャネル部の役割をするようにするために、ゲート電極160は、第1アクティブ層130の全体を覆うことができる。
【0091】
例えば、第1アクティブ層130全体がゲート電極160と重畳することができる。その結果、第1アクティブ層130全体がチャネル部の役割をすることができる。ゲート電極160は、平面上で第1アクティブ層130を覆うことができる。ゲート電極160は、第1アクティブ層130と同じ面積を有することができ、第1アクティブ層130の全体を覆うことができる。製造工程における工程誤差を考慮すると、ゲート電極160は、平面上で第1アクティブ層130よりも大きな面積を有するように設計することもできる。
【0092】
図2Aおよび
図2Bは、それぞれ本発明の他の一実施例による薄膜トランジスタ201、202の断面図である。以下、重複を避けるために既に説明した構成に対する説明は省略する。
【0093】
図2Aを参照すると、第1アクティブ層130は、第1酸化物半導体層131および第2酸化物半導体層132を含むことができる。第2酸化物半導体層132は、第1酸化物半導体層131上に配置することができる。
【0094】
第1酸化物半導体層131は、第2酸化物半導体層132よりも高い移動度を有することができる。第1酸化物半導体層131は、メインチャネル層の役割をすることができる。
【0095】
第1酸化物半導体層131は、例えば、高移動度酸化物半導体物質で作ることができる。第1酸化物半導体層131は、高移動度特性を有することが知られているIGZO(InGaZnO)系酸化物半導体物質[In濃度>Ga濃度]、IZO(InZnO)系酸化物半導体物質、IGZTO(InGaZnSnO)系酸化物半導体物質、ITZO(InSnZnO)系酸化物半導体物質、FIZO(FeInZnO)系酸化物半導体物質、ZnO系酸化物半導体物質、SIZO(SiInZnO)系酸化物半導体物質、およびZnON(Zn-Oxynitride)系酸化物半導体物質の中の少なくとも一つを含むことができる。
【0096】
本発明の他の一実施例によれば、第2酸化物半導体層132は、優れた信頼性を有する酸化物半導体物質で作ることができる。例えば、第2酸化物半導体層132は、ガリウム(Ga)系酸化物半導体物質を含むことができる。詳細には、第2酸化物半導体層132は、IGZO(InGaZnO)系酸化物半導体物質[Ga濃度>In濃度]、GZO(GaZnO)系酸化物半導体物質、IGO(InGaO)系酸化物半導体物質およびGZTO(GaZnSnO)酸化物系半導体物質の中の少なくとも1つを含むことができる。
【0097】
インジウム(In)は、酸化物半導体の移動度を高め、ガリウム(Ga)は、膜安定性を向上させる特性を有する。したがって、第2酸化物半導体層132が、インジウム(In)とガリウム(Ga)を含む場合、ガリウム(Ga)の濃度をインジウム(In)の濃度より大きく設定することができる[Ga濃度>In濃度]。その結果、第2酸化物半導体層132の安定性を向上させることができる。
【0098】
第2酸化物半導体層132は、第1酸化物半導体層131の上部に配置され、第1酸化物半導体層131を保護することができる。
【0099】
バッファ層125、ソース電極151およびドレイン電極152から露出した第1酸化物半導体層131の上面を第2酸化物半導体層132が保護することにより、第1アクティブ層130の安定性を向上させることができる。その結果、薄膜トランジスタ100の駆動安定性および信頼性を向上させることができる。
【0100】
図2Bを参照すると、第1アクティブ層130は、第1酸化物半導体層131および第2酸化物半導体層132を含み、第1酸化物半導体層131は、第2酸化物半導体層132上に配置することができる。
図2Bを参照すると、高移動度特性を有してメインチャネル層の役割をする第1酸化物半導体層131を、ゲート電極160に近接して配置することができる。第2酸化物半導体層132は、第1酸化物半導体層131の下部に配置され、第1酸化物半導体層131を支持および保護することができる。
【0101】
第1アクティブ層130が2つの層からなる構造をバイレイヤー(bi-layer)構造ともいう。
図2Aおよび
図2Bは、第1アクティブ層130が2つの層からなる構造を例示している。しかしながら、本発明の他の一実施例はこれに限定されず、第1アクティブ層130は、第3酸化物半導体層をさらに含むことができる。第3酸化物半導体層は、第1酸化物半導体層131の下部に配置することができ、第2酸化物半導体層132の上部に配置することもでき、第1酸化物半導体層131と第2酸化物半導体層132の間に配置することもできる。
【0102】
図3は、本発明のまた他の一実施例による薄膜トランジスタ300の断面図である。
【0103】
図2と比較すると、
図3の薄膜トランジスタ300において、第1酸化物半導体層131は、第2酸化物半導体層132の側面と下面を覆うことができる。
図3を参照すると、第2酸化物半導体層132は、ソース電極151およびドレイン電極152と接触しないことがあり得る。
【0104】
高移動度特性を有する第1酸化物半導体層131が、ソース電極151の側面およびドレイン電極152の側面と直接に接触することにより、薄膜トランジスタ300が優れたオン(ON)電流特性を有することができる。
【0105】
第1酸化物半導体層131と第2酸化物半導体層132を含む第1アクティブ層130の製造過程において、第1酸化物半導体層131を先に形成した後、その上に第2酸化物半導体層132を形成することによって、
図3の構造を有する第1アクティブ層130を作ることができる。
【0106】
図4は、本発明のまた他の一実施例による薄膜トランジスタ400の断面図である。本発明のまた他の一実施例による薄膜トランジスタ400は、第2アクティブ層140を含むことができる。
【0107】
図4を参照すると、第2アクティブ層140は、ソース電極151、ドレイン電極152および第1アクティブ層130と重畳する。第2アクティブ層140は、基板110と第1アクティブ層130の間に配置され得る。したがって、第1アクティブ層130をゲート電極160と第2アクティブ層140の間に配置することができる。
【0108】
第2アクティブ層140は、基板110とソース電極151の間、および基板110とドレイン電極152の間に配置され得る。第2アクティブ層140は、ソース電極151の下面およびドレイン電極152の下面と接触することができる。
【0109】
第2アクティブ層140は、ソース電極151、ドレイン電極152および第1アクティブ層130の下部に一体に形成され得る。
【0110】
本発明のまた他の一実施例によれば、第2アクティブ層140は、第1アクティブ層130よりも低い移動度を有することができる。
【0111】
第2アクティブ層140は、第1アクティブ層130を支持する役割をすることができる。
【0112】
第2アクティブ層140は、優れた安定性を有し、低い移動度を有する酸化物半導体物質で作ることができる。例えば、第2アクティブ層140は、ガリウム(Ga)系酸化物半導体物質からなり得る。詳細には、第2アクティブ層140は、IGZO(InGaZnO)系酸化物半導体物質[Ga濃度>In濃度]、GZO(GaZnO)系酸化物半導体物質、IGO(InGaO)系酸化物半導体物質およびGZTO(GaZnSnO)系酸化物半導体物質の中の少なくとも1つを含むことができる。
【0113】
本発明のまた他の一実施例によれば、第2アクティブ層140は、薄膜トランジスタ400のオフ(OFF)状態で、漏れ電流を防止または抑制する役割をすることができる。
【0114】
アクティブ層130、140が酸化物半導体物質で作られる場合、薄膜トランジスタ400のオフ(ON)状態では、ゲート電極160に正(+)の電圧が印加され、薄膜トランジスタ400のオフ(OFF)状態では、ゲート電極160に負(-)の電圧が印加され得る。
【0115】
ゲート電極160に負(-)の電圧が印加される場合、たとえ薄膜トランジスタ400がオフ(OFF)状態であっても、キャリアである電子をアクティブ層130、140の中のゲート電極160から遠く離れた側に蓄積することができる。このように蓄積された電子によって、薄膜トランジスタ400のオフ(OFF)状態で漏れ電流が発生し得る。
【0116】
図4に示す薄膜トランジスタ400のオフ(OFF)状態では、アクティブ層130、140の最も下側の第2アクティブ層140の下部に、少量の電子が集まり得る。この場合、漏れ電流が流れるためには、電子はソース電極151、第2アクティブ層140の下部、およびドレイン電極152を通る経路に移動しなければならない(
図9B参照)。ところが、本発明のまた他の一実施例によれば、第2アクティブ層140がソース電極151およびドレイン電極152の下部に配置されるため、漏れ電流を引き起こす電子の経路が長くなり、漏れ電流を抑制することができる。また、第2アクティブ層140は、半導体特性を有しはするが、低い移動度を有するため、第2アクティブ層140を通る漏れ電流をほとんど無視することができる。
【0117】
したがって、本発明のまた他の一実施例によれば、第2アクティブ層140によって薄膜トランジスタ400の漏れ電流を防止または抑制することができる。
【0118】
図5は、本発明のまた他の一実施例による薄膜トランジスタ500の断面図である。
【0119】
図5を参照すると、第1アクティブ層130は、第1酸化物半導体層131および第2酸化物半導体層132を含むことができる。第2酸化物半導体層132は、第1酸化物半導体層131上に配置され得る。
【0120】
第1酸化物半導体層131は、第2アクティブ層140と接触することができる。
【0121】
第1酸化物半導体層131は、第2酸化物半導体層132よりも高い移動度を有することができる。第1酸化物半導体層131は、メインチャネル層の役割をすることができる。第1酸化物半導体層131は、例えば、高移動度酸化物半導体物質で作ることができる。
【0122】
第2酸化物半導体層132は、優れた安定性を有する酸化物半導体物質で作ることができる。例えば、第2アクティブ層140は、ガリウム(Ga)系酸化物半導体物質からなり得る。第2酸化物半導体層132は、第2アクティブ層140と同じ半導体物質で作ることができ、異なる半導体物質で作ることもできる。
【0123】
また、第1酸化物半導体層131は、第2アクティブ層140よりも高い移動度を有することができる。
【0124】
第2アクティブ層140は、優れた安定性を有し、低い移動度を有する酸化物半導体物質で作ることができる。例えば、第2アクティブ層140は、ガリウム(Ga)系酸化物半導体物質からなり得る。本発明の一実施例によれば、第2酸化物半導体層132は、第1酸化物半導体層131を保護するために優れた安定性を有することができる。第2アクティブ層140は、漏れ電流を防止するために低い移動度を有することができる。例えば、第2アクティブ層140は、第2酸化物半導体層132よりも低い移動度を有することができる。第2アクティブ層140と第2酸化物半導体層132が同じ金属組成を有する場合、第2アクティブ層140が低い移動度を有するようにするために、第2アクティブ層140の製造工程で高い酸素分圧を印加することができる。
【0125】
しかしながら、本発明のまた他の一実施例はこれに限定されず、第2酸化物半導体層132が、第2アクティブ層140よりも低い移動度を有することもできる。第2酸化物半導体層132が低い移動度を有しても、第2酸化物半導体層132が薄い厚さで作くられると、薄膜トランジスタ500の駆動特性を阻害しないことがあり得る。
【0126】
本発明のまた他の一実施例によれば、第1酸化物半導体層131は、3~20nmの厚さを有することができ、5~10nmの厚さを有することができる。第2酸化物半導体層132は、2~5nmの厚さを有することができ、2~4nmの厚さを有することができる。第2アクティブ層140は、5~30nmの厚さを有することができ、10~20nmの厚さを有することができる。
【0127】
図5を参照すると、優れた安定性を有する第2酸化物半導体層132と第2アクティブ層140によって、第1酸化物半導体層131を保護することができる。第2酸化物半導体層132と第2アクティブ層140の間で第1酸化物半導体層131が保護されるため、薄膜トランジスタ500が優れた駆動安定性を有することができ、信頼性を向上させることができる。
【0128】
図6は、本発明のまた他の一実施例による薄膜トランジスタ600の断面図である。
【0129】
図6を参照すると、第1酸化物半導体層131は、第2酸化物半導体層132の側面と下面を覆うことができる。
【0130】
図6を参照すると、第2酸化物半導体層132は、ソース電極151およびドレイン電極152と接触せず、第2アクティブ層140とも接触しないことがあり得る。
【0131】
高移動度特性を有する第1酸化物半導体層131が、ソース電極151の側面およびドレイン電極152の側面と直接に接触することにより、薄膜トランジスタ600が優れたオン(ON)電流特性を有することができる。
【0132】
第1酸化物半導体層131と第2酸化物半導体層132を含む第1アクティブ層130の形成過程において、第1酸化物半導体層131を先に形成した後、その上に第2酸化物半導体層132を形成すると、
図6の構造を有する第1アクティブ層130を作ることができる(
図10Eおよび
図10F参照)。
【0133】
図7Aおよび
図7Bは、比較例に係る薄膜トランジスタ71、72のオン(ON)電流経路を表示する概略図である。
【0134】
図7Aおよび
図7Bは、それぞれ、本発明の一実施例による
図5および
図6の薄膜トランジスタ500、600と類似に、3つの酸化物半導体層を有するが、第2アクティブ層140を有しない薄膜トランジスタ71、72を示している。
【0135】
図7Aおよび
図7Bの薄膜トランジスタ71、72は、酸化物半導体層131、132、133からなるアクティブ層を含む。
図7Aの薄膜トランジスタ71では、酸化物半導体層131、132、133が、ソース電極151とドレイン電極152の下部に配置される。
図7Bの薄膜トランジスタ72では、酸化物半導体層131、132、133がソース電極151とドレイン電極152の上部に配置される。
【0136】
本発明の一実施例によれば、酸化物半導体層131、132、133は、主にn型半導体特性を有することができ、したがって、酸化物半導体層131、132、133からなるアクティブ層を有する薄膜トランジスタをターンオン(Turn-On)させるために、ゲート電極160に正(+)の電圧が印加される。
【0137】
ゲート電極160に正(+)の電圧が印加される場合、移動度が高いかゲート電極160に近い、酸化物半導体層131、132、133の中の経路を通って主に電流が流れ得る。その結果、電流は、主に
図7aおよび
図7bの矢印で示された経路を通って流れるようになる。
【0138】
図7Aおよび
図7Bの薄膜トランジスタ71、72では、ソース電極151とドレイン電極152の下部または上部を通る経路を通って電流が流れるようになる。この場合、電流の経路が長くなり、電流経路が長くなるにつれて抵抗が増加するため、薄膜トランジスタのオン(ON)電流特性が低下し得る。
【0139】
図8は、本発明のまた他の一実施例による薄膜トランジスタ600のオン(ON)電流経路を示す概略図である。
【0140】
図8を参照すると、本発明のまた他の一実施例による薄膜トランジスタ600において、第1アクティブ層130が、ソース電極151の上面151aおよび下面151bと接触しないで、ソース電極151とドレイン電極152の間の空間にのみ配置される。第1アクティブ層130が、ソース電極151の側面およびドレイン電極152の側面と接触することにより、ソース電極151とドレイン電極152の間で最短の電荷移動経路を確保することができる。したがって、経路上の損失なしにソース電極151とドレイン電極152の間で最短経路に電流を流すことができる。その結果、薄膜トランジスタ600のオン(ON)電流特性を向上させることができる。
【0141】
図9Aおよび
図9Bは、薄膜トランジスタの漏れ電流経路を示す概略図である。
【0142】
図9Aは、3つの酸化物半導体層131、132、133を含むが、第2アクティブ層140を含まない薄膜トランジスタを示し、
図9Bは、第2アクティブ層140を含む本発明のまた他の一実施例による薄膜トランジスタ500の一部分を示している。
【0143】
アクティブ層130、140が、酸化物半導体物質からなる場合、薄膜トランジスタのオフ(OFF)状態では、ゲート電極160に負(-)の電圧を印加することができる。
【0144】
ゲート電極160に負(-)の電圧が印加される場合、薄膜トランジスタがオフ(OFF)状態であっても、キャリアである電子が、酸化物半導体層131、132、133、140の中のゲート電極160から遠く離れた側に蓄積され得る。このように蓄積された電子によって漏れ電流が発生し得る。
【0145】
図9Aを参照すると、薄膜トランジスタのオフ(OFF)状態で、最下部の酸化物半導体層133に電子を蓄積することができる。このように蓄積された電子が、ソース電極151とドレイン電極152の間を移動すると、漏れ電流が発生し得る。
【0146】
図9Bを参照すると、本発明のまた他の一実施例による薄膜トランジスタ500の場合、第1アクティブ層130の下部に配置された第2アクティブ層140を含む。
図9Bに示す薄膜トランジスタのオフ(OFF)状態では、アクティブ層130、140の最も下側の第2アクティブ層140の下部にキャリアである電子が集まり得る。ところで、本発明のまた他の一実施例によれば、第2アクティブ層140が、ソース電極151およびドレイン電極152の下部に配置されるため、漏れ電流を引き起こす電子の経路が長くなり、漏れ電流を抑制することができる。また、第2アクティブ層140は、半導体特性を有しはするが、低い移動度を有するため、第2アクティブ層140を通る漏れ電流をほとんど無視することができる。
【0147】
したがって、本発明のまた他の一実施例によれば、第2アクティブ層140によって薄膜トランジスタ500の漏れ電流を防止または抑制することができる。
【0148】
以下、
図10A~
図10Gを参照して、本発明の一実施例による薄膜トランジスタ600の製造方法を説明する。
【0149】
図10A~
図10Gは、本発明の一実施例による薄膜トランジスタ600の製造工程図である。
【0150】
図10Aを参照すると、基板110上に光遮断層120を形成し、光遮断層120上にバッファ層125を形成することができる。また、バッファ層125上に第2アクティブ層140を形成するための第2アクティブ物質層140mを形成することができる。第2アクティブ物質層140mは、例えば、優れた安定性を有する低移動度酸化物半導体物質で作ることができる。
【0151】
図10Bを参照すると、第2アクティブ物質層140m上にソース電極151およびドレイン電極152を形成するための導電材層150mを形成する。導電材層150mは、例えば、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、金(Au)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、ネオジウム(Nd)、銅(Cu)、およびそれらの合金の中の少なくとも1つを含むことができる。導電材層150mは、例えば、優れたエッチング安定性を有するチタン(Ti)を含むことができる。
【0152】
例えば、ソース電極151およびドレイン電極152は、チタン(Ti)からなる単一膜構造を有することができる。また、ソース電極151とドレイン電極152は、チタン(Ti)からなる層を含む多層膜構造を有することができる。ソース電極151およびドレイン電極152が、チタン(Ti)からなる層を含む多層膜構造を有する場合、チタン(Ti)からなる層は、ソース電極151およびドレイン電極152の最上層に配置することができる。
【0153】
図10Cを参照すると、導電材層150mをパターニングしてソース電極151およびドレイン電極152を形成することができる。ソース電極151およびドレイン電極152は、第2アクティブ物質層140m上に形成される。
【0154】
図10Dを参照すると、第2アクティブ物質層140m、ソース電極151およびドレイン電極152上に第1アクティブ層130を形成するための第1アクティブ物質層130mを形成することができる。詳細には、第1アクティブ物質層130mは、ソース電極151とドレイン電極152の間、およびソース電極151とドレイン電極152の上部に配置され得る。
【0155】
また、
図10Dを参照すると、第1アクティブ物質層130mは、第1酸化物半導体物質層131mおよび第2酸化物半導体物質層132mを含むことができる。したがって、第1アクティブ物質層130mを形成する工程は、第1酸化物半導体物質層131mを形成する工程、および第2酸化物半導体物質層132mを形成する工程を含むことができる。
【0156】
図10Eを参照すると、第1アクティブ物質層130mおよび第2アクティブ物質層140mをパターニングするために、フォトレジストパターン270を形成することができる。フォトレジストパターン270は、ソース電極151とドレイン電極152の間の上部に配置することができる。
【0157】
図10Fを参照すると、第1アクティブ物質層130mおよび第2アクティブ物質層140mをパターニングして第1アクティブ層130および第2アクティブ層140を形成することができる。
【0158】
第1アクティブ層130および第2アクティブ層140を形成するために、フォトレジストパターン270を用いるフォトリソグラフィ方法を適用することができる。
【0159】
図10Eおよび
図10Fを参照すると、フォトレジストパターン270を用いたフォトリソグラフィ方法により、第1アクティブ物質層130mおよび第2アクティブ物質層140mを一緒にパターニングすることができる。その結果、第1アクティブ層130と第2アクティブ層140を同時に形成することができる。
【0160】
図10Fを参照すると、第1アクティブ層130は、ソース電極151とドレイン電極152の間に配置され、第2アクティブ層140と接触することができる。
【0161】
図10Gを参照すると、第1アクティブ層130、ソース電極151およびドレイン電極152上にゲート絶縁膜165を形成し、ゲート絶縁膜165上にゲート電極160を形成することができる。その結果、本発明のまた他の一実施例による薄膜トランジスタ600を作製することができる。
【0162】
図11は、本発明のまた他の一実施例による表示装置700の概略図である。
【0163】
本発明のまた他の一実施例による表示装置700は、
図11に示すように、表示パネル310、ゲートドライバ320、データドライバ330、および制御部340を含む。
【0164】
表示パネル310にゲートライン(GL)およびデータライン(DL)が配置され、ゲートライン(GL)とデータライン(DL)の交差領域に画素(P)が配置される。画素(P)の駆動により映像が表示される。
【0165】
制御部340は、ゲートドライバ320とデータドライバ330を制御する。
【0166】
制御部340は、外部システム(未図示)から供給される信号を用いて、ゲートドライバ320を制御するためのゲート制御信号(GCS)およびデータドライバ330を制御するためのデータ制御信号(DCS)を出力する。また、制御部340は、外部システムから入力する入力映像データをサンプリングした後、それを再整列して、再整列したデジタル映像データ(RGB)をデータドライバ330に供給する。
【0167】
ゲート制御信号(GCS)は、ゲートスタートパルス(GSP)、ゲートシフトクロック(GSC)、ゲート出力イネーブル信号(GOE)、スタート信号(Vst)、およびゲートクロック(GCLK)などを含む。また、ゲート制御信号(GCS)には、シフトレジスタを制御するための制御信号を含むことができる。
【0168】
データ制御信号(DCS)は、ソーススタートパルス(SSP)、ソースシフトクロック信号(SSC)、ソース出力イネーブル信号(SOE)、極性制御信号(POL)などを含む。
【0169】
データドライバ330は、表示パネル310のデータライン(DL)にデータ電圧を供給する。詳細には、データドライバ330は、制御部340から入力した映像データ(RGB)をアナログデータ電圧に変換し、データ電圧をデータライン(DL)に供給する。
【0170】
ゲートドライバ320は、シフトレジスタ350を含むことができる。
【0171】
シフトレジスタ350は、制御部340から伝送されたスタート信号やゲートクロック等を用いて、1フレームの間、ゲートライン(GL)にゲートパルスを順次に供給する。ここで、1フレームとは、表示パネル310を介して1つの画像が出力される期間をいう。ゲートパルスは、画素(P)に配置されたスイッチング素子(薄膜トランジスタ)をターンオンさせることができるターンオン電圧を有している。
【0172】
また、シフトレジスタ350は、1フレームのうち、ゲートパルスが供給されない残りの期間には、ゲートライン(GL)に、スイッチング素子をターンオフさせることができるゲートオフ信号を供給する。以下、ゲートパルスとゲートオフ信号を総称してスキャン信号(SSまたはScan)という。
【0173】
本発明の一実施例によれば、ゲートドライバ320を表示パネル310に実装することができる。このように、ゲートドライバ320が、表示パネル310に直接に実装されている構造をゲートインパネル(Gate In Panel:GIP)構造という。
【0174】
【0175】
図12の回路図は、表示素子710として有機発光ダイオード(OLED)を含む表示装置700の画素(P)に対する等価回路図である。
【0176】
画素(P)は、表示素子710と、表示素子710を駆動する画素駆動部(PDC)とを含む。
図12の画素駆動部(PDC)は、スイッチングトランジスタである第1薄膜トランジスタ(TR1)、および駆動トランジスタである第2薄膜トランジスタ(TR2)とを含む。
【0177】
本発明のまた他の一実施例による表示装置700は、
図1~
図6に示した薄膜トランジスタ100、201、202、300、400、500、600の中の少なくとも1つを含むことができる。
【0178】
第1薄膜トランジスタ(TR1)は、ゲートライン(GL)およびデータライン(DL)に連結していて、ゲートライン(GL)を介して供給されるスキャン信号(SS)によってターンオン又はターンオフする。
【0179】
データライン(DL)は、画素駆動部(PDC)にデータ電圧(Vdata)を提供し、第1薄膜トランジスタ(TR1)は、データ電圧(Vdata)の印加を制御する。
【0180】
駆動電源ライン(PL)は、表示素子710に駆動電圧(Vdd)を提供し、第2薄膜トランジスタ(TR2)は、駆動電圧(Vdd)を制御する。駆動電圧(Vdd)は、表示素子710である有機発光ダイオード(OLED)を駆動するための画素駆動電圧である。
【0181】
ゲートドライバ320からゲートライン(GL)を介して印加されたスキャン信号(SS)によって、第1薄膜トランジスタ(TR1)がターンオンされると、データライン(DL)を介して供給されたデータ電圧(Vdata)が、素子710に連結した第2薄膜トランジスタ(TR2)のゲート電極(G2)に供給される。データ電圧(Vdata)は、第2薄膜トランジスタ(TR2)のゲート電極(G2)とソース電極(S2)との間に形成された第1キャパシタ(C1)に充電される。第1キャパシタ(C1)は、ストレージキャパシタ(Cst)である。
【0182】
データ電圧(Vdata)によって、第2薄膜トランジスタ(TR2)を介して表示素子710である有機発光ダイオード(OLED)に供給される電流の量が制御され、これにより表示素子710から出力する光の階調を制御することができる。
【0183】
図13および
図14を参照すると、第1薄膜トランジスタ(TR1)および第2薄膜トランジスタ(TR2)が、基板110上に配置される。
【0184】
基板110は、ガラスまたはプラスチックからなり得る。基板110として、フレキシブル特性を有するプラスチック、例えばポリイミド(PI)を使用することができる。
【0185】
基板110上に光遮断層120が配置される。遮光層120は、外部から入射する光を遮断してアクティブ層(A1、A2)を保護する。
【0186】
光遮断層120上にバッファ層125が配置される。バッファ層125は、絶縁性物質からなり、外部から流入する水分や酸素などからアクティブ層(A1、A2)を保護する。
【0187】
バッファ層125上には、第1薄膜トランジスタ(TR1)のアクティブ層(A1)と第2薄膜トランジスタ(TR2)のアクティブ層(A2)が配置される。
【0188】
アクティブ層(A1、A2)は、酸化物半導体物質を含むことができる。本発明のまた他の一実施例によれば、アクティブ層(A1、A2)は、酸化物半導体物質からなる酸化物半導体層である。例えば、アクティブ層(A1、A2)は、それぞれ第1アクティブ層130および第2アクティブ層140を含むことができる。
【0189】
詳細には、第2アクティブ層140をバッファ層125上に配置することができる。
【0190】
第2アクティブ層140上にソース電極(S1、S2)およびドレイン電極(D1、D2)を配置することができる。第1薄膜トランジスタ(TR1)の第2アクティブ層140上に第1薄膜トランジスタ(TR1)のソース電極(S1)およびドレイン電極(D1)を配置することができる。第2薄膜トランジスタ(TR2)の第2アクティブ層140上に第2薄膜トランジスタ(TR2)のソース電極S2およびドレイン電極(D2)を配置することができる。
【0191】
本発明のまた他の一実施例によれば、ソース電極(S1、S2)とドレイン電極(D1、D2)は、説明の便宜上、区別したものであり、ソース電極(S1、S2)とドレイン電極(D1、D2)は、互いに交換することができる。したがって、ソース電極(S1、S2)は、ドレイン電極(D1、D2)になり得、ドレイン電極(D1、D2)は、ソース電極(S1、S2)になり得る。
【0192】
バッファ層125上にデータライン(DL)と駆動電源ライン(PL)を配置することができる。
【0193】
図13および
図14を参照すれば、第2アクティブ層140および第1薄膜トランジスタ(TR1)のソース電極(S1)によって、データライン(DL)を形成することができる。第1薄膜トランジスタ(TR1)のソース電極(S1)は、データライン(DL)と一体に形成することができる。
【0194】
また、第2アクティブ層140と第2薄膜トランジスタ(TR2)のドレイン電極(D2)によって、駆動電源ライン(PL)を形成することができる。
図13および
図14を参照すれば、第2薄膜トランジスタ(TR2)のドレイン電極(D2)を駆動電源ライン(PL)と一体的に形成することができる。
【0195】
本発明のまた他の一実施例によれば、コンタクトホールなしに第1薄膜トランジスタ(TR1)のソース電極(S1)とデータライン(DL)が、互いに連結することができる。また、コンタクトホールなしに、第1薄膜トランジスタ(TR1)のアクティブ層(A1)をソース電極(S1)およびドレイン電極(D1)とそれぞれ連結することができる。
【0196】
本発明のまた他の一実施例によれば、コンタクトホールなしに第2薄膜トランジスタ(TR2)のドレイン電極(D2)と駆動電源ライン(PL)を互いに連結することができる。また、コンタクトホールなしに、第2薄膜トランジスタ(TR2)のアクティブ層(A2)をソース電極S2およびドレイン電極(D2)にそれぞれ連結することができる。
【0197】
第2薄膜トランジスタ(TR2)のソース電極(S2)は、バッファ層125上に延長され、その一部が第1キャパシタ(C1)の第1キャパシタ電極(CE1)の役割をすることができる。第1キャパシタ電極(CE1)は、第2薄膜トランジスタ(TR2)のソース電極(S2)の一部と第2アクティブ層140の一部とが重畳した構造からなり得る。
【0198】
アクティブ層(A1、A2)、ソース電極(S1、S2)、ドレイン電極(D1、D2)、および第1キャパシタ電極(CE1)上にゲート絶縁膜165が配置される。ゲート絶縁膜165は、絶縁性を有し、アクティブ層(A1、A2)とゲート電極(G1、G2)を離隔させる。
【0199】
ゲート絶縁膜165上に、第1薄膜トランジスタ(TR1)のゲート電極(G1)および第2薄膜トランジスタ(TR2)のゲート電極(G2)が配置される。
【0200】
第1薄膜トランジスタ(TR1)のゲート電極(G1)は、第1薄膜トランジスタ(TR1)のアクティブ層(A1)と重畳する。第2薄膜トランジスタ(TR2)のゲート電極(G2)は、第2薄膜トランジスタ(TR2)のアクティブ層(A2)と重畳する。
【0201】
図13および
図14を参照すると、ゲート電極(G1、G2)と同一層に第1キャパシタ(C1)の第2キャパシタ電極(CE2)が配置される。ゲート電極(G1、G2)と第2キャパシタ電極(CE2)は、同一物質を用いる同一工程によって共に作製することができる。
【0202】
第2キャパシタ電極(CE2)は、ゲート絶縁膜165に形成された第1コンタクトホール(H1)を介して、第1薄膜トランジスタ(TR1)のドレイン電極(D1)に延長され得る。第2キャパシタ電極(CE2)の一部が、第2薄膜トランジスタ(TR2)のアクティブ層(A2)の上部に延長され、第2薄膜トランジスタ(TR2)のゲート電極(G2)となり得る。
【0203】
その結果、第1薄膜トランジスタ(TR1)および第2薄膜トランジスタ(TR2)を形成することができる。
【0204】
また、ゲート絶縁膜165上に第1ブリッジ(BR1)を形成することができる。第1ブリッジ(BR1)は、第2薄膜トランジスタ(TR2)のソース電極(S2)と連結する。
【0205】
ゲート電極(G1、G2)、第2キャパシタ電極(CE2)、および第1ブリッジ(BR1)上に平坦化層175が配置される。平坦化層175は、第1薄膜トランジスタ(TR1)および第2薄膜トランジスタ(TR2)の上部を平坦化し、第1薄膜トランジスタ(TR1)および第2薄膜トランジスタ(TR2)を保護する。
【0206】
平坦化層175上に表示素子710の第1電極711が配置される。表示素子710の第1電極711は、平坦化層175に形成された第3コンタクトホール(H3)を介して、第1ブリッジ(BR1)と連結することができる。その結果、表示素子710の第1電極711を第2薄膜トランジスタ(TR2)のソース電極(S2)と電気的に接続することができる。
【0207】
第1電極711の端にバンク層750が配置される。バンク層750は、表示素子710の発光領域を定義する。
【0208】
第1電極711上に有機発光層712が配置され、有機発光層712上に第2電極713が配置される。これにより、表示素子710が完成する。
図14に示す表示素子710は、有機発光ダイオード(OLED)である。したがって、本発明のまた他の一実施例による表示装置700は、有機発光表示装置である。
【0209】
図15は、本発明のまた他の一実施例による表示装置800の画素(P)の回路図である。
【0210】
図15は、有機発光表示装置の画素(P)に対する等価回路図である。
【0211】
図15に示す表示装置800の画素(P)は、表示素子710である有機発光ダイオード(OLED)、および表示素子710を駆動する画素駆動部(PDC)を含む。表示素子710は、画素駆動部(PDC)に連結する。
【0212】
画素(P)には、画素駆動部(PDC)に信号を供給する信号ライン(DL、GL、PL、RL、SCL)が、配置されている。
【0213】
データライン(DL)にデータ電圧(Vdata)が供給され、ゲートライン(GL)にスキャン信号(SS)が供給され、駆動電源ライン(PL)に画素を駆動する駆動電圧(Vdd)が供給され、リファレンスライン(RL)にはリファレンス電圧(Vref)が供給され、センシング制御ライン(SCL)にはセンシング制御信号(SCS)が供給される。
【0214】
画素駆動部(PDC)は、例えば、ゲートライン(GL)およびデータライン(DL)に連結した第1薄膜トランジスタ(TR1)(スイッチングトランジスタ)、第1薄膜トランジスタ(TR1)を介して伝送されたデータ電圧(Vdata)によって、表示素子710に出力される電流の大きさを制御する第2薄膜トランジスタ(TR2)(駆動トランジスタ)、第2薄膜トランジスタ(TR2)の特性を感知するための第3薄膜トランジスタ(TR3)(センシングトランジスタ)を含む。
【0215】
第2薄膜トランジスタ(TR2)のゲート電極と表示素子710の間に第1キャパシタ(C1)が位置する。第1キャパシタ(C1)をストレージキャパシタ(Cst)ともいう。
【0216】
第1薄膜トランジスタ(TR1)は、ゲートライン(GL)に供給されるスキャン信号(SS)によってターンオンされ、データライン(DL)に供給されるデータ電圧(Vdata)を第2薄膜トランジスタ(TR2)のゲート電極に伝送する。
【0217】
第3薄膜トランジスタ(TR3)は、第2薄膜トランジスタ(TR2)と表示素子710の間の第1ノード(n1)およびリファレンスライン(RL)に連結し、センシング制御信号(SCS)によりターンオン又はターンオフされ、センシング期間に駆動トランジスタである第2薄膜トランジスタ(TR2)の特性を感知する。
【0218】
第2薄膜トランジスタ(TR2)のゲート電極に連結した第2ノード(n2)は、第1薄膜トランジスタ(TR1)に連結する。第2ノード(n2)と第1ノード(n1)の間に第1キャパシタ(C1)が形成される。
【0219】
第1薄膜トランジスタ(TR1)がターンオンされると、データライン(DL)を介して供給されたデータ電圧(Vdata)が、第2薄膜トランジスタ(TR2)のゲート電極に供給される。データ電圧(Vdata)は、第2薄膜トランジスタ(TR2)のゲート電極とソース電極(S2)の間に形成された第1キャパシタ(C1)に充電される。
【0220】
第2薄膜トランジスタ(TR2)がオンすると、画素を駆動する駆動電圧(Vdd)により、電流が第2薄膜トランジスタ(TR2)を介して表示素子710に供給され、表示素子710から光が出力する。
【0221】
本発明のまた他の一実施例による表示装置800は、
図1~
図6に示した薄膜トランジスタ100、201、202、300、400、500、600の中の少なくとも1つを含むことができる。
【0222】
図16は、本発明のまた他の一実施例による表示装置900の画素の回路図である。
【0223】
図16に示す表示装置900の画素(P)は、表示素子710である有機発光ダイオード(OLED)、および表示素子710を駆動する画素駆動部(PDC)とを含む。表示素子710は、画素駆動部(PDC)に連結する。
【0224】
画素駆動部(PDC)は、薄膜トランジスタ(TR1、TR2、TR3、TR4)を含む。
【0225】
画素(P)には、画素駆動部(PDC)に駆動信号を供給する信号ライン(DL、EL、GL、PL、SCL、RL)が、配置されている。
【0226】
図16の画素(P)は、
図15の画素(P)と比較して、発光制御ライン(EL)をさらに含む。発光制御ライン(EL)に発光制御信号(EM)が供給される。
【0227】
また、
図16の画素駆動部(PDC)は、
図15の画素駆動部(PDC)と比較して、第2薄膜トランジスタ(TR2)の発光時点を制御するための発光制御トランジスタである第4薄膜トランジスタ(TR4)をさらに含む。
【0228】
第2薄膜トランジスタ(TR2)のゲート電極(G2)と表示素子710の間に第1キャパシタ(C1)が位置する。
【0229】
第1薄膜トランジスタ(TR1)は、ゲートライン(GL)に供給されるスキャン信号(SS)によってターンオンされ、データライン(DL)に供給されるデータ電圧(Vdata)を第2薄膜トランジスタ(TR2)のゲート電極に伝送する。
【0230】
第3薄膜トランジスタ(TR3)は、リファレンスライン(RL)に連結し、センシング制御信号(SCS)によってターンオンまたはターンオフされ、センシング期間に駆動トランジスタである第2薄膜トランジスタ(TR2)の特性を感知する。
【0231】
第4薄膜トランジスタ(TR4)は、発光制御信号(EM)によって、駆動電圧(Vdd)を第2薄膜トランジスタ(TR2)に伝達するか、駆動電圧(Vdd)を遮断する。第4薄膜トランジスタ(TR4)がターンオンされると、第2薄膜トランジスタ(TR2)に電流が供給され、表示素子710から光が出力する。
【0232】
本発明のまた他の一実施例による表示装置900は、
図1~
図6に示した薄膜トランジスタ100、201、202、300、400、500、600の中の少なくとも1つを含むことができる。
【0233】
本発明のまた他の一実施例による画素駆動部(PDC)は、上述した構造以外の他の様々な構造で形成することができる。画素駆動部(PDC)は、例えば、5個以上の薄膜トランジスタを含むこともできる。
【0234】
図17は、本発明のまた他の一実施例による表示装置1000の画素の回路図である。
【0235】
【0236】
図17に示す表示装置1000の画素(P)は、画素駆動部(PDC)、および画素駆動部(PDC)に連結した液晶キャパシタ(Clc)を含む。液晶キャパシタ(Clc)は、表示素子に該当する。
【0237】
画素駆動部(PDC)は、ゲートライン(GL)およびデータライン(DL)と接続した薄膜トランジスタ(TR)、薄膜トランジスタ(TR)と共通電極372の間に接続したストレージキャパシタ(Cst)を含む。液晶キャパシタ(Clc)は、薄膜トランジスタ(TR)の画素電極371と共通電極372の間で、ストレージキャパシタ(Cst)と並列に接続する。
【0238】
液晶キャパシタ(Clc)は、薄膜トランジスタ(TR)を介して画素電極371に供給されたデータ信号と、共通電極372に供給された共通電圧(Vcom)との差電圧を充電し、充電した電圧により液晶を駆動して光透過量を制御する。ストレージキャパシタ(Cst)は、液晶キャパシタ(Clc)に充電された電圧を安定的に維持させる。
【0239】
本発明のまた他の一実施例による表示装置1000は、
図1~
図6に示す薄膜トランジスタ100、201、202、300、400、500、600の中の少なくとも1つを含むことができる。
【0240】
以上説明した本発明は、上述した実施例および添付の図によって限定されるものではなく、本発明の技術的事項から逸脱しない範囲内で種々の置換、変形および変更が可能であることが、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者にとっては明らかであろう。したがって、本発明の範囲は、後述する特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味、範囲、およびその均等概念から導出される全ての変更または変形された形態が、本発明の範囲に含まれるものと解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0241】
110:基板
120:光遮断層
125:バッファ層
130:第1アクティブ層
131:第1酸化物半導体層
132:第2酸化物半導体層
140:第2アクティブ層
151:ソース電極
152:ドレイン電極
160:ゲート電極
165:ゲート絶縁膜