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特許7465943ポリ塩化ビニル樹脂組成物、並びに高耐熱性及び高透明度を有するパイプの製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-03
(45)【発行日】2024-04-11
(54)【発明の名称】ポリ塩化ビニル樹脂組成物、並びに高耐熱性及び高透明度を有するパイプの製造方法
(51)【国際特許分類】
   C08L 27/06 20060101AFI20240404BHJP
   C08L 27/08 20060101ALI20240404BHJP
   C08L 33/20 20060101ALI20240404BHJP
   C08L 33/06 20060101ALI20240404BHJP
   C08K 5/58 20060101ALI20240404BHJP
   C08K 5/1515 20060101ALI20240404BHJP
   C08L 23/04 20060101ALI20240404BHJP
   C08L 23/30 20060101ALI20240404BHJP
   C08K 5/103 20060101ALI20240404BHJP
   C08K 5/524 20060101ALI20240404BHJP
   F16L 9/127 20060101ALI20240404BHJP
【FI】
C08L27/06
C08L27/08
C08L33/20
C08L33/06
C08K5/58
C08K5/1515
C08L23/04
C08L23/30
C08K5/103
C08K5/524
F16L9/127
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2022207890
(22)【出願日】2022-12-26
【審査請求日】2022-12-26
(31)【優先権主張番号】111138114
(32)【優先日】2022-10-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】501296612
【氏名又は名称】南亞塑膠工業股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】NAN YA PLASTICS CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】廖徳超
(72)【発明者】
【氏名】許漢チン
(72)【発明者】
【氏名】陳春來
(72)【発明者】
【氏名】呉文義
【審査官】中川 裕文
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-187644(JP,A)
【文献】米国特許第05855708(US,A)
【文献】特開2000-319479(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第113717309(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C08K 3/00- 13/08
C08L 1/00-101/14
F16L 9/00- 11/26
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
高耐熱性及び高透明度を有するパイプを作製するためのポリ塩化ビニル樹脂組成物であって、
(A)重合度が800~1350であるポリ塩化ビニル樹脂100重量部、
(B)塩化ビニリデンである第1の単量体とビニルバーサテートである第2の単量体との共重合体である改質剤0.5重量部~5重量部、及び
(C)耐熱性向上剤1重量部~10重量部
を含む、ポリ塩化ビニル樹脂組成物。
【請求項2】
前記耐熱性向上剤は、α-メチルアクリロニトリル共重合体である、請求項1に記載のポリ塩化ビニル樹脂組成物。
【請求項3】
さらに(D)強靭化剤、熱安定剤、潤滑剤及び酸化防止剤からなる群から選択される少なくとも1種の機能性添加剤を含む請求項1に記載のポリ塩化ビニル樹脂組成物。
【請求項4】
前記強靭化剤は、アクリレートエラストマー(Acrylic resin、ACR)及びメタクリル酸メチル-ブタンジエン-スチレンエラストマー(Methyl methacrylate-butadiene-styrene resin、MBS resin)の少なくとも1種を含み、前記強靭化剤の添加量は、前記ポリ塩化ビニル樹脂100重量部に対して1重量部~10重量部である、請求項に記載のポリ塩化ビニル樹脂組成物。
【請求項5】
前記熱安定剤は、チオールエステル系有機スズ、エポキシ化合物、ハイドロタルサイト系化合物、及びカルシウム亜鉛安定剤の少なくとも1種を含み、前記熱安定剤の添加量は、前記ポリ塩化ビニル樹脂100重量部に対して1重量部~5重量部である、請求項に記載のポリ塩化ビニル樹脂組成物。
【請求項6】
前記潤滑剤は、ポリエチレンワックス及び酸化ポリエチレンワックスの少なくとも1種を含み、前記潤滑剤の添加量は、前記ポリ塩化ビニル樹脂100重量部に対して0.1重量部~0.5重量部である、請求項に記載のポリ塩化ビニル樹脂組成物。
【請求項7】
前記酸化防止剤は、ヒンダードフェノール系酸化防止剤及び亜リン酸エステル系酸化防止剤の少なくとも1種を含み、前記酸化防止剤の添加量は、前記ポリ塩化ビニル樹脂100重量部に対して0.1重量部~1重量部である、請求項に記載のポリ塩化ビニル樹脂組成物。
【請求項8】
前記ポリ塩化ビニル樹脂は、塊状重合のポリ塩化ビニル樹脂及び懸濁重合のポリ塩化ビニル樹脂の少なくとも1種を含む、請求項1に記載のポリ塩化ビニル樹脂組成物。
【請求項9】
請求項1に記載のポリ塩化ビニル樹脂組成物を熱間混合してから、冷間混合して配合料を得ること、及び
前記配合料を溶融させ、押出して成形すること
を含む、高耐熱性及び高透明度を有するパイプの製造方法。
【請求項10】
前記配合料を熱間混合により100℃~120℃に加熱してから、冷間混合により35℃~50℃に冷却する、請求項に記載の高耐熱性及び高透明度を有するパイプの製造方法。
【請求項11】
前記配合料の溶融温度は、170℃~200℃である、請求項に記載の高耐熱性及び高透明度を有するパイプの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂組成物に関し、特にポリ塩化ビニル樹脂組成物及びこれを使用した高耐熱性及び高透明度を有するパイプの製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ポリ塩化ビニル(Polyvinyl chloride、PVC)は、生産量が多く、用途が広く、総合的特性に優れた汎用プラスチックであり、業界の継続的な発展に伴い、高特性のPVC透明材料に対するニーズが高まっている。PVCは、設備投資が少なく、低価格であり、さまざまな用途や特性要件に合わせて処方を調整できるという利点があり、幅広い用途の見通しがある。
【0003】
半導体、電子、化学、水処理、製薬などの産業で一般的に使用されるプロセスでは、さまざまな薬液をパイプラインに介して処理設備に輸送する必要があり、これらの薬液は、腐食性、毒性、可燃性、爆発性などの危険な特性を有することができる。これらの薬液が輸送プロセス中に人や機器に害を与え、環境に汚染を引き起こすのを防ぐために、通常、薬液のリサイクルパイプラインの外にPVC素材で作られた透明なパイプが追加され、薬液の流出を防ぐ。周囲環境への漏れ、透明なパイプの視認性が良いため、現場担当者は、リサイクルパイプラインで薬液の漏れがないかどうかを直接目視で確認できる。
【0004】
PVC素材で作られた既存の透明なパイプは、すべて可塑剤と高比率の外部潤滑剤が追加されている。しかし、可塑剤を添加すると、溶融物の溶融粘度が低くなり、パイプの加工や成形に適さないだけでなく、外部潤滑剤を高比率で添加すると、透明度が低下し、パイプのヘーズが増加する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする技術的課題は、先行技術の不足に対してポリ塩化ビニル樹脂組成物を提供し、いかなる可塑剤を添加することなく、高耐熱性及び高透明度を有するパイプの作製を実現することができる。これに基づいて、本発明は、また高耐熱性及び高透明度を有するパイプの製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記技術的問題を解決するために、本発明で使用されている一つの技術的方案は、高耐熱性及び高透明度を有するパイプを作製するためのポリ塩化ビニル樹脂組成物を提供することである。前記ポリ塩化ビニル樹脂組成物は、(A)重合度が800~1350であるポリ塩化ビニル樹脂100重量部、(B)エチレン又はその誘導体である第1の単量体と、ポリエステルである第2の単量体とを含む重合体である改質剤0.5重量部~5重量部、及び(C)耐熱性向上剤1重量部~10重量部を含む。
【0007】
本発明の実施形態の一つにおいて、前記改質剤は、エチレンである前記第1の単量体と酢酸ビニルである前記第2の単量体との共重合体である。
【0008】
本発明の実施形態の一つにおいて、前記改質剤は、塩化ビニリデンである前記第1の単量体とビニルバーサテートである前記第2の単量体との共重合体である。
【0009】
本発明の実施形態の一つにおいて、前記耐熱性向上剤は、α-メチルアクリロニトリル共重合体である。
【0010】
本発明の実施形態の一つにおいて、前記ポリ塩化ビニル樹脂組成物は、さらに(D)強靭化剤、熱安定剤、潤滑剤及び酸化防止剤からなる群から選択される少なくとも1種の機能性添加剤を含む。
【0011】
本発明の実施形態の一つにおいて、前記強靭化剤は、アクリレートエラストマー(Acrylic resin、ACR)及びメタクリル酸メチル-ブタンジエン-スチレンエラストマー(Methyl methacrylate-butadiene-styrene resin、MBS resin)の少なくとも1種を含み、前記強靭化剤の添加量は、前記ポリ塩化ビニル樹脂100重量部に対して1重量部~10重量部である。
本発明の実施形態の一つにおいて、前記熱安定剤は、チオールエステル系有機スズ、エポキシ化合物、ハイドロタルサイト系化合物、及びカルシウム亜鉛安定剤の少なくとも1種を含み、前記熱安定剤の添加量は、前記ポリ塩化ビニル樹脂100重量部に対して1重量部~5重量部である。
【0012】
本発明の実施形態の一つにおいて、前記潤滑剤は、ポリエチレンワックス及び酸化ポリエチレンワックスの少なくとも1種を含み、前記潤滑剤の添加量は、前記ポリ塩化ビニル樹脂100重量部に対して0.1重量部~0.5重量部である。
【0013】
本発明の実施形態の一つにおいて、前記酸化防止剤は、ヒンダードフェノール系酸化防止剤及び亜リン酸エステル系酸化防止剤の少なくとも1種を含み、前記酸化防止剤の添加量は、前記ポリ塩化ビニル樹脂100重量部に対して0.1重量部~1重量部である。
【0014】
本発明の実施形態の一つにおいて、前記ポリ塩化ビニル樹脂は、塊状重合のポリ塩化ビニル樹脂及び懸濁重合のポリ塩化ビニル樹脂の少なくとも1種を含む。
【0015】
前記技術的問題を解決するために、本発明で使用されているもう一つの技術的方案は、前記配合組成を有するポリ塩化ビニル樹脂組成物を熱間混合してから、冷間混合して配合料を得ること、及び前記配合料を溶融させ、押出して成形することを含む、高耐熱性及び高透明度を有するパイプの製造方法を提供する。
【0016】
本発明の実施形態の一つにおいて、前記配合料を熱間混合により100℃~120℃に加熱してから、冷間混合によって35℃~50℃まで冷却する。
【0017】
本発明の実施形態の一つにおいて、前記配合料の溶融温度は、170℃~200℃である。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、前記配合組成、すなわち成分(A)、成分(B)、及び成分(C)を特定の重量割合で組み合わせて採用することにより、ポリ塩化ビニル樹脂組成物は、低温での迅速な可塑化、外部潤滑剤と耐衝撃剤の添加量の低下、製品の耐熱性と透明度(85%以上に至る)、加工成形性の向上などの有益な効果を達成することができ、透明なパイプ(例えば、保護管、二重管)の特性又はプロセス要件を満たすことができるため、半導体、電子、化学、水処理、製薬などの産業に幅広く適用され得る。又、前記配合組成を有するポリ塩化ビニル樹脂組成物を用いて透明なパイプを作製する場合、いかなる可塑剤を添加する必要はない。
【0019】
本発明の特徴と技術的内容をさらに理解するために、以下の本発明の詳細な説明と図面を参照するが、提供された図面は参照と説明のみを目的としており、本発明を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】は、本発明のポリ塩化ビニル樹脂組成物を用いて高耐熱性及び高透明度を有するパイプを作製する工程フロー図である。
図2】は、本発明のポリ塩化ビニル樹脂組成物で製成された高耐熱性及び高透明度を有するパイプの使用状態の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明で開示する「ポリ塩化ビニル樹脂組成物、並びに高耐熱性及び高透明度を有するパイプの製造方法」の実施形態を具体例を挙げて説明するが、当業者は、本明細書で開示された内容から本発明の利点と効果を理解することができる。本発明は、他の異なる特定の実施例を通じて実施または適用することができ、本明細書の様々な詳細は、本発明の概念から逸脱することなく、異なる観点および用途に基づいて修正および変更することもできる。また、本発明の図面は、模式的なもので、実際の大きさで描かれていないことが予め記載される。以下の実施例は、本発明の関連する技術的内容をさらに詳細に説明するが、開示された内容は、本発明の保護範囲を限定することを意図するものではない。さらに、本明細書で使用される「又は」という用語は、場合に応じて、関連する列挙項目のいずれかまたは複数項目の組み合わせを含むべきである。
【0022】
特に定義することがない限り、本明細書で使用される用語は、当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。各実施例に含まれる材料は、特に指定されない限り、市販されているか、または先行技術に従って調製される。各実施例に含まれる操作又は機器は、特に指定されない限り、当技術分野における従来の操作又は機器である。
【0023】
方法フロー図における複数の工程は、本明細書では特定の順序で説明されているが、これは、工程がその特定の順序で実行されなければならないこと、又は所望の結果を達成するためにすべての工程が実行されなければならないことを要求または示唆するものではないことを理解されたい。任意に、複数の工程を一つの工程にまとめて実行してもよく、一つの工程を複数のステップに分解して実行してもよい。
【0024】
[ポリ塩化ビニル樹脂組成物]
本発明の実施例は、(A)重合度(Degree of polymerization、DP)が800~1350であるポリ塩化ビニル樹脂100重量部、(B)エチレン又はその誘導体である第1の単量体と、ポリエステルである第2の単量体とを含む重合体である改質剤0.5重量部~5重量部、及び(C)耐熱性向上剤1重量部~10重量部を含むポリ塩化ビニル樹脂組成物を提供する。
なお、本発明は、前記配合組成を採用することにより、ポリ塩化ビニル樹脂組成物は、低温での迅速な可塑化、外部潤滑剤と耐衝撃剤の添加量の低下、製品の耐熱性と透明度(85%以上に至る)、加工成形性の向上などの有益な効果を達成することができ、透明なパイプ(例えば、保護管、二重管)の特性又はプロセス要件を満たすことができるため、半導体、電子、化学、水処理、製薬などの産業に幅広く適用され得る。又、前記配合組成を有するポリ塩化ビニル樹脂組成物を用いて透明なパイプを作製する場合、いかなる可塑剤を添加する必要はない。
【0025】
[成分(A)ポリ塩化ビニル樹脂]
本発明において、主な樹脂としてのポリ塩化ビニル樹脂は、塊状重合(Bulk polymerization)のポリ塩化ビニル樹脂及び懸濁重合(Suspension polymerization)のポリ塩化ビニル樹脂の少なくとも1種を採用することができ、塊状重合のポリ塩化ビニル樹脂は、可塑化の速度が速く、硬化後の透明度が高い。ポリ塩化ビニル樹脂の重合度が800から1350の間である場合、可塑化と混合が容易で、加工の流動性が良好である特性を有することができる。好ましくは、ポリ塩化ビニル樹脂の重合度は、800から1000の間である。
【0026】
[成分(B)改質剤]
本発明において、改質剤は、ポリ塩化ビニル樹脂と混合系を形成し、PVC樹脂材料の物理的及び機械的特性、加工及び可塑化特性を改善することができる。好ましくは、改質剤は、第1の単量体(エチレン又はその誘導体)と第2の単量体(ポリエステル)との共重合体である。第1の単量体は、改質剤とPVCとの適合性の改善、製品特性の最適化を実現することができ、製品の透明度を高める。第2の単量体は、自身のガラス転移温度が低いため、製品を可塑化しやすく、靭性をよくすることができ、また第2の単量体は、金属表面との粘着性が悪い(金属表面から剥離しやすく)ため、外部潤滑剤の添加量を減らすことができる。
【0027】
しかしながら、本発明では、改質剤の分子構造における第1の単量体と第2の単量体の配置は特に限定されない。いくつかの実施例において、第1の単量体と第2の単量体は、ランダムに配列され得る。いくつかの実施例において、第1の単量体と第2の単量体は、規則的に配列されてもよく、例えば、交互に配列されてもよく、又はブロックの形態で連続的に配列されてもよい。
【0028】
さらに、改質剤は、ポリ塩化ビニル樹脂組成物の硬化物の最終特性に決定的な影響を与え、可塑化速度を向上させるだけではなく、PVC強靭化剤(例えば、エラストマー強靭化剤)と組み合わせて使用すると、耐衝撃性の相乗的作用(相乗的耐衝撃改質効果)が得られるから、耐衝撃剤の添加量を減らすことができ、従来のアクリレート系化合物を主とするゲル化促進加工助剤の代替として適用され得る。また、改質剤の第2の単量体は、良好の潤滑効果を提供することができるため、処方に必要な外部潤滑剤の割合が少なくなり、製品のヘイズを低減し、透明度を向上させることができる。
【0029】
実際の適用では、改質剤は、エチレン-酢酸ビニル共重合体であってもよく、すなわち改質剤の第1の単量体はエチレンで、第2の単量体は酢酸ビニルであり、或いは改質剤は、塩化ビニリデン-ビニルバーサテート共重合体であってもよく、すなわち改質剤の第1の単量体は塩化ビニリデンで、第2の単量体はビニルバーサテートである。しかしながら、本発明は、前記例示した例に限定されない。組成物における改質剤の添加量は、0.5重量部、1重量部、1.5重量部、2重量部、2.5重量部、3重量部、3.5重量部、4重量部、4.5重量部、又は5重量部であり得る。
【0030】
[成分(C)耐熱性向上剤]
本発明において、耐熱性向上剤は、高い熱たわみ温度(Heat deflection temperature、HDT)を有し、ポリ塩化ビニル樹脂と混合系を形成することにより、製品の耐熱性を著しく向上させることができる。
【0031】
実際の適用では、耐熱性向上剤は、α-メチルアクリロニトリル共重合体であり得るが、これに限定されない。α-メチルアクリロニトリル共重合体は、高い熱たわみ温度を有するだけでなく、PVCとの適合性もよく、製品の耐熱性、靭性、及び透明度を向上させることに寄与する。しかしながら、本発明は、前記例示した例に限定されない。実際の適用では、組成物における耐熱性向上剤の添加量は、1重量部、1.5重量部、2重量部、2.5重量部、3重量部、3.5重量部、4重量部、4.5重量部、5重量部、5.5重量部、6重量部、6.5重量部、7重量部、7.5重量部、8重量部、8.5重量部、9重量部、9.5重量部、又は10重量部であり得る。
【0032】
[成分(D)機能性添加剤]
実際の必要性に応じて、本発明のポリ塩化ビニル樹脂組成物は、さらに機能性添加剤の少なくとも1種を含むことができ、前記機能性添加剤は、(D-1)強靭化剤、(D-2)熱安定剤、(D-3)潤滑剤、(D-4)酸化防止剤からなる群からの1種又は複数種を含み、これらは、単独又は組み合わせて使用できる。
【0033】
本発明において、外力の作用下で衝撃エネルギーを吸収するように粒子の形で均一に分布することができ、それによって強化の効果を達成し、その作用機序は、樹脂マトリックスが外部から衝撃を受けた場合、強靭化剤粒子と樹脂マトリックスの間に微小な亀裂が生じ、強靭化剤粒子間の樹脂マトリックスが塑性変形することを含む。しかしながら、前記説明は、実現可能な実施形態に過ぎず、本発明を限定することを意図するものではない。
【0034】
強靭化剤は、アクリレートエラストマー(Acrylic resin、ACR)及びメタクリル酸メチル-ブタンジエン-スチレンエラストマー(Methyl methacrylate-butadiene-styrene resin、MBS resin)の少なくとも1種を含むことができ、組成物における強靭化剤の添加量は、1重量部~10重量部であり得る。しかしながら、本発明は、前記例示した例に限定されない。いくつかの実施例において、組成物における強靭化剤の添加量は、1重量部、1.5重量部、2重量部、2.5重量部、3重量部、3.5重量部、4重量部、4.5重量部、5重量部、5.5重量部、6重量部、6.5重量部、7重量部、7.5重量部、8重量部、8.5重量部、9重量部、9.5重量部、又は10重量部であり得る。
【0035】
本発明において、熱安定剤は、加工中のポリ塩化ビニル樹脂の熱分解を防止又は抑止することができる。熱安定剤は、チオールエステル系有機スズ(例えば、チオールメチルスズ)、エポキシ化合物(例えば、エポキシ化大豆油)、ハイドロタルサイト系化合物、及びカルシウム亜鉛安定剤の少なくとも1種を含むことができ、組成物における熱安定剤の添加量は、1重量部~5重量部であり得る。しかしながら、本発明は、前記例示した例に限定されない。いくつかの実施例において、熱安定剤組成物における添加量は、1重量部、1.5重量部、2重量部、2.5重量部、3重量部、3.5重量部、4重量部、4.5重量部、又は5重量部であり得る。
【0036】
本発明において、潤滑剤は、加工中に樹脂材料が機械(例えば、押出機、加工機ローラー、成形金型)の表面に堆積するのを防ぎ、その作用機序は、溶融物と加工機表面との間の摩擦を減らすことを含む。しかしながら、前記した説明は、実現可能な実施形態に過ぎず、本発明を限定することを意図するものではない。いくつかの実施例において、潤滑剤は、オリゴマー分子間の摩擦を減らすことにより、樹脂材料の流動性を高めることができる。
【0037】
潤滑剤は、ポリエチレンワックス及び酸化ポリエチレンワックス(OPEワックス)の少なくとも1種を含むことができ、組成物における潤滑剤の添加量は、0.1重量部~0.5重量部であり得る。しかしながら、本発明は、前記例示した例に限定されない。いくつかの実施例において、潤滑剤組成物における添加量は、0.1重量部、0.2重量部、0.3重量部、0.4重量部、又は0.5重量部であり得る。
【0038】
本発明において、酸化防止剤は、加工中のポリ塩化ビニル樹脂の酸化分解を防止又は抑止するだけでなく、改質剤(エチレン又はその誘導体とポリエステルとの重合体)と耐熱性向上剤(α-メチルアクリロニトリル共重合体)の酸化分解を防止又は抑止することもできる。
【0039】
酸化防止剤は、ヒンダードフェノール系酸化防止剤及び亜リン酸エステル系酸化防止剤の少なくとも1種を含むことができ、組成物における酸化防止剤の添加量は、0.1重量部~1重量部である。しかしながら、本発明は、前記例示した例に限定されない。いくつかの実施例において、組成物における酸化防止剤の添加量は、0.1重量部、0.2重量部、0.3重量部、0.4重量部、0.5重量部、0.6重量部、0.7重量部、0.8重量部、0.9重量部、又は1重量部であり得る。
【0040】
色や光沢が必要な場合、本発明のポリ塩化ビニル樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、有機着色料及び無機着色料などの着色料を単独又は混合して含むことができる。
【0041】
[高耐熱性及び高透明度を有するパイプの製造方法]
図1に示されるように、前記配合組成を有する本発明のポリ塩化ビニル組成物は、高耐熱性及び高透明度を有するパイプを作製するために使用されることができ、具体的にポリ塩化ビニル樹脂組成物を熱間混合してから、冷間混合して配合料を得る工程S1、及び配合料を溶融させ、押出して成形する工程S2を含む。
【0042】
工程S1においては、まずサーマルミキサーにポリ塩化ビニル組成物の各原料成分を配合比で加えて、高速撹拌で熱間混合することにより、配合料を100℃~120℃に加温した後、コールドミキサーに移して冷間混合することにより、配合料を35℃~50℃に冷却する。工程S2においては、押出機により配合料を170℃~200℃で溶融押出し、溶融物を成形、冷却して高耐熱性及び高透明度を有するパイプを得る。しかしながら、前記した説明は、実現可能な実施形態に過ぎず、本発明を限定することを意図するものではない。
【0043】
図2に示されるように、前記方法で生成された透明なパイプ1は、保護管又は二重管であり得、薬液(例えば、化学薬液、強酸、強アルカリ)の輸送管路システムに適用されて、監視と保護の機能を実現することができる。例えば、現場の作業者は、透明なパイプ1を介して内側のリサイクルパイプライン2とバルブ体3の状況をリアルタイムで監視することができ、液漏れなどの異常が発生した場合は、迅速に排除することができ、透明なパイプ1は、高温と酸やアルカリに耐えるため、現場の危険と損失を最小限に抑えることができる。
【0044】
なお、本明細書では、本発明のポリ塩化ビニル樹脂組成物の特徴を透明なパイプを例に説明するが、本発明のポリ塩化ビニル樹脂組成物は、建築材及び部品などの他の用途に適用され得る。
【0045】
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明の効果を明らかにするが、本発明は、実施例の開示範囲に限定されるものではない。
【0046】
[実施例1]
実施例1のポリ塩化ビニル組成物は、ポリ塩化ビニル樹脂100重量部、エチレン-酢酸ビニル共重合体2重量部、α-メチルアクリロニトリル共重合体10重量部、MBS強靭化剤1重量部、メチルスズメルカプチド2.5重量部、エポキシ化大豆油0.5重量部、OPEワックス0.1重量部、及び酸化防止剤I-1010 0.5重量部を含む。前記各成分を重量部で配合した後、高速サーマルミキサーに入れて110℃の撹拌温度で分散撹拌してから、コールドミキサーに排出して撹拌冷却し、40℃まで降温した後でホッパーに排出し、二軸押出機に介して押出、成形、及び冷却などの工程を経て、ポリ塩化ビニル押出管材を得た。ここで、二軸押出機は、バレルの温度がそれぞれ185℃、170℃に設定され、模塑成形温度がそれぞれ175℃、190℃に設定される。
【0047】
実施例1のポリ塩化ビニル組成物を使用して前記した製造方法によりサンプル管を作製し、サンプル管の物性を測定した結果を表1に示す。
【0048】
[実施例2]
実施例2のポリ塩化ビニル組成物は、ポリ塩化ビニル樹脂100重量部、エチレン-酢酸ビニル共重合体2重量部、α-メチルアクリロニトリル共重合体10重量部、MBS強靭化剤1重量部、メチルスズメルカプチド2.5重量部、エポキシ化大豆油0.5重量部、OPEワックス0.5重量部、及び酸化防止剤I-1010 0.5重量部を含む。前記各成分を重量部で配合した後、高速サーマルミキサーに入れて110℃の撹拌温度で分散撹拌してから、コールドミキサーに排出して撹拌冷却し、40℃まで降温した後でホッパーに排出し、二軸押出機に介して押出、成形、及び冷却などの工程を経て、ポリ塩化ビニル押出管材を得た。ここで、二軸押出機は、バレルの温度がそれぞれ185℃、170℃に設定され、模塑成形温度がそれぞれ175℃、190℃に設定される。
【0049】
実施例2のポリ塩化ビニル組成物を使用して前記した製造方法によりサンプル管を作製し、サンプル管の物性を測定した結果を表1に示す。
【0050】
[実施例3]
実施例3のポリ塩化ビニル組成物は、ポリ塩化ビニル樹脂100重量部、塩化ビニリデン-ビニルバーサテート共重合体2重量部、α-メチルアクリロニトリル共重合体10重量部、MBS強靭化剤1重量部、メチルスズメルカプチド2.5重量部、エポキシ化大豆油0.5重量部、OPEワックス0.1重量部、及び酸化防止剤I-1010 0.5重量部を含む。前記各成分を重量部で配合した後、高速サーマルミキサーに入れて110℃の撹拌温度で分散撹拌してから、コールドミキサーに排出して撹拌冷却し、40℃まで降温した後でホッパーに排出し、二軸押出機に介して押出、成形、及び冷却などの工程を経て、ポリ塩化ビニル押出管材を得た。ここで、二軸押出機は、バレルの温度がそれぞれ185℃、170℃に設定され、模塑成形温度がそれぞれ175℃、190℃に設定される。
【0051】
実施例3のポリ塩化ビニル組成物を使用して前記した製造方法によりサンプル管を作製し、サンプル管の物性を測定した結果を表1に示す。
【0052】
[実施例4]
実施例4のポリ塩化ビニル組成物は、ポリ塩化ビニル樹脂100重量部、塩化ビニリデン-ビニルバーサテート共重合体2重量部、α-メチルアクリロニトリル共重合体10重量部、MBS強靭化剤1重量部、メチルスズメルカプチド2.5重量部、エポキシ化大豆油0.5重量部、OPEワックス0.5重量部、及び酸化防止剤I-1010 0.5重量部を含む。前記各成分を重量部で配合した後、高速サーマルミキサーに入れて110℃の撹拌温度で分散撹拌してから、コールドミキサーに排出して撹拌冷却し、40℃まで降温した後でホッパーに排出し、二軸押出機に介して押出、成形、及び冷却などの工程を経て、ポリ塩化ビニル押出管材を得た。ここで、二軸押出機は、バレルの温度がそれぞれ185℃、170℃に設定され、模塑成形温度がそれぞれ175℃、190℃に設定される。
【0053】
実施例4のポリ塩化ビニル組成物を使用して前記した製造方法によりサンプル管を作製し、サンプル管の物性を測定した結果を表1に示す。
【0054】
[比較例1]
比較例1のポリ塩化ビニル組成物は、ポリ塩化ビニル樹脂100重量部、DOTP可塑剤(テレフタル酸ジイソオクチル)3重量部、MBS強靭化剤1重量部、メチルスズメルカプチド2.5重量部、エポキシ化大豆油0.5重量部、OPEワックス0.1重量部、及び酸化防止剤I-1010 0.5重量部を含む。前記各成分を重量部で配合した後、高速サーマルミキサーに入れて110℃の撹拌温度で分散撹拌してから、コールドミキサーに排出して撹拌冷却し、40℃まで降温した後でホッパーに排出し、二軸押出機に介して押出、成形、及び冷却などの工程を経て、ポリ塩化ビニル押出管材を得た。ここで、二軸押出機は、バレルの温度がそれぞれ185℃、170℃に設定され、模塑成形温度がそれぞれ175℃、190℃に設定される。
【0055】
比較例1のポリ塩化ビニル組成物を使用して前記した製造方法によりサンプル管を作製し、サンプル管の物性を測定した結果を表1に示す。
【0056】
[比較例2]
比較例2のポリ塩化ビニル組成物は、ポリ塩化ビニル樹脂100重量部、アクリレート系化合物(例えば、PA20)2重量部、α-メチルアクリロニトリル共重合体10重量部、MBS強靭化剤1重量部、メチルスズメルカプチド2.5重量部、エポキシ化大豆油0.5重量部、OPEワックス0.5重量部、及び酸化防止剤I-1010 0.5重量部を含む。前記各成分を重量部で配合した後、高速サーマルミキサーに入れて110℃の撹拌温度で分散撹拌してから、コールドミキサーに排出して撹拌冷却し、40℃まで降温した後でホッパーに排出し、二軸押出機に介して押出、成形、及び冷却などの工程を経て、ポリ塩化ビニル押出管材を得た。ここで、二軸押出機は、バレルの温度がそれぞれ185℃、170℃に設定され、模塑成形温度がそれぞれ175℃、190℃に設定される。
【0057】
比較例2のポリ塩化ビニル組成物を使用して前記した製造方法によりサンプル管を作製し、サンプル管の物性を測定した結果を表1に示す。
【0058】
表1では、ビカット温度は、ASTM 1525規格により熱たわみ温度試験機で検出され、耐衝撃強度は、ASTM D256規格に従って耐衝撃試験機で検出され、透明度、ヘイズは、ヘイズ計(HAZE Meter、例えば、NDK NDH7000)で検出され、可塑化速率と加工トルクは、トルクレオメータで検出される。
【0059】
【表1】
【0060】
[結果と考察]
実施例1、3と比較例1、2との比較から見ると、エチレン-酢酸ビニル共重合体又は塩化ビニリデン-ビニルバーサテート共重合体を添加することにより、パイプの透明度及び靭性が効果的に向上し、パイプのヘイズが低下した。
【0061】
実施例1~4と比較例1-2との比較から見ると、エチレン-酢酸ビニル共重合体又は塩化ビニリデン-ビニルバーサテート共重合体を添加することにより、可塑剤を添加することなく加工成形性を明らかに改善した。
【0062】
実施例1、3と比較例2、実施例2、4との比較から見ると、高い割合の外部潤滑剤を添加することにより、パイプの透明度が低下すること、及びヘイズが上昇することになる。
【0063】
実施例1、3と比較例1との比較から見ると、エチレン-酢酸ビニル共重合体又は塩化ビニリデン-ビニルバーサテート共重合体の存在下では、外部潤滑剤の添加量が低下した結果、パイプの透明度が向上し、ヘイズが低下し、加工成形性が改善された。
【0064】
実施例1~4と比較例2と比較例1との比較から見ると、α-メチルアクリロニトリル共重合体を添加することにより、パイプのビカット温度が効果的に向上した。
【0065】
実施例1~4と比較例2との比較から見ると、エチレン-酢酸ビニル共重合体又は塩化ビニリデン-ビニルバーサテート共重合体を添加することにより、加工トルクを低下することができた結果、樹脂系の可塑化速率を損なうことなく、設備への負荷が軽減された。従って、エチレン-酢酸ビニル共重合体又は塩化ビニリデン-ビニルバーサテート共重合体は、アクリレート系化合物を主とする従来のゲル化促進加工助剤を代えるために使用され得る。
【0066】
[実施例の有益な効果]
本発明は、前記配合組成、すなわち成分(A)、成分(B)、及び成分(C)を特定の重量割合で組み合わせて採用することにより、ポリ塩化ビニル樹脂組成物は、低温での迅速な可塑化、外部潤滑剤と耐衝撃剤の添加量の低下、製品の耐熱性と透明度(85%以上に至る)、加工成形性の向上などの有益な効果を達成することができ、透明なパイプ(例えば、保護管、二重管)の特性又はプロセス要件を満たすことができるため、半導体、電子、化学、水処理、製薬などの産業に幅広く適用され得る。又、前記配合組成を有するポリ塩化ビニル樹脂組成物を用いて透明なパイプを作製する場合、いかなる可塑剤を添加する必要はない。
【0067】
さらに、成分(B)改質剤(すなわち、エチレン又はその誘導体とポリエステルの重合体)は、ポリ塩化ビニル樹脂組成物の硬化物の最終特性に決定的な影響を与え、可塑化速度を向上させるだけではなく、PVC強靭化剤(例えば、エラストマー強靭化剤)と組み合わせて使用すると、耐衝撃性の相乗的作用(相乗的耐衝撃改質効果)が得られるから、耐衝撃剤の添加量を減らすことができ、従来のアクリレート系化合物を主とするゲル化促進加工助剤の代替として適用され得る。また、成分(B)改質剤は、そもそも良好な潤滑効果を有するため、外部潤滑剤の添加量を減らすことができる。
【0068】
さらに、成分(C)耐熱性向上剤は、高い熱たわみ温度を有するだけでなく、PVCとの適合性もよく、製品の耐熱性、靭性、及び透明度を向上させることに寄与するα-メチルアクリロニトリル共重合体を採用することができる。
【0069】
以上に開示された内容は、本発明の実施可能な好ましい実施例に過ぎず、本発明の範囲を限定することを意図するものではなく、本発明の説明及び図面の内容を用いてなされた均等な技術的変更はすべて本発明の特許請求の範囲内に含まれる。
【符号の説明】
【0070】
1 透明なパイプ
2 リサイクルパイプライン
3 バルブ体
S1 プロセス工程
S2 プロセス工程
【要約】
【課題】本発明は、ポリ塩化ビニル樹脂組成物を開示する。
【解決手段】前記ポリ塩化ビニル樹脂組成物は、ポリ塩化ビニル樹脂100重量部、改質剤0.5重量部~5重量部、及び耐熱性向上剤1重量部~10重量部を含む。ポリ塩化ビニル樹脂の重合度は、800~1350であり、改質剤は、エチレン又はその誘導体である第1の単量体と、ポリエステルである第2の単量体を含む重合体である。従って、本発明のポリ塩化ビニル樹脂組成物は、可塑剤を添加することなく、高耐熱性及び高透明度を有するパイプを作製するために使用されることができる。
【選択図】図1
図1
図2