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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-03
(45)【発行日】2024-04-11
(54)【発明の名称】インバータ一体型モータ
(51)【国際特許分類】
   H02K 3/38 20060101AFI20240404BHJP
   H02K 11/27 20160101ALI20240404BHJP
【FI】
H02K3/38 Z
H02K11/27
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2022564698
(86)(22)【出願日】2020-11-25
(86)【国際出願番号】 IB2020000933
(87)【国際公開番号】W WO2022112808
(87)【国際公開日】2022-06-02
【審査請求日】2023-05-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000003997
【氏名又は名称】日産自動車株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】507308902
【氏名又は名称】ルノー エス.ア.エス.
【氏名又は名称原語表記】RENAULT S.A.S.
【住所又は居所原語表記】122-122 bis, avenue du General Leclerc, 92100 Boulogne-Billancourt, France
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】弁理士法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中島 匡哉
(72)【発明者】
【氏名】酒井 善行
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 誠一
(72)【発明者】
【氏名】松村 光気
【審査官】宮崎 賢司
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-078718(JP,A)
【文献】特開2019-022248(JP,A)
【文献】特開2015-089298(JP,A)
【文献】国際公開第2018/083754(WO,A1)
【文献】特開2020-054207(JP,A)
【文献】特開2018-078784(JP,A)
【文献】特開2016-185038(JP,A)
【文献】特開2019-068520(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 11/33
H02K 3/38
H02K 11/27
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータの回転軸方向の端部にインバータユニットを備えるインバータ一体型モータであって、
前記モータは、前記インバータユニットに電気的に接続するバスバーを備え、
前記インバータユニットは、前記バスバーに接続されて前記モータの駆動を制御する制御部品を備え、
前記バスバーは、前記モータの端部から起立して配置され、前記モータの回転軸に隣接した状態で前記回転軸に沿って延設され、
前記制御部品は、前記バスバーよりも径方向外側に配置される、
インバータ一体型モータ。
【請求項2】
請求項1に記載のインバータ一体型モータであって、
前記バスバーには電流センサが配置され、
前記制御部品は、前記モータに電力を供給するパワーモジュールと、前記パワーモジュールの電流を平滑化する平滑コンデンサと、前記パワーモジュールの動作を制御する制御基板と、からなり、前記バスバー及び前記電流センサの周囲に配置される、
インバータ一体型モータ。
【請求項3】
請求項2に記載のインバータ一体型モータであって、
前記制御部品は、前記モータの前記端部側から、前記平滑コンデンサ、前記パワーモジュール及び前記制御基板の順に積層して配置される、
インバータ一体型モータ。
【請求項4】
請求項2に記載のインバータ一体型モータであって、
前記制御部品は、前記モータの前記端部側から、前記制御基板、前記パワーモジュール及び前記平滑コンデンサの順に積層して配置される、
インバータ一体型モータ。
【請求項5】
請求項4に記載のインバータ一体型モータであって、
前記電流センサは、前記制御基板上に実装される、
インバータ一体型モータ。
【請求項6】
請求項2に記載のインバータ一体型モータであって、
前記制御部品は、前記モータの前記端部側から、前記パワーモジュール、前記制御基板及び前記平滑コンデンサの順に積層して配置され、
前記モータには、冷媒が流通する冷媒流路が前記パワーモジュールに隣接する位置に備えられる、
インバータ一体型モータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インバータ一体型モータに関する。
【背景技術】
【0002】
モータとインバータとを一体に構成したインバータ一体型モータが知られている。
【0003】
JP2015-089298Aには、インバータをモータの近傍に設け、モータケースとインバータケースとが軸心方向に隣接して配置されるインバータ一体型モータが開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術では、モータとインバータとを電気的に接続するモータコイル線(バスバー)がインバータの外周側に配置されており、インバータの構成部品は、バスバーの内側に配置される。このような構成により、インバータの構成部品のサイズの制約が大きくなっている。例えば、モータの高出力化のためにインバータを高出力化、高耐圧化すると構成部品が大型化するが、バスバーの存在により構成部品が径方向に拡大することができず、回転軸方向に拡大してしまう。このため、モータを高出力化した場合に回転軸方向への小型化が難しいという問題があった。
【0005】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、モータを高出力化した場合にも、回転軸方向への小型化が可能なインバータ一体型モータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施態様は、モータの回転軸方向の端部にインバータユニットを備えるインバータ一体型モータに適用される。モータは、インバータユニットに電気的に接続する導電部材を備える。インバータユニットは、導電部材に接続されてモータの駆動を制御する制御部品と、を備える。導電部材は、モータの端部から、回転軸に隣接した状態で回転軸に沿って延設され、制御部品は、導電部材よりも径方向外側に配置される。
【発明の効果】
【0007】
本発明によると、モータとインバータとを接続する導電部材を回転軸に隣接して配置し、インバータユニットの制御部品をその径方向外側に配置することで、制御部品を径方向外側に拡大することが可能となる。例えばモータの高出力化のために制御部品を高出力化、高耐圧化することで制御部品のサイズが拡大したとしても、径方向に拡大することで、回転軸方向への拡大を抑制できる。これにより、モータを高出力化した場合にも、回転軸方向への小型化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本発明の実施形態のインバータ一体型モータの説明図である。
図2図2は、図1のII-II断面図である。
図3図3は、本実施形態の変形例のインバータ一体型モータの説明図である。
図4図4は、別の変形例のインバータ一体型モータの説明図である。
図5図5は、さらに別の変形例のインバータ一体型モータの説明図である。
図6図6は、さらに別の変形例のインバータ一体型モータの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面等を参照して、本発明の実施形態について説明する。
【0010】
図1及び図2は、本発明の実施形態のインバータ一体型モータ1の説明図である。図1は回転軸方向の断面図であり、図2は、図1のII-II断面図である。
【0011】
インバータ一体型モータ1は、モータ3と、モータ3の軸方向の端部(コイルエンド)に配置されたインバータユニット2とから構成される。インバータ一体型モータ1は、例えば車両に搭載され、モータ3の回転により車両を駆動する。
【0012】
モータ3は、回転軸11と、図示しないロータ及びステータを備えている。モータ3は、インバータユニット2から電力を供給されることでロータを回転させて、回転軸11を回転駆動する。
【0013】
モータ3の軸方向の端部には、インバータユニット2とモータ3とを電気的に接続するバスバー30が軸方向に起立、延設されている。
【0014】
インバータユニット2は、図示しないバッテリから供給される直流電力を交流電力に変換してモータ3に供給し、モータ3を駆動させる。また車両の減速時には、モータ3の回生電力をバッテリに充電する。インバータユニット2は、ケース20と、ケース20に収容される制御部品(平滑コンデンサ21、パワーモジュール22、制御基板23、電流センサ24等)により構成される。
【0015】
インバータユニット2のケース20は、その外周がモータ3の外周に沿った円筒形状となっている。ケース20の内周側は、モータ3の回転軸11が貫通する。従って、ケース20は、円環状(ドーナツ形状)に形成されている。
【0016】
平滑コンデンサ21は、パワーモジュール22に供給される直流電流のノイズやリップルを平滑化する。平滑コンデンサ21は、例えばフィルムコンデンサからなる複数のコンデンサ素子が収容されて構成される。
【0017】
パワーモジュール22は、バッテリから供給された直流電力をU,V,Wの三相の高周波電力に変換し、バスバー30を介してモータ3に供給する。パワーモジュール22は、三相それぞれに対応する複数のスイッチング素子を備えて構成される。パワーモジュール22には、スイッチング素子の冷却のための放熱フィン等の冷却器が備えられる。
【0018】
パワーモジュール22には、モータ側バスバー221とコンデンサ側バスバー222とが備えられる。モータ側バスバー221は、モータ3のバスバー30にボルト留めや溶接等により結合され、バスバー30に交流電力を出力する。コンデンサ側バスバー222は、平滑コンデンサ21の端子にボルト留め等や溶接により結合される。コンデンサ側バスバー222には、図示しないバッテリにも接続され、直流電力が供給される。
【0019】
制御基板23は、図示しない車両コントロールユニットからの指示を受けて、パワーモジュール22の動作を制御して、モータ3に供給される電力を調整する。制御基板23は、パワーモジュール22及び電流センサ24と電気的に接続される。制御基板23は、電流センサ24が取得したバスバー30における電流値を取得し、パワーモジュール22のスイッチング素子に対して制御信号を出力する。制御基板23上には、マイコンや各種電気部品が実装される。
【0020】
電流センサ24は、バスバー30に備えられ、モータ3に供給される電流値を取得して、取得した電流値に対応する信号を制御基板23に出力する。電流センサ24は、例えば電流を検出するホール素子からなり、このホール素子がバスバー30に流れる電流値を検出する。
【0021】
次に、このように構成されたインバータ一体型モータ1の制御部品の配置について説明する。
【0022】
従来のインバータ一体型モータは、モータの端部の外周付近から軸方向にバスバーが延設され、このバスバーに電流センサが備えられる。このような構成では、例えばモータを高出力化した場合に、インバータユニットの高耐圧化、高出力化のために制御部品が大型化するが、外周側に配置されるバスバー及び電流センサによって、制御部品を径方向に拡大することが制限され、回転軸方向に拡大せざるを得なかった。
【0023】
このために、従来は、モータを高出力化することで、インバータ一体型モータの回転軸方向への大型化が避けられなかった。
【0024】
一方で、本実施形態では、次に説明するような構成によって、モータ3を高出力化しても回転軸方向に小型化が可能なように構成した。
【0025】
図1に示すように、モータ3は、軸方向の端部、すなわちインバータユニット2が配置されている側に、バスバー30が起立して配置されている。図2に示すように、バスバー30は、U,V,Wの三相に対応した3つのバスバー30からなり、回転軸11に周囲に近接して等間隔に配置され、モータ3の端部から回転軸11に沿って軸方向に延設される。
【0026】
図1に示すように、バスバー30のモータ3から引き出される部分付近には、電流センサ24がそれぞれ備えられる。電流センサ24は、バスバー30を取り囲むよう、バスバー30の延設方向に沿って配置され、バスバー30を流れる電流の電流値を検出する。電流センサ24はハーネス等により制御基板23に接続されており、電流値を示す信号を制御基板23に出力する。
【0027】
バスバー30及び電流センサ24の外周側には、平滑コンデンサ21が配置される。図2に示すように、平滑コンデンサ21は、軸方向から見た断面が、略円環状となるように形成される。パワーモジュール22、制御基板23についても同様に円環状に形成される。
【0028】
図1に示すように、インバータユニット2は、モータ3の端部から、平滑コンデンサ21、パワーモジュール22及び制御基板23の順に積層して配置される。
【0029】
モータ3の端部から延設されるバスバー30と、バスバー30に沿って配置される電流センサ24は、平滑コンデンサ21、パワーモジュール22及び制御基板23の内周の空洞部分に位置する。
【0030】
このような構成により、インバータユニット2の制御部品である平滑コンデンサ21、パワーモジュール22及び制御基板23は、その外周側のサイズの制約が小さくなる。すなわち、ケース20内に収装される程度のサイズ(モータ3の外径程度)まで拡大することができる。
【0031】
このように、制御部品のサイズを径方向に大きくできることにより、平滑コンデンサ21においては、その内部に収納されるコンデンサ素子の数やサイズを増大させることができる。パワーモジュール22においては、スイッチング素子のサイズを大きくでき、パワー素子に接続される配線を大きくできる。さらに、スイッチング素子を冷却する冷却器のサイズを大きくできる。制御基板23についても、実装される素子や配線を大きくすることができる。
【0032】
これにより、モータ3の高出力化に対応してインバータユニット2の制御部品を大型化した場合にも、そのサイズは外径方向に拡大させることが可能となり、回転軸方向へは極力拡大させないようにできる。
【0033】
以上説明した本発明の実施形態は、モータ3の回転軸11方向の端部にインバータユニット2を備えるインバータ一体型モータ1に適用される。モータ3は、インバータユニット2に電気的に接続する導電部材としてのバスバー30を備える。インバータユニット2は、バスバー30に接続されてモータ3の駆動を制御する制御部品を備え、バスバー30は、回転軸11の周囲に、回転軸11に隣接して、回転軸11に沿って延設され、制御部品は、バスバー30よりも径方向外側に配置される。
【0034】
これにより、モータ3の高出力化のためインバータユニット2の制御部品を高耐圧化、高出力化することにより大型化した場合にも、制御部品を径方向に拡大させることができるので、回転軸方向への拡大を抑制できる。従って、モータ3を高出力化した場合にも、インバータ一体型モータ1の回転軸方向への小型化ができる。
【0035】
また、本実施形態は、バスバー30には電流センサ24が配置され、制御部品は、モータ3に電力を供給するパワーモジュール22と、パワーモジュール22の電流を平滑化する平滑コンデンサ21と、パワーモジュール22の動作を制御する制御基板23と、からなり、バスバー30及び電流センサ24の周囲に配置される。
【0036】
これにより、インバータユニット2の制御部品であるパワーモジュール22、平滑コンデンサ21及び制御基板23をバスバー30及び電流センサ24の外側に配置したので、これら制御部品を径方向側に拡大することができる。
【0037】
また、本実施形態は、制御部品は、モータ3の端部側から、平滑コンデンサ21、パワーモジュール22及び制御基板23の順に積層して配置される。
【0038】
このような構成により、バスバー30に配置される電流センサ24と、パワーモジュール22のモータ側バスバー221とが干渉しないように配置できるので、これら制御部品を径方向側に拡大することができる。
【0039】
次に、本発明の変形例について説明する。
【0040】
図3は、本発明の変形例のインバータ一体型モータ1の説明図であり、回転軸方向の断面図である。
【0041】
図3に示す変形例では、図1で説明した構成と比較して、インバータユニット2の制御部品の積層順序が異なる。なお、その他の構成については図1と同様であるため同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0042】
図3に示すように、インバータユニット2は、モータ3の端部から、制御基板23、パワーモジュール22及び平滑コンデンサ21の順に積層して配置される。
【0043】
このように構成した場合であっても、前述の図1の構成と同様に、インバータユニット2の内周にバスバー30が配置されることで、モータ3の高出力化のためインバータユニット2の制御部品を高耐圧化、高出力化することにより大型化した場合にも、制御部品を径方向に拡大させることができる。
【0044】
特に、平滑コンデンサ21をモータ3から離れる側に配置した場合は、平滑コンデンサ21の内周でバスバー30との干渉が避けられるので、平滑コンデンサ21の形状を、内周側にも拡大することが可能になる。
【0045】
なお、図3に示すように、制御基板23をモータ3に近接した場合は、モータ3の駆動によるノイズの影響を受けるおそれがある。これを防ぐために、制御基板23とモータ3との間に電磁波等を遮蔽する遮蔽部材を備えることが望ましい。
【0046】
図4は、本発明の別の変形例のインバータ一体型モータ1の説明図であり、回転軸方向の断面図である。
【0047】
図4に示す変形例では、図1で説明した構成と比較して、インバータユニット2の制御部品の積層順序が異なる。なお、その他の構成については図1と同様であるため同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0048】
図4に示すように、電流センサ24が、制御基板23上に実装される。より具体的には、電流センサ24は、電流を検出するホール素子がケースに内装されて構成されている。ホール素子から延びる端子が、制御基板23上に固定される。すなわち、制御基板23は、電流を検出するホール素子よりも径方向外側に配置される。
【0049】
このような構成により、前述の図1の構成の効果に加え、電流センサ24と制御基板23とを接続するハーネス等が必要なくなり、部品点数及び製造工数が削減できるので、インバータ一体型モータ1の製造コストを削減することができる。
【0050】
図5は、本発明のさらに別の変形例のインバータ一体型モータ1の説明図であり、回転軸方向の断面図である。
【0051】
図5に示す変形例では、図1で説明した構成と比較して、インバータユニット2の制御部品の積層順序が異なる。なお、その他の構成については図1と同様であるため同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0052】
図5に示すように、インバータユニット2は、モータ3の端部から、パワーモジュール22、制御基板23及び平滑コンデンサ21の順に積層して配置される。
【0053】
このように構成した場合であっても、前述の図1の構成と同様に、モータ3の高出力化のためインバータユニット2の制御部品を高耐圧化、高出力化することにより大型化した場合にも、制御部品を径方向に拡大させることができる。
【0054】
特に、パワーモジュール22をモータ3の端部に近接させた場合は、パワーモジュール22の冷却をモータ3の冷却と共用することができる。具体的には、モータ3のハウジング(またはコイルエンド)は、冷媒が流通する冷媒流路3aが形成されている。そこで、パワーモジュール22とモータ3の端部側に存在する冷媒流路3aとを近接させることで、この冷媒流路3aの冷媒によりパワーモジュール22のスイッチング素子を冷却するように構成することができる。
【0055】
これにより、パワーモジュール22の冷却効率を高められるので、パワーモジュール22をより高耐圧化することができる。
【0056】
図6は、本発明のさらに別の変形例のインバータ一体型モータ1の説明図であり、図2のII-II断面図に対応する図である。
【0057】
図6に示す変形例では、図1から図5で説明した構成の変形例であり、モータ3から突出するバスバー30の構成が異なる。なお、その他の構成については図2と同様であるため同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0058】
図6に示すように、モータ3は、六つのバスバー30を備える。これらバスバー30は、U,V,W相それぞれが二つのバスバー30により構成されている。各バスバー30には、電流センサ24が備えられる。このように、バスバー30をモータ3の構成に合わせて任意に構成することができる。
【0059】
このように構成した場合であっても、前述の図2の構成と同様に、インバータユニット2の内周にバスバー30が配置されることで、モータ3の高出力化のためインバータユニット2の制御部品を高耐圧化、高出力化することにより大型化した場合にも、制御部品を径方向に拡大させることができる。
【0060】
以上、本発明の実施形態、上記実施形態及び変形例は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
【0061】
本実施形態では、電流センサ24をモータ3の端部付近でバスバー30に配置したが、この構成に限られない。例えば電流センサ24をモータ3から離間した位置でバスバー30に配置し、平滑コンデンサ21(又は他の制御部品)の内周側を、電流センサ24よりもモータ3の端部側で、バスバー30に近接させた形状て構成してもよい。
【0062】
本実施形態のインバータ一体型モータ1は、車両に搭載されたバッテリの電力によりインバータ一体型モータ1を駆動して走行する電気自動車に搭載されるものであってもよいし、エンジンを備え、エンジンが発電した電力により、インバータ一体型モータ1を駆動するシリーズハイブリッド式の自動車に搭載されるものであってもよい。または、その他の駆動力源に用いるものであってもよい。
【0063】
また、本実施形態では、インバータユニット2の制御部品である平滑コンデンサ21、パワーモジュール22及び制御基板23を円環状となるように構成したが、これに限られない。径方向内側にバスバー30及び電流センサ24を配置できれば、どのような形状であってもよく、多角形であってもよいし曲面と多角形の組み合わせであってもよい。それぞれを構成する素子や配線等の形状に対応して、適切な形状であればよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6