(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-03
(45)【発行日】2024-04-11
(54)【発明の名称】動的ハイブリッドネットワークのシミュレーション
(51)【国際特許分類】
H04W 16/22 20090101AFI20240404BHJP
H04W 4/44 20180101ALI20240404BHJP
H04W 84/06 20090101ALI20240404BHJP
H04W 84/18 20090101ALI20240404BHJP
【FI】
H04W16/22
H04W4/44
H04W84/06
H04W84/18 110
(21)【出願番号】P 2022577073
(86)(22)【出願日】2021-09-15
(86)【国際出願番号】 JP2021033998
(87)【国際公開番号】W WO2022080079
(87)【国際公開日】2022-04-21
【審査請求日】2023-01-13
(32)【優先日】2020-10-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】501440684
【氏名又は名称】ソフトバンク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジャン ジン
【審査官】齋藤 浩兵
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2020/0229206(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0035306(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0181158(US,A1)
【文献】米国特許第09524648(US,B1)
【文献】特表2013-532415(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0080257(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0060476(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0069214(US,A1)
【文献】特表2021-509232(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
動的ハイブリッドネットワークをシミュレートする方法であって、前記方法は、
飛行中の複数の上空ビークル上の複数の移動局のメッシュネットワーク
からハンドセットへの伝送供給をモデル化
して、時系列における各時間ステップにおいて、ハンドセットメトリックあたりの信号品質を出力するよう構成される伝送供給モデルを生成する段階であって、前記段階は
、あるポイントは前記移動局であり、別のポイントはロケーションにおける前記ハンドセットの密度の抽象的表現であるハンドセット密度であるポイント・ツー・ポイント電波伝送容量をモデル化
してポイント・ツー・ポイント伝送モデルを生成し、前記ポイント・ツー・ポイント伝送モデルを用いて前記伝送供給モデルを生成する段階を有する、段階と、
ユーザ分布データおよびユーザ行動データの関数として容量需要をモデル化
し、ハンドセットあたりの容量需要を出力するよう構成される需要モデルを生成する段階と、
各時間ステップにおいて、
前記伝送供給モデルからの前記ハンドセットメトリックあたりの前記信号品質と、前記需要モデルからの前記ハンドセットあたりの前記容量需要とに基づいて、前記動的ハイブリッドネットワーク
によるサービスカバレッジがいかに良く需要と合致するかを示す集約ネットワークメトリック
であって、少なくともスループットを含む集約ネットワークメトリックを計算する段階と
、
前記集約ネットワークメトリックを使用してシミュレート済みの動的ハイブリッドネットワークを出力する段階と
を備え
、
前記複数の上空ビークルは、1より多くのタイプの上空ビークルを有し、
前記動的ハイブリッドネットワークは、前記メッシュネットワークと、地上の複数の固定局とを有し、
前記集約ネットワークメトリックは、前記メッシュネットワーク内の移動局の更新された現在のまたは最も直近のロケーションとアンテナ特性とに基づいたリフレッシュされた前記伝送供給モデルに基づいて、リフレッシュされ、
前記シミュレート済みの前記動的ハイブリッドネットワークは、前記複数の固定局によってサービス提供されていないエリアに対してサービスを提供する前記メッシュネットワークを含む、方法。
【請求項2】
前記複数の固定局の前記伝送供給に対して前記メッシュネットワークの前記伝送供給をモデル化する段階をさらに備える、請求項
1に記載の方法。
【請求項3】
前記メッシュネットワークは、LTE局の同種ネットワークを有する、請求項1
又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記メッシュネットワークは、2またはそれより多くのタイプの局の異種ネットワークを有する、請求項1から
3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記複数の移動局の前記メッシュネットワークの間の多局間干渉をモデル化する段階をさらに備える、請求項1から
4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記メッシュネットワークと1または複数の固定局との間の多局間干渉をモデル化する段階をさらに備える、請求項1から
5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記容量需要をモデル化する段階は、ハンドセットあたりの容量需要の循環的表現をもたらす、請求項1から
6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記容量需要をモデル化する段階は、ハンドセットあたりの容量需要の静的表現をもたらす、請求項1から
6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記シミュレート済みの動的ハイブリッドネットワークは、ヒートマップを使用して表されている、請求項
1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
動的ハイブリッドネットワークのスループットを最適化する方法であって、
前記動的ハイブリッドネットワークは、飛行中の複数の上空ビークル上の複数の移動局のメッシュネットワークと、地上の複数の固定局とを有し、
前記複数の上空ビークルは、1より多くのタイプの上空ビークルを有し、
前記方法は、
前記動的ハイブリッドネットワークをモデル化する段階であって、
前記メッシュネットワーク
からハンドセットへの伝送供給をモデル化
して、時系列における各時間ステップにおいて、ハンドセットメトリックあたりの信号品質を出力するよう構成される伝送供給モデルを生成する段階と、ユーザ分布データおよびユーザ行動データの関数として容量需要をモデル化
し、ハンドセットあたりの容量需要を出力するよう構成される需要モデルを生成する段階と、
前記伝送供給モデルからの前記ハンドセットメトリックあたりの前記信号品質と、前記需要モデルからの前記ハンドセットあたりの前記容量需要とに基づいて、前記動的ハイブリッドネットワークによるサービスカバレッジがいかに良く需要と合致するかを示す集約ネットワークメトリック
であって、少なくともスループットを含む集約ネットワークメトリックを計算する段階と有する、段階と、
コントローラに
、前記集約ネットワークメトリックの一部または全部をフィードバック
として提供する段階であって、前記フィードバックは、少なくとも前記スループットを備える、段階と、
前記コントローラによって、前記動的ハイブリッドネットワーク内の
前記複数の移動局のロケーション、方向および伝送強度のうち1つまたはこれらの組み合わせに対する変化をもたらす段階であって、前記変化は前記スループットを上昇させ
、かつ、前記メッシュネットワークが前記複数の固定局によってサービス提供されていないエリアに対してサービスを提供するように構成されている、段階と
を備え
、
前記集約ネットワークメトリックは、前記メッシュネットワーク内の移動局の更新された現在のまたは最も直近のロケーションとアンテナ特性とに基づいたリフレッシュされた前記伝送供給モデルに基づいて、リフレッシュされる、方法。
【請求項11】
前記動的ハイブリッドネットワークをモデル化する段階は、実際のビークル軌道から、一連のロケーションにわたって回帰分析を実行する段階を有する、請求項
10に記載の方法。
【請求項12】
前記動的ハイブリッドネットワークをモデル化する段階は、シミュレート済みのビークル軌道から、一連のロケーションにわたって回帰分析を実行する段階を有する、請求項
10に記載の方法。
【請求項13】
前記
メッシュネットワーク内の前記複数の移動局は、自己組織化ネットワーク(SON)
を形成し、
前記複数の移動局の各移動局は別の
移動局から受信された情報に応答してアンテナ特性を調整するように構成されている、請求項
10から
12のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施形態は、一般的に、動的ハイブリッドネットワークをシミュレートすることに関する。
【背景技術】
【0002】
セルラおよびブロードバンドネットワーク能力の従来のモデル化は、多くの場合、まれにサンプリングされる電気通信タワーからの信号の手動測定に基づいている。典型的なセルラおよびブロードバンドネットワークインフラストラクチャは、地上ベースで停止しており、そのため、セルラおよびブロードバンドネットワークの従来のモデルは、定位置に固定された局の静的ネットワークを想定しており、固定方向に向けられたアンテナを有する。従来の電気通信ネットワークが定位置に固定されていることは、局に対して行われ得る調整が、それらの固定ロケーションにおけるアンテナの調節のみであることも意味する。
【0003】
上空ビークルによって保持される局のネットワークは、局のロケーションに対する変化を可能にすること、ならびに、必要および希望(すなわち、需要)に従ってネットワーク信号を方向付けることを可能にする。上空ビークル局(特に上空ビークルの位置に対して広範囲の方向において信号を方向付けることができるジンバル上の送信機を有する)の近一定の動きが与えられると、移動局(すなわち、上空ビークル上の)および地上局で構成されたハイブリッドネットワークの時変ダイナミクスを捕捉するために従来のモデル化技術を使用することは不可能である。
【0004】
そのため、動的ハイブリッドネットワークをシミュレートするための改善された技術が望ましい。
【発明の概要】
【0005】
本開示は、動的ハイブリッドネットワークをシミュレートするための技術を提供する。動的ハイブリッドネットワークをシミュレートする方法は、時系列における各時間ステップにおいて、飛行中の複数の上空ビークル上の複数の移動局のメッシュネットワークの伝送供給をモデル化する段階であって、当該段階はポイント・ツー・ポイント電波伝送容量をモデル化する段階を含む、段階を含み得る。当該方法は、ユーザ分布データおよびユーザ行動データの関数として容量需要をモデル化する段階を含み得る。当該方法は、各時間ステップにおいて、少なくともスループットを含む動的ハイブリッドネットワークのための集約ネットワークメトリックを計算する段階を含み得る。いくつかの例において、ポイントは基地局であり得、別のポイントは、あるロケーションにおけるハンドセット密度であり得る。いくつかの例において、動的ハイブリッドネットワークは、メッシュネットワークと、1または複数の固定局とを含む。いくつかの例において、当該方法はさらに、1または複数の固定局の伝送供給に対してメッシュネットワークの伝送供給をモデル化する段階を含み得る。いくつかの例において、複数の上空ビークルは、1より多くのタイプの上空ビークルを含む。いくつかの例において、メッシュネットワークは、LTE局の同種ネットワークを含む。いくつかの例において、メッシュネットワークは、2またはそれより多くのタイプの局の異種ネットワークを含む。いくつかの例において、当該方法はさらに、複数の移動局のメッシュネットワークの間の多局間干渉をモデル化する段階を含む。いくつかの例において、当該方法はさらに、メッシュネットワークと1または複数の固定局との間の多局間干渉をモデル化する段階を含む。いくつかの例において、集約ネットワークメトリックは、伝送供給をモデル化する段階からのハンドセット出力あたりの信号品質と、容量需要をモデル化する段階からのハンドセット出力あたりの容量需要とに基づいている。いくつかの例において、集約ネットワークメトリックは、時系列における各時間ステップにおいて、メッシュネットワーク内の移動局の更新された現在のまたは最も直近のロケーションとアンテナ特性とに基づいたリフレッシュされた伝送供給モデルに基づいて、リフレッシュされる。いくつかの例において、容量需要をモデル化する段階は、ハンドセットあたりの容量需要の循環的表現をもたらす。いくつかの例において、容量需要をモデル化する段階は、ハンドセットあたりの容量需要の静的表現をもたらす。いくつかの例において、当該方法はさらに、集約ネットワークメトリックを使用してシミュレート済みの動的ハイブリッドネットワークを出力する段階を含む。いくつかの例において、シミュレート済みの動的ハイブリッドネットワークは、ヒートマップを使用して表されている。いくつかの例において、ヒートマップは、あるロケーションのまたは関心エリアのマップ上の各ポイントにおける信号の強度を示す。
【0006】
動的ハイブリッドネットワークのスループットを最適化する方法は、動的ハイブリッドネットワークをモデル化する段階であって、時系列における各時間ステップにおいて移動局のメッシュネットワークの伝送供給をモデル化する段階と、ユーザ分布データおよびユーザ行動データの関数として容量需要をモデル化する段階と、少なくともスループットを含む集約ネットワークメトリックを計算する段階とを含む、段階を含み得る。当該方法は、コントローラにフィードバックを提供する段階であって、当該フィードバックは、少なくともスループットを含む、段階を含み得る。当該方法は、コントローラによって、ネットワーク内の局のロケーション、方向および伝送強度のうち1つまたはこれらの組み合わせに対する変化をもたらす段階であって、当該変化はスループットを上昇させるように構成されている、段階を含み得る。いくつかの例において、動的ハイブリッドネットワークをモデル化する段階は、実際のビークル軌道から、一連のロケーションにわたって回帰分析を実行する段階を含む。いくつかの例において、動的ハイブリッドネットワークをモデル化する段階は、シミュレート済みのビークル軌道から、一連のロケーションにわたって回帰分析を実行する段階を含む。いくつかの例において、伝送供給をモデル化する段階は、動的ハイブリッドネットワーク内の複数の局と、ハンドセット密度との間のポイント・ツー・ポイント伝送をモデル化する段階を含む。いくつかの例において、当該局は上空ビークル上に位置付けられている。いくつかの例において、上空ビークルは、移動局のメッシュネットワークを保持している上空ビークルのフリート(fleet)のうち一部である。いくつかの例において、当該局は、自己組織化ネットワーク(self-organizing network,SON)の一部であり、別の局から受信された情報に応答してアンテナ特性を調整するように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本開示の様々な非限定的且つ非包括的な態様および特徴は、図面を参照して本明細書で以下に説明される。
【
図1A】
図1Aは、1または複数の実施形態に係る、動的ハイブリッドネットワーク内の通信局を保持し得る例示的な上空ビークルの図である。
【
図1B】
図1Bは、1または複数の実施形態に係る、動的ハイブリッドネットワーク内の通信局を保持し得る例示的な上空ビークルの図である。
【
図2】
図2は、1または複数の実施形態に係る、例示的なハイブリッドネットワークの図である。
【
図3A】
図3Aは、1または複数の実施形態に係る、
図1A~
図2のシステムの一部を形成する例示的なコンピューティングシステムの簡略ブロック図である。
【
図3B】
図3Bは、1または複数の実施形態に係る、例示的な分散型コンピューティングシステムの簡略ブロック図である。
【
図4】
図4は、1または複数の実施形態に係る、動的ハイブリッドネットワークをシミュレートするための例示的なモデル化フローを示す図である。
【
図5A】
図5Aは、1または複数の実施形態に係る、協調されたサービスカバレッジを有する例示的な動的ハイブリッドネットワークの図である。
【
図5B】
図5Bは、1または複数の実施形態に係る、協調されたサービスカバレッジを有する例示的な動的ハイブリッドネットワークの図である。
【
図6】
図6は、1または複数の実施形態に係る、動的ハイブリッドネットワークをシミュレートする方法を示すフロー図である。
【
図7】
図7は、1または複数の実施形態に係る、動的ハイブリッドネットワークのスループットを最適化する方法を示すフロー図である。
【0008】
図面は、単なる例示の目的で、本開示の様々な例示の実施形態を示している。当業者であれば、以下の説明から、代替的な構造および方法に基づく他の例示の実施形態が、本開示の原理から逸脱することなく実装され得るとともに、これらは、本開示の範囲内に包含されることを容易に認識するであろう。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図面および以下の説明は、例示としてのみ特定の実施形態を説明する。当業者であれば、本明細書に示された構造および方法の代替的な実施形態が本明細書に説明された原理から逸脱することなく採用され得ることを、以下の説明から容易に認識するであろう。ここで、いくつかの実施形態に対して詳細に参照し、その例は添付の図に示されている。
【0010】
上記および他のニーズは、開示された方法と、実行可能コードを記憶した非一時的コンピュータ可読記憶媒体と、フリート管理および飛行計画システムによって飛行機のフリートを派遣するシステムとによって満たされる。「上空ビークル(aerial vehicle)」および「飛行機(aircraft)」という用語は、空中運動が可能な任意のタイプのビークルを指すために本明細書において区別なく使用されており、限定されることなく、高高度プラットフォーム(HAP)、高高度長時間滞空(HALE)飛行機、無人上空ビークル(UAV)、受動的な空気より軽いビークル(例えば、成層圏を浮遊する気球、他の浮遊するまたは風で駆動されるビークル)、動力付きの空気より軽い(lighter than air,LTA)ビークル(例えば、いくつかの推進能力を有する気球および飛行船)、固定翼ビークル(例えば、ドローン、剛性カイト、グライダ)、様々なタイプの衛星、ロケット、宇宙局、および他の高高度上空ビークルを含む。
【0011】
本発明は、動的ハイブリッドネットワークの正確なモデル(すなわち、供給モデル)を需要モデルと組み合わせることによって動的ハイブリッドネットワークをシミュレートすることを対象とする。動的ハイブリッドネットワークモデルは、地上ネットワークのモデルと、ほぼ継続的に移動している上空ビークル(すなわち、LTE対応の、または、データ接続を提供するように別様に装備された)の進化型メッシュネットワークのモデルを含む。上空ビークルのメッシュネットワークは、ネットワークの分布およびアクセス層を表し得る。各上空ビークルは、送受信機が一般的に上空ビークルの外側(例えば、中心軸から)に配向している1、2またはそれより多くの通信局を保持し得る。送受信機は、ジンバル上に枢動されて、広範囲な指向能力を提供する端末を含み得る。上空ビークルのメッシュネットワークは、可変指向能力を有する局の移動ネットワークを含む。
【0012】
動的ハイブリッドネットワークをモデル化する方法は、時系列における各時間ステップにおいて、上空ビークルのメッシュネットワークの伝送供給をモデル化する段階と、容量需要をモデル化する段階と、スループット(例えば、メガバイト/秒でまたは時間スケールあたりの他の伝送量)とサービス提供されるユーザの数とを含む集約ネットワークメトリックを計算する段階とを含む。集約ネットワークメトリックの一部または全部は、供給がいかに良く需要と合致するかを示し得、フリート管理システムに対するフィードバックとして提供されることで、局のロケーション、方向および伝送強度を(例えば、コントローラによって)変更して、集約ネットワークメトリックを改善(例えば、スループットを需要に等しいまたはそれよりも小さく調節)し得る。
【0013】
メッシュネットワークの伝送供給をモデル化する段階は、あるポイントは基地局であり別のポイントはロケーション(例えば、ハンドセット密度の抽象的表現である)におけるハンドセット密度であるポイント・ツー・ポイント電波伝送容量をモデル化する段階を含み得る。メッシュネットワークの伝送供給をモデル化する段階はまた、ダウンリンク(すなわち、局からハンドセットへの)およびアップリンク(すなわち、ハンドセットから局への)の一方または両方を含む多局間干渉(すなわち、固定局と、移動局の現在のおよび/または予報されるロケーションとの間の干渉)をモデル化する段階を含み得る。いくつかの例において、伝送供給をモデル化する段階はさらに、各局から各ハンドセットへの個別の無線周波数伝送をモデル化する段階を含み得る。伝送供給をモデル化する段階は、複数のアンテナ特性(例えば、方向、ロケーション、周波数、信号伝送パターン(すなわち、ローブ)、信号伝送強度)に基づく場合がある。
【0014】
伝送供給モデルの出力は、時系列における各時間ステップのハンドセットメトリックあたりの信号品質(例えば、信号対干渉プラス雑音比(SINR)、受信信号強度インジケータ(RSSI)、基準信号受信電力(RSRP)、基準信号受信品質(RSRQ))を含み得る。伝送供給モデルの別の出力は、ロケーションまたは関心エリアのマップ上の各ポイントにおける信号の強度を示すヒートマップを含み得る。
【0015】
容量需要は、ユーザ分布データおよびユーザ行動データ(例えば、匿名化された使用データ)の関数としてモデル化され得、その出力は、地理的ロケーションまたは関心エリアを表す複数のポイントにおける各ポイントにおいてハンドセットあたりの容量需要を含み得る。ユーザ行動データは、地理的に区別(例えば、1つのエリアまたは国と別のエリアまたは国とで著しく異なる)され得る。需要は、静的であってもよく、または、時間によって変動してよい(例えば、昼‐夜のサイクルを有してもよい)。
【0016】
ネットワーク内の基地局(例えば、LTE基地局)の位置および配向における変化に起因して、上記のように伝送供給モデルが各時間ステップによって変化し得るので、結果として得られる集約ネットワークメトリックは、各時間ステップに対して計算される。
【0017】
いくつかの例において、ネットワークは、LTEネットワーク、または、同じ周波数帯域で動作する他の単一規格ネットワークであり得、ここで、隣接するLTE局は互いに干渉するであろう。いくつかの例において、各上空ビークルは複数のLTE局を収容し得る。
【0018】
[例示的システム]
【0019】
図1A~1Bは、1または複数の実施形態に係る、動的ハイブリッドネットワーク内の通信局を保持し得る例示的な上空ビークルシステムの図である。
図1Aにおいて、上空ビークル120aの制御および操縦のためのシステム100であって、動的ハイブリッドネットワークの通信局(例えば、通信ユニット111a、端末112a、およびネットワークの他の部分との無線通信を可能にするべくサービス提供する他のコンポーネント)を保持し得る、システム100の図が示されている。いくつかの例において、上空ビークル120aは、気球または衛星等の受動的なビークルであり得、ここで、その指向性運動のほとんどは、風および重力等の環境の力の結果である。他の例において、上空ビークル120aは、能動的に推進し得る。一実施形態では、システム100は、上空ビークル120aおよび地上局114を備えてよい。この実施形態では、上空ビークル120aは、気球101a、プレート102、高度制御系(ACS)103a、接続104a、ジョイント105a、作動モジュール106a、およびペイロード108aを有してよい。いくつかの例において、プレート102は、構造的および電気的接続およびインフラストラクチャを提供してよい。プレート102は、気球101aの頂点に位置決めされてよく、気球101aの様々な部分をともに結合するように機能してよい。他の例では、プレート102はまた、気球101aの一部および/または層を選択的に切除する1または複数のブレードおよびアクチュエータ等の飛行中止ユニット(flight termination unit)を含んでよい。他の例において、プレート102はさらに、他の電子コンポーネント(例えば、センサ、センサの一部、電源、通信ユニット)を含み得る。ACS103aは、例えば気球101aに対して空気を追加および除去し、(すなわち、いくつかの例において、気球101aは、その外側のより剛性シェルの内部に、膨張および収縮され得る内部バロネットを含み得る)気球101aに、例えば所望の方向に移動するために成層圏風を受けるように、上昇または下降させるのに使用されるコンポーネント(例えば、ファン、バルブ、アクチュエータ等)を含む構造的および電気的接続およびインフラストラクチャを含み得る。気球101aは、軽量および/または可撓性のラテックスまたはゴム材料(例えば、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、クロロプレン)からなる気球エンベロープ、気球構造に強度および安定性を提供するための(例えば、一端がプレート102に、かつ他端がACS103aに取り付けられた)腱部(tendon)、およびバロネットを、他の構造的コンポーネントとともに、含み得る。様々な実施形態において、気球101aは、非剛性、半剛性、または剛性であり得る。
【0020】
接続104aは、気球101aおよび/またはACS103aを、ペイロード108aを含む様々なコンポーネントに、構造的に、電気的に、および通信可能に、接続し得る。いくつかの例において、接続104aは、双方向通信および電気的接続、ならびに双方向の電力接続さえ提供してよい。接続104aは、ジョイント105aを含んでよく、当該ジョイント105aは、当該ジョイント105aの上方の部分が1または複数の軸に関して枢動することを可能にする(例えば、気球101aまたはペイロード108aのうちのいずれかが傾動および回転することを可能にする)ように構成されている。作動モジュール106aは、航空力学の改善、ソーラーパネル109aを有利に配向または傾動すること、推進飛行のためにペイロード108aおよび推進ユニット(例えば、
図1Bにおけるプロペラ107)を方向付けること、またはペイロード108aのコンポーネントを有利に方向付けること等の様々な目的でペイロード108aを能動的に回転させる手段を提供してよい。
【0021】
ペイロード108aは、ソーラーパネル109a、アビオニクスシャーシ(avionics chassis)110a、ブロードバンド通信ユニット111a、および端末112a、ならびに、動的ハイブリッドネットワーク内の通信局を有効にするための他のコンポーネントを含み得る。ソーラーパネル109aは、例えばアビオニクスシャーシ110a内に収容されたバッテリまたは他のエネルギー貯蔵ユニットに提供されるソーラーエネルギーを捕捉するように構成されてよい。アビオニクスシャーシ110aは、飛行コンピュータ(例えば、本明細書において説明されるようなコンピューティングデバイス301)、トランスポンダも、他の制御および通信インフラストラクチャ(例えば、上空ビークル120aを制御するように構成された別のコンピューティングデバイスおよび/または論理回路を含むコントローラ)とともに、収容してよい。通信ユニット111aは、ワイヤレスネットワークアクセス(例えば、LTE、5Gを介した固定ワイヤレスブロードバンド、モノのインターネット(IoT)ネットワーク、自由空間光ネットワークまたは他のブロードバンドネットワーク)を提供するためのハードウェアを含んでよい。端末112aは、アンテナおよびジンバルまたは枢動機構(例えば、モータを含むアクチュエータを含む)に結合された1または複数の放物面反射器(例えば、皿(dish))を含んでよい。端末112(a)は、(例えば、ミリ波スペクトルまたはより高い周波数無線信号を使用して)データを長距離にわたってビーミングするために電波を受信または送信するように構成されてよい。いくつかの例において、端末112aは、非常に高い帯域幅能力を有してよい。端末112aは、精密な指向性能のために広範囲の枢動運動を有するように構成されてもよい。端末112aは、軽量材料から作製されてもよい。
【0022】
他の例では、ペイロード108aは、上空ビークル120a~bを所与の方向に推進するように構成され得る
図1Bにおいて示されているようなプロペラ107を含む、より少数またはより多数のコンポーネントを含んでよい。さらに他の例では、ペイロード108aは、上空ビークルの飛行能力に対して有益であると当該技術分野においてよく知られているさらに他のコンポーネントを含んでよい。例えば、ペイロード108aは、ソーラーパネル109aとは別のエネルギー捕捉ユニット(例えば、エネルギーを生成するために風によって回転されるまたは別様に作動されるように構成されたロータまたは他のブレード(図示せず))を含んでもよい。別の例では、ペイロード108aは、下向きカメラおよび/またはスタートラッカ等の撮像デバイスをさらに含んでもよいし、これに結合されてもよい。さらに別の例では、ペイロード108aは、例えばアビオニクスシャーシ110a内に収容されるかまたは別の方式で接続104aもしくは気球101aに結合された、様々なセンサ(図示せず)を含んでもよい。そのようなセンサは、全地球測位システム(GPS)センサ、風向計および風速計等の風速および風向センサ、温度計および測温抵抗体(すなわち、RTD)等の温度センサ、音速センサ、音響センサ、気圧計および差圧式センサ等の圧力センサ、加速度計、ジャイロスコープ、慣性測定ユニット(IMU)等の複合センサデバイス、光検出器、光検出および測距(LIDAR)ユニット、レーダユニット、カメラ、他のイメージセンサ、ならびにそれ以外のものを含んでよい。センサのこれらの例は、限定するものとしては意図されておらず、当業者であれば、これらの記載されたセンサに加えて他のセンサまたはセンサの組み合わせが、本開示の範囲から逸脱することなく含まれ得ることを理解するであろう。
【0023】
地上局114は、1または複数のサーバコンピューティングデバイス115a~nを有してよく、1または複数のサーバコンピューティングデバイス115a~nは、1または複数のコンピューティングデバイス(例えば、
図3Aにおけるコンピューティングデバイス301)をさらに含んでよい。いくつかの例において、地上局114は、サーバコンピューティングデバイス115a~n内に収容されているか、または別個に収容されている(例えば、コンピューティングデバイス301およびレポジトリ320を参照)かのいずれかである、1または複数のストレージシステムを含んでもよい。地上局114は、1または複数のネットワーク(例えば、
図2における上空ビークルネットワーク200)の様々なノードにサービス提供するデータセンタであってよい。
【0024】
図1Bは、上空ビークル120bの制御および操縦のためのシステム150の図を示している。
図1Bにおける全ての同じ番号の要素は、上記で説明されたように、
図1Aにおけるそれらの対応する要素と同じまたは同様である(例えば、気球101aおよび気球101bは、同じ機能を果たしてよく、互いと同じまたは同様に動作してよい)。いくつかの例において、気球101bは、飛行船船体または操縦可能気球を含み得る。この実施形態では、上空ビークル120bは、ペイロード108bの一部として、プロペラ107をさらに有し、プロペラ107は、上空ビークル120bを加速、減速、または方向転換するために、風力に従ってまたは風力に抗してのいずれかで、上空ビークル120bを所望の方向に、能動的に推進するように構成されてよい。この実施形態では、気球101bは、異なる航空力学特性を提供するために、気球101aとは異なるような形状であってもよい。いくつかの例において、気球101bは、後方、上方、下方、または側方(すなわち、気球101bが進行している方向に対して)の面のうちの1または複数に結合された1または複数のフィン(図示せず)を含み得る。
【0025】
図1A~1Bに示されたように、上空ビークル120a~bは、風の影響を大きく受ける上空ビークル、例えば、図示のような(推進能力の有無を問わない)ペイロードを保持した気球、または、滑空および/または完全推進能力を有する固定翼高高度ドローン(例えば、
図2における上空ビークル211c)であり得る。しかしながら、当業者であれば、本明細書において開示されるシステムおよび方法は、同様に様々な他のタイプの上空ビークルに適用され、かつこれらによって使用可能であり得ることを認識するであろう。
【0026】
図2は、1または複数の実施形態に係る、例示的なハイブリッドネットワークの図である。ハイブリッドネットワーク200は、国Aにおいて、上空ビークル201a~b、ユーザデバイス202、および地上インフラストラクチャ203を含み得る。ハイブリッドネットワーク200はまた、国Bにおいて、上空ビークル211a~c、ユーザデバイス212、および地上インフラストラクチャ213を含み得る。ハイブリッドネットワーク200はまた、洋上施設214a~c、および少なくとも当該洋上施設214a~cにサービス提供する上空ビークル216a~bを含み得る。ハイブリッドネットワーク200はさらに、衛星204およびインターネット210を含み得る。上空ビークル201a~b、211a~c、および216a~bは、本明細書において説明されるように、気球、他の浮遊(すなわち、空気より軽い)上空ビークル、推進式もしくは部分的推進式(すなわち、限られた時間量にわたってもしくは特定の状況下で推進駆動し、かつ他の時点もしくは他の状況下では推進駆動しない)上空ビークル、固定翼上空ビークル、または他のタイプの高高度上空ビークルを含んでよい。例えば、上空ビークル201a~b、211a~c、および216a~bは、上記で説明された上空ビークル120a~bと同じまたは同様であってよい。ユーザデバイス202および212は、携帯電話、タブレットコンピュータ、スマートフォン、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、および/または当業者に既知の任意の他のコンピューティングデバイスを含んでよい。地上インフラストラクチャ203および213は、常時オンまたは固定ロケーションコンピューティングデバイス(すなわち、固定ブロードバンド送信を受信することが可能であるデバイス)、地上端末(例えば、地上局114)、タワー(例えば、セルラタワー)、および/または、当業者に既知の本明細書において説明される様々な接続モードを受信および送信するための他の任意の固定または可搬の地上インフラストラクチャを含んでよい。ユーザデバイス202および212、地上インフラストラクチャ203および213、ならびに洋上施設214a~cは、上空ビークル201a~b、211a~c、および216a~bに対して、また場合によっては、互いに対して、信号を受信および送信することが可能であってよい。洋上施設214a~cは、産業施設(例えば、ウィンドファーム、石油リグおよび油井)、商業輸送手段(例えば、コンテナ船、他の貨物船、タンカ、他の商船、フェリー、クルーズ船、他の旅客船)および他の洋上応用を含んでよい。いくつかの例において、洋上施設214a~cは、ハイブリッドネットワークの一部である洋上局を含み得る。
【0027】
ハイブリッドネットワーク200は、地上インフラストラクチャ203と上空ビークル201bとの間、および上空ビークル211b~cと地上インフラストラクチャ213との間で示されているように、地上対ビークル(ground-to-vehicle)通信および接続をサポートしてよい。これらの例では、上空ビークル201bおよび211b~cは各々、地上局(例えば、地上局114)、タワー、または、グリッド、インターネット、ブロードバンド等に接続するように構成された他の地上構造物のうちのいずれかまたは全てとデータを交換してよい。ハイブリッドネットワーク200は、ビークル対ビークル(vehicle-to-vehicle)(例えば、上空ビークル201aと201bとの間、上空ビークル211a~cの間、上空ビークル216a~bの間、上空ビークル201bと216bとの間、上空ビークル211bと216bとの間)、衛星対ビークル(satellite-to-vehicle)(例えば、衛星204と上空ビークル201a~bとの間、衛星204と上空ビークル216bとの間)、ビークル対ユーザデバイス(vehicle-to-user device)(例えば、上空ビークル201aとユーザデバイス202との間、上空ビークル211aとユーザデバイス212との間)、およびビークル対洋上施設(vehicle-to-offshore facility)(例えば、上空ビークル216a~bのうちの一方または両方と洋上施設214a~cのうちの1または複数との間)の通信および接続をサポートしてもよい。いくつかの例において、地上インフラストラクチャ203および213内の地上局は、インターネットおよびコアセルラデータネットワークへの接続(例えば、LTE EPCまたは他の通信プラットフォーム、およびソフトウェア定義ネットワークシステムへの接続)ならびにミッション制御機能の実行等の、コアネットワーク機能を提供してよい。いくつかの例において、地上インフラストラクチャ203および213はまた、ハイブリッドネットワーク内の局としてサービス提供し得るタワーを含み得る。いくつかの例において、地上対ビークル、ビークル対ビークル、および衛星対ビークルの通信および接続は、最小の地上インフラストラクチャでの接続の分散を可能にする。例えば、上空ビークル201a~b、211a~c、および216a~bは、コアネットワーク(例えば、インターネットおよびコアセルラデータネットワーク)への接続、ならびに、互いへの、ユーザデバイス202および212への、および洋上施設214a~cへの接続の提供の両方が可能である基地局(例えば、LTE eNodeB基地局)として機能してよい。したがって、上空ビークル201a~bおよび211a~cは、ハイブリッドネットワーク200のディストリビューション層を表す。ユーザデバイス202および212は各々、上空ビークル201a~bおよび211a~cから直接セルラデータおよびインターネット接続にアクセスしてよい。
【0028】
図3Aは、1または複数の実施形態に係る、
図1A~
図2のシステムの一部を形成する例示的なコンピューティングシステムの簡略ブロック図である。1つの実施形態では、コンピューティングシステム300は、コンピューティングデバイス301およびストレージシステム320を備えてよい。ストレージシステム320は、複数のレポジトリおよび/または他の形態のデータストレージを有してよく、また、コンピューティングデバイス301と通信してよい。別の実施形態では、複数のレポジトリを有し得るストレージシステム320は、コンピューティングデバイス301(図示せず)のうちの1または複数の内部に収容されてよい。いくつかの例において、ストレージシステム320は、状態データ、コマンド、飛行ポリシ、飛行コマンド、通信局のコマンド、および本明細書に説明された他の様々なタイプの情報を記憶し得る。この情報は、本明細書において説明される特徴のうちの一部または全部を実行するために、コンピューティングデバイス301または
図1A~1Bにおけるサーバコンピューティングデバイス115a~n等の1または複数のコンピューティングデバイスによって取得または別の方式でアクセスされてよい。ストレージシステム320は、ハードドライブ、メモリカード、ROM、RAM、DVD、CD-ROM、書き込み可能メモリ、およびリードオンリメモリ等の任意のタイプのコンピュータストレージを含んでよい。加えて、ストレージシステム320は、データが複数の異なるストレージデバイス上に記憶される分散型ストレージシステムを含んでよく、当該複数の異なるストレージデバイスは、(例えば、
図3Bにおけるシステム400等の分散型コンピューティングシステムにおいて)同じまたは異なる地理的ロケーションに物理的に位置し得る。ストレージシステム320は、有線接続および/またはワイヤレス接続を使用して、直接コンピューティングデバイス301にネットワーク接続されてよい。そのようなネットワークは、短距離通信プロトコル、例えば、Bluetooth(登録商標)、Bluetooth(登録商標) LE、インターネット、ワールドワイドウェブ、イントラネット、仮想プライベートネットワーク、ワイドエリアネットワーク、ローカルネットワーク、1または複数の会社に独自の通信プロトコルを使用したプライベートネットワーク、Ethernet(登録商標)、WiFiおよびHTTP、ならびに前述のものの様々な組み合わせを含む、様々な構成およびプロトコルを含んでよい。そのような通信は、モデムおよびワイヤレスインターフェース等の、他のコンピューティングデバイスに対してデータを送信することが可能な任意のデバイスによって促進されてよい。
【0029】
コンピューティングデバイス301は、メモリ302を有してもよい。メモリ302は、データベース314およびアプリケーション316を記憶するように構成されたストレージシステムを含んでよい。アプリケーション316は、プロセッサ304によって実行されると、コンピューティングデバイス301に、本明細書において説明されるように、様々な段階および/または機能を実行させる命令を含んでよい。アプリケーション316は、ユーザインタフェース318(例えば、グラフィカルユーザインターフェース(GUI))を生成する命令をさらに含む。データベース314は、他のタイプのデータの中でもとりわけ、ニューラルネットワーク(例えば、本明細書において説明されるように、飛行ポリシのエンコード)および風パターンに関するデータ、天気予報、上空ビークル(例えば、上空ビークル120a~b、201a~b、211a~c)の過去および現在のロケーション、センサデータ、マップ情報、航空交通情報(air traffic information)を含む、様々なアルゴリズムおよび/またはデータを記憶してよい。メモリ302は、データおよび/またはプロセッサ304によって実行されるソフトウェアを記憶する任意の非一時的コンピュータ可読記憶媒体、および/またはコンピューティングデバイス301の動作を制御するためにプロセッサ304によってアクセスされ得る情報を記憶するのに使用され得る任意の他の媒体を含んでよい。
【0030】
コンピューティングデバイス301は、ディスプレイ306、ネットワークインタフェース308、入力デバイス310、および/または出力モジュール312をさらに有してよい。ディスプレイ306は、それを介してコンピューティングデバイス301がデータを出力および/または表示し得る任意のディスプレイデバイスであってよい。ネットワークインタフェース308は、上記で説明された有線およびワイヤレス短距離通信プロトコル、ならびにセルラデータネットワーク、衛星ネットワーク、自由空間光ネットワーク、および/またはインターネットのうちの任意のものを使用してネットワークに接続するように構成されてよい。入力デバイス310は、マウス、キーボード、タッチスクリーン、音声インターフェース、および/またはそれを介してユーザがコンピューティングデバイス301とインタラクトし得る任意のまたは他のハンドヘルドコントローラまたはデバイスまたはインターフェースであってよい。出力モジュール312は、バス、ポート、および/またはそれを介してコンピューティングデバイス301が他のデバイスおよび/または周辺機器に接続し、および/またはこれらにデータを出力し得る他のインターフェースであってよい。
【0031】
いくつかの例において、コンピューティングデバイス301は、上空ビークル(例えば、上空ビークル120a~b、201a~b、211a~c)から遠隔に位置してよく、ネットワークを介して、上空ビークル、またはアビオニクスシャーシ110a~b内に収容され得るようなその制御インフラストラクチャと通信し、および/またはその動作を制御してよい。1つの実施形態では、コンピューティングデバイス301は、(例えば本明細書において説明されるように分散型コンピューティングシステムを稼働するように構成された)データセンタまたは他の制御施設であり、ネットワークを介して、アビオニクスシャーシ110a~b内に収容されたコントローラおよび/または飛行コンピュータと通信してよい。本明細書において説明されるように、システム300、および特にコンピューティングデバイス301は、上空ビークルを、所望の進行方向に沿って、またはターゲットロケーションの所望の半径内に移動させるために、風予報および天気予報に基づいて当該上空ビークルについての飛行経路または進路を計画するのに使用されてよい。システム300の様々な構成が構想され、以下で説明されるプロセスの様々な段階および/または機能は、システム300の様々なデバイスの間で共有されてもよいし、特定のデバイスに割り当てられてもよい。
【0032】
図3Bは、1または複数の実施形態に係る、例示的な分散型コンピューティングシステムの簡略ブロック図である。システム350は、2またはそれより多くのコンピューティングデバイス301a~nを含み得る。いくつかの例において、301a~nの各々は、それぞれ、プロセッサ304a~nのうちの1または複数、および、それぞれ、メモリ302a~nのうちの1または複数を有してよい。プロセッサ304a~nは、上記で説明されたように、
図3Aにおけるプロセッサ304と同様に機能してよい。メモリ302a~nは、上記で説明されたように、
図3Aにおけるメモリ302と同様に機能してよい。
【0033】
図4は、1または複数の実施形態に係る、動的ハイブリッドネットワークをシミュレートするための例示的なモデル化フローを示す図である。ダイアグラム400は、ネットワーク供給(例えば、サービスカバレッジ)がいかに良く需要と合致するかを示す集約ネットワークメトリック424(例えば、スループット、サービス提供されるユーザの数)を提供することを含む、動的ハイブリッドネットワークをシミュレートすることを行うように構成されたネットワークサービスシミュレータ402を含む。ネットワークサービスシミュレータ402は、本明細書に説明されたコンピューティングシステム(例えば、分散型または別様のもの)のうちいずれかを使用して実装され得、様々なレベルの抽象化でネットワーク供給をモデル化するように構成されている。例えば、伝送モデル408は、局410からハンドセット412への信号伝送をモデル化するように構成され得る。いくつかの例において、局410は、動的ハイブリッドネットワーク内のあらゆる局を含み得る。他の例において、局410は、動的ハイブリッドネットワーク内の局のサブセット(例えば、関心のある地理的エリア(例えば、国または国のセット、領域、諸島、水域)に位置付けられたまたはその近くの局、関心のある地理的エリアまたはユーザのグループにサービスを提供する局(例えば、国または国のセット、領域、諸島、または水域内の)、所与の通信規格またはプロトコルによって通信する局、特性および/または能力の所与のセットを有する局)を含み得る。局410のモデルはまた、伝送の方向、伝送周波数、信号伝送カバレッジ(すなわち、強度およびパターン)、ロケーション(例えば、緯度‐経度、GPSロケーション)、および他の特性を含む、複数のアンテナ特性を考慮し得る。
【0034】
いくつかの例において、ハンドセット412は、ハイブリッドネットワークによってサービス提供されているまたは潜在的にサービス提供されるエリア内の全ての既存のハンドセットを含み得る。他の例において、ハンドセット412は、ハイブリッドネットワークによってサービス提供されているまたは潜在的にサービス提供されるエリア内の既存のハンドセットのサブセット(例えば、ロケーション(例えば、ネットワーク内の複数の局によって三角測量された、動的ハイブリッドネットワーク内の局のサブセットのサービス領域に近接したまたはその内部にあるGPSロケーション)、ユーザ情報、ハンドセットのハードウェアまたはソフトウェア特性(例えば、所与の規格またはプロトコルに対して有効にされた、所与のアプリケーションがインストールされた、所与のハードウェアコンポーネントおよび/または構成がインストールされた、所与の動作システムがインストールされた)のうち1つまたはそれらの組み合わせに基づいて選択された)を含み得る。伝送モデル408に基づいて、ポイント・ツー・ポイント伝送モデル406は、ハンドセット密度(すなわち、別のポイント)から局(すなわち、1つのポイント)への伝送の速度、量、または、他の測定もしくは外挿に基づいて導出され得る。ハンドセット密度は、ロケーション(例えば、局を含むまたはそれに近接している)におけるハンドセット密度の抽象的表現を含み得る。ポイント・ツー・ポイント伝送モデル406は、例えば、伝送モデル408に設けられた可能性がある制限に依存して、世界規模またはそのサブセット(例えば、国、大陸、領域、諸島)を表し得る。多局間干渉404は、ポイント・ツー・ポイント伝送モデル406に基づいてモデル化され得、固定局(例えば、
図2における地上インフラストラクチャ203および213)、半固定局(例えば、
図2における比較的固定された洋上施設214a~214b上の洋上局)、および、移動局(例えば、
図1A~1Bにおける上空ビークル120a~b、
図2における201a~b、211a~cおよび216a~b、
図2における洋上施設214cなど上で保持され得る)の現在のおよび/または予報されたロケーションの間で干渉のモデルを提供すし得る。多局間干渉404は、ハンドセットメトリック(例えば、SINR、RSSI、RSRP、RSRQまたは他のメトリック)あたりの信号品質420を含む伝送供給モデル403をシミュレートするのに使用され得る。いくつかの例において、伝送供給モデル403をシミュレートすることは、ポイント・ツー・ポイント伝送モデル406と多局間干渉404とのうちの一方または両方に基づいて、時間の経過に応じて実際のシミュレート済みの移動局のロケーションに対して(例えば、実際のシミュレート済みのビークル軌道に基づいて)回帰分析を実行することを含み得る。他の例において、伝送供給モデル403をシミュレートすることは、ポイント・ツー・ポイント伝送モデル406と多局間干渉404とのうちの一方または両方を、1または複数の伝送供給メトリック(例えば、ハンドセットメトリックあたりの信号品質420)を決定するために訓練された機械学習モデルに提供することを含み得る。いくつかの例において、多局間干渉404は、モデル化されたハイブリッドネットワーク内の局(例えば、局410)の実際のアンテナ特性を組み込むかまたは考慮する場合がある。他の例において、多局間干渉404は、局(例えば、局410)の平均、推定されたまたは想定されたアンテナ特性に基づき得、実際のアンテナ特性は、ハンドセットメトリックあたりの信号品質420を生成するために、伝送供給モデル403をシミュレートする際に考慮または再考され得る。伝送供給モデル403は、時系列における各時間ステップにおいてシミュレートされ、複数の移動局(例えば、上空ビークルによって保持されているメッシュネットワーク)を含む動的ハイブリッドネットワークにわたる伝送供給の図示を提供し得る。
【0035】
需要モデル414は、ユーザ分布416のデータおよびユーザ行動418のデータ(例えば、匿名化された使用データ)に基づいて生成され得る。需要モデル414は、ハンドセットあたりの容量需要422を出力するように構成され得る(例えば、地理的ロケーションまたは関心エリアを表す複数のポイントにおける各ポイントにおいて)。ユーザ行動418は、地理的に区別(例えば、1つのエリアまたは国と別のエリアまたは国とで著しく異なる)され得る。需要モデル414は、需要の静的スナップショットを表し得(例えば、所与の時間において、全体的にまたは所与のロケーションについてのいずれかで)、または、時間によって変動し得る(例えば、ユーザ分布416および/またはユーザ行動418のデータに対する周期的またはアドホック更新に基づいて更新された、昼‐夜、平日‐週末、または他の周期的サイクル)。
【0036】
需要モデル414は、ハンドセットあたりの容量需要422であって、伝送供給モデル403から出力された伝送供給メトリック(例えば、ハンドセットあたりの信号品質420)と組み合わされて、集約ネットワークメトリック424を生成し得る、容量需要を出力し得る。いくつかの例において、集約ネットワークメトリック424は、スループット値、サービス提供されているユーザの数、および、ネットワーク供給(例えば、ブロードバンドおよび/またはセルラサービスカバレッジ)が需要といかに良く合致しているかの他の指標のうちの1または複数を含み得る。いくつかの例において、集約ネットワークメトリック424は、需要モデル414が、ハンドセットあたりの容量需要422の静的または循環的表現(すなわち、リアルタイムで更新されていないまたは現在のもしくは直近のユーザ分布416データおよび/またはユーザ行動418データを使用していない)を表す場合であっても、メッシュネットワーク内の移動局の更新された現在のまたは最も直近のロケーションおよびアンテナ特性に基づいて、リフレッシュされた伝送供給モデル403に基づいて時系列における各時間ステップにおいてリフレッシュされ得る。いくつかの例において、実際のまたはモデル化された需要に対する伝送モデル408を調整する自己無撞着ループは、ハンドセットあたりの容量需要422を伝送モデル408に戻すように提供することによって実装され得、その結果、局410の負荷率は、ハンドセットあたりの容量需要422に基づく局410の実際の容量供給と、局410の絶対最大容量との間の比として計算され得る。いくつかの例において、供給された容量は、絶対最大容量によって、または、需要モデル414(例えば、ユーザ需要モデル)によって要求された需要によって、制限され得る。局410の供給された容量(すなわち、出力電力)が動的であり、需要モデル414からの更新された出力に従って調整された場合、伝送モデル408は変化し、したがって、ポイント・ツー・ポイント伝送モデル406および多局間干渉404における調整をもたらし得る。需要モデル414からのこのフィードバックは、直接または間接的に(例えば、集約ネットワークメトリック424の一部として)提供され得る。
【0037】
いくつかの例において、集約ネットワークメトリック424は、飛行426(すなわち、局410のネットワーク内の1または複数移動局を保持した飛行中の上空ビークルのフリートにおける上空ビークルの)に提供されるおよび/またはそれに影響を与える場合がある。例えば、集約ネットワークメトリック424は、飛行コントローラによって使用され、スループットを改善させるべく飛行426のうちの1または複数に変化(例えば、局を保持したビークルの軌道を変化させる、伝送の方向を変化させる、伝送強度を変化させる)を起こし得る。他の局特性のうち、更新された測位、指向性、伝送強度は、(例えば、局410に変化を提供する)伝送モデル408にフィードバックされる場合もある。
【0038】
図5A~5Bは、1または複数の実施形態に係る、協調されたサービスカバレッジを有する例示的な動的ハイブリッドネットワークの図である。
図5Aにおいて、ネットワーク500は、複数の例示的な上空ビークル502~512であって、その各々が、地上または他のタイプの地上局上のタワーを含み得る固定局520~530のグループに隣接する且つそれらによってサービス提供されていないエリアに対してサービスを提供するメッシュネットワークを含む複数の移動局(例えば、上空ビークル504上の局514a~d)を保持している、複数の例示的な上空ビークル502~512を示している。いくつかの例において、固定局520~530は、示されたように、2つの方向において電波を伝送および受信するように構成され得る。他の例において、固定局520~530は、3またはそれより多くの方向において電波を伝送および受信するように構成され得る。
【0039】
点線のローブは、上空ビークル502~512の各々の上の移動局の各々の伝送パターンを示す。いくつかの例において、上空ビークル502~512は、メトリック(例えば、集約ネットワークメトリック424)に基づいて最適化されたパターンでまたは軌道で移動する(例えば、風によって運ばれるために上下に移動するまたは所与の高度にとどまる)ことを上空ビークル502~512にさせるように構成された制御およびナビゲーションシステムからのコマンド、および/または、上空ビークル502~512上の移動局のメッシュネットワークと固定局520~530とを含む動的ハイブリッドネットワークの伝送供給および需要モデルのマップを受信し得る。そのため、いくつかの例において、上空ビークル502~512のうちの1または複数は、高度が変動し得る。
【0040】
示されたように、上空ビークル502~512上の1または複数の局は、所望領域内のカバレッジを最適化するために、指向性のばらつきを有し得る(例えば、上空ビークル502~508上の局は、各隣接局からおよそ90度の各それぞれのビークルから外側に直接大きく配向しており、一方、上空ビークル510~512上の局は、各隣接局から90度より大きいまたはより小さい角度の方向において配向しているジンバルを示している)。
【0041】
図5Aにおける移動局は、大きく一様な伝送容量(例えば、全てが完全に動力を供給されている、または、全てが同じまたは同様の閾値に動力を供給されている)を有するものとして示されている。いくつかの例において、
図5Bに示されたように、ばらつきは移動局の伝送方向に存在するのみならず、伝送容量(すなわち、強度)にも存在し得る。ネットワーク550は、上空ビークル552~558上の移動局(例えば、局568a~b,570a~f)のメッシュネットワークを含み、疎に位置付けられた固定局562~566(例えば、密集した地上インフラストラクチャを構築するのに貢献しない地形を有するエリアに位置付けられた)を補完するためのサービスを提供する。本明細書に説明された動的ハイブリッドネットワークモデルは、移動局による干渉を回避すべく、固定局562~566のカバレッジをモデル化することを含み得る。いくつかの例において、様々な要因(例えば、干渉、需要モデル(例えば、需要モデル414)によって示されたサービス領域内の高いまたは低い需要のポケット、境界(例えば、圏内エリア(例えば、領域、国、州、独立国)と、圏外エリア、制限エリアのエッジまたはバッファゾーンとの間の)への近接性を最小化する)に起因して、各局の伝送強度は、より高く、より低く、オンオフ調整(例えば、遠隔で制御される、または、需要入力に基づいて自己調整される)され得る。ネットワーク550内の移動局の各々は、選択的にオフにされ、伝送強度が調整され、方向が変更される場合がある。
【0042】
いくつかの例において、ネットワーク500および550内の局は、自己組織化ネットワーク(SON)を形成し得、ここで、それらは、それらのロケーション、伝送強度、供給および需要モデルからの出力、および他の情報を互いに通信し得、それに応答して、それらの自らのアンテナ特性を調整し、サービス提供するユーザの数を最大化する。
【0043】
[例示的な方法]
【0044】
図6は、1または複数の実施形態に係る、動的ハイブリッドネットワークをシミュレートする方法を示すフロー図である。方法600は、段階602において、時系列における各時間ステップにおいて、飛行中の複数の上空ビークル上の複数の移動局のメッシュネットワークの伝送供給をモデル化する段階から開始し、当該段階はポイント・ツー・ポイント電波伝送容量をモデル化する段階を含む、段階を含み得る。いくつかの例において、動的ハイブリッドネットワークは、メッシュネットワークと、1または複数の固定局とを含み得る。いくつかの例において、メッシュネットワークの伝送供給は、1または複数の固定局の伝送供給に対してモデル化され得る。複数の上空ビークルは、1より多くのタイプの上空ビークル(すなわち、異種のフリート)、または、1つのタイプの上空ビークル(すなわち、同種のフリート)を含み得る。いくつかの例において、メッシュネットワークは、LTE局の同種ネットワークを含み得る。他の例において、メッシュネットワークは、2またはそれより多くのタイプの局の異種ネットワークを含み得る。いくつかの例において、伝送供給は、ポイント・ツー・ポイント電波伝送容量に基づき得る複数の移動局のメッシュネットワーク間の多局間干渉のモデルに基づいてモデル化され得る。いくつかの例において、多局間干渉のモデルはまた、メッシュネットワークと1または複数の固定局との間の干渉を考慮し得る。
【0045】
容量需要は、段階604においてユーザ分布データおよびユーザ行動データの関数としてモデル化され得る。いくつかの例において、容量需要モデルは、ハンドセットあたりの容量需要の静的または循環的、抽象的表現(すなわち、リアルタイムで更新されていない、または、現在のまたは直近のユーザ分布データおよび/またはユーザ行動データを使用していない)を表し得る。各時間ステップにおいて、集約ネットワークメトリックは段階606において計算され得、集約ネットワークメトリックは少なくともスループットを含んでいる。集約ネットワークメトリックは、サービス提供されているユーザの数、または、ネットワーク需要がネットワーク供給によってどのように満たされているかの他の指標の観点で表現されることもできる。いくつかの例において、集約ネットワークメトリックは、伝送供給をモデル化する段階からのハンドセット出力あたりの信号品質と、容量需要をモデル化する段階からのハンドセット出力あたりの容量需要とに基づき得る。集約ネットワークメトリックは、時系列における各時間ステップにおいて、メッシュネットワーク内の移動局の更新された現在のまたは最も直近のロケーションとアンテナ特性とに基づいたリフレッシュされた伝送供給モデルに基づいて、リフレッシュされ得る。
【0046】
いくつかの例において、シミュレート済みの動的ハイブリッドネットワークは、集約ネットワークメトリックを使用して出力され得、当該シミュレート済みの動的ハイブリッドネットワークは、ヒートマップ、チャート、スプレッドシート、テーブル、リスト、または他の視覚的表現を使用して表される。いくつかの例において、シミュレート済みの動的ハイブリッドネットワークは、一連の静的出力を使用して表され得る。他の例において、シミュレート済みの動的ハイブリッドネットワークは、動的(すなわち、時間とともに変化する)および/または対話型マップまたは他の視覚的インターフェースで表され得る。
【0047】
図7は、1または複数の実施形態に係る、動的ハイブリッドネットワークのスループットを最適化する方法を示すフロー図である。方法700は、段階702において動的ハイブリッドネットワークをモデル化する段階から開始し、当該段階702は、時系列における各時間ステップにおいて移動局のメッシュネットワークの伝送供給をモデル化する段階と、ユーザ分布データおよびユーザ行動データの関数として容量需要をモデル化する段階と、少なくともスループットを含む集約ネットワークメトリックを計算する段階とを含み得る。いくつかの例において、動的ハイブリッドネットワークをモデル化する段階は、実際のビークル軌道から、一連のロケーションにわたって回帰分析を実行する段階を含み得る。他の例において、動的ハイブリッドネットワークをモデル化する段階は、シミュレート済みのビークル軌道から、一連のロケーションにわたって回帰分析を実行する段階を含み得る。上記のように、メッシュネットワークの伝送供給をモデル化する段階は、メッシュネットワーク内の複数の移動局と、ハンドセット密度との間のポイント・ツー・ポイント伝送をモデル化する段階を含み得る。そのような移動局は、上空ビークルのフリートの一部であり得る上空ビークルによって保持され得、る。
【0048】
フィードバックは段階704においてコントローラに提供され得、当該コントローラは、上空ビークルおよび移動局のうちの一方または両方、またはそれらの1または複数のコンポーネントにコマンドを提供するように構成されている。当該コントローラは、段階706において、ネットワーク内の局のロケーション、方向および伝送強度のうち1つまたはこれらの組み合わせに対する変化をもたらし得、当該変化はスループットを上昇させるように構成されている。いくつかの例において、コントローラはまた、他のアンテナ特性に対する変化をもたらし得る。さらに他の例において、別のコントローラは、フィードバックに応答して上空ビークルを操縦することも行うように構成され得る。いくつかの例において、メッシュネットワーク内の移動局のうちの1または複数は、自己組織化ネットワーク(SON)を形成し得、各局は、別の局から受信された情報に応答してアンテナ特性を調整するように構成されている。いくつかの例において、コントローラは、シャットオフし、伝送強度を低減するように構成されていてもよく、または、他のルールまたはパラメータ(例えば、制限ゾーン(すなわち、飛行禁止ゾーン(no-fly zone))、ネットワーク圏外の領域または国などに向かって移動または近接する等、最優先の考慮事項)を考慮したフィードバックに基づいて局の特性を別様に構成または変更するように構成されていてもよい。
【0049】
具体例が上記で提供されたが、本発明は、応用に依存して、多種多様な入力、閾値、範囲、および他の因子を用いて適用することができることが理解される。例えば、上記で提供された時間フレームおよび範囲は例示であるが、当業者であれば、これらの時間フレームおよび範囲は、実装に依存して、変動するか、またはさらには動的かつ変数であってよいことを理解するであろう。
【0050】
当業者であれば理解するように、多数の変形が、添付の特許請求の範囲によってのみ規定される本発明の範囲から全て逸脱することなく、開示された実施形態において行われ得る。特徴および要素が特定の組み合わせで説明されているが、各特徴または要素は、他の特徴および要素を伴わずに単独で使用することもできるし、他の特徴および要素の有無を問わず様々な組み合わせで使用することもできることが留意されるべきである。提供された方法またはフローチャートは、汎用コンピュータまたはプロセッサによる実行のためにコンピュータ可読記憶媒体において有形に具現化されたコンピュータプログラム、ソフトウェア、またはファームウェアにおいて実装されてよい。
【0051】
コンピュータ可読記憶媒体の例としては、リードオンリメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、磁気媒体、例えば内蔵ハードディスクおよびリムーバブルディスク、光磁気媒体、ならびに光媒体、例えばCD-ROMディスクが挙げられる。
【0052】
好適なプロセッサは、例として、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来的なプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアに関連付けられた1つもしくは複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)回路、任意の他のタイプの集積回路(IC)、ステートマシン、またはこれらの任意の組み合わせを含む。