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特許7466039情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-03
(45)【発行日】2024-04-11
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/04815 20220101AFI20240404BHJP
   G06Q 30/0601 20230101ALI20240404BHJP
   G06T 19/00 20110101ALI20240404BHJP
【FI】
G06F3/04815
G06Q30/0601 340
G06T19/00 300A
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2023096781
(22)【出願日】2023-06-13
【審査請求日】2023-08-02
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004222
【氏名又は名称】弁理士法人創光国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【弁理士】
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100154070
【弁理士】
【氏名又は名称】久恒 京範
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【弁理士】
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(72)【発明者】
【氏名】茂木 信二
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 綱太
【審査官】▲高▼瀬 健太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2023-065288(JP,A)
【文献】国際公開第2019/013016(WO,A1)
【文献】特開2022-184842(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2021/0125584(US,A1)
【文献】特開2018-185701(JP,A)
【文献】特開2008-217142(JP,A)
【文献】特開2002-318976(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/04815
G06Q 10/00-99/00
G06T 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ユーザが使用する第1ユーザ端末に対して、仮想空間において前記第1ユーザ又は前記第1ユーザとは異なる第2ユーザを示すアバターを表示する仮想空間制御部と、
前記仮想空間に存在する仮想店舗であって、前記第1ユーザに対応する前記アバターが存在する前記仮想店舗である対象仮想店舗に存在する前記アバターの数が所定の閾値を超えるか否かを判定する判定部と、
を有し、
前記仮想空間制御部は、前記対象仮想店舗に存在する前記アバターの数が前記所定の閾値を超えると前記判定部が判定した場合に、前記対象仮想店舗に存在する複数の前記アバターのうちの少なくとも一部の前記第2ユーザに対応する前記アバターを非表示にし、前記対象仮想店舗が販売する商品を購入した前記アバターと、前記商品を購入していない前記アバターとに分けて、前記対象仮想店舗に存在する前記アバターの数を示すための情報を表示する、
情報処理装置。
【請求項2】
第1ユーザが使用する第1ユーザ端末に対して、仮想空間において前記第1ユーザ又は前記第1ユーザとは異なる第2ユーザを示すアバターを表示する仮想空間制御部と、
前記仮想空間に存在する仮想店舗であって、関連する他の仮想店舗と関連付けられている前記仮想店舗であって、前記第1ユーザに対応する前記アバターが存在する前記仮想店舗である対象仮想店舗に存在する前記アバターの数が所定の閾値を超えるか否かを判定する判定部と、
を有し、
前記仮想空間制御部は、前記対象仮想店舗に存在する前記アバターの数が前記所定の閾値を超えると前記判定部が判定した場合に、前記対象仮想店舗に存在する複数の前記アバターのうちの少なくとも一部の前記第2ユーザに対応する前記アバターを非表示にし、前記対象仮想店舗に存在する前記アバターの数を示すための情報と、前記対象仮想店舗に関連付けられている前記他の仮想店舗に存在する前記第2ユーザに対応する前記アバターの数を示す情報とを表示する、
報処理装置。
【請求項3】
第1ユーザが使用する第1ユーザ端末に対して、仮想空間において前記第1ユーザ又は前記第1ユーザとは異なる第2ユーザを示すアバターを表示する仮想空間制御部と、
前記仮想空間に存在する仮想店舗であって、当該仮想店舗が存在する前記仮想空間を制御する仮想空間プラットフォームとは異なる他の仮想空間プラットフォームが制御する他の仮想空間に存在する他空間仮想店舗と関連付けられている前記仮想店舗であって、前記第1ユーザに対応する前記アバターが存在する前記仮想店舗である対象仮想店舗に存在する前記アバターの数が所定の閾値を超えるか否かを判定する判定部と、
を有し、
前記仮想空間制御部は、前記対象仮想店舗に存在する前記アバターの数が前記所定の閾値を超えると前記判定部が判定した場合に、前記対象仮想店舗に存在する複数の前記アバターのうちの少なくとも一部の前記第2ユーザに対応する前記アバターを非表示にし、前記対象仮想店舗に存在する前記アバターの数を示すための情報と、前記対象仮想店舗に関連付けられている前記他空間仮想店舗に存在する前記第2ユーザに対応する前記アバターの数を示す情報とを表示する、
報処理装置。
【請求項4】
第1ユーザが使用する第1ユーザ端末に対して、仮想空間において前記第1ユーザ又は前記第1ユーザとは異なる第2ユーザを示すアバターを表示する仮想空間制御部と、
前記仮想空間に存在する仮想店舗であって、現実空間に存在する現実店舗と関連付けられている前記仮想店舗であって、前記第1ユーザに対応する前記アバターが存在する前記仮想店舗である対象仮想店舗に存在する前記アバターの数が所定の閾値を超えるか否かを判定する判定部と、
記現実店舗に存在するユーザの数を示す情報を取得する取得部と、
を有し、
前記仮想空間制御部は、前記対象仮想店舗に存在する前記アバターの数が前記所定の閾値を超えると前記判定部が判定した場合に、前記対象仮想店舗に存在する複数の前記アバターのうちの少なくとも一部の前記第2ユーザに対応する前記アバターを非表示にし、前記対象仮想店舗に存在する前記アバターの数を示すための情報と、前記対象仮想店舗に関連付けられている前記現実店舗に存在する前記ユーザの数を示す情報とを表示する、
報処理装置。
【請求項5】
前記仮想空間制御部は、前記対象仮想店舗の外において、前記対象仮想店舗への入店を待っている前記第2ユーザに対応する前記アバターの数を示す情報をさらに表示する、
請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記仮想空間制御部は、前記対象仮想店舗に隣接する仮想通路に存在する前記第2ユーザに対応する前記アバターの数を示す情報をさらに表示する、
請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記仮想店舗は、複数の区画を含み、
前記仮想空間制御部は、前記対象仮想店舗に含まれる前記区画ごとに、当該区画に存在する前記アバターの数を示す情報を表示する、
請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記仮想空間制御部は、前記対象仮想店舗が販売する商品を購入した前記アバターと、前記商品を購入していない前記アバターとを異なる態様で表示する、
請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記仮想空間制御部は、過去において前記対象仮想店舗に来店した前記アバターの数を示す情報を表示する、
請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
コンピュータが実行する、
第1ユーザが使用する第1ユーザ端末に対して、仮想空間において前記第1ユーザ又は前記第1ユーザとは異なる第2ユーザを示すアバターを表示するステップと、
前記仮想空間に存在する仮想店舗であって、前記第1ユーザに対応する前記アバターが存在する前記仮想店舗である対象仮想店舗に存在する前記アバターの数が所定の閾値を超えるか否かを判定するステップと、
を有し、
前記アバターを表示するステップにおいて、前記対象仮想店舗に存在する前記アバターの数が前記所定の閾値を超えると判定した場合に、前記対象仮想店舗に存在する複数の前記アバターのうちの少なくとも一部の前記第2ユーザに対応する前記アバターを非表示にし、前記対象仮想店舗が販売する商品を購入した前記アバターと、前記商品を購入していない前記アバターとに分けて、前記対象仮想店舗に存在する前記アバターの数を示すための情報を表示する、
情報処理方法。
【請求項11】
コンピュータを、
第1ユーザが使用する第1ユーザ端末に対して、仮想空間において前記第1ユーザ又は前記第1ユーザとは異なる第2ユーザを示すアバターを表示する仮想空間制御部、及び
前記仮想空間に存在する仮想店舗であって、前記第1ユーザに対応する前記アバターが存在する前記仮想店舗である対象仮想店舗に存在する前記アバターの数が所定の閾値を超えるか否かを判定する判定部、
として機能させ、
前記仮想空間制御部は、前記対象仮想店舗に存在する前記アバターの数が前記所定の閾値を超えると前記判定部が判定した場合に、前記対象仮想店舗に存在する複数の前記アバターのうちの少なくとも一部の前記第2ユーザに対応する前記アバターを非表示にし、前記対象仮想店舗が販売する商品を購入した前記アバターと、前記商品を購入していない前記アバターとに分けて、前記対象仮想店舗に存在する前記アバターの数を示すための情報を表示する、
プログラム。
【請求項12】
コンピュータが実行する、
第1ユーザが使用する第1ユーザ端末に対して、仮想空間において前記第1ユーザ又は前記第1ユーザとは異なる第2ユーザを示すアバターを表示するステップと、
前記仮想空間に存在する仮想店舗であって、関連する他の仮想店舗と関連付けられている前記仮想店舗であって、前記第1ユーザに対応する前記アバターが存在する前記仮想店舗である対象仮想店舗に存在する前記アバターの数が所定の閾値を超えるか否かを判定するステップと、
を有し、
前記アバターを表示するステップにおいて、前記対象仮想店舗に存在する前記アバターの数が前記所定の閾値を超えると判定した場合に、前記対象仮想店舗に存在する複数の前記アバターのうちの少なくとも一部の前記第2ユーザに対応する前記アバターを非表示にし、前記対象仮想店舗に存在する前記アバターの数を示すための情報と、前記対象仮想店舗に関連付けられている前記他の仮想店舗に存在する前記第2ユーザに対応する前記アバターの数を示す情報とを表示する、
情報処理方法。
【請求項13】
コンピュータを、
第1ユーザが使用する第1ユーザ端末に対して、仮想空間において前記第1ユーザ又は前記第1ユーザとは異なる第2ユーザを示すアバターを表示する仮想空間制御部、及び
前記仮想空間に存在する仮想店舗であって、関連する他の仮想店舗と関連付けられている前記仮想店舗であって、前記第1ユーザに対応する前記アバターが存在する前記仮想店舗である対象仮想店舗に存在する前記アバターの数が所定の閾値を超えるか否かを判定する判定部、
として機能させ、
前記仮想空間制御部は、前記対象仮想店舗に存在する前記アバターの数が前記所定の閾値を超えると前記判定部が判定した場合に、前記対象仮想店舗に存在する複数の前記アバターのうちの少なくとも一部の前記第2ユーザに対応する前記アバターを非表示にし、前記対象仮想店舗に存在する前記アバターの数を示すための情報と、前記対象仮想店舗に関連付けられている前記他の仮想店舗に存在する前記第2ユーザに対応する前記アバターの数を示す情報とを表示する、
プログラム。
【請求項14】
コンピュータが実行する、
第1ユーザが使用する第1ユーザ端末に対して、仮想空間において前記第1ユーザ又は前記第1ユーザとは異なる第2ユーザを示すアバターを表示するステップと、
前記仮想空間に存在する仮想店舗であって、当該仮想店舗が存在する前記仮想空間を制御する仮想空間プラットフォームとは異なる他の仮想空間プラットフォームが制御する他の仮想空間に存在する他空間仮想店舗と関連付けられている前記仮想店舗であって、前記第1ユーザに対応する前記アバターが存在する前記仮想店舗である対象仮想店舗に存在する前記アバターの数が所定の閾値を超えるか否かを判定するステップと、
を有し、
前記アバターを表示するステップにおいて、前記対象仮想店舗に存在する前記アバターの数が前記所定の閾値を超えると判定した場合に、前記対象仮想店舗に存在する複数の前記アバターのうちの少なくとも一部の前記第2ユーザに対応する前記アバターを非表示にし、前記対象仮想店舗に存在する前記アバターの数を示すための情報と、前記対象仮想店舗に関連付けられている前記他空間仮想店舗に存在する前記第2ユーザに対応する前記アバターの数を示す情報とを表示する、
情報処理方法。
【請求項15】
コンピュータを、
第1ユーザが使用する第1ユーザ端末に対して、仮想空間において前記第1ユーザ又は前記第1ユーザとは異なる第2ユーザを示すアバターを表示する仮想空間制御部、及び
前記仮想空間に存在する仮想店舗であって、当該仮想店舗が存在する前記仮想空間を制御する仮想空間プラットフォームとは異なる他の仮想空間プラットフォームが制御する他の仮想空間に存在する他空間仮想店舗と関連付けられている前記仮想店舗であって、前記第1ユーザに対応する前記アバターが存在する前記仮想店舗である対象仮想店舗に存在する前記アバターの数が所定の閾値を超えるか否かを判定する判定部、
として機能させ、
前記仮想空間制御部は、前記対象仮想店舗に存在する前記アバターの数が前記所定の閾値を超えると前記判定部が判定した場合に、前記対象仮想店舗に存在する複数の前記アバターのうちの少なくとも一部の前記第2ユーザに対応する前記アバターを非表示にし、前記対象仮想店舗に存在する前記アバターの数を示すための情報と、前記対象仮想店舗に関連付けられている前記他空間仮想店舗に存在する前記第2ユーザに対応する前記アバターの数を示す情報とを表示する、
プログラム。
【請求項16】
コンピュータが実行する、
第1ユーザが使用する第1ユーザ端末に対して、仮想空間において前記第1ユーザ又は前記第1ユーザとは異なる第2ユーザを示すアバターを表示するステップと、
前記仮想空間に存在する仮想店舗であって、現実空間に存在する現実店舗と関連付けられている前記仮想店舗であって、前記第1ユーザに対応する前記アバターが存在する前記仮想店舗である対象仮想店舗に存在する前記アバターの数が所定の閾値を超えるか否かを判定するステップと、
前記現実店舗に存在するユーザの数を示す情報を取得するステップと、
を有し、
前記アバターを表示するステップにおいて、前記対象仮想店舗に存在する前記アバターの数が前記所定の閾値を超えると判定した場合に、前記対象仮想店舗に存在する複数の前記アバターのうちの少なくとも一部の前記第2ユーザに対応する前記アバターを非表示にし、前記対象仮想店舗に存在する前記アバターの数を示すための情報と、前記対象仮想店舗に関連付けられている前記現実店舗に存在する前記ユーザの数を示す情報とを表示する、
情報処理方法。
【請求項17】
コンピュータを、
第1ユーザが使用する第1ユーザ端末に対して、仮想空間において前記第1ユーザ又は前記第1ユーザとは異なる第2ユーザを示すアバターを表示する仮想空間制御部、
前記仮想空間に存在する仮想店舗であって、現実空間に存在する現実店舗と関連付けられている前記仮想店舗であって、前記第1ユーザに対応する前記アバターが存在する前記仮想店舗である対象仮想店舗に存在する前記アバターの数が所定の閾値を超えるか否かを判定する判定部、及び
前記現実店舗に存在するユーザの数を示す情報を取得する取得部、
として機能させ、
前記仮想空間制御部は、前記対象仮想店舗に存在する前記アバターの数が前記所定の閾値を超えると前記判定部が判定した場合に、前記対象仮想店舗に存在する複数の前記アバターのうちの少なくとも一部の前記第2ユーザに対応する前記アバターを非表示にし、前記対象仮想店舗に存在する前記アバターの数を示すための情報と、前記対象仮想店舗に関連付けられている前記現実店舗に存在する前記ユーザの数を示す情報とを表示する、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数のアバターが存在する仮想空間をユーザに提示する技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-106297号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、仮想空間に存在するアバターの数が多くなると、仮想空間を管理するサーバの処理負担が大きくなり、ユーザに仮想空間を提示するための処理が不安定になり得る。この場合、サーバの処理負荷を軽減させることが考えられるが、サーバの処理負荷を軽減させると、ユーザに対して仮想空間に提示する情報の量が少なくなり、提示品質が低下してしまう場合がある。そのため、サーバの処理負荷とユーザに対する提示品質との調和を図ることが求められている。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、サーバの処理負荷とユーザに対する提示品質との調和を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様にかかる情報処理装置は、第1ユーザが使用する第1ユーザ端末に対して、仮想空間において前記第1ユーザ又は前記第1ユーザとは異なる第2ユーザを示すアバターを表示する仮想空間制御部と、前記仮想空間に存在する仮想店舗であって、前記第1ユーザに対応する前記アバターが存在する前記仮想店舗である対象仮想店舗に存在する前記アバターの数が所定の閾値を超えるか否かを判定する判定部と、を有し、前記仮想空間制御部は、前記対象仮想店舗に存在する前記アバターの数が前記所定の閾値を超えると前記判定部が判定した場合に、前記対象仮想店舗に存在する複数の前記アバターのうちの少なくとも一部の前記第2ユーザに対応する前記アバターを非表示にし、前記対象仮想店舗に存在する前記アバターの数を示すための情報を表示する。
【0007】
前記仮想空間制御部は、前記対象仮想店舗の外において、前記対象仮想店舗への入店を待っている前記第2ユーザに対応する前記アバターの数を示す情報をさらに表示してもよい。
前記仮想空間制御部は、前記対象仮想店舗に隣接する仮想通路に存在する前記第2ユーザに対応する前記アバターの数を示す情報をさらに表示してもよい。
【0008】
前記仮想店舗は、複数の区画を含んでもよいし、前記仮想空間制御部は、前記対象仮想店舗に含まれる前記区画ごとに、当該区画に存在する前記アバターの数を示す情報を表示してもよい。
【0009】
前記仮想空間制御部は、前記対象仮想店舗が販売する商品を購入した前記アバターと、前記商品を購入していない前記アバターとに分けて、前記対象仮想店舗に存在する前記アバターの数を示す情報を表示してもよい。
【0010】
前記仮想空間制御部は、前記対象仮想店舗が販売する商品を購入した前記アバターと、前記商品を購入していない前記アバターとを異なる態様で表示してもよい。
前記仮想空間制御部は、過去において前記対象仮想店舗に来店した前記アバターの数を示す情報を表示してもよい。
【0011】
前記仮想店舗は、関連する他の仮想店舗と関連付けられていてもよいし、前記仮想空間制御部は、前記対象仮想店舗に関連付けられている前記他の仮想店舗に存在する前記第2ユーザに対応する前記アバターの数を示す情報をさらに表示してもよい。
【0012】
前記仮想店舗は、当該仮想店舗が存在する前記仮想空間を制御する仮想空間プラットフォームとは異なる他の仮想空間プラットフォームが制御する他の仮想空間に存在する他空間仮想店舗と関連付けられていてもよいし、前記仮想空間制御部は、前記対象仮想店舗に関連付けられている前記他空間仮想店舗に存在する前記第2ユーザに対応する前記アバターの数を示す情報をさらに表示してもよい。
【0013】
前記仮想店舗は、現実空間に存在する現実店舗と関連付けられていてもよいし、前記情報処理装置は、前記現実店舗に存在するユーザの数を示す情報を取得する取得部をさらに有してもよいし、前記仮想空間制御部は、前記対象仮想店舗に関連付けられている前記現実店舗に存在する前記ユーザの数を示す情報をさらに表示してもよい。
【0014】
本発明の第2の態様にかかる情報処理方法は、コンピュータが実行する、第1ユーザが使用する第1ユーザ端末に対して、仮想空間において前記第1ユーザ又は前記第1ユーザとは異なる第2ユーザを示すアバターを表示するステップと、前記仮想空間に存在する仮想店舗であって、前記第1ユーザに対応する前記アバターが存在する前記仮想店舗である対象仮想店舗に存在する前記アバターの数が所定の閾値を超えるか否かを判定するステップと、を有し、前記アバターを表示するステップにおいて、前記対象仮想店舗に存在する前記アバターの数が前記所定の閾値を超えると判定した場合に、前記対象仮想店舗に存在する複数の前記アバターのうちの少なくとも一部の前記第2ユーザに対応する前記アバターを非表示にし、前記対象仮想店舗に存在する前記アバターの数を示すための情報を表示する。
【0015】
本発明の第3の態様にかかるプログラムは、コンピュータを、第1ユーザが使用する第1ユーザ端末に対して、仮想空間において前記第1ユーザ又は前記第1ユーザとは異なる第2ユーザを示すアバターを表示する仮想空間制御部、及び前記仮想空間に存在する仮想店舗であって、前記第1ユーザに対応する前記アバターが存在する前記仮想店舗である対象仮想店舗に存在する前記アバターの数が所定の閾値を超えるか否かを判定する判定部、として機能させ、前記仮想空間制御部は、前記対象仮想店舗に存在する前記アバターの数が前記所定の閾値を超えると前記判定部が判定した場合に、前記対象仮想店舗に存在する複数の前記アバターのうちの少なくとも一部の前記第2ユーザに対応する前記アバターを非表示にし、前記対象仮想店舗に存在する前記アバターの数を示すための情報を表示する。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、サーバの処理負荷とユーザに対する提示品質との調和を図ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】情報処理システムの構成を示す図である。
図2】仮想画像を模式的に表した図である。
図3】情報処理装置のブロック図である。
図4】アバターに関する情報の構成の一例を示す図である。
図5】仮想施設に関する情報の構成の一例を示す図である。
図6】仮想画像を模式的に表した図である。
図7】仮想画像を模式的に表した図である。
図8】情報処理装置の処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[情報処理システムSの概要]
図1は、情報処理システムSの構成を示す図である。情報処理システムSは、仮想空間をユーザに提示するために用いられるシステムである。仮想空間には、複数のアバターと、複数の仮想施設とが存在する。アバターは、仮想空間においてユーザを表す人物等の三次元モデルである。仮想施設は、仮想空間に存在する施設であり、例えば、仮想店舗、仮想通路等を含む。仮想施設は、例えば、現実空間に存在する現実店舗と対応している。情報処理システムSは、情報処理装置1と、複数のユーザ端末2とを有する。
【0019】
情報処理装置1は、仮想空間を制御する仮想空間プラットフォームを管理する装置であり、例えば、サーバである。情報処理装置1は、アバターに関する情報(例えば、仮想空間においてアバターが存在する位置、アバターの外見を示す情報等)、仮想施設に関する情報(例えば、仮想空間において仮想施設が存在する位置、仮想施設の外観を示す情報等)を記憶している。
【0020】
ユーザ端末2は、ユーザが使用する端末であり、例えば、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等である。ユーザ端末2には、仮想空間を表示するための専用のアプリケーションプログラム(以下、「専用アプリ」という。)がインストールされている。
【0021】
例えば、あるユーザ(以下、「第1ユーザ」という。)が、当該第1ユーザが使用するユーザ端末2である第1ユーザ端末において専用アプリを起動する操作を行ったとする。第1ユーザは、例えば、仮想施設を利用する顧客、又は仮想施設の管理者(例えば、仮想店舗の店員等)等である。
【0022】
この場合において、情報処理装置1は、第1アバターに関する情報、複数の第2アバターに関する情報及び仮想施設に関する情報等の種々の情報に基づいて仮想空間を示す仮想画像をレンダリングし、レンダリングした仮想画像をユーザ端末2に表示させる。第1アバターは、第1ユーザに対応するアバターである。第2アバターは、第1ユーザとは異なる他のユーザである第2ユーザに対応するアバターである。
【0023】
ここで、情報処理装置1は、仮想空間に存在するアバターの数が多いほど、仮想画像をレンダリングするための処理負荷が高くなり、ユーザ端末2への仮想画像の表示が不安定になり得る。そこで、情報処理装置1は、アバターの数が多い場合に、第2アバターを省略しつつ、第2アバターの数を示す情報を含む仮想画像を第1ユーザに提示する。
【0024】
図2は、仮想画像を模式的に表した図である。図2に示す空間Vは、仮想空間に存在するある仮想店舗内の状態を示す図である。空間Vには、第1アバターである対象アバターT、対象アバター以外のアバター(第2アバター)、及び仮想店舗に備えられている棚、商品等の物品オブジェクト等が存在している。画像G1は、対象アバターTの目の位置を仮想視点として空間Vを示す情報に基づいてレンダリングされた仮想画像であって、空間Vに存在する第2アバターが省略されていない仮想画像を示す図である。
【0025】
画像G2は、対象アバターTの目の位置を仮想視点として空間Vを示す情報に基づいてレンダリングされた仮想画像であって、空間Vに存在する第2アバターの一部が省略された仮想画像を示す図である。この場合、情報処理装置1は、画像G2において、空間Vに存在する第2アバターの数を示すための情報(図2に示す仮想空間に存在する第2アバターの数を示す情報オブジェクトI)を表示する。
【0026】
このように、情報処理システムSは、仮想店舗に存在するアバターの数が多い場合に、仮想店舗に存在する第2アバターを省略することで、情報処理装置1の処理負荷を軽減することができる。また、情報処理システムSは、仮想店舗に存在する第2アバターを省略した場合に、仮想店舗に存在する第2アバターの数を示す情報を提示することで、仮想店舗にどのくらいの第2アバターが存在するかを第1ユーザに把握させることができる。その結果、情報処理システムSは、情報処理装置1の処理負荷とユーザに対する提示品質との調和を図ることができる。
以下、情報処理装置1の構成について説明する。
【0027】
[情報処理装置1の構成]
図3は、情報処理装置1のブロック図である。図3において、矢印は主なデータの流れを示しており、図3に示したもの以外のデータの流れがあってもよい。図3において、各ブロックはハードウェア(装置)単位の構成ではなく、機能単位の構成を示している。そのため、図3に示すブロックは単一の装置内に実装されてもよく、あるいは複数の装置内に分かれて実装されてもよい。ブロック間のデータの授受は、データバス、ネットワーク、可搬記憶媒体等、任意の手段を介して行われてもよい。
【0028】
情報処理装置1は、通信部11と、記憶部12と、制御部13とを有する。情報処理装置1は、2つ以上の物理的に分離した装置が有線又は無線で接続されることにより構成されてもよい。また、情報処理装置1は、コンピュータ資源の集合であるクラウドによって構成されてもよい。
【0029】
通信部11は、ネットワークを介してユーザ端末2との間でデータを送受信するための通信コントローラを有する。通信部11は、ユーザ端末2からネットワークを介して受信したデータを制御部13に通知する。また、通信部11は、ネットワークを介して、制御部13から出力されたデータをユーザ端末2に送信する。
【0030】
記憶部12は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスクドライブ等を含む記憶媒体である。記憶部12は、情報処理装置1の外部に設けられてもよく、その場合にネットワークを介して制御部13との間でデータの授受を行ってもよい。記憶部12は、制御部13が実行するプログラムを予め記憶している。
【0031】
記憶部12は、アバターに関する情報と、仮想施設に関する情報とを記憶している。図4は、アバターに関する情報の構成の一例を示す図である。図4に示す例において、アバターに関する情報は、ユーザのIDと、アバター位置と、アバター向きと、外見情報と、行動履歴と、購入履歴とが関連付けられた情報である。
【0032】
アバター位置は、仮想空間に存在するアバターの位置を示す情報である。アバター位置は、例えば、仮想空間の位置座標、アバターが存在する仮想施設を示す情報(例えば、仮想施設のID等)等によって示される。アバター向きは、仮想空間におけるアバターの向きを示す情報である。外見情報は、アバターの外見を示す情報である。行動履歴は、仮想空間においてアバターが行動した履歴である。行動履歴は、例えば、所定の期間(例えば、毎秒、毎分等)ごとにアバター位置と当該アバター位置を取得した取得日時とが関連付けられた情報である。購入履歴は、アバターが仮想店舗で商品を購入した履歴である。購入履歴は、例えば、アバターが購入した商品を示す情報(例えば、商品の名称、商品のID等)と、アバターが商品を購入した仮想店舗を示す情報(例えば、仮想店舗の名称、仮想店舗のID等)と、アバターが仮想店舗で商品を購入した購入日時とが関連付けられた情報である。
【0033】
図5は、仮想施設に関する情報の構成の一例を示す図である。図5に示す例において、仮想施設に関する情報は、仮想施設のIDと、施設範囲と、定員数と、施設区画(区画のID、区画範囲)と、レイアウト情報と、関連他仮想施設のIDと、関連現実施設のIDと、関連他空間仮想施設のIDとが関連付けられた情報である。
【0034】
施設範囲は、仮想空間において仮想施設が存在する範囲を示す情報である。定員数は、仮想施設に入れるアバターの上限数である。例えば、仮想空間プラットフォームが、複数のアバターを同じ位置に重ねて表示することができない仕様である場合、仮想施設に入れるアバターの数が限られるため、定員数が設けられる。施設区画は、仮想施設内に設けられた区画である。関連他仮想施設は、仮想施設に関連する他の仮想施設であり、例えば、仮想施設の系列の施設である。関連現実施設は、仮想施設に関連付けられた現実施設である。関連他空間仮想施設は、情報処理装置1が管理する仮想空間プラットフォームとは異なる他の仮想空間プラットフォームが制御する他の仮想空間に存在する他空間仮想店舗であって、仮想空間プラットフォームが制御する仮想空間に存在する仮想店舗に関連付けられた他空間仮想店舗である。例えば、仮想店舗に対応する現実施設と、当該仮想店舗に関連付けられた他空間仮想店舗に対応する現実施設とは、同じ施設である。
【0035】
図3に戻り、制御部13は、取得部131と、仮想空間制御部132と、判定部133と、購買管理部134とを有する。制御部13は、例えばCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサであり、記憶部12に記憶されたプログラムを実行することにより、取得部131、仮想空間制御部132、判定部133及び購買管理部134として機能する。
【0036】
取得部131は、外部から種々の情報を取得する。取得部131は、例えば、ユーザ端末2から、ユーザのID、ユーザがアバターを操作するための操作情報等のように、仮想画像をレンダリングするための情報を取得する。
【0037】
仮想空間制御部132は、第1ユーザ端末に対して、仮想空間においてアバターを表示する。アバターは、少なくとも第2アバターを含む。アバターは、第1アバターをさらに含んでもよいし、第1アバターを含まなくてもよい。具体的には、仮想空間制御部132は、アバターを含む仮想画像を第1ユーザ端末に表示させる。
【0038】
例えば、まず、仮想空間制御部132は、取得部131が取得した操作情報によって特定される仮想空間における第1アバターの位置に基づいて、仮想画像をレンダリングするレンダリング範囲を特定する。仮想空間における第1アバターの位置は、例えば、初期の位置又は第1アバターが移動した後の位置等である。レンダリング範囲は、例えば、第1アバターの位置を含む仮想施設、仮想空間における第1アバターの位置から所定の距離までの範囲等である。
【0039】
仮想空間制御部132は、アバターに関する情報を参照し、レンダリング範囲に存在するアバターを特定する。仮想空間制御部132は、第1ユーザのIDを含む第1アバターに関する情報と、特定した第2アバターに関する情報と、レンダリング範囲に存在する仮想施設に関する情報とに基づいて、所定の仮想視点から見た場合における仮想空間を示す仮想画像をレンダリングする。所定の仮想視点は、第1アバターの目の位置であってもよいし、第1アバターを含む位置であって第1アバターから離れた位置であってもよい。そして、仮想空間制御部132は、レンダリングした仮想画像を第1ユーザ端末に送信することにより、仮想画像を第1ユーザ端末に表示させる。
【0040】
仮想空間制御部132は、アバターの他に、情報オブジェクトを表示してもよい。情報オブジェクトは、例えば、第1アバターが存在する仮想施設の名称等の情報を表示するためのオブジェクトである。
【0041】
仮想空間制御部132は、対象仮想店舗に存在するアバターの数に応じて第2アバターの表示を制御する。対象仮想店舗は、仮想空間に存在する仮想店舗であって、第1アバターが存在する仮想店舗(レンダリング範囲の仮想店舗)である。具体的には、情報処理装置1は、以下の2つのステップを実行することにより、対象仮想店舗に存在するアバターの数に応じて第2アバターの表示を制御する。
【0042】
第1のステップとして、判定部133は、対象仮想店舗に存在するアバターの数が多いか否かを判定する。具体的には、判定部133は、対象仮想店舗に存在するアバターの数が店舗閾値を超えるか否かを判定する。店舗閾値は、仮想空間プラットフォームにおいて定められた閾値であってもよいし、仮想店舗ごとに定められた閾値であってもよい。例えば、店舗閾値が仮想店舗ごとに定められた閾値である場合、判定部133は、対象店舗に対応する店舗閾値を取得し、仮想空間制御部132が特定したアバターの数が、取得した店舗閾値を超えるか否かを判定する。
【0043】
第2のステップとして、仮想空間制御部132は、判定部133による判定結果に応じて第2アバターの表示を制御する。具体的には、仮想空間制御部132は、対象仮想店舗に存在するアバターの数が店舗閾値を超えないと判定部133が判定した場合、対象仮想店舗に存在するすべての第2アバターを表示する。
【0044】
一方、仮想空間制御部132は、対象仮想店舗に存在するアバターの数が店舗閾値を超えると判定部133が判定した場合に、対象仮想店舗に存在する複数のアバターのうちの少なくとも一部の第2アバターを非表示にする。仮想空間制御部132は、例えば、対象仮想店舗に存在する複数の第2アバターのうち、店舗閾値に等しい数の第2アバターを表示し、残りの第2アバターを非表示にする。
【0045】
仮想空間制御部132は、対象仮想店舗に存在する一部の第2アバターを非表示にする場合、非表示にする第2アバターをランダムで選択してもよいし、第1アバターから近い順に表示する第2アバターを選択してもよい。また、仮想空間制御部132は、対象仮想店舗に存在する複数の第2アバターの中から、第1ユーザの属性と少なくとも近似する属性の第2ユーザ(例えば、第1ユーザの性別と同じ第2ユーザ、第1ユーザと同じ年代又は世代の第2ユーザ等)に対応する第2アバターを選択してもよい。また、仮想空間制御部132は、対象仮想店舗に存在する複数の第2アバターの中から、仮想空間プラットフォームが管理する仮想空間において第1ユーザが過去に会話したことがある第2ユーザに対応する第2アバターを選択してもよい。仮想空間制御部132は、該当する第2アバター(第1ユーザの属性と少なくとも近似する属性の第2ユーザに対応する第2アバター、仮想空間プラットフォームが管理する仮想空間において第1ユーザが過去に会話したことがある第2ユーザに対応する第2アバター)のみを選択してもよいし、該当する第2アバターを優先して選択してもよい。仮想空間制御部132は、対象仮想店舗に存在するすべての第2アバターを非表示にしてもよい。
【0046】
仮想空間制御部132は、対象仮想店舗に存在するアバターの数が店舗閾値を超えると判定部133が判定した場合、対象仮想店舗に存在するアバターの数を示すための情報を表示する。仮想空間制御部132は、例えば、情報オブジェクトにおいて、対象仮想店舗に存在するアバターの数を示す情報を表示する。
【0047】
仮想空間制御部132は、非表示にした第2アバターの数に応じた態様で情報オブジェクトを表示してもよい。例えば、非表示にした第2アバターの数が1人から5人までの場合は情報オブジェクトの色を「青色」にし、非表示にした第2アバターの数が6人から10人までの場合は情報オブジェクトの色を「黄色」にし、非表示にした第2アバターの数が10人以上である場合は情報オブジェクトの色を「赤色」にする等のように、情報オブジェクトの表示態様が予め定められている。この場合において、仮想空間制御部132は、非表示にした第2アバターの数に対応する表示態様で情報オブジェクトを表示する。
【0048】
対象仮想店舗に複数の区画が含まれる場合、仮想空間制御部132は、対象仮想店舗に含まれる区画に応じて第2アバターの数を示す情報を表示してもよい。具体的には、仮想空間制御部132は、対象仮想店舗に含まれる区画ごとに、当該区画に存在するアバターの数を示す情報を表示する。
【0049】
例えば、まず、仮想空間制御部132は、対象仮想店舗に関する情報及びアバターに関する情報を参照し、対象仮想店舗に含まれる区画ごとに、当該区画に存在するアバターを特定する。そして、仮想空間制御部132は、対象仮想店舗に含まれる区画ごとに、特定したアバターの数を示す情報を表示する。
【0050】
例えば、専用アプリにおいて仮想視点を、予め定められた第1視点モードと、ユーザが自由に移動することが可能な第2視点モードとに切り替え可能であり、仮想空間制御部132は、第1ユーザが仮想視点を第2視点モードに切り替えた場合に、対象仮想店舗に含まれる区画ごとのアバターの数を示す情報を表示してもよい。この場合、仮想空間制御部132は、対象仮想店舗における各区画の境界線を表示してもよい。
【0051】
図6は、仮想画像を模式的に表した図である。図6に示す画像G3は、第2視点モードで対象仮想店舗を表示した仮想画像である。線Lは、各区画の境界線を示す。画像G3に示す対象仮想店舗には、6つの区画が設けられており、各区画には、区画に存在するアバターの数が表示されたポップアップが表示されている。このように、情報処理装置1は、対象仮想店舗に含まれる区画ごとにアバターの数を提示することにより、アバターがどこに何人いるかを把握させることができる。なお、仮想空間制御部132は、対象仮想店舗に含まれる複数の区画のうち、第1アバターが存在する区画である対象区画に存在する第2アバターの数を示す情報を表示してもよい。
【0052】
仮想空間制御部132は、対象仮想店舗に含まれる区画ごとに第2アバターの表示を制御してもよい。具体的には、判定部133は、対象仮想店舗に含まれる区画ごとに、当該区画に存在するアバターの数が区画閾値を超えるか否かを判定する。区画閾値は、仮想空間プラットフォームにおいて定められた閾値であってもよいし、仮想店舗ごとに定められた閾値であってもよいし、仮想店舗及び区画ごとに定められた閾値であってもよい。
【0053】
そして、仮想空間制御部132は、区画に存在するアバターの数が区画閾値を超えないと判定部133が判定した場合、当該区画に存在するすべての第2アバターを表示する。一方、仮想空間制御部132は、区画に存在するアバターの数が区画閾値を超えると判定部133が判定した場合、当該区画に存在する複数のアバターのうちの少なくとも一部の第2アバターを非表示にする。この場合、仮想空間制御部132は、対象仮想店舗に含まれる複数の区画のうち、アバターの数が所定の閾値を超えると判定部133が判定した区画に存在するアバターの数を示す情報を表示してもよい。
【0054】
仮想空間制御部132は、対象仮想店舗が販売する商品を購入したアバターと、対象仮想店舗が販売する商品を購入していないアバターとを示すための情報を表示してもよい。具体的には、仮想空間制御部132は、対象仮想店舗が販売する商品を購入したアバターと、対象仮想店舗が販売する商品を購入していないアバターとに分けて、対象仮想店舗に存在するアバターの数を示す情報を表示する。
【0055】
例えば、まず、購買管理部134は、仮想空間における仮想店舗とアバターとの間における商取引を管理し、アバターが仮想店舗において商品を購入すると、仮想店舗において商品を購入した購入履歴を、当該アバターに関する情報に追加する。そして、仮想空間制御部132は、アバターに関する情報に含まれる購入履歴を参照し、対象仮想店舗が販売する商品を所定の期間以内(例えば1時間以内、1日以内等)に購入したアバターと、対象仮想店舗が販売する商品を所定の期間以内に購入していないアバターとに分けて、対象仮想店舗に存在するアバターの数を示す情報を表示する。このようにすることで、情報処理装置1は、対象仮想店舗に存在するアバターのうち、どのくらいのアバターが商品を購入したかを第1ユーザに把握させることができる。
【0056】
仮想空間制御部132は、対象仮想店舗が販売する商品を購入したアバターと、商品を購入していないアバターとを異なる態様で表示してもよい。図7は、仮想画像を模式的に表した図である。図7に示す画像G4は、対象仮想店舗を表示した仮想画像である。画像G4には、3人の第2アバター(アバターA1、A2、A3)が表示されている。アバターA1は、対象仮想店舗において販売されている商品を所定の期間以内に購入した第2アバターであり、アバターA2、A3は、対象仮想店舗において販売されている商品を所定の期間以内に購入していない第2アバターである。仮想空間制御部132は、画像G4に示すように、アバターA1と、アバターA2、A3とを異なる態様で表示する。
【0057】
なお、仮想空間制御部132は、対象仮想店舗が販売する商品を所定の期間以内に購入したことを示す購入オブジェクト(例えば、対象仮想店舗の店舗の名称又は店舗のロゴが表示された袋等)を、対象仮想店舗が販売する商品を購入したアバターに関連付けて表示してもよい。このように、情報処理装置1は、対象仮想店舗が販売する商品を購入したアバターと、商品を購入していないアバターとを異なる態様で表示することで、どの第2アバターが商品を購入したかを第1ユーザに把握させることができる。
【0058】
仮想空間制御部132は、過去において対象仮想店舗に来店したことがあるアバターと、過去において対象仮想店舗に来店したことが無いアバターとを異なる態様で表示してもよい。具体的には、まず、仮想空間制御部132は、アバターに関する情報に含まれる行動履歴を参照し、対象仮想店舗に存在するアバターの中から、過去において対象仮想店舗に来店したことがあるアバターを特定する。そして、仮想空間制御部132は、特定したアバター(過去において対象仮想店舗に来店したことがあるアバター)と、その他のアバター(過去において対象仮想店舗に来店したことが無いアバター)とを異なる態様で表示する。このようにすることで、情報処理装置1は、過去において対象仮想店舗に来店したことがある第2アバターを第1ユーザに把握させることができる。
【0059】
仮想空間制御部132は、過去において対象仮想店舗に来店したアバターの数を示す情報を表示する。仮想空間制御部132は、例えば、アバターに関する情報に含まれる行動履歴を参照し、過去において対象仮想店舗に来店したアバターを特定し、特定したアバターの数を示す情報を表示する。
【0060】
仮想空間制御部132は、例えば、過去において対象仮想店舗に来店したアバターすべての数を示す情報を表示する。仮想空間制御部132は、所定の期間前(例えば、1週間前、1か月前等)において対象仮想店舗に来店したアバターの数を示す情報を表示してもよい。また、仮想空間制御部132は、現在の曜日と同じ過去の曜日において対象仮想店舗に来店したアバターの数の統計値(例えば、平均値等)を示す情報を表示してもよい。このようにすることで、情報処理装置1は、過去において対象仮想店舗にどれくらいのアバターが来店したかを第1ユーザに把握させることができる。
【0061】
仮想空間制御部132は、対象仮想店舗に存在する第2アバターの数を示すための情報とともに、様々な情報をさらに表示してもよい。仮想空間制御部132は、例えば、対象仮想店舗の外に存在する第2アバターの数を示す情報をさらに表示してもよい。具体的には、仮想空間制御部132は、対象仮想店舗に隣接する仮想通路に存在する第2アバターの数を示す情報をさらに表示する。
【0062】
例えば、まず、仮想空間制御部132は、仮想施設に関する情報を参照し、対象仮想店舗に隣接する仮想通路を特定する。仮想空間制御部132は、第2アバターに関する情報を参照し、特定した仮想通路に存在する第2アバターを特定する。そして、仮想空間制御部132は、特定した第2アバターの数を示す情報をさらに表示する。このようにすることで、情報処理装置1は、対象仮想店舗に隣接する仮想通路に存在する第2アバターの数に対して、対象仮想店舗にどれくらいの第2アバターがいるかを第1ユーザに把握させることができる。
【0063】
仮想空間制御部132は、対象仮想店舗の外において、対象仮想店舗への入店を待っている第2アバターの数を示す情報をさらに表示してもよい。まず、アバターが仮想店舗への入店を待つための処理について説明する。仮想店舗に定員数が設けられている場合において、まず、判定部133は、あるアバターが仮想店舗に入店する場合、当該仮想店舗に存在する他のアバターの数が当該仮想店舗に対応する定員数未満であるか否かを判定する。そして、仮想空間制御部132は、仮想店舗に存在する他のアバターの数が当該仮想店舗に対応する定員数未満であると判定部133が判定した場合、アバターに仮想店舗への入店を許可する。一方、仮想空間制御部132は、仮想店舗に存在する他のアバターの数が当該仮想店舗に対応する定員数未満ではないと判定部133が判定した場合、アバターに仮想店舗への入店を許可しない。
【0064】
この場合、仮想空間制御部132は、仮想店舗への入店が許可されなかったアバターに対して、入店を待つか否かの応答を要求し、アバターが入店を待つと応答した場合に、仮想店舗の外において当該仮想店舗に入店するための列に並ばせることにより、アバターが仮想店舗への入店を待つための処理を実行する。
【0065】
仮想空間制御部132は、第1ユーザ端末に対して、対象仮想店舗への入店を待つと応答した第2アバターの数を示す情報を表示する。このようにすることで、情報処理装置1は、入店待ちの第2アバターがどれくらいいるかを第1ユーザに把握させることができる。
【0066】
仮想空間制御部132は、対象仮想店舗の系列店舗に存在する第2アバターの数を示す情報をさらに表示してもよい。具体的には、仮想空間制御部132は、対象仮想店舗に関連付けられている他の仮想店舗に存在する第2アバターの数を示す情報をさらに表示する。
【0067】
例えば、まず、仮想空間制御部132は、仮想施設に関する情報を参照し、対象仮想店舗に関連付けられている関連他仮想施設を特定する。仮想空間制御部132は、特定した関連他仮想施設に関する情報及びアバターに関する情報を参照し、特定した関連他仮想施設に存在する第2アバターの数を特定する。そして、仮想空間制御部132は、特定した第2アバターの数を示す情報をさらに表示する。このようにすることで、情報処理装置1は、対象仮想店舗の系列店舗においてどれくらいの第2アバターがいるかを第1ユーザに把握させることができる。
【0068】
仮想空間制御部132は、他の仮想空間プラットフォームの他空間仮想店舗であって、仮想空間プラットフォームの対象仮想店舗に対応する他空間仮想店舗に存在する第2アバターの数を示す情報をさらに表示してもよい。
【0069】
具体的には、まず、取得部131は、仮想施設に関する情報を参照して対象仮想店舗に関連付けられている関連他空間仮想店舗を特定し、他の仮想空間プラットフォームを管理する不図示のサーバから、特定した関連他空間仮想店舗に存在する第2アバターの数を示す情報を取得する。そして、仮想空間制御部132は、取得部131が取得した関連他空間仮想店舗に存在する第2アバターの数を示す情報をさらに表示する。このようにすることで、情報処理装置1は、各仮想空間に存在する特定の仮想店舗(対象仮想店舗及び関連他空間仮想店舗)に存在する第2アバターの数を第1ユーザに把握させることができる。
【0070】
仮想空間制御部132は、対象仮想店舗の現実店舗に存在するユーザの数を示す情報をさらに表示してもよい。例えば、現実店舗には、カメラ又は赤外線センサ等のようにユーザの数を特定するための機器が備えられている。
【0071】
この場合において、まず、取得部131は、対象仮想店舗に関する情報を参照して対象仮想店舗に関連付けられている関連現実店舗を特定し、特定した関連現実店舗から、当該関連現実店舗に存在するユーザの数を示す情報を取得する。そして、仮想空間制御部132は、対象仮想店舗に関連付けられている関連現実店舗に存在するユーザの数を示す情報をさらに表示する。仮想空間制御部132は、取得部131が関連現実店舗に備えられているカメラが撮像した撮像画像を取得した場合、撮像画像を解析することによって関連現実店舗に存在するユーザの数を特定し、特定したユーザの数を示す情報を表示する。このようにすることで、情報処理装置1は、対象仮想店舗に対応する現実店舗においてどれくらいのユーザがいるかを第1ユーザに把握させることができる。
【0072】
[情報処理装置1の処理]
続いて、情報処理装置1の処理の流れについて説明する。図8は、情報処理装置1の処理の流れを示すフローチャートである。本フローチャートは、第1ユーザが第1アバターをある仮想店舗に入店させる操作をするための操作情報を取得部131が取得したことを契機として開始する(S1)。
【0073】
仮想空間制御部132は、は、取得部131が取得した操作情報によって特定される仮想空間における第1アバターの位置に基づいて、仮想画像をレンダリングするレンダリング範囲を特定する(S2)。仮想空間制御部132は、第2アバターに関する情報を参照し、レンダリング範囲に存在するアバターの数を特定する(S3)。判定部133は、レンダリング範囲である対象仮想店舗に存在するアバターの数が店舗閾値を超えるか否かを判定する(S4)。
【0074】
仮想空間制御部132は、対象仮想店舗に存在するアバターの数が店舗閾値を超えないと判定部133が判定した場合(S4においてYESの場合)、対象仮想店舗に存在するすべての第2アバターを表示する(S5)。一方、仮想空間制御部132は、対象仮想店舗に存在するアバターの数が店舗閾値を超えると判定部133が判定した場合(S4においてNOの場合)、対象仮想店舗に存在する複数のアバターのうちの少なくとも一部の第2アバターを非表示にする(S6)。
【0075】
<変形例>
上記において、情報処理装置1が、対象仮想店舗に存在するアバターの数が所定の閾値を超えた場合に、対象仮想店舗に存在する複数のアバターのうちの少なくとも一部の第2アバターを非表示する例を説明したが、これに限らない。例えば、情報処理装置1は、あるアバターが入店しようとしている仮想店舗に存在する他のアバターの数が施設閾値未満である場合に、当該アバターに仮想店舗への入店を許可してもよい。このようにすることで、情報処理装置1は、アバターの数が多くなることによって情報処理装置1の処理負荷が増大し、ユーザに仮想空間を提示するための処理が不安定になってしまう事態の発生を低減することができる。
【0076】
[本実施の形態における効果]
以上説明したとおり、情報処理装置1は、対象仮想店舗に存在するアバターの数が所定の閾値を超える場合に、対象仮想店舗に存在する複数のアバターのうちの少なくとも一部の第2アバターを非表示にし、対象仮想店舗に存在するアバターの数を示すための情報を表示する。このように、情報処理装置1は、仮想店舗に存在するアバターの数が多い場合に、仮想店舗に存在する第2アバターを省略することで、処理負荷を軽減することができる。また、情報処理装置1は、仮想店舗に存在する第2アバターを省略した場合に、仮想店舗に存在する第2アバターの数を示す情報を提示することで、仮想店舗にどのくらいの第2アバターが存在するかを第1ユーザに把握させることができる。その結果、情報処理装置1は、処理負荷とユーザに対する提示品質との調和を図ることができる。
【0077】
なお、本発明により、国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)の目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」に貢献することが可能となる。
【0078】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
【符号の説明】
【0079】
1 情報処理装置
11 通信部
12 記憶部
13 制御部
131 取得部
132 仮想空間制御部
133 判定部
134 購買管理部
2 ユーザ端末
S 情報処理システム
【要約】
【課題】サーバの処理負荷とユーザに対する提示品質との調和を図る。
【解決手段】情報処理装置1は、第1ユーザが使用する第1ユーザ端末に対して、仮想空間において第1ユーザ又は第1ユーザとは異なる第2ユーザを示すアバターを表示する仮想空間制御部132と、仮想空間に存在する仮想店舗であって、第1ユーザに対応するアバターが存在する仮想店舗である対象仮想店舗に存在するアバターの数が所定の閾値を超えるか否かを判定する判定部133と、を有し、仮想空間制御部132は、対象仮想店舗に存在するアバターの数が所定の閾値を超えると判定部133が判定した場合に、対象仮想店舗に存在する複数のアバターのうちの少なくとも一部の第2ユーザに対応するアバターを非表示にし、対象仮想店舗に存在するアバターの数を示すための情報を表示する。
【選択図】図3


図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8