(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-03
(45)【発行日】2024-04-11
(54)【発明の名称】玩具
(51)【国際特許分類】
A63H 33/00 20060101AFI20240404BHJP
A63H 3/00 20060101ALI20240404BHJP
A63H 3/16 20060101ALI20240404BHJP
【FI】
A63H33/00 301Z
A63H3/00 M
A63H3/16
(21)【出願番号】P 2023105446
(22)【出願日】2023-06-27
【審査請求日】2023-11-28
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000135748
【氏名又は名称】株式会社バンダイ
(72)【発明者】
【氏名】土田 桜子
【審査官】鈴木 崇雅
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-017465(JP,A)
【文献】特開2023-008356(JP,A)
【文献】特開2022-192009(JP,A)
【文献】登録実用新案第3236066(JP,U)
【文献】登録実用新案第3232499(JP,U)
【文献】登録実用新案第3027911(JP,U)
【文献】[ガチャガチャ]ついに出た!アナ雪のヒロインドール!紹介,YouTube [online] [video],2022年07月18日,[2023年10月27日検索], https://www.youtube.com/watch?v=6wE0JJoT8yE,特に、動画時間[00:00]-[04:23]を参照
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63H 1/00-37/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品供給装置から供給可能な第1形態と、展示可能な第2形態と、をとり得る玩具であ
って、
形象物を模し
、外底面が平面を成している第1部品及び外表面が曲面を成している第2部品からなる主部品と、
前記
第2部品に連結可能であって、前記
第2部品との連結状態において、前記形象物の
一部を模している副部品と、
外表面が曲面を成し、前記第1部品との連結状態において、前記第1部品の少なくとも前記外底面を覆う外殻部品と、を備え、
前記第1部品は、前記外底面が、前記第1形態において、外殻を構成せず、前記第2形態において、前記玩具の外表面を構成し、
前記副部品は、前記第1形態において
、前記
第1部品且つ前記外殻部品の内部に収容
可能であり、前記第2形態において
、前記
第2部品に連結可能に構成されている、
玩具。
【請求項2】
請求項1に記載の玩具であって、
前記第1部品は、前記第1形態において、外殻を構成しない、
玩具。
【請求項3】
請求項1に記載の玩具であって、
前記副部品は、前記第2形態において、前記主部品の外表面に連結可能に構成されている、
玩具。
【請求項4】
請求項
3に記載の玩具であって、
前記副部品は、前記第2形態において、所定の向きにおいて、前記主部品に連結可能に構成されている、
玩具。
【請求項5】
請求項
4に記載の玩具であって、
前記副部品は、前記第2形態において、前記主部品の外表面の頂部において連結可能に構成されている、
玩具。
【請求項6】
請求項
5に記載の玩具であって、
前記副部品は、支持部品を含み、
前記支持部品は、前記第2形態において、外部から視認不可能に構成されている、
玩具。
【請求項7】
請求項
6に記載の玩具であって、
前記主部品は、前記第1形態において、転動可能に構成されている、
玩具。
【請求項8】
請求項
7に記載の玩具であって、
前記副部品は、前記
第2部品に連結されていない状態において、転動不可能に構成されている、
玩具。
【請求項9】
請求項1~
8の何れか一項に記載の玩具であって、
前記第1部品と
前記第2部品とは異なる形状を成している、
玩具。
【請求項10】
請求項
1~8の何れか一項に記載の玩具であって、
前記第1部品は、その最大径が、前記第2部品の最大径よりも小さく構成されている、玩具。
【請求項11】
請求項
1~8の何れか一項に記載の玩具であって、
前記第1部品は、前記第2部品と連結されている状態において、その外表面の一部が前記第2部品により覆われるように構成されている、
玩具。
【請求項12】
請求項
1~8の何れか一項に記載の玩具であって、
前記第1部品は、円錐台型形状を成し、前記第2部品は、半球型形状を成している、
玩具。
【請求項13】
請求項
1~8の何れか一項に記載の玩具であって、
前記副部品は、前記第2部品の外表面に連結可能に構成され、前記第1部品の外表面に連結不可能に構成されている、
玩具。
【請求項14】
請求項
1~8の何れか一項に記載の玩具であって、
前記副部品は、前記第2部品に連結可能に構成され、前記第2部品に連結されている状態において、前記第1部品に当接しないように構成されている、
玩具。
【請求項15】
請求項
1~8の何れか一項に記載の玩具であって、
前記第2部品は、その外表面が段差構造を成している、
玩具。
【請求項16】
請求項
1~8の何れか一項に記載の玩具であって、
前記第2部品は、一方部品と他方部品とを含み、
前記一方部品は、その一部が前記他方部品に覆われるように構成されている、
玩具。
【請求項17】
請求項16に記載の玩具であって、
前記一方部品は、その端部が曲線を成し、
前記他方部品は、その端部が波状線を成している、
玩具。
【請求項18】
請求項
1~8の何れか一項に記載の玩具であって、
前記第1部品は、前記第1形態、及び前記第2形態において、容器を模し、
前記第2部品、及び前記副部品は、前記第1形態、及び前記第2形態において、食品を模している、
玩具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、玩具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、箱本体に収納した指輪やブローチ等の装身具を展示しやすいように蓋体を大きく開閉可能にする共に、蓋体を箱本体にコンパクトに収納することで展示スペースの削減化を図った装身具ケースがある。例えば、特許文献1においては、底板とこの底板の周囲を囲う内側板とによって構成され、内部に収容部を有する箱本体と、天板とこの天板の周囲を囲う外側板とで構成され、収容部を閉塞するようにして箱本体に被さる蓋体とを備えた装身具ケースであって、蓋体を一の外側板の一点で支持する止着部を介して箱本体の底板側に廻り込むように回転可能に取り付けた構成、が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1においては、ケースに収納された指輪やブローチ等の装身具を展示し易いように、このケースを開閉可能な蓋体が回転してケース本体の裏側に移動して、蓋体をケース本体の裏側に隠すようしたケースが記載されている。しかしながら、この装身具ケースは、玩具ではなく、特に興趣性を有する必要がないものである。
【0005】
本発明は、玩具において、興趣性の高い玩具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様の玩具は、物品供給装置から供給可能な第1形態と、展示可能な第2形態と、をとり得る玩具であって、形象物を模している主部品と、主部品に連結可能であって、主部品に連結されている状態において、形象物の一部を模している副部品と、を備え、副部品は、第1形態において主部品の内部に収容可能であり、第2形態において主部品に連結可能に構成されている、ものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、興趣性の高い玩具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一態様における玩具の第1形態の斜視図である。
【
図2】
図1に示す玩具の第2形態を示す斜視図である。
【
図3】
図1に示す玩具を組み立てるときの一例を示す斜視図である。
【
図5】
図4の主部品における第2部品の組み立ての一例を示す斜視図である。
【
図6】
図4における非主部品の組み込みの一例を示す斜視図である。
【
図7】玩具の第1形態における縦断面の斜視図である。
【
図8】本発明の変形例における副部品を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一態様である玩具1について、図を参照して説明する。
図1は、玩具1の第1形態1Fにおける斜視図である。
図2は、玩具1の第2形態2Fの斜視図である。
図3は、玩具1を組み立てるときの一例を示す斜視図である。
玩具1は、
図1に示すような主部品10,及び非主部品30を球形状の外殻としてラッピングフィルム50に覆われた第1形態1Fと、
図2に示すような展示形態の第2形態2Fと、を取り得る玩具である。この第1形態1Fは、物品供給装置(不図示)から供給可能なカプセル形態であり、第2形態2Fは、例えば、
図2に示すように、内部の収容部SP(
図7参照)に収容されていた副部品20を取り出して主部品10に組み付け、例えば載置部60上に置いた展示形態である。
【0010】
主部品10は、副部品20を連結させた第2形態2Fでは、例えば、容器に入れられたデコレーションケーキ等の食品の形象物を模したものである。例えば、第1部品11は、側面視で円錐台形状の容器を模している。また、第2部品12は、ケーキのスポンジ部分、及びスポンジ上部に設けられたホワイトチョコや通常の茶色のチョコレート等を模し、更に、副部品20は、デコレーションクリーム20b及びイチゴ20aを模している。したがって、この副部品20は、外観が凹凸を有するものであり転動不可能な形状となっている。
【0011】
副部品20は、前述のごとく、第1形態1Fにおいて主部品10の内部に収容可能な大きさに構成されている。また、副部品20は、下端側には、例えば板状の支持部品20cが突設されている。副部品20は、第2形態2Fにおいて主部品10の頂部10tに設けられた取付孔10aに支持部品20cが挿入されて連結する。
【0012】
第1形態1Fにおいて主部品10に連結された非主部品30は、その詳細については後述するが、第1部品11と連結されて第1部品11を覆うように外観が半球形状となっている。そして、非主部品30は、外観が半球形状の第2部品12を覆わないようにして組み付けられることで、第1形態1Fの玩具1の外殻部品をなしている。
【0013】
ここで云う物品供給装置は、ラッピングフィルム50にて覆われている状態の玩具1をランダムな配置で複数収容可能な収容ケースと、収容ケースから一つずつ玩具1を無作為に選択して供給可能な供給部と、供給部をロックするロック部と、代価の支払いを条件としてロック部のロックを解除し供給部を回転すべく操作可能な操作部と、収容ケースから供給口へと玩具1を落下させるようにして転動可能に通過させる通路部とを備えている。玩具1は、転動し易い略球形状としたことで、物品供給装置からの供給の際の分離や破損等を回避しつつ、ユーザーの手元に供給可能な構成となっている。
【0014】
図4は、玩具1の外殻部分を構成する部材の分解状態の斜視図である。
図4に示すように、玩具1の外殻部分を構成する部材は、主部品10、及び非主部品30により構成されている。例えば、主部品10は、第1部品11と二部材の第2部品12とからなる。一方、非主部品30は、第1部品11を下側から覆うように設けられる。
【0015】
第1部品11は、第1部品11の上端を構成する第1開口端部11aが円形であり、下端を構成する底部が円形の平面部11bとして第1開口端部11aよりも小径に構成され円錐台型形状を成している。そして、第1部品11は、第2形態2Fにおいて、平面部11bを底面として、載置部60に載置可能となっている。また、第1部品11は、内部が収容部SPの下部側を構成している。
【0016】
また、第1開口端部11aには、一か所に切り欠き部11eが設けられている。この切り欠き部11eは、第2部品12の下側の一方部品121と連結されるときに、板状突起121dと協働して連結向きを決めることができる。第1部品11は、内周壁面11fに沿うように設けられた複数の連結部11cが設けられている。この連結部11cに対して、第2部品12の連結軸121cが挿入されることで当該第2部品12が連結される。また、平面部11bには、非主部品30と連結可能な一対の連結孔11d(
図6参照)が設けられている。
【0017】
図5は、主部品10における第2部品12の組み立ての一例を示す斜視図である。
第2部品12は、
図5に示すように、異なる形状の二つの部品が連結されたものである。すなわち、ケーキのスポンジ部分を模してその端部121eが円形の曲線を成した一方部品121と、一方部品121の上方部分を覆った、例えば溶けたチョコレート等を模してその端部122eが波状線を成している他方部品122と、により構成されている。
【0018】
第2部品12は、例えば一方部品121の外面に開口した複数の連結孔部121bに、他方部品122の内面に突設された連結軸部122bが嵌入される。また、一方部品121の矩形状の頂部孔部121aには、他方部品122の取付孔10aを構成する矩形突出壁122aが嵌合する。これにより、一方部品121と他方部品122が組み立てられる。なお、この第2部品12は、ユーザーにおいて分解組み立てはしないように構成されている。
【0019】
第2部品12の最大径D12は、第1部品11の最大外径d1(
図4参照)がよりも大きく構成されている。より詳細には、例えば、一方部品121の最大内径d2は、第1部品11の最大外径d1よりも大きく構成できる(
図4参照)。これにより、第2部品12と第1部品11を組み付けたときに、第2部品12の端部121eにより第1部品11の外周面11sの一部(第1開口端部11a)を覆う(
図7参照)。これにより、第1部品11の第1開口端部11aから一方部品121の端部121eが溢れ出たような演出ができる。
【0020】
また、組み立てられた第2部品12は、一方部品121の表面に対して他方部品122の端部122eが段差構造を成している。すなわち、第2部品12としては、その外表面10s(
図2参照)に波型の段差が形成され、例えば溶けたチョコレートなどの効果的な演出ができる。更に、第2部品12が複数の部材にて構成されていることで、一方部品121と他方部品122との組み合わせを変えることで、異なる多種の形象物を容易に表現することができる。
【0021】
第2形態2Fにおいては、図示のごとく、副部品20の支持部品20cが矩形突出壁122aの内側に挿入される。これにより、副部品20が所定の向きで主部品10に連結される。また、このとき、支持部品20cは、外部から目視できない状態であり、矩形突出壁122aのみに支持されて、他の部分、例えば第1部品11に当接するようには構成されていない。
【0022】
図6は、非主部品30の組み込みの一例を示す斜視図である。
図6に示すように、非主部品30は、第1部品11を収容して当該第1部品11を略覆うような略円形の内周面30iを有する凹部30eが形成されている。また、この非主部品30は、形象物を模した形態を成しておらず、その外面30sが底面30bの球面形状を含めて略半球形状に構成されている。すなわち、非主部品30は、第1形態1Fにおいて主部品10を保護する機能並びに玩具1を球形状にする補助部材としての機能を有している。
【0023】
非主部品30の底部には、連結孔11dに嵌り込む一対の係止ピン部30dが設けられている。一方、第1部品11は、その平面部11bに、前述のごとく2つの連結孔11dが設けられている。この連結構造により、非主部品30は、主部品10に対して所定の向きにおいてのみ連結可能である。
【0024】
また、非主部品30の底部には、係止ピン部30dの直ぐ外側に、円形リブ30fが突設されている。この円形リブ30fは、非主部品30が取り付けられた状態において、第1部品11の平面部11bの外周縁に接触可能となっている。これにより、非主部品30は、第1部品11の平面部11bに対して、係止ピン部30dが連結孔11dに嵌入すると共に円形リブ30fが平面部11bに接して保持される(
図7参照)。
【0025】
図7は、第1形態1Fにおける縦断面での斜視図ある。
この第1形態1Fの状態では、第1部品11と第2部品12とで構成された収容部SP内に副部品20が収容されている。第2部品12の一方部品121と他方部品122の組み合わせは、例えば接着剤等により固定されて容易に分解できないように構成されている。したがって、展示形態である第2形態2Fにするときは、ラッピングフィルム50及び非主部品30を取り外した後に、第1部品11と第2部品12を分離して副部品20を取り出す。そして、副部品20を取付孔10aに挿入して組み付けを行う。
【0026】
ここで、非主部品30は、前述したように、その係止ピン部30dと円形リブ30fが第1部品11の平面部11bを支持するように連結されている。これにより、第1部品11の外周面11sは、図示のごとく非主部品30により覆われている。この状態において、第1部品11の外周面11sと非主部品30の内周面30iとの間には、間隙Op1が形成されて非接触となっている。
【0027】
また、第2部品12は、その外表面10sが非主部品30により覆われることがなく、非主部品30の第2開口端部30aと一方部品121の端部121eとの間は間隙Op2が形成されている。そして、間隙Op2の内側には、第1部品11の外周面11sがOp2を内側から閉じるように位置している。すなわち、非主部品30の第2開口端部30aの高さよりも第1部品11の第1開口端部11aの高さが高く位置していることで、間隙Op2の内側に第1部品11により外殻を構成することができる。
【0028】
また、第2部品12は、その水平面における最大径D12が非主部品30の水平面における最大径D30と同じ長さに構成されている。これにより、球形状として好ましい形状となっている。このように、主部品10、及び主部品10に連結された非主部品30は、第1形態1Fにおいて、球型形状を成し転動可能に構成されている。更に、非主部品30は、主部品10に対して間隙Op1を有していることで、例えば前述したように、物品供給装置内における落下や通路部における転動の時の衝撃を緩衝することができる。
【0029】
図8は、本発明の変形例における副部品20を示す斜視図であり、
図9は、
図8に示した副部品20を用いた展示状態を示す斜視図である。
図8に示す副部品20は、例えば、比較的大きいデコレーションクリーム20bの上に花20fを模した飾りつけを有するものである。副部品20の下端側には、前掲と同様に板状の支持部品20cが突設されて、第2形態2Fにおいて主部品10の取付孔10aに連結される。
【0030】
また、
図9に示す主部品10は、例えば、他方部品122の色が
図2に示す場合とは異なり、また、展示形態においては、カップの第1部品11の下に皿40上に置かれた状態を示すものである。
【0031】
以上述べたように、本態様の玩具1は、形象物の一部を模した副部品20を外表面10sに連結可能な主部品10が、その内部に副部品20を収容可能に構成されていることで、副部品20の連結状態(第2形態2F)では形象物を模した玩具1として展示可能である。また、玩具1は、副部品20の収容状態(第1形態1F)では転動可能な形状で物品供給装置にて供給可能である。
【0032】
また、本態様の玩具1では、副部品20は、第2形態2Fにおいて、支持部品20cによって所定の向きにおいて、主部品10に連結可能に構成されているので、組み立てが容易であり、また、向きの特定化によって展示形態での特徴を向きにより表現することができる。
【0033】
また、本態様の玩具1では、支持部品20cは、第2形態2Fにおいて、外部から視認不可能に構成されているので、形象物の展示形態における演出効果の低減を回避できる。
【0034】
本態様の玩具1では、この副部品20は、例えば凹凸、突出部分を有することで、形象物を表現することができて転動不可能な構成であっても、この副部品20は、主部品10の収容部に収容されて提供されるので、転動可能となり物品供給装置による供給に何ら問題を生じることがない。
【0035】
本態様の玩具1では、主部品10は、第1部品11(下の部分)と、第1部品11に連結可能であり第1部品11とは異なる形状を成している第2部品12(上の部分)とから構成されていることで、主部品10の収容部を開閉することができ、収容部SPへの物品(副部品20)の収容・取り出しを可能にする。
【0036】
本態様の玩具1では、第1部品11は、その底面が平面部11bに構成され、上部側の第2部品12は、その上面が曲面に構成されていることで、第1部品11を下にして載置部60への載置を安定して載置することができ、また、曲面により形象物を効果的に表す演出を可能にする。
【0037】
また、本態様の玩具1では、下側に配置される第1部品11の最大径が、上側に配置される第2部品12の最大径よりも小さく構成されていることで、第1部品11の上に大きい第2部品12を配置した形象物を演出することができる。更に、第1部品11は、第2部品12と連結されている状態において、その外表面の一部が第2部品12により覆われるように構成されていることで、第2部品12が第1部品11から溢れるような状態の形象物を演出することができる。
【0038】
本態様の玩具1においては、第1部品11は、円錐台型形状を成し、第2部品12は、第1部品11よりも大径で半球型形状を成していることで、主部品10の全体形状として転動可能な形状とすることが可能である。
【0039】
本態様の玩具1では、副部品20は、第2部品12の外表面10sに連結可能に構成され、第1部品11に連結不可能に構成されていることで、副部品20の第2部品12への組み付けを間違うことなく容易である。
【0040】
また、本態様の玩具1は、副部品20は、第2部品12に連結可能に構成され、第2部品12に連結されている状態において、第1部品11に当接しないように構成されていることで、副部品20の組み付けが第2部品12との間だけで完結する。これにより、副部品20の保持のために第1部品11との係合構造を設ける必要なく、構造の複雑化を回避できる。
【0041】
また、本態様の玩具1においては、第1部品11は、容器を模し、第2部品12、及び副部品20は、食品を模している場合において、第2部品12の外表面10sが一方部品の一部を他方部品が覆うように段差構造を成していることで、食品を重ね合わせる飾りつけ形態を演出できる。また、一方部品121の端部121eが例えば円形の曲線とされるのに対して、他方部品122の端部122eが波状線を成すように構成されていることで、一方部品121上にのせられた、例えばクリームやハチミツのごとき粘性のある流動食品を効果的に演出することができる。
【0042】
また、本態様の玩具1は、第1形態1Fにおいて、第1部品11と連結されて第1部品11を覆う外殻部品である非主部品30を備えているので、主部品10を保護することができる。更に、主部品10と非主部品30とは、第1形態1Fにおいて、平面部11bにて連結されそれ以外の部分では間隙Op1が形成されるので、主部品10への外部からの衝撃を緩衝でき主部品10をより効果的に保護することができる。
【0043】
また、非主部品30は、形象物を模した形態を成していないので、その形状に形象物の制限がなく、主部品10の保護を優先した、例えば半球形状の構造にできる。
【0044】
本態様の玩具1では、第1形態1Fにおいて、主部品10は、平面部11b(底)が、非主部品30により覆われる構成であるので、載置時に安定するべく平面部11bを大きくしても、物品供給時の転動性に影響を及ぼすことがない。
【0045】
本態様の玩具1によれば、非主部品30は、主部品10に対して所定の向きにおいて連結可能に構成されていることで、主部品10を覆う向きが特定化できる。この結果、主部品10の形状に合わせた向きを特別な向きにしなければならないような構造であっても、非主部品30の主部品10に対する組み付けを容易にすることができる。
【0046】
本態様の玩具1によれば、主部品10、及び主部品10に連結された非主部品30は、第1形態1Fにおいて、球型形状を成していることで、転動可能に構成されている。
【0047】
本態様の玩具1によれば、第1部品11は、第1形態1Fにおいて、凹部30eに入り込む構成において、凹部30eの第2開口端部30aよりも第1部品11の第1開口端部11aの位置が高く構成されていることで、第2開口端部30aを第2部品12の端部122eに対して非接触とする間隙Op2を構成としても、間隙Op2の内側に第1部品11の外周面11sを位置させることができ、内部が見えないような閉じ構造とすることができる。
【0048】
以上、本発明の一態様について説明したが、本発明はその技術思想の範囲で適宜変更することができる。例えば、上記態様においては、支持部品20cの構造は、板状の部材としたが、これに限るものではなく、例えばリングであって、指に嵌めることができる構造であっても良い。
【0049】
以上説明したように、本明細書には以下の事項が開示されている。
【0050】
(1)
物品供給装置から供給可能な第1形態と、展示可能な第2形態と、をとり得る玩具であって、
形象物を模している主部品と、
上記主部品に連結可能であって、上記主部品に連結されている状態において、上記形象物の一部を模している副部品と、
を備え、
上記副部品は、上記第1形態において上記主部品の内部に収容可能であり、上記第2形態において上記主部品に連結可能に構成されている、
玩具。
【0051】
(2)
(1)に記載の玩具であって、
上記副部品は、上記第2形態において、上記主部品の外表面に連結可能に構成されている、
玩具。
【0052】
(3)
(1)又は(2)に記載の玩具であって、
上記副部品は、上記第2形態において、所定の向きにおいて、上記主部品に連結可能に構成されている、
玩具。
【0053】
(4)
(1)~(3)の何れかに記載の玩具であって、
上記副部品は、上記第2形態において、上記主部品の外表面の頂部において連結可能に構成されている、
玩具。
【0054】
(5)
(1)~(4)の何れかに記載の玩具であって、
上記副部品は、支持部品を含み、
上記支持部品は、上記第2形態において、外部から視認不可能に構成されている、
玩具。
【0055】
(6)
(1)~(5)の何れかに記載の玩具であって、
上記主部品は、上記第1形態において、転動可能に構成されている、
玩具。
【0056】
(7)
(1)~(6)の何れかに記載の玩具であって、
上記副部品は、上記主部品に連結されていない状態において、転動不可能に構成されている、
玩具。
【0057】
(8)
(1)~(7)の何れかに記載の玩具であって、
上記主部品は、第1部品と、第1部品に連結可能であり第1部品とは異なる形状を成している第2部品とから構成されている、
玩具。
【0058】
(9)
(8)に記載の玩具であって、
上記第1部品は、その底面が平面部に構成され、上記第2部品は、その上面が曲面に構成されている、
玩具。
【0059】
(10)
(8)又は(9)に記載の玩具であって、
上記第1部品は、その最大径が、上記第2部品の最大径よりも小さく構成されている、玩具。
【0060】
(11)
(8)~(10)の何れかに記載の玩具であって、
上記第1部品は、上記第2部品と連結されている状態において、その外表面の一部が上記第2部品により覆われるように構成されている、
玩具。
【0061】
(12)
(8)~(11)の何れかに記載の玩具であって、
上記第1部品は、円錐台型形状を成し、上記第2部品は、半球型形状を成している、
玩具。
【0062】
(13)
(8)~(12)の何れかに記載の玩具であって、
上記副部品は、上記第2部品の外表面に連結可能に構成され、上記第1部品の外表面に連結不可能に構成されている、
玩具。
【0063】
(14)
(8)~(13)の何れかに記載の玩具であって、
上記副部品は、上記第2部品に連結可能に構成され、上記第2部品に連結されている状態において、上記第1部品に当接しないように構成されている、
玩具。
【0064】
(15)
(8)~(14)の何れかに記載の玩具であって、
上記第2部品は、その外表面が段差構造を成している、
玩具。
【0065】
(16)
(8)~(15)の何れかに記載の玩具であって、
上記第2部品は、一方部品と他方部品とを含み、
上記一方部品は、その一部が上記他方部品に覆われるように構成されている、
玩具。
【0066】
(17)
(16)に記載の玩具であって、
上記一方部品は、その端部が曲線を成し、
上記他方部品は、その端部が波状線を成している、
玩具。
【0067】
(18)
(8)~(17)の何れかに記載の玩具であって、
上記第1部品は、上記第1形態、及び上記第2形態において、容器を模し、
上記第2部品、及び上記副部品は、上記第1形態、及び上記第2形態において、食品を模している、
玩具。
【0068】
(19)
(8)~(18)の何れかに記載の玩具であって、
上記第1形態において上記第1部品と連結されて上記第1部品を覆う外殻部品を更に備える、
玩具。
【符号の説明】
【0069】
1 玩具
1F 第1形態
2F 第2形態
10 主部品
10s 主部品の外表面
11 第1部品
11a 第1開口端部
11b 第1部品の平面部
12 第2部品
20 副部品
20c 支持部品
30 非主部品
30a 第2開口端部
30e 凹部
121 一方部品
121e 一方部品の端部
122 他方部品
122e 他方部品の端部
Op1 間隙
SP 収容部
【要約】
【課題】興趣性の高い玩具を提供する。
【解決手段】物品供給装置から供給可能な第1形態1Fと、展示可能な第2形態2F(展示形態)とをとり得る玩具1は、形象物を模している主部品10と、主部品10に連結可能であって、主部品10に連結されている状態において、形象物の一部を模している副部品20と、を備え、副部品20は、第1形態1Fにおいて主部品10の内部に収容可能であり、第2形態2Fにおいて主部品10に連結可能に構成されている。
【選択図】
図7