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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-04
(45)【発行日】2024-04-12
(54)【発明の名称】警報器
(51)【国際特許分類】
   G08B 17/00 20060101AFI20240405BHJP
   F21V 33/00 20060101ALI20240405BHJP
   F21V 5/00 20180101ALI20240405BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20240405BHJP
【FI】
G08B17/00 G
F21V33/00 300
F21V5/00 550
F21Y115:10
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2022028271
(22)【出願日】2022-02-25
(62)【分割の表示】P 2017169881の分割
【原出願日】2017-09-04
(65)【公開番号】P2022066283
(43)【公開日】2022-04-28
【審査請求日】2022-02-25
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】横田 浩
(72)【発明者】
【氏名】熊谷 一星
【審査官】石井 則之
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-276429(JP,A)
【文献】国際公開第2017/073582(WO,A1)
【文献】特開2007-087226(JP,A)
【文献】特開2008-252576(JP,A)
【文献】特開平10-111988(JP,A)
【文献】特開2003-036488(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08B 1/00- 9/20
17/00-31/00
F21V 1/00-15/04
23/00-99/00
G09F13/00-13/46
H01H13/00-13/88
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
収容空間を有する筐体と、
前記収容空間に通じ、前記筐体に形成された操作ボタン用開口と、
前記操作ボタン用開口の内側に配置された操作ボタンと、
前記操作ボタン用開口と前記操作ボタンとの間のうちの少なくとも一部に位置する隙間と、
前記収容空間に設けられ、音を出力する音出力部と、
を備え、
前記音は、前記隙間から前記筐体の外部に出され、
前記操作ボタンは、前記筐体内に向かって押されると、回転軸回りに回転することで前記筐体内の回路基板に接続されるスイッチを押し、
前記スイッチと前記音出力部は、前記筐体の正面視において重ならずに配置される、警報器。
【請求項2】
収容空間を有する筐体と、
前記収容空間に通じ、前記筐体に形成された操作ボタン用開口と、
前記操作ボタン用開口の内側に配置された操作ボタンと、
前記操作ボタン用開口と前記操作ボタンとの間のうちの少なくとも一部に位置する隙間と、
前記収容空間に設けられ、音を出力する音出力部と、
を備え、
前記音は、前記隙間から前記筐体の外部に出され、
前記音出力部は、前記隙間の少なくとも一部と重なる、警報器。
【請求項3】
収容空間を有する筐体と、
前記収容空間に通じ、前記筐体に形成された操作ボタン用開口と、
前記操作ボタン用開口の内側に配置された操作ボタンと、
前記操作ボタン用開口と前記操作ボタンとの間のうちの少なくとも一部に位置する隙間と、
前記収容空間に設けられ、音を出力する音出力部と、
を備え、
前記音は、前記隙間から前記筐体の外部に出され、
前記隙間のうち、前記音が通る範囲を一定の範囲に絞るための音遮蔽構造を更に備える、警報器。
【請求項4】
収容空間を有する筐体と、
前記収容空間に通じ、前記筐体に形成された操作ボタン用開口と、
前記操作ボタン用開口の内側に配置された操作ボタンと、
前記操作ボタン用開口と前記操作ボタンとの間のうちの少なくとも一部に位置する隙間と、
前記収容空間に設けられ、音を出力する音出力部と、
前記筐体内に設けられた光源と、
前記光源の光を前記筐体外に出す出射面と、
前記操作ボタン用開口と前記操作ボタンとの間のうち少なくとも一部に位置する穴部と、
を備え、
前記音は、前記隙間から前記筐体の外部に出され、
前記出射面は前記穴部内に位置している、
警報器。
【請求項5】
前記隙間は、前記操作ボタンの全長に亘っている、請求項1~4のいずれか1項に記載の警報器。
【請求項6】
前記音出力部の前方に音響空間が構成され、
前記音響空間は、前記操作ボタンの平面視において、前記隙間の少なくとも一部と重なる、請求項1~5のいずれか1項に記載の警報器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、警報器に関し、より詳細には、筐体内に光源が設けられた警報器(照明装置)に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、従来の照明装置が開示されている。この特許文献1記載の非常用照明装置は、天井面に取り付けられた本体と、本体の下面に配置された発光ダイオードとを備えている。非常用照明装置は、発光ダイオードが光を放射することで、天井面の下方の空間を照明することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2013-025996号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、発光ダイオードが本体の下面に配置されていると、本体の下面の設計に制約を受けるという問題がある。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされ、筐体の設計上の自由度を向上することが可能な警報器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る一態様の警報器は、収容空間を有する筐体と、前記収容空間に通じ、前記筐体に形成された操作ボタン用開口と、前記操作ボタン用開口の内側に配置された操作ボタンと、前記操作ボタン用開口と前記操作ボタンとの間のうちの少なくとも一部に位置する隙間と、前記収容空間に設けられ、音を出力する音出力部と、を備える。前記音は、前記隙間から前記筐体の外部に出される。
【発明の効果】
【0007】
本発明では、筐体の設計上の自由度を向上することができる、という利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本発明の一実施形態の照明装置(警報器)の斜視図である。
図2図2は、同上の分解斜視図である。
図3図3は、操作ボタンを想像線で示した同上の正面図である。
図4図4Aは、同上の操作ボタン近傍の断面図である。図4Bは、図4Aにおいて操作ボタンを後方向に押した状態の断面図である。
図5図5Aは、同上の光学部材の斜視図である。図5Bは、同上の光学部材の背面図である。図5Cは、同上の光学部材の正面図である。
図6図6Aは、同上の照明装置の側面図である。図6Bは、同上の照明装置の光源が光を放射した状態の正面図である。図6Cは、図6BのA-A線断面図である。
図7図7Aは、同上の照明部の光路を示す断面図である。図7Bは、一変形例の照明部の光路を示す断面図である。図7Cは、さらなる一変形例の照明部の光路を示す断面図である。
図8図8は、操作ボタンを想像線で示した同上の正面図である。
図9図9Aは、同上の音出力部近傍を破断した一部破断図である。図9Bは、音出力部の拡大断面図である。
図10図10Aは、音出力部の一変形例を示す正面図である。図10Bは、音出力部のさらなる変形例を示す正面図である。
図11図11Aは、一変形例を示す正面図である。図11Bは、図11AのB-B線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態に係る照明装置について、添付図面を参照して説明する。ただし、以下に説明する実施形態(変形例を含む)は、本発明の様々な実施形態の一つに過ぎない。以下の実施形態は、本発明の目的を達成できれば、設計などに応じて種々の変更が可能である。
【0010】
〔概要〕
本実施形態の照明装置は、火災等による煙を検知したとき、経路等を照明し、また、警報音等の音を出力する警報器1である。警報器1は、例えば、住宅内の居室,寝室,階段,廊下,あるいは住宅ではない建物内のオフィス,階段,廊下などの天井面に取り付けられる。
【0011】
本実施形態の警報器1は、煙を検知したとき等に、床面を照らし、避難経路等を明るくする照明装置としての機能を有する。さらに、本実施形態の警報器1は、煙を検知したとき等に、警報音だけでなく音声などの音を出力する音響装置としての機能も有する。
【0012】
警報器1は、図1に示すように、筐体2の一面に設けられた操作ボタン6を有する。警報器1は、音を出力しているとき、操作ボタン6が筐体2の内側に向かって押し込まれると、音を止める。
【0013】
以下、警報器1において、操作ボタン6が設けられた面を前面とし、天井面に対向する面を後面として定義する。警報器1の後面から前面に向かう方向に平行な方向を前後方向として定義する。対象物の前方から対象物を見ることを、当該対象物の「正面視」と定義する。
【0014】
〔構成〕
警報器1は、図2に示すように、取付部と、筐体2と、回路基板72と、検知部74と、照明部8と、音出力部70と、操作ボタン6と、バッテリー71とを備えている。
【0015】
取付部は、天井面等の警報器1が設置される面(設置面)に固定される。この状態で、取付部には筐体2が取り付けられる。本実施形態の取付部は、ベースプレート11により構成される。ベースプレート11は、後面が設置面に対向する円板状の固定板部111と、固定板部111の外周縁から前方向に突出する立上部112とを有する。立上部112は、筐体2を保持する複数の保持爪113を有している。
【0016】
筐体2は、回路基板72,検知部74,照明部8,音出力部70,バッテリー71等の機器を内部に収める。筐体2は、収容空間を有している。筐体2は、ボトムプレート3と、サイドカバー4と、トッププレート5とを備えている。筐体2は、合成樹脂製であり、例えば難燃性ABS樹脂製である。
【0017】
ボトムプレート3は、ベースプレート11に対し、取り外しできる状態で取り付けられる。ボトムプレート3は、ベースプレート11の立上部112の内側に嵌め込まれるように構成されており、複数の保持爪113に引っ掛けられることで、立上部112の内側に嵌め込まれた状態に保たれる。ボトムプレート3は、サイドカバー4に対し、ねじ等の複数の固着具31を介して固定される。
【0018】
サイドカバー4は、前後方向に直交する方向に向く警報器1の側面を構成する。サイドカバー4は、中心軸が前後方向に平行な円筒状に形成されている。サイドカバー4は、外周部41と、仕切り部45とを有している。
【0019】
外周部41は、ベースプレート11及びボトムプレート3を囲む(ベースプレート11及びボトムプレート3に対し、前後方向に直交する方向の外側に位置する)。外周部41は、正面視円形状に形成されている。外周部41は、前面に前開口42を有し、後面に後開口43を有する。
【0020】
仕切り部45は、前後方向に直交した板状に形成されており、外周部41の内部を前後方向に区画する。仕切り部45は、サイドカバー4にボトムプレート3が固定された状態で、ボトムプレート3の前方に配置される。
【0021】
トッププレート5は、サイドカバー4(外周部41)の前開口42を覆った状態で、サイドカバー4に固定される。トッププレート5は、円板状に形成されている。トッププレート5は、ボトムプレート3及びサイドカバー4に対し、複数の固着具31を介して固定されている。
【0022】
収容空間は、機器を収める空間である。収容空間は、ボトムプレート3,サイドカバー4及びトッププレート5に囲まれる。本実施形態の収容空間は、第1の空間と、第2の空間とを備えている。
【0023】
第1の空間は、トッププレート5と外周部41と仕切り部45とで囲まれた空間である。第1の空間には、回路基板72と、照明部8と、音出力部70と、バッテリー71とが配置される。回路基板72には制御回路が設けられている。制御回路は、検知部74,照明部8の光源80(LED),音出力部70,音出力部70の音の出力を止める押しボタンスイッチ73,及びバッテリー71に電気的に接続されており、光源80及び音出力部70を制御する。回路基板72の前面には、光源80と、押しボタンスイッチ73とが設けられている。
【0024】
第2の空間は、ボトムプレート3と、外周部41と、仕切り部45とで囲まれた空間である。第2の空間には検知部74が配置される。
【0025】
検知部74は、煙の存在を検知する。検知部74は、回路基板72の後面に設けられている。仕切り部45には、検知部74に対応する箇所に貫通孔46が形成されている。検知部74は、貫通孔46に通されることで、第2の空間に配置される。つまり、検知部74は第2の空間に曝露される。
【0026】
外周部41における仕切り部45よりも後方の箇所(第2の空間に対応する箇所)には、複数のスリット44が形成されている。各スリット44は、外周部41の周方向に沿って延びている。複数のスリット44は、第2の空間と、筐体2の外部の空間とを通じさせる。したがって、筐体2の外部にある煙は、複数のスリット44を通って第2の空間に入る。
【0027】
検知部74は、例えば、光電式の検知部により構成される。光電式の検知部は、発光素子と受光素子とを有する。第2の空間に煙が存在する状態で、発光素子から光が出力されると、光が煙によって乱反射する。すると、受光素子は、乱反射した光を検知する。受光素子により一定の光量が検知されると、制御回路は煙の存在を検知する。制御回路は、検知部74からの信号によって煙の存在を検知すると、音出力部70を動作させるための電気信号を音出力部70へ出力する。
【0028】
押しボタンスイッチ73は、音出力部70の音の出力を止めることができるスイッチである。押しボタンスイッチ73は、操作ボタン6の前面が後方向に押されると、トッププレート5の操作片54(図3)を介して押されるように構成されている。
【0029】
操作ボタン6は、警報器1の外部から操作されることで、機能を切り替えることができる。本実施形態の操作ボタン6は、音出力部70が音を出力している状態で操作されると、音出力部70を音が出力しない状態に切り替える。操作ボタン6は、トッププレート5の前面に形成された開口部51の内側に設けられている。
【0030】
開口部51は、トッププレート5の前面から後方に凹んだ部分である。開口部51は、正面視円形状に形成されている。開口部51は、周壁部511と、操作片54を有する支持板部512とを備えている。
【0031】
周壁部511は、中心軸が前後方向に延びた円筒状に形成されている。周壁部511の厚み方向の両側の面のうちの中心軸側の面は、開口部51の内周面を構成する。内周面の前端とトッププレート5の前面とが交わる縁線は、トッププレート5に開口を形成する。この開口を操作ボタン用開口513という。なお、周壁部511は、円筒状に形成されていなくてもよく、角筒状に形成されてもよい。
【0032】
支持板部512には、操作ボタン6が取り付けられる。支持板部512は、操作ボタン6が取り付けられた状態で、操作ボタン6を支持する。支持板部512は、周壁部511の後側の端部に形成されている。支持板部512は、前後方向に直交する板状に形成されている。支持板部512の前面は、開口部51の底面を構成する。支持板部512は、トッププレート5がサイドカバー4に固定されると、操作ボタン6と音出力部70との間に位置する。
【0033】
支持板部512は、図3に示すように、第1の孔52と、第2の孔53とを有する。ここで、図3に示すように、前後方向に直交する平面上において、操作ボタン6の中心を通る一直線を第1の仮想直線100とし、操作ボタン6の中心を通りかつ第1の仮想直線100に直交する直線を第2の仮想直線200とする。
【0034】
第1の孔52は、後述の音響空間520を構成する。第1の孔52は、第2の仮想直線200上でかつ支持板部512の外縁に沿って形成されている。第2の孔53は、支持板部512において、第1の仮想直線100に対し、第1の孔52とは反対側に位置し、かつ、第2の仮想直線200上に形成されている。つまり、第2の孔53は、開口部51の径方向において、第1の孔52の反対側に形成されている。第1の孔52及び第2の孔53は、支持板部512を貫通する。従って、操作ボタン用開口513は、第1の孔52及び第2の孔53を介して、収容空間に通じている。これら第1の孔52及び第2の孔53については後から詳細に述べる。
【0035】
操作片54は、支持板部512に形成されている。操作片54は、正面視U字状のスリットで、支持板部512の一部が他の部分から切り離された部分であり、後方向に押されると、弾性変形するように構成される。操作片54は、図4Aに示すように、弾性変形が可能な弾性片541と、押しボタンスイッチ73の操作面と対向する操作突起542とを有する。
【0036】
操作ボタン6は、操作ボタン6の主体を構成するボタン本体61と、ボタン本体61の後面から後方向に突出する押圧突起62を有する。押圧突起62の先端は、弾性片541に対し操作突起542よりも基部側の部分に対向するように配置される。従って、操作ボタン6が後方向に押されると、図4Bに示すように、押圧突起62が弾性片541を後方向に押し、弾性片541が後方向にたわむ。すると、操作突起542が押しボタンスイッチ73を押す。
【0037】
操作ボタン6は、操作ボタン用開口513の内側に配置される。「操作ボタン6が操作ボタン用開口513の内側に配置される」とは、操作ボタン6の前面が、トッププレート5の前面に対し面一であることだけでなく、トッププレート5の前面よりも後方又は前方に位置することも含む。つまり、操作ボタン6は、正面視において、操作ボタン用開口513の内側に配置されていればよい。
【0038】
筐体2は、操作ボタン6を回転可能な状態でトッププレート5に取り付けるための片側ヒンジ構造を有する。片側ヒンジ構造は、筐体2に形成された一対の軸体631と、ボタン本体61に形成された軸受け64とを備えている。
【0039】
一対の軸体631は、図3に示すように、操作ボタン6の正面視において、第2の仮想直線200に直交する方向に延びており、かつ第2の仮想直線200を中心にして互いに離れている。各軸体631は、円柱状に形成されている。第1の孔52は、第2の仮想直線200に対し線対称の形状に形成されている。一対の軸体631は、第1の孔52の内周面のうち、第1の仮想直線100に沿った方向に対向する一対の面から互いに向き合う方向に突出している。一対の軸体631の中心同士を結ぶ直線は、操作ボタン6の回転軸63となる。
【0040】
回転軸63は、操作ボタン6の回転の中心となる一定直線である。回転軸63は、操作ボタン6の正面視において、操作ボタン6の中心と操作ボタン6の外周縁との間に位置する。回転軸63は、第1の仮想直線100に平行である。
【0041】
軸受け64は、図4に示すように、ボタン本体61の後面から突出している。軸受け64は、断面L字状に形成された一対の引掛け片641を有している。一対の引掛け片641は、第1の仮想直線100に沿った方向に互いに離れて配置されている。一対の引掛け片641は、一対の軸体631に対して、一対一で引っ掛けられる。これにより、操作ボタン6は、操作ボタン6の前面が筐体2内に向かって押されると、回転軸63回りに回転する。
【0042】
操作ボタン6は、操作ボタン6の前面が筐体2内に向かって押されたときの回転方向(押し方向)とは反対の方向への移動を規制する規制爪65を有する。これにより、操作ボタン6は、筐体2に取り付けられた状態で、押し方向とは反対方向に回転するのが規制される。
【0043】
なお、片側ヒンジ構造は、一対の軸体631を有していなくてもよく、回転軸63となる部分があればよい。本実施形態の片側ヒンジ構造は、合成樹脂製であるが、2色成形やインサート成型等によって他の材質で構成されてもよい。
【0044】
図2に示すように、警報器1は照明部8を有する。照明部8は、進行方向に進むほど径方向に拡がるように、光を放射する。照明部8から出力される光は、全体的に見ると円錐状である。照明部8は、光源80と、光学部材9とを備えている。
【0045】
光源80は、回路基板72に取り付けられた発光ダイオード(LED;light emitting diode)により構成されている。すなわち、光源80は、筐体2の内部に設けられている。光源80から出力される光の色は、白色であるが、赤色,青色等であってもよい。
【0046】
光学部材9は、筐体2の内部(第1の空間)において、光源80からの光の光軸上に配置されている。光学部材9は、アクリル,ガラス等の透明な材料から形成されている。光学部材9は、図5Aに示すように、第1の入射面911を有する集光レンズ91と、第2の入射面921を有する隣接部92と、第1の出射面94及び第2の出射面95を有する導光体93と、一対の支持脚96とを備えている。
【0047】
集光レンズ91は、光源80から放射された光を集束する。集光レンズ91は、光源80から出力された光を集光レンズ91内に入れる入射面(第1の入射面911)を有する。第1の入射面911は、凸レンズ状に形成されており、光源80に向かって突出するように球面状に湾曲している。
【0048】
導光体93は、集光レンズ91により集束した光を第1の出射面94に導く。導光体93は、集光レンズ91に一体に形成されている。導光体93は、前後方向に延びている。導光体93は、一対の傾斜面931を有している。一対の傾斜面931は、第1の出射面94の幅方向に対向している。一対の傾斜面931は、前方向に行くほど、互いの距離が短くなるように傾斜している。導光体93の前方向の端面は第1の出射面94である。
【0049】
第1の出射面94は、第1の入射面911から入った光を筐体2の外部に出すための面である。第1の出射面94は、図6Aに示すように、穴部66の内部に配置される。
【0050】
穴部66は、筐体2の表面からくぼんでいる。穴部66は、図6Cに示すように、開口部51の径方向に離れた一対の内側面661と、一対の内側面661の後方側に位置する底面662とを有している。本実施形態では、一対の内側面661のうち、一方は、トッププレート5の開口部51の内周面であり、他方は、操作ボタン6の外周面である。底面662は、支持板部512の前面の一部である。穴部66は、正面視において、筐体2と同心円状に形成されており、筐体2の表面に沿って延びている。
【0051】
第1の出射面94は、図6Bに示すように、穴部66の長手方向に沿って延びた細長い形状に形成されている。第1の出射面94は、図5Cに示すように、正面視において、穴部66が延びる方向に長さを有し、長さに直交する方向に幅を有する。第1の出射面94の長さは、第1の出射面94の幅よりも長い。第1の出射面94は、第1の出射面94の正面視において、円弧状に形成されている。
【0052】
第1の出射面94の面積S2は、第1の入射面911の面積S1よりも小さく形成されている。図7Aに示すように、光源80から出た光が第1の入射面911に入射すると、第1の入射面911を通った光は集光レンズ91によって集束する。集束した光の焦点は、第1の出射面94よりも後方側に位置する。そして、第1の出射面94を通った光は、発散しながら放射する。これにより、第1の入射面911の面積を一定以上に保って光量を確保する一方で、筐体2において、第1の出射面94を目立たなくすることができる。
【0053】
第1の出射面94は、例えば、導光体93の端面に限らず、図7Bに示すような態様であってもよい。図7Bに示す一変形例の出射面は、支持板部512に形成された孔940の開口面941により構成される。孔940は、支持板部512を貫通する。光学部材9は、集光レンズ91である。集光レンズ91の入射面(第1の入射面911)は、集光レンズ91の後面のうちの光が当たる部分である。開口面941の面積は、集光レンズ91の入射面の面積よりも小さい。
【0054】
なお、図7Cに示すように、入射面(第1の入射面911)は平坦であってもよい。光学部材9が集光レンズ91である場合、集光レンズ91の入射面が平坦で、かつ集光レンズ91を通った光が出射する面が、光の進行方向に球面状に突出した凸レンズであってもよい。また、光学部材9は集光レンズ91を有さず、導光部材のみで構成されてもよい。
【0055】
隣接部92は、図5Aに示すように、第2の入射面921を有する。隣接部92は、集光レンズ91の周囲に隣接しており、集光レンズ91に一体に形成されている。第2の入射面921は、隣接部92の後面に設けられている。第2の入射面921は、第1の入射面911の周囲に形成されており、第1の入射面911に隣接している。
【0056】
第2の出射面95は、第2の入射面921から入った光源80からの光を、穴部66内に出す面である。第2の出射面95は、導光体93において、第1の出射面94の長さ方向の両側の面によって構成されている。第2の出射面95は、第1の出射面94とは異なる方向に光を放射する。本実施形態では、第2の出射面95から放射される光の光軸と、第1の出射面94から放射される光の光軸とは互いに交差している。
【0057】
図6Bに示すように、第1の出射面94及び第2の出射面95は、平面視において、筐体2の開口部51の内周面と、第1の仮想直線100とが交わる箇所に配置される。第1の出射面94は、前方向に光を放射する。すなわち、第1の出射面94は、天井面の下方の空間に向かって光を放射する。第2の出射面95は、穴部66の長手方向に沿って光を放射する。
【0058】
穴部66の内側面661は、筐体2の表面に比べて表面粗さが小さく形成されている(つまり、筐体2の表面は、穴部66の内側面661よりも粗い)。本実施形態の警報器1は、トッププレート5の前面にシボ加工が施されている一方、穴部66の一対の内側面661の両方にはシボ加工が施されていない。また、底面662にもシボ加工が施されていない。従って、穴部66の内部に第2の出射面95が配置されていることで、第2の出射面95から出た光を、穴部66の一対の内側面661に反射させることができる。これによって、操作ボタン6と筐体2の開口部51との間を光らせることができ、操作ボタン6が浮き立つように照明することができる。
【0059】
なお、穴部66の一対の内側面661のうちのいずれか一方のみが、筐体2の表面に比べて表面粗さが小さく形成されてもよい。また、穴部66の内側面661に鏡面加工が施されていてもよい。
【0060】
本実施形態の警報器1は、音出力部70を備えている。音出力部70は、音(音波)を出力する。本実施形態の音出力部70は、電気信号を音に変換するスピーカ700により構成される。スピーカ700は、振動板を有し、電気信号に従って振動板を機械的に振動させることにより音を発する。スピーカ700は、正面視円形状に形成されており、円板状である。スピーカ700は、操作ボタン6の正面視において、操作ボタン6よりも小さく形成されている。言い換えると、操作ボタン6は、スピーカ700よりも大きく形成されている。
【0061】
スピーカ700は、図8に示すように、操作ボタン6の正面視において、回転軸63と重なっており、スピーカ700の中心703は、第1の仮想直線100よりも回転軸63側に位置している。したがって、スピーカ700は、操作ボタン6の正面視において、操作ボタン6に対して少なくとも一部が重なる。
【0062】
第1の孔52は、支持板部512を貫通する。支持板部512は、一定の厚みを有している。第1の孔52は、操作ボタン6の正面視において、スピーカ700の内側に収まっており、スピーカ700よりも小さく形成されている。つまり、操作ボタン6の正面視において、第1の孔52の面積は、スピーカ700の面積よりも小さい。
【0063】
スピーカ700は、支持板部512の後方向に配置されている。このため、図9に示すように、スピーカ700の前方には、支持板部512の厚み寸法以上の空間が形成される。この空間によって、音響空間520が構成される。
【0064】
警報器1は、トッププレート5の開口部51と、操作ボタン6との間に隙間21を有する。この隙間21は、操作ボタン6の外周の全長に亘っている。音響空間520は、図8に示すように、操作ボタン6の平面視において、この隙間21の全長のうちの少なくとも一部に重なっており、これによって、スピーカ700と隙間21とをつないでいる。
【0065】
スピーカ700の前面から音が出力されると、図9に示すように、音は音響空間520に伝わり、隙間21から外部に出される。本実施形態において、トッププレート5の開口部51と操作ボタン6との間の隙間21のうち、第1の孔52と後述の第1の凹部55とに対応する隙間が音孔となる。つまり、本実施形態において、隙間21を音孔として用いるため、隙間21は、第1の仮想直線100よりも回転軸63側の範囲に形成されていればよい。
【0066】
支持板部512は、図8に示すように、操作ボタン6の正面視において、第1の孔52から、隙間21の長手方向に沿って延びた一対の凹部(第1の凹部55)を有している。第1の凹部55上の空間(凹部の前側の空間)は、第1の孔52と隙間21とをつなぐ。
【0067】
また、図9Bに示すように、筐体2には、音遮蔽構造57が形成されている。音遮蔽構造57は、隙間21の全長のうち、音が通る範囲を一定の範囲に絞る。音遮蔽構造57は、第1の縦面571と、第1の縦面571に直交する横面572と、横面572に直交する第2の縦面573とを有する。第1の縦面571及び第2の縦面573は、前後方向に平行であり、支持板部512の前面に直交する。
【0068】
音響空間520に出た音は、音遮蔽構造57によって、第1の孔52及び第1の凹部55に対応する隙間21以外の範囲の隙間21から出るのが抑制される。したがって、本実施形態の警報器1の音は、主に、第1の孔52及び第1の凹部55に対応する隙間21から出力される。これにより、同じ周波数の音が互いに離れた位置から出力されることによる音割れを抑制することができる。
【0069】
また、本実施形態のスピーカ700は、2種類以上の音(音波)を出力可能に構成されている。スピーカ700は、2種類以上の音として、スピーカ700の第1の部分701から出力可能な第1の音と、スピーカ700の第2の部分702から出力可能な第2の音とを出力可能である。
【0070】
第1の音は、音声及び警報音である。第1の音の周波数は、音声帯域の周波数(例えば、200Hz以上,4000Hz以下)と、警報音の帯域の周波数(例えば、500Hz以上,1000Hz以下)である。第1の音は、スピーカ700の振動板の前面(第1の部分701)から出力される。
【0071】
第2の音は、スピーカ700の振動板が振動したときの振動音である。第2の音は第1の音とは異なっている。第2の音の位相は、第1の音の位相とは逆位相で構成される。第2の音は、スピーカ700の振動板の後面(第2の部分702)から出力される。
【0072】
支持板部512には、第2の音を外部に出すための第2の孔53と、第2の凹部56とが形成されている。第2の孔53及び第2の凹部56は、開口部51の径方向において、第1の孔52の反対側に形成されている。第2の凹部56は、隙間21の長手方向に沿って延びている。第2の凹部56上の空間は、第2の孔53と隙間21とをつなぐ。
【0073】
本実施形態の警報器1は、スピーカ700の振動板の前面(第1の部分701)から、第1の音として、警報音を出力する。その後、警報器1は、スピーカ700の振動板の前面から第1の音として音声を出力する。これら第1の音は、音響空間520を通り、隙間21から外部に出される。
【0074】
このとき、スピーカ700の振動板の後面(第2の部分702)から出力された第2の音としての振動音は、支持板部512と回路基板72との間の空間(支持板部512の後方の空間)を通り、第2の孔53の開口から筐体2の外に出る。
【0075】
そして、第2の孔53の開口から筐体2の外に出た音は、第2の凹部56上の空間を介して、隙間21から外に出力される。
【0076】
なお、第1の音と第2の音とは、互いに異なる位置の隙間21から外に出るため、強め合ったり、打ち消し合ったりして干渉する可能性がある。本実施形態の警報器1では、第1の音の移動距離と第2の音との移動距離とが互いに干渉しない距離となっていたが、仮に干渉が生じる場合、以下のようにすることで対処できる。
【0077】
図11A,11Bに示すように、セパレータ58を設けることで、干渉の発生を抑制することができる。セパレータ58は、スピーカ700と第2の孔53との間に設けられている。セパレータ58は、支持板部512の後面から後方に突出している。セパレータ58の先端は、回路基板72に接触又は近接している。セパレータ58は、第1の仮想直線100に沿って延びており、スピーカ700と第2の孔53とを通る直線に交差する方向に延びている。セパレータ58の長手方向の両側には空間が位置している。
【0078】
スピーカ700と第2の孔53との間にセパレータ58が設けられていることで、スピーカ700の振動板の後面から出力された第2の音は、支持板部512と回路基板72との間を通るが、このとき、セパレータ58を避けて伝わる。これにより、第2の音の移動距離が増える。つまり、セパレータ58によって、第2の音の移動距離を調整することができるため、干渉の発生を抑制することができる。
【0079】
本実施形態において、スピーカ700は、操作ボタン6の正面視において、回転軸63と重なる位置に配置されているが、図10Aに示すように、スピーカ700と回転軸63とは重ならなくてもよい。この場合、スピーカ700の中心703は、操作ボタン6の正面視において、第1の仮想直線100よりも回転軸63側に位置する。
【0080】
また、図10Bに示すように、操作ボタン6は、操作ボタン6の正面視において、筐体2と同心円状でなくてもよい。この場合において、スピーカ700は、操作ボタン6の正面視において、操作ボタン6と少なくとも一部が重なる位置に配置されればよく、これにより、隙間21の一部を音孔とすることができる。
【0081】
〔応用〕
本発明の実施形態は、上記実施形態に限定されない。上記実施形態は、本発明の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0082】
一変形例において、検知部74は、煙を検知するものに限らない。例えば、検知部74は、炎を検知するように構成されてもよいし、熱を検知するように構成されてもよい。
【0083】
一変形例において、操作ボタン6は、音出力部70の音を止めるように構成されなくてもよい。例えば、警報器のモードを切り替えるための操作ボタンであってもよい。
【0084】
一変形例において、開口部51は、周壁部511がなくてもよく、トッププレート5に形成された操作ボタン6用の貫通孔であってもよい。
【0085】
一変形例において、光学部材9は、第2の入射面921及び第2の出射面95はなくてもよい。
【0086】
上記実施形態の照明部8は、円錐状に光を放射するように構成されたが、これに限らない。一変形例において、照明部8は、床面に当たった光が矢印形状となるように、光を放射してもよい。
【0087】
上記実施形態の照明部8は、集光レンズを通った光の焦点が、第1の出射面94よりも後側に位置していたが、第1の出射面94よりも前側に位置してもよい。
【0088】
音出力部70は、操作ボタン6の正面視における形状が円形でなくてもよく、例えば、四角形や楕円形であってもよい。また、音出力部70は、スピーカでなく、振動板によって警報音を出力するように構成されてもよい。
【0089】
一変形例において、第2の孔53は、第1の仮想直線100を中心として、第1の孔52の反対側に位置しなくてもよい。第2の孔53は、第1の孔52とは異なる位置にあればよい。
【0090】
〔態様〕
以上説明した実施形態(変形例を含む)の照明装置は、以下に示す特徴を有している。照明装置は、筐体(2)と、筐体(2)内に設けられた光源(80)と、筐体(2)内に設けられ、光源(80)から出た光を入射面(911)から入れる光学部材(9)と、光学部材(9)を通った光を筐体(2)外に出す出射面(94)とを備える。出射面(94)の面積(S2)は、入射面(911)の面積(S1)よりも小さい。以下、この特徴を有する照明装置を第1の態様の照明装置という。
【0091】
この構成によれば、筐体(2)の設計上の自由度を向上することができる。また、入射面(911)の面積を一定以上に保って光量を確保することができる一方で、筐体(2)において、出射面(94)を目立たなくすることができる。
【0092】
また、上記実施形態の照明装置は、第1の態様の照明装置の特徴に加えて、以下に示す付加的な特徴を有する。すなわち、上記実施形態の筐体(2)は、筐体(2)の表面からくぼんだ穴部(66)を有する。出射面(94)が穴部(66)内に位置している。以下、この照明装置を第2の態様の照明装置という。
【0093】
この構成によれば、外観上、出射面(94)をより目立たなくすることができる。
【0094】
また、上記実施形態の照明装置は、第2の態様の照明装置の特徴に加えて、以下に示す付加的な特徴を有する。すなわち、上記実施形態の照明装置は、穴部(66)が筐体(2)の表面に沿って延びている。以下、この照明装置を第3の態様の照明装置という。
【0095】
この構成によれば、出射面(94)からの光によって、穴部(66)の長手方向に沿って光らせることができ、筐体(2)を線状に光らせることができる。
【0096】
また、上記実施形態の照明装置は、第3の態様の照明装置の特徴に加えて、以下に示す付加的な特徴を有する。すなわち、上記実施形態の照明装置は、筐体(2)に形成された操作ボタン(6)用の開口部(51)と、開口部(51)の内側に位置する操作ボタン(6)とを更に備える。穴部(66)は、開口部(51)の内周面と、内周面に対向する操作ボタン(6)の外周面とを有する。以下、この照明装置を第4の態様の照明装置という。
【0097】
この構成によれば、開口部(51)と、操作ボタン(6)との間を光らせることができ、操作ボタン(6)を浮き立たせるような照明も行うことができる。
【0098】
また、上記実施形態の照明装置は、第3又は第4の態様の照明装置の特徴に加えて、以下に示す付加的な特徴を有する。すなわち、光学部材(9)は、入射面としての第1の入射面(911)に隣接する第2の入射面(921)と、第2の出射面(95)とを有している。第2の出射面(95)は、第2の入射面(921)から入った光源(80)からの光を、穴部(66)内における第1の出射面(94)とは異なる方向に放射する。以下、この照明装置を第5の態様の照明装置という。
【0099】
この構成によれば、第1の出射面(94)で、筐体(2)の外側に光を放射することができ、また、第2の出射面(95)から出る光によって、穴部(66)をより明るく照らすことができる。
【0100】
また、上記実施形態の照明装置は、第5の態様の照明装置の特徴に加えて、以下に示す付加的な特徴を有する。すなわち、筐体(2)の表面は、穴部(66)の内側面(661)に比べて粗い。以下、この照明装置を第6の態様の照明装置という。
【0101】
この構成によれば、穴部(66)の内側面(661)に対し、出射面(94)(95)からの光を放射することで、内側面(661)に光を効率よく反射させることができる。この結果、穴部(66)をより明るく照らすことができる。
【0102】
また、上記実施形態の照明装置は、第1~6のいずれかの態様の照明装置の特徴に加えて、以下に示す付加的な特徴を有する。すなわち、光学部材(9)は、光源(80)から放射された光を集束する集光レンズ(91)を有している。以下、この照明装置を第7の態様の照明装置という。
【0103】
この構成によれば、集光レンズ(91)によって集束させた光を、出射面(94)から出すことができ、より効率よく照明することができる。
【0104】
また、上記実施形態の照明装置は、第7の態様の照明装置の特徴に加えて、以下に示す付加的な特徴を有する。すなわち、光学部材(9)は、集光レンズ(91)により集束した光を出射面(94)に導く導光体(93)を有している。以下、この照明装置を第8の態様の照明装置という。
【0105】
この構成によれば、集光レンズ(91)を通った後、出射面(94)に至る間に光量のロスが生じるのを抑制できる。
【0106】
また、上記実施形態の照明装置は、第1~8のいずれかの態様の照明装置の特徴に加えて、以下に示す付加的な特徴を有する。すなわち、上記実施形態の照明装置は天井面に取り付け可能な取付部を有する。出射面(94)は、取付部が天井面に取り付けられた状態で、天井面の下方の空間に向かって光を放射可能に構成されている。以下、この照明装置を第9の態様の照明装置という。
【0107】
この構成によれば、照明装置を天井面に取り付けることで、照明装置から光を出力すると、床面を照らすことができる。
【0108】
また、上記実施形態の照明装置は、第1~9のいずれかの態様の照明装置の特徴に加えて、以下に示す付加的な特徴を有する。すなわち、照明装置は、警報音を出力する音出力部(70)を更に備えた警報器(1)である。以下、この照明装置を第10の態様の照明装置という。
【0109】
この構成によれば、照明機能を備えた警報器とすることができる。
【符号の説明】
【0110】
1 警報器
11 ベースプレート(取付部)
2 筐体
51 開口部
6 操作ボタン
66 穴部
661 内側面
80 光源
9 光学部材
91 集光レンズ
911 第1の入射面(入射面)
921 第2の入射面
93 導光体
94 第1の出射面(出射面)
95 第2の出射面
S1 第1の入射面の面積(入射面の面積)
S2 第1の出射面の面積(出射面の面積)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11