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特許7466278情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-04
(45)【発行日】2024-04-12
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/1053 20230101AFI20240405BHJP
【FI】
G06Q10/1053
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019138059
(22)【出願日】2019-07-26
(65)【公開番号】P2021022147
(43)【公開日】2021-02-18
【審査請求日】2022-07-19
(73)【特許権者】
【識別番号】515149823
【氏名又は名称】株式会社ママスクエア
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100154748
【弁理士】
【氏名又は名称】菅沼 和弘
(72)【発明者】
【氏名】藤代 聡
【審査官】野口 俊明
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-151581(JP,A)
【文献】特開2005-284844(JP,A)
【文献】特開2006-079542(JP,A)
【文献】国際公開第2004/057508(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
職への就労を希望する又は就労するユーザ、並びに当該ユーザ以外の家族に関するデータベースを構成又は更新並びに利用するに際して利用され得る情報処理装置であって、
前記ユーザの職における当該ユーザにより可変し得ない情報を、第1情報として取得する第1取得手段と、
前記ユーザの職における当該ユーザにより可変し得る情報を、第2情報として取得する第2取得手段と、
前記ユーザに対して0親等又は1親等の自然人における当該自然人により可変し得ない情報を、第3情報として取得する第3取得手段と、
前記ユーザに対して0親等又は1親等の前記自然人における当該自然人により可変し得る情報を、第4情報として取得する第4取得手段と、
前記第1情報及び前記第2情報並びに前記第3情報及び前記第4情報を紐づけて、前記ユーザ毎にデータベースに格納する格納手段と、
1以上の組織の夫々について、当該組織が雇用を希望する者に関する情報を、第5情報として取得する第5取得手段と、
前記データベースに格納された前記第1情報及び前記第2情報並びに前記第3情報及び前記第4情報、並びに、取得された前記第5情報に基づいて、前記ユーザの就労先の候補となる組織を決定する就労候補決定手段と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記第1情報は、前記ユーザの履歴に関する情報、及び前記ユーザの就労する組織に関する情報を少なくとも含む、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第2情報は、前記ユーザの職の希望における基盤となる情報、前記ユーザのキャリア形成に関する情報、及び前記ユーザの生活の思考に関する情報のいずれかを少なくとも含む、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記第1情報、前記第2情報、前記第3情報、及び前記第4情報のいずれかについて、数値化して評価する数値化手段と、
をさらに備える請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
職への就労を希望する又は就労するユーザ、並びに当該ユーザ以外の家族に関するデータベースを構成又は更新するに際して利用され得る情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
前記ユーザの職における当該ユーザにより可変し得ない情報を、第1情報として取得する第1取得ステップと、
前記ユーザの職における当該ユーザにより可変し得る情報を、第2情報として取得する第2取得ステップと、
前記ユーザに対して0親等又は1親等の自然人における当該自然人により可変し得ない情報を、第3情報として取得する第3取得ステップと、
前記ユーザに対して0親等又は1親等の前記自然人における当該自然人により可変し得る情報を、第4情報として取得する第4取得ステップと、
前記第1情報及び前記第2情報並びに前記第3情報及び前記第4情報を紐づけて、前記ユーザ毎にデータベースに格納する格納ステップと、
1以上の組織の夫々について、当該組織が雇用を希望する者に関する情報を、第5情報として取得する第5取得ステップと、
前記データベースに格納された前記第1情報及び前記第2情報並びに前記第3情報及び前記第4情報、並びに、取得された前記第5情報に基づいて、前記ユーザの就労先の候補となる組織を決定する就労候補決定ステップと、
を含む情報処理方法。
【請求項6】
職への就労を希望する又は就労するユーザ、並びに当該ユーザ以外の家族に関するデータベースを構成又は更新並びに利用するに際して利用され得る情報処理装置が実行するコンピュータに、
前記ユーザの職における当該ユーザにより可変し得ない情報を、第1情報として取得する第1取得ステップと、
前記ユーザの職における当該ユーザにより可変し得る情報を、第2情報として取得する第2取得ステップと、
前記ユーザに対して0親等又は1親等の自然人における当該自然人により可変し得ない情報を、第3情報として取得する第3取得ステップと、
前記ユーザに対して0親等又は1親等の前記自然人における当該自然人により可変し得る情報を、第4情報として取得する第4取得ステップと、
前記第1情報及び前記第2情報並びに前記第3情報及び前記第4情報を紐づけて、前記ユーザ毎にデータベースに格納する格納ステップと、
1以上の組織の夫々について、当該組織が雇用を希望する者に関する情報を、第5情報として取得する第5取得ステップと、
前記データベースに格納された前記第1情報及び前記第2情報並びに前記第3情報及び前記第4情報、並びに、取得された前記第5情報に基づいて、前記ユーザの就労先の候補となる組織を決定する就労候補決定ステップと、
を含む制御処理を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、企業側で必要とされる求人条件に適合するように、ユーザの履歴に応じた適切な追加的履修カリキュラムを助言する職業適性能力開発システムに関する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2003-331093号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の技術を含む従来技術では、ユーザの履歴に応じたキャリアの提案と資格等のカリキュラムを助言するにすぎず、ユーザ自身のキャリアの志望や内面的な心境に応じた十分な助言を提供することができていなかった。更に言えば、現在のみならず過去から未来へ向けて10年以上の長期間におけるライフイベント等に対応した、職に関する各種サービスや提案等を提供することは難しかった。
【0005】
本発明は、職に関する各種サービスや提案に資するデータを提供することを可能とし、ユーザにとっての利便性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一態様の情報処理装置は、
職への就労を希望する、又は就労するユーザに関するデータベースを構成又は更新するに際して利用され得る情報処理装置であって、
前記ユーザの職における当該ユーザにより可変し得ない情報を、第1情報として取得する第1取得手段と、
前記ユーザの職における当該ユーザにより可変し得る情報を、第2情報として取得する第2取得手段と、
前記第1情報及び前記第2情報を紐づけて、前記ユーザ毎にデータベースに格納する格納手段と、
を備える。
【0007】
本発明の一態様の情報処理方法及びプログラムの夫々は、本発明の一態様の情報処理装置に対応する方法及びプログラムの夫々である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、職に関する各種サービスや提案に資するデータを提供することを可能とし、ユーザにとっての利便性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態に係る情報処理システムの適用により実現される本サービスの概要を説明する図である。
図2図1の本サービスに適用され得る各種システムの概要を示す図である。
図3図2の各種システムの関係を示す図である。
図4】本発明の一実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示す図である。
図5図4の情報処理システムの構成のうち、ママスクDBシステムに係る構成を示す図である。
図6図5の情報処理システムのうちデータベース管理サーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図7図6のデータベース管理サーバの機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
図8図7のデータベース管理サーバで管理されるママスクDBに含まれる、各種情報の例を示す図である。
図9図3に示した本サービスの各種支援の夫々を利用する母親の、ライフスタイルとともに変化する母親情報の一例を示す図である。
図10図6のデータベース管理サーバで管理されるママスクDBに含まれる、各種情報の例のうち図8とは異なる例を示す図である。
図11図7の機能的構成を有するデータベース管理サーバにより実行される、母親情報及び子供情報の管理の流れの一例を説明するフローチャートである。
図12図3のシフト管理システムが適用されるサービスの概要の一例を説明する模式図である。
図13図4の情報処理システムの構成のうち、シフト管理システムに係る構成を示す図である。
図14図13のシフト管理サーバの機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
図15図14のシフト管理サーバで管理されるワーキングスタッフ及びキッズスタッフのある時間帯のシフトの決定の流れの例を示す図である。
図16図14のシフト管理サーバで管理される各時間帯における案件を担当するワーキングスタッフの決定の例を示す図である。
図17図16のワーキングスタッフの決定に基づく、各時間帯における見守り・保育を担当するキッズスタッフの仮決定の例を示す図である。
図18図16及び図17のワーキングスタッフの決定及びキッズスタッフの仮決定に基づく、各時間帯における見守り・保育を担当するキッズスタッフの決定の例を示す図である。
図19図14の機能的構成を有するシフト管理サーバにより実行される、シフトの決定の流れの一例を説明するフローチャートである。
図20図3のマッチングシステムが適用されるサービスの概要の一例を説明する模式図である。
図21図4の情報処理システムの構成のうち、マッチングシステムに係る構成を示す図である。
図22図21のマッチングサーバの機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
図23図3に示した本サービスの各種支援の夫々を利用する母親の、ライフスタイルとともに変化する母親情報の一例のうち、図9とは異なる例を示す図である。
図24図3に示した本サービスの各種支援の夫々を利用する母親の、ライフスタイルとともに変化する母親情報の一例のうち、図9及び図23とは異なる例を示す図である。
図25図22の機能的構成を有するマッチングサーバにより実行される、母親に対する仕事のマッチング処理の流れの一例を説明するフローチャートである。
図26図2のママスクDBシステムにより管理される母親の種別の夫々と、ママスクDBを構成する情報量の夫々との関係性の一例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
本発明が適用される情報処理システムは、例えば、現在のみならず過去から未来へ向けて10年以上の長期間を考慮して、ユーザの職に関する各種各様な支援を提供するサービスで用いることができる。
以下、本発明の一実施形態に係る情報処理システムは、このようなサービスの一例として、子供を有する女性(以下、「母親」と適宜呼ぶ)をユーザとするサービス(以下、「本サービス」と呼ぶ)で用いられるものとする。
即ち、本サービスは、子供の成長と共に変化する母親のライフスタイルに合わせた支援を、当該母親に提供するものである。
【0011】
まず、本発明の一実施形態に係る情報処理システムを説明する前に、本サービスの概要について、図1乃至図3を参照して説明する。
【0012】
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理システムの適用により実現される本サービスの概要を説明する図である。
【0013】
図1において、横方向に示す複数の白抜き矢印の連続は、本サービスのユーザたる母親の過去から未来に向けた10年以上の長期間のライフスタイルの変化を示している。即ち、複数の白抜きの矢印の夫々は、1つのライフイベントを示している。1つの白抜き矢印の内部の文字列は、当該白抜き矢印が示すライフイベントの名称が記載されている。
具体的には、本サービスのユーザたる母親には、過去(子供を有して母親になる前)から考慮すると、「就職」、「結婚」、「妊娠」、「出産」、「子育て」、及び「卒ママ」の夫々のライフイベントがその順番で発生していく様子が図1に示されている。
【0014】
ここで、「子育て」のライフイベントの中に示す複数の小さな白抜き矢印は、子供の成長の段階を示している。即ち、母親の「子育て」のライフスタイルは、子供の成長の各段階で区分する必要があることを、図1は示している。より具体的には、小さな白抜き矢印の内部の文字列として記載されているように、「0歳」乃至「5歳」の1年単位の各段階、「小学生」の段階、及び「中学生・高校生・大学生」の段階で区分して、母親の「子育て」のライフスタイルを考える必要があることを、図1は示している。
なお、子供の「中学生・高校生・大学生」の段階を示す小さな白抜き矢印は、母親の「子育て」と「卒ママ」の各ライフイベントに跨って示されている。このことは、本サービスのユーザたる母親にとって、「子育て」というライフイベントは、子供の「中学生・高校生・大学生」の段階の途中で終了し、次の「卒ママ」というライフイベントに移行することを意味している。
そして、母親の「卒ママ」のライフイベントの後半において、「介護」と内部に記載された小さな白抜き矢印が示されている。この小さな白抜き矢印は、母親にとっての親(自身の親の他、旦那側の親も含む)を介護する段階を示している。つまり、母親の「卒ママ」のライフイベントの後半では、親の「介護」の段階を考慮する必要があることを、図1は示している。
【0015】
このような複数のライフスタイルが順次発生していく母親に対して、本サービスは、図1に示す3つの支援SUP1乃至SUP3の夫々を提供することができる。
【0016】
支援SUP1は、「子育て」のライフイベントのうち、子供が小学校入学前の乳幼児の段階、即ち「0歳」乃至「5歳」の段階の母親に対して行う支援の例を示している。
支援SUP1を示す点線内に描画される複数の枠の夫々は、内部の文字列で表される具体的な支援の夫々を示している。なお、以下、これらの複数の枠の夫々の支援については、夫々の内部の文字列のみを用いて説明する。
図1に示すように、支援SUP1には、「子供のそばで働くことを支援」が主として含まれている。この「子供のそばで働くことを支援」は、「ママスクエア(登録商標)」、「見守り・保育」、「FC」、及び「派遣 短時間」という4つの支援で構成されている。
【0017】
支援SUP1に含まれる、「子供のそばで働くことを支援」とは、次のような支援である。
即ち、従来、乳幼児期の子供を持つ母親は、その子供を保育園(保育所)や幼稚園に預ける等して働くのが通常であった。
しかしながら、保育園に入園が可能な子供の数は限定されている。また、幼稚園は入園が可能な子供の数は限定されていないものの、入園に際し年齢制限がある。このため、保育園や幼稚園に入園できない子供を持つ母親、即ち、0歳乃至3歳の子供を持つ母親の多くは、子供がいることにより思ったように働けていない状況である。更に言えば、幼稚園へ入園を希望する母親の多くは、単に子供を保育園や幼稚園に入園させるよりも、必要な時に子供をそばで見ることができる環境で働きたいという要望を持っているが、このような要望に十分に応えることができない状況である。
そこで、このような状況を改善させるべく、乳幼児期の子供を持つ母親に対して、その子供を保育園や幼稚園に入園させることなく、必要な時にそばで見ることができる環境内に滞在させて、働くことができるための各種各様な支援が本サービスで提供可能となっている。このような支援が、「子供のそばで働くことを支援」である。
【0018】
「子供のそばで働くことを支援」を構成する1つの「ママスクエア」とは、次のような支援である。即ち、乳幼児期の子供を持つ複数の母親を、いわゆるデスクワークを含む仕事を行う母親と、いわゆる見守り・保育を含む仕事を行う母親とに区分したうえで、同じスペースにある職場で働いてもらう、といった方法で行われる支援が、「ママスクエア」である。
いわゆるデスクワークを含む仕事は、本サービスの提供者(以下、「サービス提供者」と呼ぶ)によって包括的に受任された他の企業からの1以上の業務により構成される。いわゆるデスクワークを含む仕事を行う複数の母親の夫々は、他の企業からの1以上の業務のうち少なくとも一部を自身の仕事として、シフトという形態で他の企業にとらわれず取り組む。
また、いわゆる見守り・保育を含む仕事は、ママスクエアにおいて働く母親が帯同する子供の見守り・保育を請け負う仕事である。いわゆる見守り・保育を含む仕事を行う複数の母親の夫々は、上述の「いわゆるデスクワークを含む仕事を行う複数の母親」と、「いわゆる見守り・保育を含む仕事を行う母親」との両方が夫々帯同した子供の見守り・保育を請け負う。
ママスクエアの更なる詳細な説明については、後述する。
【0019】
「子供のそばで働くことを支援」を構成する1つの「見守り・保育」とは、次のような支援である。即ち、上述したように、保育園に入園できない子供を持つ多くの母親は、思ったように働けていない状況である。そこで、会社の近く等の「見守り・保育」を請け負う施設や、企業内に保育所を設立し、保育園に入園できない子供を持つ母親に斡旋し仕事をしてもらう。その施設に対して運営受託(人、ノウハウの提供)といった方法で行われる支援が、「見守り・保育」である。
【0020】
「子供のそばで働くことを支援」を構成する1つの「FC」とは、次のような支援である。即ち例えば、サービス提供者は、他の企業に対して、フランチャイズ(以下、「FC」と略記する)契約等を結び、上述のママスクエアの看板及び運営ノウハウ等を提供する。他の企業は、他の企業自体が雇用する母親を、「いわゆるデスクワークを含む仕事を行う母親」とし、他の企業自身が用意する環境でママスクエアと同様の支援を行う。その際に、サービス提供者が雇用する母親を「いわゆる見守り・保育を含む仕事を行う母親」とする。つまり、「見守り・保育」のスペースはサービス提供者が運営を受託する。即ち、サービス提供者と異なる他の企業が、上述のママスクエアの仕組みを自社に取り込み、企業自身が雇用する母親を「いわゆるデスクワークを含む仕事を行う母親」とすることで、当該母親に対して見守り・保育の場を提供する支援が、「FC」である。
【0021】
「子供のそばで働くことを支援」を構成する1つの「派遣 短時間」とは、次のような支援である。即ち、上述したように、保育園に入園できない子供を持つ多くの母親は、思ったように働けていない状況である。そこで、会社の近く等に「保育」を請け負う施設や、企業内に保育所を設立し、保育園に入園できない子供を持つ母親に斡旋し派遣社員として派遣先へ派遣を行う。一方で、保育園に子供を預けていない母親や幼稚園へ子どもを入園させている母親の中には、時間的成約や扶養範囲内という制約の元、短時間で働きたいという希望をもつ母親が多い。つまり、このような母親は、いわゆる「短時間」での働き方を希望している。このため、サービス提供者は、短時間でも受け入れてくれる派遣先の提供もしくは、短時間勤務同士を組み合わせて派遣先へ提供する。即ち、母親に「派遣」勤務や「短時間」勤務(いわゆる時短勤務)の仕事を提供する、といった方法で行われる支援が、「派遣 短時間」である。また、この際にサービス提供者は、単なる派遣元としての機能に限定されず、保育施設の運営受託に関する機能も有することができる。
このような「派遣 短時間」が母親に提供されることにより、子供のそばで働くことが難しい母親であっても、子供とともに働くことができる環境が享受され、また子供が幼稚園へ行っている間に効率よく働きたい母親たちにとっては子供と交流する時間等を確保しつつ働くことができる。
【0022】
支援SUP2は、「子育て」のライフイベントのうち、子供が小学校入学後の児童や生徒以降の段階、即ち「小学生」、「中学生・高校生・大学生」以降の段階の母親に対して行う支援の例を示している。
支援SUP2を示す点線内に描画される複数の枠の夫々は、内部の文字列で表される具体的な支援の夫々を示している。なお、以下、これらの複数の枠の夫々の支援については、夫々の内部の文字列のみを用いて説明する。
図1に示すように、支援SUP2には、「ママのキャリアを支援」が主として含まれている。この「ママのキャリアを支援」は、「人財サービス」、「教育・研修期間」、及び「学童」という3つの支援で構成されている。
【0023】
支援SUP2に含まれる「ママのキャリアを支援」とは、次のような支援である。
即ち、従来、小学校入学後の子供を持つ母親は、子供に付きっ切りでなくなり、働くことが可能な時間を長く取ることができる。
しかしながら、結婚や出産を迎えた母親の多くは、それ以前の仕事を辞めてしまっており、新たな職場を探す必要があった。更に言えば、母親は、これまでの職務経験を活かし、さらなる第2のキャリアを形成して仕事に取り組みたいという要望を持っているが、このような要望に十分に応えることができない状況である。
そこで、このような状況を改善すべく、小学校入学後の子供をもつ母親に対して、それ以前の仕事で培ったスキルやキャリアと、母親自身の希望するキャリア等に基づいて、働くことができるための各種各様な支援が本サービスで提供可能となっている。このような支援が、「ママのキャリアを支援」である。
【0024】
「ママのキャリアを支援」を構成する1つの「人財サービス」とは、次のような支援である。即ち、小学校入学後の子供を持つ母親を、「対一般企業」や「保育園等」に派遣する、といった方法で行われる支援が、「人財サービス」である。
【0025】
「対一般企業」への派遣は、「ママ派遣」、「教育・研修+ママ派遣」、及び「地域見守り+ママ派遣」という3つの形態の派遣で構成されている。
「ママ派遣」は、サービス提供者が、サービス提供者に対して登録を希望した母親と一一般企業とのマッチングを行い、マッチングが成立した一般企業に対して母親を紹介したり斡旋したりする、といった形態の派遣である。
「教育・研修+ママ派遣」は、サービス提供者が、上述の「ママ派遣」に追加して、母親自身の希望するキャリアや過去の実績等に基づいた適性により、後述する「教育・研修機関」という支援を先行又は並行して実施する、といった形態の派遣である。
「地域見守り+ママ派遣」は、サービス提供者が、上述の「ママ派遣」に追加して、母親自身の希望するキャリア等に基づき、後述する「学童」による地域見守りという支援を並行して実施する、といった形態の派遣である。
【0026】
「保育園等」への派遣は、サービス提供者が、母親自身の希望するキャリアや過去の実績等に基づいた適性により、例えば、無資格者の母親に保育士資格を取得するよう斡旋し、その後、保育士として保育園等の見守り・保育施設に派遣する、といった形態の派遣である。なお、この「保育園等の派遣」に際し、サービス提供者は、後述する「教育・研修機関」という支援を並行して実施する。
【0027】
サービス提供者は、これらの形態の派遣で構成される「人財サービス」を提供するべく、人財ビジネス事業を展開することが可能である。
【0028】
「ママのキャリアを支援」を構成する1つの「教育・研修機関」とは、次のような支援である。即ち、キャリアを形成していくことを希望する母親に対し、時代のニーズに合わせた教育やパーソナルコンピュータ(以下、「PC」と略記する)、IT関連資格、その他上述の保育士資格等を取得するための教育機関や研修機関と連携する、といった方法で行われる支援が、「教育・研修機関」である。
図1に示されるように、支援SUP2に含まれる「教育・研修機関」は、母親の能力やキャリア形成の思考に合わせて適宜実施される。例えば、母親は、上述の「人財サービス」の支援を受けるのに備えて、働き出して母親自身でもキャリアを考える余裕が出てきた後に、キャリアカウンセリングを必要に応じて受けた後「教育・研修機関」の支援を受けることができる。
サービス提供者は、このような「教育・研修機関」を提供するべく、教育や研修の事業を展開することが可能である。
【0029】
「ママのキャリアを支援」を構成する1つの「学童」とは、次のような支援である。即ち、キャリアを形成していくことを希望する母親であって、日中家庭にいない母親に対する支援として、その母親の子供(小学生児童)に対して、小学校の授業の終了後に遊びや生活をする場を提供して保育をする(いわゆる学童保育を提供する)、といった方法で行われる支援が、「学童」である。
例えば、フルタイムで夕方まで働く時間をとりたい母親は、夕方の勤務終了の前に子供が帰宅するため、働く時間が制限されることがある。逆に言えば、母親は、自身が帰宅するまでの間小学生の子供を預かる学童施設を利用したいという要望を持っている。更に言えば、母親は、学童施設において放課後を過ごす子供に、宿題などを用いた学習をして欲しいという要望をもっているが、このような要望に十分に応えることができない状況である。また、子供が小学生になっても子どもの側で見守りながら働きたいという要望をもった母親もいる。そこで、このような母親の要望に応える支援として、「学童」がサービス提供者により提供されている。更に言えば、サービス提供者は、「学童」に子供を預けた母親を「いわゆるデスクワークを含む仕事を行う複数の母親」として雇用することができるし、「学童」で働くことを希望する母親を受け入れることができる。地域の子供が集まる「学童」は、地域を見守ることに資する支援であり、更に、小学生以上の子供をもち、子供の側で働きたい希望のある母親に対する支援である。
【0030】
支援SUP3は、母親のライフイベントのうち、「妊娠」から「介護」までにかけての母親に対して行う支援の例を示している。
支援SUP3を示す点線内に描画される複数の枠の夫々は、内部の文字列で表される具体的な支援の夫々を示している。なお、以下、これらの複数の枠の夫々の支援については、夫々の内部の文字列のみを用いて説明する。
図1に示すように、支援SUP3には、「ママが安心して働ける環境作りを支援」が主として含まれている。この「ママが安心して働ける環境作りを支援」は、「医薬品会社との取り組み」、「商品開発(家族の安全を守る、IoT技術、ウェアラブルデバイス等)」、及び「世の中を変えるための草の根運動」という3つの支援で構成されている。
【0031】
支援SUP3に含まれる、「ママが安心して働ける環境作りを支援」とは、次のような支援である。
即ち、従来、「妊娠」から、「出産」、「子育て」を経て、「卒ママ」といったライフスタイルの全体において、母親は、母親という立場で働く際における種々の不安を持っていた。
そこで、母親のライフスタイルの全体において、働きたい母親の不安を取り除き、安心して働くことができるための各種各様な支援が本サービスで提供可能となっている。このような支援が、「ママが安心して働ける環境作りを支援」である。
【0032】
「ママが安心して働ける環境作りを支援」を構成する1つの「医薬品会社との取り組み」とは、次のような支援である。即ち、Society5.0時代を見据えた際に、個々のデータの習得、ビッグデータのAI解析、及びそのデータを元に個に対して必要な情報を、スマートフォン・ウェアラブル端末含むIoTを通して還元する仕組みの構築が重要となる。しかしながら、従来、母親や子供という属性のライフコースデータの取得については、母親が子供の情報を外へ出したがらないということから一気通貫のデータは収集できないでいた。そこで、医薬品会社と連携し、妊娠段階からママをリスト化する仕組みを構築し、データベースへと蓄積し-1歳の頃から子供のデータおよび母親のデータを収取することでSociety5.0へ向けた支援が、「医薬品会社との取り組み」である。
サービス提供者は、「ママが安心して働ける環境作りを支援」を構成する1つの「医薬品会社との取り組み」を提供するべく、ヘルスケア事業を展開することが可能である。
【0033】
「ママが安心して働ける環境作りを支援」を構成する1つの「商品開発(家族の安全を守る、IoT技術、ウェアラブルデバイス等)」とは、次のような支援である。
従来、働いている母親は、子供や家族に何か問題が起きていないか心配になることがあった。そこで、見守り・保育施設や、学童といった子供を預ける施設や、GPS(Global Positioning System)機能付き子供用携帯電話といった、子供や家族の状況を確認可能な施設や装置が用意されてきた。しかしながら、これらの施設や装置は、母親が子供や家族(介護している母親自身又は旦那の親を含む)の様子を把握するのに十分ではなく、逆に言えば、様々な方法により情報を取得したいという要望がある。そこで、このような要望に応えるべく、家族の安全を守るために、IoT技術を用いてウェアラブルデバイス等の商品を開発する、といった方法で行われる支援が「商品開発(家族の安全を守る、IoT技術、ウェアラブルデバイス等)」である。また上述したように、Society5.0に向けたライフコースデータの取集元および解析データの発信先としてウェアラブル端末を通して還元する仕組みが重要となる。そこで、どのような形で「家族」即ち母親、子供、子供の父親(母親の旦那)、母親自身の親、旦那の親のデータを収集するかを設計することが重要になる。
サービス提供者は、「商品開発(家族の安全を守る、IoT技術、ウェアラブルデバイス等)」を提供するべく、開発事業(ママスクラボ)を展開することが可能である。
【0034】
「ママが安心して働ける環境作りを支援」を構成する1つの「世の中を変えるための草の根運動」とは、次のような支援である。従来、朝晩の通退勤ラッシュという社会問題がある。一方で、母親が朝や夜の通勤退勤ラッシュの時間帯に電車にベビーカーを持ち込むと、罵声を浴びせられたといった事件が報告されている。即ち、見守り・保育施設付きの職場に努める母親は、通退勤ラッシュに子供と職場に向かうということ自体が心配の要因となっていた。換言すれば、子育て中の母親を応援する世論の形成や、上述の社会問題が発生しないような根本的な取り組みを行いたいという要望があった。そこで、このような要望に応えるべく、電車の車両に、子供を連れた母親が気軽に利用できる子育て車両を導入するよう働きかける、といった方法で行われる支援が、「世の中を変えるための草の根運動(地下鉄の子育て応援車両)」である。
サービス提供者は、「世の中を変えるための草の根運動」を提供するべく、教育・研修事業を展開することが可能である。
【0035】
また、図示はしないが、サービス提供者は、「ママが安心して働ける環境作りを支援」するため、要介護の家族を発生させないようにする支援として、次のような支援も実施している。従来、母親にとっての親(自身の親の他、旦那側の親も含む)の介護により、働く時間の確保が難しくなることがあった。そこで、サービス提供者は、要介護の家族を発生させないよう介護予防を行う、といった支援も実施している。
サービス提供者は、このような支援を実施して、要介護の家族を発生させないよう、介護予防事業を展開することが可能である。
【0036】
続いて、図2及び図3を参照しつつ、本サービスを実現するための3つのシステムについて、簡単に説明する。
図2は、図1の本サービスに適用され得る各種システムの概要を示す図である。
図3は、図2の各種システムの関係を示す図である。
【0037】
上述の通り、本サービスにおけるユーザとは、典型的には子供を有する母親である。本サービスは、このような母親に対して、子供の成長や家庭の状況等に合わせて、仕事の内容や働き方といった職に関する様々な課題を解決していく上での様々なサービスを提供する。
以下に説明する第1乃至第3のサービスとは、母親に対する支援サービスの代表的な一例であり、本サービスでは第1乃至第3のサービスを含む各種サービスを包括的に提供することができる。
【0038】
第1のサービスとは、「過去・現在・将来の情報に備え、母親と子供の将来を加味した各種システムの基盤を提供する」ことを目的としたデータベース(以下、単に「ママスクDB」と呼ぶ)の構築及び提供を行うサービスである。なお、第1のサービスにおいて適用されるシステムを、「ママスクDBシステムSYS1」と呼ぶ。
第1のサービスにおいて、「過去・現在・将来の情報を備え、母親と子供の将来を加味した各種システムの基盤を提供する」という目的の達成のため、各種情報を習得してデータベースを構築し、それを利用することで、後述する第2及び第3のサービスを含む各種サービスの提供に際して利用させることができる。
即ち、第1のサービスにおいて、ユーザは、自身や子供に関する様々な情報をママスクDBに包括的に管理させることで、これらの情報を利用した様々なサービスの提供を受けることができる。後述の通り、ママスクDBでは、ユーザ自身の情報だけでなく、当該ユーザの勤務に関するする情報や、子供に関する情報等の「母親」に関連する様々な情報が合わせて格納されることになる。したがって、ユーザにとっては、「母親」という立場とは切っても切り離すことのできない子供の成長や家庭環境等を考慮に入れた各種サービスの提供を受けることができるのである。
なお、ママスクDBに格納される各種情報の詳細や、ママスクDBシステムSYS1の詳細については、図5乃至図11を参照しつつ、説明する。
【0039】
第2のサービスとは、「育児中の母親が働くことに適したシフト管理システムを提供する」ことを目的としたサービスである。
即ち、第2のサービスで適用されるシフト管理システムSYS2とは、勤怠管理(以下、「シフト」と呼ぶ)に関するシステムの提供サービスである。具体的には例えば、シフト管理システムSYS2とは、ユーザが育児中の母親であっても、容易に勤怠管理を行い、仕事をしやすくするために、ユーザのシフトの管理を適切に行うシステムである。
更に言えば、シフト管理システムSYS2は、案件の特性と母親の過去の成果(履歴)に基づき、1番成果が出せる母親の配置となるシフトを作成することができる。また、シフト管理システムSYS2は、配置された母親に付帯する子供の情報から、必要に応じていわゆる「見守り・保育」に関与するスタッフの人数を調整することができる。即ち、シフト管理システムSYS2により、案件成果を最大化した上で安全な見守りスペースの運営が可能となる。即ち、第2のサービスにおいて、シフト管理システムSYS2を利用することで、ユーザは、「母親」にとって利便性の高く容易な勤怠管理を可能とし、サービス提供者にとっては案件の成果を最大化した上で、子供を見守るスペースの安全を担保が可能となる。
詳細については、図12乃至図19を参照しつつ説明するが、育児中の「母親」が仕事をする場合の勤務体系は、「母親」ではない労働者とは異なる勤務体系とならざるを得ない。例えば、ユーザは、自身の子供が小さい場合には、その子供の面倒を見なければならないし、子供が複数いるような場合には面倒を見ている子供以外の子供を迎えに行かなければならない、といったイレギュラーな事情が多く存在する。そのため、第2のサービスにおいては、そのような「母親」特有の事情を考慮しつつ、個々の「子供」の特性を考慮したした上でのシフト管理を適切に行うために、シフト管理システムが採用されている。
【0040】
第3のサービスとは、ユーザたる母親に対して、その「母親のキャリア形成や子供の成長といった将来を見据えた企業のマッチングを提供する」ことを目的としたサービスである。第3のサービスにおいて適用されるシステムを、「マッチングシステムSYS3」と呼ぶ。
第3のサービスにおけるマッチングシステムSYS3は、子供の成長や家庭の状況等を考慮しつつ、勤務を希望するユーザと企業とのマッチングを実現することができる。
即ち、第3のサービスにおいて、ユーザは、自身の情報は勿論、子供の情報や家庭環境等の情報が考慮された職に関するマッチングの結果の提供を受けることができる。
ここで重要な点は、上述の第1のサービスにおけるママスクDBには、現在のユーザや子供に関する情報のみならず、過去の情報や将来予測される情報等が格納され、第3のサービスでは、このママスクDBに格納された各種情報を考慮したマッチングシステムSYS3が提供される点である。
なお、マッチングシステムSYS3の詳細は、図20乃至図25を用いて後述する。このように、第1乃至第3のサービスは、必ずしも夫々のサービスが独立して提供される必要はなく、例えば、ユーザのライフスタイル等と合わせて、夫々のサービスが関連して提供されてもよい。
【0041】
図3において、その上段には典型的な母親のライフスタイルが示され、後段に上述の図2の各種システムの関係が表示されている。
まず、母親のライフスタイルとして、「0歳」から「5歳」の時期の子供を持つ場合について説明する。
この時期の子供を有する母親は、子供の面倒を常時見る必要がある。このため、この時期の子供を持つ母親が職に就こうと考えた場合、例えば、「子供の世話をどうするのか」、「子供が急に体調を壊したらどうするのか」といった様々な問題が生じる。従来、現実的にそのような問題を克服することができず職に就かないという選択をせざるを得ない母親が数多く存在していた。
このような問題を克服してユーザが職に就けるように、上述の第1及び第2のサービスが当該ユーザに広く利用される。即ち、「0歳」から「5歳」の時期の子供を持つユーザにとっては、実際に、子供を預けながら働きたい、時短シフトや柔軟なアクシデントに対応しつつ働きたい、等の働き方のニーズが存在し、そのニーズに応えてもらうことが重要である。このようなニーズに応えてもらえるサービスが、上述の第1及び第2のサービスである。
なお、「0歳」から「5歳」の時期の子供を持つユーザへの支援は、いわゆる「As-Is」での支援であり、本サービスにおいて最も主軸となる支援である。
【0042】
次に、母親のライフスタイルとして小学生以降の子供を持つ場合について説明する。
この時期の子供を有する母親は、子供の面倒を常時見る必要がなくなり、比較的自由に働くことが可能となる。しかしながら、この時期の子供を持つ母親は、通常、それなりの年齢に自身がなっていることも多く、自身の経歴や職歴によっては、思うような職に就けないことも多い、という問題が生じる。特に、上述の通り、子供が「0歳」から「5歳」程度の時期は、母親にとって非常に働きにくい環境であり、この時期に職に就かずにいたユーザは、キャリアに穴が開くことになり、一層職に就くのが難しい状況になりやすい、という問題が生じる。更に言えば、第二子、第三子を出産した母親にとっては、キャリアに穴が開く期間は相当な期間となる。
このような問題を克服してユーザが職に就けるように、上述の第2及び第3のサービスが当該ユーザに利用される。
【0043】
また、本サービスでは、子供を有するユーザの現在・過去・未来(将来の予定等)に関する各種情報が、例えば、ママスクDBに格納され、蓄積されることになる。このような長期的に蓄積された情報に基づいて、第3のサービスが提供されることで、ユーザにとって最適なマッチングを実現することができる。
【0044】
以上をまとめると、本サービスの提供者は、本サービスの一環として、例えば、子供を持つユーザのライフスタイル等に合わせて、適宜、第1乃至第3のサービスを中心とする各種サービスを提供する。
【0045】
続いて、図4を参照しつつ、本サービスのうち特に上述の第1乃至第3のサービスに適用され得る情報処理システム、即ち本発明の一実施形態に係る情報処理システムの構成の一例について、簡単に説明する。
図4は、本発明の一実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示す図である。
【0046】
図4に示す情報処理システムは、データベース管理サーバ1と、ママスクDB2と、シフト管理サーバ3と、マッチングサーバ4と、管理者端末5と、母親端末6-1乃至6-n(nは1以上の整数)と、企業端末7-1乃至7-m(mは1以上の整数)とが、インターネット等の所定のネットワークNを介して相互に接続されることで構成される。
【0047】
ここで、本実施形態では、データベース管理サーバ1と、ママスクDB2と、シフト管理サーバ3と、マッチングサーバ4と、管理者端末5とは、本サービスのサービス提供者Mにより管理される。即ち、サービス提供者Mは、本サービスを提供する事業主体である。ただし、ここでいう管理は、サービス提供者M自身が直接的に管理していることの他、サーバの運営会社等別の者に管理を委託する等間接的に管理していることも含むものとする。
【0048】
また、サービス提供者Mは、本サービスを提供するにあたり、本サービスを利用する母親や仕事を提供する企業との調整を担当する。サービス提供者Mは、本サービスを利用する母親や仕事を提供する企業との調整に係る業務に際して情報を入出力する際に、管理者端末5を利用する。
【0049】
母親端末6-1乃至6-nの夫々は、本サービスを利用するユーザである母親U1-1乃至U1-nの夫々に利用される。ただし、以下、母親U1-1乃至U1-n及び母親端末6-1乃至6-nを個々に区別する必要がない場合、夫々、「母親U1」及び「母親端末6」と呼ぶ。
【0050】
また、企業端末7-1乃至7-mの夫々は、本サービスを利用するユーザである企業に所属する企業担当者U2-1乃至U2-mの夫々に利用される。ただし、以下、企業担当者U2-1乃至U2-m及び企業端末7-1乃至7-mを個々に区別する必要がない場合、夫々、「企業担当者U2」及び「企業端末7」と呼ぶ。
【0051】
ここで、図3に示す各種の情報処理システムと、図4の情報処理システムの関係性について説明する。
図1乃至図3を用いて上述したように、本サービスには、第1乃至第3のサービスが含まれる。また、第1乃至第3のサービスの夫々に対して、ママスクDBシステムSYS1、シフト管理システムSYS2、及びマッチングシステムSYS3の夫々が提供される。
図4に示す情報処理システムは、ママスクDBシステムSYS1、シフト管理システムSYS2、及びマッチングシステムSYS3を包含している。
【0052】
以下においては、第1のサービスに対して適用されるママスクDBシステムSYS1、第2のサービスに対して適用されるシフト管理システムSYS2、及び第3のサービスに対して適用されるマッチングシステムSYS3の夫々について、その順番に個別に説明していく。
先ず、図5乃至図11を用いて、第1のサービスに適用されるママスクDBシステムSYS1について説明する。
【0053】
図5は、図4の情報処理システムの構成のうち、ママスクDBシステムに係る構成を示す図である。
ママスクDBシステムSYS1は、図5に示すように、データベース管理サーバ1と、ママスクDB2と、管理者端末5と、母親端末6-1乃至6-nと、企業端末7-1乃至7-mとが、インターネット等の所定のネットワークNを介して相互に接続されることで構成される。
【0054】
図6は、図5の情報処理システムのうちデータベース管理サーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0055】
データベース管理サーバ1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、出力部16と、入力部17と、記憶部18と、通信部19と、ドライブ20と、を備えている。
【0056】
CPU11は、ROM12に記録されているプログラム、又は、記憶部18からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
【0057】
CPU11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。入出力インターフェース15には、出力部16、入力部17、記憶部18、通信部19及びドライブ20が接続されている。
【0058】
出力部16は、ディスプレイやスピーカ等で構成され、各種情報を画像や音声として出力する。
入力部17は、キーボードやマウス等で構成され、各種情報を入力する。
【0059】
記憶部18は、ハードディスクやDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種データを記憶する。
通信部19は、インターネットを含むネットワークNを介して他の装置(図5の例では母親端末6や企業端末7)との間で通信を行う。
【0060】
ドライブ20には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア21が適宜装着される。ドライブ20によってリムーバブルメディア21から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部18にインストールされる。
また、リムーバブルメディア21は、記憶部18に記憶されている各種データも、記憶部18と同様に記憶することができる。
【0061】
なお、図示はしないが、図5の情報処理システムのシフト管理サーバ3、マッチングサーバ4、管理者端末5、母親端末6、及び企業端末7は図6に示すハードウェア構成と基本的に同様の構成を有している。そこで、シフト管理サーバ3、マッチングサーバ4、管理者端末5、母親端末6、及び企業端末7のハードウェア構成の説明については省略する。
【0062】
以下、図7に示すデータベース管理サーバ1の機能的構成を、図8に示すデータベース管理サーバ1で管理される各種情報の具体的な例を用いて説明する。
図7は、図6のデータベース管理サーバの機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
図8は、図7のデータベース管理サーバで管理されるママスクDBに含まれる、各種情報の例を示す図である。
【0063】
図7の説明において、説明を簡単にするため、母親端末6及び企業端末7の夫々は、1台ずつであるものとして説明する。
【0064】
CPU11においては、第1のサービス、即ちママスクDBの構築及び提供を行うサービスの格納処理の実行が制御される場合、母親情報取得部111と、子供情報取得部112と、格納部113と、数値化評価部114とが機能する。
【0065】
母親情報取得部111は、母親U1の職における各種情報を取得する。
ここで、母親情報取得部111には、母親不変情報取得部121と、母親可変情報取得部122とが設けられている。
【0066】
母親不変情報取得部121は、母親U1の職における当該母親U1により可変し得ない情報を、母親不変情報DMIとして取得する。
ここで、母親不変情報DMIとは、母親U1に関する情報のうち、その母親U1の意思や思考によって変化をし得ない客観的な情報をいう。
【0067】
母親不変情報取得部121には、母親履歴書情報取得部131と、母親企業入力情報取得部132とが設けられている。
【0068】
母親履歴書情報取得部131は、母親U1の履歴書に関する各種情報を、母親不変情報DMIの1種である母親履歴書情報DMIBとして取得する。
母親履歴書情報DMIBとは、例えば、母親U1のプロフィールや職歴、所有資格といった通常履歴書に記載される各種情報である。これらの情報は、典型的には、母親端末6を介して母親U1自身により入力され、サーバ1へと送信される。
したがって、母親履歴書情報取得部131は、母親端末6から送信されてきた母親U1の履歴書に関する各種情報を、母親履歴書情報DMIBとして取得する。
【0069】
ここで、図8を参照しつつ、母親履歴書情報DMIBの内容の一例について、具体的に説明する。
図8の例では、母親履歴書情報DMIBの具体的な内容として、「氏名、生年月日、血液型」、「職歴(職業、勤務形態、役職、経験年数)」、「所有資格」、及び「世帯年収」という4つの項目が示されている。換言すれば、履歴書情報とは、母親U1により可変し得ない情報のうち、例えば、母親U1の経歴に関する各種情報を含む情報である。
【0070】
母親履歴書情報DMIBは、基本的に母親U1が初めて本サービスを利用する際(登録時)に入力される。また、母親履歴書情報DMIBに含まれる内容は、通常、誤記等があった場合を除いて母親U1によって書き換えられることはないため、母親不変情報DMIとなる。なお、母親U1が本サービスの利用を開始した後に取得した職歴や所有資格等の情報は、後述する母親企業入力情報DMIC等として取得される。
【0071】
母親企業入力情報取得部132は、母親U1が勤務する企業における当該母親U1に関する各種情報を、母親不変情報DMIの1種である母親企業入力情報DMICとして取得する。
母親企業入力情報DMICとは、例えば、母親U1が勤務する企業における母親U1の人事評価や勤怠状況といった母親U1の職に関する勤務先の企業により入力され得る各種情報である。これらの情報は、典型的には、企業の担当者又は本サービスの提供者により入力され、企業端末7からサーバ1へと送信されてくる。
したがって、母親企業入力情報取得部132は、企業端末7から送信されてきた母親U1が勤務する企業における当該母親U1に関する各種情報を、母親企業入力情報DMICとして取得する。なお、母親企業入力情報取得部132は、サービス提供者Mの入力に基づき、管理者端末5を介し、母親企業入力情報DMICを取得してもよい。
【0072】
ここで、図8を参照しつつ、母親企業入力情報DMICの内容の一例について、具体的に説明する。
図8の例では、母親企業入力情報DMICの具体的な内容として、「人事評価点」、「案件KPI達成状況」、「勤怠状況」、「昇進、昇給、昇格データ」、及び「会社で提供した研修」という5つの項目が示されている。換言すれば、母親企業入力情報DMICとは、母親不変情報DMIのうち、例えば、母親U1の職について企業等からの評価等に関する各種情報を含む情報である。
なお、これらの情報は、例えば、企業において人事評価を行った際に、定期的に当該企業の担当者等により、企業端末7に入力されてもよい。
【0073】
このような母親不変情報取得部121に対して、母親可変情報取得部122は、母親U1の職における当該母親U1により可変し得る情報を、母親可変情報DMMとして取得する。
ここで、母親可変情報DMMとは、母親U1に関する情報のうち、母親U1の意志や思考によって変化をし得る主観的な情報を言う。なお、新規で取得した資格といった客観的な情報のうち、母親の意思により取得した資格等も母親可変情報DMMに含んでよい。
【0074】
母親可変情報取得部122には、母親ベース情報取得部141と、母親キャリア形成情報取得部142と、母親思考性情報取得部143とが設けられている。
【0075】
母親ベース情報取得部141は、母親U1が今後働く職や職場の希望といった情報を含む情報を、母親可変情報DMMの1種の母親ベース情報DMMBとして取得する。
母親ベース情報DMMBとは、例えば、母親U1自身の将来働きたい雇用条件の情報や職場の立地の条件等に関する各種情報である。これらの情報は、典型的には、母親端末6を介して母親U1自身により入力され、サーバ1へと送信される。
したがって、母親ベース情報取得部141は、母親端末6から送信されてきた母親U1が今後働く職や職場の希望といった情報を含む情報を、母親ベース情報DMMBとして取得する。
【0076】
先ほど同様、図8を参照しつつ、母親ベース情報DMMBの内容の一例について、具体的に説明する。
図8の例では、母親ベース情報DMMBの具体的な内容として、「扶養内、扶養外希望」、「保育園入園希望の有無」、「出勤可能エリア」、及び「出勤可能稼働時間」という4つの項目が示されている。換言すれば、母親ベース情報とは、母親U1により可変し得る情報のうち、例えば、母親U1の職の選択や勤務体系に資する情報であって、母親U1の意思や周囲の状況(夫や子供の状況)によって、容易に変化し得る各種情報等が含まれる。
【0077】
母親キャリア形成情報取得部142は、母親U1が将来働きたい内容やそれに際して取得したい資格は何か、及び実際に新規で取得した資格といった情報を含む情報を、母親可変情報DMMの1種の母親キャリア形成情報DMMCとして取得する。
母親キャリア形成情報DMMCとは、例えば、母親U1自身の将来のキャリア形成の希望に関する各種情報である。これらの情報は、典型的には、母親端末6を介して母親U1自身により入力され、サーバ1へと送信される。
したがって、母親キャリア形成情報取得部142は、母親端末6から送信されてきた母親U1自身の将来のキャリア形成の希望に関する各種情報を、母親キャリア形成情報DMMCとして取得する。
【0078】
図8を参照しつつ、母親キャリア形成情報DMMCの内容の一例について、具体的に説明する。
図8の例では、母親キャリア形成情報DMMCの具体的な内容として、「新規獲得資格」、「将来の希望(職種、働き方、勤務地など)」という2つの項目が示されている。換言すれば、母親キャリア形成情報DMMCとは、母親U1により可変し得る情報のうち、例えば、母親U1の将来のキャリア形成に関する各種情報等が含まれる。
【0079】
母親思考性情報取得部143は、母親U1自身により入力される情報に基づき、母親U1がどのような思考性を持っているのかといった情報を、母親可変情報DMMの1種の母親思考性情報DMMTとして取得する。
母親思考性情報DMMTとは、例えば、所定のアンケート等に対する母親U1の回答に関する各種情報である。母親思考性情報DMMTは、所定のアンケート等に基づいて加工や評価された母親U1の思考性の情報を含んでよい。これらの情報は、典型的には、母親端末6を介して母親U1自身により入力され、サーバ1へと送信される。
したがって、母親思考性情報取得部143は、母親端末6から送信されてきたアンケートの回答の情報に基づき、母親思考性情報DMMTを取得する。なお、母親U1は、母親思考性情報DMMTを直接入力できてもよい。
【0080】
図8を参照しつつ、母親思考性情報DMMTの内容の一例について、具体的に説明する。
図8の例では、母親思考性情報DMMTの具体的な内容として、「セレブタイプ」、「オーガニックタイプ」、「バリキャリタイプ」、「バランスタイプ」、「家庭第一タイプ」という5つの項目が示されている。
ここで、ライフスタイルに関する思考性の項目としては、本サービスの提供者が自由に採用することができるが、夫々の思考性について、簡単に説明する。
「セレブタイプ」とは、職や生活に対する思考性の一種である。セレブタイプに分類されるユーザは、例えば、お金の消費等が比較的多く、職場についてもできれば都会のきれいなオフィスで働きたい、といった傾向を有している。
「オーガニックタイプ」とは、職や生活に対する思考性の一種である。オーガニックタイプに分類されるユーザは、例えば、お金の消費等が比較的少なく、勤務先の企業の社会的なコンプライアンス(環境を大切にする、職場環境を大切にする等)に興味を持っているといった傾向を有している。
「バリキャリタイプ」とは、主に職に対する思考性の一種である。バリキャリタイプに分類されるユーザは、例えば、仕事への意欲が高く自分のスキルや能力をより活かすことができるような職を好み、家庭に対するバランスは仕事よりも低く、母親としての役割の一部を外注することで補完できればよいという傾向を有している。
「バランスタイプ」とは、主に職に対する思考性の一種である。バランスタイプに分類されるユーザは、例えば、仕事に対する意識と家庭に対する意識の両方をバランスよく備えている傾向を有している。即ち、この分類のユーザは、例えば、夜中までの残業等は、許容できないものの、価値のある仕事のためであれば、適度な残業であれば許容する可能性が高い。
「家庭第一タイプ」とは、主に職に対する思考性の一種である。家庭第一タイプに分類されるユーザは、例えば、原則として、残業等を許容しない傾向がある。このような場合、ユーザにとって、職の選択において残業の有無等が非常に重要な条件にもなり得る。
【0081】
以上まとめると、母親可変情報取得部122は、母親ベース情報取得部141により取得された母親ベース情報DMMBと、母親キャリア形成情報取得部142により取得された母親キャリア形成情報DMMCと、母親思考性情報取得部143により取得された母親思考性情報DMMTを含む情報を、母親可変情報DMMとして取得する。
上述したように、母親ベース情報DMMB、母親キャリア形成情報DMMC、及び母親思考性情報DMMTは、母親の未来の希望や思考の性質に関する情報である。これらの情報は、母親U1自身に入力させたり、母親U1自身に問い合わせたり、若しくはアンケート等により抽出されるべき情報である。即ち、母親ベース情報DMMB、母親キャリア形成情報DMMC、及び母親思考性情報DMMTは、母親U1により可変し得るため、母親可変情報DMMとして取り扱われる。
【0082】
以上説明したように、母親情報取得部111は、母親不変情報DMIと母親可変情報DMMとを合わせて、母親情報として取得する。
【0083】
子供情報取得部112は、母親U1の子供に関する各種情報を取得する。
ここで、子供情報取得部112には、子供不変情報取得部151と、子供可変情報取得部152とが設けられている。
【0084】
子供不変情報取得部151は、母親の子供に関する情報のうち、当該母親UIや当該子供により可変し得ない情報を、子供不変情報DKIとして取得する。
ここで、子供不変情報DKIとは、母親U1の子供に関する情報のうち、母親U1やその子供の意思や思考によって変化をし得ない客観的な情報をいう。
【0085】
子供不変情報取得部151には、子供基本情報取得部161と、子供企業入力情報取得部162とが設けられている。
【0086】
子供基本情報取得部161は、母親U1自身の子供の基本的な各種情報を、子供不変情報DKIの1種の子供基本情報DKIBとして取得する。
子供基本情報DKIBとは、例えば、母親U1自身の子供のプロフィールや保育(見守り・保育)に係る情報といった、子供に関する基本的な各種情報である。これらの情報は、典型的には、母親端末6を介して母親U1自身により入力され、サーバ1へと送信される。
したがって、子供基本情報取得部161は、母親端末6から送信されてきた母親U1自身の子供の基本的な各種情報を、子供基本情報DKIBとして取得する。
【0087】
図8を参照しつつ、子供基本情報DKIBの内容の一例について、具体的に説明する。
図8の例では、子供基本情報DKIBの具体的な内容として、「氏名、生年月日、血液型」、「基本データ(身長、体重、アレルギー)」、「保育用データ(断乳の時期、既往歴、現病歴、アレルギーの有無、特徴、できること、できないこと)」という3つの項目が示されている。換言すれば、子供基本情報DKIBとは、母親U1自身の子供により可変し得ない情報のうち、例えば、母親U1自身の子供の基本的な情報に関する各種情報を含む情報である。
【0088】
子供企業入力情報取得部162は、母親U1が勤務する企業における子供の保育(見守り・保育)を実際に行った際に得られた子供の特性や注意点といった情報を、子供不変情報DKIの1種の子供企業入力情報DKICとして取得する。
子供企業入力情報DKICとは、例えば、母親U1により見守り・保育される子供に関する、見守り・保育における特性や注意点の情報といった、見守り・保育先の企業やサービス提供者Mにより入力され得る各種情報である。これらの情報は、典型的には、企業の担当者又はサービス提供者Mにより入力され、企業端末7又は管理者端末5からサーバ1へと送信されてくる。
したがって、子供企業入力情報取得部162は、企業端末7から送信されてきた母親U1が勤務する企業における子供の保育(見守り・保育)を実際に行った際に得られた子供の特性や注意点といった情報を、子供企業入力情報DKICとして取得する。
【0089】
図8を参照しつつ、子供企業入力情報DKICの内容の一例について、具体的に説明する。
図8の例では、子供企業入力情報DKICの具体的な内容として、「子どもの特性(安全に関する指標:噛みつき有、大泣き、先生・友だちとの相性)」という1つの項目が示されている。換言すれば、子供企業入力情報DKICとは、母親U1やその子供により可変し得ない情報のうち、例えば、見守り・保育される子供について見守り・保育先の企業等からのその子供及び見守り・保育される他の子供の安全に関する特性等の各種情報を含む情報である。
なお、これらの情報は、例えば、子供が見守り・保育されている間において、見守り・保育されている子供が所定の条件下で大泣きをするといった事象が発生した際に、見守り・保育先の企業の担当者やサービス提供者M等により、企業端末7や管理者端末5に入力されてもよい。
【0090】
このような子供不変情報取得部151に対して、子供可変情報取得部152は、母親U1の子供に関する情報のうち、当該母親U1や当該子供により可変し得る情報を、子供可変情報DKMとして取得する。
ここで、子供可変情報DKMとは、母親U1の子供に関する情報のうち、その母親U1の意志や思考によって変化をし得る主観的なその子供に関する情報をいう。
【0091】
子供可変情報取得部152には、子供ベース情報取得部171と、子供思考性情報取得部172とが設けられている。
【0092】
子供ベース情報取得部171は、子供の更新された身体測定の結果の情報や、本サービス以外の幼稚園や保育園による評価といった情報を、子供可変情報DKMの1種の子供ベース情報DKMBとして取得する。
子供ベース情報DKMBとは、例えば、子供の更新される身体測定の結果の情報や、本サービス以外の幼稚園や保育園による評価といった各種情報である。これらの情報は、典型的には、母親端末6を介して母親U1自身により入力され、サーバ1へと送信される。
したがって、子供ベース情報取得部171は、母親端末6から送信されてきた子供の更新された身体測定の結果の情報や、本サービス以外の幼稚園や保育園による評価、就学状況(就学予定)といった情報を子供ベース情報DKMBとして取得する。
【0093】
図8を参照しつつ、子供ベース情報DKMBの内容の一例について、具体的に説明する。
図8の例では、子供ベース情報DKMBの具体的な内容として、「体重、身長のアップデート(半年に1回)」及び「幼稚園、保育園での評価」という2つの項目が示されている。換言すれば、子供ベース情報DKMBとは、母親U1とその子供により可変し得る情報のうち、例えば、母親U1のその子供の変化する状況(いわゆるプロフィール)に関する各種情報を含む情報である。
【0094】
子供思考性情報取得部172は、子供がどのような思考性を持っているのかといった情報を、子供可変情報DKMの1種の子供思考性情報DKMTとして取得する。
子供思考性情報DKMTとは、例えば、所定の子供に関するチェックリスト等に対する母親U1の回答に関する各種情報である。子供思考性情報DKMTは、所定の子供に関するチェックリスト等に基づいて加工や評価された母親U1の子供の思考性の情報を含んでよい。これらの情報は、典型的には、母親端末6を介して母親U1自身により入力され、サーバ1へと送信される。
したがって、子供思考性情報取得部172は、母親端末6から送信されてきたチェックリスト等の回答の情報に基づき、子供思考性情報DKMTを取得する。なお、母親U1は、子供思考性情報DKMTを直接入力できてもよい。
【0095】
図8を参照しつつ、子供思考性情報DKMTの内容の一例について、具体的に説明する。
図8の例では、子供思考性情報DKMTの具体的な内容として、「特性(簡易なチェックリスト)」という1つの項目が示されている。換言すれば、子供思考性情報DKMTとは、母親U1自身の子供により可変し得る情報のうち、例えば、母親U1のその子供の普段の性格、特徴、行動等に関する各種情報を含む情報である。
【0096】
以上をまとめると、子供不変情報取得部151は、子供基本情報取得部161により取得された子供基本情報DKIBと、子供企業入力情報取得部162により取得された子供企業入力情報DKICとを含む情報を、子供不変情報DKIとして取得する。更に言えば、上述の通り、子供基本情報DKIBは母親U1によって書き換えられることはない。また、子供企業入力情報DKICは、母親U1によって入力されることはない。即ち、子供基本情報DKIB及び子供企業入力情報DKICは、母親U1により可変し得ない。換言すれば、子供不変情報取得部151は、母親U1の子供に関する可変し得ない情報を、子供不変情報DKIとして取得する。
【0097】
以上まとめると、子供可変情報取得部152は、子供ベース情報取得部171により取得された子供ベース情報DKMBと、子供思考性情報取得部172により取得された子供思考性情報DKMTを含む情報を、子供可変情報DKMとして取得する。上述したように、子供ベース情報DKMB、及び子供思考性情報DKMTは、子供の未来の希望や思考の性質に関する情報である。これらの情報は、母親U1に入力させたり、母親U1へのチェックリスト等により抽出されるべき情報である。即ち、子供ベース情報DKMB、及び子供思考性情報DKMTは、母親U1や子供により可変し得るため、子供可変情報DKMとして取り扱われる。
【0098】
以上説明したように、子供情報取得部112は、子供不変情報DKIと子供可変情報DKMとを合わせて、子供情報DKとして取得する。
【0099】
格納部113は、母親情報(母親不変情報DMI及び母親可変情報DMM)、並びに子供情報DK(子供不変情報DKI及び子供可変情報DKM)を、夫々紐づけて母親U1及び子供毎にママスクDB2に格納する。
格納部113は、後述する数値化評価部114に対して各種情報を提供することで、各種情報を数値化させて評価させることができる。更に言えば、格納部113は、数値化評価部114により数値化された評価を、各種情報に更に紐づけて格納することができる。即ち、各種情報の数値化された評価と、各種情報とを紐づけてママスクDB2に格納する。各種情報の数値化については、後述する。
【0100】
数値化評価部114は、母親不変情報DMI、母親可変情報DMM、及び子供情報DKのいずれかについて、数値化して評価する。即ち、数値化評価部114は、母親不変情報取得部121により取得された母親不変情報DMIと、母親可変情報取得部122により取得された母親可変情報DMMとの何れかについて、数値化して評価することができる。
数値化された情報は、後述するマッチングシステムSYS3において、母親U1と企業とをマッチングする際に利用される。
【0101】
以上、図7及び図8を用いて、データベース管理サーバ1により、母親不変情報DMI、母親可変情報DMM、子供不変情報DKI、及び子供可変情報DKMが夫々紐づけされて格納される際の処理が実行される際に機能する機能ブロックについて説明した。
以下、図9を用いて、図7のデータベース管理サーバ1で管理されるママスクDB2に含まれる、各種情報の具体的な例を説明する。
【0102】
図9は、図3に示した本サービスの各種支援の夫々を利用する母親の、ライフスタイルとともに変化する母親情報の一例を示す図である。
【0103】
図9の例は、母親U1-1(田中さん)が図3に示した本サービスの各種支援の夫々を利用した場合において、母親U1-1の母親情報DM1がライフスタイルの変化とともに変わる例を示している。ここで、図9において、母親U1-1の母親情報DM1は、3つの段階の夫々における母親情報DM1-1乃至DM1-3として示されている。
なお、母親不変情報DMI1-1乃至DMI1-3の夫々に含まれる母親履歴書情報DMIB1-1乃至DMIB1-3、及び母親企業入力情報DMIC1-1乃至DMIC1-3の夫々は、図8の説明と同様の構成である。同様に、母親可変情報DMM1-1乃至DMM1-3の夫々に含まれる母親ベース情報DMMB1-1乃至DMMB1-3、母親キャリア形成情報DMMC1-1乃至DMMC1-3、及び母親思考性情報DMIT1-1乃至DMIT1-3の夫々は、図8の説明と同様の構成である。以下、図示はしないが、図9の説明において、各種情報には上述の符号を付して説明する。
【0104】
ここで、「1歳」の子供を持つ母親U1-1は、「正社員として復職希望だけど(妊娠や出産に係る)ブランクが不安」といった気持ちや要望があり、上述のママスクエアにおけるいわゆるデスクワークを含む仕事を担当するユーザとしてママスクエアに登録したいものとする。
具体的には例えば、母親U1-1は、「安定と社会的な信頼がある正社員になりたい」、「しかしながら子育てしながら不安なため、まずはママスクエアで働くこと」、「電車を用いて15分圏内で通うことが可能な、子供が小さくても安心して働ける環境」を望んでいるものとする。
【0105】
母親情報DM1-1は、本サービスの利用を開始する段階(1つめの段階)における母親U1-1に関する母親情報である。ここで、母親情報DM1-1のうち、母親不変情報DMI1-1は、母親U1-1により可変し得ない情報であり、母親可変情報DMM1-1は、母親U1-1により可変し得る情報である。
【0106】
具体的には、母親情報DM1-1のうち母親履歴書情報DMIB1-1として、「商社経理事務職5年(正社員・転職なし)」、「英語資格試験 800点」、「マネジメント経験あり」の情報が格納されている。
また、母親情報DM1-1のうち母親企業入力情報DMIC1-1には、「LD入社」の情報が格納されている。
ここで、「LD」とは、リーダーの役職である。即ち、母親U1-1は、本サービスに登録した当初から、リーダーとして採用されている。サービス提供者Mは、母親履歴書情報DMIBに基づいて、母親U1-1の役職や待遇を決定させることができる。
【0107】
また、母親情報DM1-1のうち母親ベース情報DMMB1-1には、「扶養内希望」及び「勤務可能エリア15分圏内」の情報が格納されている。
また、母親情報DM1-1のうち母親キャリア形成情報DMMC1-1には、「正社員希望」の情報が格納されている。
また、母親情報DM1-1のうち母親思考性情報DMMT1-1には、「バリキャリタイプ」の情報が格納されている。即ち、上述したとおり、「バリキャリタイプ」である母親U1-1は、仕事への意欲が高く自分のスキルや能力をより活かすことができるような職を好む傾向を有している。
【0108】
次に、子供が「2歳」になった母親U1-1は、「スーパーバイザー(以下、「SV」と略記する)に昇格したので、もう少し仕事の比重を増やしてみる」ことを望んでいるものとする。
具体的には例えば、母親U1-1は、「管理者業務にすごくやりがいを感じる」「出動日数を増やして目標を達成したい」「もっと高いレベルの仕事をするために資格取得をしたい」と望んでいるものとする。
【0109】
母親情報DM1-2は、本サービスの利用を継続する段階(2つめの段階)における、子供が「2歳」になった母親U1-1に関する母親情報である。ここで、母親情報DM1-2のうち、母親不変情報DMI1-2は、母親U1-1により可変し得ない情報であり、母親可変情報DMM1-2は、母親U1-1により可変し得る情報である。
母親情報DM1-2の母親履歴書情報DMIB1-2と母親思考性情報DMMT1-2との夫々は、母親情報DM1-1の母親履歴書情報DMIB1-2と母親思考性情報DMMT1-2との夫々と同一である。
即ち、母親不変情報DMI1-2は、母親U1により変化されていない。一方、母親可変情報DMM1-2は、母親により変化している項目を有する。以下、母親情報DM1-2における変化されている点について述べる。
【0110】
また、母親情報DM1-2のうち母親企業入力情報DMIC1-2には、「SV昇格」、「人事評価〇〇点」、及び「皆勤」の情報が格納されている。
また、母親情報DM1-2のうち母親ベース情報DMMB1-2には、母親ベース情報DMMB1-1に追加して、「雇用保険・社保加入」、及び「週5フルタイム」の情報が格納されている。
また、母親情報DM1-2のうち母親キャリア形成情報DMMC1-2には、母親キャリア形成情報DMMC1-1に追加して、「オフィスソフト認定取得」の情報が格納されている。
【0111】
このように、母親情報DM1-2を構成する各種情報は、母親U1-1のライフスタイルの変化等に合わせて、更新されて格納される。即ち、この例では、企業担当者U2やサービス提供者Mの入力に基づき、母親企業入力情報DMIC1-2が更新され、母親U1-1の入力に基づき、母親ベース情報DMMB1-2及び母親キャリア形成情報DMMC1-2が更新されている。
【0112】
次に、子供が「小学生」になった母親U1-1は、「子供が小学校に入って育児も落ち着いてきたし、正社員として働きたい」、「妊娠や出産前の前職に戻りたい」と望んでいるものとする。
具体的には例えば、母親U1-1は、「仕事も順調で、子育てをしながら働くことに自信も出てきたので、そろそろ正社員を目指したい」、「正社員に戻るのであれば、やはり前職の商社で経理業務をしたい」と望んでいるものとする。
【0113】
母親情報DM1-3は、本サービスの利用を継続する段階(3つめの段階)における、子供が「小学生」になった母親U1-1に関する母親情報である。ここで、母親情報DM1-3のうち、母親不変情報DMI1-3は、母親U1-1により可変し得ない情報であり、母親可変情報DMM1-3は、母親U1-1により可変し得る情報である。
母親情報DM1-3において、空欄となっている母親情報DM1-2の母親履歴書情報DMIB1-3と母親ベース情報DMMB1-3と母親思考性情報DMMT1-3との夫々は、母親情報DM1-2における夫々の情報と同一である。
即ち、母親不変情報DMI1-3は、母親U1により変化されていない。一方、母親可変情報DMM1-3は、母親U1により変化している項目を有する。以下、母親情報DM1-3における変化されている点について述べる。
【0114】
また、母親情報DM1-3のうち母親企業入力情報DMIC1-3には、「拠点黒字化達成」、及び「人事評価〇〇〇」の情報が格納されている。
また、母親情報DM1-3のうち母親ベース情報DMMB1-3には、母親ベース情報DMMB1-2の情報に代わって、「勤務可能エリア1時間圏内」の情報が格納されている。 また、母親情報DM1-3のうち母親キャリア形成情報DMMC1-3には、母親キャリア形成情報DMMC1-2で追加された情報に代わって、「前職と同業種希望」の情報が格納されている。
【0115】
このように、母親情報DM1-3を構成する各種情報は、母親U1-1のライフスタイルの変化等に合わせて、更新されて格納される。即ち、この例では、企業担当者U2やサービス提供者Mの入力に基づき、母親企業入力情報DMIC1-3が更新され、母親U1-1の入力に基づき、母親キャリア形成情報DMMC1-3が更新されている。
【0116】
なお、詳細は後述するが、マッチングシステムSYS3を利用することで、母親U1-1は、以下のような支援を受けることができる。
【0117】
即ち、母親情報DM1-3の右側には、マッチングシステムSYS3の結果として、「拠点でのSV業務(クライアント、顧客対応・拠点PL管理)経験から経理よりも営業事務で能力を発揮できると判定」された結果が描画されている。
即ち、マッチングシステムSYS3は、上述のような図9に示す母親不変情報DMI1-3、母親可変情報DMM1-3を含む各種情報に基づき、「母親U1-1は、営業事務で能力を発揮できる」と判定することができる。
【0118】
ここで、図9には企業が求む人財の例が描画されている。具体的には、「事務職経験者」、「オフィスソフト認定取得、簿記資格」、「職種:営業事務職」、「勤務地:事業所」、「勤務形態:週5(土日祝休み)」が図9に描画されている。即ち、マッチングシステムSYS3は、複数の企業により求められる人財の情報を記憶しており、母親U1-1に向いた仕事として、図9に示す上述の仕事をマッチングすることができる。
【0119】
母親情報DM1-3の右側に示される白抜き矢印には、簿記資格取得援助と描画されている。即ち、サービス提供者Mは、マッチングシステムSYS3による支援に際して、ユーザである母親1-1の「経理業務を行いたい」という希望に基づいて、簿記資格の取得援助をすることができる。更に言えば、上述のマッチングシステムSYS3によりマッチングされた企業の要望にも簿記資格がある。即ち、簿記資格は、母親U1-1のキャリア形成に資する資格である。このようにマッチングシステムSYS3は、母親情報DM1-3に基づき、企業の求む人財とマッチングすることにより、適切なキャリア形成に資する資格取得の提案をすることができる。
【0120】
以上、図9を用いて、図7のデータベース管理サーバ1で管理されるママスクDB2に含まれる、各種情報の具体的な例を説明した。
以下、図10を用いて、図6のデータベース管理サーバで管理されるママスクDB2に含まれる、各種情報の例を説明する。
【0121】
図10は、図6のデータベース管理サーバで管理されるママスクDBに含まれる、各種情報の例のうち図8とは異なる例を示す図である。なお、図10の例の母親情報DM及び子供情報DKは、ER図の形式で図示されている。
【0122】
図10において、右側に母親情報DMが図示されている。また、左側に子供情報DKが図示されている。ここで、母親情報DM及び子供情報DKは、関連性RMKに示すように紐づけられて、ママスクDB2に格納される。
【0123】
まず、ママスクDB2に格納される、母親情報DMの構成の例について説明する。
【0124】
図10に示す母親情報DMにおいて、左側に母親不変情報DMIが図示されている。また、右側に母親可変情報DMMが図示されている。ここで、母親不変情報DMI及び母親可変情報DMMは、関連性RIMM等に示すように紐づけられて、ママスクDB2に格納される。
【0125】
次に、母親情報DMの具体的な内容について説明する。
【0126】
母親不変情報DMIは、「マママスタ」、「既存キャリアDB」、「社内人事評価DB」、「マッチングDB」の4つのデータベースから構成されている。
【0127】
母親不変情報DMIを構成する「マママスタ」は、各種情報を母親U1毎にデータベースに格納する際における、基礎となるデータベースである。具体的には例えば、マママスタには、「ママID」、「社員ID」、「氏名」、「生年月日」、「住所」、「電話番号」、「メールアドレス」、及び「職歴」の項目に対応する内容が格納される。即ち、マママスタには、母親U1毎の基本的な情報や各種データベースを紐づけるID等が格納される。
【0128】
母親不変情報DMIを構成する「既存キャリアDB」は、母親U1の既存のキャリア(経歴)が格納されるデータベースである。即ち、既存キャリアDBは、いわゆる履歴書や職務経歴書に記載される、母親U1のこれまでの職歴の詳細な情報が格納される。具体的には例えば、既存キャリアDBには、「ママID」、「社員ID」、「職歴A」、「雇用形態/役職」、「期間」、「実施内容ID」、「職歴B」、及び「雇用形態/役職」等の項目に対応する内容が格納される。既存キャリアDBは、母親不変情報DMIのうち、母親履歴書情報DMIBに分類される。
【0129】
母親不変情報DMIを構成する「社内人事評価DB」は、母親U1に対する企業による人事評価等が格納されるデータベースである。具体的には例えば、社内人事評価DBには、「ママID」、「社員ID」、「人事評価結果」、「個別KPI達成状況」、及び「勤怠状態」の項目に対応する内容が格納されている。社内人事評価DBは、母親不変情報DMIのうち、母親企業入力情報DMICに分類される。
【0130】
母親不変情報DMIを構成する「マッチングDB」は、後述するマッチングシステムSYS3に利用すべく母親情報DMの各種情報を各種数値として格納するデータベースである。具体的には、マッチングDBには、「ママID」、「社員ID」、「思考性数値化データ」、「労働条件数値化データ」、及び「キャリア数値化データ」の項目に対応する内容が格納されている。
【0131】
母親可変情報DMMは、「思考性DB」、「労働条件DB」、「未来キャリアDB」の3つのデータベースから構成されている。
母親可変情報DMMを構成する「思考性DB」は、母親U1がどのような思考性を持っているのかといった情報を格納するデータベースである。具体的には例えば、思考性DBには、「ママID」、「社員ID」、「ライフスタイルに関する思考性」、「子育てに関する思考性」、及び「仕事に関する思考性」の項目に対応する内容が格納されている。思考性DBは、母親可変情報DMMのうち、母親思考性情報DMMTに分類される。
母親可変情報DMMを構成する「労働条件DB」は、母親U1の今後就きたい仕事や労働条件の情報を格納するデータベースである。具体的には例えば、労働条件DBには、「ママID」、「社員ID」、「勤務可能地域」、「扶養(内/外)」、及び「希望年収」の項目に対応する内容が格納されている。労働条件DBは、母親可変情報DMMのうち、母親キャリア形成情報DMMCに分類される。
母親可変情報DMMを構成する「未来キャリアDB」は、母親U1の現在又は今後取得を考えている資格の情報を格納するデータベースである。具体的には例えば、未来キャリアDBには、「ママID」、「社員ID」、及び「新規資格取得」の項目に対応する内容が格納されている。未来キャリアDBは、母親可変情報DMMのうち、母親キャリア形成情報DMMCに分類される。
【0132】
図10で説明したように、母親情報DMは、母親不変情報DMI及び母親可変情報DMMの夫々を含む。また、母親不変情報DMI及び母親可変情報DMMは、関連性RIMM等に示すように紐づけられて格納される。
なお、上述したように、母親情報DMに係る各種データベースは母親U1毎に一意なママIDを格納している。即ち、図10のER図はあくまで一例であり、母親情報DMに係る各種データベースはママIDにより紐づけられることができる。
【0133】
次に、ママスクDB2に格納される、子供情報DKの構成の例について説明する。
図10に示す「子供情報DK」には、「子マスタ」と、複数の「子個別DB」とが図示されている。
子供情報DKを構成する「子マスタ」は、母親の子供(1人の子供又は2人以上の複数の子供)を1つの関連性を持たせた子供のまとまりとして格納するためのデータベースである。
また、「子個別DB」は、各種情報を子供毎に格納するデータベースである。
即ち、子マスタは上述の関連性RMKにより母親情報DMと紐づけられている。また、子マスタは、図10に示すように複数の子個別DBと紐づけられている。また、複数の子個別DBは、子マスタと紐づけられている。
【0134】
図10を見ると、複数の子個別DBのうち、1つの子個別DBについて、紐づけされている各種データベースが図示されている。
子供不変情報DKIは、「子個別DB」、「子保育DB」、「会社入力子特徴DB」の3つのデータベースから構成されている。
【0135】
子供不変情報DKIを構成する「子個別DB」は、上述したように、1人の子供毎の各種データを子供毎のデータの群として格納するためのデータベースである。具体的には、子個別DBには、「子ども個別ID」、「氏名」、及び「生年月日」の項目に対応する内容が格納されている。子個別DBは、子供不変情報DKIのうち、子供基本情報DKIBに分類される。
子供不変情報DKIを構成する「子保育DB」は、母親U1の子供の保育園等の入園時に用意される生活状況等の情報である。具体的には、子保育DBには、「子ども個別ID」、「社員ID(ママID)」、「断乳の時期」、「既往症」、「現病歴」、「アレルギー有無」、及び「特徴」の項目に対応する内容が格納されている。子保育DBは、子供不変情報DKIのうち、子供基本情報DKIBに分類される。
子供不変情報DKIを構成する「会社入力子特徴DB」は、企業等により入力される、子供の保育(見守り・保育)を実際に行った際に得られた子供の特性や注意点といった情報を格納するデータベースである。具体的には、会社入力子特徴DBには、「子ども個別ID」、「社員ID(ママID)」、「噛みつき癖」、「泣き癖」、「お友達との相性」、及び「KS(キッズスタッフ)との相性」の項目に対応する内容が格納されている。ここで、キッズスタッフとは、上述したママスクエアにおける、いわゆる見守り・保育を含む仕事を行う母親U1のことである。会社入力子特徴DBは、子供不変情報DKIのうち、子供企業入力情報DKICに分類される。
【0136】
子供可変情報DKMは、「子供成長DB」、「子供思考性DB」の2つのデータベースから構成されている。
子供可変情報DKMを構成する「子供成長DB」は、母親U1により入力される、身体及び進学といった子供の成長に関する情報を格納するデータベースである。具体的には、子供成長DBには、「子ども個別ID」、「社員ID(ママID)」、「身長(半年毎に更新)」、「体重(半年毎に更新)」、及び「就学状況」の項目に対応する内容が格納されている。子供成長DBは、子供可変情報DKMのうち、子供ベース情報DKMBに分類される。
子供可変情報DKMを構成する「子供思考性DB」は、母親U1又は子供自身により入力される情報に基づく、子供がどのような思考性を持っているのかといった情報を格納するデータベースである。具体的には、子供思考性DBには、「子ども個別ID」、「社員ID(ママID)」、及び「子供の思考性」の項目に対応する内容が格納されている。子供思考性質DBは、子供可変情報DKMのうち、子供思考性情報DKMTに分類される。
【0137】
図10で説明したように、子供情報DKは、子供不変情報DKI及び子供可変情報DKMの夫々を含む。また、子供不変情報DKI及び子供可変情報DKMは、関連性RIMKにより紐づけられて格納されている。
なお、上述したように、子供情報DKに係る各種データベースは母親U1の子供毎に一意な子ども個別IDを格納している。即ち、図10のER図はあくまで一例であり、子供情報DKに係る各種データベースは子ども個別IDにより紐づけられることができる。
【0138】
また、上述したように、子マスタは上述の関連性RMKにより母親情報DMと紐づけられている。また、子マスタは、図10に示すように複数の子個別DBと紐づけられている。また、複数の子個別DBは、子マスタと紐づけられている。即ち、母親情報DMと、子供情報DKとは、関連性RMK等に示すように紐づけられて、ママスクDB2に格納される。
【0139】
このようにして、母親不変情報DMI、母親可変情報DMM、子供不変情報DKI、子供可変情報DKM、及び夫々を構成するデータベース等が紐づけされて、ママスクDB2に格納される。
【0140】
図11は、図7の機能的構成を有するデータベース管理サーバにより実行される、母親情報及び子供情報の格納処理の流れの一例を説明するフローチャートである。
ここで、ママスクDBシステムSYS1の「格納処理」とは、図7のママスクDB2に蓄積されるデータを格納する処理である。
ママスクDB2に蓄積されて管理されるべきデータ(新規の母親不変情報DMIや母親可変情報DMM、更新された母親可変情報DMM等)が発生すると、格納処理が開始されて、次のようなステップS11乃至S16の処理が実行される。
【0141】
即ち、ステップS11において、母親不変情報取得部121は、母親U1の職における当該母親U1により可変し得ない情報(例えば、母親履歴書情報DMIB及び母親企業入力情報DMIC)を、母親不変情報DMIとして取得する。
【0142】
ステップS12において、母親可変情報取得部122は、母親U1の職における母親U1により可変し得る情報(例えば、母親ベース情報DMMB、母親キャリア形成情報DMMC、及び母親思考性情報DMMT)を、母親可変情報DMMとして取得する。
【0143】
ステップS13において、子供不変情報取得部151は、母親U1の子供に関する情報のうち、当該母親や当該子供により可変し得ない情報(例えば、子供基本情報DKIB、及び子供企業入力情報DKIC)を、子供不変情報DKIとして取得する。
【0144】
ステップS14において、子供可変情報取得部152は、母親U1の子供に関する情報のうち、当該母親や当該子供により可変し得る情報(例えば、子供ベース情報DKMB、及び子供思考性情報DKMT)を、子供可変情報DKMとして取得する。
【0145】
ステップS15において、数値化評価部114は、ステップS11で取得された母親不変情報DMI、ステップS12で取得された母親可変情報DMM、及びステップS13及びステップST14で夫々取得された子供情報DKのいずれかについて、数値化して評価する。
【0146】
ステップS16において、格納部113は、ステップS11で取得された母親不変情報DMI、ステップS12で取得された母親可変情報DMM、ステップS13で取得された子供情報、及びステップST15の数値化された評価の結果等を、紐づけて母親及び子供毎にママスクDB2に格納する。
これにより、格納処理は終了する。
【0147】
以上、図5乃至図11を用いて、ママスクDBシステムSYS1について説明した。
以下、図12乃至図19を用いて、シフト管理システムSYS2について説明する。
【0148】
図3を用いて説明したように、シフト管理システムSYS2は、育児中の母親U1が働くことに適したシフト管理をするためのシステムである。特に、シフト管理システムSYS2は、上述のママスクエアにおけるシフト管理で利用されると好適である。
そこで、まず、ママスクエアについて、図12を用いて詳細に説明する。
【0149】
上述したように、ママスクエアとは、乳幼児期の子供を持つ複数の母親U1を、いわゆるデスクワークを含む仕事を行う母親U1と、いわゆる見守り・保育を含む仕事を行う母親U1とに区分したうえで、同じスペースにある職場で働いてもらう、といった方法で行われる支援である。
また、いわゆるデスクワークを含む仕事は、サービス提供者Mによって包括的に受任された、他の企業からの1以上の業務により構成される。いわゆるデスクワークを含む仕事を行う複数の母親U1の夫々は、他の企業からの1以上の業務のうち少なくとも一部を自身の仕事として、シフトという形態で他の企業にとらわれず取り組む。
また、いわゆる見守り・保育を含む仕事は、ママスクエアにおいて働くU1が帯同する子供の見守り・保育を請け負う仕事である。いわゆる見守り・保育を含む仕事を行う複数の母親U1の夫々は、上述の「いわゆるデスクワークを含む仕事を行う複数の母親U1」と、「いわゆる見守り・保育を含む仕事を行う母親U1」との両方が帯同した子供の見守り・保育を請け負う。
【0150】
なお、以下のママスクエアの説明において、いわゆるデスクワークを含む仕事に取り組む母親U1を、「ワーキングスタッフ」と呼ぶ。また、いわゆる見守り・保育を含む仕事に取り組む母親U1を、「キッズスタッフ」と呼ぶ。
以下、ワーキングスタッフには、WSから始まる符号を付して説明する。複数のワーキングスタッフを個々に区別する場合、WSの後ろに1以上の整数を付して区別する。
同様に、キッズスタッフには、KSから始まる符号を付して説明する。複数のキッズスタッフを個々に区別する場合、KSの後ろに1以上の整数を付して区別する。
また、複数のワーキングスタッフ及び複数のキッズスタッフの夫々を個々に区別する必要がない場合、まとめて「ワーキングスタッフWS」及び「キッズスタッフKS」の夫々と呼ぶ。
【0151】
以下、図12を用いて、シフト管理システムSYS2によりシフト管理されたママスクエアにおいて、ワーキングスタッフWS及びキッズスタッフKSがどのように仕事に取り組むのかを説明する。
【0152】
図12は、図3のシフト管理システムが適用されるサービスの概要の一例を説明する模式図である。
図12には、ワーキングルームWR及びキッズルームKRの2つの部屋が併設されて図示されている。
ここで、ワーキングルームWRは、ワーキングスタッフWSがいわゆるデスクワークを含む仕事に取り組む部屋である。
キッズルームKRは、キッズスタッフがいわゆる見守り・保育を含む仕事に取り組む部屋である。
ここでいう「併設」とは、ワーキングルームWR及びキッズルームKRが、透明又は半透明な窓で分かれて隣り合った部屋として設置されていることをいう。即ち、ママスクエアにおけるキッズルームKRは、単に同じ敷地内の他の建物や他のフロアに用意された保育所とは、別の概念の見守り施設である。
【0153】
ここで、図12の例のワーキングルームWRには、3人のワーキングスタッフWS1乃至WS3が存在する。即ち、3人のワーキングスタッフWS1乃至WS3が、いわゆるデスクワークを含む仕事に取り組んでいる。
また、図12の例のキッズルームKRには、3人のキッズスタッフKS1乃至KS3が存在する。即ち、3人のキッズスタッフKS1乃至KS3が、いわゆる見守りを含む仕事に取り組んでいる。
【0154】
ここで、キッズルームKRに図示されている子供KWS1-1,KWS1-2の2人は、ワーキングスタッフWS1の子供である。また、キッズルームKRに図示されている子供KWS2及び子供KWS3の夫々は、ワーキングスタッフWS2及びワーキングスタッフWS3の夫々の子供である。同様に、子供KKS1-1,KKS1-2の2人は、キッズスタッフKS1の子供である。キッズルームKRに図示されている子供KKS2,KKS3の夫々は、キッズスタッフKS2,KS3の夫々の子供である。
即ち、キッズルームKRに図示されている子供は、ワーキングスタッフWS及びキッズスタッフKSの子供である。
【0155】
ここで、キッズルームKRには点線で示すグループG1乃至G3が図示されている。グループG1乃至G3は、キッズルームにおける壁等の境界ではなく、見守り・保育におけるキッズスタッフKWによる子供の担当を示すグループである。以下、複数のグループの夫々を個々に区別する必要がない場合、まとめて「グループG」の夫々と呼ぶ。
本実施形態の説明において、グループGの数は、安全配置基準人数で子供の数を割り、キッズスタッフKSの人数(及び配置)決めることで決定される。ここで、安全配置基準とは、サービス提供者により設定される、見守りにおける子供の安全が担保されるためのキッズスタッフKSの配置に係る基準となる人数である。以下、本実施形態の説明において、安全配置基準は、「最大4人の子供に対して1人のキッズスタッフKS」とした例として説明する。
グループG1は、1人のキッズスタッフKS1と、4人の子供KWS1-1,KWS1-2,KKS1-1、KKS1-2とからなる、総計5人のグループである。即ち、キッズスタッフKS1は、いわゆる見守りを含む仕事として、4人の子供KWS1-1,KWS1-2,KKS1-1、KKS1-2の見守りを担当する。
同様に、キッズスタッフKS2は、いわゆる見守りを含む仕事として、3人の子供KWS2,KKS2,KKS3の見守りを担当する。ここで、グループG2を見ると1人の子供が点線で示されている。即ち、安全配置基準に基づけば、キッズスタッフKS2は、更にもう1人の子供の見守りを担当することができる。
【0156】
ここで、例えば、子供KWS3は、上述のママスクDB2の説明にある「噛みつき癖」の特徴、即ちキッズルームKRにいる他の子供に噛みつくことがある特徴を有するため、見守りにおいて注意を要する。このため、安全性等の観点から、キッズスタッフKSしは、子供KWS3に常時注意を払い安全の担保をする必要がある。この場合、キッズスタッフKSは、単に子供の人数及び安全配置基準に基づいて算出されるキッズスタッフKSの人数と比較して、1名増員される。これにより、キッズスタッフKSは、子供KWS3に常時注意を払うことができる。
そこで、シフト管理システムSYS2は、単に子供の人数及び安全配置基準に基づいて算出されるキッズスタッフKSの人数と比較して、多い人数のキッズスタッフKSを配置するように、シフト管理を行う。
【0157】
グループG3は、1人のキッズスタッフKS3と、1人の子供KWS3とからなる、総計2人のグループである。即ち、キッズスタッフKS3は、いわゆる見守りを含む仕事として、1人の子供KWS3の見守りを担当する。
図12を見ると、グループG2の点線で示される1人の子供から、グループG3の子供KWS3に矢印が示されている。この矢印は、上述のように、単に子供の人数及び安全配置基準に基づいて算出されるキッズスタッフKSの人数と比較して、キッズスタッフKS3が増員され、子供KWS3に常時注意を払うことができるようになったことを示している。
このように、シフト管理システムSYS2は、子供の人数、注意を要する子供の人数、及び安全配置基準に基づいて、キッズスタッフKSのシフトを管理することができる。これにより、サービス提供者Mは、子供の安全を担保することができる。
【0158】
このように、ママスクエアによれば、ワーキングスタッフWSはワーキングルームWRで仕事に取組み、キッズスタッフKSはワーキングルームWRに併設されたキッズルームKRで仕事に取り組む。
ワーキングスタッフWS及びキッズスタッフKSの夫々の子供は何れも、キッズルームKRでキッズスタッフKSに見守り・保育される。
これにより、ワーキングスタッフWS又はキッズスタッフKSは、自身の子供が見守り・保育されている様子を容易に伺うことができる。
【0159】
また、ママスクエアにおいて、ワーキングルームWRと併設されたキッズルームKRは、いわゆる保育園(保育所)ではない。このため、キッズルームKRにおいて見守りの仕事に取り組むキッズスタッフKSは、保育士資格や幼稚園教諭免許を有している必要がない。更に言えば、サービス提供者Mにとっては、キッズスタッフKSの候補として、保育士や幼稚園教諭を採用するよりも難易度が下がる。また、施設基準に関しても行政の規制はない。即ち、サービス提供者Mの基準やその他の行政の基準に即した一定の基準はあるが、それを満たしていれば、どこにでも設置することが可能となる。即ち、子供を保育園等に預けて働きたい母親U1が、保育園の空きを見つけることができないという待機児童問題を解決することができる。
【0160】
また、ママスクエアにおけるワーキングスタッフWSは、サービス提供者Mによって包括的に受任された、他の企業からの1以上の業務に取り組む。即ち、シフトが適切に組まれた複数のワーキングスタッフWSの全体により、サービス提供者Mによって包括的に受任された、他の企業からの1以上の業務の全体が遂行される。したがって、複数のワーキングスタッフWSの1人1人の単位でみると、1人のワーキングスタッフWSは、自身が希望する時間帯において仕事に取り組むことができる。
【0161】
このように、ママスクエアを採用することにより、サービス提供者Mは、フルタイムで働くことが難しい母親U1に対して、いわゆるデスクワークを含む仕事を提供することができる。また、サービス提供者Mは、子供を保育園等に入園させることが難しい母親U1に対して、見守り・保育施設を提供することができる。また、サービス提供者Mは、ワーキングルームWRにキッズルームKRを併設することで、認可を受けることや保育士の確保が難しい保育施設ではなく、子供を見守るが届け出が必要のない「見守り施設」を併設した職場を提供することを実現することができる。さらに、母親U1は、単に子供を保育園に入園させることと異なり、必要な時に子供をそばで見ることができる環境で仕事をすることができる。
【0162】
シフト管理システムSYS2は、上述のようなママスクエアに適用すると好適な、シフト管理をするシステムである。
【0163】
図13は、図4の情報処理システムの構成のうち、シフト管理システムに係る構成を示す図である。
シフト管理システムSYS2は、図13に示すように、シフト管理サーバ3と、ママスクDB2と、管理者端末5と、母親端末6-1乃至6-nと、企業端末7-1乃至7-mとが、インターネット等の所定のネットワークNを介して相互に接続されることで構成される。
【0164】
以下、図14に示すシフト管理サーバ3の機能的構成を、図15に示すシフト管理サーバ3で管理されるワーキングスタッフWS及びキッズスタッフKSのシフトの具体的な例を用いて説明する。
【0165】
図14は、図13のシフト管理サーバの機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
図15は、図14の機能的構成を有するシフト管理サーバ3で管理されるワーキングスタッフWS及びキッズスタッフKSのある時間帯のシフトの決定の流れの例を示す図である。
【0166】
図14の説明において、説明を簡単にするため、図14の説明において母親端末6のうち、ワーキングスタッフWS及びその候補の母親U1に利用される母親端末6を、母親端末6-WSと呼ぶ。また、母親端末6のうち、キッズスタッフKS及びその候補の母親U1に利用される母親端末6を、母親端末6-KSと呼ぶ。
図15の横方向に示す矢印は、矢印の内側に「シフトの決定の流れ」と記載されている。即ち、図15に示されたステップST1乃至ST7の各工程が左から順に行われることで、シフトの決定がされる。ここで、ステップST1乃至ST7の各矢印の下方には、矢印に対応するステップSTk(kは1乃至7のうちの何れかの整数値)の工程において行われる処理の概要が示されている。
【0167】
CPU31においては、第2のサービス、即ちシフト管理システムSYS2を提供するサービスのシフト決定処理の実行が制御される場合、WSシフト情報取得部311と、WS子供情報取得部312と、KSシフト情報取得部313と、KS子供情報取得部314と、シフト決定部315とが機能する。
【0168】
まず、上述したように、いわゆるデスクワークを含む仕事は、サービス提供者Mによって包括的に受任された、他の企業からの1以上の業務により構成される。このように受任された業務の量等に従い、ワーキングスタッフWSを必要とする人数が決定される工程が、図15のステップST1及びST2である。
ステップST1及びST2の工程では、WSシフト情報取得部311及びシフト決定部315が機能する。
【0169】
具体的には例えば、図15に示すように、ステップST1における「制約要因1」の工程では、「案件量」の記載がある。即ち、シフトの内容の制約(制約要因1)として、他の企業からの1以上の業務の量及び業務の内容(以下、「案件量」と呼ぶ)が存在する。
そこで、WSシフト情報取得部311は、この案件量に対して必要なワーキングスタッフWSの人数を把握すべく、ワーキングスタッフWSのデスクワークに係る勤務の予定に関する情報を、WSシフト情報として取得する。
より具体的には例えば、ワーキングスタッフWSの候補である母親U1は、母親端末6-WSを用いて、ワーキングスタッフWSとして働くことを希望する時間帯を含む情報を入力する。母親端末6-WSは、このようにして入力された情報を、シフト管理システムSYS2に送信する。
そこで、ステップST1の「制約要因1」の工程では、WSシフト情報取得部311は、母親端末6-WSから送信されてきた情報、即ち、母親U1がワーキングスタッフWSとして働くことを希望する時間帯を含む情報を、WSシフト情報として取得する。
【0170】
ステップST2の「結果1」の工程では、シフト決定部315は、WSシフト情報取得部311により取得されたWSシフト情報と、案件量とに基づいて、ワーキングスタッフWSを決定する。例えば、シフト決定部315は、ワーキングスタッフWSの候補の夫々がシフトに入ることが可能であるか否かの情報と、ママスクDB2に格納された過去実績の情報とに基づき、ワーキングスタッフWSをアサインする。即ち例えば、案件量として、A業務が5時間分とB業務が5時間分とがあった場合、シフト決定部315は、過去実績の情報としてA業務で効率がよいと判断されるワーキングスタッフをA業務に割り当てることができる。なお、シフト決定部315は、業務の量を時間ではなく、他の単位(例えば、書類の量)で管理することで、ワーキングスタッフWS毎に必要時間を計算してもよい。即ち、シフト決定部315は、ワーキングスタッフWSの過去実績の情報に基づいて、効率よく業務に取り組めるワーキングスタッフWSを、必要な時間だけシフトにアサインすることができる。
具体的には例えば、図15には、ステップST2の「結果1」の工程では、ワーキングスタッフWS1乃至WS3と、「WRスタッフ決定」の記載がある。
即ち、図15の例のステップST2の「結果1」の工程では、シフト決定部315は、案件量(制約要因1)とWSシフト情報とに基づく結果(結果1)として、ワーキングスタッフWS1乃至WS3を選択することで、ワーキングルームWRで仕事に取り組むワーキングスタッフWSを決定する。
【0171】
このようにしてステップST1及びST2の工程でワーキングスタッフWSが決定されると、ステップST3の工程で、そのワーキングスタッフWSの子供の人数(見守り・保育の対象となる人数)が決定される。
ステップST3の工程では、WS子供情報取得部312及びシフト決定部315が機能する。
【0172】
即ち、WS子供情報取得部312は、ワーキングスタッフWSがデスクワークを遂行するに際して帯同する子供に関する情報を、WS子供情報として取得する。
より詳細には、WS子供情報取得部312は、WSシフト情報取得部311により取得されたWSシフト情報に基づき決定されたワーキングスタッフWSが帯同する子供に関する情報を、WS子供情報としてママスクDB2の子供情報DKから取得する。なお、WS子供情報は、子供の夫々が見守り・保育される際に注意を要するか否かの情報を含む。
【0173】
具体的には例えば、図15に示すように、ステップST3の「紐づき要因1、制約要因2」の工程では、ワーキングスタッフWS1乃至WS3の夫々の子供と、「WR側のお子さん人数決定」の記載がある。即ち、ステップST3の段階において、ワーキングスタッフWS1乃至WS3の夫々の母親情報DMの夫々に紐づいた子供情報DKの夫々から取得可能な、子供の人数という紐づき要因1が存在する。
より具体的には例えば図15の例では、WS子供情報取得部312は、ワーキングスタッフWS1の子供として、2人の子供KWS1-1,KWS1-2が存在することを示す情報を、WS子供情報(紐づき要因1)として取得する。
同様に、WS子供情報取得部312は、ワーキングスタッフWS2及びWS3の夫々の子供として、子供KWS2及びKWS3の夫々が存在することを示す情報を、WS子供情報(紐づき要因1)として取得する。
このようにして取得された複数のワーキングスタッフWSの子供の人数(紐づき要因1)等が、後述するキッズスタッフKSの仮決定に係る制約要因2となる。
【0174】
ステップST4の「結果2」の工程では、シフト決定部315は、KSシフト情報取得部313により取得されたKSシフト情報と、複数のワーキングスタッフWSの子供の人数(制約要因2)等とに基づいて、キッズスタッフKSを決定する。
具体的には例えば、図15には、ステップST4の「結果2」の工程では、キッズスタッフKS1及びKS2と、「KRスタッフ仮決定」の記載がある。
即ち、図15の例のステップST4の「結果2」の工程では、シフト決定部315は、複数のワーキングスタッフWSの子供の人数(制約要因2)とKSシフト情報とに基づく結果(結果2)として、キッズスタッフKS1及びKS2を選択することで、キッズルームKRで仕事に取り組むキッズスタッフKSを決定する。
【0175】
このようにしてステップST1乃至ST4の工程でキッズスタッフKSが決定されると、ステップST5の工程で、そのキッズスタッフKSの子供の人数(見守り・保育の対象となる人数)が決定される。
ステップST5の工程では、KS子供情報取得部314及びシフト決定部315が機能する。
【0176】
即ち、KS子供情報取得部314は、キッズスタッフKSが見守り・保育を遂行するに際して帯同する子供に関する情報を、KS子供情報として取得する。
より詳細には、KS子供情報取得部314は、KSシフト情報取得部313により取得されたKSシフト情報に基づき決定されたキッズスタッフKSが帯同する子供に関する情報を、KS子供情報としてママスクDB2の子供情報DKから取得する。なお、KS子供情報は、子供の夫々が見守り・保育される際に注意を要するか否かの情報を含む。
【0177】
具体的には例えば、図15に示すように、ステップST5の「紐づき要因2」の工程では、キッズスタッフKS1及びKS2の夫々の子供と、「KR側のお子さん人数決定」の記載がある。即ち、ステップST5の段階において、キッズスタッフKS1及びKS2の夫々の母親情報DMの夫々に紐づいた子供情報DKの夫々から取得可能な、子供の人数という紐づき要因2が存在する。
より具体的には例えば、図15の例では、KS子供情報取得部314は、キッズスタッフKS1の子供として、子供KKS1-1及びKKS1-2が存在することを示す情報を、WS子供情報(紐づき要因2)として取得する。
同様に、KS子供情報取得部314は、キッズスタッフKS2の子供として、子供KKS2が存在することを示す情報を、KS子供情報(紐づき要因2)として取得する。
このようにして取得された複数のキッズスタッフKSの子供の人数(紐づき要因2)等が、後述するキッズスタッフKSの最終決定に係る制約要因3となる。
【0178】
このようにしてステップST1及びST5の工程で仮決定されたキッズスタッフKSの子供の人数(見守り・保育の対象となる人数)が取得されると、ステップST6の工程で、キッズスタッフの最終決定に係る制約条件が決定される。
ステップST6の工程では、KS子供情報取得部314及びシフト決定部315が機能する。
【0179】
即ち、シフト決定部315は、ワーキングスタッフWSの子供の人数(紐づき要因1)と、キッズスタッフKSの子供の人数(紐づき要因2)に基づき、必要なキッズスタッフKSの人数を決定する。
より詳細には、シフト決定部315は、WSシフト情報取得部311により取得されたワーキングスタッフWSが帯同する子供に関する情報と、KSシフト情報取得部313により取得されたキッズスタッフKSが帯同する子供に関する情報とに基づいて、必要なキッズスタッフKSの人数を決定する。
【0180】
具体的には例えば、図15に示すように、ステップST6の「紐づき要因3」の工程では、ワーキングスタッフWS及びキッズスタッフKSの夫々の子供と、「拠点全体の人数決定」の記載がある。また、ステップST6の「紐づき要因3」の工程では、グループG3において、ワーキングスタッフWS3の子供KWS3について、「注意が必要な子」の記載がある。即ち、ステップST6の段階において、上述のワーキングスタッフWSの子供の人数という紐づき要因1と、上述のキッズスタッフKSの子供の人数という紐づき要因2と、これらに含まれる、子供の夫々が見守り・保育される際に注意を要するか否かという要因とに基づいた、制約要因3が存在する。
より具体的には例えば、図15の例では、ステップST3の段階において、上述したようにWS子供情報取得部312は、ワーキングスタッフWS1乃至WS3の夫々の子供に関する情報を、WS子供情報(紐づき要因1)として取得する。同様に、上述したようにKS子供情報取得部314は、ステップST5の段階において、キッズスタッフKS1及びKS2の夫々の子供に関する情報を、KS子供情報(紐づき要因2)として取得する。また、WS子供情報(紐づき要因1)及びKS子供情報(紐づき要因2)は、子供の夫々が見守り・保育される際に注意を要するか否かという要因とを含む。
シフト決定部315は、WS子供情報及びKS子供情報に基づき、キッズスタッフKSの最終決定に係る必要なキッズスタッフKSの人数を決定する。
ここで、例えば、1人のキッズスタッフKSは、4人までの子供を見守り・保育してよいものとする。また、1人のキッズスタッフKSは、1人までの注意を要する子供を見守り・保育してよいものとする。また、図15の例において、子供KWS3は、注意を要する子供であるものとする。
この場合、シフト決定部315は、図15の例に示すように、ワーキングスタッフWS及びキッズスタッフKSの夫々の子供をグループG1乃至G3の3つのグループに区分する。即ち、シフト決定部315は、WS子供情報(紐づき要因1)及びKS子供情報(紐づき要因2)に基づき、子供が3人のキッズスタッフKSにより3つのグループに区分されて見守り・保育される必要があることを決定する。
ワーキングスタッフWS及びキッズスタッフKSの子供の人数(紐づき要因1及び紐づき要因2)に基づき決定された子供の見守り・保育に係るグループの数が、後述するキッズスタッフKSの最終決定に係る制約要因3となる。
【0181】
ステップST7の「結果3」の工程では、シフト決定部315は、紐づき要因1及び紐づき要因2に基づき決定された子供の見守り・保育に係るグループの数(制約要因3)に基づいて、キッズスタッフKSを最終決定する。
具体的には例えば、図15には、ステップST7の「結果3」の工程では、キッズスタッフKS1乃至KS3と、「KSの最終決定」の記載がある。
即ち、図15の例のステップST7の「結果3」の工程では、シフト決定部315は、子供の見守り・保育に係るグループの数(制約要因3)とKSシフト情報とに基づく結果(結果3)として、キッズスタッフKS3を更に選択することで、キッズルームKRで仕事に取り組むキッズスタッフKSを最終決定する。
【0182】
なお、この時、シフト決定部315は、ステップST7で最終決定されるにあたり追加されたキッズスタッフKS3の子供の人数により、子供の見守り・保育に係るグループの数(制約要因3)に変化があるか否かに基づき、キッズスタッフKSを最終決定する。即ち、図15の例において、キッズスタッフKS3の子供の人数により、グループが4つ必要となるか否かに基づき、キッズスタッフKSを最終決定する。
【0183】
図15に図示はしないが、シフト決定部315は、決定された勤務の予定の情報を、管理者端末5、母親端末6-WS,6-KS、及び企業端末7に適宜送信することができる。
【0184】
以上、図14に示すシフト管理サーバ3の機能的構成を、図15に示すシフト管理サーバ3で管理されるワーキングスタッフWS及びキッズスタッフKSのシフトの具体的な例を用いて説明した。
図13乃至図15の説明では、ある1つの時間帯におけるワーキングスタッフWS及びキッズスタッフKSの勤務の予定を決定する例を説明した。
以下、図16乃至図18を用いて、ある1日の様々な時間帯におけるワーキングスタッフWS及びキッズスタッフKSの勤務の予定(シフト)を決定する例を説明する。
【0185】
なお、図16乃至図18の説明において、ワーキングスタッフWS及びキッズスタッフKSの子供の人数と特性は、図12の説明と同様であるものとする。ただし、図12に図示せぬワーキングスタッフWS4の子供は、1人であるものとする。
即ち、ワーキングスタッフWS1の子供は子供KWS1-1,KWS1-2の2人である。また、ワーキングスタッフWS2及びワーキングスタッフWS3の夫々の子供は、子供KWS2及び子供KWS3の夫々である。また、キッズスタッフKS1乃至KS3の夫々の子供は、子供KKS1乃至KKS3の夫々である。また、子供KWS3は、見守り・保育において注意を要する子供である。即ち例えば、子供KWS3は、上述のママスクDB2の説明にある、「噛みつき癖」を有する子供であるものとする。
【0186】
図16は、図14のシフト管理サーバで管理される各時間帯における案件を担当するワーキングスタッフの決定の例を示す図である。
図17は、図16のワーキングスタッフの決定に基づく、各時間帯における見守り・保育を担当するキッズスタッフの仮決定の例を示す図である。
図18は、図16及び図17のワーキングスタッフの決定及びキッズスタッフの仮決定に基づく、各時間帯における見守り・保育を担当するキッズスタッフの決定の例を示す図である。
【0187】
図16に示す表は、縦軸に「時刻」、横軸に「WS担当者」及び「WS子供人数」が記載された表である。
縦軸の「時刻」の列には、ある1日のママスクエアの始業時間である9:00から就業時間である18:00までの時刻が3時間刻みで記載されている。
【0188】
横軸の「WS担当者」の列には、「A案件(9時間)」、「B案件(4時間)」、及び「C案件(6時間)」の3つの案件が記載されている。ここで、「A案件(9時間)」という記載は、A案件は1人で9時間の労働が必要な案件であるという意味である。即ち、この日は「A案件」、「B案件」、及び「C案件」の3つの案件として、9時間、4時間、及び6時間の就労時間だけ、サービス提供者Mによって包括的に受任された日であることを示している。
【0189】
横軸の「WS子供人数」の列には、後述するワーキングスタッフWSの子供の人数の合計及び注意点が記載される。WS子供人数の列については、後述する。
【0190】
まず、WSシフト情報取得部311は、A案件乃至C案件の3つの案件のワーキングスタッフWSのデスクワークに係る勤務の予定に関する情報を、KSシフト情報として取得する。
シフト決定部315は、WSシフト情報取得部311により取得されたKSシフト情報に基づいて、図16のように案件の夫々における、時間帯の夫々において、いずれのワーキングスタッフWSが担当するかを決定する。
【0191】
図16のA案件の9:00から15:00の時間帯を見ると、「WS1」と記載されている。この記載は、ワーキングスタッフWS1が、9:00から15:00の時間帯においてA案件を担当するワーキングスタッフWSであることを示している。
同様に、B案件の11:00から15:00の時間帯を見ると、「WS2」と記載されている。この記載は、ワーキングスタッフWS2が、11:00から15:00の時間帯においてB案件を担当するワーキングスタッフWSであることを示している。
同様に、C案件の11:00から17:00の時間帯を見ると、「WS3」と記載されている。この記載は、ワーキングスタッフWS3が、9:00から17:00の時間帯においてC案件を担当するワーキングスタッフWSであることを示している。
同様に、A案件の15:00から18:00の時間帯を見ると、「WS4」と記載されている。この記載は、ワーキングスタッフWS4が、15:00から18:00の時間帯においてA案件を担当するワーキングスタッフWSであることを示している。
【0192】
このようにして、各時間帯における案件を担当するワーキングスタッフWSが決定される。
【0193】
次に、WS子供情報取得部312は、各時間帯におけるワーキングスタッフWSがデスクワークを遂行するに際して帯同する子供に関する情報を、WS子供情報として取得する。WS子供情報に基づき、各時間帯におけるワーキングスタッフWSがデスクワークを遂行するに際して帯同する子供に関する情報をまとめることができる。
各時間帯におけるワーキングスタッフWSがデスクワークを遂行するに際して帯同する子供に関する情報をまとめた例が、図16のWS子供人数の列である。
【0194】
図16を見ると、時間帯TZ1は、9:00から11:00であって、ワーキングスタッフWS1が子供を帯同する時間帯である。従って、時間帯TZ1におけるWS子供人数は2人である。
同様に、時間帯TZ2は、11:00から15:00であって、ワーキングスタッフWS1乃至WS3が子供を帯同する時間帯である。従って、時間帯TZ2におけるWS子供人数は4人である。また、ワーキングスタッフWS3の子供は、見守り・保育において注意を要する子供である。従って、時間帯TZ2におけるWS子供人数には、「要注意1人」の記載がある。
同様に、時間帯TZ3は、15:00から17:00であって、ワーキングスタッフWS3,WS4が子供を帯同する時間帯である。従って、時間帯TZ3におけるWS子供人数は2人である。また、ワーキングスタッフWS3の子供は、見守り・保育において注意を要する子供である。従って、時間帯TZ3におけるWS子供人数には、「要注意1人」の記載がある。
同様に、時間帯TZ4は、17:00から18:00であって、ワーキングスタッフWS4が子供を帯同する時間帯である。従って、時間帯TZ4におけるWS子供人数は1人である。
【0195】
このようにして、各時間帯における案件を担当するワーキングスタッフWSに帯同する子供の人数が取得される。
【0196】
図17に示す表は、縦軸に「時刻」、横軸に「WS子供人数」、「仮KS人数」、「仮KS担当者」、「確定WS+KS子供人数」が記載された表である。
縦軸の「時刻」の列は、図16の「時刻」の列と同様である。
横軸の「WS子供人数」の列は、図16の「WS子供人数」の列と同様である。
【0197】
横軸の「仮KS人数」の列は、「WS子供人数」に基づき仮に決定された、キッズスタッフKSの人数である。
ここで、例えば、キッズスタッフKSは、子供4人当たり1人必要とするものとする。また、例えば、キッズスタッフKSは、見守り・保育において注意を要する子供1人当たり1人必要とするものとする。即ち、シフト決定部315は、子供が5人いる場合、キッズスタッフKSは最低2人必要であるものとして、キッズスタッフKSの人数を仮決定する。
【0198】
図17を見ると、時間帯TZ1におけるWS子供人数は2人である。このため、時間帯TZ1における「仮KS人数」は、1人である。
同様に、時間帯TZ2におけるWS子供人数は4人である。また、見守り・保育において注意を要する子供が1人含まれている。このため、時間帯TZ2における「仮KS人数」は、2人である。
同様に、時間帯TZ3におけるWS子供人数は2人である。また、見守り・保育において注意を要する子供が1人含まれている。このため、時間帯TZ3における「仮KS人数」は、2人である。
同様に、時間帯TZ4におけるWS子供人数は1人である。このため、時間帯TZ4における「仮KS人数」は、1人である。
このようにして、シフト決定部315は、仮KS人数を決定する。
【0199】
横軸の「仮KS担当者」の列は、「仮KS人数」に基づき仮に決定された、キッズスタッフKSの担当者の名前である。
シフト決定部315は、「仮KS人数」及びKSシフト情報取得部313で取得されたKSシフト情報に基づき、キッズスタッフKSの担当者を決定する。
【0200】
図17を見ると、時間帯TZ1における「仮KS担当者」は、キッズスタッフKS1の1人である。
同様に、時間帯TZ2における「仮KS担当者」は、キッズスタッフKS1,KS2の2人である。
同様に、時間帯TZ3における「仮KS担当者」は、キッズスタッフKS2,KS3の2人である。
同様に、時間帯TZ4における「仮KS担当者」は、キッズスタッフKS3の1人である。
【0201】
次に、KS子供情報取得部314は、キッズスタッフKSが見守り・保育を遂行するに際して帯同する子供に関する情報を、KS子供情報として取得する。即ち、KS子供情報取得部314は、仮KS担当者が帯同する子供の人数を含む情報をKS子供情報として取得する。図17の横軸の「WS+KS子供人数」の列は、WS子供情報及びKS子供情報に基づき、決定されたワーキングスタッフWSに帯同する子供及び仮決定されたキッズスタッフKSに帯同する子供の人数の和が記載されている。
【0202】
図17を見ると、時間帯TZ1における「WS+KS子供人数」は、4人である。
同様に、時間帯TZ2における「WS+KS子供人数」は、6人である。また、見守り・保育において注意を要する子供が1人含まれている。
同様に、時間帯TZ3における「WS+KS子供人数」は、4人である。また、見守り・保育において注意を要する子供が1人含まれている。
同様に、時間帯TZ4における「WS+KS子供人数」は、2人である。
【0203】
このようにして、各時間帯における決定されたワーキングスタッフWSに帯同する子供及び仮決定されたキッズスタッフKSに帯同する子供の人数の和が把握される。
【0204】
図18に示す表は、縦軸に「時刻」、横軸に「確定WS+KS子供人数」、「確定KS人数」、「確定KS担当者」が記載された表である。
縦軸の「時刻」の列は、図16及び図17の「時刻」の列と同様である。
横軸の「確定WS+KS子供人数」の列は、図17の「WS+KS子供人数」の列と同様である。
【0205】
横軸の「確定KS人数」の列は、「確定WS+KS子供人数」に基づき決定された、キッズスタッフKSの人数である。
上述したように、キッズスタッフKSは、子供4人当たり1人必要とするものとする。また、キッズスタッフKSは、見守り・保育において注意を要する子供1人当たり1人必要とするものとする。
【0206】
図18を見ると、時間帯TZ1における「確定WS+KS子供人数」は4人である。このため、時間帯TZ1における「確定KS人数」は、1人である。
同様に、時間帯TZ2における「確定WS+KS子供人数」は6人である。また、見守り・保育において注意を要する子供が1人含まれている。このため、時間帯TZ2における「確定KS人数」は、3人である。
同様に、時間帯TZ3における「確定WS+KS子供人数」は4人である。また、見守り・保育において注意を要する子供が1人含まれている。このため、時間帯TZ3における「確定KS人数」は、2人である。
同様に、時間帯TZ4における「確定WS+KS子供人数」は2人である。このため、時間帯TZ4における「確定KS人数」は、1人である。
このようにして、シフト決定部315は、確定KS人数を決定する。
【0207】
横軸の「確定KS担当者」の列は、「確定KS人数」に基づき仮に決定された、キッズスタッフKSの担当者の名前である。
シフト決定部315は、「確定KS人数」及びKSシフト情報取得部313で取得されたKSシフト情報に基づき、キッズスタッフKSの担当者を決定する。
【0208】
図18を見ると、時間帯TZ1における「確定KS担当者」は、キッズスタッフKS1の1人である。
同様に、時間帯TZ2における「確定KS担当者」は、キッズスタッフKS1,KS2,KS3の3人である。
同様に、時間帯TZ3における「確定KS担当者」は、キッズスタッフKS2,KS3の2人である。
同様に、時間帯TZ4における「確定KS担当者」は、キッズスタッフKS3の1人である。
【0209】
このようにして、シフト決定部315は、確定KS担当者を決定する。なお、図示はしないが、シフト決定部315は、図18の確定KS担当者が決定した後、更にWS+KS子供人数を再計算してもよい。
即ち、確定KS担当者として追加されたキッズスタッフKSに帯同する子供により、WS+KS子供人数が増加することがある。WS+KS子供人数を再計算することにより、さらなるキッズスタッフKSが必要か否かを判定することができる。
【0210】
以上、図16乃至図18を用いて、ある1日の様々な時間帯におけるワーキングスタッフWS及びキッズスタッフKSの勤務の予定(シフト)を決定する例を説明した。
【0211】
図19は、図14の機能的構成を有するシフト管理サーバにより実行される、シフトの決定の流れの一例を説明するフローチャートである。
ここで、シフト管理システムSYS2の「シフト決定処理」とは、図14のシフト管理サーバにより実行される、ワーキングスタッフWSとキッズスタッフKSのシフトを決定する処理である。
ママスクエアにおけるワーキングスタッフWSとキッズスタッフKSのシフトを作成するべき状態(翌週のシフトを決定する際等)が発生すると、シフト決定処理が開始されて、次のようなステップS21乃至S25の処理が実行される。
【0212】
即ち、ステップS21において、WSシフト情報取得部311は、ワーキングスタッフWSのデスクワークに係る勤務の予定に関する情報を、WSシフト情報として取得する。
【0213】
ステップS22において、WS子供情報取得部312は、ワーキングスタッフWSがデスクワークを遂行するに際して帯同する子供に関する情報を、WS子供情報として取得する。
【0214】
ステップS23において、KSシフト情報取得部313は、キッズスタッフKSの見守り・保育に係る勤務の予定に関する情報を、KSシフト情報として取得する。
【0215】
ステップS24において、KS子供情報取得部314は、キッズスタッフKSが見守り・保育を遂行するに際して帯同する子供に関する情報を、KS子供情報として取得する。
【0216】
ステップS25において、シフト決定部315は、ステップS21で取得されたWSシフト情報、ステップS22で取得されたWS子供情報、ステップS23で取得されたKSシフト情報、及びステップS24で取得されたKS子供情報に基づいて、ワーキングスタッフWS及びキッズスタッフKSの勤務の予定を決定する。
【0217】
なお、図15を用いた説明において、シフト決定部315は、案件量(制約要因1)に基づいて、ワーキングスタッフWSを決定した。また、シフト決定部315は、ワーキングスタッフWSの子供の人数(制約要因2)に基づいてキッズスタッフKSを仮決定した。即ち、図15を用いた説明において、シフト決定部315は、各決定を段階的に行った。図19のフローチャートに示すように、シフト決定部315は、WSシフト情報、WS子供情報、KSシフト情報、及びKS子供情報に基づいて、上述の処理を包括的に処理することができる。
【0218】
これにより、シフト決定処理は終了する。
【0219】
以上、図12乃至図19を用いて、シフト管理システムSYS2について説明した。
以下、図20乃至図25を用いて、マッチングシステムSYS3について説明する。
【0220】
図2を用いて説明したように、マッチングシステムSYS3は、母親U1のキャリア形成や子供の成長といった将来を見据えた企業のマッチングを提供することを目的としたシステムである。母親U1は、母親のライフスタイルのうち子供が「中学・高校・大学」以降になると、比較的、子供への手がかからなくなる。仕事をしたい母親は、「理想・将来」に向けて、過去のキャリアや今後のビジョン等に基づいて、仕事を選ぶこととなる。マッチングシステムSYS3は、このような段階の母親に対して、よりよい職場の提案といった、仕事をしたい母親に対する支援をすることができる。
【0221】
図20は、図3のマッチングシステムが適用されるサービスの概要の一例を説明する模式図である。
図20には、派遣業務のマッチングにおいて企業から提示される業務内容といった基本的な情報である企業情報I1と、企業の人事部や実際に働く現場の担当者に要求される人財の性質である求人情報I2とが図示されている。
【0222】
企業情報I1には、「(定量)As-Is」と記載されている。即ち、企業情報I1は、派遣業務のマッチングにおいて企業から提示される業務内容といった基本的な情報である。即ち、現状の派遣会社におけるマッチングは、通常の派遣会社で共有される情報や、いわゆる求人票に記載される情報といった、基本的であって定量的な情報のみに基づいてマッチングが行われている。本サービスも、企業情報I1に示す情報に基づいてマッチングを行う。
【0223】
例えば、現状の派遣会社におけるマッチングは、「Webフォーム」からの申し込みが行われる。具体的には例えば、派遣業務を依頼する企業は、図20に示すように、「社名」、「部署名」、「担当者」、「TEL」、「MAIL」、「住所」、「就業先」、及び「問い合わせ内容」といった内容を「Webフォーム」から入力する。次に、派遣会社の担当者は、Webフォームに入力された内容に基づいて、マッチングを希望するユーザに対して「Tel・面談ヒアリング」を行う。具体的には例えば、派遣会社の担当者は、図20に示すように、「職種」、「業務内容」、「派遣期間(長期・短期)」、及び「就業条件(時間・曜日等)」等といった内容を、「Tel・面談ヒアリング」する。
即ち、まず、派遣会社の担当者は、派遣業務を依頼する企業から提供された情報と、マッチングを希望するユーザに対するTel・面談ヒアリングの結果に基づいて、マッチングを行っていた。
【0224】
上述をまとめると、従来の派遣会社の担当者は、派遣先の企業から提供される企業に関する基本的な情報である企業基本情報と、派遣を依頼する業務内容の詳細である派遣依頼業務内容詳細に基づいてマッチングを行っていた。即ち、従来の派遣会社の担当者は、基本的な定量的な情報のみに基づいてマッチングを行っていた。
このため、マッチングの時点におけるユーザの履歴書や職務履歴書とは異なる、ユーザの今後のキャリア形成の希望といったものに応えることができないという問題が、従来のマッチングにはあった。
そこで、このような問題(課題)を解決すべく、本サービスに係るマッチングシステムSYS3が提供される。
【0225】
即ち、本サービスに係るマッチングシステムSYS3は、企業の人事部や実際に働く現場に要求される人材の性質である求人情報I2にも基づいてマッチングを行うことができる。
【0226】
求人情報I2には、「(現・定性)To-Be」と記載されている。即ち、企業の人事部や実際に働く現場から要求される人材の性質である求人情報I2は、企業のほしい人材を定性ベースでヒアリングする。
具体的には例えば、本サービスに係るマッチングシステムSYS3は、人材の性質をはかるため、企業の人事部や実際に働く現場の担当者に次のような質問を行う。
【0227】
サービス提供者Mは、派遣先の企業の担当者に対し、「Q1 何か判断するとき(協調性or自己主張)」といった質問を行う。図20の例では、企業は、「周囲の意見を尊重する」及び「自分の納得感を大事にする」のうち、「自分の納得感を大事にする」といった思考性を有する人材を求めていると回答している。
また、サービス提供者Mは、派遣先の企業の担当者に対し、「Q2 友人が悪いことをした(ルール厳守or柔軟性)」といった質問を行う。図20の例では、企業は、「注意する」及び「見逃す」のうち、「注意する」といった思考性を有する人材を求めていると回答している。
【0228】
本サービスに係るマッチングシステムSYS3は、企業のほしい人材を定性ベースでヒアリングすることで、求める人材タイプを選出し、より細かい人物像の想定に基づいて、マッチングの結果に反映することができる。
【0229】
なお、図3を用いて説明したように、マッチングシステムSYS3は、上述のママスクDB2に格納された母親情報DM及び子供情報DKから各種情報を取得することができる。図20に示すように、ママスクDB2には、「パーソナルデータ(例えば、図8の母親履歴書情報DMIB等)」、「過去業務実績(例えば、図8の母親企業入力情報DMIC)」、「ウェット情報(例えば、図8の母親思考性情報DMMT)」といった情報が格納されている。マッチングシステムSYS3は、ママスクDB2に格納された母親思考性情報DMMTに基づき、母親U1が上述した質問に対応する思考性を有しているか否かを判定することができる。
【0230】
本サービスに係るマッチングシステムSYS3は、図20に示すように、企業情報(定量情報)と、求人情報(定性情報)と、ママスクDB2が有する各種データに基づいて、仕事のマッチングをすることができるシステムである。更に言えば、ママスクDB2は、複数のユーザに関する各種データを蓄積している。即ち、マッチングシステムSYS3は、第三者である他のユーザのマッチングデータから、ユーザに合った情報を抽出することができる。
【0231】
図21は、図4の情報処理システムの構成のうち、マッチングシステムに係る構成を示す図である。
マッチングシステムSYS3は、図21に示すように、マッチングサーバ4と、ママスクDB2と、管理者端末5と、母親端末6-1乃至6-nと、企業端末7-1乃至7-mとが、インターネット等の所定のネットワークNを介して相互に接続されることで構成される。
【0232】
以下、図22に示すマッチングサーバ4の機能的構成を、図9に示した母親U1である田中さんのマッチングの例を用いて説明する。
【0233】
図9の説明において上述したように、子供が「小学生」になった母親U1-1は、「子供が小学校に入って育児も落ち着いてきたし、正社員として働きたい」、「妊娠や出産前の前職に戻りたい」と望んでいるものとする。本サービスに係るマッチングシステムSYS3は、このような場合に利用される。
【0234】
図22は、図21のマッチングサーバの機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0235】
図22の説明において、説明を簡単にするため、母親端末6及び企業端末7の夫々は、1台ずつであるものとして説明する。
【0236】
CPU41においては、第3のサービス、即ち企業のマッチングを提供するサービスのマッチング処理の実行が制御される場合、母親不変情報取得部411と、母親可変情報取得部412と、子供情報取得部413と、雇用希望情報取得部414と、就労候補決定部415とが機能する。
【0237】
まず、図示はしないが、上述したように、派遣業務を依頼する企業の担当者は、企業端末7を用いて、派遣業務のマッチングにおいて企業から提示される業務内容といった基本的な情報である企業情報I1を入力する。企業端末7は、企業情報I1をマッチングサーバ4に送信する。
マッチングサーバ4は、企業端末7から送信されてきた企業情報I1に基づいて、マッチングを行うべく、各種情報を取得する。
この各種情報の取得を実現するために、母親不変情報取得部411と、母親可変情報取得部412と、子供情報取得部413とが機能する。
【0238】
母親不変情報取得部411は、母親U1の職における、母親U1により可変し得ない情報を、母親不変情報DMIとして取得する。即ち例えば、母親不変情報取得部411は、母親履歴書情報DMIB及び母親企業入力情報DMICを含む情報を、母親不変情報DMIとしてママスクDB2から取得する。具体的には例えば、母親不変情報取得部411は、図9に示すように母親履歴書情報DMIB1-3として、母親履歴書情報DMIB1-1と同一の「商社経理事務職5年(正社員・転職なし)」、「英語資格試験 800点」、「マネジメント経験あり」といった情報を取得する。また例えば、母親不変情報取得部411は、図9に示すように母親企業入力情報DMIC1-3として、「拠点黒字化達成」、及び「人事評価〇〇〇」といった情報を取得する。
【0239】
母親可変情報取得部412は、母親U1の職における、母親により可変し得る情報を、母親可変情報DMMとして取得する。即ち例えば、母親可変情報取得部412は、母親ベース情報DMMB及び母親キャリア形成情報DMMCを含む情報を、母親可変情報DMMとしてママスクDB2から取得する。具体的には例えば、母親可変情報取得部412は、図9に示すように母親ベース情報DMMB1-3として、母親ベース情報DMMB1-2と同一の、「雇用保険・社保加入」、「週5フルタイム」、及び「勤務可能エリア15分圏内」といった情報を取得する。また例えば、母親可変情報取得部412は、母親キャリア形成情報DMMC1-3として、「正社員希望」、「勤務可能エリア1時間圏内」、及び「前職と同業種希望」といった情報を取得する。
【0240】
子供情報取得部413は、母親U1の子供に関する情報を、子供情報DKとして取得する。即ち、子供情報取得部413は、子供不変情報DKI及び子供可変情報DKMを含む情報を、子供情報DKとしてママスクDB2から取得する。具体的には例えば、図示はしないが、子供情報取得部413は、子供可変情報DKMのうち、子供ベース情報DKMBに含まれる、来年から小学校入学といった情報を、取得する。
【0241】
雇用希望情報取得部414は、1以上の組織において、企業担当者U2が雇用を希望する者に関する情報を、雇用希望情報として取得する。
具体的には例えば、雇用希望情報取得部414は、図9に示すように、企業の人事部や実際に働く現場の担当者に要求される人材の性質である求人情報I2である「事務職経験者」、「オフィスソフト認定取得、簿記資格」、「勤務地:事業所」、「勤務形態:週5(土日祝休み)」等を取得する。なお、図示はしないが、上述のように、求人情報I2は、企業がどのような思考性を有する人材を求めているかの情報を含む。
【0242】
就労候補決定部415は、母親不変情報取得部411で取得された母親不変情報DMI、母親可変情報取得部412で取得された母親可変情報DMM、子供情報取得部413で取得された子供情報DK、雇用希望情報取得部414で取得された雇用希望情報に基づいて、母親の就労先の候補となる組織を決定する。
【0243】
就労候補決定部415は、マッチングした結果として、母親の就労先の候補となる組織を、管理者端末5、母親端末6、及び企業端末7に通知する。
また、就労候補決定部415は、マッチングした結果、母親の就労先とした組織を母親のキャリアとして、ママスクDB2に蓄積する。
【0244】
以上、図22に示すマッチングサーバ4の機能的構成を、図9に示した母親U1である田中さんのマッチングの例を用いて説明した。即ち、マッチングサーバ4は、企業情報(定量情報)と、求人情報(定性情報)と、ママスクDB2が有する各種データに基づいて、母親U1である田中さんの仕事のマッチングをすることができることを、図22を用いて説明した。
以下、図23及び図24の夫々を用いて、マッチングシステムSYS3を利用する母親U1である鈴木さん及び佐藤さんのマッチングの例を説明する。
【0245】
図23は、図3に示した本サービスの各種支援の夫々を利用する母親の、ライフスタイルとともに変化する母親情報の一例のうち、図9とは異なる例を示す図である。
【0246】
図23の例は、母親U1-2(鈴木さん)が図3に示した本サービスの各種支援の夫々を利用した場合において、母親U1-2の母親情報DM1がライフスタイルの変化とともに変わる例を示している。ここで、図23において、母親U1-2の母親情報DM2は、4つの段階の夫々における母親情報DM2-1乃至DM2-4として示されている。
なお、母親不変情報DMI2-1乃至DMI2-4の夫々に含まれる母親履歴書情報DMIB2-1乃至DMIB2-4、及び母親企業入力情報DMIC2-1乃至DMIC2-4の夫々は、図8の説明と同様の構成である。同様に、母親可変情報DMM2-1乃至DMM2-4の夫々に含まれる母親ベース情報DMMB2-1乃至DMMB2-4、母親キャリア形成情報DMMC2-1乃至DMMC2-4、及び母親思考性情報DMIT2-1乃至DMIT2-4の夫々は、図8の説明と同様の構成である。以下、図示はしないが、図23の説明において、各種情報には上述の符号を付して説明する。
【0247】
ここで、「1歳」の子供を持つ母親U1-2は、「子育てしながら無理なく仕事もしたい」といった気持ちや要望があり、上述のママスクエアにおけるいわゆる見守り・保育を含む仕事を担当するユーザとしてママスクエアに登録したいものとする。
具体的には例えば、母親U1-2は、「子供のためにもう少したくわえが欲しい」、「扶養内で無理のない程度に働きたいけど、パートだと保育園にも入れないので、何らかの違う形態がよい」と望んでいるものとする。
【0248】
母親情報DM2-1は、本サービスの利用を開始する段階(1つめの段階)における母親U1-2に関する母親情報DMの内容である。ここで、母親情報DM2-1のうち、母親不変情報DMI2-1は、母親U1-2により可変し得ない情報であり、母親可変情報DMM2-1は、母親U1-2により可変し得る情報である。
【0249】
具体的には、母親情報DM2-1のうち母親履歴書情報DMIB2-1として、「サービス接客職種 2年」、「資格なし」、「正規雇用経験なし」の情報が格納されている。
また、母親情報DM2-1のうち母親企業入力情報DMIC2-1には、「KS入社」の情報が格納されている。
ここで、「KS」とは、上述のママスクエアの説明における、キッズスタッフKSである。即ち、母親U1-2は、本サービスに登録した当初、キッズスタッフKSとして採用されている。サービス提供者Mは、母親履歴書情報DMIBや母親の働き方の希望に基づいて、母親U1-2の役職や待遇を決定させることができる。
【0250】
また、母親情報DM2-1のうち母親ベース情報DMMB2-1には、「週2~3、4時間勤務希望」及び「ヘルプ対応可」の情報が格納されている。ここで、ヘルプ対応可とは、他の従業員(例えば他のキッズスタッフ)が急な欠勤等をすることになった場合において、代わってシフトに入ることである。また、他の事業所(例えば、他の場所にあるママスクエア)の他の従業員が急な欠勤をすることになった場合において、代わってシフトに入ることも同様である。
また、母親情報DM2-1のうち母親キャリア形成情報DMMC2-1には、「キャリア形成特になし」の情報が格納されている。
また、母親情報DM2-1のうち母親思考性情報DMMT2-1には、「バランスタイプ」の情報が格納されている。
ここで、「バランスタイプ」とは、いわゆるフルタイムである程度長時間働くのではなく、子育て等の私生活の時間と労働時間とのバランスをはかった働き方のタイプである。即ち例えば、母親ベース情報DMMB2-1や母親キャリア形成情報DMMC2-1によれば、母親U1-2は、労働時間をある程度限定し、キャリア形成の目標がこの時点においてあまりないということがわかる。即ち例えば、母親思考性情報取得部143は、これらの情報に基づき、母親思考性情報DMMT2-1として、「バランスタイプ」を取得することができる。
【0251】
次に、子供が「2歳」になった母親U1-2は、「子供が保育園に入れたからもっと仕事を頑張りたい」と望んでいるものとする。
また、母親U1-2は、「ママスクエアへの勤務のおかげで子供が保育園に受かった」「さらに保育系の資格も取得してみたい」と望んでいるものとする。
母親情報DM2-2は、本サービスの利用を継続する段階(2つめの段階)における、子供が「2歳」になった母親U1-2に関する母親情報DMの内容である。ここで、母親情報DM2-2のうち、母親不変情報DMI2-2は、母親U1-2により可変し得ない情報であり、母親可変情報DMM2-2は、母親U1-2により可変し得る情報である。
図23の説明において、母親情報DMが空欄であることは、ひとつ前の母親情報と同一の情報が格納されていることを示す。即ち、母親情報DM2-2の母親履歴書情報DMIB2-2と母親思考性情報DMMT2-2との夫々は、母親情報DM2-1の母親履歴書情報DMIB2-1と母親思考性情報DMMT2-1との夫々と同一である。
即ち、母親不変情報DMI2-2は、母親により変化されていない。一方、母親可変情報DMM2-2は、母親により変化している項目を有する。以下、母親情報DM2-2における変化されている点について述べる。
【0252】
また、母親情報DM2-2のうち母親企業入力情報DMIC2-2には、「2週に1回ヘルプ対応」、及び「KS研修担当者抜擢」の情報が格納されている。
また、母親情報DM2-2のうち母親ベース情報DMMB2-2には、「週4 フルタイム勤務」の情報が格納されている。
また、母親情報DM2-2のうち母親キャリア形成情報DMMC2-2には、「保育士資格取得チャレンジ中」の情報が格納されている。
【0253】
このように、母親情報DM2-2を構成する各種情報は、母親U1-2のライフスタイルの変化等に合わせて、更新されて格納される。即ち、この例では、企業担当者U2やサービス提供者Mの入力に基づき、母親企業入力情報DMIC2-2が更新され、母親U1-2の入力に基づき、母親ベース情報DMMB2-2及び母親キャリア形成情報DMMC2-2が更新されている。
【0254】
次に、子供が「5歳」になった母親U1-2は、「もっと色々な勉強がしたい」、「いろいろな現場を見てみたい」と望んでいるものとする。
また、母親U1-2は、「保育士の勉強をしているうちにもっとたくさんの知識を身に着けたいと思うようになった」、「ママスクエア以外の現場も見てみたい」と望んでいるものとする。
母親情報DM2-3は、本サービスの利用を継続する段階(3つめの段階)における、子供が「5歳」になった母親U1-2に関する母親情報DMの内容である。ここで、母親情報DM2-3のうち、母親不変情報DMI2-3は、母親U1-2により可変し得ない情報であり、母親可変情報DMM2-3は、母親U1-2により可変し得る情報である。
母親情報DM2-3において、空欄となっている母親情報DM2-3の母親履歴書情報DMIB2-3と母親ベース情報DMMB2-3と母親思考性情報DMMT2-3との夫々は、母親情報DM2-2における夫々の情報と同一である。
即ち、母親不変情報DMI2-3は、母親により変化されていない。一方、母親可変情報DMM2-3は、母親により変化している項目を有する。以下、母親情報DM2-3における変化されている点について述べる。
【0255】
また、母親情報DM2-3のうち母親ベース情報DMMB2-3には、「週5フルタイム勤務可能」の情報が格納されている。
また、母親情報DM2-3のうち母親企業入力情報DMIC2-3には、「ヘルプに協力的」の情報が格納されている。
また、母親情報DM2-3のうち母親キャリア形成情報DMMC2-3には、母親キャリア形成情報DMMC1-2で追加された情報に代わって、「もっと知識をつけたい」の情報が格納されている。
【0256】
このように、母親情報DM2-3を構成する各種情報は、母親U1-2のライフスタイルの変化等に合わせて、更新されて格納される。即ち、この例では、企業担当者U2やサービス提供者Mの入力に基づき、母親企業入力情報DMIC2-2が更新され、母親U1-2の入力に基づき、母親ベース情報DMMB2-2及び母親キャリア形成情報DMMC2-3が更新されている。
【0257】
なお、詳細は後述するが、マッチングシステムSYS3を利用することで、母親U1-2は、以下のような支援を受けることができる。
【0258】
また、母親情報DM2-3の右側には、マッチングシステムSYS3の結果として、「「経験を積みたい」というスタッフの意向から通常の保育施設ではなく「院内保育」をマッチング」された結果が記載されている。
即ち、マッチングシステムSYS3は、上述のような図23に示す母親不変情報DMI2-3、母親可変情報DMM2-3を含む各種情報に基づき、母親U1-2は、他の事業所で業務を行うことが本人の希望と一致し、力を発揮できると判定した。
【0259】
ここで、更に、図23には企業が求む人財の例が記載されている。具体的には、「ホスタピリティーのある方」、「保育士・教員免許保有者優遇」、「職種:保育士・補助スタッフ」、「勤務地:院内保育所」、「勤務形態:週4(土日祝勤務有)」と記載されている。即ち、マッチングシステムSYS3は、複数の企業により求められる人財の情報を記憶しており、母親U1-2に向いた仕事として、図23に示す上述の仕事をマッチングした。
【0260】
次に、子供が「中学生・高校生・大学生」を卒業・修了し、親の介護が必要になった母親U1-2は、「親の介護もあるからやっぱりママスクエアで働きたい」と望んでいるものとする。
また、母親U1-2は、「親の介護もあるしやっぱりママスクエアで働きたい」、「他者で得たノウハウをママスクへ展開していき、キッズスタッフKSの充実に貢献したい」と望んでいるものとする。
母親情報DM2-4は、本サービスの利用を継続する段階(4つめの段階)における、子供が「中学生・高校生・大学生」を卒業した後の母親U1-2に関する母親情報DMの内容である。ここで、母親情報DM2-4のうち、母親不変情報DMI2-4は、母親U1-2により可変し得ない情報であり、母親可変情報DMM2-4は、母親U1-1により可変し得る情報である。
母親情報DM2-4において、空欄となっている母親情報DM2-4の母親履歴書情報DMIB2-4と母親会社入力情報DMIB2-4との夫々は、母親情報DM2-3における夫々の情報と同一である。即ち、母親情報DM1-2の母親履歴書情報DMIB2-4と母親思考性情報DMMT2-4の夫々は、母親情報DM1-2の母親履歴書情報DMIB2-3と母親思考性情報DMMT2-3との夫々と同一である。
即ち、母親不変情報DMI2-4は、母親により変化されていない。一方、母親可変情報DMM2-4は、母親により変化している項目を有する。以下、母親情報DM2-4における変化されている点について述べる。
【0261】
また、母親情報DM2-4のうち母親ベース情報DMMB2-4には、「週5フルタイム勤務可能」の情報が格納されている。
また、母親情報DM2-4のうち母親キャリア形成情報DMMC2-4には、「保育士資格取得」、「管理職を目指したい」の情報が格納されている。
また、母親情報DM2-4のうち母親思考性情報DMMT2-4には、「バリキャリよりのバランスタイプ」の情報が格納されている。
【0262】
このように、母親情報DM2-4を構成する各種情報は、母親U1-2のライフスタイルの変化等に合わせて、更新されて格納される。即ち、この例では、母親U1-2の入力に基づき、母親ベース情報DMMB2-2、母親キャリア形成情報DMMC2-2、及び母親キャリア形成情報DMMC2-3が更新されている。
【0263】
上述をまとめると、マッチングシステムSYS3は、ユーザである母親U1-2の「もっと知識をつけたい」や「ほかの現場を見てみたい」という希望に基づいて、マッチングをすることができる。更に言えば、マッチングした他の事業所(例えば、院内保育所)での経験に基づいて、母親思考性情報DMMT2-4を更新することができる。また、マッチングシステムSYS3は、母親U1-2が、ママスクエアで再度働くことが可能なようにすることができる。このようにマッチングシステムSYS3は、母親情報DM2-3や母親情報2-4に基づき、企業の求む人財とマッチングすることにより、適切なキャリア形成に資する資格取得の提案をすることができる。
【0264】
以上、図23を用いて、マッチングシステムSYS3を利用する母親U1である鈴木さんのマッチングの例を説明した。
以下、図24を用いて、マッチングシステムSYS3を利用する母親U1である佐藤さんのマッチングの例を説明する。
図24は、図3に示した本サービスの各種支援の夫々を利用する母親の、ライフスタイルとともに変化する母親情報の一例のうち、図9及び図23とは異なる例を示す図である。
【0265】
図24の例は、母親U1-3(佐藤さん)が図3に示した本サービスの各種支援の夫々を利用した場合において、母親U1-3の母親情報DM3がライフスタイルの変化とともに変わる例を示している。ここで、図24において、母親U1-3の母親情報DM3は、3つの段階の夫々における母親情報DM3-1乃至DM3-3として示されている。
なお、母親不変情報DMI3-1乃至DMI3-1の夫々に含まれる母親履歴書情報DMIB3-1乃至DMIB3-3、及び母親企業入力情報DMIC3-1乃至DMIC3-3の夫々は、図8の説明と同様の構成である。同様に、母親可変情報DMM3-1乃至DMM3-3の夫々に含まれる母親ベース情報DMMB3-1乃至DMMB3-3、母親キャリア形成情報DMMC3-1乃至DMMC3-3、及び母親思考性情報DMIT3-1乃至DMIT3-3の夫々は、図8の説明と同様の構成である。以下、図示はしないが、図24の説明において、各種情報には上述の符号を付して説明する。
【0266】
具体的には例えば、「1歳」の子供を持つ母親U1-3は、「コールセンター経験を活かせる」、「子供を優先しながら家計の足しになるよう働ける」といった気持ちや要望があり、上述のママスクエアにおけるいわゆるデスクワークを含む仕事を担当するユーザとしてママスクエアに登録したいものとする。
また、母親U1-3は、「家庭を優先しても働きやすいママスクエアで無理なく働きたい」、「仕事も大事だけど、家族が第1優先」、「でも、管理職もかっこよいので、なれるならなってみたい」と望んでいるものとする。
【0267】
母親情報DM3-1は、本サービスの利用を開始する段階(1つめの段階)における母親U1-3に関する母親情報DMの内容である。ここで、母親情報DM3-1のうち、母親不変情報DMI3-1は、母親U1-3により可変し得ない情報であり、母親可変情報DMM3-1は、母親U1-3により可変し得る情報である。
【0268】
具体的には、母親情報DM3-1のうち母親履歴書情報DMIB3-1として、「コールセンター職種 5年」、「資格なし」、「正規雇用経験なし」の情報が格納されている。
また、母親情報DM3-1のうち母親企業入力情報DMIC3-1には、「OP入社」の情報が格納されている。
ここで、「OP」とは、オペレーターの役職である。即ち、母親U1-3は、コールセンター経験を活かし、電話オペレーターに採用されている。サービス提供者Mは、母親履歴書情報DMIBに基づいて、母親U1-3の役職や待遇を決定させることができる。
【0269】
また、母親情報DM3-1のうち母親ベース情報DMMB3-1には、「週3~4 6時間勤務希望」及び「キッズルーム利用なし(幼稚園)」の情報が格納されている。
また、母親情報DM3-1のうち母親キャリア形成情報DMMC3-1には、「管理者志望」の情報が格納されている。
また、母親情報DM3-1のうち母親思考性情報DMMT3-1には、「家庭優先タイプ」の情報が格納されている。
ここで、「家庭優先タイプ」とは、仕事と比較して家庭を第1優先とするタイプの意味である。即ち、母親思考性情報取得部143は、母親U1-3の希望の情報に基づき、母親思考性情報DMMT3-1を取得することができる。
【0270】
次に、子供が「4歳」になった母親U1-3は、「もっと給料を上げたい」と望んでいるものとする。
また、母親U1-3は、「成績はいつも良いのでインセンティブがもらえる仕事をしたい」「可能なら他の会社でもやっていきたい」と望んでいるものとする。
母親情報DM3-2は、本サービスの利用を継続する段階(2つめの段階)における、子供が「4歳」になった母親U1-3に関する母親情報DMの内容である。ここで、母親情報DM3-2のうち、母親不変情報DMI3-2は、母親U1-3により可変し得ない情報であり、母親可変情報DMM3-2は、母親U1-3により可変し得る情報である。
図24の説明において、母親情報DMが空欄であることは、ひとつ前の母親情報と同一の情報が格納されていることを示す。即ち、母親情報DM3-2の母親履歴書情報DMIB3-2と母親思考性情報DMMT3-2との夫々は、母親情報DM3-1の母親履歴書情報DMIB3-1と母親思考性情報DMMT3-1との夫々と同一である。
即ち、母親不変情報DMI3-2は、母親により変化されていない。一方、母親可変情報DMM3-2は、母親により変化している項目を有する。以下、母親情報DM3-2における変化されている点について述べる。
【0271】
また、母親情報DM3-2のうち母親企業入力情報DMIC3-2には、「KPIは常にTOP」、及び「子供起因の休み多」の情報が格納されている。
また、母親情報DM3-2のうち母親ベース情報DMMB3-2には、「週5フルタイム勤務可能」の情報が格納されている。
また、母親情報DM3-2のうち母親キャリア形成情報DMMC3-2には、「勤務可能エリア1時間以内」、及び「時給¥〇〇〇〇以上」の情報が格納されている。
【0272】
このように、母親情報DM3-2を構成する各種情報は、母親U1-3のライフスタイルの変化等に合わせて、更新されて格納される。即ち、この例では、企業担当者U2やサービス提供者Mの入力に基づき、母親企業入力情報DMIC3-2が更新され、母親U1-3の入力に基づき、母親ベース情報DMMB3-2及び母親キャリア形成情報DMMC3-2が更新されている。
【0273】
また、マッチングシステムSYS3を利用することで、母親U1-3は、以下のような支援を受けることができる。
【0274】
また、母親情報DM3-2の右側には、マッチングシステムSYS3の結果として、「両社条件面のみでマッチング、その後、派遣先での評価を基に本人希望職以外の会社を再マッチング(勤怠状況・業務成績・ウェット面等)」とされた結果が記載されている。
即ち、マッチングシステムSYS3は、上述のような図24に示す母親不変情報DMI3-2、母親可変情報DMM3-2を含む各種情報に基づき、母親U1-3は、能力と給料が直結したマッチングを行い、評価を繰り返すことでよいマッチングになると判定した。
【0275】
次に、マッチングシステムSYS3を利用して仕事に継続的に取り組んだ母親U1-3は、「数回派遣先を変え最終的に自分のやりたい仕事と出会えて幸せ」と考えているものとする。
具体的には例えば、母親U1-3は、「仕事=お金と思っていたけれど色々な派遣先の会社で経験を積んで自分のやりたいことを見つけられた」、「今では仕事=生きがいであって、家族以外のやりがい、生きがいができた」と考えているものとする。
母親情報DM3-3は、本サービスの利用を継続する段階(3つめの段階)における、マッチングシステムSYS3を繰り返し利用した母親U1-3に関する母親情報DMの内容である。ここで、母親情報DM3-3のうち、母親不変情報DMI3-3は、母親U1-3により可変し得ない情報であり、母親可変情報DMM3-3は、母親U1-3により可変し得る情報である。
母親情報DM3-3において、空欄となっている母親情報DM3-3の母親履歴書情報DMIB3-3と母親ベース情報DMMB3-3との夫々は、母親情報DM3-2における夫々の情報と同一である。
即ち、母親不変情報DMI3-3は、母親により変化されていない。一方、母親可変情報DMM3-3は、母親により変化している項目を有する。以下、母親情報DM3-3における変化されている点について述べる。
【0276】
母親情報DM3-3のうち母親キャリア形成情報DMMC3-3には、母親キャリア形成情報DMMC3-2で追加された情報に代わって、「簿記2級取得の為勉強中」「経理事務の正社員採用を目指したい」の情報が格納されている。
また、母親情報DM3-3のうち母親思考性情報DMMT3-3には、母親思考性情報DMMT3-1の情報に代わって、「バランスタイプ」の情報が格納されている。
【0277】
このように、母親情報DM3-3を構成する各種情報は、母親U1-3のライフスタイルの変化等に合わせて、更新されて格納される。即ち、この例では、母親U1-3の入力に基づき、母親キャリア形成情報DMMC3-3及び母親思考性情報DMMT3-3が更新されている。
更に言えば、図23の例の母親U1-3は、マッチングシステムSYS3を利用することで、仕事を単に金銭的な意味合いではなく、やりがいとしてとらえ、キャリア形成を行うことができている。
【0278】
図25は、図22の機能的構成を有するマッチングサーバにより実行される、母親に対する仕事のマッチング処理の流れの一例を説明するフローチャートである。
ここで、マッチングシステムSYS3の「マッチング処理」とは、図22のマッチングサーバにより実行される、母親U1に対してマッチングを行って就労候補を決定する処理である。
母親U1によるマッチングを希望する旨を受け付けると、マッチング処理が開始されて、次のようなステップS31乃至S35の処理が実行される。
【0279】
即ち、ステップS31において、母親不変情報取得部411は、母親U1の職における当該母親U1により可変し得ない情報(例えば、母親履歴書情報DMIB及び母親企業入力情報DMIC)を、母親不変情報DMIとして取得する。
【0280】
ステップS32において、母親可変情報取得部412は、母親U1の職における母親U1により可変し得る情報(例えば、母親ベース情報DMMB、母親キャリア形成情報DMMC、及び母親思考性情報DMMT)を、母親可変情報DMMとして取得する。
【0281】
ステップS33において、子供情報取得部413は、母親U1の子供に関する情報(例えば、子供不変情報DKI、及び子供可変情報DKM)を、子供情報DKとして取得する。
【0282】
ステップS34において、雇用希望情報取得部414は、1以上の組織において、企業担当者U2が雇用を希望する者に関する情報を、雇用希望情報として取得する。
【0283】
ステップS35において、就労候補決定部415は、ステップS31で取得された母親不変情報DMI、ステップS32で取得された母親可変情報DMM、ステップS33で取得された子供情報DK、及びステップS34で取得された雇用希望情報に基づいて、母親の就労先の候補となる組織を決定する。
これにより、マッチング処理は終了する。
以下、図20乃至図25を用いて、マッチングシステムSYS3について説明した。
【0284】
以上、本発明の実施形態の夫々について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0285】
例えば、上述のママスクDBシステムSYS1の説明において、ママスクDB2は、母親情報DM及び子供情報DKを紐づけて格納するものとして説明したが、更に以下のような構成であってよい。
図26は、図2のママスクDBシステムにより管理される母親の種別の夫々と、ママスクDBを構成する情報量の夫々との関係性の一例を説明する図である。
【0286】
図26には、「システム対象範囲/情報量」の記載がある。即ち、ママスクDB2に格納されるデータベースシステムの対象となる母親の範囲は、登録の形態によりいくつかの範囲が存在する。即ち、図26に示す、「ママスクエア応援ママ」、「ママスクエア応募者ママ」、「直雇用ママ」、及び「派遣雇用ママ」である。
【0287】
「ママスクエア応援ママ」とは、本サービスを応援する母親であって、本サービスに関する情報を能動的に取得するものの、実際に応募(参加)はしていない母親である。具体的には例えば、資料請求やメールマガジンの登録、アンケートへの回答など、多少の個人情報等を含む情報を提供した母親が、ママスクエア応援ママに含まれる。
「ママスクエア応募者ママ」とは、本サービスに参加することを希望する母親であって、本サービスのユーザとなるための申し込み等を行った母親である。即ち、ママスクエア応募者ママは、ママスクエア応援ママと比較して多くの情報をサービス提供者Mに提供している。具体的には例えば、履歴書や希望する雇用形態などの情報を提供した母親が、ママスクエア応募者ママに含まれる。また例えば、ママスクエアに応募して不採用になった母親たちも応募者ママに含まれる。
「直雇用ママ」とは、実際にママスクエアでワークスタッフWSやキッズスタッフKS等として働く(働いたことがある)母親である。即ち、直雇用ママは、ママスクエア応募者ママと比較して多くの情報をサービス提供者Mに提供している。
「派遣雇用ママ」とは、実際にマッチングシステムSYS3等を利用して派遣先において働く(働いたことがある)母親である。即ち、派遣雇用ママは、ママスクエア応募者ママと比較して多くの情報をサービス提供者Mに提供している。
【0288】
上述をまとめると、図26に示すように、ママスクDB2に含まれるDB情報量は、ママスクエア応援ママと比較してママスクエア応募者ママが多い。また、ママスクDB2に含まれるDB情報量は、ママスクエア応募者ママと比較して直雇用ママ及び派遣雇用ママが多い。
【0289】
また、図26に示すように、ママスクDB2は、2つのDBを包含して蓄積されていてよい。即ち、ママスクDB2は、ママスクエア応援ママ及びママスクエア応募者ママの情報を格納したママスクメイトDBと、直雇用ママ及び派遣雇用ママの情報を格納した従業員DBとを含んでよい。
【0290】
また、例えば、上述のママスクDBシステムSYS1の説明において、ママスクDB2は、職への就労を希望する、又は就労する母親U1に関するデータベースであるものとしたが、特にこれに限定されない。即ち、ママスクDB2は、職への就労を希望する、又は就労するユーザに関するデータベースであれば足りる。具体的には例えば、ユーザが子供を有する父親である場合、子供を有する母親と同様の効果を奏することができる。更に言えば、ママスクDB2は、子供を有しない自然人に対しても、ライフイベント等に現在のみならず過去から未来へ向けて10年以上の長期間におけるライフイベント等に対応した、職に関する各種サービスや提案等を提供することに資するデータベースとなる。
【0291】
また、例えば、上述のママスクDBシステムSYS1の説明において、ママスクDB2は、母親と母親の子供に関する情報を紐づけて格納するものとしたが、特にこれに限定されない。即ち、ユーザにより可変し得ない情報と、ユーザにより可変し得る情報と、ユーザと関連する自然人に関する情報を、紐づけて格納すれば足りる。具体的には例えば、ユーザと関連する自然人は、要介護者等であってもよい。この場合、即ち、ユーザと関連する自然人は、ユーザのライフイベントに影響する自然人であれば、各種各様の効果を奏することができる。また例えば、ユーザと関連する自然人は、共働きの配偶者等であってよい。即ち、ユーザと関連する自然人は、ユーザのライフイベントに影響する自然人であれば、各種各様の効果を奏することができる。
【0292】
また、例えば、上述のシフト管理システムSYS2の説明において、シフト管理システムSYS2は、組織において、いわゆるデスクワークを含む仕事を行うワークスタッフWSと、いわゆる見守り・保育を含む仕事を行うキッズスタッフKSとの予定管理に利用されるとしたが、特にこれに限定されない。即ち、組織において、第1の職務を行うユーザと、前記組織において、第2の職務を行う第2のユーザと、の予定管理に利用される情報処理装置であれば足りる。具体的には例えば、ワークスタッフWSとキッズスタッフKSとは、両方が子供を持つ母親である必要はない。例えば、第2のユーザは専任の子供を帯同しない保育士等であってもよい。この場合であっても、第2の職務として見守り・保育を行う第2のユーザである子供を帯同する母親が利用する場合と同様の効果が奏される。また例えば、第2の職務は、いわゆる見守り・保育を含む仕事に限定されない。具体的には例えば、第1の職務を行うユーザの人数により、第2の職務を行う第2のユーザの人数を変更することが望ましい職務であれば、適切なシフト管理がなされる。
【0293】
また、例えば、上述のシフト管理システムSYS2の説明におけるWSシフト情報は以下の情報を含むことができる。WSシフト情報は、デスクワークのうち、ワーキングスタッフWSの候補の母親U1が、いずれの業務を担当したいかといった情報を含んでよい。具体的には例えば、図16の例において、ワーキングスタッフWSは、「案件Bよりも案件Aに取り組みたい」という情報を、WSシフト情報として入力することができる。即ち、当該情報をWSシフト情報として取得したシフト決定部315は、当該情報に基づいて、ワーキングスタッフWSの担当する案件を決定することができる。
【0294】
また、例えば、上述のシフト管理システムSYS2の説明において、安全配置基準は、「最大4人の子供に対して1人のキッズスタッフKS」とした例として説明したが、特にこれに限定されない。即ち、安全配置基準は、任意にサービス提供者Mが任意に決定することができるし、シフト決定部315により、自動的に決定されてもよい。具体的には例えば、子供が幼いほど、注意を要することがある。即ち、シフト決定部315は、子供の年齢等に基づいて決定されてもよい。
【0295】
また、例えば、上述のシフト管理システムSYS2の説明において、グループGとは、見守り・保育におけるキッズスタッフKSによる子供の担当を示すグループであるとしたが、キッズスタッフKSは、担当を決めずに子供の見守り・保育を行ってもよい。即ち、グループGは、単に安全配置基準に対する子供の人数の把握に用いられてもよく、注意が必要な子がいることを、全体又は所定のキッズスタッフに事前に通知するといった目的に用いられてもよい。これにより、子供の見守り・保育における安全性を向上することができる。
【0296】
また、例えば、上述のシフト管理システムSYS2の説明におけるWS子供情報及びKS子供情報は以下の情報を含むことができる。即ち、WS子供情報及びKS子供情報は、ワーキングスタッフWSやキッズスタッフKSの候補者の母親U1により、いずれの子供を帯同するのかといった情報を入力されてもよい。具体的には例えば、2人の子供を持つワーキングスタッフWSの候補の母親U1は、「ある日において、上の子供だけは、友達家族と遊びに出かけるため、下の子のみを帯同する」といった情報をWSシフト情報として送信することができる。これにより、後述するシフト決定部315は、ママスクDB2に含まれる子供情報DKのみならず、ある日に子供の数が変動するか否かに基づいて、キッズスタッフKSの数を変動させることができる。
【0297】
また、例えば、上述のマッチングシステムSYS3の説明において、マッチングサーバ4の母親不変情報取得部411と、母親可変情報取得部412と、子供情報取得部413とは、母親U1及び母親U1の子供に関する情報を取得するものとしたが特にこれに限定さない。即ち例えば、母親不変情報取得部411は、母親U1のマッチングをするに際して、母親U1と異なる母親U2の情報を取得することができる。これにより、例えば、母親U1と類似するキャリアや経験を持つ母親U2の成功例に基づいて、キャリアのマッチング(及びキャリアの提案等)をすることができる。母親可変情報取得部412及び子供情報取得部413も同様に、母親U1に限定されない、他の母親U2や、他の母親U2の子供に関する情報も取得することができる。この場合、就労候補決定部415は、母親U1と異なる母親U2の情報に基づき、母親U1のマッチングをすることができる。これにより、マッチングシステムSYS3は、第三者である他のユーザ(母親U2)のマッチングデータから、ユーザ(母親U1)に合った情報を抽出することができる。
【0298】
また、例えば、上述のマッチングシステムSYS3の説明において、マッチングサーバ4は、職への就労を希望する母親U1に利用され、母親U1の子供に関する情報に基づいて母親U1の就労先の候補となる組織を決定することができるものとしたが特にこれに限定されない。即ち、職への就労を希望するユーザ(例えば、明細書中の母親U1)に利用され得る情報処理装置であれば足りる。具体的には例えば、ユーザが子供を有する父親である場合、子供を有する母親と同様の効果を奏することができる。更に言えば、マッチングシステムSYS3は、子供を有しないユーザに対しても適用することができる。この場合、ユーザにより可変できない情報と可変できる情報とに基づいて就労先の候補となる組織が決定される。これにより、例えば、ユーザにより可変し得ない情報は、ユーザにより改竄等がされ得ない情報となり、当該情報の信頼性の担保に資することができる。
【0299】
また例えば、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
換言すると、図7図14、及び図22の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。
即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が情報処理システムに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に図7図14、及び図22の例に限定されない。また、機能ブロックの存在場所も、図7図14、及び図22に特に限定されず、任意でよい。例えば、データベース管理サーバ1の機能ブロックを母親端末6等に移譲させてもよい。逆に母親端末6の機能ブロックをデータベース管理サーバ1等に移譲させてもよい。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0300】
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。
また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよい。
【0301】
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザ等にプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図示せぬリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザ等に提供される記録媒体等で構成される。
【0302】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的或いは個別に実行される処理をも含むものである。
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものとする。
【0303】
以上まとめると、本発明が適用される情報処理システムは、次のような構成を取れば足り、各種各様な実施形態を取ることができる。
【0304】
即ち、本発明が適用される情報処理装置(例えば、図7のデータベース管理サーバ1)は、
職への就労を希望する、又は就労するユーザ(例えば、図5の母親U1)に関するデータベース(例えば、図5のママスクDB2)を構成又は更新するに際して利用され得る情報処理装置であって、
前記ユーザの職における当該ユーザにより可変し得ない情報(例えば、図8の母親履歴書情報DMIBや母親企業入力情報DMIC)を、第1情報(例えば、図8の母親不変情報DMI)として取得する第1取得手段(例えば、図7の母親不変情報取得部121)と、
前記ユーザの職における当該ユーザにより可変し得る情報(例えば、図8の母親キャリア形成情報DMMCや母親思考性情報DMMT)を、第2情報(例えば、図8の母親可変情報DMM)として取得する第2取得手段(例えば、図7の母親可変情報取得部122)と、
前記第1情報及び前記第2情報を紐づけて、前記ユーザ毎にデータベースに格納する格納手段(例えば、図7の格納部113)と、
を備える情報処理装置であれば足りる。
【0305】
これにより、ユーザにより可変できない情報と可変できる情報とが明確にデータベースに格納される。即ち、例えば、可変できない情報として過去の情報を格納することで、ユーザや他のユーザにより改竄等がされていないことが保証される。また例えば、可変できる情報として、現在の情報を格納することで、ユーザの現在の意向等を反映した情報を参照可能なデータベースとなる。即ち例えば、ユーザの過去を正確に評価し、さらにユーザの現在の意向等を参照可能なデータベースを生成できる。
【0306】
さらに、前記ユーザと関連する自然人に関する情報を、第3情報として取得する第3取得手段(例えば、図7の子供情報取得部112)をさらに備え、
前記格納手段は、
前記第1情報、前記第2情報、及び前記第3情報を、紐づけて前記ユーザ及び前記自然人毎にデータベースに格納することができる。
【0307】
さらに、前記第1情報は、前記ユーザの履歴に関する情報(例えば、図8の母親履歴書情報DMIB)、及び前記ユーザの就労する組織に関する情報(例えば、図8の母親企業入力情報DMIC)を少なくとも含むことができる。
【0308】
さらに、前記第2情報は、前記ユーザの職の希望における基盤となる情報(例えば、図8の母親ベース情報DMMB)、前記ユーザのキャリア形成に関する情報(例えば、図8の母親キャリア形成情報DMMC)、及び前記ユーザの生活の思考に関する情報(例えば、図8の母親思考性情報DMMT)のいずれかを少なくとも含むことができる。
【0309】
さらに、前記第1情報、前記第2情報、及び前記第3情報のいずれかについて、数値化して評価する数値化手段(例えば、図7の数値化評価部114)と、
をさらに備えることができる。
【0310】
即ち、本発明が適用される情報処理装置(例えば、図14のシフト管理サーバ3)は、
組織において、第1の職務(例えば、明細書中のいわゆるデスクワークを含む仕事)を行う第1のユーザ(例えば、図12のワークスタッフWS)と、
前記組織において、第2の職務(例えば、明細書中のいわゆる見守り・保育を含む仕事)を行う第2のユーザ(例えば、図12のキッズスタッフKS)と、
の予定管理に利用される情報処理装置であって、
前記第1のユーザの前記第1の職務に係る勤務の予定に関する情報を、第1シフト情報として取得する第1シフト情報取得手段(例えば、図14のWSシフト情報取得部311)と、
前記第1のユーザが前記第1の職務を遂行するに際して帯同する子供に関する情報を、第1子供情報として取得する第1子供情報取得手段(例えば、図14のWS子供情報取得部312)と、
前記第2のユーザの前記第2の職務に係る勤務の予定に関する情報を、第2シフト情報として取得する第2シフト情報取得手段(例えば、図14のKSシフト情報取得部313)と、
前記第2のユーザが前記第2の職務を遂行するに際して帯同する子供に関する情報を、第2子供情報として取得する第2子供情報取得手段(例えば、図14のKS子供情報取得部314)と、
前記第1シフト情報、前記第1子供情報、前記第2シフト情報、及び前記第2子供情報に基づいて、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザの勤務の予定を決定するシフト決定手段(例えば、図14のシフト決定部315)と、
を備える情報処理装置であれば足りる。
【0311】
これにより、第1の職務を行う第1のユーザと、第2の職務を行う第2のユーザと、ユーザの夫々により帯同される子供とが、ユーザの夫々の勤務の予定に影響を及ぼすような場合において、より利便性の高い勤務の予定を決定することができる。例えば、帯同される子供の人数の合計が多すぎる場合に、本発明は、見守り・保育施設等が満員になることを防ぐ勤務の予定を決定するといったことが可能となる。
【0312】
さらに、前記第2の職務は、少なくとも前記第1のユーザに帯同する前記子供及び前記第2のユーザに帯同する前記子供を見守り・保育される職務を含み、
前記第1子供情報及び前記第2子供情報は、前記子供の夫々が見守り・保育される際に注意を要するか否かの情報を含み、
前記シフト決定手段は、前記子供の夫々が見守り・保育される際に注意を要するか否かの情報に基づいて、前記第2のユーザの数を決定することができる。
【0313】
さらに、前記第1シフト情報は、前記第1の職務の内容の情報と、前記第1のユーザの複数の職務の内容に対する得意不得意の情報とを含み、
前記シフト決定手段は、前記第1の職務の前記内容と、前記第1のユーザの複数の職務の内容に対する前記得意不得意の情報に基づき、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザの勤務の予定を決定することができる。
【0314】
即ち、本発明が適用される情報処理装置(例えば、図22のマッチングサーバ4)は、
職への就労を希望するユーザ(例えば、明細書中の母親U1)に利用され得る情報処理装置であって、
前記ユーザの職における当該ユーザにより可変し得ない情報(例えば、図8の母親履歴書情報DMIBや母親企業入力情報DMIC)を、第1情報(例えば、図8の母親不変情報DMI)として取得する第1取得手段(例えば、図22の母親不変情報取得部411)と、
前記ユーザの職における当該ユーザにより可変し得る情報(例えば、図8の母親キャリア形成情報DMMCや母親思考性情報DMMT)を、第2情報(例えば、図8の母親可変情報DMM)として取得する第2取得手段(例えば、図22の母親可変情報取得部412)と、
1以上の組織において、当該組織が雇用を希望する者に関する情報を、第3情報として取得する第3取得手段(例えば、図22の雇用希望情報取得部414)と、
前記第1情報、前記第2情報、及び前記第3情報に基づいて、前記ユーザの就労先の候補となる組織を決定する就労候補決定手段(例えば、図22の就労候補決定部415)と、
を備える情報処理装置であれば足りる。
【0315】
これにより、ユーザにより変更できない(不変)情報と変更できる(可変)情報とに基づいて就労先の候補となる組織が決定される。即ち、例えば、変更できない情報として履歴書等の情報を格納することで、ユーザや他のユーザにより改竄等がされていないことが保証される。また例えば、変更できる情報として、現在のユーザの意向を格納することで、ユーザの現在の意向等に基づいて、就労先の候補となる組織が決定される。即ち、ユーザの過去を正確に評価し、さらにユーザの現在の意向等に基づいて就労先の候補が決定されるシステムとなる。
【0316】
さらに、前記ユーザと関連する自然人(例えば、明細書中の子供)に関する情報を、第4情報として取得する第4取得手段(例えば、図22の子供情報取得部413)をさらに備え、
前記就労候補決定手段は、前記第1情報、前記第2情報、前記第3情報、及び前記第4情報に基づいて、前記ユーザの就労先の候補となる組織を決定することができる。
【符号の説明】
【0317】
1・・・データベース管理サーバ、2・・・ママスクDB、3・・・シフト管理サーバ、4・・・マッチングサーバ、5・・・管理者端末、6,6-1,6-n,6-WS,6-KS・・・母親端末、7,7-1,7-n・・・企業端末、11・・・CPU、19・・・通信部、111・・・母親情報取得部、112・・・子供情報取得部、113・・・格納部、114・・・数値化評価部、121・・・母親不変情報取得部、122・・・母親可変情報取得部、131・・・母親履歴書情報取得部、132・・・母親企業入力情報取得部、141・・・母親ベース情報取得部、142・・・母親キャリア形成情報取得部、143・・・母親思考性情報取得部、151・・・子供不変情報取得部、152・・・子供可変情報取得部、161・・・子供基本情報取得部、162・・・子供企業入力情報取得部、171・・・子供ベース情報取得部、172・・・子供思考性情報取得部、31・・・CPU、32・・・通信部、311・・・WSシフト情報取得部、312・・・WS子供情報取得部、313・・・KSシフト情報取得部、314・・・KS子供情報取得部、41・・・CPU、42・・・通信部、411・・・母親普不変情報取得部、412・・・母親可変情報取得部、413・・・子供情報取得部、414・・・雇用希望情報取得部、415・・・就労候補決定部

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26