(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-04
(45)【発行日】2024-04-12
(54)【発明の名称】表示装置及び表示装置の製造方法
(51)【国際特許分類】
G09F 9/00 20060101AFI20240405BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20240405BHJP
H10K 59/12 20230101ALI20240405BHJP
【FI】
G09F9/00 346A
G09F9/30 308A
G09F9/00 338
G09F9/00 304B
G09F9/30 365
G09F9/00 348Z
H10K59/12
(21)【出願番号】P 2019565536
(86)(22)【出願日】2019-08-02
(86)【国際出願番号】 CN2019099038
(87)【国際公開番号】W WO2021022405
(87)【国際公開日】2021-02-11
【審査請求日】2022-07-26
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(73)【特許権者】
【識別番号】511121702
【氏名又は名称】成都京東方光電科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHENGDU BOE OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1188,Hezuo Rd.,(West Zone),Hi-tech Development Zone,Chengdu,Sichuan,611731,P.R.CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】▲趙▼ 二瑾
(72)【発明者】
【氏名】▲蒋▼ 志▲亮▼
【審査官】川俣 郁子
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0271616(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0309086(US,A1)
【文献】特開2018-010216(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0207130(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第108777112(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第109859642(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第105009188(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第106940966(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0137102(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F9/00-9/46
H05B33/00-33/28
44/00
45/60
H10K50/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1パネル部分、第2パネル部分、及び前記第1パネル部分と前記第2パネル部分との間に接続された折り曲げ部分を含むフレキシブルパネルと、
前記フレキシブルパネルの非表示側表面に接着され、前記第1パネル部分に接着された第1膜部分及び前記第2パネル部分に接着された第2膜部分を含む保護膜と、
を含み、
前記フレキシブルパネルは、前記第1パネル部分と前記第2パネル部分とが前記表面に垂直な第1方向に互いに重なり合うように、前記折り曲げ部分で折り曲げられ、
前記第2膜部分に近い前記第1膜部分の第1エッジは、前記第1パネル部分と前記折り曲げ部分との間の第1境界から第1距離で離れ、前記第1膜部分に近い前記第2膜部分の第2エッジは、前記第2パネル部分と前記折り曲げ部分との間の第2境界から第2距離で離れ、前記第1距離と前記第2距離との和は0より大きく、且つ前記第1距離及び前記第2距離はいずれも0以上であり、
前記第1膜部分、前記第2膜部分、および前記折り曲げ部分の間に重なる部分はなく、
前記フレキシブルパネルは、前記第1パネル部分に設置された第1アライメントマーク及び前記第2パネル部分に設置された第2アライメントマークをさらに含み、前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークは前記折り曲げ部分を折り曲げる際に位置合わせに用いられ、前記第2距離は、前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークとを位置合わせする最大偏差の絶対値と、前記第1膜部分と前記第2膜部分との間の開口の幅の最大製造偏差の絶対値との和以上である、表示装置
であって、
前記表示装置は、さらに放熱膜を含み、前記放熱膜は前記第1方向において前記第1膜部分と前記第2膜部分との間にあり、前記放熱膜は前記第1膜部分全体を覆い、前記放熱膜は前記第1アライメントマーク及び前記第2アライメントマークとずれるように設計される、表示装置。
【請求項2】
前記第1距離は0に等しい、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記第2距離は0に等しい、請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記第1距離及び前記第2距離はいずれも0より大きい、請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
前記第1距離及び前記第2距離の少なくとも一方は0より大きく200μm以下の範囲内にある、請求項1から4のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項6】
前記フレキシブルパネルは、前記第2膜部分が前記第1膜部分に接するように、前記折り曲げ部分で折り曲げられる、請求項5に記載の表示装置。
【請求項7】
前記第1パネル部分は表示ユニットを含み、前記表示ユニットは複数の画素を含み、各画素は発光素子及び画素回路を含む、請求項
6に記載の表示装置。
【請求項8】
さらにフレキシブルプリント基板を含み、前記フレキシブルプリント基板が第2パネル部分に接続される、請求項
7に記載の表示装置。
【請求項9】
保護膜をフレキシブルパネルの非表示側表面に接着するステップであって、前記フレキシブルパネルは、第1パネル部分、第2パネル部分及び前記第1パネル部分と前記第2パネル部分との間に接続された折り曲げ部分を含むステップと、
前記保護膜の一部を除去して、前記第1パネル部分に接着された第1膜部分及び前記第2パネル部分に接着された第2膜部分を形成するステップと、
前記折り曲げ部分を折り曲げて、前記第1パネル部分と前記第2パネル部分を前記非表示側表面に垂直な第1方向に互いに重なり合わせるステップと、を含み、
前記第2膜部分に近い前記第1膜部分の第1エッジは、前記第1パネル部分と前記折り曲げ部分との間の第1境界から第1距離で離れ、前記第1膜部分に近い前記第2膜部分の第2エッジは、前記第2パネル部分と前記折り曲げ部分との間の第2境界から第2距離で離れ、前記第1距離と前記第2距離との和は0より大きく、且つ前記第1距離及び前記第2距離はいずれも0以上であり、
前記第1膜部分、前記第2膜部分、および前記折り曲げ部分の間に重なる部分はなく、
前記フレキシブルパネルは、前記第1パネル部分に設置された第1アライメントマーク及び前記第2パネル部分に設置された第2アライメントマークをさらに含み、前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークは前記折り曲げ部分を折り曲げる際に位置合わせに用いられ、前記第2距離は、前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークとを位置合わせする最大偏差の絶対値と、前記第1膜部分と前記第2膜部分との間の開口の幅の最大製造偏差の絶対値との和以上である、表示装置の製造方法
であって、
前記表示装置は、さらに放熱膜を含み、前記放熱膜は前記第1方向において前記第1膜部分と前記第2膜部分との間にあり、前記放熱膜は前記第1膜部分全体を覆い、前記放熱膜は前記第1アライメントマーク及び前記第2アライメントマークとずれるように設計される、表示装置の製造方法。
【請求項10】
前記折り曲げ部分を折り曲げるステップは、
前記第1パネル部分及び前記第2パネル部分の一方を固定するステップと、
前記第1パネル部分及び前記第2パネル部分の他方を反転して、前記第1パネル部分に設置された前記第1アライメントマークと前記第2パネル部分に設置された前記第2アライメントマークとを位置合わせするステップと、を含む、請求項
9に記載の方法。
【請求項11】
前記第1距離は0に等しく、
前記折り曲げ部分を折り曲げるステップは、
前記第1パネル部分を固定するステップと、
前記第2パネル部分を反転して、第1パネル部分に設置された第1アライメントマークと第2パネル部分に設置された第2アライメントマークとを位置合わせするステップと、を含む、請求項
10に記載の方法。
【請求項12】
前記第2距離は0に等しく、
前記折り曲げ部分を折り曲げるステップは、
前記第2パネル部分を固定するステップと、
前記第1パネル部分を反転して、第1パネル部分に設置された第1アライメントマークと第2パネル部分に設置された第2アライメントマークとを位置合わせするステップと、を含む、請求項
10に記載の方法。
【請求項13】
前記第1距離及び前記第2距離はいずれも0より大きい、請求項
10に記載の方法。
【請求項14】
前記第1膜部分の前記第1パネル部分とは反対側に放熱膜を接着するステップをさらに含み、前記放熱膜は前記第1膜部分全体を覆う、請求項
9から
13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記第1距離及び前記第2距離の少なくとも一方は0より大きく200μm以下の範囲内にある、請求項
9から
13のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施例は表示装置及び表示装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
屈曲領域を有するフレキシブルパネルを含む表示装置が開発されてきた。例えば、表示装置の狭額縁設計を実現するために、外部回路が接続されるフレキシブルパネルの一端をパネルの裏側に向かって折り曲げる(又は、反転する)ことができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示の少なくとも1つの実施例はフレキシブルパネル及び保護膜を含む表示装置を提供する。前記フレキシブルパネルは第1パネル部分、第2パネル部分、及び前記第1パネル部分と前記第2パネル部分との間に接続された折り曲げ部分を含む。前記保護膜は前記フレキシブルパネルの非表示側表面に接着され、前記第1パネル部分に接着された第1膜部分及び前記第2パネル部分に接着された第2膜部分を含む。前記フレキシブルパネルは、前記第1パネル部分と前記第2パネル部分とが前記表面に垂直な第1方向に互いに重なり合うように、前記折り曲げ部分で折り曲げられる。前記第2膜部分に近い前記第1膜部分の第1エッジは、前記第1パネル部分と前記折り曲げ部分との間の第1境界から第1距離で離れ、前記第1膜部分に近い前記第2膜部分の第2エッジは、前記第2パネル部分と前記折り曲げ部分との間の第2境界から第2距離で離れ、前記第1距離と前記第2距離との和は0より大きく、且つ前記第1距離及び前記第2距離はいずれも0以上である。
【0004】
例えば、いくつかの実施例では、前記第1距離は0に等しい。
【0005】
例えば、いくつかの実施例では、前記第2距離は0に等しい。
【0006】
例えば、いくつかの実施例では、前記第1距離及び前記第2距離はいずれも0より大きい。
【0007】
例えば、いくつかの実施例では、前記フレキシブルパネルは、第1パネル部分に設置された第1アライメントマーク及び第2パネル部分に設置された第2アライメントマークをさらに含み、前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークは前記折り曲げ部分を折り曲げる際に位置合わせに用いられる。
【0008】
例えば、いくつかの実施例では、前記第1距離及び前記第2距離の少なくとも一方は、前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークとを位置合わせする最大偏差の絶対値と、前記第1膜部分と前記第2膜部分との間の開口の幅の最大製造偏差の絶対値との和以上である。
【0009】
例えば、いくつかの実施例では、前記第1距離及び前記第2距離の少なくとも一方は0より大きく200μm以下の範囲内にある。
【0010】
例えば、いくつかの実施例では、前記表示装置はさらに放熱膜を含む。前記第1方向において、前記放熱膜は前記第1膜部分と前記第2膜部分との間にあり、前記放熱膜は前記第1膜部分全体を覆う。
【0011】
例えば、いくつかの実施例では、前記フレキシブルパネルは、前記第2膜部分が前記第1膜部分に接するように、前記折り曲げ部分で折り曲げられる。
【0012】
例えば、いくつかの実施例では、前記第1パネル部分は表示ユニットを含み、前記表示ユニットは複数の画素を含み、各画素は発光素子及び画素回路を含む。
【0013】
例えば、いくつかの実施例では、前記表示装置はさらにフレキシブルプリント基板を含む。前記フレキシブルプリント基板が第2パネル部分に接続される。
【0014】
本開示の少なくとも1つの実施例は表示装置の製造方法をさらに提供し、保護膜をフレキシブルパネルの非表示側表面に接着するステップであって、前記フレキシブルパネルは、第1パネル部分、第2パネル部分及び前記第1パネル部分と前記第2パネル部分との間に接続された折り曲げ部分を含むステップと、前記保護膜の一部を除去して、前記第1パネル部分に接着された第1膜部分及び前記第2パネル部分に接着された第2膜部分を形成するステップと、前記折り曲げ部分を折り曲げて、前記第1パネル部分と前記第2パネル部分を前記非表示側表面に垂直な第1方向に互いに重なり合わせるステップと、を含む。前記第2膜部分に近い前記第1膜部分の第1エッジは、前記第1パネル部分と前記折り曲げ部分との間の第1境界から第1距離で離れ、前記第1膜部分に近い前記第2膜部分の第2エッジは、前記第2パネル部分と前記折り曲げ部分との間の第2境界から第2距離で離れ、前記第1距離と前記第2距離との和は0より大きく、且つ前記第1距離及び前記第2距離はいずれも0以上である。
【0015】
例えば、いくつかの実施例では、前記折り曲げ部分を折り曲げるステップは、前記第1パネル部分及び前記第2パネル部分の一方を固定するステップと、前記第1パネル部分及び前記第2パネル部分の他方を反転して、第1パネル部分に設置された第1アライメントマークと第2パネル部分に設置された第2アライメントマークとを位置合わせするステップと、を含む。
【0016】
例えば、いくつかの実施例では、前記第1距離は0に等しい。前記折り曲げ部分を折り曲げるステップは、前記第1パネル部分を固定するステップと、前記第2パネル部分を反転して、第1パネル部分に設置された第1アライメントマークと第2パネル部分に設置された第2アライメントマークとを位置合わせするステップと、を含む。
【0017】
例えば、いくつかの実施例では、前記第2距離は0に等しい。前記折り曲げ部分を折り曲げるステップは、前記第2パネル部分を固定するステップと、前記第1パネル部分を反転して、第1パネル部分に設置された第1アライメントマークと第2パネル部分に設置された第2アライメントマークとを位置合わせするステップと、を含む。
【0018】
例えば、いくつかの実施例では、前記第1距離及び前記第2距離はいずれも0より大きい。
【0019】
例えば、いくつかの実施例では、前記方法は、前記第1膜部分の前記第1パネル部分とは反対側に放熱膜を接着するステップをさらに含む。前記放熱膜は前記第1膜部分全体を覆う。
【0020】
例えば、いくつかの実施例では、前記第1距離及び前記第2距離の少なくとも一方は0より大きく200μm以下の範囲内にある。
【0021】
本開示の実施例の技術案をより明瞭に説明するために、以下では実施例に必要な図面を簡単に説明し、なお、以下の図面は単に本開示のいくつかの実施例のみを示し、保護範囲を限定するものではなく、当業者にとって、創造的な労働を必要とせずに、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1A】
図1Aは本開示の実施例に係る表示装置の断面図を示す。
【
図3】
図3は本開示の別の実施例に係る表示装置の断面図を示す。
【
図4】
図4は本開示の別の実施例に係る表示装置の断面図を示す。
【
図5】
図5は本開示の実施例に係る表示装置の製造方法のフローチャートを示す。
【
図6A】
図6Aは本開示の実施例に係る表示装置の製造方法のステップを示す。
【
図6B】
図6Bは本開示の実施例に係る表示装置の製造方法のステップを示す。
【
図6C】
図6Cは本開示の実施例に係る表示装置の製造方法のステップを示す。
【
図7】
図7は本開示の別の実施例に係る表示装置の製造方法のフローチャートを示す。
【
図8A】
図8Aは本開示の別の実施例に係る表示装置の製造方法のステップを示す。
【
図8B】
図8Bは本開示の別の実施例に係る表示装置の製造方法のステップを示す。
【
図8C】
図8Cは本開示の別の実施例に係る表示装置の製造方法のステップを示す。
【
図9】
図9は本開示の別の実施例に係る表示装置の断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本開示の実施例の目的、技術案、及び利点をさらに明確にするために、以下、本開示の実施例の図面を参照して、本開示の実施例の技術案について明確に、完全に説明する。明らかなように、説明される実施例は本開示の一部の実施例であり、全ての実施例ではない。説明される本開示の実施例に基づいて、当業者が創造的な労働を必要とせずに得る全ての他の実施例は、本開示の保護範囲に属するものである。
【0024】
特に定義しない限り、本開示に使用されている技術用語又は科学用語は当業者が理解できる通常の意味を有する。本開示に使用されている「第1」、「第2」及び類似する用語は、順序、数量又は重要性を示すものではなく、異なる構成要素を区別するためのものにすぎない。「含む」又は「備える」等の類似する用語は、「含む」又は「備える」の前に記載された素子又は部材が、「含む」又は「備える」の後に挙げられる素子又は部材及びその同等物を含むが、他の素子又は部材を排除しないことを意味する。「上」、「下」、「左」、「右」等は、相対位置関係を示すだけであり、説明対象の絶対位置が変わると、該相対位置関係も対応して変化する可能性がある。
【0025】
図10は表示装置10を示す。当該表示装置10はフレキシブルパネル10及び保護膜20を含む。フレキシブルパネル10は、第1パネル部分11、第2パネル部分12及び第1パネル部分11と第2パネル部分12との間に接続された折り曲げ部分13を含む。フレキシブルパネル10は表示側表面及び非表示側表面を含み、表示側表面は表示機能を実行するスクリーン部分として機能する。保護膜20はフレキシブルパネル10の非表示側表面に接着され、基本的に第1パネル部分11に接着された第1膜部分21及び基本的に第2パネル部分12に接着された第2膜部分22を含む。フレキシブルパネル12は、第1パネル部分11と第2パネル部分12とがフレキシブルパネル10の当該表面に垂直な第1方向に互いに重なり合うように、折り曲げ部分13で折り曲げられる。第1膜部分21と第2膜部分22との間には折り曲げ部分13に対応する開口23が形成されて、保護膜20とフレキシブルパネル10との応力差によるフレキシブルパネル10の破損を軽減させる。
【0026】
しかし、
図10に示すように、例えば、開口23を切断する際に生じる切断公差や折り曲げ部分13を折り曲げる際に生じる位置合わせ公差等で、第2膜部分22のセクション22’は折り曲げ部分13とともに折り曲げられる。例えばセクション22’付近の折り曲げ部分13のセクションに破損(例えば、破断等)が発生する可能性がある。
【0027】
本開示のいくつかの実施例は表示装置を提供し、当該表示装置はフレキシブルパネル及び保護膜を含む。フレキシブルパネルは第1パネル部分、第2パネル部分、及び当該第1パネル部分と当該第2パネル部分との間に接続された折り曲げ部分を含む。保護膜はフレキシブルパネルの非表示側表面に接着され、第1パネル部分に接着された第1膜部分及び第2パネル部分に接着された第2膜部分を含む。フレキシブルパネルは、第1パネル部分と第2パネル部分とが当該表面に垂直な第1方向に互いに重なり合うように、折り曲げ部分で折り曲げられる。第2膜部分に近い第1膜部分の第1エッジは、第1パネル部分と折り曲げ部分との間の第1境界から第1距離で離れる。第1膜部分に近い第2膜部分の第2エッジは、第2パネル部分と折り曲げ部分との間の第2境界から第2距離で離れる。当該第1距離と当該第2距離との和は0より大きい。且つ、前記第1距離及び前記第2距離はいずれも0以上である。
【0028】
当該第1距離と当該第2距離との和を0より大きくし、且つ第1距離及び第2距離をいずれも0以上にするため、折り曲げ部分を折り曲げる際に、第1膜部分及び第2膜部分が折り曲げ部分とともに折り曲げられることを回避することができ、それにより、折り曲げ部分に破損の発生を回避し、表示装置の品質及び耐用年数を向上させる。
【0029】
図1Aは本開示の実施例に係る表示装置100の断面図を示す。
図1Aに示すように、当該表示装置100はフレキシブルパネル110、保護膜120及び放熱膜130を含む。フレキシブルパネル10は表示側表面及び非表示側表面を含む。表示側表面は表示機能を実行するスクリーン部分として機能し、使用過程でユーザーに見られ、非表示側表面は表示機能を有さず、使用過程でユーザーに見られない。
【0030】
フレキシブルパネル110は第1パネル部分111、第2パネル部分112、及び当該第1パネル部分111と当該第2パネル部分112との間に接続された折り曲げ部分113を含む。フレキシブルパネル110は、第1パネル部分111と第2パネル部分112とが互いに重なり合うように、折り曲げ部分113で折り曲げられる。
【0031】
図1Bは折り曲げ部分113が折り曲げられる前、
図1Aの表示装置100の下面図(非表示側から見る)を示す。
図1A及び
図1Bに示すように、保護膜120はフレキシブルパネル110の非表示側表面114に接着され、第1パネル部分111に接着された第1膜部分121及び第2パネル部分112に接着された第2膜部分122を含む。第1パネル部分111と第2パネル部分112とは当該表面114に垂直な第1方向に重なり合う。第1膜部分121と第2膜部分122との間に開口123が形成される。当該開口123は切断で形成できる。例えば、完全な保護膜120を表面114全体に接着し、次に当該完全な保護膜120の開口123の部分を切断することにより、第1膜部分121及び第2膜部分122は形成される。開口123は密閉式開口であってもよく、それにより第1膜部分121と第2膜部分122が他の膜部分を介して接続され、又は、開口123は非密閉式開口(
図1Bを参照)であってもよく、それにより、第1膜部分121と第2膜部分122とが互いに分離している。
【0032】
保護膜120はフレキシブルパネル110を支持及び保護することに用いられる。例えば、保護膜120はポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリイミド(PI)等の材料で製造されてもよい。例えば、保護膜120は透明なものである。また、保護膜120は接着層(図示せず)によってフレキシブルパネル110の表面114に接着されてもよい。接着層は、例えば、OCA粘着剤(光学透明粘着剤、Optically Clear Adhesive)で形成されてもよい。
【0033】
第2膜部分122に近い第1膜部分121の第1エッジは、第1パネル部分111と折り曲げ部分113との間の第1境界から第1距離x1で離れる。第1膜部分121に近い第2膜部分122の第2エッジは、第2パネル部分112と折り曲げ部分113との間の第2境界から第2距離x2で離れる。当該第1距離x1と第2距離x2との和は0より大きく、且つ当該第1距離x1及び第2距離x2はいずれも0以上である。第1パネル部分111は少なくとも第1境界付近でストレートであり、即ち、その曲率が0であり、折り曲げ部分113は少なくとも第1境界付近で屈曲し、即ち、その曲率が0ではない。第2パネル部分112は少なくとも第2境界付近でストレートであり、即ち、その曲率が0であり、折り曲げ部分113は少なくとも第2境界付近で屈曲し、即ち、その曲率が0ではない。
【0034】
本実施例では、当該第1距離x1は0に等しく、当該第2距離x2は0より大きい。折り曲げ部分113を折り曲げる際に、まず、第1パネル部分111及びそれに接着された第1膜部分121を固定し、次に、折り曲げ部分113を折り曲げて第1パネル部分111と第2パネル部分112を第1方向において重なり合わせる。第2距離を0より大きく設計するため、第2パネル部分112に接着された第2膜部分122が折り曲げ部分113とともに折り曲げられることを回避することができる。
【0035】
本実施例では、折り曲げ操作をより正確に実行するために、フレキシブルパネル110は、第1パネル部分111に設置された第1アライメントマーク161及び第2パネル部分112に設置された第2アライメントマーク162をさらに含む。折り曲げ部分113を折り曲げる際に、第1アライメントマーク161と第2アライメントマーク162を位置合わせする。第1アライメントマーク161と第2アライメントマーク162は、第1パネル部分111と第2パネル部分112との第1方向における距離が一定である場合、第1アライメントマーク161と第2アライメントマーク162が位置合わせされると、第2距離x2を実現するように、位置決めされる。第1アライメントマーク161と第2アライメントマーク162の形状は同じであってもよく、又は相補的であってもよい。例えば、第1アライメントマーク161と第2アライメントマーク162の形状は同じ十字パターンであってもよく、又は、第1アライメントマーク161は十字パターンで、第2アライメントマーク162は同じ十字を有する開口であってもよい。第1アライメントマーク161と第2アライメントマーク162は、フレキシブルパネル110の非表示側から見えられるように設置され、例えば、フレキシブルパネルの非表示側表面114に設置され、それにより、第1アライメントマーク161と第2アライメントマーク162の位置合わせが可能となる。
【0036】
上記のように、切断によって第1膜部分121と第2膜部分122との間の開口123を形成することができる。表示装置の製造過程で、第1パネル部分111及び第2パネル部分112のうちの一方を固定し、他方を反転するとともに、第1アライメントマーク161と第2アライメントマーク162を位置合わせすることができる。しかし、実際に、開口123の幅(即ち、第1膜部分121と第2膜部分123との間の、第1方向及び第1境界に垂直な第2方向における距離)は切断公差の影響を受け、第1パネル部分111と第2パネル部分112との第2方向における相対位置は、第1アライメントマーク161と第2アライメントマーク162との位置合わせ公差の影響を受ける。従って、第1距離x1と第2距離x2との距離和を0より大きく設定し、第1距離x1及び第2距離x2がいずれも0以上であるようにすることで、保護膜120が折り曲げ部分113とともに折り曲げられることを回避する。当該切断公差及び位置合わせ公差等に基づいて当該第1距離x1及び第2距離x2の少なくとも一方を決定できる。例えば、本実施例では、第1パネル部分111を固定し且つ第2パネル部分112を反転する場合、当該第2距離x2は、第1アライメントマーク161と第2アライメントマーク162とを位置合わせする最大偏差の絶対値と、第1膜部分121と第2膜部分122との間の開口123の幅の最大製造偏差の絶対値との和に等しい。また、第2距離x2は、第1アライメントマーク161と第2アライメントマーク162とを位置合わせする最大偏差の絶対値と、第1膜部分121と第2膜部分122との間の開口123の幅の最大製造偏差の絶対値との和より大きく設計されてもよい。例えば、当該第2距離は、0より大きく且つ500μm以下であってもよく、又は0より大きく且つ300μm以下であってもよく、又は0より大きく且つ100μm以下であってもよく、又は100μmより大きく且つ200μm以下であってもよい。本実施例では、第1距離x1は0に等しくてもよい。
【0037】
他の実施例では、他の公差又は他の要素を考慮して第2距離x2を決定してもよく、例えば、第1膜部分121の位置決め公差、即ち、第1膜部分121の第1エッジから第1境界までの第1距離x1の公差が挙げられる。
【0038】
なお、第1膜部分121の第1エッジは第1境界とゼロでない角度をなす可能性があり、即ち、第1エッジは第1境界に対して傾斜して設置される可能性がある。又は、第1膜部分121の第1エッジは不規則形状、例えば鋸歯状である可能性がある。これらの場合、第1距離x1とは、第1膜部分121の第1エッジから第1境界までの最小距離を指す。また、同様に、第2距離x2とは、第2膜部分122の第2エッジから第2境界までの最小距離を指す。
【0039】
放熱膜130は第1膜部分121と第2膜部分122との間に設置されてもよい。例えば、放熱膜130は、基本的に第1膜部分121全体を覆って、第1パネル部分111で生じた熱を放熱することに用いられる。例えば、放熱膜130は、第1膜部分121のみに接着されてもよく、又は第1膜部分121及び第2膜部分122の両方に接着されてもよい。例えば、放熱膜130はグラファイト放熱膜、ナノカーボン放熱膜等であってもよい。例えば、本実施例では、放熱膜130は、フォーム、銅箔、グラファイト、EMBO粘着剤を含む複合材である。
【0040】
非透明な放熱膜130が存在する場合、放熱膜130は第1アライメントマーク161及び第2アライメントマーク162を遮る恐れがある。従って、放熱膜は基本的に第1膜部分121全体を覆うが、放熱膜130は第1アライメントマーク161及び第2アライメントマーク162と互いにずれるように設計される。それにより、第1アライメントマーク161及び第2アライメントマーク162が放熱膜130により遮られることを回避する。
【0041】
別の実施例では、第1膜部分121と第2膜部分122が互いに接し、放熱膜130が設置されなくてもよく、
図9に示される。また、別の実施例では、必要に応じて、特定の部材が第1膜部分121と第2膜部分122との間に設置されてもよい。これらの部材の厚さに基づいて、第1パネル部分111と第2パネル部分112との第1方向における距離を決定することができる。
【0042】
第1パネル部分111は表示側表面に位置する表示領域を含み、当該表示領域は表示ユニットを含む。当該表示ユニットはアレイ状に配列された複数の画素を含む。複数の画素は、表示領域でフレキシブルパネル110の非表示側とは反対の表示側に向かって発光して、画像を表示する。
図2は
図1Aの第1パネル部分111の表示ユニットの部分図を示す。
図2に示すように、各画素は発光素子及び画素回路を含み、画素回路は、例えば、薄膜トランジスタ(TFT)等を含み、発光素子は、例えば、有機発光ダイオード(OLED)を含む。本開示の実施例は表示ユニットのタイプを制限せず、例えば、OLED表示ユニット以外に、量子ドット発光ダイオード(QLED)表示ユニット等であってもよい。
【0043】
図2に示すように、第1パネル部分111は、ベース410、遮光部420、薄膜トランジスタ、有機発光ダイオード及び封止層480を含む。薄膜トランジスタは、活性層441、ゲート443、ソースドレイン444を含む。有機発光ダイオードは、第1駆動電極461、第2駆動電極463及び第1駆動電極461と第2駆動電極463との間の発光層462を含む。複数の絶縁層は各々の電極層の間に設置される。複数の絶縁層は、バッファ層430、ゲート絶縁層442、中間誘電体層445、平坦化層450及び画素画定層470等を含んでもよい。
【0044】
本実施例に係る表示装置のフレキシブルパネル110はOLEDディスプレイパネルである。上記のように、他の実施例では、当該フレキシブルパネル110は発光ダイオード(LED)ディスプレイパネル、量子ドット発光ダイオード(QLED)ディスプレイパネル等であってもよい。他の実施例では、第1パネル部分111は他の構造を有してもよく、本開示の実施例では限定されない。例えば、第1パネル部分111はコンデンサ、タッチ電極層、偏光板等を含んでもよい。
【0045】
また、
図1A及び
図1Bに示すように、表示装置はフレキシブルプリント基板140及び回路素子150(例えば、集積回路素子)をさらに含む。フレキシブルプリント基板1450は、例えば、異方性導電性膜(ACF)を介して第2パネル部分112に接続又はボンディング(bonding)される。回路素子150はフレキシブルプリント基板140を介して第2パネル部分112に電気的及び機械的に接続される。回路素子150は集積回路チップであってもよく、例えば、表示機能又はタッチ機能を実現するための集積回路チップが挙げられ、当該集積回路チップは適切な封止形態でフレキシブルプリント基板1450に実装されてもよい。
【0046】
図3は本開示の別の実施例に係る表示装置200の断面図を示す。
【0047】
図3に示すように、当該表示装置200は、フレキシブルパネル210、保護膜220、放熱膜230、フレキシブルプリント基板240及び回路素子250を含む。
【0048】
フレキシブルパネル210は、第1パネル部分211、第2パネル部分212及び当該第1パネル部分211と当該第2パネル部分212との間に接続された折り曲げ部分213を含む。フレキシブルパネル210は、第1パネル部分211と第2パネル部分212とが互いに重なり合うように、折り曲げ部分213で折り曲げられる。フレキシブルパネル210は、第1パネル部分211に設置された第1アライメントマーク261及び第2パネル部分212に設置された第2アライメントマーク262をさらに含む。折り曲げ部分213を折り曲げる際に、第1パネル部分211と第2パネル部分212とが互いに重なり合う方向に、第1アライメントマーク261と第2アライメントマーク262とを位置合わせする。
【0049】
保護膜220は、フレキシブルパネル210の非表示側表面214に接着され、第1パネル部分211に接着された第1膜部分221及び第2パネル部分212に接着された第2膜部分222を含む。第1膜部分221と第2膜部分222との間に開口223が形成される。
【0050】
第2膜部分222に近い第1膜部分221の第1エッジは、第1パネル部分211と折り曲げ部分213との間の第1境界から第1距離x1で離れる。第1膜部分221に近い第2膜部分222の第2エッジは、第2パネル部分212と折り曲げ部分213との間の第2境界から第2距離x2で離れる。当該第1距離x1と第2距離x2との和は0より大きく、且つ当該第1距離x1及び第2距離x2はいずれも0以上である。第1パネル部分211は少なくとも第1境界付近でストレートであり、即ち、その曲率が0であり、折り曲げ部分213は少なくとも第1境界付近で屈曲し、即ち、その曲率が0ではない。第2パネル部分212は少なくとも第2境界付近でストレートであり、即ち、その曲率が0であり、折り曲げ部分213は少なくとも第2境界付近で屈曲し、即ち、その曲率が0ではない。
【0051】
表示装置100との相違点は、表示装置200では、第2距離x2が0に等しく、第1距離x1が0より大きいことである。
【0052】
例えば、表示装置200の製造時に、第2パネル部分212を固定し、第1パネル部分211を折り曲げることができる。第1距離x1が0より大きいため、保護膜220が折り曲げ部分213とともに折り曲げられることを回避することができる。
【0053】
例えば、第2パネル部分211を固定し且つ第1パネル部分212を反転する場合、当該第1距離x1は、第1アライメントマーク261と第2アライメントマーク262とを位置合わせする最大偏差の絶対値と、第1膜部分221と第2膜部分222との間の開口223の幅の最大製造偏差の絶対値との和以上である。
【0054】
例えば、当該第1距離x1は、0より大きく且つ500μm以下であってもよく、又は0より大きく且つ300μm以下であってもよく、又は0より大きく且つ100μm以下であってもよく、又は100μmより大きく且つ200μm以下であってもよい。本実施例では、第2距離x2は0に等しい。
【0055】
図4は本開示の別の実施例に係る表示装置300の断面図を示す。
【0056】
図4に示すように、当該表示装置300は、フレキシブルパネル310、保護膜320、放熱膜330、フレキシブルプリント基板340及び回路素子350を含む。
【0057】
フレキシブルパネル310は、第1パネル部分311、第2パネル部分312及び当該第1パネル部分311と当該第2パネル部分312との間に接続された折り曲げ部分313を含む。フレキシブルパネル310は、第1パネル部分311と第2パネル部分312とが互いに重なり合うように、折り曲げ部分313で折り曲げられる。フレキシブルパネル310は、第1パネル部分311に設置された第1アライメントマーク361及び第2パネル部分312に設置された第2アライメントマーク362をさらに含む。折り曲げ部分313を折り曲げる際に、第1アライメントマーク361と第2アライメントマーク362とを位置合わせする。
【0058】
保護膜320は、フレキシブルパネル310の非表示側表面314に接着され、第1パネル部分311に接着された第1膜部分321及び第2パネル部分312に接着された第2膜部分322を含む。第1膜部分321と第2膜部分322との間に開口323が形成される。
【0059】
第2膜部分322に近い第1膜部分321の第1エッジは、第1パネル部分311と折り曲げ部分313との間の第1境界から第1距離x1で離れる。第1膜部分321に近い第2膜部分322の第2エッジは、第2パネル部分312と折り曲げ部分313との間の第2境界から第2距離x2で離れる。当該第1距離x1と第2距離x2との和は0より大きく、且つ当該第1距離x1及び第2距離x2はいずれも0以上である。第1パネル部分311は少なくとも第1境界付近でストレートであり、即ち、その曲率が0であり、折り曲げ部分313は少なくとも第1境界付近で屈曲し、即ち、その曲率が0ではない。第2パネル部分312は少なくとも第2境界付近でストレートであり、即ち、その曲率が0であり、折り曲げ部分313は少なくとも第2境界付近で屈曲し、即ち、その曲率が0ではない。
【0060】
表示装置100との相違点は、表示装置300では、第1距離x1及び第2距離x2の両方がいずれも0より大きいことである。
【0061】
例えば、表示装置300の製造時に、第1パネル部分311及び第2パネル部分212のうちの一方を固定し、他方を折り曲げることができる。第1距離x1及び第2距離x2がいずれも0より大きいため、保護膜320が折り曲げ部分313とともに折り曲げられることを回避することができる。
【0062】
例えば、当該第1パネル部分311を固定し且つ第2パネル部分312を反転する場合、当該第2距離x2は、0より大きく且つ500μm以下であってもよく、又は0より大きく且つ300μm以下であってもよく、又は0より大きく且つ100μm以下であってもよく、又は100μmより大きく且つ200μm以下であってもよい。例えば、当該第2パネル部分312を固定し且つ第1パネル部分311を反転する場合、当該第1距離x1は、0より大きく且つ500μm以下であってもよく、又は0より大きく且つ300μm以下であってもよく、又は0より大きく且つ100μm以下であってもよく、又は100μmより大きく且つ200μm以下であってもよい。又は、例えば、当該第1距離x1及び第2距離x2はいずれも、0より大きく且つ500μm以下であってもよく、又は0より大きく且つ300μm以下であってもよく、又は0より大きく且つ100μm以下であってもよく、又は100μmより大きく且つ200μm以下であってもよい。
【0063】
本開示のいくつかの実施例は表示装置の製造方法をさらに提供する。
【0064】
図5は本開示の実施例に係る表示装置の製造方法のフローチャートを示す。
図6A-
図6Cは本開示の実施例に係る表示装置の製造方法のステップを示す。例えば、当該表示装置の製造方法は上記表示装置100及び300の製造に利用できる。以下、表示装置100を例として、当該実施例に係る表示装置の製造方法を説明する。
【0065】
図5-
図6Cに示すように、表示装置100の製造方法はステップS110-S160を含む。
【0066】
ステップS110では、フレキシブルパネル110を提供し、当該フレキシブルパネル110は、表示側及び非表示側を含み、且つ第1パネル部分111、第2パネル部分112及び第1パネル部分111と第2パネル部分112との間に接続された、折り曲げられる折り曲げ部分113を含む。
【0067】
ステップS120では、完全な保護膜120をフレキシブルパネル110の非表示側表面114に接着し、
図6Aに示される。
【0068】
ステップS130では、保護膜120の一部を除去して、第1パネル部分111に接着された第1膜部分121及び第2パネル部分112に接着された第2膜部分122を形成し、
図6Bに示される。例えば、保護膜120を切断することによって保護膜120の一部を除去することができる。
【0069】
或いは、ステップS120及びステップS130では、第1膜部分121、第2膜部分122及び第1膜部分121と第2膜部分122との間の開口123を含む保護膜120を直接提供し、保護膜120をフレキシブルパネル110に接着する。フレキシブルパネル110に接着された保護膜120は接着される前に切断されて開口123が形成された。
【0070】
ステップS140では、第1膜部分121の第1パネル部分111とは反対側に放熱膜130を接着し、
図6Cに示される。
【0071】
ステップS150では、第1パネル部分111を固定して、第2膜部分122に近い第1膜部分121の第1エッジを、第1パネル部分111と折り曲げ部分113との間の第1境界から第1距離x1で離す。例えば、第1距離x1は0に等しい。
【0072】
ステップS160では、第1パネル部分111を固定した場合、
図6Cの矢印に示される方向に第2パネル部分112を反転するとともに折り曲げ部分113を折り曲げ、第1パネル部分111に設置された第1アライメントマーク161と第2パネル部分112に設置された第2アライメントマーク162とを位置合わせし、第1パネル部分111と第2パネル部分112を表面114に垂直な第1方向に互いに重なり合わせる。
【0073】
ステップ160では、折り曲げ部分113を折り曲げた後、第1膜部分121に近い第2膜部分122の第2エッジを、第2パネル部分112と折り曲げ部分113との間の第2境界から第2距離x2で離すように設計し、当該第2距離x2は0より大きい。
【0074】
第2距離が0より大きいため、保護膜120の第2膜部分122が折り曲げ部分113とともに折り曲げられることを回避することができる。
【0075】
なお、上記ステップは、並行して、又は他の順序で実行できる。また、上記ステップの1つ又は複数のステップは省略できる。
【0076】
図7は本開示の実施例に係る表示装置の製造方法のフローチャートを示す。
図8A-
図8Cは本開示の実施例に係る表示装置の製造方法のステップを示す。例えば、当該表示装置の製造方法は上記表示装置200及び300の製造に利用できる。表示装置200を例として、当該実施例に係る表示装置の製造方法を説明する。
【0077】
図7-
図8Cに示すように、表示装置200の製造方法はステップS210-S260を含む。
【0078】
ステップS210では、フレキシブルパネル210を提供し、当該フレキシブルパネル210は、表示側及び非表示側を含み、且つ第1パネル部分211、第2パネル部分212及び第1パネル部分211と第2パネル部分212との間に接続された、折り曲げられる折り曲げ部分213を含む。
【0079】
ステップS220では、完全な保護膜220をフレキシブルパネル210の非表示側表面214に接着し、
図6Aに示される。
【0080】
ステップS230では、保護膜220の一部を除去して、第1パネル部分211に接着された第1膜部分221及び第2パネル部分212に接着された第2膜部分222を形成し、
図6Bに示される。例えば、保護膜220を切断することによって保護膜220の一部を除去することができる。
【0081】
或いは、ステップS220及びステップS230では、第1膜部分221、第2膜部分222及び第1膜部分221と第2膜部分222との間の開口223を含む保護膜220を直接提供し、保護膜220をフレキシブルパネル210に接着する。フレキシブルパネル210に接着された保護膜220は接着される前に切断されて開口223が形成された。
【0082】
ステップS240では、第1膜部分221の第1パネル部分211とは反対側に放熱膜230を接着し、
図6Cに示される。
【0083】
ステップS250では、第2パネル部分212を固定して、第1膜部分221に近い第2膜部分222の第2エッジを、第2パネル部分212と折り曲げ部分213との間の第2境界から第2距離x2で離す。例えば、第2距離x2は0に等しい。
【0084】
ステップS260では、
図8Cの矢印に示される方向に第1パネル部分211を反転するとともに折り曲げ部分213を折り曲げ、第1パネル部分211に設置された第1アライメントマーク261と第2パネル部分212に設置された第2アライメントマーク262とを位置合わせし、第1パネル部分211と第2パネル部分212を表面214に垂直な第1方向に互いに重なり合わせる。
【0085】
ステップ160では、折り曲げ部分213を折り曲げた後、第2膜部分222に近い第1膜部分221の第1エッジを、第1パネル部分211と折り曲げ部分213との間の第1境界から第1距離x1で離すように設計し、当該第2距離x1は0より大きい。
【0086】
第1距離x1が0より大きいため、保護膜220の第1膜部分221が折り曲げ部分213とともに折り曲げられることを回避することができる。
【0087】
なお、上記ステップは、並行して、又は他の順序で実行できる。また、上記ステップの1つ又は複数のステップは省略できる。
【0088】
本開示の範囲は以上説明された実施形態に限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲及びその同等範囲によって限定される。
【符号の説明】
【0089】
100、200、300 表示装置
10、110、210、310 フレキシブルパネル
20、120、220、320 保護膜