(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-04
(45)【発行日】2024-04-12
(54)【発明の名称】基板処理装置、基板処理方法、及びノズルユニット
(51)【国際特許分類】
B05C 11/08 20060101AFI20240405BHJP
H01L 21/306 20060101ALI20240405BHJP
H01L 21/304 20060101ALI20240405BHJP
B05C 11/10 20060101ALI20240405BHJP
B05D 1/26 20060101ALI20240405BHJP
B05D 3/14 20060101ALI20240405BHJP
【FI】
B05C11/08
H01L21/306 R
H01L21/304 643A
B05C11/10
B05D1/26 Z
B05D3/14
(21)【出願番号】P 2020156330
(22)【出願日】2020-09-17
【審査請求日】2021-09-02
(31)【優先権主張番号】10-2019-0118363
(32)【優先日】2019-09-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】518162784
【氏名又は名称】セメス カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ホン,ヨン フン
(72)【発明者】
【氏名】キム,フィワン
(72)【発明者】
【氏名】リー,ジ ヨン
【審査官】山本 晋也
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-183389(JP,A)
【文献】特開平09-115873(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B05C 7/00-21/00
B05D 1/00- 7/26
H01L 21/304
H01L 21/306
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板処理装置において、
基板を支持する支持ユニットと、
前記基板に液を供給するノズルを有するノズルユニットと、を含み、
前記ノズルは、接地ラインと連結され、
前記接地ラインには可変抵抗が提供され、
前記ノズルの表面は、1つ以上の溝又は突起が形成される基板処理装置。
【請求項2】
前記可変抵抗は、
第1抵抗と前記第1抵抗より低い第2抵抗に可変される請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記ノズルの移動又は前記ノズルによる薬液の吐出が開始される場合又は前記ノズルによる薬液の吐出が終了される場合、前記可変抵抗は、前記第1抵抗に提供される請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記ノズルによって薬液が供給される途中である場合、前記可変抵抗は、前記第2抵抗に提供される請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記第1抵抗と前記第2抵抗との間の可変は漸進的な値の変化によって成される請求項4に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記可変抵抗は
、
第1抵抗と、前記第1抵抗より低い第2抵抗と、前記第1抵抗より低く、前記第2抵抗より高い第3抵抗に可変される請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記ノズルの移動又は前記ノズルによる薬液の吐出が開始される場合、前記可変抵抗は、前記第1抵抗に提供される請求項6に記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記ノズルによって薬液が供給される途中である場合、前記可変抵抗は、前記第2抵抗に提供される請求項6に記載の基板処理装置。
【請求項9】
前記ノズルによる薬液の吐出が終了される場合、前記可変抵抗は第3抵抗に提供される請求項6に記載の基板処理装置。
【請求項10】
前記第1抵抗から前記第2抵抗への可変と、前記第2抵抗から前記第3抵抗への可変は漸進的な値の変化によって成される請求項9に記載の基板処理装置。
【請求項11】
前記可変抵抗は、前記接地ラインに連結され並列に提供される複数の抵抗と、
各抵抗に提供されるスイッチと、を含み、
前記スイッチは、制御部によって制御される請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項12】
前記溝又は突起は、螺旋形に形成される請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項13】
前記ノズルは、
ノズル部と、
前記ノズル部を囲むノズルカバー部と、を含み、
前記ノズルカバー部は、前記接地ラインと連結される請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項14】
前記接地ラインは、ノズルカバー部の外側面と連結された請求項13に記載の基板処理装置。
【請求項15】
請求項1に記載の基板処理装置を利用した基板処理方法において、
前記ノズルによって薬液が供給される途中である場合、前記可変抵抗を第1抵抗より低い第2抵抗に変更する基板処理方法。
【請求項16】
前記ノズルの移動又は前記ノズルによる薬液の吐出が開始される場合又は前記ノズルによる薬液の吐出が終了される場合、前記可変抵抗を前記第1抵抗に変更する請求項15に記載の基板処理方法。
【請求項17】
前記ノズルの移動又は前記ノズルによる薬液の吐出が開始される場合又は前記ノズルによる薬液の吐出が終了される場合、前記可変抵抗を前記第1抵抗に変更し、
前記ノズルによる薬液の吐出が終了される場合、前記第1抵抗より低く、前記第2抵抗より高い第3抵抗に変更する請求項15に記載の基板処理方法。
【請求項18】
基板処理装置において、
基板を支持する支持ユニットと、
前記基板に液を供給するノズルを有するノズルユニットと、を含み、
前記ノズルは接地ラインと連結され、
前記ノズルの表面は、1つ以上の溝又は突起が形成され、
前記接地ラインには第1抵抗と前記第1抵抗より低い第2抵抗に可変される可変抵抗が提供され、
前記ノズルの移動又は前記ノズルによる薬液の吐出が開始される場合及び前記ノズルによる薬液の吐出が終了される場合、前記可変抵抗は、前記第1抵抗に提供され、
前記ノズルによって薬液が供給される途中である場合、前記可変抵抗は、前記第2抵抗に提供される基板処理装置。
【請求項19】
前記第1抵抗と前記第2抵抗との間の可変は、漸進的な値の変化によって成される請求項18に記載の基板処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は基板処理装置、基板処理方法、及びノズルユニットに係る。
【背景技術】
【0002】
一般的に半導体素子は、シリコンウエハのような基板に対して写真工程(photo process)、蝕刻工程(etching process)、イオン注入工程(ion implantation process)、そして蒸着工程(Deposition process)等のような様々な工程を通じて形成される。
各々の工程で様々な処理液が使用されることができる。例えば、写真工程でフォトレジスト液を塗布する工程又は各処理工程の間に提供されて基板に付着された各種汚染物を除去するために洗浄工程で処理液が使用されることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は基板を効率的に処理することができる装置及び方法を提供することにある。
また、本発明の目的は静電気力誘導の時にも平衡応力及び表面張力の均衡維持されることができる装置及び方法を提供することにある。
また、本発明の目的は静電気力が制御されてテイラーコンジェト等による基板の汚染及びESD現象が防止されることができる装置及び方法を提供することにある。
本発明の目的はここに制限されなく、言及されないその他の目的は下の記載から当業者に明確に理解されるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は基板を処理する装置を提供する。一実施形態において、基板処理装置は、基板を支持する支持ユニットと、前記基板に液を供給するノズルを有するノズルユニットと、を含み、前記ノズルは接地ラインと連結され、前記接地ラインには可変抵抗が提供される。
【0006】
一実施形態において、前記可変抵抗は、第1抵抗と前記第1抵抗より低い第2抵抗に可変されることができる。
【0007】
一実施形態において、前記ノズルの移動又は前記ノズルによる薬液の吐出が開始される場合又は前記ノズルによる薬液の吐出が終了される場合、前記可変抵抗は前記第1抵抗に提供されることができる。
【0008】
一実施形態において、前記ノズルによって薬液が供給される途中である場合、前記可変抵抗は前記第2抵抗に提供されることができる。
【0009】
一実施形態において、前記可変抵抗は、前記第1抵抗と、前記第2抵抗より低い第2抵抗と、前記第1抵抗より低く、前記第2抵抗より高い第3抵抗とに可変されることができる。
【0010】
一実施形態において、前記ノズルの移動又は前記ノズルによる薬液の吐出が開始される場合、前記可変抵抗は前記第1抵抗に提供されることができる。
【0011】
一実施形態において、前記ノズルによって薬液が供給される途中である場合、前記可変抵抗は前記第2抵抗に提供されることができる。
【0012】
一実施形態において、前記ノズルによる薬液の吐出が終了される場合、前記可変抵抗は第3抵抗に提供されることができる。
【0013】
一実施形態において、前記可変抵抗は前記接地ラインに連結され、並列に提供され、各抵抗に提供されるスイッチを含み、前記スイッチは制御部によって制御されることができる。
【0014】
一実施形態において、前記ノズルの表面は1つ以上の溝又は突起が形成されることができる。
【0015】
一実施形態において、前記溝又は突起は螺旋形に形成されることができる。
【0016】
一実施形態において、前記ノズルは、ノズル部と、前記ノズル部を囲むノズルカバー部と、を含み、前記ノズルカバー部は前記接地ラインと連結されることができる。
【0017】
一実施形態において、前記接地ラインはノズルカバー部の外側面と連結されることができる。
【0018】
また、本発明は基板処理装置を利用した基板処理方法を提供する。一実施形態において、基板処理方法は、前記ノズルによって薬液が供給される途中である場合、前記可変抵抗を第1抵抗より低い第2抵抗に変更する。
【0019】
一実施形態において、前記ノズルの移動又は前記ノズルによる薬液の吐出が開始される場合又は前記ノズルによる薬液の吐出が終了される場合、前記可変抵抗を前記第1抵抗に変更することができる。
【0020】
一実施形態において、前記ノズルの移動又は前記ノズルによる薬液の吐出が開始される場合又は前記ノズルによる薬液の吐出が終了される場合、前記可変抵抗を前記第1抵抗に変更し、前記ノズルによる薬液の吐出が終了される場合、前記第1抵抗より低く、前記第2抵抗より高い第3抵抗に変更することができる。
【0021】
また、本発明は基板処理装置に提供され基板に液を供給するノズルを有するノズルユニットを提供する。一実施形態において、前記ノズルは接地ラインと連結され、前記接地ラインには可変抵抗が提供されることができる。
【0022】
一実施形態において、前記可変抵抗は、第1抵抗と前記第1抵抗より低い第2抵抗に可変され、前記ノズルの移動又は前記ノズルによる薬液の吐出が開始される場合又は前記ノズルによる薬液の吐出が終了される場合、前記可変抵抗は前記第1抵抗に提供され、前記ノズルによって薬液が供給される途中である場合、前記可変抵抗は前記第2抵抗に提供されることができる。
【0023】
一実施形態において、前記可変抵抗は、前記第1抵抗と、前記第2抵抗より低い第2抵抗と、前記第1抵抗より低く、前記第2抵抗より高い第3抵抗に可変され、前記ノズルの移動又は前記ノズルによる薬液の吐出が開始される場合、前記可変抵抗は前記第1抵抗に提供され、前記ノズルによって薬液が供給される途中である場合、前記可変抵抗は前記第2抵抗に提供され、前記ノズルによる薬液の吐出が終了される場合、前記可変抵抗は第3抵抗に提供されることができる。
【0024】
一実施形態において、前記可変抵抗は前記接地ラインに連結され並列に提供される複数の抵抗と、前記複数の抵抗に各々提供されるスイッチと、を含み、前記スイッチは制御部によって制御されることができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明の一実施形態によれば、静電気力誘導の時にも平衡応力及び表面張力の均衡維持されることができる。
また、本発明の一実施形態によれば、静電気力が制御されてテイラーコンジェト等による基板の汚染及びESD現象が防止されることができる。
本発明の効果が上述した効果によって限定されることはなく、言及されなかった効果は本明細書及び添付された図面から本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に明確に理解されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明の一実施形態に係る基板処理設備を示す平面図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る基板処理装置を示す図面である。
【
図3】ノズルユニットの一部分を示した断面図である。
【
図4】他の実施形態に係る可変抵抗を示した図面である。
【
図5】時間に応じる抵抗の変化値を示すグラフである。
【
図9】他の実施形態に係るノズルカバー部1420を示した図面である。
【
図10】その他の実施形態に係るノズルカバー部2420を示した図面である。
【
図11】その他の実施形態に係るノズルカバー部3420を示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施形態を添付された図面を参照してさらに詳細に説明する。本発明の実施形態は様々な形態に変形することができ、本発明の範囲が以下の実施形態に限定されることして解釈されてはならない。本実施形態は当業界で平均的な知識を有する者に本発明をさらに完全に説明するために提供されることである。したがって、図面での要素の形状はより明確な説明を強調するために誇張されている。
【0028】
本明細書の全体で使用される‘~部’及び‘~モジュール’は少なくとも1つの機能や動作を処理する単位として、例えばソフトウェア、FPGA、又はASICのようなハードウェア構成要素を意味することができる。しかし、‘~部’及び‘~モジュール’がソフトウェア又はハードウェアに限定される意味ではない。‘~部’及び‘~モジュール’はアドレッシングできる貯蔵媒体にあるように構成されることができ、又はその以上のプロセッサを再生させるように構成されてもよい。
【0029】
一例として、‘~部’及び‘~モジュール’はソフトウェア構成要素、客体指向ソフトウェア構成要素、クラス構成要素、及びタスク構成要素のような構成要素と、プロセス、関数、クラス、プロシージャ、サブルーチン、プログラムコードのセグメント、ドライバー、ファームウェア、マイクロコード、回路、データ、データベース、データ構造、テーブル、アレイ、及び変数を含むことができる。構成要素と‘~部’及び‘~モジュール’で提供する機能は複数の構成要素及び‘~部’及び‘~モジュール’によって分離されて遂行されることができ、他の追加的な構成要素と統合されてもよい。
【0030】
図1は本発明の一実施形態に係る基板処理設備を示す平面図である。
【0031】
図1を参照すれば、基板処理設備1はインデックスモジュール1000と工程処理モジュール2000を含む。インデックスモジュール100はロードポート120及び移送フレーム140を含む。ロードポート120、移送フレーム140、及び工程処理モジュール200は連続的に一列に配列される。以下、ロードポート120、移送フレーム140、そして工程処理モジュール200が配列された方向を第1の方向12とする。そして、上部から見る時、第1の方向12と垂直になる方向を第2方向14とし、第1の方向12と第2方向14を含む平面に垂直である方向を第3方向16とする。
【0032】
ロードポート120には基板Wが収納されたキャリヤー130が置かれる。ロードポート120は複数が提供され、これらは第2方向14に沿って一列に配置される。
図1では4つのロードポート120が提供されたことと図示した。しかし、ロードポート120の数は工程処理モジュール200の工程効率及びフットプリント等の条件に応じて増加するか、又は減少してもよい。キャリヤー130には基板Wの縁を支持するように提供されたスロット(図示せず)が形成される。スロットは第3方向16に複数が提供される。基板Wは第3方向16に沿って互いに離隔された状態に積層されるようにキャリヤー130内に位置される。キャリヤー130として前面開放一体型ポッド(Front Opening Unifed Pod;FOUP)が使用されることができる。
【0033】
工程処理モジュール200はバッファユニット220、移送チャンバー240、そして工程チャンバー260を有する。移送チャンバー240はその長さ方向が第1方向12と平行に配置される。第2方向14に沿って移送チャンバー240の一側及び他側には各々工程チャンバー260が配置される。移送チャンバー240の一側に位置した工程チャンバー260と移送チャンバー240の他側に位置した工程チャンバー260は移送チャンバー240を基準に互いに対称になるように提供される。工程チャンバー260の中で一部は移送チャンバー240の長さ方向に沿って配置される。また、工程チャンバー260の中で一部は互いに積層されるように配置される。即ち、移送チャンバー240の一側には工程チャンバー260がAXB(AとBは各々1以上の自然数)の配列に配置されることができる。ここで、Aは第1の方向12に沿って一列に提供された工程チャンバー260の数であり、Bは第3方向16に沿って一列に提供された工程チャンバー260の数である。移送チャンバー240の一側に工程チャンバー260が4つ又は6つ提供される場合、工程チャンバー260は2X2又は3X2の配列に配置されることができる。工程チャンバー260の数は増加するか、或いは減少してもよい。上述したことと異なりに、工程チャンバー260は移送チャンバー240の一側のみに提供されることができる。また、上述したことと異なりに、工程チャンバー260は移送チャンバー240の一側及び両側に単層に提供されることができる。
バッファユニット220は移送フレーム140と移送チャンバー240との間に配置される。バッファユニット220は移送チャンバー240と移送フレーム140との間に基板Wが搬送される前に基板Wが留まる空間を提供する。バッファユニット220はその内部に基板Wが置かれるスロット(図示せず)が提供され、スロット(図示せず)は相互間に第3方向16に沿って離隔されるように複数に提供される。バッファユニット220で移送フレーム140と対向する面と移送チャンバー240と対向する面の各々が開放される。
【0034】
移送フレーム140はロードポート120に安着されたキャリヤー130とバッファユニット220との間に基板Wを搬送する。移送フレーム140にはインデックスレール142とインデックスロボット144が提供される。インデックスレール142はその長さ方向が第2方向14と並んで提供される。インデックスロボット144はインデックスレール142上に設置され、インデックスレール142に沿って第2方向14に直線移動される。インデックスロボット144はベース144a、本体144b、及びインデックスアーム144cを有する。ベース144aはインデックスレール142に沿って移動可能するように設置される。本体144bはベース144aに結合される。本体144bはベース144a上で第3方向16に沿って移動可能するように提供される。また、本体144bはベース144a上で回転可能するように提供される。インデックスアーム144cは本体144bに結合され、本体144bに対して前進及び後進移動可能するように提供される。インデックスアーム144cは複数に提供されて各々個別に駆動されるように提供される。インデックスアーム144cは第3方向16に沿って互いに離隔された状態に積層されるように配置される。インデックスアーム144cの中で一部は工程処理モジュール200からキャリヤー130に基板Wを搬送する時に使用され、その他の一部はキャリヤー130から工程処理モジュール200に基板Wを搬送する時、使用されることができる。これはインデックスロボット144が基板Wを搬入及び搬出する過程で工程処理前の基板Wから発生された粒子が工程処理後の基板Wに付着されることを防止することができる。
【0035】
移送チャンバー240はバッファユニット220と工程チャンバー260との間に、そして工程チャンバー260の間に基板Wを搬送する。移送チャンバー240にはガイドレール242とメーンロボット244が提供される。ガイドレール242はその長さ方向が第1の方向12と並んで配置される。メーンロボット244はガイドレール242上に設置され、ガイドレール242上で第1の方向12に沿って直線移動される。メーンロボット244はベース244a、ボディー244b、及びメーンアーム244cを有する。ベース244aはガイドレール242に沿って移動可能するように設置される。ボディー244bはベース244aに結合される。ボディー244bはベース244a上で第3方向16に沿って移動可能するように提供される。また、ボディー244bはベース244a上で回転可能するように提供される。メーンアーム244cはボディー244bに結合され、これはボディー244bに対して前進及び後進移動可能するように提供される。メーンアーム244cは複数に提供されて各々個別駆動されるように提供される。メーンアーム244cは第3方向16に沿って互いに離隔された状態に積層されるように配置される。バッファユニット220から工程チャンバー260に基板Wを搬送する時に使用されるメーンアーム244cと工程チャンバー260からバッファユニット220に基板Wを搬送する時に使用されるメーンアーム244cは互いに異なることができる。
【0036】
工程チャンバー260内には基板Wに対して洗浄工程を遂行する基板処理装置300が提供される。各々の工程チャンバー260内に提供された基板処理装置300は遂行する洗浄工程の種類に応じて異なる構造を有することができる。選択的に各々の工程チャンバー260内の基板処理装置300は同一な構造を有することができる。選択的に工程チャンバー260は複数のグループに区分されて、同一なグループに属する工程チャンバー260に提供された基板処理装置300は互いに同一な構造を有し、異なるグループに属する工程チャンバー260に提供された基板処理装置300は互いに異なる構造を有することができる。例えば、工程チャンバー260が2つのグループに分けられる場合、移送チャンバー240の一側には第1グループの工程チャンバー260が提供され、移送チャンバー240の他側には第2グループの工程チャンバー260が提供されることができる。選択的に移送チャンバー240の一側及び他側の各々で下層には第1グループの工程チャンバー260が提供され、上層には第2グループの工程チャンバー260が提供されることができる。第1グループの工程チャンバー260と第2グループの工程チャンバー260は各々使用されるケミカルの種類や、洗浄方式の種類に応じて区分されることができる。
【0037】
図2は本発明の一実施形態に係る基板処理装置を示す図面である。
【0038】
図2を参照すれば、基板処理装置300はチャンバー310、容器320、支持ユニット340、昇降ユニット360、ノズルユニット380を含み、補助ノズルユニット390をさらに含むことができる。
【0039】
チャンバー310は内部に空間を提供する。容器320はチャンバー310内の空間に位置する。容器320は基板処理工程が遂行される空間を提供し、その上部は開放される。容器320は内部回収筒322、中間回収筒324、そして外部回収筒326を有する。各々の回収筒322、324、326は工程に使用された処理流体の中で互いに異なる処理流体を回収する。内部回収筒322は支持ユニット340を囲む環状のリング形状に提供され、中間回収筒324は内部回収筒322を囲む環状のリング形状に提供され、外部回収筒326は中間回収筒324を囲む環状のリング形状に提供される。内部回収筒322の内側空間322a、内部回収筒322と中間回収筒324との間の空間324a、そして中間回収筒324と外部回収筒326との間の空間326aは各々内部回収筒322、中間回収筒324、そして外部回収筒326に処理液が流入される流入口として機能する。各々の回収筒322、324、326にはその底面下方向に垂直に延長される回収ライン322b、324b、326bが連結される。各々の回収ライン322b、324b、326bは各々の回収筒322、324、326を通じて流入された処理流体を排出する。排出された処理流体は外部の処理流体再生システム(図示せず)を通じて再使用されることができる。
【0040】
支持ユニット340は容器320の処理空間内に配置される。支持ユニット340は工程進行の中で基板を支持し、基板を回転させる。支持ユニット340はスピンチャック342、支持ピン344、チョクピン346、駆動軸348、そして駆動部349を有する。スピンチャック342は上部から見る時、大体に円形に提供される上部面を有する。スピンチャック342の底面には駆動部349によって回転可能である駆動軸348が固定結合される。駆動軸348が回転すれば、スピンヘッド342が回転される。スピンチャック342は基板を支持できるように支持ピン344とチョクピン346を含む。支持ピン344は複数が提供される。支持ピン344はスピンチャック342の上部面の縁部に所定の間隔に離隔されるように配置し、スピンチャック342から上部に突出される。支持ピン334は相互間に組合によって全体的に環状のリング形状を有するように配置される。支持ピン344はスピンチャック342の上部面から基板が一定距離離隔されるように基板の底面縁を支持する。チャックピン346は複数が提供される。チャックピン346はスピンチャック342の中心で支持ピン344より遠く離れるように配置される。チャックピン346はスピンチャック342から上部に突出されるように提供される。チョクピン346は支持ユニット340が回転される時、基板が正位置から側方向に離脱されないように基板の側面を支持する。チャックピン346はスピンチャック342の半径方向に沿って待機位置と支持位置との間に直線移動が可能するように提供される。待機位置は支持位置に比べてスピンチャック342の中心から遠く離れた場所である。基板が支持ユニット340にローディング又はアンローディングの時にはチョクピン346は待機位置に位置され、基板に対して工程遂行する時にはチョクピン346は支持位置に位置される。支持位置でチョクピン346は基板の側部と接触される。
【0041】
昇降ユニット360は処理容器320を上下方向に直線移動させる。昇降ユニット360は容器320の複数の回収筒322、324、326を移動させることができる。又は図示せずが、各々の回収筒を個別的に移動させることができる。容器320が上下に移動されることによって支持ユニット340に対する容器320の相対高さが変更される。昇降ユニット360はブラケット362、移動軸364、そして駆動器366を有する。ブラケット362は処理容器320の外壁に固定設置され、ブラケット362には駆動器366によって上下方向に移動される移動軸364が固定結合される。基板Wが支持ユニット340に置かれるか、或いは支持ユニット340から持ち上げる時、支持ユニット340が容器320の上部に突出されるように容器320は下降される。また、工程が進行される時には基板Wに供給された処理流体の種類に応じて処理流体が既設定された回収筒360に流入されるように容器320の高さが調節する。例えば、第1処理流体で基板を処理している間に基板は内部回収筒322の内側空間322aと対応される高さに位置される。また、第2処理流体、そして第3処理流体で基板を処理する間に各々基板は内部回収筒322と中間回収筒324の間空間324a、そして中間回収筒324と外部回収筒326の間の空間326aに対応される高さに位置されることができる。上述したことと異なりに昇降ユニット360は容器320の代わりに支持ユニット340を上下方向に移動させることができる。また、上述したことと異なりに、容器320は単一の回収筒322を有することができる。
【0042】
ノズルユニット380は基板Wに第1処理液を供給する。一例として、第1処理液は工程に応じて洗浄液、現像液、感光液等である。ノズルユニット380は1つ又は複数が提供されることができる。ノズルユニット380はノズル支持台382、支持台386、駆動部388、そしてノズル400を有する。支持台386はその長さ方向が第3方向16に沿って提供され、支持台386の下端には駆動部388が結合される。駆動部388は支持台386を回転及び昇降運動する。ノズル支持台382は駆動部388と結合された支持台386の終端反対側と垂直に結合される。ノズル400はノズル支持台382の終端底面に設置される。ノズル400は駆動部388によって工程位置と待機位置に移動される。工程位置はノズル400が容器320の垂直上部に配置された位置であり、待機位置はノズル400が容器320の垂直上部からずれた場所である。
【0043】
補助ノズルユニット390は基板Wに第2処理液を供給する。一例によれば、第2処理液は第1処理液と異なる種類の液である。補助ノズルユニット390は回動が可能であることができる。補助ノズルユニット390は補助ノズル398支持台392、補助支持台396、補助駆動部397、そして補助ノズル398を有する。補助支持台396はその長さ方向が第3方向16に沿って提供され、補助支持台396の下端には補助駆動部397が結合される。補助駆動部397は補助支持台396を移動させる。一例として、補助駆動部397は補助支持台396を回転させることができる。また、補助駆動部397は補助支持台396を昇降させることができる。補助ノズル支持台382は補助支持台396の上部に結合される。補助ノズル398は補助ノズル支持台382の終端底面に設置される。補助ノズル398は補助駆動部397によって工程位置と待機位置に移動される。工程位置は補助ノズル398が容器320の垂直上部に配置された位置であり、待機位置は補助ノズル398が容器320の垂直上部からずれた場所である。
【0044】
第1処理液又は第2処理液は電荷を有する薬液である。例えば、処理液はIPAである。
【0045】
図3はノズルユニットの一部分を示した断面図である。
図3を参照すれば、ノズルユニットはノズル部410とノズルカバー部420を含む。
【0046】
ノズル部410は処理液が供給される経路を提供する。ノズルカバー部420はノズル部410を囲むように提供される。接地ラインはノズルカバー部420の外側面と連結される。一実施形態に係ってノズル400がノズル部410とノズルカバー部420を含むことと図示したが、ノズル部410に接地ラインが提供されてもよい。ノズルカバー部420は伝導性材質、絶縁性材質で伝導性コーティングをして成されることができる。
【0047】
接地ラインには可変抵抗430が提供される。可変抵抗430は制御部500によって抵抗値が制御されることができる。例えば、可変抵抗430は第1抵抗と、第1抵抗より低い第2抵抗と、第1抵抗より低く、第2抵抗より高い第3抵抗に可変されることができる。
可変抵抗430は抵抗値が多様に変形されることができれば、十分である。
【0048】
図4は他の実施形態に係る可変抵抗を提供する。一実施形態において、可変抵抗は第1抵抗431と第2抵抗432が並列に連結され、第1抵抗431の前段又は後段に連結されて第1抵抗431の連結を制御する第1スイッチ433と、第2抵抗423の前段又は後段に連結されて第2抵抗432の連結を制御する第2スイッチ434を含む。
【0049】
例えば、第1スイッチ433がオン状態に制御され、第2スイッチ434がオフ状態に制御されれば、接地は第1抵抗431によって成される。第1スイッチ433がオフ状態に制御され、第2スイッチ434がオン状態に制御されれば、接地は第2抵抗423によって成される。第1スイッチ433がオン状態に制御され、第2スイッチ434がオン状態に制御されれば、接地は第1抵抗431と2抵抗423の並列和によって成される。
【0050】
図5は時間に応じる抵抗の変化値を示すグラフであり、
図6、
図7、及び
図8はノズル400の制御を示す図面である。
【0051】
図5を参照すれば、t0-t1の区間はノズル400が基板上部の位置又はホームポートの位置に移動される区間である。t0-t1の区間では抵抗値が高い第1抵抗R1によって制御される。
【0052】
t1は処理液の吐出時点である。t4は処理液の吐出が終了される時点である。
【0053】
処理液が供給される過程で抵抗は第1抵抗R1から第2抵抗R2に漸進的に減少される。処理液供給が維持される間に抵抗値は第2抵抗R2に維持された後、処理液が終了される前に抵抗値は漸進的に第2抵抗R2から第3抵抗R3に変化する。
【0054】
図5及び
図6を参照すれば、処理液が供給される前に可変抵抗430は第1抵抗R1に可変される。処理液が供給される前には静電気による大量の電気粒子が容器320に帯電されている。このような電気粒子はノズル400が接地される場合、ノズル方向に多量移動されながら、基板に汚染を引き起こすことができる。例えば、電荷の移動によって処理液が飛散されながら、基板乃至ノズル400を汚染させることができる。このような場合に対比して処理液が供給される前に可変抵抗430は高い抵抗である第1抵抗R1に制御されることによって接地が弱く成されるようにして電気粒子の移動を制限する。
【0055】
図5及び
図7を参照すれば、処理液が供給されるうちには可変抵抗430は第2抵抗R2に可変される。第2抵抗R2は第1抵抗R1より低い抵抗である。例えば、第2抵抗R2は実質的に抵抗値が0に近い。第1抵抗R1から第2抵抗R2への可変は漸進的に成される。処理液が供給される途中にはノズルと処理液の摩擦等によって静電気が発生することができ、処理液が供給される途中に放出される電荷は接地ラインを通じて排出することができる。また、放出される電荷は支持ユニット342の接地によって排出されることができる。
【0056】
図5及び
図8を参照すれば、処理液の供給が中断される時に可変抵抗430は第3抵抗R3に可変される。第3抵抗R3は第1抵抗R1より低く、第2抵抗R2より高い抵抗である。他の実施形態によれば、第3抵抗R3は第1抵抗R1と同一であってもよい。処理液の供給が中断される時に再び容器320等の部品に帯電された電荷は処理液の供給が中断されながら、ノズルに向かって移動しようとするが、これはウエハパターンの損傷又は処理液の移動によって基板の2次的な汚染を引き起こすことができる。第2抵抗R2から第3抵抗R3に可変することによって電荷の移動を防止することができる。したがって、テイラーコンジェト現象等にしたがう処理液の移動による基板の2次汚染を防ぐことがきる。
【0057】
チャンバー内部の限られた空間で基板処理過程を繰り返す場合、内部の素材(容器、支持ユニット)は様々な帯電(吐出、摩擦、誘導etc)による過量の電荷が継続的に蓄積され、それに応じてテイラーコンジェト現象ESD(素材の表面に一定量以上の静電気が蓄積された状態で抵抗が相対的に非常に小さい表面に速やかに放電されながら、ウエハのパターン及び素子を破壊される現象)が発生されることができるが、ノズルが移動する時、処理液が供給される時、処理液の供給を中断する時を区分して接地を調節することによって、本発明はこのような現象を防止することができる。
【0058】
図9は他の実施形態に係るノズルカバー部1420を示した図面である。ノズルカバー部1420は表面積を広げるために突起1421が形成されることができる。突起1421はノズルの表面に沿って螺旋形に形成されることができる。突起1421はノズルカバー部1420の表面積を広げる。広げた表面積は表面の静電気力を制御するのに容易である。
【0059】
図10はその他の実施形態に係るノズルカバー部2420を示した図面である。ノズルカバー部2420は表面積を広げるために溝2422が形成されることができる。溝2422はノズルの表面に沿って螺旋形に形成されることができる。溝2422はノズルカバー部1420の表面積を広げる。広げた表面積は表面の静電気力を制御するのに容易である。
【0060】
図11はその他の実施形態に係るノズルカバー部3420を示した図面である。ノズルカバー部2420は表面積を広げるために突起3421と溝3422が反復的に形成されることができる。突起3421と溝3422が流線型に反復的に形成されることによって、表面積を広げ、かつ洗浄効率を高くすることがきる。広げた表面積は表面の静電気力を制御するのに容易である。
【0061】
本発明によれば、静電気力誘導の時にも平衡応力及び表面張力の均衡維持されることができる。
【0062】
また、本発明によれば、静電気力が制御されてテイラーコンジェト等による基板の汚染及びESD現象が防止されることができる。
【0063】
以上の詳細な説明は本発明を例示することである。また、前述した内容は本発明の好ましい実施形態を例として説明することであり、本発明は多様な他の組合、変更、及び環境で使用することができる。即ち、本明細書に開示された発明の概念の範囲、前述した開示内容と均等な範囲及び/又は当業界の技術又は知識の範囲内で変更又は修正が可能である。前述した実施形態は本発明の技術的思想を具現するための最善の状態を説明することであり、本発明の具体的な適用分野及び用途で要求される多様な変更も可能である。したがって、以上の発明の詳細な説明は開示された実施状態に本発明を制限しようとする意図ではない。添付された請求の範囲は他の実施状態も含むこととして解析されなければならない。
【符号の説明】
【0064】
400 ノズル
410 ノズル部
420 ノズルカバー部