(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-04
(45)【発行日】2024-04-12
(54)【発明の名称】電池交換ステーションのサーバ、電池の充電方法、システム、デバイス及び媒体
(51)【国際特許分類】
H02J 7/00 20060101AFI20240405BHJP
G06Q 50/06 20240101ALI20240405BHJP
H02J 7/02 20160101ALI20240405BHJP
【FI】
H02J7/00 P
G06Q50/06
H02J7/02 B
(21)【出願番号】P 2021560200
(86)(22)【出願日】2021-08-31
(86)【国際出願番号】 CN2021115814
(87)【国際公開番号】W WO2023028887
(87)【国際公開日】2023-03-09
【審査請求日】2021-10-11
(73)【特許権者】
【識別番号】513196256
【氏名又は名称】寧徳時代新能源科技股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Contemporary Amperex Technology Co., Limited
【住所又は居所原語表記】No.2,Xingang Road,Zhangwan Town,Jiaocheng District,Ningde City,Fujian Province,P.R.China 352100
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】李 占良
(72)【発明者】
【氏名】但 志▲敏▼
(72)【発明者】
【氏名】▲顔▼ ▲ユ▼
(72)【発明者】
【氏名】張 苗苗
(72)【発明者】
【氏名】黄 振慧
【審査官】下林 義明
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/111243(WO,A1)
【文献】特開2020-182371(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00 - 7/12
H02J 7/34 - 7/36
G06Q 50/00 - 50/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池交換ステーションのサーバに滴用される動力電池の充電方法であって、
動力電池が取り付けられた車両が電池交換ステーションに到着した後、前記動力電池の第1の電池管理モジュールのソフトウェアバージョンである第1のソフトウェアバージョンのバージョン情報を取得することと、
前記第1のソフトウェアバージョンのバージョン情報が前記サーバに記憶された第2のソフトウェアバージョンのバージョン情報より古い場合、前記第1の電池管理モジュールの第1のソフトウェアバージョンを前記第2のソフトウェアバージョンに更新するように前記電池交換ステーションの第2の電池管理モジュールを制御することにより、前記第2のソフトウェアバージョンに基づいて前記動力電池を充電することと、
を含
み、
前記第1の電池管理モジュールの第1のソフトウェアバージョンを前記第2のソフトウェアバージョンに更新するように前記電池交換ステーションの第2の電池管理モジュールを制御することは、
前記第2の電池管理モジュールと前記第1の電池管理モジュールとの間の無線通信リンクを介して、前記第2のソフトウェアバージョンのデータパケットを前記第1の電池管理モジュールに送信することにより、前記第1の電池管理モジュールの第1のソフトウェアバージョンを前記第2のソフトウェアバージョンに更新することを含み、
クラウドサーバから送信された前記第1の電池管理モジュールの公開鍵を受信することと、
前記第1の電池管理モジュールの公開鍵を前記第2の電池管理モジュールに送信することにより、前記第2の電池管理モジュールが、予め記憶された前記電池交換ステーションの秘密鍵及び前記第1の電池管理モジュールの公開鍵を利用し、前記第2のソフトウェアバージョンのデータパケットを暗号化し、暗号文データを取得し、又、前記暗号文データを前記第1の電池管理モジュールに送信することにより、前記第1の電池管理モジュールが、前記電池交換ステーションの公開鍵及び前記第1の電池管理モジュールの秘密鍵に基づいて前記暗号文データを復号し、前記データパケットを取得することと、
をさらに含む、動力電池の充電方法。
【請求項2】
前記動力電池の第1のソフトウェアバージョンのバージョン情報を取得することは、
前記第2の電池管理モジュールと前記第1の電池管理モジュールとの間の無線通信リンクを介して、前記第1の電池管理モジュールから送信された前記第1のソフトウェアバージョンのバージョン情報を受信することを含む、請求項1に記載の動力電池の充電方法。
【請求項3】
前記第1の電池管理モジュールの第1のソフトウェアバージョンを前記第2のソフトウェアバージョンに更新するように前記電池交換ステーションの第2の電池管理モジュールを制御することの後に、さらに、
前記第2の電池管理モジュールから送信された、前記第1の電池管理モジュールが前記第1のソフトウェアバージョンを前記第2のソフトウェアバージョンに更新したことを示す更新フィードバック情報を受信することと、
前記更新フィードバック情報に応答し、前記第2のソフトウェアバージョンに基づいて前記動力電池を充電する充電プロセスを起動することと、を含む、請求項1
又は2に記載の動力電池の充電方法。
【請求項4】
クラウドサーバから送信された前記第2のソフトウェアバージョンのデータパケットを周期的に受信することをさらに含む、請求項
1に記載の動力電池の充電方法。
【請求項5】
前記車両の電池交換予約要求に基づいて、クラウドサーバに前記第2のソフトウェアバージョンを要求することと、
前記クラウドサーバから送信された前記第2のソフトウェアバージョンのデータパケットを受信することと、
をさらに含む、請求項
1に記載の動力電池の充電方法。
【請求項6】
前記電池交換ステーションの秘密鍵及び前記電池交換ステーションの公開鍵を取得することと、
前記電池交換ステーションの秘密鍵を前記第2の電池管理モジュールに送信し、又、前記電池交換ステーションの公開鍵を前記クラウドサーバに送信することにより、前記クラウドサーバが前記電池交換ステーションの公開鍵を前記動力電池に配信することと、
をさらに含む、請求項
1に記載の動力電池の充電方法。
【請求項7】
電池交換ステーションのサーバであって、
動力電池が取り付けられた車両が電池交換ステーションに到着した後、前記動力電池の第1の電池管理モジュールのソフトウェアバージョンである第1のソフトウェアバージョンのバージョン情報を取得するバージョン取得モジュールと、
前記第1のソフトウェアバージョンのバージョン情報が前記サーバに記憶された第2のソフトウェアバージョンのバージョン情報より古い場合、前記第1の電池管理モジュールの第1のソフトウェアバージョンを前記第2のソフトウェアバージョンに更新するように前記電池交換ステーションの第2の電池管理モジュールを制御することにより、前記第2のソフトウェアバージョンに基づいて前記動力電池を充電することに用いられる制御モジュールと、
を含
み、
前記制御モジュールは、
前記第2の電池管理モジュールと前記第1の電池管理モジュールとの間の無線通信リンクを介して、前記第2のソフトウェアバージョンのデータパケットを前記第1の電池管理モジュールに送信することにより、前記第1の電池管理モジュールの第1のソフトウェアバージョンを前記第2のソフトウェアバージョンに更新することに用いられ、
クラウドサーバから送信された前記第1の電池管理モジュールの公開鍵を受信することに用いられる暗号鍵取得モジュールと、
前記第1の電池管理モジュールの公開鍵を前記第2の電池管理モジュールに送信することにより、前記第2の電池管理モジュールが、予め記憶された前記電池交換ステーションの秘密鍵及び前記第1の電池管理モジュールの公開鍵を利用し、前記第2のソフトウェアバージョンのデータパケットを暗号化し、暗号文データを取得し、又、前記暗号文データを前記第1の電池管理モジュールに送信することにより、前記第1の電池管理モジュールが、前記電池交換ステーションの公開鍵及び前記第1の電池管理モジュールの秘密鍵に基づいて前記暗号文データを復号し、前記データパケットを取得することに用いられる暗号鍵送信モジュールと、
をさらに含む、電池交換ステーションのサーバ。
【請求項8】
前記バージョン取得モジュールは、
前記第2の電池管理モジュールと前記第1の電池管理モジュールとの間の無線通信リンクを介して、前記第1の電池管理モジュールから送信された前記第1のソフトウェアバージョンのバージョン情報を受信することに用いられる、
請求項
7に記載のサーバ。
【請求項9】
前記第2の電池管理モジュールから送信された、前記第1の電池管理モジュールが前記第1のソフトウェアバージョンを前記第2のソフトウェアバージョンに更新したことを示す更新フィードバック情報を受信することに用いられる情報受信モジュールと、
前記更新フィードバック情報に応答し、前記第2のソフトウェアバージョンに基づいて前記動力電池を充電する充電プロセスを起動することに用いられる充電起動モジュールと、
をさらに含む、請求項
7又は8に記載のサーバ。
【請求項10】
クラウドサーバから送信された前記第2のソフトウェアバージョンのデータパケットを周期的に受信することに用いられるデータパケット受信モジュール
をさらに含む、請求項
7に記載のサーバ。
【請求項11】
前記車両の電池交換予約要求に基づいて、クラウドサーバに前記第2のソフトウェアバージョンを要求することに用いられるバージョン要求モジュールと、
前記クラウドサーバから送信された前記第2のソフトウェアバージョンのデータパケットを受信することに用いられるデータパケット受信モジュールと、
をさらに含む、請求項
7に記載のサーバ。
【請求項12】
前記電池交換ステーションの秘密鍵及び前記電池交換ステーションの公開鍵を取得することに用いられる暗号鍵取得モジュールと、
前記電池交換ステーションの秘密鍵を前記第2の電池管理モジュールに送信し、又、前記電池交換ステーションの公開鍵を前記クラウドサーバに送信することにより、前記クラウドサーバが前記電池交換ステーションの公開鍵を前記動力電池に配信することに用いられる暗号鍵送信モジュールと、
をさらに含む請求項
7に記載のサーバ。
【請求項13】
第1の電池管理モジュールと、
第2の電池管理モジュールと、
請求項
7乃至
12のいずれか一項に記載の電池交換ステーションのサーバと、
を含む動力電池の充電システム。
【請求項14】
プロセッサ及びコンピュータプログラム指令を記憶したメモリを備え、
前記プロセッサは、前記コンピュータプログラム指令を読み取って実行することにより、請求項1乃至
6のいずれか一項に記載の動力電池の充電方法を実現する動力電池の充電デバイス。
【請求項15】
コンピュータプログラム指令が記憶されており、前記コンピュータプログラム指令がプロセッサにより実行される時に請求項1乃至
6のいずれか一項に記載の動力電池の充電方法を実現するコンピュータ読取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、電池交換技術分野に属し、特に、電池交換ステーションのサーバ、電池の充電方法、システム、デバイス及び媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
電動車両の発展に伴い、車両の電池交換技術が電池技術の発展方式の一つとなっている。電池交換技術において、電池交換ステーションに入った車両の動力電池を取り外し、電池交換ステーションから動力電池を取り出して車両へ交換した後、取り外した動力電池を充電室に入れて充電する。
【0003】
しかしながら、電池交換ステーション内の動力電池は、充電過程全体の継続時間が長く、ユーザの使用体験に影響を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本出願の実施例は、動力電池の充電効率を向上させ、さらにユーザの使用体験を向上させることができる電池交換ステーションのサーバ、電池の充電方法、システム、デバイス及び媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の態様において、本出願の実施例は、動力電池の充電方法を提供し、当該方法は、電池交換ステーションのサーバに応用され、動力電池が取り付けられた車両が電池交換ステーションに到着した後、動力電池の第1の電池管理モジュールのソフトウェアバージョンである第1のソフトウェアバージョンのバージョン情報を取得することと、第1のソフトウェアバージョンのバージョン情報がサーバに記憶された第2のソフトウェアバージョンのバージョン情報より古い場合、第1の電池管理モジュールの第1のソフトウェアバージョンを第2のソフトウェアバージョンに更新するように電池交換ステーションの第2の電池管理モジュールを制御することにより、第2のソフトウェアバージョンに基づいて動力電池を充電することと、を含む。
【0006】
第2の態様において、本出願の実施例は、電池交換ステーションのサーバを提供し、当該サーバは、動力電池が取り付けられた車両が電池交換ステーションに到着した後、動力電池の第1の電池管理モジュールのソフトウェアバージョンである第1のソフトウェアバージョンのバージョン情報を取得するバージョン取得モジュールと、第1のソフトウェアバージョンのバージョン情報がサーバに記憶された第2のソフトウェアバージョンのバージョン情報より古い場合、第1の電池管理モジュールの第1のソフトウェアバージョンを第2のソフトウェアバージョンに更新するように電池交換ステーションの第2の電池管理モジュールを制御することにより、第2のソフトウェアバージョンに基づいて動力電池を充電することに用いられる制御モジュールと、を含む。
【0007】
第3の態様において、動力電池の充電システムを提供し、当該充電システムは、第1の電池管理モジュールと、第2の電池管理モジュールと、第2の態様又は第2の態様のいずれかの選択可能的な実施態様により提供するサーバと、を含む。
【0008】
第4の態様において、動力電池の充電デバイスを提供し、当該充電デバイスは、プロセッサ及びコンピュータプログラム指令を記憶したメモリを備え、プロセッサは、コンピュータプログラム指令を読み取って実行することにより、第1の態様又は第1の態様のいずれかの選択可能的な実施態様により提供する動力電池の充電方法を実現する。
【0009】
第5の態様において、コンピュータ読取り可能な記憶媒体を提供し、当該コンピュータ読取り可能な記憶媒体は、コンピュータプログラム指令が記憶されており、コンピュータプログラム指令がプロセッサにより実行される時に第1の態様又は第1の態様のいずれかの選択可能的な実施態様により提供する動力電池の充電方法を実現する。
【0010】
本出願の実施例の電池交換ステーションのサーバ、電池の充電方法、システム、デバイス及び媒体では、動力電池が取り付けられた車両が電池交換ステーションに到着した後、電池交換ステーションのサーバは動力電池の第1の電池管理モジュールの第1のソフトウェアバージョンのバージョン情報が当該サーバに記憶された第2のソフトウェアバージョンより古い場合、まず、第1の電池管理モジュールの第1のソフトウェアバージョンを第2のソフトウェアバージョンに更新した後に動力電池を充電することができる。本出願の実施例により、充電前に第1のソフトウェアバージョンを第2のソフトウェアバージョンに更新することができ、充電時にソフトウェアバージョンが古くすぎると充電プロセスを一時に停止しソフトウェアバージョンの更新を行う必要があることによる充電時間が長いという問題を避けて、動力電池の充電効率を向上させ、さらにユーザの使用体験を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本出願の実施例の技術手段をより明確に説明するために、以下は本出願の実施例に必要な図面を簡単に説明し、当業者にとって、創造的な労力を必要とせず、これらの図面に基づいて他の図面を取得することができる。
【
図1】本出願の実施例が提供する例示的な電池交換シーンのシーン概略図である。
【
図2】本出願の実施例が提供する例示的な充電システムのシステムブロック図である。
【
図3】本出願の実施例が提供する第1種類の動力電池の充電方法のフローチャートである。
【
図4】本出願の実施例が提供する第2種類の動力電池の充電方法のフローチャートである。
【
図5】本出願の実施例が提供する第3種類の動力電池の充電方法のフローチャートである。
【
図6】本出願の実施例が提供する第4種類の動力電池の充電方法のフローチャートである。
【
図7】本出願の実施例が提供する第5種類の動力電池の充電方法のフローチャートである。
【
図8】本出願の実施例が提供する第6種類の動力電池の充電方法のフローチャートである。
【
図9】本出願の実施例が提供する第7種類の動力電池の充電方法のフローチャートである。
【
図10】本出願の実施例が提供する第8種類の動力電池の充電方法のフローチャートである。
【
図11】本出願の実施例が提供する動力電池の充電装置の構造概略図である。
【
図12】本発明の実施例が提供する動力電池の充電デバイスのハードウェア構造概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に図面及び実施例を参照して本出願の実施形態をさらに詳細に説明する。以下の実施例の詳細な説明及び図面は本出願の原理を例示的に説明することに用いられるが、本出願の範囲を限定するものではなく、即ち本出願は記述された実施例に限定されない。
【0013】
本出願の説明において、説明すべきものとして、特に断りがない限り、「複数」の意味は二つ以上である。用語「上」、「下」、「左」、「右」、「内」、「外」等の方位又は位置関係を示すことは、本出願を説明しやすく、説明を簡略化するためだけであり、装置又は素子が特定の方位を有しなければならないことや、特定の方位で構造し又は操作しなければならないことを指示する又は暗示するものではないため、本出願を限定するものと理解すべきではない。また、用語「第1」、「第2」、「第3」などは単に目的を説明することに用いられ、相対的な重要性を指示する又は暗示することと理解すべきではない。「垂直」は、厳密な意味での垂直ではなく、誤差許容範囲内にある。「平行」は、厳密な意味での平行ではなく、誤差許容範囲内にある。
【0014】
下記説明において出現する方位詞は、いずれも図に示す方向であり、本出願の具体的な構造を限定するものではない。本出願の説明において、さらに説明すべきものとして、明確な規定及び限定がない限り、用語「取り付け」、「繋がる」、「接続」は広義に理解されるべきであり、例えば、固定的に接続であってもよく、取り外し可能に接続されてもよく、又は一体的に接続されてもよく、直接的に繋がれてもよく、中間媒体を介して間接的に繋がれてもよい。当業者にとって、具体的な状況に応じて上記用語の本出願における具体的な意味を理解することができる。
【0015】
新エネルギー技術の急速な発展に伴い、新エネルギーサービスの各技術も大幅に向上する。充電が困難であり、充電速度が遅く、電池の航続能力が限られるなどの方面を考慮して、新エネルギー自動車に対する電池交換技術が発生する。
【0016】
電池交換技術は、「車両と電池の分離」の方式を採用し、電池交換ステーションを介して車両に電池交換サービスを提供することができる。すなわち電池は車両から迅速に取り外す又は車両に迅速に取り付けることができる。
【0017】
しかしながら、現段階では、電池交換ステーション内の動力電池の充電過程全体の継続時間が長く、ユーザの使用体験に影響を与える。例示的には、電池交換ステーション及び電池交換ステーション内の利用可能な電池の数がユーザの需要の具体的な応用シーンを満たすことができず、動力電池の充電時間が長すぎると、電池交換ステーションの電池交換効率が低下するため、ユーザの使用体験に影響を与える。
【0018】
したがって、動力電池の充電効率を向上させることができる技術手段を必要とする。
【0019】
これに基づいて、本出願の実施例は、車両の電力電池交換の応用シーンに適用することができる動力電池の充電方法、装置、デバイス及び媒体を提供する。本出願の実施例が提供する動力電池の充電手段により、動力電池の充電効率を向上させ、ユーザの使用体験を向上させることができる。
【0020】
本出願をよりよく理解するために、本出願の実施例が提供する車両制御手段の説明を開始する前に、本出願の実施例はまず本出願に係る車両、動力電池、電池交換ステーション等の概念を順に具体的に説明する。
【0021】
(1)車両であって、本出願の実施例の車両は電池と取り外し可能に接続されてもよい。いくつかの実施例において、車両は、自動車、トラックなどの動力電池を動力源とする車両であってもよい。
【0022】
(2)動力電池であって、本出願の実施例における動力電池は、リチウムイオン電池、リチウム金属電池、鉛酸電池、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、リチウム硫黄電池、リチウム空気電池又はナトリウムイオン電池等であってもよく、ここで限定しない。
【0023】
規模から見ると、動力電池は電池セルであってもよく、電池モジュール又は電池パックであってもよく、ここで限定されない。
【0024】
応用から見ると、動力電池は電池自動車内に応用することができ、電池自動車のモータに給電し、電池自動車の動力源とする。電池はさらに電池自動車における他の電気機器に電力を供給することができ、例えば車内エアコン、車載プレーヤなどに電力を供給する。
【0025】
(3)電池交換ステーションであって、本出願の実施例において、電池交換ステーションは車両に電力電池交換のサービスを提供する場所を指すことができ、例えば、固定された場所であってもよく、又は移動式の電池交換用車両などの移動場所であってもよく、本出願の実施例はこれを限定しない。
【0026】
上記概念を説明した後、理解を容易にするために、本出願の実施例が提供する動力電池の充電手段を具体的に説明する前に、本出願の実施例の下記部分はまず一つの例示的な電力交換シーンを具体的に説明する。
【0027】
図1は、本出願の実施例が提供する例示的な電池交換シーンのシーン概略図である。
図1に示すように、電池交換ステーション12は、電池交換キャビネット121を含むことができる。ここで、電池交換キャビネット121は複数の充電室122を含むことができる。
【0028】
動力電池P1が取り付けられた車両11が電池交換ステーション12に入ると、電池交換ステーション12は電池交換装置により動力電池P1を車両11から取り外し、かつ充電室122から動力電池P2を取り出し、次に動力電池P2を車両11に取り付けた後、動力電池P2が取り付けられた車両11は電池交換ステーション12から離れることができる。当該電池交換技術により、数分間、さらに数十秒以内に車両に対してエネルギーの補充を迅速に行うことができ、ユーザ体験を向上させる。
【0029】
また、取り外した動力電池P1を、空いている充電室122に入れて充電することができ、それにより電池交換ステーション12が他の車両に電池交換サービスを提供し続ける。電池交換シーンを説明した後、続いて、理解を容易にするために、本出願の実施例が提供する動力電池の充電手段を具体的に説明する前に、本出願の実施例の下記部分は先に電池交換システムを具体的に説明する。
【0030】
図2は、本出願の実施例が提供する例示的な充電システムのシステムブロック図である。
図2に示すように、充電システム20は、電池交換ステーションのサーバ21、第1の電池管理モジュール(Battery Management Unit、BMU)22及び第2の電池管理モジュールBMU23を含むことができる。
【0031】
電池交換ステーションのサーバ21は、電池交換ステーションの電池交換動作を制御することに用いられる。一例において、電池交換ステーションのサーバ21は、コンピュータ等の制御機能を備える機器として実現することができる。
【0032】
第1のBMU22は、動力電池の内部に設置され、電池を管理することに用いられる。
【0033】
第2のBMU23は、電池交換ステーションに設置され、例示的に充電キャビネット内に設置されてもよい。具体的には、第2のBMU23は、動力電池P1のソフトウェアを更新することができ、且つ充電過程を制御することができる。
【0034】
また、
図2に示すように、
図2における充電システム20の各部材の間の破線は、破線の両端に接続された部材が通信することができることを示す。
【0035】
ここで、電池交換ステーションのサーバ21は、第2のBMU23と有線通信又は無線通信を行うことができ、例えばイーサネットにより通信することができる。
【0036】
そのうち、第2のBMU23は、第1のBMU22と有線通信又は無線通信を行うことができる。一つの実施例において、第1のBMU22は、充電室に入った後に第2のBMU23と有線接続を行うことができる。別の実施例において、第1のBMU22は、第2のBMU23の通信被覆領域内に入ると、第1のBMU22が無線通信を行うことができ、例えば両者はブルートゥース通信を行うことができる。
【0037】
また、いくつかの実施例において、
図2に示すように、充電システム20は、複数の電池交換ステーションに対する統一的なスケジューリング及び管理を実現するために、さらにクラウドサーバ24を含むことができる。クラウドサーバ24が電池交換ステーションのサーバ21と通信することができる。
【0038】
いくつかの実施例において、続いて
図2を参照し、充電システム20は、車両の電池を合理的に制御することができるために、さらに第3のBMU25を含む。具体的には、第3のBMU25は車両本体に設置されてもよい。一つの実施例において、車両に複数の動力電池P1が取り付けられている場合、第3のBMU25は複数の動力電池P1と通信することができる。例示的には、動力電池P1の取り外し回数の増加に伴って有線接続ポートの耐用年数に影響を与えるので、動力電池と車両との接続の信頼性を向上させるために、第3のBMU25が複数の動力電池P1と無線通信接続されてもよく、例えばブルートゥース通信により接続される。
【0039】
いくつかの実施例において、
図2に示すように、電池交換ステーション内の動力電池を充電するために、充電システム20がさらに充電モジュール26を含むことができる。具体的には、充電モジュール26は、第2のBMU23の制御で充電室内の動力電池P1を充電することができる。一つの示例において、充電モジュール26は、具体的には電圧交換器を含み、電圧交換器は、送電網の交流電力を直流電力に交換し、又は送電網の高圧交流電力を低圧交流電力に交換し、さらに交換された電池エネルギーを利用して電池を充電することができる。説明すべきものとして、電圧交換器の他に、充電モジュール26は、さらに他の送電網の電気エネルギーを利用して動力電池を充電することができる装置として実現することができ、これを具体的に限定しない。いくつかの実施例において、第2のBMU23は、CAN通信により充電モジュール26を管理することができる。例えば、一つの第2のBMU23は、同時に8つの充電モジュール26を管理することができる。
【0040】
電池交換シーン及び充電システムの全体を説明した後、本出願の実施例の下記部分は図面を参照し、本出願の実施例の動力電池の充電方法、装置、システム、デバイス及び媒体を順に詳細に説明する。なお、これらの実施例は、本出願の開示する範囲を限定するものではない。
【0041】
図3は、本出願の実施例が提供する第1種類の動力電池の充電方法のフローチャートである。
図3に示すように、動力電池の充電方法は、S310及びS320を備えることができる。いくつかの実施例において、動力電池の充電方法の各ステップの実行主体は、電池交換ステーションのサーバであってもよい。
【0042】
S310において、動力電池が取り付けられた車両が電池交換ステーションに到着した後、第1のソフトウェアバージョンのバージョン情報を取得する。
【0043】
まず、第1のソフトウェアバージョンは、動力電池の第1の電池管理モジュールのソフトウェアバージョンである。いくつかの実施例において、第1のソフトウェアバージョンは電池管理モジュールの最新のソフトウェアバージョンであってもよく、又は履歴ソフトウェアバージョンであってもよく、これを具体的に限定しない。
【0044】
次に、第1のソフトウェアバージョンのバージョン情報を取得する。次に、複数の実施例により具体的に説明する。
【0045】
第1の実施例において、第1のソフトウェアバージョンのバージョン情報は、第2のBMU23が第1のBMU22と通信する過程において、第1のBMU22から取得した、さらに電池交換ステーションのサーバに送信するものであってもよい。
【0046】
それに応じて、
図4は、本出願の実施例が提供する第2種類の動力電池の充電方法のフローチャートである。
図4と
図3の異なる点は、S310が具体的にS311を含んでもよいことである。
【0047】
S311において、第2のBMUと第1のBMUとの間の無線通信リンクを介して、第1の電池管理モジュールから送信された第1のソフトウェアバージョンのバージョン情報を受信する。
【0048】
まず、当該無線通信リンクについて説明する。いくつかの実施例において、当該無線通信リンクは、第2のBMUが第1のBMUの物理アドレス要求に基づいて確立することができる。ここで、第1のBMUの物理アドレスは第1のBMUのメディアアクセス制御(Media Access Control、MAC)アドレスであってもよい。ここで、異なる動力電池の第1のBMUの物理アドレスが異なる。いくつかの実施例において、当該無線通信リンクはブルートゥース接続の通信リンクであってもよい。なお、当該無線通信リンクは、さらにワイヤレスフィリング(Wireless Fidelity、Wi-Fi)などの無線通信リンクであってもよく、これは具体的に限定されない。
【0049】
次に、第1のBMUの物理アドレスの取得方式について説明する。
【0050】
第1の例において、電池交換ステーションの電池交換装置は、動力電池が取り外された後、情報読取装置により第1のBMUの内部又はケースに設置された情報記憶装置から当該物理アドレスを直接読み取ることができる。具体的な例において、情報記憶装置及び情報読取装置の具体的なタイプに対して、情報記憶装置は、情報記憶機能及び情報読取装置により情報を読み取る機能を備える装置であってもよい。例えば、情報記憶装置は、無線周波数識別(Radio Frequency Identification、RFID)タグであってもよく、それに応じて、情報読取装置はRFIDリーダであってもよい。なお、情報記憶装置及び情報読取装置は、さらに情報読取機能及び読み取られる機能を備える他の付帯設備であってもよく、例えばチップなどであり、これは具体的に限定されない。一つの具体的な例では、情報読取装置の使用方式について説明する。情報読取装置は電池搬送装置に設けられてもよく、それにより情報読取装置は、動力電池が電池交換コンパートメントに搬送する過程で当該物理アドレスを読み取ることができる。例示的に、情報読取装置はスタッカに設置されてもよい。電池交換装置が取り外された動力電池をスタッカに放置した後、情報読取装置が動力電池の物理アドレスを読み取ることができる。または、車両が指定領域に到着した後、情報読取装置により当該物理アドレスを取得することができる。例えば、電池交換ステーションの入口に情報読取装置を設置し、又は車両が指定された電池交換領域に到着した後、情報読取装置により当該物理アドレスを読み取ることができる。
【0051】
なお、入口又は指定された電池交換領域で当該物理アドレスを読み取る場合、電池交換のフローに先立って又は同期して本出願の実施例が提供する充電方法を実行することができ、さらに充電効率を向上させる。
【0052】
第2の例において、情報の安全性を向上させるために、電池交換ステーションのサーバは、当該情報読取装置により当該情報記憶装置内から第1のBMUの識別情報又は動力電池の識別情報を取得した後、電池交換ステーションのサーバは予め設定された識別情報と物理アドレスとの対応関係から、取得された識別情報に対応する物理アドレスを検索して取得し、次に当該物理アドレスを第2のBMUに送信する。ここで、情報読取装置の具体的な内容は本出願の上記実施例の関連説明を参照することができ、ここでは説明を省略する。具体的な例において、動力電池の識別情報は電池パック番号(Packet Number、PN)コードを含むことができる。
【0053】
本実施例により、情報読取装置内の情報が悪意に読み取られたことによる車両又は電池の情報の漏洩を防止することができ、車両及び電池パックの情報安全性を向上させる。
【0054】
第3の例において、情報の安全性を向上させるために、電池交換ステーションのサーバは、当該情報読取装置により当該情報記憶装置内から車両識別情報、第1のBMUの識別情報又は動力電池の識別情報等の識別情報を取得した後、読み取って得られた識別情報をクラウドサーバに送信し、クラウドサーバにより予め設定された識別情報と物理アドレスとの対応関係から、取得された識別情報に対応する物理アドレスを検索して取得し、かつ当該物理アドレス情報を電池交換ステーションのサーバにより第2のBMUに送信する。
【0055】
本実施例により、情報読取装置内の情報が悪意に読み取られたことによる車両又は電池の情報の漏洩を防止することができ、車両及び電池パックの情報安全性を向上させる。
【0056】
具体的な例において、情報の安全性をさらに向上させるために、電池交換ステーションのサーバの識別情報をクラウドサーバに送信した後、クラウドサーバは動力電池又は第1のBMUの識別情報に基づいて動力電池に身元認証を行い、身元認証が合格した後、第1のBMUの物理アドレスをクラウドサーバに返信することができる。
【0057】
本実施例により、大量の電池が電池交換ステーションの間で流通する場合、第1のBMUに対するクラウドサーバの身元認証に合格した後に、第1のBMUの物理アドレスを第2のBMUに送信することにより、第2のBMUは当該物理アドレスに基づいて第1のBMUと無線通信接続を確立する。これにより、粗悪な電池を用いて電池交換ステーションの良質な電池を持ち替えるなどの挙動による損失および安全上のリスクを防止することができる。
【0058】
第4の例において、電池交換ステーションのサーバは、車両が指定領域に到着した後、画像収集装置により車両のプレートナンバー情報を取得し、次にクラウドサーバ又は電池交換ステーションのサーバにおいて予め設定されたプレートナンバー情報と第1のBMUの物理アドレスとのバインディング関係に基づいて、第1のBMUの物理アドレスを特定する。ここで、画像収集装置は、撮像装置、モニタ、カメラなどの画像収集機能を有するデバイス又はモジュールであってもよい。
【0059】
具体的な実施例において、車両への電池交換を完了した後、当該バインディング関係において当該車両と交換前の動力電池の第1のBMUの物理アドレスとの対応関係を、当該車両と交換後の動力電池の第1のBMUの物理アドレスとの対応関係に置き換えることができる。
【0060】
本実施例により、ユーザが電池交換ステーションを迂回してひそかに電池を交換する場合、例えばユーザが車両の電池Aを電池Bにひそかに交換した後、ユーザがさらに電池交換ステーションで電池を交換し続ける必要がある場合、上記バインディング関係により、電池Aの第1のBMUの物理アドレスに戻る。第2のBMUは、当該物理アドレスを取得した後、車両内の電池Bの第1のBMUと無線通信接続を確立することができるので、電池の信頼性を保証する。
【0061】
第5の例において、車両本体内の第3のBMUは、車両に取り付けられた動力電池の第1のBMUの物理アドレスを知ることができる。車両が電池交換ステーションに到着した後、第3のBMUと電池交換ステーションのサーバとの間に無線通信リンクを確立し、その後に第3のBMUは当該無線通信リンクにより第1のBMUの物理アドレスを電池交換ステーションのサーバに送信する。
【0062】
本実施例により、第3のBMUが電池交換ステーションのサーバと無線通信リンクを確立した後、本出願の実施例が提供する充電方法を実行し始めることができるので、電池がコンパートメントに入る前に電池に対するソフトウェア更新を開始することができる。車両が電池交換コンパートメントに入った後、ソフトウェア更新を開始する解決手段と比較して、充電効率を向上させる。具体的な電池交換シーンにおいて、動力電池の取り外し及び搬送過程において動力電池の第1のBMUのソフトウェア更新を完了することができ、すなわち、電池が充電室に入る前にソフトウェア更新を完了することができ、充電効率を向上させる。
【0063】
第6の例において、車両は、クラウドサーバに電池交換要求を送信することができ、当該電池交換要求は車両の識別情報、動力電池の識別情報又は動力電池の第1のBMUの物理アドレス情報等を含む。当該電池交換要求が車両の識別情報、又は動力電池の識別情報を含む場合、クラウドサーバは当該識別情報に基づいて動力電池の第1のBMUの物理アドレスを検索し、次に当該物理アドレスを電池交換ステーションのサーバに送信することができる。又は、当該電池交換要求が動力電池の第1のBMUの物理アドレスを含む場合、クラウドサーバはそれを電池交換ステーションのサーバに送信することができる。
【0064】
上記一つ又は複数の例により、いくつかの実際のシーンにおいて、動力電池がコンパートメントに入る前に更新を開始することができれば、すなわち更新を開始する時刻は、動力電池が充電室に入る時刻よりも早ければ、充電時間をさらに短縮し、充電効率を向上させることができる。
【0065】
次に、S311の具体的な実施形態について説明する。第2のBMUは、当該無線通信リンクにより第1のソフトウェアバージョンのバージョン情報を取得した後、さらに第1のソフトウェアバージョンのバージョン情報を電池交換ステーションのサーバ又はクラウドサーバに送信することができる。いくつかの実施例において、第1のソフトウェアバージョンのバージョン情報は、3回のハンドシェイを経た後に、第1のBMUが第2のBMUに報告する、又は第1のBMUが第2のBMUの要求に基づいて第2のBMUに送信する。
【0066】
第2の実施例において、第1のソフトウェアバージョンのバージョン情報は、情報読取装置が情報記憶装置から読み取って取得することができる。ここで、情報読取装置及び情報記憶装置の具体的な内容は本出願の実施例の上記内容を参照することができ、これについては説明を省略する。
【0067】
第3の実施例において、情報読取装置は、情報記憶装置から車両、動力電池又は第1のBMUの識別情報を読み取り、次に当該識別情報に基づいて電池交換ステーションのサーバ又はクラウドサーバに予め設定されたバインディング関係から、当該識別情報に対応する第1のソフトウェアバージョンのバージョン情報を取得する。
【0068】
第4の実施例において、第1のソフトウェアバージョンのバージョン情報は、第3のBMUが電池交換ステーションのサーバとの無線通信リンクを確立した後、当該無線通信リンクを介して電池交換ステーションのサーバに送信することができる。
【0069】
第5の実施例において、第1のソフトウェアバージョンのバージョン情報は、クラウドサーバが車両の電池交換要求から直接的に取得されてもよく、又は電池交換要求中の車両、動力電池又は第1のBMUの識別情報に基づいて決定されてもよい。
【0070】
なお、本出願の実施例は、さらに他の方式により第1のソフトウェアバージョンのバージョン情報を取得することができ、本出願はこれを具体的に限定しない。
【0071】
第1のソフトウェアバージョンの具体的な内容を詳細に説明した後、次に、本出願実施例の下記部分はソフトウェア更新過程を具体的に説明する。
【0072】
S320において、第1のソフトウェアバージョンのバージョン情報が電池交換ステーションのサーバに記憶された第2のソフトウェアバージョンのバージョン情報より古い場合、電池交換ステーションの第2のBMUを制御して第1のBMUの第1のソフトウェアバージョンを第2のソフトウェアバージョンに更新し、第2のソフトウェアバージョンに基づいて動力電池を充電する。
【0073】
まず、第2のソフトウェアバージョンは、動力電池の統計更新を希望するソフトウェアバージョンであってもよく、例えば、最新バージョンのソフトウェアバージョンであってもよく、又はバグ(bug)の数が最も少ないソフトウェアバージョンであってもよく、又は安全性が最も高いソフトウェアバージョンなどであってもよく、これを具体的に限定しない。
【0074】
次に、S320の具体的な実施形態について説明する。いくつかの実施例において、第2のソフトウェアバージョンのデータパケットを第2のBMUに送信することにより、第2のBMUは当該データパケットに基づいて第1のBMUを更新する。いくつかの例において、第2のソフトウェアバージョンのデータパケットを各第2のBMUに予め配信することができ、例えば電池交換コントローラの第2のソフトウェアバージョンを更新した後、更新後の第2のソフトウェアバージョンのデータパケットを各第2のBMUに送信することができる。別の例において、第1のソフトウェアバージョンのバージョン情報が第2のソフトウェアバージョンのバージョン情報より古いことを特定した後、第2のソフトウェアバージョンのデータパケットを第2のBMUに送信することができる。
【0075】
また、第2のBMUの第1のBMUに対するソフトウェア更新方式について説明する。
図5は、本出願の実施例が提供する第3種類の動力電池の充電方法のフローチャートである。
図5と
図3の異なる点は、S 320が具体的にS321を含んでもよいことである。
【0076】
S321において、第2のBMUと第1のBMUとの間の無線通信リンクを介して、第2のソフトウェアバージョンのデータパケットを第1のBMUに送信することにより、第1のBMUの第1のソフトウェアバージョンを第2のソフトウェアバージョンに更新する。つまり、電池交換ステーションのサーバは、第2のソフトウェアバージョンのデータパケットを第2のBMUに送信し、その後に第2のBMUにより無線通信リンクを介して第1のBMUに送信することができる。
【0077】
一例において、当該無線通信リンクは、ブルートゥース通信リンクであってもよい。無線通信リンクの具体的な内容は本出願の上記実施例の関連内容を参照することができ、ここでは説明を省略する。
【0078】
有線更新の方式と比較すれば、有線更新の方式は、動力電池が充電室に入り、且つ第2のBMUと挿着された後に充電プロセスを開始することができる必要がある。しかし、本実施例は、S321により、第2のBMUが無線通信の方式に基づいて第1のBMUを更新することができ、動力電池が充電室に入る前に更新を開始することができ、かつ有線挿着の時間を節約し、充電効率を向上させる。
【0079】
別の例において、第2のBMUは、さらに第1のBMUに有線更新を行うことができ、本出願の実施例はこれを具体的に限定しない。
【0080】
本出願の実施例が提供する動力電池の充電方法により、動力電池が取り付けられた車両が電池交換ステーションに到着した後、電池交換ステーションのサーバは、動力電池の第1の電池管理モジュールの第1のソフトウェアバージョンのバージョン情報が当該サーバに記憶された第2のソフトウェアバージョンより古い場合、まず第1の電池管理モジュールの第1のソフトウェアバージョンを第2のソフトウェアバージョンに更新した後に動力電池を充電することができる。本出願の実施例により、充電する前に第1のソフトウェアバージョンを第2のソフトウェアバージョンに更新することができ、充電時にソフトウェアバージョンが古くすぎると充電プロセスを一時に停止しソフトウェアバージョンの更新を行う必要があることによる充電時間が長いという問題を避けて、動力電池の充電効率を向上させ、さらにユーザの使用体験を向上させる。
【0081】
また、現段階では、電池交換技術において大量の動力電池が異なる電池交換ステーションの間で流通し、各動力電池の第1のBMUのソフトウェアバージョンを同じバージョンに統一的に更新することが困難である。本出願の実施例は、動力電池が電池交換ステーションに入った後、電池交換ステーションのサーバにより動力電池のバージョンを第2のソフトウェアバージョンに更新することができ、各動力電池の第1のBMUのソフトウェアバージョンの統一を実現する。
【0082】
本出願の実施例が提供する動力電池の充電方法を全体的に説明した後、第1のBMUのソフトウェアバージョンは、時間の経過及び需要と伴って絶えず更新される。いくつかの実施例において、動力電池の更新後のソフトウェアバージョンの互換性などの要因を保証するために、具体的な電池交換シーンにおいて、需要に応じて電池交換ステーションのサーバ内の第2のソフトウェアバージョンのデータパケットを柔軟に更新する必要がある。次に、本出願は、四つの実施例により電池交換ステーションのサーバ内の第2のソフトウェアバージョンのデータパケットの交換過程を詳細に説明する。
【0083】
第1の実施例において、
図6は、本出願の実施例が提供する第4種類の動力電池の充電方法のフローチャートである。
図6と
図5の異なる点は、動力電池の充電方法がさらにS331を含むことである。
【0084】
S331において、クラウドサーバから送信された第2のソフトウェアバージョンのデータパケットを周期的に受信する。
【0085】
一例において、クラウドサーバが予め設定された時間間隔ごとに電池交換ステーションのサーバに第2のソフトウェアバージョンのデータパケットを能動的に送信することができる。例えば、第2のソフトウェアバージョンが最新バージョンであれば、クラウドサーバは予め設定された時間間隔ごとに既存の最新のソフトウェアバージョンを決定し、その後に既存の最新のソフトウェアバージョンのデータパケットを電池交換ステーションのサーバに送信することができる。ここで、予め設定された時間間隔は実際のシーン又は具体的な需要に応じて設定することができ、例えば数日以上であってもよく、又は一ヶ月以上であってもよい。
【0086】
別の例において、電池交換ステーションのサーバが所定の時間間隔を隔てた後にクラウドサーバに第2のソフトウェアバージョンの要求情報を送信することができる。クラウドサーバは当該要求情報に応答し、電池交換ステーションのサーバへ第2のソフトウェアバージョンのデータパケットを返信する。
【0087】
第2の実施例において、
図7は、本出願の実施例が提供する第5種類の動力電池の充電方法のフローチャートである。
図7は、
図5に対して、動力電池の充電方法がさらにS332及びS333を含む点で異なる。
【0088】
S332において、車両の電池交換予約要求に基づいて、クラウドサーバに第2のソフトウェアバージョンを要求する。
【0089】
一例において、電池交換ステーションのサーバは、車両の電池交換予約要求を受信するたびに、クラウドサーバに第2のソフトウェアバージョンを要求することができる。
【0090】
別の例において、電池交換ステーションのサーバは、第1のソフトウェアバージョンのバージョン情報が第2のソフトウェアバージョンのバージョン情報より新しい場合、クラウドサーバに第2のソフトウェアバージョンを要求することができる。
【0091】
実際のシーンにおいて、いくつかの原因(例えば車両が車両工場からオフラインになる場合、第1のBMUの第1のソフトウェアバージョンが当日に更新され、ナンバープレートを取り付けた後にすぐに電池交換される。第1のBMUのアップグレードパッケージもクラウドサーバに配信されたばがりである)で電池交換ステーションのサーバが第2のソフトウェアバージョンをタイムリーに更新しないと、車両が電池交換ステーションに到着した後、電池交換ステーションのサーバは第1のソフトウェアバージョンのバージョン情報が第2のソフトウェアバージョンのバージョン情報より新しいと特定すると、電池交換ステーションのサーバはクラウドサーバに第2のソフトウェアバージョンを要求することができる。
【0092】
S333、クラウドサーバから送信された第2のソフトウェアバージョンのデータパケットを受信する。
【0093】
第3の実施例において、電池交換ステーション内の第2のソフトウェアバージョンの適時性を保証するために、動力電池の交換方法はさらにステップA1を含む。
【0094】
ステップA1において、クラウドサーバの第2のソフトウェアバージョンを更新した後、電池交換ステーション内の第2のソフトウェアバージョンを同期に更新することができる。
【0095】
第4の実施例において、充電効率をさらに向上させるために、動力電池の交換方法はさらに以下のステップA2とA3を含む。
【0096】
ステップA2において、クラウドサーバは車両の電池交換予約要求及び電池交換ステーションのサーバから送信された第2のソフトウェアバージョンを受信する。ここで、電池交換予約要求は車両の動力電池の第1のBMUの第1のソフトウェアバージョンのバージョン情報を含む。
【0097】
ステップA3において、第1のソフトウェアバージョンのバージョン情報がクラウドサーバから送信された第2のソフトウェアバージョンのバージョン情報より古く、かつ電池交換ステーションのサーバ内に記憶された第2のソフトウェアバージョンのバージョン情報がクラウドサーバ内の第2のソフトウェアバージョンのバージョン情報より古い場合、クラウドサーバは電池交換ステーションのサーバに第2のソフトウェアバージョンのデータパケットを送信する。
【0098】
なお、電池交換ステーションのサーバは、さらに他の態様でそれに記憶された第2のソフトウェアバージョンを更新することができ、これを具体的に限定しない。
【0099】
また、いくつかの実施例において、電池交換ステーションのサーバは、クラウドサーバから送信された第2のソフトウェアバージョンのデータパケットを取得した後、新たに受信された第2のソフトウェアバージョンのデータパケットで従来の第2のソフトウェアバージョンのデータパケットを置き換える。例示的には、電池交換ステーションのサーバにバージョンAのデータパケットが記憶されていると、クラウドサーバは電池交換ステーションのサーバにバージョンBのデータパケットを送信した後、電池交換ステーションのサーバがバージョンBを新たな第2のソフトウェアバージョンとする。
【0100】
いくつかの実施例において、ソフトウェア更新過程の安全性を向上させるために、
図8は、本出願の実施例が提供する第6種類の動力電池の充電方法のフローチャートである。
図8は、
図5に対して、動力電池の充電方法がさらに以下のS341とS342を含む点で異なる。
【0101】
S341において、クラウドサーバから送信された第1のBMUの公開鍵を受信する。
【0102】
いくつかの実施例において、クラウドサーバは、信頼できる電池の第1のBMUの公開鍵を信頼できる電池交換ステーションに送信することができる。
【0103】
S342において、第1のBMUの公開鍵を第2のBMUに送信することにより、第2のBMUは予め記憶された電池交換ステーションの秘密鍵及び第1のBMUの公開鍵を利用し、第2のソフトウェアバージョンのデータパケットを暗号化し、暗号文データを取得し、また、暗号文データを第1のBMUに送信することにより、第1のBMUは電池交換ステーションの公開鍵及び第1のBMUの秘密鍵に基づいて暗号文データを復号し、データパケットを取得する。
【0104】
いくつかの実施例において、第1のBMUの公開鍵を用いてデータパケットを暗号化し、デジタル署名を取得し、次に電池交換ステーションの秘密鍵を利用して当該デジタル署名を再暗号化し、伝送される暗号文データを取得することができる。
【0105】
それに応じて、当該暗号文データを第1のBMUに伝送した後、電池交換ステーションの公開鍵及び第1のBMUの秘密鍵を用いて当該暗号文データを順次復号し、データパケットを取得することができる。
【0106】
なお、本実施例により、データパケットの伝送過程の安全性を保証することができ、暗号化データパケットが不正に取得されることを防止することができる。そして、クラウドサーバは、信頼できる電池交換ステーションと信頼できる動力電池との間に秘密鍵の交換を行い、それにより非信頼性電池の電池交換ステーション内での更新を防止し、かつ信頼できない電池交換ステーションの、信頼できる電池への更新を防止し、それによりプライベートでの電池交換などの異常現象の発生を防止し、電池交換フローの信頼性を向上させる。
【0107】
一例において、本出願の実施例の暗号化アルゴリズムは対称暗号化アルゴリズムであってもよく、又は非対称暗号化アルゴリズムであってもよく、これを具体的に限定しない。例示的には、ハッシュアルゴリズムであってもよい。
【0108】
いくつかの実施例において、ソフトウェア更新過程の安全性を向上させるために、
図9は、本出願の実施例が提供する第7種類の動力電池の充電方法のフローチャートである。
図9は、
図5に対して、動力電池の充電方法がさらにS351及びS382を含む点で異なる。
【0109】
S351において、電池交換ステーションの秘密鍵及び電池交換ステーションの公開鍵を取得する。
【0110】
S352において、電池交換ステーションの秘密鍵を第2のBMUに送信すると共に、電池交換ステーションの公開鍵をクラウドサーバに送信することにより、クラウドサーバは電池交換ステーションの公開鍵を動力電池に配信する。
【0111】
本出願の実施例により、電池交換ステーションの公開鍵を信頼できる動力電池に配信することができ、電池交換過程全体の信頼性を保証する。それにより信頼できる動力電池が不正な電池交換ステーションの偽造の暗号文データを受信した後、電池交換ステーションの公開鍵を使用してそれを復号できず、それによりソフトウェア更新過程を一時停止することができ、電池交換過程の信頼性を向上させる。
【0112】
上記実施例によりソフトウェア更新過程を具体的に説明した後、次にソフトウェアを更新した後の充電過程を具体的に説明する。
【0113】
いくつかの実施例において、
図10は、本出願の実施例が提供する第8種類の動力電池の充電方法のフローチャートである。
図10は、
図3に対して、動力電池の充電方法がさらにS361及びS362を含む点で異なる。
【0114】
S361において、第2のBMUが送信した更新フィードバック情報を受信し、更新フィードバック情報は、第1のBMUが第1のソフトウェアバージョンを第2のソフトウェアバージョンに更新したことを示す。
【0115】
一例において、第1のBMUは、データに基づいて自身が更新を完了した後、第2のBMUに更新フィードバック情報を送信する。第2のBMUは、当該更新フィードバック情報を受信した後、電池交換ステーションのサーバに更新フィードバック情報を送信する。
【0116】
S362において、更新フィードバック情報に応答し、第2のソフトウェアバージョンを利用して動力電池を充電する充電プロセスを起動する。
【0117】
一例において、電池交換ステーションのサーバは、第2のBMUにソフトウェア更新を起動する指令を送信することができる。第2のBMUは、当該指令に基づいて、充電装置を制御することにより動力電池を充電する。
【0118】
同様の出願思想に基づいて、本出願の実施例は動力電池の充電方法の他に、さらにそれに対応する動力電池の充電装置を提供する。
【0119】
以下に図面を参照して、本出願の実施例に係る動力電池の充電装置を詳細に説明する。
【0120】
図11は、本出願の実施例が提供する動力電池の充電装置の構造概略図である。
図11に示すように、動力電池の充電装置1100は、バージョン取得モジュール1110及び制御モジュール1120を含む。
【0121】
バージョン取得モジュール1110は、動力電池が取り付けられた車両が電池交換ステーションに到着した後、動力電池の第1の電池管理モジュールのソフトウェアバージョンである第1のソフトウェアバージョンのバージョン情報を取得することに用いられる。
【0122】
制御モジュール1120は、第1のソフトウェアバージョンのバージョン情報がサーバに記憶された第2のソフトウェアバージョンのバージョン情報より古い場合、第1の電池管理モジュールの第1のソフトウェアバージョンを第2のソフトウェアバージョンに更新するように電池交換ステーションの第2の電池管理モジュールを制御することにより、第2のソフトウェアバージョンに基づいて動力電池を充電することに用いられる。
【0123】
いくつかの実施例において、バージョン取得モジュール1110は具体的に以下に用いられる。
【0124】
第2の電池管理モジュールと第1の電池管理モジュールとの間の無線通信リンクにより、第1の電池管理モジュールが送信した第1のソフトウェアバージョンのバージョン情報を受信する。
【0125】
いくつかの実施例において、制御モジュール1120は、第2の電池管理モジュールと第1の電池管理モジュールとの間の無線通信リンクにより、第2のソフトウェアバージョンのデータパケットを第1の電池管理モジュールに送信することにより、第1の電池管理モジュールの第1のソフトウェアバージョンを第2のソフトウェアバージョンに更新することに用いられる。
【0126】
いくつかの実施例において、動力電池の充電装置1100は、さらに、第2の電池管理モジュールから送信された、第1の電池管理モジュールが第1のソフトウェアバージョンを第2のソフトウェアバージョンに更新したことを示す更新フィードバック情報を受信することに用いられる情報受信モジュールと、更新フィードバック情報に応答し、第2のソフトウェアバージョンに基づいて動力電池を充電する充電プロセスを起動することに用いられる充電起動モジュールと、を含む。
【0127】
いくつかの実施例において、動力電池の充電装置1100は、さらに、クラウドサーバから送信された第2のソフトウェアバージョンのデータパケットを周期的に受信することに用いられるデータパケット受信モジュールを含む。
【0128】
いくつかの実施例において、動力電池の充電装置1100はさらに、車両の電池交換予約要求に基づいて、クラウドサーバに第2のソフトウェアバージョンを要求することに用いられるバージョン要求モジュールと、クラウドサーバから送信された第2のソフトウェアバージョンのデータパケットを受信することに用いられるデータパケット受信モジュールと、を含む。
【0129】
いくつかの実施例において動力電池の充電装置1100は、さらに、クラウドサーバから送信された第1の電池管理モジュールの公開鍵を受信することに用いられる秘密鍵取得モジュールと、第1の電池管理モジュールの公開鍵を第2の電池管理モジュールに送信することにより、第2の電池管理モジュールが予め記憶された電池交換ステーションの秘密鍵及び第1の電池管理モジュールの公開鍵を利用し、第2のソフトウェアバージョンのデータパケットを暗号化し、暗号文データを取得し、且つ暗号文データを第1の電池管理モジュールに送信することにより、第1の電池管理モジュールが電池交換ステーションの公開鍵及び第1の電池管理モジュールの秘密鍵に基づいて暗号文データを復号し、データパケットを取得することに用いられる秘密鍵送信モジュールと、を含む。
【0130】
いくつかの実施例において動力電池の充電装置1100は、さらに電池交換ステーションの秘密鍵及び電池交換ステーションの公開鍵を取得することに用いられる秘密鍵取得モジュールと、電池交換ステーションの秘密鍵を第2の電池管理モジュールに送信し、かつ電池交換ステーションの公開鍵をクラウドサーバに送信することにより、クラウドサーバが電池交換ステーションの公開鍵を動力電池に配信することに用いられる秘密鍵送信モジュールと、を含む。
【0131】
本出願の実施例に係る動力電池の充電装置の他の詳細については、
図3~
図10に示す実施例を参照して説明した動力電池の充電方法と類似し、かつその対応する技術的効果を達成することができ、簡潔に説明するために、ここでは説明を省略する。
【0132】
図12は、本発明の実施例が提供する動力電池の充電デバイスのハードウェア構造概略図を示す。
【0133】
動力電池の充電デバイスは、プロセッサ1201及びコンピュータプログラム指令を記憶したメモリ1202を含むことができる。
【0134】
具体的には、上記プロセッサ1201は、中央処理装置(Central Processing Unit、CPU)、又は特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)を含むことができ、又は本発明の実施例の一つ又は複数の集積回路を実施するように構成されてもよい。
【0135】
メモリ1202は、データや指令に用いられる大容量のメモリを含んでもよい。例えば、メモリ1202は、ハードディスクドライブ(Hard Disk Drive、HDD)、フレキシブルディスクドライブ、フラッシュメモリ、光ディスク、光磁気ディスク、磁気テープ又はユニバーサルシリアルバス(Universal Serial Bus、USB)ドライブ又は二つ以上の組み合わせを含むことができるが、これに限定されない。いくつかの実施例において、メモリ1202は、取り外し可能又は取り外し不可能(又は固定)の媒体を含むことができ、又はメモリ1202は不揮発性固体メモリである。いくつかの実施例において、メモリ1202は、動力電池の充電デバイスの内部又は外部に位置することができる。
【0136】
いくつかの実施例において、メモリ1202は、リードオンリーメモリ(Read Only Memory、ROM)であってもよい。一実施例において、当該ROMは、マスクプログラムのROM、プログラム可能なROM(PROM)、消去可能PROM(EPROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM)、電気的に書き換え可能ROM(EAROM)又はフラッシュメモリ又は二つ以上のこれらの組み合わせであってもよい。
【0137】
メモリ1202は、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体装置、光記憶媒体装置、フラッシュメモリ装置、電気、光学又は他の物理/有形のメモリ記憶装置を含むことができる。したがって、一般的に、メモリはコンピュータ実行可能な指令を含むソフトウェアをコードする一つ以上の有形(非一時的)コンピュータ可読記憶媒体(例えば、メモリデバイス)を含み、かつ当該ソフトウェアが実行される(例えば、一つ又は複数のプロセッサにより)場合、それは本開示の一態様に係る方法で説明された操作を操作して実行することができる。
【0138】
プロセッサ1201は、メモリ1202に記憶されたコンピュータプログラム指令を読み出して実行することにより、
図3~
図10に示される実施例における方法/ステップを実現し、かつ
図3~
図10に示される実施例がその方法/ステップを実行することで得た技術的効果を達成し、簡潔に説明するためにここで説明を省略する。
【0139】
一例において、動力電池の充電デバイスはさらに通信インタフェース1203及びバス1210を含むことができる。ここで、
図12に示すように、プロセッサ1201、メモリ1202、通信インタフェース1203は、バス1210により接続されかつ相互間の通信を完了する。
【0140】
通信インタフェース1203は、主に本発明の実施例における各モジュール、装置、ユニット及び/又はデバイスの間の通信を実現することに用いられる。
【0141】
バス1210は、ハードウェア、ソフトウェア又は両者を含み、オンラインデータ流量課金装置の部品を互いに結合する。例えば、バスは、アクセラブルグラフィーポート(Acerated Graphics Port、AGP)又は他のグラフィックスバス、拡張業界標準アーキテクチャ(Extended Industry Standard Architecture、EISA)バス、フロントサイドバス(Front Side Bus、FSB)、ハイパートランスポート(Hyper Transport、HT)相互接続、業界標準アーキテクチャ(Industry Standard Architecture、ISA)バス、無限帯域幅相互接続、低ピンイン数(LPC)バス、メモリバス、マイクロチャネルアーキテクチャ(MCA)バス、周辺機器コンポーネント相互接続(PCI)バス、PCI-Express(PCI-X)バス、シリアル高度な技術アクセサリ(SATA)バス、ビデオ電子標準協会ローカル(VLB)バス又は他の適切なバス又は二つ以上のこれらの組み合わせを含むことができる。適切な状況で、バス1210は、一つ又は複数のバスを含むことができる。本発明の実施例は、特定のバスを説明して示したが、本発明は任意の適切なバス又は相互接続を考慮する。
【0142】
当該電源電池の充電デバイスは本発明の実施例における動力電池の充電方法を実行することができ、それにより
図3~
図11を参照して説明した動力電池の充電方法及び装置を実現する。
【0143】
また、上記実施例における動力電池の充電方法を合わせて、本発明の実施例はコンピュータ記憶媒体を提供して実現することができる。当該コンピュータ記憶媒体にコンピュータプログラム指令が記憶される。当該コンピュータプログラム指令がプロセッサにより実行される場合に上記実施例における任意の動力電池の充電方法を実現する。
【0144】
なお、本発明は上記説明した且つ図に示された特定の構成及び処理に限定されるものではない。簡単のために、ここで既知の方法の詳細な説明を省略する。上記実施例において、いくつかの具体的なステップを例として説明して示す。しかしながら、本発明の方法過程は記述及び示された具体的なステップに限定されず、当業者は本発明の精神を理解した後に、様々な変更、修正及び追加を行い、又はステップの間の順序を変更することができる。
【0145】
以上に述べた構成ブロック図に示された機能ブロックは、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア又はそれらの組み合わせとして実現することができる。ハードウェア方式で実現する場合、それは例えば電子回路、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、適切なファームウェア、プラグイン、機能カード等であってもよい。ソフトウェア方式で実現する場合、本発明の要素は必要なタスクを実行するためのプログラム又はコードセグメントである。プログラム又はコードセグメントは、機器可読媒体に記憶されてもよく、又は搬送波に搬送されたデータ信号により伝送媒体又は通信リンクに伝送されてもよい。「機器読み取り可能な媒体」には、情報を記憶または送信可能な任意の媒体が含まれ得る。機器可読媒体の例は、電子回路、半導体メモリ装置、ROM、フラッシュメモリ、消去可能ROM(EROM)、フレキシブルディスク、CD-ROM、光ディスク、ハードディスク、光ファイバ媒体、無線周波数(Radio Frequency、RF)リンク等を含む。コードセグメントは、インターネット、イントラネット等のコンピュータネットワークを介してダウンロードされてもよい。
【0146】
なお、本発明で言及した例示的な実施例は、一連のステップ又は装置に基づいていくつかの方法又はシステムを説明する。しかしながら、本発明は上記ステップの順序に限定されず、即ち、実施例に言及された順序に応じてステップを実行することができ、実施例における順序と異なり、又は複数のステップを同時に実行することもできる。
【0147】
以上本開示の実施例に係る方法、装置、デバイス及びコンピュータプログラム製品のフローチャート及び/又はブロック図を参照して本開示の各態様を説明する。理解すべきことは、フローチャート及び/又はブロック図における各ブロック、及びフローチャート及び/又はブロック図における各ブロックの組み合わせはコンピュータプログラム指令によって実現されてもよい。これらのコンピュータプログラム指令は汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は他のプログラマブルなデータ処理装置のプロセッサに提供され、それにより機器を生成することにより、コンピュータ又は他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサにより実行されたこれらの指令はフローチャート及び/又はブロック図の一つ又は複数のブロックに指定された機能/動作を実現する。このようなプロセッサは、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、特殊アプリケーションプロセッサ又はフィールドプログラマブルロジック回路であってもよいが、それらに限定されない。理解されるように、ブロック図及び/又はフローチャートにおける各ブロック、及びブロック図及び/又はフローチャートにおけるブロックの組み合わせは、指定された機能又は動作を実行する専用ハードウェアで実現されてもよく、又は専用ハードウェアとコンピュータ指令の組み合わせで実現されてもよい。
【0148】
前記のように、本発明の具体的な実施形態に過ぎず、当業者であれば、説明の便宜上簡潔にするために、上記説明したシステム、モジュール及びユニットの具体的な動作過程は、前述の方法実施例における対応するプロセスを参照することができることが分かるが、ここでは説明を省略する。理解すべきことは、本発明の保護範囲はこれに限定されるものではなく、当業者が本発明の開示する技術的範囲内に、様々な等価な修正又は置換を容易に想到でき、これらの修正又は置換はいずれも本発明の保護範囲内に含まれるべきである。