(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-04
(45)【発行日】2024-04-12
(54)【発明の名称】サブキャリア群のWLAN OFDMA設計およびフレームフォーマットのためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
H04L 27/26 20060101AFI20240405BHJP
H04J 1/00 20060101ALI20240405BHJP
H04W 72/1263 20230101ALI20240405BHJP
H04W 72/1268 20230101ALI20240405BHJP
H04W 84/12 20090101ALI20240405BHJP
【FI】
H04L27/26 113
H04J1/00
H04L27/26 100
H04W72/1263
H04W72/1268
H04W84/12
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022015623
(22)【出願日】2022-02-03
(62)【分割の表示】P 2018216641の分割
【原出願日】2014-12-16
【審査請求日】2022-02-25
(32)【優先日】2013-12-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2014-07-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】504161984
【氏名又は名称】ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【氏名又は名称】野村 進
(72)【発明者】
【氏名】オサマ・アボゥル-マグド
(72)【発明者】
【氏名】ジュンホン・ソ
(72)【発明者】
【氏名】クウォク・シュム・オウ
【審査官】原田 聖子
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-010904(JP,A)
【文献】特開2005-244447(JP,A)
【文献】特開2013-201472(JP,A)
【文献】特表2006-504367(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0310692(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 27/26
H04J 1/00
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)における直交周波数分割多元接続(OFDMA)通信のためにユーザにサブキャリアを供給するための方法であって、前記方法は、ネットワーク構成要素によって実行される以下のステップ、すなわち、
サブキャリア群を複数のユーザに割り当てるステップと、
前記複数のユーザに割り当てられた前記サブキャリア群のマップを前記複数のユーザに通知するステップであって、前記サブキャリア群は、特定の帯域幅のチャネルにおける整数個のサブキャリアに対する予め定義された決定論的な分類構造に従う、ステップと
を含み、
前記マップは、
一連のサブキャリア
群の表示および
一連のスケジューリングされたユー
ザの表示を含み、
前記一連のスケジューリングされたユー
ザにおける前記スケジューリングされたユーザのうちの各々一人は、
前記一連のサブキャリア
群における前記サブキャリア群のうちの1つにマッピングされ、
前記マップは、第1のプリアンブル部分、および前記マップを示す第2のプリアンブル部分を含むOFDMA物理層(PHY)プロトコルデータユニット(PPDU)を使用して通知され、
前記PPDUは、前記チャネルにおける前記スケジューリングされたユーザのデータを搬送するように構成されたデータ部分をさらに含み、前記スケジューリングされたユーザのうちの各々一人のデータは、前記スケジューリングされたユーザのうちの前記一人がマッピングされる前記サブキャリア群のうちの前記1つにおいて搬送される、方法。
【請求項2】
前記データ部分は、前記WLANにおけるアクセスポイントまたはOFDMAリソースを管理するためのOFDMA調整機能によって決定される最大長を有し、前記データ部分はパディングを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2のプリアンブル部分は、前記複数のユーザに割り当てられた前記サブキャリア群の前記マップを示す信号(SIG)フィールドと、同期情報を示すショートトレーニングフィールド(STF)と、チャネル推定情報を示すロングトレーニングフィールド(LTF)とを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記SIGフィールドは、OFDMAマッピングフィールドを含み、前記OFDMAマッピングフィールドは、
前記一連のスケジューリングされたユー
ザの前記
表示を含み、
前記一連のスケジューリングされたユー
ザの前記
表示は
、定義された
一連の前記ユーザを有する群を示す群IDであり、前記ユーザのうちの一人は、前記サブキャリア群のうちの1つにマッピングされる、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)における直交周波数分割多元接続(OFDMA)通信のためにユーザにサブキャリアを供給するためのネットワーク構成要素であって、前記ネットワーク構成要素は、
プロセッサと、
前記プロセッサによる実行のための命令を記憶するコンピュータ可読記憶媒体と
を含み、
前記命令は、前記ネットワーク構成要素に、
サブキャリア群を複数のユーザに割り当てることと、
前記複数のユーザに割り当てられた前記サブキャリア群のマップを前記複数のユーザに通知することであって、前記サブキャリア群は、特定の帯域幅のチャネルにおける整数個のサブキャリアに対する予め定義された決定論的な分類構造に従う、前記通知することと
を行わせるように構成され、
前記マップは、
一連のサブキャリア
群の表示および
一連のスケジューリングされたユー
ザの表示を含み、
前記一連のスケジューリングされたユー
ザにおける
前記一連のスケジューリングされたユー
ザのうちの各々1つは、
前記一連のサブキャリア
群における前記サブキャリア群のうちの1つにマッピングされ、
前記マップは、第1のプリアンブル部分、および前記マップを示す第2のプリアンブル部分を含むOFDMA物理層(PHY)プロトコルデータユニット(PPDU)を使用して通知され、
前記PPDUは、前記チャネルにおける前記スケジューリングされたユーザのデータを搬送するように構成されたデータ部分をさらに含み、前記スケジューリングされたユーザのうちの各々一人のデータは、前記スケジューリングされたユーザのうちの前記一人がマッピングされる前記サブキャリア群のうちの前記1つにおいて搬送される、ネットワーク構成要素。
【請求項6】
前記データ部分は、前記WLANにおけるアクセスポイントまたはOFDMAリソースを管理するためのOFDMA調整機能によって決定される最大長を有し、前記データ部分はパディングを含む、請求項5に記載のネットワーク構成要素。
【請求項7】
前記第2のプリアンブル部分は、前記複数のユーザに割り当てられた前記サブキャリア群の前記マップを示す信号(SIG)フィールドと、同期情報を示すショートトレーニングフィールド(STF)と、チャネル推定情報を示すロングトレーニングフィールド(LTF)とを含む、請求項5に記載のネットワーク構成要素。
【請求項8】
前記SIGフィールドは、OFDMAマッピングフィールドを含み、前記OFDMAマッピングフィールドは、
前記一連のスケジューリングされたユー
ザの前記
表示を含み、
前記一連のスケジューリングされたユー
ザの前記
表示は
、定義された
一連の前記ユーザを有する群を示す群IDであり、前記ユーザのうちの一人は、前記サブキャリア群のうちの1つにマッピングされる、請求項7に記載のネットワーク構成要素。
【請求項9】
無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)における直交周波数分割多元接続(OFDMA)通信のための方法であって、前記方法は、複数のネットワーク構成要素のうちのネットワーク構成要素によって実行される以下のステップ、すなわち、
前記複数のネットワーク構成要素に割り当てられたサブキャリア群のマップを受信するステップであって、前記サブキャリア群は、特定の帯域幅のチャネルにおける整数個のサブキャリアに対する予め定義された決定論的な分類構造に従う、ステップ
を含み、
前記マップは、
一連のサブキャリア
群の表示および
一連のスケジューリングされたネットワーク構成要
素の表示を含み、
前記一連のスケジューリングされたネットワーク構成要
素における
前記一連のネットワーク構成要
素のうちの各々1つは、
前記一連のサブキャリア
群における前記サブキャリア群のうちの1つにマッピングされ、
前記マップは、第1のプリアンブル部分、および前記マップを示す第2のプリアンブル部分を含むOFDMA物理層(PHY)プロトコルデータユニット(PPDU)を使用して通知され、前記方法は、
前記ネットワーク構成要素が前記PPDU内の
前記一連のネットワーク構成要
素の中にあるならば前記ネットワーク構成要素のデータを受信するステップ
をさらに含み、前記PPDUは、前記チャネルにおける前記スケジューリングされたネットワーク構成要素のデータを搬送するように構成されたデータ部分をさらに含み、前記スケジューリングされたネットワーク構成要素のうちの各々1つのデータは、前記スケジューリングされたネットワーク構成要素のうちの前記1つがマッピングされる前記サブキャリア群のうちの前記1つにおいて搬送される、方法。
【請求項10】
前記データ部分は、前記WLANにおけるアクセスポイントまたはOFDMAリソースを管理するためのOFDMA調整機能によって決定される最大長を有し、前記データ部分はパディングを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第2のプリアンブル部分は、前記複数のネットワーク構成要素に割り当てられた前記サブキャリア群の前記マップを示す信号(SIG)フィールドと、同期情報を示すショートトレーニングフィールド(STF)と、チャネル推定情報を示すロングトレーニングフィールド(LTF)とを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記SIGフィールドは、OFDMAマッピングフィールドを含み、前記OFDMAマッピングフィールドは、
前記一連のスケジューリングされたネットワーク構成要
素の前記
表示を含み、
前記一連のスケジューリングされたネットワーク構成要
素の前記
表示は
、定義された
一連の前記ネットワーク構成要素を有する群を示す群IDであり、前記ネットワーク構成要素のうちの1つは、前記サブキャリア群のうちの1つにマッピングされる、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)における直交周波数分割多元接続(OFDMA)通信のためのネットワーク構成要素であって、前記ネットワーク構成要素は、
プロセッサと、
前記プロセッサによる実行のための命令を記憶するコンピュータ可読記憶媒体と
を含み、
前記命令は、前記ネットワーク構成要素に、
複数のネットワーク構成要素に割り当てられたサブキャリア群のマップを受信することであって、前記サブキャリア群は、特定の帯域幅のチャネルにおける整数個のサブキャリアに対する予め定義された決定論的な分類構造に従い、前記マップは、
一連のサブキャリア
群の表示および
一連のスケジューリングされたネットワーク構成要
素の表示を含み、
前記一連のスケジューリングされたネットワーク構成要
素における前記ネットワーク構成要素のうちの各々1つは、
前記一連のサブキャリア
群における前記サブキャリア群のうちの1つにマッピングされ、前記マップは、第1のプリアンブル部分、および前記マップを示す第2のプリアンブル部分を含むOFDMA物理層(PHY)プロトコルデータユニット(PPDU)を使用して通知される、前記マップを受信することと、
前記ネットワーク構成要素が前記PPDU内の
前記一連のネットワーク構成要
素の中にあるならば前記ネットワーク構成要素のデータを受信することであって、前記PPDUは、前記チャネルにおける前記スケジューリングされたネットワーク構成要素のデータを搬送するように構成されたデータ部分をさらに含み、前記スケジューリングされたネットワーク構成要素のうちの各々1つのデータは、前記スケジューリングされたネットワーク構成要素のうちの前記1つがマッピングされる前記サブキャリア群のうちの前記1つにおいて搬送される、前記データを受信することと
を行わせるように構成された、ネットワーク構成要素。
【請求項14】
前記データ部分は、前記WLANにおけるアクセスポイントまたはOFDMAリソースを管理するためのOFDMA調整機能によって決定される最大長を有し、前記データ部分はパディングを含む、請求項13に記載のネットワーク構成要素。
【請求項15】
前記第2のプリアンブル部分は、前記複数のネットワーク構成要素に割り当てられた前記サブキャリア群の前記マップを示す信号(SIG)フィールドと、同期情報を示すショートトレーニングフィールド(STF)と、チャネル推定情報を示すロングトレーニングフィールド(LTF)とを含む、請求項13に記載のネットワーク構成要素。
【請求項16】
前記SIGフィールドは、OFDMAマッピングフィールドを含み、前記OFDMAマッピングフィールドは、
前記一連のスケジューリングされたネットワーク構成要
素の前記
表示を含み、
前記一連のスケジューリングされたネットワーク構成要
素の前記
表示は
、定義された
一連の前記ネットワーク構成要素を有する群を示す群IDであり、前記ネットワーク構成要素のうちの1つは、前記サブキャリア群のうちの1つにマッピングされる、請求項15に記載のネットワーク構成要素。
【請求項17】
無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)における直交周波数分割多元接続(OFDMA)通信のためにユーザにサブキャリアを供給するためのネットワーク構成要素におけるプロセッサによる実行のための命令を記憶するコンピュータ可読記憶媒体であって、
前記命令は、前記ネットワーク構成要素に、
サブキャリア群を複数のユーザに割り当てることと、
前記複数のユーザに割り当てられた前記サブキャリア群のマップを前記複数のユーザに通知することであって、前記サブキャリア群は、特定の帯域幅のチャネルにおける整数個のサブキャリアに対する予め定義された決定論的な分類構造に従う、前記通知することと
を行わせるように構成され、
前記マップは、
一連のサブキャリア
群の表示および
一連のスケジューリングされたユー
ザの表示を含み、
前記一連のスケジューリングされたユー
ザにおける
前記一連のスケジューリングされたユー
ザのうちの各々1つは、
前記一連のサブキャリア
群における前記サブキャリア群のうちの1つにマッピングされ、
前記マップは、第1のプリアンブル部分、および前記マップを示す第2のプリアンブル部分を含むOFDMA物理層(PHY)プロトコルデータユニット(PPDU)を使用して通知され、
前記PPDUは、前記チャネルにおける前記スケジューリングされたユーザのデータを搬送するように構成されたデータ部分をさらに含み、前記スケジューリングされたユーザのうちの各々一人のデータは、前記スケジューリングされたユーザのうちの前記一人がマッピングされる前記サブキャリア群のうちの前記1つにおいて搬送される、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項18】
前記命令は、前記データ部分に、前記WLANにおけるアクセスポイントまたはOFDMAリソースを管理するためのOFDMA調整機能によって決定される最大長を有させ、前記データ部分にパディングを含めさせる、請求項17に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項19】
前記命令は、前記第2のプリアンブル部分に、前記複数のユーザに割り当てられた前記サブキャリア群の前記マップを示す信号(SIG)フィールドと、同期情報を示すショートトレーニングフィールド(STF)と、チャネル推定情報を示すロングトレーニングフィールド(LTF)とを含めさせる、請求項17に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項20】
前記命令は、前記SIGフィールドに、OFDMAマッピングフィールドを含めさせ、前記OFDMAマッピングフィールドは、
前記一連のスケジューリングされたユー
ザの前記
表示を含み、
前記一連のスケジューリングされたユー
ザの前記
表示は
、定義された
一連の前記ユーザを有する群を示す群IDであり、前記ユーザのうちの一人は、前記サブキャリア群のうちの1つにマッピングされる、請求項19に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項21】
無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)における直交周波数分割多元接続(OFDMA)通信のためのネットワーク構成要素におけるプロセッサによる実行のための命令を記憶するコンピュータ可読記憶媒体であって、
前記命令は、前記ネットワーク構成要素に、
複数のネットワーク構成要素に割り当てられたサブキャリア群のマップを受信することであって、前記サブキャリア群は、特定の帯域幅のチャネルにおける整数個のサブキャリアに対する予め定義された決定論的な分類構造に従い、前記マップは、
一連のサブキャリア
群の表示および
一連のスケジューリングされたネットワーク構成要
素の表示を含み、
前記一連のスケジューリングされたネットワーク構成要
素における前記ネットワーク構成要素のうちの各々1つは、
前記一連のサブキャリア
群における前記サブキャリア群のうちの1つにマッピングされ、前記マップは、第1のプリアンブル部分、および前記マップを示す第2のプリアンブル部分を含むOFDMA物理層(PHY)プロトコルデータユニット(PPDU)を使用して通知される、前記マップを受信することと、
前記ネットワーク構成要素が前記PPDU内の
前記一連のネットワーク構成要
素の中にあるならば前記ネットワーク構成要素のデータを受信することであって、前記PPDUは、前記チャネルにおける前記スケジューリングされたネットワーク構成要素のデータを搬送するように構成されたデータ部分をさらに含み、前記スケジューリングされたネットワーク構成要素のうちの各々1つのデータは、前記スケジューリングされたネットワーク構成要素のうちの前記1つがマッピングされる前記サブキャリア群のうちの前記1つにおいて搬送される、前記データを受信することと
を行わせるように構成された、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項22】
前記データ部分は、前記WLANにおけるアクセスポイントまたはOFDMAリソースを管理するためのOFDMA調整機能によって決定される最大長を有し、前記データ部分はパディングを含む、請求項21に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項23】
前記第2のプリアンブル部分は、前記複数のネットワーク構成要素に割り当てられた前記サブキャリア群の前記マップを示す信号(SIG)フィールドと、同期情報を示すショートトレーニングフィールド(STF)と、チャネル推定情報を示すロングトレーニングフィールド(LTF)とを含む、請求項21に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項24】
前記SIGフィールドは、OFDMAマッピングフィールドを含み、前記OFDMAマッピングフィールドは、
前記一連のスケジューリングされたネットワーク構成要
素の前記
表示を含み、
前記一連のスケジューリングされたネットワーク構成要
素の前記
表示は
、定義された
一連の前記ネットワーク構成要素を有する群を示す群IDであり、前記ネットワーク構成要素のうちの1つは、前記サブキャリア群のうちの1つにマッピングされる、請求項23に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2013年12月18日に出願された米国仮出願番号61/917,791と、2014年7月7日に出願された米国非仮特許出願番号14/325,136との利益を主張し、ここでは、その全体が再現されるかのように参照によって本明細書に組み込まれる。
本発明はネットワーク通信に関し、詳細な実施形態においては、サブキャリア群の直交周波数分割多元接続(OFDMA)設計およびフレームフォーマットのためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)は一般的に、無認可スペクトル帯域で動作する。これらの帯域における動作に対するルールは、競合するデバイスが利用可能なリソースを共有するとともに、媒体がビジーであると感知されたときデバイスの意図された送信を延期することを余儀なくさせる。典型的には、WLANは、全ての送信リソースが単一のデバイスに割り当てられる直交周波数分割多元(OFDM)送信フォーマットを使用する。ランダムな割り当ては一般的に、衝突回避(CSMA/CA)を有する搬送波感知多元接続を使用して達成される。CSMA/CAによってデバイスは媒体への接続を獲得し、事前に定義された期間までデータを送信し、次いで送信のために競合する他のデバイスのために媒体を手放す。対照的に、直交周波数分割多元接続(OFDMA)は、複数のユーザの送信を同時に適応させる送信および接続メカニズムである。OFDMAは一般的に、フレーム構造およびユーザのサブセット間のリソースのスケジューリングに関してタイミング情報を満たすために、認可帯域内で動作する無線インフラストラクチャで実施される。WLANでOFDMAを実施するための効率的なスキームに対するニーズが存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
ある実施形態に従うと、ネットワーク構成要素によって、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)における直交周波数分割多元接続(OFDMA)通信のためにユーザにサブキャリアを供給するための方法は、OFDMA送信のための複数のサブキャリアを複数のサブキャリア群に分類するステップを含む。分類およびサブキャリア群は、サブキャリアのための事前に定義された分類構造に従う。方法は、サブキャリア群を複数の対応するユーザに割り当てるステップと、対応するユーザに対するサブキャリア群のマップをユーザに通知するステップとをさらに含む。
【0004】
別の実施形態に従うと、ネットワーク構成要素によって、WLANにおけるOFDMA通信のためにユーザにサブキャリアを割り当てるための方法は、サブキャリア群のための定義された決定論的な分類構造に従って、複数のサブキャリア群を複数の局(STA)に対して確立するステップと、サブキャリア群をSTAに割り当てるステップとを含む。方法は、複数のユーザ群を確立するステップをさらに含む。ユーザ群の一つ一つが一連のSTAを表す。割り当てられたサブキャリア群はユーザ群のうちの1つのユーザ群と関連付けられる。ユーザ群による一連の割り当てられたサブキャリア群は、次いで、STAに送信される。ユーザ群の一連のSTAは一連の割り当てられたサブキャリア群に一対一にマッピングされる。
【0005】
別の実施形態に従うと、WLANにおけるOFDMA通信のためにユーザにサブキャリアを供給するためのネットワーク構成要素は、プロセッサと、プロセッサによって実行するためのプログラムを記憶するコンピュータ可読記憶媒体とを有する。プログラムは、OFDMA送信のための複数のサブキャリアを複数のサブキャリア群に分類するための命令を含む。分類およびサブキャリア群の一つ一つは、サブキャリアのための事前に定義された分類構造に従う。プログラムは、サブキャリア群を複数の対応するユーザに割り当てるための命令と、対応するユーザに対するサブキャリア群のマップをユーザに通知するための命令とをさらに含む。
【0006】
別の実施形態に従うと、WLANにおけるOFDMA通信をサポートするユーザデバイスによる方法は、OFDMA送信のための複数の対応するサブキャリアを分類する複数のサブキャリア群の表示を受信するステップを含む。サブキャリア群の一つ一つは1つ以上のサブキャリアを有する。方法は、サブキャリア群のうちの1つのユーザデバイスへの割り当てを受信するステップと、ユーザデバイスへ割り当てられたサブキャリア群のうちの1つに属する1つ以上のサブキャリア上のOFDMA送信を交換するステップとをさらに含む。
【0007】
さらに別の実施形態に従うと、WLANにおけるOFDMA通信をサポートするユーザデバイスは、プロセッサと、プロセッサによって実行するためのプログラムを記憶するコンピュータ可読記憶媒体とを有する。プログラムは、OFDMA送信のための複数の対応するサブキャリアを分類する複数のサブキャリア群の表示を受信するための命令を含む。サブキャリア群の一つ一つは1つ以上のサブキャリアを有する。プログラムは、サブキャリア群のうちの1つの、ユーザデバイスへの割り当てを受信するための命令と、ユーザデバイスへ割り当てられたサブキャリア群のうちの1つに属する1つ以上のサブキャリア上のOFDMA送信を交換するための命令とをさらに含む。
【0008】
前述では、以下に続く発明の詳細な説明がよりよく理解されることができるように、本発明の実施形態の特徴をより広範囲に概説した。本発明の実施形態の追加の特徴および利点が以下に説明され、それらは本発明の特許請求の範囲の主題を形成する。開示される概念および具体的な実施形態は、本発明の同じ目的を実施するために、他の構造またはプロセスを修正または設計するための基礎として容易に利用されることができることは、当業者に認識されるべきである。そのような均等な構成は、添付の特許請求の範囲に記載された発明の精神および範囲から逸脱しないこともまた、当業者によって理解されるべきである。
【0009】
本発明、およびその利点のより十分な理解のために、ここで、添付図面と併せて以下の説明が参照される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、WLANの基本サービスセット(BSS)を示す。
【
図2】
図2は、OFDMAのユーザに対する典型的なサブキャリアの割り当ての例を示す。
【
図3】
図3は、サブキャリア分類の実施形態を示す。
【
図4】
図4は、ユーザに対してサブキャリア群を割り当てるためのOFDMA物理層(PHY)プロトコルデータユニット(PPDU)の実施形態を示す。
【
図5】
図5は、サブキャリア割り当てのためのOFDMAマッピングフィールドの実施形態を示す。
【
図6】
図6は、サブキャリア割り当てのためのOFDMAマッピング情報要素(IE)の実施形態を示す。
【
図7】
図7は、OFDMA WLANにおいて、サブキャリア群をユーザに割り当てるための方法の実施形態を示す。
【
図8】
図8は、様々な実施形態を実施するために使用されることができる処理システムの図である。
【0011】
異なる図面における対応する数字および記号は、一般に、指示がない限り対応する部分を指す。図面は、実施形態の関連する態様を明確に示すために描かれており、必ずしも縮尺通りには描かれていない。
【発明を実施するための形態】
【0012】
現在好ましい実施形態の作成および使用が以下で詳細に議論される。しかしながら、本発明が、多種多様な具体的な文脈で具現されることができる多くの適用可能な発明概念を提供することは認識されるべきである。議論される具体的な実施形態は、本発明を作成および使用する具体的な方法の単なる例示であり、本発明の範囲を限定するものではない。
【0013】
本明細書では、サブキャリア群のWLAN OFDMA設計および対応するフレームフォーマットのためのシステムおよび方法の実施形態が開示される。OFDMA設計は、この目的のために設計されたフレームフォーマットを使用する、OFDMAサブキャリアの群への配置と、異なるユーザに対する群の割り当てとを含む。低オーバーヘッドの方法はまた、サブキャリアをサブキャリア群に分類することによって、サブキャリアを異なるユーザに割り当てるために含まれる。
【0014】
図1は、アクセスポイント(AP)および1つ以上の局(STA)を含むWLANの基本サービスセット(BSS)の例を示す。APはSTAがWLANに接続およびWLANと通信することを可能にする通信デバイスである。STAはユーザまたは加入者がAPおよび従ってWLANと通信することを可能にする任意のユーザ通信デバイスである。STAの例は、スマートフォン、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、センサデバイス(例えばスマートウォッチ)およびWLAN(例えばWiFi)能力を備えた他のモバイルまたは通信デバイスを含む。
【0015】
一般に、OFDMAシステムは、特定の帯域幅、Wメガヘルツ(MHz)のチャネルで定義された整数個のサブキャリア、Nscで構成されている。各サブキャリアは、アップリンクおよび/またはダウンリンク送信のために使用されることができるサブ範囲の帯域幅または周波数チャネルを表す。WLANにおける例では、帯域幅Wは通常20MHzに設定される。サブキャリア分離Δfは、Δf=W/Nscによって与えられる。OFDMAシンボル持続時間Tsは1/Δfによって与えられる。量NscはWLAN OFDMの実施で64に設定される。WLANへのOFDMAの導入により、Nscはより高い値に設定されてもよく、例えば、より細かい粒度を達成するために、256または512に設定されてもよい。各OFDMA送信(アップリンクまたはダウンリンク)の間、多くのサブキャリアが送信に参加するユーザの各々に割り当てられる。
【0016】
図2は、一般的なOFDMA送信のためのユーザに対する典型的なサブキャリアの割り当ての例を示す。複数のユーザは各ユーザに多くのサブキャリアを割り当てることによって、周波数領域で多重化される。各ユーザに対するサブキャリアの割り当ては、示されるように、ランダムであってもよく、または規則的でない様式であってもよい。割り当ては、ユーザに割り当てられるサブキャリアの定義された分類ロジックなしに実行され、換言すると、ユーザのためにサブキャリアを分類するための定義された構造なしに実行される。
図2に示される形態の割り当ては通常、マップと呼ばれる。マップは、どのサブキャリアがどのユーザに割り当てられているかを示すユーザの全ての考えられるSTAに伝播される必要がある。マップの大きさは、ユーザに割り当てられた全ての個々のサブキャリアが、割り当てられたシンボル持続時間のためのマップ内で明示的に表される必要があるため、システムパラメータに応じて大きくなることができる。
【0017】
OFDMAにおいてサブキャリアを割り当てるためのより効率的な構成は、マップの送信に関するオーバーヘッドを低減する構成である。実施形態では、効率的な形態でユーザに対するサブキャリアの構造化された割り当てを提供することによって、これが達成されることができる。これは、定義された構造によって、サブキャリアを群に分類することによって達成される。
図3は、それぞれの構造310および320に応じてサブキャリアを分類するための2つの実施形態を示す。構造310では、それぞれのユーザに割り当てられる各群は、複数の連続サブキャリアを含む。群は等しい数のサブキャリアを含むか(例えば、示されるように各群に3個のサブキャリア)、またはネットワークによって決定されるように異なる量のサブキャリアを含んでもよい。構造320では、それぞれのユーザに割り当てられる各群は、利用可能なサブキャリアのスペクトル内で分散した複数のサブキャリアを含む。サブキャリアの選択は、いくつかの分布関数またはいくつかの決定論的な基準に基づくことができる。サブキャリアは、サブキャリアの固定オフセットによって分散してもよい(群のサブキャリア間の距離は固定されている)。群はまた、ネットワークによって決定されるように、等しい数のサブキャリアを含んでもよく、または異なる数のサブキャリアを含んでもよい。構造310および320に基づくサブキャリアの分類は、ランダムではないが、任意の適切な決定論的な基準に従って事前定義されている。決定論的という用語は、本明細書では、サブキャリアの、ユーザのためのサブキャリア群への非ランダムな分類手法を指すために使用される。さらに、WLANにおけるAPは、サブキャリアを異なるサブキャリア群に割り当てることに対して責任がある。実施形態では、この割り当ては、能力要素における関連するSTAに伝達される。
【0018】
構造化されたサブキャリア分類によって、サブキャリアのユーザへの割り当ては、事前定義された群において行われることができる。このように、群インデックスは各サブキャリアの明示的な割り当てではなくユーザ(STA)に伝達される。
図4はこの割り当ての実施形態を示す。具体的には、OFDMA物理層(PHY)プロトコルデータユニット(PPDU)400はサブキャリア群をユーザに割り当てるために使用される。OFDMA PPDU 400は、WLAN APから考えられるSTAに送信される。例えば、STA 1はサブキャリア群1に割り当てられ、STA 2はサブキャリア群2に割り当てられる、等である。サブキャリア群は上述の構造310または320と同様の構造、または他の適切な事前定義された構造を有することができる。OFDMA PPDU 400はOFDMA PPDU 400のデータ部分410に先行する2つのタイプのプリアンブルを有する。データ部分410は、STAのためにデータを搬送し、データ量がデータ部分の最大サイズよりも小さい場合にパディングされることができる。最大フレーム長は、WLANにおける、APによって、またはOFDMAリソースを管理するためのOFDMA調整機能(OCF)によって決定される。
【0019】
第1プリアンブル401は、OFDMA送信に参加することができないレガシーWLANユーザを偽装するために使用されることができるレガシープリアンブルである。レガシーという用語は、本明細書では、OFDMA送信をサポートしていない通信、またはユーザに関する通信を示すために使用される。このようなユーザはOFDMA送信の持続時間の間沈黙を維持する必要がある。この沈黙期間は、レガシープリアンブルのレガシー信号フィールド(L-SIG)に示される。レガシープリアンブルは、一般に非高スループット(非HT)フォーマットと呼ばれるWLANフォーマットで送信される。レガシープリアンブルはまた、それぞれユーザのデータ部分の同期およびチャネル推定のために使用されることができる、レガシー・ショート・トレーニング・フィールド(L-STF)およびレガシー・ロング・トレーニング・フィールド(L-LTF)を含む。複数のストリームがある場合、ストリームの数に応じて、プリアンブルの後に、より多くのLTFを追加する必要がある。
【0020】
データ部分410のフォーマットは、OFDMフレームのレガシーデータ部分のサイズとは異なることができ、例えば、データ部分410のための高速フーリエ変換(FFT)フレームサイズはレガシーOFDMフレームデータ部分の高速フーリエ変換(FFT)フレームサイズよりも大きくてもよい。この場合、LTFのために、すなわちトレーニングシーケンスのために、全てのサブキャリア(一つのOFDMAシンボルに対応する)を使用する必要はない。OFDMA PPDU 400におけるトレーニングシーケンスの数が、OFDMAシンボルのための合計のサブキャリアサイズよりも小さい場合、OFDMAシンボル全体のためのチャネル推定を得るために補間が適用されてもよい。この場合、トレーニングシーケンス間のダウンリンク/アップリンクマップを含む、重要なOFDMA物理層(PHY)パラメータは、OFDMA PPDUのための特定の信号(SIG)フィールドを有することなく搬送されることができる。
【0021】
OFDMA PPDU 400の第2プリアンブル402はOFDMAプリアンブルである。OFDMAプリアンブルは現在の送信に関連するパラメータを含む。これらのパラメータは、符号化タイプ、変調および符号化方式(MCS)、フレーム長および場合によっては他のパラメータを含む。STFおよびLTFは、それぞれ、ユーザのデータ部分の同期およびチャネル推定のために使用されることができる。第2プリアンブル402(OFDMAプリアンブル)におけるOFDMA SIGは、2つのセグメント、SIG AおよびSIG Bに分割されてもよい。セグメントSIG Aは、OFDMA送信に関連する一般的な情報を含み、一方でSIG Bは各特定のユーザに関連する情報を含む。SIGはまた、ユーザに対するサブキャリア群のマッピングを搬送する。
【0022】
実施形態では、ユーザとサブキャリア群との間のマッピング情報を搬送するためのオーバーヘッドを効率的に低減するために、複数のユーザ群が形成され、ここで各ユーザ群は最大数のユーザ,Nを含む。事前定義されたサブキャリア群の数はまた、Nと等しくされる。各ユーザ群に対して、各ユーザはN個のサブキャリア群の割り当てられた1つであることができる。さらに、ユーザは、トラフィック要件に基づいて、単一のユーザに対する複数のサブキャリア群の割り当てを可能にするために、ユーザ群内で複数回現れてもよい。各ユーザ群は、群識別子(GrpID)によって識別される。GrpIDは、単一のOFDMA送信に参加することができる最大数のユーザを可能にするような、OFDMA設計パラメータを満たすために、十分な長さ(例えば、ビット数で)を有する必要がある。例えば、ビットにおけるGrpIDのサイズは、ユーザ群ごとに4または8の最大ユーザを可能にするように定義される。
【0023】
図5は、サブキャリア割り当てのためのOFDMAマッピングフィールド、具体的にはユーザ群(GrpIDを使用する)とサブキャリア群との間のOFDMAマッピングフィールドの実施形態を示す。OFDMAマッピングフィールドは、
図4で示されるようなOFDMA PPDUの(SIGフィールドにおける)OFDMAプリアンブルの一部であることができるとともに、GrpIDサブフィールドと1つ以上のサブキャリア群(SCG)インデックスで構成される。OFDMAマッピングフィールドにおけるSCGインデックスの数は、GrpIDに関連付けられているユーザの数に等しい。GrpIDの事前の知識およびGrpIDに対応するユーザ群におけるユーザの位置は、どのサブキャリア群がどのユーザに割り当てられているか示すのに十分である。GrpIDの値は、マッピングフィールドを受信するユーザが、関連するユーザ群を決定することを可能にし、従ってその群内のユーザの順序を決定することを可能にする。マッピングフィールドにおける
その後の一連のサブキャリア群(SCG
1, SCG
r ,…, SCG
s
)は、GrpIDの値によって示される群におけるユーザとのサブキャリア群のマッピングを提供し、ここで、示されるサブキャリア群の数は、示される群におけるユーザの数に等しい。マッピングは従って、群における
一連のユー
ザ間の一対一のマッピングであり、
一連の示されるサブキャリア
群が使用される。マップ送信に関連するオーバーヘッドにおける節約に加え、このマッピング手法は、OFDMA送信ごとにGrpIDによって示されるため、ユーザの異なる群の選択を可能にする。
【0024】
図6は、サブキャリア割り当てのためのOFDMAマッピング情報要素(IE)を使用する別のマッピング手法の実施形態を示す。この手法では、マッピング情報の送信は、示されるようにIEを定義することによって管理フレームを使用して行われることができる。OFDMAマッピングIEは、STA ID(またはユーザID)をサブキャリア群インデックスと関連付ける。STA IDは、MACアドレス、または、関連付けの間APによってSTAに割り当てられたアソシエーションID(AID)であることができる。IEはマッピングのために必要とされるよりも多くのビットを有してもよいため、変調および符号化情報のような他のサブキャリア情報もまた、IEに含まれてもよい。より多くの情報がこの手法を使用して転送されることができる間、OFDMA TXOPに参加するユーザはTXOPの間中、ユーザの固定セットに制限されてもよい。
【0025】
図7は、OFDMA WLANにおいて、サブキャリア群をユーザに割り当てるための方法700の実施形態を示す。ステップ710で、WLANのAPまたはアクセスコントローラ(AC)は決定論的な分類構造に従って、複数のサブキャリア群を複数の対応するSTAに対して確立する。例えば、サブキャリアの利用可能な帯域幅(例えば、20MHz)における複数の連続サブキャリアは、例えば上述の構造310と同様に、ユーザに対応する各群に対して指定される。あるいは、各STAに対して、連続サブキャリアがSTAに割り当てられていないような帯域幅においてサブキャリアは分布する。ステップ720で、
例えばAPによって、OFDMA PHY PPDUのデータ部分にお
いて(
図4に示されるように)
、OFDMAマッピングフィールドを使用して(
図5に示されるように)、OFDMAマッピングIEを使用して(
図6に示されるように)、またはサブキャリア群をユーザにマッピングする他の適切な手段を使用して、
STAに割り当てが通知される。OFDMA PHY PPDUのデータ部分を使用する場合、STAとSCGとの間のマッピングは明示的であることができる。OFDMAマッピングフィールドを使用する場合、マッピングは上述のように、ユーザ群IDと
一連のSC
Gとの間である。OFDMAマッピングIEを使用する場合、STA IDとサブキャリア群インデックスとを通知することによって、各ユーザSTAは事前定義されたサブキャリア群に明示的にマッピングされる。STAまたはユーザデバイスが割り当てを受信するとき、STAはどのサブキャリア群がSTAに割り当てられるか決定するためにこの情報を使用することができ、従って、OFDMA通信を交換するためにそのサブキャリア群に属するサブキャリアを決定することができる。
【0026】
図8は、様々な実施形態を実施するために使用されることができる処理システム800のブロック図である。 例えば、処理システム800は、WLANにおけるAP、STAまたはACの一部であることができる。特定のデバイスは示される構成要素の全てを利用してもよく、または構成要素のサブセットのみを利用してもよく、且つ統合のレベルはデバイスからデバイスで変化してもよい。さらに、デバイスは複数の処理ユニット、プロセッサ、メモリ、送信機、受信機などの構成要素の複数のインスタンスを含んでもよい。処理システム800は、スピーカ、マイクロフォン、マウス、タッチスクリーン、キーパッド、キーボード、プリンタ、ディスプレイ等の1つ以上の入力/出力デバイスに備えられた処理ユニット801を有してもよい。処理ユニット801は、バスに接続された中央処理装置(CPU)810、メモリ820、大容量記憶装置830、ビデオアダプタ840および入出力インタフェース860を含んでもよい。バスは、メモリバスまたはメモリコントローラ、周辺バス、ビデオバス等を含むいくつかのバスアーキテクチャの1つ以上の任意のタイプであってもよい。
【0027】
CPU810は任意のタイプの電子データプロセッサを有してもよい。メモリ820はスタティック・ランダム・アクセス・メモリ(SRAM)、ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(DRAM)、シンクロナスDRAM(SDRAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、それらの組み合わせ等の任意のタイプのシステムメモリを有してもよい。実施形態では、メモリ820はブートアップ時の使用のためのROM、およびプログラム実行中の使用のためのプログラムおよびデータ記憶のためのDRAMを含んでもよい。実施形態では、メモリ820は非一時的である。大容量記憶装置830は、データ、プログラムおよびその他の情報を記憶するように構成されるとともに、データ、プログラムおよびその他の情報をバスを介してアクセス可能にするように構成される任意のタイプの記憶装置を有してもよい。大容量記憶装置830は、例えば、ソリッド・ステート・ドライブ、ハード・ディスク・ドライブ、磁気ディスクドライブ、光ディスクドライブなどのうち1つ以上を有してもよい。
【0028】
ビデオアダプタ840および入出力インタフェース860は、外部入出力デバイスを処理ユニットに結合するためのインタフェースを提供する。 図示されるように、入出力デバイスの例はビデオアダプタ840に結合されたディスプレイ890と、入出力インタフェース860に結合されたマウス/キーボード/プリンタ870の任意の組み合わせを含む。他のデバイスは処理ユニット801に結合されてもよく、且つ追加のまたはより少ないインタフェースカードが利用されてもよい。例えば、シリアル・インタフェース・カード(図示せず)は、プリンタのシリアルインタフェースを提供するために使用されてもよい。
【0029】
処理ユニット801はまた、イーサネット(登録商標)ケーブル等の有線リンク、および/またはノードまたは1つ以上のネットワーク880にアクセスするための無線リンクを有してもよい1つ以上のネットワークインタフェース850を含む。ネットワークインタフェース850は処理ユニット801が、ネットワーク880を介して遠隔ユニットと通信することを可能にする。例えば、ネットワークインタフェース850は、1つ以上の送信機/送信アンテナおよび1つ以上の受信機/受信アンテナを介して無線通信を提供してもよい。実施形態では、処理ユニット801は、他の処理ユニット、インターネット、遠隔記憶ファシリティ等の、遠隔デバイスとのデータ処理および通信のためのローカルエリアネットワークまたはワイドエリアネットワークに結合される。
【0030】
いくつかの実施形態が本開示において提供された一方で、開示されたシステムおよび方法は、本開示の精神または範囲を逸脱することなく多くの他の具体的な形態において具現され得ることは理解されるべきである。本実施例は、例示であって限定的なものではないと考えられるべきであり、意図は、本明細書で与えられる詳細に限定されるものではない。例えば、様々な要素または構成要素が別のシステムに結合されるかまたは統合されることができ、または、ある特徴は省略されるか、実施されなくてもよい。
【0031】
加えて、分離または別個のものとして様々な実施形態で記載および例示される技術、システム、サブシステム及び方法は、本開示の範囲を逸脱することなく他のシステム、モジュール、技術または方法に結合されるか統合されてもよい。結合または直接結合された、または互いに通信するように示されたまたは議論された他の項目は、間接的に結合されるか、または電気的、機械的または他の方法でいくつかのインタフェース、デバイスまたは中間構成要素を介して通信してもよい。変更、置換および改変の他の例は、当業者によって確認可能であるとともに、本明細書で開示される精神および範囲を逸脱すことなく行われることができる。
【0032】
元の出願であるPCT/US2014/070534 および日本語版である特願2016-538831に基づいて、以下の実施形態が開示される。
【0033】
〔請求項1〕
ネットワーク構成要素によって、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)における直交周波数分割多元接続(OFDMA)通信のためにユーザにサブキャリアを供給するための方法であって、前記方法は、
OFDMA送信のための複数のサブキャリアを複数のサブキャリア群に分類するステップであって、前記分類および前記サブキャリア群は、サブキャリアのための事前に定義された分類構造に従う、ステップと、
前記サブキャリア群を複数の対応するユーザに割り当てるステップと、
前記対応するユーザに対する前記サブキャリア群のマップを前記ユーザに通知するステップと
を含む方法。
〔請求項2〕
前記事前に定義された分類構造によると、前記サブキャリア群の一つ一つは複数の連続サブキャリアを含む、請求項1に記載の方法。
〔請求項3〕
前記事前に定義された分類構造によると、前記サブキャリア群の一つ一つには連続サブキャリアがない、請求項1に記載の方法。
〔請求項4〕
前記事前に定義された分類構造によると、前記サブキャリア群のうちの少なくとも1つは、決定論的な構造に従って連続サブキャリアと不連続サブキャリアとの組み合わせを含む、請求項1に記載の方法。
〔請求項5〕
前記事前に定義された分類構造によると、前記サブキャリア群の一つ一つは、同じ数のサブキャリアを含む、請求項1に記載の方法。
〔請求項6〕
前記事前に定義された分類構造によると、前記サブキャリア群の少なくともいくつかは、異なる数のサブキャリアを含む、請求項1に記載の方法。
〔請求項7〕
前記事前に定義された分類構造によると、前記サブキャリア群の一つ一つにおける前記サブキャリアは、同じ数の他のサブキャリアによって埋め合わせられる、請求項1に記載の方法。
〔請求項8〕
前記マップは、OFDMA通信を使用しないユーザを沈黙させるように構成された第1プリアンブル部分、前記マップを示すOFDMAプリアンブル部分およびデータ部分を有するOFDMA物理層(PHY)プロトコルデータユニット(PPDU)を使用して通知される、請求項1に記載の方法。
〔請求項9〕
前記データ部分は、前記WLANにおけるアクセスポイント(AP)またはOFDMAリソースを管理するためのOFDMA調整機能(OCF)によって決定される最大長を有し、前記データ部分は任意でパディングを含む、請求項8に記載の方法。
〔請求項10〕
前記OFDMAプリアンブルは、前記対応するユーザに対する前記サブキャリア群の前記マップを示す信号(SIG)フィールドと、同期情報を提供するショートトレーニングフィールド(STF)と、チャネル推定情報を提供するロングトレーニングフィールド(LTF)とを有する、請求項8に記載の方法。
〔請求項11〕
前記SIGフィールドは、定義された一連の前記ユーザによって群を示す群IDであり、且つ前記群IDと関連付けられた一連のサブキャリア群をさらに示す前記群IDを含む、OFDMAマッピングフィールドを有し、前記定義された一連の前記ユーザは、前記一連のサブキャリア群に一対一にマッピングされる、請求項10に記載の方法。
〔請求項12〕
前記第1プリアンブルは、前記OFDMAプリアンブルとは異なる高速フーリエ変換(FFT)フレームサイズを有する、請求項8に記載の方法。
〔請求項13〕
前記マップは、前記ユーザ、前記ユーザの1つに割り当てられた前記サブキャリア群を示すサブキャリア群インデックスおよび任意でサブキャリア変調および符号化情報のうちの1つを示す局IDを有するOFDMAマッピング情報要素(IE)を使用して通知される、請求項1に記載の方法。
〔請求項14〕
前記サブキャリアを前記サブキャリア群に分類するステップは、
前記サブキャリアを前記サブキャリア群に割り当てるステップと、
前記サブキャリアの前記割り当てを能力要素内の前記ユーザに伝達するステップと
を含む、請求項1に記載の方法。
〔請求項15〕
ネットワーク構成要素によって、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)における直交周波数分割多元接続(OFDMA)通信のためにユーザにサブキャリアを割り当てるための方法であって、前記方法は、
サブキャリア群のための定義された決定論的な分類構造に従って、複数のサブキャリア群を複数の局(STA)に対して確立するステップと、
前記サブキャリア群を前記STAに割り当てるステップと、
複数のユーザ群を確立するステップであって、前記ユーザ群の一つ一つが一連の前記STAを表す、ステップと、
前記割り当てられたサブキャリア群を前記ユーザ群のうちの1つのユーザ群と関連付けるステップと、
前記ユーザ群による一連の前記割り当てられたサブキャリア群を前記STAに送信するステップであって、前記ユーザ群の前記一連の前記STAは前記一連の前記割り当てられたサブキャリア群に一対一にマッピングされる、ステップと
を有する、方法。
〔請求項16〕
前記ユーザ群の一つ一つは、最大数のSTAまで含み、前記最大数のSTAは前記サブキャリア群の合計数と等しい、請求項15に記載の方法。
〔請求項17〕
前記一連の前記STAは、同じSTAの複数の出現を含む、請求項15に記載の方法。
〔請求項18〕
無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)における直交周波数分割多元接続(OFDMA)通信のためにユーザにサブキャリアを供給するためのネットワーク構成要素であって、前記ネットワーク構成要素は、
プロセッサと、
前記プロセッサによって実行するためのプログラムを記憶するコンピュータ可読記憶媒体と
を有し、前記プログラムは、
OFDMA送信のための複数のサブキャリアを複数のサブキャリア群に分類するための命令であって、前記分類および前記サブキャリア群の一つ一つは、サブキャリアのための事前に定義された分類構造に従う、命令と、
前記サブキャリア群を複数の対応するユーザに割り当てるための命令と、
前記対応するユーザに対する前記サブキャリア群のマップを前記ユーザに通知するための命令と
を含む、ネットワーク構成要素。
〔請求項19〕
前記事前に定義された分類構造によると、前記サブキャリア群の一つ一つは複数の連続サブキャリア、複数の不連続サブキャリア、または決定論的な構造に従って連続サブキャリアと不連続サブキャリアとの組み合わせを含む、請求項18に記載のネットワーク構成要素。
〔請求項20〕
前記プログラムは、
複数のユーザ群を確立するための命令であって、前記ユーザ群の一つ一つが一連の前記ユーザを表す、命令と、
前記割り当てられたサブキャリア群を前記ユーザ群のうちの1つのユーザ群と関連付けるための命令と
をさらに含み、
前記対応するユーザに対する前記サブキャリア群の前記マップは、前記ユーザ群と一連の前記割り当てられたサブキャリア群とを示す群IDを含み、前記ユーザ群の前記一連の前記ユーザは、前記一連の前記割り当てられたサブキャリア群に一対一にマッピングされる、
請求項18に記載のネットワーク構成要素。
〔請求項21〕
無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)における直交周波数分割多元接続(OFDMA)通信をサポートするユーザデバイスによる方法であって、前記方法は、
OFDMA送信のための複数の対応するサブキャリアを分類する複数のサブキャリア群の表示を受信するステップであって、前記サブキャリア群の一つ一つは1つ以上の前記サブキャリアを有する、ステップと、
前記サブキャリア群のうちの1つの前記ユーザデバイスへの割り当てを受信するステップと、
前記ユーザデバイスへ割り当てられた前記サブキャリア群のうちの1つに属する1つ以上のサブキャリア上のOFDMA送信を交換するステップと
を含む方法。
〔請求項22〕
前記サブキャリア群のうちの1つの前記ユーザデバイスへの前記割り当てを受信するステップは、複数の対応するユーザデバイスに対する前記サブキャリア群のマップを示すOFDMAプリアンブル部分を有するOFDMA物理層(PHY)プロトコルデータユニット(PPDU)を受信するステップを含む、請求項21に記載の方法。
〔請求項23〕
前記OFDMA PPDUは、定義された一連のユーザデバイスによって群を示す群IDであり、且つ前記群IDと関連付けられた一連の前記サブキャリア群をさらに示す前記群IDを含む、OFDMAマッピングフィールドを有し、前記定義された一連の前記ユーザデバイスは、前記一連の前記サブキャリア群に一対一にマッピングされる、請求項22に記載の方法。
〔請求項24〕
前記サブキャリア群のうちの1つの前記ユーザデバイスへの前記割り当てを受信するステップは、前記ユーザデバイスと前記ユーザデバイスに割り当てられた前記サブキャリア群を示すサブキャリア群インデックスとを示す局IDを有するOFDMAマッピング情報要素(IE)を受信するステップを含む、請求項21に記載の方法。
〔請求項25〕
無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)における直交周波数分割多元接続(OFDMA)通信をサポートするユーザデバイスであって、前記ユーザデバイスは、
プロセッサと、
前記プロセッサによって実行するためのプログラムを記憶するコンピュータ可読記憶媒体と
を有し、前記プログラムは、
OFDMA送信のための複数の対応するサブキャリアを分類する複数のサブキャリア群の表示を受信するための命令であって、前記サブキャリア群の一つ一つは1つ以上の前記サブキャリアを有する、命令と、
前記サブキャリア群のうちの1つの前記ユーザデバイスへの割り当てを受信するための命令と、
前記ユーザデバイスへ割り当てられた前記サブキャリア群のうちの1つに属する1つ以上のサブキャリア上のOFDMA送信を交換するための命令と
を含むユーザデバイス。
〔請求項26〕
前記サブキャリア群のうちの1つの前記ユーザデバイスへの前記割り当てを受信するための情報は、複数の対応するユーザデバイスに対する前記サブキャリア群のマップを示すOFDMA物理層(PHY)プロトコルデータユニット(PPDU)を受信するための情報を含む、請求項25に記載のユーザデバイス。
〔請求項27〕
前記マップは、定義された一連のユーザデバイスによって群を示す群IDであり、且つ前記群IDと関連付けられた一連の前記サブキャリア群をさらに含む前記群IDを含み、前記定義された一連の前記ユーザデバイスは、前記一連の前記サブキャリア群に一対一にマッピングされる、請求項26に記載のユーザデバイス。
〔請求項28〕
前記サブキャリア群のうちの1つの前記ユーザデバイスへの前記割り当てを受信するための情報は、前記ユーザデバイスと前記ユーザデバイスに割り当てられた前記サブキャリア群を示すサブキャリア群インデックスとを示す局IDを有するOFDMAマッピング情報要素(IE)を受信するための情報を含む、請求項25に記載のユーザデバイス。
【符号の説明】
【0034】
820 メモリ
830 大容量記憶装置
840 ビデオアダプタ
850 ネットワークインタフェース
860 入出力インタフェース
870 マウス/キーボード/プリンタ
880 ネットワーク
890 ディスプレイ