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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-04
(45)【発行日】2024-04-12
(54)【発明の名称】殺菌器
(51)【国際特許分類】
   A23L 3/14 20060101AFI20240405BHJP
   A23L 3/36 20060101ALI20240405BHJP
【FI】
A23L3/14
A23L3/36 Z
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2022552584
(86)(22)【出願日】2021-03-02
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-19
(86)【国際出願番号】 KR2021002562
(87)【国際公開番号】W WO2021177696
(87)【国際公開日】2021-09-10
【審査請求日】2022-09-01
(31)【優先権主張番号】10-2020-0026233
(32)【優先日】2020-03-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】513178894
【氏名又は名称】シージェイ チェイルジェダン コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110002343
【氏名又は名称】弁理士法人 東和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キム、ゼキョン
(72)【発明者】
【氏名】ユ、シホ
(72)【発明者】
【氏名】チェ、チュンミョン
(72)【発明者】
【氏名】リ、ジョンチョル
(72)【発明者】
【氏名】キム、ジョンウォン
【審査官】安田 周史
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-100071(JP,A)
【文献】特開昭60-182951(JP,A)
【文献】特開平07-265025(JP,A)
【文献】特開2001-299301(JP,A)
【文献】特開平09-215733(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L 3/14
A23L 3/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に進入した台車を加熱処理する昇温モジュール;
前記昇温モジュールからの伝達を受けた台車を回転させる回転部を含んで前記台車を殺菌処理する殺菌モジュール;
前記殺菌モジュールからの伝達を受けた台車を冷却処理する冷却モジュール;及び
前記昇温モジュール、前記殺菌モジュール又は前記冷却モジュールと連結され、少なくとも1つのモジュールを選択的に開閉する開閉モジュールを含み、
前記台車には、処理されなければならない食品が入って密封された複数の製品が搭載され、
前記開閉モジュールを介して分離した空間が、独立的に熱媒体で熱処理され
前記殺菌モジュールの回転部は、前記台車が前記回転部に進入する方向である進入方向に垂直な台車回転軸を中心に前記台車を回転させる、殺菌器。
【請求項2】
前記昇温モジュールは、所定の温度である殺菌温度まで昇温されるように前記台車を熱処理する昇温熱処理器を含み、
前記殺菌モジュールは、温度が前記殺菌温度に一定に維持されるように前記台車を熱処理する殺菌熱処理器を含み、
前記冷却モジュールは、前記殺菌温度から冷却するように前記台車を熱処理する冷却熱処理器を含む、請求項1に記載の殺菌器。
【請求項3】
前記台車を、前記モジュール間で移動させる移動部をさらに含む、請求項2に記載の殺菌器。
【請求項4】
前記移動部は、前記昇温モジュールの内部に配置される昇温移動部と、前記殺菌モジュールの内部に配置される殺菌移動部と、前記冷却モジュールの内部に配置される冷却移動部を含み、
前記昇温移動部、前記殺菌移動部及び前記冷却移動部は、前後方に互いに離隔されて配置される、請求項3に記載の殺菌器。
【請求項5】
前記殺菌移動部は、
前記昇温モジュールから前記台車の伝達を受ける第1連結ユニット;
前記第1連結ユニットから排出された前記台車の伝達を受けて前記冷却モジュールに伝達する第2連結ユニットを含む、請求項4に記載の殺菌器。
【請求項6】
前記昇温モジュール、前記殺菌モジュール及び前記冷却モジュールの外観を形成するハウジングの外部に配置され、駆動力を発生させる、移動駆動装置;及び
前記移動駆動装置で発生した駆動力を前記移動部に伝達する移動伝達ユニットをさらに含む、請求項3に記載の殺菌器。
【請求項7】
前記開閉モジュールは、
前記昇温モジュールを外部に対して選択的に開閉する入口ドア部;
前記殺菌モジュールを前記昇温モジュール又は前記冷却モジュールに対して選択的に開閉する中間ドア部;及び
前記冷却モジュールを外部に対して選択的に開閉する出口ドア部を含む、請求項1に記載の殺菌器。
【請求項8】
前記入口ドア部は、
前記昇温モジュールの入口を閉鎖するための入口閉鎖位置にあるとき、前記昇温モジュールの入口を覆う入口ドア;及び
前記入口ドアが入口閉鎖位置にあるとき、前記入口ドアを前記昇温モジュールの入口に向かって押して前記昇温モジュールの入口に密着させる入口密着部を含む、請求項7に記載の殺菌器。
【請求項9】
前記入口ドア部は、
前記昇温モジュールの入口を閉鎖するための入口閉鎖位置にあるとき、前記昇温モジュールの入口を覆う入口ドア;及び
前記入口ドアが入口閉鎖位置にあるとき、前記昇温モジュールを眺める前記入口ドアの一面に位置し、前記昇温モジュール内部の気密を維持するため、空気が注入されることにより膨脹して前記昇温モジュールと接触する入口エアシールを含む、請求項7に記載の殺菌器。
【請求項10】
前記殺菌熱処理器は、複数の媒体を撒布するように設けられる、請求項2に記載の殺菌器。
【請求項11】
前記冷却熱処理器は、前記台車を前記殺菌モジュールからの伝達を受けるとき、内部空間を前記殺菌温度に維持するようにする、請求項2に記載の殺菌器。
【請求項12】
前記回転部は、
前記台車を輸納して所定の回転軸を中心に回転させることができる回転部フレーム;
前記回転部フレームに設置されて前記台車の下部面を支持する台車安着部;及び
前記回転部フレームに設置されて前記台車安着部に安着された台車を把持する回転把持部を含む、請求項1に記載の殺菌器。
【請求項13】
前記殺菌モジュールは、断面積が一定に形成される、請求項1に記載の殺菌器。
【請求項14】
前記昇温モジュール及び前記冷却モジュールの断面積は、
前記殺菌モジュールの断面積より小さいか同じである、請求項1に記載の殺菌器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、台車に積載された製品を殺菌する殺菌器に関する。
【背景技術】
【0002】
レトルト食品は、密封された飲食製品に高温の熱を加えて滅菌させた後、急速冷却させる方式で形成される食品を意味する。レトルト殺菌器は、このようなレトルト食品の製造過程中、密封された製品に高温の熱を加える作業を行う装置である。
【0003】
製品を均一によく殺菌しつつも、多数の製品を短い時間の間処理して製品生産効率を増加させるため多様な方法が適用されてきた。
【0004】
製品を台車に積載して殺菌器内に進入させて一度に殺菌を含んだ全ての処理過程を実施するバッチ(Batch)方式が用いられることがある。この場合、熱効率が低く追加の熱処理時間が必要であり、熱分布のばらつきが発生して均一な加熱がなされないという問題があった。
【0005】
連続的に製品を移送しつつ、それぞれの製品が1つずつ別の空間で処理されるようにする連続(Continuous)方式が用いられることがある。この場合、全体の装置の長さが長くなりすぎ、移動速度でのみ処理時間を調節することができるので、複雑な構造により維持及び補修が難しいという問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、このような問題を解決するために案出されたものであって、バッチ方式と連続方式の台車に積載された製品を殺菌する殺菌器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施形態による殺菌器は、内部に進入した台車を加熱処理する昇温モジュール;前記昇温モジュールからの伝達を受けた台車を殺菌処理する殺菌モジュール;前記殺菌モジュールからの伝達を受けた台車を冷却処理する冷却モジュール;及び前記昇温モジュール、前記殺菌モジュール又は前記冷却モジュールと連結され、少なくとも1つのモジュールを選択的に開閉する開閉モジュールを含み、前記開閉モジュールを介して分離した空間を独立的に熱処理する。
【発明の効果】
【0008】
これにより、台車方式を用いながらも早く積載された製品の均一な加熱が可能である。
【0009】
台車自体を各モジュール間移動するようにして、殺菌器の維持及び補修が容易になり、重大補修が必要な場合、モジュールを分離して交換するか修理することができる。
【0010】
特定モジュールにおいて、設備の故障が発生して製品に異常が生じたとしても、該当モジュールと該当モジュールに位置した製品にのみ問題が発生するので、廃棄量の最小化が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施形態による殺菌器のハウジングの側面を縦断に切った後眺めた図面である。
【0012】
図2】本発明の一実施形態による殺菌器のハウジングの上面を横断に切った後眺めた図面である。
【0013】
図3】本発明の一実施形態による殺菌器の内部構造が現れるようにハウジングの一部を開放して図示した概念図である。
【0014】
図4】本発明の一実施形態による殺菌器の入口ドアが入口開放位置に置かれた状態における正面図である。
【0015】
図5】本発明の一実施形態による殺菌器の回転部に台車が到着した状況において、殺菌モジュールを進入方向に垂直した平面に切った断面図である。
【0016】
図6】本発明の一実施形態による殺菌器の回転部を回転方向により眺めた図面である。
【0017】
図7】本発明の一実施形態による殺菌器の回転部の構造を概念的に示した斜視図である。
【0018】
図8】本発明の一実施形態による殺菌器の把持部プッシャーが台車を把持するように加圧する動作を図示した図面である。
【0019】
図9】本発明の一実施形態による殺菌器の回転部フレームを回転させて台車を回転させる状況を図示した図面である。
【0020】
図10】本発明の一実施形態による殺菌器の伝達ユニットを進入方向に垂直な平面に切った断面図である。
【0021】
図11】本発明の一実施形態による殺菌器の伝達ユニットが回転部フレームに連結された形態を拡大して概念的に図示した図面である。
【0022】
図12】本発明の一実施形態による殺菌器の安着伝達部材を図示した図面である。
【0023】
図13】本発明の一実施形態による殺菌器の安着伝達部材を回転方向に垂直な平面に切った断面図である。
【0024】
図14】本発明の一実施形態による殺菌器の伝達部材ホルダを進入方向に垂直な平面に切った断面図である。
【0025】
図15】本発明の一実施形態による殺菌器の伝達を回転方向に垂直な平面に切った断面図である。
【0026】
図16】本発明の一実施形態による殺菌器の中間開閉部を、中間ドアが開放位置に配置された状態において回転方向に垂直な平面に切った断面図である。
【0027】
図17】本発明の一実施形態による殺菌器の中間開閉部を進入方向に垂直な平面に切った断面図である。
【0028】
図18】本発明の一実施形態による殺菌器の中間開閉部を鉛直方向に垂直な平面に切った断面図である。
【0029】
図19】本発明の一実施形態による殺菌器の中間ドア部を中間ドアが閉鎖位置に配置された状態において概念的に図示した図面である。
【0030】
図20】本発明の一実施形態による殺菌器の中間開閉部を中間ドアが閉鎖位置に配置された状態において回転方向に垂直な平面に切った断面図である。
【0031】
図21】本発明の他の実施形態による殺菌ハウジングの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本出願は、2020年3月2日に出願された韓国特許出願第10-2020-0026233号に基づいた優先権を主張し、当該出願の明細書及び図面に開示された全ての内容は本出願に援用される。
【0033】
以下、本発明の一部実施形態を例示的な図面を介して詳細に説明する。各図面の構成要素に参照符号を付加することにおいて、同一の構成要素に対してはたとえ他の図面上に表示されるとしても、出来る限り同一の符号を有するようにしていることに留意しなければならない。また、本発明の実施形態を説明することにおいて、関連された公知構成又は機能に対する具体的な説明が本発明の実施形態に対する理解を邪魔すると判断される場合には、その詳細な説明は省略する。
【0034】
また、本発明の実施形態の構成要素を説明することにおいて、第1、第2、A、B、(a)、(b)等の用語を用いてよい。このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためだけのものであり、その用語により当該構成要素の本質や順番又は順序等が限定されない。ある構成要素が他の構成要素に『連結』、『結合』又は『接続』されると記載された場合、その構成要素は、その他の構成要素に直接的に連結されるか接続されてよいが、各構成要素の間にまた他の構成要素が『連結』、『結合』又は『接続』されてもよいと理解されなければならない。
【0035】
図1は、本発明の一実施形態による殺菌器1のハウジング12の側面を縦断に切った後眺めた図面である。図2は、本発明の一実施形態による殺菌器1のハウジング12の対面を横断に切った後眺めた図面である。図3は、本発明の一実施形態による殺菌器の内部構造が現われるようにハウジングの一部を開放して図示した概念図である。
【0036】
図面を参照すると、本発明の一実施形態による殺菌器1は、昇温モジュール20、殺菌モジュール30及び冷却モジュール40を含み、開閉モジュール50をさらに含むことができる。
【0037】
本発明の明細書において、進入方向D1というのは、台車Cが殺菌器1に進入する方向に、図1及び図2で示された矢印のように該当図面における右側であり、かつ、図示されたx軸において正の方向を意味する。図示されたx軸において、正の方向が前方であり、かつ、進入方向D1に沿って下流側方向となることもあり、負の方向が後方であり、かつ、進入方向D1に沿って上流側方向となることもある。
【0038】
本発明の明細書において、回転方向というのは、後述する移動部13、殺菌移動部33、伝達ユニット70及び台車安着部353等が回転時にその回転の軸方向に有することができる方向であって、進入方向D1に垂直であってよく、図示されたy軸と並んだ方向であってよい。また、図示されたy軸において、正の方向は左方であってよく、負の方向は右方であってよい。
【0039】
また、鉛直方向というのは、図1から上下方向に図示される方向に、前述した回転方向及び進入方向D1に垂直な方向であり、かつ、図示されたz軸と並んだ方向であってよい。上方がz軸の正の方向であってよく、下方がz軸の負の方向であってよい。物体に重力の作用する方向が鉛直下方であってよく、その反対方向が鉛直上方である。但し、これは理解と説明を助けるために任意に設定したものであり、それぞれの方向は相対的なものなので、殺菌器1が配列された方向と姿勢により各方向は異なり得る。
【0040】
殺菌器1のハウジング12は、昇温モジュール20のハウジング12である昇温ハウジング22、殺菌モジュール30のハウジング12である殺菌ハウジング32及び冷却モジュール40のハウジング12である冷却ハウジング42を含むことができ、このようなハウジング12等が連結されて全体ハウジング12を構成することができる。本発明の一実施形態では、進入方向D1に沿って昇温モジュール20、殺菌モジュール30及び冷却モジュール40が配置されるものとして図示されたが、各モジュールの配置順序と個数はこれに制限されず多様な組み合せが可能である。
【0041】
昇温ハウジング22は、その内部に位置した昇温空間21の外壁を定義し、殺菌ハウジング32は、その内部に位置した殺菌空間31の外壁を定義し、冷却ハウジング42は、その内部に位置した冷却空間41の外壁を定義することができる。したがって、ハウジング12は、その内部に位置した殺菌器空間11と外部空間を物理的に分離させることができ、殺菌器空間11は、昇温空間21、殺菌空間31及び冷却空間41を含むことができる。
【0042】
各モジュールは、台車Cに積載された製品に少なくとも熱処理を加えるモジュールなので、台車処理モジュール10であってよい。このような台車処理モジュール10の内部に位置した台車空間Cがハウジング12の内側に形成されてよい。このような台車空間を、殺菌器空間11が含むことができる。すなわち、昇温モジュール20、殺菌モジュール30及び冷却モジュール40は、台車処理モジュール10として指称されてよく、昇温空間21、殺菌空間31及び冷却空間41は、台車空間として指称されてよく、昇温ハウジング22、殺菌ハウジング32及び冷却ハウジング42は、台車ハウジング12として指称されてよい。
【0043】
このように台車C自体が各モジュール間で移動するように各台車処理モジュール10が分離した状態において提供され、これを介して殺菌器1の維持及び補修が容易になり、重大補修が必要な場合、台車処理モジュール10を分離して交換するか修理することができる。
【0044】
また、特定の台車処理モジュール10において、設備の故障が発生して製品に異常が生じたとしても、該当の台車処理モジュール10と該当の台車処理モジュール10に位置した製品にのみ問題が発生するので、製品の廃棄量の最小化が可能である。
【0045】
殺菌器1に進入して処理されて排出することができる台車Cは、製品が積載された台車Cである。処理されなければならない食品が入って密封された複数の製品が台車Cに積載され、台車Cのまま殺菌器1に進入して処理されてよい。
【0046】
【0047】
開閉モジュール50
【0048】
図4は、本発明の一実施形態による殺菌器1の入口ドア512が開放位置に置かれた状態における正面図である。
【0049】
図1から図4を参照すると、本発明の一実施形態による殺菌器1は、開閉モジュール50を含むことができる。開閉モジュール50は、殺菌器の入口511と殺菌器の出口521にそれぞれ配置される入口ドア部51と出口ドア部52を含むことができる。殺菌器の入口511は、最も後側に位置するモジュールの入口であり、殺菌器の出口521は、最も前側に位置するモジュールの出口であり得る。
【0050】
本発明の一実施形態においては、最も後側に入口ドア部51が配置され、最も前側に出口ドア部52が配置されるので、入口ドア512は、殺菌器の入口511である昇温モジュール20の入口に配置され、出口ドア522は、殺菌器の出口521である冷却モジュール40の出口に配置される。しかし、各ドアが連結されるモジュールの種類がこれに制限されるものではなく、モジュールの配置により異なり得る。
【0051】
本発明の一実施形態において、入口ドア512は、昇温空間21と昇温モジュール20の外部を連通するように昇温空間21の後側に位置する開口であり、かつ、殺菌器の入口511である昇温モジュール20の入口を選択的に開閉することができる。出口ドア522は、冷却空間41と冷却モジュール40の外部を連通するように冷却空間41の前側に位置する開口であり、かつ、殺菌器の出口521である冷却モジュール40の出口を選択的に開閉することができる。
【0052】
入口ドア512と出口ドア522の構成は同一であるが、配置される位置でのみ差があるため、入口ドア512に対して説明することで出口ドア522に対する説明に代える。
【0053】
入口ドア512は、上下に動き、入口閉鎖位置と入口開放位置に配置されてよい。入口閉鎖位置は、入口ドア512が昇温モジュール20の入口を閉鎖することができる位置を意味する。
【0054】
入口開放位置は、入口ドア512が昇温モジュール20の入口を開放することができる入口ドア512の位置を意味するものであり、本発明の一実施形態においては、入口閉鎖位置から鉛直上方に入口ドア512が離脱された位置を意味する。
【0055】
入口閉鎖位置から入口開放位置に入口ドア512が移動することができるように、開閉モジュール50は、入口ドア512の左右両側に位置するドア支持台513を含むことができる。ドア支持台513は、地面に立てられた棒のように形成されてよい。また、入口ドア部51は、ドア支持台513にスライディング可能に連結され、入口ドア512に連結されるドア運搬体514を含むことができる。すなわち、入口ドア512に連結されたドア運搬体514がドア支持台513に沿って上下にスライディングすると、入口ドア512が入口閉鎖位置又は入口開放位置に移動することができる。ドア運搬体514は、ドア支持台513に形成されたレールに沿ってスライディング可能にローラやキャスターを有するブロックであってよく、ドア支持台に沿って形成されたリードスクリューにねじ結合され、鉛直方向に沿って移動可能なブロックであってもよいが、その駆動方式がこれに制限されはしない。
【0056】
このようなドア運搬体514に駆動力を伝達するため、本発明の一実施形態による殺菌器1は、入口駆動装置61をさらに含むことができる。入口駆動装置61が発生させた駆動力が、チェーンなどの動力伝達要素を介してドア運搬体514に伝達されるか、ドア運搬体514を支持するドア支持台513に伝達され、入口ドア512を移動させることができる。出口ドア522を移動させるためには、出口駆動装置67が作用し、これは入口駆動装置61と配置される位置のみが異なり同一の機能を行う。
【0057】
入口閉鎖位置に置かれた入口ドア512が、入口開放位置に移動するのに伴い、製品が積載された台車Cが昇温モジュール20の入口を介して殺菌器空間11に進入することができる。台車Cが殺菌器空間11に進入した後、入口開放位置に位置した入口ドア512が、入口閉鎖位置に移動し、昇温モジュール20の入口を閉鎖することができる。
【0058】
開閉モジュール50は、入口ドア512が昇温モジュール20の入口を閉鎖するための入口閉鎖位置にあるとき、入口ドア512を昇温モジュール20の入口に向かって押して昇温モジュール20の入口に密着させる入口密着部をさらに含むことができる。入口密着部は、入口ドア512とドア支持台513に両端がそれぞれ連結された油圧シリンダーであってよいが、その種類がこれに制限されはしない。入口密着部は、入口ドア512を前方に加圧し、昇温モジュール20の入口を定義する昇温ハウジング22に密着するようにできるが、その加圧する方向がこれに制限されはしない。
【0059】
入口ドア512は、外部に向かって中心領域が突出された形態を有することができる。入口ドア512がこのような形状に形成され、入口閉鎖位置に移動した後、入口密着部により加圧されるとき、気密がよく維持されるように、昇温モジュール20の入口を取り囲んだ昇温ハウジング22の一部が、入口ドア512の凹んだ内側に挿入されることがある。
【0060】
開閉モジュール50は、入口ドア512が入口閉鎖位置にあるとき、入口ドア512が昇温モジュール20を眺める面に位置する入口エアシールをさらに含むことができる。入口エアシールは、昇温空間21の気密を維持するため、空気が注入されることにより膨脹して昇温モジュール20の昇温ハウジング22と接触することができる。入口エアシールが流入された空気により膨張されるのに伴い、昇温モジュール20の入口と入口ドア512との間に形成される空間を効果的に閉鎖することができる。入口エアシールは、昇温モジュール20の入口の形状に対応されるように、環状に形成されてよい。
【0061】
【0062】
昇温モジュール20と冷却モジュール40
【0063】
昇温モジュール20と冷却モジュール40は、本発明の一実施形態においては、殺菌モジュール30の後側と前側に配置される構成要素である。しかし、前述したように、昇温モジュール20と冷却モジュール40の配置及びその個数はこれに制限されない。
【0064】
昇温モジュール20では昇温がなされ、冷却モジュール40では冷却がなされてよい。したがって、昇温モジュール20の熱処理器は、昇温熱処理器26であってよく、冷却モジュール40の熱処理器は、冷却熱処理器46であってよい。昇温熱処理器26は、昇温空間21と昇温空間21に位置した製品が積載された台車Cの温度を増加させるか所定の温度に到達するようにすることを目的とする熱処理器の一種であり、冷却熱処理器46は、冷却空間41から吸熱して外部に熱を排出する、昇温熱処理器26と反対となる役割を行う熱処理器の一種であってよい。したがって、昇温モジュール20を通過した台車Cに積載された製品の温度は増加し、冷却モジュール40を通過した台車Cに積載された製品の温度は減少することができる。
【0065】
昇温モジュール20と冷却モジュール40の昇温空間21又は冷却空間41には、熱伝達のために水のような媒体が満たされることがある。昇温モジュール20の場合、加熱された熱水が満たされることがあり、冷却モジュール40の場合、冷却された冷却水が満たされることがある。しかし、熱水ではない水蒸気が昇温モジュール20において熱媒体として用いられることがあり、冷却水ではない冷媒が冷却モジュール40において熱媒体として用いられることがある。
【0066】
したがって、水を噴射のような方式で空間に満たすためのノズル、スプリンクラー、シャワーヘッドのような構成要素を昇温熱処理器26又は冷却熱処理器46が含むことができ、昇温空間21又は冷却空間41に満たされた水を外部に排出するためのバルブのような構成要素を昇温モジュール20又は冷却モジュール40が含むことができる。しかし、昇温熱処理器26又は冷却熱処理器46が含む水を満たして排出するために備える構成要素は、前述の要素に制限されず、他の機械要素であってよい。ノズルの噴射口は、下方を眺めて形成されてもよく、内側壁の他の領域を眺めて噴射口が形成されてもよい。また、噴射口は、台車Cの左右側で台車を眺めて形成されてもよい。
【0067】
昇温モジュール20又は冷却モジュール40は、昇温空間21又は冷却空間41に満ちてくる水などの熱媒体を再循環させるため、再循環配管(図示せず)をさらに含むことができる。再循環配管は、一端がハウジング12の下端と隣接するように連結され、他端がハウジング12の上端と隣接するように連結され、熱媒体を押送するように加圧するポンプを含み、昇温空間21又は冷却空間41に満ちてくる水の伝達を受け、また、該当の空間において台車Cに噴射することができる。または、再循環配管の他端が前述した熱処理部に連結され、熱処理部が再循環された熱媒体を噴射することもできる。
【0068】
昇温モジュール20又は冷却モジュール40は、満ちてくる熱媒体を経て温度が変更された空気を昇温空間21又は冷却空間41に提供することができる。昇温空間21又は冷却空間41に空気を提供する空気提供バルブ(図示せず)が、昇温空間21又は冷却空間41の下側に連結され、空気が熱水又は冷却水を通過して昇温空間21又は冷却空間41に伝達されるようにする。したがって、空気が熱水により加熱されて昇温空間21に提供されるか、空気が冷却水により冷却されて冷却空間41に提供されるので、空気が台車Cに到達したとき、内部に充満する熱媒体の温度と差が出る温度を空気が有し、台車Cに積載された製品を不均一に加熱するか冷却する状況を防止し、均一に製品を加熱することができる。
【0069】
昇温モジュール20又は冷却モジュール40は、蒸気を昇温空間21又は冷却空間41の下側に位置する熱媒体に提供するように、ハウジング12の下側に蒸気提供期(図示せず)をさらに含むことができる。昇温空間21又は冷却空間41の下側に収容された熱媒体に蒸気を供給することにより、熱処理器を介して台車Cに提供される熱媒体の温度と、昇温空間21又は冷却空間41に収容された熱媒体の温度を類似になるように合わせることができる。
【0070】
昇温モジュール20又は冷却モジュール40は、昇温空間21又は冷却空間41が高圧となりすぎることを防止して適正圧力水準を維持するようにするため、圧力を解消する排気バルブ(図示せず)をハウジング12を貫通してさらに含むことができる。排気バルブを開いて閉じることにより、内部圧力を制御することができ、内部圧力に異常が発生する場合、圧力を適正圧力水準に合わせることができる。
【0071】
昇温モジュール20と冷却モジュール40は、昇温空間21と冷却空間41に進入した台車Cを移動させるための移動部13をさらに含むことができる。移動部13は、台車Cを、少なくとも昇温空間21から殺菌空間31を通過して冷却空間41まで移動させることができる。
【0072】
移動部13は、昇温空間21に配置される昇温移動部23と、殺菌空間31に配置される殺菌移動部33と、冷却空間41に配置される冷却移動部43を含むことができる。
【0073】
昇温移動部23、殺菌移動部33及び冷却移動部43は、後述する中間ドア部53により区分され、前後方に互いに離隔されて配置されてよい。殺菌移動部33は、殺菌移動部33と台車安着部353とを含み、それぞれが前後方に離隔されて配置されてよい。殺菌移動部33は、再び第1連結ユニット331と第2連結ユニット332を含み、それぞれが台車安着部353を中心に前後方に離隔されて配置されてよい。
【0074】
それぞれの移動部13が互いに前後方に離隔されて配置されることにより、それぞれの移動部13間に、台車Cが支持しない領域が形成される。本発明の一実施形態による殺菌器1の各移動部13間の間隔は、台車Cの前後の幅より小さいことがある。好ましくは、製品が積載する台車Cのパレットが前方に移動するように台車Cが含む複数の車輪が互いに離隔された距離より、移動部13間の間隔がより小さいことがある。移動部13間の間隔がこのように形成されることにより、台車Cの車輪が隣接した移動部13間の空間に抜け、台車Cが移動することができない状況になることを防止することができる。
【0075】
移動部13は、回転方向を軸方向に回転する移動ローラを含むことができる。具体的に、移動部13は、複数の移動ローラ及び複数の移動ローラを包み込み、移動ローラの回転により回転する移動ベルトを含むことができる。そのため、移動ローラの回転により前方に運行するベルトが、移動ベルトに安着される台車Cを前方に移動させることができる。但し、移動部13の構成は、これに制限されはしない。
【0076】
このような移動ローラの駆動のために、本発明の一実施形態による殺菌器1は、移動駆動装置をさらに含むことができる。移動駆動装置は、ハウジング12の外部に配置されてよく、駆動力を発生させて他の構成要素を介して移動部13に伝達することができる。移動駆動装置は、昇温移動部23のための駆動力を発生させる昇温移動部駆動装置62と、冷却移動部43のための駆動力を発生させる冷却移動部駆動装置66と、後述する第1連結駆動装置63及び第2連結駆動装置65を含むことができる。
【0077】
移動駆動装置が発生させた駆動力の伝達のために、移動伝達ユニット70が配置される。移動伝達ユニット70は、移動部13がハウジング12の内部に配置されることにより、ハウジング12を貫通して移動駆動装置から駆動力を移動部13に伝達する構成要素である。移動伝達ユニット70は、1つ以上の軸部材とギア及び前記ギアを連結するベルトやチェーンで構成されてよい。
【0078】
本発明の一実施形態においては、昇温空間21に進入した台車Cが移動部13の一種である昇温移動部23に伝達され、昇温移動部23に安着された状態において移動ローラの一種である昇温ローラ231と移動ベルトの一種である昇温ベルト232を含む昇温移動部23の作用により昇温空間21内で所定の位置に配置されてよい。昇温移動部23に昇温移動部駆動装置62の駆動力を移動伝達ユニット70の一種である昇温伝達ユニット70が伝達することができる。昇温モジュール20が含む昇温熱処理器26により台車Cに積載された製品の昇温がなされる。昇温が、殺菌モジュール30が殺菌を実施するための所定の温度である殺菌温度までなされる。昇温が完了した後、殺菌部の後側に位置する中間ドア部53である後側中間ドア部53aの中間ドア533aが、閉鎖位置から開放位置に移動することができる。昇温移動部23が作動して台車Cを昇温空間21から殺菌空間31に進入させることができる。
【0079】
後述する殺菌モジュール30により処理された製品を積載している台車Cは、冷却空間41に排出される。前側中間ドア部53bの中間ドア533bが、閉鎖位置から開放位置に移動し、第2連結ユニット332の作動により台車Cが殺菌空間31から排出されて冷却空間41に進入することができる。
【0080】
冷却空間41に進入した台車Cに積載された製品は、冷却モジュール40の冷却熱処理器46により冷却される。冷却処理が完了した後、出口ドアがドア閉鎖位置からドア開放位置に向かって、冷却移動部43の作用により台車Cが殺菌器1の外部に排出されてよい。冷却熱処理器46は、冷却モジュール40に台車Cが伝達されるとき急激な温度差で製品の損傷が発生することを防ぐため、殺菌モジュール30で殺菌のために用いられた温度である殺菌温度に冷却空間41の温度を合わせておいた状態において台車Cを殺菌モジュール30からの伝達を受けることができる。
【0081】
【0082】
殺菌モジュール30
【0083】
図5は、本発明の一実施形態による殺菌器1の回転部35に台車Cが到着した状況において、殺菌モジュール30を進入方向D1に垂直な平面に切った断面図である。図6は、本発明の一実施形態による殺菌器1の回転部35を回転方向により眺めた図面である。図7は、本発明の一実施形態による殺菌器1の回転部35の構造を概念的に示した斜視図である。図8は、本発明の一実施形態による殺菌器1の把持部プッシャー3522が台車Cを把持するように加圧する動作を図示した図面である。
【0084】
図1から図8を参照すると、殺菌空間31に進入した台車Cは、進入方向D1を基準として台車安着部353の上流側に位置した第1連結ユニット331を介して台車安着部353に伝達される。第1連結ユニット331、台車安着部353の下流側に位置した第2連結ユニット332及び台車安着部353の形状及び駆動方式は、前述した移動部13の形状及び駆動方式がそのまま適用されてよいが、台車安着部353とこれに駆動力を伝達する安着駆動装置68の連結方式で多少差があるため、既存の説明で説明に代え、差がある点に対してのみ図10に対する説明で後述する。
【0085】
第1連結ユニット331の作動に必要な駆動力は移動駆動装置が含む第1連結駆動装置63が、第2連結ユニット332の作動に必要な駆動力は移動駆動装置が含む第2連結駆動装置65がそれぞれ提供することができる。ハウジング12を貫通し、第1連結ユニット331と第2連結ユニット332をそれぞれ第1連結駆動装置63と第2連結駆動装置65に連結する第1連結伝達ユニット70と第2連結伝達ユニット70が、第1連結ユニット331と第2連結ユニット332にそれぞれ駆動力を伝達することができる。
【0086】
第1連結ユニット331及び第2連結ユニット332は、回転部フレーム351が回転時に描く跡の外側に位置する。すなわち、第1連結ユニット331と第2連結ユニット332は、回転部フレーム351の回転を干渉しない位置に配置される。回転部フレーム351が回転時に描く正円型の跡が、回転方向に沿って殺菌器1を眺めた図面に図示されている。よって、干渉による衝突などがなく回転部35が台車Cを回転させることができる。
【0087】
台車Cは、第1連結ユニット331の動作により回転部35に到着することができる。回転部35は、台車Cを把持して回転方向と並んだ台車回転軸を中心に回転させる構成要素であり、回転部フレーム351、回転把持部352、台車安着部353を含むことができる。
【0088】
回転部フレーム351は、台車回転軸を中心に回転するものであり、把持された台車Cを同一の方向を中心に回転させる構成要素である。回転部フレーム351は、熱媒体が台車Cに均一に分散されるように、台車Cを回転させることができる。回転部フレーム351は、水平面に平行な方向である左右方向と前後方向に延長された部材が集まって作られたフレーム水平台3511と、上下方向に沿って延長されたフレーム縦台3512を含み、台車Cが前方にその内部に進入することができる直方体形状の骨格を構成することができる。しかし回転部フレーム351の形状がこれに制限されはしない。
【0089】
回転部フレーム351は回転部35の骨格を構成するので、回転把持部352と台車安着部353が回転部フレーム351に連結され、後述する伝達ユニット70もやはり回転部フレーム351に連結されて回転部フレーム351を台車回転軸を中心に回転させる。
【0090】
回転把持部352は、回転部35に進入した台車Cを把持するように、台車Cに接近するか台車Cから離隔される構成要素である。回転把持部352は、台車安着部353が進入方向D1と並んで配置された基本位置において、回転部フレーム351の上側に連結される。
【0091】
回転把持部352は、作動流体の供給を受けてその圧力により作動する。作動流体は、油であるか空気であり得るが、したがって、回転把持部352は油圧又は空圧により作動することができる。回転把持部352に作動流体を供給するため、作動流体伝達要素73を伝達ユニット70が含むことができる。作動流体伝達要素73と回転把持部352が把持部ライン(図示せず)を介して連結され、作動流体伝達要素73がハウジング12の外部からハウジング12の内部に移送した作動流体が把持部ラインを介して回転把持部352に提供されてよい。作動流体伝達要素73に対する具体的な説明は、図10に対する説明で後述する。
【0092】
回転把持部352は、作動流体の供給を受けると、回転部フレーム351に進入した台車Cを把持するために台車Cに接近し、作動流体を排出すると台車Cの把持を解除するために台車Cから離隔されるように設けられる。
【0093】
具体的に、回転把持部352は、把持のために台車Cを加圧する方式を用いる把持部プッシャー3522を含むことができる。しかし、回転把持部352は、台車Cの一部分と結合して回転部35の全体に対する台車Cの相対的な位置を固定する部材とともに、他の方法で台車Cを把持するか、台車Cを把持する過程の一部分を行う部材をさらに含むこともできる。
【0094】
把持部プッシャー3522は、作動流体が供給されると台車Cに向かって下方に移動する。移動した把持部プッシャー3522が台車Cを下方に加圧して把持する。把持部プッシャー3522は、台車Cを加圧するとき、把持部プッシャー3522から台車Cが離脱することを抑制するように、台車Cの上端を覆うことができる形態に形成されてよい。把持部プッシャー3522は、よって、図6及び図8に図示されたように、回転方向に垂直な平面に切ったとき、下方に向かって開かれた「U」字型の形状を有してよい。他の表現で、把持部プッシャー3522は、逆に形成された「U」字又はアーチ型を有してよい。
【0095】
把持部プッシャー3522が下方に移動して台車Cを押すことができるように、把持部プッシャー3522を鉛直方向に沿って直線運動させるプッシャーシリンダー3524を回転把持部352が含むことができる。プッシャーシリンダー3524に作動流体が供給されるとき、プッシャーシリンダー3524が伸張して把持部プッシャー3522を下方に移動させ、作動流体がプッシャーシリンダー3524から排出されるとき、プッシャーシリンダー3524が収縮して把持部プッシャー3522を上方に移動させることができる。
【0096】
把持部プッシャー3522が揺れることなく直線運動して台車Cに安着され、台車Cを下方に加圧することができるように、回転把持部352は、把持部フレームが含むフレーム水平台3511にスライディング可能に結合されて把持部プッシャー3522に下端が結合されるプッシャーガイド3521を少なくともさらに1つ含むことができる。複数のプッシャーガイド3521が互いに離隔された位置において、把持部プッシャー3522を把持部フレームに対して支持することができる。把持部フレームに形成された通孔にプッシャーガイド3521が挿入され、プッシャーシリンダー3524の伸張時に下方にスライディングし、プッシャーシリンダー3524の収縮時に上方にスライディングすることができる。
【0097】
回転把持部352は、台車Cを効果的に把持することができるように、台車Cの対面をさらに加圧する補助プッシャー3523をさらに含むことができる。補助プッシャー3523は、把持部プッシャー3522の中心に位置することができる。
【0098】
把持部プッシャー3522が基本的な位置にあるとき、その位置を図8において破線で図示し、把持部プッシャー3522が下方に移動して台車Cを加圧するときの位置を実線で図示した。
【0099】
回転部35が含む台車安着部353は、回転部フレーム351に設置され、台車Cが安着されるように設けられる構成要素である。台車安着部353は、前述のように移動部13の一種であり、前述した内容と類似に安着ローラ3531と安着ベルト3532を含むことができ、ハウジング12の外部に位置した安着駆動装置68が発生させた駆動力を伝達ユニット70が含む安着伝達部材72を介して伝達を受けて作動することができる。台車安着部353は、その対面に安着された台車Cを前方に移動させるため、上面から前方に台車Cに対する分力が発生するように回転することができる。
【0100】
台車安着部353には、台車Cが安着されるので、把持部プッシャー3522が台車Cを加圧するとき、台車Cを支持して結果的には台車Cを把持部プッシャー3522とともに加圧して把持する役割を行うことができる。台車Cを台車安着部353が下方から支持し、把持部プッシャー3522が上方から支持し、その間に台車Cを狭持するものである。
【0101】
台車安着部353は、台車Cの移動に対する抵抗として作用し、回転部フレーム351の回転中に台車安着部353に対する台車Cの移動を抑制するため、回転部フレーム351の回転中に強制的に回転しないように制御されてよい。台車安着部353が停止された状態を維持するか、台車Cの自重によりある方向に形成される回転に対する抵抗を発生させることができる。このような停止状態を維持するか抵抗を発生させるため、台車安着部353には、安着ローラ3531や安着ベルト3532の動きを妨害するブレーキがさらに配置されてよく、安着駆動装置68が前記目的を達成するために回転が発生する方向の反対方向の分力を発生させるように作動するか停止することができる。
【0102】
台車安着部353が台車Cの移動に対して抵抗として作用し、台車Cは、回転部フレーム351の回転時に同一の方向に回転しつつも、台車安着部353から滑ったり離脱されないものであり得る。
【0103】
図9は、本発明の一実施形態による殺菌器1の回転部フレーム351を回転させて台車Cを回転させる状況を図示した図面である。
【0104】
前述した台車安着部353と回転把持部352の作用により、台車Cがよく把持され、回転部フレーム351の回転がなされるうちにも回転部フレーム351に対する相対的な位置が固定されてよい。
【0105】
回転把持部352に対する台車Cの把持がなされた状態において、回転部フレーム351は、伝達ユニット70を介して回転駆動装置64が発生させた駆動力の伝達を受け、台車回転軸を中心に回転することができる。回転駆動装置64は、ハウジング12の外部に位置し、回転部フレーム351を回転させるための駆動力を発生させる役割を行う。回転部フレーム351は、360度回転することもでき、基本位置から一方向に所定の角度回転した後、基本位置から他の方向に前記所定の角度だけ回転した位置に行くように回転するスイング(swing)運動を行うこともできる。
【0106】
回転部35は、回転支承部354をさらに含むことができる。回転支承部354は、回転方向を中心に回転する回転部フレーム351の回転運動を支持する構成要素である。回転支承部354は、殺菌ハウジング32の下端を貫通するが地面に安着されないこともある。回転支承部354は、殺菌空間31に進入した上端に回転方向を中心に転がり可能な転がり部材を含み、転がり部材が回転部フレーム351と接触するようにすることができる。回転部フレーム351が回転するとき、回転部フレーム351に接触した転がり部材が回転し、回転支承部354は、回転部フレーム351の荷重を支持しながら同時に回転部フレーム351の回転をガイドすることができる。
【0107】
回転支承部354は、複数で構成されるが、回転部フレーム351をバランス良く支持することができるように、回転部フレーム351を中心として互いに対称する位置に配置されてよい。本発明の一実施形態の図面においては、総4つの回転支承部354が、進入方向D1と回転方向に沿って離隔され、回転部フレーム351を中心に互いに対称するように配置されることによって回転支承部354を表現したが、その配置がこれに制限されはしない。
【0108】
回転部フレーム351が回転方向を中心に回転するのと同時に、殺菌モジュール30が含む熱処理部である殺菌熱処理器36が所定の温度である殺菌温度で熱処理を実施することができる。殺菌熱処理器36は、熱処理のために熱媒体を殺菌空間31に提供することができる。熱媒体を提供するのに伴い、台車Cに積載された製品が殺菌されてよい。殺菌熱処理器36は、殺菌ハウジング32の内側面の上側に配置されてよいが、その位置がこれに制限されない。熱媒体は加熱された水である熱水であってよいが、これ以外の他の熱媒体が用いられてもよい。
【0109】
台車Cを回転させながら熱媒体を加えて熱処理するので、台車Cが停止した状態において台車Cを熱処理する場合と比べて、より均等に台車Cに積載された製品が熱処理されることがある。
【0110】
殺菌空間31に熱媒体を提供する殺菌熱処理器36は、熱処理部の一種である。したがって、殺菌熱処理器36が前述した昇温熱処理器26及び冷却熱処理器46と同一又は類似の構成を有することができるので、再循環配管、空気提供バルブ、蒸気提供部及び排気バルブを同一に殺菌モジュール30が他の台車処理モジュール10のように有することができる。したがって、殺菌モジュール30の殺菌熱処理器36に対する説明としては、他の台車処理モジュール10との差異点に対してのみ叙述する。
【0111】
殺菌熱処理器36は、複数の微細な孔が形成された打孔板を有する容器を含むことができる。容器に熱媒体が内蔵され、内蔵された熱媒体が打孔板の孔を介して外部に噴射して台車Cに積載された製品を熱処理できる。
【0112】
【0113】
回転部フレーム351が回転するのに伴い、回転部フレーム351に連結された構成要素もともに回転する。したがって、台車Cを把持している回転把持部352と台車安着部353がともに回転する。
【0114】
台車Cに積載された製品に対する熱処理が終了した後、回転と熱処理が終了する。先ず、回転部フレーム351が、台車安着部353が殺菌移動部33と並ぶように配列される位置である基本位置に復帰する。作動流体が回転把持部352から排出されるのに伴い圧力が減り、把持部プッシャー3522が台車Cから上方に離脱して把持を解除する。
【0115】
その後、台車安着部353が作動して第2連結ユニット332に台車Cを移送させ、第2連結ユニット332が作動して台車Cを次の台車処理モジュール10である冷却モジュール40に移送させることができる。もし、中間ドア部53の中間ドア533aのうち、下流側に位置した中間ドア533aが閉鎖位置に配置されて台車Cを塞いでいる状態においてあれば、第2連結ユニット332の動作が停止された状態において下流側の中間ドア533aが開放位置に移動して中間開口を開放し、台車Cが殺菌空間31から排出することができる状態を造成した後、第2連結ユニット332が動作して台車Cを冷却モジュール40に移送することができる。
一方、回転部フレーム351は、左右方向と並んだ台車回転軸を中心に回転するが、これは、台車Cが回転部フレーム351に進入する方向である進入方向D1と互いに垂直な関係を有する。したがって、回転部フレーム351を回転させるために存在する回転伝達部材71などが左右方向に沿って配列されることができ、進入方向D1と並ぶように配列されなくてもよいため、全体の殺菌器1が進入方向D1に沿って有する長さを短縮させることができる。
【0116】
【0117】
伝達ユニット70
【0118】
図10は、本発明の一実施形態による殺菌器1の伝達ユニット70を進入方向D1に垂直な平面に切った断面図である。図11は、本発明の一実施形態による殺菌器1の伝達ユニット70が回転部フレーム351に連結された形態を拡大して概念的に図示した図面である。図12は、本発明の一実施形態による殺菌器1の安着伝達部材72を図示した図面である。図13は、図12のA-A’ 断面を図示したものであり、本発明の一実施形態による殺菌器1の安着伝達部材72を回転方向に垂直な平面に切った断面図である。図14は、本発明の一実施形態による殺菌器1の伝達部材ホルダ75を進入方向D1に垂直な平面に切った断面図である。図15は、本発明の一実施形態による殺菌器1の伝達部材ホルダ75を回転方向に垂直な平面に切った断面図である。
【0119】
回転部フレーム351が回転するうちにも台車Cの把持がなされるため、把持部プッシャー3522に加えられる作動流体の圧力は維持されなければならず、台車安着部353は、台車Cの動きに対する抵抗を台車Cに加えなければならない。回転がなされるうちにも連結される部材の捩れなくそれぞれの構成要素が作動するように、互いに相対的な回転が可能な動力伝達構造が、本発明の一実施形態による伝達ユニット70の形態に提示される。
【0120】
伝達ユニット70は、殺菌モジュール30の動力伝達構造である。伝達ユニット70は、殺菌ハウジング32を貫通し、殺菌ハウジング32の外部から作動流体又は動力をハウジング12の内部に伝達する。ハウジング12の内部の殺菌器空間11の大きさを最小化し、熱処理がなされる殺菌器空間11に最小限の構成要素だけが配置されるようにするため、駆動力を発生させる構成要素をハウジング12の外部に配置し、伝達ユニット70がハウジング12を貫通する。
【0121】
伝達ユニット70は、回転把持部352に前記作動流体を伝達する作動流体伝達要素73と、回転駆動装置64から駆動力を回転部フレーム351に伝達する回転伝達部材71を含む。作動流体伝達要素73と回転伝達部材71は、いずれか1つが他の1つを包み込むが相対的な回転が発生するように配置される。本発明の一実施形態においては、作動流体伝達要素73を回転伝達部材71が取り囲む形態で、回転伝達部材71が最も外側に配置される多重配管の形態を形成するように図示されたが、作動流体伝達要素73と回転伝達部材71の配置がこれに制限されはしない。
【0122】
回転伝達部材71は、中心が開放されたパイプ形態に形成されてよい。ハウジング12に対して外側に位置した回転伝達部材71の端部と隣接した領域には、外部回転アダプタ712が結合されてよい。外部回転アダプタ712は、円板状又は歯車状に形成され、外周面に回転駆動装置64の駆動軸と連結されたベルトが巻かれて回転駆動装置64の駆動力の伝達を受けることができる。外部回転アダプタ712の回転により回転伝達部材71が台車回転軸を中心に回転することができる。
【0123】
ハウジング12の内部に位置した回転伝達部材71の端部は、回転部フレーム351に結合されてよい。したがって、台車回転軸を中心とした回転伝達部材71の回転に伴い、回転部フレーム351が回転する。すなわち、回転伝達部材71を介して、回転駆動装置64の駆動力が回転部フレーム351に伝達して回転部フレーム351を回転するようにする。
【0124】
ハウジング12に対して内側に位置する回転伝達部材71の端部と隣接した領域には、内部回転アダプタ711が結合されてよい。内部回転アダプタ711もやはり円板状又は歯車状に形成され、外周面に回転部フレーム351を回転させるためのベルトなどが結合されて回転部フレーム351を回転するようにすることができる。
【0125】
伝達ユニット70は、殺菌ハウジング32を貫通して安着駆動装置68において発生した駆動力を安着ローラ3531に伝達する安着伝達部材72をさらに含むことができる。安着伝達部材72は、左右に延長され、回転伝達部材71により取り囲まれるが、互いに相対的に回転可能に配置されてよい。本発明の一実施形態においては、回転伝達部材71の中心に形成された中孔に安着伝達部材72が挿入され、互いに相対的な回転が可能となるように配置される状況を説明したが、回転伝達部材71と安着伝達部材72の配置がこれに制限されるものではない。
【0126】
安着伝達部材72の外側面は、図示されたように左右に行きながら、円環状に形成される突出部と、相対的に突出部より半径内側に凹むように陥没した溝が交互に形成された形状を一部領域で有することができる。このような凹凸した領域がハウジング12の内側に位置した安着伝達部材72の一部分と、ハウジング12の外側に位置した安着伝達部材72の他の一部分に位置することができる。このような形状をもって、安着伝達部材72は、ハウジング12に連結されて回転するときにも、回転方向に沿ってハウジング12の内側に移動するか、ハウジング12の外側に移動しないこともあり、ハウジング12との関係において相対的な位置を維持することができる。
【0127】
ハウジング12を中心に外側に位置した安着伝達部材72の端部には、外部
安着アダプタ722が結合されてよい。外部安着アダプタ722は、円板状に形成され、外周面に安着駆動装置68の駆動軸と連結されたベルトが巻かれて安着駆動装置68の駆動力の伝達を受けることができる。外部安着アダプタ722の回転に伴い安着伝達部材72が台車回転軸を中心に回転することができる。
【0128】
ハウジング12の内部に位置した安着伝達部材72の端部は、内部安着アダプタ721に連結されてよい。内部安着アダプタ721は、安着ローラ3531に駆動力を伝達する。したがって、回転方向を中心とした安着伝達部材72の回転に伴い、安着ローラ3531が回転する。すなわち、安着伝達部材72を介して、安着駆動装置68の駆動力が安着ローラ3531に伝達して安着ローラ3531を回転するようにする。
【0129】
安着伝達部材72には、作動流体伝達要素73の構成要素が形成されてよい。作動流体伝達要素73は、安着伝達部材72を左右に貫通して内部を介して作動流体が流動することができる通路である作動流体ライン731を含むことができる。すなわち、本発明の一実施形態においては、作動流体ライン731が、安着伝達部材72に形成された長孔である。しかし、作動流体ライン731が、別個のパイプ型部材として提供されてもよい。
【0130】
作動流体流出口が備えられてよい。内側作動流体流出口733は、作動流体が作動流体ライン731から回転把持部352に流出されるように、安着伝達部材72を作動流体ライン731から安着伝達部材72の外側面まで貫通する構成要素である。外側作動流体流出口713は、回転伝達部材71の内側と外側が貫通されて形成される孔である。回転伝達部材71が相対的な回転のうち、把持部ラインと内側作動流体流出口733を外側作動流体流出口713が連通する。
【0131】
内側作動流体流出口733は、複数で構成されてよい。外側作動流体流出口713は、内側作動流体流出口733の個数に対応されるように複数で構成されてよい。それぞれの内側作動流体流出口733に対応される作動流体ライン731がそれぞれ存在するように、作動流体ライン731の個数も内側作動流体流出口733の個数に対応されてよい。本発明の一実施形態においては、内側作動流体流出口733が6個に形成され、外側作動流体流出口713と作動流体ライン731が総6個形成されるものとして図示したが、その個数がこれに制限されはせず、他の例として4個が形成されてもよい。
【0132】
複数の内側作動流体流出口733は、回転方向に沿って行きながら安着伝達部材72の外周面に巻かれた螺旋に所定の間隔ごとに形成されてよい。回転方向に垂直な平面に安着伝達部材72を切った断面において、互いに隣接した内側作動流体流出口733が45度の夾角を有するように、内側作動流体流出口733が配置されてよいが、その夾角がこれに制限されはしない。複数の外側作動流体流出口713は、回転伝達部材71の外周面で回転方向に沿って所定の間隔ごとに配置されてもよく、内側作動流体流出口733と同一に螺旋に沿って配置されてもよい。
【0133】
内側作動流体流出口733は、前述した安着伝達部材72の溝が形成された領域に設けられてよい。また外側作動流体流出口713は、安着伝達部材72の溝が形成された領域に対応されるように、半径の外側に所定の間隔ごとに溝が形成された回転伝達部材71の内側面に形成される溝に配置されてよい。したがって、安着伝達部材72の外側面と回転伝達部材71の内側面との間には、溝が形成された領域で円環状の流路が形成され、回転伝達部材71と安着伝達部材72が互いに相対的な回転を有するとき、全ての内側作動流体流出口733と外側作動流体流出口713が一致するように整列されはしなくても、該当流路によって互いに連通されてよい。したがって、作動流体を回転把持部352に伝達することができる状況が持続的に維持されることがある。
【0134】
作動流体伝達要素73は、作動流体を作動流体ライン731に流入させる作動流体流入口732を備えることができる。作動流体流入口732は、ハウジング12の外部に位置した安着伝達部材72の端部に形成されてよい。作動流体流入口732は、安着伝達部材72の溝が形成された領域に設けられてよく、外側流入口751と連通されてよく、外側流入口751と連結された作動流体提供配管を介して作動流体の伝達を受けることができる。すなわち、外側流入口751と作動流体流入口732が互いに一致して連通されるとき、作動流体提供配管が外側流入口751に作動流体を伝達し、外側流入口751は、作動流体流入口732に作動流体を伝達して最終的に作動流体ライン731に作動流体が到達することができる。
【0135】
ハウジング12の外部に位置した安着伝達部材72の端部には、伝達部材ホルダ75が結合されてよい。伝達部材ホルダ75が安着伝達部材72を取り囲む形態で安着伝達部材72に結合されてよい。したがって、安着伝達部材72の端部が伝達部材ホルダの内側面が形成する空間752に挿入される形態に結合されてよく、伝達部材ホルダ75の内側面の形状が安着伝達部材72の外側面の形状に対応されるように形成されてよい。
【0136】
具体的に、伝達部材ホルダ75の内側面もやはり半径の外側に窪んだ溝と、半径内側に相対的により突出された突出部を左右に交互に有することができるが、このような伝達部材ホルダ75の溝が安着伝達部材72の溝と対応される位置に配置され、外側流入口751が伝達部材ホルダ75の溝に配置されてよく、伝達部材ホルダ75の突出部が安着伝達部材72の突出部と接触することができる。互いに接触した突出部間にベアリングを配置し、安着伝達部材72の回転を安定的に支持することができる。
【0137】
このような関係は、ハウジング12の内側に位置した安着伝達部材72の凹凸した領域と、これを包み込んでいる回転伝達部材71の内側面の一部分の形状とも類似する。したがって、伝達部材ホルダ75の内側面と安着伝達部材72の外側面は接触すると同時に、溝が形成された領域で互いに離隔され、円環状の流路を形成することができる。このような円環状の流路は、伝達部材ホルダ75が固定された状態において安着伝達部材72が回転を有するとき、全ての外側流入口751と作動流体流入口732が一致するように整列されはしなくとも、該当流路によって互いに連通されてよい。したがって、作動流体を作動流体ライン731に伝達することができる状況が持続的に維持され得る。
【0138】
伝達部材ホルダ75は、安着伝達部材72をハウジング12の外側に固定させる構成要素である。外側流入口751は、安着伝達部材72を取り囲んで安着伝達部材72と結合される伝達部材ホルダ75が内側から外側に貫通されることにより形成される開口であってよい。作動流体流入口732もやはり、作動流体ライン731から安着伝達部材72の外側面まで貫通して形成される開口であってよい。作動流体提供配管(図示せず)は、作動流体が入った作動流体源(図示せず)に連結され、伝達部材ホルダ75の外側面に連結され、伝達部材ホルダ75に形成された外側流入口751に作動流体を提供することができる。
【0139】
作動流体流入口732は、複数で構成され、それぞれの作動流体ライン731に連結されてよい。外側流入口751は、作動流体流入口732の個数に対応されるように複数で構成されてよい。本発明の一実施形態として、6個の作動流体ライン731が配置されるので、作動流体流入口732と外側流入口751が6個であってよいが、その個数がこれに制限されず、他の例として4個が形成されてもよい。
【0140】
複数の作動流体流入口732は、回転方向に沿って行きながら安着伝達部材72の外周面に巻かれた螺旋に所定の間隔ごとに形成されてよい。安着伝達部材72をその延長された方向に垂直に切った断面において、互いに隣接した作動流体流入口732が45度の夾角を有するように、作動流体流入口732が配置されてよいが、その夾角がこれに制限されはしない。複数の外側流入口751は、伝達部材ホルダ75の外周面において、回転方向に沿って所定の間隔ごとに配置されてもよく、作動流体流入口732と同様に螺旋に沿って配置されてもよい。
【0141】
前述した配置により、安着伝達部材72が所定の位置に配置されるとき、全ての作動流体流入口732と外側流入口751が一致して互いに連通され、作動流体をハウジング12の内部に伝達することができる。
【0142】
台車Cを回転させるために回転伝達部材71が回転するとき、安着伝達部材72は台車Cが固定されていなければならないので回転せず、回転伝達部材71と安着伝達部材72の間の相対的な回転が発生することがある。このような状況において、前述したものと同じ構造によって、作動流体が作動流体源から外側流入口751と作動流体流入口732を介して作動流体ライン731に提供されてよい。
【0143】
伝達ユニット70は、伝達部ガイド74を含むことができる。回転伝達部材71がハウジング12を貫通するとき、ハウジング12と回転伝達部材71との間に伝達部ガイド74が配置されてよい。したがって、伝達部ガイド74は、回転伝達部材71の外周面の一部分を取り囲むように形成されてよい。伝達部ガイド74は、内側に回転伝達部材71を支持するベアリングを含み、回転伝達部材71の回転を支持することができ、可撓性の材質で構成されたパッキングを含み、伝達ユニット70とハウジング12の境界において気密と水密を維持することができる。また、伝達部ガイド74が回転方向に沿って所定の長さだけ延長された形態を有して回転伝達部材71を支持するのと同時に、ハウジング12の内側面又は外側面に締結口を介して結合されてよい。これにより、回転伝達部材71とハウジング12が出会う位置において回転伝達部材71に多すぎる荷重が加えられて生じる破断や変形などの問題を防止することができる。
【0144】
伝達ユニット70は、伝達支持部材76をさらに含むことができる。回転伝達部材71は、台車Cが安着されて回転する回転部35の特性上、地面から所定の高さだけ離隔された位置に配置される可能性が高い。したがって、回転伝達部材71と、安着駆動装置68などを所定の高さに位置させて安定的に支持するための構造が必要であり、伝達支持部材76がそのような役割を行うことができる。伝達支持部材76は、ハウジング12の外部に位置するが、地面に立てて所定の高さを有することができ、伝達支持部材76に回転伝達部材71、伝達部材ホルダ75、安着駆動装置68などが安着されて支持されることができる。
【0145】
前述した伝達ユニット70を本発明の一実施形態による殺菌器1が有し、配管や動力伝達構造が互いに捩れず相対的に回転することができ、動力を発生させる構成要素はハウジング12の外部に位置が固定された状態において、ハウジング12の内部に位置した構造が回転することができる。したがって、回転部フレーム351に台車安着部353を回転させるための動力を発生させる安着駆動装置68を設置して作動させる構成上の困難さを解決することができる。また、回転把持部352に供給されなければならない作動流体を制御する構造を回転部フレーム351に設置する構成上の困難さを解決することができる。
【0146】
【0147】
中間ドア部53
【0148】
図16は、本発明の一実施形態による殺菌器1の中間ドア部53を、中間ドア533aが開放位置に配置された状態において回転方向に垂直な平面に切った断面図である。図17は、本発明の一実施形態による殺菌器1の中間ドア部53を進入方向D1に垂直な平面に切った断面図である。図18は、本発明の一実施形態による殺菌器1の中間ドア部53を鉛直方向に垂直な平面に切った断面図である。図19は、本発明の一実施形態による殺菌器1の中間ドア部53を、中間ドアが閉鎖位置に配置された状態において概念的に図示した図面である。図20は、本発明の一実施形態による殺菌器1の中間ドア部53を、中間ドア533aが閉鎖位置に配置された状態において回転方向に垂直な平面に切った断面の一部分を拡大して図示した詳細図である。
【0149】
中間ドア部53は、殺菌空間31を外部と区分と殺菌モジュール30の出入口を選択的に開閉するように、殺菌モジュール30の前後側にそれぞれ1つずつ配置され、曲面型の形状を有する構成要素である。したがって、中間ドア部53は、複数で構成されてよい。本発明の一実施形態においては、殺菌器1が2個の中間開閉部53a、53bを有するものとして図示したが、その個数がこれに制限されはしない。このような中間ドア部53を開閉モジュール50が含む。
【0150】
前側中間ドア部53bの構成は、後側中間ドア部53aの構成を、回転方向に沿ってみたとき、殺菌モジュール30を中心に対称に配置したものなので大同小異であり、前側中間ドア部53bの構成要素であるドアフレーム531b、中間ドア533b及びドアガイド532bに対する説明は、後側中間ドア部53aの説明に代える。
【0151】
中間ドア部53は、ドアフレーム531a、中間ドア533a及びドアガイド532aを含み、各構成要素の相対的な動きにより台車Cが通ることができないように閉鎖されるか、台車Cが通ることができるように開放されることができる。
【0152】
ドアフレーム531aは、台車Cが出入り可能な中間開口を有する、中間ドア部53の骨格となる構成要素である。中間開口は、台車Cの縦断面の形状が含まれ得る大きさでドアフレーム531aに形成される開口であり、前方から眺めたとき、直四角形の形状を有することができるが、その形状がこれに制限されはしない。中間開口により、殺菌空間31が殺菌モジュール30の外部と連通される。但し、殺菌モジュール30の外部が、必ずしも殺菌器1の外部を意味するものではない。すなわち、後側に位置した中間開口によっては、殺菌空間31と昇温空間21が連通され、前側に位置した中間開口によっては、殺菌空間31と冷却空間41が連通されてよい。
【0153】
ドアフレーム531aを中心に、移動部13が区分されてよい。後側に位置したドアフレーム531aを中心に、昇温移動部23と第1連結ユニット331が区分されてよく、前側に位置したドアフレーム531aを中心に、冷却移動部43と第2連結ユニット332が区分されてよい。
【0154】
中間ドア533aは、ドアフレーム531aに形成された中間開口を閉鎖するか開放するためにその位置が変化し得る構成要素である。ドアフレーム531aに連結されたドアガイド532aに中間ドア533aがスライディング可能に結合され、ドアガイド532aに沿って中間ドア533aがスライディングして中間開口を開閉することができる。すなわち、ドアガイド532aは、中間ドア533aのスライディングを案内する。
【0155】
ドアガイド532aは、左右に互いに離隔されて配置される2個のドアガイドレールを含むことができる。このような2個の互いに離隔されたドアガイドレールに、中間ドア533aの左右両端がスライディング可能にそれぞれ連結され、ドアガイドレールに沿って中間ドア533aがスライディングすることができる。
【0156】
中間ドア533aは、ドアガイド532aに沿ってスライディングし、開放位置と閉鎖位置に位置することができる。開放位置は、中間開口を開放するために中間ドア533aがドアガイド532aとの相対的な関係で配置される位置であり、閉鎖位置は、中間開口を閉鎖するために中間ドア533aがドアガイド532aとの相対的な関係で配置される位置である。
【0157】
ドアガイド532aは、中間ドア533aが開放位置に配置されたときの鉛直方向における高さが、閉鎖位置に中間ドア533aが配置されたときの鉛直方向における高さより高くなるように、中間ドア533aのスライディングを案内することができる。また、開放位置において中間ドア533aの上端と下端が上下に離隔された距離である開放高さが、閉鎖位置において中間ドア533aの上下端が上下に離隔された距離である閉鎖高さより大きいようにドアガイド532aが中間ドア533aのスライディングを案内することができる。
【0158】
ドアガイド532aは、中間ドア533aが閉鎖位置から開放位置に移動するように、徐々に傾くように形成されてよい。図1のように、殺菌器1を眺める状況において、中間ドア533aが閉鎖位置に位置するとき、中間ドア533aの上端と下端を結んだ線分をドア配向線分とする。ドアガイド532aは、ドア配向線分が、中間ドア533aが閉鎖位置から開放位置に移動するように、水平面との関係で形成する角度が減少するように中間ドア533aを案内する構造を有することができる。
【0159】
中間ドア533aは、殺菌空間31から外部に向かって中心が突出された形態を有することができる。このような中間ドア533aがスライディングすることができるように、図16のようにドアガイド532aを切った断面のプロファイルもやはり、殺菌空間31から外部に向かって中心が突出された形態を有することができる。
【0160】
ドアガイド532aを回転方向に垂直な平面に切った断面のプロファイルは、曲線型に形成されてよく、中間ドア533aは、このようなドアガイド532aに沿ってスライディングすることができる。このような曲線型プロファイルは、円弧の形状を有することができる。したがって、ドアガイド532aのプロファイルの中心(図1のP)が、殺菌空間31内に位置することができる。
【0161】
このように中間ドア533aとドアガイド532aが形成され、直立した中間ドア533aを鉛直方向に開閉する方式を用いる場合より、鉛直方向に中間ドア部53が占める高さを減らし、殺菌器1全体の大きさを減らすことができる。
【0162】
中間ドア部53は、中間ドア533aに駆動力を伝達するために回転するドアギア5341aをさらに含むことができる。中間ドア533aは、ドアガイド532aに沿ってスライディングして中間開口を開閉することができるドアプレートと、ドアプレートに駆動力を伝達するように、ドアギア5341aのギア歯にかかる複数の歯合部材535aを含むことができる。このような歯合部材535aをドアギア5341aが回転のとき押し出すことにより、ドアプレートを移動させて中間開口の開閉を調節することができるものである。
【0163】
複数の歯合部材535aは、図16のように、ドアプレートを切った断面におけるプロファイルに沿って、所定の間隔ごとに1つずつ配置されてよい。このような歯合部材535aは、回転方向に沿って円柱型に延長されて形成されてよく、回転方向を中心に回転可能にドアプレートに結合されてよい。したがって、ドアギア5341aが歯合部材535aを押し出すとき、歯合部材535aは、その力により回転することができる。このように、自由回転が可能な歯合部材535aを中間ドア533aが備えることにより、ギア歯を用いてプレートを開閉する状況より、ドアギア5341aの摩耗が減ることがある。
【0164】
円柱型の歯合部材535aに対応されるように、ドアギア5341aの形状もやはり、半径内側に盛り上がっている曲線が連続されて配置されるプロファイルを有することができる。ドアギア5341aのギア歯が、歯合部材535aの円柱型の外側面に対応されるように、凹むように窪んだ谷の間において定義されてよい。凹むように窪んだ谷に歯合部材535aが位置し、ドアギア5341aの回転時にギア歯により加圧されてよい。
【0165】
他に表現するならば、複数の歯合部材535aのうち隣接した2個の歯合部材535aの間の空間に、ドアギア5341aのギア歯が挿入され、ドアギア5341aが回転し、隣接した2個の歯合部材535aのうち何れか1つに力を加えることができる。ドアギア5341aの位置は固定されるので、歯合部材535aがドアギア5341aにより押し出され、歯合部材535aと連結されたドアプレートがドアガイド532aによりスライディングすることができる。
【0166】
複数の歯合部材535aは、左右にさらに離隔されてドアプレートの左右両端と隣接した領域に配置されてよい。すなわち、歯合部材535aが左右に行きながらドアプレートの全領域にわたって配置されるものではなく、ドアプレートの中心部には歯合部材535aが配置されず、左右両端と隣接したそれぞれの領域にだけ配置されることがある。したがって、ドアギア5341aが中間開口の中心領域に位置せず、中間開口の端と隣接するように配置され、中間開口を介する台車Cの出入りを妨害しないことがある。
【0167】
ドアギア5341aは、回転方向を中心に回転することができる。本発明の一実施形態による殺菌器1は、中間ドア533aの駆動のための駆動力を発生させ、殺菌ハウジング32の外部に位置するドア駆動装置5343aと、ドア駆動装置5343aの駆動力をドアギア5341aに伝達するドア動力伝達軸5342aをさらに含むことができる。ドア動力伝達軸5342aもやはり回転方向を中心に回転することができ、これに連結されたドアギア5341aもやはり回転方向を中心に回転することができる。したがって、ドアギア5341aの回転により歯合部材535aが回転方向に垂直な任意の方向に力を受け、ドアがスライディングすることができる。ドア動力伝達軸5342aは、殺菌ハウジング32を貫通し、ドア駆動装置5343aとドアギア5341aに連結され、ドアギア5341aにドア駆動装置5343aが発生させた駆動力を伝達することができる。このようなドアギア5341a、ドア駆動装置5343a及びドア動力伝達軸5342aがドア駆動組立体534a、534bに含まれてよい。
【0168】
中間ドア部53は、中間パッキング536aをさらに含むことができる。中間パッキング536aは、中間開口を定義するドアフレーム531aの周囲に沿って形成される構成要素として、ドアフレーム531aと中間ドア533aの間に位置し、中間ドア533aが閉鎖位置に位置するとき、ドアフレーム531aと中間ドア533aとの間の境界を塞いで気密又は水密を維持する役割を行うことができる。したがって、中間パッキング536aは、前方から眺めたとき中央が開放された直四角形の形状を有することができ、可撓性の材質で形成されるので気密又は水密の維持を容易に行うことができる。
【0169】
【0170】
ハウジング12の様態
【0171】
図1及び図2を参照し、ハウジング12の様態に対して説明する。本発明の一実施形態によるハウジング12は、図示されたように、昇温モジュール20の領域において、前方に行くほど断面積が大きくなるように形成されてよい。このとき、断面積とは、ハウジング12を進入方向D1に垂直な平面に切った断面積であってよい。また、ハウジング12は、冷却空間41の領域において前方に行くほど、断面積が小さくなるように形成されてよい。またハウジング12は、殺菌モジュール30の領域において前方に進行しても、断面積が一定に維持されるように形成されてよい。
【0172】
より具体的に、ハウジング12は、その外側面の下端の高さが前方に進行しても同一であるが、上端の高さが前方に行くほど、昇温モジュール20の領域では増加し、冷却モジュール40の領域では減少し、殺菌モジュール30の領域では一定に形成されてよい。すなわち、図1のように、ハウジング12を眺めた形状が、中心に行くほどその高さが高くなり、中心と隣接しては一定に維持され得る。
【0173】
ハウジング12は、不要な内部空間を有さないために前述のように断面積が変化する形状の外観を有することができる。ハウジング12の入口と出口は、入口ドア部51と出口ドア部52により開閉されてよい。
【0174】
一方、ハウジング12のうち、殺菌ハウジング32は、図1及び図2に図示されたように、中が空いた円筒状で形成されず、次の図21の他の実施形態のように形成されることもできる。
【0175】
図21は、本発明の他の実施形態による殺菌ハウジング32の斜視図である。
【0176】
図面を参照すると、本発明の他の実施形態による殺菌ハウジング32は、鉛直方向に沿ってよくみたとき、十字状に形成されてよい。したがって、殺菌ハウジング32は、前後方に延長された前後ハウジング321cと、左右に延長された左右ハウジング322cを含むことができ、進入方向ハウジング321c及び回転方向ハウジング322cを互いに交差された形態に含むことにより十字状を形成することができる。
【0177】
回転部フレームの左右幅は、殺菌移動部の左右幅より大きいことがある。殺菌移動部は、台車Cを単純に前方に移送するための構造のみを有する一方、回転部フレームは、台車を安着及び移送するための台車安着部と、台車を回転させるための構造物を含むためである。したがって、回転部と殺菌移動部が、上から下にみたとき、十字状を形成し、これを取り囲む殺菌ハウジング32c も十字状を有することができる。殺菌ハウジング32cは、その外観が図示されたように十字状に形成されてよく、内側面の形状が十字状に形成され、前述した回転部と殺菌移動部を収容することができる。
【0178】
本発明の一実施形態において説明された、駆動力を発生する駆動装置は、電力を用いて回転力を生成するモータであるか、化石燃料を用いて回転力を生成する内燃機関であってよい。しかし、駆動装置を構成する要素の種類がこれに制限されはしない。
【0179】
以上、本発明の実施形態を構成する全ての構成要素が1つに結合するか、結合して動作するものと説明されたからといって、本発明が必ずしもこのような実施形態に限定されるものではない。すなわち、本発明の目的範囲中であれば、その全ての構成要素が1つ以上に選択的に結合して動作してもよい。また、以上に記載された「含む」、「構成する」又は「有する」などの用語は、特に反する記載がない限り、当該構成要素が内在できることを意味するものなので、他の構成要素を除くものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいものと解釈されなければならない。技術的や科学的な用語を含む全ての用語は、別に定義しない限り、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者により一般的に理解されるものと同一な意味がある。辞書に定義された用語のように一般的に用いられる用語は、関連技術の文脈上の意味と一致するものと解釈されなければならず、本発明で明らかに定義しない限り、理想的かつ過度に形式的な意味に解釈されない。
【0180】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したものに過ぎないものであって、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲で多様な修正及び変形が可能であろう。よって、本発明に開示された実施形態は、本発明の技術思想を限定するためのものではなく説明するためのものであり、このような実施形態により本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。本発明の保護範囲は特許請求の範囲により解釈されなければならず、それと同等な範囲内にある全ての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21