(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-04
(45)【発行日】2024-04-12
(54)【発明の名称】電子デバイス
(51)【国際特許分類】
H04M 1/02 20060101AFI20240405BHJP
G06F 1/16 20060101ALI20240405BHJP
【FI】
H04M1/02 C
G06F1/16 312M
G06F1/16 312G
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023025968
(22)【出願日】2023-02-22
(62)【分割の表示】P 2021566314の分割
【原出願日】2020-05-09
【審査請求日】2023-02-24
(31)【優先権主張番号】201910383509.1
(32)【優先日】2019-05-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521218881
【氏名又は名称】オナー デバイス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100132481
【氏名又は名称】赤澤 克豪
(74)【代理人】
【識別番号】100115635
【氏名又は名称】窪田 郁大
(72)【発明者】
【氏名】周 国▲統▼
(72)【発明者】
【氏名】▲馬▼ 冬
(72)【発明者】
【氏名】▲許▼ ▲シン▼文
(72)【発明者】
【氏名】王 岩
【審査官】石井 則之
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第207799525(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第106603762(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第105206452(CN,A)
【文献】特開2017-098858(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M 1/02
G06F 1/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子デバイスであって、前記電子デバイスは、
中間フレームであって、前記中間フレームに固定的に接続された
機能ボタンを備え、前記中間フレームの側面に指紋ホールが配置されている、中間フレームと、
前記指紋ホールを貫通する指紋認証装置であって、前記指紋認証装置は、収容構造を含み、かつ前記
機能ボタンに接触する、指紋認証装置と、
前記
機能ボタンに近接する前記指紋ホールの側部に配置され、かつ前記中間フレームに固定的に接続され
る停止アセンブリと、
を含み、
前記停止アセンブリは、擁壁構造を含み、前記擁壁構造の部分領域は、前記収容構造に挿入され
、第1の方向において、前記部分領域のサイズは、移動空間のサイズより小さく、前記移動空間は、前記
機能ボタンに近接する前記指紋ホールの前記側部上の前記収容構造の空間を含み、第1の面の第2の方向及び/又は前記第1の面の第3の方向において、前記擁壁構造のサイズは、前記指紋ホールのサイズより大きく、前記第1の方向は、前記中間フレームの前記側面に垂直であり、前記第1の面は、前記中間フレームの前記側面に平行であり、前記第2の方向は、前記中間フレームの厚さ方向であり、前記第3の方向は、前記第2の方向に垂直であ
り、
前記指紋認証装置は、指紋認証アセンブリと、フレキシブル回路基板と、補強部材とを含み、前記フレキシブル回路基板は、前記指紋認証アセンブリと前記補強部材との間に配置され、前記第1の方向において、前記補強部材の前記サイズは、前記指紋認証アセンブリの前記サイズより小さく、前記指紋認証アセンブリは、前記中間フレームの外部から前記中間フレームの内部へと嵌められて組み立てられ、
前記フレキシブル回路基板は、第1の部分と第2の部分とを含み、前記第1の部分は、部分的に、前記指紋認証アセンブリと前記補強部材との間に配置され、前記第1の部分は、前記指紋認証アセンブリの第1の端部から延びる拡張領域を含み、前記第2の部分は、前記拡張領域の端部から前記中間フレームの内部へと延び、かつ前記中間フレームに固定的に接続され、前記指紋認証アセンブリの前記第1の端部に近接する前記補強部材の端部は、U字形構造として形成され、前記U字形構造の2つのエッジは、前記第3の方向に外部へ延び、前記収容構造は、前記U字形構造の内面によって形成される空間を含み、前記指紋認証アセンブリの前記第1の端部に近接する前記フレキシブル回路基板の前記第1の部分の領域は、前記指紋認証アセンブリと前記U字形構造とに別々に取り付けられる、
ことを特徴とする、電子デバイス。
【請求項2】
前記指紋認証装置は、保護膜をさらに含み、
前記保護膜は、
第1の面上の第1の領域に取り付けられ、
前記第1の面は、前記指紋認証アセンブリの前記第1の部分に面し、前記第1の領域は、前記指紋認証アセンブリの前記第1の端部に近接する、
請求項
1に記載の電子デバイス。
【請求項3】
前記補強部材の2つの端部のそれぞれは、外部へ延びる爪形構造として形成され、前記収容構造は、前記
機能ボタンとは反対側を向いた各爪形構造の面と、前記フレキシブル回路基板に取り付けられた前記指紋認証アセンブリの前記面との間に配置される、
請求項2に記載の電子デバイス。
【請求項4】
前記指紋認証装置は、突起部材をさらに含み、前記突起部材は、前記
機能ボタンに面する前記補強部材の面上に配置され、前記突起部材は、前記
機能ボタンと接する、
請求項
3に記載の電子デバイス。
【請求項5】
前記
機能ボタンに面する前記補強部材の前記面は、中間領域と、2つの端部領域とを含み、前記中間領域は、前記突起部材を備え、
前記指紋認証装置は、前記端部領域のそれぞれに配置される弾性部材をさらに含み、前記指紋認証装置のいずれか一端が押されるとき、前記端部に配置された前記弾性部材は、前記中間フレームに密接する、
請求項
4に記載の電子デバイス。
【請求項6】
前記弾性部材は、発泡体である、
請求項
5に記載の電子デバイス。
【請求項7】
前記
機能ボタンに面する前記補強部材の前記面は、段差面であり、前記段差面は、凹状領域と、凸状領域とを含み、前記突起部材は、前記凹状領域に配置される、
請求項
6に記載の電子デバイス。
【請求項8】
前記
機能ボタンに面する前記突起部材の前記面は、段差面であり、前記段差面は、凸状領域と、凹状領域とを含み、前記凸状領域は、前記
機能ボタンに接触する、
請求項7に記載の電子デバイス。
【請求項9】
前記突起部材は、非金属材料でできている、
請求項
8に記載の電子デバイス。
【請求項10】
前記指紋認証装置は、基板を含み、前記基板のパッド領域は、複数のパッドを備え、前記パッド領域は、前記パッド領域の端部に近接する側部領域と、前記側部領域を除いた中間領域とを含み、
前記側部領域内の各パッドの面積は、前記中間領域内の各パッドの面積より大きい、
請求項
9に記載の電子デバイス。
【請求項11】
前記指紋認証装置は、基板を含み、前記基板のパッド領域は、複数のパッドを備え、前記パッド領域は、前記パッド領域の端部に近接する側部領域と、前記側部領域を除いた中間領域とを含み、
前記側部領域内のパッドの数量は、前記中間領域内のパッドの数量より大きい、
請求項
9に記載の電子デバイス。
【請求項12】
前記
機能ボタンは、電源ボタンである、
請求項
11に記載の電子デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、2019年5月9日に中国国家知識産権局に提出され、「ELECTRONIC DEVICE」と題された中国特許出願第201910383509.1号の優先権を主張し、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
この出願は、電子デバイスの分野、より具体的には、側面指紋認証装置を搭載した電子デバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
フルスクリーンの継続的な普及に伴い、電子デバイスの側部への指紋認証装置(側面指紋認証装置と称される)の取り付け及び実装が適用されてきた。しかし、電子デバイスの側部に指紋認証装置を配置すると、側部のボタンが多くなり過ぎることになり、電子デバイスの簡潔さ及び美観に影響を及ぼす。加えて、ボタンを追加することは、ボリュームボタン及び電源ボタンなどの機能ボタンの位置の調整を必要とすることがある。このことは、ユーザによるデバイスの日常的な使用に不便をもたらし、ユーザ体験を低下させる。
【発明の概要】
【0004】
この出願は、電子デバイスを提供する。側方指紋認証装置及び機能ボタンが結合されて統一体にされ、停止アセンブリが配置される。側方指紋認証装置と停止アセンブリとの連携を介して、側方指紋認証装置の変位量は、特定の範囲内に制限され、側方指紋認証装置及び機能ボタンの機能を実装し、側方指紋認証装置が、元々の設計位置から変位されないようにする(例えば、側方指紋認証装置は、過度の変位によって指紋ホールの外部へ向かって移動する)。従って、側方指紋認証装置は、電子デバイスにしっかりと固定されることができる。
【0005】
第1の態様によれば、電子デバイスが提供され、電子デバイスは、中間フレームであって、中間フレームに固定的に接続された第1の機能ボタンを備え、中間フレームの側面に指紋ホールが配置されている、中間フレームと、指紋ホールを貫通する指紋認証装置であって、指紋認証装置は、収容構造を含み、かつ第1の機能ボタンに接触する、指紋認証装置と、停止アセンブリであって、第1の機能ボタンに近接する指紋ホールの側部に配置され、かつ中間フレームに固定的に接続され、停止アセンブリは、擁壁構造を含み、擁壁構造の部分領域は、収容構造に挿入されている、停止アセンブリと、を含み、第1の方向において、部分領域のサイズは、移動空間のサイズより小さく、移動空間は、第1の機能ボタンに近接する指紋ホールの側部上の収容構造の空間を含み、第1の面の第2の方向及び/又は第1の面の第3の方向において、擁壁構造のサイズは、指紋ホールのサイズより大きく、第1の方向は、中間フレームの側面に垂直であり、第1の面は、中間フレームの側面に平行であり、第2の方向は、中間フレームの厚さ方向であり、第3の方向は、第2の方向に垂直である。
【0006】
この出願のこの実施形態において提供される電子デバイスによれば、機能ボタンに近接する指紋ホールの側部上の停止アセンブリが電子デバイスに配置され、収容構造が指紋認証装置に配置され、停止アセンブリの擁壁構造の部分領域が、収容構造に挿入される。第1の機能ボタンに近接する指紋ホールの側部上の収容構造の空間によって形成される移動空間内で、中間フレームの側面に垂直な方向において、移動空間のサイズは、収容構造に挿入される擁壁構造の部分領域のサイズより大きい。加えて、中間フレームの厚さ方向において、及び/又は中間フレームの厚さ方向に垂直かつ中間フレームの側面に平行な方向において、擁壁構造のサイズは、指紋ホールのサイズより大きい。このことは、指紋認証装置が、外力の作用下で、収容構造の移動空間内でのみ移動し、それにより、指紋認証装置の変位量を特定範囲内に制限し、指紋認証装置及び機能ボタンの機能を実装し、指紋認証装置が、元々の設計位置から変位されないようにすることを保証することができる(例えば、指紋認証装置は、過度の変位によって指紋ホールの外部へ向かって移動する)。従って、指紋認証装置は、電子デバイスにしっかりと固定されることができる。
【0007】
任意選択で、指紋認証装置は、指紋認証アセンブリと、フレキシブル回路基板と、補強部材とを含む。指紋認証アセンブリ及び補強部材は、フレキシブル回路基板の2つの対向する面にそれぞれ取り付けられる。収容構造は、第1の機能ボタンに近接する補強部材の面と、フレキシブル回路基板に取り付けられた指紋認証アセンブリの面との間に配置される。
【0008】
任意選択で、フレキシブル回路基板は、第1の部分と第2の部分とを含む。第1の部分は、指紋認証アセンブリと補強部材との間に配置される。第1の部分は、指紋認証アセンブリの第1の端部から延びる拡張領域を含む。第2の部分は、拡張領域の端部から中間フレームの内部へと延び、中間フレームに固定的に接続される。
【0009】
従って、この出願のこの実施形態において提供される電子デバイスによれば、指紋認証装置の端部(例えば、第1の端部)から延びる拡張領域は、フレキシブル回路基板の第1の部分に追加され、拡張領域は、フレキシブル回路基板の第1の部分に、特定の余長を持たせることができる。指紋認証装置が、繰り返しクリック又は押されるとき、フレキシブル回路基板の第1の部分は、指紋認証装置の移動に伴う、より大きな揺動半径を有し、それにより、第1の部分の変形を低減し、それによって、フレキシブル回路基板の疲労破壊の可能性を低減し、フレキシブル回路基板の耐用年数を増加させる。
【0010】
任意選択で、指紋認証装置は、保護膜をさらに含む。保護膜は、指紋認証アセンブリの第1の部分に近接する面上の第1の領域に取り付けられ、第1の領域は、指紋認証アセンブリの第1の端部に近接する。
【0011】
従って、この出願のこの実施形態において提供される電子デバイスによれば、指紋認証アセンブリの第1の端部に近接する位置で、保護膜が、指紋認証アセンブリに近接するフレキシブル回路基板の第1の部分の面に取り付けられる。このことは、指紋認証アセンブリの第1の端部に近接する領域において、移動中に、フレキシブル回路基板が、指紋ホールのエッジに擦りつけられないようにし、それによって、フレキシブル回路基板の耐用年数を増加させる。
【0012】
任意選択で、指紋認証装置は、第1の機能ボタンに面する補強部材の面上に配置される突起部材をさらに含み、突起部材は、第1の機能ボタンと接する。
【0013】
任意選択で、第1の機能ボタンに面する補強部材の面は、中間領域と、2つの端部領域とを含み、中間領域は、補強部材の突起部材を備え、指紋認証装置は、端部領域のそれぞれに配置される弾性部材をさらに含み、指紋認証装置のいずれか一端が押されるとき、端部に配置された弾性部材は、中間フレームに密接する。
【0014】
従って、この出願のこの実施形態において提供される電子デバイスによれば、弾性部材が、補強部材の両端に配置される。これは、補強部材と中間フレームとの間のギャップを埋める。加えて、弾性部材は、良好な弾性を有するため、指紋認証装置の一端がクリックされるとき、その端部に対応する弾性部材が圧縮され、中間フレームに密接し、うまく制限及び支持の役割を果たす。押し込みが完了するとき、弾性部材は、指紋認証装置を押し戻し、弾性部材は、中間フレームと同一平面上にある初期状態に戻る。このことは、指紋認証装置の一端が押されるときに生じる片側が持ち上がる問題を効果的に回避し、それによって、指紋認証装置の安定性を改善する。
【0015】
任意選択で、弾性部材は、発泡体である。
【0016】
任意選択で、中間フレームは、第2の機能ボタンをさらに備え、第2の機能ボタン及び第1の機能ボタンは、第3の方向に配置され、突起部材は、第1の機能ボタン及び第2の機能ボタンの両方に接触する。
【0017】
従って、この出願のこの実施形態において提供される電子デバイスによれば、2つの機能ボタン(例えば、第1の機能ボタン及び第2の機能ボタン)が、中間フレーム上に配置され、2つの機能ボタンは、両方とも、補強部材に配置された突起部材に接触し、それにより、スパンを持つ支持構造を形成する。この支持構造は、より高い安定性を有し、効果的に、指紋認証装置の一端が押されるときに生じる片側が持ち上がる問題を回避することができ、それによって、指紋認証装置の安定性を改善する。
【0018】
任意選択で、第1の機能ボタンに面する補強部材の面は、段差面であり、段差面は、凹状領域と、凸状領域とを含み、突起部材は、凹状領域に配置される。
【0019】
従って、この出願のこの実施形態において提供される電子デバイスによれば、機能ボタンに面する補強部材の面は、凹状領域と凸状領域とを有する段差面として配置され、突起部材は、凹状領域に配置される。これは、指紋認証装置と機能ボタンとを結合して統一体にすることができ、それによって、補強部材と、機能ボタンを備える中間フレームとの間のギャップを低減し、指紋認証装置の一端がクリック又は押されるときの指紋認証装置の安定性を改善する。
【0020】
任意選択で、補強部材の2つの端部のそれぞれは、外部へ延びる爪形構造として形成され、収容構造は、第1の機能ボタンとは反対側を向いた各爪形構造の面と、フレキシブル回路基板に取り付けられた指紋認証アセンブリの面との間に配置される。
【0021】
従って、この出願のこの実施形態において提供される電子デバイスによれば、補強部材の端部は、外部へ延びる爪形構造として設計され、収容構造は、機能ボタンとは反対側を向いた爪形構造の面と、フレキシブル回路基板に取り付けられた指紋認証アセンブリの面との間に配置される。一方では、機械的な処理はシンプルであり、効果的にコストを低減でき、処理効率を改善する。他方では、構造がより安定的であり、停止アセンブリとうまく連携でき、制限機能をより安定的にする。
【0022】
任意選択で、フレキシブル回路基板は、第1の部分と第2の部分とを含む。第1の部分は、指紋認証アセンブリと補強部材との間に配置される。第1の部分は、指紋認証アセンブリの第1の端部から延びる拡張領域を含む。第2の部分は、拡張領域の端部から中間フレームの内部へと延び、中間フレームに固定的に接続される。
【0023】
指紋認証アセンブリの第1の端部に近接する補強部材の端部は、U字形構造として形成され、U字形構造の2つのエッジは、第3の方向に外部へ延びている。収容構造は、U字形構造の内面によって形成される空間を含む。
【0024】
従って、この出願のこの実施形態において提供される電子デバイスによれば、指紋認証アセンブリの第1の端部に近接する補強部材の端部は、U字形構造として配置され、フレキシブル回路基板に近接するU字形構造のエッジは、停止アセンブリとフレキシブル回路基板の第1の部分との間に保護層を追加することに等しく、それによって、補強部材に近接するが、補強部材に取り付けられていないフレキシブル回路基板の第1の部分の露出領域が、停止アセンブリに接触する可能性を低減し、従って、フレキシブル回路基板を保護する。
【0025】
任意選択で、第1の機能ボタンに面する突起部材の面は、段差面であり、段差面は、凸状領域と、凹状領域とを含み、凸状領域は、第1の機能ボタンに接触する。
【0026】
従って、この出願のこの実施形態において提供される電子デバイスによれば、機能ボタンに面する突起部材の面の2つの端部は、凹状領域として配置され、中間の凸状領域が機能ボタンに接触する。指紋認証装置が押されるとき、機能ボタンに面する突起部材の面と、機能ボタンを固定するための支持部材との間の過度の接触が低減でき、それによって、支持部材と、中間フレームとの間の不安定な接触を低減し、機能ボタンの安定性を改善し、電子デバイスの安定性を改善する。
【0027】
任意選択で、突起部材は、非金属材料でできている。
【0028】
従って、この出願のこの実施形態において提供される電子デバイスによれば、突起部材は、非金属材料でできている。金属材料とは異なり、指紋認証装置が押されるとき、非金属材料でできた突起部材と、機能ボタンとの間の接触は、突起部材が機能ボタンを押すときの機能ボタンに対する損傷を効果的に低減できる。
【0029】
任意選択で、指紋認証装置は、基板を含み、基板のパッド領域は、複数のパッドを備え、パッド領域は、パッド領域の端部に近接する側部領域と、側部領域を除いた中間領域とを含む。側部領域内の各パッドの面積は、中間領域内の各パッドの面積より大きい。
【0030】
従って、この出願のこの実施形態において提供される電子デバイスによれば、側部領域内の各パッドの面積が、残りの領域内のパッドの面積より大きくなるように、パッドが故障しやすい側部領域内の各パッドの面積が増加される。このことは、側部領域におけるパッドの接触面積を増加して、ストレスを低減することができ、それによって、側部領域内のパッドの押圧耐性及び疲労耐性を改善し、パッドの耐用年数を増加させ、さらに、指紋認証装置の信頼性を改善する。
【0031】
任意選択で、指紋認証装置は、基板を含み、基板のパッド領域は、複数のパッドを備え、パッド領域は、パッド領域の端部に近接する側部領域と、側部領域を除いた中間領域とを含む。側部領域内のパッドの数量は、中間領域内のパッドの数量より大きい。
【0032】
従って、この出願のこの実施形態において提供される電子デバイスによれば、パッドが損傷しやすい側部領域内のパッドの数量が増加され、各信号に対応するパッドの数量を増加し、それにより、同じ信号に対するパッドが損傷したとき、その信号に対応する他のパッドが正常に利用されることができ、それによって、全体として基板上のパッドの耐用年数を改善し、さらに、指紋認証装置の信頼性を改善する。
【0033】
任意選択で、第1の機能ボタンは、電源ボタンである。
【0034】
従って、この出願のこの実施形態において提供される電子デバイスによれば、いくつかのシナリオにおいて、例えば、電源ボタンの位置が、ユーザのハンドヘルドデバイスの位置により近いシナリオにおいて、又は、電源ボタンが1つのボタンのみを有するシナリオにおいて、電源ボタンと指紋認証装置とを結合して統一体とすることは、ユーザ体験を効果的に改善し、デザインの複雑さを単純化することができる。
【0035】
任意選択で、補強部材は、スチールでできている。
【0036】
任意選択で、停止アセンブリは、スチールでできている。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【
図1】この出願の実施形態による、電子デバイスの部分領域の模式的構造図である。
【
図2】この出願の実施形態による、xy面上での電子デバイスの部分領域の断面図である。
【
図3】この出願の実施形態による、xy面上での電子デバイスの部分領域の断面図である。
【
図4】
図4(a)は、この出願の実施形態による、指紋認証装置の3次元模式図であり、
図4(b)は、この出願の実施形態による、xy面上での指紋認証装置の模式図である。
【
図5】
図5(a)は、この出願の実施形態による、停止アセンブリの3次元模式図であり、
図5(b)は、この出願の実施形態による、xy面上での停止アセンブリの模式図である。
【
図6】この出願の実施形態による、指紋認証装置と停止アセンブリとの間の連携の構造の3次元模式図である。
【
図7】
図7(a)は、この出願の実施形態による、xy面上での指紋認証装置の断面図であり、
図7(b)は、この出願の実施形態による、xy面上での補強部材の模式図である。
【
図8】この出願の実施形態による、xy面上での補強部材の模式図である。
【
図9】この出願の実施形態による、xy面上での補強部材の模式図である。
【
図10】この出願の実施形態による、指紋認証装置がクリック又は押されないときのフレキシブル回路基板の状態の模式図である。
【
図11】この出願の実施形態による、指紋認証装置の3次元模式図である。
【
図12】
図12(a)は、この出願の実施形態による、yz面上での指紋認証装置の模式図であり、
図12(b)は、この出願の実施形態による、xy面上での指紋認証装置の模式図である。
【
図13】
図13(a)は、この出願の実施形態による、xy面上での補強部材の模式図であり、
図13(b)は、この出願の実施形態による、xy面上での補強部材と、突起部材と、弾性部材との間の連携の構造の模式図である。
【
図14】この出願の実施形態による、xy面上での補強部材と、突起部材と、弾性部材との間の連携の構造の模式図である。
【
図15】
図15(a)は、この出願の実施形態による、xy面上での2つの機能ボタンを有する電子デバイスの部分領域の断面図であり、
図15(b)及び
図15(c)は、この出願の実施形態による、xy面上での補強部材と突起部材との間の連携の構造の模式図である。
【
図16】この出願の実施形態による、xy面上での電子デバイスの部分領域の模式図である。
【
図17】
図17(a)は、この出願の実施形態による、xy面上での突起部材の模式図であり、
図17(b)は、この出願の実施形態による、yz面上での突起部材の模式図である。
【
図18】
図18(a)は、この出願の実施形態による、xy面上での補強部材の模式図であり、
図18(b)は、この出願の実施形態による、yz面上での突起部材の模式図である。
【
図19】
図19(a)は、この出願の実施形態による、xy面上での基板の模式図であり、
図19(b)は、この出願の実施形態による、xy面上での基板の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下では、添付図を参照しながら、この出願の技術的解決策について説明する。
【0039】
この出願の実施形態における電子デバイスは、側面指紋認証装置を搭載した様々な可能なデバイスであってよい。例えば、電子デバイスは、モバイルフォン、タブレットコンピュータ、ウォッチ、ウェアラブルデバイスなどであってよい。
【0040】
図1(a)は、この出願の実施形態による、電子デバイスの部分領域の模式的構造図である。
図1(b)は、この出願の実施形態による、yz面上での中間フレームの模式的構造図である。
図1を参照すると、電子デバイスは、中間フレーム101と、機能ボタン102(ボリュームボタン又は電源ボタンなど)と、側面指紋認証装置130とを含む。任意選択で、電子デバイスは、画面103をさらに含む。中間フレーム101の側面は、指紋ホール1011と、機能ボタンホール1012(ボリュームボタンホール又は電源ボタンホールなど)とを備える。機能ボタン102は、機能ボタンホール1012を介して中間フレーム101上に取り付けられ、側面指紋認証装置130は、指紋ホール1011を介して中間フレーム101に取り付けられる。
【0041】
説明を容易にするために、この出願の実施形態における添付図の座標系について最初に説明する。x、y、z方向の2つがいずれも互いに直交する。z方向は、中間フレーム(又は電子デバイス)の厚さ方向と理解されることができ、y方向は、中間フレーム(又は電子デバイス)の幅方向と理解されることができ、x方向は、中間フレーム(又は電子デバイス)の長さ方向と理解されることができる。代替的に、y方向は、中間フレーム(又は電子デバイス)の長さ方向と理解されることができ、x方向は、中間フレーム(又は電子デバイス)の幅方向と理解されることができる。例えば、この出願のこの実施形態においては、y方向が中間フレームの長さ方向であり、x方向が中間フレームの幅方向である例が、電子デバイスの構造を説明するために利用される。
【0042】
背景技術のセクションで説明したように、この出願のこの実施形態において、電子デバイスの側部に指紋認証装置を配置すると、側部のボタンが多くなりすぎることになり、電子デバイスの簡潔さ及び美観に影響を及ぼし、ユーザ体験に影響を及ぼす。
【0043】
このことに基づき、この出願のこの実施形態によれば、側面指紋認証装置と、ボリュームボタン又は電源ボタンなどの機能ボタンとは結合されて統一体とされる、即ち、ユーザは、側面指紋認証装置を押して、指紋認証及び機能ボタンの両方の機能を実施できる。側面指紋認証装置が、指紋認証機能及び機能ボタンの機能の両方を有することを可能にするために、押されたときに側面指紋認証装置が変位量を有するようにし、その変位量で機能ボタンが押されることができるようにし、それによって、機能ボタンの機能を実装することが必要であると理解されることができる。
【0044】
説明を容易にするために、側面指紋認証装置は、まとめて指紋認証装置として説明される。別の方向で特定されない限り、以下で説明する指紋認証装置は、側面指紋認証装置である。
【0045】
電子デバイスの全体的な強度を保証するため、この出願のこの実施形態によれば、指紋認証装置は、外部から内部へ組み立てる方式で電子デバイスに組み立てられることができ、即ち、指紋認証装置は、中間フレームの側面に配置された指紋ホールを介して、中間フレームの外部から、中間フレームの内部に置かれ、それにより、指紋認証装置を組み立てる。この組み立て方式においては、指紋認証装置によって占有されるべき空間のみが、中間フレーム上で切り取られる必要があり、それによって、電子デバイスの全体的な強度が可能な限り保証される。この組み立て方式においては、指紋認証装置が中間フレームの外部から内部へと組み立てられるため、指紋認証装置が、電子デバイス上に正確に制限又は固定されない場合、任意の外力が、元々の設計位置から指紋認証装置を変位させる要因となることがあり、指紋認証装置と機能ボタンとを結合して統一体にする目的を達成することを不可能にし、電子デバイスの信頼性に深刻な影響を及ぼす。
【0046】
従って、側面指紋認証装置と機能ボタンとを結合して統一体とすること、及び指紋認証装置を外部から内部へと組み立てることを考慮して、この出願の実施形態は、電子デバイス上の側面指紋認証装置を制限するための構造、即ち、指紋認証装置が機能ボタンに接触し、停止アセンブリが電子デバイス内に配置され、収容構造が指紋認証装置内に配置されるものをさらに提供する。停止アセンブリと収容構造との連携を介して、指紋認証装置は、押されたときに、収容構造の制限された空間内を移動することができ、それにより、指紋認証装置の変位量を特定の範囲内に制限し、指紋認証装置及び機能ボタンの機能を実装し、指紋認証装置が元々の設計位置から変位されないようにする(例えば、指紋認証装置は、過度な変位によって指紋ホールの外部に向かって移動する)。従って、指紋認証装置は、電子デバイスにしっかりと固定されることができる。
【0047】
以下では、
図1及び
図14を参照しながら、この出願のこの実施形態における電子デバイスについて詳細に説明する。
【0048】
図2(a)及び
図2(b)は、この出願の実施形態による、xy面上での電子デバイスの部分領域の断面図である。
図3は、この出願の実施形態による、xy面上での電子デバイスの部分領域の断面図である。
図4は、出願の実施形態による、指紋認証装置を示す。
図4(a)は、この出願の実施形態による、指紋認証装置の3次元模式図である。
図4(b)は、この出願の実施形態による、xy面上での指紋認証装置の模式図である。
図5(a)は、この出願の実施形態による、停止アセンブリの3次元模式図である。
図5(b)は、この出願の実施形態による、xy面上での停止アセンブリの模式図である。
図6は、この出願の実施形態による、指紋認証装置と停止アセンブリとの間の連携の3次元模式図である。
【0049】
図1及び
図2を参照すると、電子デバイスは、中間フレーム101と、指紋認証装置130と、停止アセンブリ140とを含む。指紋ホール1011は、中間フレーム101の側面に配置され、指紋認証装置130は、ユーザが指紋認証装置130を押しやすくする露出した小さな部分を持つ指紋ホール1011を貫通する。第1の機能ボタン121(
図2を参照)は、中間フレーム101に固定的に接続される。指紋認証装置130は、第1の機能ボタン121に接触する。指紋認証装置130が押されるとき、指紋認証装置130は、指紋認証機能及び第1の機能ボタンの機能を実施するために、第1の機能ボタン121を押す。
【0050】
この出願のこの実施形態において、中間フレーム101の側面は、yz面に平行な面、又はxz面に平行な面であってよい。例えば、電子デバイスの構造は、
図1に示した中間フレーム101の側面がyz面に平行な面である例を利用することによって説明される。
【0051】
この出願のこの実施形態において説明される、指紋認証装置130と第1の機能ボタン121との接触は、取り付け誤差の許容可能な範囲内での接触として理解されることができ、取り付け誤差によって引き起こされる小さなギャップがあってよいことに留意されるべきである。同様に、2つの要素間の接触についての説明に関する以下の説明は、ここで説明したものと同じであり、詳細については再び説明されない。
【0052】
いくつかの電子デバイスにおいて、電源ボタンの位置は、ユーザのハンドヘルドデバイスの位置により近く、例えば、電源ボタンは、親指に近接する。加えて、電源ボタンは、通常、1つのボタンのみを有する。従って、ユーザ体験及びシンプルデザインの観点から、任意選択で、第1の機能ボタンは、電源ボタンであってよい。
【0053】
以下では、
図2~
図6を参照しながら、指紋認証装置130及び停止アセンブリ140について詳細に説明する。
【0054】
指紋認証装置130
【0055】
例えば、
図3を参照すると、指紋認証装置130は、指紋認証アセンブリと、フレキシブル回路基板133と、補強部材134とを含む。指紋認証アセンブリは、指紋認証チップ131と、基板132とを含む。指紋認証アセンブリ及び補強部材134は、フレキシブル回路基板133の2つの対向する面にそれぞれ取り付けられ、補強部材134は、第1の機能ボタン121に接触する。収容構造136は、第1の機能ボタン121に近接する補強部材134の面1341と、フレキシブル回路基板133に取り付けられた指紋認証アセンブリの面1321との間に配置される。
【0056】
例えば、
図2及び
図4を参照すると、指紋認証装置130は、指紋認証アセンブリと、フレキシブル回路基板133と、補強部材134と、突起部材135とを含む。指紋認証アセンブリは、指紋認証チップ131と、基板132とを含む。指紋認証アセンブリ及び補強部材134は、フレキシブル回路基板133の2つの対向する面にそれぞれ取り付けられる。突起部材135は、第1の機能ボタン121に近接する補強部材134の面1341に配置される。突起部材135は、第1の機能ボタン121に接触する。収容構造136は、第1の機能ボタン121に近接する補強部材134の面1341と、フレキシブル回路基板133に取り付けられた指紋認証アセンブリの面1321との間に配置される。
【0057】
言い換えると、
図3に示した指紋認証装置とは異なり、
図2及び
図4に示した指紋認証装置は、補強部材134上に配置された突起部材135をさらに含み、突起部材135は、第1の機能ボタン121に接触する。
【0058】
任意選択で、突起部材135は、非金属材料でできている。非金属材料は、金属より柔らかい表面硬度を有し、かつ弱い弾性を有する材料、即ち、プラスチック、ラバー、又はTPUなどであってよく、それにより、機能ボタンは、突起部材が機能ボタンに押すときに容易には損傷されなくなる。
【0059】
任意選択で、補強部材134は、スチールでできており、それにより、指紋認証装置130の強度を改善する。
【0060】
補強部材134の面1341と、指紋認証アセンブリの面1321との間への収容構造136の配置は、説明のための単なる例であり、収容構造が指紋認証装置の任意の可能な位置に配置される限り、この出願のこの実施形態上での限定を構成すべきでないと理解されるべきである。例えば、収容構造136は、代替的に、指紋認証チップ131に取り付けられる基板132の面と、補強部材134の面1341との間に配置されてよい。
【0061】
説明を容易にするため、例えば、この出願のこの実施形態における電子デバイスは、指紋認証装置が、残りの添付図における突起部材を含む例を利用することによって詳細に説明される。もちろん、部材の構造が突起部材に関連しないとき、これらの部材の構造は、突起部材を含まない指紋認証装置の構造に適用されてよく、これらの構造は全てこの出願の実施形態の保護範囲内にある。
【0062】
任意選択で、外部から内部への指紋認証装置の組み立てを容易にするために、yz面上での補強部材134のサイズは、yz面上での指紋認証アセンブリのサイズより小さい。
【0063】
例えば、
図4を参照すると、指紋認証アセンブリは、指紋認証チップ131と、基板132とを含む。指紋認証チップ131は、基板132に取り付けられる。フレキシブル回路基板133は、第1の部分1331及び第2の部分1332とそれぞれ表記される2つの部分を含む。第1の部分1331は、基板132と、補強部材134との間に配置され、第1の部分1331の2つの対向する面は、それぞれ補強部材134の面と基板132の面とに取り付けられ、それにより、基板132、フレキシブル回路基板133、及び補強部材134を固定的に接続する。第2の部分1332は、第1の部分1331の端部から、中間フレーム101の内部へと延び、指紋認証装置130の電気的な接続を実装するように、中間フレーム101に固定的に接続される。例えば、指紋認証チップ131と、基板132と、フレキシブル回路基板133と、補強部材134とは、熱硬化性接着剤などを利用することによって互いに接着される。
【0064】
例えば、
図2及び
図4を参照すると、突起部材135は、第1の機能ボタン121に接触し、それにより、指紋認証装置130が押されるとき、突起部材135は、第1の機能ボタン121をトリガするように、第1の機能ボタン121を押し、指紋認証装置130の機能と第1の機能ボタン121の機能とのツーインワン(two-in-one)効果を達成する。
図4を参照すると、収容構造136は、第1の機能ボタン121に近接する補強部材134の面1341と、基板132の面1321(即ち、フレキシブル回路基板133に取り付けられた指紋認証アセンブリの面)との間に配置される。収容構造136は、収容構造136-A及び収容構造136-Bを含む。補強部材134の面1341は、第1の機能ボタン121に対向する面であり、例えば、平面又は曲面などの任意の形状の面であってよい。例えば、
図4に示すように、面1341は、段差面であり、y方向における2つの端部は、段差面の凸状領域であり、中間は、段差面の凹状領域である。
【0065】
停止アセンブリ140
【0066】
例えば、
図2~
図6を参照すると、停止アセンブリ140は、第1の機能ボタン121に近接する指紋ホール1011の側部に配置され、停止アセンブリ140は、中間フレーム101に固定的に接続され、擁壁構造141を含む。擁壁構造141の部分領域(例えば、部分領域は、領域141-A及び領域141-Bを含む)は、収容構造136に挿入される。加えて、第1の方向(即ち、x方向)において、擁壁構造141の部分領域のサイズは、移動空間のサイズより小さく、移動空間は、第1の機能ボタン121に近接する指紋ホール1011の側部上の収容構造136の空間を含む。第1の面(即ち、yz面)の第2の方向(即ち、z方向)において、及び/又は第1の面の第3の方向(即ち、y方向)において、擁壁構造141のサイズは、指紋ホール1011のサイズより大きい。第1の方向は、中間フレーム101の側面に垂直であり、第1の面は、中間フレーム101の側面に平行であり、第2の方向は、中間フレーム101の厚さ方向であり、第3の方向は、第2の方向に垂直である。
【0067】
任意選択で、停止アセンブリ140は、スチールでできており、それにより、指紋認証装置130の強度を改善する。
【0068】
y方向又はz方向における擁壁構造141のサイズは、擁壁構造141の最大サイズとして理解されることができる。移動空間は、収容構造136の全体空間又は部分空間であってよい。中間フレーム101の側面に近接する収容構造136の面(例えば、基板の面1321)が指紋ホール1011の左側部に置かれる場合、移動空間は、収容構造136の部分空間である。中間フレーム101の側面に近接する収容構造136の面はが指紋ホール1011の右側部に置かれる場合、移動空間は、収容構造136の全体空間である。
【0069】
具体的には、例えば、
図5及び
図6を参照すると、停止アセンブリ140は、擁壁構造141を含み、擁壁構造141の部分領域は、領域141-A及び領域141-Bを含み、領域141-A及び領域141-Bは、それぞれ収容構造136-A及び収容構造136-Bに挿入される。指紋認証装置130が特定範囲内の変位量を有し、良好な制限効果を有することを可能にするため、
図2(B)を参照されたい。第1に、停止アセンブリ140は、第1の機能ボタン121に近接する指紋ホール1011の側部に配置され、即ち、停止アセンブリ140は、指紋ホール1011の右側部に配置される。第2に、x方向における、収容構造136に挿入される擁壁構造141の領域141-A及び領域141-Bのサイズは、x方向における移動空間のサイズより小さく、例えば、
図2(b)に示したx方向における領域141-Aのサイズは、L2であり、x方向における移動空間のサイズはL1であり、L2は、L1より小さく、それにより、指紋認証装置130は、移動空間内を移動することができる。第3に、
図2(b)及び
図5(b)を参照すると、y方向における擁壁構造141のサイズL3は、y方向における指紋ホール1011のサイズより大きく、及び/又は、z方向における擁壁構造141のサイズL4は、z方向における指紋ホール1011のサイズより大きく、従って、補強部材134は、指紋ホール1011の左側部へ向かって移動せず、それにより、内部から外部への指紋認証装置130の移動の範囲を制限する。
【0070】
電子デバイスにおける各部材の構造、及び
図2~
図6に示した部材間の接続関係は、説明のための単なる例であり、上記の部材と同じ機能を有する任意の置換可能な部材の構造は全て、この出願の実施形態の保護範囲内にあると理解されるべきである。以下では、各部材の関連構造について詳細に説明する。
【0071】
この出願のこの実施形態において提供される電子デバイスによれば、機能ボタンに近接する指紋ホールの側部に配置された停止アセンブリが、電子デバイスに配置され、収容構造は、指紋認証装置に配置され、停止アセンブリの擁壁構造の部分領域は、収容構造に挿入される。第1の機能ボタンに近接する指紋ホールの側部上の収容構造の空間によって形成される移動空間内で、中間フレームの側面に垂直な方向において、移動空間のサイズは、収容構造に挿入される擁壁構造の部分領域のサイズより大きい。加えて、中間フレームの厚さ方向において、及び/又は、中間フレームの厚さ方向に垂直かつ中間フレームの側面に平行な方向において、擁壁構造のサイズは、指紋ホールのサイズより大きい。このことは、指紋認証装置が、外力の作用下で収容構造の移動空間内のみを移動し、それにより、指紋認証装置の変位量を特定の範囲内に制限し、指紋認証装置及び機能ボタンの機能を実装し、指紋認証装置が元々の設計位置から変位しないようにすること保証することができる(例えば、指紋認証装置は、過度な変位によって指紋ホールの外部に向かって移動する)。従って、指紋認証装置は、電子デバイスにしっかりと固定されることができる。
【0072】
この出願のこの実施形態において、収容構造136は、基板132の面1321と、補強部材134の面1341との間の任意の領域に配置されるとき、収容構造136の具体的な形状は、補強部材134の具体的な構造に関連する。以下では、
図7~
図9を参照しながら、この出願のこの実施形態における補強部材134及び収容構造136について詳細に説明する。
【0073】
図7(a)は、この出願の実施形態による、xy面上での指紋認証装置の断面図である。
図7(b)は、この出願の実施形態による、xy面上での補強部材の模式図である。
【0074】
任意選択で、
図7を参照すると、補強部材134の2つの端部のそれぞれは、外部へ延びる爪形構造(爪形構造134-A及び爪形構造134-B)として形成され、収容構造136は、第1の機能ボタン121とは反対側を向いた各爪形構造の面と、フレキシブル回路基板133に取り付けられた指紋認証アセンブリの面との間に配置される。
【0075】
図7に示した補強部材において、収容構造136は、各爪形構造の内面と、基板の面1321との間に配置される。特に、収容構造136-Aは、爪形構造134-Aの面134-A1と、基板132の面1321との間の領域に形成され、収容構造136-Bは、爪形構造134-Bの面134-B1と、補強部材134に近接するフレキシブル回路基板133の第1の部分1331の面1331-Bとの間の領域に形成される。
【0076】
任意選択で、
図8に示すように、補強部材134の少なくとも1つの端部は、U字形構造(端部134-A及び端部134-B)として形成され、収容構造136は、U字形構造によって形成される空間を含む。
【0077】
例えば、
図8(a)に示した補強部材において、補強部材134の両端は、U字形構造として形成され、U字形構造の開口は、外部に面し、即ち、U字形構造の2つのエッジは、y方向に外部へ延びる。
【0078】
他の例として、
図8(b)に示した補強部材において、補強部材134の一端は、U字形構造として形成され、U字形構造の開口は、外部に向いている。
【0079】
他の例として、
図8(c)に示した補強部材において、補強部材134の両端は、U字形構造として形成され、U字形構造の開口は、内部に向いている。
【0080】
図7及び
図8に示した上記の補強部材及び収容構造は説明のための例であり、この出願のこの実施形態上での限定を構成すべきでないと理解されるべきである。任意の可能な変形構造は、収容構造が補強部材と基板との間に形成されることができる限り、この出願の実施形態の保護範囲内にある。例えば、
図9を参照すると、少なくとも1つのグルーブ又はホールが補強部材134上に直接的に配置されうる。グルーブ又はホールは、収容構造136として形成される。それに対応して、対応する収容構造136に挿入されるべき領域は、停止アセンブリ140上に配置される。
【0081】
この出願のこの実施形態において、フレキシブル回路基板の第2の部分は、中間フレームに固定され、第1の部分は、別々に、指紋認証アセンブリ及び補強部材に取り付けられる。指紋認証装置は、日常使用条件下での外力の作用下で、特定の変位量を有する。フレキシブル回路基板のこの設計は、フレキシブル回路基板の第1の部分を、外力の作用下で変形される要因となりうる。特に、第2の部分に近接する指紋認証装置の端部領域が繰り返しクリック又は押されるとき、そのような変形は、より深刻になることがあり、フレキシブル回路基板が疲労して破損する要因になる。このことは、フレキシブル回路基板の耐久性及び信頼性を重度に低減させ、電子デバイスの信頼性に影響を及ぼす。
【0082】
従って、フレキシブル回路基板の耐久性及び信頼性を増加させるために、フレキシブル回路基板は、この出願のこの実施形態において改善されている。任意選択で、
図4を参照すると、フレキシブル回路基板133は、第1の部分1331と、第2の部分1332とを含む。第1の部分1331は、指紋認証アセンブリと補強部材134との間に配置される。第1の部分1331は、指紋認証アセンブリの第1の端部132-Bから延びる拡張領域1331-Aを含む。第2の部分1332は、拡張領域1331-Aの端部から、中間フレーム101の内部へと延び、中間フレーム101にしっかりと接続される。
【0083】
言い換えると、y方向において、拡張領域1331-Aの端部と、指紋認証アセンブリの第1の端部132-Bとの間の間隔の特定長がある。第1の部分1331の拡張領域1331-Aは、フレキシブル回路基板133の自由移動領域として理解されることができ、又は、第1の部分1331の余長として理解されることができる。例えば、y方向における拡張領域1331-Aの長さは、x方向における指紋認証装置130の変位量に基づいて決定されうる。
【0084】
図10(a)は、この出願の実施形態による、指紋認証装置がクリック又は押されていないときのフレキシブル回路基板の状態の模式図である。
図10(b)は、この出願の実施形態による、指紋認証装置がクリック又は押されているときのフレキシブル回路基板の状態の模式図である。指紋認証装置130の下端がクリック又は押されるとき、拡張領域1331-Aの余長は、フレキシブル回路基板133の第1の部分1331が、より大きな揺動半径を有するようにし、それによって、第1の部分1331の変形の可能性を低減し、従って、フレキシブル回路基板133の耐用年数を増加させると理解されることができる。
【0085】
従って、この出願のこの実施形態において提供される電子デバイスによれば、指紋認証装置の端部(例えば、第1の端部)から延びる拡張領域は、フレキシブル回路基板の第1の部分に追加され、拡張領域は、フレキシブル回路基板の第1の部分に特定の余長を持たせることができる。指紋認証装置が繰り返しクリック又は押されるとき、フレキシブル回路基板の第1の部分は、指紋認証装置の移動に伴って、より大きな揺動半径(swing radius)を有し、それにより、第1の部分の変形を低減し、それによって、フレキシブル回路基板の疲労破壊の可能性を低減し、フレキシブル回路基板の耐用年数を増加させる。
【0086】
フレキシブル回路基板の第1の部分が拡張領域を有する構造において、他の問題が存在することがある。これに基づき、この出願の実施形態においては、関連する改善がなされている。以下では、以下の4つの態様から、この出願の実施形態について詳細に説明する。
【0087】
第1の態様
【0088】
図7を参照すると、フレキシブル回路基板133の第1の部分1331が拡張領域1331-Aを有する構造において、収容構造136-Bは、爪形構造134-Bと、フレキシブル回路基板133の第1の部分1331の面1331-Bとの間の領域に形成される。指紋認証装置130の下端が繰り返しクリック又は押されるとき、指紋認証装置130は、第1の機能ボタン121に向かって移動し、フレキシブル回路基板133の第1の部分1331は、指紋認証装置130で第1の機能ボタン121に近接する方向に移動し、それにより、補強部材134に近接するが、補強部材134に取り付けられていない第1の部分1331の露出領域(例えば、露出領域は、拡張領域1331-Aを含む)は、停止アセンブリ140に、より近接し、停止アセンブリ140に繰り返し接触することがある。結果として、良好な剛性を有する停止アセンブリ140と、変形しやすいフレキシブル回路基板133との間の繰り返し接触及び摩擦は、フレキシブル回路基板133に損傷を与えうる。
【0089】
従って、フレキシブル回路基板を保護するために、任意選択で、
図2、
図4、及び
図8(b)を参照すると、指紋認証アセンブリの第1の端部132-Bに近接する補強部材134の端部(端部134-B)は、U字形構造として形成される。U字形構造の2つのエッジは、第3の方向(即ち、y方向)において外部へ延びる。収容構造136は、U字形構造によって形成される空間を含む。
【0090】
さらに
図10(b)を参照すると、指紋認証装置の下端が繰り返しクリック又は押下されるとき、拡張領域1331-Aは、停止アセンブリ140により近接することが理解されることができる。端部がU字形構造として配置され、フレキシブル回路基板133に近接するU字形構造のエッジは、停止アセンブリ140と、フレキシブル回路基板133の第1の部分1331との間に保護層を追加することに等しく、それによって、補強部材134に取り付けられたフレキシブル回路基板133の第1の部分1331の露出領域が停止アセンブリ140に接触する可能性を低減し、従って、フレキシブル回路基板133を保護する。U字形構造のエッジは良好な剛性を有するけれども、指紋認証アセンブリの第1の端部に近接するフレキシブル回路基板の第1の部分の領域は、別々に、指紋認証アセンブリ及びU字形構造に取り付けられ、移動の間、全体の移動と見なすことができるため、フレキシブル回路基板は、大きな程度の損傷を受けないことに留意されるべきである。
【0091】
従って、この出願のこの実施形態において提供される電子デバイスによれば、指紋認証アセンブリの第1の端部に近接する補強部材の端部は、U字形構造として配置され、フレキシブル回路基板に近接するU字形構造のエッジは、停止アセンブリと、フレキシブル回路基板の第1の部分との間に保護層を追加することに等しく、それによって、補強部材に近接するが補強部材に取り付けられていないフレキシブル回路基板の第1の部分の露出領域が、停止アセンブリに接触する可能性を低減し、従って、フレキシブル回路基板を保護する。
【0092】
第2の態様
【0093】
フレキシブル回路基板133の第1の部分1331から離れている指紋認証装置130の拡張領域1331-Aの端部が、繰り返しクリック又は押されるとき、指紋認証装置130の他の端部は、第1の機能ボタン121と反対側に向けて突き出し、即ち、指紋ホール1011に近接する方向に向けて突き出す。このことは、指紋ホール1011の外へ拡張領域1331-Aをほんの少し押し潰すことがあり、拡張領域1331-Aと、指紋ホール1011のエッジとの間での前後摩擦を招き、フレキシブル回路基板130の耐用年数を短くする。
【0094】
従って、フレキシブル回路基板の耐用年数を増加させるために、任意選択で、
図4(b)及び
図11を参照すると、保護膜137が、指紋認証アセンブリの第1の部分1331に近接する面上の第1の領域に取り付けられる。第1の領域は、指紋認証アセンブリの第1の端部132-Bに近接する。
【0095】
指紋認証アセンブリの第1の部分1331に近接する面は、指紋認証アセンブリに取り付けられる面である、第1の部分1331の外面として理解されることができる。保護膜137は、指紋認証アセンブリの第1の端部132-Bに近接する面上の領域に取り付けられる。
【0096】
従って、指紋認証アセンブリの第1の端部に近接する位置で、保護膜は、指紋認証アセンブリに近接するフレキシブル回路基板の第1の部分の面に取り付けられる。このことは、フレキシブル回路基板が、移動の間、指紋認証アセンブリの第1の端部に近接する領域において指紋ホールのエッジに擦られないようにし、それによって、フレキシブル回路基板の耐用年数を増加させる。
【0097】
第3の態様
【0098】
フレキシブル回路基板133の拡張領域1331-Aの存在に起因し、拡張領域1331-Aは、揺動の間、繰り返し補強部材134の端部に接触する。軟性材料でできたフレキシブル回路基板133と、良好な剛性を持つ補強部材との間の繰り返し接触は、フレキシブル回路基板を損傷させる。
【0099】
従って、任意選択で、
図11を参照すると、接着剤塗布処理が、補強部材134の拡張領域1331-Aの端部及び補強部材134の端部に近接する位置で実行され、それにより、補強部材134の端部にバッファ部材139を形成し、それによって、補強部材及びフレキシブル回路基板に対する損傷を低減する。
【0100】
第4の態様
【0101】
フレキシブル回路基板133は、接着層を介して指紋認証アセンブリ内の基板132に取り付けられる。耐水性能を改善するために、フレキシブル回路基板133上での耐水のための接着剤塗布領域を確保することが必要であり、接着剤塗布処理は、接着剤塗布領域において実行される。フレキシブル回路基板133の拡張領域1331-Aの存在に起因し、フレキシブル回路基板133の拡張領域1331-A内のx方向に平行な短いエッジ上に接着剤塗布領域を確保することは不可能である。従って、この出願の実施形態は、以下の接着剤塗布方式を提供する。
【0102】
任意選択で、
図12(a)を参照すると、接着剤塗布領域1331-Bは、y方向に並行なフレキシブル回路基板133の両側のエッジ上に確保され、接着剤塗布は、接着剤塗布領域1331-B上に実行される。毛管現象を利用することは、接着剤が、フレキシブル回路基板133と基板132との間に完全に浸透することを可能にし、それによって、フレキシブル回路基板133と基板132との間の防水を実装する。
【0103】
接着剤が、より良好に短いエッジに浸透することを可能にするために、任意選択で、
図12(b)を参照すると、拡張領域1331-Aに近接する基板132の端部は、x方向に特定の深さを持つ接着剤貯蔵ノッチ1322を備えてよい。
【0104】
この出願のこの実施形態において、突起部材135は、指紋認証装置130の補強部材134上に配置され、突起部材135は、第1の機能ボタン121に接触する。突起部材135と第1の機能ボタン121との間の接触の設計に起因し、補強部材134と、第1の機能ボタン121を備える中間フレーム101との間にギャップがある。指紋認証装置130の一端がクリック又は押されるとき、片側が持ち上がる問題が生じやすくなり、シーソー構造を形成し、指紋認証装置130の安定性を低減する。従って、指紋認証装置130の安定性を改善するために、この出願のこの実施形態は、3つの可能な構造を提供する。以下では、
図2及び
図13~
図15を参照しながら、これら3つの構造について詳細に説明する。
【0105】
第1の構造
【0106】
任意選択で、
図13を参照すると、第1の機能ボタン121に面する補強部材134の面1341は、段差面であり、段差面は、凹状領域と凸状領域とを含み、突起部材135は、凹状領域に配置される。
図13において、凹状領域は、1341-Cを含み、凸状領域は、1341-A及び1341-Bを含む。
【0107】
従って、機能ボタンに面する補強部材の面は、凹状領域と凸状領域とを有する段差面として配置され、突起部材は、凹状領域に配置される。このことは、指紋認証装置と機能ボタンとを結合して統一体とすることができ、それによって、補強部材と、機能ボタンを備える中間フレームとの間のギャップを低減し、指紋認証装置の一端がクリック又は押されるときの指紋認証装置の安定性を改善する。
【0108】
例えば、補強部材134の面1341上の凹状領域は、突起部材135を備えていなくてよく、凹状領域は、第1の機能ボタン121に接触する。このことは、指紋認証装置と機能ボタンとを結合して統一体とすることができ、それによって、補強部材と、機能ボタンを備える中間フレームとの間のギャップを低減し、指紋認証装置の一端がクリック又は押されるときの指紋認証装置の安定性を改善する。
【0109】
図13に示した補強部材の構造は、説明のための単なる例であり、この出願のこの実施形態上での限定を構成すべきでないと理解されるべきである。上記の条件を満たすことができる補強部材の任意の構造は、この出願のこの実施形態の保護範囲内にある。
【0110】
第2の構造
【0111】
第2の構造は、第1の構造に関連して設計されてよく、又は別々に設計されてよい。以下では、例として2つの構造を結合した設計を利用することによって第2の構造について説明する。
【0112】
任意選択で、
図2及び
図13を参照すると、第1の機能ボタン121に面する補強部材134の面1341は、中間領域1341-C及び2つの端部領域(端部領域1341-A及び端部領域1341-B)を含み、中間領域1341-Cは、補強部材134の突起部材135を備え、指紋認証装置130は、各端部領域に配置された弾性部材138をさらに含み、指紋認証装置130の任意の一端が押されるとき、端部に配置された弾性部材138は、中間フレーム101に密接する。
【0113】
端部領域1341-Aは、弾性部材138-Aを備え、端部領域1341-Bは、弾性部材138-Bを備える。
【0114】
例えば、補強部材134の面1341上の中間領域は、突起部材135を備えなくてよく、中間領域は、第1の機能ボタン121に接触する。
【0115】
第1の構造と第2の構造とを結合した設計のプロセスにおいて、例えば、補強部材の面1341上の中間領域は、凹状領域として利用されてよく、端部領域は、凸状領域として利用されてよいと理解されるべきである。
【0116】
この構造において、弾性部材は、補強部材の両端に配置される。これは、補強部材と中間フレームとの間のギャップを埋める。加えて、弾性部材が良好な弾性を有するため、指紋認証装置の一端がクリックされるとき、端部に対応する弾性部材は、圧縮されて中間フレームに密着し、うまく制限及び支持の役割を果たす。押し込みが完了するとき、弾性部材は、指紋認証装置を押し戻し、弾性部材は、中間フレームと同一平面上にある初期状態に戻る。このことは、指紋認証装置の一端が押されるときに生じる片側が持ち上がる問題を効果的に回避することができ、それによって、指紋認証装置の安定性を改善する。
【0117】
任意選択で、弾性部材は、発泡体でできていてよい。
【0118】
図13に示した補強部材の構造は、説明のための単なる例であり、この出願のこの実施形態上での限定を構成すべきでないと理解されるべきである。上記の条件を満たすことができる補強部材の任意の構造は、この出願のこの実施形態の保護範囲内にある。例えば、第1の機能ボタンに面する補強部材の面は、必ずしも段差面として設計されなくてよいが、弾性部材が面の端部領域に配置される限り、代替的に、任意の他の構造の面でありうる。例えば、
図14を参照すると、補強部材134の面1341は平面であり、2つの端部領域は、それぞれ弾性部材138-A及び弾性部材138-Bを備える。もちろん、突起部材135は、中間領域に配置されてよい。
【0119】
第3の構造
【0120】
任意選択で、
図15を参照すると、中間フレーム101は、第2の機能ボタン122をさらに備える。第2の機能ボタン122及び第1の機能ボタン121は、第3の方向(即ち、y方向)に配置され、突起部材135は、第1の機能ボタン121及び第2の機能ボタン122の両方に接触する。
【0121】
例えば、
図15(a)を参照すると、突起部材135は、二重突起構造であってよく、二重突起構造の突起部材の2つの端部は、両方とも突起構造として形成され、各突起構造は、各機能ボタンに対応し、各突起構造は、対応する機能ボタンに接触する。突起部材の設計の間、突起部材は、突起部材の2つの突起構造が可能な限り補強部材の端部に近接するように、補強部材のより大きな範囲を持つ中間領域に配置されるべきであると推奨される。
【0122】
例えば、
図15(b)を参照すると、突起部材135は、代替的に、第1の突起部材135-A及び第2の突起部材135-Bを含み、それぞれが対応する機能ボタンに接触する。突起部材の配置の間、2つの突起部材は、補強部材の端部に近接する領域に配置されるべきであると推奨される。
【0123】
例えば、
図15(c)を参照すると、突起部材135は、代替的に、1つの突起部材であり、機能ボタンに面する突起部材の面は、平面であってよく、面の各端部は、対応する機能ボタンに接触する。任意選択で、第1の機能ボタン121及び第2の機能ボタン122は、同じ機能を実装するボタンであってよく、又は異なる機能を実装するボタンであってよい。例えば、第1の機能ボタン121は、電源ボタンであり、第2の機能ボタン122は、ボリュームボタンである。他の例として、第1の機能ボタン121及び第2の機能ボタン122の両方は、ボリュームボタンであり、一方のボタンは、ボリュームを上げるためのボリュームボタンであり、他方のボタンは、ボリュームを下げるためのボリュームボタンである。
【0124】
従って、2つの機能ボタン(例えば、第1の機能ボタン及び第2の機能ボタン)は、中間フレーム上に配置され、2つの機能ボタンは、両方とも補強部材上に配置された突起部材に接触し、それにより、スパンを持つ支持構造を形成する。この支持構造は、より高い安定性を有し、指紋認証装置の一端が押されるときに生じる片側が持ち上がる問題を効果的に回避することができ、それによって、指紋認証装置の安定性を改善する。
【0125】
例えば、補強部材134の面1341は、突起部材135を備えていなくてよく、面1341は、第1の機能ボタン121及び第2の機能ボタン122に接触する。代替的に、スパンを持つ支持構造は、指紋認証装置の安定性を改善するように形成されうる。
【0126】
この出願のこの実施形態において、指紋認証装置が突起部材を含む構造では、突起部材は、機能ボタンに接触するキー部材として利用される。様々な考察に基づき、関連する設計及び改善が突起部材になされた。
【0127】
この出願のこの実施形態において、突起部材及び補強部材は、統合的に形成されてよく、又は突起部材は、補強部材上に組み立てられてよい。このことは、この出願のこの実施形態において限定されない。突起部材が補強部材上に組み立てられる構造において、取り付けを容易にする観点から、任意選択で、
図16を参照すると、第1の機能ボタン121に面する突起部材135の面1351の面積は、より大きくなるように設計されうる。即ち、突起部材135の面1351の面積は、突起部材135に近接する第1の機能ボタン121の面1211の面積より大きい。
【0128】
このようにして、機能ボタンに面する突起部材の面の面積は、突起部材に近接する機能ボタンの面の面積より大きく、それにより、突起部材のサイズがより大きくなり、補強部材上の突起部材の組み立てを容易にする。
【0129】
図16に示した突起部材135の構造は、説明のための単なる例であり、第1の機能ボタン121に面する突起部材135の面1351の面積が、突起部材135に近接する第1の機能ボタン121の面1211の面積より大きいという条件を満たす任意の構造は、この出願のこの実施形態の保護範囲内にあると理解されるべきである。例えば、突起部材135の面1351は平面であってよい。
【0130】
さらに
図16を参照すると、第1の機能ボタン121は、支持部材123を介して中間フレーム101上に固定される。支持部材123は、第1の機能ボタン121が押され又は移動されるときに静止している。突起部材135の面1351の面積が、突起部材135に近接する第1の機能ボタン121の面1211の面積より大きいとき、及び、指紋認証装置130が繰り返し押されるとき、突起部材135は、支持部材123を押すことがあり、突起部材135と支持部材123との間の余分な接触を増加させる。このことは、支持部材123と中間フレーム101との間の不安定な接触を招き、従って、第1の機能ボタン121の不安定性を招き、電子デバイスの安定性に影響を及ぼす。
【0131】
従って、任意選択で、
図17を参照すると、第1の機能ボタン121に面する突起部材135の面1351は、段差面であり、段差面は、凸状領域1351-A及び凹状領域1351-Bを含む。凸状領域1351-Aは、第1の機能ボタン121に接触し、第3の方向(即ち、y方向)において、凹状領域1351-Bは、凸状領域1351-Aの両側に配置される。
【0132】
言い換えると、突起部材135の面1351と、第1の機能ボタン121を固定するための支持部材123との間の余分な接触を低減するために、突起部材135の両端は、凹状領域1351-Bとして配置されてよく、それにより、凸状領域1351-Aは、第1の機能ボタン121に接触して、「シェブロン」構造に似た突起部材を形成する。
【0133】
従って、機能ボタンに面する突起部材の面の2つの端部は、凹状領域として配置され、中間の凸状領域は、機能ボタンに接触する。指紋認証装置が押されるとき、機能ボタンに面する突起部材の面と、機能ボタンを固定するための支持部材との間の余分な接触は低減されることができ、それによって、支持部材と中間フレームとの間の不安定な接触を低減し、機能ボタンの安定性を改善し、電子デバイスの安定性を改善する。
【0134】
突起部材が補強部材上に組み立てられるとき、任意選択で、
図18を参照すると、補強部材134は、位置決め突起構造1342を備え、突起部材135は、位置決めホール1352を備える。突起部材135は、位置決め突起構造1342と位置決めホール1352との間の締まり嵌めを介して補強部材134上に固定されることができる。
【0135】
この出願のこの実施形態において、指紋認証装置と機能ボタンとを結合して統一体にする設計は、日常利用の間に押される稼働条件を含む。従って、基板上に配置されたパッドの押圧耐性及び疲労耐性を考慮することが必要である。その理由は、パッドの押圧耐性及び疲労耐性が貧弱である場合に、パッドが故障することがあり、次々に指紋認証装置の失敗を招き、指紋認証装置の信頼性を重度に低減させることにある。
【0136】
パッドの性能を改善するために、この出願のこの実施形態において、指紋認証装置の可能な押圧位置上でのシミュレーション又は実試験検査が実行され、故障しやすいパッドの位置を調査する。パッドが基板上に配置される領域(パッド領域と表記される)の端部に近い領域(側部領域と表記される)は故障しやすいことが見つけられる。このことに基づき、この出願のこの実施形態において、側部領域内のパッドの性能は、側部領域内のパッドの面積を増加することによって改善されることができる。以下では、側部領域内のパッドの面積を増加するための具体的な構造について詳細に説明する。
【0137】
可能な実装において、任意選択で、
図19(a)を参照すると、パッド領域は、パッド領域の端部に近接する側部領域1323-Aと、側部領域1323-Aを除いた中間領域1323-Bとを含む。側部領域1323-A内の各パッドの面積は、中間領域1323-B内の各パッドの面積より大きい。
【0138】
この構造において、パッドが故障しやすい側部領域内の各パッドの面積は増加され、それにより、側部領域内の各パッドの面積は、残りの領域内のパッドの面積より大きい。このことは、側部領域内のパッドの接触面積を増加して、ストレスを低減させることができ、それによって、側部領域内のパッドの押圧耐性及び疲労耐性を改善し、パッドの耐用年数を増加させ、指紋認証装置の信頼性をさらに改善する。
【0139】
他の可能な実装において、任意選択で、
図19(b)を参照すると、側部領域1323-A内のパッドの数量は、中間領域1323-B内のパッドの数量より大きい。
【0140】
この構造は、側部領域内のパッドの数量を増加させることによって、側部領域内のパッドの面積を増加するものとして理解されることができる。各信号に対するパッドの数量は追加されうる。例えば、中間領域1323-B上では、各信号は、1つのパッドに対応し、側部領域1323-A上では、2つのパッドが各信号に対して配置されることがあり、それにより、1つの信号に対するパッドの1つが損傷されるとき、他のパッドがまだ、指紋認証装置の正常な使用をサポートすることができる。
【0141】
この構造において、パッドが損傷しやすい側部領域内のパッドの数量が増加されて、各信号に対応するパッドの数量を増加させ、それにより、同じ信号に対するパッドが損傷されるとき、その信号に対応する他のパッドが正常に利用されることができ、それによって、基板上のパッドの耐用年数が全体として改善し、指紋認証装置の信頼性がさらに改善する。
【0142】
上記では、この出願のこの実施形態における指紋認証装置を搭載する電子デバイスの構造について詳細に説明してきた。以下では、例を利用することによって、電子デバイス上に指紋認証装置を組み立てるための方法について簡単に説明する。
【0143】
ステップ1:指紋認証装置130のフレキシブル回路基板133を、中間フレーム101の指紋ホール1011に貫通させる。
ステップ2:指紋認証装置130(例えば、指紋認証装置130内の突起部材135又は補強部材134)が、中間フレーム101上の機能ボタン(例えば、第1の機能ボタン121及び/又は第2の機能ボタン122)に接触するまで、指紋認証装置130を中間フレーム101に押し込む。
ステップ3:空間を作るためにフレキシブル回路基板133を僅かに持ち上げ、停止アセンブリ140を取り付けるための次のステップを待つ。
ステップ4:停止アセンブリ140を取り付け、機能ボタンに近接する指紋ホール1011の側部に停止アセンブリ140を置き、停止アセンブリ140の擁壁構造141の部分領域を指紋認証装置130の収容構造136に挿入し、ねじで中間フレーム101に停止アセンブリ140を固定する。
ステップ5:フレキシブル回路基板133を停止アセンブリ140の上にひっくり返し、次いで、座屈を介してフレキシブル回路基板133をメイン基板に接続する。
ステップ6:指紋認証装置130の2つの端部をそれぞれ押し潰して、指紋認証装置133が中間フレーム101上に効果的に制限されて固定されていることをチェックして確認する。
【0144】
この出願の実施形態において説明されたように、ある要素が他の要素に「固定」されるとは、ある要素が他の要素に直接的又は間接的に固定されることができることを意味すると理解されるべきである。同様に、この出願の実施形態において説明されたように、ある要素と他の要素との間の「接続」は、直接接続又は間接接続であってよい。この出願の実施形態において説明されたように、2つの要素の間の接触は、取り付け誤差の許容可能な範囲内での接触として理解されることができ、取り付け誤差によって生じる小さなギャップがあってよい。
【0145】
この出願の実施形態において説明されたように、ある方向が、他の方向に「平行」又は「垂直」であることは、「近似的に平行」又は「近似的に垂直」として理解されることができるとさらに理解されるべきである。
【0146】
別の方法で特定されない限り、この出願の実施形態において説明された「a及び/又はb」は、以下の3つのケース、即ち、a、b、a及びbのいずれか1つを含む。
【0147】
上記の説明は、この出願の単なる特定の実装に過ぎないが、この出願の保護範囲を限定することを意図するものではない。この出願で開示された技術的範囲内で、当業者によって直ちに理解される任意の変形又は置換は、この出願の保護範囲内に含まれるべきである。従って、この出願の保護範囲は、請求項の保護範囲を対象とすべきである。