(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-04
(45)【発行日】2024-04-12
(54)【発明の名称】弁装置及び冷凍サイクル装置
(51)【国際特許分類】
F16K 27/10 20060101AFI20240405BHJP
F25B 41/35 20210101ALI20240405BHJP
B23K 1/14 20060101ALN20240405BHJP
【FI】
F16K27/10
F25B41/35
B23K1/14 B
(21)【出願番号】P 2023064196
(22)【出願日】2023-04-11
(62)【分割の表示】P 2019179880の分割
【原出願日】2019-09-30
【審査請求日】2023-04-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000143949
【氏名又は名称】株式会社鷺宮製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100134832
【氏名又は名称】瀧野 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100165308
【氏名又は名称】津田 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100115048
【氏名又は名称】福田 康弘
(72)【発明者】
【氏名】中野 誠一
【審査官】加藤 昌人
(56)【参考文献】
【文献】特開平08-035747(JP,A)
【文献】特開平11-022846(JP,A)
【文献】特開2003-254461(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 27/00-27/12
F16K 31/00-31/05
F16K 1/00- 1/54
F25B 41/35
B23K 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体を出入りさせる弁口、が内部に設けられた弁本体と、
駆動部により前記弁口に対して進退可能に設けられ、前記弁口の開度を変更する弁体と、
底壁に前記弁本体の前記駆動部側に突出する円筒部と嵌合する嵌合口が設けられた有底筒状に形成され、前記弁本体における前記円筒部が突出する側の端面部に前記底壁の外面を向けた状態で、前記端面部における前記円筒部の周囲に前記底壁がロウ付け固定された蓋部材と、を備え、
前記蓋部材の外周面と前記底壁の外面とのコーナー部には、前記底壁の外周の全周に亘って面取りされた面取り部が、前記底壁側の面取り開始位置が前記弁本体の外周よりも内側に位置するように形成されており、
前記面取り部には、前記底壁の外周に沿って一周する溝が少なくとも1つ形成されていることを特徴とする弁装置。
【請求項2】
前記駆動部が前記弁体を前記弁口に対して進退駆動するためのモータを備えた電動弁であることを特徴とする請求項1に記載の弁装置。
【請求項3】
前記溝における一対の縁のうち前記蓋部材の外周面側に位置する外側縁よりも、前記溝の内面の少なくとも一部が、軸線方向について前記弁本体から離れていることを特徴とする請求項1又は2に記載の弁装置。
【請求項4】
前記溝における前記外側縁が、前記溝の底からリブ状に突出した突出壁の先端縁であって、前記先端縁よりも、前記溝の内面の少なくとも一部が、軸線方向について前記弁本体から離れていることを特徴とする請求項3に記載の弁装置。
【請求項5】
前記蓋部材の外径が前記弁本体の外径よりも大きいことを特徴とする請求項1~4のうち何れか一項に記載の弁装置。
【請求項6】
請求項1~5のうち何れか一項に記載の弁装置を冷媒回路中に有することを特徴とする冷凍サイクル装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷凍サイクル装置等に用いられて、冷媒等の流量を制御する弁装置、及びこのような弁装置を備えた冷凍サイクル装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、弁室及び弁口が内部に設けられた弁本体と、弁口に対して進退可能な弁体と、弁本体に取り付けられる蓋部材と、を備えた弁装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。このような弁装置では、弁本体と蓋部材との気密性を得るために蓋部材が弁本体にロウ付け固定される。このロウ付け固定の際には、まず蓋部材が弁本体にカシメ固定等によって組み合わされる。その後、一方の部材(多くの場合、蓋部材)が下側となるように立てられた状態で境界部にリング状にロウ材がセットされてロウ付けが行われる。ロウ付けは、この境界部から蓋部材と弁本体との間へと溶融状態のロウ材が浸透して行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、上記のようにロウ付け固定が行われるときに、溶融状態のロウ材がロウ付け部である境界部から蓋部材と弁本体との間へと十分に浸透する前にその一部が、境界部の下方にある蓋部材等の部材側面に垂れてしまうことがある。このとき、余り多くのロウ材が垂れて流出してしまうと弁本体と蓋部材の間のロウ付け部で気密漏れが生じる恐れがある。また、流出したロウ材が、例えば後工程で溶接が施される部分に付着するようなことがあると溶接不良となり、気密漏れの原因ともなりかねない。
【0005】
従って、本発明は、上記のような問題に着目し、ロウ材のロウ付け部からの流出を抑えて蓋部材を弁本体にロウ付け固定することができる弁装置、及びそのような弁装置を備えた冷凍サイクル装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の弁装置は、流体を出入りさせる弁口、が内部に設けられた弁本体と、
駆動部により前記弁口に対して進退可能に設けられ、前記弁口の開度を変更する弁体と、
底壁に前記弁本体の前記駆動部側に突出する円筒部と嵌合する嵌合口が設けられた有底筒状に形成され、前記弁本体における前記円筒部が突出する側の端面部に前記底壁の外面を向けた状態で、前記端面部における前記円筒部の周囲に前記底壁がロウ付け固定された蓋部材と、を備え、
前記蓋部材の外周面と前記底壁の外面とのコーナー部には、前記底壁の外周の全周に亘って面取りされた面取り部が、前記底壁側の面取り開始位置が前記弁本体の外周よりも内側に位置するように形成されており、
前記面取り部には、前記底壁の外周に沿って一周する溝が少なくとも1つ形成されていることを特徴とする。
【0007】
尚、ここにいう面取りは、コーナー部に傾斜面を形成するC面取りと、コーナー部を丸めて突曲面を形成するR面取りと、の両方を含んでいる。
【0008】
本発明の弁装置によれば、蓋部材のコーナー部に面取り部が形成されており、ロウ付け固定に当たって蓋部材が弁本体に組み合わされたときには両者の境界部に面取り部が位置することとなる。ここで、蓋部材が弁本体にロウ付け固定される際に、蓋部材が弁本体の下側に配置されてロウ付けが行われる場合がある。そして、溶融状態のロウ材が境界部から蓋部材と弁本体との間のロウ付け部へと浸透してロウ付け固定が行われるが、このとき、蓋部材と弁本体の間のロウ付け部が十分に加熱される前にロウ材が溶融してしまい、ロウ材の一部が境界部から、上記のように下側に配置された蓋部材の側面に垂れようとする場合がある。このようにロウ材の一部が垂れようとしても、境界部に位置する面取り部に形成された溝にロウ材が溜められることで、この溝を越えて蓋部材の側面に更に垂れようとするロウ材の動きが止められる。これにより、ロウ材の殆どは境界部に留まることとなりロウ付け部から部材側面へのロウ材の流出が抑えられる。その結果、ロウ材の不足による気密漏れの発生や、流出したロウ材の溶接個所への付着に起因した溶接不良による気密漏れの発生等を抑えることができる。このように、本発明の弁装置によれば、ロウ付け部からのロウ材の流出を抑えて蓋部材を弁本体にロウ付け固定することができる。
【0009】
ここで、本発明の弁装置は、前記駆動部が前記弁体を前記弁口に対して進退駆動するためのモータを備えた電動弁であってもよい。
【0010】
また、本発明の弁装置において、前記溝における一対の縁のうち前記蓋部材の外周面側に位置する外側縁よりも、前記溝の内面の少なくとも一部が、軸線方向について前記弁本体から離れていることが好適である。
【0011】
この構成によれば、ロウ材を溜める溝の外側縁よりも、溝の内面の少なくとも一部が、軸線方向について弁本体から離れている。これにより、例えば蓋部材を下側にしてロウ付け固定を行う際に、溝に溜めたロウ材を良好に溝内に留めることができ、これにより、ロウ付け部からのロウ材の流出を一層抑えてロウ付け固定を行うことができる。
【0012】
また、この構成において、前記溝における前記外側縁が、前記溝の底からリブ状に突出した突出壁の先端縁であって、前記先端縁よりも、前記溝の内面の少なくとも一部が、軸線方向について前記弁本体から離れていることが更に好適である。
【0013】
この構成によれば、溝において外側縁をなすリブ状の突出壁の先端縁により、ロウ材を効果的に溝内に留めることができる。
【0014】
また、前記溝が、前記底壁の外周の周方向に対する直交断面が円弧状となった円弧溝、又は前記直交断面がV字状となったV字溝、若しくは前記直交断面が矩形状となった矩形溝であってもよい。
【0015】
この構成によれば、円弧溝やV字溝や矩形溝等といった加工の容易な形状の溝が設けられるので、溝形成に伴う製造コストの増大を抑えることができる。
【0016】
また、本発明の弁装置において、前記蓋部材の外径が前記弁本体の外径よりも大きいことが好適である。
【0017】
この構成によれば、蓋部材の外径が弁本体の外径よりも大きいので、例えば蓋部材を下側にしてロウ付け固定を行う際に、両者の境界部にロウ材を留め易く、ロウ付け部からのロウ材の流出を一層抑えてロウ付け固定を行うことができる。
【0018】
また、上記課題を解決するために、本発明の冷凍サイクル装置は、上述した本発明の弁装置を冷媒回路中に有することを特徴とする。
【0019】
本発明の冷凍サイクル装置は、上述したようにロウ付け部からのロウ材の流出を抑えて蓋部材を弁本体にロウ付け固定することができる弁装置を備えたものとなっている。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、ロウ付け部からのロウ材の流出を抑えて蓋部材を弁本体にロウ付け固定することができ、安定した気密性を有する弁装置、及びそのような弁装置を備えた冷凍サイクル装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の一実施形態にかかる弁装置の内部構造を示す模式的な断面図である。
【
図2】本発明の一実施形態にかかる冷凍サイクル装置として、
図1に示されている弁装置を冷媒回路中に有する装置を示す模式図である。
【
図3】
図1に示されている弁装置において、蓋部材の底壁が弁本体の端部にロウ付け固定される様子を示す図である。
【
図4】ロウ付け固定の際に溶融状態のロウ材が、蓋部材のR部分に形成された溝に溜められる様子を、溝が設けられていない比較例と対比させながら示す図である。
【
図5】溝が蓋部材のR部分に形成されていることで、蓋部材の外径増大が抑えられる様子を、溝が底壁の平坦な外面に形成された比較例と対比させながら示す図である。
【
図6】
図1~
図5に示されている実施形態に対する第1変形例及び第2変形例を示す図である。
【
図7】
図1~
図5に示されている実施形態に対する第3変形例を示す図である。
【
図8】
図1~
図5に示されている実施形態に対する第4変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の一実施形態にかかる弁装置及び冷凍サイクル装置について説明する。まず、弁装置の一実施形態について説明する。
【0023】
図1は、本発明の一実施形態にかかる弁装置の内部構造を示す模式的な断面図である。
【0024】
図1に示されている弁装置1は、例えば、冷凍サイクル装置に用いられ、流体としての冷媒の流量を変化させる所謂膨張弁として用いられる。この弁装置1は、後述するステッピングモータ70で弁体30を弁口12に対して進退駆動する駆動部として備えた電動弁となっている。
【0025】
弁装置1は、
図1に示すように、カップ状の金属製の弁本体10を有する。弁本体10は、弁室11と、弁室11において弁体30と相対する弁座22に設けられた弁口12と、横継手13を接続され弁室11に直接連通する第1ポート14と、下継手15を接続され弁口12を経て弁室11に連通する第2ポート16とを有する。
【0026】
即ち、弁本体10は、その内側に第1ポート14と弁室11と弁口12と第2ポート16とに亘って、前述した冷媒を流す流路が形成されている。弁室11内には、第1ポート14に対して出入りする冷媒が収容される。更に、弁口12は、前述した弁室11内と第2ポート16との間で冷媒を出入りさせる。なお、図示例では、弁装置1は、第1ポート14から第2ポート16、第2ポート16から第1ポート14、の何れの方向にも液体の流体として冷媒を流すことが可能である。また、第1ポート14及び横継手13の内面は、弁室11の内面と略面一に配置されている。また、弁本体10の
図1中の上側の端部111には弁体30を弁室11へと進入させる進入口112が開口しており、その内側に弁ガイド部材34が取り付けられている。
【0027】
弁口12は、弁座22即ち弁室11における第2ポート16側を区画する壁部の略中央に開口して形成されている。この弁口12は内側に流体としての冷媒を流す。
【0028】
弁本体10の
図1中の上部には、底壁281に弁体30の通過口282が設けられて有底筒状に形成された蓋部材28が同軸的に取り付けられている。この蓋部材28の
図1中の上部に取付板17によって固定支持部材18が固定されている。固定支持部材18にはガイド孔19が形成されている。ガイド孔19は弁口12と同心位置にあり、ガイド孔19には、円筒状の弁ホルダ20が軸芯方向(上下方向)、つまり弁開閉方向に摺動可能に嵌合している。これにより、弁ホルダ20は固定支持部材18内を軸芯方向に移動可能である。
【0029】
弁ホルダ20は、
図1中の下端の内周に円環状の下側リップ部材21が取り付けられ、その
図1中の上端の内周に円環状の上側リップ片23が一体に形成されている。下側リップ部材21の
図1中の上面は、円環段差状に形成された上向きのストッパ面部25をなしている。なお、弁ホルダ20には、均圧孔110が形成されている。
【0030】
弁ホルダ20に取り付けられた下側リップ部材21に、金属製あるいは合成樹脂製の弁体30が軸芯方向に変位可能に取り付けられている。弁体30は、円柱状の針状に形成され、下側リップ部材21の内側に形成された開口26に遊嵌合、つまり、弁ホルダ20に対して径方向に変位できるよう所定の径方向間隙を有する状態で通されている。そして、
図1中の上端部から凸に設けられた環段差部32の下底面が下側リップ部材21の上面に係合することにより、弁ホルダ20より弁体30が回転可能に吊り下げ支持されている。
【0031】
蓋部材28は、弁本体10における弁体30の進入口112が開口した端部111に底壁281の外面を向けた状態で配置される。そして、端部111における進入口112の周囲に底壁281が、当該底壁281の外周、及び底壁281の外面281aにおける中央側で外周よりも内側領域、のうち少なくとも一方について外周に沿って後述するようにロウ付け固定されている。このロウ付け固定は、底壁281の外周と内側領域との一方のみが弁本体10の端部111にロウ付け固定されるものであってもよく、あるいは、底壁281の外周と内側領域との両方が弁本体10の端部111にロウ付け固定されるものであってもよい。
【0032】
弁体30は、弁本体10の外部から弁ガイド部材34内に通されて弁室11へと進入し、その軸芯に沿って移動自在に当該弁ガイド部材34に支持されている。弁体30は、
図1中の下側に位置しかつ弁口12に進入可能に相対する先端部が円錐形をした流量調整部33をなしており、流量調整部33は、下側リップ部材21の内側の開口26より弁口12へ向けて突出している。このように、弁体30は、軸芯方向に移動自在とされることで、弁口12に進退自在に設けられ、その流量調整部33が弁口12に近づくのにしたがって先細るように形成されている。
【0033】
弁体30は、流量調整部33の弁口12に対する進入度(軸芯方向位置)に応じて、冷媒の定量的な流量制御を行い、流量調整部33が弁口12の周りの弁座22に当接着座することにより、弁口12を閉じる(閉塞する)全閉状態になる。
【0034】
弁ホルダ20には、後述するステッピングモータ70のロータ軸をなす雄ねじ軸73の下端部74が、弁ホルダ20の上側リップ片23の内側の開口27を遊嵌合状態で貫通している。この遊嵌合状態とは、弁ホルダ20と雄ねじ軸73とが相対的に径方向に変位できることを云う。
【0035】
雄ねじ軸73の下端部74、つまり、雄ねじ軸73と、弁体30との間には、リテーナ部材35が配置されている。リテーナ部材35は、円柱状に形成され、勿論、弁ホルダ20内に収容されており、その
図1中の上端には、フランジ状の吊下係合部75がその全周に亘って径方向外側に凸に一体形成されている。吊下係合部75は、
図1中の上面側にて、フッ素樹脂等の高滑性プラスチックをコーテイングしたもの、あるいは高滑性プラスチックからなるワッシャ29,31を挟んで弁ホルダ20の上側リップ片23に回転可能に係合している。この係合により、弁ホルダ20が雄ねじ軸73より回転可能に吊り下げ支持される。
【0036】
リテーナ部材35に設けられた吊下係合部75と、弁体30の環段差部32との間には、内側にリテーナ部材35を通した圧縮コイルばね36が所定の予荷重を与えられた状態で取り付けられている。
【0037】
雄ねじ軸73の外周面には、雄ねじ部37が形成されている。雄ねじ部37は固定支持
部材18に形成された雌ねじ部38にねじ係合している。このねじ係合により、雄ねじ軸73は、回転に伴って軸芯方向、つまり、弁開閉方向に移動する。この雄ねじ部37と雌ねじ部38とのねじ係合によって送りねじ機構が構成され、送りねじ機構は、雄ねじ軸73の回転運動を弁開閉方向の直線運動に変換する。
【0038】
蓋部材28の
図1中の上部には、ステッピングモータ70のキャン状のロータケース71が溶接によって蓋部材28と気密に固定されている。ロータケース71内には、外周面部72Aを多極着磁されたロータ72が回転可能に設けられている。ロータ72にはロータ軸を兼ねている雄ねじ軸73の
図1中の中央部が固定連結されている。
【0039】
ロータケース71の外側には、ステータコイルユニット77が差し込み装着されている。ステータコイルユニット77は、詳細を図示されていないが、ステッピングモータ用のものとして、内部に、磁極歯、巻線部、電気配線部を有する周知の気密モールド構造のものである。
【0040】
ロータケース71内には、ロータケース71の天井部より垂下固定されたガイド支持筒78と、ガイド支持筒78の外周部に装着された螺旋ガイド線体79と、ガイド支持筒78の上端部に形成された固定ストッパ部80と、が設けられている。螺旋ガイド線体79には可動ストッパ部材81が螺合しており、ロータ72には可動ストッパ部材81と係合してこれを蹴り回す突起部82が設けられている。これらのロータケース71内の構造によって、弁開あるいは弁閉のストッパが構成されている。また、ガイド支持筒78は、雄ねじ軸73の
図1中の上端部76を内側に通して、当該雄ねじ軸73を回転自在に支持している。
【0041】
ステッピングモータ70は、ロータ72によって雄ねじ軸73を回転駆動し、回転に伴う雄ねじ軸73の軸芯方向移動によって弁ホルダ20と共に弁体30を弁開閉方向に直線移動させる。これにより、弁体30の流量調整部33の弁口12に対する軸芯方向位置(弁開閉方向の直線移動位置)が変わり、その軸芯方向位置に応じて弁口12の実効開口面積が増減し、冷媒の定量的な流量制御が行われる。このように、弁体30は、弁口12に対して進退することで、冷媒の流量を変更即ち弁装置1の開度を変更する。
【0042】
弁体30の弁開閉方向の
図1中の下方に向かう降下移動により、弁口12の実効開口面積が徐々に低減し、これに応じて弁口12を流れる流体の流量が徐々に低減する。弁体30が弁開閉方向に所定量降下移動すると、弁体30の流量調整部33が弁座22に当接着座することにより、弁口12が閉塞される全閉状態になる。
【0043】
前述した構成の弁装置1は、冷凍サイクル装置の冷媒回路中に設けられて、当該冷凍サイクル装置の膨張弁として機能する。以下、この冷凍サイクル装置の一実施形態について説明する。
【0044】
図2は、本発明の一実施形態にかかる冷凍サイクル装置として、
図1に示されている弁装置を冷媒回路中に有する装置を示す模式図である。
【0045】
この冷凍サイクル装置5は、
図2に示すように、圧縮機501と、凝縮器(室外熱交換器)502と、膨張弁として用いられる前述した弁装置1と、蒸発器(室内熱交換器)504と、これらをループ接続する冷媒通路505~508とを有する。
【0046】
この冷凍サイクル装置5は、空気調和装置(冷房)や冷凍・冷蔵庫等で使用される。なお、上述した弁装置1が適用される冷凍サイクル装置は、
図2に示されているような基本的な冷凍サイクル装置に限るものではない。即ち、四方弁の組み込みにより、冷媒回路における冷媒流れ方向を逆転できる冷房・暖房用の空気調和装置や、室内機に二つの熱交換器が直列接続され、その二つの熱交換器間に追加の膨張弁を有する冷暖房・除湿可能な空気調和装置等にも適用可能である。このように、冷凍サイクル装置5は、あらゆるタイプの冷凍サイクル装置にも適用可能である。また、弁装置1が適用される冷凍サイクル装置は、一つの室外機に複数の室内機が並列に接続され、それぞれの室内機に膨張弁を有する冷暖房可能な空気調和機等にも適用可能である。
【0047】
ここで、
図1に示されている弁装置1では、上述したように、蓋部材28の底壁281が弁本体10の端部111にロウ付け固定される。このロウ付け固定は以下に説明するように行われる。
【0048】
図3は、
図1に示されている弁装置において、蓋部材の底壁が弁本体の端部にロウ付け固定される様子を示す図である。
【0049】
このロウ付け固定の際には、まず蓋部材28が弁本体10にカシメ固定等によって組み合わされる。その後、
図3に示されているように、蓋部材28が下側となるように立てられた状態で両者の境界部にリング状にロウ材6がセットされてロウ付けが行われる。ロウ付け固定は、この境界部から蓋部材28と弁本体10との間のロウ付け部へと溶融状態のロウ材6が浸透することで行われる。
【0050】
このとき、本実施形態では、蓋部材28の外周面283と底壁281の外面281aとのコーナー部には、底壁281の外周の全周に亘ってR面取りが行われて断面がR状に丸められたR部分284が面取り部として形成されている。このR部分284は、底壁281の外周に当たる、底壁281側の面取り開始位置284aが弁本体10の外周10aよりも内側に位置するように形成されている。そして、このR部分284の略中央には、蓋部材28が弁本体10にロウ付け固定される際に、溶融状態のロウ材6の一部が垂れようとしたときにそのロウ材6を溜めてロウ材6の動きを止めるために、底壁28の外周に沿って一周する溝285が1つ形成される。
【0051】
この溝285は、外周の周方向に対する直交断面が円弧状となった円弧溝であり、蓋部材28及び弁本体10がロウ付け固定に際して
図3に示されているように縦置きされたときに若干上向きとなるように形成されている。このような上向き形成により、溝285における一対の縁のうち蓋部材28の外周面側に位置する外側縁285aよりも、溝285の内面の一部が軸線方向(図中上下方向)について弁本体10から離れている。外側縁285aは、蓋部材28が弁本体10よりも下側に配置されるロウ付け固定の際に下側に位置する下縁となる。また、外側縁285aよりも弁本体10から離れる溝285の内面の一部は、このロウ付け固定の際には溝285の内面における最下位部分285bとなる。
【0052】
また、本実施形態では、蓋部材28の外径φ11が弁本体10の外径φ12よりも大きい。
【0053】
以上に説明した本実施形態の弁装置1及び冷凍サイクル装置5によれば、弁装置1において弁本体10にロウ付け固定される蓋部材28のコーナー部にR部分284が形成されている。ロウ付け固定に当たって蓋部材28が弁本体10に組み合わされたときには両者の境界部にR部分284が位置することとなる。そして、ロウ付け固定の際に、蓋部材28と弁本体10の間のロウ付け部が十分に加熱される前にロウ材6が溶融してその一部が境界部から、上述したように下側に配置された蓋部材28の側面に垂れようとしても、境界部に位置するR部分284に形成された溝285に溜められて動きが止められる。
【0054】
図4は、ロウ付け固定の際に溶融状態のロウ材の一部が垂れようとしたときに、蓋部材のR部分に形成された溝に溜められて動きが止められる様子を、溝が設けられていない比較例と対比させながら示す図である。尚、この
図4では、比較例について、本実施形態と同等な構成要素については、本実施形態と同じ符号が付されている。
【0055】
まず、溝285が設けられていない蓋部材68を有する比較例について説明すると、蓋部材68と弁本体10との間のロウ付け部が十分に加熱される前にロウ材6が溶融してしまい、ロウ材6の一部が境界部から蓋部材68の側面へと垂れて流出してしまうことがある。このとき、余り多くのロウ材6が流出してしまうと蓋部材68と弁本体10との間で気密漏れが生じる恐れがある。また、蓋部材68の側面におけるロウ材6の流出先には、
図1にも示されているロータケース71との溶接個所686が存在する。流出したロウ材6が、このような溶接個所686に付着するようなことがあると後工程での溶接の際に溶接不良となり、気密漏れの原因ともなりかねない。
【0056】
この比較例に対し、本実施形態では、溶融状態のロウ材6の一部が境界部から垂れようとしても、蓋部材28のR部分284に形成された溝285に溜められて動きが止められるので、ロウ材6の殆どは境界部に留まることとなる。その結果、ロウ材6の不足による気密漏れの発生や、流出したロウ材6の、ロータケース71との溶接個所286への付着に起因した溶接不良の発生等を抑えることができる。このように、本実施形態によれば、ロウ付け部からのロウ材6の流出を抑えて蓋部材28を弁本体10にロウ付け固定することができる。
【0057】
また、本実施形態では、溝285が蓋部材28のR部分284に形成されていることで、蓋部材28の外径について、溝285の形成に伴う増大を抑えることができる。
【0058】
図5は、溝が蓋部材のR部分に形成されていることで、蓋部材の外径増大が抑えられる様子を、溝が底壁の平坦な外面に形成された比較例と対比させながら示す図である。尚、この
図5でも、比較例について、本実施形態と同等な構成要素については、本実施形態と同じ符号が付されている。
【0059】
まず、溝885が蓋部材88における底壁881の平坦な外面881aに形成された比較例について説明する。この比較例では、ロウ付け固定の際にロウ材6の一部が溜まるようにするためには、溝885を、弁本体10から径外方向に外れて露出するように形成する必要がある。このため溝885の形成箇所を確保するために、蓋部材88の外径d81を弁本体10よりも拡げて大径化する必要がある。
【0060】
また、溝885を切削加工やプレス加工で設ける場合、溝885の縁には切削加工によるバリやプレス加工による隆起等といった突起885cが生じる場合がある。
図5に示されている比較例では、ロウ付け固定に先立って突起885cを除去する工程を設けないと、弁本体10と蓋部材88との間に間隙d82が開いてロウ付け不良等が生じる恐れがある。
【0061】
以上の比較例に対し、本実施形態では、溝285が蓋部材28のR部分284に形成される。R部分284は、底壁281における弁本体10の端部111と対面した平端部と違い弁本体10の端部111とは接触せずに離れた部分である。このため、蓋部材28の外径d11を弁本体10に対してそれ程拡げなくとも、ロウ材6が溜まるように溝285を露出させて形成することができる。つまり、本実施形態によれば、溝285が蓋部材28のR部分284に形成されていることで、蓋部材28の外径d11の増大を抑えることができる。
【0062】
また、本実施形態によれば、弁本体10の端部111に接していないR部分284に溝285が形成されるので、切削加工やプレス加工で突起285cが生じた場合でも、そのような突起285cが弁本体10の端部111に接触することがない。このため、ロウ付け不良等を生じさせる恐れがある間隙d82が生じないことから、突起285cの除去が不要であり、製造時における工数を削減することもできる。
【0063】
また、本実施形態によれば、
図3を参照して説明したように、ロウ材6を溜める溝285の外側縁285aよりも、溝285の内面における最下位部分285bが軸線方向(図中上下方向)について弁本体10から離れている。このため、蓋部材28を下側にしてロウ付け固定を行う際に、溝285に溜めたロウ材6を良好に溝285の内部に留めることができ、ロウ材6の流出を一層抑えてロウ付け固定を行うことができる。
【0064】
また、本実施形態では、溝285が円弧溝といった加工の容易な形状となっているので、溝285の形成に伴う製造コストの増大を抑えることができる。
【0065】
また、本実施形態によれば、蓋部材28の外径φ11が弁本体10の外径φ12よりも大きいので、蓋部材28を下側にしてロウ付け固定を行う際に、両者の境界部にロウ材6を留め易く、ロウ付け部からのロウ材6の流出を一層抑えてロウ付け固定を行うことができる。
【0066】
そして、
図2に示されている本実施形態の冷凍サイクル装置5は、上述したようにロウ付け部からのロウ材6の流出を抑えて蓋部材28を弁本体10にロウ付け固定することができる弁装置1を備えたものとなっている。
【0067】
次に、以上に説明した実施形態に対する変形例について、
図6及び
図7を参照して種々説明する。これらの変形例は、何れも蓋部材28に設けられる溝が上述の実施形態とは異なっている。
【0068】
図6は、
図1~
図5に示されている実施形態に対する第1変形例及び第2変形例を示す図である。
図7は、
図1~
図5に示されている実施形態に対する第3変形例を示す図である。また、
図8は、
図1~
図5に示されている実施形態に対する第4変形例を示す図である。尚、これらの変形例においては、溝以外の部分については上述の実施形態と同じ符号が付されている。
【0069】
蓋部材28のR部分284に、溝285として底壁281の外周の周方向に対する直交断面が円弧状となった円弧溝が設けられた上述の実施形態に対し、
図6に示されている第1変形例では、溝385として、直交断面がV字状となったV字溝が設けられている。このV字状の溝385も、ロウ付け固定時に蓋部材28及び弁本体10が
図3に示されているように縦置きされたときに若干上向きとなるように形成されている。このV字状の溝385でも、外側縁385aよりも、溝385の内面における最下位部分385bが、軸線方向(図中上下方向)について弁本体10から離れている。
【0070】
また、
図6に示されている第2変形例では、溝386として、直交断面が、縦置き時の上下方向に長辺が沿う長方形となった矩形状の矩形溝が設けられている。この矩形状の溝386における外側縁386aは、R部分284の外面側を一部残すことで形成された、最下位部分386bたる溝386の底からリブ状に突出した突出壁の先端縁である。そして、この先端縁たる外側縁386aよりも、溝386の内面の最下位部分386bが、軸線方向(図中上下方向)について弁本体10から離れている。
【0071】
以上に説明した第1及び第2変形例の何れにおいても、上述の実施形態と同様に、ロウ材6の流出を抑えて蓋部材28を弁本体10にロウ付け固定することができることは言うまでもない。また、最下位部分385b,386bが外側縁385a,386aよりも弁本体10から離れていることで、ロウ材6を良好に溝385,386の内部に留めることができ、上述の実施形態と同様に、ロウ材6の流出を一層抑えてロウ付け固定を行うことができる。更に、円弧状の溝285と同様に、V字状の溝385や矩形状の溝386も加工の容易な形状であることから、溝形成に伴う製造コストの増大を抑えることができる。
【0072】
また、矩形状の溝386を設ける第2変形例によれば、溝386において外側縁386aをなすリブ状の突出壁の先端縁により、ロウ材6を効果的に溝386の内部に留めることができる。
【0073】
図7に示されている第3変形例では、溝387の直交断面は上述の実施形態と同様の円弧状であるが、この溝387が、R部分284に3列、弁装置1の軸心に対して同心円状に形成されている。この第3変形例は、上述した実施形態における蓋部材28の肉厚t11に比べて、肉厚t31が薄い蓋部材28のR部分284に溝387を形成する例となっている。このように薄肉の蓋部材28に溝387を設ける場合、強度低下を抑えるために、上述の実施形態のように溝断面積が大きく流出を止めるのに十分な量のロウ材6の貯留が可能な深溝を1つ設けることが困難な場合がある。第3変形例は、個々の溝387については、溝断面積が小さな浅溝として強度低下を抑えつつ、このような溝387を3つ設けることで、全体としてロウ材6の十分な貯留量を確保することとしている。尚、溝387の数については、3つに限るものではなく、蓋部材28の肉厚や必要なロウ材6の貯留量に応じて適宜に設定し得るものである。
【0074】
上述した実施形態及び第1~第3変形例の何れもが、蓋部材28の外周面283と底壁281の外面281aとのコーナー部にR部分284が面取り部として形成されている。これに対し、
図8に示されている第4変形例では、上記のコーナー部にC(Chamfer)部分394が、底壁281の外面281aから蓋部材28の外周面283へと傾斜する面取り部として形成されている。このC部分394も、上述のR部分284と同様、底壁281側の面取り開始位置394aが弁本体10の外周10aよりも内側に位置するように形成されている。第4変形例では、このC部分394の略中央に断面円弧状の溝395が1つ形成されている。また、第4変形例でも、蓋部材28の外径φ11は、弁本体φ12よりも大きくなっている。以上に説明した第4変形例でも、上述した実施形態及び第1~第3変形例と同様に、ロウ付け部からのロウ材6の流出を抑えて蓋部材28を弁本体10にロウ付け固定することができることは言うまでもない。
【0075】
尚、以上に説明した実施形態や変形例は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、これに限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。かかる変形によってもなお本発明の弁装置及び冷凍サイクル装置の構成を具備する限り、勿論、本発明の範疇に含まれるものである。
【0076】
例えば、上述した実施形態及び変形例では、弁装置の一例として、弁体30がステッピングモータ70によって駆動される電動弁としての弁装置1が例示されている。しかしながら、弁装置は、これに限るものではなく、例えば弁体がマニュアル駆動される手動弁や、ソレノイド駆動される電磁弁等であってもよい。また、電動弁であっても、その駆動部はステッピングモータに限るものはなく、他のモータであってもよい。
【0077】
また、上述した実施形態及び変形例(変形例においては、
図6に示されている第2及び第3変形例)では、蓋部材に設ける溝の一例として、次のような溝285,385,386,395が例示されている。即ち、これらの溝285,385,386,395では、外側縁285a,385a,386aよりも最下位部分285b,385b,386bが弁本体10から離れている。しかしながら、蓋部材に設ける溝は、これらに限るものではなく、ロウ材を貯留可能であるならば外側縁の位置等は適宜に設定してもよい。ただし、外側縁285a,385a,386aよりも溝285,385,386,395の内面の少なくとも一部を弁本体10から離すことで、溜めたロウ材6を良好に溝内に留めることができる点は上述した通りである。
【0078】
また、上述した第3変形例では、蓋部材に設ける溝の外側縁の一例として、リブ状に突出した突出壁の先端縁となった外側縁386aが例示されている。しかしながら、溝の外側縁は、これに限るものではなく、上述の実施形態や他の変形例で例示されているように、このような突出構造を持たないものであってもよい。ただし、外側縁386aをリブ状の突出壁の先端縁とすることでロウ材を効果的に溝内に留めることができる点は上述した通りである。ここで、第3変形例では、突出壁の先端縁となった外側縁の一例として、矩形状の溝386を形成する際にR部分284の外面側を一部残すことで形成された外側縁386aが例示されている。しかしながら、突出壁の先端縁となった外側縁は、これに限るものではなく、その具体的な形状や形成手法を問うものではない。
【0079】
また、上述した実施形態及び変形例では、蓋部材に設ける溝の一例として、直交断面が円弧状の溝285,387、直交断面がV字状の溝385、及び直交断面が矩形状の溝386が例示されている。しかしながら、蓋部材に設ける溝は、これらに限るものではなく、その具体的な溝形状は任意に設定し得るものである。ただし、円弧状、V字状、及び矩形状等といった加工の容易な溝形状を採用することで、溝形成に伴う製造コストの増大を抑えることができる点は上述した通りである。
【0080】
また、上述した実施形態及び変形例では、弁装置の一例として、蓋部材28の外径φ11が弁本体10の外径φ12よりも大きくなった弁装置1が例示されている。しかしながら、弁装置は、これに限るものではなく、蓋部材の外径と弁本体の外径とが同径となったものでもよく、あるいは、蓋部材の外径が弁本体の外径よりも小さくなったもの等でもよい。ただし、蓋部材28の外径φ11が弁本体10の外径φ12よりも大きくすることで、ロウ付け部からのロウ材6の流出を一層抑えてロウ付け固定を行うことができる点も上述した通りである。
【符号の説明】
【0081】
1 弁装置
5 冷凍サイクル装置
6 ロウ材
10 弁本体
10a 外周
11 弁室
12 弁口
28 蓋部材
30 弁体
71 ロータケース
111 端部
112 進入孔
281 底壁
281a 外面
282 通過口
283 外周面
284 R部分(面取り部)
284a,394a 面取り開始位置
285,385,386,387,395 溝
285a,385a,386a 外側縁
285b,385b,386b 最下位部分
285c 突起
286 溶接個所
394 C部分(面取り部)
d11 外径
t11,t31 肉厚
φ11,φ12 外径