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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-05
(45)【発行日】2024-04-15
(54)【発明の名称】車両用照明装置、および車両用灯具
(51)【国際特許分類】
   F21S 43/19 20180101AFI20240408BHJP
   F21S 43/14 20180101ALI20240408BHJP
   F21S 45/10 20180101ALI20240408BHJP
   F21S 43/145 20180101ALI20240408BHJP
   F21W 103/55 20180101ALN20240408BHJP
   F21W 103/10 20180101ALN20240408BHJP
   F21W 103/20 20180101ALN20240408BHJP
   F21W 103/35 20180101ALN20240408BHJP
   F21W 103/45 20180101ALN20240408BHJP
   F21W 103/40 20180101ALN20240408BHJP
   F21Y 115/15 20160101ALN20240408BHJP
   F21Y 115/30 20160101ALN20240408BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20240408BHJP
【FI】
F21S43/19
F21S43/14
F21S45/10
F21S43/145
F21W103:55
F21W103:10
F21W103:20
F21W103:35
F21W103:45
F21W103:40
F21Y115:15
F21Y115:30
F21Y115:10 300
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020073439
(22)【出願日】2020-04-16
(65)【公開番号】P2021170496
(43)【公開日】2021-10-28
【審査請求日】2023-02-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000003757
【氏名又は名称】東芝ライテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100146592
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 浩
(74)【代理人】
【氏名又は名称】白井 達哲
(74)【代理人】
【識別番号】100176751
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 耕平
(72)【発明者】
【氏名】日野 清和
【審査官】當間 庸裕
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0063706(US,A1)
【文献】特開2019-061765(JP,A)
【文献】特開2006-064030(JP,A)
【文献】実開平03-004605(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 43/19
F21S 43/14
F21S 45/10
F21S 43/145
F21W 103/55
F21W 103/10
F21W 103/20
F21W 103/35
F21W 103/45
F21W 103/40
F21Y 115/15
F21Y 115/30
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フランジと、前記フランジの一方の面に設けられた装着部と、を有するソケットと;
前記装着部の、前記フランジ側とは反対側の端部に設けられ、少なくとも1つの発光素子を有する発光モジュールと;
前記装着部が設けられる孔を有するパッキンと;
を具備し、
前記パッキンは、
板状を呈し、厚み方向を貫通する前記孔が設けられた本体部と;
前記本体部の、外周縁側に設けられた第1の凸部と;
前記本体部の、外周縁側であって、前記第1の凸部の外側に設けられ、前記本体部の、前記フランジ側、および、前記本体部の、前記フランジ側とは反対側に突出する第2の凸部と;
を有し、
前記第2の凸部の中心軸は、前記孔の中心軸に沿って延びている車両用照明装置。
【請求項2】
前記第2の凸部の断面の輪郭は、四角形、または、三角形を含んでいる請求項1記載の車両用照明装置。
【請求項3】
前記車両用照明装置の中心軸の方向における、前記第2の凸部の寸法は、前記第1の凸部の寸法とは異なる請求項1または2に記載の車両用照明装置。
【請求項4】
前記車両用照明装置の中心軸の方向における、前記第2の凸部の寸法は、前記第1の凸部の寸法よりも小さい請求項1~3のいずれか1つに記載の車両用照明装置。
【請求項5】
請求項1~のいずれか1つに記載の車両用照明装置と;
前記車両用照明装置が取り付けられる筐体と;
を具備した車両用灯具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、車両用照明装置、および車両用灯具に関する。
【背景技術】
【0002】
ソケットと、ソケットの一方の端部側に設けられた発光モジュールと、を備えた車両用照明装置がある。ソケットは、フランジと、フランジの一方の面に設けられた装着部を備えている。発光モジュールは、装着部の端部に設けられ、装着部の端部が車両用灯具の筐体の内部に挿入される。
【0003】
近年においては、車両用照明装置の小型化が望まれている。そのため、車両用照明装置の中心軸に直交する方向における、装着部の寸法(外径寸法)が小さくなる傾向にある。ところが、装着部の外径寸法を小さくすると、装着部の剛性が小さくなる。車両用照明装置には、トランクルームの扉を開閉した際の衝撃や走行に伴う振動などが加わる。そのため、装着部の剛性が小さくなると、装着部が破損するおそれがある。
そこで、装着部の外径寸法を小さくしても、装着部が破損するのを抑制することができる技術の開発が望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2016-195099号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、装着部の外径寸法を小さくしても、装着部が破損するのを抑制することができる車両用照明装置、および車両用灯具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態に係る車両用照明装置は、フランジと、前記フランジの一方の面に設けられた装着部と、を有するソケットと;前記装着部の、前記フランジ側とは反対側の端部に設けられ、少なくとも1つの発光素子を有する発光モジュールと;前記装着部が設けられる孔を有するパッキンと;を具備している。前記パッキンは、板状を呈し、厚み方向を貫通する前記孔が設けられた本体部と;前記本体部の、外周縁側に設けられた第1の凸部と;前記本体部の、外周縁側であって、前記第1の凸部の外側に設けられ、前記本体部の、前記フランジ側、および、前記本体部の、前記フランジ側とは反対側に突出する第2の凸部と;を有する。前記第2の凸部の中心軸は、前記孔の中心軸に沿って延びている。
【発明の効果】
【0007】
本発明の実施形態によれば、装着部の外径寸法を小さくしても、装着部が破損するのを抑制することができる車両用照明装置、および車両用灯具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施の形態に係る車両用照明装置を例示するための模式斜視図である。
図2図1における車両用照明装置のA-A線断面図である。
図3】(a)~(c)は、他の実施形態に係るパッキンを例示するための模式断面図である。
図4】他の実施形態に係る車両用照明装置を例示するための模式断面図である。
図5】車両用灯具を例示するための模式部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しつつ、実施の形態について例示をする。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0010】
(車両用照明装置)
本実施の形態に係る車両用照明装置1は、例えば、自動車や鉄道車両などに設けることができる。自動車に設けられる車両用照明装置1としては、例えば、フロントコンビネーションライト(例えば、デイタイムランニングランプ(DRL:Daytime Running Lamp)、ポジションランプ、ターンシグナルランプなどが適宜組み合わされたもの)や、リアコンビネーションライト(例えば、ストップランプ、テールランプ、ターンシグナルランプ、バックランプ、フォグランプなどが適宜組み合わされたもの)などに用いられるものを例示することができる。ただし、車両用照明装置1の用途は、これらに限定されるわけではない。
【0011】
図1は、本実施の形態に係る車両用照明装置1を例示するための模式斜視図である。
図2は、図1における車両用照明装置1のA-A線断面図である。
図1および図2に示すように、車両用照明装置1には、ソケット10、発光モジュール20、給電端子30、伝熱部40、およびパッキン50を設けることができる。
【0012】
ソケット10には、装着部11、バヨネット12、フランジ13、放熱フィン14、およびコネクタホルダ15を設けることができる。
装着部11は、フランジ13の一方の面(放熱フィン14が設けられる側とは反対側の面)に設けられている。装着部11の外形形状は、柱状とすることができる。装着部11の外形形状は、例えば、円柱状とすることができる。装着部11は、フランジ13側とは反対側の端面に開口する凹部11aを有する。
【0013】
バヨネット12は、装着部11の側面11dに複数設けることができる。複数のバヨネット12は、車両用照明装置1の外側に向けて突出している。複数のバヨネット12は、フランジ13と対峙している。複数のバヨネット12は、車両用照明装置1を車両用灯具100の筐体101に取り付ける際に用いることができる。複数のバヨネット12は、ツイストロックに用いることができる。
【0014】
フランジ13は、板状を呈している。例えば、フランジ13は、円板状を呈するものとすることができる。フランジ13の外側面は、バヨネット12の外側面よりも車両用照明装置1の外方に位置することができる。
【0015】
放熱フィン14は、フランジ13の、装着部11側とは反対側に設けることができる。放熱フィン14は、少なくとも1つ設けることができる。例えば、図1および図2に例示をしたソケット10には複数の放熱フィン14が設けられている。複数の放熱フィン14は、所定の方向に並べて設けることができる。放熱フィン14は、板状を呈するものとすることができる。
【0016】
コネクタホルダ15は、フランジ13の、装着部11が設けられる側とは反対側の面に設けることができる。コネクタホルダ15は筒状を呈している。シール部材105aを有するコネクタ105は、コネクタホルダ15の内部に挿入される。そのため、コネクタホルダ15の孔の断面形状および断面寸法は、シール部材105aを有するコネクタ105の断面形状および断面寸法に適合したものとなっている。
【0017】
発光モジュール20において発生した熱は、主に、装着部11およびフランジ13を介して放熱フィン14に伝わる。放熱フィン14に伝わった熱は、主に、放熱フィン14から外部に放出される。
そのため、発光モジュール20において発生した熱を外部に伝えることを考慮して、ソケット10は高い熱伝導率を有する材料から形成することが好ましい。高い熱伝導率を有する材料は、例えば、アルミニウムなどの金属とすることができる。
【0018】
また、近年においては、ソケット10は、発光モジュール20において発生した熱を効率よく放熱することができ、且つ、軽量であることが望まれている。そのため、ソケット10は、高熱伝導性樹脂から形成することがさらに好ましい。高熱伝導性樹脂は、例えば、樹脂と無機材料を用いたフィラーを含む。高熱伝導性樹脂は、例えば、PET(Polyethylene terephthalate)やナイロン等の樹脂に、炭素や酸化アルミニウムなどを用いたフィラーを混合させたものとすることができる。
【0019】
高熱伝導性樹脂を含み、装着部11、バヨネット12、フランジ13、放熱フィン14、およびコネクタホルダ15が一体に成形されたソケット10とすれば、発光モジュール20において発生した熱を効率よく放熱することができる。また、ソケット10の重量を軽くすることができる。この場合、装着部11、バヨネット12、フランジ13、放熱フィン14、およびコネクタホルダ15は、射出成形法などを用いて、一体成形することができる。また、インサート成形法などを用いて、ソケット10と給電部30を一体成形することもできる。
【0020】
発光モジュール20(基板21)は、装着部11の、フランジ13側とは反対側の端部に設けることができる。
発光モジュール20には、基板21、発光素子22、抵抗23、制御素子24、コンデンサ25、枠部26、封止部27、および被覆部28を設けることができる。
【0021】
基板21は、板状を呈している。基板21の平面形状は、例えば、四角形とすることができる。基板21は、例えば、伝熱部40の、凹部11aの底面11a1側とは反対側の面40aに接着することができる。この場合、接着剤は、熱伝導率の高い接着剤とすることが好ましい。例えば、接着剤は、無機材料を用いたフィラーが混合された接着剤とすることができる。基板21は、例えば、セラミックス(例えば、酸化アルミニウムや窒化アルミニウムなど)などの無機材料、紙フェノールやガラスエポキシなどの有機材料などから形成することができる。また、基板21は、金属板の表面を絶縁性材料で被覆したものであってもよい。発光素子22の発熱量が多い場合には、放熱の観点から熱伝導率の高い材料を用いて基板21を形成することが好ましい。熱伝導率の高い材料としては、例えば、酸化アルミニウムや窒化アルミニウムなどのセラミックス、高熱伝導性樹脂、金属板の表面を絶縁性材料で被覆したものなどを例示することができる。また、基板21は、単層構造を有するものであってもよいし、多層構造を有するものであってもよい。
【0022】
また、基板21の表面には、配線パターンを設けることができる。配線パターンは、例えば、銀を主成分とする材料から形成することもできるし、銅を主成分とする材料などから形成することもできる。
【0023】
発光素子22は、少なくとも1つ設けることができる。図1および図2に例示をした発光モジュール20の場合には、4つの発光素子22が設けられている。以下においては、複数の発光素子22が設けられる場合を例示する。複数の発光素子22は、互いに直列接続することができる。また、発光素子22は、抵抗23と直列接続することができる。
【0024】
複数の発光素子22は、基板21の、伝熱部40側とは反対側に設けることができる。複数の発光素子22は、配線パターンに電気的に接続することができる。
【0025】
複数の発光素子22は、例えば、発光ダイオード、有機発光ダイオード、レーザダイオードなどとすることができる。
複数の発光素子22は、例えば、表面実装型の発光素子、リード線を有する砲弾型の発光素子、チップ状の発光素子などとすることができる。ただし、発光モジュール20の小型化を考慮すると、発光素子22は、チップ状の発光素子とすることが好ましい。チップ状の発光素子22は、COB(Chip On Board)により実装することができる。この様にすれば、狭い領域に多くの発光素子22を設けることができる。そのため、発光モジュール20の小型化、ひいては車両用照明装置1の小型化を図ることができる。
【0026】
複数の発光素子22が上下電極型の発光素子、または上部電極型の発光素子である場合には、複数の発光素子22は、配線により配線パターンと電気的に接続することができる。発光素子22と配線パターンとは、例えば、ワイヤーボンディング法により電気的に接続することができる。複数の発光素子22がフリップチップ型の発光素子である場合には、複数の発光素子22は、配線パターンに直接実装することができる。
複数の発光素子22の数、大きさ、配置などは、例示をしたものに限定されるわけではなく、車両用照明装置1の大きさや用途などに応じて適宜変更することができる。
【0027】
抵抗23は、基板21の、伝熱部40側とは反対側に設けることができる。抵抗23は、少なくとも1つ設けることができる。抵抗23は、配線パターンに電気的に接続することができる。
【0028】
抵抗23は、例えば、表面実装型の抵抗器、リード線を有する抵抗器(酸化金属皮膜抵抗器)、スクリーン印刷法などを用いて形成された膜状の抵抗器などとすることができる。なお、図1に例示をした抵抗23は、膜状の抵抗器である。
【0029】
膜状の抵抗器の材料は、例えば、酸化ルテニウム(RuO)とすることができる。膜状の抵抗器は、例えば、スクリーン印刷法および焼成法を用いて形成することができる。抵抗23が膜状の抵抗器であれば、抵抗23と基板21との接触面積を大きくすることができるので、放熱性を向上させることができる。また、複数の抵抗23を一度に形成することができる。そのため、生産性を向上させることができる。また、複数の抵抗23における抵抗値のばらつきを抑制することができる。
【0030】
ここで、発光素子22の順方向電圧特性には、ばらつきがあるので、アノード端子とグランド端子との間の印加電圧を一定にすると、発光素子22から出射する光の明るさ(光束、輝度、光度、照度)にばらつきが生じる。そのため、発光素子22から出射する光の明るさが所定の範囲内に収まるように、抵抗23により、発光素子22に流れる電流の値が所定の範囲内となるようにする。この場合、抵抗23の抵抗値を変化させることで、発光素子22に流れる電流の値が所定の範囲内となるようにすることができる。
【0031】
抵抗23が膜状の抵抗器であれば、抵抗23の一部を除去すれば、抵抗値を増加させることができる。例えば、抵抗23にレーザ光を照射すれば抵抗23の一部を容易に除去することができる。抵抗23が表面実装型の抵抗器やリード線を有する抵抗器などの場合には、発光素子22の順方向電圧特性に応じて適切な抵抗値を有する抵抗23を選択すればよい。抵抗23の数、大きさ、配置などは、例示をしたものに限定されるわけではなく、発光素子22の数や仕様などに応じて適宜変更することができる。
【0032】
制御素子24は、基板21の、伝熱部40側とは反対側に設けることができる。制御素子24は、少なくとも1つ設けることができる。制御素子24は、配線パターンに電気的に接続することができる。制御素子24は、複数の発光素子22および抵抗23と直列接続することができる。
【0033】
制御素子24は、逆方向電圧が発光素子22に印加されないようにするため、および、逆方向からのパルスノイズが発光素子22に印加されないようにするために設けることができる。制御素子24は、例えば、ダイオードとすることができる。制御素子24は、例えば、表面実装型のダイオード、リード線を有するダイオード、チップ状のダイオードなどとすることができる。図1に例示をした制御素子24は、表面実装型のダイオードである。
【0034】
コンデンサ25は、例えば、ノイズ対策や電圧を平滑化させるために設けることができる。コンデンサ25は、基板21の、伝熱部40側とは反対側に設けることができる。コンデンサ25は、少なくとも1つ設けることができる。コンデンサ25は、配線パターンに電気的に接続することができる。コンデンサ25は、複数の発光素子22と並列接続することができる。コンデンサ25は、チップ状のコンデンサ、または表面実装型のコンデンサとすることができる。
【0035】
枠部26は、基板21の、伝熱部40側とは反対側に設けることができる。枠部26は、基板21に接着することができる。この場合、枠部26は接着剤により基板21に接着することもできるし、枠部26と基板21との間に設けられた封止部27の一部により接着することもできる。
【0036】
枠部26は、枠状を呈するものとすることができる。枠部26に囲まれた領域には複数の発光素子22を設けることができる。例えば、枠部26は、複数の発光素子22を囲むことができる。枠部26は、樹脂から形成することができる。樹脂は、例えば、PBT(polybutylene terephthalate)、PC(polycarbonate)、PET、ナイロン(Nylon)、PP(polypropylene)、PE(polyethylene)、PS(polystyrene)などの熱可塑性樹脂とすることができる。枠部26は、例えば、射出成形法などにより形成することができる。
【0037】
また、樹脂に酸化チタンなどの粒子を混合して、発光素子22から出射した光に対する反射率を向上させることができる。また、枠部26は、例えば、白色の樹脂から形成することもできる。枠部26の内壁面は、基板21から離れるに従い枠部26の中心軸から離れる方向に傾斜する傾斜面とすることもできる。発光素子22から出射した光の一部は、枠部26の内壁面で反射されて、車両用照明装置1の正面側に向けて出射する。すなわち、枠部26は、封止部27の形成範囲を規定する機能と、リフレクタの機能とを有することもできる。
【0038】
なお、以上においては、枠部26を予め形成し、形成された枠部26を基板21に接着する場合を説明した。しかしながら、枠部26は、軟化させた樹脂を基板21の上に枠状に供給し、これを硬化させることで形成することもできる。例えば、溶剤などを加えて軟化させた樹脂、または、加熱することで軟化させた樹脂を基板21の上に環状に供給し、これを硬化させることで枠部26を形成することができる。軟化させた樹脂の供給は、例えば、ディスペンサやホットメルト装置などを用いて行うことができる。
【0039】
なお、枠部26は省くこともできる。枠部26が省かれる場合には、複数の発光素子22を覆うドーム状の封止部27を設けることができる。なお、枠部26が設けられていれば、封止部27の形成範囲を規定することができる。そのため、封止部27の平面寸法が大きくなるのを抑制することができるので、発光モジュール20の小型化、ひいては車両用照明装置1の小型化を図ることができる。
【0040】
封止部27は、枠部26の内側に設けることができる。封止部27は、枠部26により囲まれた領域を覆うように設けることができる。封止部27は、複数の発光素子22を覆っている。封止部27は、チップ状の発光素子22を保護する機能を有している。なお、発光素子22が、表面実装型の発光素子や、リード線を有する砲弾型の発光素子などの場合には、枠部26および封止部27を省くことができる。
【0041】
封止部27は、透光性を有する樹脂から形成することができる。封止部27は、例えば、シリコーン樹脂などから形成することができる。封止部27は、例えば、枠部26により囲まれた領域に、溶剤などを用いて軟化させた樹脂を充填することで形成することができる。樹脂の充填は、例えば、ディスペンサなどを用いて行うことができる。また、封止部27には、蛍光体を含めることができる。蛍光体は、例えば、YAG系蛍光体(イットリウム・アルミニウム・ガーネット系蛍光体)とすることができる。ただし、蛍光体の種類は、車両用照明装置1の用途などに応じて所定の発光色が得られるように適宜変更することができる。
【0042】
被覆部28は、配線パターンや膜状の抵抗23を覆うことができる。被覆部28は、配線パターンや膜状の抵抗23を保護するために設けることができる。被覆部28は、例えば、樹脂やガラス材料などを含むことができる。
【0043】
給電部30は、複数の給電端子31および絶縁部32を有することができる。
複数の給電端子31は、棒状体とすることができる。複数の給電端子31は、凹部11aの底面11a1から突出している。複数の給電端子31は、所定の方向に並べて設けることができる。複数の給電端子31は、絶縁部32の内部に設けられている。複数の給電端子31の発光モジュール20側の端部は、配線パターンと半田付けされている。複数の給電端子31の放熱フィン14側の端部は、コネクタホルダ15の内部に露出している。コネクタホルダ15の内部に露出する複数の給電端子30には、コネクタ105が嵌め合わされる。複数の給電端子31は、導電性を有する。複数の給電端子31は、例えば、銅合金などの金属から形成することができる。なお、複数の給電端子31の数、形状、配置、材料などは例示をしたものに限定されるわけではなく、適宜変更することができる。
【0044】
前述したように、ソケット10は熱伝導率の高い材料から形成することが好ましい。ところが、熱伝導率の高い材料は導電性を有している場合がある。例えば、金属や、炭素からなるフィラーを含む高熱伝導性樹脂などは導電性を有している。そのため、絶縁部32は、給電端子31と、導電性を有するソケット10との間を絶縁するために設けられている。また、絶縁部32は、複数の給電端子31を保持する機能をも有する。なお、ソケット10が絶縁性を有する高熱伝導性樹脂(例えば、セラミックスからなるフィラーを含む高熱伝導性樹脂など)から形成される場合には、絶縁部32を省くことができる。この場合、ソケット10が複数の給電端子31を保持する。
【0045】
絶縁部は、絶縁性を有する樹脂から形成することができる。絶縁部は、例えば、PETやナイロンなどから形成することができる。絶縁部は、例えば、ソケット10に設けられた孔の内部に圧入したり、孔の内部に接着したり、孔の内部に溶着したりすることができる。
【0046】
伝熱部40は、ソケット10と発光モジュール20との間に設けることができる。伝熱部40は、熱伝導率の高い材料から形成することが好ましい。伝熱部40は、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金などの金属から形成することができる。伝熱部40は、凹部11aの底面11a1に接着することができる。この場合、接着剤は、基板21を伝熱部40の面40aに接着する接着剤と同じとすることができる。また、伝熱部40は、熱伝導グリス(放熱グリス)を含む層を介して、凹部11aの底面11a1に取り付けることもできる。熱伝導グリスは、例えば、変性シリコーンに、無機材料を用いたフィラーが混合されたものとすることができる。また、伝熱部40は、インサート成形法などを用いて、凹部11aの底面11a1に埋め込むこともできる。
【0047】
なお、発光モジュール20において発生する熱が少ない場合には、伝熱部40を省くこともできる。伝熱部40が省かれる場合には、例えば、発光モジュール20を凹部11aの底面11a1に接着することができる。
【0048】
パッキン50は、フランジ13の、装着部11が設けられる側に設けることができる。パッキン50は、中央部分に装着部11が設けられる孔を有する。例えば、パッキン50は、環状を呈し、装着部11を囲んでいる。
パッキン50は、例えば、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)やシリコーン樹脂などの弾性を有する材料から形成することができる。後述する図5に示すように、パッキン50がフランジ13と車両用灯具100の筐体101との間に挟まれることで、筐体101の内部空間が密閉される。また、パッキン50の弾性力により、バヨネット12が筐体101に押し付けられる。そのため、車両用照明装置1が、筐体101から脱離するのを抑制することができる。
【0049】
ここで、後述する図5に示すように、装着部11は、筐体101に設けられた孔101aに挿入される。筐体101に装着された車両用照明装置1には、トランクルームの扉を開閉した際の衝撃や走行に伴う振動などが加わる。そのため、衝撃などにより、筐体101に対して車両用照明装置1(装着部11)が大きく傾くと、装着部11に加わる力が大きくなって、装着部11が破損するおそれがある。また、近年においては、車両用照明装置1の小型化が望まれている。そのため、装着部11の、中心軸1aに直交する方向の寸法が小さくなる傾向にあるので、装着部11の剛性が低下して、装着部11の破損がさらに生じ易くなるおそれがある。
【0050】
一般的には、パッキン50の外周縁近傍が、フランジ13と筐体101との間に挟まれる。すなわち、パッキン50の外周縁近傍が、車両用照明装置1を支持する。そのため、パッキン50の、中心軸1aに直交する方向の寸法(外径寸法)が大きくなれば、車両用照明装置1が傾くのを抑制することが容易となる。
【0051】
ところが、前述したように、装着部11の、中心軸1aに直交する方向の寸法は小さくなる傾向にある。この場合、パッキン50の外径寸法を、装着部11の寸法に応じて小さくすると、パッキン50の外周縁近傍が中心軸1aに近づくので、装着部11の傾きが大きくなる。
【0052】
また、パッキン50の外径寸法をそのままにして、パッキン50の内周縁と装着部11の側面11dとの間の隙間を大きくすると、装着部11に対するパッキン50の位置のばらつきが大きくなる。パッキン50の位置のばらつきが大きくなると、中心軸1aに対するパッキン50の外周縁近傍の位置がばらつくので、装着部11の傾き、ひいては、装着部11に作用する力や配光特性がばらつくおそれがある。
【0053】
また、パッキン50の外径寸法をそのままにして、パッキン50の内周縁と中心軸1aとの間の距離を装着部11の寸法に合わせて小さくすると、パッキン50の剛性が低下する。パッキン50の剛性が低下すると、ツイストロックにより、車両用照明装置1を筐体101に装着した際に、パッキン50の位置がずれたり、パッキン50がよじれたりするおそれがある。
【0054】
また、パッキン50の外径寸法をそのままにして、中心軸1aに直交する方向における、パッキン50の外周縁近傍の寸法を大きくすると、パッキン50と筐体101との接触面積、およびパッキン50とフランジ13との接触面積が大きくなる。これらの接触面積が大きくなると、ツイストロックを行う際の抵抗が大きくなる。そのため。車両用照明装置1を筐体101に着脱する際の作業性が悪くなる。
【0055】
そこで、図2に示すように、パッキン50には、本体部50a、第1の凸部50b、および第2の凸部50cが設けられている。本体部50a、第1の凸部50b、および第2の凸部50cは、一体に形成することができる。
【0056】
本体部50aは、板状を呈している。本体部50aの中央部分には、厚み方向を貫通する孔が設けられている。本体部50aは、例えば、略円環状を呈したものとすることができる。本体部50aの孔には、装着部11を挿入することができる。本体部50aの内周面(孔の内壁)は、装着部11の側面11dに接触してもよいし、本体部50aの内周面と装着部11の側面11dとの間に僅かな隙間があってもよい。
【0057】
第1の凸部50bは、本体部50aの外周縁側に設けられている。中心軸1aの方向における、第1の凸部50bの寸法(厚み)は、本体部50aの寸法(厚み)よりも大きい。例えば、第1の凸部50bは、本体部50aからフランジ13側に突出する凸状体、および本体部50aからフランジ13側とは反対側に突出する凸状体とすることができる。
【0058】
例えば、車両用照明装置1を車両用灯具100の筐体101に取り付けた際には、中心軸1aの方向における第1の凸部50bの一方の端部(頂部)がフランジ13と接触し、他方の端部(頂部)が筐体101と接触する。この様にすれば、筐体101の内部空間を密閉することができる。また、第1の凸部50bの弾性力により、バヨネット12が筐体101に押し付けられので、車両用照明装置1が、筐体101から脱離するのを抑制することができる。
【0059】
第2の凸部50cは、本体部50aの外周縁側であって、第1の凸部50bの外側に設けることができる。中心軸1aの方向における、第2の凸部50cの寸法(厚み)は、本体部50aの寸法(厚み)よりも大きい。この場合、中心軸1aの方向における、第2の凸部50cの寸法は、第1の凸部50bの寸法とは異なるようにすることができる。中心軸1aの方向における、第2の凸部50cの寸法は、第1の凸部50bの寸法よりも小さくすることが好ましい。例えば、第2の凸部50cは、本体部50aからフランジ13側に突出する凸状体、および本体部50aからフランジ13側とは反対側に突出する凸状体とすることができる。
【0060】
車両用照明装置1を車両用灯具100の筐体101に取り付けた際には、中心軸1aの方向における第2の凸部50cの一方の端部(頂部)がフランジ13と接触してもよいし、フランジ13との間に僅かな隙間が生じてもよい。第2の凸部50cの他方の端部(頂部)が筐体101と接触してもよいし、筐体101との間に僅かな隙間が生じてもよい。
【0061】
例えば、第1の凸部50bは、主に、筐体101の内部空間を密閉する機能を有する。例えば、第2の凸部50cは、主に、車両用照明装置1が傾くのを抑制する機能を有する。
第1の凸部50bおよび第2の凸部50cは、例えば、環状を呈するものとすることができる。また、柱状を呈する複数の第2の凸部50cを設けることもできる。
【0062】
第2の凸部50cは第1の凸部50bの外側に設けられているので、車両用照明装置1が筐体101に対して傾いた際に、装着部11の傾きが大きくなるのを抑制することができる。
また、装着部11の小型化に伴い、第1の凸部50bと中心軸1aとの間の寸法が小さくなったとしても、第2の凸部50cと中心軸1aとの間の寸法を維持することができるので、装着部11の傾きが大きくなるのを抑制することができる。
【0063】
また、中心軸1aの方向における、第2の凸部50cの寸法が、第1の凸部50bの寸法よりも小さくなっていれば、ツイストロックを行う際の抵抗が大きくなるのを抑制することができる。また、ツイストロックを行った際に、パッキン50がよじれたりするのを抑制することができる。
【0064】
第1の凸部50bおよび第2の凸部50cの断面の輪郭は、曲線により構成することもできるし、直線により構成することもできるし、曲線と直線とにより構成することもできる。図2に例示をした第1の凸部50bの断面の輪郭は直線により構成され、第2の凸部50cの断面の輪郭は曲線により構成されている。例えば、曲線により構成された断面の輪郭は、円や楕円の一部とすることができる。この場合、断面の輪郭が曲線により構成されていれば、筐体101やフランジ13との接触面積を小さくすることができる。そのため、ツイストロックを行う際の抵抗を小さくすることができるので、ツイストロックを行った際に、パッキン50がよじれたりするのを抑制することができる。
【0065】
図3(a)~(c)は、他の実施形態に係るパッキンを例示するための模式断面図である。
図3(a)に示すように、パッキン51には、本体部50a、第1の凸部50b、および第2の凸部51aを設けることができる。本体部50a、第1の凸部50b、および第2の凸部51aは、一体に形成することができる。
【0066】
第2の凸部51aは、本体部50aの外周縁側であって、第1の凸部50bの外側に設けることができる。中心軸1aの方向における、第2の凸部51aの寸法(厚み)は、本体部50aの寸法(厚み)よりも大きい。この場合、中心軸1aの方向における、第2の凸部51aの寸法は、第1の凸部50bの寸法とは異なるようにすることができる。中心軸1aの方向における、第2の凸部51aの寸法は、第1の凸部50bの寸法よりも小さくすることが好ましい。例えば、第2の凸部51aは、本体部50aからフランジ13側に突出する凸状体、および本体部50aからフランジ13側とは反対側に突出する凸状体とすることができる。第2の凸部51aは、例えば、環状を呈するものとすることができる。また、第2の凸部51aは、例えば、柱状を呈し、複数設けることもできる。
【0067】
第2の凸部51aの断面の輪郭は直線により構成することができる。例えば、図3(a)に示すように、第2の凸部51aの断面の輪郭は四角形とすることができる。第2の凸部51aの断面の輪郭を四角形とすれば、前述した車両用照明装置1の傾きを抑制する効果を高めることができる。
【0068】
図3(b)に示すように、パッキン52には、本体部50a、第1の凸部50b、および第2の凸部52aを設けることができる。本体部50a、第1の凸部50b、および第2の凸部52aは、一体に形成することができる。
【0069】
第2の凸部52aは、本体部50aの外周縁側であって、第1の凸部50bの外側に設けることができる。中心軸1aの方向における、第2の凸部52aの寸法(厚み)は、本体部50aの寸法(厚み)よりも大きい。この場合、中心軸1aの方向における、第2の凸部52aの寸法は、第1の凸部50bの寸法とは異なるようにすることができる。中心軸1aの方向における、第2の凸部52aの寸法は、第1の凸部50bの寸法よりも小さくすることが好ましい。例えば、第2の凸部52aは、本体部50aからフランジ13側に突出する凸状体、および本体部50aからフランジ13側とは反対側に突出する凸状体とすることができる。第2の凸部52aは、例えば、環状を呈するものとすることができる。また、第2の凸部52aは、例えば、柱状を呈し、複数設けることもできる。また、複数の第2の凸部52aを、中心軸1aに直交する方向に並べて設けることもできる。
【0070】
第2の凸部52aの断面の輪郭は直線により構成することができる。例えば、図3(b)に示すように、第2の凸部52aの断面の輪郭は三角形とすることができる。第2の凸部52aの断面の輪郭を三角形とすれば、筐体101やフランジ13との接触面積を小さくすることができるので、ツイストロックを行う際の抵抗を小さくすることができる。そのため、ツイストロックを行った際に、パッキン52がよじれたりするのを抑制することができる。
【0071】
図3(c)に示すように、パッキン53には、本体部50a、第1の凸部50b、および第2の凸部53aを設けることができる。本体部50a、第1の凸部50b、および第2の凸部53aは、一体に形成することができる。
【0072】
第2の凸部53aは、本体部50aの外周縁側であって、第1の凸部50bの外側に設けることができる。中心軸1aの方向における、第2の凸部53aの寸法(厚み)は、本体部50aの寸法(厚み)よりも大きい。この場合、中心軸1aの方向における、第2の凸部53aの寸法は、第1の凸部50bの寸法とは異なるようにすることができる。中心軸1aの方向における、第2の凸部53aの寸法は、第1の凸部50bの寸法よりも小さくすることが好ましい。例えば、第2の凸部53aは、本体部50aからフランジ13側に突出する凸状体、および本体部50aからフランジ13側とは反対側に突出する凸状体とすることができる。第2の凸部53aは、例えば、環状を呈するものとすることができる。また、第2の凸部53aは、例えば、柱状を呈し、複数設けることもできる。
【0073】
中心軸1aの方向における、第2の凸部53aの端部(頂部)には、複数の凸部を設けることができる。第2の凸部53aの頂部に複数の凸部が設けられていれば、筐体101やフランジ13との接触面積を小さくすることができるので、ツイストロックを行う際の抵抗を小さくすることができる。そのため、ツイストロックを行った際に、パッキン53がよじれたりするのを抑制することができる。
なお、第2の凸部53aの断面の輪郭は、曲線により構成されていてもよいし、直線により構成されていてもよいし、曲線と直線とにより構成されていてもよい。
【0074】
図4は、他の実施形態に係る車両用照明装置1bを例示するための模式断面図である。 図4に示すように、車両用照明装置1bには、ソケット10、発光モジュール20、給電端子30、伝熱部40、パッキン54、および支持部55を設けることができる。
【0075】
パッキン54には、本体部50aおよび第1の凸部50bが設けられている。パッキン54には、前述した第2の凸部50c、51a、52a、53aが設けられていない。本体部50aおよび第1の凸部50bは、一体に形成することができる。
【0076】
支持部55は、パッキン54が設けられる孔を有している。例えば、支持部55は、環状を呈したものとすることができる。支持部55は、パッキン54を囲む様に設けることができる。支持部55は、フランジ13から分離されている。支持部55は、フランジ13の一方の面上を移動可能となっている。支持部55の内壁面とパッキン54との間には僅かな隙間があってもよいし、接触していてもよい。支持部55とフランジ13との間、および支持部55とパッキン54との間には滑りが生じるようにすることが好ましい。例えば、中心軸1aの方向における、支持部55の寸法(厚み)は、パッキン54(第1の凸部50b)の寸法よりも小さくすることができる。支持部55とフランジ13との間、および支持部55とパッキン54との間に滑りを生じさせることができれば、ツイストロックを行う際の抵抗を小さくすることができる。
【0077】
支持部55の断面の輪郭は、曲線により構成されていてもよいし、直線により構成されていてもよいし、曲線と直線とにより構成されていてもよい。この場合、中心軸1aの方向における端部の面積が小さくなるような断面形状とすることが好ましい。例えば、支持部55の断面の輪郭は、円、楕円、菱形などとすることができる。また、支持部55の表面に凹凸が設けられていてもよい。この様な断面形状を有する支持部55とすれば、筐体101やフランジ13との接触面積を小さくすることができるので、ツイストロックを行う際の抵抗を小さくすることができる。
支持部55の材料には特に限定がない。支持部55の材料は、例えば、樹脂や金属などとすることができる。
【0078】
(車両用灯具)
次に、車両用灯具100について例示する。
なお、以下においては、一例として、車両用灯具100が自動車に設けられるフロントコンビネーションライトである場合を説明する。ただし、車両用灯具100は、自動車に設けられるフロントコンビネーションライトに限定されるわけではない。車両用灯具100は、自動車や鉄道車両などに設けられる車両用灯具であればよい。
【0079】
図5は、車両用灯具100を例示するための模式部分断面図である。
図5に示すように、車両用灯具100には、車両用照明装置1(1b)、筐体101、カバー102、光学要素103、およびコネクタ105が設けられている。
【0080】
筐体101は、装着部11を保持する。筐体101は、一方の端部側が開口した箱状を呈している。筐体101は、例えば、光を透過しない樹脂などから形成することができる。筐体101の底面には、装着部11のバヨネット12が設けられた部分が挿入される取付孔101aが設けられている。取付孔101aの周縁には、装着部11に設けられたバヨネット12が挿入される凹部が設けられている。なお、筐体101に取付孔101aが直接設けられる場合を例示したが、取付孔101aを有する取付部材が筐体101に設けられていてもよい。
【0081】
車両用照明装置1を車両用灯具100に取り付ける際には、装着部11のバヨネット12が設けられた部分を取付孔101aに挿入し、車両用照明装置1を回転させる。すると、取付孔101aの周縁に設けられた嵌合部にバヨネット12が保持される。この様な取り付け方法は、ツイストロックと呼ばれている。
【0082】
カバー102は、筐体101の開口を塞ぐようにして設けられている。カバー102は、透光性を有する樹脂などから形成することができる。カバー102は、レンズなどの機能を有するものとすることもできる。
【0083】
光学要素103には、車両用照明装置1から出射した光が入射する。光学要素103は、車両用照明装置1から出射した光の反射、拡散、導光、集光、所定の配光パターンの形成などを行う。例えば、図5に例示をした光学要素103はリフレクタである。この場合、光学要素103は、車両用照明装置1から出射した光を反射して、所定の配光パターンが形成されるようにする。
【0084】
コネクタ105は、コネクタホルダ15の内部に露出している複数の給電端子31の端部に嵌め合わされる。コネクタ105には、図示しない電源などが電気的に接続されている。そのため、コネクタ105を給電端子31の端部に嵌め合わせることで、図示しない電源などと、発光素子22とが電気的に接続される。また、コネクタ105には、シール部材105aが、設けられている。シール部材105aは、コネクタホルダ15の内部に水が侵入するのを防ぐために設けられている。シール部材105aを有するコネクタ105がコネクタホルダ15の内部に挿入された際には、コネクタホルダ15の内部が水密となるように密閉される。
【0085】
以上、本発明のいくつかの実施形態を例示したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。これら実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
【符号の説明】
【0086】
1 車両用照明装置、1a 中心軸、1b 車両用照明装置、10 ソケット、11 装着部、13 フランジ、20 発光モジュール、21 基板、22 発光素子、50 パッキン、50a 本体部、50b シール部、50c 支持部、51 パッキン、51a 支持部、52 パッキン、52a 支持部、53 パッキン、53a 支持部、54 パッキン、55 支持部、100 車両用灯具、101 筐体
図1
図2
図3
図4
図5