(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-05
(45)【発行日】2024-04-15
(54)【発明の名称】腸内微生物分析結果を提供する方法及びサーバ
(51)【国際特許分類】
G16H 50/30 20180101AFI20240408BHJP
【FI】
G16H50/30
(21)【出願番号】P 2022544436
(86)(22)【出願日】2020-12-15
(86)【国際出願番号】 KR2020018347
(87)【国際公開番号】W WO2021149920
(87)【国際公開日】2021-07-29
【審査請求日】2022-07-21
(31)【優先権主張番号】10-2020-0009521
(32)【優先日】2020-01-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】522074556
【氏名又は名称】エイチイエム ファーマ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100087398
【氏名又は名称】水野 勝文
(74)【代理人】
【識別番号】100128783
【氏名又は名称】井出 真
(74)【代理人】
【識別番号】100128473
【氏名又は名称】須澤 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100160886
【氏名又は名称】久松 洋輔
(74)【代理人】
【識別番号】100209060
【氏名又は名称】冨所 剛
(72)【発明者】
【氏名】パク,ソ ヨン
(72)【発明者】
【氏名】ジ,ヨ セフ
【審査官】森田 充功
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-200687(JP,A)
【文献】特開2016-212584(JP,A)
【文献】国際公開第2017/026544(WO,A1)
【文献】特開2016-071721(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第110189827(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0166165(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0050534(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00-80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
腸内微生物分析結果を提供するサーバによって実行される腸内微生物分析結果を提供する方法において、
予め分析された腸内微生物情報に基づき、複数のグループを生成するステップと、
ユーザ端末からユーザの試料を採取するためのキット(Kit)の登録を受けるステップと、
前記ユーザの試料の分析による腸内微生物情報に基づき、前記ユーザを前記複数のグループのうち少なくとも1つに分類するステップと、
前記分類された少なくとも1つのグループに関する情報を含む腸内微生物分析結果を前記ユーザ端末に提供するステップと
を含み、
前記複数のグループのそれぞれは互いに異なるキャラクタに表現され、
前記分類された少なくとも1つのグループに関する情報は、前記分類された少なくとも1つのグループを表現するキャラクタのイメージ及び特徴を含み、
前記腸内微生物分析結果を提供するステップは、
前記分類された少なくとも1つのグループを表現するキャラクタ情報
、及び前記分類された少なくとも1つのグループに対応する腸内微生物情報と前記ユーザの腸内微生物情報との一致率を提供するステップを含み、
前記キャラクタ情報は、前記分類された少なくとも1つのグループに属する試料提供者の腸健康状態又はライフスタイルを類推できる単語で表現された名前、前記分類された少なくとも1つのグループに属する試料提供者の年齢及び食習慣
による体形を表すイメージ、及び前記分類された少なくとも1つのグループに属する試料提供者のライフスタイル、食習慣及び排便活動
により構成された情報を含む、腸内微生物分析結果提供方法。
【請求項2】
前記複数のグループは、複数の試料提供者の試料の分析による腸内微生物情報及び前記複数の試料提供者の問診情報に基づいて生成されたものである、請求項1に記載の腸内微生物分析結果提供方法。
【請求項3】
前記ユーザを前記複数のグループのうち少なくとも1つに分類するステップは、前記ユーザの腸内微生物情報及び前記複数のグループのそれぞれに対応する腸内微生物情報との類似度に基づき、前記ユーザを前記複数のグループのうち少なくとも1つに分類するステップを含む、請求項1に記載の腸内微生物分析結果提供方法。
【請求項4】
前記ユーザ端末から前記ユーザの問診情報を受信するステップをさらに含む、請求項1に記載の腸内微生物分析結果提供方法。
【請求項5】
前記問診情報に基づき、前記ユーザの腸健康に関する複数の症状を導出するステップをさらに含む、請求項4に記載の腸内微生物分析結果提供方法。
【請求項6】
前記腸内微生物分析結果は、前記複数の症状に関する情報及び前記複数の症状のそれぞれを誘発する少なくとも1つの腸内微生物に関する情報をさらに含む、請求項5に記載の腸内微生物分析結果提供方法。
【請求項7】
前記腸内微生物分析結果は、前記ユーザの腸内微生物のそれぞれの分量程度、複数の排便健康度に関する統計をさらに含む、請求項1に記載の腸内微生物分析結果提供方法。
【請求項8】
腸内微生物分析結果を提供するサーバにおいて、
予め分析された腸内微生物情報に基づき、複数のグループを生成するグループ生成部と、
ユーザ端末からユーザの試料を採取するためのキット(Kit)の登録を受けるキット登録部と、
前記ユーザの試料の分析による腸内微生物情報に基づき、前記ユーザを前記複数のグループのうち少なくとも1つに分類する分類部と、
前記分類された少なくとも1つのグループに関する情報を含む腸内微生物分析結果を前記ユーザ端末に提供する腸内微生物分析結果提供部と
を含み、
前記複数のグループのそれぞれは互いに異なるキャラクタに表現され、
前記分類された少なくとも1つのグループに関する情報は、前記分類された少なくとも1つのグループを表現するキャラクタのイメージ及び特徴を含み、
前記腸内微生物分析結果提供部は、
前記分類された少なくとも1つのグループを表現するキャラクタ情報
、及び前記分類された少なくとも1つのグループに対応する腸内微生物情報と前記ユーザの腸内微生物情報との一致率を提供し、
前記キャラクタ情報は、前記分類された少なくとも1つのグループに属する試料提供者の腸健康状態又はライフスタイルを類推できる単語で表現された名前、前記分類された少なくとも1つのグループに属する試料提供者の年齢及び食習慣
による体形を表すイメージ、及び前記分類された少なくとも1つのグループに属する試料提供者のライフスタイル、食習慣及び排便活動
により構成された情報を含む、腸内微生物分析結果提供サーバ。
【請求項9】
前記分類部は、前記ユーザの腸内微生物情報及び前記複数のグループのそれぞれに対応する腸内微生物情報との類似度に基づき、前記ユーザを前記複数のグループのうち少なくとも1つに分類する、請求項8に記載の腸内微生物分析結果提供サーバ。
【請求項10】
前記ユーザ端末から前記ユーザの問診情報を受信する問診情報受信部をさらに含む、請求項8に記載の腸内微生物分析結果提供サーバ。
【請求項11】
前記問診情報に基づき、前記ユーザの腸健康に関する複数の症状を導出する腸症状導出部をさらに含む、請求項10に記載の腸内微生物分析結果提供サーバ。
【請求項12】
前記腸内微生物分析結果は、前記複数の症状に関する情報及び前記複数の症状のそれぞれを誘発する少なくとも1つの腸内微生物に関する情報をさらに含む、請求項11に記載の腸内微生物分析結果提供サーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、腸内微生物分析結果を提供する方法及びサーバに関する。
【背景技術】
【0002】
腸内細菌叢(microbiota)は、宿主(ヒト)の免疫、代謝物質などの恒常性の維持に重要な役割をすると知られている。腸内細菌叢と宿主とは化学物質信号をやり取りし、腸内細菌叢による免疫細胞の発現や神経伝達物質の生成、短鎖脂肪酸(SCFA;Short chain fatty acids)などが宿主内の体系に大きな影響を及ぼす。
【0003】
プロバイオティクス/プレバイオティクスは、宿主の不均衡な腸内細菌叢を均衡化し、それによる健康な腸内細菌叢の代謝産物が宿主の健康を増進させる。既存のプロバイオティクスは、一般医薬品と同様に、全てのヒトに同一な菌量(dose)、類似した菌種(species)を与えている。
【0004】
しかし、ヒト毎のマイクロバイオーム類似性(microbiome similarity)は50%未満であり、ヒト毎に腸内環境が皆異なる。
【0005】
一方、ユーザが糞便の検診などによりユーザの腸内環境を検査するとしても、検査結果の内容がユーザには分かり難い用語からなっているので、自分の腸内環境がどのような状態であるかを確認することが難しい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】韓国公開特許公報第2019-0004586号(2019年1月14日付にて公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するためのものであり、腸健康に関する複数の特徴を含む複数のグループのうち、ユーザの腸内微生物情報に基づき、ユーザが分類されたグループに関する情報を含む腸内微生物分析結果をユーザ端末に提供することを目的としている。
【0008】
但し、本実施例が解決しようとする技術的課題は、上記したような技術的課題に限定されるものではなく、他の技術的課題が存在し得る。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した技術的課題を解決するための技術的手段として、本発明の第1の側面に係る腸内微生物分析結果を提供する方法は、予め分析された腸内微生物情報に基づき、複数のグループを生成するステップと、ユーザ端末からユーザの試料を採取するためのキット(Kit)の登録を受けるステップと、当該ユーザの試料の分析による腸内微生物情報に基づき、当該ユーザを当該複数のグループのうち少なくとも1つに分類するステップと、当該分類された少なくとも1つのグループに関する情報を含む腸内微生物分析結果を当該ユーザ端末に提供するステップとを含んでいても良い。
【0010】
本発明の第2の側面に係る腸内微生物分析結果を提供するサーバは、予め分析された腸内微生物情報に基づき、複数のグループを生成するグループ生成部と、ユーザ端末からユーザの試料を採取するためのキット(Kit)の登録を受けるキット登録部と、当該ユーザの試料の分析による腸内微生物情報に基づき、当該ユーザを当該複数のグループのうち少なくとも1つに分類する分類部と、当該分類された少なくとも1つのグループに関する情報を含む腸内微生物分析結果を当該ユーザ端末に提供する腸内微生物分析結果提供部とを含んでいても良い。
【0011】
上述した課題を解決するための手段は単なる例示であり、本発明を制限する意図で解釈されてはならない。上述した例示的な実施例の他にも、図面及び発明の詳細な説明に記載された追加の実施例が存在し得る。
【発明の効果】
【0012】
上述した本発明の課題を解決するための手段のうち何れか1つによれば、本発明は、腸健康に関する複数の特徴を含む複数のグループのうち、ユーザの腸内微生物情報に基づき、ユーザが分類されたグループに関する情報を含む腸内微生物分析結果をユーザ端末に提供することができる。
【0013】
これにより、本発明は、ユーザ端末にユーザの腸内微生物分析結果を提供することで、ユーザの腸内環境に対する理解度を上げるのに役立つことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の一実施例に係る、腸内微生物分析結果提供システムの構成図である。
【
図2】本発明の一実施例に係る、
図1に示された腸内微生物分析結果提供サーバのブロック図である。
【
図3】本発明の一実施例に係る、複数のグループ別にマッチングされる互いに異なるキャラクタを示す例示図である。
【
図4a】本発明の一実施例に係る、腸内微生物分析結果を提供する方法を説明するための図である。
【
図4b】本発明の一実施例に係る、腸内微生物分析結果を提供する方法を説明するための図である。
【
図4c】本発明の一実施例に係る、腸内微生物分析結果を提供する方法を説明するための図である。
【
図4d】本発明の一実施例に係る、腸内微生物分析結果を提供する方法を説明するための図である。
【
図5】本発明の一実施例に係る、腸内微生物分析結果を提供する方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下では、添付した図面を参照しながら、本発明の属する技術分野において通常の知識を有する者が容易に実施できるように本発明の実施例を詳しく説明する。ところが、本発明は様々な異なる形態に具現されることができ、ここで説明する実施例に限定されるものではない。そして、図面において、本発明を明確に説明するために、説明とは関係ない部分は省略しており、明細書全体に亘って類似した部分に対しては類似した図面符号を付けている。
【0016】
明細書全体において、ある部分が他の部分と「連結」されているという場合、これは「直接的に連結」されている場合だけでなく、その中間に他の素子を挟んで「電気的に連結」されている場合も含む。また、ある部分がある構成要素を「含む」という場合、これは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除くのではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。
【0017】
本明細書において「部」とは、ハードウェアによって実現されるユニット(unit)、ソフトウェアによって実現されるユニット、両方を利用して実現されるユニットを含む。また、1つのユニットが2つ以上のハードウェアを利用して実現されても良く、2つ以上のユニットが1つのハードウェアによって実現されても良い。
【0018】
本明細書において、端末又はデバイスが行うと記述された動作や機能のうち一部は、当該端末又はデバイスと連結されたサーバにおいて代わりに行われても良い。それと同様に、サーバが行うと記述された動作や機能のうち一部も、当該サーバと連結された端末又はデバイスにおいて行われても良い。
【0019】
以下、添付した構成図又はフローチャートを参照しながら、本発明を実施するための具体的な内容を説明することとする。
【0020】
図1は、本発明の一実施例に係る、腸内微生物分析結果提供システムの構成図である。
【0021】
図1を参照すると、腸内微生物分析結果提供システムは、腸内微生物分析結果提供サーバ100と、ユーザ端末110とを含んでいても良い。但し、係る
図1の腸内微生物分析結果提供システムは本発明の一実施例に過ぎないので、
図1を通じて本発明が限定解釈されるものではなく、本発明の様々な実施例によって
図1とは異なるように構成されても良い。
【0022】
一般的に、
図1における腸内微生物分析結果提供システムの各構成要素は、ネットワーク(未図示)を介して連結される。ネットワークは、端末及びサーバのようなそれぞれのノードの相互間に情報交換が可能な連結構造を意味するものであり、構内通信網(LAN:Local Area Network)、広域通信網(WAN:Wide Area Network)、インターネット(WWW:World Wide Web)、有無線データ通信網、電話網、有無線テレビ通信網などを含む。無線データ通信網の一例には、3G、4G、5G、3GPP(3rd Generation Partnership Project)、LTE(Long Term Evolution)、WIMAX(World Interoperability for Microwave Access)、ワイファイ(Wi-Fi)、ブルートゥース通信、赤外線通信、超音波通信、可視光通信(VLC:Visible Light Communication)、ライファイ(LiFi)などが含まれるが、これに限定されるものではない。
【0023】
腸内微生物分析結果提供サーバ100は、複数の試料提供者の試料の分析及び問診情報に基づき、腸健康に関する複数の特徴を含む複数のグループを生成しても良い。つまり、腸内微生物分析結果提供サーバ100は、複数の試料提供者の試料の分析及び問診情報に基づき、類似した腸健康の特徴を有する試料提供者をグルーピングしてグループを生成しても良い。
【0024】
ユーザ端末110は、腸内カスタマイズソリューションのサービスの提供を受けるために腸内カスタマイズソリューション提供アプリケーション又はカスタマイズソリューション提供ウェブページにアクセスし、ユーザの腸内環境を検診するのに使用されるキット(Kit)に関する情報の入力をユーザから受け、入力されたキットに関する情報を腸内微生物分析結果提供サーバ100に送信しても良い。ここで、キットは、ユーザの試料を採取するのに利用される道具である。ここで、試料は、ヒトの糞便である。
【0025】
腸内微生物分析結果提供サーバ100は、ユーザ端末110からユーザの試料を採取するためのキットの登録を受けた場合、ユーザの試料の分析による腸内微生物情報に基づき、ユーザを複数のグループのうち少なくとも1つに分類しても良い。
【0026】
腸内微生物分析結果提供サーバ100は、ユーザが分類された少なくとも1つのグループに関する情報を含む腸内微生物分析結果をユーザ端末110に提供しても良い。
【0027】
以下では、
図1の腸内微生物分析結果提供システムの各構成要素の動作についてより具体的に説明する。
【0028】
図2は、本発明の一実施例に係る、
図1に示された腸内微生物分析結果提供サーバ100のブロック図である。
【0029】
図2を参照すると、腸内微生物分析結果提供サーバ100は、グループ生成部200と、キット登録部210と、問診情報受信部220と、腸症状導出部230と、分類部240と、腸内微生物分析結果提供部250とを含んでいても良い。但し、
図2に示された腸内微生物分析結果提供サーバ100は本発明の一具現例に過ぎず、
図2に示された構成要素を基に様々な変形が可能である。
【0030】
グループ生成部200は、複数の試料提供者の試料の分析又は問診情報のうち少なくとも1つに基づき、類似した腸健康の特徴を有する試料提供者をグルーピングしてグループを生成しても良い。ここで、試料の分析は、試料提供者の糞便検査を通じて試料提供者の腸内微生物の種類及び分布を調べるための分析である。問診情報は、試料提供者の腸健康の状態をチェックするための複数の質問と、各質問に対する試料提供者の返答を含んでいても良い。
【0031】
分析部(未図示)は、複数の試料提供者が作成した問診情報から各試料提供者のライフスタイル、食習慣及び排便活動に関する情報を導出しても良い。
【0032】
腸症状導出部230は、複数の試料提供者が作成した問診情報から各複数の試料提供者の腸健康に関する複数の症状を導出しても良い。ここで、腸健康に関する複数の症状は、慢性腹部膨満症状、慢性腹痛症状、慢性下痢症状、慢性便秘症状、高体質量指数(BMI)(肥満)症状、高血糖症状を含んでいても良い。
【0033】
腸症状導出部230は、各試料提供者の試料の分析による腸内微生物情報から各試料提供者に対する腸健康に関する症状と関連した腸内微生物データを導出しても良い。
【0034】
例えば、腸症状導出部230は、腹部膨満症状を感じる複数の試料提供者の試料の分析による腸内微生物情報に基づき、腹部膨満症状と関連している腸内微生物の種類及び数値情報を導出しても良い。例えば、Fusicatenibacterが腹部膨満症状と意味ある相関関係があることが確認されれば、腸症状導出部230は、Fusicatenibacterの分布区間を、腹部膨満症状があると応答した複数の試料提供者が分布する区間と、症状がないと応答した複数の試料提供者が分布する区間と、症状とは関係なく試料提供者が分布する区間とに分けても良い。
【0035】
グループ生成部200は、腸健康に関する症状と関連した腸内微生物の分布区間を意味別にグルーピングし、各グループに別途の色(例えば、灰色、青色、黄色、赤色)と説明(例えば、微生物数値が適正、微生物数値が平均水準、微生物数値が要注意水準、検測適正範囲を超過)を与えても良い。
【0036】
グループ生成部200は、複数の試料提供者の試料の分析による腸内微生物情報又は複数の試料提供者の問診情報のうち少なくとも1つから導出された情報に基づき、腸健康に関する複数の特徴を含む複数のグループを生成しても良い。
【0037】
グループ生成部200は、複数のキャラクタのうち腸内微生物情報及び問診情報に基づいて生成された複数のグループ毎に年令別又はライフスタイル別にキャラクタを選定しても良い。ここで、複数のキャラクタは、腸内微生物現況をキャラクタ化して表現したものであり、複数の試料提供者の問診情報又は腸内微生物情報のうち少なくとも1つに基づいて設定されても良い。例えば、複数のキャラクタは、複数の試料提供者の年齢、ライフスタイル、食習慣、排便活動などが考慮されて生成されたキャラクタであっても良い。
【0038】
例えば、
図3を参照すると、各キャラクタ301、303、305、307の名前は、各グループに属する試料提供者の腸健康状態又はライフスタイルを類推できる単語で表現されても良く、各キャラクタ301、303、305、307のイメージは、各グループに属する試料提供者の年齢及び食習慣などによる体形を表すイメージで表現されても良く、各キャラクタ301、303、305、307の特徴は、各グループに属する試料提供者のライフスタイル(例えば、運動の有無、ストレスを受け入れる程度など)、食習慣(例えば、偏食習慣、規則的又は不規則な食習慣、好き又は嫌いな食べ物情報など)及び排便活動(例えば、規則的な排便、便秘又は下痢の回数など)のうち少なくとも1つにより構成された情報であっても良い。
【0039】
グループ生成部200は、生成された複数のグループ毎に各グループの特徴を示す互いに異なるキャラクタをマッチングし、各グループ毎にマッチングされたキャラクタに関する情報(例えば、キャラクタの名前、イメージ及び特徴)に基づき、各グループに関する情報を生成しても良い。
【0040】
キット登録部210は、ユーザ端末110からユーザの試料を採取するためのキット(Kit)の登録を受けても良い。ここで、試料は、ヒトの糞便である。
【0041】
例えば、キット登録部210は、腸内カスタマイズソリューション提供アプリケーション又はカスタマイズソリューション提供ウェブページにアクセスされたユーザ端末110からユーザの腸内環境検診のためのキットに関する情報の登録を受けても良い。例えば、キット登録部210は、ユーザ端末110のカメラによりスキャンされたキットに表示されたデジタルコード(例えば、QRコードなど)をユーザ端末110から受信しても良い。ここで、デジタルコードには、キットに関する情報(例えば、キットの識別情報など)が含まれても良い。
【0042】
問診情報受信部220は、ユーザ端末110からユーザの問診情報を受信しても良い。ここで、問診情報は、ユーザ端末110のユーザの腸健康の状態、ライフスタイル及び食習慣などをチェックするための複数の質問と、各質問に対するユーザの返答を含んでいても良い。
【0043】
分類部240は、ユーザの試料の分析による腸内微生物情報に基づき、ユーザを予め設定された複数のグループ(腸内微生物現況を表すキャラクタがマッチングされたグループ)のうち少なくとも1つに分類しても良い。このとき、分類部240は、ユーザの腸内微生物分析情報と複数のグループのそれぞれに対応する腸内微生物分析情報との類似度に基づき、ユーザを複数のグループのうち少なくとも1つに分類しても良い。
【0044】
腸内微生物分析結果提供部250は、ユーザが分類された少なくとも1つのグループに関する情報をユーザ端末110に提供しても良い。例えば、
図4aを参照すると、腸内微生物分析結果提供部250は、腸内微生物現況情報401を表示した画面において、ユーザ端末110よりユーザの腸内微生物から分かるキャラクタの要請を受信した場合、ユーザの属するグループを表現するキャラクタの名前40、イメージ42及び特徴44を含むグループに関する情報403をユーザ端末110に提供しても良い。
【0045】
また、腸内微生物分析結果提供部250は、ユーザが属するグループに対応する腸内微生物情報とユーザの腸内微生物情報との一致率46を含むグループに関する情報403をユーザ端末110に提供しても良い。これにより、本発明は、ユーザにユーザの腸内微生物情報をキャラクタとして提供することにより、ユーザの腸内環境に対する理解度を高めるのに役立つことができる。
【0046】
腸内微生物分析結果提供部250は、ユーザの試料の分析により導出されたユーザの腸内微生物情報をユーザ端末110に提供しても良い。ここで、ユーザの腸内微生物情報は、例えば、腸内微生物多様性情報、ラクトバシラス菌の分布情報、ビフィドバクテリウム菌の分布情報などを含んでいても良い。ここで、腸内微生物多様性情報に関し、ヒトの腸内にどれほどの多様な微生物がいるのかは健康な腸における重要な基準となり、腸内微生物の減少は、過敏性大腸炎、炎症性腸疾患、大膓癌などと関連がある。ラクトバシラス菌は、発酵食品に多く存在する有益菌であり、腸内有害菌の増殖を抑制する役割をし、ビフィドバクテリウム菌は、代表的な腸内有益菌であり、有益な物質を大量に生成して腸細胞を健康にする役割をする。
【0047】
例えば、
図4aを参照すると、腸内微生物分析結果提供部250は、ユーザの腸内微生物多様性情報(即ち、ユーザの腸内微生物多様性に関する点数が複数の段階(例えば、低い-中間-高い)中のどの段階に属するかに関する情報)、ユーザのラクトバシラス菌の分量程度及びビフィドバクテリウム菌の分量程度を含む腸内微生物現況情報401を腸内カスタマイズソリューション提供アプリケーション又はカスタマイズソリューション提供ウェブページを介してユーザ端末110に提供しても良い。
【0048】
腸内微生物分析結果提供部250は、ユーザが属する少なくとも1つのグループに関する情報を含む腸内微生物分析結果をユーザ端末110に提供しても良い。
【0049】
図4b乃至
図4cを共に参照すると、腸内微生物分析結果提供部250は、腸健康に関する複数の症状(慢性腹部膨満症状、慢性腹痛症状、慢性下痢症状、慢性便秘症状、高体質量指数(BMI)(肥満)症状、高血糖症状)別にユーザの腸内微生物分析結果に対する複数の症状結果405を提供しても良い。このとき、ユーザの腸内微生物分析結果は、複数の症状別に腸の状態を表現するイモティコン表情情報を含んでいても良い。このとき、イモティコン表情情報は、各症状によるユーザの腸の状態段階(例えば、良好段階、普通段階、不十分段階)別に異なるように表現されても良い。
【0050】
腸内微生物分析結果提供部250は、ユーザの腸健康に関する複数の症状別に各症状に関する情報及び各症状と関連している少なくとも1つの腸内微生物に対する分析結果407をユーザ端末110に提供しても良い。例えば、ユーザの腸内微生物分析結果に対する複数の症状結果405のうち一つ48がユーザ端末110から選択されれば、腸内微生物分析結果提供部250は、選択された症状結果48と関連している少なくとも1つの腸内微生物に関する情報52をユーザ端末110に提供しても良い。
【0051】
腸内微生物分析結果提供部250は、ユーザの腸内微生物それぞれの分量程度を含む腸内微生物分析結果を予め設定された複数のグループ(症状別に意味あるように関連している腸内微生物の区間がマッチングされたグループ)のうち少なくとも1つに分類し、ユーザ端末110に提供しても良い。
図4bの52を参照すると、慢性腹部膨満症状と関連している微生物のうち、Fusicatenibacter微生物は灰色グループ(症状と無関係)、Bacteroides.vulgatus微生物は赤色グループ(症状と正の相関関係)であり、Roseburia微生物は青色グループ(症状と負の相関関係)であることを示している。
【0052】
また、腸内微生物分析結果提供部250は、選択された症状結果48と関連している少なくとも1つの腸内微生物に関する情報52のうち腸内微生物の名前がユーザ端末110から選択されれば、当該症状と関連している腸内微生物の分量程度をユーザ端末110に提供しても良い。
【0053】
例えば、ユーザが慢性腹部膨満症状と関連している少なくとも1つの腸内微生物の情報52を選択すれば、腸内微生物分析結果提供部250は、慢性腹部膨満症状と関連しているFusicatenibacter微生物、Bacteroides.vulgatus微生物、及びRoseburia微生物のうち少なくとも1つの微生物がユーザの腸内にどれほど分布しているかを示す分布程度409をグラフ形式でユーザ端末110に提供しても良い(
図4cを参照)。ここで、グラフは予め設定された複数のグループの色で表現されている。これにより、本発明は、ユーザにユーザの腸内微生物情報を複数の症状と様々に連結して提供することにより、ユーザの腸内環境に対する理解度を高めるのに役立つことができる。
【0054】
図4dを参照すると、腸内微生物分析結果提供部250は、ユーザの排便活動によるユーザの排便健康度をユーザと似ている年齢帯と比較できるように複数の排便健康度に関する統計(例えば、予め設定された期間中の平均排便回数、便の形状、排便後の満足感のそれぞれに関する統計)をユーザ端末110に提供しても良い。ここで、複数の排便健康度に関する統計は、複数の試料提供者の問診情報に対する収集週期又は収集量によって変わっても良い。
【0055】
グループ生成部200は、ユーザ端末110に提供されたユーザの腸内微生物分析結果に複数のグループのうちユーザの腸内微生物情報と類似しているグループの腸健康特徴をさらに反映しても良い。また、グループ生成部200は、複数のユーザの腸内微生物分析結果に基づき、予め生成された複数のグループをさらに細分化することによって各グループの腸健康特徴を詳細化しても良い。
【0056】
一方、当業者であれば、グループ生成部200、キット登録部210、問診情報受信部220、腸症状導出部230、分類部240及び腸内微生物分析結果提供部250のそれぞれが分離して具現されるか、このうち1つ以上が統合されて具現され得ることを十分に理解できるはずである。
【0057】
図5は、本発明の一実施例に係る、腸内微生物分析結果を提供する方法を示すフローチャートである。
【0058】
図5を参照すると、ステップS501において、腸内微生物分析結果提供サーバ100は、複数の試料提供者の試料の分析による腸内微生物情報及び複数の試料提供者の問診情報に基づき、それぞれ腸健康に関する複数の特徴を含む複数のグループを生成しても良い。ここで、複数のグループのそれぞれは互いに異なるキャラクタに表現され、各グループを表現するキャラクタのイメージ及び特徴(ライフスタイル、食習慣及び排便活動情報を含む)を含むグループに関する情報が各グループ毎にマッピングされても良い。
【0059】
ステップS503において、腸内微生物分析結果提供サーバ100は、ユーザ端末110からユーザの試料を採取するためのキットの登録を受けても良い。
【0060】
ステップS505において、腸内微生物分析結果提供サーバ100は、ユーザの試料の分析による腸内微生物情報に基づき、ユーザを複数のグループのうち少なくとも1つに分類しても良い。
【0061】
ステップS507において、腸内微生物分析結果提供サーバ100は、ユーザが分類された少なくとも1つのグループに関する情報を含む腸内微生物分析結果をユーザ端末110に提供しても良い。ここで、ユーザが分類された少なくとも1つのグループに関する情報は、ユーザが分類された少なくとも1つのグループを表現するキャラクタのイメージ及び特徴を含んでいても良い。
【0062】
上述した説明において、ステップS501乃至S507は、本発明の具現例によって追加のステップにさらに分割されたり、より少ないステップに組み合わせられても良い。また、一部のステップは必要に応じて省略されても良く、ステップ間の順番が変更されても良い。
【0063】
本発明の一実施例は、コンピュータにより実行されるプログラムモジュールのようなコンピュータにより実行可能な命令語を含む記録媒体の形態に具現されても良い。コンピュータ読み取り可能な媒体は、コンピュータによってアクセスできる任意の可用媒体であっても良く、揮発性及び不揮発性の媒体、分離型及び非分離型の媒体を全て含む。また、コンピュータ読み取り可能な媒体は、コンピュータ格納媒体を全て含んでいても良い。コンピュータ格納媒体は、コンピュータ読み取り可能な命令語、データ構造、プログラムモジュール、又はその他のデータのような情報格納のための任意の方法又は技術で具現された揮発性及び不揮発性、分離型及び非分離型の媒体を全て含む。
【0064】
上述した本発明の説明は例示のためのものであり、本発明の属する技術分野において通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想や必須の特徴を変更せずに他の具体的な形態に容易に変形可能であるということを理解できるはずである。それゆえ、上記した実施例は全ての面において例示的なものであり、限定的なものではないと理解すべきである。例えば、単一型で説明されている各構成要素は分散して実施されても良く、同様に、分散したものと説明されている構成要素も結合された形態で実施されても良い。
【0065】
本発明の範囲は、詳細な説明よりは後述する特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味及び範囲、並びにその均等概念から導出される全ての変更又は変形された形態が本発明の範囲に含まれると解釈されなければならない。