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特許7466965タスク管理システム、タスク管理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-05
(45)【発行日】2024-04-15
(54)【発明の名称】タスク管理システム、タスク管理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/0633 20230101AFI20240408BHJP
   G06Q 50/04 20120101ALN20240408BHJP
【FI】
G06Q10/0633
G06Q50/04
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2023132875
(22)【出願日】2023-08-17
【審査請求日】2024-01-11
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和5年2月1日 大阪府商工労働部による「大阪の元気!ものづくり企業 2023/令和5年度版-世界をリードする大阪のものづくり看板企業56社-」、第59頁にて公開、令和5年2月1日 https://www.m-osaka.com/jp/takumi/15059/、https://www.m-osaka.com/jp/takumi_pdf/15059.pdfを通じて公開、令和5年2月9日 株式会社日刊工業新聞社による日刊工業新聞の令和5年2月9日付西日本版第29面にて公開、令和5年2月9日 https://www.nikkan.co.jp/articles/view/662829を通じて公開、令和5年2月20日 日昌電気制御株式会社が株式会社丸和にタスク管理システム、タスク管理方法及びプログラムに係る実証機を販売、令和5年6月18日 https://realfocus.nisshodenkiseigyo.com/を通じて公開、令和5年7月1日 株式会社ニュースダイジェスト社による「月刊生産財マーケティング、第60巻、第7号(通巻720号)」、第A-118頁にて公開、令和5年7月1日 https://seisanzai-marketing.jp/backnumber/backnumber.php?id=458、https://www.facebook.com/seisanzaimarketingmagazineを通じて公開、令和5年7月13日 https://www.youtube.com/channel/UCic5IOoqDzszeH23fg-Wlug、https://www.youtube.com/watch?v=RQrhEYeuEIIを通じて公開
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522447093
【氏名又は名称】日昌電気制御株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100194467
【弁理士】
【氏名又は名称】杉浦 健文
(72)【発明者】
【氏名】神藤 昌平
【審査官】大野 朋也
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0162220(US,A1)
【文献】特開平11-219444(JP,A)
【文献】特開2019-136068(JP,A)
【文献】特開2014-081852(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0240140(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが作業を行うことでタスクが完了した旨の情報を、入力するデータ入力部と、
各ユーザが行う一作業に含まれる複数タスクのうちの1つのタスクが完了したことを、前記データ入力部から受け付ける受付部と、
複数のユーザのアバターを、各々のアバターに割り当てられたシナリオに従って進行させるシナリオ進行部と、
を備え、
前記シナリオ進行部は、1つのタスクが完了するごとに、各々のアバターを、1つのシナリオに含まれる複数のシーンについて順に進行させるものであり、
前記1つのシナリオに含まれるシーンの数は、ユーザに応じて異なる数に設定されている、
タスク管理システム。
【請求項2】
各ユーザのタスクの完了数を集計する演算部を更に備える、
請求項1に記載のタスク管理システム。
【請求項3】
前記演算部は、集計したタスクの完了数に応じたシナリオの達成回数を算出し、
表示装置に対して、前記タスクの完了数を表示することなく、前記演算部により得られたシナリオの達成回数を表示させる表示部を更に備える、
請求項2に記載のタスク管理システム。
【請求項4】
前記受付部は、完了した前記タスクにおいて、不具合が生じたことを受け付け可能に構成されており、
前記受付部によって不具合が生じたことを受け付けると、進行中の前記シーンによらずに、特定の演出を実行するイベント発生部を更に備える、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のタスク管理システム。
【請求項5】
前記受付部は、完了した前記タスクにおいて、不具合が生じたことを受け付け可能に構成されており、
前記受付部によって不具合が生じたことを受け付けると、ユーザの評価にマイナス評価を加える、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のタスク管理システム。
【請求項6】
複数のユーザで1つのチームを構成し、
前記演算部は、集計したタスクの完了数に応じたシナリオの達成回数をユーザごとに算出し、
前記チームにおいて、前記シナリオの達成回数が最も少ないユーザの前記シナリオの達成回数を、全体シナリオの達成回数である全シナリオ達成回数とし、
前記全シナリオ達成回数からチームの評価を表示する表示部を更に備える、
請求項2に記載のタスク管理システム。
【請求項7】
タスク管理システムが実行するタスク管理方法であって、
ユーザが作業を行うことでタスクが完了した旨の情報を、入力するデータ入力ステップと、
各ユーザが行う一作業に含まれる複数タスクのうちの1つのタスクが完了したことを、データ入力部から受け付ける受付ステップと、
複数のユーザのアバターを、各々のアバターに割り当てられたシナリオに従って進行させるシナリオ進行ステップと、
を備え、
前記シナリオ進行ステップは、1つのタスクが完了するごとに、各々のアバターを、1つのシナリオに含まれる複数のシーンについて順に進行させるものであり、
前記1つのシナリオに含まれるシーンの数は、ユーザに応じて異なる数に設定されている、
タスク管理方法。
【請求項8】
少なくとも1つのプロセッサに、請求項7に記載のタスク管理方法の各ステップを実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
従前より、生産ラインにおいて生産能率をわかりやすい態様で表示し、生産ラインの管理を行うことができる生産ライン進捗情報表示システムが存在する(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の生産ライン進捗情報表示システムは、工程完了情報に基づいて現在の実績工程数を求め、モニタに出力する。
【0002】
生産ライン進捗情報表示システムでは、進捗状況を、各生産現場に設置された封入機モニタに表示させることができる。これによって、作業者に対して、目標よりも遅れている場合には、封入機を操作する作業者に対して、作業のペースを早めるように促すことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2012-174019号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、生産ラインにおける作業者は、繰り返し同じタスクを行うことが求められ、しかも単純な作業である場合が多い。この場合、作業者は、作業に対するモチベーションが下がりやすく、集中力が途切れやすいという問題がある。
【0005】
特許文献1のような生産ライン進捗情報表示システムでは、作業者は、目標よりも作業が遅れている場合に、作業のペースを早めることを促すことができるが、作業者に対するモチベーションを上げる効果は小さかった。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされ、繰り返し同じ作業を行うユーザのモチベーションを上げることができるタスク管理システム、タスク管理方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る一態様のタスク管理システムは、各ユーザが行う一作業に含まれる複数タスクのうちの1つのタスクが完了したことを受け付ける受付部と、複数のユーザのアバターを、各々のアバターに割り当てられたシナリオに従って進行させるシナリオ進行部と、を備え、前記シナリオ進行部は、1つのタスクが完了するごとに、各々のアバターを、1つのシナリオに含まれる複数のシーンについて順に進行させるものであり、前記1つのシナリオに含まれるシーンの数は、ユーザに応じて異なる数に設定されている。
【0008】
本発明に係る一態様のタスク管理方法は、各ユーザが行う一作業に含まれる複数タスクのうちの1つのタスクが完了したことを受け付ける受付ステップと、複数のユーザのアバターを、各々のアバターに割り当てられたシナリオに従って進行させるシナリオ進行ステップと、を備え、前記シナリオ進行ステップは、1つのタスクが完了するごとに、各々のアバターを、1つのシナリオに含まれる複数のシーンについて順に進行させるものであり、前記1つのシナリオに含まれるシーンの数は、ユーザに応じて異なる数に設定されている。
本発明に係る一態様のプログラムは、少なくとも1つのプロセッサに、上記タスク管理方法の各ステップを実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る上記態様のタスク管理システム、タスク管理方法及びプログラムは、繰り返し同じ作業を行うユーザのモチベーションを上げることができる、という利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施形態に係るタスク管理装置(タスク管理システム)を含むシステムのブロック図である。
図2】Aは、実施形態に係るイベント発生部のブロック図である。Bは、実施形態に係る演算部のブロック図である。
図3】実施形態に係るタスク管理装置の動作の一例を示すフローチャートである。
図4】実施形態に係るタスク管理装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<実施形態>
以下、本実施形態に係るタスク管理システムについて、添付図面に基づいて詳細に説明する。
【0012】
本実施形態に係るタスク管理システムは、ユーザが行う作業うちの1タスクが完了したことが入力されると、ユーザのアバターに割り当てられたシナリオを進行させることで、ユーザのタスクの完了に対するモチベーション(やる気)を高めることができるシステムである。本実施形態に係るタスク管理システムは、図1に示すように、1つのタスクが完了したことを受け付ける受付部11と、ユーザのアバターをシナリオに従って進行させるシナリオ進行部12と、を備える。
【0013】
ここで、各シナリオには、複数のシーンが含まれている。シナリオ進行部12は、1つのタスクが完了すると、1つのシーンを進行させることができる。1つのシナリオに含まれるシーンの数は、ユーザに応じて異なる数に設定されている。
【0014】
ユーザは、1つのタスクを完了させることによって、アバターによるシナリオをシーンごとに進行させることができるため、タスクを完了させることに対するモチベーションを高めることができるうえに、1つのシナリオに含まれるシーンの数が、ユーザごとに異なるように設定されるため、シナリオの達成の難しさをシーン数で調整することができる。つまり、1つのタスクの難易度が高い作業を行うユーザには、1つのシナリオに含まれるシーンを通常よりも少なく設定したり、熟練度の高いユーザには、1つのシナリオに含まれるシーンを通常よりも多く設定したりして、シナリオ達成に対する難易度を調整できる。
【0015】
これにより、例えば、単純なタスクを繰り返すような作業を行うだけのユーザであっても、モチベーションを上げることができ、作業に対する集中力を向上させることができる。この結果、ユーザにおいて、作業のスピードを上げることができ、生産能力の向上を期待できる。
【0016】
本明細書でいうシナリオとは、各アバターに割り当てられた、話の筋書きを意味する。上述したように、シナリオには複数のシーンが含まれている。複数のシーンは、互いに関連した内容になっており、シーンを順番に進めることでストーリーが展開することが好ましい。複数のシーンを順に表示することで、シナリオとして、1つの話の筋書きが完成する。全てのシーンを経ることで、1つのシナリオが実行され、1つのシナリオが達成された後は、再び、当該シナリオの最初のシーンから実行される。
【0017】
シナリオとして、例えば、次のようなものが挙げられる。すなわち、シナリオとして、ホテル業務のシナリオが例示できる。ホテル業務には、例えば、フロントクラーク、ベルボーイ、ハウスキーパー、運転手、レストラン等が挙げられる。本実施形態では、複数のユーザのアバターの各々には、これらのいずれかの役割が割り当てられる。
【0018】
フロントクラークのシナリオには、(1)お客様がロビーに到着し、チェックインに対応するシーン、(2)お客様のチェックアウトに対応するシーンが含まれる。
【0019】
ベルボーイのシナリオには、(1)お客様の車を駐車場に運ぶシーン、(2)お客様の荷物をフロントに運ぶシーン、(3)お客様の荷物を客室に運ぶシーンが含まれる。
ハウスキーパーのシナリオには、(1)チェックアウト後の客室の清掃を行うシーン、(2)客室のベッドメイキングを行うシーンが含まれる。
【0020】
運転手のシナリオには、(1)駅からホテルへお客様を迎えるシーン、(2)ホテルから駅へお客様を送るシーン、(3)シーツやタオル(以下、リネンという)を洗濯工場へ運搬するシーン、(4)リネンを洗濯工場からホテルへ運搬するシーンが含まれる。
【0021】
レストランのシナリオには、(1)料理を行うシーン、(2)テーブルの準備シーン、(3)来店したお客様に料理を提供するシーン、(4)テーブルの後片付けのシーンが含まれる。
【0022】
役割ごとにシナリオが設定されているが、複数のユーザを1つのチームとして設定し、1つのチームに割り当てられた全体のシナリオ(以下、全シナリオという場合がある)も設定される。上述の例では、全シナリオとして、フロントクラーク、ベルボーイ、ハウスキーパー、運転手及びレストランで1つの全シナリオが構成される。全シナリオの他例としては、例えば、ピザ屋(シナリオ;電話受付、生地職人、メイキング、デリバリー等)、温泉(シナリオ;受付、ホールスタッフ、厨房シェフ等)、探検隊の無人島生活(シナリオ;航海士、洗濯・大道具・釣り、料理人、狩人等)、農業(シナリオ;耕す、種まき・水やり、手入れ・肥料、収穫・出荷等)、飲食店(シナリオ;受付、ホールスタッフ、厨房シェフ等)等が挙げられる。以下では、全シナリオの一例として、ホテルの業務を挙げて説明する。
【0023】
以下の実施形態では、タスク管理システムの機能の大部分が1つの筐体内に集約されたタスク管理装置100を挙げて説明する。ただし、タスク管理システムとしては、複数の機能が1つの筐体内に集約されていることは必須ではなく、例えば、タスク管理システムの構成要素は、複数の筐体に分散して設けられてもよい。また、タスク管理システムの一部の機能がクラウド(クラウドコンピューティング)等によって実現されてもよい。
【0024】
タスク管理装置100を含む全体のシステムは、図1に示すように、データ入力部3と、タスク管理装置100と、表示装置4と、を備える。データ入力部3とタスク管理装置100と表示装置4とは、有線又は無線により通信可能に接続されている。
【0025】
ユーザが行う作業は、例えば、製品の生産ラインにおける一工程が挙げられる。生産ラインには、複数のユーザ(作業者)が、それぞれ別の作業を行う。また、1つの生産ラインに所属する複数のユーザによって1つのチームを構成することができる。
【0026】
一作業には複数のタスクが含まれる。例えば、一のユーザが、1つの部品の組み付け作業を行う作業者である場合、すなわち、1つの部品を組み付け、コンベアに乗せて次のユーザに流す作業を行う場合には、1つの部品を組み付けた後にコンベアに乗せたことをもって、1タスクを完了とする。
【0027】
また、他例として、一のユーザが、キャベツ等の野菜をカットする作業を行う作業者である場合、すなわち、1つの野菜をカットする作業を行う場合には、1つの野菜をカットし終わったことをもって、1タスクを完了とする。
【0028】
複数のタスクは、1タスクを繰り返し行うものであってもよいし、異なるタスクを順次行うものであってよい。1タスクが完了すると、データ入力部3によって、タスク管理装置100内に入力される。
(データ入力部3)
【0029】
データ入力部3は、ユーザが作業を行うことでタスクが完了した旨の情報を、1タスクごとにタスク管理装置100に入力する。データ入力部3は、例えば、1タスクを完了したことにより生成された成果物を検知し、完了数「1」をタスク管理装置100に入力する。この場合、データ入力部3は、成果物を移動させるコンベアに取り付けられたセンサが挙げられる。センサとしては、例えば、コンベアの搬送方向に交差するように設置された光電センサ等の非接触センサ、感圧センサ等の接触センサ、カメラ、赤外線センサ等が挙げられる。
【0030】
データ入力部3は、センサによって1つの成果物を検出したことをもって、完了数「1」を入力するものに限らない。例えば、1回の作業で複数の成果物が生成される場合、複数の成果物の全てを検出したことをもって、完了数「1」を入力してもよい。また、例えば、「野菜をカットする」という作業の場合、切られた野菜が成果物となるが、切断後の野菜が所定の重量を超えたことをもって、完了数「1」を入力してもよい。
【0031】
また、データ入力部3は、作業の成果物の完成度を判定し、完成したと判定したことをもって完了数「1」を入力してもよい。これにより、不良品については、完了数として入力しないようにすることもできる。完成度の判定は、システムの機能が自動で判定してもよいし、生産ラインにおける次工程の作業者が判定してもよい。
【0032】
データ入力部3としては、センサにより、自動でタスクの完了を検出するものでなくてもよい。データ入力部3は、例えば、作業者や管理者等によってタスクが完了したことを入力する入力装着であってもよい。入力装置としては、例えば、マウス、キーボード、マイク、タッチパネル等が挙げられる。成果物が生成されないタスクの場合には、データ入力部3は、入力装置が好適に用いられる。
データ入力部3により入力されたタスクが完了した旨のデータは、データ入力部3からタスク管理装置100に送信される。
(タスク管理装置100)
【0033】
タスク管理装置100は、データ入力部3から送信された情報に基づき、グラフィック等の処理を実行し、表示装置4に表示させることができる。タスク管理装置100は、例えば、パーソナルコンピュータ又はサーバコンピュータを含んでいる。すなわち、タスク管理装置100は、1以上のプロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムを、コンピュータシステムのプロセッサが実行することにより、タスク管理装置100の少なくとも一部の機能が実現される。プログラムは、メモリに記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよく、メモリカード等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
【0034】
タスク管理装置100は、図1に示すように、タスク管理装置100の処理を実行する処理部1と、記憶部2と、を備える。処理部1は、ストレージに記憶されるプログラムに従って、各種処理を実行するプロセッサにより実現される。プロセッサとしては、例えば、CPU(Central Processing Unit;中央処理装置)、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、マイクロプロセッサ(microprocessor)等が挙げられる。
【0035】
記憶部2は、タスク管理装置100で取り扱う情報を記憶する。記憶部2は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等により実現される。
(処理部1)
【0036】
処理部1は、受付部11と、シナリオ進行部12と、イベント発生部13と、演算部14と、称号判定部15と、表示部16と、を備える。受付部11、シナリオ進行部12、イベント発生部13、演算部14、称号判定部15及び表示部16は、タスク管理装置100によって実現される機能を示しているに過ぎず、必ずしも実体のある構成を示しているわけではない。
(受付部11)
【0037】
受付部11は、データ入力部3から送信された1つのタスクが完了したことを受け付ける。受付部11は、データ入力部3から1つのタスクが完了したことを受け付けると、1つのタスクが完了した情報に、ユーザ名を関連づけて、シナリオ進行部12に出力する。これにより、入力されたタスク完了の情報が、どのユーザによってなされたものなのかを区別することができる。受付部11により受け付けた情報は、シナリオ進行部12に出力される。
(シナリオ進行部12)
【0038】
シナリオ進行部12は、複数のユーザのアバターを、各アバターに割り当てられたシナリオに従って、1シーンごとに進行させる。受付部11から、1つのタスクが完了したことの情報が入力されると、対応するアバターを、1つのシーンに従って動作させる表示を行うように、表示部16に指令を出力する。
【0039】
シナリオ進行部12は、1番目のシーンを進行させた後、これを記憶しておき、次の1つのタスクが完了した情報が入力された場合には、2番目のシーンを進行させる。このように、シナリオ進行部12は、複数のシーンについて順に進行させる。また、シナリオ進行部12は、ユーザのアバターに割り当てられたシナリオの複数のシーンのうち、最終番目のシーンの進行が終わると、次のタスクが完了した情報が入力された場合には、シナリオの1番目のシーンを進行させる。
【0040】
アバターに割り当てられたシナリオは、予め記憶部2に記憶されている。アバターとシナリオとの割り当ては、例えば、初期設定によって行われることが好ましい。シナリオには、上述したように、シナリオに応じて異なる数のシーンが含まれているため、ユーザの作業やユーザの技量等に応じて、シナリオが割り当てられることが好ましい。これによって、ユーザごとに、シナリオ達成の難易度を、調整することができる。
(イベント発生部13)
【0041】
イベント発生部13は、ランダム又は所定の条件を満たすと、特定のイベントを発生させる。イベント発生部13により発生するイベントは、シナリオ進行部12により実行されているシーンに割り込んで実行されてもよいし、当該シーンの後に実行されてもよい。つまり、イベント発生部13は、シナリオ進行部12により実行されたシーンによらずに、特定の演出を実行することができる。本実施形態に係るイベント発生部13は、図2Aに示すように、加点シーン発生部131と、減点シーン発生部132とを備える。
【0042】
加点シーン発生部131は、シナリオの進行中に、お客様からアバターに対して加点評価となるシーン(加点シーン)を発生させる。加点シーン発生部131により発生させるシーンとしては、例えば、お客様からチップを渡されるシーン、オーナーから賞与を渡されるシーン等が挙げられる。また、加点シーン発生部131は、シナリオの内容とは無関係に、得点やプラスポイントを表示したシーンを発生させてもよい。以下では、チップ、得点、ポイント等の加点評価を、まとめて「加点ポイント」という。
【0043】
加点ポイントは、発生ごとにランダムで変化させてもよいし、一定数であってもよいし、成果物の不良品の数量に連動させてもよい(例えば、不良品が少ない場合に加点ポイントを多くする)。また、加点シーンの発生条件は、特に制限はないが、例えば、1つのタスクに要する時間が、一定の時間よりも短い場合に、当該イベントを発生させてもよいし、成果物の不良品が少ない場合に、当該イベントを発生させてもよいし、特定の割合(例えば、5つのタスク完了ごとに1回発生)で発生させてもよいし、ランダムで発生させてもよい。
加点シーン発生部131によるシーンが発生した場合、該当するユーザは、後述の評価点に対し、加点評価を加えることが好ましい。
【0044】
減点シーン発生部132は、完了したタスクにおいて、不具合が生じたことが入力されると、シナリオにおいて、減点評価となるシーン(減点シーン)を発生させる。減点シーン発生部132により発生させるシーンとしては、例えば、フロントクラークの場合、部屋のダブルブッキングが発生したシーン、お客様の激怒のシーン等が挙げられる。ベルボーイの場合、例えば、荷物の運搬先の間違いのシーン、総支配人に対してベルボーイへの苦情が入るシーンが挙げられる。ハウスキーピングの場合、例えば、部屋に大量のゴミが残留するシーン、部屋に虫が発生したことをお客様によってSNSに投稿されるシーン等が挙げられる。運転手の場合、例えば、交通違反または事故発生のシーン、罰金を支払うシーン等が挙げられる。レストランの場合、例えば、食器を落下させて割ってしまうシーン、ボヤ騒ぎが起きるシーン等が挙げられる。なお、減点シーン発生部132は、シナリオの内容とは無関係に、減点やマイナスポイントを表示したシーン発生させてもよい。以下では、トラブル、減点、マイナスポイント等の減点評価を、まとめて「減点ポイント」という。
【0045】
ここでいう「不具合」は、例えば、ユーザのタスクの完了により生じた成果物が、一定の品質に満たない場合や、タスクの実行が不十分で後にエラーが発生した場合等の不具合を意味する。不具合が生じたことの情報は、ユーザによってデータ入力部3から受付部11に入力されてもよいし、ラインの管理者によって、受付部11に入力されてもよい。

減点シーン発生部132によるシーンが発生した場合、該当するユーザは、後述の評価点に対し、減点評価を加えることが好ましい。
(演算部14)
【0046】
演算部14は、各ユーザ及びチームの評価点を演算する。演算部14は、図2Aに示すように、各ユーザの評価点を算出するユーザ評価点算出部141と、チームの評価点を算出するチーム評価点算出部142とを備える。
【0047】
ユーザ評価点算出部141は、各ユーザが完了したタスクの完了数を集計することで、ユーザの評価点を算出する。ユーザ評価点算出部141は、タスクの完了数から、各ユーザのアバターに割り当てられたシナリオの達成回数を算出することもできる。ユーザ評価点算出部141は、加点シーン発生部131により発生した加点ポイントの数も加算することが好ましい。一方、上述したように、減点シーン発生部132によるシーンが発生した場合には、評価点に対し、減点ポイントを減点することが好ましい。これによって、各ユーザの評価点を得ることができる。
【0048】
チーム評価点算出部142は、チームに所属するユーザの評価点に基づいて、チームの評価点を算出することができる。チーム評価点算出部142は、全シナリオの達成回数と、各ユーザのシナリオの達成回数とに基づき、評価点を算出することが好ましい。
【0049】
全シナリオの達成回数は、全シナリオが達成された回数である。全シナリオが達成されると、1人のお客様より報酬が得られることが想定されるから、全シナリオが達成された回数は、ホテルの報酬として評価できる。全シナリオの達成は、フロントクラーク、ベルボーイ、ハウスキーピング、運転手及びレストランの各々が、1回のシナリオを達成すると、1回の全シナリオが達成される。すなわち、全シナリオの達成回数は、一チームに所属する全ユーザのうちの、最も少ないシナリオの達成回数と同じである。
各役割に対する評価は、チームの評価につながることが想定されるから、各ユーザのシナリオの達成回数も、チーム評価点に加算されることが好ましい。
(称号判定部15)
【0050】
称号判定部15は、チーム評価点に基づいて称号を判定し、当該称号をチームに割り当てる。記憶部2には、称号の判定の際に用いられる判定テーブルが記憶されている。判定テーブルは、チーム評価点の閾値となる必要ポイントと、称号とが対応付けられている。称号判定部15は、判定テーブルを参照し、チーム評価点に基づいて称号を判定する。称号としては、例えば、「一流ホテル」「二流ホテル」「三流ホテル」等が挙げられるが、あくまで例示に過ぎず、特に制限はない。
【0051】
表示部16は、シナリオ進行部12からの指令に従って、各アバターがシーンを進行するグラフィックを取得し、これを表示装置4に表示させる。また、表示部16は、演算部14、イベント発生部13及び称号判定部15からの指示に従ってグラフィックを取得し、これを表示装置4に表示させる。グラフィックは、記憶部2に予め記憶されていることが好ましい。
【0052】
アバターは、ユーザごとに設定される。アバターとしては、例えば、人、動物、作業者に似せたキャラクター、植物、機械、空想上のキャラクター(例えば、ドラゴン、ユニコーン等)等が挙げられる。表示部16が表示させるアバターは、ユーザの所望のアバターを選択してもよいし、すべてのユーザが同じキャラクターであってもよい。
【0053】
表示部16は、アバターによるシナリオの進行を、ユーザがタスクを実行している際に、リアルタイムで表示させることが好ましい。このとき、1つのタスクの情報が入力された際に、アバターが1つのシーンを進行するが、アバターの動きが速いと、次のタスクの信号が入力されるまで動きが停止してしまう。これを防ぐために、アバターの動きをゆっくりと動くように設定することが好ましい。アバターの動きは、適宜調整できることが好ましい。
【0054】
表示部16は、演算部14により得たユーザの評価及びチームの評価、並びに称号判定部15により判定された称号を、1日の作業の終了時に表示させることが好ましい。
【0055】
また、表示部16は、タスクの完了数を表示することなく、シナリオの達成回数を表示させることが好ましい。これによって、シナリオに含まれるシーンの数は、ユーザには把握されていないから、実際のタスクの完了数が他のユーザと比較されにくい。
(表示装置4)
【0056】
表示装置4は、タスク管理装置100の表示部16によって、表示画面が制御される。表示部16から出力された情報に基づき、表示装置4の表示画面が表示される。表示装置4は、複数の作業者が常時見ることができる場所に設置された大型のディスプレイであってもよいし、作業者の作業場所ごとに設置された小型のディスプレイであってもよい。また、表示装置4として、各々の作業者が所有する端末が用いられてもよい。表示装置4としては、例えば、モニター、ディスプレイ、タッチディスプレイ、プロジェクター、スマートフォン、タブレット端末、ノートPC、VRゴーグル、ヘッドマウントディスプレイ等が挙げられる。
(フローチャート)
次に、フローチャートに基づいて、本実施形態に係るタスク管理装置100の動作の一例を説明する。
【0057】
タスク管理装置100を用いたタスク管理方法は、図3に示すように、受付ステップ(ST1、2)、シナリオ進行ステップ(ST3、4)、評価ステップ(ST5からST9)を順に実行する。
【0058】
受付ステップでは、製造開始後、ユーザによる1タスクが完了したことを受け付ける(ST1、2)。ユーザが1つのタスクを完了すると、データ入力部3から受付部11に1タスク完了の情報が入力される。
【0059】
次いで、シナリオ進行ステップが実行される。シナリオ進行ステップでは、1タスク完了の情報に基づき、ユーザのアバターが、1つのシーンを進行する(ST3)。このとき、図4に示すように、1タスク完了の情報が受付部11に入力されると、シナリオ進行部12は、1つのシナリオに含まれる全てのシーンが進行したかどうかを判断し(ST31)、全て終了していない場合には、前回終了したシーンの次のシーンを進行させる(ST32)。全てのシーンが進行している場合には、シナリオの最初のシーンから進行させる(ST33)。
この後、図3に示すように、ユーザの作業が継続しているか否かを確認し(ST4)、作業が継続している場合には、再びステップ2を実行する。
【0060】
一方、作業が終了すると、評価ステップを実行する。評価ステップでは、各ユーザのタスクの完了数を集計すると共に、各ユーザのシナリオの達成回数を集計する(ST5)。次いで、チームに所属するユーザのシナリオ達成回数から、全シナリオの達成回数を算出する(ST6)。
【0061】
また、加点シーン発生部131により発生した加点ポイントから各ユーザにプラス評価点を加えると共に、減点シーン発生部132により発生した減点ポイントからマイナス評価点を加える。そして、チームとして、チーム評価点(総合評価点)を算出する(ST7、8)。この後、チーム評価点に基づき、称号を判定し、表示装置4に表示する(ST9)。
<変形例>
【0062】
上記実施形態は、本発明の様々な実施形態の一つに過ぎない。実施形態は、本発明の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下、実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
【0063】
上記実施形態では、1つのシーンを、例えば、「駅からホテルへお客様を迎えるシーン」として説明したが、1つのシーンとして、駅からホテルへ100m移動するシーンとしてもよい。1タスク完了するごとに100m進むシーンを進行させ、複数のタスクの完了で、駅からホテルに到着するようにしてもよい。つまり、「駅からホテルへお客様を迎えるシーン」を1つのシナリオとして、駅からホテルへ100m移動するシーンを複数のシーンとしてもよい。このようにすることで、1つのシナリオに含まれるシーンの数を設定しやすい。
【0064】
複数のチームを登録可能とし、複数のチームにおいて、チーム評価点で競い合ってもよい。チーム評価点と、各ユーザの評価点とで対戦成績を表示してもよい。これによって、チームごとのユーザの団結力が高くなることが期待できる。
【0065】
データ入力部3は、成果物の出来栄えを評価し、その出来栄えから評価点を取得したうえで、評価点に関するデータを受付部11に出力するものであってもよい。評価点が、基準点(例えば、80点)以上の場合に、データ入力部3がタスク完了信号を受け付け、基準点未満の場合には、データ入力部3がタスク完了信号を受け付けないようにしてもよい。評価点が100点の場合、データ入力部3は、イベント発生部13に信号を出力し、加点シーン発生部131が加点シーンを表示してもよい。データ入力部3としては、カメラ付きデバイスや、カメラ及び制御装置を有するシステム等が挙げられる。カメラ付きデバイスは、制御器を備える。制御器や制御装置に備わる制御部は、カメラによって撮像した成果物の画像データを、画像処理によって、出来栄えの評価を行う。出来栄えの評価は、AIによって行ってもよいし、画像解析ソフトにより行ってもよい。また、出来栄えの評価は、ユーザとは別の作業者による評価であってもよい。
【0066】
上記実施形態では、1つのシナリオにおいて、最後のシーンが終わると、同じシナリオにおいて、最初のシーンを表示させたが、例えば、一のシナリオにおいて最後のシーンが終わると、他のシナリオの最初のシーンを表示させてもよい。また、1つのシナリオを、とても1日の作業で完了できないようなシーン数で構成してもよい。
【0067】
上記実施形態に係るタスク管理システムは、ユーザが行う作業として、生産ラインでの作業に用いられたが、作業としては、生産ラインに限らず、トレーニング、リハビリ等に適用することもできる。トレーニングにおける作業としては、例えば、アスリートによる筋肉のトレーニングや、宇宙飛行士の筋肉や環境の訓練が挙げられる。リハビリにおける作業としては、基本動作の動きの訓練、機能回復の訓練等が挙げられる。すなわち、本明細書でいう「作業」には、訓練やトレーニングも含むものとする。
【0068】
上記実施形態では、全シナリオの達成回数は、チームに所属するユーザのシナリオの最も達成回数の少ない数としたが、全シナリオは、一のユーザの1つのシーンの完了をトリガーとして、2人目のユーザのシーンを進行させてもよい。例えば、運転手の駅からホテルへのお客様を迎えるシーンが完了しないと、フロントクラークによるチェックインのシーンが進まないようにしてもよい。
【0069】
上記実施形態では、タスク管理装置100は、例えば、パーソナルコンピュータ又はサーバコンピュータを含み、タスク管理装置100は、1以上のプロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムを含んでいるとしたが、例えば、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末、ゲーム機器等であっても良い。
<まとめ>
【0070】
以上説明したように、第1の態様に係るタスク管理システムは、各ユーザが行う一作業に含まれる複数タスクのうちの1つのタスクが完了したことを受け付ける受付部11と、複数のユーザのアバターを、各々のアバターに割り当てられたシナリオに従って進行させるシナリオ進行部12と、を備える。シナリオ進行部12は、1つのタスクが完了するごとに、各々のアバターを、1つのシナリオに含まれる複数のシーンについて順に進行させるものである。1つのシナリオに含まれるシーンの数は、ユーザに応じて異なる数に設定されている。
【0071】
この態様によれば、ユーザは、1つのタスクを完了させることによって、アバターによるシナリオをシーンごとに進行させることができるため、タスクを完了させることに対するモチベーションを高めることができるだけでなく、1つのシナリオに含まれるシーンの数が、ユーザごとに異なるように設定されるため、作業の難易度の高さを、シーン数に反映させることができ、シナリオの達成の難しさを設定できる。この結果、例えば、単純なタスクを繰り返すような作業を行うだけのユーザであっても、モチベーションを上げることができ、作業に対する集中力を向上させることができ、ユーザにおいて、作業のスピードを上げることができ、生産能力の向上を期待できる。
第2の態様に係るタスク管理システムでは、第1の態様において、各ユーザのタスクの完了数を集計する演算部14を更に備える。
この態様によれば、各ユーザや、システムの管理者は、ユーザごとのタスクの完了数を把握することができる。
【0072】
第3の態様に係るタスク管理システムでは、第2の態様において、演算部14は、集計したタスクの完了数に応じたシナリオの達成回数を算出する。タスク管理システムは、表示装置4に対して、タスクの完了数を表示することなく、演算部14により得られたシナリオの達成回数を表示させる表示部16を更に備える。
この態様によれば、シナリオに含まれるシーンの数は、ユーザには把握されていないから、実際のタスクの完了数が他のユーザと比較されにくい。
【0073】
第4の態様に係るタスク管理システムでは、第1~3のいずれか1つの態様において、受付部11は、完了した前記タスクにおいて、不具合が生じたことを受け付け可能に構成されている。タスク管理システムは、受付部11によって不具合が生じたことを受け付けると、進行中のシーンによらずに、特定の演出を実行するイベント発生部13を更に備える。
この態様によれば、タスク管理システムにおいて、不具合の発生を抑制できる。
【0074】
第5の態様に係るタスク管理システムでは、第1~4のいずれか1つの態様において、受付部11は、完了した前記タスクにおいて、不具合が生じたことを受け付け可能に構成されている。タスク管理システムは、受付部11によって不具合が生じたことを受け付けると、ユーザの評価にマイナス評価を加える。
この態様によれば、タスク管理システムにおいて、不具合の発生を抑制できる。
【0075】
第6の態様に係るタスク管理システムでは、第1~5のいずれか1つの態様において、複数のユーザで1つのチームを構成する。演算部14は、集計したタスクの完了数に応じたシナリオの達成回数をユーザごとに算出する。チームにおいて、前記シナリオの達成回数が最も少ないユーザの前記シナリオの達成回数を、全体シナリオの達成回数である全シナリオ達成回数とする。タスク管理システムは、全シナリオ達成回数からチームの評価を表示する表示部16を更に備える。
【0076】
この態様によれば、チームごとに評価を競い合うことができ、チームに含まれるユーザの団結力の向上が期待できるし、各ユーザのモチベーション向上も期待できる。
【0077】
第7の態様に係るタスク管理方法は、各ユーザが行う一作業に含まれる複数タスクのうちの1つのタスクが完了したことを受け付ける受付ステップと、複数のユーザのアバターを、各々のアバターに割り当てられたシナリオに従って進行させるシナリオ進行ステップと、を備える。シナリオ進行ステップは、1つのタスクが完了するごとに、各々のアバターを、1つのシナリオに含まれる複数のシーンについて順に進行させるものである。1つのシナリオに含まれるシーンの数は、ユーザに応じて異なる数に設定されている。
【0078】
この態様によれば、例えば、単純なタスクを繰り返すような作業を行うだけのユーザであっても、モチベーションを上げることができ、作業に対する集中力を向上させることができ、ユーザにおいて、作業のスピードを上げることができ、生産能力の向上を期待できる。
第8の態様に係るプログラムは、少なくとも1つのプロセッサに、第7の態様のタスク管理方法の各ステップを実行させるためのプログラムである。
この態様によれば、プログラムを実行することにより、上記タスク管理方法を実現することができる。
【符号の説明】
【0079】
100 タスク管理装置(タスク管理システム)
1 処理部
11 受付部
12 シナリオ進行部
13 イベント発生部
131 加点シーン発生部
132 減点シーン発生部
14 演算部
141 ユーザ評価点算出部
142 チーム評価点算出部
15 称号判定部
16 表示部
2 記憶部
3 データ入力部
4 表示装置
【要約】
【課題】繰り返し同じ作業を行うユーザのモチベーションを上げることができること。
【解決手段】タスク管理システムは、各ユーザが行う一作業に含まれる複数タスクのうちの1つのタスクが完了したことを受け付ける受付部11と、複数のユーザのアバターを、各々のアバターに割り当てられたシナリオに従って進行させるシナリオ進行部12と、を備える。前記シナリオ進行部12は、1つのタスクが完了するごとに、各々のアバターを、1つのシナリオに含まれる複数のシーンについて順に進行させるものである。1つのシナリオに含まれるシーンの数は、ユーザに応じて異なる数に設定されている。
【選択図】図1

図1
図2
図3
図4