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特許7467082ズームレンズおよびそれを有する撮像装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-05
(45)【発行日】2024-04-15
(54)【発明の名称】ズームレンズおよびそれを有する撮像装置
(51)【国際特許分類】
   G02B 15/20 20060101AFI20240408BHJP
   H04N 23/55 20230101ALI20240408BHJP
【FI】
G02B15/20
H04N23/55
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2019210886
(22)【出願日】2019-11-21
(65)【公開番号】P2021081660
(43)【公開日】2021-05-27
【審査請求日】2022-11-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126240
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 琢磨
(74)【代理人】
【識別番号】100223941
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 佳子
(74)【代理人】
【識別番号】100159695
【弁理士】
【氏名又は名称】中辻 七朗
(74)【代理人】
【識別番号】100172476
【弁理士】
【氏名又は名称】冨田 一史
(74)【代理人】
【識別番号】100126974
【弁理士】
【氏名又は名称】大朋 靖尚
(72)【発明者】
【氏名】奥岡 真也
【審査官】岡田 弘
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-020679(JP,A)
【文献】特開2018-013509(JP,A)
【文献】特開2010-170084(JP,A)
【文献】特開平11-052242(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 9/00-17/08
G02B 21/02-21/04
G02B 25/00-25/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体側から像側へ順に配置された、正の屈折力の第1レンズ群と、負の屈折力の第2レンズ群と、正の屈折力の第3レンズ群と、正の屈折力の第4レンズ群と、負の屈折力の第5レンズ群を有し、ズーミングに際して隣り合うレンズ群の間隔が変化するズームレンズであって、
広角端から望遠端へのズーミングに際して前記第2レンズ群は不動であり、
前記第1レンズ群は物体側から像側へ順に配置された、負レンズG1、正レンズG2から成り、
前記第2レンズ群は最も物体側に配置された負レンズG3を有し、
前記正レンズG2のd線におけるアッベ数をνdG2、前記第1レンズ群の焦点距離をf1、望遠端における前記ズームレンズの焦点距離をft、前記負レンズG3の物体側のレンズ面の曲率半径をG3R1、前記負レンズG3の像側のレンズ面の曲率半径をG3R2とするとき、
65<νdG2<100
0.40<f1/ft<0.6
-1.00<(G3R2+G3R1)/(G3R2-G3R1)<-0.40
なる条件式を満足することを特徴とするズームレンズ。
【請求項2】
前記第2レンズ群の焦点距離をf2とするとき、
-0.40<f2/f1<-0.20
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
【請求項3】
前記第2レンズ群の焦点距離をf2とするとき、
-0.20<f2/ft<-0.10
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1または2に記載のズームレンズ。
【請求項4】
前記第5レンズ群の焦点距離をf5、広角端における前記ズームレンズの焦点距離をfwとするとき、
-1.00<f5/fw<-0.40
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のズームレンズ。
【請求項5】
望遠端におけるレンズ全長をTLtとするとき、
0.65<TLt/ft<0.85
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のズームレンズ。
【請求項6】
前記第1レンズ群の最も像側のレンズと前記第2レンズ群の最も物体側のレンズ間に形成される空気レンズの広角端における焦点距離をf12air、広角端における前記ズームレンズの焦点距離をfwとするとき、
-0.60<fw/f12air<-0.20
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のズームレンズ。
【請求項7】
物体側から像側へ順に配置された、正の屈折力の第1レンズ群と、負の屈折力の第2レンズ群と、正の屈折力の第3レンズ群と、正の屈折力の第4レンズ群と、負の屈折力の第5レンズ群を有し、ズーミングに際して隣り合うレンズ群の間隔が変化するズームレンズであって、
前記第1レンズ群は物体側から像側へ順に配置された、負レンズG1、正レンズG2から成り、
前記第2レンズ群は最も物体側に配置された負レンズG3を有し、
前記正レンズG2のd線におけるアッベ数をνdG2、前記第1レンズ群の焦点距離をf1、望遠端における前記ズームレンズの焦点距離をft、前記負レンズG3の物体側のレンズ面の曲率半径をG3R1、前記負レンズG3の像側のレンズ面の曲率半径をG3R2、前記第1レンズ群の最も像側のレンズと前記第2レンズ群の最も物体側のレンズ間に形成される空気レンズの広角端における焦点距離をf12air、広角端における前記ズームレンズの焦点距離をfwとするとき、
65<νdG2<100
0.40<f1/ft<0.65
-1.00<(G3R2+G3R1)/(G3R2-G3R1)<-0.40
-0.60<fw/f12air<-0.20
なる条件式を満足することを特徴とするズームレンズ。
【請求項8】
望遠端における前記第4レンズ群から最も像側に配置されたレンズ群までの合成横倍率をβrt、広角端における前記第4レンズ群から最も像側に配置されたレンズ群までの合成横倍率をβrw、広角端における前記ズームレンズの焦点距離をfwとするとき、
0.30<(βrt/βrw)/(ft/fw)<1.50
なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のズームレンズ。
【請求項9】
フォーカシングに際し、前記第5レンズ群が移動することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載のズームレンズ。
【請求項10】
前記第3レンズ群と前記第4レンズ群の間に開口絞りを有することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載のズームレンズ。
【請求項11】
前記ズームレンズは、物体側から像側へ順に配置された、前記第1レンズ群と、前記第2レンズ群と、前記第3レンズ群と、前記第4レンズ群と、前記第5レンズ群から成ることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載のズームレンズ。
【請求項12】
物体側から像側へ順に配置された、正の屈折力の第1レンズ群と、負の屈折力の第2レンズ群と、正の屈折力の第3レンズ群と、正の屈折力の第4レンズ群と、負の屈折力の第5レンズ群から成り、ズーミングに際して隣り合うレンズ群の間隔が変化するズームレンズであって、
広角端から望遠端へのズーミングに際して前記第2レンズ群は不動であり、
前記第1レンズ群は物体側から像側へ順に配置された、負レンズG1、正レンズG2から成り、
前記第2レンズ群は最も物体側に配置された負レンズG3を有し、
前記正レンズG2のd線におけるアッベ数をνdG2、前記第1レンズ群の焦点距離をf1、望遠端における前記ズームレンズの焦点距離をft、前記負レンズG3の物体側のレンズ面の曲率半径をG3R1、前記負レンズG3の像側のレンズ面の曲率半径をG3R2とするとき、
65<νdG2<100
0.40<f1/ft<0.65
-1.00<(G3R2+G3R1)/(G3R2-G3R1)<-0.40
なる条件式を満足することを特徴とするズームレンズ。
【請求項13】
前記ズームレンズは、物体側から像側へ順に配置された、前記第1レンズ群と、前記第2レンズ群と、前記第3レンズ群と、前記第4レンズ群と、前記第5レンズ群と、負の屈折力の第6レンズ群から成ることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載のズームレンズ。
【請求項14】
物体側から像側へ順に配置された、正の屈折力の第1レンズ群と、負の屈折力の第2レンズ群と、正の屈折力の第3レンズ群と、正の屈折力の第4レンズ群と、負の屈折力の第5レンズ群と、負の屈折力の第6レンズ群から成り、ズーミングに際して隣り合うレンズ群の間隔が変化するズームレンズであって、
前記第1レンズ群は物体側から像側へ順に配置された、負レンズG1、正レンズG2から成り、
前記第2レンズ群は最も物体側に配置された負レンズG3を有し、
前記正レンズG2のd線におけるアッベ数をνdG2、前記第1レンズ群の焦点距離をf1、望遠端における前記ズームレンズの焦点距離をft、前記負レンズG3の物体側のレンズ面の曲率半径をG3R1、前記負レンズG3の像側のレンズ面の曲率半径をG3R2とするとき、
65<νdG2<100
0.40<f1/ft<0.65
-1.00<(G3R2+G3R1)/(G3R2-G3R1)<-0.40
なる条件式を満足することを特徴とするズームレンズ。
【請求項15】
前記ズームレンズは、物体側から像側へ順に配置された、前記第1レンズ群と、前記第2レンズ群と、前記第3レンズ群と、前記第4レンズ群と、前記第5レンズ群と、正の屈折力の第6レンズ群と、負の屈折力の第7レンズ群から成ることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載のズームレンズ。
【請求項16】
請求項1乃至15のいずれか一項に記載のズームレンズと、前記ズームレンズによって形成される光学像を光電変換する撮像素子と、を有することを特徴とする撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ズームレンズに関し、デジタルビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、放送用カメラ、銀塩フィルム用カメラ、監視用カメラ等に好適なものである。
【背景技術】
【0002】
撮像装置に用いられる望遠系のズームレンズとして、最も物体側に正の屈折力のレンズ群を配置したポジティブリード型のズームレンズが知られている。
【0003】
特許文献1では、正の屈折力の第1レンズ群、負の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群、それに続く1つ以上のレンズ群を含む後群より構成されるズームレンズが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2013-101316号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ポジティブリード型のズームレンズにおいて、レンズ全長を短縮させつつ、長焦点距離化させようとすると、色収差をはじめとする諸収差が増大し、光学性能が低下しやすくなる。また、焦点距離を長くするにつれてレンズ系全体が大型化し、質量が増加してくる。
【0006】
そのため、小型・軽量でありながら高い光学性能を持つズームレンズを実現するためには、ズームレンズを構成するレンズ群の数と屈折力の符号を適切に設定することが重要になってくる。
【0007】
特許文献1に記載のズームレンズでは、ズームレンズの高性能化と小型化や軽量化の両立が不十分であった。
【0008】
そこで本発明は、小型かつ軽量で、優れた光学性能を有するズームレンズを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のズームレンズは、物体側から像側へ順に配置された、正の屈折力の第1レンズ群と、負の屈折力の第2レンズ群と、正の屈折力の第3レンズ群と、正の屈折力の第4レンズ群と、負の屈折力の第5レンズ群を有し、ズーミングに際して隣り合うレンズ群の間隔が変化するズームレンズであって、広角端から望遠端へのズーミングに際して前記第2レンズ群は不動であり、前記第1レンズ群は物体側から像側へ順に配置された、負レンズG1、正レンズG2から成り、前記第2レンズ群は最も物体側に配置された負レンズG3を有し、前記正レンズG2のd線におけるアッベ数をνdG2、前記第1レンズ群の焦点距離をf1、望遠端における前記ズームレンズの焦点距離をft、前記負レンズG3の物体側のレンズ面の曲率半径をG3R1、前記負レンズG3の像側のレンズ面の曲率半径をG3R2とするとき、
65<νdG2<100
0.40<f1/ft<0.6
-1.00<(G3R2+G3R1)/(G3R2-G3R1)<-0.40
なる条件式を満足することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、小型かつ軽量で、優れた光学性能を有するズームレンズを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施例1のズームレンズの断面図である。
図2】実施例1のズームレンズの収差図である。
図3】実施例2のズームレンズの断面図である。
図4】実施例2のズームレンズの収差図である。
図5】実施例3のズームレンズの断面図である。
図6】実施例3のズームレンズの収差図である。
図7】撮像装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明のズームレンズ及びそれを有する撮像装置の実施例について、添付の図面に基づいて説明する。
【0013】
図1,3,5は本発明の実施例1乃至3のズームレンズの断面図である。各断面図において、(A)は広角端、(C)は望遠端における断面図である。(B)は広角端と望遠端の中間の焦点距離(中間ズーム位置)における断面図である。
【0014】
各実施例のズームレンズL0はデジタルスチルカメラ、ビデオカメラ、銀塩フィルムカメラ、放送用カメラなどの撮像装置やプロジェクタ等の投射装置に用いられるものである。各レンズ断面図において、左方が物体側(拡大側)で、右方が像側(縮小側)である。
【0015】
また、各レンズ断面図において、「Li」(iは自然数)は、ズームレンズL0を構成する各レンズ群を物体側から像側へ順に数えた際の「第iレンズ群」を表している。なお、本願明細書におけるレンズ群とは1または複数のレンズから構成されるズームレンズL0の構成要素である。ズーミングに際して各レンズ群は一体的に移動または静止し、広角端から望遠端のズーミングに際して隣り合うレンズ群の間隔は変化する。
【0016】
また、SPは開放Fナンバー(Fno)の光束を決定(制限)する開口絞りである。IPは像面であり、各実施例のズームレンズL0をビデオカメラやデジタルスチルカメラの撮影光学系として使用する際にはCCDセンサやCMOSセンサ等の撮像素子(光電変換素子)の撮像面が置かれる。各実施例のズームレンズL0を銀塩カメラの撮影光学系として使用する場合には像面IPにはフィルムの感光面が配置される。
【0017】
各レンズ断面図に示した矢印は、広角端から望遠端へのズーミングに際しての各レンズ群の移動軌跡を簡略化して表したものである。なお、本願明細書において広角端および望遠端は各レンズ群が、機構上の移動可能な範囲の両端に位置したときのズーム位置をいう。
【0018】
各実施例のズームレンズL0は、物体側から像側へ順に配置された、正の屈折力の第1レンズ群L1、負の屈折力の第2レンズ群L2、正の屈折力の第3レンズ群L3、正の屈折力の第4レンズ群L4、負の屈折力の第5レンズ群L5を有する。なお、実施例2,3に示すように、第5レンズ群L5の像側に更にレンズ群を有していても本願発明の効果を有効に得ることができる。
【0019】
また、各実施例のズームレンズL0において、第1レンズ群L1は物体側から像側へ順に配置された負レンズG1と正レンズG2から構成されている。
【0020】
また、各実施例のズームレンズL0において、第2レンズ群L2は最も物体側に配置された負レンズG3を有する。
【0021】
実施例1のズームレンズL0は、正の屈折力の第1レンズ群L1、負の屈折力の第2レンズ群L2、正の屈折力の第3レンズ群L3、正の屈折力の第4レンズ群L4、負の屈折力の第5レンズ群L5から成る。広角端から望遠端へのズーミングに際して、第1レンズ群L1、第3レンズ群L3、第4レンズ群L4、第5レンズ群L5は物体側に単調に移動する。第2レンズ群L2はズーミングに際して不動である(第2レンズ群L2と像面IPの相対位置はズーミングに際して不変である)。また、フォーカシングに際して第5レンズ群L5が光軸に沿って移動する。
【0022】
実施例2のズームレンズは、正の屈折力の第1レンズ群L1、負の屈折力の第2レンズ群L2、正の屈折力の第3レンズ群L3、正の屈折力の第4レンズ群L4、負の屈折力の第5レンズ群L5、負の屈折力の第6レンズ群L6から成る。広角端から望遠端へのズーミングに際して、第1レンズ群L1、第3レンズ群L3、第4レンズ群L4、第5レンズ群L5、第6レンズ群L6は物体側に単調に移動する。第2レンズ群L2はズーミングに際して不動である。なお、実施例2のズームレンズにおいて、第4レンズ群L4、第6レンズ群L6は、ズーミングの際に一体的に(同一の軌跡で)移動する。また、フォーカシングに際して第5レンズ群L5が光軸に沿って移動する。
【0023】
実施例3のズームレンズは、正の第1レンズ群L1、負の屈折力の第2レンズ群L2、正の屈折力の第3レンズ群L3、正の屈折力の第4レンズ群L4、負の屈折力の第5レンズ群L5、正の屈折力の第6レンズ群L6、負の屈折力の第7レンズ群L7から成る。広角端から望遠端へのズーミングに際して、第1レンズ群L1、第3レンズ群L3、第4レンズ群L4、第5レンズ群L5、第6レンズ群L6、第7レンズ群L7は物体側に単調に移動する。第2レンズ群L2はズーミングに際して不動である。また、フォーカシングに際して第5レンズ群L5が光軸に沿って移動する。
【0024】
なお、各実施例のズームレンズL0においては、一または複数のレンズ又を像ぶれ補正に際して光軸に対して垂直な成分を含むように偏心させることにより、防振光学系としての機能を有するようにしても良い。また、最も像側に配置されたレンズと撮像面との間に、ローパスフィルターや赤外カットフィルター等の実質的に屈折力を持たない平行平板を配置しても良い。
【0025】
図2,4,6は、それぞれ実施例1乃至3のズームレンズL0の収差図である。各収差図において、(A)は広角端、(B)は中間ズーム位置、(C)は望遠端における無限遠合焦状態での収差図である。
【0026】
収差図においてFnoはFナンバー、ωは半画角(度)であり、近軸計算による画角である。球面収差図において、dはd線(波長587.56nm)、gはg線(波長435.835nm)について示している。
【0027】
非点収差図においてSはサジタル像面におけるd線、Mはメリディオナル像面におけるd線について示している。歪曲収差図はd線について示している。色収差図はd線に対するg線の倍率色収差量について示している。
【0028】
次に、各実施例のズームレンズL0の特徴について説明する。
【0029】
各実施例のズームレンズL0はいわゆるポジティブリードタイプのズームレンズである。
【0030】
各実施例のズームレンズL0では、第1レンズ群L1を負レンズG1と正レンズG2で構成し、第1レンズ群L1の焦点距離および正レンズG2のアッベ数を適切化している。また、第2レンズ群L2の最も物体側に配置される負レンズG3の形状を適切化している。具体的には、各実施例のズームレンズL0は以下の条件式を満足する。
65<νdG2<100 (1)
0.40<f1/ft<0.65 (2)
-1.00<(G3R2+G3R1)/(G3R2-G3R1)<-0.40 (3)
【0031】
ここで、νdG2は正レンズG2のd線におけるアッベ数である。f1は第1レンズ群L1の焦点距離である。ftは望遠端におけるズームレンズL0の焦点距離である。G3R1、G3R2はそれぞれ、負レンズG3の物体側および像側のレンズ面の曲率半径である。
【0032】
条件式(1)は、正レンズG2のアッベ数に関するものである。条件式(1)の上限値を上回ると、倍率色収差と軸上色収差の補正が過大となり好ましくない。一方、下限値を下回ると倍率色収差と軸上色収差の補正が不足するため好ましくない。
【0033】
条件式(2)は、第1レンズ群L1の焦点距離と、望遠端におけるズームレンズの焦点距離の比に関するものである。条件式(2)の下限値を下回ると、第1レンズ群L1の屈折力が強くなりすぎ、第1レンズ群L1で発生する望遠端での球面収差が増加してしまい、ズームレンズ全体でこれを十分に補正することが困難となる。一方、条件式(2)の上限値を上回ると、第1レンズ群L1の屈折力が弱くなりすぎ、望遠端でのレンズ全長の短縮化が困難となる。或いは、第2レンズ群のレンズ径が大きくなり、光学系の小型化が困難となる。
【0034】
条件式(3)は、負レンズG3の形状に関するものである。条件式(3)を満足することは、負レンズG3が両凹の形状であって像側の面の曲率が物体側の面の曲率より大きい形状となることを意味する。条件式(3)を満足することにより、広角端における非点収差や歪曲といった軸外収差を良好に補正することができる。
【0035】
各実施例のズームレンズでは以上の構成を有することによって、小型かつ軽量でありながら優れた光学性能を実現している。
【0036】
なお、上述した条件式(1)乃至(3)の数値範囲は以下の条件式(1a)乃至(3a)のように設定することがより好ましい。
65<νdG2<90 (1a)
0.45<f1/ft<0.65 (2a)
-0.90<(G3R2+G3R1)/(G3R2-G3R1)<-0.45(3a)
【0037】
また、条件式(1)乃至(3)の数値範囲は以下の条件式(1b)乃至(3b)のように設定することがさらに好ましい。
66<νdG2<85 (1b)
0.48<f1/ft<0.60 (2b)
-0.80<(G3R2+G3R1)/(G3R2-G3R1)<-0.48 (3b)
【0038】
次に、各実施例のズームレンズL0において満たされていることが好ましい条件について述べる。
【0039】
各実施例のズームレンズL0は、以下の条件式(4)から(9)のうち1つ以上を満足することが好ましい。
-0.40<f2/f1<-0.20 (4)
-0.20<f2/ft<-0.10 (5)
-1.00<f5/fw<-0.40 (6)
0.65<TLt/ft<0.85 (7)
-0.60<fw/f12air<-0.20 (8)
0.30<(βrt/βrw)/(ft/fw)<1.50 (9)
【0040】
ここで、f2は第2レンズ群L2の焦点距離である。f5は第5レンズ群L5の焦点距離である。fwは広角端におけるズームレンズの焦点距離である。TLtは望遠端におけるレンズ全長(最も物体側のレンズ面から像面までの距離)である。f12airは、広角端における第1レンズ群L1の最も像側のレンズと、第2レンズ群L2の最も物体側のレンズ間に形成される空気レンズの焦点距離である。βrtは望遠端における第4レンズ群L4から最も像側に配置されたレンズ群までの合成横倍率である。βrwは広角端における第4レンズ群L4から最も像側に配置されたレンズ群までの合成横倍率である。
【0041】
条件式(4)は、第2レンズ群L2の焦点距離と、第1レンズ群L1の焦点距離の比に関するものである。条件式(4)の下限値を下回ると、第1レンズ群L1の屈折力が強くなり、球面収差を十分に補正することが困難となる。或いは、第2レンズ群L2の屈折力が弱くなり、レンズ全長を十分に短縮することが困難となる。一方、条件式(4)の上限値を上回ると、第1レンズ群L1の屈折力が弱くなり、レンズ全長の十分な短縮化が困難となる。或いは、第2レンズ群の屈折力が強くなり、球面収差をはじめ諸収差の十分な補正が困難となる。
【0042】
条件式(5)は、第2レンズ群L2の焦点距離と、望遠端におけるズームレンズの焦点距離の比に関するものである。条件式(5)の下限値を下回ると、第2レンズ群L2の屈折力が弱くなり、望遠端でのレンズ全長の十分な短縮化が困難となる。一方、条件式(5)の上限値を上回ると、特に望遠端における球面収差などの諸収差の十分な補正が困難となる。
【0043】
条件式(6)は、第5レンズ群L5の焦点距離と、広角端におけるズームレンズの焦点距離の比に関するものである。条件式(6)の下限値を下回ると、第5レンズ群L5の屈折力が弱くなり、広角端でのレンズ全長の十分な短縮化が困難となる。一方、条件式(6)の上限値を上回ると、レンズ全長の短縮化には有利になるが、広角端での非点収差や歪曲収差といった軸外収差の十分な補正が困難となる。
【0044】
条件式(7)は、望遠端におけるレンズ全長と、望遠端におけるズームレンズの焦点距離の比に関するものである。条件式(7)の下限値を下回ると、望遠端でのレンズ全長が短くなりすぎてズーム全域で球面収差をはじめ諸収差の十分な補正が困難となる。一方、条件式(7)の上限値を上回ると、望遠端でのレンズ全長が長くなりすぎる。
【0045】
条件式(8)は、広角端におけるズームレンズの焦点距離と、広角端における第1レンズ群L1の最も像側のレンズと、第2レンズ群L2の最も物体側のレンズ間に形成される空気レンズの焦点距離の比に関するものである。条件式(8)の下限値を下回り、空気レンズの負の屈折力が強くなると、広角端における像面湾曲がオーバーとなり、補正が困難となる。また、樽型の歪曲の補正が困難となる。条件式(8)の上限値を上回り、空気レンズの負の屈折力が弱くなると、広角端における像面湾曲がアンダーとなり、補正が困難となる。
【0046】
条件式(9)は、第4レンズ群L4から最も像側のレンズ群までの合成変倍比と、ズーム比の比に関するものである。ここで、第4レンズ群L4から最も像側のレンズ群までの合成変倍比とは、第4レンズ群L4から最も像側のレンズ群までの望遠端の合成横倍率と、広角端の合成横倍率の比のことである。条件式(9)の下限値を下回ると、第4レンズ群L4より物体側のレンズ群の変倍比が大きくなり、第4レンズ群より物体側の各レンズ群の移動量が増加してしまう。結果として、レンズ全長の十分な短縮が困難となる。或いは、第4レンズ群より物体側の各レンズ群の屈折力が強くなり、諸収差の十分な補正が困難となる。一方、条件式(9)の上限値を上回ると、第4レンズ群L4から最も像側までのレンズ群の変倍比が大きくなりすぎ、第4レンズ群L4から最も像側までの各レンズ群の移動量が大きくなりすぎる。結果として、レンズ全長の十分な短縮が困難となる。或いは、第4レンズ群L4から最も像側までの各レンズ群の屈折力が強くなり、諸収差の十分な補正が困難となる。
【0047】
上述した条件式(4)乃至(9)の数値範囲は以下の条件式(4a)乃至(9a)のように設定することがより好ましい。
-0.35<f2/f1<-0.25 (4a)
-0.20<f2/ft<-0.11 (5a)
-0.80<f5/fw<-0.45 (6a)
0.70<TLt/ft<0.82 (7a)
-0.55<fw/f12air<-0.20 (8a)
0.40<(βrt/βrw)/(ft/fw)<1.30 (9a)
【0048】
また、条件式(4)乃至(9)の数値範囲は以下の条件式(4b)乃至(9b)のように設定することがさらに好ましい。
-0.32<f2/f1<-0.26 (4b)
-0.17<f2/ft<-0.13 (5b)
-0.70<f5/fw<-0.50 (6b)
0.75<TLt/ft<0.80 (7b)
-0.50<fw/f12air<-0.25 (8b)
0.45<(βrt/βrw)/(ft/fw)<1.10 (9b)
【0049】
なお、無限遠から近距離へのフォーカシングに際しては第5レンズ群L5を物体側へ移動することが好ましい。これにより、物体距離が変動した時の像面湾曲の変動および球面収差の変動を抑えることが容易となるためである。
【0050】
また、ズーミングに際して第2レンズ群L2が不動であることが好ましい。ズーム時の移動群を最小限とすることで、機構の簡素化や小型が容易となる。
【0051】
また、開口絞りSPは第3レンズ群L3と第4レンズ群L4の間に配置されることが好ましい。これにより絞りの径小化が容易となり、レンズ全系の小型化が容易となる。
【0052】
次に、実施例1乃至3にそれぞれ対応する数値実施例1乃至3を示す。
【0053】
各数値実施例の面データにおいて、rは各光学面の曲率半径、d(mm)は第m面と第(m+1)面との間の軸上間隔(光軸上の距離)を表わしている。ただし、mは光入射側から数えた面の番号である。また、ndは各光学部材のd線に対する屈折率、νdは光学部材のアッベ数を表わしている。なお、ある材料のアッベ数νdは、フラウンホーファ線のd線(587.56nm)、F線(486.1nm)、C線(656.3nm)、g線(波長435.835nm)における屈折率をNd、NF、NC、Ngとするとき、
νd=(Nd-1)/(NF-NC)
で表される。
【0054】
なお、各数値実施例において、焦点距離(mm)、Fナンバー、半画角(°)は全て各実施例のズームレンズが無限遠物体に焦点を合わせた時の値である。バックフォーカスBFは最終レンズ面から像面までの空気換算距離である。レンズ全長は第1レンズ面から最終レンズ面までの光軸上の距離にバックフォーカスBFを加えた値である。
【0055】
入射瞳位置は最も物体側のレンズ面(第1面)から入射瞳までの距離である。射出瞳位置は最も像側のレンズ面(最終レンズ面)から射出瞳までの距離である。前側主点位置は第1レンズ面から前側主点までの距離である。後側主点位置は最終レンズ面から後側主点までの距離である。これら各数値は近軸量であり、符号は物体側から像側の向きを正とする。
【0056】
[数値実施例1]
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd 有効径
1 65.681 2.00 1.91082 35.3 41.88
2 47.259 7.20 1.49700 81.5 40.86
3 -278.957 (可変) 40.60
4 -71.676 1.10 1.66672 48.3 21.20
5 24.148 2.80 1.80810 22.8 20.97
6 56.703 1.80 20.80
7 -85.157 1.10 1.80100 35.0 20.81
8 -250.180 (可変) 21.04
9 56.979 3.10 1.83481 42.7 21.72
10 -90.950 0.15 21.63
11 32.843 4.85 1.48749 70.2 20.82
12 -55.908 1.10 1.95375 32.3 19.83
13 62.107 7.75 19.19
14(絞り) ∞ (可変) 18.12
15 87.040 1.00 1.85883 30.0 16.97
16 25.173 4.25 1.48749 70.2 16.63
17 -36.261 0.15 16.55
18 28.581 1.70 1.91082 35.3 16.29
19 53.742 (可変) 16.12
20 -178.159 2.45 1.85478 24.8 15.93
21 -25.827 1.00 1.74320 49.3 15.98
22 24.096 (可変) 15.96
像面 ∞

各種データ
ズーム比 4.34

広角 中間 望遠
焦点距離 56.50 135.00 245.00
Fナンバー 4.12 5.17 5.85
半画角(°) 13.59 5.78 3.19
像高 13.66 13.66 13.66
レンズ全長 138.50 174.37 193.50
BF 21.90 53.63 70.32

d 3 10.70 46.57 65.70
d 8 27.60 16.92 2.03
d14 21.00 6.66 8.16
d19 13.80 7.09 3.80
d22 21.90 53.63 70.32

入射瞳位置 57.84 154.98 233.15
射出瞳位置 -22.59 -13.53 -13.34
前側主点位置 42.58 18.61 -239.35
後側主点位置 -34.60 -81.37 -174.68

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
1 1 143.91 9.20 0.19 -5.71
2 4 -41.24 6.80 2.09 -2.49
3 9 54.93 16.95 -4.58 -17.07
4 15 41.00 7.10 3.21 -1.20
5 20 -31.75 3.45 1.67 -0.21

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 -195.09
2 2 81.91
3 4 -26.97
4 5 50.12
5 7 -161.65
6 9 42.37
7 11 43.21
8 12 -30.71
9 15 -41.55
10 16 31.19
11 18 64.93
12 20 35.08
13 21 -16.63
【0057】
[数値実施例2]
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd 有効径
1 65.654 2.00 1.90366 31.3 41.88
2 43.645 7.35 1.59522 67.7 40.74
3 -374.999 (可変) 40.43
4 -76.313 1.10 1.76200 40.1 20.16
5 19.557 3.65 1.84666 23.8 19.80
6 77.938 1.00 19.59
7 -187.813 1.10 1.72916 54.7 19.59
8 90.891 (可変) 19.65
9 253.579 2.25 1.76200 40.1 20.57
10 -65.392 0.15 20.68
11 36.906 4.10 1.48749 70.2 20.50
12 -52.029 1.10 1.95375 32.3 20.11
13 228.904 13.15 19.94
14(絞り) ∞ (可変) 19.28
15 51.018 1.00 1.85883 30.0 18.75
16 25.420 4.55 1.49700 81.5 18.38
17 -43.980 0.15 18.26
18 27.946 1.90 1.69680 55.5 17.48
19 70.677 (可変) 17.13
20 108.502 2.20 1.85478 24.8 16.12
21 -45.828 1.00 1.83481 42.7 15.81
22 22.067 (可変) 15.00
23 -33.287 3.90 1.61340 44.3 16.51
24 -14.172 1.00 1.59522 67.7 17.05
25 -56.978 (可変) 18.21
像面 ∞

各種データ
ズーム比 4.45

広角 中間 望遠
焦点距離 55.03 135.00 245.00
Fナンバー 4.12 5.17 5.85
半画角(°) 13.94 5.78 3.19
像高 13.66 13.66 13.66
レンズ全長 140.00 175.51 194.32
BF 20.65 42.09 46.74

d 3 2.80 38.31 57.12
d 8 21.65 15.57 3.58
d14 22.65 7.29 14.64
d19 13.20 6.59 3.05
d22 6.40 13.01 16.55
d25 20.65 42.09 46.74

入射瞳位置 42.09 143.85 252.81
射出瞳位置 -32.07 -27.99 -34.04
前側主点位置 39.67 18.82 -245.24
後側主点位置 -34.38 -92.91 -198.26

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
1 1 120.28 9.35 0.19 -5.51
2 4 -34.37 6.85 2.54 -1.62
3 9 63.52 20.75 -1.42 -19.09
4 15 34.44 7.60 2.75 -2.15
5 20 -34.49 3.20 2.24 0.48
6 23 -164.90 4.90 -5.75 -9.11

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 -150.57
2 2 66.11
3 4 -20.33
4 5 29.98
5 7 -83.86
6 9 68.43
7 11 44.97
8 12 -44.36
9 15 -60.08
10 16 33.13
11 18 65.15
12 20 37.94
13 21 -17.72
14 23 37.34
15 24 -31.97
【0058】
[数値実施例3]
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd 有効径
1 63.162 2.00 1.91082 35.3 41.88
2 44.340 7.30 1.53775 74.7 40.76
3 -396.180 (可変) 40.46
4 -118.440 1.10 1.76200 40.1 21.20
5 20.090 3.55 1.80810 22.8 20.76
6 59.403 2.00 20.56
7 -60.203 1.10 1.72916 54.7 20.57
8 -126.590 (可変) 20.85
9 98.559 2.45 1.83481 42.7 21.47
10 -96.069 0.15 21.47
11 33.399 4.50 1.48749 70.2 21.01
12 -52.095 1.10 1.95375 32.3 20.40
13 107.985 4.05 19.99
14(絞り) ∞ (可変) 19.53
15 72.351 1.00 1.85883 30.0 18.37
16 28.425 4.20 1.48749 70.2 18.04
17 -43.760 0.15 17.93
18 47.742 1.65 1.91082 35.3 17.49
19 143.646 (可変) 17.27
20 -68.057 1.55 1.85478 24.8 16.43
21 -45.062 1.65 16.39
22 -75.249 1.00 1.77250 49.6 15.64
23 31.156 (可変) 15.74
24 43.085 2.55 1.80400 46.6 18.28
25 -176.278 (可変) 18.14
26 -65.464 2.35 1.78472 25.7 18.47
27 -25.771 1.00 1.81600 46.6 18.66
28 56.610 (可変) 19.25
像面 ∞

各種データ
ズーム比 4.34

広角 中間 望遠
焦点距離 56.50 135.00 244.99
Fナンバー 4.12 5.17 5.85
半画角(°) 13.59 5.78 3.19
像高 13.66 13.66 13.66
レンズ全長 134.97 171.67 189.98
BF 14.02 32.29 45.60

d 3 5.80 42.49 60.81
d 8 24.90 14.66 2.28
d14 19.20 11.18 10.25
d19 12.75 6.62 3.75
d23 4.60 11.75 17.99
d25 7.30 6.28 2.92
d28 14.02 32.29 45.60

入射瞳位置 45.63 136.34 202.55
射出瞳位置 -25.92 -26.79 -29.92
前側主点位置 22.19 -37.14 -347.27
後側主点位置 -42.48 -102.71 -199.40

ズームレンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
1 1 134.57 9.30 -0.12 -5.95
2 4 -40.91 7.75 2.43 -2.76
3 9 63.58 12.25 -3.19 -11.82
4 15 43.80 7.00 3.09 -1.30
5 20 -35.10 4.20 2.97 -0.06
6 24 43.29 2.55 0.28 -1.14
7 26 -35.76 3.35 1.02 -0.82

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 -172.08
2 2 74.59
3 4 -22.46
4 5 36.11
5 7 -158.55
6 9 58.61
7 11 42.48
8 12 -36.72
9 15 -55.10
10 16 36.04
11 18 77.87
12 20 151.32
13 22 -28.41
14 24 43.29
15 26 52.79
16 27 -21.58
【0059】
各数値実施例における種々の値を、以下の表1にまとめて示す。
【0060】
【表1】
【0061】
[撮像装置]
次に、本発明のズームレンズを撮像光学系として用いたデジタルスチルカメラ(撮像装置)10の実施例について、図7を用いて説明する。図7において、13はカメラ本体、11は実施例1乃至3で説明したいずれかのズームレンズL0によって構成された撮影光学系である。12はカメラ本体に内蔵され、撮影光学系11によって形成された光学像を受光して光電変換するCCDセンサやCMOSセンサ等の固体撮像素子(光電変換素子)である。カメラ本体13はクイックターンミラーを有する所謂一眼レフカメラでも良いし、クイックターンミラーを有さない所謂ミラーレスカメラでも良い。
【0062】
このように本発明のズームレンズをデジタルスチルカメラ等の撮像装置に適用することにより、小型・軽量でありながら優れた光学性能を有する撮像装置を得ることができる。
【0063】
なお、上述した各実施例のズームレンズは、デジタルスチルカメラなどの撮像装置に限らず、望遠鏡などの種々の光学機器に適用することができる。
【0064】
以上、本発明の好ましい実施形態及び実施例について説明したが、本発明はこれらの実施形態及び実施例に限定されず、その要旨の範囲内で種々の組合せ、変形及び変更が可能である。
【符号の説明】
【0065】
L0 ズームレンズ
L1 第1レンズ群
L2 第2レンズ群
L3 第3レンズ群
L4 第4レンズ群
L5 第5レンズ群
G1 負レンズG1
G2 正レンズG2
G3 負レンズG3
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7