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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-05
(45)【発行日】2024-04-15
(54)【発明の名称】端末表示充電装置
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20240408BHJP
   G02F 1/1333 20060101ALI20240408BHJP
   G02F 1/1335 20060101ALI20240408BHJP
【FI】
H02J7/00 301A
G02F1/1333
G02F1/1335
G02F1/1335 505
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2020017196
(22)【出願日】2020-02-04
(65)【公開番号】P2021125949
(43)【公開日】2021-08-30
【審査請求日】2022-12-15
(73)【特許権者】
【識別番号】519183461
【氏名又は名称】株式会社日本レカム
(73)【特許権者】
【識別番号】521335731
【氏名又は名称】株式会社ハルタ
(73)【特許権者】
【識別番号】521336989
【氏名又は名称】徳武 睦裕
(73)【特許権者】
【識別番号】521337001
【氏名又は名称】勝田 欽治
(73)【特許権者】
【識別番号】521337012
【氏名又は名称】清 隼人
(74)【代理人】
【識別番号】100166589
【弁理士】
【氏名又は名称】植村 貴昭
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 道
【審査官】清水 祐樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-037703(JP,A)
【文献】特開2013-242519(JP,A)
【文献】特開2015-028976(JP,A)
【文献】特開2016-021511(JP,A)
【文献】特開平06-160889(JP,A)
【文献】特開2006-284977(JP,A)
【文献】特開2009-122262(JP,A)
【文献】特開2015-216059(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00 - 7/12
H02J 7/34 - 7/36
H01M 10/42 - 10/48
G09F 9/00
G02F 1/1333
G02F 1/1335
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末に設けられる端末表示充電装置であって、
複数色のフィルタを有するカラーフィルタ層を有し画面表示を行うディスプレイを備え、
前記ディスプレイは、
1画素毎に、前記複数色のフィルタとともに2次元配列され、光によって発電した電力を前記端末内のバッテリに充電する発電部を備え、
前記ディスプレイは、前記カラーフィルタ層の上層に透明層を有し
前記透明層には、1画素毎に、前記発電部に対し前記端末の外部からの光を集光する集光部が形成され、
前記透明層はディスプレイの表面と平行な層形状であり、
前記透明層の表面側には、ディスプレイ表面と平行なタッチパネル層が積層されている
ことを特徴とする端末表示充電装置。
【請求項2】
前記発電部は光電池であり、そのマイナス電極が前記ディスプレイの表面側を向くようにして配置される
ことを特徴とする請求項1に記載の端末表示充電装置。
【請求項3】
前記集光部はレンズであり、1画素毎に前記複数色のフィルタの一部を覆うようにして形成される
ことを特徴とする請求項1に記載の端末表示充電装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末等を充電する端末表示充電装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば下記特許文献1,2等に開示される液晶ディスプレイは、スマートフォンやPC等の端末に広く用いられている。タッチパネル構造を有するスマートフォンやPC等の端末においては、この液晶ディスプレイとタッチパネル構造とを組み合わせたタッチパネルディスプレイを採用することが多い。
【0003】
タッチパネルディスプレイは、大きく分けて、外付型タッチパネルディスプレイ、オンセル型タッチパネルディスプレイ、インセル型タッチパネルディスプレイの3種類の構造がある。また、同種のタッチパネルディスプレイであっても、メーカーによって積層構造が多少異なる場合もある。
【0004】
一方、スマートフォンやPC等の端末は、AC電源のあるところで専用の充電ケーブルを用いてバッテリの充電を行うのが一般的である。またそれ以外にも、例えば下記特許文献3,4に示す充電方式等、様々な充電方式がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2019-090979号公報
【文献】特開2015-114375号公報
【文献】特開2019-161847号公報
【文献】特開2019-122067号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述の各充電方式では、充電ケーブルや充電器がない場合、あるいは、災害等により停電してしまった場合に、端末のバッテリを充電することができなくなってしまう。
【0007】
本発明は、上記技術的課題に鑑み、端末のタッチパネルディスプレイを用いて、充電ケーブルや充電器がない場合、あるいは、災害等により停電してしまった場合に、端末のバッテリを充電することを可能とする、端末表示充電装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための第1の発明に係る端末表示充電装置は、
端末に設けられる端末表示充電装置であって、
複数色のフィルタを有するカラーフィルタ層を有し画面表示を行うディスプレイを備え、
前記ディスプレイは、
1画素毎に、前記複数色のフィルタとともに2次元配列され、光によって発電した電力を前記端末内のバッテリに充電する発電部を備える
ことを特徴とする。
【0009】
上記課題を解決するための第2の発明に係る端末表示充電装置は、
上記第1の発明に係る端末表示充電装置において、
前記発電部は光電池であり、そのマイナス電極が前記ディスプレイの表面側を向くようにして配置される
ことを特徴とする。
【0010】
上記課題を解決するための第3の発明に係る端末表示充電装置は、
上記第1又は2の発明に係る端末表示充電装置において、
前記ディスプレイは、前記カラーフィルタ層の上層に透明層を有し、
前記透明層には、1画素毎に、前記発電部に対し前記端末の外部からの光を集光する集光部が形成される
ことを特徴とする。
【0011】
上記課題を解決するための第4の発明に係る端末表示充電装置は、
上記第3の発明に係る端末表示充電装置において、
前記集光部はレンズであり、1画素毎に前記複数色のフィルタの一部を覆うようにして形成される
ことを特徴とする。
【0012】
上記課題を解決するための第5の発明に係る端末表示充電装置は、
上記第1又は2の発明に係る端末表示充電装置において、
前記ディスプレイの表面に着脱自在な透明層を備え、
前記透明層には、1画素毎に、前記発電部に対し前記端末の外部からの光を集光する集光部が形成される
ことを特徴とする。
【0013】
上記課題を解決するための第6の発明に係る端末表示充電装置は、
上記第3の発明に係る端末表示充電装置において、
前記集光部はレンズであり、1画素毎に前記複数色のフィルタの一部を覆うようにして形成される
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る端末表示充電装置によれば、端末のタッチパネルディスプレイにおいて、タッチパネル機能及びディスプレイ表示機能を有したまま、充電ケーブルや充電器がない場合、あるいは、災害等により停電してしまった場合にも、端末のバッテリを充電することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施例1におけるスマートフォン等の端末に用いられる外付型タッチパネルディスプレイの一例を示す模式的断面図である。
図2】本発明の実施例1における第1ガラス基板部分を拡大した模式的断面図である。
図3】本発明の実施例1における第2ガラス基板部分を拡大した模式的断面図である。
図4】本発明の実施例1における第2ガラス基板のガラスの全面を表わす模式的上面図である。
図5】本発明の実施例1における各画素を第2ガラス基板のガラスに重ね合わせた状態を示す模式的上面図である。
図6】本発明の実施例1における1つの画素部分を拡大した模式的上面図である。
図7】本発明の実施例1の他の形態における第2ガラス基板部分を拡大した模式的断面図である。
図8】本発明の実施例1の他の形態における1つの画素部分を拡大した模式的上面図である。
図9】本発明の実施例1の他の形態における第2ガラス基板部分を拡大した模式的断面図である。
図10】本発明の実施例1の他の形態における第2ガラス基板部分を拡大した模式的断面図である。
図11】本発明の実施例1における端末に太陽光等の光が差し込む様子を表わす模式図である。
図12】本発明の実施例2におけるスマートフォン等の端末に用いられる外付型タッチパネルディスプレイ及びフィルムの一例を示す模式的断面図である。
図13】本発明の実施例2におけるフィルムからカラーフィルタ層及び発電部までの部分を拡大した模式的断面図である。
図14】本発明の実施例2における1つの画素部分を拡大した模式的上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明に係る端末表示充電装置は、例えばスマートフォンやPC等の端末に設けられ、表示と充電を並行して行うものである。以下、本発明に係る端末表示充電装置について、実施例にて図面を用いて説明する。
【0017】
[実施例1]
図1は、スマートフォンやPC等の端末に用いられる外付型タッチパネルディスプレイの一例として、主に、バックライト光源11、第1偏光板12、第1ガラス基板13、液晶層14、第2ガラス基板15、第2偏光板16、タッチパネル層17の順に積層された状態を示した模式的断面図である。
【0018】
バックライト光源11は第1偏光板12に向けて光を放射するものであり、第1偏光板12はこのうち第1の偏光方向に偏光した光を透過させるものである。
【0019】
第1ガラス基板13には、図2に示すように、ガラス13Cの上部に、後述する各フィルタ(Rf,Gf,Bf)に対応した位置にそれぞれ配置された画素電極13A、及び、液晶層14中の液晶に適切な電圧をかけるためのスイッチであるTFT(Thin Film Transistor:薄膜トランジスタ)13Bが形成されている。
【0020】
液晶層14は、液晶及びスペーサ(図示略)を有しており、第1ガラス基板13と第2ガラス基板15とに挟まれるようにして設けられている。なお、スペーサは第1ガラス基板13と第2ガラス基板15とのギャップを保持するためのものである。
【0021】
第2ガラス基板15には、図3に示すように、ガラス15Cの下部に、カラーフィルタ層15A及び対向電極15Bが形成されている。カラーフィルタ層15Aは、赤色のRフィルタRf、緑色のGフィルタGf、及び、青色のBフィルタBfを備えている。これにより赤緑青のカラーコンポーネントを実現することができる。
【0022】
また、対向電極15Bの下面には、配向膜15Dが印刷されている。配向膜15Dは、液晶層14の液晶分子をその長手方向がガラス基板13,15の平面と略平行になるように束縛するものである。
【0023】
第2偏光板16は、液晶層14及び第2ガラス基板15を透過した光のうち、第2の偏光方向に偏光した光を(図1における上方に向けて)透過させるものである。また、タッチパネル層17はタッチパネル機能を有している。
【0024】
これにより、外付型タッチパネルディスプレイは、画面表示を行うとともに、タッチパネル機能を有する。
【0025】
なお、ここまでの説明は、従来用いられている外付型タッチパネルディスプレイの構成であるため、その詳細については割愛している。
【0026】
ここで、図3に示すように、カラーフィルタ層15Aは、赤色のRフィルタRf、緑色のGフィルタGf、及び、青色のBフィルタBfが平面的に配列されているが、さらに本実施例においては、この各フィルタRf,Gf,Bfとともに発電部21が平面的に配列されている。すなわち、発電部21とカラーフィルタ層15Aとは2次元配列される。
【0027】
発電部21は、太陽光等の光によって発電する光電池であり、そのマイナス電極(図示略)が、上面(ガラス15C側の面、タッチパネルディスプレイ表面側の面)を向くようにして配置されている。また、発電部21は、充電を制御するチャージコントローラ22を介して端末内のバッテリ23に接続している。これにより、発電部21で発電した電力はバッテリ23に蓄えられる。
【0028】
さらに、図3に示すように、カラーフィルタ層15Aの上部にあるガラス15Cには、その一部を屈折率の異なる媒質とすることで、端末外部から当該部分を透過する光を発電部21に集光するレンズL(集光部)が形成されている。図3中の破線矢印は、端末のディスプレイに放射された光がレンズLを透過し、発電部21に届くまでの光路のイメージである。
【0029】
図4は、端末に配置される第2ガラス基板15のガラス15C全面の模式的上面図である。2次元配列された複数の画素G(後述)に対応するようにして、図4に示すように、複数のレンズLが2次元配列されている。なお、画素Gとは各フィルタRf,Gf,Bfの1つのユニットを指す。
【0030】
図5は、各画素Gをガラス15Cに重ね合わせた状態を示す模式的上面図であり、図6は1つの画素Gを拡大した模式的上面図である。図5,6に示すように、発電部21は、1画素毎に、フィルタRf,Gf,Bfとともに2次元配列されるものである。さらに、1つの画素G毎に、レンズLは発電部21に対し端末外部からの光を集光するものとなっている。
【0031】
また、図5,6には、各レンズLが、それぞれ各画素G全体を覆うようにして形成されるのではなく、各画素Gにおける各フィルタRf,Gf,Bfの一部がレンズLから露出するようにして形成された状態が表わされている。
【0032】
また、図7に示すように、ガラス15Cの集光部として、レンズLではなくプリズムPを用いてもよい。プリズムPは、やはりガラス15Cの一部を屈折率の異なる媒質とすることで、端末外部から当該部分を透過する光を発電部21に集光するものである。ガラス15CのプリズムPとそうでない部分との間には境界面Sが形成されており、端末外部からこの境界面Sに照射された光(の一部)は、発電部21に集光されることになる。
【0033】
なお、図7(及び後述の図9,10)は、図3に対応した図となっているが、図3にて表わしたチャージコントローラ22及びバッテリ23については記載を省略している。
【0034】
また、プリズムPの配置については、上述したレンズLの配置と同様、各画素Gにおける各フィルタRf,Gf,Bfの一部がプリズムPから露出するようにする(図7では分かりづらいが、図5,6と同様にする)。
【0035】
また、図8図6に対応する模式的上面図である。図8に示すように、発電部21のカラーフィルタ層15Aに対する配置を変更してもよい。すなわち、図6では、各画素Gにおいて、各フィルタRf,Gf,Bfと平行に並んで発電部21が配置されているものとしたが、図8では、各フィルタRf,Gf,Bfの長手方向一端側に、各フィルタRf,Gf,Bfと直交する角度で、発電部21が配置されている状態を示している。
【0036】
図9,10は、図8のような配置とした場合のレンズLあるいはプリズムPの形成位置を示すものであり、それぞれ図3,7に対応している。図8~10においても、図3~7と同様に、やはり各画素Gにおける各フィルタRf,Gf,Bfの一部が集光部(レンズLあるいはプリズムP)から露出するようにする。
【0037】
上記構成とした本実施例に係る端末表示充電装置を端末に用いた場合の動作について説明する。
【0038】
図11に示すように、本実施例に係る端末表示充電装置を用いた端末1を、ディスプレイ側を表にして保持又は載置した状態で、外部から例えば太陽光(破線矢印)が照射されると、複数設けられた発電部21(のマイナス電極)がそれぞれこれを受光することになり、発電する。そして、この電力がバッテリ23にて蓄電される。
【0039】
また、各集光部を設けることによって、当該集光部によって集光された光が各発電部21に照射されることになるため、上述した端末1の外部からの光が、太陽光ではなく室内の蛍光灯等から発せられる光であっても、発電部21によって発電可能となる。
【0040】
その一方で、1画素Gに着目すると、各集光部からカラーフィルタ層15A、すなわちフィルタRf,Gf,Bfが露出している(ただし、ガラス15C自体には覆われている)ため、発電(蓄電)と並行して通常のディスプレイ表示を行うことも可能である。
【0041】
ただし、集光部がレンズLである場合、各レンズLがそれぞれ各フィルタRf,Gf,Bf全体を覆うようにして形成されるものとしてもよい。これは、画素G1つ当たりの面積がディスプレイ全体の面積に比べ非常に小さいため、たとえ各フィルタRf,Gf,Bfから発せられる光がレンズLによって多少屈折していようとも、ディスプレイ全体から見ればその影響は小さなものとなるためである。
【0042】
また、発電部21は、各フィルタRf,Gf,Bfと同じ平面上に形成されてさえいればよく、その具体的な位置を図3,8に表わす状態に限定する必要はない。ただし、発電部21の位置にかかわらず、ガラス15C中の集光部は、端末1の外部からの光を発電部21に集光するようにする。
【0043】
さらに図3,8では、カラーフィルタ層15が、赤色のRフィルタRf、緑色のGフィルタGf、及び、青色のBフィルタBfから構成されているものとしたが、カラーフィルタ層15は、これらに加えて、例えば、黄色や白等のフィルタが配列されているものであってもよい。また、その配列についても限定する必要はなく、ペンタイル配列等の特殊な配列であってもよい。
【0044】
本実施例に係る端末表示充電装置を用いた端末によれば、端末のタッチパネルディスプレイにおいて、タッチパネル機能及びディスプレイ表示機能を保持したまま、端末のバッテリ充電を行うことが可能となる。
【0045】
また、充電ケーブル、充電器、AC電源等を必要としないため、どのような状況であっても端末のバッテリの充電を行うことができる。
【0046】
さらに、集光部によって外部からの光を発電部に集光することで発電効率を高めることができるため、太陽光のみならず、例えば室内灯からの光であってもバッテリ充電を行うことができる。
【0047】
なお、本実施例1で説明したレンズやプリズムについては、カラーフィルタ層の上層が透明基材(透明層)であれば形成することができる。つまり、当該上層が、本実施例で説明したようなガラスでなく例えばプラスチックであっても、その媒質の屈折率を調整することでレンズやプリズムの機能を持たせるようにすれば、本実施例で説明した作用効果と同等の作用効果を奏することができる。
【0048】
そして、本実施例中に挙げた図3,9には、レンズLの形状を凸レンズのように表わしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、発電部に向けて集光ができる形状であればよい。
【0049】
[実施例2]
本実施例は、実施例1の集光部(レンズLあるいはプリズムP)の配置を変更したものである。以下では、実施例1と異なる部分を中心に説明し、実施例1と同一の部分については極力説明を省略する。
【0050】
図12は、図1に示した外付型タッチパネルディスプレイにおけるタッチパネル層17の上部に、フィルム31を設けたものである。このフィルム31は、保護フィルムやガラスフィルム等に使用される透明基材から成る透明層である。
【0051】
また、図13(実施例1の図3に対応)に示すように、フィルム31には、その一部を屈折率の異なる媒質とすることで、外部から当該部分を透過する光を発電部21に集光するレンズL′(集光部)が形成されている。なお、1つの画素G毎に、レンズL′は発電部21に対し外部からの光を集光するものとなっている。一方で、実施例1の第2ガラス基板15(ガラス15C)と異なり、本実施例における第2ガラス基板15a(ガラス15Ca)には集光部が形成されていない。
【0052】
さらに、図14(実施例1の図6に対応)に示すように、各レンズL′は、それぞれ各画素G全体を覆うようにして形成されるのではなく、各画素Gにおける各フィルタRf,Gf,Bfの一部がレンズL′から露出して見えるようにして形成される。なお、実施例1では、図6に対する図8のように、発電部21の配置を変更した場合も想定して説明したが、この点については本実施例においても同様である。
【0053】
そして、フィルム31は(外付型タッチパネルディスプレイにおける)タッチパネル層17の表面に対して接着及び取り外しを行うことが可能(着脱自在)である。
【0054】
なお、実施例1と同様に本実施例においても、集光部がレンズではなくプリズムであるものとしてもよい。
【0055】
そして、本実施例中に挙げた図13には、レンズL′の形状を凸レンズのように表わしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、発電部に向けて集光ができる形状であればよい。
【0056】
このようにして本実施例では、実施例1同様太陽光あるいは室内灯等によって端末のバッテリ充電を行うことを可能とするとともに、フィルム31の取り外しが可能であることで、端末を使用しない(画面表示を行わない)ときにフィルム31を貼りバッテリ充電を行い、端末を使用するときにフィルム31を取り外すといったこともできる。
【0057】
なお、実施例1,2では、外付型タッチパネルディスプレイの一例として図1,12を示したが、本発明はこのような端末に限定されるものではなく、カラーフィルタ層が配置されていればよい。例えば、同じく外付型タッチパネルディスプレイでありながら本実施例とは異なる積層構造となっているようなものであっても、あるいは、外付型タッチパネルディスプレイではなくオンセル型タッチパネルディスプレイやインセル型タッチパネルディスプレイのものであっても、さらには、タッチパネル機能を有さない液晶ディスプレイであっても、本発明を適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明は、携帯端末等を充電する端末表示充電装置として好適である。
【符号の説明】
【0059】
1 端末
11 バックライト光源
12 第1偏光板
13 第1ガラス基板
13A 画素電極
13B TFT
13C ガラス
14 液晶層
15 第2ガラス基板
15A カラーフィルタ層
15B 対向電極
15C ガラス
15D 配向膜
16 第2偏光板
17 タッチパネル層
21 発電部
22 チャージコントローラ
23 バッテリ
Rf Rフィルタ
Gf Gフィルタ
Bf Bフィルタ
L レンズ
P プリズム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14