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特許7467200情報処理装置、制御方法、プログラム及び情報処理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-05
(45)【発行日】2024-04-15
(54)【発明の名称】情報処理装置、制御方法、プログラム及び情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   B41J 29/00 20060101AFI20240408BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20240408BHJP
   B41J 2/18 20060101ALI20240408BHJP
【FI】
B41J29/00 Z
B41J29/38 401
B41J29/38 204
B41J2/18
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020061429
(22)【出願日】2020-03-30
(65)【公開番号】P2021160102
(43)【公開日】2021-10-11
【審査請求日】2023-03-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】白井 颯人
(72)【発明者】
【氏名】宍戸 一成
【審査官】大浜 登世子
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-047590(JP,A)
【文献】特開2011-048433(JP,A)
【文献】特開2004-090517(JP,A)
【文献】特開2016-193592(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0203649(US,A1)
【文献】特開2015-044379(JP,A)
【文献】特開2018-092548(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 29/00
G06Q 10/20
B41J 29/38
B41J 2/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
報処理装置であって、
所定のサービスの契約情報をサーバから取得するための処理を反復的に行う制御手段と、
記情報処理装置が前記所定のサービスの利用が不可能な第1状態にあるか、または前記所定のサービスの利用が可能な第2状態にあるか、を設定する設定手段と、
備え、
前記設定手段は、前記処理のうち、第1処理において前記契約情報が取得され、当該第1処理の次の第2処理において前記契約情報の取得に失敗し、当該第2処理において前記契約情報の取得に成功しないまま当該第2処理の日時を起点として所定条件が満たされると、前記情報処理装置を前記第2状態から前記第1状態に設定することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記設定手段は、前記第2処理の日時から所定期間が経過した場合に前記第2処理の日時を起点として前記所定条件が満たされたとして、前記情報処理装置を前記第2状態から前記第1状態に設定することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
記契約情報は契約期間に関する情報であり、
前記設定手段は、前記契約情報取得された場合、現在日時が前記契約期間に含まれないときは前記情報処理装置を前記第1状態に設定し、現在日時が前記契約期間に含まれるときは前記情報処理装置を前記第2状態に設定することを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記情報処理装置は、色材を用いて画像を印刷するための画像印刷装置であり、
前記情報処理装置が前記第1状態にある場合に、前記情報処理装置に装着された、前記所定のサービスで利用可能な特定の容器に収容された色材を用いた印刷動作を制限することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記情報処理装置は、画像データに従ってインクを吐出する印刷ヘッドと、前記印刷ヘッドとの間でインクを循環させるためのサブタンクと、前記サブタンクに供給するためのインクを収容し前記情報処理装置に着脱可能なメインタンクと、を備えるインクジェット印刷装置であり、
前記情報処理装置が前記第1状態にある場合に、前記情報処理装置に装着された、前記所定のサービス利用可能な特定のメインタンクから、前記サブタンクへのインクの供給を制限することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記情報処理装置に対するユーザ入力に基づいて、前記契約情報が前記サーバから取得されることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記サーバは、インターネットを介して前記情報処理装置と接続されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
報処理装置の制御方法あって、
所定のサービスの契約情報をサーバから取得するための処理を反復的に行う工程と、
記情報処理装置が前記所定のサービスの利用が不可能な第1状態にあるか、または前記所定のサービスの利用が可能な第2状態にあるか、を設定する設定工程と
有し、
前記設定工程は、前記処理のうち、第1処理において前記契約情報が取得され、当該第1処理の次の第2処理において前記契約情報の取得に失敗し、当該第2処理において前記契約情報の取得に成功しないまま当該第2処理の日時を起点として所定条件が満たされると、前記情報処理装置を前記第2状態から前記第1状態に設定することを特徴とする制御方法。
【請求項9】
請求項8に記載の制御方法を1つ以上のコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項10】
情報処理装置と、当該情報処理装置に関する契約情報を保存するサーバと、を含む情報処理システムであって、
前記情報処理装置は、
所定のサービスの契約情報を前記サーバから取得するための処理を反復的に行う制御手段と、
記情報処理装置が前記所定のサービスの利用が不可能な第1状態にあるか、または前記所定のサービスの利用が可能な第2状態にあるか、を設定する設定手段と、
備え、
前記設定手段は、前記処理のうち、第1処理において前記契約情報が取得され、当該第1処理の次の第2処理において前記契約情報の取得に失敗し、当該第2処理において前記契約情報の取得に成功しないまま当該第2処理の日時を起点として所定条件が満たされると、前記情報処理装置を前記第2状態から前記第1状態に設定することを特徴とする情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、契約に基づくサービスを受けることが可能な情報処理装置、その制御方法、プログラム及び情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
情報処理装置の利用契約を、情報処理装置と通信可能な管理サーバで管理する方法が知られている。特許文献1には、サーバとの間で通信が行われない状態が所定期間継続した場合、特定の利用契約の下での記録動作に制限を加える画像記録装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-47590号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、情報処理装置においては、特定の利用契約が締結された状態のまま、電源がOFFされたり省電力モードに入ってしまったりすることがある。この場合、特許文献1の構成では、ユーザがその特定の利用契約を解約していなくても、情報処理装置が再起動された際に所望の処理が制限され、適切なサービスを受けられなくなってしまうことがある。
【0005】
本発明は上記課題を解消するためになされたものである。よってその目的とするところは、特定の利用契約の下で適切に動作することが可能な技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そのために本発明は、報処理装置であって、所定のサービスの契約情報をサーバから取得するための処理を反復的に行う制御手段と、前記情報処理装置が前記所定のサービスの利用が不可能な第1状態にあるか、または前記所定のサービスの利用が可能な第2状態にあるか、を設定する設定手段と、を備え、前記設定手段は、前記処理のうち、第1処理において前記契約情報が取得され、当該第1処理の次の第2処理において前記契約情報の取得に失敗し、当該第2処理において前記契約情報の取得に成功しないまま当該第2処理の日時を起点として所定条件が満たされると、前記情報処理装置を前記第2状態から前記第1状態に設定することを特徴とすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、特定の利用契約の下で適切に動作することが可能な技術を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】インクジェット印刷装置の内部構成図である。
図2】印刷装置の制御構成を示すブロック図である。
図3】インク供給ユニットの構成を模式的に示す図である。
図4】情報処理装置の状態と情報処理システムの概念図を示すである。
図5】サーバの構成を示すブロック図である。
図6】操作パネルの表示画面を示す図である。
図7】契約状態とメインタンクの種類に応じた使用可否の状態を示す図である。
図8】状態設定シーケンスを説明するためのフローチャートである。
図9】通信失敗日時に基づいた状態設定を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<印刷装置の概略構成>
図1は、本発明の情報処理装置として使用可能なインクジェット印刷装置1(以下、印刷装置1)の内部構成図である。図において、x方向は水平方向、y方向(紙面垂直方向)は印刷ヘッド8において吐出口が配列する方向、z方向は鉛直方向をそれぞれ示す。
【0010】
印刷装置1は、プリント部2とスキャナ部3を備える複合機であり、印刷動作と読取動作に関する様々な処理を、プリント部2とスキャナ部3で個別にあるいは連動して実行することができる。スキャナ部3は、ADF(オートドキュメントフィーダ)とFBS(フラットベッドスキャナ)を備えており、ADFで自動給紙される原稿の読み取りと、ユーザによってFBSの原稿台に置かれた原稿の読み取り(スキャン)を行うことができる。なお、本実施形態はプリント部2とスキャナ部3を併せ持った複合機であるが、スキャナ部3を備えない形態であってもよい。図1は、印刷装置1が印刷動作も読取動作も行っていない待機状態にあるときを示す。
【0011】
プリント部2において、鉛直方向下方の底部には、印刷媒体(カットシート)Sを収容するための第1カセット5Aと第2カセット5Bが着脱可能に設置されている。第1カセット5AにはA4サイズまでの比較的小さな印刷媒体が、第2カセット5BにはA3サイズまでの比較的大きな印刷媒体が、平積みに収容されている。第1カセット5Aの近傍には、収容されている印刷媒体Sを1枚ずつ分離して給送するための第1給送ユニット6Aが設けられている。同様に、第2カセット5Bの近傍には、第2給送ユニット6Bが設けられている。印刷動作が行われる際にはいずれか一方のカセットから選択的に印刷媒体Sが給送される。
【0012】
搬送ローラ7、排出ローラ12、ピンチローラ7a、拍車7b、ガイド18、インナーガイド19及びフラッパ11は、印刷媒体Sを所定の方向に導くための搬送機構である。搬送ローラ7は、印刷ヘッド8の上流側及び下流側に配され、不図示の搬送モータによって駆動される駆動ローラである。排出ローラ12は、排出口の直前に配され、不図示の搬送モータによって駆動される駆動ローラである。ピンチローラ7aは、搬送ローラ7と共に印刷前の印刷媒体Sをニップして回転する従動ローラである。拍車7bは、搬送ローラ7または排出ローラ12と共に印刷後の印刷媒体Sをニップして回転する。
【0013】
ガイド18は、印刷媒体Sの搬送経路に設けられ、印刷媒体Sを所定の方向に案内する。インナーガイド19は、y方向に延在する部材で湾曲した側面を有し、当該側面に沿って印刷媒体Sを案内する。フラッパ11は、両面印刷動作の際に、印刷媒体Sが搬送される方向を切り替えるための部材である。排出トレイ13は、印刷動作が完了し排出ローラ12によって排出された印刷媒体Sを積載保持するためのトレイである。
【0014】
本実施形態の印刷ヘッド8は、フルラインタイプのカラーインクジェット印刷ヘッドであり、印刷データに従ってインクを吐出する吐出口が、図1におけるy方向に沿って印刷媒体Sの幅に相当する分だけ複数配列されている。印刷ヘッド8が待機位置にあるとき、印刷ヘッド8の吐出口面8aは、図1のようにキャップユニット10によってキャップされている。印刷動作を行う際は、後述するプリントコントローラ202によって、吐出口面8aがプラテン9と対向するように印刷ヘッド8の向きが変更される。プラテン9は、y方向に延在する平板によって構成され、印刷ヘッド8によって印刷動作が行われる印刷媒体Sを背面から支持する。
【0015】
インクタンクユニット14は、印刷ヘッド8へ供給される4色のインクをそれぞれ貯留する。インク供給ユニット15は、インクタンクユニット14と印刷ヘッド8を接続する流路の途中に設けられ、印刷ヘッド8内のインクの圧力及び流量を適切な範囲に調整する。本実施形態では循環型のインク供給系を採用しており、インク供給ユニット15は印刷ヘッド8へ供給されるインクの圧力と印刷ヘッド8から回収されるインクの流量を適切な範囲に調整する。
【0016】
メンテナンスユニット16は、キャップユニット10とワイピングユニット17を備え、所定のタイミングにこれらを作動させて、印刷ヘッド8に対するメンテナンス動作を行う。メンテナンス動作については後に詳しく説明する。
【0017】
図2は、印刷装置1における制御構成を示すブロック図である。制御構成は、主にプリント部2を統括するプリントエンジンユニット200と、スキャナ部3を統括するスキャナエンジンユニット300と、印刷装置1全体を統括するコントローラユニット100によって構成されている。プリントコントローラ202は、コントローラユニット100のメインコントローラ101の指示に従ってプリントエンジンユニット200の各種機構を制御する。スキャナエンジンユニット300の各種機構は、コントローラユニット100のメインコントローラ101によって制御される。以下に制御構成の詳細について説明する。
【0018】
コントローラユニット100において、CPUにより構成されるメインコントローラ101は、ROM107に記憶されているプログラムや各種パラメータに従って、RAM106をワークエリアとしながら印刷装置1全体を制御する。例えば、ホストI/F102またはワイヤレスI/F103を介してホスト装置400から印刷ジョブが入力されると、メインコントローラ101の指示に従って、画像処理部108が受信した画像データに対して所定の画像処理を施す。そして、メインコントローラ101はプリントエンジンI/F105を介して、画像処理を施した画像データをプリントエンジンユニット200へ送信する。また、例えばホスト装置400から読取コマンドが入力されると、メインコントローラ101は、スキャナエンジンI/F109を介してこのコマンドをスキャナ部3に送信する。
【0019】
なお、印刷装置1は無線通信や有線通信を介してホスト装置400から画像データを取得しても良いし、印刷装置1に接続された外部記憶装置(USBメモリ等)から画像データを取得しても良い。無線通信や有線通信に利用される通信方式は限定されない。例えば、無線通信に利用される通信方式として、Wi-Fi(Wireless Fidelity)(登録商標)やBluetooth(登録商標)が適用可能である。また、有線通信に利用される通信方式としては、USB(Universal Serial Bus)等が適用可能である。
【0020】
サーバI/F110は、印刷装置1をインターネット接続するためのインターフェイスである。メインコントローラ101は、サーバI/F110を介して、契約サーバ111や課金サーバ112との間で情報の授受を行う。
【0021】
操作パネル104は、ユーザが印刷装置1に対して入出力を行うための機構である。ユーザは、操作パネル104を介してコピーやスキャン等の動作を指示したり、印刷モードを設定したり、印刷装置1の契約情報の設定及び更新を行ったりすることができる。
【0022】
タイマ113は、現在時刻を管理する。カウンタ114は、印刷装置1が画像を印刷した枚数を、カラーモード、モノクロモード毎にカウントする。不揮発メモリ115には、カウンタ114が取得するカウント値や後述する印刷装置の状態情報などを、必要に応じて保存する。
【0023】
プリントエンジンユニット200において、CPUにより構成されるプリントコントローラ202は、メインコントローラ101の指示の下、ROM203に記憶されているプログラムや各種パラメータに従って、プリント部2が備える各種機構を制御する。この際、プリントコントローラ202は、RAM204をワークエリアとして利用する。
【0024】
例えば、コントローラI/F201を介して各種コマンドや画像データが受信されると、プリントコントローラ202は、これを一旦RAM204に保存する。プリントコントローラ202は画像処理コントローラ205に、保存した画像データを印刷データへ変換させることで、印刷ヘッド8が印刷動作に利用できるようにする。
【0025】
印刷データが生成されると、プリントコントローラ202は、ヘッドI/F206を介して印刷ヘッド8に印刷データに基づく印刷動作を実行させる。この際、プリントコントローラ202は、搬送制御部207を介して図1に示す給送ユニット6A、6B、搬送ローラ7、排出ローラ12、フラッパ11を駆動して、印刷媒体Sを搬送する。プリントコントローラ202の指示に従って、印刷媒体Sの搬送動作に連動して印刷ヘッド8による印刷動作が実行され、印刷処理が行われる。
【0026】
ヘッドキャリッジ制御部208は、印刷装置1のメンテナンス状態や印刷状態といった動作状態に応じて印刷ヘッド8の向きや位置を変更する。インク供給制御部209は、印刷ヘッド8へ供給されるインクの圧力が適切な範囲に収まるように、インク供給ユニット15を制御する。メンテナンス制御部210は、印刷ヘッド8に対するメンテナンス動作を行う際に、メンテナンスユニット16におけるキャップユニット10やワイピングユニット17の動作を制御する。
【0027】
スキャナエンジンユニット300においては、メインコントローラ101が、ROM107に記憶されているプログラムや各種パラメータに従って、RAM106をワークエリアとしながら、スキャナコントローラ302のハードウェアリソースを制御する。これにより、スキャナ部3が備える各種機構は制御される。例えば、メインコントローラ101がスキャナコントローラ302内のハードウェアリソースを制御することにより、ユーザによってADFに搭載された原稿を、搬送制御部304を介して搬送し、センサ305によって読み取る。そして、スキャナコントローラ302は読み取った画像データをRAM303に保存する。なお、プリントコントローラ202は、上述のように取得された画像データを印刷データに変換することで、印刷ヘッド8に、スキャナコントローラ302で読み取った画像データに基づく印刷動作を実行させることが可能である。
【0028】
図3は、印刷装置1における、インク供給ユニット15(図1参照)の構成を模式的に示す図である。インク供給ユニット15は、インクタンクユニット14に装着されたメインタンク401より供給されたインクを、適切な圧力で循環させながら印刷ヘッド8へ供給する。ここでは、1色のインクについての構成を示すが、印刷装置1には同様の構成がインク色ごとに設けられている。
【0029】
インク供給ユニット15は、サブタンク402、接続流路403、供給流路404及び回収流路405を含む。サブタンク402は、印刷ヘッド8に供給するためのインクを一時的に受容するためのタンクであり、供給流路404と回収流路405を介して印刷ヘッド8と接続されている。インクは、サブタンク402、供給流路404、印刷ヘッド8、回収流路405の順に循環し、再びサブタンク402に戻る。そして上記循環が行われている中、印刷ヘッド8は印刷データに従ってインクを吐出する。
【0030】
このようなインク循環制御を行うことにより、印刷ヘッド8に対し新鮮なインクを安定して供給することが可能となる。その結果、印刷ヘッド8の吐出動作を安定させ、出力される画像を高品位に維持することができる。
【0031】
サブタンク402に受容されるインクの量は印刷動作に伴って徐々に減少していく。このため、プリントコントローラ201は(図2参照)、サブタンク402に受容されているインクの量が所定値以下になると、所定のタイミングで不図示のポンプを駆動し、サブタンク402の内部を減圧する。これにより、接続流路403によって接続されたメインタンク401からサブタンク402にインクが補充される。インクが消費されたメインタンク401はインクタンクユニット14より取り外され、ユーザによって新たなメインタンク401に交換することができる。プリントコントローラ201は、このようなサブタンク補充処理を、印刷ジョブを受ける前の印刷装置1の準備段階として適宜行う。
【0032】
本実施形態において、メインコントローラ101は、上記のようなインクの循環及び印刷ヘッド8による印刷動作を、印刷装置1の利用契約の締結状態に基づいて制御する。
【0033】
<利用契約の概要>
本実施形態の印刷装置1は、サブスクリプション契約の下で特定のサービスを受けることができる。サブスクリプション契約の内容は特に限定されないが、本実施形態では、月々定額料金を支払うことによって、サービス対象のメインタンク(以下、サービス対象タンクと呼ぶ)が所定の印刷枚数まで利用可能となる契約とする。サービス対象タンクは、サブスクリプション契約が締結された場合のみに使用が許可されるメインタンクである。また、サービス対象タンクは、一般のメインタンク(以下、一般タンクと呼ぶ)と同型であり、どちらも印刷装置1のインクタンクユニット14に装着可能である。但し、それぞれのメインタンクには、サービス対象タンクであるか一般タンクであるかを示す情報及び収容するインク色の情報等が記憶されたタンクメモリが取り付けられている。よって、メインコントローラ101は、このタンクメモリに格納された情報を読み出すことにより、装着されたメインタンクが、一般タンクであるかサービス対象タンクであるかを判定することができる。
【0034】
図4(a)は、サブスクリプション契約に基づく印刷装置1の状態を示す。本実施形態において、サブスクリプション契約が締結されていないとき、印刷装置1はサービスの利用が不可能な第1状態にあるとする。一方、サブスクリプション契約が締結されているとき印刷装置1はサービスの利用が可能な第2状態にあるとする。印刷装置1が出荷された時点において、印刷装置1は第1状態にある。その後、ユーザがサブスクリプション契約を締結すると、印刷装置1は第1状態から第2状態に移行する。第1状態と第2状態は、ユーザがサブスクリプション契約を締結または解約することによって、相互に切り替えられる。また、ユーザがサブスクリプション契約を解約していなくても、印刷装置1がサーバと通信できない状態が所定期間継続した場合は、サービス提供側が印刷装置1の使用状態を管理することができなくなる。このため、本実施形態の印刷装置1は第2状態から第1状態に移行する。このような印刷装置1の状態は、ユーザが契約に見合った適切なサービスを受けられるようにするため、適切に設定されることが求められる。
【0035】
図4(b)は、本実施形態の情報処理システムを示す図である。本実施形態において、印刷装置1のサブスクリプション契約は、インターネットを介して接続された契約サーバ111及び課金サーバ112によって管理される。印刷装置1のメインコントローラ101は、印刷装置1の契約情報を、契約サーバ111から定期的に受信し、不揮発メモリ115に保存する(図2参照)。受信する契約情報には、契約開始日時、契約終了日時、及び毎月の決算日等が含まれている。また、メインコントローラ101は、必要に応じて現在日時を契約サーバ111から取得することができる。現在日時のフォーマットは、ISO8601に従う(yyyy-MM-ddTHH:mm:ssZ)。現在日時を契約サーバ111から取得する形態とすることにより、サーバに接続された全ての印刷装置1の時刻を均等に管理することができる。なお、ここでは、「契約開始日時」、「契約終了日時」、「決算日時」と表現しているが、本実施形態は、必ずしも時間の情報が含まれなくてもよい。つまり、単に年月日のみの情報でもよい。
【0036】
一方、印刷装置1のメインコントローラ101は、印刷装置1の印刷枚数情報やインクの残量情報を、課金サーバ112に定期的に送信する。この際、印刷枚数情報には、所定期間内におけるカラーモードでの印刷枚数やモノクロモードでの印刷枚数が含まれる。課金サーバ112は、印刷枚数と契約の内容とを照合し、契約に応じた課金処理を行う。例えば、サブスクリプション契約が締結されている状態において、印刷枚数が規定値以下であれば、月々定額料金を課金する。印刷枚数が規定値を超えた場合は、定額料金に超過料金を加えて課金する。また、課金サーバ112は、受信したインクの残量情報に基づいて、後述するメインタンクの配送の要否などを推定する。
【0037】
図5は、契約サーバ111及び課金サーバ112の構成を示すブロック図である。ここでは、契約サーバ111及び課金サーバ112として共通のハードウェア構成を利用するものとする。以下、説明の便宜上、契約サーバ111及び課金サーバ112を、単に、サーバ111、112と呼ぶ。サーバ111、112は、装置全体の制御を行うメインボード510と、ネットワーク接続ユニット501と、ハードディスクユニット502とを有する。メインボード510は、CPU511、内部バス512、プログラムメモリ513、データメモリ514、ネットワーク制御回路515、及びハードディスク制御回路516を有する。なお、本例では、契約サーバ111が契約管理を行い、課金サーバ112が課金管理及び配送管理を行うシステム例を説明しているが、本実施形態はこれに限定されない。例えば、1つのサーバが、契約、課金、配送の全ての管理機能を実行してもよい。もしくは、3つ以上のサーバが連携して契約、課金、配送の管理機能を実行してもよい。1台以上のサーバからなる構成をサーバシステムと称し、本実施形態ではこのようなサーバシステムにより、契約、課金、配送の管理を行うものとする。
【0038】
メインボード510に配置されるマイクロプロセッサ形態のCPU511は、内部バス512を介して接続されているプログラムメモリ513に格納されている制御プログラムと、データメモリ514の内容とに従って動作する。CPU511は、ネットワーク制御回路515を介してネットワーク接続ユニット501を制御することでインターネットと接続し、1つ以上の印刷装置1や別のサーバとの通信を行う。CPU511は、ハードディスク制御回路216を経由して接続されたハードディスクユニット502にデータを読み書きすることができる。ハードディスクユニット502には、プログラムメモリ213にロードして使用されるオペレーティングシステム及びサーバ111、112の制御ソフトウェアが格納されるほか、各種のデータも格納される。
【0039】
契約サーバ111の場合、データメモリ214には、印刷装置1の契約開始日時及び契約終了日時などが書き換え可能に保存される。印刷装置1より、契約情報の要求を受付けると、CPU511は、ネットワーク接続ユニット501を介してデータメモリ514に保存されている契約開始日時及び契約終了日時の情報を印刷装置1に送信する。課金サーバ112の場合、データメモリ214には、印刷装置1の印刷枚数などが書き換え可能に保存される。印刷装置1より印刷枚数の情報を受信すると、CPU511は、ネットワーク接続ユニット501を介して受信した情報を、データメモリ514に保存する。
【0040】
図6(a)及び(b)は、ユーザが、印刷装置1において、サブスクリプション契約を締結したり契約状態を確認したりするための、操作パネル104の表示画面を示す図である。図6(a)は、印刷装置1が第1状態にあるときの表示画面を示し、図6(b)は印刷装置1が第2状態にあるときの表示画面を示す。
【0041】
印刷装置1が第1状態にあるとき、すなわちサブスクリプション契約が締結されていないとき、図6(a)に示すように、操作パネル104には、サービス対象タンクが使用できないこと、サーバとの通信が行われていないこと等が表示される。画面左下の契約開始ボタン801をユーザが押下することにより、印刷装置1は契約サーバ111から契約情報の取得を開始する。なお、ここでは、あらかじめユーザとサービス提供者(プリンタの販売会社)との間で別途サブスクリプション契約が結ばれているものとする。そして、その契約内容に基づき契約サーバ111のデータメモリ214(図5参照)には、契約情報(契約開始日時及び契約終了日時等)が格納されているものする。よって、印刷装置1が契約開始ボタン801を押下することにより、その契約情報の取得を行うことができる。つまり、このケースにおける契約開始ボタン801は通信開始ボタンであるともいえる。
【0042】
なお、契約の仕方は上記に限定されない。例えば、事前にユーザとサービス提供者との間で契約が結ばれていなくとも、印刷装置1の操作によりサブスクリプション契約が結ばれてもよい。この場合、例えば、ユーザが契約開始ボタン801を押下することで表示画面は契約用の画面に切り替わり、ユーザは操作パネル104を介してサブスクリプション契約を締結することができるようになる。サブスクリプション契約の締結情報は契約サーバ111に送信され、契約サーバ111は受信した情報に従って契約開始日時及び契約終了日時等をデータメモリ214(図5参照)に保存する。
【0043】
このように、契約サーバ111は、データメモリ214に保存されている契約開始日時及び契約終了日時を必要に応じて印刷装置1に送信する。これにより、印刷装置1は印刷装置1を第1状態から第2状態に移行する。なお、ユーザによっては、契約終了日は必ずしも決まっていない場合がある。契約終了日が未定である場合、契約終了日の情報自体が設定されない形態と、実質的に契約終了日が未定とみなされる程度の遠い未来の日時が「仮の契約終了日」として設定される形態と、が考えられる。後者の場合、例えば、現在日時に対して100年後の日時を「仮の契約終了日」として入力することにより、実質的に契約終了日を未定とみなされる。よって、契約終了日が未定である場合は、前者の場合、メモリ214には契約終了日が未定であることを示す情報が記憶され、後者の場合、遠い未来の日時が記憶される。後者の場合のほうが、形式的にでも契約終了日が設定されるため、セキュリティ上は好ましい。
【0044】
印刷装置1が第2状態にあるとき、すなわちサブスクリプション契約が締結されているとき、操作パネル104には、図6(b)に示す画面が表示される。すなわち、サービス対象タンクが使用できること、サーバとの通信が行われていること、当月のモノクロモードでの印刷枚数、及びカラーモードでの印刷枚数が表示される。画面左下の情報更新ボタン802をユーザが押下することにより、メインコントローラ101は、契約サーバ111にアクセスして最新の情報を取得し、取得した情報に基づいて操作パネル104の表示内容を更新する。
【0045】
図7(a)及び(b)は、メインタンクの使用条件の例を示す図である。図7(a)は、サブスクリプション契約が締結されている状態では、一般タンクもサービス対象タンクも使用可能とし、サブスクリプション契約が締結されていない状態では、一般タンクのみを使用可能とする使用条件を示す。一方、図7(b)は、サブスクリプション契約が締結されている状態ではサービス対象タンクのみを使用可能とし、サブスクリプション契約が締結されていない場合は一般タンクのみを使用可能とする使用条件を示す。このように、本実施形態のメインコントローラ101は、印刷装置1が第1状態にあるか第2状態にあるかと、装着されているメインタンクが一般タンクであるかサービス対象タンクであるかに基づいて、メインタンクの使用の可否を決定する。そして、装着されているメインタンクが使用不可であると判定した場合、メインコントローラ101は、図3で説明したインクの循環や印刷動作などに制限を加える。なお、本実施形態では、図7(a)及び(b)のいずれの使用条件も採用可能であるが、以下では、図7(a)の使用条件を採用した場合を例に説明する。
【0046】
例えば、図4で説明したサブタンク402のインク量が所定値以下になったとき、メインタンク401が使用可能であれば、メインコントローラ101は、メインタンク401からサブタンク402へのインクの補充を、プリントコントローラ201に行わせる。しかし、メインタンク401が使用不可である場合、メインコントローラ101は、メインタンク401からサブタンク402へのインクの補充を、プリントコントローラ201に行わせない。また、印刷ジョブを受信したとき、メインタンク401が使用可能であれば、メインコントローラ101は、受信した印刷ジョブをプリントエンジンユニット200に送信する。しかし、メインタンク401が使用不可である場合、メインコントローラ101は、受信した印刷ジョブをプリントエンジンユニット200に送信しない。
【0047】
<印刷装置の状態設定シーケンス>
サブスクリプション契約に基づくサービスを適切に提供するためには、印刷装置1の状態は適切に設定されていることが求められる。そのため、本実施形態では、印刷装置1が第2状態にある場合、メインコントローラ101は定期的に契約サーバ111にアクセスし、契約情報を取得する(図4(b)参照)。そして、このようなサーバとの通信が失敗した場合は、その日時を保存し、その日時を起算日時として第2状態から第1状態へ移行させるか否かを判定する。
【0048】
図8は、メインコントローラ101が行う状態設定シーケンスを説明するためのフローチャートである。本処理は、印刷装置1が第2状態にある場合に、メインコントローラ101が、ROM107に記憶されているプログラムに従って、RAM106をワークエリアとしながら、定期的かつ反復的に行う。また、本処理は、操作パネル104において、サブスクリプション契約に関する何らかの操作が行われた場合にも、メインコントローラ101によって実行される。
【0049】
本処理が開始されると、メインコントローラ101は、まずS801において、契約サーバ111から契約情報を取得する。具体的には、契約サーバ111にアクセスし、契約サーバ111が保存している契約開始日時と契約終了日時及び現在日時の情報を取得する。
【0050】
S802において、メインコントローラ101は、S801における契約情報の取得が成功したか失敗したかを判定する。成功した場合はS803に進み、不揮発メモリ115に保存されている通信失敗日時をクリアする(消去する)。
【0051】
S804において、メインコントローラ101は、S801で取得した契約開始日時と契約終了日時と現在日時とを参照し、現在日時が契約開始日時と契約終了日時の期間内に含まれているか否かを判定する。そして、現在日時が期間内に含まれている場合はS805に進み、印刷装置1を第2状態に設定する。具体的には、不揮発メモリ115の状態情報領域に第2状態にあることを示す情報を書き込む。
【0052】
一方、現在日時が契約開始日時と契約終了日時との間に含まれていない場合、メインコントローラ101は、S806に進み、印刷装置1を第1状態に設定する。具体的には、不揮発メモリ115の状態情報領域に第1状態にあることを示す情報を書き込む。
【0053】
S802において、契約情報の取得を失敗したと判定した場合、メインコントローラ101はS807に進み、不揮発メモリ115に通信失敗日時が未設定であるか否かを判定する。通信失敗日時が未設定である場合、メインコントローラ101はS808に進み、不揮発メモリ115に通信失敗日時として現在日時を保存する。一方、S807において、不揮発メモリ115に通信失敗日時が既に設定されていると判定した場合、本処理は終了する。
【0054】
図9は、メインコントローラ101が、通信失敗日時に基づいた状態設定を行う工程を説明するためのフローチャートである。本処理は、印刷装置1が第2状態にある場合に、メインコントローラ101が、ROM107に記憶されているプログラムに従って、RAM106をワークエリアとしながら、定期的に実行される。本処理は、図8で説明した状態設定シーケンスとは独立して、状態設定シーケンスよりも短い周期で反復的に行われる。
【0055】
本処理が開始されると、メインコントローラ101は、S901において、印刷装置が管理する現在日時が、不揮発メモリ115に記憶されている通信失敗日時からの所定期間内に含まれているか否かを判定する。そして、現在日時が通信失敗日時からの所定期間内に含まれている場合、メインコントローラ101は印刷装置1を第2状態に維持したまま本処理を終了する。
【0056】
一方、S901において現在日時が通信失敗日時からの所定期間に含まれていないと判定した場合、メインコントローラ101はS902に進み、印刷装置1を第2状態から第1状態に移行した後、本処理を終了する。
【0057】
印刷装置1と契約サーバ111との通信は、契約サーバ111側の都合で失敗してしまうことがある。例えば、契約サーバ111のメンテナンス処理が行われている場合等がこれに相当する。しかしながら、本実施形態のように、印刷装置1が、定期的又は反復的に契約サーバ111にアクセスするようにすれば、何回か連続して通信に失敗したとしても、何回目かのアクセスで通信を成功させることができる。そして、契約情報を取得し、取得した契約期間に基づいて印刷装置1の状態を適切に設定することができる。
【0058】
以上説明したように、本実施形態によれば、印刷装置1と契約サーバ111との間で通信が行われていない期間ではなく、通信の最初の失敗日時からの経過時間に基づいて、印刷装置1の状態の判定処理を行っている。このため、印刷装置1とサーバとの通信が長期間行われなかった後でも、現在日時が契約期間内であれば、第2状態にある印刷装置1がユーザの意図に反して第1状態に切り替えられてしまうことはない。その結果、ユーザは、例えば長期の休み明けであっても、契約の設定を改めて行うことなく、所望の印刷処理を開始させることができる。
【0059】
このように、本実施形態によれば、設定された契約期間に基づいて印刷装置1の状態を適切に設定し、ユーザに適切なサービスを提供することが可能となる。
【0060】
(その他の実施形態)
以上では、契約サーバ111と課金サーバ112とがそれぞれ独立した機能を有し、印刷装置1がこれら両方のサーバと通信する形態で説明した。しかしながら、契約サーバ111と課金サーバ112とは、これらの機能を共に有する1つのサーバとしてもよい。もしくは1台以上のサーバからなるサーバシステムが、これらの機能を実行してもよい。
【0061】
また、以上では、情報処理装置として、インクジェット印刷装置1を用いる場合について説明した。しかしながら、情報処理装置は、インク以外の色材を用いる画像印刷装置としてもよい。例えば、情報処理装置を、トナーを色材とする画像印刷装置とし、サブスクリプション契約が締結された場合は、特定のトナーカートリッジ(トナーを収容する容器)を使用可能としてもよい。
【0062】
また、情報処理装置は、所定の契約情報を保存するサーバと通信することが可能であれば、印刷装置以外の装置とすることもできる。この場合、サブスクリプション契約に基づくサービスの内容は特に限定されないが、情報処理装置は、上記実施形態の印刷処理に代わる情報処理装置固有の処理の処理量を課金サーバへ送信すればよい。いずれにしても、所定の契約情報を保存するサーバと通信することが可能な情報処理装置であって、契約の締結状態に応じた何らかのサービスを提供可能な装置であれば、本発明の情報処理装置として機能させることができる。
【0063】
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【符号の説明】
【0064】
1 印刷装置(情報処理装置)
101 メインコントローラ
104 サーバI/F
111 契約サーバ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9