(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-05
(45)【発行日】2024-04-15
(54)【発明の名称】燃料供給装置
(51)【国際特許分類】
B67D 7/06 20100101AFI20240408BHJP
【FI】
B67D7/06 B
(21)【出願番号】P 2020093214
(22)【出願日】2020-05-28
【審査請求日】2023-03-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000110099
【氏名又は名称】トキコシステムソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002457
【氏名又は名称】弁理士法人広和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】菊池 優人
(72)【発明者】
【氏名】高橋 宣行
(72)【発明者】
【氏名】戸辺 光浩
【審査官】藤原 弘
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-043199(JP,A)
【文献】特開2010-047300(JP,A)
【文献】特開平05-139495(JP,A)
【文献】特開平03-025060(JP,A)
【文献】実開昭55-129696(JP,U)
【文献】特開2006-176182(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B67D 7/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体フレームに筐体パネルを取り付けて構成され、送液機器および流量計測機器を収容する装置筐体と、
基端が前記装置筐体内の前記流量計測機器および前記送液機器と連通すると共に先端に燃料供給ノズルを備えた燃料供給ホースと、
前記筐体パネルに配設され、前記燃料供給ノズルが格納されるノズル収納部と、
を備え、
前記燃料供給ノズルは、吐出パイプ、ノズル本体およびノズルレバーを有し、
前記ノズル収納部は、
前記燃料供給ノズルを支持するノズル支持部と、
前記燃料供給ノズルの先端の
前記吐出パイプが収容される吐出パイプ収納部を備えたノズル収納部枠体と、
により構成されており、
前記筐体フレームに設けられ、前記燃料供給ノズルの
前記吐出パイプが挿入される挿入孔を備えたノズル保持部を備えた
燃料供給装置において、
前記ノズル保持部は、前記挿入孔が設けられた正面板部と、前記吐出パイプが前記挿入孔に挿入された状態で前記正面板部よりも前記ノズルレバー側に位置して前記ノズルレバー側に延びる載置板部と、有し、
前記ノズル保持部は、前記吐出パイプを前記挿入孔に挿入したときに、前記吐出パイプの中間部が前記挿入孔の内側に当接し、かつ、前記吐出パイプの中間部よりも前記ノズルレバー側が前記載置板部の上面に当接した状態で、前記燃料供給ノズルを保持する、燃料供給装置。
【請求項2】
前記ノズル収納部には、可動片により前記燃料供給ノズルが前記ノズル収納部に収納されているか否かを検出するノズル検出スイッチが設けられており、
前記ノズル保持部は、前記ノズル検出スイッチをオンまたオフ状態に切換え保持できるように前記ノズル検出スイッチを保持するスイッチ切換え保持手段を備え
、
前記スイッチ切換え保持手段は、前記ノズル検出スイッチのケーブルを引っ掛けることにより、前記ノズル検出スイッチをON状態で維持する切り欠きを有している、ことを特徴とする請求項1に記載の燃料供給装置。
【請求項3】
前記装置筐体の内部には、前記送液機器および前記流量計測機器が管路により接続されたユニット構造となって収容されており、
前記ノズル保持部
の前記挿入孔は、前記装置筐体の高さ方向に関し、前記送液機器
の上端と前記流量計測機器
の上端との間
、かつ、前記装置筐体の水平方向に関し、前記流量計測機器から外れた位置
に設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料供給装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、例えば車両の燃料タンク等の燃料被供給体(燃料供給対象)に燃料を供給する燃料供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、作業者による燃料供給作業が行われていない待機時に燃料供給ノズルを載置しておくノズル収納部を、ノズル支持部と、燃料供給ノズルの先端の吐出パイプが収容される吐出パイプ収納部を有するノズル収納部枠体とに分割して構成した燃料供給装置が記載されている。この燃料供給装置によれば、ノズル支持部は、装置筐体の筐体フレームに固定されているのに対して、ノズル収納部枠体は、装置筐体の筐体パネルに固定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来技術によれば、燃料供給装置の内部をメンテナンスするときに、燃料供給ノズルは、筐体フレームに固定されたノズル支持部に支持させる。即ち、メンテナンスを行う係員は、ノズル支持部が筐体フレームに固定された状態で、装置筐体の内部のメンテナンスを行う。このため、ノズル支持部が障害となるためメンテナンス作業がしにくいという課題がある。
【0005】
本発明の一実施形態の目的は、装置筐体の内部のメンテナンスの作業性(作業のし易さ)を向上できる燃料供給装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態は、筐体フレームに筐体パネルを取り付けて構成され、送液機器および流量計測機器を収容する装置筐体と、基端が前記装置筐体内の前記流量計測機器および前記送液機器と連通すると共に先端に燃料供給ノズルを備えた燃料供給ホースと、前記筐体パネルに配設され、前記燃料供給ノズルが格納されるノズル収納部と、を備え、前記燃料供給ノズルは、吐出パイプ、ノズル本体およびノズルレバーを有し、前記ノズル収納部は、前記燃料供給ノズルを支持するノズル支持部と、前記燃料供給ノズルの先端の前記吐出パイプが収容される吐出パイプ収納部を備えたノズル収納部枠体と、により構成されており、前記筐体フレームに設けられ、前記燃料供給ノズルの前記吐出パイプが挿入される挿入孔を備えたノズル保持部を備えた燃料供給装置において、前記ノズル保持部は、前記挿入孔が設けられた正面板部と、前記吐出パイプが前記挿入孔に挿入された状態で前記正面板部よりも前記ノズルレバー側に位置して前記ノズルレバー側に延びる載置板部と、有し、前記ノズル保持部は、前記吐出パイプを前記挿入孔に挿入したときに、前記吐出パイプの中間部が前記挿入孔の内側に当接し、かつ、前記吐出パイプの中間部よりも前記ノズルレバー側が前記載置板部の上面に当接した状態で、前記燃料供給ノズルを保持する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一実施形態によれば、装置筐体の内部のメンテナンスの作業性(作業のし易さ)を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施形態による燃料供給装置を示す正面図である。
【
図2】
図1中の燃料供給装置を矢示II-II方向からみた側面図である。
【
図3】
図1中の燃料供給装置から筐体パネルを取外した状態で示す正面図である。
【
図4】
図3中の下半部をノズル保持部の挿入孔に燃料供給ノズルを挿入した状態で示す拡大図である。
【
図5】
図4中の矢示V-V方向からみた横断面図である。
【
図6】
図5中の矢示VI-VI方向からみた縦断面図である。
【
図7】ノズル保持部および燃料供給ノズルを示す斜視図である。
【
図8】ノズル保持部および燃料供給ノズルをノズル検出スイッチと共に示す正面図である。
【
図9】ノズル検出スイッチをオンにした状態を示す
図8と同様位置の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態による燃料供給装置として、自動車等の車両に給油を行う給油所(ガソリンスタンド、サービスステーション)に設けられた計量機を例に挙げ、添付図面に従って説明する。
【0010】
図1において、給油所には、車両(図示せず)へ給油を行う計量機1が設置されている。計量機1は、車両の燃料タンク等の燃料被供給体(燃料供給対象)に燃料を供給する燃料供給装置である。給油所では、計量機1を用いてレギュラーガソリン、ハイオクガソリン、軽油等の燃料を車両に給油(補給)する給油作業(供給作業)が行われる。給油機である計量機1は、給油所の給油レーン(給油ブース)に設置されている。
【0011】
なお、
図1では、給油所に設置される複数の計量機1のうちの1つを示している。図示の計量機1は、正面側と背面側とでそれぞれ3本ずつ、合計6本の燃料供給ホース11を備えており、1台の計量機1で3種類の燃料(レギュラーガソリン、ハイオクガソリン、軽油)の給油が可能となっている。
【0012】
地上設置式の計量機1は、略四角形状をなす装置筐体2(以下、筐体2という)を有している。筐体2の正面側には、モニタ装置17、設定装置18等が設けられている。筐体2は、筐体フレーム3に筐体パネル4を取り付けて構成されている。
図3~
図5に示すように、筐体フレーム3は、計量機1の枠体を構成しており、柱材として横方向(水平方向)に離間して上下方向に延びる縦枠3A,3Bおよび横方向に延びる横枠3Cを含んで構成されている。筐体パネル4は、縦枠3A,3Bの間に取付けられている。正面板(または背面板)となる筐体パネル4には、後述のノズル収納部13が配設されている。
【0013】
筐体2の内部は、筐体フレーム3に取付けられた筐体パネル4によって覆われている。この場合、筐体2は、送液機器としての供給ポンプ5(以下、給油ポンプ5という)、および、流量計測機器としての流量計6を収容している。即ち、計量機1は、筐体2と、管路としての送液管路7と、給油ポンプ5と、流量計6と、燃料供給ホース11(以下、給油ホース11という)と、ノズル収納部13とを備えている。そして、計量機1の筐体2内には、送液管路7、給油ポンプ5、流量計6、ポンプモータ8、制御弁9、制御装置19等が設けられている。給油ポンプ5およびポンプモータ8は、例えば、油種毎に3台設けられており、流量計6および制御弁9は、例えば、給油ホース11毎に6台設けられている。
【0014】
一方、図示は省略するが、給油所の地下には、例えば、レギュラーガソリン、ハイオクガソリン、軽油等の燃料を貯留する地下タンク(貯留タンク)が埋設されている。地下タンクは、複数個に分離または分画して設けられており、夫々のタンク毎に液種の異なる燃料(例えば、レギュラーガソリン、ハイオクガソリン、軽油)が貯留される。地下タンク内の液面は、例えば専用の液面検出器(図示せず)を用いて検出され、これにより、地下タンク内の液体残量が監視されている。
【0015】
送液管路7は、地下タンクと給油ホース11との間を接続している。送液管路7の一端(基端)側は、図示しないタンク接続管路を介して地下タンクに接続されている。送液管路7の途中には、地下タンク側から順に、給油ポンプ5、流量計6、制御弁9が設けられている。送液管路7の他端(先端)側は、例えば継手10を介して可撓性の給油ホース11に接続されている。送液管路7は、給油ホース11と共に、燃料供給経路を構成している。
【0016】
そして、給油ポンプ5および流量計6は、送液管路7の一部と共に予め組み立てが可能な組立体(ユニット構造)として構成されている。即ち、筐体2の内部には、給油ポンプ5および流量計6が送液管路7により接続されたユニット構造となって収容されている。この場合、給油ポンプ5は、ポンプモータ8の上側に位置しており、流量計6は、給油ポンプ5の上側に位置しており、流量計6の上側には、制御弁9が位置している。
【0017】
給油ホース11は、筐体2から延設されている。給油ホース11の基端は、筐体2内の流量計6および給油ポンプ5と連通している。これと共に、給油ホース11の先端は、燃料供給ノズル12(以下、給油ノズル12という)を備えている。即ち、給油ホース11の先端側は、車両の燃料タンク等の燃料被供給体に液体燃料を供給する給油ノズル12となっている。給油ノズル12は、給油作業の待機時に、ノズル収納部13に収納(掛止)されている。例えば、給油を行う給油者(セルフの給油者を含む)は、給油ノズル12をノズル収納部13から外し、この状態で、車両の燃料タンクに対する給油作業を行う。
【0018】
ここで、車両には、燃料タンクに燃料を給油(補充)するための給油口(供給口)が設けられている。給油ノズル12には、ノズル先端部としての吐出パイプ12Aが設けられている。吐出パイプ12Aは、給油口内に挿入された状態で、燃料タンクへの給油が行われる。また、給油ノズル12は、手動操作されるノズルレバー12B(
図2参照、
図6および
図7では省略)を有している。給油ノズル12内には、図示しない弁が設けられており、この弁は、ノズルレバー12Bの操作位置によって開度が調整される。
【0019】
図1および
図2に示すように、計量機1の筐体2には、ノズル収納部13が設けられている。ノズル収納部13は、筐体2の筐体パネル4に配設されている。ノズル収納部13には、給油ノズル12が着脱可能に格納される。即ち、給油ノズル12は、通常、ノズル収納部13に収納されている。車両が給油所に到着すると、給油者により給油ノズル12がノズル収納部13から外されて、車両の燃料タンクの給油口内に挿入される。
【0020】
図2に示すように、ノズル収納部13には、ノズル検出スイッチ14(以下、ノズルスイッチ14という)が設けられている。ノズルスイッチ14は、ノズル収納部13に対して取付け取外しが可能となっている。ノズルスイッチ14は、ケーブル15を介して制御装置19と接続されている。ノズルスイッチ14は、可動片14A(後述の
図8および
図9参照)により給油ノズル12がノズル収納部13に収納されているか否かを検出し、その検出信号を制御装置19に出力する。
【0021】
ノズル収納部13には、例えば、給油ノズル12がノズル収納部13から外されると、リターンスプリングの弾性力に基づいてノズルスイッチ14の可動片14Aを押圧する検知レバー(図示せず)が設けられている。給油ノズル12がノズル収納部13から外されている間は、可動片14Aが検知レバーにより押圧されることにより、ノズルスイッチ14がオン状態となる。これにより、ノズルスイッチ14から制御装置19にON信号が出力される。
【0022】
これに対して、給油ノズル12がノズル収納部13に収納されている間は、給油ノズル12によって検知レバーがリターンスプリングの弾性力に抗してノズルスイッチ14の可動片14Aから離れ、この可動片14Aの押圧が解除されることにより、ノズルスイッチ14がオフ状態となる。これにより、ノズルスイッチ14から制御装置19にOFF信号が出力される。
【0023】
送液管路7の途中には、筐体2内に位置して給油ポンプ5、流量計6および制御弁9が配設されている。給油ポンプ5により地下タンク内から吸上げられた液体燃料(レギュラーガソリン、ハイオクガソリン、軽油)は、送液管路7内を流通するときに、流量計6により流量が計測される。給油ポンプ5は、地下タンク内の燃料を給油ノズル12側に供給するため、ポンプモータ8により回転駆動される。
図3および
図4に示すように、ポンプモータ8の回転は、ポンプモータ8の駆動プーリ8Aと給油ポンプ5の従動プーリ5Aとの間に巻回されたベルト16を介して給油ポンプ5の回転軸に伝達される。
【0024】
流量計6は、給油ポンプ5により給油ノズル12に供給された液体燃料の給油量を、給油ノズル12毎に個別に計測する流量検出装置である。流量計6は、制御装置19と接続されており、例えば、送液管路7内を流れる液体燃料の流量に応じた流量パルス信号を制御装置19に出力する。
【0025】
制御弁9は、例えば、その弁開度が可変に制御される電磁式流量制御弁により構成されている。制御弁9は、送液管路7から給油ホース11を介して給油ノズル12へと供給される液体燃料の流量を調整する。制御弁9は、制御装置19と接続されている。制御弁9の弁開度は、例えば、制御装置19から出力される制御信号の周波数およびデューティ比に応じて可変に制御される。
【0026】
図1および
図3に示すように、筐体2の正面側には、計量機1による燃料の給油量、金額等を表示する表示手段(計量機側表示手段)としてのモニタ装置17と、給油者が手動操作することにより給油量等に関する設定が行われる設定手段としての設定装置18とが設けられている。モニタ装置17は、例えば、液晶モニタとスピーカ(音響出力装置)とを含んで構成されている。モニタ装置17の液晶モニタ(表示画面)には、給油量等が表示される。また、モニタ装置17のスピーカからは、必要に応じて音声情報、警告音等が出力される。モニタ装置17は、給油者に必要な情報を報知(表示、音声出力)する報知手段を構成している。
【0027】
モニタ装置17の表示画面には、例えば、設定装置18により選択される設定項目が表示される。給油者は、設定装置18の各スイッチを操作することにより、満タン給油を選択する操作、任意のプリセット給油量を設定する操作等を行うことができる。なお、
図1および
図3では、モニタ装置17と設定装置18とを別々に設ける構成とした場合を示しているが、例えば、モニタ装置17をタッチパネルにより構成することにより、モニタ装置17と設定装置18とを一体に構成してもよい。
【0028】
計量機1の筐体2内には、設定装置18により設定された給油量に基づいて給油に関する制御を行う制御手段としての制御装置19が設けられている。制御装置19は、給油ノズル12による燃料の給油時に流量計6により計測された給油量を、モニタ装置17に表示させる。制御装置19の入力側は、ノズル収納部13のノズルスイッチ14、流量計6、設定装置18等に接続されている。制御装置19の出力側は、給油ポンプ5を駆動するポンプモータ8、制御弁9、モニタ装置17等に接続されている。
【0029】
制御装置19は、給油ノズル12がノズル収納部13から外されてノズルスイッチ14がオン状態となり、ノズルスイッチ14からのON信号が入力されると、ポンプモータ8を起動する。これにより、給油ポンプ5は、送液管路7を通じて地下タンク内の燃料を吸上げる。また、制御装置19は、所定周波数の駆動信号を制御弁9に出力することにより制御弁9を制御する。この場合、制御装置19は、駆動信号のデューティ比を変更することにより、所定の弁開度を保つように制御弁9を制御する。
【0030】
この状態で、給油ノズル12のノズルレバー12Bが操作されると、車両の燃料タンクへの給油が開始される。このとき、流量計6から流量パルスが制御装置19に出力される。制御装置19は、流量計6から出力された流量パルスを積算してモニタ装置17の表示画面に給油量を表示させる。また、制御装置19は、例えば満タン給油制御またはプリセット給油制御等、満タンになったときまたは設定装置18により設定された給油量に達したときに、給油を停止する。
【0031】
制御装置19は、計量機1のポンプモータ8、制御弁9、モニタ装置17等の各種機器を制御する。このために、制御装置19は、例えばマイクロコンピュータ、電源回路、駆動回路等を含んで構成されている。制御装置19のマイクロコンピュータは、CPUと呼ばれる演算処理装置に加えて、ROM、RAMおよび/または不揮発性メモリ等からなるメモリを有している。メモリには、満タン給油制御あるいはプリセット給油制御等の給油の制御を行うための処理プログラムが記憶(格納)されている。
【0032】
静電気除去部である静電気除去シート20は、例えば計量機1の筐体2の正面となる筐体パネル4に設けられている。静電気除去シート20は、例えば、導電性材料を用いて円形に形成されており、接地(アース)されている。給油者は、給油を行う前に静電気除去シート20を手で触れる。給油者が静電気除去シート20に手を触れると、給油者に帯電した静電気が除去される。
【0033】
ところで、前述の特許文献1に記載された燃料供給装置は、内部をメンテナンスするときに、燃料供給装置から筐体パネルを取外しても、筐体フレームにノズル支持部が固定されているので、メンテナンスする際にノズル支持部が邪魔となり、メンテナンスの作業性が低下する可能性がある。また、特許文献1においては、当該ノズル支持部に燃料供給ノズルを支持させることができ、そのため、メンテナンス中に燃料供給ノズルを地面に置かなくてよい。しかし、燃料供給ノズルは、ノズル支持部に上下方向に延びるように縦に支持されるため、燃料供給ノズルおよびこの燃料供給ノズルに接続された燃料供給ホースがメンテナンス作業の邪魔になり、メンテナンスの作業性が低下する可能性がある。
【0034】
これに対して、実施形態の計量機1は、計量機1の筐体2に給油ノズル12を仮置きするためのノズル保持部21を備えている。ノズル保持部21は、計量機1の筐体フレーム3に筐体パネル4が取付けられているときは、計量機1の外側(外部)に露出せず、筐体パネル4を筐体フレーム3から取外すと、ノズル保持部21が外部に露出する。即ち、ノズル保持部21は、筐体フレーム3に筐体パネル4が取付けられているときは、筐体パネル4に覆われる。そして、ノズル保持部21には、給油ノズル12の吐出パイプ12Aを挿入する挿入孔26が設けられており、この挿入孔26に給油ノズル12の吐出パイプ12Aを挿入することにより、給油ノズル12を計量機1に仮置きすることができる。この場合、給油ノズル12は、吐出パイプ12Aがノズル保持部21の挿入孔26に挿入されることにより、その先端側(吐出パイプ12A側)が筐体2の内部に向けて延びるように略水平にノズル保持部21に支持される。これにより、筐体2の内部のメンテナンス性(メンテナンスの作業性)を向上できる。
【0035】
即ち、実施形態では、給油ノズル12が格納されるノズル収納部13が筐体パネル4に配設されている。この場合、ノズル収納部13は、ノズル支持部13Aとノズル収納部枠体13Bとにより構成されている。ノズル支持部13Aは、給油ノズル12を支持する。即ち、ノズル支持部13Aは、例えば、底部13A1と一対の側部13A2とにより略U字状に形成されており、底部13A1上に給油ノズル12の基端側(吐出パイプ12Aとは反対側)が載置される。ノズル支持部13Aは、略長方形状の枠体として形成されたノズル収納部枠体13Bの内側に配置されている。ノズル収納部枠体13Bは、給油ノズル12の先端の吐出パイプ12Aが収容される吐出パイプ収納部13B1を備えている。ノズル収納部枠体13Bは、その上側に吐出パイプ収納部13B1が形成されており、吐出パイプ収納部13B1の下側にノズル支持部13Aが位置している。ノズル支持部13Aとノズル収納部枠体13Bは、それぞれ別体としてもよいし、一体に形成してもよい。
【0036】
実施形態では、ノズル収納部13を構成するノズル支持部13Aおよびノズル収納部枠体13Bは、いずれも筐体パネル4に配設されている。このため、
図2に示すように、計量機1の内部のメンテナンスを行うときに、筐体フレーム3から筐体パネル4を取外すと、筐体パネル4と共にノズル収納部13も外れる。これにより、筐体フレーム3から取外された筐体パネル4のノズル収納部13に給油ノズル12を格納し続けることができなくなる。
【0037】
このため、このままでは、給油ノズル12を地面に置くことになり、メンテナンスの作業性が低下する。また、メンテナンス中に通油試験を行う場合は、通油状態を維持するために、ノズルスイッチ14の可動片14Aを押し続ける(オン状態に維持する)必要がある。このとき、ノズルスイッチ14の可動片14Aを作業者が手で押し続けなければならないと、この面からもメンテナンスの作業性が低下する。
【0038】
そこで、実施形態では、
図4~
図9に示すように、計量機1の筐体2に設けられたノズル保持部21の挿入孔26に給油ノズル12を差し込むことにより、給油ノズル12を計量機1に対して仮置きすることができる。この場合、給油ノズル12を差し込む挿入孔26には、樹脂製のブッシュ26Aが嵌めこまれている。これにより、挿入孔26の開口縁によって給油ノズル12に傷が付くこと抑制できる。ノズル仮置き板であるノズル保持部21は、筐体2の筐体パネル4を筐体フレーム3に取付けたときに、筐体パネル4によって隠れる位置(覆われる位置)に設けられている。なお、
図4~
図9では、図面が複雑になることを避けるために、ノズル保持部21の挿入孔26に1個の給油ノズル12を挿入した状態を示している。また、
図4~
図9では、給油ノズル12の基端側から延びるホース部分を省略して示している。
【0039】
図7は、ノズル保持部21と給油ノズル12を示しており、
図10は、ノズル保持部21を単体で示している。
図7および
図10に示すように、ノズル保持部21は、筐体2の横方向に延びる正面板部22と、正面板部22の上端側から筐体2の内側に向けて延びる上側折り曲げ板部23と、正面板部22の下端側から筐体2の外側に向けて延びる下側折り曲げ板部24と、正面板部22の長さ方向の両端側にそれぞれ設けられ筐体フレーム3の縦枠3A,3Bに取付けられる一対の支持板部25,25とを備えている。
【0040】
支持板部25,25には、ノズル保持部21を筐体フレーム3の縦枠3A,3Bに取付けるときに支持板部25,25と縦枠3A,3Bとをねじ止めするためのねじ3D(
図6)が挿通されるねじ挿通孔25Aと、縦枠3A,3Bに設けられた支持ピン3E(
図6)に係合する切り欠き25Bとが設けられている。ノズル保持部21は、各支持板部25,25をそれぞれ筐体フレーム3の縦枠3A,3Bに取付けることにより、筐体フレーム3に設けられている。
【0041】
この場合、
図4~
図6に示すように、ノズル保持部21は、筐体2の高さ方向に関し、給油ポンプ5と流量計6との間に位置するよう設けられている。即ち、ノズル保持部21は、ノズル保持部21の挿入孔26に給油ノズル12を差し込んだときに、給油ノズル12の吐出パイプ12Aが給油ポンプ5および流量計6と干渉しないように、給油ポンプ5の上端よりも上側で、かつ、流量計6の上端よりも下側に配置されている。
【0042】
正面板部22には、貫通孔となる挿入孔26が横方向(長さ方向)に離間して3個設けられている。挿入孔26は、給油ノズル12の吐出パイプ12Aの外径よりも大きい内径を有している。挿入孔26は、筐体フレーム3から筐体パネル4を取外したときに給油ノズル12が挿入される。これにより、ノズル保持部21は、給油ノズル12の吐出パイプ12Aが挿入される挿入孔26を備えている。
【0043】
挿入孔26は、
図3に示すように計量機1を正面側から見たときに、流量計6から横方向(
図3の左右方向)に外れた位置(換言すれば、隣り合う流量計6,6の間に対応する位置)に設けられている。即ち、挿入孔26は、給油ポンプ5上に流量計6を載置してなる(ポンプユニット)の間に給油ノズル12の吐出パイプ12Aを入り込ませることが可能な位置に設けられている。このため、この面からも、給油ノズル12の吐出パイプ12Aを給油ポンプ5および流量計6に干渉しにくくできる
【0044】
挿入孔26の内周縁には、樹脂製のブッシュ26Aが嵌着されている。また、正面板部22には、後述の下側折り曲げ板部24に設けられた3つの切り欠き部24Dに対応する位置にそれぞれねじ穴22A(
図10)が設けられている。
図7に示すように、ねじ穴22Aには、支持ピン27が螺合により取付けられる。後述するように、支持ピン27は、ノズルスイッチ14を回転可能に支持する。
【0045】
正面板部22の上端側には、上側折り曲げ板部23が設けられている。上側折り曲げ板部23は、正面板部22の上端側から計量機1の内側に向けて延びる上面板部23Aと、上面板部23Aから上側に向けて直角に折曲がった立ち上がり板部23Bとを備えている。上側折り曲げ板部23は、上面板部23Aと立ち上がり板部23Bとにより断面略L字状に形成されている。立ち上がり板部23Bには、横方向に離間して5個の切り欠き23Cが設けられている。後述するように、切り欠き23Cには、ノズルスイッチ14のケーブル15が引っ掛けられる。
【0046】
正面板部22の下端側には、下側折り曲げ板部24が設けられている。下側折り曲げ板部24は、正面板部22の下端側から計量機1の内側とは反対側となる外側に向けて延びる下面板部24Aと、下面板部24Aから上側に向けて直角に折曲がった立ち上がり板部24Bと、立ち上がり板部24Bの上端側から外側に向けて延びる載置板部24Cとを備えている。下側折り曲げ板部24は、下面板部24Aと立ち上がり板部24Bと載置板部24Cとにより断面クランク状(略Z字状)に形成されている。これにより、給油ノズル12をノズル保持部21に保持させる際、「挿入孔26と吐出パイプ12A」および「給油ノズル本体と載置板部24C」の2点の当接部(上下方向と前後方向とにそれぞれ離れた2点の接触部)で支持するため、給油ノズル12がノズル保持部21より外れることなく保持することができる。
【0047】
また、下側折り曲げ板部24は、横方向に離間して3個の切り欠き部24Dが設けられている。切り欠き部24Dは、下面板部24Aと立ち上がり板部24Bと載置板部24Cとにわたって設けられている。後述するように、下面板部24Aのうち切り欠き部24Dと対応する部位には、ノズルスイッチ14を載置(仮置き)することができる。また、
図7に示すように、載置板部24Cには、正面板部22の挿入孔26に吐出パイプ12Aが挿入された状態で、この吐出パイプ12Aの基端部が載置される。
【0048】
ノズル保持部21は、メンテナンスのときに、ノズルスイッチ14をオンまたオフ状態に切換え保持できるようにノズルスイッチ14を保持するスイッチ切換え保持手段28を備えている。スイッチ切換え保持手段28は、正面板部22と、正面板部22に取付けられた支持ピン27と、上側折り曲げ板部23の切り欠き23Cと、下側折り曲げ板部24の下面板部24Aとを含んで構成されている。
【0049】
即ち、ノズル保持部21(正面板部22)には、ねじ穴22A(
図9)が設けられており、このねじ穴22Aには、支持ピン27(
図7)が螺合されている。
図8および
図9に示すように、ノズルスイッチ14は、支持ピン27に仮置きすることができる。即ち、ノズルスイッチ14には、支持ピン27を挿通する支持孔14Bが設けられており、この支持孔14B内に支持ピン27を挿通することにより、ノズルスイッチ14を支持ピンに着脱可能に取付けることができる。この場合、支持ピン27を中心軸として、ノズルスイッチ14を回転させることにより、ノズルスイッチ14をオン状態とオフ状態とに切換えることができる。
【0050】
例えば、
図9に示すように、ノズルスイッチ14をオン状態に維持するときには、ノズル保持部21の上側折り曲げ板部23に設けられた切り欠き23Cにノズルスイッチ14のケーブル15を引っ掛ける。これにより、ノズルスイッチ14の可動片14Aを下側折り曲げ板部24の下面板部24Aに当接させ続けることができ、ノズルスイッチ14をオン状態を維持することができる。即ち、メンテナンス中に通油試験を行うときに、通油状態を維持するために作業者がノズルスイッチ14の可動片14Aを押し続ける(オン状態に維持する)必要がなくなり、メンテナンスの作業性を向上できる。
【0051】
なお、ノズルスイッチ14をオフ状態に維持するときには、
図8に示すように、
図9の状態から支持ピン27を中心にノズルスイッチ14を時計方向に回転させる。即ち、ノズルスイッチ14の可動片14Aが下側折り曲げ板部24の下面板部24Aから離れるようにノズルスイッチ14を傾ける。これにより、オフ状態に維持することができる。
【0052】
実施形態による計量機1は、上述の如き構成を有するもので、次に、その作動について説明する。
【0053】
車両の燃料タンクに給油をするときに、給油者は、計量機1の給油ノズル12をノズル収納部13から外し、燃料タンクの給油口(供給口)に給油ノズル12の吐出パイプ12Aを挿入する。この状態で、給油者は、給油ノズル12のノズルレバー12B(
図2)操作する。これにより、給油ポンプ5が作動し、地下タンク内の液体燃料が、送液管路7、給油ホース11を通じて給油ノズル12に供給され、吐出パイプ12Aから吐出した液体燃料を、車両の燃料タンク等に供給することができる。このとき、送液管路7を流れる液体燃料の流量は流量計6によって計測され、計測された液体燃料の流量は、筐体2の外側面に設けられたモニタ装置17に表示される。
【0054】
一方、計量機1の内部のメンテナンスを行うときに、メンテナンスの係員は、計量機1から筐体パネル4を取外す。即ち、計量機1の筐体フレーム3に取付けられている筐体パネル4を、筐体フレーム3の縦枠3A,3Bから取外す。このとき、筐体パネル4と共に、ノズル収納部13(ノズル支持部13Aおよびノズル収納部枠体13B)も筐体フレーム3から外れる。このため、メンテナンスの係員は、ノズル収納部13から給油ノズル12を外し、給油ノズル12の吐出パイプ12Aをノズル保持部21の挿入孔26に挿入する。
【0055】
これにより、メンテナンスの係員は、給油ノズル12をノズル保持部21に仮置きした状態で、計量機1の内部のメンテナンスを行うことができる。また、メンテナンス中に通油試験を行うべくノズルスイッチ14の可動片14Aを押し続ける(オン状態に維持する)ときは、
図9に示すように、ノズルスイッチ14の可動片14Aを下側折り曲げ板部24の下面板部24Aに当接させた状態で、ノズルスイッチ14のケーブル15を上側折り曲げ板部23の切り欠き23Cに引っ掛ける。これにより、係員が可動片14Aを押し続けなくても、ノズルスイッチ14をオンに維持した状態で、通油試験を行うことができる。
【0056】
以上のように、実施形態によれば、計量機1の内部のメンテナンスを行うときに、筐体パネル4を外すと、給油ノズル12の吐出パイプ12Aを、筐体フレーム3に設けられたノズル保持部21の挿入孔26に挿入させることができる。これにより、メンテナンス中にノズル保持部21に給油ノズル12を保持させることができる。このとき、給油ノズル12は、吐出パイプ12Aがノズル保持部21の挿入孔26に挿入されることにより、その先端側(吐出パイプ12A側)が筐体2の内部に向けて延びるように略水平にノズル保持部21に支持される。これにより、係員による計量機1の内部のメンテナンスの作業性(作業のし易さ)を向上できる。
【0057】
また、実施形態によれば、ノズル保持部21は、ノズル収納部13に設けられるノズルスイッチ14を仮置きするスイッチ切換え保持手段28を備えている。このため、メンテナンス中に、ノズルスイッチ14をノズル保持部21にオンまたはオフに維持させた状態で保持することができる。即ち、メンテナンスの係員(作業員)は、自分でノズルスイッチ14の可動片14Aを手で押し続けなくても、通油試験を行うことができる。これにより、この面からも、メンテナンスの作業性を向上できる。
【0058】
さらに、実施形態によれば、ノズル保持部21は、筐体2の高さ方向に関し、給油ポンプ5と流量計6との間に位置するよう設けられている。このため、ノズル保持部21の挿入孔26に給油ノズル12の吐出パイプ12Aを挿入したときに、この吐出パイプ12Aを筐体2内の給油ポンプ5と流量計6とに干渉しない位置に保持できる。これにより、給油ノズル12の吐出パイプ12Aを筐体2の奥まで差し込むことができ、給油ノズル12をノズル保持部21に安定して保持できる。この結果、この面からも、メンテナンスの作業性を向上できる。
【0059】
なお、実施形態では、燃料供給装置である計量機1が燃料を供給する燃料被供給体(燃料供給対象)として、車両の燃料タンクを例に挙げて説明した。しかし、これに限らず、燃料供給装置は、例えば、ガソリン携行缶、ポリタンク等、車両の燃料タンク以外の燃料被供給体に燃料を供給してもよい。
【0060】
実施形態では、燃料供給装置として、ガソリンスタンド(サービスステーション)に設置される計量機1を例に挙げて説明した。しかし、これに限らず、燃料供給装置は、例えば、工場、商店、ホームセンター等、ガソリンスタンド(サービスステーション)以外の給油所に設置してもよい。
【0061】
以上説明した実施形態に基づく燃料供給装置として、例えば下記に述べる態様のものが考えられる。
【0062】
第1の態様としては、筐体フレームに筐体パネルを取り付けて構成され、送液機器および流量計測機器を収容する装置筐体と、基端が前記装置筐体内の前記流量計測機器および前記送液機器と連通すると共に先端に燃料供給ノズルを備えた燃料供給ホースと、前記筐体パネルに配設され、前記燃料供給ノズルが格納されるノズル収納部と、を備え、前記ノズル収納部は、前記燃料供給ノズルを支持するノズル支持部と、前記燃料供給ノズルの先端の吐出パイプが収容される吐出パイプ収納部を備えたノズル収納部枠体と、により構成されており、前記筐体フレームに設けられ、前記燃料供給ノズルの吐出パイプが挿入される挿入孔を備えたノズル保持部を備えている。
【0063】
この第1の態様によれば、燃料供給装置の内部のメンテナンスを行うときに、筐体パネルを外すと、燃料供給ノズルの吐出パイプを、筐体フレームに設けられたノズル保持部の挿入孔に挿入させることができる。これにより、メンテナンス中にノズル保持部に燃料供給ノズルを保持させることができ、係員による燃料供給装置の内部のメンテナンスの作業性(作業のし易さ)を向上できる。
【0064】
第2の態様としては、第1の態様において、前記ノズル収納部には、可動片により前記燃料供給ノズルが前記ノズル収納部に収納されているか否かを検出するノズル検出スイッチが設けられており、前記ノズル保持部は、前記ノズル検出スイッチをオンまたオフ状態に切換え保持できるように前記ノズル検出スイッチを保持するスイッチ切換え保持手段を備えている。
【0065】
この第2の態様によれば、ノズル検出スイッチをノズル保持部にオンまたはオフに維持させた状態で保持することができる。このため、例えば通油試験を行うときに、係員がノズル検出スイッチの可動片を手で押し続ける必要がなくなる。これにより、この面からも、メンテナンスの作業性を向上できる。
【0066】
第3の態様としては、第1の態様または第2の態様において、前記装置筐体の内部には、前記送液機器および前記流量計測機器が管路により接続されたユニット構造となって収容されており、前記ノズル保持部は、前記装置筐体の高さ方向に関し、前記送液機器と前記流量計測機器との間に位置するよう設けられている。
【0067】
この第3の態様によれば、ノズル保持部の挿入孔に燃料供給ノズルの吐出パイプを挿入したときに、この吐出パイプを装置筐体内の送液機器と流量計測機器とに干渉しない位置に保持できる。これにより、燃料供給ノズルの吐出パイプを装置筐体の奥まで差し込むことができ、燃料供給ノズルをノズル保持部に安定して保持できる。この結果、この面からも、メンテナンスの作業性を向上できる。
【符号の説明】
【0068】
1 計量機(燃料供給装置)
2 筐体(装置筐体)
3 筐体フレーム
4 筐体パネル
5 給油ポンプ(送液機器)
6 流量計(流量計測機器)
7 送液管路(管路)
11 給油ホース(燃料供給ホース)
12 給油ノズル(燃料供給ノズル)
12A 吐出パイプ
13 ノズル収納部
13A ノズル支持部
13B ノズル収納部枠体
13B1 吐出パイプ収納部
14 ノズルスイッチ(ノズル検出スイッチ)
14A 可動片
21 ノズル保持部
26 挿入孔
28 スイッチ切換え保持手段