(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-05
(45)【発行日】2024-04-15
(54)【発明の名称】プログラム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/69 20140101AFI20240408BHJP
A63F 13/53 20140101ALI20240408BHJP
A63F 13/79 20140101ALI20240408BHJP
A63F 13/58 20140101ALI20240408BHJP
【FI】
A63F13/69 510
A63F13/69
A63F13/53
A63F13/79 520
A63F13/58
(21)【出願番号】P 2020188324
(22)【出願日】2020-11-11
【審査請求日】2022-12-27
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】509070463
【氏名又は名称】株式会社コロプラ
(74)【代理人】
【識別番号】100142365
【氏名又は名称】白井 宏紀
(72)【発明者】
【氏名】小林 仁
【審査官】比嘉 翔一
(56)【参考文献】
【文献】ゲーム-ゲームの人物,ギネス記録,2011年11月25日,http://gamedivo.jugem.jp/?month=201103
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F13/00-A63F13/98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
ユーザが利用可能なオブジェクトを用いてゲームを進行させる進行手段と、
ユーザからの入力操作に応じて複数種類のオブジェクトのうちから第1抽選により決定されたオブジェクトを、当該ユーザに付与して前記ゲームに利用可能とする制御手段と、
して機能させ、
前記制御手段は、前記第1抽選の対象に特定オブジェクトが含まれて前記第1抽選により決定可能となるまでの特定期間において、当該特定オブジェクトを
一時的にユーザが前記ゲームに利用可能とする、プログラム。
【請求項2】
前記特定オブジェクトは、複数種類定められており、
前記制御手段は、複数種類の特定オブジェクトのうちから第2抽選により決定された特定オブジェクトを前記ゲームに利用可能とし、
前記コンピュータを、
前記第2抽選の対象となる前記複数種類の特定オブジェクトを表示する表示手段と、
前記複数種類の特定オブジェクトのうちのいずれかを指定するユーザからの入力操作を受け付ける受付手段と、
して機能させ、
前記第2抽選により決定される割合は、指定されていないオブジェクトよりも前記入力操作により指定されたオブジェクトの方が高い、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記表示手段は、前記複数種類の特定オブジェクトに対応させてユーザからの入力操作を受け付ける画像を表示し、
前記受付手段は、前記画像に対する入力操作を、当該画像に対応する特定オブジェクトを指定するユーザからの入力操作として受け付ける、請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記表示手段は、前記特定期間のうちの少なくとも前記受付手段が前記指定するユーザからの入力操作を受け付け可能であるときに前記画像を表示し、前記特定期間が終了した後においては前記画像の表示がされないよう制御する、請求項3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記受付手段は、前記第2抽選により決定されるまでの間において所定回数を上限として、前記指定するユーザからの入力操作を受け付け可能であり、
前記第2抽選により決定される割合は、指定された回数が所定回数である特定オブジェクトよりも指定された回数が前記所定回数よりも多い回数である特定オブジェクトの方が高い、請求項2~請求項4のいずれかに記載のプログラム。
【請求項6】
前記第2抽選により決定されるまでの間には、第1の期間と、第1の期間が経過した後の第2の期間とを含む複数の期間が設けられており、
前記受付手段は、前記第1の期間において第1の回数を上限として前記指定するユーザからの入力操作を受け付け可能であり、前記第2の期間において第2の回数を上限として前記指定するユーザからの入力操作を受け付け可能であり、
前記第2抽選により決定される割合は、指定された回数が所定回数である特定オブジェクトよりも指定された回数が前記所定回数よりも多い回数である特定オブジェクトの方が高い、請求項2~請求項4のいずれかに記載のプログラム。
【請求項7】
オブジェクトには、パラメータが対応付けられており、
前記コンピュータを、
前記進行手段によるゲームの進行に応じて、ユーザのゲーム進行度合いを特定する進行情報を更新する手段と、
して機能させ、
前記制御手段は、前記特定オブジェクトのパラメータが前記進行情報から特定されるユーザのゲーム進行度合いに応じた値に設定された状態で、前記ゲームに利用可能とする、請求項1~請求項6のいずれかに記載のプログラム。
【請求項8】
前記制御手段は、前記第1抽選により決定されたオブジェクトが前記特定オブジェクトであっても、当該オブジェクトを、前記進行情報から特定されるユーザのゲーム進行度合いにかかわらない予め定められた値にパラメータが設定された状態で、前記ゲームに利用可能とする、請求項7に記載のプログラム。
【請求項9】
前記コンピュータを、
前記進行手段によるゲームの進行に応じて、前記制御手段により利用可能となっている特定オブジェクトのパラメータを更新する手段と、
して機能させる、請求項1~請求項8のいずれかに記載のプログラム。
【請求項10】
前記制御手段は、前記第1抽選により決定されたオブジェクトが前記パラメータを更新する手段によりパラメータが更新された特定オブジェクトであっても、当該オブジェクトを、予め定められた値にパラメータが設定された状態で、前記ゲームに利用可能とする、請求項9に記載のプログラム。
【請求項11】
前記特定オブジェクトは、複数種類定められており、
前記特定期間には、複数の利用期間が設けられており、
前記制御手段は、
前記複数種類の特定オブジェクトのうちから前記複数の利用期間毎に第2抽選により決定された特定オブジェクトを前記ゲームに利用可能とし、
前記第2抽選により第1の利用期間において利用可能とするオブジェクトとして決定された特定オブジェクトを、当該第1の利用期間において利用可能とし、前記第1の利用期間の次の第2の利用期間においては、予め定められた継続条件が成立していないときには利用可能としない一方、前記継続条件が成立しているときには終了条件が成立するまで利用可能とする、請求項1~請求項10のいずれかに記載のプログラム。
【請求項12】
前記コンピュータを、
所定の達成条件を成立させる所定ゲームを開始するときに、ユーザの入力操作に応じて、ユーザが利用可能なオブジェクトのうちから前記所定ゲームに用いるオブジェクトを設定する設定期間に移行する移行手段と、
して機能させ、
前記継続条件は、前記第1の利用期間が終了するタイミングにおいて前記設定期間に移行されているときに成立する条件を含み、
前記終了条件は、前記第1の利用期間が終了するタイミングにおいて移行されていた前記設定期間を経て開始された前記所定ゲームが終了したときに成立する条件を含む、請求項11に記載のプログラム。
【請求項13】
前記ユーザからの入力操作に応じた前記第1抽選は、第1条件が成立した後において行うことが可能となり、
前記特定期間は、前記第1条件が成立するまでの予め定められた期間である、請求項1~請求項12のいずれかに記載のプログラム。
【請求項14】
前記特定オブジェクトは、第2条件が成立した後に前記第1抽選において抽選可能となるオブジェクトに加えられるオブジェクトであり、
前記特定オブジェクトと異なるオブジェクトについては、前記第2条件が成立するまでの期間においても前記第1抽選において抽選可能であり、
前記特定期間は、前記第2条件が成立するまでの予め定められた期間である、請求項1~請求項12のいずれかに記載のプログラム。
【請求項15】
前記特定オブジェクトは、前記複数種類のオブジェクトのうちの所定のオブジェクトよりもユーザにとって有利度合いが高いオブジェクトである、請求項1~請求項14のいずれかに記載のプログラム。
【請求項16】
前記特定オブジェクトは、複数種類定められており、
前記特定期間には、複数の利用期間が設けられており、
前記制御手段は、前記複数種類の特定オブジェクトのうちから前記複数の利用期間毎に第2抽選により決定された特定オブジェクトを前記ゲームに利用可能とし、
前記利用期間は、当該利用期間において前記制御手段により利用可能とされる特定オブジェクトの種類に応じて異なる、請求項1~請求項15のいずれかに記載のプログラム。
【請求項17】
前記特定期間において利用可能となる特定オブジェクトには、当該特定オブジェクトをユーザが前記ゲームに利用可能となる利用期間が定められており、
前記制御手段は、前記特定期間において利用可能とした特定オブジェクトを、前記利用期間が経過することにより利用不可能とする、請求項1~請求項16のいずれかに記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のゲームにおいては、ユーザがゲームで利用可能となるキャラクタやアイテムなどのオブジェクトを、抽選(一例として、ガチャ)によって取得できることが知られている。また、ユーザが所有していないキャラクタであっても、当該ユーザといわゆるフレンド関係にあるユーザが所有するキャラクタを借りてゲームに利用できるものもある(例えば、非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】神ゲー攻略,『AFKアリーナ』傭兵システムの使い方と注意点,2020年7月16日,[online],令和2年10月7日検索,URL,https://kamigame.jp/afk-arena/page/113797075941982215.html
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記非特許文献1に記載のゲームにおいては、他のユーザが所有していることから、ユーザが他のユーザから借りて利用できるキャラクタはすでに抽選によって取得可能な状態(以下、抽選対象と呼ぶこともある)となっている。つまり、上記非特許文献1に記載のゲームでは、抽選によって取得可能な状態となる前の段階から、当該キャラクタを利用できるものではなく、抽選によって取得可能な状態となった後であって他のユーザが抽選により取得した後に借りて利用可能となるものに過ぎない。このため、抽選によって取得可能な状態(抽選対象)となる前の段階から当該キャラクタを取得することに対する意欲を向上させることができない。その結果、当該キャラクタなどのオブジェクトを取得しようとする動機を、抽選によって取得可能(抽選対象)となる前の段階からユーザに生じさせることができなかった。
【0005】
本発明は、オブジェクトを取得することへの動機をユーザに対して抽選に先立って生じさせることができるプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に示す一実施形態によれば、コンピュータを、ユーザが利用可能なオブジェクトを用いてゲームを進行させる進行手段と、ユーザからの入力操作に応じて複数種類のオブジェクトのうちから第1抽選により決定されたオブジェクトを、当該ユーザに付与して当該ゲームに利用可能とする制御手段と、して機能させ、制御手段は、第1抽選の対象となるオブジェクトとして特定オブジェクトを含むようになったことにより、第1抽選によって当該特定オブジェクトが決定可能となるまでの特定期間において、当該特定オブジェクトをユーザがゲームに利用可能とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、特定期間において特定オブジェクトを利用可能とすることにより、当該特定オブジェクトを取得して利用可能とするために第1抽選を行う動機をユーザに対して、第1抽選に先立って生じさせるとともにその動機をより一層高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】ある実施形態に係るゲームシステムのハードウェア構成を示す図である。
【
図2】上記ゲームシステムに含まれる、ユーザ端末およびサーバの機能的構成を示すブロック図である。
【
図3】ゲーム空間の一種である、フィールド空間を描画した画面の一例を示す図である。
【
図4】戦闘時の上記フィールド空間を描画した画面の一例を示す図である。
【
図5】キャラクタデータのデータ構造を示す図である。
【
図6】上記ゲームシステムにおける、戦闘付与処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図7】上記ゲームシステムにおける、抽選付与処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図8】上記ゲームシステムにおける、限界突破に係る処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図9】通常期間とレンタル期間において表示部に表示される画面の一例を示す図である。
【
図10】レンタル期間においてキャラクタ図鑑アイコンに対するユーザからの入力操作を受け付けることにより遷移するユーザ端末における画面の一例を示す図である。
【
図11】借りたいアイコンに対する入力操作を受け付けたことにより、翌日のレンタル抽選におけるレンタル抽選確率の変動パターンの一例を示す図である。
【
図12】レンタル抽選の結果、レンタルキャラクタを報知する画面、および、レンタルキャラクタをパーティー編成に入れる場合の画面の一例を示す図である。
【
図13】上記ゲームシステムにおける、ゲーム開始時処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図14】上記ゲームシステムにおける、ホーム画面処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示に係るゲームシステムは、複数のユーザにゲームを提供するためのシステムである。以下、ゲームシステムについて図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が本発明に含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を繰り返さない。
【0010】
<ゲームシステム1のハードウェア構成>
図1は、ゲームシステム1のハードウェア構成を示す図である。ゲームシステム1は図示の通り、複数のユーザ端末100と、サーバ200とを含む。各ユーザ端末100は、サーバ200とネットワーク2を介して接続する。ネットワーク2は、インターネットおよび図示しない無線基地局によって構築される各種移動通信システム等で構成される。この移動通信システムとしては、例えば、所謂3G、4G移動通信システム、LTE(Long Term Evolution)、および所定のアクセスポイントによってインターネットに接続可能な無線ネットワーク(例えばWi-Fi(登録商標))等が挙げられる。
【0011】
サーバ200(コンピュータ、情報処理装置)は、ワークステーションまたはパーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータであってよい。サーバ200は、プロセッサ20と、メモリ21と、ストレージ22と、通信IF23と、入出力IF24とを備える。サーバ200が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに電気的に接続される。
【0012】
ユーザ端末100(コンピュータ、情報処理装置)は、スマートフォン、フィーチャーフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、またはタブレット型コンピュータ等の携帯端末であってよい。ユーザ端末100は、ゲームプレイに適したゲーム装置であってもよい。ユーザ端末100は図示の通り、プロセッサ10と、メモリ11と、ストレージ12と、通信インターフェース(IF)13と、入出力IF14と、タッチスクリーン15(表示部)と、カメラ17と、測距センサ18とを備える。ユーザ端末100が備えるこれらの構成は、通信バスによって互いに電気的に接続される。なお、ユーザ端末100は、タッチスクリーン15に代えて、または、加えて、ユーザ端末100本体とは別に構成されたディスプレイ(表示部)を接続可能な入出力IF14を備えていてもよい。
【0013】
また、
図1に示すように、ユーザ端末100は、1つ以上のコントローラ1020と通信可能に構成されることとしてもよい。コントローラ1020は、例えば、Bluetooth(登録商標)等の通信規格に従って、ユーザ端末100と通信を確立する。コントローラ1020は、1つ以上のボタン等を有していてもよく、該ボタン等に対するユーザの入力操作に基づく出力値をユーザ端末100へ送信する。また、コントローラ1020は、加速度センサ、および、角速度センサ等の各種センサを有していてもよく、該各種センサの出力値をユーザ端末100へ送信する。
【0014】
なお、ユーザ端末100がカメラ17および測距センサ18を備えることに代えて、または、加えて、コントローラ1020がカメラ17および測距センサ18を有していてもよい。
【0015】
ユーザ端末100は、例えばゲーム開始時に、コントローラ1020を使用するユーザに、該ユーザの名前またはログインID等のユーザ識別情報を、該コントローラ1020を介して入力させることが望ましい。これにより、ユーザ端末100は、コントローラ1020とユーザとを紐付けることが可能となり、受信した出力値の送信元(コントローラ1020)に基づいて、該出力値がどのユーザのものであるかを特定することができる。
【0016】
ユーザ端末100が複数のコントローラ1020と通信する場合、各コントローラ1020を各ユーザが把持することで、ネットワーク2を介してサーバ200などの他の装置と通信せずに、該1台のユーザ端末100でマルチプレイを実現することができる。また、各ユーザ端末100が無線LAN(Local Area Network)規格等の無線規格により互いに通信接続する(サーバ200を介さずに通信接続する)ことで、複数台のユーザ端末100によりローカルでマルチプレイを実現することもできる。1台のユーザ端末100によりローカルで上述のマルチプレイを実現する場合、ユーザ端末100は、さらに、サーバ200が備える後述する種々の機能の少なくとも一部を備えていてもよい。また、複数のユーザ端末100によりローカルで上述のマルチプレイを実現する場合、複数のユーザ端末100は、サーバ200が備える後述する種々の機能を分散して備えていてもよい。
【0017】
なお、ローカルで上述のマルチプレイを実現する場合であっても、ユーザ端末100はサーバ200と通信を行ってもよい。例えば、あるゲームにおける成績または勝敗等のプレイ結果を示す情報と、ユーザ識別情報とを対応付けてサーバ200に送信してもよい。
【0018】
また、コントローラ1020は、ユーザ端末100に着脱可能な構成であるとしてもよい。この場合、ユーザ端末100の筐体における少なくともいずれかの面に、コントローラ1020との結合部が設けられていてもよい。該結合部を介して有線によりユーザ端末100とコントローラ1020とが結合している場合は、ユーザ端末100とコントローラ1020とは、有線を介して信号を送受信する。
【0019】
図1に示すように、ユーザ端末100は、外部のメモリカード等の記憶媒体1030の装着を、入出力IF14を介して受け付けてもよい。これにより、ユーザ端末100は、記憶媒体1030に記録されるプログラム及びデータを読み込むことができる。記憶媒体1030に記録されるプログラムは、例えばゲームプログラムである。
【0020】
ユーザ端末100は、サーバ200等の外部の装置と通信することにより取得したゲームプログラムをユーザ端末100のメモリ11に記憶してもよいし、記憶媒体1030から読み込むことにより取得したゲームプログラムをメモリ11に記憶してもよい。
【0021】
以上で説明したとおり、ユーザ端末100は、該ユーザ端末100に対して情報を入力する機構の一例として、通信IF13、入出力IF14、タッチスクリーン15、カメラ17、および、測距センサ18を備える。入力する機構としての上述の各部は、ユーザの入力操作を受け付けるように構成された操作部と捉えることができる。
【0022】
例えば、操作部が、カメラ17および測距センサ18の少なくともいずれか一方で構成される場合、該操作部が、ユーザ端末100の近傍の物体1010を検出し、当該物体の検出結果から入力操作を特定する。一例として、物体1010としてのユーザの手、予め定められた形状のマーカなどが検出され、検出結果として得られた物体1010の色、形状、動き、または、種類などに基づいて入力操作が特定される。より具体的には、ユーザ端末100は、カメラ17の撮影画像からユーザの手が検出された場合、該撮影画像に基づき検出されるジェスチャ(ユーザの手の一連の動き)を、ユーザの入力操作として特定し、受け付ける。なお、撮影画像は静止画であっても動画であってもよい。
【0023】
あるいは、操作部がタッチスクリーン15で構成される場合、ユーザ端末100は、タッチスクリーン15の入力部151に対して実施されたユーザの操作をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。あるいは、操作部が通信IF13で構成される場合、ユーザ端末100は、コントローラ1020から送信される信号(例えば、出力値)をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。あるいは、操作部が入出力IF14で構成される場合、該入出力IF14と接続されるコントローラ1020とは異なる入力装置(図示せず)から出力される信号をユーザの入力操作として特定し、受け付ける。
【0024】
<各装置のハードウェア構成要素>
プロセッサ10は、ユーザ端末100全体の動作を制御する。プロセッサ20は、サーバ200全体の動作を制御する。プロセッサ10および20は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、およびGPU(Graphics Processing Unit)を含む。
【0025】
プロセッサ10は後述するストレージ12からプログラムを読み出し、後述するメモリ11に展開する。プロセッサ20は後述するストレージ22からプログラムを読み出し、後述するメモリ21に展開する。プロセッサ10およびプロセッサ20は展開したプログラムを実行する。
【0026】
メモリ11および21は主記憶装置である。メモリ11および21は、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等の記憶装置で構成される。メモリ11は、プロセッサ10が後述するストレージ12から読み出したプログラムおよび各種データを一時的に記憶することにより、プロセッサ10に作業領域を提供する。メモリ11は、プロセッサ10がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。メモリ21は、プロセッサ20が後述するストレージ22から読み出した各種プログラムおよびデータを一時的に記憶することにより、プロセッサ20に作業領域を提供する。メモリ21は、プロセッサ20がプログラムに従って動作している間に生成した各種データも一時的に記憶する。
【0027】
本実施形態においてプログラムとは、ゲームをユーザ端末100により実現するためのゲームプログラムであってもよい。あるいは、該プログラムは、該ゲームをユーザ端末100とサーバ200との協働により実現するためのゲームプログラムであってもよい。なお、ユーザ端末100とサーバ200との協働により実現されるゲームは、一例として、ユーザ端末100において起動されたブラウザ上で実行されるゲームであってもよい。あるいは、該プログラムは、該ゲームを複数のユーザ端末100の協働により実現するためのゲームプログラムであってもよい。また、各種データとは、ユーザ情報およびゲーム情報などのゲームに関するデータ、ならびに、ユーザ端末100とサーバ200との間または複数のユーザ端末100間で送受信する指示または通知を含んでいる。
【0028】
ストレージ12および22は補助記憶装置である。ストレージ12および22は、フラッシュメモリまたはHDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置で構成される。ストレージ12およびストレージ22には、ゲームに関する各種データが格納される。
【0029】
通信IF13は、ユーザ端末100における各種データの送受信を制御する。通信IF23は、サーバ200における各種データの送受信を制御する。通信IF13および23は例えば、無線LAN(Local Area Network)を介する通信、有線LAN、無線LAN、または携帯電話回線網を介したインターネット通信、ならびに近距離無線通信等を用いた通信を制御する。
【0030】
入出力IF14は、ユーザ端末100がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであり、またユーザ端末100がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF14は、USB(Universal Serial Bus)等を介してデータの入出力を行ってもよい。入出力IF14は、例えば、ユーザ端末100の物理ボタン、カメラ、マイク、または、スピーカ等を含み得る。サーバ200の入出力IF24は、サーバ200がデータの入力を受け付けるためのインターフェースであり、またサーバ200がデータを出力するためのインターフェースである。入出力IF24は、例えば、マウスまたはキーボード等の情報入力機器である入力部と、画像を表示出力する機器である表示部とを含み得る。
【0031】
ユーザ端末100のタッチスクリーン15は、入力部151と表示部152とを組み合わせた電子部品である。入力部151は、例えばタッチセンシティブなデバイスであり、例えばタッチパッドによって構成される。表示部152は、例えば液晶ディスプレイ、または有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって構成される。
【0032】
入力部151は、入力面に対しユーザの操作(主にタッチ操作、スライド操作、スワイプ操作、およびタップ操作等の物理的接触操作)が入力された位置を検知して、位置を示す情報を入力信号として送信する機能を備える。入力部151は、図示しないタッチセンシング部を備えていればよい。タッチセンシング部は、静電容量方式または抵抗膜方式等のどのような方式を採用したものであってもよい。なお、タッチスクリーン15に対し入力操作を行うための指示体は特に限定されない。例えば、指示体はユーザの手指であっても、スタイラスペン等であってもよい。
【0033】
図示していないが、ユーザ端末100は、該ユーザ端末100の保持姿勢を特定するための1以上のセンサを備えていてもよい。このセンサは、例えば、加速度センサ、または、角速度センサ等であってもよい。ユーザ端末100がセンサを備えている場合、プロセッサ10は、センサの出力からユーザ端末100の保持姿勢を特定して、保持姿勢に応じた処理を行うことも可能になる。例えば、プロセッサ10は、ユーザ端末100が縦向きに保持されているときには、縦長の画像を表示部152に表示させる縦画面表示としてもよい。一方、ユーザ端末100が横向きに保持されているときには、横長の画像を表示部に表示させる横画面表示としてもよい。このように、プロセッサ10は、ユーザ端末100の保持姿勢に応じて縦画面表示と横画面表示とを切り替え可能であってもよい。
【0034】
カメラ17は、イメージセンサ等を含み、レンズから入射する入射光を電気信号に変換することで撮影画像を生成する。
【0035】
測距センサ18は、測定対象物までの距離を測定するセンサである。測距センサ18は、例えば、パルス変換した光を発する光源と、光を受ける受光素子とを含む。測距センサ18は、光源からの発光タイミングと、該光源から発せられた光が測定対象物にあたって反射されて生じる反射光の受光タイミングとにより、測定対象物までの距離を測定する。測距センサ18は、指向性を有する光を発する光源を有することとしてもよい。
【0036】
ここで、ユーザ端末100が、カメラ17と測距センサ18とを用いて、ユーザ端末100の近傍の物体1010を検出した検出結果を、ユーザの入力操作として受け付ける例をさらに説明する。カメラ17および測距センサ18は、例えば、ユーザ端末100の筐体の側面に設けられてもよい。カメラ17の近傍に測距センサ18が設けられてもよい。カメラ17としては、例えば赤外線カメラを用いることができる。この場合、赤外線を照射する照明装置および可視光を遮断するフィルタ等が、カメラ17に設けられてもよい。これにより、屋外か屋内かにかかわらず、カメラ17の撮影画像に基づく物体の検出精度をいっそう向上させることができる。
【0037】
プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対して、例えば以下の(1)~(5)に示す処理のうち1つ以上の処理を行ってもよい。(1)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対し画像認識処理を行うことで、該撮影画像にユーザの手が含まれているか否かを特定する。プロセッサ10は、上述の画像認識処理において採用する解析技術として、例えばパターンマッチング等の技術を用いてよい。(2)また、プロセッサ10は、ユーザの手の形状から、ユーザのジェスチャを検出する。プロセッサ10は、例えば、撮影画像から検出されるユーザの手の形状から、ユーザの指の本数(伸びている指の本数)を特定する。プロセッサ10はさらに、特定した指の本数から、ユーザが行ったジェスチャを特定する。例えば、プロセッサ10は、指の本数が5本である場合、ユーザが「パー」のジェスチャを行ったと判定する。また、プロセッサ10は、指の本数が0本である(指が検出されなかった)場合、ユーザが「グー」のジェスチャを行ったと判定する。また、プロセッサ10は、指の本数が2本である場合、ユーザが「チョキ」のジェスチャを行ったと判定する。(3)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対し、画像認識処理を行うことにより、ユーザの指が人差し指のみ立てた状態であるか、ユーザの指がはじくような動きをしたかを検出する。(4)プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像の画像認識結果、および、測距センサ18の出力値等の少なくともいずれか1つに基づいて、ユーザ端末100の近傍の物体1010(ユーザの手など)とユーザ端末100との距離を検出する。例えば、プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像から特定されるユーザの手の形状の大小により、ユーザの手がユーザ端末100の近傍(例えば所定値未満の距離)にあるのか、遠く(例えば所定値以上の距離)にあるのかを検出する。なお、撮影画像が動画の場合、プロセッサ10は、ユーザの手がユーザ端末100に接近しているのか遠ざかっているのかを検出してもよい。(5)カメラ17の撮影画像の画像認識結果等に基づいて、ユーザの手が検出されている状態で、ユーザ端末100とユーザの手との距離が変化していることが判明した場合、プロセッサ10は、ユーザが手をカメラ17の撮影方向において振っていると認識する。カメラ17の撮影範囲よりも指向性が強い測距センサ18において、物体が検出されたりされなかったりする場合に、プロセッサ10は、ユーザが手をカメラの撮影方向に直交する方向に振っていると認識する。
【0038】
このように、プロセッサ10は、カメラ17の撮影画像に対する画像認識により、ユーザが手を握りこんでいるか否か(「グー」のジェスチャであるか、それ以外のジェスチャ(例えば「パー」)であるか)を検出する。また、プロセッサ10は、ユーザの手の形状とともに、ユーザがこの手をどのように移動させているかを検出する。また、プロセッサ10は、ユーザがこの手をユーザ端末100に対して接近させているのか遠ざけているのかを検出する。このような操作は、例えば、マウスまたはタッチパネルなどのポインティングデバイスを用いた操作に対応させることができる。ユーザ端末100は、例えば、ユーザの手の移動に応じて、タッチスクリーン15においてポインタを移動させ、ユーザのジェスチャ「グー」を検出する。この場合、ユーザ端末100は、ユーザが選択操作を継続中であると認識する。選択操作の継続とは、例えば、マウスがクリックされて押し込まれた状態が維持されること、または、タッチパネルに対してタッチダウン操作がなされた後タッチされた状態が維持されることに対応する。また、ユーザ端末100は、ユーザのジェスチャ「グー」が検出されている状態で、さらにユーザが手を移動させると、このような一連のジェスチャを、スワイプ操作(またはドラッグ操作)に対応する操作として認識することもできる。また、ユーザ端末100は、カメラ17の撮影画像によるユーザの手の検出結果に基づいて、ユーザが指をはじくようなジェスチャを検出した場合に、当該ジェスチャを、マウスのクリックまたはタッチパネルへのタップ操作に対応する操作として認識してもよい。
【0039】
<ゲーム概要>
ゲームシステム1が実現するゲームは、ゲーム空間にオブジェクトの一例であるキャラクタオブジェクト(以降、単にキャラクタと称する)を配置し、該ゲーム空間内で、該キャラクタをユーザの入力操作に応じて動作させるゲームである。ゲームシステム1に基づくゲームは、3次元のゲーム空間および3次元のオブジェクトで表現される3Dゲームであってもよいし、2次元のゲーム空間および2次元のオブジェクトで表現される2Dゲームであってもよい。なお、以降、ユーザの入力操作に応じて動作するキャラクタを「操作キャラクタ」と称する。
【0040】
詳しくは後述するが、ゲームシステム1が実現するゲームでは、ユーザは、操作キャラクタを操作して、該キャラクタを、同じゲーム空間に配置される敵キャラクタと戦闘させることにより、ゲームを進行させる。また、ゲームシステム1が実現するゲームでは、ユーザは、キャラクタを獲得するための抽選を行うことができる。
【0041】
ゲームシステム1が実現するゲームの一例としては、仮想的なゲーム空間内に配置されたキャラクタを、ユーザが自由に操作して移動および戦闘させることができる、オープンワールドのゲームであってもよい。本実施形態では一例として、ゲームシステム1がオープンワールドのRPG(Role-Playing Game)を実現する場合について説明する。
【0042】
なお、ゲームシステム1が実現するゲームは、マルチプレイが可能であってもよい。例えば、該ゲームは、複数のユーザが、各自のユーザ端末100を介して同時に同じゲーム空間内で各自の操作キャラクタを動作させてゲームを進行させる、MMORPG(Massively Multiplayer Online Role-Playing Game)であってもよい。ただし、ゲームシステム1が実現するゲームのジャンルおよびゲーム内容は、上述したタイプのものに限定されない。
【0043】
<ゲームシステム1の機能的構成>
図2は、ゲームシステム1に含まれるサーバ200およびユーザ端末100の機能的構成を示すブロック図である。サーバ200およびユーザ端末100のそれぞれは、図示しない、一般的なコンピュータとして機能する場合に必要な機能的構成、および、ゲームにおける公知の機能を実現するために必要な機能的構成を含み得る。
【0044】
ユーザ端末100は、ユーザの入力操作を受け付ける入力装置としての機能と、ゲームの画像や音声を出力する出力装置としての機能を有する。ユーザ端末100は、プロセッサ10、メモリ11、ストレージ12、通信IF13、および入出力IF14等の協働によって、制御部110および記憶部120として機能する。
【0045】
サーバ200は、各ユーザ端末100と通信して、ユーザ端末100がゲームを進行させるのを支援する機能を有する。例えば、有価データの販売、サービスの提供などを実行する。ゲームがマルチプレイゲームである場合には、サーバ200は、ゲームに参加する各ユーザ端末100と通信して、ユーザ端末100同士のやりとりを仲介する機能を有していてもよい。サーバ200は、プロセッサ20、メモリ21、ストレージ22、通信IF23、および入出力IF24等の協働によって、制御部210および記憶部220として機能する。
【0046】
記憶部120および記憶部220は、ゲームプログラム231、ゲーム情報232、およびユーザ情報233を格納する。ゲームプログラム231は、ユーザ端末100およびサーバ200が実行するゲームプログラムである。
【0047】
ゲーム情報232は、制御部110および制御部210がゲームプログラム231を実行する際に参照するデータである。
【0048】
ユーザ情報233は、ユーザのアカウント毎に記憶される情報である。ある1アカウントについてのユーザ情報233は、少なくとも1台のユーザ端末100と対応付けられている。本実施形態では、1台のユーザ端末100に、1つのアカウントが対応付けられている例について説明する。記憶部120は、ユーザ端末100に対応するアカウントのユーザ情報233を記憶する。一方、記憶部220は、各ユーザ端末100から収集したユーザ情報233をまとめて記憶している。ユーザ情報233は、キャラクタデータ233Aを含む。キャラクタデータ233Aは、ユーザが所持しているキャラクタについてのデータである。キャラクタデータ233Aの詳細については後述する。
【0049】
(サーバ200の機能的構成)
制御部210は、記憶部220に格納されたゲームプログラム231を実行することにより、サーバ200を統括的に制御する。例えば、制御部210は、ユーザ端末100に各種データおよびプログラム等を送信する。ゲームがマルチプレイゲームである場合には、制御部210は、ユーザ端末100からマルチプレイの同期の要求を受信して、同期のためのデータをユーザ端末100に送信してもよい。
【0050】
制御部210は、ゲームプログラム231の記述に応じて、送受信部211、サーバ処理部212、およびデータ管理部213として機能する。制御部210は、実行するゲームの性質に応じて、ユーザ端末100におけるゲームの進行を支援するために、図示しないその他の機能ブロックとしても機能することができる。
【0051】
送受信部211は、ユーザ端末100から各種データおよびリクエストを受信する。例えば、送受信部211は、ゲーム情報232もしくはユーザ情報233の一部または全部を、ユーザ端末100から受信する。また、送受信部211は、ユーザ情報233の一部として、ユーザ端末100からキャラクタデータ233Aを受信してもよい。また、送受信部211は、ユーザ端末100から抽選の実行リクエストを受信してもよい。
【0052】
送受信部211は、ユーザ端末100に対し各種データおよびリクエストを送信する。例えば、送受信部211は、抽選の実行リクエストの送信元であるユーザ端末100に対して、抽選結果を送信してもよい。また例えば、送受信部211は、抽選の実行リクエストの送信元であるユーザ端末100に対して、更新後のキャラクタデータ233Aを送信してもよい。
【0053】
サーバ処理部212は、ゲームを提供するために必要な演算処理を行う。サーバ処理部212は送受信部211に対し、各種データの送信を指示する。サーバ処理部212は、データ管理部213に対し、ゲーム情報232、およびユーザ情報233に含まれる各種情報の追加、更新、または削除を指示する。サーバ処理部212は、抽選に係る処理を実行してもよい。
【0054】
データ管理部213は、記憶部220に格納されているデータを管理する。データ管理部213は、サーバ処理部212からの指示に応じてゲーム情報232およびユーザ情報233に含まれる各種情報の、追加、更新、または削除を実行する。データ管理部213は、サーバ処理部212の指示に従って、記憶部220からゲーム情報232およびユーザ情報233のうち少なくとも一方の情報を読み出してもよい。データ管理部213は、サーバ処理部212の指示に従って、ゲームプログラム231のうち、あるユーザ端末100で実行する分のプログラムを記憶部220から読み出して、送受信部211を介し該ユーザ端末100に送信してもよい。
【0055】
(ユーザ端末100の機能的構成)
制御部110は、記憶部120に格納されたゲームプログラム231を実行することにより、ユーザ端末100を統括的に制御する。例えば、制御部110は、ゲームプログラム231およびユーザの操作にしたがって、ゲームを進行させる。また、制御部110は、ゲームを進行させている間、必要に応じて、サーバ200と通信して、情報の送受信を行う。
【0056】
制御部110は、ゲームプログラム231の記述に応じて、操作受付部111、ゲーム進行部112、カメラ配置制御部113、オブジェクト制御部114、表示制御部115、および通信部116として機能する。制御部110は、実行するゲームの性質に応じて、ゲームを進行させるために、図示しないその他の機能ブロックとしても機能することができる。
【0057】
操作受付部111は、入力部151に対するユーザの入力操作を検知し受け付ける。操作受付部111は、タッチスクリーン15およびその他の入出力IF14を介したコンソールに対してユーザが及ぼした作用から、いかなる入力操作がなされたかを判別し、その結果を制御部110の各要素に出力する。
【0058】
例えば、操作受付部111は、入力部151に対する入力操作を受け付け、該入力操作の入力位置の座標を検出し、該入力操作の種類を特定する。操作受付部111は、入力操作の種類として、例えばタッチ操作、スライド操作、スワイプ操作、およびタップ操作等を特定する。また、操作受付部111は、連続して検知されていた入力が途切れると、タッチスクリーン15から接触入力が解除されたことを検知する。
【0059】
通信部116は、サーバ200に対し各種データおよびリクエストを送信する。例えば、通信部116はサーバ200に対し、ゲーム情報232もしくはユーザ情報233の一部または全部を送信する。例えば、通信部116は抽選の実行リクエストをサーバ200に送信する。また、通信部116はサーバ200に対して、ユーザ情報233の一部としてキャラクタデータ233Aを送信してもよい。
【0060】
通信部116は、サーバ200から各種データおよびリクエストを受信する。例えば、通信部116はサーバ200から、ゲーム情報232もしくはユーザ情報233の一部または全部を受信する。また、通信部116は、サーバ200から抽選結果を示す情報を受信してもよい。また、通信部116は、サーバ200から更新後のキャラクタデータ233Aを受信してもよい。
【0061】
ゲーム進行部112は、ゲームの進行に係る各種処理を行う。例えば、ゲーム進行部112は、操作受付部111が受け付けた入力操作の位置の座標と、操作の種類と、ゲームの進行状況とに基づいて、ユーザの指示内容を特定する。また、ゲーム進行部112は、ゲームの進行に係る各種判定処理を行う。また、ゲーム進行部112は、記憶部120に記憶された、ゲーム情報232およびユーザ情報233に含まれる各種情報の追加、更新、または削除を行う。ゲーム進行部112は、戦闘処理部112A、抽選部112B、およびキャラクタ付与部112Cを含む。
【0062】
戦闘処理部112Aは、操作キャラクタおよび自動戦闘キャラクタと、敵キャラクタとの戦闘に係る処理を実行する。また、戦闘処理部112Aは、戦闘の結果、所定の条件が満たされた場合、ユーザに付与するキャラクタを決定する。戦闘処理部112Aは付与するキャラクタを決定すると、該キャラクタをキャラクタ付与部112Cに通知する。
【0063】
抽選部112Bは、キャラクタを獲得するための抽選に係る処理を実行する。抽選の方法は特に限定されない。例えば、抽選部112Bは、ユーザの所定の入力操作に応じてゲーム情報232に含まれている筐体(抽選のデータテーブル)を参照し、該テーブルに基づいて抽選結果を定めてよい。抽選部112Bは、抽選の結果、すなわち、ユーザに付与するキャラクタをキャラクタ付与部112Cに通知する。
【0064】
キャラクタ付与部112Cは、戦闘処理部112Aの処理の結果、または抽選部112Bの抽選の結果、付与すると決定されたキャラクタを、ユーザに付与する。キャラクタ付与部112Cは、戦闘処理部112Aまたは抽選部112Bが付与するキャラクタを決定すると、該キャラクタに対応するキャラクタの初期データをゲーム情報232から読み出して、該データをユーザ情報233のキャラクタデータ233Aに追加する。キャラクタには、
図5を用いて後述するように、人間に相当する人間キャラクタや、騎乗モンスター、自動戦闘モンスターなど、複数種類のキャラクタが含まれる。
【0065】
なお、戦闘処理部112A、抽選部112B、および、キャラクタ付与部112Cは、サーバ200側の制御部210に設けられているものであってもよい。つまり、サーバ200側の制御部210により、ユーザに付与するキャラクタを抽選し、抽選で決定されたキャラクタをユーザに付与するようにしてもよい。この場合、ユーザ端末100側においては、サーバ200側における結果に応じて付与されたキャラクタの画像等を表示するようにしてもよい。
【0066】
カメラ配置制御部113は、ゲーム空間のうちユーザに提示する領域を指定するための仮想カメラを規定する。カメラ配置制御部113は、仮想カメラのゲーム空間内での位置および向きを規定することにより、仮想カメラをゲーム空間に仮想的に配置する。カメラ配置制御部113は、仮想カメラで規定される視野領域および当該視野領域に配置されているオブジェクトを描画した画像を作成するよう、表示制御部115に指示する。なお、カメラ配置制御部113は、仮想カメラの位置および向きを、随時変更してよい。
【0067】
オブジェクト制御部114は、ゲーム情報232に含まれる、オブジェクトの設定情報に基づきゲーム空間にオブジェクトを配置する。また、オブジェクト制御部114は、ゲーム空間に配置したオブジェクトを制御する。例えば、オブジェクト制御部114は、オブジェクトのゲーム空間内での位置、向き、形状、色等を変更したり、オブジェクトに所定の一連の動作を行わせたりする。例えば、オブジェクト制御部114は、操作キャラクタをゲーム進行部112が決定した移動方向、移動速度、および移動距離で移動させる。
【0068】
表示制御部115は、表示部152に画像を表示させる。例えば、表示制御部115は、ゲーム空間のうち、カメラ配置制御部113が規定する仮想カメラの視野の領域と、当該領域に存在するオブジェクトとを含む画像を生成し、表示部152に表示させる。
【0069】
オブジェクト制御部114は、UI(user interface)を構築するためのオブジェクト(UIオブジェクト)をゲーム空間に配置して、該UIオブジェクトを制御してもよい。また、表示制御部115は、画像にアイコン、ボタン、リスト、メニュー画面等、ゲームの種々の操作に必要なUIに係る画像(UI画像)を重畳して表示させてもよい。UI画像およびUIオブジェクトとは、ユーザが、ゲームの進行上必要な入力をユーザ端末100に対して行うためのツールである。また、UI画像およびUIオブジェクトとは、ユーザが、ゲームの進行中に出力される情報をユーザ端末100から得るためのツールである。
【0070】
なお、
図2に示すサーバ200およびユーザ端末100の機能は一例にすぎない。サーバ200は、ユーザ端末100が備える機能の少なくとも一部を備えていてもよい。また、ユーザ端末100は、サーバ200が備える機能の少なくとも一部を備えていてもよい。さらに、ユーザ端末100およびサーバ200以外の他の装置をゲームシステム1の構成要素とし、該他の装置にゲームシステム1における処理の一部を実行させてもよい。すなわち、本実施形態においてゲームプログラムを実行するコンピュータは、ユーザ端末100、サーバ200、および他の装置の何れであってもよいし、これらの複数の装置の組み合わせにより実現されてもよい。
【0071】
(ゲーム空間とオブジェクトの配置)
ユーザ端末100のゲーム進行部112は、ゲームプログラム231に基づくゲームを開始させる。ゲームが開始すると、オブジェクト制御部114は、ゲーム進行部112の指示に従って、所定のゲーム空間を構築し、該ゲーム空間に、予め定められた操作キャラクタを配置する。また、オブジェクト制御部114は該ゲーム空間に、木、岩、建物等、ゲーム空間の背景となる背景オブジェクトを配置してもよい。また、オブジェクト制御部114は該ゲーム空間に、操作キャラクタの戦闘相手である敵キャラクタ(他のキャラクタ)を配置してもよい。
【0072】
なお、本実施形態では、ゲームシステム1が実現するゲームの一例として、ユーザが、自分の所持しているキャラクタのうち、操作可能なキャラクタの中から1体のキャラクタを選んで、該キャラクタを操作する例について説明する。しかしながら、ゲームシステム1が実現するゲームでは、ユーザに、一度に複数のキャラクタ(例えば、後述する人間キャラクタと騎乗モンスター、または複数の人間キャラクタ等)を操作可能とさせてもよい。また、各キャラクタの全ての動きをユーザの入力操作に応じて行うのではなく、攻撃のタイミング、移動の方向等、一部の動きのみをユーザに操作させてもよい(所謂、セミオート操作)。
【0073】
本実施形態では、一例として、ゲームの開始時に草原等、屋外の空間に相当するゲーム空間(フィールド空間と称する)がオブジェクト制御部114によって構築され、該フィールド空間に操作キャラクタ等が配置される場合について説明する。
【0074】
なお、オブジェクト制御部114が構築するゲーム空間は、上述したフィールド空間に限られない。例えば、オブジェクト制御部114は、ゲーム進行部112の指示に応じて、洞窟または建物の中など、屋内(所謂、ダンジョン)の空間に相当するゲーム空間(ダンジョン空間と称する)を構築し、該空間に操作キャラクタ等を配置してもよい。例えば操作受付部111がダンジョンに入ることを指示する入力操作を受け付けた場合、ゲーム進行部112は、オブジェクト制御部114にダンジョン空間の構築および該空間への操作キャラクタ等の配置を指示してもよい。
【0075】
図3は、ゲーム空間の一種である、フィールド空間を描画した画面の一例を示す図である。フィールド空間には、少なくとも操作キャラクタが1体配置される。
図3の状態(A)は、フィールド空間において、人間キャラクタ301が、該キャラクタの武器302を背に持った状態で配置された状態を示す図である。
【0076】
ここで、「人間キャラクタ」とは、操作可能なキャラクタの一種である。なお、「人間キャラクタ」はあくまで名称の一例であり、人間キャラクタ301は必ずしも人間または人型のキャラクタでなくてもよい。また、武器302は必須ではない。
【0077】
(騎乗モンスターと自動戦闘モンスター)
図3の状態(B)は、フィールド空間において、人間キャラクタ301が騎乗モンスター303に騎乗した状態を示す図である。騎乗モンスター303とは、操作可能なキャラクタの一種であり、人間キャラクタ301の仲間(すなわち、戦闘における味方)となるキャラクタの一種である。また、騎乗モンスター303は、人間キャラクタ301の代わりに戦闘に参加可能であってもよい。
【0078】
人間キャラクタ301は、騎乗モンスター303に騎乗することができる。換言すると、騎乗モンスター303は、人間キャラクタ301の乗り物となるキャラクタである。なお、「戦闘に参加するキャラクタ」とは、ある敵キャラクタ(後述)との戦闘中に、該ゲーム空間内に配置されているキャラクタであって、該戦闘中にユーザの操作キャラクタの味方となるキャラクタである。なお、戦闘に参加するキャラクタは、敵キャラクタに対し必ずしも攻撃等のアクションを実行しなくてもよい。また、戦闘に参加するキャラクタは、敵キャラクタからのアクションを受けなくてもよい。例えば、人間キャラクタ301が騎乗モンスター303に騎乗しているが、入力操作に基づく攻撃等の各種アクションは騎乗モンスター303のみが行う場合でも、人間キャラクタ301は戦闘に参加していることとする。
【0079】
ユーザが騎乗モンスター303を指定する操作、および騎乗を指示する入力操作を行うと、操作受付部111はこれらの操作を受け付け、ゲーム進行部112は人間キャラクタ301を、指定された騎乗モンスター303と関連付ける。さらに、ゲーム進行部112は人間キャラクタ301と騎乗モンスター303を関連付けたことをオブジェクト制御部114に通知する。オブジェクト制御部114は該通知を受けて、人間キャラクタ301を騎乗モンスター303に騎乗させた体制および位置に配置する。これにより、ユーザは、ある人間キャラクタ301に対し、乗り物としての騎乗モンスター303の関連付けを変えてゲームを楽しむことができる。したがって、ゲームの興趣性が向上する。
【0080】
ゲーム進行部112の戦闘処理部112Aは、人間キャラクタ301を騎乗モンスター303に騎乗させた場合、騎乗している人間キャラクタ301を以降の戦闘で攻撃、防御等のアクションをさせないようにしてもよい。換言すると、戦闘処理部112Aは、騎乗モンスター303および人間キャラクタ301の両方を戦闘に参加させるが、いずれか片方しか戦闘での種々のアクションに係る入力操作は行えないようにしてもよい。
【0081】
なお、ゲーム進行部112はユーザの所定の入力操作に応じて、人間キャラクタ301の騎乗状態を解除してもよい。この場合、騎乗モンスター303はフィールド空間から削除され、人間キャラクタ301のみが該空間に残る。
【0082】
本発明に係る人間キャラクタ301と騎乗モンスター303との見かけの関係性は「騎乗」に限定されず、騎乗モンスター303の外観に応じて適宜定められてよい。例えば、人間キャラクタ301と鳥型の騎乗モンスター303とが関連付けられた場合、騎乗モンスター303は人間キャラクタ301を掴んで飛び上がってもよい。
【0083】
なお、操作受付部111がユーザの自動戦闘モンスター304を操作キャラクタと関連付ける(自動戦闘モンスター304を召喚する)入力操作を受け付けた場合、ゲーム進行部112は、自動戦闘モンスター304を操作キャラクタ(人間キャラクタ301または騎乗モンスター303)に関連付けてもよい。そして、ゲーム進行部112は、フィールド空間に自動戦闘モンスター304を配置するよう、オブジェクト制御部114に指示してもよい。そして、オブジェクト制御部114は自動戦闘モンスター304をフィールド空間に配置してもよい。
【0084】
自動戦闘モンスター304とは、ユーザが操作不可能なキャラクタの一種である。また、自動戦闘モンスター304は騎乗モンスター303と異なり、人間キャラクタ301が騎乗することができないキャラクタである。後述する戦闘において、ゲーム進行部112およびオブジェクト制御部114が所定の行動パターンで自動戦闘モンスター304を動かすことにより、自動戦闘モンスター304は、自動的に戦闘に参加する。なお、以降の説明では、騎乗モンスター303と自動戦闘モンスター304をまとめて「モンスター」とも称する。
【0085】
なお、フィールド空間における仮想カメラの位置は、ユーザの操作キャラクタ(人間キャラクタ301または騎乗モンスター303)がユーザ端末100の略中央に表示されるような位置であることが望ましい。これにより、表示部152の表示画面上で、ユーザがタッチスクリーン15をタッチ操作する領域(例えば、
図3の状態(A)および(B)の領域A)を確保することができる。
【0086】
(戦闘)
図4は、戦闘時のフィールド空間を描画した画面の一例を示す図である。ユーザは、フィールド空間内を、人間キャラクタ301または騎乗モンスター303を操作して移動する。一方、フィールド空間内には、所定のタイミングで配置され、所定の行動パターンで移動等の行動を行う、敵キャラクタが配置されている。人間キャラクタ301(および騎乗モンスター303)と、敵キャラクタとの位置関係(例えば距離および各キャラクタの向き)が所定要件を満たした場合、戦闘処理部112Aは、人間キャラクタ301(および騎乗モンスター303)が敵キャラクタ305と遭遇して戦闘が開始したと判定し、戦闘に係る各種処理を開始する。一方、敵キャラクタが倒された(フィールド空間から削除された)、または人間キャラクタ301(および騎乗モンスター303)と敵キャラクタとの位置関係が特定要件を満たした場合、戦闘処理部112Aは、戦闘が終了したと判定し、該戦闘に係る各種処理を終了してもよい。
【0087】
なお、戦闘処理部112Aは、戦闘の開始および終了を定めず、フィールド空間での移動からシームレスに戦闘が開始されるようにしてもよい。この場合、戦闘処理部112Aは、操作受付部111が人間キャラクタ301または騎乗モンスター303の所定の動作(例えば、攻撃)を指示する入力操作を受け付けた場合に、戦闘に係る各種処理を開始してよい。
【0088】
図4の状態(A)は、人間キャラクタ301と敵キャラクタ305との戦闘が開始した状態を示す図である。戦闘処理部112Aにより戦闘が開始したと判定された場合、オブジェクト制御部114は、図示の通り人間キャラクタ301が武器302を構えた状態となるように、人間キャラクタ301および武器302の配置を調整してもよい。
【0089】
敵キャラクタ305は、所定の行動パターンに従って戦闘処理部112Aにより行動が制御されているNPC(non player character)である。敵キャラクタ305は、騎乗モンスター303または自動戦闘モンスター304の一種と同様の外見および能力(移動および攻撃方法等)を有していてもよい。
【0090】
戦闘処理部112Aは、操作受付部111の受け付ける、戦闘時の攻撃、防御、回避、移動等の入力操作に応じて、人間キャラクタ301と敵キャラクタ305との戦闘を進める。例えば、攻撃を指示する入力操作を操作受付部111が受け付けた場合、戦闘処理部112Aは、人間キャラクタ301の攻撃力の値と、敵キャラクタ305の防御力の値とに応じて敵キャラクタ305に与えられるダメージを計算する。オブジェクト制御部114は、戦闘処理部112Aの進める各種処理に応じて、人間キャラクタ301、武器302、および敵キャラクタ305の配置、移動、ポーズ等を制御する。
【0091】
図4の状態(B)は、人間キャラクタ301が騎乗モンスター303に騎乗した状態で敵キャラクタ305と戦闘している状態を示す図である。上述の通り、人間キャラクタ301は騎乗モンスター303に騎乗すると、攻撃等の諸動作が出来なくなり、人間キャラクタ301に代わり騎乗モンスター303が該諸動作を実行する。
【0092】
例えば、ユーザの入力操作に応じて、騎乗モンスター303は図示のように、その外見および能力に応じた攻撃方法で、敵キャラクタ305に攻撃する。これにより、騎乗モンスター303に応じたアクションを実行させることができるため、戦闘における戦略性を高めることができる。したがって、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0093】
戦闘処理部112Aは、騎乗モンスター303の能力に応じて騎乗モンスター303と敵キャラクタ305との戦闘を進める。なお、自動戦闘モンスター304が配置されている場合、戦闘処理部112Aは、自動戦闘モンスター304と敵キャラクタ305との戦闘に係る処理も実行する。
【0094】
図4の状態(C)は、戦闘に勝利した状態を示す図である。例えば図示のように、人間キャラクタ301が1人で戦闘し、敵キャラクタ305に勝利したとする。この場合、戦闘処理部112Aは、戦闘の内容または結果に応じた報酬アイテムを、ユーザに付与する。具体的には、戦闘処理部112Aは、ユーザ情報233に含まれている該報酬アイテムの個数を示す値を増加させる。なお、戦闘処理部112Aは、付与される報酬アイテムの種類および数を、敵キャラクタ305の種類およびレベル等に応じて変化させてもよい。また、オブジェクト制御部114または表示制御部115は、ユーザが入手した(ユーザに付与された)報酬アイテムの種類および数を示すUIオブジェクト306またはUI画像306を、配置して表示してもよい。
【0095】
詳しくは後述するが、戦闘処理部112Aは、該報酬アイテムを付与することで、報酬アイテムの所持数が所定数以上になった場合、ユーザに付与するキャラクタを決定してもよい。なお、付与するキャラクタは、人間キャラクタ301、騎乗モンスター303、および自動戦闘モンスター304のいずれであってもよい。
【0096】
人間キャラクタ301、騎乗モンスター303、および自動戦闘モンスター304はそれぞれの個体に応じた能力が予め設定されている。該能力の設定は、キャラクタデータ233Aとして、記憶部120に格納されている。
【0097】
(キャラクタデータ)
図5は、キャラクタデータ233Aのデータ構造を示す図である。キャラクタデータ233Aは、図示の通り、キャラクタ1個体を一意に示す識別コードに対して、該キャラクタの種類を示す情報と、名称と、希少度を示す情報と、戦闘に係る種々のパラメータ(戦闘パラメータ)の値と、該キャラクタが装備している(該キャラクタに対応付けられている)装備品を示す情報と、が対応付けられたデータである。キャラクタデータ233Aの1レコードは、キャラクタ1個体を示している。なお、キャラクタデータ233Aには同一名称のモンスターが含まれていてもよい。換言すると、ユーザが、同じ外見のモンスターを複数所持することが可能であってもよい。
【0098】
キャラクタの種類とは、キャラクタが人間キャラクタ、騎乗モンスター、および自動戦闘モンスターのいずれであるかを示す情報である。キャラクタの名称は、該キャラクタの名称を示す。本実施形態では、同じ名称のキャラクタは、同じ外見である。希少度は、該キャラクタの入手難易度(所謂、レアリティ)を示す。図示の例では、Dが最も希少度が低く、Aが最も希少度が高い。また、希少度は、ユーザに対して例えば星の数で示される。例えば、星の数が「1」である場合に希少度が最も低いことが示され、星の数が「4」である場合に希少度が最も高いことが示される。星の数は、A~Dに置き換えれば、星の数「3」は、Bに相当し、星の数「4」は、Aに相当し、星の数が多い程希少度が高いことが示される。希少度が高いキャラクタである程、パラメータ等が高い値になるため、ゲームを進行する上でユーザにとって有利度合いが高い。戦闘パラメータは、戦闘処理部112Aが戦闘の際に参照して戦闘に係る処理を実行するためのパラメータである。
【0099】
装備品を示す情報は、該キャラクタに対応付けられている(すなわち、該キャラクタが装備している)装備品を示している。なお、図示の例では人間キャラクタのみが装備品を装備しているが、騎乗モンスターおよび自動戦闘モンスターも装備品を装備可能であってよい。キャラクタに装備品が対応付けられている場合、戦闘処理部112Aは、該装備品の攻撃力または防御力等のパラメータも参照して、戦闘に係る処理を行う。例えば、戦闘処理部112Aは、キャラクタの攻撃力に、装備品の攻撃力を足し合わせた値を、該キャラクタの攻撃に係るダメージ計算の際に用いる。なお、ユーザが所持している装備品および該装備品のパラメータを示す情報は、ユーザ情報233に含まれている。
【0100】
(戦闘によるキャラクタ付与)
ゲームシステム1が実現するゲームでは、以下で説明する、戦闘付与処理または抽選付与処理のうちいずれか一方が実行された場合に、ユーザにキャラクタを付与する。
【0101】
戦闘付与処理とは、操作キャラクタと敵キャラクタとを戦闘させた結果に応じて、ユーザにキャラクタを付与する処理である。
図6は、ゲームシステム1における戦闘付与処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0102】
ユーザ端末100のゲーム進行部112がゲームを開始させると、オブジェクト制御部114は所定のゲーム空間(例えば、フィールド空間)に操作キャラクタを配置し、ゲーム進行部112およびオブジェクト制御部114は、ユーザの入力操作に応じて該操作キャラクタを動作させる(S100)。以降、ゲーム進行部112は、ユーザの入力操作に応じて、操作キャラクタの移動、騎乗、自動戦闘モンスター304の召喚等を実行する。また、オブジェクト制御部114は、ゲーム進行部112からの指示に従って、操作キャラクタが配置されたゲーム空間に配置されると定められている敵キャラクタとを動作させる。
【0103】
戦闘処理部112Aが、操作キャラクタが敵キャラクタと遭遇したと判定するまで、ゲーム進行部112およびオブジェクト制御部114は上述した制御を実行する(S102でNO)。操作キャラクタと敵キャラクタとの位置関係が所定要件を満たした場合、戦闘処理部112Aは、操作キャラクタがある敵キャラクタと遭遇したと判定する(S102でYES)。この場合、戦闘処理部112Aは、戦闘に係る各種処理を進め、操作キャラクタ(および自動戦闘モンスター)と、該ある敵キャラクタとを戦闘させる(S104)。戦闘において、特定要件が満たされるまで、戦闘は継続される(S106でNO)。特定要件が満たされた場合(S106でYES)、戦闘処理部112Aは、該ある敵キャラクタとの戦闘が終了したと判定する。なお、敵キャラクタが複数存在する場合、戦闘処理部112Aは、操作キャラクタと他の敵キャラクタとの戦闘は継続させる。
【0104】
戦闘が終了したと判定すると、戦闘処理部112Aは、該戦闘の内容に応じて、ユーザに報酬アイテムを付与する(S108)。さらに、戦闘処理部112Aは、報酬アイテムが所定数貯まったか否かを判定する(S110)。報酬アイテムが所定数貯まっていない場合(S110でNO)、戦闘処理部112Aは、以降の処理を行わない。一方、報酬アイテムが所定数貯まっている場合(S110でYES)、戦闘処理部112Aは、ユーザの所持する報酬アイテムを該所定数だけ消費し(S112)、該報酬アイテムに応じて、ユーザに付与するキャラクタを決定する(S114)。例えば、戦闘処理部112Aは、報酬アイテムの種類に応じてユーザに付与するキャラクタを決定する。キャラクタ付与部112Cは、決定したキャラクタをユーザに付与する(S116)。
【0105】
このように、戦闘により獲得したキャラクタをユーザに付与する仕様とすることで、ユーザに、戦闘を行う動機を与えることができる。さらに、戦闘でユーザに付与され得る(ユーザが獲得できる)キャラクタは、戦闘に参加可能である。したがって、ユーザに、獲得したキャラクタを戦闘に参加させようとする、すなわち、さらに戦闘を行う動機を与えることができる。そして、該戦闘の結果に応じて、さらにキャラクタがユーザに付与される。このように、このように、キャラクタの獲得と、戦闘という2つの目的を循環的にユーザに提示することができるため、ユーザにゲームを飽きずに継続させることができる。
【0106】
また、報酬アイテムが所定数貯まった場合にキャラクタを付与することとすることで、ユーザに戦闘を繰り返し、報酬アイテムを収集するという目的を持たせることができる。
【0107】
なお、報酬アイテムの種類は、敵キャラクタの種類(例えば、敵キャラクタの名称)と1対1で対応していることが望ましい。例えば、ある騎乗モンスターが敵キャラクタとして出現した場合、戦闘処理部112Aは、該騎乗モンスターに対応する報酬アイテムを付与することが望ましい。そして、該報酬アイテムが所定数以上貯まった場合、戦闘処理部112Aは、前記敵キャラクタとしての騎乗モンスターを、ユーザに付与する対象のモンスターとして決定してもよい。
【0108】
これにより、ユーザは戦闘に勝利したとき、戦った敵キャラクタを獲得することができる。したがって、戦闘により、獲得できるキャラクタが容易に判別できる。
【0109】
(抽選によるキャラクタ付与)
一方、抽選付与処理とは、抽選結果に応じてユーザにキャラクタを付与する処理である。
図7は、ゲームシステム1における抽選付与処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図7に示す抽選付与処理は、ゲームにおいて、ユーザが任意のタイミングで、抽選を指示する入力操作を行うことにより、開始される。
【0110】
ユーザ端末100の操作受付部111は、抽選を指示する入力操作を受け付ける(S200)。操作受付部111が該入力操作を受け付けると、抽選部112Bは、ユーザに付与するキャラクタを、抽選により決定する(S202)。キャラクタ付与部112Cは、抽選部112Bが決定したキャラクタを、ユーザに付与する(S204)。すなわち、キャラクタ付与部112Cは、ユーザ端末100のユーザ情報233に含まれている、キャラクタデータ233Aに、抽選部112Bが決定したキャラクタのデータ(
図3における1レコード)を追加する。最後に、ゲーム進行部112はS202における抽選結果を表示制御部115に通知し、表示制御部115は該抽選結果を示す画像を作成して、表示部152に表示させる(S206)。
【0111】
なお、ユーザが抽選を実行するためには、何らかの対価が必要であってもよい。例えば、ゲーム進行部112は、ユーザが所定の抽選アイテムを所定数以上所持している場合は、S202以降の処理を実行し、ユーザが所定の抽選アイテムを所定数以上所持していない場合は、S202以降の処理を実行しないこととしてもよい。さらに、ゲーム進行部112は、S202以降の処理を行う場合は、記憶部120のユーザ情報233に記憶されている該抽選アイテムの数を、該所定数分だけ減少させてもよい。すなわち、ゲーム進行部112は、S202以降の処理を行う場合、抽選アイテムを所定数分だけ消費させてもよい。
【0112】
このように、抽選により決定したキャラクタをユーザに付与することで、ユーザに、抽選を行う動機を与えることができる。さらに、抽選でユーザに付与され得る(ユーザが獲得できる)キャラクタは、操作キャラクタと関連付けることで戦闘に参加可能である。したがって、ユーザに、獲得したキャラクタを戦闘に参加させようとする、すなわち、さらに戦闘を行う動機を与えることができる。そして、該戦闘の結果に応じて、
図6に示したようにキャラクタがユーザに付与される。このように、ユーザに抽選でキャラクタを獲得させることで、該ユーザに操作キャラクタを操作して戦闘を行う動機も与えることができる。したがって、ユーザに継続的な目標を与え、ゲームを飽きずに継続させることができる。
【0113】
<キャラクタの成長>
ユーザ端末100のゲーム進行部112は、あるキャラクタを戦闘に参加させた場合、または、あるキャラクタに所定の成長アイテムが使用された場合に、該キャラクタを成長させてもよい。以下、キャラクタを成長させてキャラクタの能力を向上させることについて説明する。なお、上述した内容と同じ内容については、その説明を繰り返さない。これは、以降においても同様である。
【0114】
本実施形態に係るゲーム進行部112は、あるキャラクタを戦闘に参加させた場合、該キャラクタを成長させる。「キャラクタを成長させる」とは、該キャラクタの能力を変化させることを意味する。なお、ゲーム進行部112は、単に戦闘に参加しただけでなく、戦闘中、または戦闘終了時に所定の成長条件を満たしていた場合に、該キャラクタを成長させてもよい。
【0115】
また、ゲーム進行部112は、あるキャラクタに所定の成長アイテムが使用された場合に、該キャラクタを成長させてもよい。「所定の成長アイテム」とは、ゲームにおいて所定の条件が満たされた場合に、ユーザに、または該ユーザが所有するキャラクタに対して付与されるアイテムである。
【0116】
操作受付部111は、成長対象のキャラクタを選択する入力操作を受けつける。操作受付部111が該入力操作を受け付けると、ゲーム進行部112は選択されたキャラクタを成長対象のキャラクタと決定する。続いて、操作受付部111は、成長アイテムの使用を指示する入力操作を受け付ける。操作受付部111が該入力操作を受け付けると、ゲーム進行部112は、キャラクタデータ233Aに含まれている、成長対象のキャラクタのキャラクタデータを更新することで、該キャラクタの能力を変化させる。
【0117】
(キャラクタの能力の例)
キャラクタの能力は、例えば、キャラクタの体力、攻撃力、攻撃速度、および防御力等、キャラクタに設定された各種パラメータの値、または該値の限界値で示される。ゲーム進行部112は、これらのパラメータの値および限界値の少なくとも1つを増加または減少させることで、キャラクタの能力を変化させてもよい。
【0118】
また、キャラクタの能力は、例えば、キャラクタに付与されている属性、ならびに該属性の影響の強さを示すパラメータの値で示される。ゲーム進行部112は、キャラクタに属性を付与する、もしくはキャラクタに付与されている属性を削除することにより、該キャラクタの能力を変化させてもよい。また、ゲーム進行部112は、属性に係るパラメータの値を増加または減少させることで、該キャラクタの能力を変化させてもよい。
【0119】
また、キャラクタの能力は、例えば、該キャラクタが実行可能なスキルの数、種類、および各スキルの性能で示される。スキルとは、例えばキャラクタの何らかのアクションに関するアクションスキル、ならびに、常時効果を発揮するパッシブスキル等である。ゲーム進行部112は、実行可能なスキルの数および種類を増加させること、ならびに、各スキルの性能を向上させるまたは低下させることにより、該キャラクタの能力を変化させてもよい。
【0120】
また、キャラクタが騎乗モンスターである場合、「キャラクタの能力」とは、例えば、人間キャラクタが該モンスターに騎乗した場合の、モンスターの移動速度または移動可能な地形の種類等であってもよい。ゲーム進行部112は、モンスターの移動速度を速くする、または遅くすること、ならびに、移動可能な地形の種類を増加または減少させることにより、該モンスターの能力を変化させてもよい。
【0121】
成長させることが可能なキャラクタを戦闘または抽選によって獲得できるようにすることで、キャラクタを獲得したユーザに、該キャラクタを成長させるという目的および楽しみを与えることができる。したがって、ゲームシステム1は、ゲームの興趣性を向上させることができる。
【0122】
また、獲得したキャラクタを成長させて、成長させたキャラクタを使用して、更に別のキャラクタと戦闘することで、該別のキャラクタの獲得を狙うことができる。このように、キャラクタの獲得と、キャラクタの成長という2つの目的を循環的にユーザに提示することができるため、ユーザにゲームを飽きずに継続させることができる。
【0123】
<キャラクタの限界突破>
戦闘処理部112Aまたは抽選部112Bにおいて、ユーザに付与済のキャラクタと同じキャラクタを前記ユーザに付与するキャラクタとして決定した場合、キャラクタ付与部112Cは、前記キャラクタを前記ユーザに付与する代わりに、該付与済のキャラクタを限界突破させてもよい。「限界突破」は、成長と同様に、キャラクタの能力を変化させる
ことを意味する。
【0124】
(限界突破に係る処理の流れ)
図8は、ゲームシステム1における、限界突破に係る処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図8に示す各処理は、ゲーム進行部112がキャラクタをユーザに付与する処理の代わりに実行される。すなわち、
図8に示す各処理は、
図6に示すフローチャートのS116、または、
図7に示すフローチャートのS204の処理の代わりに実行される。
【0125】
戦闘処理部112Aまたは抽選部112Bが付与するキャラクタを決定すると(
図6のS114または
図8のS202)、キャラクタ付与部112Cは、該キャラクタがユーザに付与済みのキャラクタであるか否かを判定する(S300)。例えば、キャラクタ付与部112Cは、は、決定されたキャラクタを特定する情報(例えば、ゲーム情報232に記憶されている、該キャラクタの識別コード)をキーとして用いて、キャラクタデータ233Aを検索する。キャラクタデータ233Aに、キャラクタ特定情報が示すキャラクタについてのデータが含まれていた場合、キャラクタ付与部112Cは、該キャラクタがユーザに付与済みのキャラクタであると判定する(S300でYES)。一方、キャラクタデータ233Aに、キャラクタ特定情報が示すキャラクタについてのデータが含まれていない場合、キャラクタ付与部112Cは、該キャラクタがユーザに付与していない(すなわち、未付与の)キャラクタであると判定する(S300でNO)。
【0126】
戦闘処理部112Aまたは抽選部112Bが決定したキャラクタが、ユーザに未付与のキャラクタであった場合(S300でNO)、キャラクタ付与部112Cは、S114およびS204と同様に、該キャラクタをユーザに付与する(S302)。
【0127】
一方、戦闘処理部112Aまたは抽選部112Bが決定したキャラクタが、ユーザに付与済みのキャラクタであった場合(S300でYES)、キャラクタ付与部112Cは該キャラクタ(すなわち、付与する予定であったキャラクタ)をユーザに付与しない。そして、ゲーム進行部112は、該キャラクタを限界突破対象のキャラクタと決定する。ゲーム進行部112は、限界突破対象のキャラクタを限界突破させる(S304)。具体的には、ゲーム進行部112は例えば、キャラクタデータ233Aに含まれている、限界突破対象のキャラクタのキャラクタデータを更新することで、該キャラクタの能力を変化させる。
【0128】
以上の処理によれば、戦闘または抽選によって、ユーザに付与済みのキャラクタが再度付与される状況になった場合に、同じキャラクタを重複して付与する代わりに、付与済みのキャラクタの能力を変化させる。
【0129】
これにより、例え同じキャラクタが付与される状況になった場合でも、所持しているキャラクタが強化されるという利点をユーザに与えることができる。これにより、ユーザに一度獲得したキャラクタを再度戦闘または抽選で獲得する動機を与えることができる。
【0130】
図8のS304の処理は、S116、または、S204のタイミング以外のタイミングで実行されてもよい。例えば、ゲーム進行部112は、戦闘処理部112Aまたは抽選部112Bが決定したキャラクタが付与済みか否かに関わらず、一旦ユーザに付与してもよい(S302)。この場合、S300の判定処理は行われなくてよい。そして、ゲーム進行部112は、操作受付部111がユーザの、限界突破を指示する一連の入力操作を受け付けたときに、ユーザが重複して所持しているキャラクタの限界突破を実行してもよい。
【0131】
限界突破を指示する一連の入力操作には、限界突破対象のキャラクタを指定する入力操作と、該キャラクタの限界突破のために消費される消費対象のキャラクタを指定する入力操作が含まれている。なお、限界突破対象のキャラクタと消費対象のキャラクタとは、同じまたは同種のキャラクタであることが望ましい。
【0132】
ゲーム進行部112は、該複数のレコードのうち、ユーザが消費対象に指定したキャラクタを示すレコードを削除し、ユーザが限界突破対象に指定したキャラクタを示すレコードを更新することで、該限界突破対象のキャラクタの能力を変化させる。
【0133】
キャラクタを成長または限界突破させた場合、該キャラクタの外見を変化させてもよい。成長または限界突破に合わせてキャラクタの外見を変更することで、キャラクタの成長段階、または限界突破の段階を一見して判別できるようにすることができる。また、キャラクタの成長または限界突破させたときに外見がどのように変化するか、ユーザに期待感を持たせることができる。
【0134】
例えば、キャラクタを成長または限界突破させたときに、より強そうな、またはより華やかな外見に変更することが望ましい。これにより、ユーザに、キャラクタを成長または限界突破させた事に対する満足感をより多く感じさせることができる。また、ユーザに、キャラクタを成長または限界突破させるための動機をより強く与えることができる。
【0135】
<レンタル試供処理>
本実施形態では、上述した抽選部112Bによる抽選(以下、ガチャ抽選とも呼ぶ。)が、例えば、本ゲームのゲームプログラムが公開されてサーバ200から配信開始可能となってから(一例として、リリースされてから)一定期間(例えば1か月等)経過後において実行可能となるものとする。当該「本ゲームのゲームプログラムが公開されてサーバ200から配信開始可能となってから一定期間経過後」という条件は、第1条件の一例である。このようにすることで、ユーザに抽選(ガチャ)をしたいという意欲を溜め込ませることができる。また、当該期間をユーザ毎にではなく、配信者側で、一律に設定することにより、当該期間の管理をし易くなる。本実施形態に係るゲームシステム1では、ガチャ抽選が実行可能となるまでなどの特定期間においてレンタル試供処理が行われる。
【0136】
レンタル試供処理とは、例えばガチャ抽選が可能となるまでの期間(ガチャができない期間)のうちの特定期間において、その後(一定期間経過後)に可能となるガチャ抽選において付与可能となるキャラクタを、ユーザにレンタルさせてゲームにおいて利用して試すことができるようにするための処理である。特定期間は、レンタル期間ともいい、例えばガチャができない一定期間と同じ期間であってもよく、また、一定期間の一部(例えば一定期間のうちの残り2週間等)であってもよい。
【0137】
レンタル試供処理は、例えば、サーバ200側の制御部210により実行される。レンタル試供処理が行われることにより、ユーザは、ガチャ抽選が不可能な段階から、レンタルされたキャラクタをゲームにおいて実際に利用でき、当該キャラクタの性能や使い勝手を把握できる。これにより、例えば気に入ったキャラクタをその後に実行可能となるガチャ抽選によって取得することへの意欲を事前に高めることができ、その結果、ガチャ抽選が可能となったときに当該抽選を行う動機をユーザに対して事前に生じさせるとともに、実際に利用させることによりその動機をより一層高めることができる。なお、特定期間は、1ヶ月や2週間等に限られず、これよりも短い、例えば、1週間でもよく、これよりも長い、3ヶ月、6ヶ月以上でもよい。また、特定期間は、ゲーム提供者側において設定されるキャンペーン期間のようなものであってもよく、例えば、ゲーム配信日から1ヶ月の期間やゲーム配信日から1周年となる前後の1ヶ月の期間などであってもよい。
【0138】
レンタル期間においては、レンタル期間用の画面がユーザ端末100に表示される。
図9は、レンタル期間でないとき(以下、通常期間ともいう)と、レンタル期間であるときとにおいて表示部に表示される画面の一例を示す図である。
図9(a)、(b)は、スプラッシュ画面の一例を示している。スプラッシュ画面とは、ゲーム起動時のタイトル画面に続く画面である。
図9(a)では、通常期間におけるスプラッシュ画面として、所定のキャラクタ群401を含む画像が表示される画面例が示されている。所定のキャラクタ群401には、例えば、本ゲームの初期段階からユーザに保有されているキャラクタ(一例として、主人公キャラクタやメインキャラクタと呼ばれるもの)や、ゲーム進行において必ず仲間になる(一例として、ガチャ抽選によらずにゲーム進行に応じて必ずユーザに保有される)キャラクタなどが含まれる。
【0139】
一方、
図9(b)では、レンタル期間におけるスプラッシュ画面として、特定のキャラクタ群402を含む画像が表示される画面例が示されている。特定のキャラクタ群402は、所定のキャラクタ群401に含まれていないキャラクタであって、レンタル期間においてレンタルされ得るキャラクタ(以下、特定オブジェクト、特定キャラクタと呼ぶこともある。)である。換言すれば、特定のキャラクタ群402は、レンタル期間終了後に実行可能となるガチャ抽選によりユーザに付与可能となるキャラクタであるともいえる。また、
図9(b)は、特定のキャラクタ群402とともに、レンタル期間中であることを報知する報知画像403が表示される。なお、
図9(a)、(b)では、各々、キャラクタを6体表示している例を示しているが、表示されるキャラクタの数はこれに限られず適宜設定されるものである。また、
図9(a)、(b)では、各々、異なるキャラクタを表示している例を示しているが、例えば、レンタル期間におけるスプラッシュ画面では、
図9(a)に示す所定のキャラクタ群401に加えて、
図9(b)に示す特定のキャラクタ群402を表示するものであってもよい。
【0140】
図9(c)、(d)は、ロード画面の一例を示している。ロード画面とは、ゲームの進行に応じて次の画面(あるいは次の段階と呼ぶこともある)に移行する際などに、必要なデータを受信あるいは読み出しする間に表示される画面である。
図9(c)では、通常期間におけるロード画面として、所定のキャラクタ群401に含まれているキャラクタ401a(以下、通常キャラクタともいう)を含む画像が表示される画面例が示されている。一方、
図9(d)では、レンタル期間におけるロード画面として特定のキャラクタ群402に含まれている特定キャラクタ402aを含む画像例が示されている。また、特定キャラクタ402aとともに、レンタル期間中であることを示す報知画像403と、表示された特定キャラクタ402aのキャラクタ名を表示する名称画像404と、モンスター(以下、騎乗モンスターと呼ぶこともある)405とが表示される。なお、騎乗モンスター405についても、レンタルされ得る特定キャラクタ群に含まれるキャラクタであってもよい。
【0141】
図9(e)、(f)は、ホーム画面の一例を示している。ホーム画面とは、ユーザが、ゲームを進行するための操作選択を行う基本的な画面(以下、基点となる画面と呼ぶこともある)である。
図9(e)の画面例では、通常期間において、背面から見た、通常キャラクタ401aと、選択肢アイコン406~409と、キャラクタ図鑑アイコン410と、キャラクタ図鑑アイコン410であることを目立たせる報知画像411と、背景として建物オブジェクト412とが表示される。なお、通常期間におけるホーム画面では、キャラクタ図鑑アイコン410に換えて、ガチャ抽選を行うための抽選(ガチャ)アイコン(以下、ガチャアイコンと呼ぶこともある)を表示してもよいし、キャラクタ図鑑アイコン410を表示したまま、ガチャアイコンを別途表示してもよい。
図9(f)の画面例では、レンタル期間において、
図9(e)で表示されたものに追加してレンタル期間であることを報知する報知画像413が表示される。選択肢アイコン406~409としては、例えば、クエストを選択する画面に遷移するためのアイコンや、パーティー編成を示す画面に遷移するためのアイコン、メニュー画面に遷移するためのアイコン等が挙げられる。
【0142】
クエストとは、ユーザに所定の条件を満たすことを指示するものであって、例えば、特定の敵キャラクタとの戦闘に勝利することや、あるステージにおいて敵キャラクタを戦闘により100体撃破すること、所定時間内に初期位置から指定された位置に移動することなどの所定の条件を達成することを目的とするものである。ユーザは、当該条件を達成することにより、達成した条件に応じた報酬を取得することができる。クエストは、後述する登録されたパーティーで挑戦する。クエストを受注すると、挑戦するパーティーのアイコンとともにOKアイコンが表示される(図示しない)。OKアイコンに対して入力操作を受け付けると表示されたパーティーでクエストを開始する。一方、表示されたパーティーアイコンに対する入力操作を受け付けるとパーティー編成画面が表示され、挑戦するパーティーのキャラクタを変更することができる。ユーザは、自身が保有するキャラクタおよびレンタルキャラクタ(一例として、レンタルされ得るキャラクタのうちユーザに試供中のキャラクタ)の中からいくつかのキャラクタを選択してパーティー編成することができる。
【0143】
以上のように、レンタル期間中においては、レンタル期間用の画面がユーザ端末100に表示されるため、ユーザに対して現在レンタル期間であって、以降に実行可能となるガチャで抽選可能となるキャラクタを事前に試すことができる期間であることを分かり易く報知できる。また、レンタル期間中にレンタルし得るキャラクタを、レンタル期間用の画面に表示することで、どんなキャラクタがレンタルできるかを分かりやすく報知できる。
【0144】
ホーム画面におけるキャラクタ図鑑アイコン410を操作することにより、通常期間であれば、例えばガチャ抽選により付与可能なキャラクタを表示する画面に遷移する。一方、レンタル期間中においては、
図9(f)に示すホーム画面におけるキャラクタ図鑑アイコン410を操作することにより、レンタルされ得るキャラクタを確認でき、かつレンタルされ得るキャラクタのうちで実際にレンタルできる確率を高めるための操作を受け付け可能となる画面に遷移する。
図10は、レンタル期間においてキャラクタ図鑑アイコン410に対するユーザからの入力操作を受け付けることにより遷移するユーザ端末100における画面の一例を示す図である。
【0145】
レンタル期間においてキャラクタ図鑑アイコン410を操作すると、例えば、
図10(a)に示す画面に遷移する。
図10(a)に示されるように、画面上方において「翌日のレンタルキャラクタ」といった報知画像501が表示され、その下方において、レンタルされ得る複数種類のキャラクタ(特定オブジェクトと呼ぶこともある)を含むキャラクタ(レンタルされ得るキャラクタ群と呼ぶこともある)のレンタルキャラクタアイコン502が表示されるとともに、各種アイコン504~507が表示される。レンタルキャラクタアイコン502は、横方向および縦方向の各々に4体ずつ配置され計16体のキャラクタの顔画像と、キャラクタ各々の希少度を示す星画像とを含む。前述したようにキャラクタに対応する星の数が多いほど、当該キャラクタの希少度が高く、ユーザにとって有利度合いが高いことを示す。
【0146】
本実施形態におけるレンタルされ得るキャラクタは、ユーザにとって希少度が高い星4および星3のキャラクタに予め限定されている。このため、レンタル期間においてはユーザにとって希少度が高いキャラクタを利用できることとなる。レンタルキャラクタアイコン502内に表示されるキャラクタは、レンタル期間終了後において実行可能となるガチャ抽選により付与可能となりユーザが保有可能となるキャラクタでもある。しかし、レンタル期間終了後に実行可能となるガチャ抽選では、希少度の低い星2以下のキャラクタが、星3以上のキャラクタよりも高い割合で当選してユーザに付与される。その結果、レンタル期間においてレンタルしたキャラクタを利用しようとする動機を生じさせるとともに、実際に利用したことによりガチャ抽選が開始可能となったときにこのような希少度が高いキャラクタを取得することに対する意欲を向上させることができる。レンタルキャラクタアイコン502内に表示されるいずれかのキャラクタに対して入力操作を行うことにより、当該キャラクタのステータス等に関する情報を表示する画面に遷移する。この点については、
図10(b)を参照して後述する。
【0147】
また、レンタルキャラクタアイコン502内の斜線枠に囲まれた最上段の4体のキャラクタは、ユーザに対して明日(翌日)レンタルされる可能性のあるキャラクタ(以下、レンタル候補キャラクタと呼ぶこともある)を示している。本実施形態におけるレンタル候補キャラクタは、レンタルされ得る複数種類のキャラクタのうちから例えば1日(24時間)毎に抽選で決定されて切り替えられる。これにより、ユーザは翌日のレンタル候補キャラクタを事前に把握できるとともに、翌日のレンタル候補キャラクタがどのキャラクタであるかを確認する面白味を提供でき、翌日もログインしてゲームを行う動機を生じさせることができる。翌日のレンタル候補キャラクタは、所定の時刻(一例として、午前0時0分)にリセットされ、新たなレンタル候補キャラクタに切り替えられる。レンタル期間の、ある1日のうちの例えば初回ログイン時においては、前日の段階において、翌日のレンタル候補キャラクタとして表示されていた4体のキャラクタのうちから所定のレンタル抽選確率に基づき一のキャラクタを抽選で決定(以下、レンタル抽選ともいう)され、当該キャラクタをユーザに対して試供される。ユーザは、当日(一例として、午前0時0分まで)に限って試供されたキャラクタをゲームにおいて利用可能となる。
【0148】
図10(a)では、レンタル候補キャラクタとして、星4のキャラクタが2体、星3のキャラクタが2体表示されている例を示しているが、レンタル候補キャラクタの希少度の組合せは、これに限定されるものではなく、星3のキャラクタ4体でもよいし、星4のキャラクタ1体と星3のキャラクタ3体となるものでもよく、また予め定められた条件が成立しているとき(一例として、特定の曜日)においては星4のキャラクタがレンタル候補キャラクタとして決定される割合が高くなるものであってもよい。また、レンタル候補キャラクタの候補数は、4体に限るものではなく、また日毎に候補数が変動するものであってもよく、また予め定められた条件が成立しているとき(一例として、特定の曜日)においては候補数が少なく(あるいは多く)なるものであってもよい。
【0149】
レンタルキャラクタアイコン502の右方には、各種アイコンとして、キャラクタアイコン504、クエストアイコン505、アクセサリーアイコン506、および、ミニオンアイコン507が例示されている。キャラクタアイコン504は、例えば、ユーザがゲームにおいて利用可能なキャラクタ(例えば、ユーザが保有しているキャラクタ、試供中のレンタルキャラクタ)を表示する画面へ移行するアイコンである。クエストアイコン505は、例えば、クエストを選択して戦闘を開始するための画面へ移行するアイコンである。具体的には、クエストアイコン505に対して入力操作することにより、クエスト選択画面(図示しない)に移行する。クエスト選択画面からユーザがクエストを選択することにより、クエストを受注することができる。ユーザは、受注したクエストを自身が保有するキャラクタ(レンタル期間においてはレンタルキャラクタを含む)を利用して戦闘などによってクエストを達成する。アクセサリーアイコン506は、例えば、ユーザが保有するアクセサリーを表示する画面へ移行するアイコンである。アクセサリーとは、キャラクタに装備させるものであって、装備するキャラクタのパラメータなどを上昇させる。ミニオンアイコン507は、例えば、ユーザが保有するモンスター(騎乗モンスターと呼ぶこともある)を表示する画面へ移行するアイコンである。騎乗モンスターは、ユーザが保有するキャラクタのうち例えば人間キャラクタを乗せるモンスターである。
【0150】
図10(b)は、レンタルキャラクタアイコン502内に表示されるいずれかのキャラクタに対する入力操作を受け付けたときに遷移するキャラクタのステータス等に関する情報を表示する画面の一例を示している。
図10(b)では、最上段に位置する4体の翌日のレンタル候補キャラクタの左から2番目に表示されているキャラクタに対する入力操作を受け付けたときに表示される画面の一例を示している。
図10(b)では、入力操作対象となったキャラクタの上半身画像508(あるいは全身画像であってもよい)と、
図10(a)の画面に戻るアイコン510と、レンタル期間中である旨を示す報知画像511と、当該キャラクタのステータス画像512と、借りたいアイコン513とが表示される。
【0151】
ステータス画像512には、当該キャラクタの名前(B)、職業(魔法使い)、レベル(LV)などが表示される。レベル(LV)とは、キャラクタの強さを示す指標の一つであり、レベルは1から始まり、数字が大きくなるほど段階的にキャラクタは強くなる。レベルの上限(最高)値は、ゲームの進行に応じて適宜設定される。レベルは、所定の条件を満たすことにより高くなる。所定の条件としては、敵キャラクタとの戦闘することによって高くなるものであってもよく、所定のクエストを達成することによって高くなるものであってもよい。
図10(b)において表示されている「LV17/20」とは、このキャラクタの最高レベルは、20であるが、レンタルキャラクタとして、ユーザにレンタルされた場合、ユーザの現在のゲーム進行度(一例として、ユーザの現在のレベルやランクと呼ばれるもの)に基づいて例えば、レベル17の状態でユーザに試供されることを示している。
【0152】
また、借りたいアイコン513とは、ユーザが当該キャラクタを翌日レンタルできる確率を高めるための操作を受け付けるものである。ユーザが借りたいアイコン513に対する入力操作を行うことにより、次回(翌日)のレンタル抽選において当該キャラクタが当選する確率が高まるようにレンタル抽選確率が更新される。借りたいアイコン513への1日における操作回数には、上限が設けられている。また、借りたいアイコン513は、レンタル期間において表示可能となり、レンタル期間が終了した後に表示されることがないように表示が制御されている。また、レンタル期間が終了した後に、借りたいアイコン513は、完全に表示がされないように制御されてもよいし、完全に表示は消えずに、表示形態がレンタル期間終了前から変更された状態(一例として、グレードアウトした状態)で表示がされていてもよいし、借りたいアイコン自体の表示は残ったまま、アイコンに対する入力を受け付けないように制御してもよい。さらに、借りたいアイコン513に対してアイコンに対する入力を受け付けるが、受け付けた後に、レンタル期間が終了した旨を表示する制御としても良い。
【0153】
図10(c)は、
図10(b)において、借りたいアイコン513に対する入力操作を受け付けた後のキャラクタ図鑑を示す画面の一例である。最上段の4体の翌日のレンタル候補キャラクタにおいて、借りたいアイコン513に対する入力操作を受け付けたときキャラクタの画像には、翌日のレンタル候補キャラクタとして決定される抽選確率がアップしたことを示す「確率UP」といった報知画像514が表示される。
図10(d)は、さらに、同じキャラクタについて借りたいアイコン513に対する入力操作を受け付けたとき後のキャラクタ図鑑を示す画面の一例である。さらに、借りたいアイコン513に対する入力操作(2回目の入力操作)を受け付けたキャラクタの画像には、翌日のレンタルキャラクタとして決定される抽選確率がさらにアップしたことを示す「高確率」といった報知画像515が表示される。さらに借りたいアイコン513に対する入力操作(3回目の入力操作)を受け付けたキャラクタの画像には、翌日のレンタルキャラクタとして決定される抽選確率が100%となったことを示す「確定」といった報知画像が表示される(図示省略)。
【0154】
図11は、借りたいアイコン513に対する入力操作を受け付けたことにより、翌日のレンタル抽選におけるレンタル抽選確率の変動パターン(更新パターン)の一例を示す図である。
図11では、縦軸において、レンタル候補キャラクタとなる4体のキャラクタとして「キャラA」「キャラB」「キャラC」「キャラD」が示され、横軸において、借りたいアイコン513の操作回数に応じて「キャラA」~「キャラD」各々のレンタル抽選確率がどのように変動するかが示されている。また、
図11では、グレー表示欄により、どのキャラクタの借りたいアイコン513が操作されたかを示しており、例えば、
図11(a)の1回目の借りたいアイコン513の操作が、キャラクタAに対するものであったことを示している。
【0155】
借りたいアイコン513は、1日に最大で3回操作可能となる。より具体的に、借りたいアイコン513を操作できる期間としては、例えば、レンタル期間中の1日の0時0分~6時59分までの第1の期間と、7時0分~14時59分までの第2の期間と、15時0分~23時59分までの第3の期間とに分けられており、借りたいアイコン513への操作を第1の期間~第3の期間各々において1回だけ受け付け可能となるように定められている。
【0156】
借りたいアイコン513は、第1の期間~第3の期間各々において操作可能なときにだけ(一例として、各期間において未だいずれのキャラクタに対しても操作されていないとき)、
図10(b)に示すようにキャラクタに対応して表示される。第1の期間~第3の期間各々においていずれかのキャラクタの借りたいアイコン513が操作された後においては、当該期間が終了して次の期間が開始されて再び借りたいアイコン513への操作が可能となるまでの間、すべてのキャラクタについて借りたいアイコン513が非表示となる。借りたいアイコン513は、レンタル期間中であって上記のように操作を有効に受け付けるときにだけ表示され、レンタル期間中であっても操作を有効に受け付けない間や通常期間において表示されることはない。なお、第1の期間~第3の期間各々において操作可能な回数は、1回に限らず、予め定められた回数であれば、2回以上の値であってもよい。また、第1の期間~第3の期間各々において、操作可能な回数が同じに定められているものに限らず、いずれの期間であるかに応じて操作可能な回数として異なる回数が定められているものであってもよい。また、借りたいアイコン513は、レンタル期間中において操作できないときであっても、操作できない旨を示唆する態様(一例として、グレー)で表示するものであってもよい。
【0157】
1日において借りたいアイコン513が1回も操作されずに翌日を迎えた際のレンタル抽選では、
図11(a)の「0回」欄に示されるように、「キャラA」~「キャラD」各々が「25%」の確率で抽選される。次に、1日において借りたいアイコン513が1回だけ操作(ここでは「キャラA」)されて翌日を迎えた際のレンタル抽選では、
図11(a)の「1回」欄に示されるように、「キャラA」が「50%」の確率で抽選されるのに対し、それ以外のキャラ各々については「50/3%(約16.7%)」の確率で抽選される。なお、借りたいアイコン513が1回操作されたキャラクタについては、
図10(c)で示したように、「確率UP」という報知画像が対応して表示される。
【0158】
図11(a)では、1日において借りたいアイコン513が同じキャラクタ(ここでは「キャラA」)に対して操作されて翌日を迎えた際のレンタル抽選確率が示されている。1日において「キャラA」に対して借りたいアイコン513が2回操作されて翌日を迎えた際のレンタル抽選では、
図11(a)の「2回」欄に示されるように、「キャラA」が「75%」の確率で抽選されるのに対し、それ以外のキャラ各々については「25/3%(約8.3%)」の確率で抽選される。なお、借りたいアイコン513が2回操作されたキャラクタについては、
図10(d)で示したように、「高確率」という報知画像が対応して表示される。
【0159】
また、1日において「キャラA」に対して借りたいアイコン513が3回操作されて翌日を迎えた際のレンタル抽選では、
図11(a)の「3回」欄に示されるように、「キャラA」が「100%」の確率で抽選される。なお、借りたいアイコン513が3回操作されたキャラクタについては、当該キャラクタの画像に対応させて「確定」という報知画像が対応して表示される。
【0160】
図11(a)では、同じキャラクタについて3回操作したときのレンタル抽選確率の変動パターンを説明したが、
図11(b)~(f)では、複数のキャラクタに対して借りたいアイコン513が操作したときのレンタル抽選確率の変動パターンを説明する。
図11(b)は、「キャラA」「キャラB」「キャラC」各々の借りたいアイコン513が1回ずつ操作されて翌日を迎えた際のレンタル抽選におけるレンタル抽選確率が示されている。
図11(c)および
図11(d)は、「キャラA」の借りたいアイコン513が2回操作され、「キャラB」の借りたいアイコン513が1回操作されて翌日を迎えた際のレンタル抽選におけるレンタル抽選確率が示されている。なお、
図11(c)は、「キャラA」の借りたいアイコン513を連続して2回操作した場合を示しており、
図11(d)は、「キャラA」→「キャラB」→「キャラA」の順で借りたいアイコン513を操作した場合を示している。
図11(e)は、「キャラB」の借りたいアイコン513が2回操作され、「キャラA」の借りたいアイコン513が1回操作されて翌日を迎えた際のレンタル抽選におけるレンタル抽選確率が示されている。
【0161】
図11に例示したように、借りたいアイコン513が操作された回数が多い程、翌日のレンタル抽選において決定される確率が高くなり、3回操作されたキャラクタについては翌日において必ずレンタル可能となる。また、上記の通り、借りたいアイコン513を操作できる期間は、第1の期間~第3の期間に分けられており、間隔をあけて借りたいアイコン513の操作が可能となるように定められている。このため、借りたいアイコン513への操作を上限回数まで連続して受け付け可能なものと比較して、ユーザのログイン頻度を向上させつつログインさせる動機付けを向上させることができる。
【0162】
図12は、レンタル抽選の結果、レンタルされるキャラクタ(以下、レンタルキャラクタともいう)を報知する画面、および、レンタルキャラクタをパーティー編成に入れる場合の画面の一例を示す図である。レンタルキャラクタは、例えば、レンタル期間中の1日毎において初回のログイン時にユーザに試供される。
図12では、
図10(b)で示していたキャラクタがレンタルキャラクタとして試供される場合を例示する。
図12(a)には、当日の初回ログイン時において試供されるレンタルキャラクタを報知する画面例が示されている。レンタルキャラクタを報知する画面においては、レンタルキャラクタが利用可能となったことを報知する報知画像601と、試供されるレンタルキャラクタの画像602と、レンタルキャラクタの利用可能期間を示す利用期間画像603とが表示される。本実施形態におけるレンタルキャラクタの利用可能時間は、最大で24時間となるが、これに限られず、例えば、レンタルされてから最大で12時間などであってもよい。
【0163】
図12(b)は、
図12(a)の画面が所定時間(一例として、2秒)表示された後に引き続いて表示される画面である。
図12(b)では、試供されたレンタルキャラクタをユーザのパーティー編成に入れるか否かの選択肢アイコン604が表示される。この選択肢アイコン604に対し、「はい」を選択すると、パーティー編成画面に遷移してクエストを開始可能となる。また、「はい」を選択することにより、現在使用中のパーティーに試供されたレンタルキャラクタが組み込まれた状態で表示されてもよく、レンタルキャラクタをいずれのパーティーに編成するかを選択する画面が表示されてもよい。これにより、レンタルキャラクタをゲーム(一例として、クエスト)に利用することをユーザに促して、当該レンタルキャラクタが利用される頻度を高めることができる。一方、「いいえ」を選択するとパーティー編成画面に遷移せず、レンタルキャラクタをパーティーに編成することなくそのままゲームが進行する。
【0164】
図12(c)は、レンタルキャラクタをパーティー編成したときの画面を示している。なお、
図12(c)は、
図12(b)において「はい」を選択したときに遷移する画面でもある。
図12(c)は、現在表示しているパーティー名を示す名称画像605と、通常キャラクタを示すアイコン606、608、609と、レンタルキャラクタを示すアイコン607と、これらのキャラクタ606~609の各々のステータスを表示するアイコン610と、ユーザが保有するキャラクタを表示するキャラクタアイコン611と、パーティーを決定するOKアイコン612と、パーティー編成画面からホーム画面に遷移するための戻るアイコン613とを表示している画面例が示されている。
【0165】
ユーザが保有するキャラクタ群からパーティーに編成されたキャラクタアイコン611は、選択されたことが分かるように、表示態様が変化する(図では、パーティーに編成された通常キャラクタのキャラクタアイコンは、グレー表示されている)。また、
図12(c)の上部に表示された矢印アイコン614を操作することにより、前のパーティー又は、次のパーティーを表示することができる。下部の矢印アイコン615を操作することにより、前のキャラクタ群のキャラクタアイコン611、または、次のキャラクタ群のキャラクタアイコン611を表示することができる。
図12(c)の状態において、OKアイコン612に対する入力操作を受け付けると、パーティー1にレンタルキャラクタが編成されたことが登録される。この状態で、戦闘を行うと、パーティー1に編成されているキャラクタで戦闘することができ、試供中のレンタルキャラクタを戦闘に利用することができる。
【0166】
図12(d)は、
図12(a)においてレンタルキャラクタが試供された日の翌日となり、レンタルキャラクタの利用期間が終了して、自動的にレンタルキャラクタが返却された状態におけるパーティー編成画面を示す図である。前日において
図12(c)に示したようにパーティー1にレンタルキャラクタを編成していた状態でゲームを終了し、翌日においてゲームを再開したときには、
図12(d)に示すように、パーティーに編成していたレンタルキャラクタはいなくなり(非表示となり)、その分、通常キャラクタ608および609が左に詰めて表示される。
【0167】
レンタルキャラクタは、
図12(d)に示すように、利用期間が終了すると、基本的には、返却されてゲームに利用することができない状態となる。しかし、翌日を迎えて利用期間が終了する場合であっても、予め定められた継続条件が成立しているときには、終了条件が成立するまでは、レンタルキャラクタを継続して利用可能となる。継続条件としては、例えば、クエスト(一例として、所定のゲーム)に挑戦するためのキャラクタを設定するパーティー編成中(設定期間移行中と呼ぶこともある)であることや、レンタルキャラクタを用いてクエストを実行中であることなどにより成立するものであってもよい。また、終了条件としては、レンタルキャラクタをパーティーに編成することなくクエストを開始あるいはクエストを開始することなくパーティー編成を終了することや、レンタルキャラクタを用いて実行していたクエストが終了することなどにより成立するものであってもよい。
【0168】
具体的に、継続条件がクエストに挑戦するためのキャラクタを設定するパーティー編成中であることにより成立する場合には、パーティー編成画面表示中に翌日を迎えて利用期間が終了してもレンタルキャラクタを編成しているパーティーからレンタルキャラクタが返却されず、当該パーティーを用いてクエストを開始したときには、当該クエストが終了するまでレンタルキャラクタを利用できる。なお、当該パーティーを用いてクエストを開始しなかった場合や、クエストを開始せずにパーティー編成を終了したときには、レンタルキャラクタが返却される。また、継続条件がレンタルキャラクタを用いてクエストを実行中であることにより成立する場合には、当該クエスト中に翌日を迎えて利用期間が終了しても、当該クエスト終了までは、レンタルキャラクタを利用できる。
【0169】
(ゲーム開始時処理)
本実施形態におけるゲームシステム1では、ゲームプログラムをインストールしているユーザを対象に、レンタル期間中であればその旨をユーザに通知し、当該レンタル期間にログインされたときにレンタル候補キャラクタのいずれかを試供するための処理が行われる。以下では、レンタル期間通知およびログインに関連する処理の一例を説明する。
【0170】
図13は、ゲーム開始時の処理の流れの一例を示すフローチャートである。当該ゲーム開始時処理は、ユーザ端末100においてゲームを開始する際に出力されるログイン情報(ユーザID等を含む)を受信したときにサーバ200側において実行される。ステップS01においては、ログイン情報を受信したか否かが判定される。当該情報を受信したと判定されたときは、ステップS02に移行する。一方、当該情報を受信したと判定されなかったときは、当該情報を受信するまで当該ステップS01を繰り返す。
【0171】
ステップS02において、レンタル期間中であるかを判定する。レンタル期間中と判定されなかったときには、ステップS05に移行し、通常のタイトル画面、スプラッシュ画面、ロード画面、ホーム画面等を表示させるための画面設定情報を出力する。これにより、今回ログインしたユーザ所有のユーザ端末100においては、ゲームの進行に応じて、通常の画面が表示されることになる。通常の画面とは、
図9(a)(c)(e)等で例示したように、上記のタイトル画面、スプラッシュ画面、ロード画面、ホーム画面等に通常キャラクタ群401又は通常キャラクタ401aを表示する画面である。さらに、ステップS06に移行し、キャラクタ図鑑としてノーマル期間用の図鑑を表示させるための図鑑設定情報を出力してリターンする。これにより、今回ログインしたユーザ所有のユーザ端末100においては、キャラクタ図鑑アイコン410が操作されたときにノーマル期間用のキャラクタ図鑑が表示されることになる。
【0172】
ステップS02においてレンタル期間中と判定されたときには、ステップS03に移行し、レンタル期間用のタイトル画面、スプラッシュ画面、ロード画面、ホーム画面等を表示させるための画面設定情報を出力する。これにより、今回ログインしたユーザ所有のユーザ端末100においては、ゲームの進行に応じて、レンタル期間用の画面が表示されることになる。レンタル期間用の画面とは、
図9(b)(d)(f)等で例示したように、上記のタイトル画面、スプラッシュ画面、ロード画面、ホーム画面等に特定キャラクタ群402又は特定キャラクタ402aを登場させる画面、あるいは、レンタル期間中であることを報知する報知画像を表示する画面である。このように、レンタル期間用の画面を表示することで、ユーザにレンタルされ得るキャラクタやレンタル期間中であることを報知し、レンタルされるキャラクタを利用する意欲を向上させることができる。
【0173】
ステップS04において、キャラクタ図鑑としてレンタル期間用の図鑑を表示させるためのレンタル期間用の図鑑設定情報を出力する。サーバ200は、レンタル期間中における日毎の4体のレンタル候補キャラクタを予め決定している。なお、レンタル候補キャラクタは、全ユーザにおいて共通となるが、これに限らず、ユーザ毎に異なるものであってもよい。つまり、サーバ200は、ユーザ毎にレンタル候補キャラクタとするキャラクタを決定するものであってもよい。ステップS04において出力される図鑑設定情報には、翌日の4体のレンタル候補キャラクタを特定するための情報が含まれる。これにより。ユーザ端末100においては、図鑑設定情報に基づいて、
図10(a)で例示したレンタル期間用のキャラクタ図鑑が表示可能となる。
【0174】
ステップS07において、所定条件が成立したか否かを判定する。所定条件は、例えば、ログイン情報から特定されるユーザにとって、今回のログインが当日(その日)の初回ログインであることなどにより成立する。所定条件が成立したと判定されなかったときは、リターンする。一方、所定条件が成立したと判定されたときには、ステップS08に移行し、前日の4体のレンタル候補キャラクタの中からレンタル抽選確率に基づいて1体のキャラクタを決定し、当該キャラクタを特定するためのレンタルキャラクタ情報を出力する。これにより、レンタル期間中の1日において初回ログインしたユーザ端末100においては、
図12(a)において例示したように、レンタルキャラクタ情報から特定されるレンタルキャラクタが報知され、
図12(b)等で示したように、当該レンタルキャラクタをパーティーに編成してゲームに利用することが可能となる。
【0175】
レンタルキャラクタには、ゲームにおける有利度合いに相当するレベルやランクなどのパラメータが設定される。サーバ200は、ユーザのゲーム進行度合い(一例として、ユーザの現在のレベルやランクと呼ばれるもの)に応じて、試供するレンタルキャラクタの能力を示すパラメータ等を設定する。例えば、試供するレンタルキャラクタのレベルとしては、当該ユーザの現在のレベルと同じとなるよう(あるいは同程度であってもよい)に調整される。
【0176】
LV(レベル)とは、キャラクタの強さを示す指標の一つであり、レベルは1から始まり、数字が大きくなるほど段階的にキャラクタは強くなる。レベルが上がるとパラメータも上がる。パラメータとしては、前述したとおり、例えば、キャラクタの体力、攻撃力、攻撃速度、および防御力などが挙げられる。これらがレベルとともに上昇することによって、キャラクタは強くなる。レベルの上限値は、ゲームの進行に応じて適宜設定される。このレベルを当該ユーザと同レベルに調整することにより、試供されたレンタルキャラクタが、弱すぎず、又は強すぎず、ユーザのゲーム進行度合い適した状態で、使用可能となる。その結果、レンタルキャラクタをユーザが使用し易くなり、利用頻度を高めることができる。
【0177】
ステップS08において出力されるレンタルキャラクタ情報は、サーバ200により設定された当該レンタルキャラクタのパラメータを特定するための情報を含む。また、試供されたレンタルキャラクタのパラメータは、レンタルされている間におけるユーザの使用度に応じて、当該レンタルキャラクタのパラメータを変化させてもよい。すなわち、レンタルキャラクタは、通常キャラクタとともに戦闘などを行うことによって、レベルやランクを上げるようにしてもよい。なお、レンタル期間中においてレンタルされ得るキャラクタを、レンタル期間経過後におけるガチャ抽選によりユーザが取得する場合、当該キャラクタのパラメータは、試供されたか否かや試供されていた場合にパラメータが向上していたか否かにかかわらず、初期値(全ユーザ一律となる値、一例として、レベル1)に設定された状態でユーザに付与される。
【0178】
本実施形態では、
図12のゲーム開始時処理をサーバ200側において実行する例について説明したが、これに限らず、ゲーム開始時処理に相当する処理をユーザ端末100側において実行するものであってもよく、また、ゲーム開始時処理のうち決定等にかかわる処理(例えば、ステップS04、S07、S08)についてはサーバ200側で実行し、その他の処理についてはユーザ端末100側で実行するようにしてもよい。
【0179】
(ホーム画面表示処理)
図14は、ホーム画面表示処理の流れの一例を示すフローチャートである。当該ホーム画面表示処理は、ホーム画面等を表示する際にユーザ端末100側において実行される。ステップS21において、キャラクタ図鑑アイコン410への入力操作を受け付けたか否かを判定する。キャラクタ図鑑アイコン410への入力操作を受け付けていないと判定されたときは、ステップS23に移行し、他のアイコン(例えば、
図9(e)等の選択肢アイコン406~409)などへの入力操作に応じた処理を行う。入力操作に応じた処理とは、例えば、
図9(e)の406~409に示された、クエストを選択する画面に遷移するためのアイコンや、パーティー編成を示す画面に遷移するためのアイコン、メニュー画面に遷移するためのアイコン等に対する入力操作を行うことにより、当該アイコンに応じたゲーム進行を行う処理である。一方、ステップS21においてキャラクタ図鑑アイコン410への入力操作を受け付けたと判定されたときは、ステップS22に移行する。
【0180】
ステップS22においては、特定条件が成立しているか否かを判定する。特定条件は、例えば、ユーザがパーティー編成できる段階までゲームを進行させていることにより成立する。パーティー編成ができる段階とは、例えば、ゲーム開始当初から登場するキャラクタしか所有していない場合にはパーティー編成できず、キャラクタが所定数増えた段階、あるいは、主人公キャラクタ以外のキャラクタを仲間にすることができる段階でパーティー編成可能となる。特定条件が成立していると判定されなかったときは、ステップS21に戻る。一方、特定条件が成立していると判定されたときは、ステップS24に移行する。ステップS24においては、レンタル期間中であるか否かが判定される。レンタル期間中であるかは、例えば、ログイン時にサーバ200からレンタル期間用の図鑑設定情報を受信した日であるか等に基づいて判断される。レンタル期間中であると判定されたときは、ステップS25に移行する。一方、レンタル期間中であると判定されなかったときは、ステップS30に移行する。
【0181】
ステップS25においては、レンタル期間用の図鑑設定情報に基づいてレンタル期間用の図鑑を表示する。レンタル期間用の図鑑には、
図10(a)に示すように、レンタルキャラクタアイコン502およびその最上段に4体の翌日のレンタル候補キャラクタが表示される。レンタル期間用の図鑑を表示すると、ステップS26に移行する。ステップS26において、翌日もレンタル期間であり、かつ、借りたいアイコン513の表示条件が成立しているか否かを判定する。翌日もレンタル期間であるときとは、翌日にレンタルキャラクタを利用可能であるときであり、翌日がレンタル期間でないときとは、翌日にレンタルキャラクタを利用できないときであり、例えば、当日(本日)がレンタル期間の終了日(最終日)であるときである。借りたいアイコン513の表示条件とは、翌日がレンタル期間であり、かつ、第1の期間~第3の期間のうち現時点が属する期間において未だ操作していないこと(一例として、借りたいアイコン513への操作が可能であること)により成立する。
【0182】
翌日もレンタル期間であり、かつ、借りたいアイコン513の表示条件が成立していると判定されたときは、ステップS27に移行する。ステップS27では、レンタル期間用のキャラクタ図鑑において借りたいアイコン513を表示可能とする。そして、ステップS28に移行し、借りたいアイコン513への入力操作を受け付けたか否かを判定する。借りたいアイコン513への入力操作を受け付けたと判定されたときは、ステップS29に移行する。ステップS29においては、入力操作を受け付けた対象の翌日のレンタル候補キャラクタのレンタル抽選確率を上昇させるための処理を行う。レンタル抽選確率を上昇させるための処理とは、例えば、当該入力操作を受け付けた借りたいアイコン513に対応するキャラクタを特定可能とする借りたいキャラクタ情報をサーバ200に出力する処理である。サーバ200は、当該借りたいキャラクタ情報に基づいて、入力操作を受け付けたキャラクタがレンタル抽選で当選しやすくなるように当該ユーザのレンタル抽選確率を変動させる(
図11参照)。
【0183】
レンタル期間中でないときには、ステップS30において、ノーマル期間用の図鑑を表示する。ステップS31においては、ガチャ可能期間であるか否かを判定する。ガチャ可能期間とは、レンタル期間が終了した後であって、ユーザからの入力操作に応じてガチャ抽選が可能となる期間である。ガチャ可能期間であると判定されたときは、ステップS32に移行し、図鑑に重畳させて各種アイコンの一つとしてガチャ画面へ移行可能なガチャアイコンを表示する。これにより、レンタル期間終了後のガチャ可能期間においては、ユーザからの入力操作に応じてガチャ抽選が可能となり、レンタル期間においてレンタルされ得るキャラクタ(実際に試供されたキャラクタを含む)が付与され得る。
【0184】
<本実施形態の効果>
本実施形態では、ガチャ抽選ができない期間のうちのレンタル期間において通常キャラクタとは異なる特定キャラクタをレンタルキャラクタとしてユーザに試供する。特定キャラクタは、レンタル期間が経過した後において実行可能となるガチャ抽選で取得可能となるキャラクタである。これにより、ユーザは、抽選対象となるキャラクタを事前に試すことができ、当該キャラクタの性能や使い勝手を把握できる。これにより、例えば気に入ったキャラクタをその後に実行可能となるガチャ抽選によって取得することへの意欲を事前に高めることができ、その結果、ガチャ抽選が可能となったときに当該抽選を行う動機をユーザに対して事前に生じさせるとともに、実際に利用させることによりその動機をより一層高めることができる。
【0185】
また、
図10(b)で示したように、レンタル候補キャラクタに対応させて借りたいアイコン513が表示され、借りたいアイコン513が操作されたキャラクタがレンタル抽選において高い割合でレンタルキャラクタとして決定される。このように、ユーザの意思をレンタル抽選に反映させることができるため、借りたいアイコン513への操作を促すことができ、抽選に参加するといった面白味を向上させることができる。また、レンタル候補キャラクタに対応させて借りたいアイコン513が表示されるため、ユーザにわかりやすく報知できる。
【0186】
本実施形態では、借りたいアイコン513は、レンタル期間において表示可能とされ、レンタル期間が終了した後に表示されない。このようにすることで、レンタルできないときにまで借りたいアイコン513が表示されてしまうことを防止できる。
【0187】
また、借りたいアイコン513への操作回数には上限(1日3回)が設けられている。一方で、借りたいアイコン513への操作回数が多いほど、当該借りたいアイコン513に対応するキャラクタがレンタル抽選で当選する確率が高くなる。このようにすることで、上限回数までどのキャラクタに対する借りたいアイコンを操作するかといった面白味を提供できるとともに、ユーザの意思をレンタル抽選に反映させることができる。
【0188】
さらに、1日が第1の期間~第3の期間に区分けされ、各期間において借りたいアイコン513を1回操作可能となるように定められている。つまり、借りたいアイコン513を操作できる期間は1日のうちで第1の期間~第3の期間に分けられており、間隔をあけて借りたいアイコン513の操作が可能となるように定められている。このため、借りたいアイコン513への操作を上限回数まで連続して受け付け可能なものと比較して、ユーザのログイン頻度を向上させつつログインさせる動機付けを向上させることができる。
【0189】
本実施形態におけるレンタルキャラクタのパラメータは、
図13のステップS08で示した通り、試供されるユーザのゲーム進行度合いに応じて設定される。このようにすることで、試供されたレンタルキャラクタを、弱すぎず又は強すぎず、ユーザの現在のレベルに合わせた適切な状態で、使用可能となる。その結果、レンタルキャラクタをユーザが使用する頻度を高めることができる。
【0190】
本実施形態では、前記レンタルキャラクタは、試供中であっても、ゲームの進行に応じて通常キャラクタと同じようにパラメータ(一例として、レベル)を上げることができる。このようにすることで、ユーザにレンタルキャラクタを通常キャラクタと同様に利用する意欲を向上させることができる。
【0191】
また、レンタル期間終了後において実行可能となるガチャ抽選により当選したキャラクタのパラメータは、レンタル期間中においてユーザに試供されたキャラクタであっても、取得したユーザのゲーム進行度合いやレンタル期間中における使用度などにかかわらず、初期値(一例として、レベル1)に設定されてユーザに付与される。このようにすることで、レンタルキャラクタとは異なり、ガチャ抽選によりユーザが実際に取得するキャラクタについては、1から成長させていく面白さを提供できる。
【0192】
図12(d)で示したように、利用期間が終了するとレンタルキャラクタは、基本的に返却されてゲームに利用することができない状態となる。しかし、予め定められた継続条件が成立しているときには、終了条件が成立するまでレンタルキャラクタを継続して利用可能となる。このようにすることで、例えばユーザがレンタルキャラクタを利用している最中において突然使えなくなるという不都合を防止することができる。
【0193】
ガチャ抽選は、レンタル期間が終了した後において行うことが可能である。このように抽選できない期間を設けることで、ユーザに抽選したいという意欲を貯め込ませ、レンタル期間終了後においてユーザに対して抽選を効果的に促すことができる。
【0194】
本実施形態によれは、
図10(a)で示したように、レンタルされ得るキャラクタは、ユーザにとって希少度が高い星4および星3のキャラクタに設定されている。このため、レンタル期間においてはユーザにとって希少度が高いキャラクタを利用できることとなり、その結果、ガチャ抽選が開始可能となったときにこのような希少度が高いキャラクタを取得することに対する意欲を向上させることができる。
【0195】
<変形例>
以上説明した実施形態の変形例などを以下に列挙する。
【0196】
(1) 上記実施形態では、レンタル期間が、ユーザの入力操作に応じたガチャ抽選が実行可能となるまでに設けられており、ガチャ抽選が実行可能となった後においてはレンタル期間に移行されることがない例について説明した。しかし、レンタル期間は、ガチャ抽選が実行可能となるまでに設けられていることに替えてあるいは加えて、ガチャ抽選が実行可能となった後において移行され得るものであってもよい。例えば、ガチャ抽選において抽選対象となるキャラクタは、ガチャ可能期間であっても、例えばユーザのゲーム進行度合いやゲーム提供者側における設定などに応じて更新条件が成立することにより新たなキャラクタが追加される。当該「更新条件」は、第2条件の一例である。このように更新条件が成立して新たなキャラクタ(特定キャラクタと呼ぶこともある)が追加されるまでにレンタル期間を設けて、当該レンタル期間において、その後のガチャ抽選の抽選対象として新たに追加される予定のキャラクタ(特定キャラクタと呼ぶこともある)を事前にユーザがゲームに利用可能となるようにしてもよい。更新条件が成立するまでのレンタル期間においても、
図9~
図14で示した技術的事項が適用される。なお、更新条件が成立するまでのレンタル期間中においては、更新条件が成立して追加される予定のキャラクタ以外のキャラクタを抽選対象とするガチャ抽選については引き続き実行可能となる。
【0197】
また、上記実施形態では、本ゲームのゲームプログラムが公開されてサーバ200から配信開始可能となってから一定期間経過後においてガチャ抽選が実行可能となる例について説明したが、ガチャ抽選は、配信開始可能となった時点から実行可能であってもよく、また、ユーザがパーティー編成できる段階までゲームを進行させた時点から実行可能となるものであってもよい。ガチャ抽選が実行可能な期間であっても、上記のとおり、更新条件が成立するまでの期間にレンタル期間に移行させるようにしてもよい。
【0198】
(2) 上記実施形態では、レンタル期間終了後におけるガチャ抽選においては、当該レンタルキャラクタを含む複数種類のキャラクタから予め定められた割合であって、レンタル期間中におけるレンタルキャラクタの利用頻度にかかわらない割合で、ユーザに付与するキャラクタを決定する。これにより、レンタル期間における利用頻度に応じてガチャ抽選の有利度合い(一例として、抽選割合)をユーザ毎に異ならせてしまい、ユーザ間において有利不利を生じさせてしまうことを防止できる。しかし、レンタル期間終了後におけるガチャ抽選においては、レンタル期間中におけるレンタルキャラクタの利用頻度に応じて、ユーザに付与するキャラクタを決定するようにしてもよい。例えば、レンタル期間終了後におけるガチャ抽選においては、レンタル期間中において最も長い時間利用したレンタルキャラクタ(あるいはレンタル期間中においてパラメータの更新度合いが最も大きいレンタルキャラクタ)に決定される割合が高くなるようにしてもよい。これにより、レンタル期間において利用したキャラクタが、その後のガチャ抽選で当選して付与しやすくなり、ゲームの興趣を向上させることができる。
【0199】
(3) 上記実施形態では、レンタル期間において事前にユーザに利用させるオブジェクトとして、キャラクタを例示したが、ゲームに用いられるオブジェクトであればこれに限らず、例えば、武器、防具、アクセサリー、道具などのアイテムや、所定のスキルを生じさせるアイテム等であってもよい。この場合、キャラクタ付与部112Cで行われる制御が、対象物を当該オブジェクト(一例として、アイテム)として、オブジェクト付与部112C(例えば、アイテム付与部112C)として機能する。
【0200】
また、レンタル期間において事前にユーザに利用させるオブジェクトとしては、その後のガチャ抽選の抽選対象となるオブジェクトに限らず、例えば戦闘終了後に付与される報酬アイテムやキャラクタなどであってもよい。この場合、レンタル期間が終了した後においては、戦闘終了後に特定の報酬アイテムや特定のキャラクタが付与可能となるように定められており、レンタル期間においては、特定の報酬アイテムや特定のキャラクタを事前にユーザに利用させるようにしてもよい。
【0201】
(4) 上記実施形態では、レンタル期間においてユーザに利用させるキャラクタを、レンタル抽選により決定する例について説明したが、これに限らず、予め定められているものであってもよい。レンタル期間中のレンタルキャラクタは、例えば、日毎に予め定められているものであってもよい。
【0202】
(5) 上記実施形態では、レンタル候補キャラクタが日毎にリセットされる例について説明したが、これに限らず、2日毎や1週間毎にリセットされるようにしてもよい。また、リセットされる時刻は、午前0時0分に定められているものに限らず、午前3時0分や、正午に定められているものであってもよい。
【0203】
また、レンタルキャラクタの利用開始タイミング・終了タイミングは、レンタル候補キャラクタのリセットタイミングと同じとなるように定められている例について説明したが、これに限らず、レンタル候補キャラクタのリセットタイミングとは異なるタイミングに定められているものであってもよい。例えば、レンタルキャラクタの利用開始タイミング・終了タイミングは、午前0時0分に限らず、午前3時0分や、正午に定められているものであってもよい。また、試供されたレンタルキャラクタを利用できる期間は、最大で24時間に限らず、2日や、1週間であってもよく、あるいはレンタル期間が終了するまで利用できるように定められているものであってもよい。
【0204】
また、試供されたレンタルキャラクタを利用できる期間は、当該レンタルキャラクタの種類に応じて異なるようにしてもよい。試供されたレンタルキャラクタを利用できる期間は、当該レンタルキャラクタの希少度に応じて異なるようにし、例えば、希少度が高いキャラクタの方が希少度の低いキャラクタよりも長くなるようにしてもよい。また、ゲーム内のイベント(一例として、クエストやミッションと呼ばれるもの)の進行状況や、クリアした数に応じて、レンタルキャラクタを利用できる期間を決めてもよい。例えば、特定のイベントをクリアした場合に、レンタルキャラクタのレンタル期間を長くしてもよいし、短くしてもよい。
【0205】
(6) 上記実施形態では、
図10(a)に示すように、星3キャラクタ10体、星4キャラクタ6体の計16体をレンタルされ得るキャラクタとした例について説明した。しかし、レンタルされ得るキャラクタの数としては、これに限られず、16体を超えてもよいし、16体よりも少なくてもよい。また、レンタルされ得るキャラクタとしては、星4キャラクタの方が、星3キャラクタよりも多くなるように定められていてもよい。
【0206】
また、上記実施形態では、レンタルされ得るキャラクタが希少度の高い星3以上のキャラクタに定められている例を示したが、これに限らず、レンタルされ得るキャラクタに希少度の低い星2以下のキャラクタも含まれるようにしてもよい。この場合、例えば、レンタルされ得るキャラクタとしては、星3以上のキャラクタの方が、星2以下のキャラクタよりも多くなるようにしてもよい。
【0207】
(7) 上記実施形態では、レンタル候補キャラクタに対応させて借りたいアイコン513を表示し、当該借りたいアイコン513に対する操作により、当該アイコンに対応するレンタル候補キャラクタの抽選確率を変動させる例について説明した。しかし、借りたいアイコン513を表示するものではなく、例えば、
図10(a)に示したようにレンタル候補キャラクタの顔アイコンに対する操作により、当該レンタル候補キャラクタの抽選確率を向上させるようにしてもよい。
【0208】
(8) 上記実施形態では、レンタル期間中においては、借りたいアイコンを操作することにより、操作に対応するキャラクタがレンタルキャラクタに決定される割合が高くなる例について説明した。しかし、レンタル期間中においては、ユーザからの操作により、ユーザが所望するキャラクタに決定される割合が高くなるものであれば、これに限らず、例えば操作に応じたキャラクタをレンタル抽選の対象から除外するもの(つまり、抽選対象となるキャラクタ数を減らしていくもの)であってもよい。
【0209】
(9) 上記実施形態では、レンタル期間である特定期間において、その後のガチャ抽選の抽選対象となるキャラクタをゲームにおいて利用させる例について説明したが、これに替えてあるいは加えて、特定期間においては、その後のガチャ抽選の抽選対象となるキャラクタを
図9に例示するようにタイトル画面、スプラッシュ画面、ロード画面、ホーム画面等に出現させるようにし、ユーザに対して実際に利用させないものであってもよい。
【0210】
(10) 上記実施形態では、
図13のステップS07、S08で示したように、当日の初回ログインによりレンタルキャラクタを試供する所定条件が成立する例について説明した。しかし、所定条件は、これに替えてあるいは加えて、例えば、レンタルキャラクタの利用頻度などに応じて成立するものであってもよい。所定条件は、レンタルキャラクタの利用頻度として、例えば、前日に試供されたレンタルキャラクタが利用されたこと、あるいは利用してクエストをクリアしたことなどにより成立するものであってもよい。
【0211】
(11) 上記実施形態においては、戦闘を行うことによりゲームを進行するゲームに関連してレンタル期間にキャラクタを試供させる例について説明した。しかし、レンタル期間におけるキャラクタの試供に関する技術的事項は、戦闘を行うことによりゲームを進行するゲームに限らず適用でき、例えば、ビーチバレーボールやサッカーなどのスポーツゲームに適用するものであってもよく、スポーツゲームに限らず格闘ゲームやアクションゲーム等に適用するものであってもよい。例えば、スポーツゲームにおいて、レンタル期間の間、レンタルキャラクタを一定期間ユーザに試供するようにしてもよい。
【0212】
(12) 上記実施形態においては、ガチャ抽選やレンタル抽選を含む処理をサーバ200側の制御部210により実行される例について説明した。しかし、ガチャ抽選やレンタル抽選を含む処理はユーザ端末100側の制御部110により実行し、抽選結果をサーバ200に送信するものであってもよい。
【0213】
(13) 上記実施形態では、
図9で示したレンタル期間用の画面として、レンタルされ得るキャラクタを画面に表示させる例について説明した。しかし、レンタル期間用の画面においては、翌日のレンタル候補キャラクタを表示させるようにしてもよい。つまり、レンタル期間用の画面に表示されるキャラクタを、レンタルされ得るキャラクタのうちで日毎に異なるキャラクタに切り替えて表示させるものであってもよい。
【0214】
(14)上記実施形態では、レンタルキャラクタのパラメータは、ユーザの現在のゲーム進行度(一例として、レベルやランクと呼ばれるもの)に応じて同程度に調整される例について説明した。しかし、レンタルキャラクタのパラメータは、ユーザのレベル等よりも高いレベルに設定するものや、ユーザのレベル等よりも低いレベルに設定するものであってもよい。例えば、ユーザのレベル等よりも高いレベルに設定する場合には、ユーザはより有利にゲームを進めることをレンタル期間中に実感でき、当キャラクタを当てるための抽選を行う動機付けを高めることができる。
【0215】
<付記>
以上の各実施形態で説明した事項を、以下に付記する。
【0216】
(付記1):
本開示に示す一実施形態のある局面によれば、プロセッサ、メモリ、入力部、および表示部を備える情報処理装置において実行されるプログラムであって、前記プロセッサに、ユーザが利用可能なオブジェクト(一例として、ユーザがゲーム内で利用可能となるすべてのキャラクタ)を用いてゲームを進行させるステップと、ユーザからの入力操作に応じて複数種類のオブジェクト(一例として、ガチャ抽選の抽選対象となる複数種類のキャラクタ)のうちから第1抽選(一例として、ガチャ抽選)により決定されたオブジェクト(一例として、ガチャ抽選で当選したキャラクタ)を、当該ユーザに付与して前記ゲームに利用可能とするステップと、特定オブジェクト(一例として、レンタル期間終了後にガチャ抽選の抽選対象となるキャラクタ)が前記第1抽選により決定可能となるまでの特定期間(一例として、レンタル期間)において、当該特定オブジェクトをユーザが前記ゲームに利用可能とするステップ(S08)とを実行させる。
【0217】
(付記2):
(付記1)において、前記特定オブジェクトは、複数種類定められており、前記特定期間において利用可能とするステップは、複数種類の特定オブジェクトのうちから第2抽選により決定された特定オブジェクトを前記ゲームに利用可能とし、前記プロセッサに、前記第2抽選の対象となる前記複数種類の特定オブジェクトを表示するステップ(S25)と、前記複数種類の特定オブジェクトのうちのいずれかを指定するためのユーザからの入力操作を受け付けるステップ(S27、S28)とを実行させ、前記第2抽選により決定される割合は、指定されていないオブジェクトよりも前記入力操作により指定されたオブジェクトの方が高い(
図11)。
【0218】
(付記3):
(付記2)において、前記特定オブジェクトを表示するステップ(S25)は、前記複数種類の特定オブジェクト各々に対応させてユーザからの入力操作を受け付けるための画像(一例として、借りたいことを操作によって指定するためのボタン、以下、借りたいアイコンと呼ぶ)を表示し、前記指定するための入力操作を受け付けるステップ(S28)は、前記画像に対する入力操作を、当該画像に対応する特定オブジェクトを指定するための入力操作として受け付ける。
【0219】
(付記4):
(付記3)において、前記特定オブジェクトを表示するステップ(S25)は、前記特定期間のうちの少なくとも前記指定するための入力操作を受け付けるステップが前記指定するための入力操作を受け付け可能であるときに前記画像を表示し(S27)、前記特定期間が終了した後においては前記画像の表示がされないように制御する。
(付記5):
(付記2)から(付記4)のいずれかにおいて、前記指定するための入力操作を受け付けるステップ(S28)は、前記第2抽選により決定されるまでの間において所定回数を上限として、前記指定するための入力操作を受け付け可能であり、前記第2抽選により決定される割合は、指定された回数が所定回数である特定オブジェクトよりも指定された回数が前記所定回数よりも多い回数である特定オブジェクトの方が高い(
図11)。
【0220】
(付記6):
(付記2)から(付記4)のいずれかにおいて、前記第2抽選により決定されるまでの間には、第1の期間と、第1の期間が経過した後の第2の期間とを含む複数の期間が設けられており、前記指定するための入力操作を受け付けるステップ(S28)は、前記第1の期間において第1の回数を上限として前記指定するための入力操作を受け付け可能であり、前記第2の期間において第2の回数を上限として前記指定するための入力操作を受け付け可能であり、前記第2抽選により決定される割合は、指定された回数が所定回数である特定オブジェクトよりも指定された回数が前記所定回数よりも多い回数である特定オブジェクトの方が高い(
図11)。
【0221】
(付記7):
(付記1)から(付記6)のいずれかにおいて、オブジェクトには、パラメータが対応付けられており、前記プロセッサに、前記進行させるステップによるゲームの進行に応じて、ユーザのゲーム進行度合いを特定するための進行情報を更新するステップを実行させ、前記特定期間において利用可能とするステップは、前記特定オブジェクトのパラメータが前記進行情報から特定されるユーザのゲーム進行度合いに応じた値に設定された状態で、前記ゲームに利用可能とする(S08)。
【0222】
(付記8):
(付記7)において、前記第1抽選により決定されたオブジェクトを利用可能とするステップは、前記第1抽選により決定されたオブジェクトが前記特定オブジェクトであっても、当該オブジェクトを、前記進行情報から特定されるユーザのゲーム進行度合いにかかわらない予め定められた値にパラメータが設定された状態で、前記ゲームに利用可能とする。
【0223】
(付記9):
(付記1)から(付記8)のいずれかにおいて、前記プロセッサに、前記進行させるステップによるゲームの進行に応じて、前記特定期間において利用可能とするステップにより利用可能となっている特定オブジェクトのパラメータを更新するステップを実行させる。
【0224】
(付記10):
(付記9)において、前記第1抽選により決定されたオブジェクトを利用可能とするステップは、前記第1抽選により決定されたオブジェクトが前記特定期間において前記更新するステップによりパラメータが更新された特定オブジェクトであっても、当該オブジェクトを、予め定められた値にパラメータが設定された状態で、前記ゲームに利用可能とする。
【0225】
(付記11):
(付記1)から(付記10)のいずれかにおいて、前記特定オブジェクトは、複数種類定められており、前記特定期間には、複数の利用期間が設けられており、前記特定期間において利用可能とするステップは、前記複数種類の特定オブジェクトのうちから前記複数の利用期間毎に第2抽選により決定された特定オブジェクトを前記ゲームに利用可能とし、前記第2抽選により第1の利用期間において利用可能とするオブジェクトとして決定された特定オブジェクトを、当該第1の利用期間において利用可能とし、前記第1の利用期間の次の第2の利用期間においては、予め定められた継続条件が成立していないときには利用可能としない一方、前記継続条件が成立しているときには終了条件が成立するまで利用可能とする。
【0226】
(付記12):
(付記11)において、前記プロセッサは、所定の達成条件を成立させるための所定ゲームを開始するときに、ユーザの入力操作に応じて、ユーザが利用可能なオブジェクトのうちから前記所定ゲームに用いるオブジェクトを設定するための設定期間に移行するステップを実行させ、前記継続条件は、前記第1の利用期間が終了するタイミングにおいて前記設定期間に移行されているときに成立する条件を含み、前記終了条件は、前記第1の利用期間が終了するタイミングにおいて移行されていた前記設定期間を経て開始された前記所定ゲームが終了したときに成立する条件を含む。
【0227】
(付記13):
(付記1)から(付記12)のいずれかにおいて、前記ユーザからの入力操作に応じた前記第1抽選は、第1条件が成立した後において行うことが可能となり、前記特定期間は、前記第1条件が成立するまでの予め定められた期間である。
【0228】
(付記14):
(付記1)から(付記12)のいずれかにおいて、前記特定オブジェクトは、第2条件が成立した後に前記第1抽選において抽選可能となるオブジェクトに加えられるオブジェクトであり、前記特定オブジェクトと異なるオブジェクトについては、前記第2条件が成立するまでの期間においても前記第1抽選において抽選可能であり、前記特定期間は、前記第2条件が成立するまでの予め定められた期間である。
【0229】
(付記15):
(付記1)から(付記14)のいずれかにおいて、前記特定オブジェクトは、前記複数種類のオブジェクトのうちの所定のオブジェクトよりもユーザにとって有利度合いが高いオブジェクトである。
【0230】
(付記16):
(付記1)から(付記15)のいずれかにおいて、前記特定オブジェクトは、複数種類定められており、前記特定期間には、複数の利用期間が設けられており、前記特定期間において利用可能とするステップは、前記複数種類の特定オブジェクトのうちから前記複数の利用期間毎に第2抽選により決定された特定オブジェクトを前記ゲームに利用可能とし、前記利用期間は、当該利用期間において前記特定期間において利用可能とするステップにより利用可能とされる特定オブジェクトの種類に応じて異なる。
【0231】
(付記17):
本開示に示す一実施形態のある局面によれば、プロセッサ、メモリ、入力部、および表示部を備える情報処理装置において実行される方法であって、前記情報処理装置が、ユーザが利用可能なオブジェクトを用いてゲームを進行させるステップと、ユーザからの入力操作に応じて複数種類のオブジェクトのうちから第1抽選により決定されたオブジェクトを、当該ユーザに付与して前記ゲームに利用可能とするステップと、特定オブジェクトが前記第1抽選により決定可能となるまでの特定期間において、当該特定オブジェクトをユーザが前記ゲームに利用可能とするステップとを備える。
【0232】
(付記18):
本開示に示す一実施形態のある局面によれば、情報処理装置であって、プログラムを記憶する記憶部と、前記プログラムを実行することにより、前記情報処理装置の動作を制御する制御部を備え、前記制御部は、ユーザが利用可能なオブジェクトを用いてゲームを進行させるステップと、ユーザからの入力操作に応じて複数種類のオブジェクトのうちから第1抽選により決定されたオブジェクトを、当該ユーザに付与して前記ゲームに利用可能とするステップと、特定オブジェクトが前記第1抽選により決定可能となるまでの特定期間において、当該特定オブジェクトをユーザが前記ゲームに利用可能とするステップとを実行させる。
【0233】
〔ソフトウェアによる実現例〕
端末装置100およびサーバ200の各々における制御は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。
【0234】
後者の場合、端末装置100およびサーバ200は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するコンピュータを備えている。このコンピュータは、例えば1つ以上のプロセッサを備えていると共に、上記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を備えている。そして、上記コンピュータにおいて、上記プロセッサが上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記プロセッサとしては、例えばCPU(Central Processing Unit)を用いることができる。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、ROM(Read Only Memory)等の他、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などをさらに備えていてもよい。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0235】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0236】
1 ゲームシステム、2 ネットワーク、10,20 プロセッサ、11,21 メモリ、12,22 ストレージ、13,23 通信IF(操作部)、14,24 入出力IF(操作部)、15 タッチスクリーン(表示部、操作部)、17 カメラ(操作部)、18 測距センサ(操作部)、100 ユーザ端末(情報処理装置)、110,210 制御部、111 操作受付部、112 ゲーム進行部、113 カメラ配置制御部、114 オブジェクト制御部、115 表示制御部、120,220 記憶部、151 入力部(操作部)、152 表示部、200 サーバ、211 送受信部、212 サーバ処理部、213 データ管理部、231 ゲームプログラム、232 ゲーム情報、233 ユーザ情報、233A キャラクタデータ、1010 物体、1020 コントローラ(操作部)、1030 記憶媒体