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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-05
(45)【発行日】2024-04-15
(54)【発明の名称】光ファイバセンサ
(51)【国際特許分類】
   G01D 5/353 20060101AFI20240408BHJP
【FI】
G01D5/353 C
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021088521
(22)【出願日】2021-05-26
(65)【公開番号】P2022181527
(43)【公開日】2022-12-08
【審査請求日】2023-03-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000150707
【氏名又は名称】長野計器株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000637
【氏名又は名称】弁理士法人樹之下知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】畑田 優馬
(72)【発明者】
【氏名】生井 貴宏
(72)【発明者】
【氏名】名取 努
(72)【発明者】
【氏名】川上 尚志
(72)【発明者】
【氏名】木下 イヴァン 悟
【審査官】平野 真樹
(56)【参考文献】
【文献】特許第6301963(JP,B2)
【文献】特開2013-245992(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01D 5/26-5/38
G01L 1/00-1/26,25/00
G01B 11/00-11/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定対象物に固定される第1板部材および第2板部材と、
前記第1板部材および前記第2板部材に固定され、前記第1板部材と前記第2板部材との間に配置されるファイバ・ブラッグ・グレーティング部を有する光ファイバ部材と、を備え、
前記第1板部材は、前記光ファイバ部材を固定する第1取付部を有し、
前記第2板部材は、前記光ファイバ部材を固定する第2取付部を有し、
前記第1板部材には、前記第1取付部および前記第2取付部を通る直線が延びる方向に沿って、前記測定対象物に固定される第1被固定箇所が設けられ、
前記第2板部材には、前記直線が延びる方向に沿って、前記測定対象物に固定される第2被固定箇所が設けられ、
前記第1板部材が前記直線が延びる方向に沿って設けられた前記第1被固定箇所のいずれかの位置において前記測定対象物に固定され、前記第2板部材が前記直線が延びる方向に沿って設けられた前記第2被固定箇所のいずれかの位置において前記測定対象物に固定されることで、前記第1板部材および前記第2板部材は固定間隔が変更可能に構成され
前記第1板部材と前記第2板部材との間には、前記直線が延びる方向に沿って伸縮可能な伸縮部材が介挿される
ことを特徴とする光ファイバセンサ。
【請求項2】
請求項1に記載の光ファイバセンサにおいて、
前記第1被固定箇所には、前記直線が延びる方向に沿って、複数の第1被固定部が設けられ、
前記第2被固定箇所には、前記直線が延びる方向に沿って、複数の第2被固定部が設けられ、
前記第1板部材が複数の前記第1被固定部のうちの1つにおいて前記測定対象物に固定され、前記第2板部材が複数の前記第2被固定部のうちの1つにおいて前記測定対象物に固定されることで、前記第1板部材および前記第2板部材は固定間隔が変更可能に構成される
ことを特徴とする光ファイバセンサ。
【請求項3】
請求項2に記載の光ファイバセンサにおいて、
複数の前記第1被固定部は、前記直線が延びる方向に沿って、等間隔に配置され、
複数の前記第2被固定部は、前記直線が延びる方向に沿って、等間隔に配置される
ことを特徴とする光ファイバセンサ。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載の光ファイバセンサにおいて、
複数の前記第1被固定部は、前記第1板部材に形成された第1被溶接部を有して構成され、
複数の前記第2被固定部は、前記第板部材に形成された第2被溶接部を有して構成される
ことを特徴とする光ファイバセンサ。
【請求項5】
請求項2または請求項3に記載の光ファイバセンサにおいて、
複数の前記第1被固定部は、締結部材が挿通される第1挿通孔を有して構成され、
複数の前記第2被固定部は、締結部材が挿通される第2挿通孔を有して構成される
ことを特徴とする光ファイバセンサ。
【請求項6】
請求項2または請求項3に記載の光ファイバセンサにおいて、
複数の前記第1被固定部は、磁石が取り付けられる第1磁石取付部を有して構成され、
複数の前記第2被固定部は、磁石が取り付けられる第2磁石取付部を有して構成される
ことを特徴とする光ファイバセンサ。
【請求項7】
請求項2または請求項3に記載の光ファイバセンサにおいて、
複数の前記第1被固定部は、接着剤が塗布される第1接着剤塗布部を有して構成され、
複数の前記第2被固定部は、接着剤が塗布される第2接着剤塗布部を有して構成される
ことを特徴とする光ファイバセンサ。
【請求項8】
請求項1から請求項のいずれか一項に記載の光ファイバセンサにおいて、
前記第1板部材および前記第2板部材に離脱可能に装着され、前記第1板部材と前記第2板部材との間の距離を保持する保持部材を備える
ことを特徴とする光ファイバセンサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ファイバセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、FBG(Fiber Bragg Grating)部を有した光ファイバを備える歪みセンサが知られている(例えば、特許文献1等)。
特許文献1では、第1のベース部材にて光ファイバの一方側を固定し、第2の板部材にて光ファイバの他方側を固定している。そして、第1のベース部材において光ファイバを固定した位置と、第2のベース部材において光ファイバを固定した位置との間に、光ファイバのFBG部を配置している。
【0003】
ここで、特許文献1では、第1のベース部材と第2のベース部材との間に離脱可能に連結用部材を装着する。そして、当該連結用部材が装着された状態で、かつ、張力が付与された状態で光ファイバを第1のベース部材および第2のベース部材に固定している。これにより、特許文献1では、歪みセンサが計測対象物に固定された後、連結用部材を離脱すると、各ベース部材はそれぞれ独立するので、計測対象物に大きな歪みが発生した際にベース部材の特定部分に応力が集中することを抑制できるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許6301963号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1のような歪みセンサでは、歪み量を測定する測定対象物によって発生する歪み量のレンジが異なる。しかしながら、特許文献1では、計測可能な歪み量の測定レンジを広げることができるものの、測定対象物に応じて測定レンジを調整することができないので、例えば、測定対象物で発生する歪み量のレンジが小さい場合、十分な分解能が得られないといった問題がある。そのため、測定対象物に応じて分解能を調整することができる光ファイバセンサが望まれていた。
【0006】
本発明の目的は、測定対象物に応じて分解能を調整することができる光ファイバセンサを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の光ファイバセンサは、測定対象物に固定される第1板部材および第2板部材と、前記第1板部材および前記第2板部材に固定され、前記第1板部材と前記第2板部材との間に配置されるファイバ・ブラッグ・グレーティング部を有する光ファイバ部材と、を備え、前記第1板部材は、前記光ファイバ部材を固定する第1取付部を有し、前記第2板部材は、前記光ファイバ部材を固定する第2取付部を有し、前記第1板部材には、前記第1取付部および前記第2取付部を通る直線が延びる方向に沿って、前記測定対象物に固定される第1被固定箇所が設けられ、前記第2板部材には、前記直線が延びる方向に沿って、前記測定対象物に固定される第2被固定箇所が設けられ、前記第1板部材が前記直線が延びる方向に沿って設けられた前記第1被固定箇所のいずれかの位置において前記測定対象物に固定され、前記第2板部材が前記直線が延びる方向に沿って設けられた前記第2被固定箇所のいずれかの位置において前記測定対象物に固定されることで、前記第1板部材および前記第2板部材は固定間隔が変更可能に構成されることを特徴とする。
【0008】
この構成では、ファイバ・ブラッグ・グレーティングを有する光ファイバ部材は、第1板部材および第2板部材に固定されている。そして、第1板部材には、光ファイバ部材が取り付けられる第1取付部および第2取付部を通る直線が延びる方向に沿って、第1被固定箇所が設けられている。また、同様に、第2板部材には、上記直線が延びる方向に沿って、第2被固定箇所が設けられている。そして、第1板部材が第1被固定箇所のいずれかの位置において測定対象物に固定され、第2板部材が第2被固定箇所のいずれかの位置において測定対象物に固定される。これにより、第1板部材および第2板部材は、固定間隔を変更可能に構成されている。そのため、例えば、第1板部材と第2板部材との固定間隔を小さくすれば、光ファイバ部材に伝達される物理量が小さくなるので、分解能を小さくでき、測定対象物に大きな物理量が発生する場合に対応できる。一方、第1板部材と第2板部材との固定間隔を大きくすれば、光ファイバ部材に伝達される物理量が大きくなるので、分解能を大きくでき、測定対象物に小さな物理量が発生する場合に対応できる。すなわち、本発明では、測定対象物に発生する物理量に応じて、第1板部材および第2板部材の被固定箇所における固定位置を変更することにより、光ファイバ部材による測定の分解能を調整できる。
【0009】
本発明の光ファイバセンサにおいて、前記第1被固定箇所には、前記直線が延びる方向に沿って、複数の第1被固定部が設けられ、前記第2被固定箇所には、前記直線が延びる方向に沿って、複数の第2被固定部が設けられ、前記第1板部材が複数の前記第1被固定部のうちの1つにおいて前記測定対象物に固定され、前記第2板部材が複数の前記第2被固定部のうちの1つにおいて前記測定対象物に固定されることで、前記第1板部材および前記第2板部材は固定間隔が変更可能に構成されることが好ましい。
この構成では、第1被固定箇所には、直線が延びる方向に沿って、複数の第1被固定部が設けられる。また、第2被固定箇所には、直線が延びる方向に沿って、複数の第2被固定部が設けられる。これにより、複数の第1被固定部のうちの1つで第1板部材を固定し、複数の第2被固定部のうちの1つで第2板部材を固定することで、第1板部材と第2板部材との固定間隔を変更できる。そのため、測定対象物の発生する物理量に応じて、第1板部材および第2板部材の被固定箇所における固定位置を変更することにより、光ファイバ部材による測定の分解能を調整できる。
【0010】
本発明の光ファイバセンサにおいて、複数の前記第1被固定部は、前記直線が延びる方向に沿って、等間隔に配置され、複数の前記第2被固定部は、前記直線が延びる方向に沿って、等間隔に配置されることが好ましい。
この構成では、複数の第1被固定部および第2被固定部は等間隔に配置されるので、第1板部材および第2板部材の固定間隔を調整しやすくすることができる。
【0011】
本発明の光ファイバセンサにおいて、複数の前記第1被固定部は、前記第1板部材に形成された第1被溶接部を有して構成され、複数の前記第2被固定部は、前記第板部材に形成された第2被溶接部を有して構成されることが好ましい。
この構成では、第1被固定部は第1被溶接部を有し、第2被固定部は第2被溶接部を有するので、第1板部材および第2板部材を溶接により測定対象物に固定することができる。そのため、第1板部材および第2板部材の固定を容易にすることができる。
【0012】
本発明の光ファイバセンサにおいて、複数の前記第1被固定部は、締結部材が挿通される第1挿通孔を有して構成され、複数の前記第2被固定部は、締結部材が挿通される第2挿通孔を有して構成されることが好ましい。
この構成では、第1被固定部は締結部材が挿通される第1挿通孔を有し、第2被固定部は締結部材が挿通される第2挿通孔を有するので、第1板部材および第2板部材をボルト等の締結部材により測定対象物に固定することができる。そのため、第1板部材および第2板部材の固定を容易にすることができる。
【0013】
本発明の光ファイバセンサにおいて、複数の前記第1被固定部は、磁石が取り付けられる第1磁石取付部を有して構成され、複数の前記第2被固定部は、磁石が取り付けられる第2磁石取付部を有して構成されることが好ましい。
この構成では、第1被固定部は磁石が取り付けられる第1磁石取付部を有し、第2被固定部は磁石が取り付けられる第2磁石取付部を有するので、第1板部材および第2板部材を磁石により測定対象物に固定することができる。そのため、第1板部材および第2板部材の固定を容易にすることができる。
【0014】
本発明の光ファイバセンサにおいて、複数の前記第1被固定部は、接着剤が塗布される第1接着剤塗布部を有して構成され、複数の前記第2被固定部は、接着剤が塗布される第2接着剤塗布部を有して構成されることが好ましい。
この構成では、第1被固定部は接着剤が塗布される第1接着剤塗布部を有し、第2被固定部は接着剤が塗布される第2接着剤塗布部を有するので、第1板部材および第2板部材を接着剤により測定対象物に固定することができる。そのため、第1板部材および第2板部材の固定を容易にすることができる。
【0015】
本発明の光ファイバセンサにおいて、前記第1板部材と前記第2板部材との間には、前記直線が延びる方向に沿って伸縮可能な伸縮部材が介挿されることを特徴とする
この構成では、測定対象物に生じた物理量を、第1板部材および第2板部材に対して直線に沿って伝達することができる。そのため、光ファイバセンサによる直線に沿った物理量の検出精度を高くすることができる。
【0016】
本発明の光ファイバセンサにおいて、前記第1板部材および前記第2板部材に離脱可能に装着され、前記第1板部材と前記第2板部材との間の距離を保持する保持部材を備えることが好ましい。
この構成では、光ファイバセンサが測定対象物に固定される前の状態において、第1板部材および第2板部材の間の距離を保持部材にて保つことができる。そのため、光ファイバセンサが測定対象物に固定される前の状態において、第1取付部および第2取付部に取り付けられた光ファイバ部材を引っ張られた状態に容易に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の一実施形態に係る光ファイバセンサの概略を示す正面図。
図2】前記実施形態の光ファイバセンサの概略を示す断面図。
図3図1におけるIIIの領域を拡大した拡大正面図。
図4】前記実施形態の光ファイバセンサの要部の概略を示す拡大断面図。
図5】変形例の光ファイバセンサの要部の概略を示す拡大断面図。
図6】別の変形例の光ファイバセンサの要部の概略を示す拡大断面図。
図7】さらに別の変形例の光ファイバセンサの要部の概略を示す拡大断面図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[実施形態]
本発明の一実施形態に係る光ファイバセンサ1を図面に基づいて説明する。本実施形態の光ファイバセンサ1は、船体等の測定対象物に固定され、測定対象物の歪量を測定可能に構成される。
図1は、本実施形態の光ファイバセンサ1の概略を示す正面図であり、図2は、光ファイバセンサ1の概略を示す断面図であり、図3は、図1におけるIIIの領域を拡大した拡大正面図である。
図1図3に示すように、光ファイバセンサ1は、第1板部材2と、第2板部材3と、光ファイバ部材4と、伸縮部材5と、保持部材6と、コネクタ部7とを有している。
【0019】
[第1板部材2]
第1板部材2は、測定対象物に固定される部材であり、金属等により板状に形成されている。本実施形態では、第1板部材2は、第1被固定箇所21と、第1取付部22とを有している。
第1被固定箇所21は、第1板部材2において、測定対象物に固定される箇所である。本実施形態では、第1被固定箇所21は、本発明の第1被溶接部を構成する第1内側被溶接部211と、第1中央被溶接部212と、第1外側被溶接部213とを有する。
【0020】
図4は、光ファイバセンサ1の要部の概略を示す拡大断面図である。具体的には、図4は、第1内側被溶接部211の概略を示す拡大断面図である。
図1~4に示すように、本実施形態では、第1内側被溶接部211、第1中央被溶接部212、および、第1外側被溶接部213は、第1取付部22と後述する第2取付部32とを通る直線Lに沿って設けられた薄肉状の箇所である。そして、第1内側被溶接部211、第1中央被溶接部212、および、第1外側被溶接部213は、それぞれ直線Lを挟んで2つずつ設けられている。
【0021】
また、本実施形態では、第1内側被溶接部211は、光ファイバセンサ1の中心Pから直線Lに沿った距離T1が15mmとされている。また、第1中央被溶接部212は、中心Pから直線Lに沿った距離T2が30mmとされている。さらに、第1外側被溶接部213は、中心Pから直線Lに沿った距離T3が45mmとされている。すなわち、本実施形態では、第1内側被溶接部211、第1中央被溶接部212、および、第1外側被溶接部213は等間隔に配置されている。そして、第1板部材2は、第1内側被溶接部211、第1中央被溶接部212、および、第1外側被溶接部213のうちの1つで測定対象物に溶接にて固定されている。すなわち、第1内側被溶接部211、第1中央被溶接部212、および、第1外側被溶接部213は、本発明の第1被固定部の一例である。
【0022】
第1取付部22は、第1板部材2において、光ファイバ部材4が取り付けられる箇所である。本実施形態では、第1取付部22は、第1内側被溶接部211と第1中央被溶接部212との間に設けられている。より具体的には、第1取付部22は、第1内側被溶接部211と第1中央被溶接部212との間における第1内側被溶接部211よりの位置に設けられている。
そして、本実施形態では、光ファイバ部材4は、第1取付部22においてガラス部材により第1板部材2に取り付けられている。なお、光ファイバ部材4は、上記構成に限られるものではなく、例えば、第1取付部22において樹脂部材等により第1板部材2に取り付けられていてもよい。
【0023】
[第2板部材3]
第2板部材3は、測定対象物に固定される部材であり、金属等により板状に形成されている。本実施形態では、第2板部材3は、第2被固定箇所31と、第2取付部32とを有している。
第2被固定箇所31は、第2板部材3において、測定対象物に固定される箇所である。本実施形態では、第2被固定箇所31は、本発明の第2被溶接部を構成する第2内側被溶接部311と、第2中央被溶接部312と、第2外側被溶接部313とを有する。
【0024】
ここで、本実施形態では、第2内側被溶接部311、第2中央被溶接部312、および、第2外側被溶接部313は、前述した第1内側被溶接部211、第1中央被溶接部212、および、第1外側被溶接部213と同様に、直線Lに沿って設けられた薄肉状の箇所である。そして、第2内側被溶接部311、第2中央被溶接部312、および、第2外側被溶接部313は、それぞれ直線Lを挟んで2つずつ設けられている。
【0025】
また、本実施形態では、第2内側被溶接部311は、中心Pから直線Lに沿った距離S1が15mmとされている。また、第2中央被溶接部312は、中心Pから直線Lに沿った距離S2が30mmとされている。さらに、第2外側被溶接部313は、中心Pから直線Lに沿った距離S3が45mmとされている。すなわち、本実施形態では、第2内側被溶接部311、第2中央被溶接部312、および、第2外側被溶接部313は等間隔に配置されている。そして、第2板部材3は、第2内側被溶接部311、第2中央被溶接部312、および、第2外側被溶接部313のうちの1つで測定対象物に溶接にて固定されている。すなわち、第2内側被溶接部311、第2中央被溶接部312、および、第2外側被溶接部313は、本発明の第2被固定部の一例である。
【0026】
第2取付部32は、第2板部材3において、光ファイバ部材4が取り付けられる箇所である。本実施形態では、第2取付部32は、第2内側被溶接部311と第2中央被溶接部312との間に設けられている。より具体的には、第2取付部32は、第2内側被溶接部311と第2中央被溶接部312との間における第2内側被溶接部311よりの位置に設けられている。そして、本実施形態では、第1取付部22と第2取付部32との距離はOとされている。すなわち、本実施形態では、光ファイバ部材4は、距離Oの間隔で第1取付部22および第2取付部32に取り付けられている。
【0027】
また、本実施形態では、光ファイバ部材4は、第2取付部32においてガラス部材により第2板部材3に取り付けられている。なお、光ファイバ部材4は、上記構成に限られるものではなく、例えば、第2取付部32において樹脂部材等により第2板部材3に取り付けられていてもよい。
【0028】
[光ファイバ部材4]
光ファイバ部材4は、所謂シングルモード光ファイバや保護部材等を備えて構成され、両端部にコネクタ部7が設けられている。そして、光ファイバ部材4には、コネクタ部7を介して図示略の測定装置に接続されている。
また、前述したように、光ファイバ部材4は、第1取付部22にて第1板部材2に取り付けられ、第2取付部32にて第2板部材3に取り付けられている。具体的には、光ファイバ部材4は、引っ張られた状態、すなわち、弛みがない状態で第1取付部22および第2取付部32に取り付けられている。
さらに、本実施形態では、光ファイバ部材4は、ファイバ・ブラッグ・グレーティング部41を有している。
なお、光ファイバ部材4は、上記構成に限られるものではなく、例えば、所謂マルチモード光ファイバを備えて構成されていてもよい。
【0029】
ファイバ・ブラッグ・グレーティング部41は、光ファイバ部材4において、第1取付部22に固定された箇所と、第2取付部32に固定された箇所との間に設けられている。より具体的には、ファイバ・ブラッグ・グレーティング部41は、中心Pに対応する位置に設けられている。
そして、本実施形態では、ファイバ・ブラッグ・グレーティング部41は、例えば、CFBG(チャープ・ファイバ・ブラッグ・グレーティング)、TFBG(傾斜型・ファイバ・ブラッグ・グレーティング)、FP-FBG(ファブリペロー型・ファイバ・ブラッグ・グレーティング)、LPG(長周期光型・ファイバ・グレーティング)等を有して構成されている。これにより、ファイバ・ブラッグ・グレーティング部41にて反射された光を図示略の測定装置で解析することにより、測定対象物に生じた歪量を測定することができる。
【0030】
[伸縮部材5]
伸縮部材5は、第1板部材2と第2板部材3との間に介挿された蛇腹状の部材であり、直線Lに沿った方向に沿って伸縮可能に構成されている。これにより、測定対象物に生じた歪を、第1板部材2および第2板部材3に対して直線Lに沿って伝達することができる。そのため、光ファイバセンサ1による直線Lに沿った歪量の検出精度を高くすることができる。
【0031】
また、本実施形態では、伸縮部材5は、第1板部材2および第2板部材3と一体に金属等により形成されている。すなわち、本実施形態では、第1板部材2、第2板部材3、および、伸縮部材5は、1枚の金属板等により形成されている。なお、伸縮部材5は、上記構成に限られるものではなく、例えば、第1板部材2および第2板部材3の間に、締結部材等により取り付けられていてもよい。
【0032】
[保持部材6]
保持部材6は、第1板部材2および第2板部材3に離脱可能に装着され、第1板部材2と第2板部材3との間の距離を保持することができるように構成されている。本実施形態では、保持部材6は、金属等により形成されており、溶接により第1板部材2および第2板部材3に装着されている。これにより、光ファイバセンサ1が測定対象物に固定される前の状態において、第1板部材2および第2板部材3の間の距離を保つことができる。そのため、光ファイバセンサ1が測定対象物に固定される前の状態において、第1取付部22および第2取付部32に取り付けられた光ファイバ部材4を引っ張られた状態に容易に保つことができる。
ここで、保持部材6は、光ファイバセンサ1が測定対象物に固定された後、第1板部材2および第2板部材3から取り外される。そのため、測定対象物に生じた歪量の測定に保持部材6が影響を与えることはない。
なお、保持部材6は、上記構成に限られるものではなく、例えば、ボルト等の締結部材により第1板部材2および第2板部材3に装着されていてもよい。
【0033】
[コネクタ部7]
コネクタ部7は、前述したように、光ファイバ部材4の両端部に設けられた所謂コネクタである。本実施形態では、コネクタ部7は、図示略の測定装置に接続されている。これにより、測定装置から出射された光がコネクタ部7を介して光ファイバ部材4に入射されるとともに、光ファイバ部材4のファイバ・ブラッグ・グレーティング部41で反射された光がコネクタ部7を介して測定装置に入射される。
【0034】
[光ファイバ部材4による歪量測定の分解能の調整方法]
次に、光ファイバ部材4による歪量測定の分解能の調整方法について説明する。
前述したように、第1内側被溶接部211、第1中央被溶接部212、および、第1外側被溶接部213は、中心Pから直線Lに沿った距離がそれぞれ15mm、30mm、45mmとされている。同様に、第2内側被溶接部311、第2中央被溶接部312、および、第2外側被溶接部313は、中心Pから直線Lに沿った距離がそれぞれ15mm、30mm、45mmとされている。すなわち、第1内側被溶接部211および第2内側被溶接部311の距離は30mmとされ、第1中央被溶接部212および第2中央被溶接部312の距離は60mmとされ、第1外側被溶接部213および第2外側被溶接部313の距離は90mmとされている。
【0035】
ここで、第1板部材2および第2板部材3が、それぞれ第1内側被溶接部211および第2内側被溶接部311で測定対象物に固定された場合に、測定対象物に1000μm/mの歪みが生じた場合、当該歪みによって生じる第1内側被溶接部211および第2内側被溶接部311間の距離の変位は30μmとなる。そして、前述したように、光ファイバ部材4は距離Oの間隔で取り付けられているので、光ファイバ部材4のファイバ・ブラッグ・グレーティング部41には30μm/Oの歪みが伝達される。
【0036】
また、第1板部材2および第2板部材3が、それぞれ第1中央被溶接部212および第2中央被溶接部312で測定対象物に固定された場合に、測定対象物に1000μm/mの歪みが生じた場合、当該歪みによって生じる第1中央被溶接部212および第2中央被溶接部312間の距離の変位は60μmとなる。そして、前述したように、光ファイバ部材4は距離Oの間隔で取り付けられているので、光ファイバ部材4のファイバ・ブラッグ・グレーティング部41には60μm/Oの歪みが伝達される。
【0037】
さらに、第1板部材2および第2板部材3が、それぞれ第1外側被溶接部213および第2外側被溶接部313で測定対象物に固定された場合に、測定対象物に1000μm/mの歪みが生じた場合、当該歪みによって生じる第1外側被溶接部213および第2外側被溶接部313間の距離の変位は90μmとなる。そして、前述したように、光ファイバ部材4は距離Oの間隔で取り付けられているので、光ファイバ部材4のファイバ・ブラッグ・グレーティング部41には90μm/Oの歪みが伝達される。
【0038】
このように、本実施形態では、光ファイバ部材4のファイバ・ブラッグ・グレーティング部41に伝達される歪みは、第1板部材2および第2板部材3が測定対象物に固定される箇所によって異なる。
具体的には、第1板部材2および第2板部材3がそれぞれ第1内側被溶接部211および第2内側被溶接部311で測定対象物に固定される場合、すなわち、第1板部材2および第2板部材3の固定間隔が小さい場合、光ファイバ部材4のファイバ・ブラッグ・グレーティング部41に伝達される歪みが小さくなる。そのため、光ファイバセンサ1による歪量検出の分解能が小さくなる。一方、第1板部材2および第2板部材3がそれぞれ第1外側被溶接部213および第2外側被溶接部313で測定対象物に固定される場合、すなわち、第1板部材2および第2板部材3の固定間隔が大きい場合、光ファイバ部材4のファイバ・ブラッグ・グレーティング部41に伝達される歪みが大きくなる。そのため、光ファイバセンサ1による歪量検出の分解能が大きくなる。
【0039】
このように、本実施形態では、第1板部材2および第2板部材3の固定位置を変更することにより、光ファイバ部材4による測定の分解能を調整できる。
この際、本実施形態では、前述したように、第1内側被溶接部211、第1中央被溶接部212、および、第1外側被溶接部213は等間隔に配置され、第2内側被溶接部311、第2中央被溶接部312、および、第2外側被溶接部313は等間隔に配置される。そのため、第1板部材2および第2板部材3の固定間隔を容易に調整することができる。
【0040】
以上のような本実施形態では、次の効果を奏することができる。
(1)本実施形態では、ファイバ・ブラッグ・グレーティング部41を有する光ファイバ部材4は、第1板部材2および第2板部材3に固定されている。そして、第1板部材2には、直線Lが延びる方向に沿って、第1内側被溶接部211、第1中央被溶接部212、および、第1外側被溶接部213が設けられている。また、同様に、第2板部材3には、直線Lが延びる方向に沿って、第2内側被溶接部311、第2中央被溶接部312、および、第2外側被溶接部313が設けられている。そして、第1板部材2が第1内側被溶接部211、第1中央被溶接部212、および、第1外側被溶接部213のいずれかの位置において測定対象物に固定される。また、第2板部材3が第2内側被溶接部311、第2中央被溶接部312、および、第2外側被溶接部313のいずれかの位置において測定対象物に固定される。これにより、第1板部材2および第2板部材3は、固定間隔を変更可能に構成されている。そのため、例えば、第1板部材2と第2板部材3との固定間隔を小さくすれば、光ファイバ部材4に伝達される歪量が小さくなるので、分解能を小さくできる。したがって、測定対象物に大きな歪みが発生する場合に対応できる。一方、第1板部材2と第2板部材3との固定間隔を大きくすれば、光ファイバ部材4に伝達される歪量が大きくなるので、分解能を大きくできる。したがって、測定対象物に小さな歪量が発生する場合に対応できる。すなわち、本実施形態では、測定対象物に発生する歪量に応じて、第1板部材2および第2板部材3の固定位置を変更することにより、光ファイバ部材4による測定の分解能を調整できる。
【0041】
(2)本実施形態では、第1被固定箇所21には、直線Lが延びる方向に沿って、第1内側被溶接部211、第1中央被溶接部212、および、第1外側被溶接部213が設けられる。また、第2被固定箇所31には、直線Lが延びる方向に沿って、第2内側被溶接部311、第2中央被溶接部312、および、第2外側被溶接部313が設けられる。これにより、複数の第1被固定箇所21のうちの1つで第1板部材2を固定し、複数の第2被固定箇所31のうちの1つで第2板部材3を固定することで、第1板部材2と第2板部材3との固定間隔を変更できる。そのため、測定対象物の発生する歪量に応じて、第1板部材2および第2板部材3の固定位置を変更することにより、光ファイバ部材4による測定の分解能を調整できる。
【0042】
(3)本実施形態では、第1内側被溶接部211、第1中央被溶接部212、および、第1外側被溶接部213は等間隔に配置され、第2内側被溶接部311、第2中央被溶接部312、および、第2外側被溶接部313は等間隔に配置される。そのため、第1板部材2および第2板部材3の固定間隔を容易に調整することができる。
【0043】
(4)本実施形態では、第1被固定箇所21は、測定対象物に溶接される第1内側被溶接部211、第1中央被溶接部212、および、第1外側被溶接部213を有し、第2被固定箇所31は、測定対象物に溶接される第2内側被溶接部311、第2中央被溶接部312、および、第2外側被溶接部313を有する。これにより、第1板部材2および第2板部材3を溶接により測定対象物に固定することができる。そのため、第1板部材2および第2板部材3の固定を容易にすることができる。
【0044】
(5)本実施形態では、第1板部材2と第2板部材3との間には、直線Lが延びる方向に沿って伸縮可能な伸縮部材5が介挿される。そのため、測定対象物に生じた歪量を、第1板部材2および第2板部材3に対して直線Lに沿って伝達することができる。そのため、光ファイバセンサ1による直線Lに沿った歪量の検出精度を高くすることができる。
【0045】
(6)本実施形態では、光ファイバセンサ1は、第1板部材2および第2板部材3に離脱可能に装着される保持部材6を備える。これにより、光ファイバセンサ1が測定対象物に固定される前の状態において、第1板部材2および第2板部材3の間の距離を保持部材6にて保つことができる。そのため、光ファイバセンサ1が測定対象物に固定される前の状態において、第1取付部22および第2取付部32に取り付けられた光ファイバ部材4を引っ張られた状態に容易に保つことができる。
【0046】
[変形例]
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0047】
前記実施形態では、第1被固定箇所21は、測定対象物に溶接される第1内側被溶接部211、第1中央被溶接部212、および、第1外側被溶接部213を有し、第2被固定箇所31は、測定対象物に溶接される第2内側被溶接部311、第2中央被溶接部312、および、第2外側被溶接部313を有していたが、これに限定されない。
【0048】
図5は、変形例の光ファイバセンサ1Aの要部の概略を示す拡大断面図である。
図5に示すように、変形例の光ファイバセンサ1Aは、前述した実施形態と同様に、測定対象物に固定される第1板部材2Aを有する。そして、第1板部材2Aは、第1被固定箇所21Aを有する。
ここで、変形例の第1被固定箇所21Aは、締結部材Bが挿通される第1挿通孔211Aを有している。そして、当該第1挿通孔211Aは、第1板部材2Aにおいて、直線L(図1参照)に沿って複数設けられている。また、同様に、第2板部材にも、直線Lに沿って複数の第2挿通孔が設けられている。このように構成することで、第1板部材2Aおよび第2板部材を締結部材Bにより測定対象物に固定することができる。そのため、第1板部材2Aおよび第2板部材の固定を容易にすることができる。なお、この場合、第1板部材2Aおよび第2板部材は、金属板により形成されることに限られず、例えば、樹脂製の板材やセラミック製の板材等により形成されていてもよい。
【0049】
また、図6は、別の変形例の光ファイバセンサ1Bの要部の概略を示す拡大断面図である。
図6に示すように、別の変形例の光ファイバセンサ1Bは、前述した実施形態と同様に、測定対象物に固定される第1板部材2Bを有する。そして、第1板部材2Bは、第1被固定箇所21Bを有する。
ここで、別の変形例の第1被固定箇所21Bは、磁石Mが取り付けられる第1磁石取付部211Bを有している。そして、当該第1磁石取付部211Bは、第1板部材2Bにおいて、直線Lに沿って複数設けられている。また、同様に、第2板部材にも、直線Lに沿って複数の第2磁石取付部が設けられている。このように構成することで、第1板部材2Bおよび第2板部材を磁石Mにより測定対象物に固定することができる。そのため、第1板部材2Bおよび第2板部材の固定を容易にすることができる。なお、この場合、第1板部材2Aおよび第2板部材は、金属板により形成されることに限られず、例えば、樹脂製の板材やセラミック製の板材等により形成されていてもよい。
【0050】
また、図7は、さらに別の変形例の光ファイバセンサ1Cの要部の概略を示す拡大断面図である。
図7に示すように、さらに別の変形例の光ファイバセンサ1Cは、前述した実施形態と同様に、測定対象物に固定される第1板部材2Cを有する。そして、第1板部材2Cは、第1被固定箇所21Cを有する。
ここで、さらに別の変形例の第1被固定箇所21Cは、接着剤が塗布される第1接着剤塗布部211Cを有している。そして、当該第1接着剤塗布部211Cは、第1板部材2Cにおいて、直線Lに沿って複数設けられている。また、同様に、第2板部材にも、直線Lに沿って複数の第2接着剤塗布部が設けられている。このように構成することで、第1板部材2Cおよび第2板部材を接着剤により測定対象物に固定することができる。そのため、第1板部材2Cおよび第2板部材の固定を容易にすることができる。なお、この場合、第1板部材2Cおよび第2板部材は、金属板により形成されることに限られず、例えば、樹脂製の板材やセラミック製の板材等により形成されていてもよい。
【0051】
前記実施形態では、第1被固定箇所21は、第1被溶接部を構成する第1内側被溶接部211、第1中央被溶接部212、および、第1外側被溶接部213を有し、第2被固定箇所31は、第2被溶接部を構成する第2内側被溶接部311と、第2中央被溶接部312と、第2外側被溶接部313とを有していた。すなわち、前記実施形態では、第1被固定箇所21は3箇所の第1被固定部を有し、第2被固定箇所31は3箇所の第2被固定部を有していたが、これに限定されない。例えば、前記実施形態や変形例に記載した態様において、第1被固定箇所は4箇所以上の第1被固定部を有していてもよく、あるいは、2箇所の第1被固定部を有していてもよい。同様に、第2被固定箇所は、4箇所以上の第2被固定部を有していてもよく、あるいは、2箇所の第2被固定部を有していてもよい。
さらに、第1被固定箇所は、第1取付部および第2取付部を通る直線が延びる方向に沿って連続した薄肉状の第1被溶接部(第1被固定部)を有し、第2被固定箇所は、上記直線が延びる方向に沿って連続した薄肉状の第2被溶接部(第2被固定部)を有していてもよい。このように構成することで、第1被固定箇所および第2被固定箇所の任意の位置で第1板部材および第2板部材を測定対象物に固定することができるので、第1板部材および第2板部材の固定間隔を調整することができる。
【0052】
前記実施形態では、第1被固定箇所21を構成する第1内側被溶接部211、第1中央被溶接部212、および、第1外側被溶接部213は等間隔に配置され、第2被固定箇所31を構成する第2内側被溶接部311、第2中央被溶接部312、および、第2外側被溶接部313は等間隔に配置されていたが、これに限定されない。例えば、前記実施形態や変形例に記載した態様において、第1被固定箇所を構成する第1被固定部は、徐々に間隔が大きくなるように複数配置され、第2被固定箇所を構成する第2被固定部は、徐々に間隔が大きくなるように複数配置されていてもよい。
【0053】
前記実施形態では、第1板部材2および第2板部材3の間には、蛇腹状とされた伸縮部材5が介挿されていたが、これに限定されない。例えば、第1板部材および第2板部材の間には、第1取付部および第2取付部を通る直線が延びる方向に沿って伸縮可能なスライドレール等が介挿されていてもよい。また、第1板部材および第2板部材の間に伸縮部材が介挿されない場合も、本発明に含まれる。
【0054】
前記実施形態では、光ファイバセンサ1は、第1板部材2および第2板部材3に離脱可能に装着される保持部材6を備えて構成されていたが、これに限定されない。例えば、光ファイバセンサは、第1板部材および第2板部材に離脱可能に装着され、第1板部材と第2板部材との間の距離を保持し、かつ、ファイバ・ブラッグ・グレーティング部を覆うカバー部材を備えて構成されていてもよい。また、光ファイバセンサが保持部材やカバー部材を有していない場合も、本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0055】
1,1A,1B,1C…光ファイバセンサ、2,2A,2B,2C…第1板部材、3…第2板部材、4…光ファイバ部材、5…伸縮部材、6…保持部材、7…コネクタ部、21,21A,21B,21C…第1被固定箇所、22…第1取付部、31…第2被固定箇所、32…第2取付部、41…ファイバ・ブラッグ・グレーティング部、211…第1内側被溶接部(第1被固定部)、211A…第1挿通孔、211B…第1磁石取付部、211C…第1接着剤塗布部、212…第1中央被溶接部(第1被固定部)、213…第1外側被溶接部(第1被固定部)、311…第2内側被溶接部(第2被固定部)、312…第2中央被溶接部(第2被固定部)、313…第2外側被溶接部(第2被固定部)、B…締結部材、M…磁石。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7