(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-05
(45)【発行日】2024-04-15
(54)【発明の名称】移動店舗管理システム、移動店舗管理装置、移動店舗管理方法及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/087 20230101AFI20240408BHJP
G01C 21/26 20060101ALI20240408BHJP
G05D 1/225 20240101ALI20240408BHJP
G05D 1/229 20240101ALI20240408BHJP
G05D 1/243 20240101ALI20240408BHJP
G05D 1/244 20240101ALI20240408BHJP
G05D 1/249 20240101ALI20240408BHJP
G05D 1/43 20240101ALI20240408BHJP
G05D 1/69 20240101ALI20240408BHJP
G06Q 30/06 20230101ALI20240408BHJP
G05D 105/30 20240101ALN20240408BHJP
G05D 109/10 20240101ALN20240408BHJP
G05D 111/10 20240101ALN20240408BHJP
【FI】
G06Q10/087
G01C21/26 A
G05D1/225
G05D1/229
G05D1/243
G05D1/244
G05D1/249
G05D1/43
G05D1/69
G06Q30/06
G05D105:30
G05D109:10
G05D111:10
(21)【出願番号】P 2021154395
(22)【出願日】2021-09-22
【審査請求日】2023-07-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100114937
【氏名又は名称】松本 裕幸
(72)【発明者】
【氏名】神谷 尚保
【審査官】松本 泰典
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-140227(JP,A)
【文献】特開2021-114270(JP,A)
【文献】特開2021-39620(JP,A)
【文献】特表2021-505150(JP,A)
【文献】国際公開第2017/175360(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/181499(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05D 1/00-87
G06Q 30/06
G06Q 10/087
G01C 21/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体と、移動店舗管理装置とを備える移動店舗管理システムであり、
前記移動体は、
撮像角度を変更可能な撮像部と、
前記撮像部によって撮像された撮像画像に基づいて前記移動体の動作を計画する動作計画部と、
前記動作計画部によって計画された計画動作に基づいて前記移動体を自律的に移動させる動作制御部と、
前記撮像画像を前記移動店舗管理装置へ送信する無線通信部と、を備え、
前記移動店舗管理装置は、
前記撮像画像を解析する画像解析部と、
前記画像解析部によって解析された前記撮像画像の画像解析結果と、移動店舗に備わる特徴点とに基づいて、前記移動体に指示する移動位置及び撮像角度を算出する移動位置角度算出部と、
前記移動位置角度算出部によって算出された移動位置及び撮像角度を前記移動体へ指示する移動位置角度指示部と、を備え、
前記動作計画部は、前記移動店舗管理装置から指示された移動位置及び撮像角度に基づいて、前記移動体の自律移動及び撮像に関する動作を計画し、
前記動作制御部は、前記動作計画部によって計画された自律移動に関する計画動作に基づいて前記移動体を自律的に移動させると共に、前記動作計画部によって計画された撮像に関する計画動作に基づいて撮像角度を制御する、
移動店舗管理システム。
【請求項2】
前記移動位置角度算出部は、前記移動体の位置情報及び撮像角度情報と前記撮像画像の画像解析結果とを関連付けし、前記特徴点が写っている前記撮像画像に関連付けられた前記移動体の位置情報及び撮像角度情報と、前記特徴点が写っていない前記撮像画像に関連付けられた前記移動体の位置情報及び撮像角度情報とに基づいて、前記移動体に指示する移動位置及び撮像角度を算出する、
請求項1に記載の移動店舗管理システム。
【請求項3】
前記移動店舗管理装置は、
前記移動店舗で販売される商品の外観データを含む商品情報を格納する商品情報データベースと、
前記画像解析部によって解析された前記撮像画像の画像解析結果と、前記外観データとに基づいて、ユーザが前記移動店舗から取り出した商品を判定する商品認識部と、をさらに備える、
請求項1又は2のいずれか1項に記載の移動店舗管理システム。
【請求項4】
前記商品認識部は、ユーザが手に取った商品を判定する、
請求項3に記載の移動店舗管理システム。
【請求項5】
前記商品認識部は、ユーザが商品を手に取る前後における前記移動店舗の商品棚の在庫状態の変化に基づいて、ユーザが前記移動店舗から取り出した商品を判定する、
請求項3又は4のいずれか1項に記載の移動店舗管理システム。
【請求項6】
前記移動店舗管理装置は、
前記移動店舗の巡回経路を探索する巡回経路探索部と、
前記巡回経路を前記移動店舗へ配信する巡回経路配信部と、をさらに備える、
請求項1から5のいずれか1項に記載の移動店舗管理システム。
【請求項7】
前記移動店舗管理装置は、複数の前記移動体の経路を管理し、
前記巡回経路探索部は、前記複数の前記移動体の経路に基づいて、少なくとも1台の前記移動体の経路に合わせるように、前記移動店舗の巡回経路を探索する、
請求項6に記載の移動店舗管理システム。
【請求項8】
移動体によって撮像された撮像画像を解析する画像解析部と、
前記画像解析部によって解析された前記撮像画像の画像解析結果と、移動店舗に備わる特徴点とに基づいて、前記移動体に指示する移動位置及び撮像角度を算出する移動位置角度算出部と、
前記移動位置角度算出部によって算出された移動位置及び撮像角度を前記移動体へ指示する移動位置角度指示部と、
を備える移動店舗管理装置。
【請求項9】
移動体と、移動店舗管理装置とを備える移動店舗管理システムの移動店舗管理方法であって、
前記移動体は、撮像角度を変更可能な撮像部を備え、
前記移動体が、前記撮像部によって撮像された撮像画像に基づいて前記移動体の動作を計画する第1動作計画ステップと、
前記移動体が、前記第1動作計画ステップによって計画された計画動作に基づいて前記移動体を自律的に移動させる第1動作制御ステップと、
前記移動体が、前記撮像画像を前記移動店舗管理装置へ送信する無線通信ステップと、
前記移動店舗管理装置が、前記撮像画像を解析する画像解析ステップと、
前記移動店舗管理装置が、前記画像解析ステップによって解析された前記撮像画像の画像解析結果と、移動店舗に備わる特徴点とに基づいて、前記移動体に指示する移動位置及び撮像角度を算出する移動位置角度算出ステップと、
前記移動店舗管理装置が、前記移動位置角度算出ステップによって算出された移動位置及び撮像角度を前記移動体へ指示する移動位置角度指示ステップと、
前記移動体が、前記移動店舗管理装置から指示された移動位置及び撮像角度に基づいて、前記移動体の自律移動及び撮像に関する動作を計画する第2動作計画ステップと、
前記移動体が、前記第2動作計画ステップによって計画された自律移動に関する計画動作に基づいて前記移動体を自律的に移動させると共に、前記第2動作計画ステップによって計画された撮像に関する計画動作に基づいて撮像角度を制御する第2動作制御ステップと、
を含む移動店舗管理方法。
【請求項10】
移動店舗管理装置のコンピュータに、
移動体によって撮像された撮像画像を解析する画像解析ステップと、
前記画像解析ステップによって解析された前記撮像画像の画像解析結果と、移動店舗に備わる特徴点とに基づいて、前記移動体に指示する移動位置及び撮像角度を算出する移動位置角度算出ステップと、
前記移動位置角度算出ステップによって算出された移動位置及び撮像角度を前記移動体へ指示する移動位置角度指示ステップと、
を実行させるためのコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動店舗管理システム、移動店舗管理装置、移動店舗管理方法及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、カメラによって撮影された商品の画像を解析することによって、購入対象の商品を特定する技術が知られている。
特許文献1に記載された技術は、商品を載置する台の載置面をカメラで撮影した画像の中の物体を検出し、検出された物体がいずれの商品であるかを認識している。
特許文献2に記載された技術は、利用者が購入対象の商品の運搬に用いる商品運搬カートに載せた商品を認識し、商品運搬カートの周辺の状態を認識し、商品の認識結果と状態の認識結果とを用いて購入対象の商品を特定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】国際公開第2019/181033号
【文献】特開2020-77275号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述した従来の技術では、自律的に移動するロボットを利用する移動店舗に適用することが難しい。当該移動店舗では、カメラをロボットに搭載して商品を撮影することになるが、カメラの搭載場所が限定されるために、商品を認識することができるように、購入対象の商品を撮影することができないという課題があった。
【0005】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、移動店舗の外部の移動体が備えるカメラ(撮像部)によって、当該移動店舗における購入対象の商品を特定するための画像を撮像することを図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明の一態様は、移動体と、移動店舗管理装置とを備える移動店舗管理システムであり、前記移動体は、撮像角度を変更可能な撮像部と、前記撮像部によって撮像された撮像画像に基づいて前記移動体の動作を計画する動作計画部と、前記動作計画部によって計画された計画動作に基づいて前記移動体を自律的に移動させる動作制御部と、前記撮像画像を前記移動店舗管理装置へ送信する無線通信部と、を備え、前記移動店舗管理装置は、前記撮像画像を解析する画像解析部と、前記画像解析部によって解析された前記撮像画像の画像解析結果と、移動店舗に備わる特徴点とに基づいて、前記移動体に指示する移動位置及び撮像角度を算出する移動位置角度算出部と、前記移動位置角度算出部によって算出された移動位置及び撮像角度を前記移動体へ指示する移動位置角度指示部と、を備え、前記動作計画部は、前記移動店舗管理装置から指示された移動位置及び撮像角度に基づいて、前記移動体の自律移動及び撮像に関する動作を計画し、前記動作制御部は、前記動作計画部によって計画された自律移動に関する計画動作に基づいて前記移動体を自律的に移動させると共に、前記動作計画部によって計画された撮像に関する計画動作に基づいて撮像角度を制御する、移動店舗管理システムである。
(2)本発明の一態様は、前記移動位置角度算出部は、前記移動体の位置情報及び撮像角度情報と前記撮像画像の画像解析結果とを関連付けし、前記特徴点が写っている前記撮像画像に関連付けられた前記移動体の位置情報及び撮像角度情報と、前記特徴点が写っていない前記撮像画像に関連付けられた前記移動体の位置情報及び撮像角度情報とに基づいて、前記移動体に指示する移動位置及び撮像角度を算出する、上記(1)の移動店舗管理システムである。
(3)本発明の一態様は、前記移動店舗管理装置は、前記移動店舗で販売される商品の外観データを含む商品情報を格納する商品情報データベースと、前記画像解析部によって解析された前記撮像画像の画像解析結果と、前記外観データとに基づいて、ユーザが前記移動店舗から取り出した商品を判定する商品認識部と、をさらに備える、上記(1)又は(2)のいずれかの移動店舗管理システムである。
(4)本発明の一態様は、前記商品認識部は、ユーザが手に取った商品を判定する、上記(3)の移動店舗管理システムである。
(5)本発明の一態様は、前記商品認識部は、ユーザが商品を手に取る前後における前記移動店舗の商品棚の在庫状態の変化に基づいて、ユーザが前記移動店舗から取り出した商品を判定する、上記(3)又は(4)のいずれかの移動店舗管理システムである。
(6)本発明の一態様は、前記移動店舗管理装置は、前記移動店舗の巡回経路を探索する巡回経路探索部と、前記巡回経路を前記移動店舗へ配信する巡回経路配信部と、をさらに備える、上記(1)から(5)のいずれかの移動店舗管理システムである。
(7)本発明の一態様は、前記移動店舗管理装置は、複数の前記移動体の経路を管理し、前記巡回経路探索部は、前記複数の前記移動体の経路に基づいて、少なくとも1台の前記移動体の経路に合わせるように、前記移動店舗の巡回経路を探索する、上記(6)の移動店舗管理システムである。
【0007】
(8)本発明の一態様は、移動体によって撮像された撮像画像を解析する画像解析部と、前記画像解析部によって解析された前記撮像画像の画像解析結果と、移動店舗に備わる特徴点とに基づいて、前記移動体に指示する移動位置及び撮像角度を算出する移動位置角度算出部と、前記移動位置角度算出部によって算出された移動位置及び撮像角度を前記移動体へ指示する移動位置角度指示部と、を備える移動店舗管理装置である。
【0008】
(9)本発明の一態様は、移動体と、移動店舗管理装置とを備える移動店舗管理システムの移動店舗管理方法であって、前記移動体は、撮像角度を変更可能な撮像部を備え、前記移動体が、前記撮像部によって撮像された撮像画像に基づいて前記移動体の動作を計画する第1動作計画ステップと、前記移動体が、前記第1動作計画ステップによって計画された計画動作に基づいて前記移動体を自律的に移動させる第1動作制御ステップと、前記移動体が、前記撮像画像を前記移動店舗管理装置へ送信する無線通信ステップと、前記移動店舗管理装置が、前記撮像画像を解析する画像解析ステップと、前記移動店舗管理装置が、前記画像解析ステップによって解析された前記撮像画像の画像解析結果と、移動店舗に備わる特徴点とに基づいて、前記移動体に指示する移動位置及び撮像角度を算出する移動位置角度算出ステップと、前記移動店舗管理装置が、前記移動位置角度算出ステップによって算出された移動位置及び撮像角度を前記移動体へ指示する移動位置角度指示ステップと、前記移動体が、前記移動店舗管理装置から指示された移動位置及び撮像角度に基づいて、前記移動体の自律移動及び撮像に関する動作を計画する第2動作計画ステップと、前記移動体が、前記第2動作計画ステップによって計画された自律移動に関する計画動作に基づいて前記移動体を自律的に移動させると共に、前記第2動作計画ステップによって計画された撮像に関する計画動作に基づいて撮像角度を制御する第2動作制御ステップと、を含む移動店舗管理方法である。
【0009】
(10)本発明の一態様は、移動店舗管理装置のコンピュータに、移動体によって撮像された撮像画像を解析する画像解析ステップと、前記画像解析ステップによって解析された前記撮像画像の画像解析結果と、移動店舗に備わる特徴点とに基づいて、前記移動体に指示する移動位置及び撮像角度を算出する移動位置角度算出ステップと、前記移動位置角度算出ステップによって算出された移動位置及び撮像角度を前記移動体へ指示する移動位置角度指示ステップと、を実行させるためのコンピュータプログラムである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、移動店舗の外部の移動体が備えるカメラ(撮像部)によって、当該移動店舗における購入対象の商品を特定するための画像を撮像することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】一実施形態に係る移動店舗管理システムの構成例を示すブロック図である。
【
図2】一実施形態に係る移動位置及び撮像角度の算出方法の説明図である。
【
図3】一実施形態に係る移動店舗管理方法の手順の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
図1は、一実施形態に係る移動店舗管理システムの構成例を示すブロック図である。
図1において、移動店舗管理システムは、複数の移動店舗1―1,1-2,・・・,1-n(nは2以上の整数)と、移動店舗管理装置2と、を備える。以下、移動店舗1―1,1-2,・・・,1-nを特に区別しないときは移動店舗1と称する。移動店舗1は、無線通信ネットワークを介して移動店舗管理装置2と通信を行う。
【0013】
移動店舗1は、所定の領域内を自律的に移動しながら商品を販売する。所定の領域は、例えば、オフィスやイベント会場等の屋内施設や、広場や公園等の屋外施設である。
【0014】
本実施形態では、自律的に移動するロボット(以下、移動ロボットと称する)を移動店舗1に利用する。また、複数の移動店舗1を集団で移動させる。例えば、複数の移動店舗1が隊列を組んで移動してもよい。
【0015】
以下の説明では、本実施形態に係る一例として、2台の移動店舗1-1,1-nが集団で移動しながら商品を販売する。また、移動店舗1-1に搭載されたカメラ(撮像部)によって、移動店舗1-nにおける購入対象の商品を特定するための画像を撮像する。なお、移動店舗1-nに搭載されたカメラ(撮像部)によって、移動店舗1-1における購入対象の商品を特定するための画像を撮像してもよい。
【0016】
[移動店舗]
移動店舗1は、商品搭載部101と、無線通信部102と、経路情報格納部103と、現在位置取得部104と、状態取得部105と、撮像部106と、動作計画部107と、動作制御部108と、購入処理部109と、購入表示部110と、を備える。
【0017】
商品搭載部101は、商品を搭載する棚である。なお、商品搭載部101は、棚に限定されず、商品を格納する箱であってもよく、当該箱の開口部を開閉自在にする扉が設けられてもよい。また、商品搭載部101は、搭載された商品を保温又は保冷するための装置を含んでもよい。また、商品搭載部101への商品の搭載は、人手で行ってもよく、又はアームロボット等を用いて行ってもよい。
【0018】
無線通信部102は、自移動店舗1以外の外部の装置と情報の送受信を行うための無線通信モジュールである。無線通信部102は、移動店舗管理装置2との間で無線通信を介して情報の送受信を行う。例えば、無線通信部102は、LTE(Long Term Evolution)や5G(第5世代移動通信システム)等の無線通信方式に対応する基地局を介して、無線通信を行う。また、Wi-Fi(登録商標)等のアンライセンス系の無線通信を行ってもよい。なお、無線通信方式として、将来の実用化が見込まれる6G(第6世代移動通信システム)等が利用されてもよい。
【0019】
無線通信部102は、移動店舗管理装置2の巡回経路配信部204から送信された経路情報を受信して経路情報格納部103に格納する。経路情報格納部103に格納された経路情報は、移動店舗1が商品を販売する所定の領域内を巡回する経路(巡回経路)を示す経路情報であって、移動店舗1の動作の判断に活用される。経路情報格納部103は、移動店舗管理装置2から新たな巡回経路が取得される度に、自己が格納している巡回経路を新たな巡回経路に更新する。
【0020】
現在位置取得部104は、GPS(Global Positioning System)等の測位システムによって、現在位置を示す位置情報を取得する。
状態取得部105は、移動店舗1に備わる各種センサから、バッテリー残量や温度や移動速度等のデータ(状態情報)を取得する。
【0021】
撮像部106は、移動店舗1の周辺を撮像する。撮像部106は、撮像角度(撮影方向)を変更可能に構成される。例えば、撮像部106は、レンズ等から成る撮像機構を移動させる移動機構を備え、移動機構を制御することによって撮像角度を変更する。撮像部106は、例えば、移動店舗1の進行方向の前方や左右や上下などを撮像したり、又は他の移動店舗1を撮像したりする。撮像部106は、撮像した画像(撮像画像)を生成する。
【0022】
動作計画部107は、自移動店舗1の動作を計画する。動作計画部107は、経路情報格納部103内の経路情報に示される巡回経路を移動する際に、現在位置取得部104により取得した位置情報、状態取得部105により取得した状態情報及び撮像部106により撮像された撮像画像に基づいて、自移動店舗1の周囲の環境に応じた動作を計画する。例えば、動作計画部107は、経路情報に示される巡回経路上において、位置情報に示される位置から進行方向の前方に、撮像画像の画像認識結果の障害物が存在する場合、障害物回避時の所定の速度で当該障害物を避ける経路を移動するように動作を計画する。
【0023】
また、動作計画部107は、撮像部106によって撮像された撮像画像を解析し、撮像画像の解析の結果、ユーザが手を挙げたことやユーザが自移動店舗1に近づいていることなどを認識した場合、自移動店舗1を停止させ、商品搭載部101の棚の扉を開いてユーザが商品を取り出せるようにする動作を計画してもよい。
【0024】
また、例えば移動店舗1-1において、動作計画部107は、移動店舗管理装置2から指示された移動位置及び撮像角度に基づいて、自移動店舗1-1の自律移動及び撮像に関する動作を計画する。移動店舗1-1が移動店舗管理装置2から指示される移動位置及び撮像角度は、ユーザが他の移動店舗1-nから取り出した商品を特定するための画像を、移動店舗1-1の撮像部106によって撮像するための情報である。
【0025】
動作制御部108は、動作計画部107が計画した計画動作に従って自移動店舗1の動作を制御する。動作制御部108は、移動店舗1の前進や後退や右左折や停止等の走行種別及び走行速度、並びに撮像部106の撮像角度の変更や商品搭載部101の棚の扉の開閉等の走行以外の動作種別を制御する。
【0026】
購入処理部109は、ユーザが商品を購入するめの購入処理を行う。購入処理部109は、ユーザが商品搭載部101から取り出した商品を特定する購入商品情報を、移動店舗管理装置2から受信する。例えば移動店舗1-nが移動店舗管理装置2から受信する購入商品情報は、他の移動店舗1-1の撮像部106によって撮像された撮像画像の画像解析結果に基づいて特定された商品の情報である。
【0027】
また、購入処理部109は、商品搭載部101から商品を取り出したユーザを特定する購入ユーザ情報を、移動店舗管理装置2から受信する。例えば移動店舗1-nが移動店舗管理装置2から受信する購入ユーザ情報は、他の移動店舗1-1の撮像部106によって撮像された撮像画像に含まれる顔画像の画像解析結果に基づいて特定されたユーザの情報である。
【0028】
なお、購入処理部109は、移動店舗1に搭載されたICカードリーダや二次元コードリーダなどを用いて、ユーザのICカードやスマートフォン等に表示された二次元コードからユーザ識別情報(ユーザID)を読み取ることによって、購入ユーザを特定してもよい。
【0029】
購入表示部110は、移動店舗管理装置2から商品の購入代金の決済が完了したことを示す代金決済完了情報を受信すると、商品の購入処理が完了したことを示す購入処理完了情報を画面上に表示させる。例えば、購入表示部110は、特定された商品を示す情報、特定された購入ユーザを示す情報、及び商品の購入代金の決済が完了したことを示す情報を、例えばユーザが操作可能なタッチパネル等のディスプレイに表示させる。商品を示す情報は、例えば商品名、商品の価格、商品の割引率などである。購入ユーザを示す情報は、購入ユーザを特定できる情報であって、例えば購入ユーザの氏名又は会員番号である。なお、購入表示部110は、商品の購入処理が完了したことを示す音声又は効果音を出力させてもよい。
【0030】
無線通信部102は、現在位置取得部104が取得した位置情報、状態取得部105が取得した状態情報、撮像部106が撮像した撮像画像、撮像部106の撮像角度を示す撮像角度情報等の各種の情報を移動店舗管理装置2へ送信する。
【0031】
[移動店舗管理装置]
移動店舗管理装置2は、複数の移動店舗1―1,1-2,・・・,1-nの管理を行う。移動店舗管理装置2は、運用監視部201と、地図情報格納部202と、巡回経路探索部203と、巡回経路配信部204と、画像解析部205と、移動位置・角度算出部206と、移動位置・角度指示部207と、個人情報データベース(個人情報DB)208と、購入者認証部209と、商品情報データベース(商品情報DB)210と、商品認識部211と、決済部212と、購入履歴情報データベース(購入履歴情報DB)213と、を備える。
【0032】
移動店舗管理装置2の各機能は、移動店舗管理装置2がCPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)及びメモリ等のコンピュータハードウェアを備え、CPUがメモリに格納されたコンピュータプログラムを実行することにより実現される。なお、移動店舗管理装置2として、汎用のコンピュータ装置を使用して構成してもよく、又は、専用のハードウェア装置として構成してもよい。例えば、移動店舗管理装置2は、インターネット等の通信ネットワークに接続されるサーバコンピュータを使用して構成されてもよい。また、移動店舗管理装置2の各機能はクラウドコンピューティングにより実現されてもよい。また、移動店舗管理装置2は、単独のコンピュータにより実現するものであってもよく、又は移動店舗管理装置2の機能を複数のコンピュータに分散させて実現するものであってもよい。
【0033】
運用監視部201は、複数の移動店舗1―1,1-2,・・・,1-nに対して運用監視を行う。運用監視部201は、各移動店舗1からリアルタイムに受信した位置情報や状態情報や撮像画像や撮像角度情報等を当該移動店舗1の個体を識別する情報(移動店舗ID)と関連付けて格納し、運用監視を行う。運用監視部201は、定期的に、例えば1秒間隔で更新される情報(位置情報や状態情報や撮像画像等)に基づいて運用監視する。運用監視部201は、移動店舗1から受信した位置情報や状態情報や撮像画像等を解析し、移動店舗1の障害を検出した場合には、例えば、監視者に対して警報を発出する。
【0034】
地図情報格納部202は、移動店舗1が移動する可能性がある屋内や屋外の地図情報を地図データとして格納する。地図データは、例えば、分岐点をノードとして複数の部分に分割し、各ノード間の部分をリンクとして規定したリンクデータとして与えられる。このリンクデータは、リンク固有の識別子(リンクID)、リンク長、リンクの始点・終点(ノード)の位置情報、角度(方向)データ、通路幅、通路種別などのデータを含んで構成される。
【0035】
巡回経路探索部203は、移動店舗1の巡回経路を探索する。巡回経路探索部203は、例えば、複数の場所をそれぞれ目的地として設定し、各目的地を順次移動するように巡回経路を探索する。巡回経路探索部203は、例えば、ある出発地から次の目的地へ向けて、次に到達できる分岐点(ノード)までの通路(リンク)のコストの計算(積算)を順次行なっていき、当該出発地から当該目的地までが最小コストとなる経路を選択する。
【0036】
巡回経路探索部203は、販売対象になる人が多いリンクが選択されやすくするために、人口密度が大きい区域に含まれる経路ほどリンクコストが小さくなるように各リンクの重み付けを行ってもよい。また、巡回経路探索部203は、移動店舗1―1の撮像部106によって移動店舗1-nにおける購入対象の商品を特定するための画像を撮像することが難しいリンクが選択され難くするために、例えば所定の通路幅未満の通路や凸凹な通路等に対してリンクコストが大きくなるように重み付けを行ってもよい。
【0037】
巡回経路配信部204は、巡回経路探索部203が探索した結果の巡回経路を示す経路情報を移動店舗1へ送信する。
【0038】
画像解析部205は、移動店舗1から受信した撮像画像を解析する。
【0039】
移動位置・角度算出部206は、画像解析部205によって解析された移動店舗1-1の撮像画像の画像解析結果と、移動店舗1-nに備わる特徴点とに基づいて、移動店舗1-1に指示する移動先の位置(移動位置)及び撮像角度を算出する。移動位置・角度算出部206は、ユーザが移動店舗1-nから取り出した商品を特定するための画像を移動店舗1-1の撮像部106によって撮像することができるように、移動店舗1-1に指示する移動位置及び撮像角度を算出する。
【0040】
ここで、
図2を参照して本実施形態に係る移動位置及び撮像角度の算出方法を説明する。
図2は、本実施形態に係る移動位置及び撮像角度の算出方法の説明図である。
図2に示されるように、移動店舗1-nの商品搭載部101には、商品Gが搭載されている。ユーザ3は、移動店舗1-nの商品搭載部101から商品G_aを取り出して手に取っている。
図2に示されるように、移動店舗1-nには、特徴点Pが設けられる。特徴点Pは、
図2に例示されるように、特定のマークであってもよい。移動店舗1-nの特徴点Pが移動店舗1-1の撮像部106の撮像視野Bの中に入っている場合に、移動店舗1-1の撮像部106が撮像した撮像画像は、ユーザ3が手に取った商品G_aを含む範囲Dを含んで撮像された撮像画像になる。この撮像画像の画像解析結果によれば、ユーザ3が手に取った商品G_aを特定することができる。
【0041】
移動店舗1-1の撮像部106は、移動店舗1-1の進行方向の前方の基準方向Cに対して撮像方向Aが成す撮像角度θを変更可能に構成されている。したがって、移動店舗1-1の位置及び撮像角度θが、移動店舗1-nの特徴点Pが移動店舗1-1の撮像部106の撮像視野Bの中に入るように制御されれば、移動店舗1-1の撮像部106によって、ユーザ3が手に取った商品G_aを含む範囲Dを含んで撮像することができる。
【0042】
移動位置・角度算出部206は、画像解析部205によって解析された移動店舗1-1の撮像画像の画像解析結果と、移動店舗1-nに備わる特徴点Pとに基づいて、移動店舗1-nの特徴点Pが移動店舗1-1の撮像部106の撮像視野Bの中に入るように、移動店舗1-1に指示する移動位置及び撮像角度を算出する。
【0043】
例えば、移動位置・角度算出部206は、運用監視部201に格納された移動店舗1-1の位置情報及び撮像角度情報と、画像解析部205による移動店舗1-1の撮像画像の画像解析結果とを関連付けする。次いで、移動位置・角度算出部206は、移動店舗1-nの特徴点Pが写っている撮像画像に関連付けられた移動店舗1-1の位置情報及び撮像角度情報と、特徴点Pが写っていない撮像画像に関連付けられた移動店舗1-1の位置情報及び撮像角度情報とに基づいて、移動店舗1-1に指示するより適切な移動位置及び撮像角度を算出する。例えば、移動位置・角度算出部206は、移動店舗1-nの特徴点Pが移動店舗1-1の撮像部106の撮像視野Bの中心により近くなるように、移動店舗1-1に指示する移動位置及び撮像角度を算出する。
【0044】
なお、上述の
図2を参照した移動位置及び撮像角度の算出方法では、ユーザ3が手に取った商品G_aを含む範囲Dを含んで撮像された撮像画像の画像解析結果に基づいて、ユーザ3が手に取った商品G_a(ユーザ3が移動店舗1-nの商品搭載部101から取り出した商品G_a)が特定されるが、これに限定されない。
【0045】
例えば、ユーザ3が商品G_aを手に取る前後における移動店舗1-nの商品搭載部101の棚(商品棚)の在庫状態の変化に基づいて、ユーザ3が移動店舗1-nから取り出した商品G_aが特定されてもよい。この場合、移動位置・角度算出部206は、移動店舗1-1の撮像部106によって、移動店舗1-nの商品搭載部101の棚が撮像されるように、移動店舗1-1に指示する移動位置及び撮像角度を算出する。このときの特徴点は、例えば、商品搭載部101の棚である。したがって、移動位置・角度算出部206は、画像解析部205によって解析された移動店舗1-1の撮像画像の画像解析結果と、移動店舗1-nに備わる商品搭載部101の棚(特徴点)とに基づいて、移動店舗1-nの商品搭載部101の棚が移動店舗1-1の撮像部106の撮像視野Bの中に入るように、移動店舗1-1に指示する移動位置及び撮像角度を算出する。さらには、移動位置・角度算出部206は、移動店舗1-nの商品搭載部101の棚の中心部が移動店舗1-1の撮像部106の撮像視野Bの中心により近くなるように、移動店舗1-1に指示する移動位置及び撮像角度を算出する。
【0046】
説明を
図1に戻す。
移動位置・角度指示部207は、移動位置・角度算出部206によって算出された移動位置及び撮像角度を移動店舗1-1へ指示する。移動店舗1-1の動作計画部107は、移動店舗管理装置2から指示された移動位置へ移動店舗1-1を自律移動させるように、また移動店舗管理装置2から指示された撮像角度(指示角度)に撮像部106の撮像角度を合わせるように、各動作を計画する。次いで、動作計画部107は、その計画された計画動作に従って、移動店舗1-1を移動させる制御を行うと共に、撮像部106の撮像角度を指示角度に合わせる制御を行う。これにより、移動店舗1-1が移動位置へ自律移動すると共に、移動店舗1-1の撮像部106の撮像角度が指示角度に合わせられる。
【0047】
個人情報DB208は、各ユーザの属性情報を格納する。ユーザの属性情報は、例えば氏名や会員番号や性別や年齢などのユーザ属性を含む情報である。また、個人情報DB208は、各ユーザの顔の特徴を示す特徴データを格納する。
【0048】
購入者認証部209は、ユーザの個人認証を行い、移動店舗1-nの商品搭載部101から商品を取り出したユーザ(購入ユーザ)を特定する。購入者認証部209は、個人情報DB208に格納されている各ユーザの顔の特徴データと、画像解析部205による移動店舗1-1の撮像画像の画像解析結果の顔情報との類似度を判定し、この判定の結果に基づいて購入ユーザを特定する。このため、
図2において、移動店舗1-1の撮像部106によって、ユーザ3が手に取った商品G_aを含む範囲Dに加えてさらに、当該ユーザ3の顔も同時に撮像されるように、特徴点Pが配置されることが好ましい。
【0049】
商品情報DB210は、移動店舗1に搭載される候補の各商品の情報(商品情報)を格納する。商品情報は、例えば、商品名や商品の価格や商品の外観などの情報を含む。また、商品の外観の情報(商品外観情報)は、例えば、商品の3次元の外観を示す3次元データ(商品外観3次元データ)である。
【0050】
商品認識部211は、ユーザが移動店舗1-nの商品搭載部101から取り出した商品を特定する。商品認識部211は、商品情報DB210に格納されている各商品の商品外観情報(例えば、商品外観3次元データ)と、画像解析部205による移動店舗1-1の撮像画像の画像解析結果の商品外観情報との類似度を判定し、この判定の結果に基づいて、ユーザが移動店舗1-nの商品搭載部101から取り出した商品を特定する。商品認識部211は、(1)ユーザが手に取った商品を判定することによって移動店舗1-nの商品搭載部101から取り出された商品を特定してもよく、(2)ユーザが商品を手に取る前後における移動店舗1-nの商品搭載部101の棚の在庫状態を比較することによって移動店舗1-nの商品搭載部101から取り出された商品を特定してもよく、(3)これら(1)及び(2)を組み合わせることによって移動店舗1-nの商品搭載部101から取り出された商品を特定してもよい。
【0051】
決済部212は、購入者認証部209が特定した購入ユーザを示す購入ユーザ情報と、商品認識部211が特定した商品を示す購入商品情報とを取得し、当該取得した購入ユーザ情報及び購入商品情報に基づいて商品の購入代金の決済処理を行う。決済部212は、当該決済処理が完了すると、商品の購入代金の決済処理が完了したことを示す代金決済完了情報を移動店舗1-nへ送信する。
【0052】
購入履歴情報DB213は、決済部212による決済処理が完了した後に、ユーザの購入ログを履歴情報として格納する。
【0053】
次に
図3を参照して本実施形態に係る移動店舗管理方法を説明する。
図3は、本実施形態に係る移動店舗管理方法の手順の例を示すフローチャートである。
【0054】
(ステップS1) 移動店舗管理装置2は、移動店舗1-1(第1移動店舗)が撮像した撮像画像を解析する。
【0055】
(ステップS2) 移動店舗管理装置2は、ステップS1で解析された撮像画像の画像解析結果と、移動店舗1-n(第n移動店舗)に備わる特徴点とに基づいて、移動店舗1-1に指示する移動位置及び撮像角度を算出する。
【0056】
(ステップS3) 移動店舗管理装置2は、ステップS2で算出された移動位置及び撮像角度を移動店舗1-1へ指示する。
【0057】
(ステップS4) 移動店舗1-1は、ステップS3で指示された移動位置及び撮像角度に基づいて、自己の位置及び撮像角度を制御する。
【0058】
(ステップS5) 移動店舗管理の終了である場合には
図3の処理を終了する。移動店舗管理の継続である場合にはステップS1に戻る。
【0059】
なお、上述した実施形態では、2台の移動店舗1-1,1-nが集団で移動する場合を例に挙げて説明したが、3台以上の移動店舗1が集団で移動する場合に適用してもよい。この場合、3台以上の移動店舗1の中から、被写体になる移動店舗1の特徴点を最も撮像しやすい他の移動店舗1を選択し、当該選択された移動店舗1に対して移動位置及び撮像角度を指示してもよい。また、複数の移動店舗1が各撮像部106で同じ被写体の移動店舗1を撮像した撮像画像を用いて、当該被写体の移動店舗1から取り出された商品を特定してもよい。
【0060】
また、上述した実施形態では、移動店舗1-1(移動体)が移動店舗1-nを撮像する場合を例に挙げて説明したが、移動店舗1-n(移動体)が移動店舗1-1を撮像してもよい。
【0061】
また、移動店舗1以外の他の移動ロボット(移動体)が移動店舗1を撮像してもよい。例えば、移動店舗1を撮像することを専門にする移動ロボット(移動体)を設けてもよい。例えば、移動店舗1が商品を販売する所定の領域内を移動しながら所定の作業(例えば、道路の検査や清掃など)を実施する移動ロボット(移動体)が、移動店舗1を撮像してもよい。また、移動店舗管理装置2が複数の移動ロボット(移動体)の経路を管理し、巡回経路探索部203は、当該複数の移動ロボットの経路に基づいて、少なくとも1台の移動ロボットの経路に合わせるように、移動店舗1の巡回経路を探索してもよい。これにより、例えば道路の検査や清掃などを実施する移動ロボット(移動体)をより効果的に活用することができる。
【0062】
上述した実施形態によれば、移動店舗の外部の移動体が備えるカメラ(撮像部)によって、当該移動店舗における購入対象の商品を特定するための画像を撮像することができるという効果が得られる。
【0063】
なお、これにより、例えば移動店舗を用いた移動販売サービスにおける総合的なサービス品質の向上を実現することができることから、国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)の目標9「レジリエントなインフラを整備し、持続可能な産業化を推進するとともに、イノベーションの拡大を図る」に貢献することが可能となる。
【0064】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【0065】
また、上述した各装置の機能を実現するためのコンピュータプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、DVD(Digital Versatile Disc)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0066】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0067】
1…移動店舗、2…移動店舗管理装置、101…商品搭載部、102…無線通信部、103…経路情報格納部、104…現在位置取得部、105…状態取得部、106…撮像部、107…動作計画部、108…動作制御部、109…購入処理部、110…購入表示部、201…運用監視部、202…地図情報格納部、203…巡回経路探索部、204…巡回経路配信部、205…画像解析部、206…移動位置・角度算出部、207…移動位置・角度指示部、208…個人情報データベース(個人情報DB)、209…購入者認証部、210…商品情報データベース(商品情報DB)、211…商品認識部、212…決済部、213…購入履歴情報データベース(購入履歴情報DB)