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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-05
(45)【発行日】2024-04-15
(54)【発明の名称】カートリッジユニットカップラ
(51)【国際特許分類】
   A61M 15/00 20060101AFI20240408BHJP
   A24F 40/42 20200101ALN20240408BHJP
【FI】
A61M15/00 Z
A24F40/42
【請求項の数】 29
(21)【出願番号】P 2021522537
(86)(22)【出願日】2019-10-28
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-07
(86)【国際出願番号】 IL2019051163
(87)【国際公開番号】W WO2020089890
(87)【国際公開日】2020-05-07
【審査請求日】2022-10-25
(31)【優先権主張番号】62/751,636
(32)【優先日】2018-10-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517002649
【氏名又は名称】サイケ メディカル リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SYQE MEDICAL LTD.
【住所又は居所原語表記】14 HaTchiya Street, Tel-Aviv, Israel
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ランダ シェイ
(72)【発明者】
【氏名】リフシッツ ロイー
(72)【発明者】
【氏名】メイヤー アブラハム
(72)【発明者】
【氏名】シュヴァルツ ビンヤミン
(72)【発明者】
【氏名】ガー ハレル
【審査官】岡本 健太郎
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-523828(JP,A)
【文献】国際公開第2011/073306(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 15/00
A24F 40/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸入器と共に使用するためのカートリッジであって、
複数のソース材料ユニットと、
前記ソース材料ユニットの各々に選択的にインターロックするように構成された、前記カートリッジ内に含まれるユニットカップラと、を備えるハウジングを備え、
前記ユニットカップラは、インターロックされたソース材料ユニットと共に前記ハウジングから引き離されるように配置および構成され、前記ユニットカップラおよび前記ソース材料ユニットの各々は、一方の突出部が他方の対応する凹部内に嵌合するインターロック幾何学的形状で形成される、カートリッジ。
【請求項2】
前記ユニットカップラは、前記ソース材料ユニットの各々に画定されたそれぞれの凹部内に嵌合するような形状およびサイズの遠位突出部を備える、請求項1に記載のカートリッジ。
【請求項3】
前記カートリッジのハウジングは、2つの移動経路である、前記複数のソース材料ユニットが前記ユニットカップラを通過して摺動するように構成される第1の経路と、前記第1の経路で前記ユニットカップラにインターロックされたソース材料ユニットが第2の経路に沿って前記ユニットカップラと一緒に移動するように構成される第2の経路と、を画定する幾何学的形状を備える、請求項1または2に記載のカートリッジ。
【請求項4】
前記第1の経路は、前記ユニットカップラに対する前記ソース材料ユニットの回転運動のために構造化され、前記第2の経路は、前記インターロックされたユニットカップラおよび前記ソース材料ユニットの結合直線運動のために構造化される、請求項3に記載のカートリッジ。
【請求項5】
前記複数のソース材料ユニットはカルーセル上に配置され、前記ユニットカップラに対して回転可能であり、前記ユニットカップラは、前記カルーセルに対して半径方向外側に配置される、請求項1~4のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項6】
前記ユニットカップラは、前記カートリッジのハウジングの通路に位置し、前記ハウジング内に完全に受け入れられる、請求項1~5のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項7】
前記ユニットカップラは、前記カートリッジが前記吸入器に対して最終位置に着座したときに、移送要素と直線的に位置合わせされる、請求項6に記載のカートリッジ。
【請求項8】
前記カートリッジの前記ハウジングの外部側面にはバルジが形成され、前記ユニットカップラの少なくとも一部は、前記バルジの内部側面上で前記バルジ内に延在する、請求項1~7のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項9】
前記ハウジングは実質的に丸みを帯びており、前記バルジは、前記カートリッジが収容される前記吸入器内の指定されたキャビティに対して前記カートリッジを整列させるように配置されている、請求項8に記載のカートリッジ。
【請求項10】
前記ユニットカップラは、所与の時間に1つのソース材料ユニットのみにインターロックし、該ソース材料ユニットのみが、前記カートリッジから引き離されるか、または前記カートリッジ内に戻され得る、請求項1~9のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項11】
前記バルジはソース材料ユニットの厚さに一致する幅を有する通路を画定し、その結果、所与の時間に1つのソース材料ユニットのみが、前記通路を通過することができる、請求項8に記載のカートリッジ。
【請求項12】
制限フレームであって、前記制限フレームが前記カートリッジからの前記ユニットカップラの移動を防止する第1の位置と、前記制限フレームの開口部が前記ユニットカップラと整列してその移動を可能にする第2の位置との間で移動可能である、制限フレームを備える、請求項1~11のいずれか一項に記載のカートリッジ。
【請求項13】
請求項1~12のいずれか一項に記載のカートリッジと共に使用するための吸入器であって、前記吸入器は、前記ソース材料ユニットを前記吸入器の本体内の使用位置に引っ張るために、前記ユニットカップラと係合するような形状およびサイズの移送要素を備える、吸入器。
【請求項14】
前記移送要素の遠位端は、摺動フィットカップリングによって前記カートリッジの前記ユニットカップラに取り付けられるように成形される、請求項13に記載の吸入器。
【請求項15】
前記移送要素の前記遠位端はT字型である、請求項14に記載の吸入器。
【請求項16】
前記移送要素は、近位位置と遠位位置との間でシャフト上を摺動可能である、請求項13~15のいずれか一項に記載の吸入器。
【請求項17】
前記シャフト上の前記移送要素の動きは、スクリューの電動回転によって作動される、請求項16に記載の吸入器。
【請求項18】
前記移送要素は、前記吸入器の指定されたキャビティ内への前記カートリッジの挿入を案内するような形状および大きさである1つ以上の傾斜面が形成された遠位ヘッドを備える、請求項13~17のいずれか一項に記載の吸入器。
【請求項19】
前記カートリッジが前記吸入器に対してロック位置にあるとき、前記移送要素、前記ユニットカップラ、および前記ソース材料ユニットは、互いに対して直線的に整列される、請求項13~18のいずれか一項に記載の吸入器。
【請求項20】
吸入器と共に使用するように構成されたカートリッジからソース材料ユニットを引っ張る方法であって、
複数のソース材料ユニットと、前記ソース材料ユニットのうちの1つとインターロックするように構成されたユニットカップラとを備えるカートリッジを吸入器に装填することと、
インターロックしたソース材料ユニットを前記カートリッジから前記吸入器内の使用位置に引っ張る準備として前記ユニットカップラと同時に係合しながら、前記カートリッジを前記吸入器にロックすることと、を含む、方法。
【請求項21】
提供された前記カートリッジ内の前記ユニットカップラは、前記吸入器に装填される前に、ソース材料ユニットとインターロックされる、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記ユニットカップラへソース材料ユニットをインターロックすることは、前記カートリッジを前記吸入器にロックすることと同時に行われる、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記カートリッジを装填することは、前記カートリッジからの、または前記カートリッジへの移動が可能にされる位置にその移動が制限される位置から、前記ユニットカップラの移動を可能にするために、前記カートリッジの制限フレームを解除することを含む、請求項20~22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
前記ソース材料ユニットが使用された後、前記ソース材料ユニットを前記カートリッジ内に戻すことをさらに含む、請求項20~23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
前記ユニットカップラを係合させることは、移送要素が前記ユニットカップラに接続する位置に前記吸入器の前記移送要素を移動させることを含む、請求項20~24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
前記移送要素は、前記ソース材料ユニットを、前記ソース材料ユニットが前記吸入器の気流路と連通する使用位置に移動させる、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記移送要素は、前記ソース材料ユニットに熱および/または電流が印加されて、ソース材料から少なくとも1つの活性物質を放出する使用位置に前記ソース材料ユニットを移動させる、請求項25または26に記載の方法。
【請求項28】
前記カートリッジを装填することは、前記吸入器のキャビティに対して前記カートリッジを整列させることを含む、請求項20~27のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
前記吸入器に対して前記カートリッジをロックすることは、前記吸入器の移送要素を前記カートリッジの前記ユニットカップラと直線的に整列させる、請求項20~28のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願]
本出願は、2018年10月28日に出願された米国仮特許出願第62/751,636号からの優先権の利益を主張し、その内容は参照により全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
[発明の分野と背景]
本発明は、そのいくつかの実施形態において、吸入器と共に使用するためのソース材料カートリッジに関し、より詳細には限定はしないが、カートリッジから吸入器内の使用位置へおよび/または使用位置からソース材料ユニットを移送することに関する。
【0003】
本出願人による米国特許第9,802,011号は「気化投与のための計量された用量の物質を調製し、管理し、および/または投与するための装置および方法が記載されている。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの植物性物質を含む用量カートリッジが植物性物質と密接に接触するカートリッジに一体化された加熱要素を含む。いくつかの実施形態では、カートリッジに取り付けられた用量が、使用前に、任意選択でカルーセルの形態でマガジンに格納される。マガジンから、加熱要素を作動させる電動気化チャンバへのカートリッジの移送は、機械的ピックアップ手段によって提供される」(要約)を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】米国特許第9,802,011号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
いくつかの実施形態の態様によれば、吸入器と共に使用するためのカートリッジであって、複数のソース材料ユニットと、カートリッジが吸入器に動作可能に取り付けられたときに、ユニットカップラの操作がインターロックされたソース材料ユニットをカートリッジから離れるように、またはカートリッジ内に戻るように移動させるように、ソース材料ユニットの各々に選択的にインターロックするように構成されたユニットカップラと、を備え、ユニットカップラおよびソース材料ユニットの各々は、一方の突出部が他方のそれぞれの凹部内に嵌合するインターロック幾何学的形状で形成される、カートリッジを提供する。
【0006】
いくつかの実施形態の態様によれば、吸入器と共に使用するためのカートリッジであって、複数のソース材料ユニットと、ソース材料ユニットの各々に選択的にインターロックするように構成されたユニットカップラと、を備えるハウジングを備え、ユニットカップラは、インターロックされたソース材料ユニットと共にハウジングから離れるように、またはハウジング内に戻るように配置および構成され、ユニットカップラおよびソース材料ユニットの各々は、一方の突出部が他方のそれぞれの凹部内に嵌合するインターロック幾何学的形状で形成される、カートリッジを提供する。
【0007】
いくつかの実施形態では、ユニットカップラは、ソース材料ユニットの各々に画定されたそれぞれの凹部内に嵌合するような形状およびサイズの遠位突出部を備える。いくつかの実施形態では、カートリッジのハウジングは、2つの移動経路である、複数のソース材料ユニットがユニットカップラを通過して摺動するように構成される第1の経路と、第1の経路でユニットカップラにインターロックされたソース材料ユニットが第2の経路に沿ってユニットカップラと一緒に移動するように構成される第2の経路と、を画定する幾何学的形状を備える。いくつかの実施形態では、第1の経路は、ユニットカップラに対するソース材料ユニットの回転運動のために構造化され、第2の経路は、インターロックされたユニットカップラおよびソース材料ユニットの結合直線運動のために構造化される。いくつかの実施形態では、複数のソース材料ユニットはカルーセル上に配置され、ユニットカップラに対して回転可能であり、ユニットカップラは、カルーセルに対して半径方向外側に配置される。いくつかの実施形態では、ユニットカップラが、カートリッジのハウジングの通路に位置する。いくつかの実施形態では、ユニットカップラは、カートリッジが吸入器に対して最終位置に着座したときに、移送要素と直線的に位置合わせされる。いくつかの実施形態では、カートリッジのハウジングの外部側面にはバルジが形成され、ユニットカップラの少なくとも一部は、バルジの内部側面上でバルジ内に延在する。いくつかの実施形態では、ハウジングは実質的に丸みを帯びており、バルジは、カートリッジが収容される吸入器内の指定されたキャビティに対してカートリッジを整列させるように配置されている。いくつかの実施形態では、ユニットカップラは、所与の時間に1つのソース材料ユニットのみにインターロックし、そのソース材料ユニットのみが、カートリッジから引き離されるか、またはカートリッジ内に戻され得る。いくつかの実施形態では、バルジはソース材料ユニットの厚さに一致する幅を有する通路を画定し、その結果、1つのソース材料ユニットのみが、所与の時間に通路を通過することができる。いくつかの実施形態では、カートリッジは、カートリッジからのユニットカップラの移動を防止する第1の位置と、制限フレームの開口部がユニットカップラと整列してその移動を可能にする第2の位置との間で移動可能である、制限フレームを備える。いくつかの実施形態では、ソース材料カートリッジと共に使用するための吸入器は、ソース材料ユニットを吸入器本体内の使用位置に引っ張るために、ユニットカップラと係合するような形状およびサイズの移送要素を備える。いくつかの実施形態では、移送要素の遠位端は、摺動フィットカップリングによってカートリッジのユニットカップラに取り付けられるように成形される。いくつかの実施形態では、移送要素の遠位端はT字型である。いくつかの実施形態では、移送要素は、近位位置と遠位位置との間でシャフト上を摺動可能である。いくつかの実施形態では、シャフト上の移送要素の動きは、スクリューの電動回転によって作動される。いくつかの実施形態では、移送要素が、吸入器の指定されたキャビティ内へのカートリッジの挿入を案内するような形状および大きさである1つ以上の傾斜面が形成された遠位ヘッドを備える。いくつかの実施形態では、カートリッジが吸入器に対してロック位置にあるとき、移送要素、ユニットカップラ、およびソース材料ユニットは、互いに対して直線的に整列される。
【0008】
いくつかの実施形態の態様によれば、吸入器と共に使用するように構成されたカートリッジからソース材料ユニットを引っ張る方法であって、複数のソース材料ユニットと、ソース材料ユニットのうちの1つとインターロックするように構成されたユニットカップラとを備えるカートリッジを吸入器に装填することと、インターロックしたソース材料ユニットを吸入器内の使用位置に引っ張る準備としてユニットカップラと同時に係合しながら、カートリッジを前記吸入器にロックすることと、を含む方法を提供する。いくつかの実施形態では、提供されたカートリッジ内のユニットカップラは、吸入器に装填される前に、ソース材料ユニットとインターロックされる。いくつかの実施形態では、ユニットカップラへソース材料ユニットをインターロックすることは、カートリッジを吸入器にロックすることと同時に行われる。いくつかの実施形態では、カートリッジを装填することは、カートリッジからの、またはカートリッジへの移動が可能にされる位置にその移動が制限される位置から、ユニットカップラの移動を可能にするために、カートリッジの制限フレームを解除することを含む。いくつかの実施形態では、方法は、ソース材料ユニットが使用された後、前記ソース材料ユニットを前記カートリッジ内に戻すことをさらに含む。いくつかの実施形態では、ユニットカップラを係合させることは、移送要素がユニットカップラに接続する位置に吸入器の移送要素を移動させることを含む。いくつかの実施形態では、移送要素は、ソース材料ユニットを、ソース材料ユニットが吸入器の気流路と連通する使用位置に移動させる。いくつかの実施形態では、移動要素が、ソース材料ユニットに熱および/または電流が印加されて、ソース材料から少なくとも1つの活性物質を放出する使用位置にソース材料ユニットを移動させる。いくつかの実施形態では、カートリッジを装填することは、吸入器のキャビティに対してカートリッジを整列させることを含む。いくつかの実施形態では、吸入器に対してカートリッジをロックすることは、吸入器の移送要素をカートリッジのユニットカップラと直線的に整列させる。
【0009】
いくつかの実施形態の態様によれば、複数のソース材料ユニットを含むソース材料カートリッジと共に使用するための吸入器であって、吸入器は、吸入器内の近位位置と、カートリッジが吸入器上に装填されたときにカートリッジに到達するように構成された遠位位置との間で移動して、吸入器内の使用位置へのソース材料ユニットの移送を作動させるように構成された移送要素を備え、移送要素の遠位端は、カートリッジの回転が破壊されないか、さもなければ移送要素を損傷しないように、装填されたカートリッジに対して成形され、位置決めされる、吸入器を提供する。いくつかの実施形態では、吸入器と、複数のソース材料ユニットと、ソース材料ユニットの各々に選択的にインターロックするように構成されたユニットカップラとを含むカートリッジと、を含む、キットを提供する。いくつかの実施形態では、移送要素は、移送要素がその遠位位置にあるとき、ユニットカップラに接続するように構成される。いくつかの実施形態では、カートリッジは実質的に丸く、バルジを含み、移送要素の遠位端は、その遠位位置において、カートリッジのバルジが着座するインデンテーションに隣接して延在する。
【0010】
いくつかの実施形態の態様によれば、吸入器と、吸入器と共に使用するためのソース材料カートリッジとを備えるキットであって、カートリッジはRFIDタグを備え、吸入器は、カートリッジのソース材料ユニットの使用に関するカートリッジのデータのRFIDタグを読み取り、および書き込むように構成された、キットを提供する。
【0011】
いくつかの実施形態の態様によれば、吸入器と共に使用するためのカートリッジであって、カートリッジはハウジングを含み、ハウジングは、カルーセル内に配置された複数のソース材料ユニットと、ハウジングの外部側面に配置されたバルジと、を備え、バルジは、カートリッジが吸入器内に配置されたとき、カルーセルの時計回り方向および反時計回り方向の少なくとも1つに回転を制限するように配置され、回転は、各ソース材料ユニットが使用するために一度だけアクセスできる角度位置に制限される、カートリッジが提供される。
【0012】
いくつかの実施形態の態様によれば、吸入器と共に使用するためのカートリッジであって、カートリッジは、カルーセル内に配置された複数のソース材料ユニットを備え、カルーセルの回転は、時計回りおよび反時計回りのうちの少なくとも一方で、第1のソース材料ユニットを通過しない範囲に制限され、既に使用されたソース材料ユニットへの接近を妨げる。いくつかの実施形態では、カルーセルの回転は、時計回りおよび反時計回りの両方向に制限される。
【0013】
いくつかの実施形態の態様によれば、カルーセルのスロット内に配置された複数のソース材料ユニットを備える、吸入器と共に使用するためのカートリッジであって、カルーセル内のスロットの最後の10%のうちの1つ以上は、カートリッジが完全に使用されたことを識別するためのインジケータを備える、カートリッジを提供する。いくつかの実施形態では、インジケータは、ソース材料ユニットを含まない空のスロットを含む。いくつかの実施形態では、インジケータは、導電性部材を含まないユニットを含む。任意選択的に、ユニットは(例えば、ソース材料ユニットよりも電流に対する抵抗が著しく低いか、または高いことによって、またはスロットからの取り外しに対して抵抗性であることによって、および/または、光学センサ等により検出される、異なる色および/または形状を有することによって)インジケータであると他の方法で識別される。
【0014】
いくつかの実施形態の態様によれば、吸入器と共に使用するためのカートリッジであって、カートリッジは、カルーセル上に配置された複数のソース材料ユニットと、隣接するソース材料ユニットの間に延在してカルーセルの回転を妨げる1つ以上の歯を備えるストッパと、を含む、カートリッジを提供する。
【0015】
いくつかの実施形態の態様によれば、吸入器で使用するためのカートリッジであって、カートリッジは、ハウジングと、ハウジングに対して積み重ねられまたは回転整列された複数のソース材料ユニットと、隣接するソース材料ユニット間に配置された少なくとも1つのインジケータと、を備える、カートリッジを提供する。いくつかの実施形態では、カートリッジは包装され、エアシールされたカートリッジであり、少なくとも1つのインジケータは、カートリッジの製造中に配置される。いくつかの実施形態では、インジケータは、カートリッジ内のソース材料ユニットの総数の少なくとも70%の構造とは異なる構造を有する空のスロットまたはソース材料ユニットを備える。いくつかの実施形態では、ソース材料ユニットの使用、ソース材料ユニットの内容、ハウジングに対する少なくとも1つのインジケータの相対位置、インジケータに対する複数のソース材料ユニットのそれぞれの相対位置のうちの1つ以上に関するデータを含むか、または記録するように構成されたRFIDタグを備える。いくつかの実施形態では、カートリッジを受容するように構成された吸入器デバイスであって、吸入器は、カートリッジをその中に受容するような形状および大きさであるキャビティと、インジケータの位置に基づいて、カートリッジの1つ以上のソース材料ユニットの相対位置を推測するように構成されたコントローラと、を備える、吸入器デバイスを提供する。いくつかの実施形態では、コントローラは、光学センサおよび電気抵抗センサのうちの少なくとも1つから受信した信号に基づいて、インジケータの位置を推測する。いくつかの実施形態では、カートリッジのRFIDタグにデータを読み書きするように構成された回路を備え、コントローラは、インジケータの現在位置がRFIDタグのデータと相関するかどうかを判定して吸入器のキャビティ内のカートリッジの位置を検証するように構成される。
【0016】
いくつかの実施形態の態様によれば、吸入器デバイスと共に使用可能なカートリッジ内の1つ以上のソース材料ユニットの相対位置を識別する方法であって、カートリッジを吸入器デバイスに取り付けることと、吸入器デバイスの回路を介して、カートリッジ内の1つ以上のインジケータ位置、または少なくとも1つの空のスロットおよび複数のソース材料ユニットを含むパターンを識別することと、識別されたインジケータの位置またはインジケータを含むパターンに基づいて、1つ以上のソース材料ユニットの相対位置を推測することと、を含む、方法を提供する。
【0017】
いくつかの実施形態の態様によれば、複数のソース材料ユニットを含むカートリッジと共に使用するための吸入器であって、吸入器は、カートリッジを受容するためのキャビティを画定するハウジングと、カートリッジが配置されるキャビティの表面に、またはその直下に構成される回転ギアであって、回転ギアは、挿入されると、カートリッジの回転を作動させて、複数のソース材料ユニットを移動させるように構成される、回転ギアと、を備える、吸入器を提供する。いくつかの実施形態では、吸入器のハウジングのカバードアによって接触されると、クラッチを回転ギアと係合するように移動させる突出要素をさらに備える。
【0018】
特に定義されていない限り、本明細書で使用されているすべての技術的および/または科学的な用語は、本発明が関連する技術分野の通常の技術者によって一般的に理解されているのと同じ意味を持つ。本明細書に記載されたものと同様または同等の方法および材料を、本発明の実施または試験に使用することができるが、例示的な方法および/または材料を以下に記載する。矛盾がある場合は、定義を含む特許明細書が優先される。また、材料、方法、および例は例示に過ぎず、必ずしも限定的であることを意図していない。
【図面の簡単な説明】
【0019】
本発明のいくつかの実施形態は、添付の図面を参照して、例示としてのみ説明される。ここで図面を詳細に参照すると、示された特定事項は例示であり、本発明の実施形態の説明を目的としたものであることが強調される。これに関連して、図面を用いた説明は、本発明の実施形態がどのように実施され得るかを当業者に明らかにするものである。
図1図1は、いくつかの実施形態による、吸入器と、複数のソース材料ユニットを含むカートリッジとを備えるシステムのブロック図である。
図2図2は、いくつかの実施形態による、複数のソース材料ユニットおよびユニットカップラを含むカートリッジに動作可能に結合されるように構成された吸入器を使用する一般的な方法のフローチャートである。
図3図3は、いくつかの実施形態による、カートリッジに含まれるソース材料ユニットと係合するための機構の断面図である。
図4A図4Aは、いくつかの実施形態による、図3の機構の一部の詳細図である。
図4B図4Bは、いくつかの実施形態による、スライダの形態の移送要素の詳細図である。
図4C図4Cは、いくつかの実施形態による、スライダの形態の移送要素の詳細図である。
図5A図5Aは、いくつかの実施形態による、例えば図3に示されるような機構の断面図、およびユニットカップラの等角投影図である。
図5B図5Bは、いくつかの実施形態による、例えば図3に示されるような機構の断面図、およびユニットカップラの等角投影図である。
図6A1図6A1は、いくつかの実施形態による、ユニットカップラおよび複数のソース材料ユニットを含むカートリッジを吸入器に関して使用位置に位置決めするプロセスの側面図である。
図6A2図6A2は、いくつかの実施形態による、ユニットカップラおよび複数のソース材料ユニットを含むカートリッジを吸入器に関して使用位置に位置決めするプロセスの側面図である。
図6A3図6A3は、いくつかの実施形態による、ユニットカップラおよび複数のソース材料ユニットを含むカートリッジを吸入器に関して使用位置に位置決めするプロセスの側面図である。
図6B1図6B1は、いくつかの実施形態による、ユニットカップラおよび複数のソース材料ユニットを含むカートリッジを吸入器に関して使用位置に位置決めするプロセスの等角投影図である。
図6B2図6B2は、いくつかの実施形態による、ユニットカップラおよび複数のソース材料ユニットを含むカートリッジを吸入器に関して使用位置に位置決めするプロセスの等角投影図である。
図6B3図6B3は、いくつかの実施形態による、ユニットカップラおよび複数のソース材料ユニットを含むカートリッジを吸入器に関して使用位置に位置決めするプロセスの等角投影図である。
図7A図7Aは、いくつかの実施形態による、カートリッジからソース材料を引くプロセスを説明する。
図7B図7Bは、いくつかの実施形態による、カートリッジからソース材料を引くプロセスを説明する。
図7C図7Cは、いくつかの実施形態による、カートリッジからソース材料を引くプロセスを説明する。
図8A図8Aは、いくつかの実施形態による、バルジを構成するカートリッジの一例である。
図8B図8Bは、いくつかの実施形態による、ユニットカップラを示すバルジの詳細図である。
図9A図9Aは、いくつかの実施形態による、最初に挿入された位置にある、例えば図8A~Bに示されるようなカートリッジを含む吸入器の図である。
図9B図9Bは、いくつかの実施形態による、使用位置にある、例えば図8A~Bに示されるようなカートリッジを含む吸入器の図である。
図10A図10Aは、いくつかの実施形態による、ソース材料カートリッジが受容される吸入器キャビティの異なる図である。
図10B図10Bは、いくつかの実施形態による、ソース材料カートリッジが受容される吸入器キャビティの異なる図である。
図10C図10Cは、いくつかの実施形態による、ソース材料カートリッジが受容される吸入器キャビティの異なる図である。
図11A図11Aは、いくつかの実施形態による、カートリッジの制限フレームおよび移動ストップ、ロックされた位置および放出された位置を示す。
図11B図11Bは、いくつかの実施形態による、カートリッジの制限フレームおよび移動ストップ、ロックされた位置および放出された位置を示す。
図11C図11Cは、いくつかの実施形態による、カートリッジの制限フレームおよび移動ストップ、ロックされた位置および放出された位置を示す。
図12図12は、いくつかの実施形態による、カートリッジのロック機構を同時に解除するカートリッジ装填方法のフローチャートである。
図13図13は、いくつかの実施形態による、完全に使用されたカートリッジを識別するための方法のフローチャートである。
図14A図14Aは、いくつかの実施形態による、ユニットカップラを備えるリニアカートリッジの内部図である。
図14B図14Bは、いくつかの実施形態による、ユニットカップラを備えるリニアカートリッジの外観図である。
図15A図15Aは、いくつかの実施形態による、クラッチおよびギア機構を備える、カートリッジを受容するための吸入器キャビティの断面図である。
図15B図15Bは、いくつかの実施形態による、ギア機構の動作に関連する構成要素を備える、カートリッジを受容するための吸入器キャビティの断面図である。
図15C図15Cは、いくつかの実施形態による、ギア機構の動作に関連する構成要素を備える、カートリッジを受容するための吸入器キャビティの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明は、そのいくつかの実施形態では、吸入器と共に使用するためのソース材料カートリッジに関し、より詳細には、限定はしないが、カートリッジから吸入器内の使用位置へおよび/または使用位置からソース材料ユニットを移送することに関する。
【0021】
本発明のいくつかの実施形態の一態様は、吸入器と共に使用するためのカートリッジに関し、カートリッジは、複数のソース材料ユニットと、ソース材料ユニットと係合するように構成されたユニットカップラと、を備える。いくつかの実施形態では、ユニットカップラはカートリッジの通路内に少なくとも部分的に延びるように配置され、その結果、カートリッジを吸入器に装填すると、ユニットカップラはアクセス可能である。いくつかの実施形態では、ユニットカップラは第1のソース材料ユニットに取り付けられ、ユニットの使用後、ユニットはユニットカップラと共にカートリッジに戻される。次いで、カートリッジ内の複数のソース材料ユニットを前進させることができ、異なるソース材料をユニットカップラに取り付ける。任意選択的に、ソース材料ユニットがユニットカップラに対して移動される間、ユニットカップラの位置は同じ状態を保つ。代替的に、ユニットカップラがソース材料ユニットに対して移動する。
【0022】
いくつかの実施形態では、ユニットカップラは、例えばユニットカップラの一部分がユニットの一部分内に受け入れられるような形状および大きさである(またはその逆)、干渉嵌めカップリングによってソース材料ユニットに結合される。いくつかの実施例では、ソース材料ユニットの各々は、ユニットカップラまたはその一部分を受容するように成形および/または寸法決めされた幾何学的空間を有して形成される。いくつかの実施形態では、ユニットカップラは、ソース材料ユニットのそれぞれの凹部内に受け入れられる突出部を含むか、または逆に、ソース材料ユニットはユニットカップラのそれぞれの凹部内に受け入れられる突出部を含む。他の実施形態は、ユニットカップラとソース材料ユニットとの間の異なるタイプの接続、例えば、ルースフィット接続、摺動フィット接続、第3の要素(例えば、ネジ)を介する取り付け、および/または他の接続タイプを含んでもよい。
【0023】
いくつかの実施形態では、ユニットカップラは、カートリッジが吸入器に装填される前であっても、第1のソース材料ユニットに接続される。ユニットカップラとすでにインターロックされている第1のソース材料ユニットの潜在的な利点は、カートリッジを吸入器に装填する際に、すでにインターロックされたソース材料ユニットを、吸入器内の使用位置に直ちに(自動的に、またはユーザの起動に応答して)移送することができることを含むことができる。代替的に、カートリッジのユニットカップラは、いかなるソース材料ユニットにも最初に取り付けられない。これは、カートリッジの安全な使用に寄与し、使用のためにソース材料ユニットを引き出すプロセスが、カートリッジの装填と同時に、またはその後に行われ得る、ユニットカップラを第1のソース材料ユニットとインターロックさせる追加のステップを必要とするので、違反の危険性を低減する。
【0024】
いくつかの実施形態では、カートリッジが2つの移動経路、すなわち、選択されたソース材料ユニットがユニットカップラとインターロックするまで、ソース材料ユニットがユニットカップラを通過して摺動する第1の経路と、インターロックされたユニットカップラおよびソース材料ユニットが一緒に移動し、例えば、吸入器内の使用位置に引っ張られるか、またはカートリッジ内に押し戻される第2の経路とを支持するように構成される。いくつかの実施形態では、第1の経路において、ソース材料ユニットはカートリッジ内で内部回転する。いくつかの実施形態では、第2の経路において、ユニットカップラおよびインターロックされたソース材料ユニットは一緒に直線軸に沿って移動し、例えば、カートリッジのハウジングに対して半径方向外側に延びる。いくつかの実施形態では、第2の経路に沿った移動が第1の経路に沿った移動に対して実質的に垂直な平面上で行われる。
【0025】
本発明のいくつかの実施形態の一態様は、吸入器内の使用位置にソース材料ユニットを出し入れすることに関し、移送は、吸入器およびカートリッジの両方の要素を一緒に組み立てることによって可能になる。いくつかの実施形態では、移送要素などの吸入器の1つ以上の要素がカートリッジのユニットカップラに動作可能に取り付けられると、ソース材料ユニットを引っ張って使用することができる。
【0026】
いくつかの実施形態では、吸入器上へのカートリッジの装填および/または吸入器の指定された凹部またはキャビティへのカートリッジの位置決めは、同時に、吸入器の移送要素をカートリッジのユニットカップラに接続し、ユニットカップラは次に(付随してまたは後に)ソース材料ユニットに取り付けられる。いくつかの実施形態は、2つ以上のユニットカップラ、例えば、2つ、3つ、5つ、10個のユニットカップラ、または中間の、より多数の、またはより少数のユニットカップラを含むことができる。任意選択的に、複数のユニットカップラは、所与の時間に複数のソース材料ユニットを収集するために使用される。いくつかの実施形態では、吸入器の移送要素は、複数のユニットカップラに取り付けられるように構成される。代替的に、吸入器は複数の移送要素を備え、各移送要素はユニットカップラと係合するように構成される。
【0027】
いくつかの実施形態では、ユニットカップラがすでに第1のソース材料ユニットに取り付けられている状態でカートリッジが提供される。任意選択的に、吸入器上へのカートリッジの装填は、同時に、移送要素をユニットカップラに係合させ、第1のソース材料ユニットを直ちに使用することができる。代替的に、ユニットカップラおよび第1のソース材料ユニットは、カートリッジを吸入器に装填したときにのみ接続される。
【0028】
動作中、いくつかの実施形態によれば、移送要素は、吸入器の動作によって少なくとも1つの活性物質をソース材料から放出することができるユーザ位置にソース材料ユニットをもたらすように移動する(例えば、摺動する)ように構成される。いくつかの実施形態では、移送要素は、例えば、取り付けられたソース材料ユニットと共にユニットカップラをカートリッジの方向に押し戻すことによって、使用済みユニットをカートリッジに戻す。
【0029】
いくつかの実施形態では、使用位置は、ユニットが気流路と連通して配置される位置を含む。いくつかの実施形態では、使用位置は、少なくとも1つの活性物質を蒸発させるように、ユニットのソース材料を加熱することができる位置を含む。任意選択的に、ソース材料は、加熱要素によって、ソース材料ユニットの少なくとも一部分に電流を伝導することによって、ユニットを加熱チャンバおよび/または他の中に配置することによって加熱される。いくつかの実施形態では、使用位置は、吸入器のハウジング内の位置を含み、そこではソース材料ユニットが1つ以上のクランプ要素によって定位置にクランプされる。任意選択的に、クランプ要素は、電極などの電気接点を備える。
【0030】
いくつかの実施形態では、連続したソース材料ユニットの使用位置への引っ張りは、前に使用されたユニットが移送要素およびユニットカップラによってカートリッジ内に戻された場合にのみ行われ得る。任意選択的に、カートリッジが吸入器に対して所定の位置に維持される限り、移送要素およびユニットカップラは、互いに取り付けられたままである。任意選択的に、移送要素およびユニットカップラは、ソース材料ユニットがカートリッジ内に配置されない限り、互いに取り付けられたままである。
【0031】
いくつかの実施形態では、ソース材料ユニット(任意選択で、カートリッジの最後のユニット)は、カートリッジが新しいカートリッジと交換される間、依然としてユニットカップラに取り付けられている吸入器の内側に留まることができる。任意選択的に、新しいカートリッジは、前のカートリッジが使用された後に、前のカートリッジのソース材料ユニットを受容するための空のスロットを含む。いくつかの実施形態では、吸入器コントローラはそのような交換を可能にするようにプログラムされる(いくつかの実施形態では再プログラムされる)。
【0032】
いくつかの実施形態では、カートリッジは1つ以上の表示スロットを備える。いくつかの実施形態では、表示スロットはセクション間に分配され、各セクションは1つ以上のソース材料ユニットを含む。いくつかの実施形態では、複数のソース材料ユニットのシーケンスの後に、複数の表示スロットが続く。任意選択的に、表示スロットは、異なるタイプのソース材料および/またはそれらの組み合わせを有するユニット間で分離するように配置される。追加的または代替的に、カートリッジ内の所定の位置に配置された表示スロット(または複数のそのような表示スロット)は、スロットの番号付けが吸入器メモリによって使用される数と相関することを確認するものとして、特定の位置(単一の表示スロットの場合の表示スロット自体など)をマークするように動作可能であってもよい。追加的にまたは代替的に、表示スロットは、1つ以上の表示スロットに対する相対位置によって各ソース材料ユニットをマークし、それによって、ソース材料ユニットのタイプおよび/または数、および/またはソース材料ユニットが以前に使用されたかどうかを識別するように動作可能であってもよい。追加的にまたは代替的に、表示スロットは、例えば、一旦使用されると、ソース材料ユニットを指定された位置に挿入するための記憶装置として使用されてもよい。
【0033】
いくつかの実施態様において、表示スロットは、導電性部材を含まないユニットを含む。任意選択的に、ユニットは(例えば、ソース材料ユニットよりも電流に対する抵抗が著しく低いか、または高いことによって、またはスロットからの取り外しに対して抵抗性であることによって)表示スロットであると他の方法で識別される。
【0034】
任意選択的に、表示スロットの少なくともいくつかは空のスロットである。いくつかの実施形態では、空のスロットがセクション間に分配され、各セクションは1つ以上のソース材料ユニットを含む。いくつかの実施形態では、複数のソース材料ユニットのシーケンスの後に、複数の空のスロットが続く。任意選択的に、空のスロットは、異なるタイプのソース材料および/またはそれらの組み合わせを有するユニット間で分離するように配置される。追加的にまたは代替的に、カートリッジ内の所定の位置に配置された空のスロット(または複数のそのような空のスロット)は、スロットの番号付けが吸入器メモリによって使用される数と相関することを確認するために、特定の位置(単一の空のスロットの場合には空のスロット自体など)をマークするように動作可能であってもよい。追加的にまたは代替的に、空のスロットは、1つ以上の空のスロットに対するその相対位置によって各ソース材料ユニットをマークし、それによって、ソース材料ユニットのタイプおよび/または数、および/またはソース材料ユニットが以前に使用されたかどうかを識別するように動作可能であってもよい。追加的にまたは代替的に、空のスロットは、例えば、一旦使用されると、ソース材料ユニットを指定された位置に挿入するためのストレージとして使用されてもよい。
【0035】
一例では、ソース材料ユニットはカルーセルから吸入器内の使用位置に引き出される。ソース材料の使用中または使用後に、空のスロットをユニットカップラに合わせて、カルーセルを回転させる。次いで、使用済みソース材料ユニットを、引き抜かれたスロットとは任意選択で異なる空のスロットに戻すことができる。任意選択的に、このプロセスは複数のソース材料ユニットについて繰り返され、潜在的に、すべての使用済みユニットをカルーセルの定義された領域に配置する。任意選択的に、ソース材料ユニットは、任意の順序で、さもなければ選択された順序で(すなわち、カルーセル上のユニットの位置に対応する順番の順序とは対照的に)使用され、次いで、順番に配置された空のスロットに戻すことができる。
【0036】
いくつかの実施形態では、1つ以上の表示スロットは、カートリッジのソース材料ユニット間の所定の位置に(例えば、カートリッジの製造中に)事前に配置される。いくつかの実施形態では、パッケージ化されたカートリッジ(例えば、空気密封パッケージ内)はカートリッジに沿った所定の位置(例えば、カルーセルに沿った所定の位置)に複数の表示スロットを含む。
【0037】
いくつかの実施形態では、吸入器の制御システム(例えば、吸入器コントローラ)は、吸入器へのカートリッジの最初の挿入時、および/またはすでに挿入されたカートリッジの使用中に、1つ以上の表示スロットを「予測する(expect)」。一例では、コントローラは、カートリッジの挿入時に1つ以上の表示スロットの位置を識別し、それによって、カートリッジが正しい位置および/または整列に配置されたことを検証することができる。
【0038】
いくつかの実施形態では、制御システム(例えば、吸入器コントローラ)は、不一致、すなわち、ソース材料ユニットが予想された表示スロット、または表示スロットが予想された場所におけるソース材料ユニットを識別するように構成される。識別された不一致があると、システムは、例えばカートリッジを正しい位置に回転させることによって、位置を自動的に修正することができる。代替的に、識別された不一致があれば、システムは警告を発してもよく、この警告はカートリッジの位置を手動で修正するようにユーザに示してもよい。追加的にまたは代替的に、システムは、別の方法で、動作障害に関してユーザに警告する。
【0039】
任意選択的に、表示スロットは空のスロットであり、識別はセンサ(例えば、機械および/または光学センサ)を介して、および/またはユニットとの電気的接触が形成されたときに、回路の電気抵抗の変化を検出することによって行われる。
【0040】
いくつかの実施形態では、吸入器内の制御システム(例えば、吸入器コントローラ)は、どのソース材料ユニットが現在使用されているか、どのソース材料ユニットが以前に使用されているか、次回の使用にどれを意図しているか、などを識別するように構成される。任意選択的に、識別はセンサ(例えば、機械および/または光学センサ)を介して、および/または、ユニットとの電気的接触が形成されたときに、回路の電気抵抗の変化を検出することによって行われる。任意選択的に、コントローラは、カートリッジ内のユニットの事前に定義された順序(例えば、システムに事前にプログラムされた順序またはハードワイヤードされた順序)に基づいて、ソース材料ユニットの1つ以上の特性(例えば、現在の位置または来るべき位置、内容)を識別する。任意選択的に、コントローラは、1つ以上の表示スロットの現在位置に従って、ソース材料ユニットの1つ以上の特性を識別する。任意選択的に、コントローラは、ソース材料ユニットおよび表示スロットを含むパターンを識別することによって、ソース材料ユニットの1つ以上の特性を識別する(例えば、表示スロットが複数のソース材料ユニット(例えば、2、3、4、5つのソース材料ユニット)に隣接して検出されるパターンは、例えば、特定の既知のタイプのソース材料を含むセクタの開始を示す)。任意選択的に、表示スロットは空のスロットであり、パターンは、一連の空のスロットおよびソース材料ユニットを含む。任意選択的に、カートリッジは、カートリッジの内容および/またはユニットの順序および/または表示スロットの数および/または位置に関する情報で符号化された、RFIDなどのコンピュータ可読IDを備える。
【0041】
いくつかの実施形態では、連続したユニットは、移送要素およびユニットカップラが、ユニットカップラの少なくとも一部、および任意選択で移送要素の一部もカートリッジのハウジングに入った「引っ張り準備完了(ready to pull)」位置に戻された場合にのみ引き出すことができる。移送要素-ユニットカップラアセンブリの「引っ張り準備完了」位置への戻しによる連続したユニットのコンディショニング使用のいくつかの潜在的な利点は、誤使用を減らし、違反のリスクを減らし、現在カートリッジ内で使用されていないソース材料ユニットを保護することを含むことができる。
【0042】
いくつかの実施態様において、移送要素-ユニットカップラ-ユニットアセンブリは、3つの要素が互いに対して直線的に整列するように配置される。一例では、カートリッジは実質的に丸みを帯びており、3つの要素はカートリッジの半径方向軸の延長部に沿って整列されている。いくつかの実施形態では、移送要素の移動も、同じ直線経路に沿って行われる。一例では、カートリッジは実質的に直線状であり、3つの要素はカートリッジの長手方向軸に対して垂直に整列される。いくつかの実施形態では、移送要素の移動も、同じ直線経路に沿って行われる。引っ張り/押し込み要素とユニットとが互いに対して直線的に整列する配置の潜在的な利点は、アセンブリの機械的動作を単純化すること、破損のリスクを低減すること、および、例えば、移動の完全な経路と欠陥のあるものとの間を区別するために、動作中のアセンブリの現在のステータスの検出を容易にすることを含むことができる。
【0043】
追加的にまたは代替的に、いくつかの実施形態では、ユニットカップラは、例えば、ユニットカップラが平面の内外に回転するように枢動可能であり、任意選択で、それとともに取り付けられたソース材料ユニットを運ぶように、直線引っ張りおよび押し込みとは異なる方法でユニットを移動させるように構成することができる。
【0044】
いくつかの実施形態では、移送要素は、シャフトを移動し、それとともにユニットカップラ(および、順にソース材料ユニット)を引っ張るスライダから構成される。いくつかの実施形態では、スライダの遠位ヘッドは、ユニットカップラの近位部分に締まり嵌めによって嵌合するような形状および/またはサイズである。いくつかの実施形態では、スライダの遠位ヘッドは、装填中にカートリッジを案内するように成形された湾曲面および/または1つ以上の傾斜面を備え、任意選択で、吸入器に対してカートリッジを最終(および任意選択でロックされた)位置に導くことをアシストする。
【0045】
いくつかの実施形態では、スライダが電動スクリューによって作動され、そのスクリューは、回転の際に、シャフト上でスライダを(回転方向に応じて)近位方向または遠位方向に移動させる。シャフト上のスライダの動きは、(ユニットカップラを介して取り付けられている)取り付けられたソース材料ユニットを使用位置に導く。
【0046】
本発明のいくつかの実施形態の一態様は、吸入器と共に使用するためのカートリッジに関し、カートリッジは、吸入器内の指定されたキャビティに対するカートリッジの位置合わせをアシストするように配置された外側に延びるバルジを備えて形成される。いくつかの実施形態では、カートリッジを吸入器に装填する間、バルジは吸入器キャビティ内の指定された溝内に着座し、カートリッジが回転すると、バルジは、バルジ内からの1つ以上の要素(例えば、ユニットカップラ)が吸入器の1つ以上の要素(例えば、移送要素)と整列してそれらを係合する角度位置に移動する。任意選択的に、カートリッジの回転は、整列された要素を介在させ、その結果、吸入器に対するカートリッジのロックをもたらす。
【0047】
いくつかの実施形態では、バルジは、カートリッジの他の対称的な断面プロファイルを破壊し、従って、吸入器キャビティ内へのカートリッジの初期配置を容易にし、使用のためにカートリッジを装填するのに必要な時間および労力を潜在的に低減することができる。
【0048】
いくつかの実施形態では、カートリッジのユニットカップラは、少なくとも部分的にバルジ内に延在する。任意選択的に、ユニットカップラがバルジの通路に対して移動されるとき(ユニットカップラが吸入器の方向に引かれるときなど)、(バルジの2つの対向する壁の間に画定される)通路は、ソース材料ユニットの引っ張り(または戻り)を可能にするように露出される。いくつかの実施形態では、通路は、単一のソース材料物質ユニットを通過させるのに十分な幅のみである。カートリッジに出入りする通路のサイズ(および、ユニットカップラによって遮断される時間の少なくとも一部)が制限されるように構成されたバルジを備えるカートリッジのいくつかの潜在的な利点は、カートリッジ内のソース材料ユニットの汚染の危険性を低減すること、カートリッジに入り得る塵または他の破片の量を低減すること、望ましくない蒸発を引き起こし得るソース材料ユニットに向かう空気流の侵入を低減すること、誤用または違反の危険性を低減することを含み得る。
【0049】
いくつかの実施形態の態様は、吸入器と共に使用するためのソース材料カートリッジに関し、カートリッジは、カートリッジが吸入器に動作可能に取り付けられていない場合に、カートリッジ内のソース材料ユニットの使用を防止する1つ以上の安全ロックを備える。いくつかの実施形態では、安全ロックは、ユニットカップラのカートリッジからの移動を妨げる仕方で、ユニットカップラと位置合わせされる制限フレームを備える。いくつかの実施形態では、指定されたキャビティ内にカートリッジを位置決めする際、および/またはキャビティに対してカートリッジを配向する際(例えば、回転)、制限フレームは、ユニットカップラに対して異なる位置合わせに移動され、ユニットカップラが通過することを可能にする。別の安全ロックは、作動中に、カートリッジ内のソース材料ユニットの内部移動を阻止し、例えば、移動の経路を妨げることによってユニットの内部回転を阻止するストッパを含んでもよい。任意選択的に、ストッパは、例えばカートリッジ上のカバードアを閉じることによって、吸入器キャビティ内でのカートリッジの位置決め中に解除される。
【0050】
いくつかの実施形態の一態様は、吸入器と共に使用するためのソース材料カートリッジに関し、カートリッジは、例えば、カートリッジの構造的バリエーションを介して、すべてのソース材料ユニットが使用されたことを吸入器に示すように構成される。任意選択的に、カートリッジのユニットの最後の10%、最後の20%、最後の5%、または最後の1つまたは2つは、カートリッジが完全に使用されたことを示すためのインジケータを含む。いくつかの実施形態では、インジケータは、ソース材料ユニット内、カートリッジのハウジング内、および/またはソース材料ユニットが配置されるスロット内の構造的バリエーションである。構造的バリエーションの例には、カルーセルのスロットに配置されるソース材料ユニットが含まれ、カルーセル内の最後のスロット(またはいくつかのスロット)は空のまま(ソース材料ユニットを含まない)である。別の例では、構造的バリエーションは、例えば、ユニットのフレームのみを含む、ソース材料を含まない(最後に、または最後のスロットに対して所定の位置に配置される)カートリッジを含む。別の例では、構造バリエーションは、導電性部材を含まないカートリッジを含む。いくつかの実施形態では、構造的バリエーションは、導電性部材もソース材料も含まない。いくつかの実施形態では、2つ以上の異なるまたは同じ構造バリエーションは、同じカートリッジにおいて、例えば最後の2つまたは3つのスロットにおいて使用される。任意選択的に、構造的バリエーションは、機械的および/または電気的に、ソース材料ユニットを引っ張る、および/または他の方法で使用するプロセスに影響を及ぼす。
【0051】
いくつかの実施形態の態様は、すでに使用されたカートリッジのソース材料ユニットへのアクセスを防止するために、回転が制限される回転可能なソース材料カートリッジに関する。いくつかの実施形態では、回転は、360度、180度、90度、または中間、より大きい、またはより小さい角度に制限される。カートリッジは、時計回りおよび/または反時計回りに回転可能であってもよい。
【0052】
いくつかの実施形態の態様は、吸入器と共に使用するためのソース材料カートリッジに関し、カートリッジは、読み取り可能および書き込み可能なRFIDタグなどの識別タグを備える。いくつかの実施形態では、RFIDタグに書き込まれた情報は、カートリッジが吸入器での使用が許可されているものとして識別する。いくつかの実施形態では、RFIDタグは、カートリッジからのソース材料の以前の使用に関するデータ、例えば、使用されたソース材料ユニットの数、使用された特定のソース材料ユニット、使用されたソース材料のタイプ、ソース材料の最後のユニットが使用された日付または時間、および/または他の使用関連データを含む。
【0053】
いくつかの実施形態では、吸入器は、カートリッジの使用の進行を検出および/または追跡するように構成される。いくつかの実施形態では、吸入器コントローラは、使用されるソース材料ユニットの数、および/または使用のために依然として利用可能なソース材料ユニットの数をカウントまたは指標付けするようにプログラムされる。追加的にまたは代替的に、内部メモリはユニットを追跡する。追加的に又または代替的に、吸入器は、(例えば、コントローラを介して)、カートリッジの使用状況を追跡するために、外部メモリまたはデータベース、例えば、クラウドベースのメモリと通信する。
【0054】
いくつかの実施形態では、ソース材料ユニットおよび/またはソース材料ユニットが配置されるカートリッジスロットは、識別マーキングを含む。任意選択的に、識別マーキングを示すデータは、カートリッジに関連付けられたRFIDタグを介して取得可能である。
【0055】
いくつかの実施形態の態様は、吸入器と、吸入器と共に使用するためのソース材料カートリッジとを含むキットに関し、カートリッジは、吸入器によって読み取り可能および/または書き込み可能なRFIDタグなどの識別タグを含む。いくつかの実施形態では、RFIDタグ上の情報に従って、吸入器は、適切なカートリッジが使用のために挿入されたことを識別する。いくつかの実施形態では、吸入器は、カートリッジからのソース材料の使用に関するデータ、例えば、使用されたソース材料ユニットの数、使用された特定のソース材料ユニット、使用されたソース材料のタイプ、ソース材料の最後のユニットが使用された日付または時間、および/または他の使用関連データをRFIDタグに書き込むように構成される。
【0056】
本明細書で言及されるように、「インジケータ(indicator)」、「表示スロット(indication slot)」、「表示ユニット(indication unit)」は、空のスロット(ソース材料を含まないスロット、または隣接するソース材料ユニットの間に形成される空間)、異なる構造および/または形状を備えるユニット、例えば、導電性部材を含まないユニット、カートリッジ内のユニットの総数の少なくとも55%、少なくとも70%、少なくとも85%、または中間、より大きい、またはより小さいパーセンテージとは異なる形状のユニット、カートリッジ内のソース材料ユニットの大部分とは異なる形状のユニット、カートリッジ内での使用に引き入れられる「標準(standard)」ソース材料ユニットとは異なる構造を有するユニット、のうちの1つ以上を含むことができる。「インジケータ」、「表示スロット」、「表示ユニット」は、ソース材料で充填されてもよく、または充填されなくてもよい。
【0057】
いくつかの実施形態では「インジケータ」、「表示スロット」、「表示ユニット」はセンサによって識別可能である。任意選択的に、センサは機械センサである。任意選択的に、センサは、表示計に接触すると、異なる電気抵抗または0の電気抵抗を検出するセンサのような電気センサである。任意選択的に、センサは、インジケータの異なる色、色の欠如(例えば、空のスロットが使用される場合)、および/または他を検出する光ベースのセンサのような光学センサである。
【0058】
追加的にまたは代替的に、「インジケータ」、「表示スロット」、「表示ユニット」は、例えば、インジケータの所定の位置に基づいて、システムのコントローラによって認識可能である。任意選択的に、カートリッジ内のインジケータの所定の位置は、カートリッジ自体上(例えば、RFIDタグ上)にコード化され、および/またはシステム内にプログラムされる。
【0059】
本発明の少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、その出願書面において、以下の説明に記載され、および/または図面および/または実施例に示される構成要素および/または方法の構成および配置の詳細に必ずしも限定されないことを理解されたい。本発明は他の実施形態が可能であり、または様々な方法で実施または実行されることが可能である。
【0060】
ここで図面を参照すると、図1は、複数のソース材料物質ユニット105を収容するカートリッジ103を受け入れ、および/またはそうでなければそれに取り付けるように構成された吸入器101を備えるシステムのブロック図である。吸入器101は、カートリッジ103と共に示されている。いくつかの実施形態では、カートリッジ103は、カートリッジ内からのソース材料ユニット105と吸入器の移送要素109との間を連結するように構成されたユニットカップラ107を備える。
【0061】
動作中、いくつかの実施形態によれば、移送要素109は、ユニットカップラ107と係合して、ユニット105を吸入器デバイス内の使用位置に引っ張るか、動かすか、または別の動きを作動させる。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの活性物質は、放出機構113によってユニット105から放出される。いくつかの実施形態では、放出機構は、例えば、空気の流れがユニット内のソース材料に流入し、それを通って流れることができるように、ユニットを気流路と連通させることを含む。いくつかの実施形態では、放出機構は、ソース材料の加熱を作動させるために、ユニットを電気接点(例えば、電極)と係合させることを含む。任意選択的に、ユニットは、吸入器の気流路内でクランプされる位置に運ばれ、その間、ユニット内に含まれるソース材料は加熱されて気化される。
【0062】
いくつかの実施形態では、ユニット105の使用後、ユニットは、ユニットカップラおよび移送要素アセンブリによってカートリッジに戻される。任意選択的に、ユニットカップラおよび移送要素は、カートリッジ内のユニットの前進機構が(手動および/または自動で)作動される間、互いに取り付けられたままであり、ソース材料ユニット(任意に、後続のもの)を、それがユニットカップラ107と係合する位置に移動させる。いくつかの実施形態では、後続ユニットは、ユニットカップラがカートリッジ内に少なくとも部分的に戻された(例えば、少なくとも部分的にカートリッジのハウジング内に戻された)場合にのみ、ユニットカップラによって係合され得る。いくつかの実施形態では、ユニットカップラは、戻されたユニットの相対位置によって設定される程度まで、カートリッジ内に戻される。例えば、ユニットカップラは、ソース材料ユニットが例えば、カートリッジのハウジングの内壁に遭遇するまで、所定の限界でカートリッジ内に進められると、「完全停止(complete stop)」に到達する。任意選択的に、ユニットカップラは、戻されるときに、カートリッジのハウジング内に完全に受け入れられる。いくつかの実施形態では、カートリッジが吸入器に機能的に連結されている限り、ユニットカップラおよび移送要素は互いに取り付けられたままである。いくつかの実施形態では、カートリッジを取り外すと(例えば、すべてのソース材料ユニットが完全に使用されたとき)、移送要素がユニットカップラから取り外され、カートリッジを取り外すか、または新しいカートリッジと交換することができる。吸入器の移送要素がカートリッジのユニットカップラに連結されている場合にのみソース材料ユニットの使用を可能にする潜在的な利点は、望ましくない使用および/または違反の危険性を低減すること、例えば、(例えば、破損したカートリッジから)ユニットを手動で拾い上げ、それを吸入器に使用するために配置できることを妨げることを含み得る。別の潜在的な利点は、例えば、異なる色に着色されたユニットカップラを介して、異なるソース材料を含むカートリッジなどの異なるカートリッジ間の視覚的区別を提供することを含み得る。
【0063】
いくつかの実施形態では、ユニットカップラ107は、カートリッジ103の外部ハウジング上にバルジ111を画定するような形状および/または大きさおよび/または位置にされる。本明細書に示す例では、カートリッジのハウジングは実質的に丸みを帯び(例えば、円盤状)、ユニットカップラは周囲から半径方向外側に延び、丸みを帯びたハウジングに対して突出部を形成する。
【0064】
いくつかの実施形態では、ユニットカップラ107によって画定されるバルジ111は、吸入器の移送要素によって係合されるカートリッジに対して突出するため、吸入器への取り付け時のカートリッジの位置合わせを容易にする。
【0065】
いくつかの実施形態では、ソース材料ユニットが通過するカートリッジ開口部に(少なくとも部分的に)配置されたユニットカップラ107を有することは、カートリッジに入り得る空気流、ほこり、破片、および/または他の汚染の量を低減し、従って、ソース材料ユニットを損傷から保護する。追加的にまたは代替的に、カートリッジ開口部に(少なくとも部分的に)配置されたユニットカップラ107を有することは、ソース材料ユニットに沿った空気の移動を低減または防止し、従って、ソース材料からの揮発性物質の蒸発および損失を低減することができる。
【0066】
いくつかの実施形態は、空のカートリッジの将来の使用を防止または妨げるように、例えば、カートリッジ内の最後のソース材料ユニットの使用に続いて実施される、ユニットカップラを破壊する、または別様にユニットカップラ機能を制限する機構を含んでもよい。
【0067】
いくつかの実施形態では、カートリッジ103は、複数のソース材料ユニット、例えば、5、10、50、60、75、70、100、200、または中間の、より多い、またはより少ない量のソース材料ユニットを含む。任意選択的に、ユニットは直列に配置される。いくつかの実施形態では、ユニットは、カルーセルまたはディスクのような構造に沿って整列され、各ターンで異なるユニットがユニットカップラと係合するように回転される。代替的な構造は、ユニットが上下に積み重ねられるか、または一方が他方に隣接して整列される直線カートリッジを含んでもよい。
【0068】
いくつかの実施形態では、ユニット105は、1つ以上のソース材料を含み、ソース材料の加熱によって1つ以上の活性物質がそこから放出される。いくつかの実施形態では、ソース材料物質はプラント物質を含む。いくつかの実施形態では、物質は、Cannabis sativa、Cannabis indica、Cannabis ruderalis、Acacia spp、Amanita muscaria、Yage、Atropaballadonna、Areca catechu、Brugmansia spp.、 Brunfelsia latifolia、Desmanthus illinoensis、Banisteriopsis caapi、Trichocereus spp.、Theobroma csacao、Caspicum spp、Cestrum spp、Erythroxylum coca、Solenostemon scutellarioides、Arundo donax、Coffea arabica、Datura spp.、Desfontania spp.、Diplopterys cabrerana、Ephedra sinica、Claviceps purpurea、Paullinia cupana、Argyreia nervosa、Hyoscyamus niger、Tabernanthe iboga、Lagochilus inebriens、Justicia pectoralis、Sceletium tortuosum、Piper methysticum、Catha edulis、Mitragyna speciosa、Leonotis leonurus、Nymphaea spp.、Nelumbo spp.、Sophora secundiflora、Mucuna pruriens、Mandragora officinarum、Mimosa tenuiflora、Ipomoea violaces、Psilocybe spp.、Panaeolus spp.、Myristica fragrans、Turbina corymbosa、Passiflora incarnata、Lophophora williamsii、Phalaris spp.、Duboisia hopwoodii、Papaver somniferum、Psychotria viridis, spp.、Salvia divinorum、Combretum quadrangulare、Trichocereus pachanoi、Heimia salicifolia、Stipa robusta、Solandra spp.、Hypericum perforatum、Peganum harmala、Tabernaemontana spp.、Camellia sinensis、Nicotiana tabacum、Nicotiana rustica、Virola theidora、Voacanga africana、Lactuca virosa、Artemisia absinthium、Ilex paraguariensis、Anadenanthera spp.、Corynanthe yohimbe、Calea zacatechichi、Coffea spp.(Rubiaceae)、Sapindaceae spp.、Camellia spp.、Malvaceae spp.、Aquifoliaceae spp.、Hoodia spp.、Chamomilla recutita、Passiflora incarnate、Camellia sinensis、Mentha piperita、Mentha spicata、Rubus idaeus、Eucalyptus globulus、Lavandula officinalis、Thymus vulgaris、Melissa officinalis、Tobacco、Aloe Vera、Angelica、Anise、Ayahuasca(Banisteriopsis caapi)、Barberry、Black Horehound、Blue Lotus、Burdock、Camomille/Chamomile、Caraway、Cat's Claw、Clove、Comfrey、Corn Silk、Couch Grass、Damiana、Damiana、Dandelion、Ephedra、Eucalyptus、Evening Primrose、Fennel、Feverfew、Fringe Tree、Garlic、Ginger、Ginkgo、Ginseng、Goldenrod、Goldenseal、Gotu Kola、Green Tea、Guarana、Hawthorn、Hops、Horsetail、Hyssop、Kola Nut、Kratom、Lavender、Lemon Balm、Licorice、Lion's Tail(Wild Dagga)、Maca Root、Marshmallow、Meadowsweet、Milk Thistle、Motherwort、Passion Flower、Passionflower、Peppermint、Prickly Poppy、Purslane、Raspberry Leaf、Red Poppy、Sage、Saw Palmetto、Sida Cordifolia、Sinicuichi(Mayan Sun Opener)、Spearmint、Sweet Flag、Syrian Rue(Peganum harmala)、Thyme、Turmeric、Valerian、Wild Yam、Wormwood、Yarrow、Yerba Mate、およびYohimbe、ならびにそれらの任意の部分および任意の組み合わせからなる群より選択される少なくとも1つの植物性物質を含む。
【0069】
ソース材料物質から放出される活性物質の例としては、限定されるものではないが、Δ9-テトラヒドロカンナビノール(THC)、カンナビジオール(CBD)、カンナビジェロール(CBG)、カンナビクロメン(CBC)、カンナビノジオール(CBN)、カンナビシクロオール(CBDL)、カンナビシクロオール(CBL)、カンナビエルソイン(CBE)、カンナビジバリン(CBDV)、テトラヒドロカンナビバリン(THCV)およびカンナビトリオール(CBT)、および/または脱炭酸時にそのような活性物質を形成する対応するカンナビノイド酸を含む。
【0070】
いくつかの実施形態では、ユニット105は少なくとも1つの活性物質を担持する材料(例えば、植物性物質)を含み、任意選択で、活性物質の輸送、機械的安定化、および/または(例えば、加熱による)揮発もしくは蒸発のための追加の要素を含む。いくつかの実施形態では、ユニットは、吸入器を介して選択された数の吸入にわたって、例えば、1、2、3、4、7、10回以下の吸入、または中間の、より多い、もしくはより少ない量にわたって、吸入しているユーザに送達するための活性物質材料を含む。いくつかの実施形態では、ユニット105は、吸入器を使用して患者に肺送達するための単回の薬物用量を含む。
【0071】
いくつかの実施形態では、ソース材料は、平坦化された形態でソース材料ユニット105内に配置される。任意選択的に、ソース材料は、活性物質を抽出するために空気を吸引するか、さもなければ空気が材料を通過することができるように配置される。いくつかの実施形態では、材料は、例えば、2つの最大の面を通って、およびそれらの間の空気流を可能にするのに十分に薄い、多孔質または脆性の材料の平坦な広がりを備えるパレットとして配置される。
【0072】
一例では、ユニットは、対向するメッシュ構造の間に保持されるソース材料のパレットを備える。参照により本明細書に組み込まれる本出願人による米国特許第9,802,011号に記載されているようなソース材料ユニットもまた、本出願によって企図される。(ソース材料ユニットに相当する「用量カートリッジ(dose cartridge)」の言及を参照のこと)。
【0073】
図2は、いくつかの実施形態による、複数のソース材料ユニットおよびユニットカップラを含むカートリッジに動作可能に結合されるように構成された吸入器を使用する一般的な方法のフローチャートである。
【0074】
いくつかの実施形態では、複数のソース材料ユニットおよびユニットカップラを備えるカートリッジは、吸入器上に装填される(201)。任意選択的に、カートリッジは、吸入器本体内の指定された開口部、空洞、または凹部内に受容される。代替的に、カートリッジは、少なくともユニットカップラが移送要素などの吸入器の1つ以上の要素によってアクセス可能であるように、吸入器本体に動作可能に取り付けられる。
【0075】
いくつかの実施形態では、カートリッジの装填(および/または他の挿入または取り付け)は、同時に、カートリッジ内のユニットカップラと係合する吸入器の移送要素の移動を駆動する。ユニットカップラは、順に、カートリッジ内のソース材料ユニットにすでに結合され(例えば、第1のユニットに直列に結合され)、移送要素-ユニットカップラ-ユニットアセンブリは、引っ張り準備完了位置にもたらされる。いくつかの実施形態では、カートリッジはインターロック機構によって適所に嵌合し、インターロック機構は、カートリッジのユニットカップラへの吸入器の移送要素の取り付けをさらに作動させる。使用の準備を整えるためにソース材料ユニットの係合を自動的に開始するカートリッジ装填の潜在的な利点は、吸入器の使用者に対する時間および労力の節約を含み得る。
【0076】
いくつかの実施形態では、吸入器は、ソース材料ユニットを使用するように作動され、ユニットは、ユニットカップラを介して、任意選択でユニットカップラのみを介して、アクセス可能である(203)。任意選択的に、ユニットは、移送要素-ユニットカップラセンブリによって吸入器の本体内に引き込まれる。いくつかの実施形態では、ソース材料ユニットは、ユニットカップラに係合されることなく、移動させて使用する(例えば、引っ張る)ためにアクセスすることができない。これは、望ましくない使用を防止し、過剰な使用を制限し、カートリッジが指定された吸入器でのみ使用され得ることを確実にし得る。任意選択的に、ユニットカップラは、吸入器の適合する移送要素のみに取り付け、インターロックし、または他の方法で接続するように、構成される。
【0077】
いくつかの実施形態では、任意選択で、第1のソース材料ユニットの使用に続いて、カートリッジの前進が作動されて、第2のソース材料ユニットの使用を可能にする(205)。いくつかの実施形態では、第2のユニットは、ユニットカップラまたはユニットカップラの少なくとも一部分がカートリッジのハウジングによって画定される管腔内など、カートリッジ内に戻されたときにのみアクセス可能である。任意選択的に、使用済みソース材料ユニットは、カートリッジ内の元の位置に戻される。代替的に、使用済みソース材料ユニットは、同じカートリッジ内の異なるスロットに戻されるか、または異なるカートリッジに戻される。いくつかの実施形態では、カートリッジの前進によって、ユニットカップラと接触するように第2のユニットが移動する。任意選択的に、移送要素-ユニットカップラ-ユニットが一旦インラインになると、使用のために第2のユニットを移送(例えば、引っ張る)することができるように、移送要素はユニットカップラに取り付けられたままである。
【0078】
いくつかの実施形態では、カートリッジの前進は、回転など、カートリッジ内のソース材料ユニットの内部移動によって実行される。いくつかの実施形態では、1つ以上のユニットはカートリッジ前進中にスキップ(ジャンプオーバー)されて、後続のユニット以外のソース材料ユニットに到達することができる。いくつかの実施形態では、回転および/またはスキップは、例えば、それらの内容および/またはそれらの以前の使用に基づいて、特定のソース材料ユニットを選択するように、1つ以上の方向で実行されてもよい。
【0079】
いくつかの実施形態では、カートリッジ内のソース材料ユニットの回転および/またはカートリッジ全体(例えば、カートリッジのハウジングを含む)の回転は、1つ以上のギアによって作動される。一例では、1つ以上の回転ギアは、キャビティ内に挿入されたときにカートリッジと係合するのに適した位置で吸入器のハウジング内に構成される。
【0080】
いくつかの実施形態では、カートリッジの前進は、吸入器のコントローラによって制御される。任意選択的に、カートリッジの前進は、カートリッジ内のソース材料ユニットの内容および/またはそれらの以前の使用に従って制御され、例えば、コントローラは、1つ以上のユニットがスキップされ、任意選択でユニットが2回以上使用されないように前進を作動させるようにプログラムされる。いくつかの実施形態では、カートリッジ内のユニットは、異なるソース材料および/または異なる濃度の活性物質および/または異なる量のソース材料を含んでもよい。任意選択的に、コントローラは、ユーザのために選択された所定のレジメンに従って、カートリッジ内のユニットの前進を制御する。任意選択的に、コントローラは、ユニット内に残っている活性物質の量および/またはユニットからすでに抽出されている量に従って、使用するための使用済みユニットを選択する。
【0081】
図3は、いくつかの実施形態に従う、ユニットを使用位置に移すためにカートリッジ内に収容されたソース材料ユニットと係合するための機構の断面図である。
【0082】
いくつかの実施形態では、ユニットカップラ301は、ソース材料ユニット303と、この例では引き出しスライダ305の形態の移送要素との間で結合する。いくつかの実施形態では、ユニットカップラは、ユニット303に係合するような形状および/または大きさである遠位部分307と、スライダ305に係合するような形状および/または大きさである近位部分309とを備える。任意選択的に、ユニットカップラおよびユニットは、互いに介在する幾何学的部分を介して結合され、例えば、要素の一方に画定された凹部および他方の要素にそれぞれ形作られた突出部を含む。任意選択的に、ユニットカップラおよびスライダは、互いに介在する幾何学的部分を介して結合され、例えば、要素の一方に画定された凹部および他方の要素にそれぞれ形作られた突出部を含む。
【0083】
いくつかの実施形態では、例えば図4Aの詳細図で見ることができるように、ユニットカップラ301の遠位部分307は、ユニット303の接続部分内に位置し、この例ではラッチ下顎として形成される。ユニットカップラの近位部分309は、スライダ305の遠位ヘッド311に嵌合する。この例では、ユニットカップラの近位部分309は、スライダの遠位ヘッド311が摺動可能に受け入れられる開口部325を有する、矩形断面を有するフレームとして形成される。いくつかの実施形態では、遠位ヘッド311は実質的にT字型である。いくつかの実施形態では、開口部325は、スライダのT字型ヘッドを受容するような形状および大きさである。T字型ヘッドの潜在的な利点は、ユニットカップラの強い把持を得て、その引っ張りおよび/または押し込みを容易にすることを含むことができる。
【0084】
いくつかの実施形態では、例えば図4Bに示されるように、スライダの遠位ヘッド311は1つ以上の傾斜面を備える。いくつかの実施形態では、遠位ヘッド311は、カートリッジの挿入を容易にするように角度が付けられた主傾斜面313を含み、吸入器に対してカートリッジを配置しながら、少なくともある程度の移動を可能にする。いくつかの実施形態では、傾斜面313は、カートリッジが収容される吸入器キャビティに対してカートリッジを最終位置に案内するのをアシストする。任意選択的に、スライダ遠位ヘッド311は、カートリッジ挿入との干渉を低減するように選択された湾曲を有するように形成される。いくつかの実施形態では、遠位ヘッド311は、例えばカートリッジをロック位置に案内するために、吸入器に対するカートリッジの回転時に、スライダの遠位ヘッド311上へのユニットカップラ301の嵌合を容易にするように角度が付けられた1つ以上の副傾斜面315を含む。
【0085】
図3に戻って、いくつかの実施形態では、シャフトおよびねじアセンブリによって、スライダ305の移動が作動される。動作中、ねじ319は(例えば、モータ、一組のギア、および/または他の電気機械的または純粋に機械的な作動手段によって)回転され、スライダ305の本体321の移動を駆動して、シャフト323上を近位方向または遠位方向に(回転方向に応じて)摺動させる。スライダがシャフト上で遠位または近位に移動すると、それとともにユニットカップラ301を運び、それが次にソース材料ユニット303を運ぶ。
【0086】
いくつかの実施形態では、スライダ305の本体321は、シャフト323が貫通して延びる溝327(図4C参照)を備える。任意選択的に、溝は、スライダが、遠位または近位方向に移動するときに、回転、例えばその長手方向軸の周りで回転するのを防止する。
【0087】
上述したユニット移送機構は一例として提供され、他の機構、例えば、プーリ、磁石に基づく作動、スライダの手動移動、ばねに基づく作動および/またはカートリッジから、少なくとも1つの活性物質がユニット内に収容されたソース材料から放出され得る位置にソース材料ユニットを移動させるように構成された他の機構を使用してもよいことに留意されたい。
【0088】
いくつかの実施形態では、ユニットカップラ301には1つ以上のインデンテーション329が形成される。任意選択的に、(331で部分的に示される)制限フレームは、(例えば、カートリッジが吸入器に動作可能に取り付けられる前に)ユニットカップラが移動することを防止するために、インデンテーション329内に嵌合するように成形される。
【0089】
図5A~Bは、いくつかの実施形態による、例えば図3に示されるような機構の断面図、およびユニットカップラの等角投影図である。図5Aは、カートリッジが吸入器の指定されたキャビティ(この図には示されていない)に着座しているときのカートリッジのハウジング501をさらに示す。観察できるように、いくつかの実施形態では、ユニットカップラ301は、ハウジング501内から近位方向に延びており、ユニットカップラの少なくとも一部分はハウジングによって画定される周囲(この例では丸みを帯びた周囲)の外側に配置されている。任意選択的に、ユニットカップラの少なくとも一部分は、カートリッジのバルジ内に位置する。
【0090】
さらに観察できるように、いくつかの実施形態では、遠位ヘッド311などのスライダ305の少なくとも一部分は、ユニットカップラ301と係合したときにカートリッジのバルジに入る。任意選択的に、スライダ305(または一般に任意の伝達要素)は、移動が制限され、および/またはカートリッジ内に全く延びないか、またはバルジの管腔よりも遠く延びないように十分に短い。移送要素の到達範囲を制限する潜在的な利点は、機械的損傷の危険性を低減すること、カートリッジ内の汚染の危険性を低減すること、および/または誤用の危険性を低減することを含み得る。
【0091】
図5Bは、ソース材料ユニット303に取り付けられたユニットカップラ301をさらに示す。
【0092】
図6A1~B3は、いくつかの実施形態による、吸入器に対して位置決めされるユニットカップラを含むカートリッジを位置決めし、任意選択でロックするプロセスの側面図(6A1、6A2、6A3)および等角投影図(6B1、6B2、6B3)である。
【0093】
いくつかの実施形態では、カートリッジは吸入器に形成された指定されたキャビティまたは凹部内に配置される。任意選択的に、カートリッジは、吸入器に対してロックされた位置に移動される。いくつかの実施形態では、カートリッジは、回転、直線移動、押し下げ、摺動、および/または磁気吸引によってロックされる。
【0094】
本明細書に示される例(6A1および6B1を参照)では、カルーセル型カートリッジ601は、カートリッジのバルジ603(その中からユニットカップラ605が延在する)が引き出しスライダ607に隣接しているが、まだ接触していないように、最初に吸入器に対して配置される。任意選択的に、遠位ヘッド609は、カートリッジのハウジングの周囲に沿って、ユニットカップラの開口部619と位置合わせされる。
【0095】
いくつかの実施形態では、カートリッジの角度位置を設定することによって、例えば、図6A2および6B2に示されるように、カートリッジを時計回りに回転させることによって、ユニットカップラ605はそれがスライダ607に接続する位置まで進められる。本明細書に示される例では、スライダの遠位ヘッド609は、フレーム613内など、ユニットカップラのそれぞれの幾何学的形状内に受容される。
【0096】
いくつかの実施形態では、吸入器に対するカートリッジの移動(例えば、回転、持ち上げ、横方向の移動)が制限される。一例では、カートリッジの回転は、スライダの遠位ヘッド609に遭遇すると、バルジ603の壁621によって停止されてもよい。追加的にまたは代替的に、カートリッジの回転は、カートリッジが着座する吸入器の凹部またはキャビティの湾曲によって、および/またはスナップ嵌め機構によって設定される。
【0097】
いくつかの実施形態では、例えば図6A3および6B3に示される最終位置で、カートリッジは吸入器とインターロックされ、スライダ、ユニットカップラ、およびソース材料ユニット615のうちの1つは、例えばカートリッジの半径方向軸617に沿って、互いに対して直線的に整列される。
【0098】
いくつかの実施形態では、ユニットカップラおよびスライダは、カートリッジの使用の残りの間、互いに接続されたままであり、(例えば、カートリッジを逆方向に回転させることによって)カートリッジを吸入器から取り外すと、切断される。
【0099】
いくつかの実施形態では、カートリッジのソース材料ユニットのカルーセルは、一方のユニットから他方のユニットへ前進するように、時計回りおよび/または反時計回りに回転されるように構成される。いくつかの実施形態では、ソース材料ユニットは連続的に使用するために引っ張られる。あるいは、ソース材料ユニットは異なる順序で使用するために引っ張られる。
【0100】
いくつかの実施形態では、カートリッジの回転(時計回りまたは反時計回り)は制限される。いくつかの実施形態では、カートリッジの回転は、カートリッジの第1のソース材料ユニットによって設定される程度に制限され、その結果、第1のユニットの位置を通過する回転は制限される。いくつかの実施形態では、各方向におけるカートリッジの回転は、最大360度に制限される。他の実施形態では、カートリッジの回転は、180度、90度、または中間、より大きい、またはより小さい回転角度に制限されてもよい。カートリッジの回転を完全な円(しかしそれ以上ではない)に制限する潜在的な利点は、すでに使用されたソース材料ユニットへの不注意なアクセスを回避することを含み得る。
【0101】
図7A~Cは、いくつかの実施形態による、カートリッジからソース材料ユニットを引き出すプロセスを示す。
【0102】
図7Aでは、スライダ701はシャフト703に対して最遠位位置にあり、一方、スライダの遠位ヘッド705(7B参照)はカートリッジ711のバルジ709内のユニットカップラ707(7B参照)と係合する。図7Bにおいて、スライダ701はシャフト703に対して中間位置にあり、ユニットカップラ707ならびにユニットカップラに結合され、カートリッジから外側に向かって取り外されるソース材料ユニット721を引っ張る。いくつかの実施形態では、この例に示されるように、スクリュー713の回転によってスライダの移動が作動される(図3も参照)。図7Cでは、ユニット721はカートリッジから完全に出ており、スライダ701はシャフト703に対して最も近位の位置にある。
【0103】
いくつかの実施形態では、通路715はバルジ709の対向する壁717の間に画定される。任意選択的に、通路715は、ソース材料ユニット721が摺動可能に通過するのに十分な幅である。いくつかの実施態様では、通路715の寸法(例えば、幅)は、例えば、一度に1つのユニットのみを通過させるように、ユニット721の厚さに従って選択される。限定された通路のいくつかの潜在的な利点には、危険性のある誤動作(例えば、ユニット以上の望ましくない引っ張り)を低減すること、湿気などの外部条件へのカートリッジの内容物の曝露を低減すること、汚染および破片へのカートリッジの内容の曝露を低減すること、およびユニットが指定されたスロット内に容易に引っ張られるかまたは押し込まれることができるように、吸入器および/またはカートリッジ内の指定されたスロットに対してソース材料ユニットを整列させることが含まれ得る。いくつかの実施形態では、バルジの対向する壁は、移送要素のT字型遠位ヘッドなどのT字型要素の通過を可能にするように成形される。
【0104】
図8A~Bは、いくつかの実施形態による、バルジ(8A)を備えるカートリッジの図であり、バルジの詳細図は、ユニットカップラ(8B)を示す。いくつかの実施形態では、カートリッジ801は、カートリッジの外面から突出するバルジ803を備える。任意選択的に、カートリッジの内側に位置するユニットカップラ805の少なくとも一部分は、バルジ内に延在する(図8Bの拡大図参照)。いくつかの実施形態では、ユニットカップラ805は、その近位面にテール突出部825を備えて形成される。任意選択的に、カートリッジが吸入器キャビティ内に配置され、次いで最終使用位置まで回転されると、テール突出部825は、吸入器キャビティの壁に形成されたそれぞれの溝内で摺動し、カートリッジを最終位置に案内する。
【0105】
いくつかの実施形態では、バルジ803は、吸入器デバイス(本明細書では図示せず)の指定された凹部に対してカートリッジを整列させるのをアシストするような、位置、形状、および/または大きさである。任意選択的に、バルジ803は、カートリッジのハウジングの外周に対して、1、3、5、10、20mm、または中間の、より長い、またはより短い距離の間の距離811まで延在する。任意選択的に、バルジ803は、カートリッジの中心から5、10、20、50、80mmまたは中間、より長いまたはより短い距離の間の半径方向距離813まで延在する。
【0106】
いくつかの実施形態では、カートリッジ801は、使用の進行を示すための、例えば、ユニットカップラに現在結合されているソース材料ユニットの数を示すためのウィンドウ807を含む。いくつかの実施形態では、カートリッジ801には中央開口部809が形成される。任意選択的に、挿入の間、開口部809は、開口部に通されるのに適したピンまたは他の構造(この図には示されていない)上に通され、カートリッジの位置決めを容易にする。いくつかの実施形態では、例えば、カートリッジが所定の位置に配置された後に吸入器のカバードア(本明細書では図示せず)を閉めると、ピンは、カートリッジ内のソース材料ユニットの内部回転を設定する回転駆動機構に係合するか、さもなければ作動し、任意選択で、異なるユニットを各回転でユニットカップラと接触するように位置決めする。
【0107】
いくつかの実施形態では、カートリッジは実質的に丸みを帯びているが、円形ではない。この例では、カートリッジ801は、第1の半径を有する第1の部分817、および異なる半径を有する第2の部分819を含む。非対称プロファイルを備えるカートリッジの潜在的な利点は、挿入中に吸入器キャビティに対するカートリッジの位置合わせを容易にすることを含み得る。
【0108】
いくつかの実施形態では、カートリッジはRFIDタグなどの識別タグを備える。いくつかの実施形態では、識別タグは、カートリッジに関するデータ、例えば、カートリッジ内のソース材料ユニットの数、ソース材料のタイプ、活性物質のタイプ、活性物質の量、どのソース材料が各ソース材料ユニットに含まれるか(例えば、カートリッジ内の異なるユニットが異なるソース材料を含む場合)、カートリッジ内の各ソース材料ユニットの位置、製造日、有効期限、バッチ情報、使用情報、および/または他のカートリッジ関連データを含む。いくつかの実施形態では、吸入器は、RFIDリーダ/ライタを備えるか、またはRFIDリーダ/ライタに関連付けられる。いくつかの実施形態では、RFIDリーダ/ライタはその装填時にカートリッジを識別する。いくつかの実施形態では、RFIDリーダ/ライタは、カートリッジのタグにデータ、例えば、カートリッジから使用されたソース材料ユニットの量、使用されたソース材料ユニットの番号付けおよび/または位置(一例では、ユニットがカートリッジ内のそれぞれの位置に従って連続的に番号付けされるが、任意の順序で使用することができる)、抽出されたおよび/または各使用されたユニット内に残った活性物質の量、および/または他のカートリッジ使用関連データを、書き込むようにプログラムされる。
【0109】
図9A~Bは、いくつかの実施形態による、最初に挿入された位置(図9A)および最終(任意選択でロックされた)位置(図9B)にある、例えば図8A~Bに示されるようなカートリッジを含む吸入器の図である。
【0110】
いくつかの実施形態では、吸入器901は、カートリッジ、例えば、図8A~Bに示されるようなカートリッジ801を受容するためのキャビティ903を備える。いくつかの実施形態では、吸入器はカートリッジを配置または取り外すために開閉することができるカバードア905を備える。いくつかの実施形態では、カバードア905は、カートリッジをわずかに移動させるように、例えば、閉鎖中にカートリッジを吸入器キャビティに対して最終位置に押すように成形される。任意選択的に、カバードアは、ユニットカップラがその最遠位位置に戻っていない場合、カバードアの開放を防止するロックを備える。
【0111】
図9Aでは、カートリッジは最初の挿入時にキャビティ内に着座した状態で示されている。任意選択的に、この位置では、カートリッジ内のソース材料ユニットは使用のためにアクセスすることができない。図9Bにおいて、カートリッジは、吸入器に対してロック位置に回され、それによって、ユニットカップラ、スライダ、およびソースユニットのうちの1つを互いに対して位置合わせする。整列された要素は、ユニットを吸入器内に引っ張って、少なくとも1つの活性物質をソース材料から放出し、それを吸入しているユーザに送達すること、および/または使用済みユニットをカートリッジ内に押し戻すことを可能にする。(吸入器のマウスピースは、この図には示されていないことに留意されたい。)
【0112】
図10A~Cは、いくつかの実施形態による、ソース材料カートリッジが受容される吸入器キャビティの異なる図である。いくつかの実施形態では、キャビティ1001はカートリッジの湾曲に一致する湾曲を備える。任意選択的に、湾曲は非対称である。非対称の湾曲は、キャビティに対してカートリッジを方向付けるのをアシストすることができる。代替的に、湾曲は対称である。
【0113】
いくつかの実施形態では、キャビティ1001は、カートリッジのバルジが着座するインデンテーション1003を含む。いくつかの実施形態では(図10Bの詳細図を参照)、吸入器の移送要素の遠位ヘッド1005は、インデンテーションに隣接してキャビティの空間内に突出する。任意選択的に、遠位ヘッド1005は、カートリッジが最初にキャビティ1001内に着座したときに、遠位ヘッド1005との係合が行われないように配置され、カートリッジが回転されると(この例では時計回りに約1~10~20~45~90度)、遠位ヘッドはカートリッジのユニットカップラの一致する幾何学的形状内に摺動可能に嵌合する。いくつかの実施形態では、遠位ヘッド1005は、吸入器キャビティ内でのカートリッジの均一な回転が遠位ヘッドを破壊しないか、またはそうでなければ損傷しないように、カートリッジのハウジングに対して位置決めされる。任意選択的に、キャビティ内にカートリッジを最初に配置すると、遠位ヘッドはカートリッジのハウジングにわずかにしか接触せず、次いで、カートリッジが最終位置まで回転すると、ユニットカップラは、それがスライダの遠位ヘッドを受容するまでそれと共に回転する。このような構造の潜在的な利点は、スライダが吸入器のハウジングから外側に延びてカートリッジに到達するスライダの最遠位位置においてさえ、カートリッジの装填中(特に、ユーザによるカートリッジの手動装填、これは、制御がより困難である)に起こり得る破損および/または他の変形の危険性がないことである。
【0114】
いくつかの実施形態では、キャビティ1001は、カートリッジのそれぞれの開口部を位置決めすることができる、例えばピンまたはねじ山などの中央突出要素1007を備える。任意選択的に、中央突出要素は、カートリッジが吸入器キャビティ内に着座すると、カートリッジ内のソース材料ユニットの内部回転を駆動するためのフィン1015を備える。
【0115】
いくつかの実施形態では、キャビティ1001は、任意選択でキャビティの側壁に配置された、バンプ1009を含む。いくつかの実施形態では、カートリッジがキャビティ内の元の着座から、カートリッジが吸入器に動作可能に取り付けられている最終配向に回転すると、バンプ1009がカートリッジのハウジングに接触し、カートリッジがその最終位置に到達し、追加の回転は必要とされないことをユーザに示すための「クリック」音を生成する。
【0116】
図11A~Bは、いくつかの実施形態による、ロック位置(11A)およびリリース位置(11B)における、カートリッジの制限フレームおよび移動ストッパを示す。
【0117】
いくつかの実施形態では、カートリッジは、ロック位置から機械的に変形された制限フレーム1101を収容し、この場合、ユニットカップラ1103は解除位置に移動することが防止され、ユニットカップラは、カートリッジ内に引き込まれる(または押し戻される)半径軸の延長線に沿って移動することができる。
【0118】
いくつかの実施形態では、制限フレームは徐々に解除される。任意選択的に、カートリッジ装填プロセスの異なるステップは、フレームの異なるロックの解除を作動させる。
【0119】
一例では、例えば、カートリッジを吸入器キャビティ内に配置する際に、ばね1105を圧縮すると、フレームの部分1107が解除され、それが上方に跳ね返ることが可能になり、それによって、(部分1107のフィンガ1111によって適所にクランプされた)フレームの部分1109が解除される。任意選択的に、部分1109が解除されると、部分1109は、部分1109に画定された開口部1113がユニットカップラ1103と整列するように、横方向に自由に摺動する。開口部1113は、ユニットカップラがそれを通って引っ張られたり、押し込まれたりできるように成形されている。
【0120】
いくつかの実施形態では、カートリッジは、ソース材料ユニットの内部移動(例えば、回転)を制限するストッパを備える。いくつかの実施形態では、ストッパはカートリッジ上の吸入器のカバードアの閉鎖によって解除される。一例では、(本明細書では示されていないカバードアの閉鎖などによる)ばね1115の圧縮によって、枢動ドア1117を解除する。いくつかの実施形態では、枢動ドア1117は歯1119(図11C参照)などの停止要素に連結され、その結果、ドアを解除すると、歯1119は(例えば、ユニット間に配置されることによって)ソース材料ユニットの回転を妨害する位置から、ユニットの幾何学的間隔1121と整列する回転に移動し、ユニットが歯を通過して回転することを可能にする。追加的にまたは代替的に、マイクロスイッチ(図示せず)などの制御構成要素は、カバー機構上に(例えば、吸入器のカバードア上に、および/またはカバードアによって接触される吸入器のハウジングの関連部分内に)組み込まれ、カバードアが開位置にあると吸入器デバイスを電子的にロックするように構成される。
【0121】
いくつかの実施形態では、ソース材料ユニットの使用中、例えば、ユニットが使用位置に引っ張られてからカートリッジに戻されるまでの間の期間中、吸入器カバードアは、例えば使用中のカートリッジの取り外しを防止するために、ロックされたままである。いくつかの実施形態では、感知構成要素は、ユニットが使い始めに引き出されたこと、および/またはユニットが現在吸入器内の使用位置にあること、および/またはユニットが例えば使用後にカートリッジに戻されたことを示す。任意選択的に、感知構成要素から受け取った表示に基づいて、カバードアのロック機構が作動される。例えば、感知構成要素が、ソース材料ユニットが使い始めに引っ張られたことを示す場合、カバードアはロックされ、それによって、使用中のカートリッジの取り外しが妨げられる。
【0122】
いくつかの実施形態では、感知構成要素は、ソース材料ユニットがカートリッジから取り外されたかどうかを検出するため、および/またはソース材料ユニットが現在使用位置に配置されているかどうかを検出するために構成された、センサ、例えば、圧力センサ、光学センサ(光ベースのセンサ)、および/または他のセンサを含む。いくつかの実施形態では、感知構成要素は機械的要素、例えばラッチを含む。
【0123】
いくつかの実施形態では、感知構成要素はカートリッジ自体の中に構成される。追加的にまたは代替的に、感知構成要素は、吸入器内、例えば、カートリッジが収容されるキャビティ内に構成される。
【0124】
いくつかの実施形態では、ソース材料ユニットがカートリッジから取り外されると(例えば、使用位置に引き込まれると)、吸入器カバードアは、任意選択でソース材料ユニットが戻されるまで、機械的および/または電子的にロックする。
【0125】
図12は、いくつかの実施形態による、カートリッジのロック機構を同時に解除するカートリッジ装填方法のフローチャートである。いくつかの実施形態では、カートリッジは吸入器の指定されたキャビティに配置される(1201)。任意選択的に、初期配置は、例えばばね作動機構を圧縮することによって、ロック機構の解除または部分的解除を作動させる。いくつかの実施形態では、カートリッジは吸入器に対して最終(任意選択でロックされた)位置まで回転される(1203)。任意選択的に、回転は、ユニットカップラの制限器(上述の制限フレームなど)を解除し、ユニットカップラの移動を可能にし、例えば、ユニットカップラが吸入器の移送要素によって引っ張られるか、または押されることを可能にする。いくつかの実施形態では、装填されたカートリッジ上で吸入器のカバードアを閉じることによって(1205)、ソース材料ユニットが移動する(例えば、カートリッジのハウジング内で内部回転する)ことを防止するストッパが解除され、ユニットの前進が可能になる。
【0126】
図13は、いくつかの実施形態による、完全に使用されたカートリッジを識別するための方法のフローチャートである。
【0127】
いくつかの実施形態では、複数のソース材料ユニットを含むカートリッジは吸入器に装填される(1301)。次に、吸入器を作動させて、例えば上述のように、ソース材料ユニットを使用する(1303)。いくつかの実施形態では、吸入器の作動は、吸入器が、任意選択でカートリッジ内のユニット数および/または構造的変化に基づいて、カートリッジ内の最後のソース材料ユニットが使用されたことを識別するまで、繰り返される(1305)。
【0128】
いくつかの実施形態では、カートリッジが今やソース材料が空であることの識別は、カートリッジの構造変化に基づいて実行される。一例では、カートリッジはソース材料ユニットのカルーセルを含み、カルーセルの最後のスロットは空のままである。別の例では、カートリッジはソース材料ユニットのカルーセルを含み、カルーセル内の最後のユニットはソース材料を含まないユニット、すなわち、単に(ソース材料を加熱するために電流が駆動されるメッシュを含まない)ユニットのフレームである。第1の例では、吸入器コントローラは、駆動時に、カートリッジユニットカップラが任意のユニットに取り付けられていない状態で引き上げられたときに空のスロットを識別するように構成され、ユニットを規則的にクランプする電気接点を互いに直接接触させ、それによって電気接点を短絡させて、測定された電気インピーダンスを低くする。第2の例では、吸入器コントローラは、(実質的に非導電性材料から形成される)フレームと電気的接触を形成すると、フレーム専用ユニットを識別するように構成されており、測定される電気インピーダンスは高くなる(開回路-高または無限抵抗)。任意選択的に、空のスロットおよび空のフレームの両方が、最後の有用なユニットの後に含まれる。
【0129】
追加的にまたは代替的に、吸入器コントローラは、カートリッジのすべてのソース材料ユニットが計数によって使用されたことを認識するように構成される。追加的にまたは代替的に、吸入器コントローラは、カートリッジのすべてのソース材料ユニットが回転の終わり(例えば、360度)に達することによって使用されたことを認識するように構成される。任意選択的に、コントローラは、最後の「標準」ユニットは使用され、およびカルーセル/フレーム専用ユニットの最後のスロットに接近さえしないことを識別する。
【0130】
いくつかの実施形態では、カートリッジ内のすべてのソース材料ユニットが使用されたという表示を受け取ると、カートリッジは吸入器から取り外され、任意選択で新しいカートリッジと交換されることができる(1307)。
【0131】
図14A~Bは、いくつかの実施形態による、ユニットカップラを含むリニアカートリッジの内部図(14A)および外部図(14B)である。
【0132】
いくつかの実施形態では、リニアカートリッジ1401は、互いに対して直線状に配置された、例えば、上下に積み重ねられた複数のソース材料ユニット1403を備える。いくつかの実施形態では、カートリッジは、(例えば、本明細書には示されていない吸入器の移送要素と係合することによって)ユニットを吸入器内の使用位置に、および/または使用位置から持ってくるためのソース材料ユニットと係合するように構成されたユニットカップラ1405を備える。いくつかの実施形態では、ユニットカップラは、ユニットがカートリッジから引き出され、および/またはカートリッジ内に挿入されるスロット1407に配置される。いくつかの実施形態では、ユニットカップラおよびスロットに対するカートリッジ内のソース材料ユニットの内部移動は、ばね機構によって作動される。他の実施形態ではおよび/またはばね作動に加えて、ユニットの内部移動は、電気機械アセンブリによって、電磁アセンブリによって、および/または機械的ユーザ作動によって駆動されてもよい。
【0133】
図15Aは、いくつかの実施形態による、カートリッジをクラッチおよびギア機構に動作可能に連結するように構成されたカートリッジを受容するための吸入器キャビティの断面図である。
【0134】
いくつかの実施形態では、キャビティ1501内にカートリッジ(図示せず)を配置すること、および/または吸入器カバードア(図示せず)を閉じることは、カートリッジを、カートリッジを回転させるように構成された機構、例えば、回転ギア1503に動作可能に連結する(2つ以上のギアが使用されてもよいことに留意されたい)。いくつかの実施形態では、回転ギアはキャビティ内に位置決めされる。いくつかの実施形態では、回転ギアは、カートリッジが配置されるキャビティの表面の真下に位置決めされる。
【0135】
いくつかの実施形態では、吸入器のハウジングの突出要素1505は、弾性要素、例えばばね1507を含む。任意選択的に、カートリッジをキャビティ内に配置し、カバードアを閉じると、ばねはカバードアによって押し下げられ、それによって、クラッチ1509を移動させて、回転ギア1503と係合する。クラッチ1509は、突出要素1505がそこから延在するギア1510(図15B参照)の歯を含んでもよい。
【0136】
いくつかの実施形態では、吸入器の作動時に、回転ギア1503は、例えば選択されたソース材料ユニットが、ソースユニットが使用中に引き込まれる開口部に対して(例えば、そこから直接横切って)整列されるまで、カートリッジを回転させる(開口部はこの図には示されていないが、例えば、開口部1113、図11A~11Bを参照されたい)。任意選択的に、複数のソース材料ユニットおよび/またはカートリッジの表示スロットの移動(例えば、回転)は、突出要素から半径方向外側に延在するフィンによって行われる(例えば、図10Bの1015参照)。カートリッジがキャビティ内に配置されると、フィンは、カートリッジの整合開口部(図8Aの開口部809など)と係合する。
【0137】
いくつかの実施形態では、カートリッジの停止位置は、例えばセンサを介して検出される。一例では、図15Bに概略的に示される回転ギア1503の底面は、1つ以上の当接部1515を備える。任意選択的に、当接部は円周方向に分布され、例えば、2、3、4、5または中間の、より多数またはより少ない数のユニットにつき1つの当接部など、ソース材料ユニットの位置に合った分布で円周方向に分布される。いくつかの実施形態では、回転ギアの底面は、図15Cに概略的に示す電子制御パネルに接触して位置決めされる。電子制御パネルは、1つ以上の溝1517を備え、各溝は当接部1515を受容するような形状および大きさである。溝1517はセンサとして機能し、その結果、当接部を受容すると、ギアの回転が停止され、任意選択で、カートリッジのユニットを所望の位置および/または回転角度に設定する。
【0138】
いくつかの実施形態では、回転ギアはステップモータによって起動され、ステップモータは別のステップでギアを前進させることができる。任意選択的に、ピンのようなストッパ(図示せず)が、回転を停止させるために使用される。任意選択的に、ストッパは、カルーセルが、例えば隣接するスロット間の境界線で、スロットの中で停止しないように、位置決めされ、構成される。
【0139】
いくつかの実施形態では、回転ギアの複数の突出部(例えば、歯)はカートリッジのスロットの数に対応し、例えば、スロットの数の倍数である。
【0140】
「備える」(“comprises”)、「備えている」(“comprising”)、「含む」(“includes”)、「有している」(“having”)およびそれらの活用形は、含んでいるがそれに限定されないことを意味する。
【0141】
「からなる」(“consisting of”)とは、「含み、それに限定される」ことを意味する。
【0142】
「本質的に~からなる」という用語は、組成物、方法、または構造が、追加の成分、段階、および/または部品を含んでもよいが、追加の成分、段階、および/または部品が、特許請求の範囲に記載された組成物、方法、または構造の基本的かつ新規な特性を実質的に変更しない場合に限ることを意味する。
【0143】
本明細書では、単数形の“a”、“an”および“the”は、文脈上明らかに別段の記述がない限り、複数の参照を含む。例えば、「化合物」または「少なくとも1つの化合物」という用語は、それらの混合物を含む複数の化合物を含むことができる。
【0144】
本出願を通して、本発明の様々な実施形態が範囲形式で示されてもよい。範囲形式での記述は、単に利便性と簡潔さのためのものであり、本発明の範囲に対する柔軟性のない制限として解釈されるべきではないことが理解されるべきである。従って、範囲の記述は、その範囲内の個々の数値だけでなく、可能なすべての部分範囲を具体的に開示したものとみなされるべきである。例えば、1から6までのような範囲の記述は、1から3まで、1から4まで、1から5まで、2から4まで、2から6まで、3から6までなどのような部分範囲と、その範囲内の個々の数値、例えば、1、2、3、4、5、6などが具体的に開示されていると考えるべきである。これは範囲の広さに関係なく適用される。
【0145】
本明細書で数値範囲が示されている場合はいつでも、それは示された範囲内で引用された任意の数値(小数または整数)を含むことを意味している。本明細書では、第1の表示番号および第2の表示番号「に亘る/の間の範囲」、および第1の表示番号から第2の表示番号まで「に亘る/の範囲」という表現が互換的に使用されており、第1および第2の表示番号、ならびにその間のすべての小数および整数を含むことを意味している。
【0146】
本明細書で使用される「方法(“method”)」という用語は化学、薬理学、生物学、生化学、および医学の分野の実務者によって知られているか、または知られている方法、手段、技法、および手順から容易に開発される方法、手段、技法、および手順を含むが、これらに限定されない、所与のタスクを達成するための方法、手段、技法、および手順を指す。
【0147】
本明細書中で使用される場合、用語「処置する(“treating”)」は、状態の進行を排除すること、実質的に阻害すること、遅くすること、または逆転させること、状態の臨床症状もしくは美的症状を実質的に改善すること、または状態の臨床症状もしくは美的症状の出現を実質的に予防することを含む。
【0148】
明確にするために、別々の実施形態の文脈で説明されている本発明の特定の特徴は、単一の実施形態において組み合わせて提供されることもあることが理解される。逆に、簡潔にするために、単一の実施形態の文脈で説明されている本発明の様々な特徴も、別個に、または任意の適切な部分的組み合わせで、または本発明の他の説明された実施形態において適切に提供されてもよい。様々な実施形態の文脈で説明された特定の特徴は、それらの要素がないと実施形態が機能しない場合を除き、それらの実施形態の必須の特徴とはみなされない。
【0149】
本明細書中で言及されているすべての刊行物、特許および特許出願は、個々の刊行物、特許または特許出願が参照により本明細書中に組み込まれることが具体的かつ個別に記述されている場合と同じ程度に、参照によりその全体が本明細書中に組み込まれる。また、本願明細書で引用または特定した文献は、当該文献が本発明の先行技術として利用可能であることを自認するものと解釈してはならない。節の見出しが使用されている限りにおいて、それらは必ずしも限定的であると解釈されるべきではない。
【0150】
また、本出願の優先権書類は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図6A1
図6A2
図6A3
図6B1
図6B2
図6B3
図7A
図7B
図7C
図8A
図8B
図9A
図9B
図10A
図10B
図10C
図11A
図11B
図11C
図12
図13
図14A
図14B
図15A
図15B
図15C