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▶ ボストン サイエンティフィック メディカル デバイス リミテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-05
(45)【発行日】2024-04-15
(54)【発明の名称】操作可能な医療機器
(51)【国際特許分類】
   A61M 25/092 20060101AFI20240408BHJP
【FI】
A61M25/092 510
A61M25/092 500
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2022074802
(22)【出願日】2022-04-28
(62)【分割の表示】P 2019534222の分割
【原出願日】2017-12-19
(65)【公開番号】P2022105132
(43)【公開日】2022-07-12
【審査請求日】2022-05-23
(31)【優先権主張番号】62/437,916
(32)【優先日】2016-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/437,946
(32)【優先日】2016-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/569,055
(32)【優先日】2017-10-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】522368684
【氏名又は名称】ボストン サイエンティフィック メディカル デバイス リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】チェン, ジャンフン
(72)【発明者】
【氏名】ラウ, カンダイス
(72)【発明者】
【氏名】オールドハム, ロレイン
(72)【発明者】
【氏名】トンプソン スミス, メラニー
(72)【発明者】
【氏名】クシンス, ジョナサン
(72)【発明者】
【氏名】デイビス, ガレス
(72)【発明者】
【氏名】チャン, オードリー
(72)【発明者】
【氏名】アルナベルセヤ, アーメド
(72)【発明者】
【氏名】ペケグナット, アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】アレイ, フェリル
(72)【発明者】
【氏名】ブルガ, カサル
【審査官】上石 大
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-523892(JP,A)
【文献】特表2016-514606(JP,A)
【文献】特開2013-106955(JP,A)
【文献】特開2014-131743(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 25/092
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カテーテルを偏向させる回転-直線変換システムを備える操作可能なカテーテル制御ハンドルであって、
回転可能なノブと、
ねじ込み可能な嵌合を介して前記回転可能なノブに連結されるスライドアセンブリと、
操作可能な遠位端が前記カテーテルに結合され、近位部分が前記スライドアセンブリに結合された少なくとも1つの制御ワイヤと、
回転-直線変換システムに不可欠であって、前記回転-直線変換システムに非効率性を導入する手段とを備え、
前記ノブの回転は、スライドアセンブリの直線運動を引き起こし、少なくとも1つの制御ワイヤの作動を介して前記カテーテルの偏向を可能にし、前記カテーテルに所望の湾曲を付与し、
前記非効率性を導入する手段は、前記カテーテルの偏向の増加に際して前記カテーテルを湾曲させるために少なくとも1つの制御ワイヤを作動させるのに必要な力を増加させ、
前記非効率性を導入する手段は、前記ノブを回転させ、前記スライドアセンブリを変換させるのに必要な力の量を実質的に増加させ、この力は、前記カテーテルの偏向を増加させる際に、前記カテーテルの偏向に関する強化された触覚フィードバックを提供するために、前記回転の量に基づいて実質的に変化し、
前記非効率性を導入する手段は、湾曲保持を可能にし、前記カテーテルが偏向された後に、前記カテーテルの偏向を実質的に所望の湾曲に維持することを可能にし、
前記非効率性を導入する手段は、前記ねじ込み可能な嵌合を画定する1つ以上の角度の付いたねじ山を備える、操作可能なカテーテル制御ハンドル。
【請求項2】
前記非効率性を導入する手段は、前記スライドアセンブリを動かすために前記ノブを回転させるのに必要な力が、前記カテーテルの偏向後に前記カテーテルから前記スライドアセンブリにかかる力よりも大きくなるように、セルフロックを可能にし、前記ノブの作動なしに、ユーザからの入力がない場合に、前記カテーテルの曲率が変更されるのを防ぐ、請求項1に記載の操作可能なカテーテル制御ハンドル。
【請求項3】
前記ねじ込み可能な嵌合は、前記スライドアセンブリのシャフト上の外側の角度の付いたねじと、それと嵌合可能な前記ノブ上の対応する内側の角度の付いたねじとによって画定される、請求項に記載の操作可能なカテーテル制御ハンドル。
【請求項4】
前記非効率性を導入する手段は、前記カテーテルの偏向の実際のフィードバックを提供する、請求項1に記載の操作可能なカテーテル制御ハンドル。
【請求項5】
前記非効率性を導入する手段は、前記カテーテルの偏向のシミュレーションフィードバックを提供する、請求項1に記載の操作可能なカテーテル制御ハンドル。
【請求項6】
前記スライドアセンブリは、前記ハンドルのハウジング内で移動可能である、請求項1に記載の操作可能なカテーテル制御ハンドル。
【請求項7】
前記非効率性を導入する手段は、ハンドルハウジング内に位置決めされた勾配摩擦装置を含み、前記勾配摩擦装置は、前記スライドアセンブリの移動時に前記スライドアセンブリと相互作用し、前記カテーテルの偏向時に前記ハウジング内で前記スライドアセンブリの直線移動が増加すると摩擦が増加する、請求項に記載の操作可能なカテーテル制御ハンドル。
【請求項8】
前記勾配摩擦装置は、前記ハンドルハウジングの内面に沿って配置される1つ以上の三角形の摩擦パッドを備える、請求項に記載の操作可能なカテーテル制御ハンドル。
【請求項9】
前記非効率性を導入する手段は、前記ハウジングによって画定され、
前記ハウジングは、向かい合う壁を備え、前記ハウジングの前記向かい合う壁は、前記ハウジングの中央から前記ハウジングの近位端および遠位端に向かって互いに向かって先細りし、
前記スライドアセンブリは、前記カテーテルの偏向時に前記ハウジング内の前記スライドアセンブリの直線移動が増加すると、前記スライドアセンブリと前記ハウジングの前記向かい合う壁との間の摩擦が増加する、請求項に記載の操作可能なカテーテル制御ハンドル。
【請求項10】
前記スライドアセンブリは、前記スライドアセンブリの一部を形成するバイアス機構を介して前記ハウジングの前記壁と嵌合可能である、請求項に記載の操作可能なカテーテル制御ハンドル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、操作可能な医療機器のためのハンドルに関する。より具体的には、本開示は、アクチュエータの作動を操作可能な装置の偏向に変換する手段と相互作用するように構成された非効率性発生器を提供する、操作可能な医療装置のためのハンドルに関する。
【0002】
本発明を容易に理解できるように、本発明の実施形態を添付の図面に例示する。
【図面の簡単な説明】
【0003】
図1A図1Aは、本発明の一実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルの説明図である。
図1B図1Bは、本発明の一実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルの説明図である。
図2A図2Aは、本発明の一実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルの説明図である。
図2B図2Bは、本発明の一実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルの説明図である。
図3図3は、本発明の一実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルの図である。
図4A図4Aは、本発明の一実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルの図である。
図4B図4Bは、本発明の一実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルの図である。
図4C図4Cは、本発明の一実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルの図である。
図5A図5Aは、本発明の一実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルの図である。
図5B図5Bは、本発明の一実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルの図である。
図5C図5Cは、本発明の一実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルの図である。
図6A図6Aは、本発明の一実施形態による、操作可能なカテーテルアセンブリの説明図である。
図6B図6Bは、本発明の一実施形態による、操作可能なカテーテルアセンブリの説明図である。
図6C図6Cは、本発明の一実施形態による、操作可能なカテーテルアセンブリの説明図である。
図7A図7Aは、本発明の一実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルの説明図である。
図7B図7Bは、本発明の一実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルの説明図である。
図7C図7Cは、本発明の一実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルの説明図である。
図7D図7Dは、本発明の一実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルの説明図である。
図8A図8Aは、本発明の代替実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルの図である。
図8B図8Bは、本発明の代替実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルの図である。
図8C図8Cは、本発明の代替実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルの図である。
図8D図8Dは、本発明の代替実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルの図である。
図9A図9Aは、本発明の代替実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルの説明図である。
図9B図9Bは、本発明の代替実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルの説明図である。
図9C図9Cは、本発明の代替実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルの説明図である。
図10A図10Aは、本発明の代替実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルの説明図である。
図10B図10Bは、本発明の代替実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルの説明図である。
図11A図11Aは、本発明の代替実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルのための非効率性発生器の図である。
図11B図11Bは、本発明の代替実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルのための非効率性発生器の図である。
図11C図11Cは、本発明の代替実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルのための非効率性発生器の図である。
図11D図11Dは、本発明の代替実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルのための非効率性発生器の図である。
図12A図12Aは、本発明の代替的な実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルのための非効率性発生器の図である。
図12B図12Bは、本発明の代替的な実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルのための非効率性発生器の図である。
図12C図12Cは、本発明の代替的な実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルのための非効率性発生器の図である。
図12D図12Dは、本発明の代替的な実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルのための非効率性発生器の図である。
図12E図12Eは、本発明の代替的な実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルのための非効率性発生器の図である。
図12F図12Fは、本発明の代替的な実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルのための非効率性発生器の図である。
図13A図13Aは、本発明の代替実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルのための非効率性発生器の説明図である。
図13B図13Bは、本発明の代替実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルのための非効率性発生器の説明図である。
図13C図13Cは、本発明の代替実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルのための非効率性発生器の説明図である。
図13D図13Dは、本発明の代替実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルのための非効率性発生器の説明図である。
図14A図14Aは、本発明の代替実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルのための非効率性発生器の図である。
図14B図14Bは、本発明の代替実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルのための非効率性発生器の図である。
図14C図14Cは、本発明の代替実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルのための非効率性発生器の図である。
図14D図14Dは、本発明の代替実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルのための非効率性発生器の図である。
図14E図14Eは、本発明の代替実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルのための非効率性発生器の図である。
図14F図14Fは、本発明の代替実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルのための非効率性発生器の図である。
図15A図15A~15Dは、本発明の代替的な実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルのための非効率性発生器の図である。
図15B図15Bは、本発明の代替的な実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルのための非効率性発生器の図である。
図15C図15Cは、本発明の代替的な実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルのための非効率性発生器の図である。
図15D図15Dは、本発明の代替的な実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルのための非効率性発生器の図である。
図16A図16Aは、本発明の代替実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルのための非効率性発生器の説明図である。
図16B図16Bは、本発明の代替実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルのための非効率性発生器の説明図である。
図16C図16Cは、本発明の代替実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルのための非効率性発生器の説明図である。
図16D図16Dは、本発明の代替実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルのための非効率性発生器の説明図である。
図17A図17ACは、本発明の代替実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルのための非効率性発生器の図である。
図17B図17BCは、本発明の代替実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルのための非効率性発生器の図である。
図17C図17Cは、本発明の代替実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルのための非効率性発生器の図である。
図18A図18Aは、本発明の代替実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルのための非効率性発生器の図である。
図18B図18Bは、本発明の代替実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルのための非効率性発生器の図である。
図18C図18Cは、本発明の代替実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルのための非効率性発生器の図である。
図19A図19Aは、本発明の代替実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルのための非効率性発生器の説明図である。
図19B図19Bは、本発明の代替実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルのための非効率性発生器の説明図である。
図19C図19Cは、本発明の代替実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルのための非効率性発生器の説明図である。
図20A図20A~20Cは、本発明の代替実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルのための非効率性発生器の図である。
図20B図20Bは、本発明の代替実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルのための非効率性発生器の図である。
図20C図20Cは、本発明の代替実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルのための非効率性発生器の図である。
図21A図21Aは、本発明の代替実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルのための非効率性発生器の説明図である。
図21B図21Bは、本発明の代替実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルのための非効率性発生器の説明図である。
図21C図21Cは、本発明の代替実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルのための非効率性発生器の説明図である。
図22A図22Aは、本発明の代替実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルの説明図である。
図22B図22Bは、本発明の代替実施形態による、操作可能なカテーテル制御ハンドルの説明図である。
図23A図23Aは、本発明の代替実施形態による、ねじ付きスライダ機構の説明図である。
図23B図23Bは、本発明の代替実施形態による、ねじ付きスライダ機構の説明図である。
図23C図23Cは、本発明の代替実施形態による、ねじ付きスライダ機構の説明図である。
図24A図24Aは、本発明の一実施形態による、ピッチが増加したねじ付きスライダ機構の代替実施形態および対応するねじ付き内側ノブの説明図である。
図24B図24Bは、本発明の一実施形態による、ピッチが増加したねじ付きスライダ機構の代替実施形態および対応するねじ付き内側ノブの説明図である。
図24C図24Cは、本発明の一実施形態による、ピッチが増加したねじ付きスライダ機構の代替実施形態および対応するねじ付き内側ノブの説明図である。
図24D図24Dは、本発明の一実施形態による、ピッチが増加したねじ付きスライダ機構の代替実施形態および対応するねじ付き内側ノブの説明図である。
図24E図24Eは、本発明の一実施形態による、ピッチが増加したねじ付きスライダ機構の代替実施形態および対応するねじ付き内側ノブの説明図である。
図24F図24Fは、本発明の一実施形態による、ピッチが増加したねじ付きスライダ機構の代替実施形態および対応するねじ付き内側ノブの説明図である。
図25A図25Aは、本発明の一実施形態による、ピッチが増加したねじ付きスライダ機構の代替実施形態および対応するねじ付き内側ノブの説明図である。
図25B図25Bは、本発明の一実施形態による、ピッチが増加したねじ付きスライダ機構の代替実施形態および対応するねじ付き内側ノブの説明図である。
図25C図25Cは、本発明の一実施形態による、ピッチが増加したねじ付きスライダ機構の代替実施形態および対応するねじ付き内側ノブの説明図である。
図25D図25Dは、本発明の一実施形態による、ピッチが増加したねじ付きスライダ機構の代替実施形態および対応するねじ付き内側ノブの説明図である。
図25E図25Eは、本発明の一実施形態による、ピッチが増加したねじ付きスライダ機構の代替実施形態および対応するねじ付き内側ノブの説明図である。
図25F図25Fは、本発明の一実施形態による、ピッチが増加したねじ付きスライダ機構の代替実施形態および対応するねじ付き内側ノブの説明図である。
図26A図26Aは、本発明の一実施形態による、逆ねじおよび対応するねじ付き内側ノブを有するねじ付きスライダ機構の代替実施形態の図である。
図26B図26Bは、本発明の一実施形態による、逆ねじおよび対応するねじ付き内側ノブを有するねじ付きスライダ機構の代替実施形態の図である。
図26C図26Cは、本発明の一実施形態による、逆ねじおよび対応するねじ付き内側ノブを有するねじ付きスライダ機構の代替実施形態の図である。
図26D図26Dは、本発明の一実施形態による、逆ねじおよび対応するねじ付き内側ノブを有するねじ付きスライダ機構の代替実施形態の図である。
図26E図26Eは、本発明の一実施形態による、逆ねじおよび対応するねじ付き内側ノブを有するねじ付きスライダ機構の代替実施形態の図である。
図26F図26Fは、本発明の一実施形態による、逆ねじおよび対応するねじ付き内側ノブを有するねじ付きスライダ機構の代替実施形態の図である。
図27A図27Aは、操作可能な制御ハンドル内で使用するためのスライドアセンブリの側面図であり、本発明の一実施形態による、ニュートラルゾーンフィードバックを提供するように機能する第1のインジケータ部分を示す。
図27B図27Bは、本発明の一実施形態による、フィードバックを提供するように機能する第1のインジケータ部分を示す、操作可能な制御ハンドル内で使用するためのスライドアセンブリの底面図。
図27C図27Cは、本発明の一実施形態による、フィードバックを提供するための第1のインジケータ部分を示す、操作可能な制御ハンドル内で使用するためのスライドアセンブリの拡大図である。
図27D図27Dは、本発明の一実施形態による第2のインジケータ部分を示す、操作可能な制御ハンドルの内側ハウジングの側面図である。
図27E図27Eは、本発明の実施形態による、操作可能な制御ハンドルの内側ハウジングの上面図であり、内側ハウジングは、フィードバックを提供するように構成される。
図28A図28Aは、本発明の代替実施形態による、操作可能な制御ハンドルのためのフィードバック機構の説明図である。
図28B図28Bは、本発明の代替実施形態による、操作可能な制御ハンドルのためのフィードバック機構の説明図である。
図28C図28C~28Eは、本発明の代替実施形態による、操作可能な制御ハンドルのためのフィードバック機構の説明図である。
図28D図28Dは、本発明の代替実施形態による、操作可能な制御ハンドルのためのフィードバック機構の説明図である。
図28E図28Eは、本発明の代替実施形態による、操作可能な制御ハンドルのためのフィードバック機構の説明図である。
図29A図29Aは、本発明の代替実施形態による、操作可能な制御ハンドルのためのフィードバック機構の説明図である。
図29B図29Bは、本発明の代替実施形態による、操作可能な制御ハンドルのためのフィードバック機構の説明図である。
図29C図29Cは、本発明の代替実施形態による、操作可能な制御ハンドルのためのフィードバック機構の説明図である。
図29D図29Dは、本発明の代替実施形態による、操作可能な制御ハンドルのためのフィードバック機構の説明図である。
図29E図29Eは、本発明の代替実施形態による、操作可能な制御ハンドルのためのフィードバック機構の説明図である。
図30A図30Aは、本発明の代替実施形態による、操作可能な制御ハンドルのためのフィードバック機構の説明図である。
図30B図30Bは、本発明の代替実施形態による、操作可能な制御ハンドルのためのフィードバック機構の説明図である。
図31A図31Aは、本発明の代替実施形態による、操作可能な制御ハンドルのためのフィードバック機構の説明図である。
図31B図31Bは、本発明の代替実施形態による、操作可能な制御ハンドルのためのフィードバック機構の説明図である。
図31C図31Cは、本発明の代替実施形態による、操作可能な制御ハンドルのためのフィードバック機構の説明図である。
図32A図32Aは、本発明の代替の実施形態による、操作可能な制御ハンドルのためのフィードバック機構の説明図である。
図32B図32Bは、本発明の代替の実施形態による、操作可能な制御ハンドルのためのフィードバック機構の説明図である。
図32C図32Cは、本発明の代替の実施形態による、操作可能な制御ハンドルのためのフィードバック機構の説明図である。
図33A図33Aは、本発明の代替の実施形態による、操作可能な制御ハンドルのためのフィードバック機構の説明図である。
図33B図33Bは、本発明の代替の実施形態による、操作可能な制御ハンドルのためのフィードバック機構の説明図である。
図33C図33Cは、本発明の代替の実施形態による、操作可能な制御ハンドルのためのフィードバック機構の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0004】
一部の医療処置は、患者の体内の所望の位置に到達するために、操作可能なカテーテルを使用し得る。操作可能なカテーテルは、操作可能なカテーテル制御ハンドルの作動時に偏向可能であってもよい。そのような操作可能なカテーテル制御ハンドルのいくつかは、ユーザが操作可能なシースの偏向の程度を確認することを可能にするために、適切なフィードバックを提供しない作動機構を含む。さらに、いくつかの作動機構は、いったん所望の程度の偏向または曲率が達成されると、シースの曲率または位置を保持することができない。さらに、適切なフィードバックを提供しないいくつかの先行技術の作動機構は、ユーザがプルワイヤに過剰な力が加えられていることを確認できないことがあるため、プルワイヤの破損または障害をもたらすことがある。
【0005】
例えば、操作可能なカテーテル制御ハンドルは、機械的作動機構、例えば、回転可能なノブを含んでもよく、ノブの回転は、ねじ込み可能な嵌合を使用して、ハンドルアセンブリ内の1つまたは複数の構成要素の直線移動に変換される。1つまたは複数の構成要素の移動により、1つまたは複数のプルワイヤが作動し、カテーテルの遠位先端の偏向が生じる。典型的には、このようなシステムは、エネルギーの損失をほとんど伴わずに、回転運動を直線変換に変換する際に高レベルの機械的効率を提供するために方形ねじを利用する。
【0006】
しかしながら、高いレベルの機械的効率を有するいくつかのそのようなシステムでは、システムが張力を受けているときに、カテーテルが偏向されると、プルワイヤおよびカテーテルの張力が、制御ノブの逆回転をもたらす1つまたは複数の構成要素の逆直線変換をもたらし得るように、直線から回転への運動の逆変換も非常に効率的であり得る。言い換えると、システムの高効率のために、ハンドルアセンブリの構成要素がプルワイヤ張力によって荷重を受けているとき、構成要素は、ノブを巻き戻すために効果的に逆駆動されることができ、これは、ハンドルがシースの曲率を維持できない原因となり得る。この結果、ユーザがノブの把持を解除すると、位置決めが失われる。従って、直線移動への回転において効率的な構成要素を利用するシステムは、典型的には、作動時にセルフロックせず、カテーテルの所望の位置は、所望の偏向後に維持されない。
【0007】
さらに、制御ハンドルで使用される効率的な構成要素で遭遇する別の問題は、ハンドルが提供するフィードバックのレベルが、カテーテルの遠位先端部で何が起こっているかについてのフィードバックをユーザに提供するのに十分でない場合があることである。そのようなシステムでは、システム内の効率のため、プルワイヤ張力が高い場合でも、ユーザは比較的容易にノブを回転させることができる。この結果、ユーザが利用できる触覚フィードバックがほとんどなく、ユーザは、カテーテルがどの程度偏向されたかを容易に決定することができないことがある。いくつかのそのような実施形態では、カテーテルの偏向を引き起こすのにかかる回転力の力/偏向グラフは、緩やかな勾配を有し、カテーテルの最小偏向と最大偏向で得られる触覚フィードバック間の差は、ユーザが容易に区別するには不十分であるため、ユーザは、所望のレベルの触覚フィードバックを受けない。さらに、システムは、カテーテルがどのくらい偏向されているかをユーザが確認することを可能にするのに十分なフィードバックを提供しない場合があり、従って、ユーザは、プルワイヤに過剰な力が印加されているかどうかを確認することができない場合がある。
【0008】
言い換えると、先行技術のいくつかの操作可能なシースハンドル機構は、拡張器および針が挿入されるとき、最大シース曲率を確実に維持することができない。いくつかの従来技術のシステムは、触覚フィードバックを提供しない。回転作動に基づくこのような従来技術のシステムのいくつかは、ノブを1つ以上の構成要素の直線運動に変換する非常に高い機械的効率を有する場合があり、これは、シース引張ワイヤに張力をかけ、シースを湾曲させる。この運動変換の効率が高いとき、ユーザは、引張ワイヤ張力が高いときでさえ、ノブを容易に回転させて、1つまたは複数の構成要素を動かすことができ、その結果、触覚フィードバックが全くないか、または最小限に抑えられる。高効率はまた、1つ以上の構成要素が引張りワイヤ張力による荷重下にあるときに、1つ以上の構成要素を効果的に後退駆動してノブを巻き戻すことができ、これにより、ハンドルがシースの湾曲を維持することができなくなることを意味する。
【0009】
現在説明されるように、本発明者らは、アクチュエータの作動をカテーテルの偏向に転換または変換するための独特のシステムの実施形態を発見し、発明した。例えば、本発明者らは、アクチュエータの作動をプルワイヤの移動に転換または変換するための独特のシステム、例えば、アクチュエータに連結された1本以上のプルワイヤを偏向させる手段の実施形態を発明した。いくつかのそのような例において、本発明のシステムは、直線システムへの単一ステップ回転であってもよい。他の例において、本発明のシステムは、直線システムへの2段階回転であってもよい。
【0010】
本発明のいくつかの態様において、本発明者らは、操作可能なシースの偏向の程度を確認すること、および/または所望の程度の偏向または曲率が達成された後にシースの曲率または位置を維持することを可能にする、直線システムへの回転のための独特のシステムの態様を発見し、発明した。例えば、いくつかの実施形態は、カテーテルの最小偏向とカテーテルの最大偏向との間の触覚感覚の差を強化する。いくつかの実施形態は、医師の取り扱いを容易にし、使用を容易にする最適化されたハンドル設計をさらに提供する。いくつかの実施形態は、ユーザに十分なフィードバックを提供し得、カテーテルがより偏向されるにつれて医師がより慎重になり得るため、制御ワイヤまたはプルワイヤの故障を最小限に抑えるのに役立ち得る(また、プルワイヤまたは制御ワイヤがプルリングから切断されることに起因する故障を最小限に抑えるのに役立ち得る)。
【0011】
本発明のいくつかの具体的な実施形態によると、効率を低下させる手段、言い換えれば、非効率性を導入する手段を、回転可能から直線への変換機構の構成要素として提供する、独特の操作可能なカテーテルハンドルアセンブリが記載される。
【0012】
本発明の一部の実施形態は、操作可能なカテーテル制御ハンドルを提供し、一部の実施形態では、直線変換システムへの回転に非効率性を導入する手段が提供され得、これは、遠位先端におけるカテーテルの偏向に関するフィードバックを提供し得る。いくつかのそのような例において、機構は、操作可能なハンドルに組み込まれ得る。本発明の一部の実施形態は、シース曲率の相対的な程度だけでなく、ニュートラルゾーン位置(ノブが最も回転しやすいときによって確認することができる)もユーザに知らせることができる重み付け操作を提供することができる。いくつかのそのような実施形態では、効率を低下させるか、または機械的変換システムに非効率性を導入する手段は、カテーテルの遠位先端で起こっていることの真の光景を得るために、回転の経路から直線システム自体への直接取られる触覚フィードバックを提供し得る。いくつかのそのような例において、メカニズムは、遠位先端偏向の指標を提供するための実際のフィードバックをユーザに提供するために、[カテーテルに連結された]プルワイヤに連結された直線システムへの回転の経路と直接的に相互作用する。
【0013】
本発明の一部の実施形態では、効率を低下させるための手段、またはカテーテルが偏向した後にカテーテルの位置を実質的に維持することを可能にするために変換機構に組み込まれた非効率性を導入する手段を備えるシステムを提供することができる。そのようないくつかの例において、非効率性を導入するためのシステムは、例えば、シースまたはカテーテルが偏向された後に、シースまたはカテーテルの位置を維持するために十分な摩擦をシステムに導入し得る。本発明の一部の実施形態は、カテーテルが偏向した後にセルフロックを可能にするシステムを提供することができる。
【0014】
本発明のいくつかのそのような実施形態では、効率を低下させる手段または非効率性を導入する手段が提供され得、これは、カテーテルの位置が偏向後に維持されることを可能にし得、そして同じシステムを使用してフィードバックを提供し得る。従って、いくつかの実施形態において、非効率性を導入するシステムまたは機構が提供され得、これは、回転-直線変換システムに組み込まれ、変換の機械的効率を低下させ得る。いくつかのそのような態様において、効率を低下させるシステムまたは非効率性を導入するシステムは、フィードバックを得る機会を可能にし得、そして同じ機構を使用して曲線保持を可能にし得る。
【0015】
非効率性発生器のような非効率性を導入するシステムのいくつかの実施形態では、作動に対する抵抗が増大し、その結果、カテーテルの撓みが増大したときにアクチュエータを作動させる力が増大し、または力が増大し、これは、曲線撓みおよび/または曲線保持のフィードバックを提供するという1つまたは複数の利点を提供することができる。
【0016】
いくつかのそのような実施形態では、操作可能なカテーテル制御ハンドルは、カテーテルの一部を偏向させるように1つまたは複数のプルワイヤを作動させるスライドアセンブリの直線運動にノブの回転運動を変換するために、ねじ込み可能な嵌合を利用する。特定の例において、ノブとスライドアセンブリとの間のねじ式の嵌合は、システムの効率を低下させる手段として機能する角度の付いたねじ、またはカテーテルの撓みからの十分な触覚フィードバックを提供し、さらにカテーテルの撓みが維持されることを可能にする非効率導入システムによって提供される。シースが作動すると、作動がますます困難になり、遠位先端部で何が起こっているかについての感覚がユーザに与えられる。言い換えると、非効率導入システムは、作動に対する抵抗を増加させ、カテーテルの偏向を増加させると、アクチュエータを作動させる力を増加させる。いくつかのそのような例において、角度の付いたねじ山を含むねじ込み可能な嵌合は、カテーテルの偏向、例えば、カテーテルの遠位先端の偏向に関する実際のフィードバックを提供し得る。いくつかのそのような例において、ねじ込み可能な構成は、スライドアセンブリの逆移動を防止するシステムに非効率性をもたらす。いくつかのそのような例において、機械的効率を低下させるためのシステムは、セルフロック機構を提供し得、その結果、カテーテルが所望のレベルの偏向に偏向されると、ユーザからの力またはユーザによるノブの回転が存在しない場合に、カテーテルの位置を動かすことが困難である。
【0017】
従って、本発明者らは、直線変換システム自体の回転に非効率性発生器を設けることで、システムは、製造がより簡単であり、より頑丈であり、より少ない構成要素を使用し、従って、破損しにくく、さらに、システム自体からのカテーテルの偏向の真のフィードバックをユーザに提供することができることを発見した。しかしながら、ねじ山の角度を変えることにより、それは力/偏向グラフの傾斜を増加させ、カテーテルの最小偏向と最大偏向の間の力感覚を増加させる。このようにして、ユーザはより良い触覚フィードバックを得て、遠位端での撓みのレベルをより良く確認することができる。
【0018】
本発明の他の実施形態は、非効率性を導入する手段、または直線システムへの回転と相互作用し得る効率を低減する手段を提供し得る。いくつかのそのような実施形態では、カテーテルの遠位先端部で何が起こっているかの画像をユーザに提供するために、シミュレートされたフィードバックを提供するフィードバック機構を提供する非効率性発生器が提供されてもよい。いくつかのそのような例において、フィードバック機構は、操作可能なハンドルに組み込まれ得る。いくつかのそのような例において、フィードバック機構は、遠位先端偏向の指標を提供するためのシミュレートされたフィードバックをユーザに提供するために、直線システムへの回転の経路と間接的に相互作用し得る。
【0019】
本発明の一部の実施形態では、非効率性発生器の導入により、医師は、拡張器および針が挿入された状態で、操作可能なシースまたはカテーテルを湾曲させることが可能になり、非効率性発生器は、操作可能なシースハンドルが、より高いプルワイヤ張力の下でシースの湾曲を維持することを可能にする。
【0020】
さらに、非効率性発生器を採用する本発明の一部の実施形態は、医師が、相対的シース曲率およびシースニュートラルゾーンを知るために、ノブ回転からの触覚フィードバックに依存することを可能にする十分な触覚フィードバックを提供する。特に、この触覚フィードバックは、シースの曲率が増加するにつれて、ノブがより回転しにくくなることを意味する。この「重み付け操作」は、シースの相対的な曲率だけでなく、ニュートラルゾーンの位置(すなわち、ノブが最も回転しやすいとき)もユーザに知らせる。
【0021】
1つの広範な局面において、本発明の実施形態は、カテーテルを偏向するための操作可能なカテーテル制御ハンドルを備える。制御ハンドルは、アクチュエータ、1つまたは複数のプルワイヤ、およびアクチュエータの作動をプルワイヤの移動に変換することによってプルワイヤを偏向させる手段を備える。1つ又はそれ以上のプルワイヤの各々の遠位端は、カテーテルに連結され、プルワイヤの各々の近位端は、プルワイヤを偏向させる手段に連結される。制御ハンドルは、プルワイヤを偏向させる手段と相互作用するための非効率性発生器をさらに含み、非効率性発生器は、カテーテルを偏向させるためのアクチュエータを作動させるのに必要な力を実質的に増加させる。
【0022】
別の広範な態様では、本発明の実施形態は、カテーテルを偏向させるための操作可能なカテーテル制御ハンドルを含む。制御ハンドルは、アクチュエータと、アクチュエータの作動時にカテーテルを偏向させる手段とを含み、カテーテルを偏向させる手段は、アクチュエータに連結される。操作可能なカテーテル制御ハンドルは、カテーテルを偏向させる手段と相互作用するように構成された非効率性発生器をさらに含み、非効率性発生器は、作動に対する抵抗を増大させ、カテーテルの偏向を増大させる際に、アクチュエータを作動させるのに必要な力を増大させる必要がある。
【0023】
この広範な態様の特徴として、作動するのに必要な力は、カテーテルの撓み量に基づいて実質的に変化する。
【0024】
この広範な態様の別の特徴として、作動させるのに必要な力は、実質的に、アクチュエータの作動量に基づいて変化する。
【0025】
この広範な態様のさらに別の特徴として、非効率性発生器は、カテーテルの相対的な偏向の程度に関して、ユーザにフィードバックを提供することによって、重み付け操作を可能にする。
【0026】
この特徴の一例として、非効率性発生器は、湾曲保持を可能にし、カテーテルが偏向された後に、カテーテルの偏向が実質的に所望の湾曲に維持されることを可能にし、作動するのに必要な力が、カテーテルの偏向からの1つまたは複数のプルワイヤによってアクチュエータに及ぼされる力よりも大きくなるように、セルフロックを可能にし、アクチュエータの作動がない場合にカテーテルの偏向が維持されることを可能にする。
【0027】
この広範な態様のさらに別の特徴として、非効率性発生器は、カテーテルが偏向された後、カテーテルの偏向を実質的に所望の曲率に維持することを可能にする曲線保持を可能にする。この特徴の一例として、非効率性発生器は、作動するのに必要な力が、カテーテルの撓みからカテーテルによってアクチュエータに及ぼされる力よりも大きくなるように、セルフロックすることを可能にし、アクチュエータの作動がない場合にカテーテルの撓みを維持することを可能にする(いくつかのそのような例において、カテーテルがプルワイヤを備え、アクチュエータがプルワイヤを偏向させるように動作可能である場合、非効率性発生器は、作動に必要な力が、カテーテルの偏向からプルワイヤによってアクチュエータに及ぼされる力よりも大きくなるように、セルフロックを可能にする)。
【0028】
この態様の別の特徴として、カテーテルを偏向させる手段は、直線変換システムへの回転を含む。いくつかのそのような例において、カテーテルがプルワイヤを備え、アクチュエータがプルワイヤを偏向させるように動作可能である場合、カテーテルを偏向させる手段は、プルワイヤを偏向させる手段が、直線変換システムへの回転を備える。
【0029】
この特徴の一例として、アクチュエータは、回転可能なノブを備え、カテーテルを偏向させる手段は、ねじ込み可能な嵌合を介して回転可能なノブに連結されるスライドアセンブリを備える回転-直線変換システムを備える(いくつかのそのような例において、カテーテルは、アクチュエータがプルワイヤを偏向させるように動作可能なプルワイヤを備え、プルワイヤを偏向させる手段は、ねじ込み可能な嵌合を介して回転可能なノブに連結されるスライドアセンブリを備える回転-直線変換システムを備える)。
【0030】
そのような一実施形態では、非効率性発生器は、ねじ込み可能な嵌合を画定する1つまたは複数の角度の付いたねじ山を含む。この特定の実施形態では、ねじ込み可能な嵌合は、スライドアセンブリのシャフト上の外側の角度の付いたねじ、およびそれと嵌合可能なノブ上の対応する内側の角度の付いたねじによって画定される。
【0031】
この実施形態の一例において、角度の付いたねじ山は、約0度より大きく約180度未満の角度を有する。
【0032】
そのような一例では、角度の付いたねじは、約160度より大きく約180度未満の角度を有する。この特定の例において、角度の付いたねじは、約160°~163°の角度を有する。
【0033】
いくつかの実施形態において、非効率性発生器は、カテーテルの偏向の実際のフィードバックを提供する。他の実施形態では、非効率性発生器は、カテーテルの偏向のシミュレートされたフィードバックを提供する。
【0034】
本発明の一部の実施形態では、スライドアセンブリは、操作可能なカテーテル制御ハンドルの内側ハウジング内で移動可能である。
【0035】
この一例では、非効率性発生器は、ハンドルハウジング内に位置決めされた勾配摩擦装置を含み、勾配摩擦装置は、スライドアセンブリの移動時にスライドアセンブリと相互作用し、カテーテルの偏向時に内側ハウジング内でスライドアセンブリの直線移動が増加すると摩擦が増加する。
【0036】
この特定の例において、勾配摩擦装置は、ハンドルハウジングの内面に沿って位置決めされた対向する三角形の摩擦パッドを備える。この1つの例において、三角形の摩擦パッドは、内側ハウジングの1つ以上の壁に沿って配置される。
【0037】
この別の例において、非効率性発生器は、内側ハウジングによって画定され、内側ハウジングは、内側ハウジングの中央から内側ハウジングの近位端および遠位端に向かって互いに先細りする対向する壁を備え、スライドアセンブリは、カテーテルの偏向時に内側ハウジング内のスライドアセンブリの直線移動を増加させると、スライドアセンブリと内側ハウジングの対向する壁との間の摩擦を増加させる。
【0038】
この具体例において、スライドアセンブリは、バイアス機構を介して内側ハウジングの壁と嵌合可能である。この例の特定の例において、バイアス機構は、バネバイアス機構を含む。
【0039】
一実施形態では、直線変換システムへの回転は、直線変換システムへの単一ステップ回転を含む。別の実施形態では、直線変換システムへの回転は、直線変換システムへの2段階回転を含む。
【0040】
この広範な態様の特徴として、操作可能なカテーテル制御ハンドルは、両方向制御ハンドルを含み、カテーテルを偏向させる手段は、1つまたは複数のプルワイヤを介してカテーテルに連結され、1つまたは複数のプルワイヤを偏向させる手段を含み、1つまたは複数のプルワイヤは、2つのプルワイヤを備え、第1および第2の方向におけるアクチュエータの作動は、プルワイヤの偏向を生じさせ、それぞれのプルワイヤの作動を介してカテーテルを偏向させ、それぞれの第1および第2の偏向方向に所望の曲率をカテーテルに与え、非効率性発生器は、カテーテルの偏向の増加に伴って、第1および第2の偏向方向のそれぞれにおいてカテーテルを湾曲させるのに必要な力を増加させる。
【0041】
この広範な態様の別の特徴として、操作可能なカテーテル制御ハンドルは、一方向制御ハンドルを含み、カテーテルを偏向させる手段は、1つまたは複数のプルワイヤを介してカテーテルに連結され、1つまたは複数のプルワイヤを偏向させる手段を含み、1つまたは複数のプルワイヤは、単一のプルワイヤを含み、アクチュエータの作動は、1つまたは複数のプルワイヤの偏向を引き起こし、プルワイヤの作動を介してカテーテルを偏向させ、単一の偏向方向に所望の曲率をカテーテルに与え、非効率性発生器は、カテーテルの偏向の増加に伴って、カテーテルを単一の偏向方向にカーブさせるのに必要な力を増加させる。
【0042】
広範な態様の別の特徴として、カテーテルを偏向させる手段は、1つまたは複数のプルワイヤのうちの少なくとも1つを介してカテーテルに連結され、1つまたは複数のプルワイヤのうちの少なくとも1つが、カテーテルの遠位端の偏向を可能にするためにカテーテルの遠位端に連結される。
【0043】
さらなる広範な態様では、本発明の実施形態は、回転可能なノブと、スライドアセンブリとを含む、カテーテルを偏向させるための回転-直線変換システムを備える、操作可能なカテーテルのための制御ハンドルであって、回転可能なノブは、ねじ式の嵌合または配置を介してスライドアセンブリに連結され、少なくとも1つの制御ワイヤと制御ワイヤの遠位端は、カテーテルに連結されるように動作可能であり、少なくとも1つの制御ワイヤまたはプルワイヤの近位端または部分は、スライドアセンブリに連結または連結されるように動作可能である制御ハンドルを備える。制御ハンドルは、回転-直線変換システムに非効率性を導入する手段をさらに含み、非効率性を導入する手段は、回転-直線変換システムの構成要素に固有または一体であり、ノブの回転は、スライドアセンブリの直線運動を引き起こし、少なくとも1つの制御ワイヤの作動を介してカテーテルの偏向を可能にし、カテーテルに所望の曲率を付与し、非効率性を導入する手段は、カテーテルの偏向が増加するとシースまたはカテーテルを曲げるために少なくとも1つの制御ワイヤを作動させるのに必要な力を増加させる(例えば、医師の取扱いの容易さおよび使用の容易さを提供する最適化されたハンドル設計を提供しながら)。
【0044】
この広範な態様の特徴として、非効率性を導入する手段は、ノブを回転させ、スライドアセンブリを変換させるのに必要な力の量を実質的に増加させ、この力は、回転および/または変換の量に基づいて実質的に変化し、カテーテルの偏向の増加に際してのカテーテルの偏向に関する(ユーザに対する)強化された触覚フィードバックを提供する。
【0045】
この特徴の一例として、非効率性を導入する手段は、カテーテルが偏向された後、カテーテルの偏向を実質的に所望の曲率に維持することを可能にする曲線保持を可能にする。
【0046】
このさらなる例として、非効率性を導入する手段は、スライドアセンブリを動かすためにノブを回転させるのに必要な力が、カテーテルの偏向後にカテーテルからスライドアセンブリにかかる力よりも大きくなるように、セルフロックを可能にし、ノブの作動なしに、ユーザからの入力がない場合に、カテーテルの曲率が変化するのを防ぐ。
【0047】
この特徴の別の例として、非効率性を導入する手段は、ねじ込み可能な嵌合または配列を画定する1以上の角度の付いたねじ山を含む。この特徴のさらなる例として、ねじ込み可能な構成または嵌合は、スライドアセンブリのシャフト上の外側の角度の付いたねじ、およびそれと嵌合可能なノブ上の対応する内側の角度の付いたねじによって画定される。
【0048】
そのような一実施形態において、角度の付いたねじ山は、約0度より大きく約180度未満の角度を有する。そのような一例では、角度の付いたねじは、約160度より大きく約180度未満の角度を有する。特定の例において、角度の付いたねじは、約160°~163°の角度を有する。
【0049】
操作可能なカテーテル制御ハンドルのそのような一実施形態では、ねじ込み可能な嵌合は、スライドアセンブリのシャフト上の雄ねじ、およびそれと嵌合可能なノブ上の対応する雌ねじによって画定される。特定の例において、ねじ山は約0°の角度を有する。
【0050】
いくつかの実施形態において、非効率性を導入する手段(いくつかの例において、非効率性発生器を含む)は、カテーテルの偏向の実際のフィードバックを提供する。他の実施形態において、非効率性を導入する手段(いくつかの例では非効率性発生器を含む)は、カテーテルの偏向のシミュレートされたフィードバックを提供する。
【0051】
一実施形態では、スライドアセンブリは、ハンドルのハウジング(ハンドルの内側ハウジングなど)内で移動可能である。
【0052】
そのような一例では、非効率性を導入する手段は、ハンドルハウジング内に位置決めされた勾配摩擦装置を含み、勾配摩擦は、スライドアセンブリの移動時にスライドアセンブリと相互作用し、勾配摩擦装置は、カテーテルの偏向時にハウジング(内部ハウジングなど)内でのスライドアセンブリの直線移動の増加時に摩擦を増加させる。この具体例において、勾配摩擦装置は、ハンドルハウジングの内面に沿って配置されるもう1つの三角形摩擦パッド(例えば、対向する三角形摩擦パッド)を含む。この例の特定の例において、1つまたは複数の三角形摩擦パッド(例えば、対向する三角形摩擦パッド)は、内側ハウジングの1つまたは複数の壁に沿って配置される。
【0053】
別のそのような例では、非効率性を発生させる手段(いくつかの例では非効率性発生器を含む)は、ハウジング(内側ハウジングなど)によって画定され、ハウジングは、向かい合う壁を備え、ハウジングの対向する壁は、ハウジングの中央からハウジングの近位端および遠位端に向かって互いに向かって先細りし、スライドアセンブリは、カテーテルの偏向時にハウジング内でスライドアセンブリの直線移動が増加すると、スライドアセンブリとハウジングの対向する壁との間の摩擦が増加する。1つの具体例において、スライドアセンブリは、バイアス機構を介して、ハウジングの壁と嵌合可能である。いくつかの例において、バイアス機構は、スライドアセンブリの一部を形成する。この例の特定の例において、バイアス機構は、バネバイアス機構を含む。
【0054】
この広範な態様の特徴として、カテーテルを偏向させる手段は、直線変換システムへの回転を含み、直線変換システムへの回転は、直線変換システムへの単一ステップの回転を含む。
【0055】
この広範な態様の別の特徴として、カテーテルを偏向させる手段は、直線変換システムへの回転を含み、直線変換システムへの回転は、直線変換システムへの2段階の回転を含む。
【0056】
この広範な態様の別の特徴として、操作可能なカテーテル制御ハンドルは、両方向制御ハンドルを含み、カテーテルを偏向させる手段は、少なくとも1つの制御ワイヤを介してカテーテルに連結され、少なくとも1つの制御ワイヤを偏向させる手段を含み、少なくとも1つの制御ワイヤは、2つの制御ワイヤを含み、ここで、アクチュエータ(例えば、ノブ)の第1および第2の回転方向における回転(例えば、それぞれの第1および第2の直線方向におけるスライドアセンブリの直線運動を引き起こす)は、2つの制御ワイヤのそれぞれの作動を介してカテーテルの偏向を可能にし、それぞれの第1および第2の偏向方向においてカテーテルに所望の曲率を付与することを可能にし、非能率を導入する手段は、カテーテルの偏向を増加させる際に、カテーテルの第1および第2の偏向方向のそれぞれにおいてカテーテルを湾曲させるのに必要な力を増加させる。
【0057】
この広範な態様の別の特徴として、操作可能なカテーテル制御ハンドルは、一方向制御ハンドルを含み、カテーテルを偏向させる手段は、少なくとも1つの制御ワイヤを介してカテーテルに連結され、少なくとも1つの制御ワイヤを偏向させる手段を含み、少なくとも1つの制御ワイヤは、制御ワイヤを含み、アクチュエータの回転は、例えば、(ノブのような)アクチュエータの回転を介してスライドアセンブリの直線運動を引き起こし、制御ワイヤの作動を介してカテーテルを偏向させ、所望の曲率を単一の偏向方向に付与することを可能にし、非効率性を導入する手段は、カテーテルの偏向の増加に伴って、シースまたはカテーテルを単一の偏向方向に曲げるために必要とされる力を増加させる。
【0058】
この広範な態様の別の特徴として、カテーテルを偏向させる手段は、少なくとも1つの制御ワイヤを介してカテーテルに連結され、少なくとも1つの制御ワイヤを偏向させる手段を含み、少なくとも1つの制御ワイヤは、カテーテルの遠位端の偏向を可能にするためにカテーテルの遠位端に連結される。
【0059】
さらなる広範な態様では、本発明の実施形態は、回転可能なノブと、スライドアセンブリとを含む、カテーテルのための操作可能なカテーテル制御ハンドルを含み、回転可能なノブは、ねじ込み可能な嵌合を介してスライドアセンブリに連結され、ねじ込み可能な嵌合は、角度の付いたねじ山を含む。カテーテルは、少なくとも1つの制御ワイヤと、スライドアセンブリに連結されるかまたはスライドアセンブリに連結可能な少なくとも1つの制御ワイヤの近位端または部分とを含み、ノブの回転は、スライドアセンブリの直線運動(ノブの回転を介して)を引き起こし、少なくとも1つの制御ワイヤの作動を介してカテーテルの偏向を可能にして、カテーテルに所望の湾曲を付与し、角度の付いたねじ山は、カテーテルの偏向の増加に際して、カテーテルの偏向(例えば、その遠位端で)に関して、ユーザに強化された触覚フィードバックを提供し、および/またはカテーテルの偏向が所望の湾曲に維持されることを可能にする。
【0060】
この広範な態様の特徴として、角度の付いたねじ山は、カテーテルの最小偏向とカテーテルの最大偏向で提供される触覚フィードバックのレベルに実質的な差があるように、ユーザに強調された触覚フィードバックを提供する。
【0061】
別の広範な態様では(前述のように)、本発明の実施形態は、カテーテルを偏向させるための操作可能なカテーテル制御ハンドルを含む。制御ハンドルは、アクチュエータと、アクチュエータの作動時にカテーテルを偏向させる手段とを含み、偏向させる手段は、アクチュエータに連結される。操作可能なカテーテル制御ハンドルは、カテーテルを偏向させる手段と相互作用するように構成された非効率性発生器をさらに含み、非効率性発生器は、作動に対する抵抗を増大させ、カテーテルの偏向を増大させるときにアクチュエータを作動させるのに必要な力を増大させる。
【0062】
この広範な態様の特徴として、1つまたは複数のプルワイヤは、それぞれ、カテーテルに連結される遠位端を有し、カテーテルを偏向させる手段は、1つまたは複数のプルワイヤを偏向させる手段を含み、1つまたは複数のプルワイヤのそれぞれの近位部分は、1つまたは複数のプルワイヤを偏向させる手段に連結される。この特徴の一例として、1つまたは複数のプルワイヤを偏向させる手段は、直線変換システムへの回転を含む。
【0063】
この広範な態様の別の特徴として、カテーテルを偏向させる手段は、アクチュエータの作動をカテーテルの偏向に変換する変換機構を備える。
【0064】
この広範な態様の別の特徴として、非効率性発生器は、カテーテルを偏向させる手段と間接的に相互作用する。
【0065】
この広範な態様のさらに別の特徴として、非効率性発生器は、カテーテルを偏向させる手段と直接的に相互作用する。
【0066】
この広範な態様のさらに別の特徴として、非効率性発生器は、カテーテルを偏向させる手段によって定義される。この特徴の一例として、非効率性発生器は、アクチュエータの作動時のカテーテルの偏向の程度に関する触覚フィードバックを提供する触覚フィードバック機構を備える。この特徴の一例として、触覚フィードバック機構は、ニュートラルゾーンインジケータを含む。
【0067】
この広範な態様のさらに別の特徴として、非効率性発生器は、カテーテルを偏向させる手段と一体である。
【0068】
この広範な態様の別の特徴として、非効率性発生器は、アクチュエータの作動時のカテーテルの偏向の程度に関して個別のフィードバックを提供する。
【0069】
この広範な態様の別の特徴として、非効率性発生器は、アクチュエータの作動時、カテーテルの撓みの増加時におけるカテーテルの撓みの程度に関する一連のフィードバックを提供する。
【0070】
1つの広範な態様では、本発明の実施形態は、カテーテルを偏向させるための操作可能なカテーテル制御ハンドルを含み、制御ハンドルは、アクチュエータと、それぞれがカテーテルに連結された遠位端を有する1つまたは複数のプルワイヤと、アクチュエータの作動をプルワイヤの移動に変換することによってカテーテルを偏向させるための1つまたは複数のプルワイヤの偏向に変換する手段と、アクチュエータに連結された作動を変換する手段と、作動を変換する手段(1つの例では変換機構または作動機構を含む)に連結された1つまたは複数のプルワイヤのそれぞれの近位部分と、アクチュエータの作動を変換する手段と相互作用するように構成された非効率性発生器とを含み、非効率性発生器は、1または複数のプルワイヤを作動または偏向させてカテーテルを偏向させるのに必要な力を(実質的に)増大させる。
【0071】
別の広範な態様では、本発明の実施形態は、カテーテルを偏向させるための操作可能なカテーテル制御ハンドルを含み、制御ハンドルは、アクチュエータと、それぞれがカテーテルに連結されるかまたはカテーテルに連結される遠位端を有する1つまたは複数のプルワイヤと、1つまたは複数のプルワイヤを偏向させることによってアクチュエータの作動をカテーテルの偏向に変換する変換機構(言い換えれば、作動機構)とを含み、変換機構は、アクチュエータに連結され、1つまたは複数のプルワイヤを偏向させるための変換機構に連結される1つまたは複数のプルワイヤのそれぞれの近位部分と、1つまたは複数のプルワイヤを偏向させる手段と相互作用するように構成される非効率性発生器とを含み、非効率性発生器は、カテーテルの偏向を増加させる際に、アクチュエータを作動させてカテーテルを偏向させるのに必要な力を実質的に増加させる。
【0072】
ここで特に詳細に図面を参照して、示される詳細は、例として、そして本発明の特定の実施形態の説明のためのみであることが強調される。本発明の少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、その適用において、以下の説明に記載されるかまたは図面に示される構成要素の構造および配置の詳細に限定されないことを理解されたい。本発明は、他の実施形態、または様々な方法で実施または実施されることが可能である。また、本明細書で使用する語法および用語は、説明を目的とするものであり、限定とみなされるべきではないことを理解されたい。
【0073】
本発明の一部の実施形態では、カテーテルを偏向させるための操作可能なカテーテル制御ハンドルが提供され、制御ハンドルは、アクチュエータと、カテーテルを偏向させる手段とを含む。いくつかの実施形態では、制御ハンドルは、一端でカテーテルを偏向させる手段および他端でシースまたはカテーテルを偏向させる手段に連結された1つまたは複数のプルワイヤまたは制御ワイヤの作動または偏向によってカテーテルを偏向させるように動作可能である。いくつかのそのような例において、制御ハンドルには、アクチュエータの作動をプルワイヤの移動に変換することによって、もう1つのプルワイヤを偏向させる手段が提供される。言い換えれば、制御ハンドルは、アクチュエータの作動をプルワイヤの移動に変換する手段を提供する。いくつかのそのような例において、1つまたは複数のプルワイヤのそれぞれの遠位端は、シースまたはカテーテルに連結され、プルワイヤのそれぞれの近位端は、プルワイヤを偏向させる手段[アクチュエータの作動をプルワイヤの移動に変換する手段]に連結される。
【0074】
本発明の1つの実施形態において、図1Aおよび1Bおよび図4に示されるように、シースまたはカテーテル90などの医療デバイスを偏向するための、操作可能なカテーテル制御ハンドル200が開示される。制御ハンドル200は、操作可能なシースまたはカテーテル90の近位ハブ部分80を介してシースまたはカテーテル90に連結される。制御ハンドル200は、図2A図2Bおよび図3にさらに示されるように、回転運動がねじ込み可能な嵌合302を介してスライドアセンブリ30の直線運動に変換される回転可能なノブ10を備える回転-直線変換システム300を備える。言い換えれば、ノブ10は、ノブ10の回転時に、スライドアセンブリ30がハウジング20の一部、特に内側ハウジング20a内で直線的に移動可能であり、スライドアセンブリ30の直線運動が1つ以上の制御ワイヤまたはプルワイヤ40、42を介してカテーテルまたはシース90の偏向に変換されるように、ねじ込み可能な構成または嵌合302を介してスライドアセンブリに連結される。この特定の例において、図2Aおよび図2Bにさらに示されるように、ねじ込み可能な嵌合302は、スライドアセンブリ30の軸またはボルト32上に形成される外部ねじ山302b、およびそれに嵌合可能なノブ10上の対応する内部ねじ山302aによって画定される。1つの実施形態において、ノブ10は、内側ノブ10aに連結された外側ノブ10b(図1)を含み、内側ネジ山302aは、内側ノブ10aによって画定される。
【0075】
いくつかのそのような例において、カテーテルを偏向させる手段(例えば、プルワイヤを作動させることによってカテーテルを偏向させ得る)と相互作用するために、非効率性発生器がさらに提供される。非効率性発生器は、作動をカテーテルの偏向に変換する際に非効率性を導入するように機能する。いくつかの例において、非効率性発生器は、カテーテルの偏向を増加させる際に、アクチュエータを作動させるのに必要な力を実質的に増加させる。言い換えれば、非効率性発生器は、カテーテルの撓みの増加に伴って、カテーテルをたわませるための作動に対する力の感覚または抵抗を増加させる。
【0076】
いくつかの実施形態では、非効率性発生器は、プルワイヤを偏向させる手段内など、作動をカテーテルの偏向に変換する手段と一体であるか、または固有である。いくつかのそのような例において、非効率性発生器は、作動をカテーテルの偏向に変換する手段と直接的に相互作用する。言い換えれば、非効率性発生器は、カテーテルを偏向させる手段と直接的に相互作用する。他の実施形態では、非効率性発生器は、作動をカテーテルの偏向に変換する手段と間接的に相互作用する。言い換えれば、非効率性発生器は、カテーテルを偏向させる手段と間接的に相互作用する。非効率性発生器は、1つまたは複数のプルワイヤの作動などによって、操作可能な制御ハンドルのアクチュエータの作動をカテーテルの偏向に変換するために提供されるシステムにエネルギ損失を導入または発生するように機能する。
【0077】
非効率性発生器400が提供される本発明の一部の実施形態では、非効率性発生器400は、カテーテルの偏向の増加に伴って、シースまたはカテーテル90を偏向させるようにアクチュエータを作動させるのに必要な力を実質的に増加させる。言い換えれば、非効率性発生器は、カテーテルの偏向を増加させる際に、アクチュエータの作動に対する抵抗を増加させるために、カテーテルを偏向させる手段と相互作用する。場合によっては、非効率性発生器は、医師の取扱いの容易さおよび使用の容易さを提供する最適化されたハンドル設計を提供しながら、シースを湾曲させるのに必要とされる力を増加させる結果となり得る。本発明の一部の実施形態では、作動するのに必要な力は、シースまたはカテーテル90の撓み量に実質的に基づいて変化し、および/または他の実施形態では、作動するのに必要な力は、アクチュエータの作動量に実質的に基づいて変化する。
【0078】
いくつかの実施形態において、非効率性発生器は、例えば、カテーテルの遠位先端におけるカテーテルの偏向に関する相対的フィードバックを提供し、および/または湾曲を保持するように機能する。非効率性発生器は、例えば、システムにおけるエネルギー損失を増強して、作動における機械的効率をカテーテル90の偏向まで低下させ、作動および/または偏向をより困難にすることによって、遠位先端部偏向に関して、アクチュエータを介してユーザによって受け取られる触覚フィードバックを増強するなどの1つまたは複数の利点を提供し、および/またはさらに、カテーテル90が所望の曲率に偏向された後に、シースまたはカテーテル90の曲率または偏向を実質的に所望の曲率または偏向に維持することを可能にすることができる。非効率性発生器は、例えば、システムに摩擦を導入して、アクチュエータの作動をシースまたはカテーテル90の撓みに変換する機械的効率を低下させることがある。医師は、カテーテルがどのくらい偏向しているかをより容易に確認することができ、従って、カテーテルの偏向の増加の下で医師がより注意深く注意を払うことができるため、ユーザに対する触覚フィードバックの強化を提供する利点を提供する。本発明の一部の実施形態は、制御ワイヤまたはプルワイヤの不具合(例えば、プルワイヤまたは制御ワイヤがプルリングから外れることから生じる)をさらに最小限に抑えるのに役立ち得る。
【0079】
いくつかのそのような例において、非効率性発生器400は、作動に必要な力が、カテーテルの偏向から(例えば、カテーテルが偏向された後にプルワイヤによって)アクチュエータに及ぼされる力よりも大きくなるように、セルフロックを可能にし、非効率性発生器は、アクチュエータの作動がない場合にカテーテルの偏向が維持されることを可能にする。
【0080】
操作可能なカテーテル制御ハンドル200のいくつかの実施形態では、プルワイヤを偏向させる手段(または作動をカテーテルの偏向に変換する手段)は、回転-直線変換システムを含む。
【0081】
本発明の一部の実施形態では、本発明の非効率性発生器は、ニュートラルゾーン指示をさらに提供することができる。非効率性発生器は、ユーザに強化された触覚フィードバックを提供し得、従って、シースまたはカテーテルがニュートラルゾーンにあるとき、感覚または触覚フィードバックにおける有意差を提供し得る。より具体的には、シースまたはカテーテルが偏向位置にあるときと比較すると、非効率性発生器は、シースまたはカテーテルがニュートラル位置にあるとき、ユーザがノブをより容易に回転させることを可能にする。従って、ノブなどのハンドルアクチュエータは、シースまたはカテーテルが実質的に偏向しているときよりも、シースまたはカテーテルがそのニュートラル位置にあるとき、比較的ゆるく感じることがある。
【0082】
いくつかのそのような実施形態では、非効率性発生器は、両方の実施形態では、シースまたはカテーテルが単独で使用可能である場合、およびシースまたはカテーテルが他のデバイス[例えば、シースまたはカテーテルを通して挿入され得る1つまたは複数のデバイス(内部構成要素)、または例えば、シースまたはカテーテル自体が(外部構成要素)を通して挿入され得る1つまたは複数のデバイス]と組み合わせて使用可能であり得る場合、触覚フィードバックなどのフィードバックを強化する。
【0083】
シースまたはカテーテルが内部または外部構成要素とともに使用可能であるいくつかのそのような実施形態では、提供される触覚フィードバックは、内部または外部構成要素がどれほど剛性であるかまたは剛性であるかに基づいて関連付けられる。例えば、内部または外部抵抗(例えば、1つ以上の内部または外部構成要素がシースまたはカテーテルとともに使用される場合の偏向に対する抵抗)が存在する場合、トルク感覚は異なり得る。例えば、非効率性発生器は、アクチュエータを回転させるのがどのくらい強いかに応じて、ユーザが受け取る触覚フィードバックの量に有意差を与えることがある。いくつかのそのような例において、非効率性発生器は、シナリオ(i)例えば、空のシースまたはカテーテルが偏向される場合、(ii)例えば、シースまたはカテーテルが[例えば]アブレーションカテーテルと[例えば]使用される場合、(iii)例えば、シースまたはカテーテルが[RF経中隔針または機械的経中隔針のような]その中に配置される拡張器および経中隔針と[シースまたはカテーテルと]使用される場合、のそれぞれにおいて、十分な触覚フィードバックを提供し得る。いくつかのそのような実施形態では、アクチュエータを作動させる力(または回転のノブを直線システムに回転させる力)は、シナリオ(i)よりもシナリオ(iii)の方が大きくてもよい。
【0084】
従って、本発明の一部の実施形態では、提供される非効率性発生器は、シースまたはカテーテル内に配置される1つまたは複数のデバイス、およびシースまたはカテーテルが配置され得る1つまたは複数のデバイスに依存し得るフィードバックにおける差を提供し得る。
【0085】
本発明のいくつかのそのような実施形態では、回転-直線システム内など、プルワイヤを偏向させる作動機構内に非効率性発生器を提供すると、シースまたはカテーテルを偏向させるのに必要なアクチュエータの作動量(回転システム内でシースまたはカテーテルを偏向させるのに必要な回転の程度など)は、非効率性発生器を有さないシステムと同じであることができるが、感触は異なる。非効率性発生器を有する作動機構は、非効率性発生器を有さない作動機構よりも大きなフィードバックを提供し得る。そのようないくつかの実施形態では、フィードバックは、(例えば、プルワイヤがプルリングを介してシースに取り付けられるプルリングからワイヤが破断することによって)ワイヤとシースとの接触点での障害を最小限に抑えるのに役立つことがある。従って、本発明の一部の実施形態では、非効率性発生器は、プルワイヤの破損のリスクおよび/またはシースまたはカテーテルとの接触点または接続点での故障のリスクを低減するために、フィードバックを高めるというさらなる利点を提供することができる。
【0086】
本発明の新規な制御ハンドル200は、直線変換システム300の回転に非効率または非効率性発生器400を導入する手段を提供し、非効率または非効率性発生器400を導入する手段は、直線変換システム300の回転と相互作用する。いくつかの実施形態において、非効率性発生器は、直線システムへの回転に不可欠であるか、または固有である。言い換えれば、非効率性発生器は、直線システムへの回転と直接的に相互作用する。他の実施形態では、非効率性発生器は、直線システムへの回転と間接的に相互作用する。
【0087】
非効率性発生器は、アクチュエータの回転をプルワイヤまたは制御ワイヤの直線運動に変換する際に、回転の直線変換システムへの機械的効率を低下させるように機能する。機械的効率の低下は、シースまたはカテーテル90を湾曲させるためにより効率的なシステムと比較して、より多くの力を必要とするシースを偏向または湾曲させることをより困難にする。いくつかの実施形態において、これは、カテーテルの偏向の相対的な程度に関して、ユーザにフィードバックを提供するという1つまたは複数の利点を提供し得、重み付け操作を可能にし得、および/またはカーブ保持を可能にし得、カテーテルが偏向された後に、カテーテルの偏向が実質的に所望の曲率に維持されることを可能にする。
【0088】
次に、図1A~6Cを参照し、本発明のいくつかの態様において、操作可能なカテーテル90のための制御ハンドル200が提供され、これは、回転可能なノブ10を含む回転-直線変換システムを備え、これは、制御ハンドル200の縦軸の周りで作動可能である。いくつかのそのような実施形態では、アクチュエータは、回転可能なノブ10を含み、プルワイヤを偏向させる手段(または言い換えれば、作動をプルワイヤの偏向に変換する手段)は、ねじ込み可能な嵌合を介して回転可能なノブ10に連結されるスライドアセンブリ30を含む回転-直線変換システムを含む。より具体的には、回転可能なノブ10は、ねじ込み可能な嵌合を介してスライドアセンブリ30に連結され、少なくとも1つの制御またはプルワイヤ40、42の遠位端は、カテーテルに連結され、少なくとも1つの制御またはプルワイヤ40、42の近位端は、スライドアセンブリ30に連結される。ノブ10の回転は、ノブ10の回転を介してスライドアセンブリ30の直線運動を引き起こし、1つ以上の制御またはプルワイヤ40、42の少なくとも1つの作動を介してシースまたはカテーテル90の偏向を可能にし、例えば、その遠位端に沿って、シースまたはカテーテルに所望の湾曲を付与する。
【0089】
制御ハンドル200は、非効率または非効率性発生器400を回転-直線変換システムに導入する手段を含み、非効率または非効率性発生器400を導入する手段は、回転-直線変換システムに一体であるか、または回転-直線変換システムに固有である。本発明の1つまたは複数の実施形態によると、非効率または非効率性発生器400を導入する手段は、回転可能なノブ10の回転運動をスライドアセンブリ30の直線運動に変換する際の機械的効率の低下をもたらす。
【0090】
いくつかのそのような実施形態では、非効率性発生器400は、医師の取扱いを容易にし、使用を容易にする最適化されたハンドル設計を提供しながら、シースまたはカテーテル90を曲げるために必要とされる力を増加させる。いくつかのそのような例において、非効率性発生器400は、シースまたはカテーテル90を湾曲させるために、より効率的なシステムに比べて、より大きな力または増大した力の量を必要とし、これは、ノブ10を回転させてシースまたはカテーテル90を偏向させることをより困難にする。言い換えれば、非効率性発生器400は、シースまたはカテーテルを偏向させるのに必要な力の量を実質的に増大させる。場合によっては、非効率性発生器は、偏向に必要な力を、シースまたはカテーテル90の偏向量に基づいて実質的に変化させることが可能である。そして/または、ノブの回転量は、カテーテルの遠位先端の偏向の程度に関する相対的フィードバックを提供し、および/または遠位先端の曲率を実質的に保持する、1つまたは複数の利点を提供し得る。
【0091】
いくつかのそのような実施形態では、非効率性発生器などの非効率性を導入する手段は、ノブ10などのアクチュエータを回転させるのに必要な力および/またはスライドアセンブリ30の変換量を実質的に増加または追加または強化し、この力は、アクチュエータの回転量および/またはスライドアセンブリ30の変換量に基づいて実質的に変化し、カテーテルの挙動偏向に関するユーザへの触覚フィードバックの強化を提供することができる。
【0092】
本発明の一部の実施形態では、非効率性発生器は、制御ハンドル200の回転/直線機構300内に埋め込まれ、これは、シースを曲げるために増大した量の力を必要とする制御ハンドル200を提供する一方で、医師の取扱いの容易さおよび使用の容易さを提供する最適化されたスリークハンドル設計を提供する。
【0093】
従って、本発明の制御ハンドル200のいくつかの実施形態は、使用および取扱いの容易さのために最適化された、限られた外形寸法を有するハンドルを提供する。いくつかのそのような実施形態では、非効率または非効率性発生器400を導入する手段は、制御ハンドル200の直線機構300への回転において提供される。
斜めねじ
【0094】
本発明の一部の実施形態では、操作可能なカテーテル制御ハンドル200は、ねじ込み可能な嵌合302を形成し、または画定する1つまたは複数の角度の付いたねじ山304を備える非効率または非効率性発生器400を導入する手段を備える。角度の付いたねじ山304は、シースまたはカテーテル90を湾曲させるのに必要な力を増大させる一方で、医師の取扱いを容易にし、使用を容易にする最適化されたハンドル設計を提供する。直線システムへの回転の機械的効率を低下させるための角度の付いたねじ山304の使用は、効率低下が制御ハンドル200自体の作動機構に組み込まれることを可能にする。これにより、ハンドル内の構成要素の数を減らすことができる最適化されたハンドルが提供され、従って、より頑丈な設計を提供し、製造の複雑さおよびコストを低減することができる。
【0095】
図1および図2A~2Bに示された特定の例では、操作可能なカテーテル制御ハンドル200は、回転可能から直線への変換システムを含むプルワイヤを偏向させる手段を含み、このシステムは、ねじ込み可能な構成302、または換言すれば、ねじ込み可能な嵌合302を介してスライドアセンブリ30に連結される制御ノブ10のような回転可能なアクチュエータを含む。この特定の例において、図3、4Bおよび4C(ならびに、図5Aならびに図5B、5C)に示されるように、ねじ込み可能な嵌合302は、角度の付いたねじ山304(スライドアセンブリ30の軸またはボルト32上に形成される角度の付いた外部ねじ山304a、およびそれに嵌合可能なノブ10上の対応する角度の付いた内部ねじ山304b)によって画定される。一実施形態では、角度の付いた雌ねじ304bは、内側ノブ10aによって画定される。
【0096】
いくつかの態様において、図1A~6Cに示されるように、角度の付いたねじ山304は、約0度より大きく約180度未満の角度Zを有する。いくつかのそのような実施形態では、角度の付いたねじ山304は、約160度より大きく約180度未満の角度Zを有する。この例では、角度の付いたねじ山304は、約160°~163°の角度Zを有する。図1A~6Cに示す特定の実施形態では、角度の付いたねじ山304は、約163°の角度Zを有する。そのような一例では、図6Cに示すように、角度Zが約163°の角度のねじ山304aがボルトまたは軸32上に示されている。
【0097】
上述のように、特に図2Aに関して、角度の付いたねじ山304が非効率性発生器400を画定する特定の例において、非効率性発生器400は、ノブ10を回転させてシースまたはカテーテル90を曲げるかまたは偏向させるのに必要な力を増大させるか、または実質的に増大させる。本発明のいくつかのそのような実施形態では、非効率性を導入する手段が提供されるか、または非効率性発生器400が、回転-直線変換システムに提供されるかまたは組み込まれ、非効率性または非効率性発生器400を導入する手段は、回転-直線変換システムに不可欠であるか、または回転-直線変換システムに固有である。
【0098】
図示の具体例において、直線システムへの回転は、図1A~6Cに示されるように提供される。特に図2Aを参照すると、ノブ10の回転は、ノブ10の回転を介してスライドアセンブリ30の直線運動を引き起こし、少なくとも1つの制御ワイヤの作動を介してカテーテル90の偏向を可能にし、カテーテル90に所望の湾曲を付与する。例えば、図5A、5Bおよび5Cに示されるように、角度の付いたまたは先細のねじ山304は、ノブの回転をスライドアセンブリ30の直線作動に変換する際の機械的効率が低下するように、システムに非効率性を導入する。その結果、システムの逆機械効率も低下する。従って、角度の付いたまたは先細のねじ山304は、引っ張りまたは制御ワイヤからの張力下でのスライドアセンブリ30の直線移動または作動をノブ10の回転に変換する際のシステムの効率を低下させる。
【0099】
スライドアセンブリ30の直線運動を引き起こすための制御ノブ10の作動における前方作動において、カテーテル90を偏向させる抵抗の増加またはより大きな力または力の増加をもたらす、テーパ状または角度の付いたねじ山304を通して非効率性が導入される。いくつかのそのような例において、偏向に必要な力は、カテーテルの偏向の量に基づいて実質的に変化する。図6A~6Cに示すように、カテーテル90の偏向範囲は、操作可能なカテーテル制御ハンドル200の例に示される。いくつかのそのような実施形態では、非効率性発生器は、遠位先端におけるカテーテル90の偏向に関して、ユーザに相対的フィードバックを提供するように動作可能である。角度の付いたまたは先細りのねじ山304は、カテーテルの最小偏位[例えば、90aによって示される]およびカテーテルの最大偏位[例えば、90bによって示される]において提供される触覚フィードバックのレベルの実質的な差が存在するように、ユーザに強化された触覚フィードバックを提供する。
【0100】
いくつかのそのような実施形態では、角度の付いたねじ山は、カテーテル90を偏向させてシースまたはカテーテル90の偏向90aを最小限にするのに必要な力の量と、シースまたはカテーテル90の偏向90bを最大限にするのに必要な力との実質的な差を提供することができる。いくつかのそのような例において、テーパ状または角度の付いたねじ山304は、シースまたはカテーテル90の相対的な偏向または湾曲、ならびにニュートラルゾーン位置を、ユーザに知らせる。ユーザは、ノブ10が最も回転しやすい位置として、ニュートラルゾーンの位置を確認することができ、スライドアセンブリ30が、ノブ10の回転によって未だ実質的に動かされていないその実質的に非作動位置においてハンドル内に位置付けられてもよく、このときのカテーテル90の偏向は、カテーテル90の最小偏向90aである。スライドアセンブリ30のニュートラルゾーン位置30Nを図2A~2Bと図4A、4Bおよび4Cに示す。一例では、最大作動時のスライドアセンブリ30の位置、従って[90Bによって示される]カテーテル90の最大偏向が、図2Cと2Dに示される。
【0101】
いくつかのそのような例において、非効率性発生器または非効率導入器400は、角度の付いたまたは先細のねじ山304によって形成され、ノブ10の回転をスライドアセンブリ30の直線運動に変換する際の機械的効率を低下させ得る。そのようなものとして、先細りまたは角度の付いたねじ山304は、追加的に図7Bおよび7Cに示される、変換システムの効率を実質的に低下させ[ノブ10の回転運動をスライドアセンブリ30の直線運動に変換するのにより非効率的にする]、従って、例えば、回転運動をスライドアセンブリ30の直線変換に変換させるのにより機械的に効率的なシステムと比較して、ノブ10を回転させるのに必要な力の量を増加させる。例えば、図7Aに示すように、約0°の角度を有する正方形のねじ306xを介してスライドアセンブリ30に螺合されるノブ10を備える回転-直線変換システムは、ノブ10の回転運動をスライドアセンブリ30の直線運動に変換するのにより効率的である。正方形ねじ306xは、スライドアセンブリ30の軸またはボルト32上の正方形ねじ306aと、内側ノブ10a上の対応する内側ねじ306bとを含む。
【0102】
図7Aに示されるような正方形のねじを用いるシステムとは異なり、図7B-7Cおよび図7Dに示されるような角度の付いたまたは先細りのねじ304の使用は、1つ以上のさらなる利点を提供し得る。いくつかのそのような例において、角度の付いたねじ山304は、ノブ10の回転の量、ひいてはスライドアセンブリ30の変換量に基づいて、ノブ10を回転させるのに必要な力を実質的に変化させ、カテーテルの挙動または偏向に関して、例えばカテーテルの遠位先端において、ユーザに強化された触覚フィードバックを提供することを可能にする。ノブ10がさらに回転すると、ノブ10の作動または回転がより困難になる。これにより、フィードバックをユーザに提供することができる。さらに、上述のように、システムに非効率性を導入すると、システムの逆機械効率も同様に低下する。従って、角度の付いたまたは先細のねじ山304(スライドアセンブリ30上の、特にスライドアセンブリ30のボルトまたは軸32上の先細のねじ山304aおよび先細のまたは内側のねじ山304bを含む)は、引張ワイヤまたは制御ワイヤからの張力下でのスライドアセンブリ30の直線運動または作動をノブ10の回転に変換する際のシステムの効率を低下させる。
【0103】
これにより、図6A、6B、6Cに示すように、カーブ保持が容易になり、シースまたはカテーテル90の偏向または曲率を、偏向後に所望の曲率、例えば、カテーテル90aの最小偏向とカテーテル90bの最大偏向との間の任意の所望の曲率で実質的に維持することができる。そのような一例では、傾斜または先細のねじ山304によって画定される非効率性発生器400などの非効率性を導入する手段は、スライドアセンブリ30を動かすためにノブ10を回転させるのに必要な力が、カテーテル90の偏向からスライドアセンブリ30にかかる力よりも大きくなるように、セルフロックを可能にし、ユーザからの入力がない場合に、カテーテル90の偏向または曲率が変更されるのを防ぐ。従って、シース又はカテーテル90の偏向時のシース又はカテーテル90の湾曲又は位置は、ノブ10の回転作動がないか又は無しで維持される。示される特定の例において、角度の付いたねじ山304によって画定される非効率性発生器400は、シースまたはカテーテル90の撓みの実際のフィードバックを提供する。
【0104】
従って、本発明のいくつかのそのような実施形態では、回転可能なノブ10およびスライドアセンブリ30を備える、カテーテルのための操作可能なカテーテル制御ハンドル200が提供され、回転可能なノブ10は、ねじ込み可能な嵌合302を介してスライドアセンブリ30に連結され、ねじ込み可能な嵌合302は、角度の付いたねじ304を備える。カテーテルは、少なくとも1つの制御またはプルワイヤ40、42を含み、少なくとも1つの制御またはプルワイヤ40、42の遠位端は、シースまたはカテーテル90に連結され、少なくとも1つの制御ワイヤまたはプルワイヤ40、42の近位端は、スライドアセンブリ30に連結される。ノブ10の回転は、ノブの回転を介してスライドアセンブリ30の直線運動を引き起こし、少なくとも1つの制御ワイヤ40、42の作動を介してシースまたはカテーテル90の偏向を可能にし、カテーテルに所望の湾曲を付与する。いくつかのそのような実施形態では、角度の付いたねじ山304は、遠位端でのシースまたはカテーテル90の挙動または偏向に関して、ユーザに強化された触覚フィードバックを提供し、シースまたはカテーテル90の偏向または曲率を所望の曲率に維持することを可能にする曲線保持を可能にする。いくつかのそのような例において、角度の付いたねじ山304は、カテーテルの最小偏向およびシースまたはカテーテル90の最大偏向で提供される触覚フィードバックのレベルに実質的な差があるように、ユーザに強化された触覚フィードバックを提供する。
【0105】
本発明のいくつかのそのような実施形態では、ニュートラルゾーンフィードバックが提供され、ノブ10は、作動または回転がより容易であり、従って、回転を開始する前に、開始時によりゆるく感じられることがある。本発明のいくつかのそのような実施形態では、角度の付いたねじ山304は、シースまたはカテーテル90の遠位先端部で進行していること、または偏向下でのシースまたはカテーテル90の挙動の真のフィードバックを提供する。角度の付いたねじ山304は、遠位先端部で起こっていることの真の光景を提供する触覚フィードバックを与える。そのような例では、ユーザは一定の感覚を得られない場合がある。ノブ10が作動し、シースが引っ張られると、角度の付いたねじ山304の結果として、ノブ10の作動または回転がますます困難になり、それが、ユーザが得ているフィードバックである。言い換えれば、システムは、遠位先端部で生じていること(すなわち、偏向時のシースまたはカテーテル90の挙動)のフィードバックを与える重み付け操作を提供し、そのような指標は、ノブ10の作動に基づくシースまたはカテーテル90の偏向の程度または量の指標である。
【0106】
非効率性発生器400が、ノブ10(内側ノブなど)とスライドアセンブリ30のねじ山の相互作用を伴う角度の付いたねじ山304を備えるそのような一例では、シースまたはカテーテル90が存在しないとき、または言い換えれば、操作可能なカテーテル制御ハンドル200に連結されていないときに、フィードバックがないか、または最小限のフィードバックがある。いくつかのそのような例において、それは、アセンブリまたはシステム全体の相互作用(シースまたはカテーテル90に連結された操作可能なカテーテル制御ハンドル200を含む)であり、シースまたはカテーテル90(いくつかの例において、ノブ10が回転される際に張られる引張ワイヤまたは制御ワイヤを含む)は、ユーザにフィードバックを提供し、シースまたはカテーテル90の偏向または挙動に関して何が起こっているかについての感覚をユーザに与える。いくつかのそのような例において、変換機構の内部またはそれに直接連結された(アクチュエータおよびシースと、シースの作動をシースの偏向に変換するための変換システムとを含む)何かは、システムに沿ったまたは内部のいずれかの点でタップされた場合に、フィードバックを提供し得る。そのようなものとして、フィードバックは、システムがアクチュエータ、変換システム、およびそれに結合されたシースまたはカテーテルによって形成されるシステムの任意の部分から(例えば、システムの一部であるか、またはシステムに直接結合された非効率性発生器400を通して)得ることができ、変換機構は、アクチュエータの作動をシースまたはカテーテル90の偏向に変換するためのものである。いくつかのそのような例において、非効率性発生器400は、シースまたはカテーテルの偏向の真のフィードバックを提供する。
【0107】
本発明の一部の実施形態では、非効率性発生器400を含むシステムは、ノブ10の作動または回転に起因するシースまたはカテーテル90の偏向量に関するフィードバックをユーザに提供する。いくつかのそのような例において、角度の付いたねじ山304によって画定されるような非効率性発生器400を含むシステムは、ノブ10の作動から生じる内部入力に基づいて、遠位先端部で何が起こっているかに関するフィードバックも提供する。従って、得られたフィードバックは、シースまたはカテーテル90のレベルまたは偏向から得ることができる。いくつかのそのような例において、シースまたはカテーテル90に連結される操作可能な制御ハンドル200を含む操作可能なハンドルシステムはまた、外部入力に基づいて、例えば、ノブ10の作動に起因する遠位先端に対する力(例えば、接触力)に起因する、遠位先端で起こっていることに関するフィードバックを提供する。従って、得られたフィードバックは、遠位先端の挙動(例えば、特定の解剖学的構造における)の結果であり得、例えば、シースまたはカテーテル90の遠位先端は、何らかの硬いもの、またはユーザに戻って運ばれる閉塞に対抗する。従って、得られたフィードバックは、遠位先端においてシースまたはカテーテル90によって加えられる力、または遠位先端に対して何かによって加えられる外力(例えば、カテーテルまたはシース90が偏向することができない場合)に由来し得る。いくつかのそのような態様において、得られたフィードバックは、シースまたはカテーテルの実際の挙動を反映する真のフィードバックである。
【0108】
前述のようないくつかのそのような実施形態では、角度の付いたねじ山304は、セルフロックも可能にする。そのようないくつかの例において、直線回転機構(すなわち、プルワイヤの張力によるスライドアセンブリ30の移動によるノブ10の移動)の効率は、システム内の力(最大作動時でさえ)がノブ10を回転させることができない点である。言い換えれば、非効率性発生器400が角度の付いたねじ山304によって画定されるシステムは、ノブ10を回転させるように張力をかけられたスライドアセンブリ30の逆移動(その結果としてのシースまたはカテーテル90の位置の移動)のリスクを低減し、シースまたはカテーテル90の位置を維持することが可能になる。
【0109】
さらに、角度の付いたねじ山304によって画定される非効率性発生器は、再現性を可能にすることができ、シースまたはカテーテル90の位置が、例えば、同じ動作のための反復作動の下で維持されることを可能にすることができる。いくつかのそのような例において、より信頼できる、および/またはより予測可能な、操作可能なカテーテル制御システムが提供される。
【0110】
本発明の一部の実施形態では、逆の移動、すなわち、ノブ10の回転移動に対する直線移動と同様に、直線移動に対する回転(スライドアセンブリ30の移動に対するノブ10の回転)に対する非効率性は、等しくない場合がある。
【0111】
非効率性発生器400が角度の付いたねじ山304を定義する1つの例において、「回転から直線」運動および「直線から回転」運動の非効率性は等しくない。そのような一例では、効率が等しくない場合、逆移動、すなわち「直線から回転」移動は、実質的にまたは完全に非効率的であり得、これは、偏向されたシースからのシステム内の力が、非効率性発生器400からシステムに組み込まれたエネルギー障壁を乗り越えることができないため、セルフロックを可能にし得る。従って、非効率性発生器400は、「直線から回転への」移動に非効率性を加える。また、非効率性発生器は、「回転から直線への」移動に非効率性を加える。荷重が増加するにつれて(例えば、シースまたはカテーテル90の偏向に伴って)、力は増加し、ノブ10を作動させるための抵抗がユーザによってより感じられ、このノブはフィードバックを提供する。いくつかのそのような例において、システムにおける非効率性は、「直線への回転」移動における非効率性を提供し、十分なフィードバックを提供する一方で、ユーザが困難なくノブ、従ってシースを作動させることを依然として可能にし、一方で、「直線から回転」移動または逆移動における非効率性を提供し、セルフロックを可能にする。いくつかのそのような例において、非効率性は、例えば、角度の付いたねじ山304を含む非効率性発生器400が、「回転から直線」運動および「直線から回転」運動の両方に非効率性を導入するのと同じ方法で変更される。しかし、そのような例では、2つの非効率性(または2つの方向における非効率性)の大きさは変化することがある。いくつかのそのような例において、ノブの作動時の「回転から直線への」移動におけるフィードバックは、シースまたはカテーテル90の偏向のレベルに基づいて、ノブを作動させるために必要とされる努力の差に基づくことができる。
【0112】
操作可能なシースのための操作可能なカテーテル制御ハンドルを備えるアセンブリまたはシステムに非効率性発生器が提供される本発明のいくつかのそのような実施形態では、システム(一例では、直線変換システムへの単一ステップ回転であってもよい)は、ユーザがノブ10を操作することを依然として可能にするが、張力下での直線から回転への運動の逆転変換が、作動時にセルフロックを可能にすることができない十分な非効率性を追加する一方で、同時に、システム(ハンドル200およびシース90を含む)は、信頼できるレベルのフィードバックを提供することを可能にし、ユーザが、遠位先端で何が起こっているかの真の光景を得ることを可能にする。
【0113】
この特定の例において、上述のように、角度の付いたねじ山304によって画定される非効率性発生器400は、システム200に組み込まれるセルフロック機構を提供し、言い換えれば、それは、角度の付いたねじ山304を提供することによって、回転-直線変換システムに本質的に組み込まれている。さらに、いくつかのそのような例において、システムの任意の部分から得られる入力は、遠位先端で起こっていることの光景を得るために使用され得る。シース90が作動されると、作動がますます困難になり、これによって、ユーザは、遠位先端部で何が起こっているかについての感覚を得、さらに、シース90が何かに対抗している場合、システムは、ユーザにフィードバックを提供する。いくつかのそのような例において、セルフロックを可能にするために変換機構に組み込まれた非効率性を提供するシステムを提供することによって、フィードバックを得る機会もまた可能になる。
【0114】
そのようなものとして、本発明のいくつかのそのような実施形態は、シースの曲率が増加するにつれて、ノブを回転させるのに必要な力を増加させることによって、触覚フィードバックを提供する。そのようないくつかの実施形態では、非効率性発生器は、スライドアセンブリの一部および内側ノブ上のねじ山の角度および/または材料によって画定されてもよい。いくつかのそのような実施形態では、システムの構成要素は、スライダ、内側ノブ、シースおよびシースプルワイヤである。いくつかのそのような例において、非効率性発生器は、それぞれ、内側ノブおよびスライドアセンブリの内ねじおよび外ねじ形状によって定義される。ねじ山は、(ユーザによって制御される)ノブの回転の、スライドアセンブリの直線変位への変換を可能にし、これは、プルワイヤ張力を増加させ、タム内でシースまたはカテーテルを偏向させる。言い換えれば、プルワイヤ張力は、シースまたはカテーテルがニュートラルゾーンにあるときに最も低く、シースの曲率が増加するにつれて増加する。ねじ山の幾何学的形状および材料によって定義される非効率性発生器は、プルワイヤの張力が増大している状態で、ユーザがノブを回転させるときどれだけのフィードバックが感じられるかを増大させる。非効率性発生器は、シースニュートラルゾーンおよび/またはシースまたはカテーテルの撓み量の手掛かりとして、ユーザがプルワイヤ張力の変化を感じることを可能にする。
【0115】
いくつかのそのような例において、操作可能なカテーテル制御ハンドルは、シースを偏向させるように操作可能なアセンブリとして提供される。いくつかのそのような例において、操作可能なカテーテルアセンブリは、異なるカーブサイズのために提供され得る。いくつかの実施形態において、操作可能なカテーテルアセンブリは、3つの別々のカーブサイズで提供されてもよく、3つのカーブサイズ全てにおいて、以下のパラメータは、ノブおよびスライドアセンブリによって画定されるねじ込み可能な配置で提供されるねじに関して同一である。
【0116】
【表1】
【0117】
そのようないくつかの実施形態において、操作可能なカテーテルにおいて、例えば、小カーブおよび中カーブのための制御ハンドルは、摩擦係数または摩擦係数を修正するために、スライドアセンブリのボルトまたはシャフト構成要素上にさらなる表面コーティングを有する。
【0118】
【表2】
【0119】
本発明の代替実施形態では、非効率性発生器は、ねじ込み式内側ノブおよびねじ込み式スライドアセンブリによって画定される。そのようないくつかの例において、非効率性発生器は、ねじ形状および/または材料によって定義される。いくつかのそのような例において、非効率性発生器は、曲線保持および/または触覚フィードバックの1つ以上の利点を提供し得る。いくつかのそのような例において、非効率性発生器は、ねじ形状を通して曲線保持を提供する。
【0120】
いくつかのそのような例において、非効率性発生器は、ねじ山の角度、例えば、本開示で説明されるような角度の付いたねじ山によって定義される。特定の例において、ねじ山の角度は、約0度より大きく、約180度より小さくなるように増加される。
【0121】
他の例では、非効率性発生器は、ねじピッチおよび/またはねじピッチ直径によって定義される。いくつかのそのような例において、ねじピッチ直径は増加し、および/またはねじピッチは減少する。
【0122】
さらに他の例では、非効率性発生器は、ねじ山の材料によってさらに定義される。いくつかのそのような例において、高摩擦材料が使用される。
【0123】
上記の非効率性発生器は、曲線緩和を防ぐことを含む、本開示で提供されるような非効率性発生器の1つまたは複数の利点を提供し得る。
【0124】
本発明の一部の実施形態では、曲線保持能力を増加させ、および/または触覚フィードバックを提供する非効率性発生器が提供され、一部の実施形態では、非効率性発生器は、スライドアセンブリおよび内側ノブの材料およびねじ山の角度によって定義される。本発明の一部の実施形態では、非効率性発生器は、ねじ山の角度の増加および材料の摩擦係数の増加によって定義される。そのようないくつかの例において、スライドアセンブリ(ねじ山を画定する)のスクリューまたはボールドのための材料は、デルリンを含む。他の例では、スライドアセンブリのねじまたはボルトの材料は、デルリンの上部にPTFE層を含む。いくつかのそのような例において、スクリューは、デルリンとPTFEとの組み合わせによって定義され、上部に追加のPTFE潤滑剤を有する。言い換えれば、デルリンは、所望の摩擦係数を提供し、カーブ保持および/または触覚フィードバックを可能にするために、表面にPTFEを備える。いくつかのそのような例において、潤滑剤は、Nyogel 774のようなOリングの空洞に提供される。いくつかのそのような実施形態では、ねじ山の角度、例えばねじ山の角度および摩擦係数によって、非効率性発生器は、本開示で概説されるような1つまたは複数の利点を提供する。本発明の一部の実施形態では、非効率性発生器は、角度の付いたねじ山によって提供されても、作動機構内に提供されても(直線変換システムへの回転など)、ハンドルの外部寸法を維持しながら、非効率性を回転から直線システムへの導入を可能にすることができる。これは、曲面保持、触覚フィードバック、および/またはプルワイヤ破損/故障を最小限に抑えることを含む本開示で提供される1つまたは複数の利点を提供するために、システムに非効率的性を導入しながら、使用および取扱いの容易さを可能にする人間工学的なハンドル設計を提供することによって、滑らかな外部プロファイルを維持することを可能にする、直線変換システムへの回転を可能にしてもよい。本発明の代替実施形態では、カテーテル90の偏向の[模擬フィードバックなど]フィードバックを提供する非効率性発生器400が提供されてもよい。そのような一例では、スライドアセンブリ30は、操作可能なカテーテル制御ハンドル200の内側ハウジング20a内で移動可能である。
【0125】
そのような一例では、操作可能なカテーテル制御ハンドル210が提供され、これは、操作可能な制御ハンドル210の作動に関して、図1A~7Dに関して本明細書において上記で説明された実施形態と同様であり、非効率性発生器400は、特に図8A~8Dを参照して、ハンドルハウジング20(内側ハウジング20aなど)内に位置決めされる勾配摩擦装置314を備える。勾配摩擦装置314は、スライドアセンブリ30の移動の際にスライドアセンブリ30と相互作用し、カテーテル90の偏向の際に、内側ハウジング20a内でのスライドアセンブリ30の直線移動の増加の際に、増加する摩擦を提供する。いくつかのそのような例において、スライドアセンブリ30は、図7A、7B、7Cおよび7Dに示されるように、約0°の角度を有する正方形のねじ306xを有するボルトまたは軸32を含み得る。別法として、ねじは、本明細書で開示される実施形態のいずれかに示されるように、テーパ状または角度の付いたたねじ山304であってもよい。
【0126】
具体例では、図8A、8B、8C、および8Dに示すように、勾配摩擦装置314は、ハンドルハウジングの内側表面に沿って、例えば、図8Aおよび8Bに示すように、内壁20wに沿って配置される対向する三角形摩擦パッド314a、314bを備える。いくつかのそのような実施形態では、対向する三角形摩擦パッド314a、314bは、図8Cおよび8Dに示すように、内側ハウジング20aの1つまたは複数の壁(対向する壁など)20w1、20w2に沿って配置することができる。そのような一例では、対向する三角形の摩擦パッド314a、314bは、示されるように、内側ハウジング20aの壁20w1および20w2の両方に沿って配置される。
【0127】
動作において、スライドアセンブリ30が図8Aに示されるようなニュートラル位置30Nにあるとき、スライドアセンブリ30は、図示されるような摩擦デバイス314と最小限の接触を有し、これは、シースまたはカテーテル90が、図6A-6Cに示されるようなその実質的に偏向されていない位置90aにある場合である。ノブ10がスライドアセンブリ30の直線運動を引き起こすように作動されると、スライドアセンブリ30はそのニュートラル位置30Nからその変換位置30Tの1つに移動し、そこでは、例えば、スライドアセンブリ30は、図8Bに示されるように、ハンドルハウジング20(内部ハウジング20aのような)の長さを横切っている。スライドアセンブリ30は、図示のように摩擦デバイス314と最大限に接触し、これは、シースまたはカテーテル90がその偏向位置90bの1つにあるときであり、例えば、シースまたはカテーテル90は、図6A-6Cに示すように、その最大曲率まで曲げることができる。こうして、勾配摩擦装置314は、シースまたはカテーテル90がその最も偏向した位置90bにあるとき、シースまたは拡張器がその実質的に偏向していない位置90aにあるときと比較して、最大量の摩擦を提供する。
【0128】
従って、摩擦デバイス314によって画定される非効率性発生器400は、遠位先端におけるシースまたはカテーテルの偏向に関するシミュレートされたフィードバックをユーザに提供するように、制御ハンドルアセンブリ210の直線移動に対する回転の効率を低下させる。勾配摩擦装置314によって画定される非効率性発生器400は、それ自体、直線変換システムへの回転と間接的に相互作用し、ノブ10の回転の増加に伴って増大した摩擦を提供し、シースまたはカテーテル90の偏向または相対的偏向の量に対する感覚[言い換えれば、シースまたはカテーテル90の偏向に関する触覚フィードバック]をユーザに提供する。勾配摩擦装置314を備える非効率性発生器400は、さらに、操作可能なカテーテル制御ハンドル210が、それが偏向された後に、シースまたはカテーテル90の位置を維持することを可能にするのに十分な摩擦を提供することによって、曲線保持を可能にする。図示の特定の実施形態では、ノブ10を回転させるとスライドアセンブリ30が変換し、摩擦量は増大するため、回転/直線システム内の摩擦量は、偏向量に応じて変化し、シースまたはカテーテル90の位置を維持することができる。
【0129】
本発明の一部の実施形態では、非効率性発生器400は、シミュレートされたフィードバックを提供する。そのような一例では、摩擦デバイス314を備える非効率性発生器400は、シミュレートされたフィードバックを提供する。そのような一例では、ハンドル200は、ハンドル200がシース90に連結されていないときにフィードバックを提供するように依然として機能し得る。従って、それは、シース90が結合されたときのシース90の挙動に関するフィードバックをユーザに提供するが、そこでは、フィードバックは、先端におけるシースの挙動を反映するが、シース90の実際の挙動、すなわち、真のフィードバックを代表するものではないことがある。
【0130】
本発明のいくつかのそのような実施形態では、相互作用する構成要素は、スライドアセンブリと、スライドアセンブリが移動可能なハウジングの内側ハウジングである。例えば、勾配摩擦装置を備える非効率性発生器は、スライドアセンブリの位置に基づいて、スライダと内側ハンドルとの間の干渉を増大させる。干渉が増大する場合、スライドアセンブリと内側ハウジングとの間により多くの摩擦があり、これは、より大きな力でのノブの回転をユーザに要求し、より大きな触覚フィードバックを提供する。スライダがニュートラル位置にあるとき(ノブが回転しておらず、シースが偏向していないときにスライドアセンブリがその公称位置またはニュートラル位置にあるとき)は、他の位置にあるときよりも干渉が少ない。言い換えれば、ユーザはニュートラルゾーンにおいてより少ない力でノブを回転させる必要がある。このノブ回転力(またはノブを回すのに必要な力)の変化は、ニュートラルゾーンの触覚の合図として使用できる。
【0131】
本発明の代替実施形態では、カテーテル90の偏向のフィードバックを提供する非効率性発生器400が提供されてもよい。そのような一例では、スライドアセンブリ30は操作可能なカテーテル制御ハンドル200の内側ハウジング20a内で移動可能である。
【0132】
本発明の1つの実施形態において、図9A、9Bおよび9Cに示される、操作可能なカテーテル制御ハンドル220が提供され、このハンドルは、内側ハウジング20aによって画定される非効率性発生器400を備える。そのような一例では、内側ハウジング20aは、テーパ状の内側ハウジング20aTによって画定され、内側ハウジング20aの対向する壁20w1、20w2は、ハウジングの端部に向かって[内側ハウジング20aの中央[M]から、内側ハウジング20aの近位端および遠位端[P、D]に向かって]互いに向かってテーパ状になる。スライド組立体30は、シース又はカテーテル90の撓み時に内側ハウジング内でスライド組立体30の直線移動が増大すると、スライド組立体30と内側ハウジング20aの対向する壁[20wT]との間の摩擦が増大する。
【0133】
そのようないくつかの例において、操作可能なカテーテル制御ハンドル220、スライドアセンブリ30は、バイアス機構30Bを介して内側ハウジングの壁20wTと嵌合可能である。具体的な例として、図9Bおよび9Cに示すように、バイアス機構30Bが、バネバイアス機構を備える。
【0134】
従って、テーパ状内側ハウジング20aTを備える非効率性発生器400は、遠位先端におけるシースまたはカテーテル90の偏向に関するフィードバックをユーザに提供するように、制御ハンドルアセンブリ220の直線移動に対する回転の効率を低下させる。テーパ状内側ハウジング20aTを含む非効率性発生器400は、それ自体、直線変換システムへの回転と間接的に相互作用し、ノブ10の回転の増加に伴って摩擦を増強し、シースまたはカテーテル90の偏向量または相対的偏向量[言い換えれば、シースまたはカテーテル90の偏向に関する触覚フィードバック]に対する感覚をユーザに提供する。先細の内側ハウジング20aTを備える非効率性発生器400は、さらに、操作可能なカテーテル制御ハンドル220が、それが偏向された後にシースまたはカテーテル90の位置を維持することを可能にするのに十分な摩擦を提供することによって、湾曲保持を可能にする。図示の特定の実施形態では、スライドアセンブリ30とテーパ状内側ハウジング20aTの壁20wTとの間の摩擦嵌合量は、ノブ10を回転させるにつれて増大し、スライドアセンブリ30が変換するので、回転-直線システム内の摩擦量は、撓みの量とともに変化し、シースまたはカテーテル90の位置を維持することができる。いくつかのそのような実施形態では、テーパ状の内側ハウジング20aTは、遠位先端におけるカテーテルの偏向に関する実際のフィードバックをユーザに提供する。
【0135】
本発明の代替実施形態では、シースまたはカテーテル90を偏向させるための作動システムに非効率を生じさせるための1つまたは複数の手段を含むことができる操作可能なカテーテル制御ハンドル230が提供される。図10A、10Bに示すような一例では、回転可能なノブ10を内側ハウジング20aに結合するための結合手段は、ノブ10とハンドルハウジング20の一部(内側ハウジング20aなど)との間の結合を保持するためにノブ10の壁または表面11内に形成されたテーパ溝324に通すことができるピン322を備えるテーパピンおよび溝ジョイント320を備える、非効率性発生器または非効率性を発生または導入する手段400を備えることができる。示される特定の例において、テーパ溝324は、テーパまたは角度の付いた壁324a、324bを備え、これは、ピン322と角度の付いた溝326との間に存在する垂直力を増加させ、ノブとハンドルハウジングの一部との間の摩擦の量を増加させ得る。これは、カテーテルが偏向した後に、カテーテルの位置または湾曲を維持するのに役立つことがある。この機構は、回転-直線変換システムおよび機構と間接的に相互作用することによって摩擦を増強し得、シースまたはカテーテル90を偏向させるのにより非効率的にすることによって、回転-直線変換システムの操作に間接的に影響を与え得る。そのようなものとして、図10A~10Bに示されるような実施形態は、カテーテルを偏向させるための直線変換システムへの回転に非効率性を導入し、本開示において本明細書に記載される他の実施形態で提供されるような非効率性を導入する手段の1つ以上の利点を提供し得る。テーパピンおよび溝ジョイント320は、カテーテルの偏向に関してユーザにフィードバックを提供するのを助けることができ、ユーザに何らかの触覚フィードバックを提供することができる。さらに、テーパ付きピンおよび溝ジョイント320によって提供される非効率性発生器400は、ノブ10と内側ハウジング20aとの間に摩擦をさらに導入して、シースまたはカテーテル90が偏向された後にその位置を維持するのを助けることができる。
【0136】
本発明のいくつかのそのような実施形態では、非効率性発生器は、修正された内側ノブ-ピン接触角によって定義される。いくつかのそのような例において、内側ノブ-ピン接触角は、内側ノブ溝(ピンを受容する)が、示されるような角度の付いた壁を有するように改変される。いくつかのそのような例において、操作可能なカテーテルハンドルは、内側ノブ、ピン、およびスライドアセンブリ、ならびに内側ハンドルハウジングを含む。そのような一例では、内側ハンドル(または内側ハウジング)に2つの貫通孔がある。貫通孔は、ピンが挿入されると、ピンが内側ノブ溝に着座し、図に示すように、内側ノブを所定の位置にロックするように位置決めされる。示されるように、1つの例において、接触角を増加させるテーパ状溝が提供される(すなわち、「V」字型溝は、正方形溝よりも増加した接触角を提供し得る)。接触角が増加するにつれて、ピンにかかる垂直力も増加し、これはピンジョイントでの摩擦を増加させる。
【0137】
図22Aおよび22Bに示されるような、本発明のいくつかの付加的な態様において、非効率性発生器は、本発明の1つまたは複数の非効率性発生器と共に使用可能なOリング900によって定義される。いくつかのそのような実施形態では、Oリング900、内側ノブ10a、内側ハンドル(または内側ハウジング)20a、およびスライドアセンブリ30を含む構成要素を含む、操作可能なカテーテル制御ハンドル910が提供される。いくつかのそのような例において、Oリング900は、内側ノブ10aと内側ハンドル(または内側ハウジング)20aとの間の境界面に提供される。内側ノブ10aと内側ハンドル(または内側ハウジング)20aとの間のOリング900の圧迫は、摩擦を生成し、この摩擦は、カーブ保持を可能にし得る。そのような一例では、Oリング900は、内側ノブ10a上に配置される。次いで、内側ノブ10aを内側ハンドル(内側ハウジング)20aに挿入する。その結果、Oリング900は、内側ノブ10aと内側ハウジング20aとの間で締め付けられ圧縮される。Oリング900の圧縮は、内側ハンドル(または内側ハウジング)20aの内面に対して一定の垂直力を生成し、これは、ノブ10の回転に対して一定の摩擦力を生成する。摩擦力の大きさは、Oリング900のサイズ(直径および厚さ)、Oリング900の材料、および内側ハンドル(または内側ハウジング)20aの材料によって定義される。
【0138】
本発明の操作可能なカテーテル制御ハンドルの実施形態は、本開示に記載されるように、シースまたはカテーテル90の偏向へのアクチュエータの作動を変換するためのシステムに非効率性を生成するための1つまたは複数の手段を含むことができ、本開示に記載されるように、非効率性を生成する手段の1つまたは複数の利点を提供することができる。
【0139】
いくつかの実施形態において、操作可能なカテーテル制御ハンドル[200、210、220]およびその操作は、特に図2Aを参照して説明され、操作可能なシースまたはカテーテル90は、少なくとも1つの制御またはプルワイヤ40、42を含み、制御ワイヤ40、42の遠位端は、シースまたはカテーテル90に連結され、少なくとも1つの制御またはプルワイヤ40、42の近位端は、スライドアセンブリ30に連結される。1つの特定の例において、制御ハンドル200は、双方向制御ハンドル200Aを含み、少なくとも1つの制御ワイヤ40、42は、少なくとも2つの制御ワイヤ40、42、シースまたはカテーテル90に連結される少なくとも2つの制御ワイヤのそれぞれの遠位端、およびスライドアセンブリ30に連結される少なくとも2つの制御ワイヤのそれぞれの近位端を含む。この特定の例において、非プーリ制御ワイヤ40とも呼ばれる制御ワイヤ40のような制御ワイヤの1つは、シースまたはカテーテル90、例えば、非プーリ制御ワイヤ40がその遠位端で連結されるシースまたはカテーテル90の遠位端から近位に導かれる。次いで、非プーリ制御ワイヤ40の近位端は、ハンドル(ハンドルハウジング20のような)およびスライドアセンブリ30を通ってルーティングされ、次いで、スライドアセンブリ30に直接結合される。例えば、非プーリ制御ワイヤの近位端は、キャリッジ34の壁のようなキャリッジ34の一部のようなスライドアセンブリ30の一部の近位面で圧着される。
【0140】
この特定の例において、さらに図1A~6Cに示される、プーリ制御ワイヤ42とも呼ばれる制御ワイヤ42などの他の制御ワイヤも、例えば、プーリ制御ワイヤ42がその遠位端で連結されるシースまたはカテーテル90の遠位端など、シースまたはカテーテル90から近位にルーティングされる。次に、プーリ制御ワイヤ42の近位端も、ハンドルハウジング20およびスライドアセンブリ30を通ってルーティングされ、次いで、スライドアセンブリ30に間接的に結合される。例えば、プーリ制御ワイヤ42の近位端は、スライドアセンブリ30を通って延び、次いで、プーリ52などの方向転換要素50の周囲を通り、スライドアセンブリ30の一部(キャリッジ34の壁などのキャリッジ34の一部など)を通って、その遠位面で圧着される。
【0141】
操作において、第1の回転方向におけるノブ10の回転は、第1の直線方向におけるスライドアセンブリ30の直線移動を引き起こし、少なくとも2つの制御ワイヤ40、42[例えば、非プーリワイヤ40]のうちの1つの作動を介して、シースまたはカテーテル90の偏向を可能にして、第1の方向におけるシースまたはカテーテル90に所望の湾曲を付与する(例えば、図6A~6Cに示されるような90A)。第2の回転方向におけるノブ10の回転は、第2の直線方向におけるスライドアセンブリ30の直線運動を引き起こし、少なくとも2つの制御ワイヤ40、42(例えば、プーリ制御ワイヤ42)の他方の作動を介してシースまたはカテーテル90の偏向を可能にして、第2の方向におけるシースまたはカテーテル90に所望の湾曲を付与する(例えば、図6A~6Cに示されるような90B)。
【0142】
いくつかのそのような実施形態では、非効率性発生器400は、例えば、遠位端でのシースまたはカテーテル90の挙動または偏向に関して、ユーザにフィードバックを提供し、カテーテルの偏向または湾曲が、その偏向方向の両方において、所望の湾曲に維持されることを可能にする、曲線保持を可能にする。本発明のいくつかのそのような実施形態では、非効率性発生器400は、第1および第2の偏向方向のそれぞれにおいてシースまたはカテーテル90を湾曲させるのに必要な力を増大させる。
【0143】
非効率性発生器400が角度の付いたねじ山304として提供される、図2Aに示されるような双方向操作可能カテーテル制御ハンドル200の特定の例において、角度の付いたねじ山304は、シースまたはカテーテル90の挙動または偏向に関する真のフィードバックを、その偏向方向のそれぞれにおいて、例えば、その遠位端で、提供し、カテーテルの偏向または曲率が、シースまたはカテーテル90の偏向方向のそれぞれにおいて、所望の曲率に維持されることを可能にする、強化された触覚フィードバックを、ユーザに提供する。
【0144】
従って、本発明のいくつかの実施形態では、操作可能なカテーテル制御ハンドル200は、双方向制御ハンドル200、210、220を含み、1つまたは複数の制御ワイヤまたはプルワイヤ[40、42]は、2つの制御ワイヤまたはプルワイヤ40、42を含み、アクチュエータの第1および第2の方向90Aおよび90Bへの作動は、制御ワイヤまたはプルワイヤ40、42を偏向させる手段(例えば、ノブ10およびスライドアセンブリ30によって画定される)を直線システムに回転させ、それぞれのプルワイヤのそれぞれの作動を介してシースまたはカテーテル90の偏向を可能にし、それぞれの第1および第2の偏向方向[90A、90B]にシースまたはカテーテル90に所望の曲率を付与し、非効率性発生器400は、第1および第2の偏向方向[90A、90B]のそれぞれにシースまたはカテーテル90を湾曲させるために必要な力を増大させる。
【0145】
いくつかの実施形態において、操作可能なカテーテル制御ハンドル[200、210、220]が提供され、その操作が図2Aを参照して説明される。いくつかのそのような例において、操作可能なカテーテル制御ハンドル[200、210、220]は、一方向制御ハンドルを含み、操作可能なシースまたはカテーテル90は、制御またはプルワイヤ40、42のうちの1つを含み、制御ワイヤ40または42の遠位端は、シースまたはカテーテル90に連結され、制御またはプルワイヤ40または42の近位端は、スライドアセンブリ30に連結される。1つの特定の例において、制御ハンドル200は、一方向制御ハンドルを備え、制御ワイヤ40、42の遠位端は、シースまたはカテーテル90に連結され、制御ワイヤ40または42の近位端は、スライドアセンブリ30に連結される。
【0146】
1つの特定の例において、さらに図1A~6Cに示される、制御ワイヤが、シースまたはカテーテル90から近位にルートされる非プーリ制御ワイヤ40とも呼ばれる制御ワイヤ40を備える場合、例えば、非プーリ制御ワイヤ40がその遠位端で連結されるシースまたはカテーテル90の遠位端など、ただ1つの制御ワイヤが提供される。次いで、非プーリ制御ワイヤ40の近位端は、ハンドルハウジング20(内側ハウジング20aなど)およびスライドアセンブリ30を通ってルーティングされ、次いで、スライドアセンブリ30に直接結合される。例えば、非プーリ制御ワイヤの近位端は、キャリッジ34の壁のようなキャリッジ34の一部のようなスライドアセンブリ30の一部の近位面で圧着される。
【0147】
別の特定の例において、さらに図1A~6Cに示される、1つの制御ワイヤのみが提供され、制御ワイヤは、例えば、プーリ制御ワイヤ42がその遠位端で結合されるシースまたはカテーテル90の遠位端などのシースまたはカテーテル90から近位にルーティングされるプーリ制御ワイヤ42とも呼ばれる制御ワイヤ42を含む。次いで、プーリ制御ワイヤ42の近位端も、ハンドル20およびスライドアセンブリ30を通ってルーティングされ、次いで、スライドアセンブリ30に間接的に結合される。例えば、プーリ制御ワイヤ42の近位端は、スライドアセンブリ30を通って延び、次いで、プーリ52などの方向転換要素50の周囲を通り、スライドアセンブリ30の一部(キャリッジ34の壁などのキャリッジ34の一部など)を通って、その遠位面で圧着される。
【0148】
操作において、単一の回転方向におけるノブ10の回転は、単一の直線方向(図6A~6Cに示されるように、90Aまたは90B)におけるスライドアセンブリ30の直線移動を引き起こし、単一の制御またはプルワイヤ[非プーリ制御ワイヤ40またはプーリ制御ワイヤ42のいずれか]の作動を介して、シースまたはカテーテル90の偏向を可能にし、単一の偏向方向においてシースまたはカテーテル90に所望の湾曲を付与する。
【0149】
いくつかのそのような実施形態では、非効率性発生器400は、例えば、遠位端でのシースまたはカテーテル90の挙動または偏向に関してユーザにフィードバックを提供し、シースまたはカテーテル90の偏向または曲率を単一偏向方向[90Aまたは90B]の所望の曲率に維持することを可能にする曲線保持を可能にする。図2Aに示される制御ワイヤ40、42のうちの1つを伴う、一方向の操作可能なカテーテル制御ハンドル200の特定の例において、非効率性発生器400は、角度の付いたねじ山304として提供され、角度の付いたねじ山304は、例えば、遠位端での単一偏向方向におけるシースまたはカテーテル90の挙動または偏向に関する真のフィードバックを提供し、カテーテルの偏向または曲率がシースまたはカテーテル90の単一偏向方向における所望の曲率に維持されることを可能にする、強化された触覚フィードバックをユーザに提供する。そのようないくつかの実施形態において、非効率性または[非効率性発生器400]を導入する手段は、単一の偏向方向においてシースを湾曲させるのに必要とされる力を増大させる。本発明のいくつかのそのような実施形態では、非効率性発生器400は、シースまたはカテーテルの偏向または曲率の全範囲に沿って連続的なフィードバックを提供する。
【0150】
いくつかのそのような実施形態では、操作可能なカテーテル制御ハンドル200は、一方向制御ハンドルを含み、1つまたは複数のプルワイヤは、単一の制御またはプルワイヤ[40、42]を含み、アクチュエータ(ノブ10など)の作動によって、プルワイヤを偏向させる手段(ノブ10およびスライドアセンブリ30によって画定される直線システムへの回転など)が生じ、プルワイヤの作動によってシースまたはカテーテル90の偏向が可能になり、単一の偏向方向[90Aまたは90B]にカテーテルに所望の湾曲が付与され、非効率性発生器400[角度の付いたねじ山など]は、単一の偏向方向[90Aまたは90B]にシースまたはカテーテル90を湾曲させるのに必要な力を増大させる。
【0151】
本発明のいくつかの態様において、図1A~9Cに示されるように、直線変換システムへの回転は、直線変換システムへの単一ステップ回転を含む。いくつかのそのような実施形態では、ノブ10の回転作動をスライドアセンブリ30の直線運動に変換する回転可能なノブ10が提供される。いくつかのそのような実施形態では、ノブ10の回転が単一のスライドアセンブリ30の直線運動に変換される、示されるような単一のスライドアセンブリ30が提供される。
【0152】
本発明の他の実施形態では、直線変換システムへの回転は、直線変換システムへの2段階回転を含む。いくつかのそのような実施形態では、ノブ10の回転作動を、スライドアセンブリなどの2つ以上のスライドアセンブリの直線運動にねじ込み可能な構成を介して変換する回転可能なノブ10が提供される。そのようないくつかの実施形態において、左側のねじ山を有する第1のスライドと、右側のねじ山を有する第2のスライドとを含む2つのスライドが提供され、ノブ10の回転は、反対の直線方向における第1および第2のスライドの両方の直線運動に変換される。いくつかのそのような実施形態では、非効率性または非効率性発生器400を導入する手段が提供され、その手段は、上述の実施形態のいずれかで提供されるタイプのものである。1つの特定の例において、第1のスライドおよび第2のスライドのうちの1つ以上は、直線変換システムへの単一ステップの回転について本明細書において先に記載した様式で直線移動への回転に非効率性をもたらす角度の付いた左および右のねじである左および右のねじを備え、その1つまたは複数の利点を提供する。
【0153】
例えば、図2Aおよび6Aを参照して、本発明の[200、210、220]などの操作可能なカテーテル制御ハンドルの一部の実施形態では、1つまたは複数の制御ワイヤ[非プーリ制御ワイヤ40および/またはプーリ制御ワイヤ42]は、カテーテルの遠位端90dの偏向を可能にするために、シースまたはカテーテル90の遠位端[90d]に結合される。
【0154】
図11A~19Dに示されるような、本発明の代替の実施形態において、ノブ10の内面に沿った対応する内側角度の付いたねじ山304bと嵌合可能な、スライドアセンブリ30のシャフトまたはボルト32上の外側角度の付いたねじ山304aを備える角度の付いたねじ山304を備えるねじ込み可能な嵌合302を備える非効率性発生器400が提供される。非効率性発生器400のこれらの実施形態は、本開示で説明される非効率発生手段400の1つ以上の利点を提供する。
【0155】
一例では、内側ノブ10aおよびスライドアセンブリ30はそれぞれ、図11A、11B、11Cおよび11Dに示すように、約140°の角度を有する、テーパ付き角度の付いたねじ山304(外部角度の付いたねじ山304aおよび内部角度の付いたねじ山304bを含む)を有する。
【0156】
一例では、内側ノブ10aおよびスライドアセンブリ30はそれぞれ、図12A、12B、12Cおよび12Dに示すように、約148°の角度を有する、先細の角度の付いたねじ山304(外側の角度の付いたねじ山304aおよび内側の角度の付いたねじ山304bを含む)を有する。そのような一例では、内側ノブ10aは、スライドアセンブリ30のボルト32と嵌合して示され、図12Eおよび12Fに示されるように、ねじ込み可能な嵌合302および非効率性発生器400を画定する。
【0157】
一例では、内側ノブ10aおよびスライドアセンブリ30はそれぞれ、図13A、13B、13Cおよび13Dに示すように、約156°の角度を有する、先細の角度の付いたねじ山304(外側の角度の付いたねじ山304aおよび内側の角度の付いたねじ山304bを含む)を有する。
【0158】
一例では、内側ノブ10aおよびスライドアセンブリ30はそれぞれ、図14A、14B、14C、14Dに示すように、約160°の角度を有する、先細の角度の付いたねじ山304(外側の角度の付いたねじ山304aおよび内側の角度の付いたねじ山304bを含む)を有する。そのような一例では、内側ノブ10aは、スライドアセンブリ30のボルト32と嵌合して示され、図14Eおよび14Fに示されるように、ねじ込み可能な嵌合302および非効率性発生器400を画定する。
【0159】
一例では、内側ノブ10aおよびスライドアセンブリ30はそれぞれ、図15A、15B、15Cおよび15Dに示すように、約162°の角度を有する、テーパ付き角度の付いたねじ山304(外部角度の付いたねじ山304aおよび内部角度の付いたねじ山304bを含む)を有する。
【0160】
一例では、内側ノブ10aおよびスライドアセンブリ30はそれぞれ、図16A、16B、16Cおよび16Dに示すように、約166°の角度を有する、テーパ付き角度の付いたねじ山304(外部角度の付いたねじ山304aおよび内部角度の付いたねじ山304bを含む)を有する。
【0161】
一例では、内側ノブ10aおよびスライドアセンブリ30はそれぞれ、図17A、17B、および17Cに示すように、約30°の角度を有する、先細の角度の付いたねじ山304(外側の角度の付いたねじ山304aおよび内側の角度の付いたねじ山304bを含む)を有する。
【0162】
一例では、内側ノブ10aおよびスライドアセンブリ30はそれぞれ、図18A、18B、および18Cに示すように、約60°の角度を有する、テーパ付き角度の付いたねじ山304(外部角度の付いたねじ山304aおよび内部角度の付いたねじ山304bを含む)を有する。
【0163】
一例では、内側ノブ10aおよびスライドアセンブリ30はそれぞれ、図19A、19B、19Cに示すように、約70°の角度を有する、テーパ付き角度の付いたねじ山304(外部角度の付いたねじ山304aおよび内部角度の付いたねじ山304bを含む)を有する。
【0164】
一例では、内側ノブ10aおよびスライドアセンブリ30はそれぞれ、図20A、20B、20Cに示すように、約0°の角度を有する、先細の角度の付いたねじ山304(外側の角度の付いたねじ山304aおよび内側の角度の付いたねじ山304bを含む)を有する。
【0165】
一例では、内側ノブ10aおよびスライドアセンブリ30はそれぞれ、図21A、21B、21Cに示すように、約120°の角度を有する、先細の角度の付いたねじ山304(外側の角度の付いたねじ山304aおよび内側の角度の付いたねじ山304bを含む)を有する。
【0166】
本発明の一部の実施形態では、0°のねじ山角度が、内側ノブおよびスライドアセンブリによって画定されるねじ山式構成に対して提供され、非効率性を導入する何らかの他の手段が、本明細書に記載される実施形態に従って、操作可能なカテーテル制御ハンドルの回転-直線変換システムにおいて提供される。
【0167】
本発明の一部の実施形態では、正方形のねじ山(約0度の角度を有する)を利用する直線システムへの単一ステップ回転などの直線変換システムへの回転が提供され、非効率性発生器などのカテーテルの湾曲を保持するための補償機構は、より大きなハンドルの形態で提供することができ、より大きな直径の回転可能なノブを提供することにより、カテーテルが偏向された後にカテーテルの位置を維持する操作可能な制御機構の能力を高めることができる。これは、提供される触覚フィードバックの量をさらに高めることができる。
【0168】
いくつかの実施形態において、直線システムへの回転は、ねじ山が0度以上かつ約180度未満の角度を有する、ねじ込み可能な配置で提供される。いくつかのそのような例において、角度の付いたねじは、約0度より大きく、約180度より小さい角度を有するねじとして定義される。
【0169】
本発明の代替実施形態では、操作性を高め、ユーザが取り扱いやすくするために、滑らかなプロファイルを有する操作可能なカテーテル制御ハンドルが望まれる。そのようなものとして、最小化されたプロファイルのために最適化された設計を有する操作可能なカテーテル制御ハンドルが提供され、非効率性発生器のような代替の補償機構が、ハンドルの外径を増加させることなく提供される。そのような一例では、非効率性発生器は、回転-直線システムに組み込まれ、例えば、非効率性発生器は、角度の付いたねじによって定義される。
【0170】
本発明の一部の実施形態では、カーブ保持および/または触覚フィードバックを提供し得る非効率性発生器を画定する補償システムを備える操作可能なカテーテル制御ハンドルが提供される。いくつかのそのような例において、触覚フィードバックは、カテーテルの最大偏向とカテーテルの最小偏向との間の感覚の差を提供する。いくつかの例において、非効率性発生器は、差分量によってカテーテルの最大および最小偏向の両方で偏向する摩擦/力を増強し得る。従って、本発明のシステムの一部の実施形態は、カテーテルがどれだけ偏向されたかをユーザが確認することを容易にし、従って、カテーテルの最小偏向とカテーテルの最大偏向との間の触覚感覚の差を強化する改良された機構を提供することができる。
【0171】
本発明の一部の実施形態では、非効率性発生器を含む2ステップ回転-直線システムを提供することができ、非効率性発生器では、回転ノブが、2つのスライドを反対の直線方向に同時に移動させる。これは、本質的に、直線変換システムへの2段階回転に非効率性を導入する可能性がある。ノブを回転させて一方のスライドを動かして一方のワイヤを引くと、他方のスライドが反対方向に動いて他方のワイヤを押し、その結果、カテーテルが第1の方向に偏向し、他方のワイヤを押す第2のスライドが移動する。本発明のそのようなシステムのいくつかは、上述のタイプの非効率性発生器を備えることができる。いくつかのそのような例において、非効率性発生器は、角度の付いたねじによって定義される。さらに、非効率性発生器は、撓みを保持するために十分なエネルギー損失を提供することができ、さらに、例えば、角度の付いたねじの使用を通して、十分な触覚フィードバックを提供することができる。
【0172】
次に、図23Aおよび23Bを参照すると、本発明のいくつかの態様において、非効率性発生器は、他のデバイスを操縦、誘導、またはそうでなければ操作するために使用される1つまたは複数の医療デバイスに組み込まれる。特に、非効率性発生器が提供され、この非効率性発生器は、上述のように、操作可能なシースまたはカテーテルなどの操作可能なデバイスに含まれる。
【0173】
上記で概説したように、誘導のために使用される医療デバイス(例えば、操作可能なシース)は、患者の体内でのデバイスの案内および位置決めを補助するために使用可能である。いくつかのそのようなデバイスにおいて、ユーザは、デバイスの一部を関節運動させるために、操作可能なシースのハンドルのような制御構成要素を操作し得る。場合によっては、ユーザは、装置の関節部分が特定の曲線または配向を達成するように、制御構成要素を操作してもよい。いくつかのそのような例において、ユーザは、カーブまたは方向が装置によって維持されることを望む場合がある。さらに、ユーザは、デバイスの関節運動部分の作動を決定するためのフィードバックを望む場合がある。
【0174】
先に概説したように、特定の状況下で医療機器が関節部のその湾曲または配向を維持することができない場合、関節部の望ましくない移動につながる可能性がある。本明細書では、制御構成要素(シースまたはカテーテル90を偏向させるための作動機構の制御ノブ10などのアクチュエータなど)の位置または状態を保持することによって、関節動作構成要素または部分(シースまたはカテーテル90など)の所望の位置を維持するのを助けるために、そのような医療デバイスで使用するための特徴または構成要素の、そのような実施形態のうちのいくつかの実施形態によって着想され、実施するように還元された、いくつかのさらなる実施形態が開示される。いくつかのそのような実施形態は、関節運動部分または構成要素(シースまたはカテーテル90など)の曲率または関節運動の程度に関するフィードバックをユーザにさらに提供することができる。
【0175】
いくつかのそのような例において、特徴または構成要素は、非効率性を減少させるための手段、またはシースまたはカテーテルおよびそれを偏向させるための変換機構を含むシステムに組み込まれた非効率性を導入する手段を含む。
【0176】
非効率性を導入するための特徴または構成要素は、カテーテルが偏向した後に、カテーテルの位置を実質的に維持することを可能にする。そのようないくつかの例において、非効率性を導入するためのシステムは、例えば、シースまたはカテーテルが偏向された後に、シースまたはカテーテルの位置を維持するために十分な摩擦をシステムに導入し得る。先の実施形態のように、本発明の一部の実施形態は、カテーテルが偏向した後にセルフロックを可能にするシステムを提供することができる。非効率性を導入するための特徴または構成要素は、さらに、例えば、シースまたはカテーテルの遠位先端におけるシースまたはカテーテルの曲率または偏向の程度のような、シースまたはカテーテルの挙動のフィードバックを提供することができる。
【0177】
図23Aおよび23Bを参照すると、本発明のいくつかのそのような実施形態は、直線変換システム300への回転を形成するスライドアセンブリ30とノブ10との間のねじ込み可能な嵌合302によって画定される非効率性発生器400を含む。いくつかのそのような例において、非効率性を導入する手段は、シースまたはカテーテル90と、同じものを偏向するための移動機構(直線移動機構300への回転によって定義される)とを含むシステムに組み込まれる。いくつかの例において、ねじ込み可能な嵌合302は、操作可能なシースハンドル200の回転可能で長手方向に変換可能な構成要素間の静摩擦を増加させるように機能する。
【0178】
図23Aおよび23Bは、直線変換システム300への回転を含む、先に示されたシースまたはカテーテル90のための操作可能なカテーテル制御ハンドル(制御ハンドル200など)を含む、本発明の実施形態における使用のための、ねじ切りされたスライダ機構またはスライドアセンブリ30を示す。上述の実施形態と同様に、直線変換システム300への回転は、回転可能なノブ10と、ねじ式スライダ機構またはスライドアセンブリ30とを含み、ノブ10の回転運動は、ねじ込み可能な式嵌合302を介してスライドアセンブリ30の直線運動に変換される。上記で論じた実施形態と同様に、ねじ込み可能な嵌合302は、スライドアセンブリ30の軸またはボルト32上に形成された雄ねじ302bと、それに嵌合可能なノブ10上の対応する雌ねじ302aとによって画定される。
【0179】
前述の例と同様に、制御ハンドル200は、直線変換システム300の回転に非効率性または非効率性発生器400を導入する手段を含み、非効率性または非効率性発生器400を導入する手段は、直線変換システム300の回転に不可欠または固有である。
【0180】
再び図23Aおよび23Bを参照すると、回転可能なノブ10は、ねじ込み可能な嵌合302を介してスライドアセンブリ30に連結され、ねじ込み可能な嵌合302は、非効率性発生器400を画定する、対応するねじ山を有するノブ10とかみ合うことができる改変されたねじ山306を有するねじ切りされたスライダ機構またはスライドアセンブリ30を含む。いくつかのそのような例において、改変されたねじ山306は、図23Aに示されるように、前述のような右巻きねじ山を含む。他の例において、上述のように、改変されたねじ306は、図23Cに示されるように、スライドアセンブリ30上の逆ねじまたは逆ねじ部分308を備える。より具体的には、図示の実施形態では、逆ねじ部分308は、左巻ねじ310を含む。
【0181】
このような一例では、本発明の実施形態は、操作可能なシース90の回転可能で長手方向に変換可能な構成要素間の静摩擦を増大させるために、例えば、逆ねじ付きスライダ機構または逆ねじ付きスライダ機構または逆ねじ308を備えるスライドアセンブリ30などのねじ付きスライダ機構またはスライドアセンブリ30を備えるねじ込み可能な嵌合302を備える非効率性発生器400を提供する。いくつかのそのような例において、逆ねじスライダ機構またはスライドアセンブリ30は左巻ねじ310を含む。
【0182】
そのようないくつかの例において、図23Aを参照すると、非効率性発生器400は、左巻きねじ310を含む逆ねじ部分またはボルト32を有するスライダ機構またはスライドアセンブリ30によって画定される。定義される非効率性発生器400は、例えば、操作可能な装置のノブ10の反時計回りの回転に対して、ノブ10の時計回りの回転よりも大きな動作範囲を有する、操作可能なハンドル制御システム200などの操作可能な装置に設けることができる。いくつかのそのような装置では、ねじ付きスライダ機構またはスライドアセンブリ30(ノブ10に連結される)は、ハンドル100内に、ノブ10の実質的に非作動位置またはノブ10の実質的に最小限の回転時に完全伸長または変換位置に位置決めされ、スライドアセンブリ30のニュートラル位置を画定し、カテーテルまたはシース90が実質的に非偏向位置にある。このようにスライドアセンブリ30を配置することにより、シースまたはカテーテル90の最小偏向位置または最小偏向位置において、ねじ付きスライダ機構とノブ10の内ねじとの間に最小のねじ嵌合が生じる。次いで、操作可能なカテーテル制御ハンドルのノブ10が、ノブ10の反時計回りの回転時に作動されると、操作可能なカテーテル制御ハンドル200の現在の構成における左巻きねじ山の使用は、ねじ山付きスライダ機構またはスライドアセンブリ30がノブ10に向かって確実に変換するのを助け、それによって、ねじ山付きスライダ機構またはスライドアセンブリ30とノブ10の内側ねじ山との間の最大のねじ込み嵌合を生じる。言い換えると、ノブ10の反時計回りの作動は、ねじ込み可能な嵌合302が締め付けられるときにシースまたはカテーテル90の偏向を生じ、それによって、シースまたはカテーテル90の最大偏向時に、ねじ込み式スライダ機構またはスライドアセンブリ30とノブ10(言い換えれば、図26A~26Fに関して後述するように、スライドアセンブリ30のボルトまたは軸32上の雄ねじ302bおよびノブ10の内側ねじまたは雌ねじ302a)との間の最大の嵌合を生じる。
【0183】
代替例において、図23Bを参照すると、右巻きねじ山309を備える非効率性発生器400は、例えば、操作可能な装置のノブ10または操作可能なハンドル200の時計回りの回転に対して、ノブ10の反時計回りの回転よりも大きな可動域を有する操作可能なハンドル制御システム200内に提供することができる。言い換えると、いくつかの例において、スライドアセンブリ30はハンドル200内で、ノブ10の実質的に非作動位置において、またはノブ10の実質的に最小限の回転時に、完全に伸長または変換した位置に位置付けられ得、カテーテルまたはシース90が実質的に非偏向位置にあるスライドアセンブリ30のニュートラル位置を画定する。次いで、操作可能なカテーテル制御ハンドルのノブ10が、ノブ10の時計回りの回転時に作動されると、これは、例えば、ねじ込み可能な嵌合302が締め付けられているときに、シースまたはカテーテル90の偏向を生じ、それによって、ねじ切りされたスライダ機構(または、換言すれば、スライドアセンブリ30、特に、スライドアセンブリ30のボルトまたは軸32上の雄ねじ302b)と、ノブ10の内側または雌ねじ302aとの間の最大のねじ嵌合を生じる。言い換えれば、シースまたはカテーテル90の最大偏位でノブ10を時計回りに回転させると、スライドアセンブリ30とノブ10との間に最大の嵌合が生じる。
【0184】
従って、図23Aおよび23Bに示されるように、本発明のいくつかのそのような実施形態では、非効率性発生器400は、作動を増加させ、それによってシースまたはカテーテル90の偏向を増加させると、アクチュエータとシースまたはカテーテル90を作動させるための手段との間の嵌合を増加させることを可能にする。従って、非効率性発生器400は、スリップを低減するのに役立つことがある。上記のように、いくつかのそのような例において、ねじ込み可能な嵌合302は、例えば、左巻きねじ310を含む逆ねじスライダ機構またはスライドアセンブリ30を含む。他の例において、ねじ込み可能な嵌合302は、右巻きのねじ山309を含む。
【0185】
非効率性発生器400がねじ込み可能な嵌合または構成302によって画定される、図26A~26Fにも示されるいくつかのそのような例では、シースまたはカテーテル90の運動の最大範囲が、ノブの回転時に、非効率性発生器400が、例えばねじ込み可能な嵌合302が締め付けられているときに、ねじ込みスライダ機構(すなわち、換言すれば、スライドアセンブリ30、具体的には、スライドアセンブリ30のボルトまたはシャフト32上の雄ねじ302b)とノブ10の雌ねじ302aとの間の最大のねじ込み嵌合をもたらす方向に画定されるように、スライドアセンブリ30のニュートラルゾーンが提供される。そのような例において、さらに、シースまたはカテーテル90の最小運動範囲は、反対方向に画定され、ノブを反対方向に回転させると、非効率性発生器400は、例えば、ねじ込み可能な嵌合302が緩められているときに、ねじ込みスライダ機構(または、言い換えれば、スライドアセンブリ30、特に、スライドアセンブリ30のボルトまたは軸32上の雄ねじ302b)の間に最小のねじ込み嵌合を提供する。
【0186】
別法として、本発明の一部の実施形態は、操作可能なシース制御ハンドル200の回転可能な構成要素(ノブ10など)と縦に変換可能な構成要素(ねじ付きスライダ機構またはスライドアセンブリ30など)との間の静摩擦を増加させるための、減少したねじピッチを有する、ねじ付きスライダ機構またはスライドアセンブリ30を含む。
【0187】
ここで、図23Cおよび図24A、24B、24C、24Dおよび24E、24Fを参照する。ねじ山付きスライダ機構30(または換言すれば、スライドアセンブリ30)は、ねじ山間の間隔が縮小され、ピッチ312が増大する、修正されたねじ山306を有するねじ山付き部分を有する。そのような実施形態では、非効率性発生器400は、スライドアセンブリ30とノブ10とを備える回転-直線変換システム300によって画定されるか、またはそれと一体化され、ねじ込み可能な嵌合302が、低減されたピッチを有するスライドアセンブリ30(雄ねじ302bを有するスライドアセンブリ30のボルトまたはシャフト32など)と、低減されたピッチ312を有するノブ10の対応する雌ねじまたは雌ねじ302aとの間に提供される。ねじ山間の間隔を減少させて、ねじ山302のピッチを増加させることは(1/4インチから1/2インチのように)、スライダ機構30、言い換えれば、スライドアセンブリ30(特に、スライドアセンブリ30のボルトまたは軸32上の雄ねじ302bと、回転可能な構成要素(例えば、ノブ10)の内側または内側ねじ302a)との間の静摩擦(または、言い換えれば、摩擦嵌合)をさらに増加させるのに役立ち、それによって、操作可能なシースまたはカテーテル90の関節運動部分の所望の位置、曲線、または配向の維持を可能にする。
【0188】
前述の実施形態(左ねじまたは左巻ねじ310、右ねじまたは右巻ねじ309、および/または増大したねじピッチ312などの逆ねじ308を備える修正ねじ306を備える)の両方を、単独で、または組み合わせて利用して、いくつかの例では、操作可能なシースハンドル200の回転可能な(すなわち、ノブ10)構成要素と変換可能な(たとえば、スライダ機構またはスライドアセンブリ30)構成要素との間の摩擦を増大させるように機能する非効率性発生器400を提供することができる。そのような例において、操作可能なシースアセンブリの回転可能な構成要素(例えば、ノブ10)は、ねじ山付きスライダ機構またはスライドアセンブリ30のねじ山302aとともに作動可能であるねじ山302bを含み、それによって、ノブ10の回転は、ねじ山付きスライダ機構またはスライドアセンブリ30の直線変換をもたらす。
【0189】
いくつかのそのような例において、ねじ付きスライダ機構またはスライドアセンブリ30上のねじの数は、特定の用途に基づいて、例えば、操作可能なシースまたはカテーテル90の関節運動部分の所望の偏向の程度に基づいて、変化し得る。
【0190】
代替の実施形態では、非効率性発生器400は、操作可能なシースまたはカテーテル90などの医療機器の制御構成要素(例えば、操作可能な制御ハンドル)の他の構成要素(例えば、直線変換システム300の回転に不可欠または固有であるか、またはシースまたはカテーテルおよびシースまたはカテーテル90を偏向させる手段を含むシステムに不可欠または固有である構成要素)を修正することによって提供することができる。いくつかのそのような例において、非効率性発生器400は、デバイスの関節運動部分の特定の位置、曲線、または配向を維持するデバイスの能力を改善するように機能し得る。例えば、スライダ機構またはスライドアセンブリ30の全体的なストローク(伸長または変換距離)は、低減され得、それにより、回転可能な構成要素と変換可能な構成要素との間の十分なねじ込み可能な嵌合を確実にするように、デバイスの運動範囲を制限する。代替として、または加えて、Oリングまたは類似の構成要素が、摩擦を増加させるために、含まれ得るか、またはサイズを増加させ得る。さらに、摩擦を最適化するために、潤滑剤および/または減衰グリースを採用または改質してもよい。さらに、制御ハンドル200のような制御ハンドルを用いて操作可能なシースアセンブリの実施形態では、プーリのような方向反転要素を利用して、装置のプルワイヤの1つを案内し、シースの2つの側のプルワイヤまたは制御ワイヤの配線または構成を反転させて、プーリを用いることによって、より大きな運動範囲が減衰されるようにしてもよい。さらなる代替の実施形態では、シース管は、偏向のための力を減少させるように修正されてもよい。
【0191】
本発明の実施形態が利用され得る例示的医療機器に関するさらなる詳細は、2012年6月19日に出願された米国仮特許出願第61/661,664号、および米国を指定する2013年6月18日に英語で出願されたPCT出願第PCT/IB2013/055013号に提供され、その両方は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0192】
図24A~24Fを再び参照すると、本明細書において先に説明したように、操作可能なハンドル200内で使用可能なねじ付きスライダ機構またはスライドアセンブリ30の代替実施形態が提供される。スライドアセンブリ30には、増加したピッチ312を有する外部ねじ山302aが提供され、対応するねじノブ10(そのような内部ノブ)は、増加したピッチを有する内部ねじ山302bを有するように提供され、この組合せは、本発明の一実施形態に従って、非効率性発生器400を規定する。増加したピッチ312は、ねじ山302間の減少した間隔を提供し、非効率性発生器400が、シースまたはカテーテル90などのデバイスの関節運動部分の特定の位置、曲線、または配向を維持するデバイスの能力(言い換えれば、操作可能なハンドル200の能力)を改善することを可能にする。図示の実施形態では、図24A~24Fに示されている、非効率性発生器400は、約1/4インチピッチに等しい増加ピッチ312を有する右巻きねじ山309を備える。
【0193】
図25A図25B図25C図25D図25Eおよび図25Fを参照すると、本発明の一実施形態による、ピッチが増大し、ねじ山302(雄ねじ302a)間の間隔が減少したねじ付きスライダ機構またはスライドアセンブリ30と、雌ねじ302bを有する対応するねじ付きノブ10(内側ノブなど)とを備える、非効率性発生器400の代替実施形態が示されている。増加したピッチ312は、ねじ山302間の減少した間隔を提供し、デバイスの関節運動部分の特定の位置、曲線、または配向を維持するデバイスの能力を改善する。図示の実施形態では、非効率性発生器400は、約3/8インチピッチに等しい増加ピッチ312を有する右巻きねじ山309を備える。
【0194】
次に、図26A、26B、26C、26D、26Eおよび26Fを参照して、ねじ付きスライダ機構またはスライドアセンブリ30の代替実施形態は、逆または反転ねじ308を備え、逆ねじ308を備える対応するねじ付きノブ10(ねじ付き内側ノブなど)が提供され、組合せは、本発明の一実施形態に従って、非効率性発生器400を画定する。逆ねじ308を備える非効率性発生器400は、本明細書において先に説明したように、操作可能なハンドル200内で使用可能である。逆ねじ308は、逆ねじ308を備えるねじ山302を備える非効率性発生器400が、シースまたはカテーテル90などのデバイスの関節部分の特定の位置、湾曲、または配向を維持するデバイスの能力(換言すれば、操作可能なハンドル200の能力)を改善することを可能にするように、スライドアセンブリ30が操作可能なハンドル200内に配置されることを可能にする。逆ねじ308は、ノブ10を反時計回りに回転させ、ノブ10から離れたスライドアセンブリ30の最小伸長位置または最小外向き位置にスライドアセンブリ30を置くと、シースが最大に偏向したとき、スライドアセンブリ30とノブ10(内側ノブなど)との間に最大の嵌合があることを確実にする。これは、シースが最大に偏向したときである。図示の実施形態では、図26A~26Fに示されているように、非効率性発生器400は、約1/2インチピッチに等しいピッチを有する左巻きねじ山310を備える。
【0195】
従って、本発明の一部の実施形態は、本開示で概説されるように、非効率性発生器400(例えば、操作可能なハンドル200の1つ以上の構成要素を含む)のいくつかの実施形態に関し、いくつかの例において、制御構成要素の位置または状態を保持することによって、シースまたはカテーテル90などの関節運動構成要素の所望の位置を維持するのを補助するために、医療機器において使用可能である。例えば、本明細書に開示される非効率性発生器400のいくつかの実施形態は、操作可能なシースアセンブリの操作可能なハンドル200の回転可能な(すなわち、ノブ10)構成要素と変換可能な(例えば、スライダ機構またはスライドアセンブリ30)構成要素との間の摩擦を増大させるように動作可能である。
【0196】
前述のように、本発明の一部の実施形態は、ノブ10の作動時にスライドアセンブリ30の移動を介してシースまたはカテーテル90の偏向を可能にする、操作可能なカテーテル制御システム200の移動機構またはシステムに非効率性を加えるように機能する非効率性発生器400を提供する(例えば、直線変換システム300への回転など)。非効率性発生器400は、シースまたはカテーテル90の撓みを増大させる際に、アクチュエータ(ノブ10など)を作動させる(言い換えれば、作動に対する抵抗)のに必要な力の量を増大させるように機能する。非効率性発生器400は、カーブ保持および/または作動の量および/またはシースまたはカテーテル90の偏向の程度に関するフィードバックの提供を含む、本明細書において上記で概説したような1つまたは複数の利点を提供する。
【0197】
本発明のいくつかの実施形態は、操作可能なカテーテル制御ハンドル200内に非効率性発生器400を提供し、このような操作可能な制御機構を操作するときに、医師などのユーザが、シースがニュートラルゾーンにあるとき、またはシースからどれだけ離れているかを含む、作動時にどれだけシースが偏向されているかを確認することを可能にし、ニュートラルゾーンは、いずれの偏向ワイヤも張力下に置かれていない領域である。従って、操作可能なシースまたはカテーテル90のための操作可能な制御システム200内に提供されるような、本明細書に概説されるような本発明の一部の実施形態では、非効率性発生器400は、操作可能なシースの撓み(例えば、シースまたはカテーテル90が作動時にどのくらいたわんだか、または換言すれば、シースまたはカテーテル90の相対的な撓み度)に関するフィードバックを提供し、さらに、カテーテル制御機構またはアセンブリ200が、そのようなシースの撓み可能な遠位端が、ニュートラルゾーンフィードバックを提供するような、そのニュートラル位置にあるとき、指示を提供するフィードバック機構を提供し得る。
【0198】
より具体的には、本発明の一実施形態によれば、非効率性発生器400は、シースまたはカテーテル90の撓みまたは位置を識別するための触覚フィードバック、さらに、いくつかの実施形態では、ニュートラルゾーンを識別するための触覚フィードバックを提供する機構を提供する(換言すれば、含む)。
【0199】
次に、図27A、27B、27Cおよび27Dおよび27Eを参照すると、本発明の一実施形態に従って、前述のような操作可能なカテーテル制御ハンドル200は、シースまたはカテーテル90を偏向させるための作動機構(または、言い換えれば、シースまたはカテーテルを偏向させる手段または偏向機構)を備える。いくつかのそのような例では、作動機構または偏向機構は、図27Dおよび27Eに示されるように、内側ハウジング20aなどのハウジング20内でスライドアセンブリ30の直線運動を引き起こすことによって、シースまたはカテーテル90の遠位端を偏向させるように動作可能である制御ノブ10を備える。図示の特定の実施形態では、ハンドル200は、フィードバック機構402(換言すれば、フィードバック機構402を含むか、または組み込む)を備える非効率性発生器を備える。いくつかの例において、フィードバック機構402は、ノブ10の作動時にシースまたはカテーテル90の偏向を可能にする、ハンドル200の作動機構に非効率性を導入してもよい。フィードバック機構402は、作動機構と相互作用して、フィードバックを提供する。この例における作動機構は、スライドアセンブリ30を作動させるノブ10を備える回転-直線移動機構300であり、スライドアセンブリ230が、ハンドル200の内側ハウジング20aのトラック内で平行移動して、シースまたはカテーテル90の2つのプルワイヤのうちの1つを作動させ、シースまたはカテーテル90の遠位端を偏向させる。
【0200】
上記で概説した実施形態と同様に、プルワイヤは、その近位端で、スライドアセンブリ30(例えば、キャリッジ34、または特に圧着を介したスライド35のワイヤ圧着領域)に連結され得、ワイヤのうちの1つは、スライド35に連結される前に、方向逆転要素を通過する。プルワイヤはまた、それぞれの遠位端でシースの遠位端に連結されてもよい。ノブ10の作動により、スライドアセンブリ30の移動が生じ、このスライドアセンブリは、スライド35に連結されたボルトまたはねじ部品または軸32を備え、このスライドアセンブリは、スライドアセンブリ30の移動を可能にするように制御ノブ10と嵌合するように動作可能である。
【0201】
この例では、非効率性発生器400は、直線システム300への回転と間接的に相互作用するフィードバック機構402(言い換えれば、フィードバック機構402を含む、または組み込む)を備える。特に、フィードバック機構402は、触覚インジケータまたはフィードバックを提供する触覚フィードバック機構404を含む。示された特定の例において、フィードバック機構402は、スライドアセンブリ30が内側ハウジングのトラックに沿った特定の点に到達したときに触覚フィードバックを提供し、シースまたはカテーテル90の撓みを示し、これは、いくつかの例において、ニュートラル領域を示し、そしていくつかの例において、アクチュエータのアクチュエータ上のカテーテルのシースの撓みまたは曲率のレベルまたは程度を示す。
【0202】
例えば、非効率性発生器400は、フィードバック機構またはインジケータ機構402を備える(すなわち、非効率性発生器400は、フィードバック機構402を含むか、または組み込む)。フィードバック機構402は、触覚インジケータ、または言い換えると触覚フィードバック機構404によって画定され、一実施形態では、ハンドルノブ10がスライドアセンブリ30を活性化してトラックに沿った指定された位置を通って移動するときに、ハンドルトラック(内側ハウジング20a内に形成される)およびスライドアセンブリ30上の指定された位置における材料の追加によって提供される。そのような一例では、シースまたはカテーテル90の偏向を示すフィードバック機構402が配置される。操作可能なカテーテル制御ハンドル200は、触覚インジケータが、シースが曲がっているときのスライドアセンブリの位置と一致するように組み立てられてもよい(触覚インジケータは、カテーテル制御ハンドルおよびシースの遠位端がどれだけ偏向されているかを示すフィードバックを医師に提供する。そのような一例では、フィードバック機構402は、トラック21aの反対側(例えば、トラック21aの末端に向かって)に向かって位置決めされる)。
【0203】
別の例において、フィードバック機構402は、ニュートラルゾーンを識別するために位置決めされる。操作可能なカテーテル制御ハンドル200は、触覚インジケータが遠位シース曲率のニュートラル位置と一致して、シースまたはカテーテル90がその公称位置またはニュートラル位置にあるときを示すように、組み立てられてもよい。そのような一例では、フィードバック機構402は、トラック21aの中心に向かって位置決めされる。
【0204】
いくつかのそのような実施形態では、非効率性ジェネレータ400は、スライドアセンブリ30のスライド35の下側および内側ハンドルのトラック21a(特に、触覚フィードバックを提供するために、ハンドル100,200などのハンドルの内側ハウジング20a)内の両方に提供される、追加の材料を備えるフィードバック機構402(換言すれば、フィードバック機構402を含むか、または組み込む)を備える。より具体的には、触覚インジケータは、スライド35上の位置に沿ってスライド35の底面から下方に延在する(図27A~27Cに示されるように)第1のインジケータ部分37aと、内側ハウジング20aのトラック21a内の1つまたは複数の位置に形成され、ハンドル内部に上方に延在する(図27D~27Eに示されるように)1つまたは複数の第2のインジケータ部分37b、37cとを備える、操作可能なカテーテル制御ハンドル内に提供される。スライド35上の第1のインジケータ部分37aの位置は、スライドアセンブリ30上の作動点と呼ばれることがある。ノブ10の作動時にシースまたはカテーテル90を第1または第2の方向に偏向させるために、スライドアセンブリ30はまず、ニュートラルゾーンを横断することができる。
【0205】
いくつかのそのような実施形態では、医師は、ノブ10を時計回りに作動させることによってシースまたはカテーテル90を第1の方向に偏向させることを選択することができ、医師はまた、ノブを反時計回りに回転させることによってシースまたはカテーテル90を第2の方向に偏向させることも選択することができ、スライドアセンブリ30が、第1の移動方向とは反対の第2の方向に、トラック20tに沿って遠位に移動することを可能にする。第2の方向にシースを偏向させるためには、スライドアセンブリ30が最初にニュートラルゾーンを横切らなければならない。一例では、フィードバック機構402を備える非効率性発生器400(換言すれば、フィードバック機構402を含むか、または組み込む)の一例では、スライドアセンブリ30がニュートラルゾーンに到達すると(例えば、ノブ10の時計回りと反時計回りの作動の間で切り替わるとき)、スライドアセンブリ30の第1のインジケータ部分37aは、第2のインジケータ部分37bと相互作用して、触覚表示を提供し、操作可能なシースが現在そのニュートラル位置にあることを医師に通知する。そのような一例では、第1および第2のインジケータ部分37a、37bは、相互の相互作用の際に、機械的表示ならびに可聴表示を提供する。第1および第2のインジケータ37a、37bは、触覚インジケータであり、触覚インジケーションを提供するのに十分な抵抗が生成されるが、スライドアセンブリ30の移動は停止されないように、互いに相互作用する。この例では、フィードバック機構402は、カテーテル偏向のシミュレーションされたフィードバックを提供する。フィードバック機構402を備える非効率性発生器400は、さらに、シースまたはカテーテル90の偏向状態の個別のフィードバックを提供する(特に、シースまたはカテーテルが実質的に偏向されておらず、スライドアセンブリ30がニュートラルゾーンにあり、従って、シースまたはカテーテル90がニュートラル位置にあることを示す場合)。
【0206】
フィードバック機構402を備える(換言すれば、フィードバック機構402を含む、または組み込む)非効率性発生器400の別の例では、シースまたはカテーテル90が第1または第2の方向に偏向されると、作動時に、スライドアセンブリ30が内側ハウジング20aの対向する端部に向かって移動し、スライドアセンブリ30の第1のインジケータ部分37aは、第2のインジケータ部分37cと相互作用して、触覚表示を提供し、操作可能なシースが現在そのニュートラル位置にあることを医師に通知する。触覚インジケータを画定する第1および第2のインジケータ部分37a、37cは、触覚表示を提供するのに十分な抵抗が生成されるが、スライドアセンブリ30の移動は停止されないように、互いに相互作用する。ニュートラルゾーンフィードバックと同様に、この例では、非効率性発生器400は、カテーテルの偏向のシミュレートされたフィードバックを提供する。フィードバック機構402を備える非効率性発生器400は、さらに、シースまたはカテーテル90の偏向状態の個別のフィードバックを提供する(特に、シースまたはカテーテルが実質的に偏向した位置にあり、スライドアセンブリ30がスライドアセンブリ30の最大移動位置に向かってニュートラルゾーンを越えており、従って、シースまたはカテーテル90が偏向した位置にあることを示す)。いくつかのそのような例において、フィードバック機構402を備える非効率性発生器400によって提供される個別の指示は、偏向時のシースまたはカテーテル90の湾曲の指示を提供し得る。一例では、フィードバック機構402は、シースまたはカテーテル90の90度の偏向または湾曲に対する指標を提供してもよい。別の例において、フィードバック機構は、カテーテル90のシースの180度の偏向または湾曲に対する指示を提供し得る。そのような一例では、第1および第2のインジケータ部分37a、37cは、相互の相互作用の際に機械的指示および可聴指示を提供する触覚指示を提供する。
【0207】
非効率性発生器400の1つの特定の例では、フィードバック機構402を備える(換言すれば、非効率性発生器400はフィードバック機構402を含むか、または組み込む)。フィードバック機構402は、第1および第2のインジケータ部分37aおよび37b、37cをそれぞれ備え、第1および第2のインジケータ部分37aおよび37b、37cは、約1mmの高さを有し得る。そのような場合によっては、スライドアセンブリ30が第2のインジケータ部分37b、37cの上に突き当たることを可能にするために、十分なクリアランスがハンドル内に提供されてもよい。いくつかの実施形態では、第1および第2のインジケータ部分37aおよび37b、37cの追加材料は、正方形の前縁および後縁を有してもよい。いくつかの実施形態において、第1および第2のインジケータ部分37aおよび37b、37cの後縁および前縁は、第2のインジケータ部分37b、37cにおいて、トラック20tに沿ったスライドアセンブリ30の移動をより滑らかにし得、結合のリスクを最小にし得る、角度が付けられ得る。これにより、医師は、時計回りまたは反時計回りのいずれかにノブ10を回転させ続けて、シースまたはカテーテル90を所望に応じて第1または第2の方向に偏向させることができる。従って、本発明の一実施形態によると、フィードバック機構402は、双方向操作可能制御ハンドルのためのニュートラルゾーンを識別するニュートラルゾーンインジケータを提供する。触覚インジケータは、スライドアセンブリ30が移動する方向に関係なく、単一のニュートラルゾーンが識別されることを可能にする。本発明の一実施形態に従って、ニュートラルゾーンインジケータの代わりに、またはニュートラルゾーンインジケータと連携して、フィードバック機構402は、双方向の操作可能な制御ハンドルについての偏向の程度を識別する指示を提供する。いくつかの例において、インジケータは、シース90の相対的な偏向の程度を提供し得る。他の例において、インジケータは、シース90の実質的に絶対的な偏向(例えば、シース90の曲率角度)の表示を提供してもよい。
【0208】
いくつかのそのような実施形態では、第1および第2のインジケータ部分37aおよび37b、37cを形成する材料は、触覚表示を提供するのに十分硬いが、ハンドル内でのスライドアセンブリ30の移動を妨害または停止することなくフィードバックを提供するように十分に薄いかまたは狭い。そのようなものとして、触覚インジケータは、システム制御システムの機能を妨げることなく、ユーザにフィードバックを提供する。この具体例において、第1および第2のインジケータ部分37aおよび37b、37cの各々は、スライド35および内側ハウジング20aの長さ方向の長さを基準として、ハンドルの長さ方向の軸に沿って比較的狭い長さを有する。いくつかのそのような実施形態では、インジケータ部分37aおよび37b、37cを形成する添加材料が線/点に近いほど[すなわち、添加材料の長さが短いほど]、トラック20tに沿った近位方向および遠位方向の両方におけるスライドアセンブリ30の移動中に触覚トリガをトリガすることができるため、触覚インジケータがより正確になる。そのような一例では、触覚インジケータの第1および第2の部分37aおよび37b、37cは、製造中の再現性を促進し、ハンドルアセンブリの残りの構成要素がそれに対して組み立てられ、位置決めされ得ることを確実にするように、位置決めされる。
【0209】
本発明の一部の実施形態では、第1および第2のインジケータ部分37aおよび37b、37cは、それぞれ、スライドアセンブリ30および内側ハウジング20aに恒久的に固定されてもよい。そのような一例では、第1および第2のインジケータ部分37aおよび37b、37cは、射出成形によって形成されてもよく、または、代替として、第1および第2のインジケータ部分37aおよび37b、37cは、機械加工された特徴であってもよい。あるいは、これらの構成要素を機械加工してもよい。1つの特定の例において、スライドアセンブリ30および第1のインジケータ部分37aは、一緒に成形されてもよく、デルリン(登録商標)を含んでもよく、一方、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)は、第2のインジケータ部分37b、37cと同様に、内側ハウジング20aに使用されてもよい。あるいは、いくつかの実施形態において、ポリカーボネートは、成分のうちの1つ以上を形成するために使用され得る。
【0210】
別法として、本発明の一部の実施形態では、スライドアセンブリ30を修正して、第1のインジケータ部分37aの位置(またはスライドアセンブリ30上の作動点と言い換える)を改変または変更することができるようにすることができる。いくつかのそのような実施形態では、第1のインジケータ部分37aは、スライド35上の異なる位置に配置されてもよく、様々な幾何学的形状または寸法を有してもよい。同様に、内側ハウジング20aは、第2のインジケータ部分37b、37cの位置(または内側ハウジング20a上の作動点と言い換える)が変更され得るように改変され得る。いくつかのそのような実施形態では、第2のインジケータ部分37b、37cは、内側ハウジング20aのトラック21a内の異なる位置に配置されてもよく、様々な幾何学的形状または寸法を有してもよい。このように、いくつかの例において、非効率性発生器400は、スライドアセンブリ30それ自体、操作可能な制御システムおよびシースの遠位端が、ニュートラルゾーン内にあるときを示すためのフィードバック機構402を提供する。言い換えれば、ハンドル200は、スライドアセンブリ30が、いずれのプルワイヤも張力がかかっておらず、シースの遠位端がそのニュートラル位置にあるトラック21aに沿った点に到達したときに、フィードバックを提供するための機構を備える。実質的に偏向されていない状態におけるシースまたはカテーテル90の偏向のフィードバックなどのフィードバックを提供する非効率性発生器400は、ニュートラルゾーンフィードバックを提供し、そのようなものは、処置中に医師による操作可能な制御ハンドルの使用を容易にし得、さらに処置の複雑性および/または時間を低減し得る。そのような一実施形態では、スライドアセンブリ30が、ニュートラルゾーンを示す内側ハウジング20aのトラック21aに沿った特定の点に到達するとき、フィードバックは、触覚インジケータの形態で提供することができる。
【0211】
従って、非効率性発生器400は、処置中に医師が操作可能な制御ハンドル200の使用を容易にし、処置の複雑さおよび/または時間をさらに低減することができる。さらに、本発明の非効率性発生器400は、触覚フィードバックを提供し、従って、ユーザが処置中に手または製品を見ることを引き起こさず、従って、医師による操作可能なシースの使用を容易にし得る。
【0212】
従って、本発明の実施形態に従って、例えば、ニュートラルゾーンの指示を含み得る、シースまたはカテーテル90の撓みの程度を医師が識別するのを助けるインジケータの形態でフィードバックを提供するように機能する非効率性発生器400を提供する、操作可能なカテーテル制御ハンドル200のための方法および装置が開示される。
【0213】
本発明の1つの実施形態において、非効率性発生器400を備えるハンドルを備える操作可能制御システムは、本明細書において上記で論議されるようなシース偏向および/またはニュートラルフィードバックインジケータのフィードバックを含み得るフィードバック機構402を備え、これは、いくつかの例において、電気生理学的環境において使用するためにイントロデューサシースを操縦するために使用され得る。さらなる代替形態では、ハンドルノブが各方向に約360度未満回転するように、ねじ山部分上のねじ山ピッチを増加させることができ、視覚的または触覚的インジケータをハンドルに直接一体化して、例えば、ニュートラル領域を含む、シースまたはカテーテル90の偏向の指標を提供することができる。
【0214】
代替の実施形態では、ハンドルは、他の用途で使用されてもよい他の操作可能なカテーテル製品に取り付けられ、それと共に使用されてもよく、操作可能な製品を偏向させるときにニュートラルゾーンの表示を提供するように機能してもよい非効率性発生器400が提供されてもよい。あるいは、非効率性発生器400は、例えば、操作可能な製品を偏向させるときに、別の遠位カーブ位置を示すためにハンドル内で使用され得るニュートラルフィードバック機構を提供し得る。
【0215】
本発明の実施形態が利用され得る例示的医療機器に関するさらなる詳細は、2012年6月19日に出願された米国仮特許出願第61/661,664号、および米国を指定する2013年6月18日に英語で出願されたPCT出願第PCT/IB2013/055013号に提供され、その両方は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0216】
上述のように、本発明者らは、シースまたはカテーテル90の偏向を識別するためのインジケータを提供し、かつ操作可能な制御ハンドルのニュートラルゾーンを識別するのを助けることができるフィードバック機構402を提供する非効率性発生器400を提供する、操作可能なカテーテル制御ハンドルのための装置および方法を発見した。より具体的には、本発明の実施形態に従って、触覚フィードバックによってシースまたはカテーテル90の偏向を識別するための機構が提供される。操作可能な制御ハンドルのためのニュートラルゾーンフィードバック機構などの、シースまたはカテーテル90の偏向を示すためのフィードバック機構402を備える非効率性発生器400に関して、本明細書において以下にさらなる例を提供する。
【0217】
図28A~28Bを参照して、本発明のさらなる実施形態によると、触覚インジケータを備えるフィードバック機構402を備える非効率性発生器400が提供される。そのような一例では、フィードバック機構は、ハンドル位置インジケータを備える。いくつかの実施形態において、操作可能なカテーテル制御ハンドル200は、双方向の操作可能なハンドル200のように提供される。
【0218】
前述したように、アクチュエータは、操作可能な制御ハンドル200上のノブ10を含む制御ハンドル200上に設けられ、例えば、回転またはねじれによって、2つのプルワイヤのうちの1つを引っ張り、シースまたはカテーテル90の遠位先端のようなシースまたはカテーテル90を偏向させることによって作動させることができる。本明細書に記載される実施形態では、非効率性発生器400が提供され、非効率性発生器400は、遠位先端部を1つの方向から次の方向へ偏向させるときに、強化されたフィードバックを提供するフィードバック機構402を提供し、シースまたはカテーテル90の偏向の程度および/または方向をユーザに示すのに有利であり得る。
【0219】
フィードバック機構402は、シースまたはカテーテル90の偏向の方向の変化または切り替えをさらに示すことができる。さらに、前述のように、一部の実施形態では、操作可能なカテーテル制御ハンドル200は、ノブ10が回される際に2つのプルワイヤのいずれも(例えば、数ミリメートルにわたって)張力がかかっていない「デッドゾーン」を提供し、現在提供されているフィードバック機構402を備える非効率性発生器400は、この「デッドゾーン」を示す触覚フィードバックを提供し得、言い換えれば、この「デッドゾーン」から触覚フィードバックが提供され得る。従って、本開示は、例えば、シースの湾曲の程度および/またはシースの湾曲の方向および/または操作可能な制御ハンドルのためのニュートラルゾーンフィードバックなど、シースまたはカテーテルの偏向の強化されたフィードバックを提供するフィードバック機構402を提供する非効率性発生器400を提供する。
【0220】
一実施形態では、触覚指示を提供するフィードバック機構402を備える非効率性発生器400が提供される。フィードバック機構402は、第1のインジケータ部分37aを含み、第1のインジケータ部分37aは、例えば、図28Aおよび28Bに示されるように、スライドアセンブリ30のスライダまたはスライド35の後方部分に組み込まれ、一実施形態では、フィンなどの1つまたは複数のフィンを含む。フィードバック機構402は、一実施形態では、操作可能なカテーテル制御ハンドル200の内側ハウジング20a(またはその内側ハンドルの内側部分)などのハンドルハウジング20に追加される1つまたは複数のリッジ(ウォッシュボードに類似してもよい)を含む第2のインジケータ部分37bをさらに備える。操作可能なカテーテル制御ハンドル200のノブ10が、例えば、それを回すことによって、またはそれをねじることによって作動されると、スライドアセンブリ30が、スライドアセンブリ30のボルトまたは軸32とノブ10との間のねじ込み可能な嵌合302を介して移動し、スライド35を内側ハウジング20a内で移動させ、第1のインジケータ部分37aと第2のインジケータ部分37bとの間の相互作用を生成する(言い換えれば、2つの特徴(フィンおよびリッジ)が出会う)。この時点で、非効率性発生器400は、フィードバック機構402を備え、フィードバック機構402は、医師などのユーザが、フィンなどの第1のインジケータ部分37aが第2のインジケータ部分37bに対して移動していることを示す触覚フィードバックまたは音響フィードバック、たとえば、どれだけ湾曲しているかに関するシースまたはカテーテルの偏向量または状態を示す1つまたは複数のリッジのいずれかを受け取ることを可能にする機械的指示を提供する。示されるような1つのそのような例において、示されるようなフィードバック機構402は、シースまたはカテーテル90(その遠位先端部など)がニュートラル状態にある(換言すれば、シースまたはカテーテル90が実質的に偏向されていない)ことを示す。他の例では、図27A~27Dに示される実施形態と同様である。第2のインジケータ37b(リッジなど)は、操作可能なカテーテル制御ハンドル200の内側ハウジング20a内の他の場所に配置されてもよく、従って、フィードバック機構402は、シースまたはカテーテル90(その遠位先端など)の撓みを示して、それがその撓み位置にあるかどうかを示す。いくつかのそのような例において、フィードバック機構402は、シースまたはカテーテル90が実質的に偏向していることを示すことができる。いくつかのそのような例において、フィードバック機構402は、離散フィードバックを提供する。他の例において、フィードバック機構402は、偏向の相対的フィードバックを提供する。いくつかのそのような例において、フィードバック機構402は、シースまたはカテーテル90の偏向の範囲に対して可変フィードバックを提供し得る。
【0221】
本明細書に記載されるような本発明のさらなる実施形態では、非効率性発生器400(1つまたは複数のフィンおよびリッジなど)の第1および第2のインジケータ部分37a、37bの位置、ならびに、第1のインジケータ部分37aおよび第2のインジケータ部分37b(1つまたは複数のフィンおよびリッジなど)の幾何学的寸法を変化させることができる。
【0222】
本発明の別のそのような実施態様では、図31A、31B、31Cに示すように、非効率性発生器400は、シース偏向を示すための触覚フィードバックを提供または追加するためのフィードバック機構402(言い換えれば、フィードバック機構402を含む、または組み込む)を備える。前述のように、フィードバック機構402は、(図31Aに示すように、例えば、内側ハウジング20aのトラック21aに沿って)内側ハウジング20a上の1つ以上のリッジまたはバンプなどの第2のインジケータ部分37bと相互作用するように動作可能なフィン(図31Bに示すような)などのスライドアセンブリ30のスライド部分35の底部上に第1のインジケータ部分37aを備える。第1のインジケータ部分37aは、スライドアセンブリ30が図31Cに示されるように、そこに対して移動するときに、第2のインジケータ部分37bと相互作用するように動作可能であり、それは、シースまたはカテーテルがどのくらい曲がっているか、または図31A~31Cに示されるように、シースまたはカテーテルの偏向量またはシース90が実質的に偏向されていない状態にあるニュートラルゾーンの位置を示す。
【0223】
本発明の別のそのような実施態様では、図32A、32Bおよび32Cに示すように、シースの撓みを示すための触覚フィードバックを提供または追加するためのフィードバック機構402(換言すれば、フィードバック機構402を含むか、または組み込む)を備える非効率性発生器400が提供される。前述のように、フィードバック機構402は、スライドアセンブリ30のスライドまたはスライド部分35の側面上に、内側ハウジング20a上の(例えば、内側ハウジング20aの内壁に沿って、図32Aに示されるように)1つ以上のサイドバンプなどの第2のインジケータ部分37bと相互作用するように動作可能であるサイドバンプ(図32Bに示される)などの第1のインジケータ部分37aを備える。第1のインジケータ部分37aは、スライドアセンブリ30が図32Cに示されるように、そこに対して移動するときに、第2のインジケータ部分37bと相互作用するように動作可能であり、それは、シースまたはカテーテルがどのくらい曲がっているか、または図32A~32Cに示されるように、シースまたはカテーテルの偏向量またはシース90が実質的に偏向されていない状態にあるニュートラルゾーンの位置を示す。
【0224】
本発明の別のそのような実施態様では、図33A、33B、33Cに示すように、シース撓みを示す触覚フィードバックを提供または追加するためのフィードバック機構402(すなわち、フィードバック機構402を含む、または組み込む)を含む非効率性発生器400が提供される。前述のように、フィードバック機構402は、(図33Aに示すように、例えば、内側ハウジング20aの内壁に沿って)内側ハウジング20a上の1つまたは複数の溝などの第2のインジケータ部分37bと相互作用するように動作可能な、(図33Bに示すように)スライドアセンブリのカンチレバー部分39に沿った側部隆起などの、スライドアセンブリ30のスライド部分35の側部の第1のインジケータ部分37aを備える。第1のインジケータ部分37aは、スライドアセンブリ30が図33Cに示されるように、第2のインジケータ部分37bに対して移動するときに、例えば、第2のインジケータ部分37bの1つ以上の溝内に受容されることによって、第2のインジケータ部分37bと相互作用するように動作可能であり、これは、それがどのくらい湾曲しているかに関する偏向量、またはシースまたはカテーテル90の状態、または図33A~33Cに示されるように、シース90が実質的に偏向されていない状態にあるニュートラルゾーンの位置を示す。
【0225】
図28C~28Eを参照して、本発明のさらなる実施形態によると、触覚インジケータを備えるフィードバック機構402を備える非効率性発生器400が提供される。いくつかのそのような例において、フィードバック機構402は、触覚ノブフィードバックを含む。いくつかの実施形態において、双方向の操作可能なハンドル200のような、操作可能なカテーテル制御ハンドル200が提供される。そのような一例では、触覚インジケータは、例えば、その使用中の双方向操作可能シースの位置または偏向を視覚化する他の形態と共に使用することができる。例えば、医用イメージング(すなわち、透視)の使用を通してノブの回転を取り扱うために、遠位先端カーブ反応に関して医師に視覚的指標が提供される。
【0226】
本発明の一実施形態では、触覚フィードバックは、図28C、28Dおよび28Eを参照して以下に説明するように、効率発生器400を画定するフィードバック機構402を介して提供される。いくつかの実施形態において、フィードバック機構402は、ノブ回転の運動範囲にわたる可変触覚フィードバックを提供してもよい。言い換えれば、フィードバック機構402は、ノブ10の回転量に基づいて可変フィードバックを提供してもよい。いくつかのそのような例において、ノブ10が回転されるにつれて、ユーザに与えられるフィードバックの量は変化し、ノブ10が回転されるにつれて、ユーザに異なる触覚指示または触感を与える。これにより、ユーザは、ユーザがニュートラル位置にあるかどうか、またはシースまたはカテーテルが偏向しているかどうかを確認することができ、さらに、操作可能なシースの偏向の量または程度の指標をユーザに提供することができる。いくつかの実施形態において、ノブの回転の触覚感覚は、現行の実施形態における動作範囲(両方の曲線方向)にわたって、ある程度のばらつきを有し得る。いくつかの実施形態において、触覚感触は、例えば、Oリングなどの摩擦増強成分および/または減衰グリースなどの潤滑剤のような追加の成分およびその特性を組み込むことによって、(例えば、触覚感覚を増強または低減するために)影響を受けることもできる。
【0227】
従って、本発明の一部の実施形態は、ノブの回転に直接的または間接的に結び付けることができる触覚フィードバック(医師にとって予測される遠位先端曲面反応に関係する)と、一部の実施形態では、実質的に真っ直ぐなシース管と相関することがある、言い換えれば、実質的に遠位曲面作動を伴わない、ニュートラルゾーンを示す触覚フィードバックとを提供または追加するためのフィードバック機構402を提供する(言い換えれば、含む、または組み込む)非効率性発生器400を提供する。
【0228】
再び図28C、28Dおよび28Eを参照すると、本発明の別の実施形態は、触覚フィードバックを提供するフィードバック機構402を備える(言い換えれば、フィードバック機構402を含む、または組み込む)非効率性発生器400を組み込む。そのような一例では、フィードバック機構402は、図28Dおよび28Eに示されるように、バネ付勢突出部または突出面47、またはバネ突出面47を含む第1のインジケータ部分37aと、1つまたは複数のくぼみまたは溝48aを含む第2のインジケータ部分37bとを含む。ノブ10がスライドアセンブリ30を動かすように作動されると、図28Eに示されるように、例えば、くぼみまたは溝48aを含む内側ハウジング20aの底面によって画定されるような固定表面上をバネ偏向突出面47が移動するときに、触覚表示が作成される。いくつかのそのような例において、くぼみまたは溝48aは、内側ハウジング20aの底面内に形成されてもよく、隆起した突出部またはリッジ48bは、ハンドル200の内側ハウジング20aの底面によって形成または画定される。別の例において、図28Dに示されるように、隆起した突出部またはリッジ48bは、図28Dに示されるように、内側ハウジング20aの底面に沿って形成され、ここで、くぼみまたは溝48aは、図28Dに示されるように、内側ハウジング20aの底面によって形成されるか、またはそれによって画定される。そのようないくつかの実施形態では、図28Dおよび28Eを参照すると、くぼみまたは溝48aの長さは、ノブ10の作動時にシースまたはカテーテル90の作動および対応する偏向の異なるゾーンを画定するように変化されてもよい。そのような一例では、より長いくぼみまたは溝48cは、シースまたはカテーテル90が実質的に偏向されていない位置にあるとき、スライドアセンブリ30の位置に対応する内側ハウジング20aの部分に沿って提供される。そのような一部の実施形態では、ノブ10が作動されると、スライドアセンブリ30が内側ハウジング20a内を長いくぼみまたは溝48cの固定表面領域または範囲に沿って移動するときに、ニュートラルゾーンを感じることができる。
【0229】
そのようないくつかの例において、バネ付勢突出面47は、ノブ10が作動される際に作動に対する抵抗を増加させるバネ付勢特性を提供し、従って、バネ付勢突出面47が、次のくぼみまたは溝48aまたは48cを見つけるまで、隆起した突出またはリッジ48bを横切って移動する際に、ノブ10を作動させることがより困難になり得る。言い換えれば、非効率性発生器400は、抵抗の程度、言い換えれば、医師が次の溝に回転させるのがどれだけ硬いか、バネ付勢構成要素のバネ定数、くぼみまたは溝48a、48cのサイズおよび/または周波数、隆起した突出部またはリッジ48bのサイズおよび/または周波数、ならびに(スライドアセンブリ30のバネ付勢突出面47および溝48a、48c、およびリッジ48bなどの)指示を生成するために互いに相互作用する構成要素上の表面特徴に基づいて、1つまたは複数の指示を提供する、隆起した突出部またはリッジ48bによって間隔を置かれた一連のくぼみまたは溝48a、48cの組み合わせを含むフィードバック機構402を提供する。言い換えれば、そのような一部の実施形態では、ノブ10を回転させると、スライドアセンブリ30の突出面47が次のくぼみまたは溝48a、48cに移動し、可聴「クリック」が生じる。この実施形態によって画定されるフィードバック機構402の溝48aの頻度は、医師によって受け取られるフィードバックの頻度(溝48a、48cおよびリッジ48bの数および間隔に基づく)と同様に、ハンドルの潤滑性(ノブ10の回転をより困難にし得る)に影響を及ぼすように機能し得る。
【0230】
操作可能なシースの実施形態は、PCT出願番号PCT/IB2013/055013で提供される。いくつかのそのような実施形態では、スライド35などのスライドアセンブリ30の一部分の底部のばね付勢突出面47と、ハンドル200の内側ハウジング20a(または換言すれば、内側ハンドルレールとも呼ばれ得る)の基部または底部に適用される1つまたは複数の溝48a、48cとを備えるフィードバック機構402を備える非効率性発生器400が提供される。
【0231】
次に、図29A、29B、29Cおよび29Dおよび29Eを参照すると、上述の実施形態と同様に、本発明者らは、シースまたはカテーテル90の偏向を識別するためのインジケータを提供し、さらに操作可能な制御ハンドル200のニュートラルゾーンを識別するのを助けることができるフィードバック機構402を提供する(言い換えれば、含む、または組み込む)非効率性発生器400を提供する、操作可能なカテーテル制御ハンドル200のための装置および方法を発見した。より具体的には、本発明の一実施形態によると、触覚フィードバックによってシースまたはカテーテル90の偏向を識別するための機構が提供される。
【0232】
これは、シース曲線の方向を知るのが困難な場合があるため、操作可能なシース200が患者の内部にある場合に有用となり得る。フィードバック機構402を備える非効率性発生器400は、触覚フィードバックを提供して、シースの曲率および/またはニュートラルゾーンの指標を提供する。いくつかのそのような実施形態では、フィードバック機構402は、シースまたはカテーテル90がニュートラルゾーンにあるときと比較して、シースまたはカテーテル90が湾曲しているときの触覚差または差異感覚または抵抗を提供する。いくつかの実施形態において、ハンドル200は、最適化された作動機構を提供し得、従って、ユーザが、ニュートラルゾーンを出るためにかなりの量、ハンドルノブ10を回すことを必要としない場合があり、対応するフィードバック機構402は、スライドアセンブリ30およびシース90がニュートラルゾーンを出るときに、ユーザに指示を与えるために提供される。
【0233】
この実施例では、図29A~29Eに示した、非効率性発生器400は、ハンドルノブ10を回すときの摩擦の差によってニュートラルゾーンが湾曲ゾーンから区別されるように、可変摩擦を提供するフィードバック機構402を含む(または言い換えれば、それを含む、または組み込む)。
【0234】
図29Aを参照すると、この実施形態では、フィードバック機構402は、スライダ35に追加されて、外側に突出し、内側ハンドルと摩擦嵌合または相互作用を形成する特徴を備える。そのような一例では、特徴部は、スライドアセンブリ30と内側ハウジング20aとの間の摩擦嵌合を提供する突起57を備える。いくつかのそのような態様において、図29Aおよび29Cに示されるように、ニュートラルゾーンの外側領域を示し、さらにシースまたはカテーテル90がシースまたはカテーテル90の偏向可能または湾曲領域内にあることを示すために、一定の摩擦感触または摩擦嵌合(高摩擦界面など)を生じる。一定の摩擦による嵌合は、ニュートラルゾーン領域の両側に一定の高い摩擦を生み出し、ニュートラルゾーン領域のどの側にユーザがいるか(換言すれば、ユーザがニュートラルゾーンに入ったか、またはシースまたはカテーテルが偏向可能領域にあるか)についての混乱のリスクを軽減する。従って、この実施形態のフィードバック機構402は、突起57と、アクチュエータの作動時にシースまたはカテーテル90が偏向していることを示す(ニュートラル領域を越えて)より広いまたはより長いフィードバック領域を提供する内側ハウジング20aとの組合せを提供する。そのようないくつかの例において、図29Cおよび29Eに示されるように、ニュートラルゾーンが存在し、空洞58は、内側ハンドル(特に、内側ハウジング20a)の底部に作製または提供される。従って、スライドアセンブリ30がキャビティ58に入ると、突起57と内側ハウジング20aとの間に存在した摩擦が緩和され、実質的に偏向されていない位置にあるときにシースまたはカテーテル90に実質的に対応する低摩擦領域が形成される。いくつかのそのような実施形態では、フィードバック機構402は、ユーザが摩擦の変化を感じるのに十分に長いニュートラルゾーン領域を提供するのに十分に長い低摩擦領域を提供し、一方、低摩擦領域は、快適な回転がニュートラルゾーンを出るのに十分となり得るように十分に短い。他の例では、突起57と内側ハウジング20aの組合せを含むフィードバック機構402は、上述の実施形態と同様の個別のフィードバックを提供する単一の摩擦嵌合点を提供することができる。
【0235】
他の例では、図29Bおよび29Dに示すように、スライドアセンブリ30は、その底面に沿って均一な表面を画定する内側ハウジング20aの底面と相互作用する均一な下面を有するスライド35を画定する。非効率性発生器400は、いくつかのそのような実施形態では、本開示に示され、説明されるような代替の実施形態で提供されるフィードバック機構402を備える(または換言すれば、含むか、または組み込む)ことができる。
【0236】
従って、本発明の一部の実施形態は、ハンドル200内のニュートラル点を誤って示すことなくユーザの混乱を最小限に抑えるニュートラルゾーン識別子を備えるフィードバック機構402(または言い換えれば、フィードバック機構402を含む、または組み込む)を備える非効率性発生器400を備える双方向シース制御ハンドル200を提供する。提供されるフィードバック機構402は、制御ハンドル200の機能性を妨げない。本発明のいくつかのそのような実施形態では、たとえスライドアセンブリ30が両方向に移動するとしても、この実施形態のフィードバック機構402では、スライドアセンブリ30が移動する方向とは無関係に、1つのニュートラルだけが識別される。そのようないくつかの実施形態において、フィードバック機構は、ニュートラルゾーンの位置に関する相反する情報を減少させるのを助けることができる。そのようなものとして、いくつかのそのような実施形態は、ニュートラルゾーン領域のどの側にユーザがいるかについての混乱を減らすのに役立つことがある。
【0237】
次に、図30A、30Bを参照すると、上述の実施形態と同様に、本発明者らは、非効率性発生器400を提供する操作可能なカテーテル制御ハンドル200のための装置および方法を発見した。非効率性発生器400は、シースまたはカテーテル90の撓みを識別するためのインジケータを提供するフィードバック機構402を備え(または言い換えれば、フィードバック機構402を含む、または組み込む)、さらに、操作可能な制御ハンドル200のニュートラルゾーンを識別するのを助けることができる。より具体的には、本発明の実施形態に従って、曲線の方向に対する触覚および聴覚フィードバックを介して、操作可能なシースまたはカテーテル90の偏向を識別するための機構が提供される。
【0238】
このような実施形態では、非効率性発生器400は、医師がシースまたはカテーテル90の遠位端の湾曲方向を決定するのを容易にするフィードバック機構402を提供し、患者の内側にある場合、その方向に基づいてハンドルノブ10が(それを回すことなどにより)作動される。そのようないくつかの例において、フィードバック機構402は、例えば、透視画像からシース曲線の形状を見ることが困難である場合、特に、シースが解剖学的構造のために人工的に湾曲している場合(例えば、プルワイヤが完全に嵌合している場合であっても、アクチュエータの作動量に関係なく)、シースの湾曲に関する情報を提供することができる。さらに、フィードバック機構402は、例えば、医師がシースを真っ直ぐに伸ばしているが、シースを曲げていると医師が考えるリスクを最小限に抑えることによって、医師がシースまたはカテーテル90を損傷することを回避するのを助けることができる。提供されるようなフィードバック機構402は、プルワイヤに不必要なストレスをかけることを回避するのに役立ち得る。さらに、フィードバック機構402は、シース90を後退させようと試みている間に、シース90が真っ直ぐに伸ばされているかどうかを医師が確認することを可能にする指標を提供するのを助け、血管系を通してカーブしたシースを引っ張るか、または他のデバイスを外すという処置上の合併症を回避するのを助けることができる。
【0239】
より具体的には、図30Aおよび30Bを参照すると、本発明の実施形態は、シースまたはカテーテル90が湾曲しているときに触覚応答および可聴クリック音を提供し、シースまたはカテーテル90が直線化されているときに滑らかな応答を有する、フィードバック機構402を備える非効率性発生器400を備える操作可能なシースハンドル200を提供する。これは、シースを見たり、X線透視画像だけに頼らなくても、医師にフィードバックを提供するのに役立つことがある。
【0240】
特に図30Bを参照すると、いくつかの実施形態では、非効率性発生器400は、(ノブ10のようなアクチュエータのような)プルワイヤを締める役割を果たす操作可能なシースハンドル構成要素を提供するフィードバック機構402を備える(換言すれば、含む、または組み込む)。特定の例において、ノブ10は、波状内表面13を有する。いくつかのそのような実施形態では、波状表面13は、隆起しており、一連の隆起14を含み、相補的な内側リング15と相互作用するように動作可能である。波状内表面13および相補的内リング15(これと相互作用することが機能する)と定義されるフィードバック機構402は、ノブ10がシースを作動させるように一方向に作動または回転するときに滑らかな感触を提供するフィードバック機構402を提供する。このように画定されたフィードバック機構402は、内側リング15が外側ハンドルコンポーネントの波状内表面13と嵌合し、ノブ10が反対方向に作動または旋回するとき、クリック音などの触覚および/または可聴フィードバックを提供する。
【0241】
いくつかのそのような例において、内側リング15と内側ハンドル構成要素の波状内表面13との間の相互作用によって定義されるフィードバック機構402は、シースを湾曲させるためにユーザによって必要とされるトルクを増加させ得る。
【0242】
いくつかのそのような例において、内側リング15と内側ハンドル構成要素の波状内表面13との間の相互作用によって定義されるフィードバック機構402は、シースを湾曲させるためにユーザによって必要とされるトルクを有意に増加させない場合がある。
【0243】
本明細書に記載されるフィードバック機構402のいくつかの実施形態は、本明細書に記載される操作可能なハンドル200、210、220、230のうちの1つ以上とともに使用可能であってもよい。
【0244】
1つの広範な局面において、本発明の実施形態は、カテーテルを偏向するための操作可能なカテーテル制御ハンドルを備える。制御ハンドルは、アクチュエータ、1つまたは複数のプルワイヤ、およびアクチュエータの作動をプルワイヤの移動に変換することによってプルワイヤを偏向させる手段を備える。1つ又はそれ以上のプルワイヤの各々の遠位端は、カテーテルに連結され、プルワイヤの各々の近位端は、プルワイヤを偏向させる手段に連結される。制御ハンドルは、プルワイヤを偏向させる手段と相互作用するための非効率性発生器をさらに含み、非効率性発生器は、カテーテルを偏向させるためのアクチュエータを作動させるのに必要な力を実質的に増加させる。
【0245】
さらなる広範な態様では、本発明の実施形態は、操作可能なカテーテルのための制御ハンドルが、回転可能なノブを含む回転-直線変換システムを含み、スライドアセンブリは、ねじ込み可能な嵌合を介してスライドアセンブリに連結され、カテーテルは、少なくとも1つの制御ワイヤを含む。制御ワイヤの遠位端は、カテーテルに連結され、少なくとも1つの制御またはプルワイヤの近位端は、スライドアセンブリに連結される。制御ハンドルは、回転-直線変換システムに非効率性を導入する手段をさらに含み、非効率性を導入する手段は、回転-直線変換システムに固有であり、ノブの回転は、ノブの回転を介してスライドアセンブリの直線運動を引き起こし、少なくとも1つの制御ワイヤの作動を介してカテーテルの偏向を可能にし、カテーテルに所望の曲率を付与し、非効率性を導入する手段は、医師の取扱いの容易さおよび使用の容易さを提供する最適化されたハンドル設計を提供しながら、シースを曲げるために必要とされる力を増加させる。
【0246】
さらなる広範な態様では、本発明の実施形態は、回転可能なノブと、スライドアセンブリとを含む、カテーテルのための操作可能なカテーテル制御ハンドルを含む。回転可能なノブは、ねじ込み可能な嵌合を介してスライドアセンブリに連結され、ねじ込み可能な嵌合は、角度の付いたねじ山を含む。カテーテルは、少なくとも1つの制御ワイヤを含み、少なくとも1つの制御ワイヤの遠位端は、カテーテルに連結され、少なくとも1つの制御ワイヤの近位端は、スライドアセンブリに連結され、ノブの回転は、ノブの回転を介してスライドアセンブリの直線運動を引き起こし、少なくとも1つの制御ワイヤの作動を介してカテーテルの偏向を可能にして、カテーテルに所望の湾曲を付与し、角度の付いたねじ山は、遠位端でのカテーテルの偏向に関して、ユーザに強化された触覚フィードバックを提供し、カテーテルの偏向が所望の湾曲に維持されることを可能にする。
【0247】
上述の本発明の実施形態は、例示に過ぎないことが意図されている。従って、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定されることが意図される。
【0248】
分かりやすくするために、別個の実施形態の文脈で説明される本発明の特定の特徴は、単一の実施形態において組み合わせて提供されることもできることが理解される。逆に、簡潔にするために単一の実施形態の文脈で説明される本発明の様々な特徴は、別々に、または任意の適切なサブコンビネーションで提供することもできる。
【0249】
本発明をその特定の実施形態と併せて説明したが、多くの代替、修正、および変形が当業者に明らかであることは明らかである。従って、添付の特許請求の範囲の広範な範囲内に入る、そのような代替、修正、および変形をすべて包含することが意図される。この明細書で言及されたすべての刊行物、特許および特許出願は、それぞれの個々の刊行物、特許または特許出願が、参照によってここに組み込まれるように具体的かつ個々に示されるのと同じ程度まで、参照によってその全体が明細書に組み込まれる。さらに、本出願におけるいかなる参考文献の引用または同定も、そのような参考文献が本発明に対する先行技術として利用可能であることを認めるものとして解釈されるべきではない。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図7C
図7D
図8A
図8B
図8C
図8D
図9A
図9B
図9C
図10A
図10B
図11A
図11B
図11C
図11D
図12A
図12B
図12C
図12D
図12E
図12F
図13A
図13B
図13C
図13D
図14A
図14B
図14C
図14D
図14E
図14F
図15A
図15B
図15C
図15D
図16A
図16B
図16C
図16D
図17A
図17B
図17C
図18A
図18B
図18C
図19A
図19B
図19C
図20A
図20B
図20C
図21A
図21B
図21C
図22A
図22B
図23A
図23B
図23C
図24A
図24B
図24C
図24D
図24E
図24F
図25A
図25B
図25C
図25D
図25E
図25F
図26A
図26B
図26C
図26D
図26E
図26F
図27A
図27B
図27C
図27D
図27E
図28A
図28B
図28C
図28D
図28E
図29A
図29B
図29C
図29D
図29E
図30A
図30B
図31A
図31B
図31C
図32A
図32B
図32C
図33A
図33B
図33C