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特許7467609車両インターネットシステムにおけるリソース選択方法、装置、端末及び媒体
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-05
(45)【発行日】2024-04-15
(54)【発明の名称】車両インターネットシステムにおけるリソース選択方法、装置、端末及び媒体
(51)【国際特許分類】
   H04W 4/40 20180101AFI20240408BHJP
   H04W 92/18 20090101ALI20240408BHJP
   H04W 72/0446 20230101ALI20240408BHJP
   H04W 28/04 20090101ALI20240408BHJP
【FI】
H04W4/40
H04W92/18
H04W72/0446
H04W28/04 110
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2022516768
(86)(22)【出願日】2020-01-03
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-31
(86)【国際出願番号】 CN2020070338
(87)【国際公開番号】W WO2021134799
(87)【国際公開日】2021-07-08
【審査請求日】2022-12-06
(73)【特許権者】
【識別番号】516227559
【氏名又は名称】オッポ広東移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG OPPO MOBILE TELECOMMUNICATIONS CORP., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 18 Haibin Road,Wusha, Chang’an,Dongguan, Guangdong 523860 China
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100152205
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 昌司
(74)【代理人】
【識別番号】100137523
【弁理士】
【氏名又は名称】出口 智也
(74)【代理人】
【識別番号】100096921
【弁理士】
【氏名又は名称】吉元 弘
(72)【発明者】
【氏名】ディン、イー
(72)【発明者】
【氏名】チャオ、チェンシャン
【審査官】中村 信也
(56)【参考文献】
【文献】特表2019-530268(JP,A)
【文献】特表2019-531640(JP,A)
【文献】Intel Corporation,Summary#2 for AI 7.2.4.2.2 Mode-2 Resource Allocation,3GPP TSG RAN WG1 #98bis R1-1911552,2019年10月20日
【文献】Intel Corporation,Sidelink physical layer procedures for NR V2X Communication,3GPP TSG RAN WG1 #98bis R1-1910653,2019年10月20日
【文献】Asia Pacific Telecom,Discussion on sidelink resource allocation mode2,3GPP TSG RAN WG1 #98 R1-1908929,2019年08月30日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サイドリンク通信におけるリソース選択方法であって、
時刻nに伝送されるサービスが存在する場合、端末は、リソース選択ウィンドウにおいて前記サービスの再送リソースを選択することを含み、
前記再送リソースが前記サービスの初期伝送リソースの後に位置し、
前記リソース選択ウィンドウが時刻n+T11~時刻n+T12のウィンドウであり、前記時刻n~前記時刻n+T11の第1の時間帯が前記端末の処理遅延以上であり、前記時刻n~前記時刻n+T12の第2の時間帯が前記サービスの遅延要求範囲以下であり、
前記リソース選択ウィンドウにおいて前記サービスの再送リソースを選択することは、
ハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックが活性化状態であり、前記サービスを受信する端末が前記端末の現在のTBの1回の伝送に対して1つのPSFCHリソースにHARQフィードバックを行うことを許可する場合、リソース選択ウィンドウにおいて前記サービスの前記再送リソースを決定することを含み、
前記再送リソースと現在のTBの前回の伝送で選択されたリソースとの間に前記PSFCHリソースが存在する
ことを特徴とするリソース選択方法。
【請求項2】
前記リソース選択ウィンドウにおいて前記サービスの再送リソースを選択することは、
ハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックが活性化状態であり、前記サービを受信する端末が前記端末の現在のTBの少なくとも2回に対して同一のPSFCHリソースに1ビットのHARQフィードバックを行うことを許可する場合、前記リソース選択ウィンドウにおいて前記サービスの前記再送リソースを決定することを含む
ことを特徴とする請求項1に記載のリソース選択方法。
【請求項3】
前記リソース選択ウィンドウにおいて前記サービスの再送リソースを選択することは、
ブラインド再送が活性化状態にある場合、前記リソース選択ウィンドウにおいて前記サービスの前記再送リソースを決定することを含む
ことを特徴とする請求項1に記載のリソース選択方法。
【請求項4】
前記リソース選択ウィンドウにおいて前記サービスの前記再送リソースを決定することは、
前記リソース選択ウィンドウ内の候補リソースから前記サービスの前記再送リソースを等しい確率で決定することを含み、
前記再送リソースが現在のTBの前回の伝送で選択されたリソースの後に位置し、前記候補リソースが前記リソース選択ウィンドウにおいてリソースリッスンウィンドウ内のリッスン結果に応じて選別した後に除外されないリソースセットである
ことを特徴とする請求項2又は3に記載のリソース選択方法。
【請求項5】
前記再送リソースが位置する時刻が時刻n+a+Qよりも大きく、
前記n+aが前記サービスを受信する端末が前記端末の前記現在のTBの前回の伝送に対してHARQフィードバックを行う時刻であり、前記Qが前記端末の前記HARQフィードバックの受信から次回の伝送の送信まで必要な処理時間である
ことを特徴とする請求項に記載のリソース選択方法。
【請求項6】
前記リソース選択ウィンドウにおいて前記サービスの再送リソースを選択することは、
ハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックが活性化状態であり、前記サービスを受信する端末が前記端末の現在のTBの1回の伝送に対して1つのPSFCHリソースに1ビットのHARQフィードバックを行うことを許可する場合、リソース選択ウィンドウにおいて前記サービスの前記再送リソースを決定することを含む
ことを特徴とする請求項に記載のリソース選択方法。
【請求項7】
サイドリンク通信におけるリソース選択装置であって、
時刻nに伝送されるサービスが存在する場合、在リソース選択ウィンドウにおいて前記サービスの再送リソースを選択するように構成される決定モジュールを含み、
前記再送リソースが前記サービスの初期伝送リソースの後に位置し、
前記リソース選択ウィンドウが時刻n+T11~時刻n+T12のウィンドウであり、前記時刻n~前記時刻n+T11の第1の時間帯が末の処理遅延以上であり、前記時刻n~前記時刻n+T12の第2の時間帯が前記サービスの遅延要求範囲以下であり、
前記決定モジュールは、ハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックが活性化状態であり、前記サービスを受信する端末が前記端末の現在のTBの1回の伝送に対して1つのPSFCHリソースにHARQフィードバックを行うことを許可する場合、リソース選択ウィンドウにおいて前記サービスの前記再送リソースを決定するように構成され、
前記再送リソースと現在のTBの前回の伝送で選択されたリソースとの間に前記PSFCHリソースが存在する
ことを特徴とするリソース選択装置。
【請求項8】
前記決定モジュールは、ハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックが活性化状態であり、前記サービを受信する端末が前記端末の現在のTBの少なくとも2回に対して同一のPSFCHリソースに1ビットのHARQフィードバックを行うことを許可する場合、前記リソース選択ウィンドウにおいて前記サービスの前記再送リソースを決定するように構成される
ことを特徴とする請求項に記載のリソース選択装置。
【請求項9】
前記決定モジュールは、ブラインド再送が活性化状態にある場合、前記リソース選択ウィンドウにおいて前記サービスの前記再送リソースを決定するように構成される
ことを特徴とする請求項に記載のリソース選択装置。
【請求項10】
前記決定モジュールは、前記リソース選択ウィンドウ内の候補リソースから前記サービスの前記再送リソースを等しい確率で決定するように構成され、
前記再送リソースが現在のTBの前回の伝送で選択されたリソースの後に位置し、前記候補リソースが前記リソース選択ウィンドウにおいてリソースリッスンウィンドウ内のリッスン結果に応じて選別した後に除外されないリソースセットである
ことを特徴とする請求項又はに記載のリソース選択装置。
【請求項11】
前記再送リソースが位置する時刻が時刻n+a+Qよりも大きく、
前記n+aが前記サービスを受信する端末が前記端末の前記現在のTBの前回の伝送に対してHARQフィードバックを行う時刻であり、前記Qが前記端末の前記HARQフィードバックの受信から次回の伝送の送信まで必要な処理時間である
ことを特徴とする請求項に記載のリソース選択装置。
【請求項12】
前記決定モジュールは、ハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックが活性化状態であり、前記サービスを受信する端末が前記端末の現在のTBの1回の伝送に対して1つのPSFCHリソースに1ビットのHARQフィードバックを行うことを許可する場合、リソース選択ウィンドウにおいて前記サービスの前記再送リソースを決定するように構成される
ことを特徴とする請求項に記載のリソース選択装置。
【請求項13】
プロセッサによりロードされて実行され、請求項1~のいずれか1項に記載のサイドリンク通信におけるリソース選択方法を実現する実行可能命令を記憶する
ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、無線通信分野に関し、特に、車両インターネットシステムにおけるリソース選択方法、装置、端末及び媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
車両インターネット(Vehicle to everything、V2X)システムにおける端末と端末との直接通信を実現するために、サイドリンク(SideLink、SL)伝送が導入される。
【0003】
SLの伝送モードにおいて、端末がリソースプールからリソースを選択する必要がある。端末がリソース選択ウィンドウ及びリソースリッスンウィンドウを決定し、リソースリッスンウィンドウのリッスン結果に応じて、リソース選択ウィンドウ内のリソースを選別し、伝送されるサービスの候補リソースを取得する。端末は、候補リソースからリソースをランダムに選択し、サービスを受信する他の端末に対してサービスの伝送を行い、該サービスの初期伝送及び再送を含む。
【0004】
上記の方法でサービスの初期伝送リソースを選択する場合、端末がリソース選択ウィンドウ全体からリソースをランダムに選択するため、選択した初期伝送リソースが時間領域の後方に位置する候補リソースである可能性があり、その結果、サービス伝送の遅延が大きくなる。
【発明の概要】
【0005】
本願の実施例は、送信端末がリソース選択ウィンドウ全体でランダムにリソース選択し、選択された初期伝送リソースが時間領域の後方に位置する候補リソースであり、サービス伝送の遅延が大きくなるという問題を解決することができる車両インターネットシステムにおけるリソース選択方法、装置、端末、および媒体を提供する。技術的な解決策は以下の通りである。
【0006】
本願の一形態では、車両インターネットシステムにおけるリソース選択方法を提供し、前記方法は、
時刻nに伝送されるサービスが存在する場合、リソース選択ウィンドウにおいて前記サービスの初期伝送リソースを選択することを含み、前記初期伝送リソースが前記時刻nと時刻n+pとの間に位置し、
前記リソース選択ウィンドウが時刻n+T11~時刻n+T12のウィンドウであり、前記時刻n~前記時刻n+T11の第1の時間帯が前記端末の処理遅延以上であり、前記時刻n~前記時刻n+T12の第2の時間帯が前記サービスの遅延要求範囲以下であり、前記pの値が所定値Wよりも小さい。
【0007】
本願の一形態では、車両インターネットシステムにおけるリソース選択方法を提供し、前記方法は、
時刻nに伝送されるサービスが存在する場合、在リソース選択ウィンドウにおいて前記サービスの再送リソースを選択することを含み、前記再送リソースが前記サービスの初期伝送リソースの後に位置し、
前記リソース選択ウィンドウが時刻n+T11~時刻n+T12のウィンドウであり、前記時刻n~前記時刻n+T11の第1の時間帯が前記端末の処理遅延以上であり、前記時刻n~前記時刻n+T12の第2の時間帯が前記サービスの遅延要求範囲以下である。
【0008】
本願の一形態では、車両インターネットシステムにおけるリソース選択装置を提供し、前記装置は、決定モジュールを含み、
前記決定モジュールは、時刻nに伝送されるサービスが存在する場合、リソース選択ウィンドウにおいて前記サービスの初期伝送リソースを選択するように構成され、前記初期伝送リソースが前記時刻nと時刻n+pとの間に位置し、
前記リソース選択ウィンドウが時刻n+T11~時刻n+T12のウィンドウであり、前記時刻n~前記時刻n+T11の第1の時間帯が前記端末の処理遅延以上であり、前記時刻n~前記時刻n+T12の第2の時間帯が前記サービスの遅延要求範囲以下であり、前記pの値が所定値Wよりも小さい。
【0009】
本願の一形態では、車両インターネットシステムにおけるリソース選択装置を提供し、前記装置は、決定モジュールを含み、
前記決定モジュールは、時刻nに伝送されるサービスが存在する場合、在リソース選択ウィンドウにおいて前記サービスの再送リソースを選択するように構成され、前記再送リソースが前記サービスの初期伝送リソースの後に位置し、
前記リソース選択ウィンドウが時刻n+T11~時刻n+T12のウィンドウであり、前記時刻n~前記時刻n+T11の第1の時間帯が前記端末の処理遅延以上であり、前記時刻n~前記時刻n+T12の第2の時間帯が前記サービスの遅延要求範囲以下であり。
【0010】
本願の一形態では、端末を提供し、前記端末は、プロセッサと、前記プロセッサに接続された送受信機と、前記プロセッサの実行可能な命令を格納するメモリと、を備え、ここで、前記プロセッサは、前記実行可能な命令をロードして実行し、上記形態に記載された車両インターネットシステムにおけるリソース選択方法を実現する。
【0011】
本願の一形態では、コンピュータ可読記憶媒体を提供し、前記可読記憶媒体は、実行可能命令を記憶し、前記実行可能命令は、前記プロセッサによってロードされ実行され、上記の形態に記載された車両インターネットシステムにおけるリソース選択方法を実現する。
【0012】
本願の実施例に係る技術案は、以下の有益な効果を有する。
【0013】
端末は、リソース選択ウィンドウにおいてリソースを選択する時に、時刻nと時刻n+pとの間でサービスの初期伝送リソースを選択することで、リソース選択ウィンドウの時間領域の後部に位置するリソースの初期伝送サービスを回避し、サービス伝送の遅延を低減させる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
本願の実施例における技術的解決策をより明確に説明するために、以下では、実施例の説明に使用する添付の図面を簡単に説明する。これらの図面は、明らかに本願の実施例の一部に過ぎず、当業者が創造的な作業を行うことなく、他の図面を得ることができる。
図1】本願の関連技術におけるサイドリンクの伝送モードのモード図である。
図2】本願の関連技術におけるLTE-V2Xからリソースを選択するモード図である。
図3】本願の関連技術におけるNR-V2Xの物理層の構造のブロック図である。
図4】本願の関連技術におけるTBの伝送のモード図である。
図5】本願の関連技術における車両インターネットシステムにおけるリソース選択のモード図である。
図6】本願の関連技術における車両インターネットシステムにおけるリソース選択のモード図である。
図7】本願の関連技術における車両インターネットシステムにおけるリソース選択のモード図である。
図8】本願の関連技術における車両インターネットシステムにおけるリソース選択のモード図である。
図9】本願の例示的な実施例におけるサイドリンク伝送をサポートする通信システムのブロック図である。
図10】本願の例示的な実施例における車両インターネットシステムにおけるリソース選択方法のフローチャートである。
図11】本願の例示的な実施例における第1の再選択ウィンドウの第1の再選択リソースの決定のフローチャートである。
図12】本願の例示的な実施例における車両インターネットシステムにおけるリソース選択のモード図である。
図13】本願の例示的な実施例における車両インターネットシステムにおけるリソース選択方法のフローチャートである。
図14】本願の例示的な実施例における車両インターネットシステムにおけるリソース選択のモード図である。
図15】本願の例示的な実施例における第2の再選択ウィンドウの再送リソースの第2の再選択リソースの決定のフローチャートである。
図16】本願の例示的な実施例における車両インターネットシステムにおけるリソース選択のモード図である。
図17】本願の例示的な実施例における車両インターネットシステムにおけるリソース選択装置の構成のブロック図である。
図18】本願の例示的な実施例における車両インターネットシステムにおけるリソース選択装置の構成のブロック図である。
図19】本願の例示的な実施例における端末の構成のモード図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本願の目的、技術的解決策、および利点をより明確にするために、以下では、添付の図面と併せて本願の実施例をさらに詳細に説明する。
【0016】
まず、本願の実施例における用語を簡単に説明する。
【0017】
車両インターネット(Vehicle to everything、V2X): 将来のインテリジェント交通システムのキーテクノロジーであり、主に3GPP通信プロトコルに基づく車両データ伝送方式を研究する。V2X通信は、Vehicle to Vehicle (V2V)通信、Vehicle to Infrastructure (V2I)通信、Vehicle to People (V2P)通信を含む。V2Xアプリケーションは、運転の安全性を向上させ、渋滞や車両のエネルギー消費を削減し、交通効率を向上させる。
【0018】
サイドリンク(SideLink、SL)伝送:高いスペクトラム効率と低い伝送遅延を有するデバイス-デバイスの通信モードである。3GPPにおいて2つのサイドリンクの伝送モードのモードA及びモードBが定義される。図1の(a)に示すように、モードAでは、端末の伝送リソースはダウンリンクを通じて基地局から割り当てられ、端末は基地局から割り当てられたリソースに従ってサイドリンクでデータを伝送し、基地局は端末に対して1回の伝送またはセミスタティック伝送のリソースを割り当てることができる。図1の(b)に示すように、モードBでは、端末が自らリソースプールからリソースを選択してデータ伝送を行う。具体的には、端末は、リソースプールから伝送リソースをリッスンによって選択してもよく、リソースプールから伝送リソースをランダムに選択してもよい。
【0019】
サイドリンクの伝送モードのモードBでは、端末はリッスンによりリソースプールから伝送リソースを選択することができる。以下では、LTE-V2XおよびNR-V2Xにおけるリソース選択方法について説明する。
【0020】
1) LTE-V2Xにおけるリソース選択方法
時刻nに新しいパケットが到着し、リソース選択が必要な場合、端末は過去1秒間のリッスン結果に基づいて[n+T1, n+T2]ミリ秒以内にリソース選択を行う。ここで、T1<=4、20<=T2<=100とし、T1の選択は端末の処理遅延より大きく、T2の選択はサービスの遅延要求範囲内である必要がある。例えば、サービスの遅延要求が50msであれば、20<=T2<=50となり、サービの遅延要求が100msであれば、20<=T2<=100となる。
【0021】
例示的に、図2に示すように、時刻nに新しいパケットが到着し、リソース選択が必要であり、リソースリッスンウィンドウが[n-1000, n]である。サービスの遅延要求が100msであり、リソース選択ウィンドウが[n+4, n+100]である。
【0022】
端末がリソース選択ウィンドウでリソースを選択するプロセスは以下の通りである(具体的になリソース選択プロセスは3GPP TS36.213に記載されており、ここで、主なリソース選択ステップのいくつかが記載されている)。
【0023】
端末は、リソース選択ウィンドウ内の全ての利用可能なリソースをセットAとし、セットA内のリソースを選別する。
【0024】
ステップ一:端末がリソースリッスンウィンドウ内のあるサブフレーム(subframe)においてリッスンせずデータを送信する場合、これらのサブフレームのリソース選択ウィンドウの対応するサブフレームリソースが除外される。
【0025】
ステップ二:端末がリソースリッスンウィンドウ内で物理サイドリンク制御チャネル(Physical Sidelink Control Channel、PSCCH)を検出した場合、PSCCHでスケジューリングされた物理サイドリンク共有チャネル(Physical Sidelink Shared Channel、PSSCH)の基準信号受信電力(Reference Signal Received Power、RSRP)を測定し、測定されたPSCH-RSRPがPSCH-RSRP閾値よりも高く、そのPSCCHで伝送される制御情報に含まれる予約情報に基づいて、予約された伝送リソースが端末のリソース選択ウィンドウ内にあると判断された場合、端末は該リソースをセットAから除外する。ここで、PSSCH-RSRP閾値の選択は、検出されたPSCCHで搬送される優先度情報と、端末が送信するデータの優先度によって決定される。
【0026】
ステップ三:セットAの残りリソース数が全リソース数の20%未満の場合、端末はPSSCH-RSRPの閾値を3dB上げ、セットAの残りリソース数が全リソース数の20%より大きいまで、ステップ1~2を繰り返す。
【0027】
ステップ四:端末は、セットAの残りリソースに対してS-RSI(Sidelink Received Signal Strength Indicator)検出を実行し、セットAの残りリソースをエネルギーの高い順にソートし、(セットAのリソース数に対する)エネルギーの最低20%のリソースをセットBに配置する。
【0028】
ステップ五: 端末は、データ伝送のために、セットBから等しい確率でリソースを選択する。
【0029】
2) NR-V2Xにおけるリッスンのリソース選択方法
NR-V2Xでは、自律走行をサポートする必要があるため、車両間のデータインタラクションに対して、より高いスループット、低遅延、高い信頼性、広いカバレッジ、柔軟なリソース配分などの高い要件が求められている。
【0030】
NR-V2Xの物理層の構造を図3に示し、制御情報を伝送するためのPSCCH301は、データを伝送するPSSCH302に含まれているため、PSCCH301とPSSCH302を同時に送信する必要がある。
【0031】
現行プロトコルでは、現在のデータブロック(TB)の初期伝送が現在のTBの再送を予約すること、現在のTBの再送が現在のTBの再送を予約すること、及び前のTBの初期伝送または再送が現在のTBの初期伝送又は再送を予約することのみがサポートされている。
【0032】
図4に示すように、現在のTBがTB2、前回のTBがTB1である。TB2の初期伝送421はTB2の再送422と再送423を予約し、TB2の再送422はTB2の再送423を予約し、TB1の初期伝送411はTB2の初期伝送421を予約し、TB1の再送412はTB2の再送422を予約し、TB1の再送413はTB2の再送423を予約する。
【0033】
NR-V2Xでは、上記のようなモードBの場合、端末が自らリソースを選択する必要がある。リソース選択を行うメカニズムは、前述のLTE-V2Xのリソース選択メカニズムと同様である。
【0034】
端末がn時刻にサービスのデータパゲットを生成し、リソース選択が必要であり、リソース選択ウィンドウ内の全てのリソースをセットAとする。リソース選択ウィンドウはn+T1から始まり、n+T2で終わる。T1>=端末がデータ送信の準備とリソース選択を行う時間、T2min<=T2<=サービスの遅延要求範囲である。tminは値{1, 5, 10, 20}*2u個のスロットであり、ここで、μ=0,1,2,3が、サブキャリア間隔15, 30, 60, 120kHzに対応する。
【0035】
図5に示すように、端末はn-T~n時刻にリソースをリッスンする。Tは[100,1100]ミリ秒の範囲の値である。端末は、PSCCHをリッスンした場合、そのPSCCHのRSRPまたはそのPSCCHでスケジューリングされたPSSCHのRSRPを測定し、測定したRSRPがRSRP閾値よりも大きく、かつ、そのPSCCHで伝送された制御メッセージのリソース予約情報に基づいて、予約したリソースがリソース選択ウィンドウ内にあると判断した場合、対応するリソースをセットAから除外する。
【0036】
端末は、リソース選別を行った後、セットAからランダムにいくつかのリソースを選択して、初期伝送および再送の送信リソースとする。上記のRSRP閾値は、端末がリッスンしたPSCCHで運ばれる優先度と、端末が送信するデータの優先度によって決定される。また、端末が選択した初期伝送リソースの時間領域の位置と、最後の再送リソースの時間領域の位置の差は、W以下である必要がある。NR-V2Xにおいて、Wが32個のスロットである。各スロットの長さはサブキャリアの間隔と関係し、サブキャリア間隔が15kHzである場合スロットの長さが1ミリ秒であり、サブキャリア間隔が30kHzである場合スロットの長さが0.5ミリ秒である。
【0037】
なお、NR-V2Xではリソースプリエンプトがサポートされている。すなわち、端末がリソース選別を行った後、セットAには優先度の低い端末が予約したリソースブロックが含まれている可能性があり、端末は優先度の低い端末が予約したリソースブロックをプリエンプトする。リソースのプリエンプトは、例えば、RSRPの閾値を調整することで実現できる。
【0038】
図5において、端末1が時刻nにデータを生成してリソースを選択し、端末1は、n+T1からn+T2までのリソース選択ウィンドウと、n-Tからnまでのリソースリッスンウィンドウを決定する。リソースリッスンウィンドウにおいて、端末1は、端末2がn-a時刻にPSCCH及びPSSCHを送信した後n+b時刻のリソースxを予約するとリッスンする。端末1は、端末2が送信したPSCCHをリッスンした後、端末2のPSCCHで搬送される優先度が自分の送信するデータの優先度よりも低いことを知り、RSRPの閾値を上げて、測定された端末2が信号を送信するRSRPがRSRP閾値よりも低い確率が高くなり、測定されたRSRPがRSRP閾値よりも低い場合、端末1は、端末2が予約したリソースxを除外しない。端末1がリソース選別後のセットAの中から端末2が予約したリソースxをランダムに選択した場合、端末1はリソースxをプリエンプトする。逆に、端末1は、端末2のPSCCHで搬送される優先度が自分の送信するデータの優先度よりも高いことを検出した場合、RSRPの閾値を下げ、端末2が予約したリソースを除外しやすくすることで、優先度の高い端末と同じリソースブロックを使用しないようにする。
【0039】
なお、NR-V2Xは、最初にリソースを選択した後の連続的なリッスン(re-evaluation)にも対応している。
【0040】
図6に示すように、端末は、時刻nでデータを生成し、リソースのリソース選択ウィンドウ及びリソースリッスンウィンドウを決定し、さらに、n+a時刻の初期伝送リソースx及びn+bとn+c時刻の再送リソースyとzを選択する。n時刻の後、端末は、PSCCHを連続的にリッスンする。n+a時刻の前に、端末が連続的なリッスンでリソースxまたはリソースyまたはリソースzが他の端末によって予約されたこと(リソース競合が発生)を発見し、測定されたRSRPがRSRP閾値よりも高い場合、端末は対応するリソースを解放し、サービス遅延要件が満たされている限り、別のリソースを再選択する。n+a時刻の後、端末はリソースxでPSCCHとPSSCHを既に送信し、リソースyとzを予約しているので、端末が連続的なリッスンにより、優先度の高いUEがリソースyまたはzをプリエンプトし、RSRPがRSRP閾値よりも高いことを発見した場合のみ、端末はリソースyまたはzを解放し、リソースを再選択する。
【0041】
再送リソースである場合、ブラインド再送及びハイブリッド自動再送要求(Hybrid Automatic Repeat Quest、HARQ)再送方式が存在する。
【0042】
1)ブラインド再送:端末が複数の時間周波数リソースを一度に選択し、毎回同じデータを送信し、サービスを受信する端末は、端末の伝送ごとにフィードバックを行わず、受信されたデータをマージを行う。
【0043】
2) HARQ再送:端末は一度に複数の時間周波数リソースを選択し、毎回同じデータを送信する。送信ごとに、サービスを受信する端末は、受信が成功したかどうかに応じて、ACK/NACKを端末にフィードバックを行い、ACKは受信成功、NACKは受信失敗を意味する。NR V2Xでは、端末がACKを受信するとデータ送信を停止し、使用していない時間周波数リソースを解放する。受信側は、物理サイドリンクフィードバックチャネル(Physical Sidelink Feedback Channel、PSFCH)を介して送信側にHARQのフィードバックを行う。
【0044】
PSFCHリソースはリソースプールごとに配置されており、NR-V2XではN=1、N=2、N=4の3つの配置がある。図7に示すように、N=1はリソースプールの各スロットにPSFCHリソースが配置されていることを意味し、N=2は2スロットごとにPSFCHリソースが配置されていることを意味し、N=4は4スロットごとにPSFCHリソースが配置されていることを意味する。
【0045】
端末1がスロットtで端末2にデータを送信した場合、このデータ送信に対する端末2の端末1へのHARQフィードバックはスロットt+aで発生する。ここで、aはk以上であり、且つ、スロットt+aにはPSFCHリソースが含まれ、NR-V2Xではkは2または3のスロットである。
【0046】
図7を参照すると、N=4(すなわち、PSFCHリソースが4つのスロットごとに配置されている)、k=2と仮定すると、端末1がスロット1で端末2にデータを送信した場合、t+aはスロット4であり、端末2はスロット4で端末1にHARQフィードバックを行う。端末1がスロット3で端末2にデータを送信した場合、t+aはスロット8であり、端末2はスロット8で端末1にHARQフィードバックを行う。
【0047】
従来のNR V2Xプロトコルでは、HARQ再送が活性化された場合、受信端末が送信端末の現在のTBの複数回の送信に対して、同一のPSFCHリソースで1ビットのHARQフィードバックをサポートするかどうかは規定されない。
【0048】
サービスを受信する端末が、端末の現在のTBの複数回の伝送に対して同一のPSFCHリソース上で1ビットのHARQフィードバックを行うことをサポート場合(ケース1と記載)、図8のサブ図1に示すように、N=4(すなわち、PSFCHリソースが4つのスロット毎に配置されている)、k=2である。端末がスロット1で受信端末に初期伝送を送信した後、スロット2で再送を行うことができ、サービスを受信する端末がスロット4は、端末からの初期伝送と再送に対してHARQフィードバックを行う。
【0049】
サービスを受信する端末が、端末の現在のTB送信の1つ伝送に対して1つのPSFCHリソースに1ビットのHARQフィードバックを行う場合ことをサポートする場合(ケース2と記載)、図8のサブ図2に示すように、N=4、k=2である。端末がスロット1でサービスを受信する端末に初期送信を送信した後、サービスを受信する必要とする端末がスロット4でこの初期伝送に対してHARQフィードバックを行った後、端末は、さらに、スロット6で再送を行う。その後、サービスを受信する端末は、端末の再送に対してスロット8でHARQフィードバックを行う。
【0050】
以上の分析から、ケース1では、1つのTBの複数回送信する場合、隣接する2つの伝送の間には時間間隔の要求がないことがわかる。ケース2では、1つのTBの複数回送信する場合、隣接する2つの伝送の間に少なくとも1つのPSFCHリソースを含める必要がある。そのため、上記2つのケースに対して、リソース選択アルゴリズムの設計はそれぞれ行う必要がある。
【0051】
図9は、本願の例示的な実施例によって提供されるサイドリンク伝送をサポートする通信システムのブロック図を示している。通信システムは、ノンローミング5Gシステムアーキテクチャ(Non-roaming 5G system architecture)であっても良い。このシステムアーキテクチャは、D2D技術を用いた車両インターネット(Vehicle to everything、V2X)サービスに適用可能である。
【0052】
該システムアーキテクチャには、V2Xサービスに必要なV2X Application Serverを配置するData Network(DN)を含む。システムアーキテクチャーには、5Gコアネットワークも含まれており、5Gコアネットワークは、UDM(Unified Data Management)、PCF(Policy Control Function)、NEF(Network Exposure Function)、AF(Application Function)、UDR(Unified Data Repository)、AMF(Access and Mobility Management Function)、SMF(Session Management Function)及びUPF(User Plane Function)を含む。
【0053】
また、該システムアーキテクチャには、NG-RAN(New Generation- Radio Access Network)と、4つの例示的なユーザーデバイス(すなわち、ユーザーデバイス1~ユーザーデバイス4)が含まれており、ここで、各ユーザーデバイスがV2Xアプリケーション(Application)を備えている。無線アクセスネットワークには、基地局(gNB)などの1つまたは複数のアクセスネットワークデバイスが設けられている。ユーザーデバイスは、アクセスネットワークデバイスへのアップリンク伝送を行う。
【0054】
該システムアーキテクチャでは、データネットワークがN6参照点(Reference Point)を介して5Gコアネットワーク内のユーザープレーン機能に接続され、V2XアプリケーションサーバーがV1参照点を介してユーザーデバイス内のV2Xアプリケーションに接続され、無線アクセスネットワークが5Gコアネットワーク内のAMF機能およびUPF機能に接続され、無線アクセスネットワークがUu参照点を介してユーザーデバイス1およびユーザーデバイス5にそれぞれ接続され、サイドストリーム伝送のために複数のユーザーデバイスがPC5参照点を介して相互に接続され、複数のV2XアプリケーションがV5参照点を介して相互に接続されている。以上の参照点は、「インターフェース」と呼ばれることもある。
【0055】
図10は本願の例示的な実施例における車両インターネットシステムにおけるリソース選択方法のフローチャートを示す。本方法は、図9に示すように、実行時にサービスを送信するための端末として動作しているV2Xにおけるユーザーデバイスによって実行されてもよく、この方法は以下を含む。
【0056】
ステップ1001において、時刻nに伝送されるサービスが存在する場合、リソース選択ウィンドウにおいてサービスの初期伝送リソースを選択し、初期伝送リソースが時刻nと時刻n+pとの間に位置する。
【0057】
ここで、リソース選択ウィンドウが時刻n+T11~時刻n+T12のウィンドウであり、時刻n~時刻T11の第1の時間帯が端末の処理遅延以上であり、時刻n~時刻T12の第2の時間帯がサービスの遅延要求範囲以下であり、pの値が所定値Wよりも小さい。
【0058】
任意選択で、リソース選択ウィンドウにサービスを伝送するためのリソースが複数存在する場合、端末がリソース選択条件を満たしている場合、リソース選択を行う。
【0059】
車両インターネットシステムでは、2つの端末の間にサイドリンクを利用して通信する。具体的に、2つの端末がサイドリンクのモードBを利用し、即ち、端末がリソースプールから1つのリソースを自ら選択してデータ伝送を行う。時刻nで、端末に伝送されるサービスが存在し、端末が時刻n+T11~時刻n+T12のリソース選択ウィンドウにおいてリソース選択を行い、1つの初期伝送リソースを選択し、該初期伝送リソースが時刻n~時刻n+pの間に位置する時間周波数リソースである。端末は、該初期伝送リソースを利用して、他の端末に該サービスを最初伝送する。
【0060】
任意選択で、端末が時刻nに伝送されるサービスが存在し、且つリソース選択条件を満たしている初期伝送リソースがない場合、端末がリソース選択条件を満たすリソースがあるまでRSRP閾値(例えば3db)を上げ、サービスの遅延範囲に該サービスを受信端末に伝送すると確保する。
【0061】
任意選択で、所定値Wは、端末が選択した初期伝送リソースの時間領域位置と最後の再送リソースの時間領域位置との差以上である。
【0062】
任意選択で、上記の所定値Wが32个スロットである。各スロットの長さがサブキャリア間隔に関連し、表1に示すように、
【表1】
【0063】
表1に示すように、サブキャリア間隔が15kHzである場合、スロット長さが1ミリ秒であり、所定値Wが32ミリ秒であり、サブキャリア間隔が30kHzである場合、スロット長さが0.5ミリ秒であり、所定値Wが16ミリ秒である。
【0064】
一例において、リソース選択ウィンドウにおいてサービスの初期伝送リソースを選択することは、リソースリッスンウィンドウ及びリソース選択ウィンドウを決定し、リソースリッスンウィンドウのリッスン結果に応じて、リソース選択ウィンドウにおけるリソースを選別し、リソース選択ウィンドウにおける候補リソースを取得し、候補リソースからサービスの初期伝送リソースを選択することを含む。
【0065】
任意選択で、リソースリッスンウィンドウが時刻n-T~時刻nのウィンドウである。Tの値が[100,1100]ミリ秒である。
【0066】
任意選択で、候補リソースからサービスの初期伝送リソースを選択することは、候補リソースから、サービスの初期伝送リソースを等しい確率で決定することであっても良い。
【0067】
任意選択で、候補リソースの時間周波数位置は、一部が重なっても良い。
【0068】
例示的に、端末がリソース選択ウィンドウにおけるリソースを選別した後、リソース選択ウィンドウ内の4つの候補リソース、例え、リソース1、リソース2、リソース3及びリソース4を取得する。端末は、この4つのリソースから、サービスの初期伝送リソースを等しい確率で選定する。リソース1、リソース2、リソース3及びリソース4が初期伝送リソースとして選定される確率は、共に0.25である。
【0069】
任意選択で、端末は、リソース選択ウィンドウ内の全ての利用可能なリソースをセットAとし、リソースリッスンウィンドウのリッスン結果に応じて、リソース選択ウィンドウにおけるリソースを選別し、即ち、セットA内のリソースを選別し、以下のステップの少なくとも1つのステップを含み、
ステップ一:端末がリソースリッスンウィンドウ内のあるスロットデータに対して、リッスンしない場合、これらのスロットのリソース選択ウィンドウ内の対応するスロットのリソースが除外される。
【0070】
ステップ二:端末がリソースリッスンウィンドウ内のPSCCHを検出した場合、そのPSCCHでスケジューリングされるPSSCHのRSRP又は該PSCCHのRSRPを測定し、測定されたPSCH-RSRPがRSRP閾値よりも高く、かつ、そのPSCCHで伝送された制御情報の予約情報に基づいて、その予約した伝送リソースが端末のリソース選択ウィンドウ内にあると判断した場合に、端末がリソースをセットAから除外する。ここで、RSRP閾値は、検出されたPSCCHに含まれる優先度情報と、端末が伝送するサービスのデータの優先度とに基づいて決定される。
【0071】
ステップ三:セットAの残りリソース数がリソース全体数の20%より小さい場合、端末がRSRP閾値に3dBを上げ、さらに、セットAの残りリソース数がリソース全体数の20%よりも大きいまで、ステップ一~ステップ二を繰り返す。
【0072】
任意選択で、上記のステップ後のセットA内のリソースは、リソース選択ウィンドウにおけるリソースを選別して残るリソース、即ち、候補リソースである。
【0073】
任意選択で、リソース選定して候補リソースを取得した後、端末が候補リソースにおいてリソース選択する場合、優先度の低い端末が予約したリソースに対してリソースプリエンプトを行うことをサポートする。
【0074】
例示的に、リソースプリエンプトの過程は、図5に対応する実施例に示す。
【0075】
一例において、端末が初期伝送リソースを連続してリッスンし、初期伝送リソースに競合が発生した場合、第1の再選択ウィンドウにおいて初期伝送リソースの第1の再選択リソースを決定する。
【0076】
ここで、第1の再選択ウィンドウが時刻n+t+T21~時刻n+t+T22のウィンドウであり、第1の再選択リソースが第1の再選択ウィンドウにおける候補リソースのうちの初期伝送リソースとの距離が距離i以下である時間周波数リソースであり、iが0以上の整数であり、時刻n+tが初期伝送リソースに競合が発生すると決定した時刻であり、候補リソースは、第1の再選択ウィンドウにおいてリソースリッスンウィンドウのリッスン結果に応じて選別された後に除外されないリソースセットである。
【0077】
なお、第1の再選択ウィンドウにおける候補リソースのうちの初期伝送リソースとの距離が距離i以下である時間周波数リソースの数が2以上である場合、端末は、1つ時間周波数リソースを等しい確率で選択して第1の再選択リソースとする。
【0078】
任意選択で、初期伝送リソースが時刻nと時刻n+pとの間に位置する時刻n+bであり、端末が初期伝送リソースを連続してリッスンすることは、端末が時刻n~時刻n+bの時間帯において、各スロット内のリソースをリッスンし、他の端末が該初期伝送リソースを予約するかどうかを決定する。
【0079】
任意選択で、時刻n+t~時刻n+t+T21の第1の時間帯が端末の処理遅延以上であり、時刻n~時刻n+t+T22の第2の時間帯がサービスの遅延要求範囲以下である。
【0080】
例示的に、tが100ミリ秒であり、端末がn+100ミリ秒に初期伝送リソースに競合が発生すると決定し、端末の処理遅延が10ミリ秒であり、時刻n+t~時刻n+t+T21の第1の時間帯が端末の処理遅延に等しく、10ミリ秒であり、サービスの遅延要求範囲が1000ミリ秒であり、時刻n~時刻n+t+T22の第2の時間帯がサービスの遅延要求範囲に等しく、T22が900ミリ秒である。第1の再選択ウィンドウは、時刻n+t+10~時刻n+t+900のウィンドウである。
【0081】
初期伝送リソースの競合とは、連続なリッスン中に、端末が選択した初期伝送リソースが、他の端末からも他のサービスの伝送用の初期伝送リソースや再送リソースとして予約されていることを意味する。
【0082】
任意選択で、端末UE1の初期伝送リソースが競合している場合、端末UE1は競合している他の端末UE2のRSRPを測定し、測定されたUE2のRSRPがUE1のRSRP閾値よりも高い場合に、端末UE1はリソース再選択を行い、第1の再選択リソースを決定する。上記のRSRP閾値は、端末UE1がリッスンしたPSCCHで搬送される優先度と、送信するサービスのデータの優先度によって決定される。
【0083】
初期伝送リソースが競合したと決定した後、端末は、該初期伝送リソースを開放し、時刻n+t+T21~時刻n+t+T22のウィンドウを第1の再選択ウィンドウとして決定し、第1のリソースリッスンウィンドウのリッスン結果に応じて第1の再選択ウィンドウ内のリソースを選別し、候補リソースを取得し、選別過は前記を参照する。ここで、第1のリソースリッスンウィンドウは、時刻n+t-T~時刻n+tのウィンドウである。
【0084】
図11を参照し、第1の再選択ウィンドウにおける候補リソースから第1の再選択リソースを決定することは、以下のステップを含み、
ステップ1101において、第1のスロット区間s-i~s+iを決定し、sが初期伝送リソースに対応するスロットであり、iの初期値がRであり、Rが0以上の整数であり、
ステップ1102において、第1の再選択ウィンドウに第1のスロット区間が位置する候補リソースが存在する場合、第1のスロット区間に位置する候補リソースから第1の再選択リソースを等しい確率で決定し、
ステップ1103において、第1の再選択ウィンドウに第1のスロット区間に位置する候補リソースが存在しない場合、iに1を加算してから第1のスロット区間s-i~s+iのステップを再度実行する。
【0085】
例示的に、図12を参照し、候補リソースは、リソースx、リソースy及びリソースzを含む。初期伝送リソースaに対応するスロットがスロット5であり、iの初期値が1であり、第1のスロット区間がスロット4~スロット6であり、第1のスロット区間に候補リソースが存在しない。i+1を行い、端末が第1のスロット区間をスロット3~スロット7として決定する。この時、第1のスロット区間に2つの候補リソース、リソースx及びリソースyが存在し、端末は、2つの候補リソースから1つの候補リソースを等しい確率で選択して第1の再選択リソースとする。
【0086】
任意選択で、第1の再選択リソースと選択されたリソースとが、異なる時刻に位置し、選択されたリソースは、端末が現在のTBの他の伝送のために選択したリソースである。
【0087】
任意選択で、現在のTBは、時刻nに存在する伝送されるサービスに対応する伝送ブロックである。現在のTBが複数の伝送を含み、初期伝送及び少なくとも1回の再送を含む。
【0088】
リソースmが端末が現在のTBの再送に選択した再送リソースである場合、初期伝送リソースを再選択する場合、端末がリソースmを第1の再選択リソースとしない。
【0089】
以上のように、本願に係る方法により、端末がリソース選択ウィンドウにおいてリソースを選択する時に、時刻nと時刻n+pとの間でサービスの初期伝送リソースを選択することで、リソース選択ウィンドウ内の時間領域位置の後方に位置する候補リソースの初期伝送サービスを回避し、サービス伝送の遅延を低減させる。
【0090】
同時に、この実施例が提供する方法が、連続なリッスンに基づいて競合する初期伝送リソースのリソース再選択を行う場合、端末は、リソース選別後の残りのリソースのうち、時間領域において元の初期伝送リソースに近い時間周波数リソースを再選択リソースとして決定し、初期伝送リソースの位置は時刻nと時刻n+pの間にあるため、再選択リソースがリソース選択ウィンドウ内の時間領域において後方に位置するというケースを回避し、さらに、サービス伝送のタイムリー性も確保されている。
【0091】
図10に基づく実施例において、図13は本願の実施例における車両インターネットシステムにおけるリソース選択方法のフローチャートを示す。この実施例において、さらに、ステップ1002を含み、
ステップ1002において、リソース選択ウィンドウにおいてサービスの再送リソースを選択し、再送リソースが初期伝送リソースの後に位置する。
【0092】
任意選択で、端末リソースリッスンウィンドウのリッスン結果に応じて、リソース選択ウィンドウにおけるリソースを選別し、リソース選択ウィンドウにおける候補リソースを取得し、候補リソースからサービスの再送リソースを選択する。再送リソースにおいて、端末が該サービスをサービスを受信する端末に再度伝送する。
【0093】
任意選択で、再送リソースは、HARQフィードバック及びブラインド再送を含む。
【0094】
ブラインド再送:端末が複数の時間周波数リソースを一度に選択し、毎回同じデータを送信し、サービスを受信する端末は、端末の伝送ごとにフィードバックを行わず、受信されたデータをマージを行う。
【0095】
HARQ再送:端末は一度に複数の時間周波数リソースを選択し、毎回同じデータを送信する。送信ごとに、サービスを受信する端末は、受信が成功したかどうかに応じて、ACK/NACKを端末にフィードバックを行い、ACKは受信成功、NACKは受信失敗を意味する。NR V2Xでは、端末がACKを受信するとデータ送信を停止し、使用していない時間周波数リソースを解放する。受信側は、物理サイドリンクフィードバックチャネル(Physical Sidelink Feedback Channel、PSFCH)を介して送信側にHARQのフィードバックを行う。
【0096】
ここで、HARQフィードバック、再送リソースを活性化する場合、2つのケースがある。
【0097】
ケース1:ハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックが活性化状態であり、サービスを受信する端末が端末の現在のTBの少なくとも2回の伝送に対して同一のPSFCHリソースに1ビットのHARQフィードバックを行うことを許可する場合、リソース選択ウィンドウにおいてサービスの再送リソースを決定する。
【0098】
ケース2:ハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックが活性化状態であり、且つ、サービスを受信する端末が端末の現在のTBの1回の伝送に対して同一PSFCHリソースに1ビットのHARQフィードバックを行うことを許可する場合、リソース選択ウィンドウにおいてサービスの再送リソースを決定する。
【0099】
上記のHARQフィードバックを活性化するケース1又はブラインド再送を活性化することは、サービスを受信する端末が現在のTBの複数回の伝送に対してフィードバックを行うことであり、隣接する2回の伝送の間に時間間隔要求がない。
【0100】
HARQフィードバックを活性化するケース1又はブラインド再送を活性化することについて、端末リソース選択ウィンドウにおいてサービスの再送リソースを決定することは、リソース選択ウィンドウにおける候補リソースから、サービスの再送リソースを等しい確率で決定する。
【0101】
ここで、再送リソースが現在のTBの前回の伝送が選択したリソースの後に位置し、候補リソースは、リソース選択ウィンドウにおいて除外されないリソースセットである。
【0102】
例示的に、図14を参照する。n時刻に伝送されるサービスがあり、端末がn-T~n時刻のリッスンウィンドウ内のリッスン結果に応じて、ウィンドウn+T1~n+T2内の対応する時間周波数リソースを選別する。リソース選択ウィンドウ内の残るリソースを候補リソースとし、すべての候補リソースからリソースセットAになり、図9のリソース{x ,y ,z ,m ,n ,j ,g ,h}を含む。例えば、リソースプールにより、N=4(即ち4つのスロットごとにPSFCHリソースが配置される)、k=2である。端末が現在のTBに対して1回の初期伝送、2回の再送を行う。
【0103】
端末は、まず、時刻n~時刻n+pの間で初期伝送リソースを選択し、リソースセット{x, y}から初期伝送リソースを等しい確率でランダム選択し、例え、端末がリソースxを初期伝送リソースとして選択する。
【0104】
端末は、HARQフィードバックのケース1又はブラインド再送を活性化し、残る2回の再送がリソースセット{y, z, m ,n, j, g, h}からランダム選択する。
【0105】
HARQフィードバックが活性化されたケース2について、受信する端末が現在のTBの1回の伝送をフィードバックし、隣接する2回の伝送の間に1つPSFCHリソースが少なくとも含み、再送リソースと現在のTBの前回の伝送が選択したリソースとの間にPSFCHリソースが存在する。
【0106】
一例において、再送リソースが位置する時刻が時刻n+a+Qよりも大きく、ここで、n+aは、サービスを受信する端末が端末の現在のTBの前回の伝送に対してHARQフィードバックを行う時刻であり、Qは、端末がHARQフィードバックを受信するから次回の伝送の送信するまで必要がある時間である。
【0107】
任意選択で、スロットn+aにはPSFCHリソースが含まれ、該PSFCHリソースを介して、サービスを受信する端末は、端末の現在のTBの前回の伝送に対してHARQフィードバックを行う。ここで、aがk以上であり、NR-V2Xではkが2又は3個のスロットである。
【0108】
例示的に、図14を参照し、端末が選択された初期伝送リソースxが位置するスロット及びリソースプール構成により、スロットn+αで、端末が端末の初期伝送に対してHARQフィードバックを行う。
【0109】
端末がスロットn+α+Q(該スロットを含まない)~時刻n+T2の間で1回目の再送のリソースを選択し、即ち、端末がリソースセット{z, m, n, j, g, h}から1回目の再送のリソースをランダム選択し、例えば、端末がリソースz。を選択した後、端末がリソースzが位置するスロット及びリソースプール構成により、スロットn+βで端末が端末の1回目の再送に対するHARQフィードバックを受信すると決定する。端末がスロットn+β+Q(該スロットを含まない)~時刻n+T2の間で2回目の再送のリソースを選択し、即ち、端末がリソースセット{j, g, h}から2回目の再送のリソースを選択し、最終、端末がリソースhを2回目の再送のリソースとして選択する。スロットn+β+Q(該スロットを含まない)~n+T2時刻の間にリソースセットA内のリソースが含まない場合、端末が2回目の再送をキャンセルする。
【0110】
一例において、端末が再送リソースを連続してリッスンし、再送リソースに競合が発生した場合、第2の再選択ウィンドウにおいて再送リソースの第2の再選択リソースを決定し、
ここで、第2の再選択ウィンドウが時刻n+t+T31~時刻n+t+T32のウィンドウであり、第2の再選択リソースが第2の再選択ウィンドウにおける候補リソースのうちの再送リソースとの距離が距離i以下である時間周波数リソースであり、iが0以上の整数であり、時刻n+tが再送リソースに競合が発生すると決定した時刻であり、候補リソースは、第2の再選択ウィンドウにおいてリソースリッスンウィンドウのリッスン結果に応じて選定した後に除外されない除外されないリソースセットである。
【0111】
なお、第2の再選択ウィンドウにおける候補リソースのうちの再送リソースとの距離が距離i以下である時間周波数リソースの数が2以上である場合、端末は、1つ時間周波数リソースを等しい確率で選択して第2の再選択リソースとする。
【0112】
任意選択で、時刻n+t~時刻n+t+T31の第1の時間帯が端末の処理遅延以上であり、時刻n時刻n+t+T32の第2の時間帯がサービスの遅延要求範囲以下である。
【0113】
例示的に、tが500ミリ秒であり、端末がn+500ミリ秒に再送リソースに競合が発生すると決定し、端末の処理遅延が10ミリ秒であり、時刻n+t~時刻n+t+T31の第1の時間帯が端末の処理遅延に等しく、10ミリ秒であり、サービスの遅延要求範囲が1000ミリ秒であり、時刻n~時刻n+t+T32の第2の時間帯がサービスの遅延要求範囲に等しく、T32が500ミリ秒である。第2の再選択ウィンドウは、時刻n+t+10~時刻n+t+500のウィンドウである。
【0114】
再送リソースに競合が発生することは、連続なリッスン過程において、端末が選定した再送リソースは、他の端末により、他のサービスを伝送するための初期伝送リソース又は再送リソースとして予約することである。
【0115】
任意選択で、端末UE1の再送リソースが競合している場合、端末UE1は競合している他の端末UE2のRSRPを測定し、測定されたUE2のRSRPがUE1のRSRP閾値よりも高い(UE2のPSCCHで搬送される優先度が自分の送信するサービスのデータの優先度よりも高い)場合に、端末UE1はリソース再選択を行い、第2の再選択リソースを決定する。上記のRSRP閾値は、端末UE1がリッスンしたPSCCHで搬送される優先度と、送信するサービスのデータの優先度によって決定される。
【0116】
再送リソースが競合したと決定した後、端末は、該再送リソースを開放し、時刻n+t+T31~時刻n+ t+T32のウィンドウを第2の再選択ウィンドウとして決定し、第2のリソースリッスンウィンドウのリッスン結果に応じて第2の再選択ウィンドウ内のリソースを選別し、候補リソースを取得し、選別過程が前記の内容を参照する。ここで、第2のリソースリッスンウィンドウは、時刻n+t-T~時刻n+tのウィンドウである。
【0117】
図15を参照し、第2の再選択ウィンドウにおいて再送リソースの第2の再選択リソースを決定することは、以下のステップを含む。
【0118】
ステップ1501において、第2のスロット区間s-i~s+iを決定し、sが再送リソースに対応するスロットであり、iの初期値がRであり、Rが0以上の整数であり、
ステップ1502において、第2の再選択ウィンドウに第2のスロット区間に位置する候補リソースが存在する場合、第2のスロット区間に位置する候補リソースから第2の再選択リソースを等しい確率で決定し、
ステップ1503において、第2の再選択ウィンドウに第2のスロット区間に位置する候補リソースが存在しない場合、iに1を加算してから第2のスロット区間s-i~s+iの決定ステップを再度実行する。
【0119】
任意選択で、第2の再選択リソースと選択されたリソースとは、異なる時刻に位置し、選択されたリソースは、端末が現在のTBの他の伝送のために選択したリソースである。
【0120】
リソースmが端末の現在のTBの再選択した他の再送リソースである場合、再送リソースを再選択する時に、端末がリソースmを第2の再選択リソースとしない。
【0121】
例示的に、図16を参照し、端末がn時刻で伝送されるサービスがある。端末がリソースを行い、図16のリソースx, m及びjを伝送リソース(初期伝送及び再送を含む)として選択する。
【0122】
時刻n+tで、端末が連続なリッスンにより、リソースmと他の端末が予約したリソースと競合が発生すると発見し、端末がリソースmに対してリソース再選択を行う必要がある。端末がn+t-T~n+t時刻のリソースリッスンウィンドウ内のリッスン結果に応じて、リソース選択ウィンドウn+t+T1~n+t+T2内に対応する時間周波数リソースを除外する。なお、端末がリソースx及びjが位置するスロットの全てのリソースを除外する。リソース選択ウィンドウに残るリソースを候補リソースとし、全ての候補リソースからリソースセットAになり、図16のリソース{y, z, g, n, h}を含む。例えば、リソースプールにより、N=4、k=2である。端末が現在のTBに対して、1回の初期伝送、2回の再送を行う。端末がHARQフィードバックを受信するから次回の伝送までQ個のスロットが必要がである。
【0123】
リソースmがスロットn+αに位置し、端末がリソースmに対してリソース再選択を行う。
【0124】
端末が、iを0にし、即ち、端末がn+αスロットにおいてリソースセットAに位置するリソースを検索する。n+αスロットにおいてリソースセットAに属するリソースを見つけない場合、端末がiに1を加算し、即ち、端末がスロットn+α-1及びn+α+1においてリソースセットAに属するリソースを検索する。端末がリソースgを見つけ、リソースgをリソースmに対する再選択リソースとする。
【0125】
要約すると、サービスを受信する端末は、端末の現在のサービスの複数回の伝送に対して1つのPSFCHリソースに対する1ビットのHARQフィードバックを実行することができ、現在のサービスの1回の伝送に対してPSFCHリソースに1ビットのHARQフィードバックを実行することもできるので、この実施例が提供する方法は、2つのケースのそれぞれに適したリソース選択スキームを設計する。
【0126】
同時に、この実施例が提供する方法が、連続なリッスンに基づいて競合する再送リソースのリソース再選択を行う場合、端末は、リソース選別後の残りのリソースのうち、時間領域において元の再送リソースに近い時間周波数リソースを再選択リソースとして決定し、再選択リソースがリソース選択ウィンドウ内の時間領域において後方に位置するというケースを回避し、さらに、サービス伝送のタイムリー性も確保されている。
【0127】
図17は本願の実施例における車両インターネットシステムにおけるリソース選択装置の構成のブロック図を示し、該装置は、決定モジュール1701を含み、
決定モジュール1701は、時刻nに伝送されるサービスが存在する場合、リソース選択ウィンドウにおいてサービスの初期伝送リソースを選択するように構成され、初期伝送リソースが時刻nと時刻n+pとの間に位置し、
ここで、リソース選択ウィンドウが時刻n+T11~時刻n+T12のウィンドウであり、時刻n~時刻T11の第1の時間帯が端末の処理遅延以上であり、時刻n~時刻T12の第2の時間帯がサービスの遅延要求範囲以下であり、pの値が所定値Wよりも小さい。
【0128】
一例において、決定モジュール1701は、リソースリッスンウィンドウ及びリソース選択ウィンドウを決定するように構成され、決定モジュール1701は、リソースリッスンウィンドウのリッスン結果に応じて、リソース選択ウィンドウにおけるリソースを選別し、リソース選択ウィンドウにおける候補リソースを取得するように構成され、決定モジュール1701は、候補リソースからサービスの初期伝送リソースを選択するように構成される。
【0129】
一例において、該装置は、さらに、リッスンモジュール1702を含み、リッスンモジュール1702は、初期伝送リソースを連続してリッスンするように構成され、決定モジュール1701は、初期伝送リソースに競合が発生する時に、第1の再選択ウィンドウから初期伝送リソースの第1の再選択リソースを決定するように構成され、ここで、第1の再選択ウィンドウが時刻n+t+T21~時刻n+t+T22のウィンドウであり、第1の再選択リソースが第1の再選択ウィンドウにおける候補リソースのうちの初期伝送リソースとの距離が距離i以下である時間周波数リソースであり、iが0以上の整数であり、時刻n+tが初期伝送リソースに競合が発生すると決定した時刻であり、候補リソースは、第1の再選択ウィンドウにおいてリソースリッスンウィンドウのリッスン結果に応じて選別された後に除外されないリソースセットである。
【0130】
一例において、決定モジュール1701は、第1のスロット区間s-i~s1+iを決定するように構成され、s1が初期伝送リソースに対応するスロットであり、iの初期値がRであり、Rが0以上の整数であり、決定モジュール1701は、第1の再選択ウィンドウに第1のスロット区間が位置する候補リソースが存在する場合、第1のスロット区間に位置する候補リソースから第1の再選択リソースを等しい確率で決定するように構成され、決定モジュール1701は、第1の再選択ウィンドウに第1のスロット区間に位置する候補リソースが存在しない場合、iに1を加算してから第1のスロット区間s-i~s+iのステップを再度実行するように構成される。
【0131】
一例において、第1の再選択リソースと選択されたリソースとが、異なる時刻に位置し、選択されたリソースは、端末が現在のTBの他の伝送のために選択したリソースである。
【0132】
一例において、決定モジュール1701は、リソース選択ウィンドウにおいてサービスの再送リソースを選択するように構成され、再送リソースが初期伝送リソースの後に位置する。
【0133】
一例において、決定モジュール1701は、ハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックが活性化状態であり、サービスを受信する端末が端末の現在のTBの少なくとも2回の伝送に対して同一のPSFCHリソースに1ビットのHARQフィードバックを行うことを許可する場合、リソース選択ウィンドウにおいてサービスの再送リソースを決定するように構成される。
【0134】
一例において、決定モジュール1701は、ブラインド再送が活性化状態にある場合、リソース選択ウィンドウにおいてサービスの再送リソースを決定するように構成される。
【0135】
一例において、決定モジュール1701は、リソース選択ウィンドウにおける候補リソースから、サービスの再送リソースを等しい確率で決定するように構成され、ここで、再送リソースが現在のTBの前回の伝送が選択したリソースの後に位置し、候補リソースは、リソース選択ウィンドウにおいて除外されないリソースセットである。
【0136】
一例において、決定モジュール1701は、ハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックが活性化状態であり、且つ端末が端末の現在のTBの1回の伝送に対してPSFCHリソースにHARQフィードバックを行うことを許可する場合、リソース選択ウィンドウにおいてサービスの再送リソースを決定するように構成され、ここで、再送リソースと現在のTBの前回伝送が選択したリソースとの間にPSFCHリソースが存在する。
【0137】
一例において、再送リソースが位置する時刻が時刻n+a+Qよりも大きく、ここで、n+aは、サービスを受信する端末が端末の現在のTBの前回伝送に対してHARQフィードバックを行う時刻であり、Qは、端末がHARQフィードバックを受信するから次回の伝送の送信まで必要がある時間である。
【0138】
一例において、リッスンモジュール1702は、再送リソースを連続してリッスンするように構成され、決定モジュール1701は、再送リソースに競合が発生した場合、第2の再選択ウィンドウにおいて再送リソースの第2の再選択リソースを決定するように構成され、ここで、第2の再選択ウィンドウが時刻n+t+T31~時刻n+t+T32のウィンドウであり、第2の再選択リソースが第2の再選択ウィンドウにおける候補リソースのうちの再送リソースとの距離が距離i以下である時間周波数リソースであり、iが0以上の整数であり、時刻n+tが再送リソースに競合が発生したと決定する時刻であり、候補リソースは、第2の再選択ウィンドウにおいてリソースリッスンウィンドウにリッスン結果に応じて選別された後に除外されないリソースセットである。
【0139】
一例において、決定モジュール1701は、第2のスロット区間s-i~s+iを決定するように構成され、sが再送リソースに対応するスロットであり、iの初期値がRであり、Rが0以上の整数であり、決定モジュール1701は、第2の再選択ウィンドウに第2のスロット区間に位置する候補リソースが存在する場合、第2のスロット区間に位置する候補リソースから第2の再選択リソースを等しい確率で決定するように構成され、決定モジュール1701は、第2の再選択ウィンドウに第2のスロット区間に位置する候補リソースが存在しない場合、iに1を加算してから第2のスロット区間s-~s+iを再度決定するように構成される。
【0140】
一例において、第2の再選択リソースと選択されたリソースとが異なる時刻に位置し、選択されたリソースは、端末が現在のTBの他の伝送のために選択したリソースである。
【0141】
図18は本願の実施例における車両インターネットシステムにおけるリソース選択装置の構成のブロック図を示し、該装置は、決定モジュール1801を含み、
決定モジュール1801は、時刻nに伝送されるサービスが存在する場合、リソース選択ウィンドウにおいてサービスの再送リソースを選択するように構成され、再送リソースがサービスの初期伝送リソースの後に位置し、
ここで、リソース選択ウィンドウが時刻n+T11~時刻n+T12のウィンドウであり、時刻n~時刻T11の第1の時間帯が端末の処理遅延以上であり、時刻n~時刻T12の第2の時間帯がサービスの遅延要求範囲以下である。
【0142】
一例において、決定モジュール1801は、ハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックが活性化状態であり、サービスを受信する端末が端末の現在のTBの少なくとも2回の伝送に対して同一のPSFCHリソースに1ビットのHARQフィードバックを行うことを許可する場合、リソース選択ウィンドウにおいてサービスの再送リソースを決定するように構成される。
【0143】
一例において、決定モジュール1801は、ブラインド再送が活性化状態にある場合、リソース選択ウィンドウにおいてサービスの再送リソースを決定するように構成される。
【0144】
一例において、決定モジュール1801は、リソース選択ウィンドウにおける候補リソースから、サービスの再送リソースを等しい確率で決定するように構成され、ここで、再送リソースが現在のTBの前回伝送が選択したリソースの後に位置し、候補リソースは、リソース選択ウィンドウにおいて除外されないリソースセットである。
【0145】
一例において、決定モジュール1801は、ハイブリッド自動再送要求HARQフィードバックが活性化状態であり、且つサービスを受信する端末が端末の現在のTBの1回の伝送に対してPSFCHリソースにHARQフィードバックを行うことを許可する場合、リソース選択ウィンドウにおいてサービスの再送リソースを決定するように構成され、ここで、再送リソースと現在のTBの前回伝送が選択したリソースとの間にPSFCHリソースが存在する。
【0146】
一例において、再送リソースが位置する時刻が時刻n+a+Qよりも大きく、ここで、n+aは、サービスを受信する端末が端末の現在のTBの前回伝送に対してHARQフィードバックを行う時刻であり、Qは、端末がHARQフィードバックを受信するから次回の伝送の送信まで必要がある時間である。
【0147】
一例において、該装置は、さらに、リッスンモジュール1802を含み、リッスンモジュール1802は、再送リソースを連続してリッスンするように構成され、決定モジュール1801は、再送リソースに競合が発生した場合、第2の再選択ウィンドウにおいて再送リソースの第2の再選択リソースを決定するように構成され、ここで、第2の再選択ウィンドウが時刻n+t+T31~時刻n+t+T32のウィンドウであり、第2の再選択リソースが第2の再選択ウィンドウにおける候補リソースのうちの再送リソースとの距離が距離i以下である時間周波数リソースであり、iが0以上の整数であり、時刻n+tが再送リソースに競合が発生したと決定する時刻であり、候補リソースは、第2の再選択ウィンドウにおいてリソースリッスンウィンドウにリッスン結果に応じて選別された後に除外されないリソースセットである。
【0148】
一例において、決定モジュール1801は、第2のスロット区間s-i~s+iを決定するように構成され、sが再送リソースに対応するスロットであり、iの初期値がRであり、Rが0以上の整数であり、決定モジュール1801は、第2の再選択ウィンドウに第2のスロット区間に位置する候補リソースが存在する場合、第2のスロット区間に位置する候補リソースから第2の再選択リソースを等しい確率で決定するように構成され、決定モジュール1801は、第2の再選択ウィンドウに第2のスロット区間に位置する候補リソースが存在しない場合、iに1を加算してから第2のスロット区間s-~s+iを再度決定するように構成される。
【0149】
一例において、第2の再選択リソースと選択されたリソースとが異なる時刻に位置し、選択されたリソースは、端末が現在のTBの他の伝送のために選択したリソースである。
【0150】
図19は、本願の例示的な実施例で提供される送信端末の構造を示す模式図であり、この通信デバイスは、プロセッサ101、受信機102、送信機103、メモリ104およびバス105を備えている。
【0151】
プロセッサ101は、1つ以上の処理コアを含み、ソフトウェアプログラムやモジュールを実行して、様々な機能アプリケーションや情報処理を行う。
【0152】
受信機102と送信機103は、通信部品として実装することができ、それは通信チップとすることができる。
【0153】
メモリ104は、バス105を介してプロセッサ101に接続されている。
【0154】
メモリ104は、少なくとも1つの命令を格納するために使用されてもよく、プロセッサ101は、上述した方法の実施例における様々なステップを実施するために、少なくとも1つの命令を実行するために使用される。
【0155】
なお、メモリ104は、ディスクまたはCD-ROM、EEPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)、ROM(Read-Only Memory)、磁気メモリ、FREOM(Fast Read Only Memory)、EPROM(Read Only Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、Magnetic Memory、Flash Memory、PROM(Programmable Read-Only Memory)などの任意の種類の揮発性または不揮発性の記憶装置、またはそれらの組み合わせによって実装することができるが、これらに限定されるものではない。
【0156】
例示的な実施例では、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体も提供され、前記コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、そこに少なくとも1つの命令、少なくとも1つのプログラム、コードセットまたは命令セットが格納されており、前記少なくとも1つの命令、前記少なくとも1つのプログラム、前記コードセットまたは命令セットは、前記プロセッサによってロードされて実行され、上記の方法の各実施例によって提供される車両インターネットシステムにおけるリソース選択方法を実現する。
【0157】
上記の実施例を実現するためのステップのすべてまたは一部は、ハードウェアによって達成されてもよく、関連するハードウェアに指示するプログラムによって達成されてもよく、当該プログラムはコンピュータ可読記憶媒体に格納されてもよく、上記の記憶媒体は、読み取り専用メモリ、ディスク、CD-ROMなどであってもよいことは、当業者には理解されるであろう。
【0158】
前述の内容は、本願の任意の実施例に過ぎず、本願を限定することを意図したものではない。 本願の精神と原理の範囲内で行われた修正、同等の置換、改良などは、本願の保護範囲に含まれるものとする。
図1(a)】
図1(b)】
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19