(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-05
(45)【発行日】2024-04-15
(54)【発明の名称】相乗りアプリメーターを用いたモビリティ相乗り呼び出しサービス提供方法及びこれに用いられる管理サーバ
(51)【国際特許分類】
G08G 1/123 20060101AFI20240408BHJP
G01C 21/34 20060101ALI20240408BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20240408BHJP
G16Y 10/40 20200101ALI20240408BHJP
G16Y 40/60 20200101ALI20240408BHJP
【FI】
G08G1/123 A
G01C21/34
G06Q50/10
G16Y10/40
G16Y40/60
(21)【出願番号】P 2022559327
(86)(22)【出願日】2021-02-09
(86)【国際出願番号】 KR2021001680
(87)【国際公開番号】W WO2021194086
(87)【国際公開日】2021-09-30
【審査請求日】2022-09-27
(31)【優先権主張番号】10-2020-0037328
(32)【優先日】2020-03-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0004721
(32)【優先日】2021-01-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】522380996
【氏名又は名称】ホ キョン フェ
【氏名又は名称原語表記】HEO Kyeong Hoe
【住所又は居所原語表記】(Gwangmyeong-dong, Sunyoung Villa) B01, 13-1, Gwangmyeong-ro 865beon-gil, Gwangmyeong-si, Gyeonggi-do, 14290 Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100114498
【氏名又は名称】井出 哲郎
(74)【代理人】
【識別番号】100222243
【氏名又は名称】庄野 友彬
(72)【発明者】
【氏名】ホ キョン フェ
【審査官】佐藤 吉信
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-191364(JP,A)
【文献】特開2009-211526(JP,A)
【文献】特開2018-073351(JP,A)
【文献】特開2019-175393(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00-99/00
G01C 21/00-21/36
G06Q 50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
運転者端末が車両の現在位置情報、現在の乗客の到着地情報、車両搭乗定員情報及び現在の乗客人数情報を含む車両運行情報を管理サーバへ送信するステップと、
前記管理サーバが
ユーザ端末から出発地情報、目的地情報
、相乗り希望人数情報及び相乗りユーザの飲酒状態の有無情報を含む相乗り要請を受信するステップと、
前記相乗り要請の受信時刻及び当該相乗り要請に含まれる飲酒状態の有無情報を、前記管理サーバに予め設定された法令情報及び飲酒者関連情報と照らし合わせ、前記管理サーバが当該相乗り要請の承認可否を判断するステップと、
承認済相乗り要請と受信済みの前記車両運行情報に基づいて、前記管理サーバが当該相乗り要請の対象となる運転者を検索するステップと、
検索された運転者端末に対して承認済相乗り要請の出発地情報及び目的地情報を含む相乗り受け入れ要請を
前記管理サーバから送信するステップと、
前記相乗り受け入れ要請を受信した運転者端末が
現在の車両運行情報を含む相乗り受け入れメッセージを
前記管理サーバへ送信するステップと、
前記管理サーバが
前記運転者端末から受信した最新の車両運行情報を含む車両選択要請を前記ユーザ端末に送信するステップと、
を含むことを特徴とするモビリティ相乗り呼び出しサービス提供方法。
【請求項2】
前記相乗り受け入れ要請には、当該要請の受け入れた場合の修正移動経路に関する情報が含まれてることを特徴とする請求項1記載のモビリティ相乗り呼び出しサービス提供方法。
【請求項3】
運転者端末から車両の現在位置情報、現在の乗客の到着地情報、車両搭乗定員情報及び現在の乗客人数情報を含む車両運行情報を受信する一方、ユーザ端末から出発地情報、目的地情報
、相乗り希望人数情報及び相乗りユーザの飲酒状態の有無情報を含む相乗り要請を受信する受信部と、
前記相乗り要請の受信時刻及び当該相乗り要請に含まれる飲酒状態の有無情報を、予め設定された法令情報及び飲酒関連情報と照らし合わせ、当該相乗り要請の承認可否を判断する一方、承認済相乗り要請と受信済みの前記車両運行情報に基づいて、当該相乗り要請の対象となる運転者端末を検索する判断部と、
検索された運転者端末に対して承認済相乗り要請の出発地情報及び目的地情報を含む相乗り受け入れ要請を送信する送信部と、を備え、
前記受信部は前記運転者端末から
現在の車両運行情報を含む相乗り受け入れメッセージを受信し、
前記送信部は
前記運転者端末から受信した最新の車両運行情報を含む車両選択要請を前記ユーザ端末に送信することを特徴とするモビリティ相乗り呼び出しサービスの管理サーバ。
【請求項4】
前記送信部は、送信する相乗り受け入れ要請に対して、当該要請の受け入れた場合の修正移動経路に関する情報を含めることを特徴とする請求項3記載のモビリティ相乗り呼び出しサービスの管理サーバ。
【請求項5】
管理サーバがユーザ端末から出発地情報及び目的地情報を含む相乗り要請を受信するステップと、
運転者端末に対して前記出発地情報及び前記目的地情報を含む相乗り受け入れ要請を
前記管理サーバから送信するステップと、
前記相乗り受け入れ要請を受信した運転者端末が現在位置情報、現在の乗客の到着地情報を含む車両運行情報と共に相乗り受け入れメッセージを前記管理サーバへ送信するステップと、
前記管理サーバが前記運転者端末から受信した最新の車両運行情報を含む車両選択要請を前記ユーザ端末に送信するステップと、を含み、
前記相乗り受け入れメッセージには、相乗り運行区間における通常料金に対する課金割合であって前記運転者端末に設定された割合設定情報が含まれ、
前記管理サーバは、前記割合設定情報の課金割合が所定の基準値を超えるか否かを判断すると共に、前記基準値を超えない場合にのみ、前記割合設定情報を含めた前記車両選択要請を前記ユーザ端末に送信することを特徴とするモビリティ相乗り呼び出しサービス提供方法。
【請求項6】
前記運転者端末は、二重相乗りとなる追加相乗り客に関する相乗り受け入れ要請を受信すると、相乗り運行区間における第1課金割合、及び二重相乗り運行区間における第2課金割合を前記割合設定情報に含めることを特徴とする請求項5記載のモビリティ相乗り呼び出しサービス提供方法。
【請求項7】
ユーザ端末から出発地情報及び目的地情報を含む相乗り要請を受信する受信部と、
前記相乗り要請に含まれる出発地情報及び目的地情報を含む相乗り受け入れ要請を運転者端末に対して送信する送信部と、
を備え、
前記受信部は、前記運転者端末から現在位置情報、現在の乗客の到着地情報を含む車両運行情報、及び相乗り運行区間における通常料金に対する課金割合であって前記運転者端末に設定された割合設定情報を含む相乗り受け入れメッセージを受信し、
前記割合設定情報の課金割合が所定の基準値を超えるか否かを判断し、前記基準値を超えない場合にのみ、前記送信部は前記運転者端末から受信した車両運行情報及び割合設定情報を含む車両選択要請を前記ユーザ端末に送信することを特徴とするモビリティ相乗り呼び出しサービスの管理サーバ。
【請求項8】
二重相乗りとなる追加相乗り客に関する相乗り受け入れ要請を前記運転者端末に送信し、相乗り運行区間における第1課金割合、及び二重相乗り運行区間における第2課金割合を含んだ割合設定情報を前記運転者端末から受信することを特徴とする請求項7記載のモビリティ相乗り呼び出しサービスの管理サーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は相乗りアプリメーターを用いたモビリティ相乗り呼び出しサービス提供方法及びこれに用いられる管理サーバに関するもので、より詳細には、乗客を乗せて運行中である車両の運転者と相乗りを希望するユーザとを迅速かつ効率的に連結できるようになることで、乗客の需要が増加する時間帯の車両不足による不便を解消することができるだけでなく、乗客の需要が増加する特定の時間帯に車両の運転者と相乗りを希望するユーザを迅速かつ効率的に連結することで、タクシーなどの車両台数を政策的に減車できるようになり、環境汚染や微細粉塵などの問題を解決できるようにする相乗りアプリメーターを用いたモビリティ相乗り呼び出しサービス提供方法及びこれに用いられる管理サーバに関するものである。
【0002】
また、本発明は乗客を乗せて運行中である車両の運転者と相乗りを希望するユーザとを迅速かつ効率的に連結させることができるようになり、これによって乗客とユーザは単独乗車時に支払うべき料金の一部のみを負担しながらも、運転者は相乗り運行区間の間、通常の運行区間に比べて追加の料金を受けることができるようになることで、乗客と運転者の両方の利益を図る共存経済の実現に資することができるようになるだけでなく、ユーザが車両から降りた後にも安全な帰宅を支援できるようにする相乗りアプリメーターを用いたモビリティ相乗り呼び出しサービス提供方法及びこれに用いられる管理サーバに関するものである。
【0003】
更に、本発明は単一の相乗り、二重の相乗り、既存の乗客が降りた後の連続相乗りによる車両の輸送能力を増大させる共に、それによる減車を通じて微細塵埃及び交通の流れを改善することで、市民、乗客、運転者の全ての利益を図る共存経済を実現できるようにする相乗りアプリメーターを用いたモビリティ相乗り呼び出しサービス提供方法及びこれに用いられる管理サーバに関するものである。
【背景技術】
【0004】
車両から排出される排ガスによる環境汚染や微細粉塵などの問題により、タクシーなどの輸送手段を政策的に減車する必要性が台頭している。
【0005】
しかし、出退勤時間帯などのように乗客の需要が増加する特定の時間帯にタクシーの不足や乗車拒否などによる乗客の不便を考慮すると、減車政策もやはり他の問題を招く恐れがあるという批判がある。
【0006】
一方、このような問題点を解決するためにウーバー、カープール、タダなどの新しい形態の輸送サービスが登場したことがある。しかし、これらのサービスは全てタクシー業界の反発と現行法令の限界によりサービスが実質的に中断した状態にある。
【0007】
また、前述の問題点を解決するための方案として、制限的にタクシーの相乗りを許可できるようにする方案も議論されている。しかし、乗客を乗せて運行中である車両と相乗りを希望するユーザとを効率的に連結できるシステムはまだ開発されていない。
【0008】
また、年末や出退勤時間、週末の夕方時間などのように乗客需要が増加する場合、タクシー不足や乗車拒否などによる乗客の不便を解消するために既存のタクシーサービスを補完できる新たな形態の運送サービスが求められている。
【0009】
前述の問題点を解決するための方案として、制限的にタクシーの相乗りを許可できるようにする方案も議論されている。しかし、乗客を乗せて運行中である車両と相乗りを希望するユーザとを効率的に連結できるシステムはまだ開発されていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従って、本発明の目的は、乗客を乗せて運行中である車両の運転者と相乗りを希望するユーザとを迅速かつ効率的に連結できるようになることで、乗客の需要が増加する時間帯の車両不足による不便を解消することができるだけでなく、乗客の需要が増加する特定の時間帯に車両の運転者と相乗りを希望するユーザを迅速かつ効率的に連結することで、タクシーなどの車両台数を政策的に減車できるようになり、環境汚染や微細粉塵などの問題を解決できるようにするモビリティ相乗り呼び出しサービス提供方法及びこれに用いられる管理サーバを提供することにある。
【0011】
また、本発明の他の目的は、乗客を乗せて運行中である車両の運転者と相乗りを希望するユーザとを迅速かつ効率的に連結させることができるようになり、これによって乗客とユーザは単独乗車時に支払うべき料金の一部のみを負担しながらも、運転者は相乗り運行区間の間、通常の運行区間に比べて追加の料金を受けることができるようになることで、乗客と運転者の両方の利益を図る共存経済の実現に資することができるようになるだけでなく、ユーザが車両から降りた後にも安全な帰宅を支援できるようにする相乗りアプリメーターを用いたモビリティ相乗り呼び出しサービス提供方法及びこれに用いられる管理サーバを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前述の目的を達成するための本発明に係るモビリティ相乗り呼び出しサービス提供方法は、(a)管理サーバが、ユーザ端末から出発地情報及び目的地情報を含む相乗り要請を受信するステップ;(b)前記管理サーバが、前記出発地情報及び目的地情報を含む相乗り受け入れ要請を運転者端末に送信するステップ;(c)前記管理サーバが、前記運転者端末から車両情報を含む相乗り受け入れメッセージを受信するステップ;及び(d)前記管理サーバが、前記車両情報を含む車両選択要請を前記ユーザ端末に送信するステップを含む。
【0013】
好ましくは、前記(a)ステップの以後、前記(b)ステップの以前に、前記管理サーバが、前記相乗り要請に対する承認の可否を判断するステップを更に含む。
【0014】
また、前記相乗り要請にはユーザの性別情報及びユーザの飲酒状態に関する情報が更に含まれることを特徴とする。
【0015】
一方、本発明に係る管理サーバは、ユーザ端末から出発地情報及び目的地情報を含む相乗り要請を受信する受信部;及び前記出発地情報及び目的地情報を含む相乗り受け入れ要請を運転者端末に送信する送信部;を含み、前記受信部は、前記運転者端末から車両情報を含む相乗り受け入れメッセージを受信し、前記送信部は、前記車両情報を含む車両選択要請を前記ユーザ端末に送信する。
【0016】
好ましくは、前記相乗り要請に対する承認の可否を判断する判断部を更に含む。
【0017】
また、前記相乗り要請にはユーザの性別情報及びユーザの飲酒状態に関する情報が更に含まれることを特徴とする。
【0018】
一方、本発明に係るモビリティ相乗り呼び出しサービス提供方法は、(a)管理サーバが、ユーザ端末から出発地情報及び目的地情報を含む相乗り要請を受信するステップ;(b)前記管理サーバが、前記出発地情報及び目的地情報を含む相乗り受け入れ要請を運転者端末に送信するステップ;及び(c)前記管理サーバが、前記運転者端末から車両情報を含む相乗り受け入れメッセージを受信するステップを含む。
【0019】
好ましくは、前記(c)ステップの以後に、前記運転者端末が車両乗客と相乗り客の利用料金をそれぞれ算出することを特徴とする。
【0020】
一方、本発明に係る管理サーバは、ユーザ端末から出発地情報及び目的地情報を含む相乗り要請を受信する受信部;及び前記出発地情報及び目的地情報を含む相乗り受け入れ要請を運転者端末に送信する送信部;を含み、前記受信部は、前記運転者端末から車両情報を含む相乗り受け入れメッセージを受信する。
【0021】
好ましくは、前記運転者端末が車両乗客と相乗り客の利用料金をそれぞれ算出することを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、乗客を乗せて運行中である車両の運転者と相乗りを希望するユーザとを迅速かつ効率的に連結できるようになることで、乗客の需要が増加する時間帯の車両不足による不便を解消することができるようになる。
【0023】
また、本発明によれば、乗客の需要が増加する特定の時間帯に車両の運転者と相乗りを希望するユーザを迅速かつ効率的に連結することで、タクシーなどの車両台数を政策的に減車できるようになり、環境汚染や微細粉塵などの問題を解決することができるようになる。
【0024】
更に、本発明によれば、乗客とユーザは単独乗車時に支払うべき料金の一部のみを負担しながらも、運転者は相乗り運行区間の間、通常の運行区間に比べて追加の料金を受けることができるようになることで、乗客と運転者の両方の利益を図る共存経済の実現に資することができるようになる。
【0025】
なお、本発明によれば、乗客を乗せて運行中である車両の運転者と相乗りを希望するユーザとを迅速かつ効率的に連結させることができるようになり、これによって乗客とユーザは単独乗車時に支払うべき料金の一部のみを負担しながらも、運転者は相乗り運行区間の間、通常の運行区間に比べて追加の料金を受けることができるようになることで、乗客と運転者の両方の利益を図る共存経済の実現に資することができるようになる。
【0026】
また、本発明によれば、ユーザが車両から降りた後にも安全な帰宅を支援することができる。
【0027】
更に、本発明によれば、ユーザは一般車両呼び出しサービスと相乗り車両呼び出しサービスを選択することができ、車両運転者は単一の相乗り、二重の相乗り、既存の乗客が降りた後の連続相乗りの全ての支援を受けることができる。
【0028】
更に、本発明によれば、単一の相乗り、二重の相乗り、既存の乗客が降りた後の連続相乗りによる車両の輸送能力を増大させる共に、それによる減車を通じて微細塵埃及び交通の流れを改善することで、市民、乗客、運転者の全ての利益を図る共存経済を実現できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本発明の一実施形態に係るネットワークを介したモビリティ相乗り呼び出しサービス提供システムの構成図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係るネットワークを介したモビリティ相乗り呼び出しサービス提供方法を実行する管理サーバの構成を示す機能ブロック図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係るネットワークを介したモビリティ相乗り呼び出しサービス提供方法の実行過程を説明する信号フロー図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係るネットワークを介したモビリティ相乗り呼び出しサービスの利用タイプ1を説明する図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係るネットワークを介したモビリティ相乗り呼び出しサービスの利用タイプ2を説明する図である。
【
図6】本発明の一実施形態に係るネットワークを介したモビリティ相乗り呼び出しサービスの利用タイプ3を説明する図である。
【
図7】本発明の一実施形態に係るネットワークを介したモビリティ相乗り呼び出しサービスの利用タイプ4を説明する図である。
【
図8】本発明の一実施形態に係るネットワークを介したモビリティ相乗り呼び出しサービスの利用タイプ5を説明する図である。
【
図9】本発明の一実施形態に係るネットワークを介したモビリティ相乗り呼び出しサービスの利用タイプ6を説明する図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下では図面を参照して本発明をより詳細に説明する。図面のうち同じ構成要素は可能な限りどこでも同じ符号で示していることに留意しなければならない。また、本発明の要旨を不要に曖昧にし得ると判断される公知機能及び構成についての詳細な説明は省略する。
【0031】
図1は本発明の一実施形態に係るネットワークを介したモビリティ相乗り呼び出しサービス提供システムの構成図である。
図1を参照すると、本発明の一実施形態に係るネットワークを介したモビリティ相乗り呼び出しサービス提供システムはユーザ端末100、管理サーバ200及び運転者端末300を含む。
【0032】
ユーザ端末100は本発明に係るモビリティ相乗り呼び出しサービスを通じて車両相乗りを行うユーザが所持しているスマートフォンなどの無線通信端末である。ユーザ端末100には本発明に係るモビリティ相乗り呼び出しサービスを利用するために必要なユーザ用アプリケーションプログラムがインストールされる。
【0033】
管理サーバ200は本発明に係るモビリティ相乗り呼び出しサービスを提供する事業者が設置及び運営するサーバである。管理サーバ200はユーザ端末100から出発地情報及び目的地情報を含む相乗り要請を受信し、出発地情報及び目的地情報を含む相乗り受け入れ要請を運転者端末300に送信し、運転者端末300から車両情報を含む相乗り受け入れメッセージを受信することによって、車両情報を含む車両選択要請をユーザ端末100に送信する。
【0034】
運転者端末300は本発明に係るモビリティ相乗り呼び出しサービスを通じて自車両にユーザを相乗りしたい運転者が所持しているスマートフォンなどの無線通信端末である。運転者端末300には本発明に係るモビリティ相乗り呼び出しサービスを利用するために必要な運転者用アプリケーションプログラムがインストールされる。
【0035】
図2は本発明の一実施形態に係るネットワークを介したモビリティ相乗り呼び出しサービス提供方法を実行する管理サーバ200の構成を示す機能ブロック図である。
図2を参照すると、本発明の一実施形態に係るモビリティ相乗り呼び出しサービス提供方法を実行する管理サーバ200は受信部210、格納部230、判断部250、及び送信部270を含む。
【0036】
受信部210はユーザ端末100から出発地情報及び目的地情報を含む相乗り要請を受信し、運転者端末300から車両情報を含む相乗り受け入れメッセージを受信する。
【0037】
送信部270は出発地情報及び目的地情報を含む相乗り受け入れ要請を運転者端末300に送信し、車両情報を含む車両選択要請をユーザ端末100に送信する。
【0038】
判断部250はユーザ端末100から受信した相乗り要請に含まれた情報に基づいてユーザの相乗り要請に対する承認の可否を判断する。
【0039】
格納部230は受信部210を介した各種受信情報、送信部270を介した各種送信情報、及び判断部250における各種判断及び検索情報を蓄積格納する。
【0040】
図3は本発明の一実施形態に係るネットワークを介したモビリティ相乗り呼び出しサービス提供方法の実行過程を説明する信号フロー図である。以下では
図1乃至
図3を参照して、本発明の一実施形態に係るネットワークを介したモビリティ相乗り呼び出しサービス提供方法の実行過程を説明する。
【0041】
まず、運転者が運転者端末300にインストールされている運転者用アプリケーションプログラムを実行した状態で車両を運行することによって、管理サーバ200は運転者端末300から運転者車両の運行情報をリアルタイムで受信する(S400)。
【0042】
一方、本発明を実施するにあたり、運転者用アプリケーションプログラムは車両用ナビゲーション機能を更に提供することもできるであろう。
【0043】
具体的に、タクシーなどの車両を運行する運転者が車両搭乗定員情報、現在の乗客の人数情報、乗客の性別情報及び乗客の到着地情報を運転者用アプリケーションプログラムに入力し、車両を運行する。従って、運転者用アプリケーションプログラムは車両の現在位置情報、乗客の到着地情報、車両の現在位置から到着地までの経路情報、車両搭乗定員情報、現在の乗客の人数情報、乗客の性別情報、運転者の電話番号などの連絡情報、運転者の性別情報を含む車両運行情報をリアルタイムで生成し、生成した車両運行情報を管理サーバ200に送信する。
【0044】
一方、タクシーなどの車両への相乗りを希望するユーザが、ユーザ端末100にインストールされているユーザ用アプリケーションプログラムを実行した後(S405)、出発地情報、目的地情報、ユーザの性別情報、相乗り希望人数情報、飲酒状態に関する情報などのユーザ情報を入力する。従って、管理サーバ200の受信部210はユーザ端末100から出発地情報、目的地情報、ユーザの性別情報、相乗り希望人数情報、飲酒状態に関する情報などのユーザ情報を含む相乗り要請を受信する(S410)。
【0045】
本発明を実施するにあたり、ユーザがユーザ端末100にインストールされているユーザ用アプリケーションプログラムを実行してから前記情報を入力する前に、従来の車両呼び出しサービスと同様に空いている車両を呼び出すサービスである一般車両呼び出しサービスと、乗客を乗せて運行中である車両を呼び出すサービスである相乗り車両呼び出しサービスをそれぞれ選択できるようにすることができるであろう。なお、ユーザが相乗り車両呼び出しサービスを選択した場合には、前記情報の入力画面をユーザ端末100に表示することが好ましいであろう。
【0046】
一方、本発明を実施するにあたり、管理サーバ200の判断部250はユーザ端末100から相乗り要請を受信した時刻情報に基づいて相乗り要請に対する承認の可否を判断することができる(S420)。
【0047】
具体的に、管理サーバ200の判断部250はユーザ端末100から相乗り要請を受信した時刻が、関係法令により例外的に相乗りが許容される時間区間(例えば、午前8時~10時までの出勤時間帯)内にある場合にのみ、ユーザの相乗り要請を一次承認することができるであろう。
【0048】
なお、本発明を実施するにあたり、管理サーバ200の判断部250はユーザ端末100から相乗り要請を受信した時刻が関係法令により例外的に相乗りが許容される時間区間内にない場合には相乗り要請を不承認とし、管理サーバ200の送信部270を介してユーザ端末100に「今は相乗り許容時間帯(午前8時~10時)ではありません。」などの相乗り要請に対する不承認案内メッセージを送信することもできるであろう。
【0049】
また、本発明を実施するにあたり、管理サーバ200の判断部250はユーザ端末100から受信した相乗り要請に含まれているユーザ情報に基づいて相乗り承認要請に対する最終承認の可否を判断することができるであろう。
【0050】
具体的に、管理サーバ200の判断部250はユーザ情報に含まれた飲酒状態に関する情報に基づいてユーザが飲酒状態であると判断し、ユーザ端末100から相乗り要請を受信した時刻が所定の深夜時間帯(例えば、例えば、午前1時~3時)である場合には、運転者と車両乗客の安全を考慮して相乗り要請を不承認とすることもできるであろう。
【0051】
また、本発明を実施するにあたり、管理サーバ200の判断部250はユーザ端末100から受信した相乗り要請に含まれたユーザ端末100の固有識別子情報に基づいて、当該ユーザが利用した車両を運行した複数の運転者が運転者端末300に入力することによって、管理サーバ200が受信したユーザの搭乗マナーなどの評価点数の平均値を検索し、検索された平均値が所定の基準値未満の場合には、当該ユーザの相乗り要請を不承認とすることもできるであろう。
【0052】
管理サーバ200の判断部250はユーザの相乗り要請を最終承認した場合に、前述したS400ステップで運転者端末300から受信した運行情報と、前述したS410ステップでユーザ端末100から受信した相乗り要請に含まれたユーザ情報とに基づいて相乗り要請対象の運転者を検索する(S430)。
【0053】
具体的に、管理サーバ200の判断部250は車両の現在位置がユーザの出発地から所定の半径(例えば、3km)の範囲内にある運転者を一次検索することができるであろう。
【0054】
また、管理サーバ200の判断部250は一次検索された運転者のうち、車両の現在位置から乗客の到着地までの経路にユーザの目的地が含まれているか、または車両の現在位置からユーザの目的地までの経路に乗客の到着地が含まれている運転者を二次検索することができるだろう。
【0055】
また、管理サーバ200の判断部250は二次検索された運転者のうち、車両搭乗定員(例えば、4人)から現在の乗客人数(例えば、1人)とユーザの相乗り希望人数(例えば、2人)を除いた値が所定の基準値(例えば、1)以上である運転者を相乗り要請対象運転者として決定することができるであろう。
【0056】
また、管理サーバ200の判断部250は相乗り要請対象運転者を決定する際に、ユーザの性別が男性であり、ユーザ端末100から相乗り要請を受信した時刻が所定の深夜時間帯(例えば、午前1時~3時)である場合に、性別が女性である運転者を相乗り要請対象運転者から除外することで、深夜時間帯の女性運転者の安全を図ることもできるであろう。
【0057】
また、管理サーバ200の判断部250は相乗り要請対象運転者を決定する際に、ユーザの性別が男性であり、ユーザ端末100から相乗り要請を受信した時刻が所定の深夜時間帯(例えば、午前1時~3時)である場合に、乗客の性別が女性である運転者を相乗り要請対象運転者から除外することで、深夜時間帯の女性乗客の安全を図ることもできるであろう。
【0058】
一方、管理サーバ200は相乗り要請対象運転者として決定された運転者が所持している運転者端末300にユーザの出発地情報、目的地情報、ユーザの性別情報、相乗り希望人数情報、飲酒状態に関する情報などのユーザ情報を含む相乗り受け入れ要請を送信する(S440)。
【0059】
これにより、運転者端末300を介して相乗り受け入れ要請を確認した運転者は相乗り受け入れ要請に含まれたユーザ情報を乗客に伝達した後、相乗り同意を求めるようになる。この時、乗客が相乗りを同意した場合には、運転者端末300の画面上に表示された乗客の同意を確認する項目を選択することで、乗客の同意情報を入力する(S450)。
【0060】
一方、本発明を実施するにあたり、前述したS440ステップの実行に先立ち、管理サーバ200の判断部250は車両の現在位置から乗客の到着地までの経路にユーザの出発地を経由地情報として追加する。次に、車両の修正移動経路を生成し、生成した修正移動経路を前述したステップS440における相乗り受け入れ要請に含ませることで、乗客が運転者端末300を介して表示された車両の修正移動経路に基づいて相乗りに同意するか否かを判断することもできるであろう。
【0061】
なお、本発明を実施するにあたり、前述したS440ステップの実行に先立ち、管理サーバ200の判断部250はユーザの出発地情報及び目的地情報に基づいてユーザの移動経路を生成し、生成した移動経路を前述したステップS440における相乗り受け入れ要請に含ませる。従って、車両運転者は現在の乗客の移動経路とユーザの移動経路とを比較することで、相乗り受け入れの可否を決定することもできるであろう。
【0062】
一方、本発明を実施するにあたり、運転者端末300にインストールされたアプリケーションプログラムが管理サーバ200から受信したユーザの出発地情報及び目的地情報に基づいてユーザの移動経路を生成することもできるであろう。
【0063】
また、運転者端末300にインストールされたアプリケーションプログラムはユーザの移動経路と現在の乗客の移動経路とを、色や明度などにより区分して運転者端末300の画面上に表示する。従って、車両運転者は現在の乗客の移動経路とユーザの移動経路とを比較することで、相乗り受け入れの可否を決定できるようにすることもできるであろう。
【0064】
一方、前述したS450ステップを実施するあたり、運転者が乗客の同意情報を無断で入力することを防止するために、運転者端末300に備えられたマイクモジュールを介して乗客の同意音声情報を入力したり、運転者端末300に備えられたタッチ式ディスプレイ画面上で乗客が署名情報を直接入力するようにすることもできるであろう。
【0065】
このように、乗客の同意情報が運転者用アプリケーションプログラムに入力されることによって、車両の現在位置情報、車両の到着地情報、車両の現在位置から到着地までの経路情報、車両搭乗定員情報、現在の乗客の人数情報、乗客の性別情報、運転者の電話番号などの連絡情報、運転者の性別情報などの相乗り対象車両の情報を含む相乗り受け入れメッセージが生成され、運転者端末300は生成された相乗り受け入れメッセージを管理サーバ200に送信する(S455)。
【0066】
一方、運転者端末300から相乗り受け入れメッセージを受信することによって、管理サーバ200は車両の現在位置情報、車両の到着地情報、車両の現在位置から到着地までの経路情報、車両搭乗定員情報、現在の乗客の人数情報、乗客の性別情報、運転者の電話番号などの連絡情報、運転者の性別情報などの相乗り対象車両の情報を含む車両選択要請をユーザ端末100に送信する(S460)。
【0067】
一方、本発明を実施するにあたり、管理サーバ200は前述したS440ステップ、S450ステップ、S455ステップにおける運転者及び乗客の相乗り受け入れ及び同意手続きを実行せず、前述したS430ステップで検索された運転者情報(車両の現在位置情報、車両の到着地情報、車両の現在位置から到着地までの経路情報、車両搭乗定員情報、現在の乗客の人数情報、乗客の性別情報、運転者の性別情報、及び車両経路上の色により区分表示される単独運行(運転者+乗客)、相乗り運行(運転者+乗客+相乗り客)、二重の相乗り運行(運転者+乗客+相乗り客+追加相乗り客)などの車両に関する現在の運行状況情報などを含む車両選択要請をユーザ端末100に送信することもできるであろう。
【0068】
一方、このような場合に前述したS400ステップで管理サーバ200が運転者端末300から受信する運行情報には車両の現在位置情報、車両の到着地情報、車両の現在位置から到着地までの経路情報、車両搭乗定員情報、現在の乗客の人数情報、乗客の性別情報、運転者の性別情報、及び単独運行(運転者+乗客)、相乗り運行(運転者+乗客+相乗り客)、二重の相乗り運行(運転者+乗客+相乗り客+追加相乗り客)などの車両に関する現在の運行状況情報が含まれることが好ましいであろう。
【0069】
これにより、ユーザはユーザ端末100を介して車両の現在位置情報、車両の到着地情報、車両の現在位置から到着地までの経路情報、車両搭乗定員情報、現在の乗客の人数情報、乗客の性別情報、運転者の性別情報を確認できるようになり、これに基づいて当該車両の選択可否を決定できるようになる。
【0070】
また、本発明を実施するにあたり、前述したS460ステップで管理サーバ200はユーザの出発地情報及び目的地情報に基づいて生成したユーザの移動経路を車両選択要請に含ませることができるので、ユーザ端末100にインストールされたアプリケーションプログラムはユーザの移動経路と車両の現在位置から到着地までの移動経路とを、色や明度などにより区分してユーザ端末100の画面上に表示する。従って、ユーザは車両の現在の移動経路と自車両の移動経路とを比較することで、車両を選択できるようにすることもできるだろう。
【0071】
その後、ユーザが相乗り対象車両の情報に基づいてユーザ端末100を介して車両を選択することによって、管理サーバ200はユーザ端末100から車両選択情報を受信し(S465)、これにより管理サーバ200はユーザの出発地情報及び目的地情報を含む相乗り実行要請を運転者端末300に送信する(S470)。
【0072】
一方、運転者端末300が管理サーバ200から相乗り実行要請を受信することによって、運転者用アプリケーションプログラムは車両の現在位置から乗客の到着地までの移動経路にユーザの出発地を経由地情報として追加することで、車両の移動経路を修正(再設定)するようになる(S475)。
【0073】
これにより、運転者はユーザが相乗りを待っている場所であるユーザの出発地を向けて車両を運行するようになり、管理サーバ200は車両の運行によって運転者端末300からリアルタイムで受信される車両の運行情報をユーザ端末100にリアルタイムで送信する。従って、ユーザは相乗り車両の移動状況をリアルタイムで確認することができる(S480)。
【0074】
その後、出発地への到着が完了すると、ユーザが車両に搭乗するようになる。本発明を実施するにあたり、運転者用アプリケーションプログラムは車両の出発地(経由地)への到着が完了するにつれて車両の移動経路を修正(再設定)することが好ましいであろう。
【0075】
具体的に、運転者用アプリケーションプログラムは車両の現在位置(経由地)から乗客の到着地までの経路にユーザの目的地が含まれているか否かを判断し、含まれていると判断した場合にはユーザの目的地を経由地として追加することで、車両の移動経路を修正することができるであろう。
【0076】
なお、運転者用アプリケーションプログラムは車両の現在位置(経由地)から乗客の到着地までの経路にユーザの目的地が含まれていないと判断した場合には車両の現在位置(経由地)からユーザの目的地までの移動経路に乗客の到着地が含まれているか否かを判断し、含まれていると判断した場合にはユーザの目的地をナビゲーション上の最終到着地に設定し、乗客の到着地を経由地に設定することで、移動経路を再設定することができるであろう。
【0077】
一方、運転者用アプリケーションプログラムはアプリメーターの機能を更に提供することが好ましい。これにより運転者用アプリケーションプログラムは車両の相乗り運行区間の間に算出された料金に対して、乗客とユーザ(相乗り客)がそれぞれ負担すべき料金を所定の割合で算出することが好ましいであろう(S485)。
【0078】
具体的に、運転者用アプリケーションプログラムは車両の相乗り運行区間の間に算出された料金が乗客とユーザ(相乗り客)にそれぞれ100%ずつ課せられるように個別料金を算出することもできる。しかし、車両の相乗り運行区間に算出された料金が乗客とユーザ(相乗り客)にそれぞれ所定の割合(例えば60%)で課せられるように個別料金を算出することが好ましいであろう。
【0079】
このように、乗客とユーザ(相乗り客)がそれぞれ60%の割合で個別料金を負担することによって、運転者は相乗りをしていない場合(即ち、一般呼び出しの場合)に算出される料金の120%に該当する料金を請求できるようになる。なお、乗客、相乗り客、追加相乗り客がそれぞれ50%の割合で個別料金を負担する場合に、運転者は相乗りをしていない場合(即ち、一般呼び出しの場合)に算出される料金の150%に該当する料金を請求できるようになる。
【0080】
このように、本発明によれば、乗客とユーザは単独乗車時に支払うべき料金の一部のみを負担しながらも、運転者は相乗り運行区間の間、通常の運行区間に比べて追加の料金を受けることができるようになることで、乗客と運転者の両方の利益を図る共存経済の実現に資することができるようになる。
【0081】
このように、ユーザに対して算出された料金情報は運転者端末300を介して管理サーバ200に送信でき(S490)、管理サーバ200はユーザに対して算出された料金情報を含む決済要請をユーザ端末100に送信することもできる(S495)。
【0082】
一方、本発明を実施するにあたり、ユーザが本発明に係るサービスを通じて車両への相乗りを完了すると、ユーザは乗客に切り替わり、それによって運転者は前述したS400ステップで現在の乗客の人数情報を修正入力することが好ましいであろう。
【0083】
従って、以後にまた他のユーザの相乗り要請がある場合、
図3に示した各ステップを連続して繰り返し実行することができるであろう。
【0084】
一方、本発明に係るモビリティ相乗り呼び出しサービス提供方法における運転者用アプリケーションプログラムは車両を初めて利用する第1ユーザ(乗客)、相乗りを通じて第1ユーザと共に車両を利用する第2ユーザ(相乗り客)、二重の相乗りを通じて第1ユーザ及び/または第2ユーザと共にモビリティを利用する第3ユーザ(追加相乗り客)がある場合には、各ユーザに対して次のように料金を算出することができるであろう。
【0085】
具体的に、運転者用アプリケーションプログラムは各ユーザごとに車両利用料金を算出する際に、ユーザが単独で搭乗する区間である単独乗車区間a(例えば、第1、2、3ユーザの単独乗車区間)、他のユーザと共に搭乗する区間である相乗り乗車区間b(例えば、第1、2ユーザの相乗り乗車区間、第2、3ユーザの相乗り乗車区間、または第1、3ユーザの相乗り乗車区間)、また他のユーザが追加で共に搭乗する区間である二重の相乗り乗車区間c(例えば、第1、2、3ユーザの相乗り乗車区間)ごとに料金を算出した後、算出した区間別料金を合算することで、ユーザ別利用料金を算出できるであろう。
【0086】
なお、本発明を実施するにあたり、運転者用アプリケーションプログラムは、相乗り乗車区間bでは当該区間における車両の走行距離及び時間に基づいて正常に算出された料金が乗客と相乗り客にそれぞれ所定の第1割合(例えば、60%)で課せられるように個別料金を算出する。この時、二重の相乗り乗車区間cでは当該区間における車両の走行距離及び時間に基づいて正常に算出された料金が前記第1割合より低い割合である所定の第2割合(例えば、50%)で乗客、相乗り客、追加相乗り客それぞれに課せられるように個別料金を算出することができるであろう。
【0087】
このように、乗客と相乗り客がそれぞれ60%の割合(第1割合)で個別料金を負担する場合に、運転者は相乗りをしていない場合(即ち、一般呼び出しの場合)に算出される料金の120%に該当する料金を請求できるようになる。また、乗客、相乗り客、追加相乗り客がそれぞれ50%の割合(第2割合)で個別料金を負担する場合に、運転者は相乗りをしていない場合(即ち、一般呼び出しの場合)に算出される料金の150%に該当する料金を請求できるようになる。
【0088】
また、本発明を実施するにあたり、車両運転者は運転者用アプリケーションプログラムを通じて、前記第1割合情報及び前記第2割合情報を車両の運行前又は運行中に直接設定することができる。このような料金算出割合設定情報は前述したステップS455における相乗り受け入れメッセージに含まれて運転者端末300から管理サーバ200に送信することができるであろう。
【0089】
これにより、管理サーバ200の判断部250は相乗り受け入れメッセージに含まれた料金算出割合が所定の基準値(例えば、70%)を超えるか否かを判断し、所定の基準値を超えない場合にのみ前述したS460ステップで車両選択要請をユーザ端末100に送信する。従って、本発明に係るサービスを通じて車両運転者が過度の利益を得ることを防止することができるであろう。
【0090】
また、本発明を実施するにあたり、前記料金算出割合を車両運転者が設定することなく、本発明に係るサービス提供者がサービス政策によって設定することもできる。この場合、管理サーバ200の判断部250に設定されている料金算出割合情報を前述したS440ステップにおける相乗り受け入れ要請に含ませて運転者端末300に送信することで、車両運転者が当該料金算出割合を参照して相乗り受け入れの可否を決定できるようにすることもできるであろう。
【0091】
また、本発明を実施するにあたり、管理サーバ200は前述したS460ステップで、前記料金算出割合情報が含まれている車両選択要請をユーザ端末100に送信することができる。これにより、ユーザは当該料金算出割合を参照して車両選択の可否を決定することができるであろう。
【0092】
なお、本発明を実施するにあたり、運転者用アプリケーションプログラムが単独乗車区間a、相乗り乗車区間b、及び二重の相乗り乗車区間cをそれぞれ区分して判断できるように、運転者が各ユーザの乗車及び降車時点でユーザ別乗降車情報をアプリケーションプログラムに入力することができるであろう。
【0093】
これにより、運転者用アプリケーションプログラムは運転者が入力したユーザ別乗降車情報に基づいて車両の乗車区間を単独乗車区間a、相乗り乗車区間b、及び二重の相乗り乗車区間cに区分して判断し、このように判断した車両の乗車区間情報を管理サーバ200にリアルタイムで送信することもできるであろう。
【0094】
これにより、管理サーバ200の判断部250は前述したS430ステップで運転者を検索する際に、運転中の車両が二重の相乗り乗車区間c状態にある運転者を除外するように運転者を検索することで、過剰な相乗りが行われることを防止することが好ましいであろう。
【0095】
また、本発明を実施するにあたり、管理サーバ200の判断部250は運転者用アプリケーションプログラムが単独乗車区間a、相乗り乗車区間b、及び二重の相乗り乗車区間cをそれぞれ区分できるように、各ユーザの乗車及び降車時点でユーザ固有の乗降車情報を生成し、生成した乗降車情報を運転者端末300にリアルタイムで送信することもできるであろう。
【0096】
具体的に、管理サーバ200の判断部250はユーザ端末100の位置と運転者端末300の位置がますます近づくにつれて、両者の位置が所定の半径(例えば、3m)の範囲内にあると判断した場合に、当該ユーザ端末100の固有識別子情報を含む乗車情報を生成し、それを運転者端末300に送信することができるであろう。
【0097】
また、管理サーバ200の判断部250はユーザ端末100の位置と運転者端末300の位置がますます遠くなるにつれて、両者の位置が所定の半径(例えば、3m)の範囲外にあると判断した場合に、当該ユーザ端末100の固有識別子情報を含む降車情報を生成し、これを運転者端末300に送信することができるであろう。
【0098】
これにより、運転者端末300にインストールされたアプリケーションプログラムは管理サーバ200から受信したユーザ別乗降車情報に基づいて車両での乗車区間を単独乗車区間a、相乗り乗車区間b、及び二重の相乗り乗車区間cに区分して判断し、各区間ごとに料金を算出した後、算出した区間別料金を合算することで、各ユーザ別利用料金を算出することができるであろう。
【0099】
このような場合、車両運転者がユーザの乗降車情報をアプリケーションプログラムに直接入力しなくても、運転者端末300は各ユーザ別利用料金を自動算出し、算出した料金を前述したS490ステップ及びS495ステップと同様に管理サーバ200を介してユーザ端末100に送信できるようになる。
【0100】
また、本発明を実施するにあたり、管理サーバ200の判断部250は前述のように生成したユーザ別乗降車情報に基づいて当該車両における乗車区間を単独乗車区間a、相乗り乗車区間b、及び二重の相乗り乗車区間cに区分して判断し、判断した区間情報を運転者端末300に送信する。これにより、運転者端末300にインストールされたアプリケーションプログラムは各区間ごとに料金を算出した後、算出した区間別料金を合算することで、各ユーザ別利用料金を算出することもできるだろう。
【0101】
一方、本発明を実施するにあたり、前述したS440ステップで相乗り受け入れ要請を受信した運転者が運行する車両に搭乗している乗客が前述したS410ステップにおいて相乗り要請を通じて相乗りを行った後に元の乗客の降車によって単独乗車中のユーザである場合には、前述したS450ステップにおける乗客の同意入力手続きを実行せず、当該乗客が同意したものとみなし、前述したS455ステップを実行することもできるであろう。
【0102】
なお、本発明を実施するにあたり、管理サーバ200の判断部250は前述したように生成したユーザ別乗降車情報に基づいて運行中である各車両に対して単独乗車状態、相乗り乗車状態、及び二重の相乗り乗車状態を区分して判断できるだけでなく、単独乗車状態の場合には現在単独乗車中の乗客が当該車両の以前の運行区間で相乗り履歴がある乗客であるか、または相乗り履歴がない乗客であるかを区分して判断することができるであろう。
【0103】
従って、本発明を実施するにあたり、管理サーバ200が前述したS430ステップで運転者を検索する際に、乗客が単独乗車状態にある車両の運転者をまず検索するが、その中でも単独乗車中の乗客が当該車両の以前運行区間で相乗り履歴がある乗客である車両の運転者を検索することで、以降に相乗り受け入れの可能性が高まるようにすることもできるであろう。
【0104】
また、本発明を実施するにあたり、管理サーバ200はユーザ端末100からユーザの位置情報を本発明に係るモビリティ相乗り呼び出しサービスを利用する途中は勿論、当該ユーザに対する前記降車情報生成時点以降にも所定の時間(例えば、10分)の間受信することで、車両から降りた後に家などの最終目的地にユーザが徒歩で移動する過程で、犯罪発生に備えた防犯サービスを提供することもできるであろう。
【0105】
例えば、管理サーバ200の判断部250は降車情報生成時点以降の所定時間(例えば、10分)の間受信したユーザ端末100の位置情報に基づいて当該時間の間にユーザが所定の距離(例えば、2km)以上移動したと判断した場合に、ユーザが車両で拉致されるなどの犯罪発生の可能性があると判断することができるであろう。
【0106】
このような場合、管理サーバ200の判断部250はユーザ端末100の位置情報を含む緊急メッセージを生成し、これを当該位置を管轄する警察署に設けられたサーバに送信することで、ユーザに対する迅速な救済措置を取るようにすることもできるであろう。
【0107】
なお、本発明を実施するにあたり、運転者の車両に乗客が搭乗していない場合に前述したS400ステップで運転者端末300は前述した車両運行情報から車両の到着地情報、車両の現在位置から到着地までの経路情報、現在の乗客の人数情報、乗客の性別情報を除いた車両運行情報を管理サーバ200に送信する。これにより、管理サーバ200は当該車両運行情報に基づいてモビリティ相乗り呼び出しサービスではなく車両呼び出しサービスを提供することもできるであろう。
【0108】
本発明において使用した用語は単に特定の実施形態を説明するために使われたもので、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は文脈上明白に異なるように意味しない限り、複数の表現を含む。本出願において、「含む」又は「有する」等の用語は明細書上に記載した特徴、数字、段階、動作、構成要素、部分品又は、それらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであって、一つ又は、それ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品又は、それらを組み合わせたものなどの存在又は、付加の可能性を予め排除しないことと理解すべきであろう。
【0109】
以上では本発明の好ましい実施形態及び応用例について図示及び説明したが、本発明は前述した特定の実施形態及び応用例に限定されず、請求範囲で請求する本発明の要旨を逸脱することなく当該発明が属する技術分野で通常の知識を有する者により多様な変形実施が可能であることは勿論であり、このような変形実施は本発明の技術的思想や展望から個別的に理解されてはならない。
【産業上の利用可能性】
【0110】
本発明は交通産業の分野における産業上の利用可能性が認められる。