IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ コニカミノルタ株式会社の特許一覧

特許7467956インクジェット記録装置、インクジェット記録装置の制御方法、およびインクジェット記録装置の制御プログラム
<>
  • 特許-インクジェット記録装置、インクジェット記録装置の制御方法、およびインクジェット記録装置の制御プログラム 図1
  • 特許-インクジェット記録装置、インクジェット記録装置の制御方法、およびインクジェット記録装置の制御プログラム 図2
  • 特許-インクジェット記録装置、インクジェット記録装置の制御方法、およびインクジェット記録装置の制御プログラム 図3
  • 特許-インクジェット記録装置、インクジェット記録装置の制御方法、およびインクジェット記録装置の制御プログラム 図4
  • 特許-インクジェット記録装置、インクジェット記録装置の制御方法、およびインクジェット記録装置の制御プログラム 図5
  • 特許-インクジェット記録装置、インクジェット記録装置の制御方法、およびインクジェット記録装置の制御プログラム 図6
  • 特許-インクジェット記録装置、インクジェット記録装置の制御方法、およびインクジェット記録装置の制御プログラム 図7
  • 特許-インクジェット記録装置、インクジェット記録装置の制御方法、およびインクジェット記録装置の制御プログラム 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-08
(45)【発行日】2024-04-16
(54)【発明の名称】インクジェット記録装置、インクジェット記録装置の制御方法、およびインクジェット記録装置の制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   B41J 2/01 20060101AFI20240409BHJP
【FI】
B41J2/01 207
B41J2/01 205
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2020018456
(22)【出願日】2020-02-06
(65)【公開番号】P2021123032
(43)【公開日】2021-08-30
【審査請求日】2022-12-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000925
【氏名又は名称】弁理士法人信友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】三觜 拓
【審査官】小澤 尚由
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-001118(JP,A)
【文献】特開2015-217616(JP,A)
【文献】特開2020-001388(JP,A)
【文献】特開2010-094950(JP,A)
【文献】特開2006-088413(JP,A)
【文献】特開2010-214869(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 2/01 - 2/215
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
長尺シート状の記録媒体を搬送する搬送装置と、
前記搬送装置で搬送される記録媒体に面して配列された複数のノズルを有し、前記複数のノズルから前記記録媒体にインクを吐出して画像を形成するインク供給装置と、
前記記録媒体に形成する画像に関する画像情報に基づいて、前記ノズルからのインクの吐出を制御する制御装置とを備え、
前記制御装置は、
前記記録媒体に繰り返し画像を形成する際、前記画像情報に基づいて前記複数のノズルについてインクの増粘による吐出不良が発生するか否かを判断する解析処理部と、
前記解析処理部において吐出不良が発生すると判断された吐出不良発生ノズルからのインク吐出によって、前記繰り返し画像の途中に割り込み画像を形成するための制御を実施する駆動制御部とを有し、
前記駆動制御部は、割り込み画像と繰り返し画像との間に、インク吐出のない空白部を設ける
インクジェット記録装置。
【請求項2】
前記解析処理部は、前記繰り返し画像の形成においてインクを吐出しないノズルは、前記吐出不良発生ノズルの判定から除外する
請求項1に記載のインクジェット記録装置。
【請求項3】
前記解析処理部は、
前記画像情報に基づいて、前記繰り返し画像の形成における所定時間に前記各ノズルからのインクの吐出回数を検出し、検出した吐出回数が予め設定された必要吐出回数に満たないノズルを、前記吐出不良発生ノズルと判断する
請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
【請求項4】
前記駆動制御部は、前記割り込み画像を前記所定時間毎に形成する制御を実施する
請求項3に記載のインクジェット記録装置。
【請求項5】
前記解析処理部は、前記所定時間に前記吐出不良発生ノズルからのインクの吐出回数が前記必要吐出回数となるように、前記繰り返し画像の形成においての前記吐出不良発生ノズルからの吐出回数を算出する
請求項3または4に記載のインクジェット記録装置。
【請求項6】
前記解析処理部は、前記ノズルから吐出させるインクの色毎に設定された前記必要吐出回数を、前記画像情報に基づいて選択する
請求項3~5のうちの何れか1項に記載のインクジェット記録装置。
【請求項7】
前記解析処理部は、前記インク供給装置に設けられた温度検出器で検出されたインク温度、前記インク供給装置のインクヘッドに設けられた温度検出器で検出されたヘッド温度、環境温度、および環境湿度の少なくとも1つに基づいて前記必要吐出回数を更新する
請求項3~6のうちの何れか1項に記載のインクジェット記録装置。
【請求項8】
前記制御装置は、
前記解析処理部で前記吐出不良発生ノズルと判定されたノズルが、予め設定された個数に達した場合に、前記割り込み画像を形成するとの判断を行う駆動判断部を有する
請求項1~7のうちの何れか1項に記載のインクジェット記録装置。
【請求項9】
前記インク供給装置は、前記記録媒体の搬送方向に対して垂直な搬送幅方向にわたって前記複数のノズルを配列させた
請求項1~8のうちの何れか1項に記載のインクジェット記録装置。
【請求項10】
前記制御装置による前記割り込み画像の形成を含む前記繰り返し画像の制御の実施を、ユーザーに報知するための報知部を備えた
請求項1~9のうちの何れか1項に記載のインクジェット記録装置。
【請求項11】
前記制御装置に対して、前記割り込み画像の形成を含む前記繰り返し画像の制御の実施を許可するための操作部を備えた
請求項10に記載のインクジェット記録装置。
【請求項12】
前記割り込み画像の形成における前記吐出不良発生ノズルからのインクの吐出回数を設定するための操作部を備えた
請求項1~11のうちの何れか1項に記載のインクジェット記録装置。
【請求項13】
長尺シート状の記録媒体を搬送する搬送装置と、前記搬送装置で搬送される記録媒体に面して配列された複数のノズルを有し、前記複数のノズルから前記記録媒体にインクを吐出して画像を形成するインク供給装置と、前記記録媒体に形成する画像に関する画像情報に基づいて、前記ノズルからのインクの吐出を制御する制御装置とを備えたインクジェット記録装置の制御方法であって、
前記制御装置の解析処理部は、前記記録媒体に繰り返し画像を形成する際、前記画像情報に基づいて前記複数のノズルについてインクの増粘による吐出不良が発生するか否かを判断し、
前記制御装置の駆動制御部は、前記解析処理部において吐出不良が発生すると判断された吐出不良発生ノズルからのインク吐出によって、前記繰り返し画像の途中に割り込み画像を形成するための制御を実施し、割り込み画像と繰り返し画像との間に、インク吐出のない空白部を設ける
インクジェット記録装置の制御方法。
【請求項14】
長尺シート状の記録媒体を搬送する搬送装置と、前記搬送装置で搬送される記録媒体に面して配列された複数のノズルを有し、前記複数のノズルから前記記録媒体にインクを吐出して画像を形成するインク供給装置と、前記記録媒体に形成する画像に関する画像情報に基づいて、前記ノズルからのインクの吐出を制御する制御装置とを備えたインクジェット記録装置の制御プログラムであって、
前記制御装置の解析処理部に対して、前記記録媒体に繰り返し画像を形成する際、前記画像情報に基づいて前記複数のノズルについてインクの増粘による吐出不良が発生するか否かを判断させ、
前記制御装置の駆動制御部に対して、前記解析処理部において吐出不良が発生すると判断された吐出不良発生ノズルからのインク吐出によって、前記繰り返し画像の途中に割り込み画像を形成するための制御を実施させ、割り込み画像と繰り返し画像との間に、インク吐出のない空白部を設けさせる
インクジェット記録装置の制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェット記録装置、インクジェット記録装置の制御方法、およびインクジェット記録装置の制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ライン型のインクジェット記録装置において、インクの吐出不良を防止するための技術として、次のような技術が開示されている。この技術は、吐出データに基づきノズル毎の液体の増粘度合を求め、前記ノズルにおける液体の増粘度合が予め定められた所定の状態となった場合に、前記ノズルから前記吐出データに基づき相対的に最も小さい小ドットが形成されるべきところを、前記小ドットよりも相対的に大きいドットを吐出させる。これにより、液体噴射動作中にフラッシング動作を行うことが困難なライン型の液体吐出装置であっても、ノズルにおける液体の増粘状態によらず、特に増粘の影響を受けやすく、着弾位置ずれが生じやすい小ドットを形成する場合の液滴の量や飛翔速度を目標値に近い状態に維持することができる、というものである(下記特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-36930号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような構成のインクジェット記録装置では、小ドットが形成されるべきところに、それよりも相対的に大きいドットが形成されることになり、このことが画像の形成精度の低下を招く要因となる。
【0005】
そこで本発明は、画像の形成精度を良好に維持しつつ、インクの吐出不良を防止することが可能なインクジェット記録装置、インクジェット記録装置の制御方法、およびインクジェット記録装置の制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このような目的を達成するための本発明は、記録媒体を搬送する搬送装置と、前記搬送装置で搬送される記録媒体に面して配列された複数のノズルを有し、前記複数のノズルから前記記録媒体にインクを吐出して画像を形成するインク供給装置と、前記記録媒体に形成する画像に関する画像情報に基づいて、前記ノズルからのインクの吐出を制御する制御装置とを備え、前記制御装置は、前記記録媒体に繰り返し画像を形成する際、前記画像情報に基づいて前記複数のノズルについてインクの増粘による吐出不良が発生するか否かを判断する解析処理部と、前記解析処理部において吐出不良が発生すると判断された吐出不良発生ノズルからのインク吐出によって、前記繰り返し画像の途中に割り込み画像を形成するための制御を実施する駆動制御部とを有するインクジェット記録装置である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、画像の形成精度を良好に維持しつつ、インクの吐出不良を防止することが可能なインクジェット記録装置、インクジェット記録装置の制御方法、およびインクジェット記録装置の制御プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態に係るインクジェット記録装置の構成図である。
図2】実施形態に係るインクジェット記録装置の要部を上方から見た模式図である。
図3】実施形態に係るインクジェット記録装置に設けられたヘッドユニットの底面図である。
図4】実施形態に係るインクジェット記録装置によって形成するジョブ画像の一例を説明する図である。
図5】実施形態に係るインクジェット記録装置によってジョブ画像中に形成する割り込み画像を説明する図である。
図6】解析処理部が保持する解析用の判定値を説明する図である。
図7】実施形態に係るインクジェット記録装置の制御方法を示すフローチャート(その1)である。
図8】実施形態に係るインクジェット記録装置の制御方法を示すフローチャート(その2)である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を適用したインクジェット記録装置、インクジェット記録装置の制御方法、およびインクジェット記録装置の制御プログラムの実施の形成を説明する。
【0010】
≪インクジェット記録装置≫
図1は実施形態に係るインクジェット記録装置1の構成図であって、インクジェット記録装置1を側方から見た図である。また図2は、実施形態に係るインクジェット記録装置1の要部を上面から見た模式図である。これらの図に示すように、インクジェット記録装置1は、媒体搬送装置10、インク供給装置20、制御装置30、および操作表示装置40を備えている。これらは、次のように構成されている。
【0011】
<媒体搬送装置10>
媒体搬送装置10は、記録媒体Pを所定方向に搬送するためのものである。この媒体搬送装置10は、例えばベルト搬送装置であって、駆動ローラー11、従動ローラー12、およびこれらに張架された無端ベルト13を備え、駆動ローラー11の回転によって無端ベルト13を周回動作させる。無端ベルト13は、駆動ローラー11と従動ローラー12との間の外周面部分が、記録媒体Pの載置面13sとなっている。無端ベルト13は、載置面13s上に供給された記録媒体Pを、載置面13sに対して吸着した状態で無端ベルト13の周回方向に搬送する。
【0012】
以下においては、載置面13sにおける無端ベルト13の周回方向を、記録媒体Pの搬送方向xとする。また、無端ベルト13の載置面13s内において、搬送方向xと垂直な方向を搬送幅方向yとする。
【0013】
このような媒体搬送装置10によって搬送される記録媒体Pは、長尺のシート状のものであることとする。このような記録媒体Pは、例えばロールから巻き出されてロールに巻き取られる途中で媒体搬送装置10に供給されるか、または折りたたまれた状態から媒体搬送装置10に供給されてもよい。このような記録媒体Pは、普通紙や塗工紙といった紙のほか、布帛またはシート状の樹脂等、シート状の主面に着弾したインクを定着させることが可能な種々の材質のものであってよい。
【0014】
<インク供給装置20>
インク供給装置20は、媒体搬送装置10によって搬送される記録媒体Pに対してインクを供給するためのものである。このインク供給装置20は、記録媒体Pの搬送方向xに沿って配置された複数のヘッドユニット21を備えている。本実施の形態におけるインクジェット記録装置1では、一例としてイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色のインクにそれぞれ対応する4つのヘッドユニット21y、21m、21c、21kが、記録媒体Pの搬送方向xの上流側から順に、所定の間隔で並ぶように配列されている。またインク供給装置20はこのような一例に限定されず、4つのヘッドユニット21y、21m、21c、21kに対して、さらに青、オレンジ、赤、グレーなどの特色に対応するヘッドユニットを追加し、5色~8色の各色に対応するヘッドユニットを配列した構成であってもよい。
【0015】
図3は、実施形態に係るインクジェット記録装置に設けられたヘッドユニット21の底面図であり、図1および図2に示したヘッドユニット21のうちの1つを、媒体搬送装置10に対向する面側から見た図である。
【0016】
図3に示すように、ヘッドユニット21は、媒体搬送装置10側に向かう底面に沿って複数のインクヘッド22を配列したものである。ここではヘッドユニット21の一例として、記録媒体Pの搬送方向xに対して垂直な搬送幅方向yに配列された4個のインクヘッド22の列が互い違いに2列配置された構成となっている。各インクヘッド22の媒体搬送装置10に向かう面は、ノズル面22aであって、複数のインク吐出用のノズル22bのノズル開口が配列されている。
【0017】
ここで各インクヘッド22は、インクを貯留するインク室と、インク室の底面に設けられたヘッドチップ、および駆動回路基板などを有する。このうちヘッドチップは、インク液滴吐出のための駆動源として圧電アクチュエータを用いたピエゾ方式のものの他、サーマル方式のものであってもよい。このようなヘッドチップは、基板材の厚み方向に複数のノズル22bを形成したノズル基板を有する。このようなノズル基板の基板面が、上述したノズル面22aとなっている。またヘッドチップは、上述したインク室と各ノズル22bとを個別に連通するインク圧力室またはインク加熱室を有する素子基板を備えている。これにより、各ノズル22bからのインク吐出が、個別に制御される構成となっている。
【0018】
さらに各インクヘッド22には、ヘッド温度検出器23が設けられており、インクヘッド22のノズル22b内に保持されたインクの温度が間接的に検知できる構成となっている。
【0019】
図1および図2に戻り、各ヘッドユニット21は、各色のインクを収容したインクタンク24を備える。インクタンク24は、各ヘッドユニット21に設けられたインクヘッド22に各色のインクを供給する。各インクタンク24には、内部に貯留されたインクの温度を検知するためのインク温度検出器25が設けられている。
【0020】
また特に、以上説明した構成の各ヘッドユニット21は、ライン型のものであることとする。ライン型の各ヘッドユニット21は、媒体搬送装置10で搬送される記録媒体Pの搬送幅方向yを覆う大きさで設けられており、記録媒体Pのほぼ全面にインクを供給可能な構成となっている。
【0021】
<制御装置30>
制御装置30は、媒体搬送装置10およびインク供給装置20の駆動を制御するためのものであって、マイクロコンピューターなどの計算機によって構成されている。計算機は、CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を備える。さらに、計算機は、不揮発性ストレージおよびネットワークインタフェースを備えてもよい。
【0022】
このような制御装置30において実施する制御のうちの一つは、以降に説明するインクジェット記録装置1の制御方法において詳細に説明する特徴的な制御である。このような特徴的な制御の手順は、インクジェット記録装置1の各部の動作を制御するための制御プログラムとして、ROMに保存されたプログラムであるか、または外部装置からRAMまたは不揮発性ストレージにロードされた保存されたプログラムである。この制御プログラムは、以降のインクジェット記録装置の制御方法において説明するステップを計算機に実行させる。
【0023】
このような制御装置30は、機能的要素として、駆動判断部31、解析処理部32、および駆動制御部33を備える。次に、これらの構成要素の機能を説明する。
【0024】
[駆動判断部31]
駆動判断部31は、操作表示装置40や他の外部装置からの入力情報に基づいて、解析処理部32および駆動制御部33に対する指示の判断を実施する。この駆動判断部31による判断の手順は、以降のインクジェット記録装置の制御方法において詳細に説明する。
【0025】
[解析処理部32]
解析処理部32は、ジョブの画像形成中に割り込み画像を形成するための情報解析を行う。図4は、実施形態に係るインクジェット記録装置1によって形成するジョブ画像100の一例を説明する図である。図4に示すように、インクジェット記録装置1が、ジョブで形成する画像は、繰り返しパターンを連続させた画像であることとする。以下、繰り返しパターンを連続させた画像を、ジョブ画像100と称する。
【0026】
また割り込み画像とは、このようなジョブ画像中に挿入する画像である。図5は、実施形態に係るインクジェット記録装置1によってジョブ画像100中に形成する割り込み画像101を説明する図である。図5に示すように、インクジェット記録装置1は、ジョブ画像100の途中に、所定のサイクル[C]で割り込み画像101を形成する。この割り込み画像101は、図1図3を参照し、各インクヘッド22における各ノズル22b中のインクの粘度を所定値以下に保つために形成する画像である。
【0027】
ここで、インクヘッド22における各ノズル22b(図3参照)の内部のインクは、ノズル22bが開口するノズル開口の部分において大気に暴露されている。このため、各ノズル22bの内部のインクは、ノズル開口において、時間経過とともに溶媒成分が蒸発して粘度が上昇(増粘)する。そして、各ノズル22bのノズル開口において、ある程度にまでインクの粘度が上昇すると、そのノズル22bからのインクの吐出が不安定となり、インクの吐出不良が発生する。
【0028】
またジョブ画像の形成においては、複数のノズル22b間でインクの吐出頻度に差があり、インクの吐出状態にも差が生じる。すなわち、ジョブ画像の形成においてインクの吐出の頻度が高いノズル22bは、インクの入れ替わり頻度が高く、ノズル開口においてインクが大気に暴露され続ける時間が短い。このため、インクの吐出不良が発生し難い。これに対して、ジョブ画像の形成においてインクの吐出の頻度が低いノズル22bは、インクの入れ替わり頻度が低く、ノズル開口においてインクが大気に暴露され続ける時間が長い。このため、インクの吐出不良が発生し易いのである。
【0029】
そこで解析処理部32は、上述したインクの吐出不良の防止を目的として、ジョブ画像の形成中に割り込み画像を形成するための解析処理を実施する。解析処理部32は、ジョブ画像に関する画像情報を、解析用の判定値に基づいて解析することにより、上述した割り込み画像の形成において、どのノズルからどの程度のインクを吐出させるかを算出する。
【0030】
このような解析処理部32は、解析用の判定値として、各ノズルからの必要吐出回数[Ns]を保持する。図6は、解析処理部32が保持する解析用の判定値を説明する図である。この図に示す必要吐出回数[Ns]は、上述したインクの増粘に起因する各ノズルからのインクの吐出不良を防止することが可能な値であって、安定したインクの吐出が可能なインクの吐出頻度である。このような必要吐出回数[Ns]は、予め設定された所定時間において必要とする、各ノズルからの最低吐出回数である。
【0031】
また各色のインクは、色毎に組成が異なるため、経時的な増粘の速度が異なる。したがって必要吐出回数[Ns]は、図示したように、イエローY、マゼンタM、シアンC、および黒Kの色毎に、個別に必要吐出回数[Nsy]、[Nsm]、[Nsc]、[Nsk]が設定されることが好ましい。なお、必要吐出回数[Ns]が設定される所定時間は、図5を参照し、ジョブ画像100中において割り込み画像101が形成されるサイクル[C]に相当する。このため、この所定時間は、各ノズルの吐出不良を防止できる程度の範囲内において、長く設定されることが好ましい。
【0032】
以上のような各ノズルからの必要吐出回数[Ns]は、例えば予備実験、またはシミュレーションの実施によって得られた値であることとする。またこの必要吐出回数[Ns]は、外部装置または以降に説明する操作表示装置40(図1参照)の操作によって、制御装置30に入力された値であることとする。
【0033】
図1に戻り、この解析処理部32は、解析用の判定値である必要吐出回数[Ns]を、インク温度、ヘッド温度、環境温度、および環境湿度の少なくとも何れか一つの値に応じて更新する構成であってもよい。これらの値は、大気に暴露された部分のインクの粘度の上昇に影響を及ぼす値である。例えば、インク温度、ヘッド温度、および環境温度は、高い値であるほど、インクの増粘速度を速める。一方、環境湿度は、低い値であるほど、インクの増粘速度を速める。
【0034】
そこで解析処理部32は、インク温度、ヘッド温度、環境温度、および環境湿度が基準値の場合の値として、必要吐出回数[Ns]を保持する。そして、インク温度、ヘッド温度、および環境温度の何れかの値を、判定値を更新するための条件値として得た場合に、得られた条件値が基準値よりも高ければ、必要吐出回数[Ns]を増加させる。一方、解析処理部32は、環境温度を条件値として得た場合に、得られた値が基準値よりも高ければ、必要吐出回数[Ns]を減少させる。
【0035】
なお解析処理部32は、予め、以上のような条件値の値に対して関連付けして各必要吐出回数[Ns]を保持していてもよい。この場合、解析処理部32は、解析処理の実施に際して、条件値に関連付けされた必要吐出回数[Ns]を選択すればよい。
【0036】
このように、解析処理部32が、解析用の判定値である必要吐出回数[Ns]を、インク温度、ヘッド温度、環境温度、および環境湿度の少なくとも何れか一つの値に応じた値とする構成であれば、より正確な制御を実施することができる。
【0037】
なおこの場合、図1を参照し、解析処理部32は、インクタンク24に設けたインク温度検出器25からインク温度を取得し、インクヘッド22に設けたヘッド温度検出器23からヘッド温度を取得すればよい。また解析処理部32は、インクジェット記録装置1が配置された環境下に設けられた温度計や湿度計から、環境温度および環境湿度を取得すればよい。なお、環境温度および環境湿度は、外部装置や以降に説明する操作表示装置40から入力した値であってもよい。
【0038】
以上のような解析処理部32によって実施される解析の手順は、以降のインクジェット記録装置の制御方法において詳細に説明する。
【0039】
[駆動制御部33]
駆動制御部33は、次に説明する操作表示装置40からの操作と、駆動判断部31での判断および解析処理部32での解析結果とに基づいて、媒体搬送装置10およびインク供給装置20の駆動を制御する。この駆動制御部33による制御の手順は、以降のインクジェット記録装置の制御方法において詳細に説明する。
【0040】
<操作表示装置40>
操作表示装置40は、このインクジェット記録装置1を用いて実施される画像形成に関する各種の設定を入力する部分である。このような操作表示装置40は、例えば操作部と、報知部としての表示部とを備えており、操作部での操作の内容を表示部で表示する。また操作表示装置40は、報知部として、スピーカーなどを備えていてもよい。このような操作表示装置40は、制御装置30との間でデータの受け渡しのための通信が可能なパーソナルコンピューターや、プリンターコントローラーなどの外部装置であってもよい。
【0041】
≪インクジェット記録装置の制御方法≫
図7は、実施形態に係るインクジェット記録装置の制御方法を示すフローチャート(その1)である。このフローチャートに示すインクジェット記録装置の制御方法は、図1図6を用いて説明したインクジェット記録装置1の制御装置30において実施される制御方法であって、制御装置30に保持された制御プログラムに基づいて実行される手順である。以下、図7のフローチャートに沿って、先の図1図6および必要に応じた他の図を参照しつつ、インクジェット記録装置1の制御方法の手順を説明する。
【0042】
<ステップS1>
ステップS1において、駆動判断部31は、操作表示装置40から画像形成のジョブの開始が入力されたか否かを判断する。駆動判断部31は、操作表示装置40から画像形成のジョブの開始が入力された(YES)と判断されるまで処理を繰り返し、入力された(YES)と判断した場合に次のステップS2に進む。
【0043】
<ステップS2>
ステップS2において、解析処理部32は、ジョブで形成する画像についての画像情報の解析処理を実施する。この際、解析処理部32は、ジョブで形成する画像についての画像情報を取得する。このジョブで形成する画像は、上述したジョブ画像であって、繰り返しパターンを連続させた画像であることとする。また、ここで取得する画像情報は、例えば各ノズルからのインク吐出のタイミングを示す信号情報であることとする。
【0044】
次に、解析処理部32は、予め保持した解析用の判定値に基づいて、取得した画像情報の解析処理を実施する。
【0045】
図8は、実施形態に係るインクジェット記録装置の制御方法を示すフローチャート(その2)であって、図7におけるステップS2の解析処理の手順を示す図である。以下、図8のフローチャートに基づいて、先の図1図6および必要に応じた他の図を参照しつつ、解析処理部32が実施する解析処理の手順を説明する。
【0046】
[ステップS201]
ステップS201において、解析処理部32は、例えばノズル番号[n]=1の処理を実施する。
【0047】
[ステップS202]
ステップS202において、解析処理部32は、画像情報に基づいて、ノズル番号[n]のノズルがインク吐出有りのノズルであるか否かの判断を実施する。この場合、解析処理部32は、画像情報に基づいて、ノズル番号[n]のノズルが、ジョブ画像の形成において、1度でもインク吐出するタイミングを有する場合には、インク吐出有り(YES)と判断してステップS203に進む。
【0048】
一方、解析処理部32は、画像情報に基づいて、ノズル番号[n]のノズルが、ジョブ画像の形成において、1度もインク吐出するタイミングを有していない場合には、インク吐出無し(NO)と判断してステップS203aに進む。一例として、図4に示したジョブ画像100のように、記録媒体Pの幅方向の両縁部にインクによる着色のない領域[d]があれば、この領域[d]に対応するノズルは、1度もインク吐出するタイミングを有しておらず、インク吐出無し(NO)と判断される。
【0049】
[ステップS203a]
ステップS203aにおいて、解析処理部32は、ノズル番号[n]のノズルを、判定外のノズルとして分類し、ステップS207に進む。
【0050】
[ステップS203]
ステップS203において、解析処理部32は、下記式(1)に示すように、ノズル番号[n]のノズルからの所定時間内におけるインクの吐出回数[Nn]が、判定値である必要吐出回収[Ns]以上であるか否かの判断を実施する。解析処理部32は、取得した画像情報に基づいて、ノズル番号[n]のノズルからの所定時間内におけるインクの吐出回数[Nn]を検出してこの判断を実施する。
吐出回数[Nn]≧必要吐出回収[Ns]…式(1)
【0051】
またこの際、解析処理部32は、ノズル番号[n]のノズルが、何れの色のインクを吐出するノズルであるのかによって、インク吐出の頻度と比較するインク色の必要吐出回収[Ns]を選択してこの判断を実施する。また解析処理部32は、この判断に先立ち、解析用の判定値である必要吐出回数[Ns]を、インク温度、ヘッド温度、環境温度、および環境湿度の少なくとも何れか一つの値に応じて更新するか、または選択してもよい。
【0052】
解析処理部32は、この吐出回数[Nn]が、必要吐出回収[Ns]以上である(YES)と判断した場合には、ステップS204に進む。一方、この吐出回数[Nn]が、必要吐出回収[Ns]以上ではない(NO)と判断した場合には、ステップS205に進む。
【0053】
[ステップS204]
ステップS204において、解析処理部32は、ノズル番号[n]のノズルを、吐出不良なしノズルとして分類し、ステップS207に進む。
【0054】
[ステップS205]
ステップS205において、解析処理部32は、ノズル番号[n]のノズルを、吐出不良発生ノズルとして分類し、ステップS206に進む。
【0055】
[ステップS206]
ステップS206において、解析処理部32は、下記式(2)に示すように、ノズル番号[n]のノズルの割り込み吐出回数[Mn]を算出する。その後ステップS207に進む。
割り込み吐出回数[Mn]=必要吐出回収[Ns]-吐出回数[Nn]…式(2)
【0056】
[ステップS207]
ステップS207において、解析処理部32は、全てのノズルについての分類を完了したか否かの判断を実施し、完了した(YES)と判断した場合には解析処理を終了させる。一方、完了していない(NO)と判断した場合には、ステップS208に進む。
【0057】
[ステップS208]
ステップS208において、解析処理部32は、ノズル番号[n]=[n]+1の処理を実施し、ステップS202に戻って以降のステップを続けて実施する。
【0058】
<ステップS3>
図7に戻り、ステップS3において、駆動判断部31は、解析処理部32におけるステップS2での解析処理において、吐出不良発生ノズルに分類されたノズルがないか否かの判断を実施する。そして、吐出不良発生ノズルに分類されたノズルがない(YES)と判断された場合には、ステップS4に進む。一方、吐出不良発生ノズルに分類されたノズルが1つでもある場合(NO)には、ステップS5に進む。
【0059】
なお、このステップS3において、駆動判断部31は、吐出不良発生ノズルに分類されたノズルの個数が、予め設定された個数に達したか否かの判断を実施してもよい。この場合、予め設定された個数に達していないと判断した場合は、ステップS4に進む。一方、予め設定された個数に達したと判断した場合は、ステップS5に進む。なお、この判断の基準となるノズルの個数は、操作表示装置40からの操作、または外部装置から入力された値であることとする。
【0060】
<ステップS4>
ステップS4において、駆動制御部33は、ジョブの画像形成を開始する。この場合、駆動制御部33は、ステップS2の解析処理に際して取得した画像情報に基づいて、媒体搬送装置10とインク供給装置20とを駆動する。そして、図4に示すように、記録媒体Pに対し、繰り返しパターンを連続させたジョブ画像100の形成を実施し、その後処理を終了させる。
【0061】
なお、このステップS4におけるジョブの画像形成に先だって、全てのノズルにインクの吐出不良がないことを確認するためのフラッシング動作が実施されていることとする。
【0062】
<ステップS5>
ステップS5において、駆動制御部33は、操作表示装置40に対して割り込み画像の挿入の報知を実施させる。これにより操作表示装置40は、例えばその表示部に対して、ジョブ画像に対する割り込み画像の挿入を知らせる表示を行う。この際、操作表示装置40は、その表示部に対して、割り込み画像を挿入させたジョブ画像のイメージ図を表示するようにしてもよい。
【0063】
またさらに、駆動制御部33は、操作表示装置40に対して吐出不良発生ノズルについて算出された割り込み吐出回数[Mn]を報知させ、操作表示装置40からの操作によって吐出不良発生ノズルからの割り込み吐出回数[Mn]を設定可能としてもよい。この場合、ユーザーは、算出された割り込み吐出回数[Mn]を確認したうえで、割り込み吐出回数[Mn]を、新たに設定することができる。この設定においては、算出された割り込み吐出回数[Mn]よりも大きな値を設定可能とする。
【0064】
<ステップS6>
ステップS6において、駆動判断部31は、操作表示装置40から画像形成のジョブの開始が入力されたか否かを判断する。駆動判断部31は、操作表示装置40から画像形成のジョブの開始が入力された(YES)と判断した場合には、ステップS7に進む。一方、駆動判断部31は、操作表示装置40から画像形成のジョブの開始が入力されなかった(NO)と判断した場合には、ステップS8に進む。
【0065】
<ステップS7>
ステップS7において、駆動制御部33は、割り込み画像付きジョブの画像形成を開始する。この場合、駆動制御部33は、ステップS2の解析処理に際して取得した画像情報と、ステップS2の解析処理で算出した割り込み吐出回数[Mn](ステップS206)とに基づいて、媒体搬送装置10とインク供給装置20とを駆動する。なお、ステップS5で説明したように、割り込み吐出係数[Mn]を新たに設定する操作が行われた場合には、新たに設定された割り込み吐出係数[Mn]に基づいてインク供給装置20を駆動する。
【0066】
これにより、図5に示すように、記録媒体Pに対し、繰り返しパターンを連続させたジョブ画像100の途中に、割り込み画像101を挿入させた画像の形成を実施する。
【0067】
この際、割り込み画像101は、必要吐出回収[Ns]の基準となる所定時間に相当するサイクル[C]で、ジョブ画像100の形成中に挿入される。また割り込み画像101の形成においては、ステップS2の解析処理において、吐出不良発生ノズルに分類された各ノズルから、そのノズルに対して算出された割り込み吐出回数[Mn]以上の回数でインクを吐出させる。
【0068】
そして、記録媒体Pの搬送方向xにおける割り込み画像101の形成長さ[C1]は、各吐出不良発生ノズルから割り込み吐出回数[Mn]以上のインク吐出を実施できる大きさであればよい。また、ジョブ画像100と、割り込み画像101との区別を明確にするために、ジョブ画像100と、割り込み画像101との間に、インク吐出のない空白部を設けてもよい。
【0069】
なお、各吐出不良発生ノズルからのインク吐出の回数は、割り込み吐出回数[Mn]以上であればよいため、全ての吐出不良発生ノズルからのインク吐出の回数を同一としてもよく、また予め設定された画像となるように調整してもよい。ただし、インクの消費量を抑える観点からは、吐出不良発生ノズルからのインク吐出の回数は、それぞれについて算出された割り込み吐出回数[Mn]とすることが好ましい。また同様の観点から、判定外ノズルおよび吐出不良なしノズルに分類されたノズルからは、インクの吐出を行わないことが好ましい。
【0070】
なお、このステップS7における割り込み画像付きジョブの画像形成に先だって、全てのノズルにインクの吐出不良がないことを確認するためのフラッシング動作が実施されていることとする。
【0071】
以上のように、割り込み画像101を挿入させたジョブ画像100の形成が終了した後には、処理を終了させる。
【0072】
<ステップS8>
ステップS8において、駆動制御部33は、操作表示装置40に対してジョブ中止の報知を実施させる。これにより操作表示装置40は、例えばその表示部に対して、ジョブの中止を知らせる表示を行ない、処理を終了させる。
【0073】
≪実施形態の効果≫
以上説明したように、実施形態のインクジェット記録装置1によれば、ジョブ画像100の形成の途中に、インクの吐出不良が発生すると予測される吐出不良発生ノズルからインクを吐出させた割り込み画像101の形成が実施される。このため、割り込み画像101の形成によってインクの吐出不良を防止しつつ、ジョブ画像100の形成においては、画像情報に基づくインク吐出を実施することで画質の良好なジョブ画像100を得ることができる。この結果、記録媒体Pの搬送幅方向yにわたってヘッドユニット21が設けられたライン型のインクジェット記録装置1においてジョブ画像の形成精度を良好に維持しつつ、インクの吐出不良を防止することが可能である。
【0074】
なお、以上の説明した実施形態においては、解析処理部32が処理する画像情報は、インク吐出のタイミングを示す信号情報であることとした。しかしながら画像情報がこれに限定されることはなく、インク吐出のタイミングを示す信号情報に変換される前の情報であってもよい。この場合、解析処理部32は、画像情報に基づいて繰り返しのジョブ画像における色情報を解析することで、インクの吐出不良が発生するノズル(インクの色とアドレス)を予測して割り込み画像を作成する。また解析処理部32は、繰り返しのジョブ画像に対して、作成した割り込み画像を所定サイクルで挿入した画像情報を作成すればよい。
【符号の説明】
【0075】
1…インクジェット記録装置
10…媒体搬送装置
20…インク供給装置
21…ヘッドユニット
22…インクヘッド
22b…ノズル
23…ヘッド温度検出器
25…インク温度検出器
30…制御装置
31…駆動判断部
32…解析処理部
33…駆動制御部
40…操作表示装置
100…ジョブ画像(繰り返し画像)
101…割り込み画像
[Mn]…割り込み吐出回数
[Nn]…吐出回数
[Ns]…必要吐出回数
P…記録媒体
x…搬送方向
y…搬送幅方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8