IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ コニカミノルタ株式会社の特許一覧

特許7468005画像形成装置、画像形成方法およびプログラム
<>
  • 特許-画像形成装置、画像形成方法およびプログラム 図1
  • 特許-画像形成装置、画像形成方法およびプログラム 図2
  • 特許-画像形成装置、画像形成方法およびプログラム 図3
  • 特許-画像形成装置、画像形成方法およびプログラム 図4
  • 特許-画像形成装置、画像形成方法およびプログラム 図5
  • 特許-画像形成装置、画像形成方法およびプログラム 図6
  • 特許-画像形成装置、画像形成方法およびプログラム 図7
  • 特許-画像形成装置、画像形成方法およびプログラム 図8
  • 特許-画像形成装置、画像形成方法およびプログラム 図9
  • 特許-画像形成装置、画像形成方法およびプログラム 図10
  • 特許-画像形成装置、画像形成方法およびプログラム 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-08
(45)【発行日】2024-04-16
(54)【発明の名称】画像形成装置、画像形成方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   B41J 2/205 20060101AFI20240409BHJP
   B41J 2/01 20060101ALI20240409BHJP
【FI】
B41J2/205
B41J2/01 451
B41J2/01 201
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020041838
(22)【出願日】2020-03-11
(65)【公開番号】P2021142681
(43)【公開日】2021-09-24
【審査請求日】2023-02-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000925
【氏名又は名称】弁理士法人信友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】百瀬 淳美
【審査官】大浜 登世子
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-050751(JP,A)
【文献】特開平10-290366(JP,A)
【文献】特開平05-301339(JP,A)
【文献】特開2004-277995(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 2/01 - 2/215
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
インク吐出ヘッドにより布帛にインクを吐出することで印画を行う画像形成装置であって、
画像が印画されていない状態の前記布帛の周期的特徴としての空間周波数を取得する媒体特徴取得部と、
前記媒体特徴取得部が取得した前記布帛の空間周波数の内で、所定の強度を超える空間周波数帯を除く部分に、空間周波数のピークを持つディザマトリクスを用いて画像を印画する印画モードを選択して、画像を印画する際の印画パラメータを決定する制御部と、
前記制御部の制御で、画像データに基づいて前記インク吐出ヘッドを動作させることにより、前記印画パラメータで前記布帛に画像を印画するヘッド駆動部と、を備え、
前記媒体特徴取得部は、前記布帛をスキャンした画像を周波数解析して、周期的構造としての空間周波数を算出すると共に、前記布帛をスキャンした画像から前記周期的構造を取得する上で、表面の汚れ、布の継ぎ目、水分の残りのいずれかの異常値が検出される場合、異常値が検出される箇所を、前記周波数解析する箇所から除外する
画像形成装置。
【請求項2】
前記印画モードは、オペレーションパネルで受け付けた操作に基づいて前記制御部で決定される
請求項に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記布帛の周期的特徴である周期的構造に基づいて、前記ヘッド駆動部が印画する際に使用するディザマトリクスを決定する
請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記媒体特徴取得部は、前記布帛の周期的構造としての空間周波数を取得し、
前記制御部は、前記媒体特徴取得部が取得した空間周波数の内で、所定の強度を超える空間周波数帯を除く部分に、空間周波数のピークを持つように、ディザマトリクスを決定する
請求項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記制御部の制御で、前記媒体特徴取得部が取得した空間周波数の内で、所定の強度を超える空間周波数帯を除く部分に、空間周波数のピークを持つように、ディザマトリクスを再配置する
請求項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記ヘッド駆動部は、前記布帛の周期的特徴である周期的構造に基づいて印画時の液量を決定する
請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項7】
インク吐出ヘッドにより布帛にインクを吐出することで、画像を印画処理する画像形成方法であって、
画像が印画されていない状態の前記布帛の周期的特徴としての空間周波数を取得する媒体特徴取得処理と、
前記媒体特徴取得処理により取得した前記布帛の空間周波数の内で、所定の強度を超える空間周波数帯を除く部分に、空間周波数のピークを持つディザマトリクスを用いて画像を印画する印画モードを選択して、画像形成する際の印画パラメータを決定する制御処理と、
画像データに基づいて前記インク吐出ヘッドを選択的に動作させることで、前記印画パラメータで前記布帛に画像を印画する画像形成処理と、を含み、
前記媒体特徴取得処理では、前記布帛をスキャンした画像を周波数解析して、周期的構造としての空間周波数を算出すると共に、前記布帛をスキャンした画像から前記周期的構造を取得する上で、表面の汚れ、布の継ぎ目、水分の残りのいずれかの異常値が検出される場合、異常値が検出される箇所を、前記周波数解析する箇所から除外する
画像形成方法。
【請求項8】
画像形成装置によって布帛に画像を印画するための処理を、コンピュータに実行させるプログラムであって、
画像が印画されていない状態の前記布帛の周期的特徴としての空間周波数を取得する媒体特徴取得手順と、
前記媒体特徴取得手順で取得した前記布帛の空間周波数の内で、所定の強度を超える空間周波数帯を除く部分に、空間周波数のピークを持つディザマトリクスを用いて画像を印画する印画モードを選択して、画像形成する際の印画パラメータを決定する制御手順と、
画像データに基づいて、インクを前記布帛に吐出させるインク吐出ヘッドを動作させることで、前記印画パラメータで前記布帛に画像を印画する画像形成手順と、を前記コンピュータに実行させるプログラムであり、
媒体特徴取得手順では、前記布帛をスキャンした画像を周波数解析して、周期的構造としての空間周波数を算出すると共に、前記布帛をスキャンした画像から前記周期的構造を取得する上で、表面の汚れ、布の継ぎ目、水分の残りのいずれかの異常値が検出される場合、異常値が検出される箇所を、前記周波数解析する箇所から除外する
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、画像形成方法およびプログラムに関し、特に布に画像形成を行う場合に適用される技術に関する。
【背景技術】
【0002】
インクジェットプリンタなどの画像形成装置として、布に印画するものが開発されている。インクジェットプリンタを使って布に印画することで、従来の布への印画時に必要であった製版などの工程が不要となり、迅速かつ手軽に低コストで布への印画を行うことができる。
【0003】
ところで、インクジェット方式の画像形成装置の場合、インクの吐出量は限られた段階数にしか制御できないため、連続的な階調の画像データを印画する際には、画像データをインクジェットヘッドで記録可能な階調数に変換するハーフトーン処理を行う必要がある。
例えば、ハーフトーン処理の一つとして知られているディザマトリクス処理では、256画素×256画素などのブロック単位で、元の画像の階調数に応じて、インクジェットヘッドがインクを吐出させるドットを選び、元の階調数が再現されるようにしている。
別のハーフトーン処理としては、階調の誤差を隣接した箇所に加算して行く誤差拡散処理がある。
【0004】
特許文献1には、インクジェットプリンタを使って布帛への印画を行う際に、プリントしたときに目立つ画像と生地の周期構造との干渉によるモアレパターンを目立たなくする処理を行う技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開平10-290366号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載されているように、布帛に印画する際には、織物である布帛の周期構造がプリントすべき画像の周期構造と干渉して、モアレパターンと称される模様が生じ、印画画像の品質を低下させることが知られている。
ここで、特許文献1の技術では、閾値マトリクス処理を行うマトリクスサイズとして、基本となるサイズ(基本マトリクスサイズ)を複数合わせた単位(拡張マトリクス)を用意し、基本マトリクスサイズより小さい単位(サブマトリクス)を使用している。このサブマトリクスを使用することで、基本マトリクスよりも大きな周期での周期性を持った閾値マトリクス処理が行われ、モアレパターンが人間の目に視認されなくなる。
【0007】
しかしながら、ディザ処理を行う閾値マトリクス時のマトリクスサイズを単純に大きくすると、入力画像データを印画用階調データに変換するハーフトーン処理時の演算処理量が増え、演算処理時に必要なメモリも大容量化し、好ましくない。
【0008】
本発明は、ディザマトリクスのような画像処理を行って布などの媒体に印画する際に、モアレのような画質劣化を生じさせることなく適切に印画できる画像形成装置、画像形成方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の画像形成装置は、インク吐出ヘッドにより布帛にインクを吐出することで印画を行う画像形成装置であって、画像が印画されていない状態の布帛の周期的特徴としての空間周波数を取得する媒体特徴取得部と、媒体特徴取得部が取得した布帛の空間周波数の内で、所定の強度を超える空間周波数帯を除く部分に、空間周波数のピークを持つディザマトリクスを用いて画像を印画する印画モードを選択して、画像を印画する際の印画パラメータを決定する制御部と、制御部の制御で画像データに基づいてインク吐出ヘッドを動作させることにより、印画パラメータで記録媒体に画像を印画するヘッド駆動部と、を備え、媒体特徴取得部は、布帛をスキャンした画像を周波数解析して、周期的構造としての空間周波数を算出すると共に、布帛をスキャンした画像から周期的構造を取得する上で、表面の汚れ、布の継ぎ目、水分の残りのいずれかの異常値が検出される場合、異常値が検出される箇所を、周波数解析する箇所から除外するようにした。
【0010】
また、本発明の画像形成方法は、インク吐出ヘッドにより布帛にインクを吐出することで、画像を印画処理する画像形成方法であって、画像が印画されていない状態の布帛の周期的特徴としての空間周波数を取得する媒体特徴取得処理と、媒体特徴取得処理により取得した布帛の空間周波数の内で、所定の強度を超える空間周波数帯を除く部分に、空間周波数のピークを持つディザマトリクスを用いて画像を印画する印画モードを選択して、画像形成する際の印画パラメータを決定する制御処理と、画像データに基づいてインク吐出ヘッドを選択的に動作させることで、印画パラメータで布帛に画像を印画する画像形成処理と、を含み、媒体特徴取得処理では、布帛をスキャンした画像を周波数解析して、周期的構造としての空間周波数を算出すると共に、布帛をスキャンした画像から周期的構造を取得する上で、表面の汚れ、布の継ぎ目、水分の残りのいずれかの異常値が検出される場合、異常値が検出される箇所を、前記周波数解析する箇所から除外するようにした。
【0011】
また、本発明のプログラムは、上述の画像形成方法の各処理を手順化して、コンピュータに実行させるものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、布の織りの空間周波数のような記録媒体の周期的特徴を取得して、印画パラメータを決定することで、適切な印画パラメータの設定が可能になり、記録媒体に特有の構造に依存したモアレ等の画像の劣化の発生を効果的に阻止できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の第1の実施の形態例による画像形成装置の構成例を示すブロック図である。
図2】本発明の第1の実施の形態例による画像形成装置の外観形状の構成例を示す斜視図である。
図3】本発明の第1の実施の形態例による画像形成装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図4】本発明の第1の実施の形態例によるスキャン部の構成例を示す斜視図である。
図5】本発明の第1の実施の形態例による画像形成装置で印画する記録媒体の一例を、表面を拡大して示す図である。
図6】本発明の第1の実施の形態例による画像形成処理の流れを示すフローチャートである。
図7】本発明の第1の実施の形態例による記録媒体の空間周波数とディザマトリクスの空間周波数の例を示す特性図である。
図8】本発明の第1の実施の形態例によるディザマトリクスのドットパターンの例を示す図である。
図9】記録媒体(布)の種類によって、入力階調と濃度の特性が変化する例を示す特性図である。
図10】本発明の第2の実施の形態例による画像形成処理の流れを示すフローチャートである。
図11】本発明の第2の実施の形態例による布種選択画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
<第1の実施の形態例>
以下、本発明の第1の実施の形態例を、図1図9を参照して説明する。
【0015】
[画像形成装置の構成]
まず、図2を参照して、本実施の形態例の画像形成装置100の全体構成を説明する。
画像形成装置100は、表面構造が周期的特徴を有する布などの記録媒体104に、インクジェットヘッドで画像を印画するものである。
画像形成装置100に供給される記録媒体104は、ローラ101,102の間に架け渡された無端状のベルト103により搬送される。図2では、記録媒体104が左上側から右下側に矢印Mで示す方向に搬送される。記録媒体104は、例えば横幅が数m程度である。記録媒体104の搬送は、画像形成装置100での記録媒体104への印画に連動して行われる。
なお、以下の説明では、記録媒体104の幅方向をX方向、このX方向と直交する搬送方向をY方向とする。
【0016】
ベルト103により搬送される記録媒体104の上には、搬送される順に、前処理ユニット110、第1ヘッドユニット120、第2ヘッドユニット130、第3ヘッドユニット140、第4ヘッドユニット150、及び後処理ユニット160が配置される。
【0017】
前処理ユニット110には、スキャン部111(図1)が配置される。スキャン部111は、印画前の記録媒体104の表面を読み取る処理を行う。スキャン部111における記録媒体104の表面を読み取る処理は、記録媒体104の不良の有無を判断する検品のための処理の他に、後述する記録媒体104の周期的特徴を検出する処理のためにも行われる。
【0018】
第1ヘッドユニット120、第2ヘッドユニット130、第3ヘッドユニット140、及び第4ヘッドユニット150には、それぞれ異なる色のインク吐出ヘッド121、131、141、151(図1)が配置されている。すなわち、第1ヘッドユニット120には、シアン(C)用のインク吐出ヘッド121が配置され、第2ヘッドユニット130には、マゼンタ(M)用のインク吐出ヘッド131が配置される。また、第3ヘッドユニット140には、イエロー(Y)用のインク吐出ヘッド141が配置され、第4ヘッドユニット150には、黒(K)用のインク吐出ヘッド151が配置される。各色のインク吐出ヘッド121、131、141、151には、例えばインクジェット方式のヘッドが使用される。
【0019】
それぞれのインク吐出ヘッド121、131、141、151は、所定のパターンで配列された複数のノズルを有しており、この複数のノズルの開口部から適切なタイミングでインクの液滴を吐出させて、記録媒体104のほぼ横幅全体に亘って印画を行うようにしている。あるいは、インク吐出ヘッド121、131、141、151は、各ヘッドユニット120~150内でX方向に移動可能として、記録媒体104の横幅よりも短い長さのヘッドとしてもよい。
【0020】
後処理ユニット160には、スキャン部(不図示)が配置される。この後処理ユニット160のスキャン部で読み取った画像により、各ヘッドユニット120~150でのインク吐出で記録媒体104に印画された画像が良品か否かの検品処理が行われる。
【0021】
また、画像形成装置100は、制御ユニット170を備える。制御ユニット170は、オペレーションパネル180を備え、印画状態の表示や各種操作指示を行う。制御ユニット170の構成については図1で説明する。
なお、制御ユニット170は、各ユニット110~160のいずれかと一体に構成してもよい。また、上述したヘッドユニット120~150の色構成はあくまでも一例であり、その他の色の組み合わせ、あるいはいずれか1色のヘッドユニットのみを配置するようにしてもよい。
【0022】
図1は、画像形成装置100の内部構成を示す機能ブロック図である。
画像形成装置100の制御ユニット170は、画像データ入力部171、入力画像処理部172、ハーフトーン処理部173、ヘッド駆動部174、印画制御部175、媒体特徴取得部176、周波数解析部177、印画モード選択部178、及びオペレーションパネル180を備える。
【0023】
画像データ入力部171には、記録媒体104に印画する画像データが、外部から入力される。
入力画像処理部172は、画像データ入力部171に入力した画像データを、印画するための画像データに変換する入力処理を行う。例えば、画像データ入力部171に入力された画像データの階調数が、画像形成装置100における印画により表現される階調数と異なる場合には、画像形成装置100における印画により表現される階調数に変換する処理が行われる。
【0024】
ハーフトーン処理部173は、入力画像処理部172で入力処理が行われた階調数の画像データを、インク吐出ヘッド121~151でのインク吐出量で表現するためのハーフトーン処理を行う。すなわち、インク吐出ヘッド121~151は、ノズルから液滴を吐出させる際の吐出量が、1ドットごとに1段階又は2段階などの限られた段階数の吐出量に制限される。このため、ハーフトーン処理部173は、ある程度の印画領域(複数ドットの領域)を使ってハーフトーン処理を行い、256階調などの複数階調を表現する。このハーフトーン処理では、決められたサイズのディザマトリクスを使って階調を表現するディザマトリクス方式や、階調誤差を隣接した領域に伝えて行く誤差拡散方式などが用いられる。ここでは、一例として、ディザマトリクス方式でハーフトーン処理を行うものとする。
【0025】
ハーフトーン処理部173がハーフトーン処理を行う際には、後述する印画モード選択部178により印画モードが選択される。例えばハーフトーン処理部173がディザマトリクス方式でハーフトーン処理を行う場合に、各階調値で選ばれるディザマトリクスのパターンとして、空間周波数が異なる複数のマトリクスが用意される。そして、印画モード選択部178は、複数用意された空間周波数のパターンのマトリクスの中からいずれかのマトリクスを選択する。なお、ディザマトリクスのパターンと空間周波数との関係の詳細は後述する。
【0026】
ヘッド駆動部174は、各色のインク吐出ヘッド121、131、141、151からのインク吐出量が、ハーフトーン処理部173で決定された各ドットのインク吐出量となるように、各色のインク吐出ヘッドの駆動を制御する。
なお、ハーフトーン処理部173でのハーフトーン処理や、ヘッド駆動部174による各インク吐出ヘッド121、131、141、151の駆動は、印画制御部175の制御下で行われる。
【0027】
媒体特徴取得部176は、前処理ユニット110(図2)に配置したスキャン部111が読み取った画像データを取得する。スキャン部111では、印画が行われる前の記録媒体104の表面を読み取る処理が行われる。
【0028】
媒体特徴取得部176は、スキャン部111から取得した画像データから、記録媒体104の特徴を取得する媒体特徴取得処理を行う。すなわち、本実施の形態例の場合には、記録媒体104が布なので、媒体特徴取得部176は、スキャン部111が取得した画像データから、布の織りの成分を取得する。
周波数解析部177は、媒体特徴取得部176が取得した布の織りの成分を周波数解析して、布の織りの成分の空間周波数を取得する。
印画モード選択部178は、周波数解析部177が取得した空間周波数に基づいて、ハーフトーン処理部173がハーフトーン処理を行う際の印画モードを選択する。
【0029】
印画制御部175は、画像形成装置100における記録媒体104への印画動作全体を制御する。この印画制御部175は、オペレーションパネル180の操作部181での操作受付に基づいて、印画動作の開始や停止などを制御する。また、印画制御部175は、オペレーションパネル180の表示部182に、画像形成装置100の動作状況を表示させる。なお、オペレーションパネル180の操作部181と表示部182は、例えばタッチパネルで構成して一体化してもよい。
【0030】
また、印画制御部175は、ヘッド駆動部174での各ヘッド121~151でのインク吐出制御に連動して、媒体搬送部105に記録媒体104の搬送指示を行う。媒体搬送部105は、ベルト103(図2)による記録媒体104の搬送を行う。
【0031】
[画像形成装置のハードウェア構成例]
図3は、画像形成装置100の制御ユニット170を、コンピュータで構成した場合のハードウェア構成例を示す。
制御ユニット170は、バスラインでデータ転送可能に接続されている、CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)191、ROM(Read Only Memory)192、RAM(Random Access Memory)193、不揮発性ストレージ194、及びネットワークインターフェース195を備える。また、オペレーションパネル180(図1)を構成する操作部181及び表示部182も、CPU191などとバスラインでデータ転送可能に接続されている。
【0032】
CPU191は、制御ユニット170の各部での処理動作を行う機能を実現するソフトウェアのプログラムコードをROM192などから読み出して実行する演算処理部である。
ROM192には、画像形成装置100の各種機能を実行するプログラムコードが記憶されている。
RAM193は、演算処理の途中に発生した変数やパラメータ等が一時的に書き込まれるワークメモリである。
不揮発性ストレージ194には、プログラムコードの他に、印画するための画像データや各種設定データなどが記憶される。
【0033】
ネットワークインターフェース195は、制御ユニット170と外部とのデータ転送に使用される。例えば、画像データ入力部171での印画用画像データの入力処理が、ネットワークインターフェース195を経由して行われる。
【0034】
表示部182における表示も、CPU191の制御下で実行される。また、CPU191は、表示中の画面上のタッチ操作などの操作部181での入力操作を判別して、画像形成装置100を入力操作に対応した動作状態とする制御を行う。
【0035】
なお、画像形成装置100の制御ユニット170を図3に示すコンピュータで構成するのは一例であり、その他の構成としてもよい。例えば、制御ユニット170が持つ機能の一部または全部を、FPGA(Field Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の専用のハードウェアによって実現するようにしてもよい。
【0036】
[スキャン部の構成例]
図4は、前処理ユニット110が備えるスキャン部111の構成例を示す。
ここでは、第1の構成例(図4(a))と、第2の構成例(図4(b))の2つの例を示している。
図4(a)に示す第1の構成例は、記録媒体104の表面の上を跨ぐように設置された前処理ユニット110内に、スキャン部111の長手方向を、記録媒体104の搬送方向Mと一致したY方向に配置したものである。すなわち、数センチから数十センチ程度の比較的長さの短いラインセンサでスキャン部111を構成し、Y方向に伸びた状態で前処理ユニット110内に配置する。そして、前処理ユニット110は、不図示の駆動部を備え、Y方向に伸びて配置されたスキャン部111を、記録媒体104の幅方向であるX方向に移動させる。
【0037】
このようにスキャン部111がY方向に移動することで、スキャン部111は、記録媒体104の表面を全幅でスキャンすることができる。なお、スキャン部111をX方向に移動させる動作と、記録媒体104の搬送動作は、印画制御部175の制御により実行される。
【0038】
図4(b)に示す第2の構成例は、記録媒体104の表面の上を跨ぐように設置された前処理ユニット110内に、スキャン部111の長手方向を、記録媒体104の幅方向であるX方向に配置したものである。すなわち、スキャン部111は、記録媒体104の幅とほぼ長さのラインセンサで構成され、X方向に伸びた状態で前処理ユニット110内に配置される。
この場合、複数のラインセンサを結合して、記録媒体104の幅とほぼ長さにしてもよい。あるいは、数十センチ程度の長さのラインセンサを、X方向に移動させる駆動部(不図示)を備えて、ラインセンサによるスキャンと駆動とを交互に行って、記録媒体104の幅全体のスキャンを行うようにしてもよい。
【0039】
[記録媒体の構造の例]
図5は、画像形成装置100で印画処理を行う記録媒体104の表面を撮影した画像の一例である。
既に説明したように、本実施の形態例では、記録媒体104として織りを有する布(布帛)が使用される。図5は、その布で構成される記録媒体104の一部104aを拡大して示したものである。
布で構成される記録媒体104は、布の織りや編みが特定のパターンで周期的に繰り返す構造を有し、図5に示すように拡大すると、織りや編みの構造が模様として見える状態になる。織りや編みの構造としての周期は、織り方の種類と色の種類などによって決まり、様々な周期で存在する。
ここで、画像形成装置100が備える媒体特徴取得部176は、この図5に示すような記録媒体104の織りや編みの構造の成分を、スキャン部111によってスキャンされた画像から取得する。
そして、周波数解析部177は、織りや編みなどの記録媒体104の構造の成分を周波数解析して、布の織りや編みの周期を示す空間周波数を取得する。
本実施の形態例の画像形成装置100は、この記録媒体104の空間周波数を取得して、ハーフトーン処理を行う際の印画モードを空間周波数に応じて選択するようにしている。
【0040】
[印画処理の流れ]
図6は、画像形成装置100で記録媒体104への印画処理を行う際の流れを示すフローチャートである。
まず、画像形成装置100の前処理ユニット110内のスキャン部111が、搬送された記録媒体104をスキャンし、記録媒体104の表面の画像を取得する(ステップS11)。
スキャン部111で得た記録媒体104の画像は、媒体特徴取得部176に供給され、媒体特徴取得部176は、記録媒体104の構造を示す成分を取得する。媒体の構造を示す成分としては、例えば画像データの輝度成分がある。このとき、媒体特徴取得部176は、記録媒体104の構造を示す成分に含まれる異常値を除外する処理を行う(ステップS12)。ここで、異常値には、布の表面の汚れ、布と布との継ぎ目、ベルト103を洗浄した際の水分の残りなどが含まれる。
【0041】
そして、周波数解析部177は、媒体特徴取得部176で異常値を除外した媒体の構造を示す成分を周波数解析して、記録媒体(布帛)104の織りの空間周波数を算出する(ステップS13)。なお、記録媒体104として使用する布の種類にもよるが、通常、ここで算出される空間周波数には、複数の周波数成分が含まれる。
【0042】
次に、印画モード選択部178は、周波数解析部177が算出した空間周波数の内で、所定の強度を超える周波数帯と、ハーフトーン処理部173がハーフトーン処理を行う際の、ディザマトリクスの空間周波数とが重ならない印画モードを選択する制御処理を行う(ステップS14)。
そして、ハーフトーン処理部173は、印画用の画像データについて、ステップS14で選択された印画モードでのディザマトリクスを使って階調値を表現するハーフトーン処理を行う(ステップS15)。ハーフトーン処理部173は、ステップS15でハーフトーン処理が行われた画像データをヘッド駆動部174に供給する。
ヘッド駆動部174は、供給される画像データに基づいて、各色のインク吐出ヘッド121,131,141,151を駆動する制御を行い、各色のインク吐出ヘッド121,131,141,151からのインク吐出により記録媒体104への印画を行う(ステップS16)。
【0043】
なお、図6のフローチャートでは、ステップS11からステップS16までを1つの流れとして説明したが、実際には、ステップS11からステップS14までの処理は、1つの種類の布で印画を行う際に最初に1回だけ行えばよい。一方、ステップS15でのハーフトーン処理とステップS16での印画処理は、印画が継続する間、連続して実行される。
【0044】
図7は、記録媒体が布である場合の一例の空間周波数特性Tと、ハーフトーン処理を行う際の、2つの印画モードでのディザマトリクスの空間周波数の例を示す。図7では、第1印画モードPaと第2印画モードPbとを示す。図7の横軸は空間周波数、縦軸は強度を示す。
【0045】
図7に示すように、この例の記録媒体(布)の織りの構造の空間周波数特性Tには、3つの強度のピークTa,Tb,Tcが存在する。
ここで、印画モード選択部178は、例えば破線で示す閾値THよりも強い強度を持つ2つのピークTa,Tbを判別したとする。このとき、第1印画モードPaでの空間周波数の特性は、一方のピークTbとほぼ重なる周波数帯が高い強度を持つ。一方、第2印画モードPbでの空間周波数の特性は、高い強度を持つ周波数帯が、各ピークTa,Tb,Tcよりも高い周波数帯であり、記録媒体(布)の織りの構造の空間周波数特性Tのピークとは重ならない。
したがって、この図7に示す記録媒体の空間周波数特性Tを取得した場合には、印画モード選択部178は、第2印画モードPbを選択することになる。
【0046】
図8は、各印画モードでのディザマトリクスの空間周波数の例を示す。
図8に示す2つのディザマトリクスは、8ドット×8ドットの64画素の領域の内の16ドットの箇所(黒い箇所)にインクを吐出し、他のドットの箇所(白い箇所)にはインクを吐出しない、同じ階調値で空間周波数が異なる例を示す。
ここで、図8(a)に示す第1印画モードPaのドットパターンの場合には、インクを吐出する箇所がある程度まとまった状態になっており、空間周波数は比較的低い周波数になる。一方、図8(b)に示す第2印画モードPbのドットパターンの場合には、インクを吐出する箇所がある程度分散した状態になっており、空間周波数は比較的高い周波数になる。
【0047】
このように、ハーフトーン処理を行う際のディザマトリクスの空間周波数が相違する複数のモードを用意して、記録媒体104の構造の空間周波数特性に基づいて、ハーフトーン処理を行う際の印画モードを選択することで、印画された画像にモアレが発生することを阻止することができる。すなわち、布のような記録媒体に印画した際のモアレは、記録媒体104の織りの構造の空間周波数と、ハーフトーン処理時のディザマトリクスの空間周波数とが重なることが主な発生要因であり、印画モードの選択によりモアレの発生を適切に防止することが可能になる。
【0048】
[布の種類による違いの一例]
なお、記録媒体104として布を使用したとき、画像データで表現される入力階調と、布に印画した際の印画階調には相違があり、入力画像処理部172やハーフトーン処理部173での処理時には、布の種類に応じた補正を行うようにしてもよい。
図9は、入力階調(横軸)と印画階調(縦軸)とを、3種類の布の特性T1,T2,T3で示す。
3つの布の特性T1,T2,T3で示すように、印画画像で表現される階調特性には相違がある。この相違を入力画像処理部172やハーフトーン処理部173での処理時に補正することで、より良好な画質での印画を行うことができる。
【0049】
<第2の実施の形態例>
次に、本発明の第2の実施の形態例を、図10図11を参照して説明する。
第2の実施の形態例においては、画像形成装置100の構成は、第1の実施の形態例で説明した画像形成装置100がそのまま適用される。
第2の実施の形態例では、印画処理時の印画モードの設定処理が、第1の実施の形態例で説明した図6のフローチャートの処理とは相違する。
【0050】
[印画処理の流れ]
図10は、第2の実施の形態例での、画像形成装置100で記録媒体104への印画処理を行う際の流れを示すフローチャートである。
まず、印画制御部175は、印画に使用する記録媒体104としての布帛の種類が、既に登録されているか否かを判断する(ステップS21)。このステップS21で、布(布帛)の種類が、登録されていない場合(ステップS21のNO)、印画制御部175は、オペレーションパネル180の表示部182に、布帛の種類の登録画面を表示させ、登録画面の指示にしたがって、印刷作業者が操作部181で布の種類を登録する操作を行う(ステップS22)。布の種類の登録画面の例については後述する(図11)。
【0051】
ステップS22の登録操作が行われた後、及びステップS21で布の種類が既に登録されていると判断した場合(ステップS21のYES)、印画制御部175は、指示された布の種類を選択する(ステップS23)。そして、印画制御部175は、選択された布の種類から、印画に使用する記録媒体104の空間周波数を算出する(ステップS24)。
【0052】
そして、印画モード選択部178は、印画制御部175が算出した空間周波数の内で、所定の強度を超える周波数帯と、ハーフトーン処理部173がハーフトーン処理を行う際の、ディザマトリクスの空間周波数とが重ならない印画モードを選択する制御処理を行う(ステップS25)。
そして、ハーフトーン処理部173は、印画用の画像データについて、ステップS25で選択された印画モードでのディザマトリクスを使って階調値を表現するハーフトーン処理を行う(ステップS26)。ハーフトーン処理部173は、ステップS26でハーフトーン処理が行われた画像データをヘッド駆動部174に供給する。
ヘッド駆動部174は、供給される画像データに基づいて、各色のインク吐出ヘッド121,131,141,151を駆動する制御を行い、各色のインク吐出ヘッド121,131,141,151からのインクの吐出により記録媒体104への印画を行う(ステップS27)。
【0053】
なお、ステップS26でのハーフトーン処理とステップS27での印画処理は、印画が継続する間、連続して実行される。
【0054】
[布の種類の登録画面の例]
図11は、図10のフローチャートのステップS22で布の種類を登録する際に、表示部182に表示される登録画面の例を示す。
図11に示す登録画面は、布種、経糸密度、緯糸密度、経糸径、緯糸径、織り種、印画モードの項目を有する。
【0055】
布種の項目には、各布を区別する識別名が表示される。布種は、画像形成装置100が自動的に設定してもよいが、操作者が登録画面上で布種の名前を入力することによって設定することもできる。
経糸密度と緯糸密度の項目には、それぞれ布を構成する経糸(たて糸)と緯糸(よこ糸)の密度が表示される。この経糸密度と緯糸密度は、操作者が入力する。図11の例では、経糸密度と緯糸密度として、1インチあたりの本数が表示されている。
経糸径と緯糸径の項目には、それぞれ布を構成する経糸と緯糸の径が表示される。この経糸径と緯糸径は、操作者が入力する。図11の例では、経糸径と緯糸径は、デニール単位が表示されている。
織り種の項目には、綾織、平織などの布の織り種が表示される。この織り種も、操作者が入力する。
【0056】
印画モードの項目には、用意された印画モードの内で、選択される印画モードが表示される。
図11の例では、印画モードとして、モードA、モードB、モードCの3種類が表示されており、3種類の中で選択中の印画モードがチェック印で表示される。また、図11の例では、モードAを低密度向けと表示し、モードCを高密度向けと表示している。つまり、3種類の印画モードは、ハーフトーン処理時のディザマトリクスの空間周波数を異なる値に設定してあり、低密度の布に適したモードA、通常の密度の布に適したモードB、高密度の布に適したモードCが用意されている。
【0057】
そして、画像形成装置100は、経糸密度、緯糸密度、経糸径、緯糸径、織り種の選択で、その布の織りの空間周波数を算出し、織りの空間周波数と重ならない印画モードを自動的に選択して表示する。この印画モードの選択処理が、図10のフローチャートのステップS25での処理に相当する。画像形成装置100が、経糸密度、緯糸密度、経糸径、緯糸径、織り種の項目から、布の空間周波数を算出する処理は、それぞれの項目の値に基づいた計算式を用いた演算によって行われる。あるいは、画像形成装置100は、経糸密度、緯糸密度、経糸径、緯糸径、織り種の値や種類と、空間周波数との対応を示すデータベースを予め記憶して、そのデータベースを参照して、空間周波数を取得してもよい。
但し、布の空間周波数に基づいて自動的に選択された印画モードは、登録画面上での操作者の操作で変更することもできる。
【0058】
なお、図11に示す登録画面では、経糸密度、緯糸密度、経糸径、緯糸径、織り種は、それぞれ操作者が自由に数値などを入力してもよいが、画面上で候補となる数値を表示し、その候補の中から操作者が値や種類を選択するようにしてもよい。
【0059】
本実施の形態例のように、布の糸の密度、径、織り種から、空間周波数を取得して、その空間周波数と重ならないディザマトリクスの空間周波数を使った印画モードを自動的に選択することで、第1の実施の形態例と同様に、モアレの発生などの画質の劣化を防止できるようになる。
【0060】
<変形例>
なお、本発明は、上述した各実施の形態例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、変形や変更が可能である。
例えば、上述した各実施の形態例では、画像形成装置100で印画する記録媒体として布を使用した例について説明した。これに対して、紙などの記録媒体に印画する際にも、記録媒体の表面に模様や何らかのパターンが形成されている場合には、同様の処理でモアレの発生などの画質劣化を防止できる。例えば、紙の表面に罫線やマス目などが一定間隔で形成された記録媒体を使って印画処理を行う場合に、罫線やマス目の空間周波数と重ならないディザマトリクスの空間周波数を使った印画モードを選ぶようにしてもよい。
【0061】
また、上述した各実施の形態例では、画像形成装置100で記録媒体に印画する印画モードとして、ハーフトーン処理時のディザマトリクスの空間周波数を変更するモードとした。これに対して、その他のハーフトーン処理を実行する際に、空間周波数などを変更する複数の印画モードを用意して、その印画モードを、記録媒体の空間周波数と重ならないように制御してもよい。
【0062】
また、上述した各実施の形態例では、画像形成装置100として、インクジェット方式のものとした。これに対して、その他の方式によるインク吐出で、記録媒体に印画処理を行う画像形成装置にも本発明は適用が可能である。
【0063】
また、図2に示す構成では、画像形成装置100は、各ヘッドユニット120~150の上流側に配置した前処理ユニット110にスキャン部111を配置して、そのスキャン部111で印画前の記録媒体をスキャンするようにした。これに対して、ヘッドユニット120内にスキャン部111を配置して、印画直前にスキャンする構成としてもよい。あるいは、図2に示す画像形成装置100とは別のスキャン装置又はカメラを使って、記録媒体の表面を撮影し、その撮影画像を入力するようにしてもよい。
【0064】
また、画像形成装置100で各実施の形態例の処理を行う場合には、例えば画像形成装置100の制御ユニット170をコンピュータで構成し、図6のフローチャートで説明した画像形成処理方法を実行するプログラム(ソフトウェア)や各種データを制御ユニット170に実装させることで対応することができる。
この場合のプログラムやデータは、半導体メモリや各種ディスクなどの記憶媒体に記憶させて、制御ユニット170に実装させることができる。
【符号の説明】
【0065】
100…画像形成装置、101,102…ローラ、103…ベルト、104…記録媒体、105…媒体搬送部、110…前処理ユニット、111…スキャン部、120…第1ヘッドユニット、121…インク吐出ヘッド(C用)、130…第2ヘッドユニット、131…インク吐出ヘッド(M用)、140…第3ヘッドユニット、141…インク吐出ヘッド(Y用)、150…第4ヘッドユニット、151…インク吐出ヘッド(K用)、160…後処理ユニット、170…制御ユニット、171…画像データ入力部、172…入力画像処理部、173…ハーフトーン処理部、174…ヘッド駆動部、175…印画制御部、176…媒体特徴取得部、177…周波数解析部、178…印画モード選択部、180…オペレーションパネル、181…操作部、182…表示部、191…CPU、192…ROM、193…RAM、194…不揮発性ストレージ、195…ネットワークインターフェース
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11